JP2016073082A - 電力変換装置の保護装置及び保護方法 - Google Patents

電力変換装置の保護装置及び保護方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より確実に素子破損を検出し、2次被害の拡大防止を図り、復旧時間及び復旧費用を抑えることが可能な電力変換装置を提供する。
【解決手段】複数のスイッチング素子の直列回路により上下のアームをそれぞれ形成し、上下アームのそれぞれの中間部からダイオードを介して接地し、上下アームの接続点から負荷を介して接地し、上下アームの両端に直流電源を接続した電力変換装置の保護装置であって、アームを形成する複数のスイッチング素子のそれぞれについて、コレクタとゲート間に接続されたクランプ素子を含む過電圧抑制回路と、ゲートにゲート信号を与える信号発生回路と、信号発生回路と並列に配置された過電圧検出回路を設けており、過電圧検出回路は、スイッチング素子の過電圧の際に過電圧抑制回路に得られるクランプ電流から過電圧の継続時間を監視してスイッチング素子の破損を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数個の電力スイッチング素子で構成される電力変換装置の保護装置及び保護方法に係り、特に素子破壊検出とその後の復旧に適した構成の電力変換装置の保護装置及び保護方法に関する。
電力変換装置は複数のスイッチング素子を動作させることで、直流電力を任意の振幅、周波数の交流電圧指令と等価な電圧に変換する交流電力生成機能を有する。
係る電力変換装置の電力スイッチング素子構成にはいくつかのものがあるが、このうち例えば4種類のスイッチング素子を有する回路構成を採用する3レベル方式の電力変換装置では、交流電圧指令に対してスイッチングパターンの指令信号をゲートドライバに与えることで、スイッチング素子がON、OFFの動作を行い交流出力端で交流電圧指令と等価な電圧が出力される。
また、各スイッチング素子を2直列以上に多段化することで印加できる電圧をアップし、電力容量アップを図った電力変換装置では、同じスイッチング指令を多段直列のスイッチング素子に与えてON、OFFさせ、交流電圧指令と等価な電圧を出力している。
これらの電力変換装置におけるスイッチング素子構成とその制御手法について、例えば特許文献1、特許文献2に詳しく説明されている。
特開2009−165348号公報 特開2008−86096号公報
これらの複数のスイッチング素子で構成された電力変換装置は、スイッチング素子の1つが破損または誤動作等でON、OFFの指令と異なる動作をした場合、直流短絡が誘発され、主回路が破損する等の2次被害が発生してしまう。また、高圧化により短絡エネルギーが増大し、不具合時の被害が大きいという問題がある。
これに対して、従来はヒューズによる短絡検出及び被害拡大防止や、また特許文献1のように電圧制御型素子への指令パルス信号と、前記電圧制御素子のオン・オフ状態を示すゲートフィードバック信号との不一致している時間をカウントし、一定時間以上不一致であることを観測することで電圧制御型素子の異常を検出するといった方法がある。
しかしヒューズによる保護方法では、ヒューズが無い場合よりも被害範囲を抑えることはできるが、ヒューズが切れるまでの時間がスイッチング素子の破損までの時間に対して長いため、電流短絡経路にあるスイッチング素子全てに何らかのダメージを与えてしまうという問題がある。
また、破損した素子の指令パルス信号とフィードバック信号を比較して検出する方法では、素子破損や、素子破損による直流短絡などの2次被害の影響が検出回路まで及び、破損した素子の故障を検出できない事態が発生した場合、直流短絡が発生してしまい2次被害を防止することができないという問題がある。
以上のことから本発明の目的は、より確実に素子破損を検出し、2次被害の拡大防止を図り、復旧時間及び復旧費用を抑えることが可能な電力変換装置及び保護方法を提供することにある。
以上の目的を達成するために本発明においては、複数のスイッチング素子の直列回路により上下のアームをそれぞれ形成し、上下アームのそれぞれの中間部からダイオードを介して接地し、上下アームの接続点から負荷を介して接地し、上下アームの両端に直流電源を接続した電力変換装置の保護装置であって、アームを形成する複数のスイッチング素子のそれぞれについて、コレクタとゲート間に接続されたクランプ素子を含む過電圧抑制回路と、ゲートにゲート信号を与える信号発生回路と、信号発生回路と並列に配置された過電圧検出回路を設けており、過電圧検出回路は、スイッチング素子の過電圧の際に過電圧抑制回路に得られるクランプ電流から過電圧の継続時間を監視してスイッチング素子の破損を検出する。
以上で述べたように、本発明によれば、スイッチング素子が破損した時の2次被害を少なくすることができ、復旧時間や復旧費用を抑えることが可能な電力変換装置を提供することができる。
故障の進展を阻止するための本発明の実施例1を示す図。 従来回路における進展故障の時の各部電流、電圧波形を示す図。 実施例1における進展故障の時の各部電流、電圧波形を示す図。 電力変換器の3相の内、1相の本体構成と制御装置構成を示した図。 図4の電力変換装置の各部信号波形例を示した図。 図4のQNC2が破損した場合の破損モードの進展状況を示す図。 電力変換器の3相の内、1相の本体と制御装置の他の構成例を示した図。 図7のQNCが破損した場合の破損モードの進展状況を示す図。 故障の進展を阻止するための本発明の実施例2を示す図。 従来回路における進展故障の時の各部電流、電圧波形を示す図。 実施例2における進展故障の時の各部電流、電圧波形を示す図。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお以下の図や実施例の説明では、スイッチング素子としてIGBTとツェナーダイオードを例にとって説明するが、スイッチング素子のIGBTをIGBT以外のMOSゲート半導体に置き換え、ツェナーダイオードをある閾値以上の電圧が加わった時に電流を流すようなクランプ素子に置き換えても同様の効果を得ることができる。
はじめに本発明が適用可能な電力変換装置の基本構成と動作について説明する。図4は、電力変換装置の3相(U相、V相、W相)の内、1相(U相)の本体構成(100a)と制御装置(200)構成を抜き出して示している。これら本体と制御装置は、U相、V相、W相とも同一の構成であるため、以下U相についてのみ説明する。
図4において、本体である電力変換器(100a)は、直列接続された複数のスイッチング素子で構成されている。本発明の実施例ではスイッチング素子はIGBTで構成されており、IGBT(QP1、QP2、QPC1、QPC2、QNC1、QNC2、QN1、QN2)による直列回路を形成している。IGBTの直列回路は、上側4素子QP1、QP2、QPC1、QPC2により上側アームを形成し、下側4素子QNC1、QNC2、QN1、QN2により下側アームを形成しており、上下アームの中間点P12と接地との間に負荷3を接続している。また上側4素子QP1、QP2、QPC1、QPC2の中間点P13と、下側4素子QNC1、QNC2、QN1、QN2の中間点P14の間に、クランプダイオードDCP1、DCP2、DCN1、DCN2によるダイオード直列回路を備えている。
IGBTによる直列回路の両端には、直流電圧源1pa、1naから電圧Eをそれぞれ取り込んでいる。そのうえで、ダイオード直列回路の中間点P15と直流電圧源の中間点P16が共通に接地されている。
本体の電力変換器側は以上のように構成されており、他方制御側のパルス幅変調回路200は、以下のように構成されている。まず制御回路であるパルス幅変調回路200の最終段には、4組のゲートアンプ(GA1u、GA2u、GA3u、GA4u)を備えている。このうち、ゲートアンプGA1uからのスイッチングパルスG1uは、IGBT直列回路の上側素子QP1、QP2のゲートドライバ110に与えられ、ゲートアンプGA2uからのスイッチングパルスG2uは、IGBT直列回路の下側素子QNC1、QNC2のゲートドライバ110に与えられ、ゲートアンプGA3uからのスイッチングパルスG3uは、IGBT直列回路の上側素子QPC1、QPC2のゲートドライバ110に与えられ、ゲートアンプGA4uからのスイッチングパルスG4uは、IGBT直列回路の下側素子QN1、QN2のゲートドライバ110に与えられている。この点弧方式によれば、IGBT直列回路の上側素子QP1とQP2、下側素子QNC1とQNC2、上側素子QPC1とQPC2、下側素子QN1とQN2は、同じスイッチングパルスにより駆動される一体の素子として構成され、使用されている。
また、ゲートアンプGA1uとGA2u、及びGA3uとGA4uは、それぞれ比較回路Cmp1及びCmp2からのスイッチングパルスを受けているが、GA1uとGA2u、及びGA3uとGA4uの一方は反転回路Not1及びNopt2による反転スイッチングパルス信号を受けている。この結果、上側素子QP1とQP2にスイッチングパルスを与えるとき、下側素子QNC1とQNC2にはその反転スイッチングパルスを与えることになり、また下側素子QN1とQN2にスイッチングパルスを与えるとき、上側素子QPC1とQPC2にはその反転スイッチングパルスを与えることになる。
図5は、図4の電力変換装置の各部信号波形例を示した図である。この図によれば、スイッチングパルス信号G1u、G2u、G3u、G4uの間の反転信号関係が明確に示されている。スイッチングパルス信号G1u、G2u、G3u、G4uは、ONとOFFの2値で表示している。
また図4の制御装置構成において、比較回路Cmp1及びCmp2は、三角波Cr31とU相の交流電圧指令Vu*p、Vu*Nの大小比較によりスイッチングパルス信号G1u、G2u、G3u、G4uのONとOFFを定めている。なお図4において、G31は三角波Cr31の搬送波発生器、B1はバイアス回路、2fは加算器、M1は所望の直流電圧Erを与える乗算回路であり、図5に例示しているように三角波Cr31は電位0と電位+Er/2の間で変化する三角波形である。交流電圧指令Vu*pは電位0を中心値とする正弦状波形であり、交流電圧指令Vu*pに電位+Er/2を加算された交流電圧指令Vu*Nは電位+Er/2を中心値とする正弦状波形とされている。
図5の電力変換装置の各部信号波形例によれば、パルス幅変調回路200には、出力したい交流電圧波形(Vu*、Vv*、Vw*)が与えられ、三角波Cr31とU相の交流電圧指令Vu*p、Vu*Nの大小比較によりスイッチングパルス信号G1u、G2u、G3u、G4uのONとOFFが決定され、最終的にインバータの出力端の電圧Vuが定まる。
インバータ出力端電圧Vuの出力パターンには、図5の下段に示したように、スイッチングパルスG1u、G3uがONで出力電圧が+Eの時のパターンA、スイッチングパルスG2u、G3uがONで出力電圧が0の時のパターンB、スイッチングパルスG2u、G4uがONで出力電圧が−Eの時のパターンCの全3パターンがある。なお電位が+Eあるいは−Eとなっている時間が制御されていることで、フィルタリング後の交流波形は正弦波波形が得られる。
図6は、図4で示す回路のIGBTの1つであるQNC2が破損した場合の破損モードの進展状況を示す図である。ここではスイッチングパターン例が図3のAであったとする。なおこの事象は、スイッチングパターンが図3のB,Cである時も同様に生じ得るので、以下の説明はパターンAに特化して行うものとする。
スイッチングパターン例Aでは、スイッチングパルスG1u、G3uがONで出力電圧が+Eの時であり、上側素子QP1、QP2、QPC1、QPC2がON状態にあり、この時電流は図6上段のルートAA1のように流れている。接地から端子P16、直流電圧源1pa、上側素子QP1、QP2、QPC1、QPC2、端子P12、負荷3を経由して接地に至るルートで電流が流れている。
この通流状態で図6上段のように下側素子QNC2が導通破損したものとする。つまり一体として点弧運用される2つの素子QNC1、素子QNC2のうち、素子QNC2が導通破損したものとする。この場合には、直列接続された1つの素子であるQNC1に対して、QNC1とQNC2の2素子分の電圧が印加されることになり、QNC1の印加電圧が上昇し、QNC1はやがて過電圧破損に至ることがある。QNC1、QNC2がともに破損すると、電流は図6下段のルートAA2のように流れることになる。端子P16から直流電圧源1pa、上側素子QP1、QP2、QPC1、QPC2、端子P12、下側素子QNC1、QNC2、クランプダイオードDCN1、DCN2を経由して端子P16に至るルートで電流が流れる。この状態の直流短絡により、ルート上のQP1、QP2、QPC1、QPC2、QNC1、QNC2、DCN2、DCN1の破損に進展する恐れがある。
係る故障の進展を阻止するために本発明の一実施例においては、図1に示すように過電圧抑制回路112と過電圧検出回路111と信号発生回路110を、個々のスイッチング素子のゲートドライバ110に実装している。図1では一体に運用される2つの直列素子QNC1、QNC2の例を示しているが、同様の過電圧抑制回路112と過電圧検出回路111と信号発生回路110は、他の素子にも装備されている。
図1の回路構成によれば、一体に運用される2つの直列素子QNC1、QNC2に共通にスイッチングパルス信号G3uが与えられており、それぞれの信号発生回路110はG3Uの受信に対応してゲート電流Ig1、Ig2をIGBT素子QNC1、QNC2のゲートgに与える。
他方、IGBT素子QNC1、QNC2は、負のゲート電流Ig1、Ig2の印加によりターンオフに移行し、そのコレクタcに流れるコレクタ電流Icが減少し、コレクタ電圧が上昇する。ツェナーダイオード112aと抵抗112bの直列回路で構成された過電圧抑制回路112のツェナーダイオード112は、コレクタ電圧が所定電圧以上になった時にこれを制限し、クランプ電流Igc1、Igc2が流れる。これにより、クランプ電流Igc1、Igc2は、ゲート電流Ig1’、Ig2’とゲート電流Ig1、Ig2に分流して流れることになる。過電圧検出回路111では、ゲート電流Ig1、Ig2による電位を監視して、IGBT素子QNC1、QNC2の過電圧から異常検知する。なおここで、クランプ電流Igc1、Igc2、ゲート電流Ig1、Ig2、ゲート電流Ig1’、Ig2’は、それぞれ図1の矢印の方向を正としている。
なお、スイッチング素子IGBTのコレクタc‐エミッタe間に過電圧が印加されるような条件では、コレクタc‐エミッタe間電圧は、ゲートg‐エミッタe間電圧に比べ十分高く、コレクタc‐エミッタe間電圧とコレクタc‐ゲートg間電圧はほぼ等しいとみなせるので、ここでは両者ともコレクタ電圧と呼んでいる。
また図1の過電圧抑制回路112のツェナーダイオード112は、広義にはクランプ素子とすればよく、要するにある閾値以上の電圧印加時に電流を流すような機能を備えたものであればよい。ツェナーダイオード112は、クランプ素子の一例が示されている。
図2は、過電圧抑制回路112を備えない従来回路の場合における上記進展故障の時の各部電流、電圧波形を示している。図2において、上から順に(a)はコレクタ電流Ic、(b)はコレクタ電圧Vce1、(c)はコレクタ電圧Vce2、(d)はクランプ電流Igc1、(e)はゲート電流Ig1、(f)はゲート電流Ig1’、(g)はクランプ電流Igc2、(h)はゲート電流Ig2、(i)ゲート電流Ig2’、(j)は故障検出信号である。
また図2の横軸の時間軸において、時刻t1は素子QNC2が導通破損した時刻、時刻t2は進展故障により素子QNC1が導通破損した時刻を示している。従って図2の無故障の正常運転状態では、時刻t1以前の各部波形が繰り返し生じている。つまり(a)のコレクタ電流Icが直列素子QNC1、QNC2に流れている状態でスイッチングパルスG1u3による負のゲート電流(f)(i)が流れることで、IGBT素子QNC1、QNC2はターンオフに移行し、コレクタ電流Icは低減する。なおこの状態では、Ig1(e)=Ig1’(f)、Igc2’(h)=Ig2’(i)である。またターンオフの移行に伴い、直列素子QNC1、QNC2の各コレクタ電圧(b)(c)が立ち上がり、負のゲート電流(f)(i)の消滅で直列素子QNC1、QNC2の各コレクタ電圧(b)(c)が低減するという繰り返し波形を生じている。
これに対し、時刻t1における素子QNC2の導通破損により、素子QNC1のコレクタ電圧Vce1(b)は、時刻t1以降素子QNC2の負担分も併せて印加されることになる。この高電圧印加状態の継続により、さらに進展して素子QNC1が導通破損した時刻がt2であり、(a)のコレクタ電流Icとして大電流の通流継続状態となる。なお時刻t2後の素子QNC1では、コレクタ電圧Vce1(b)は、急速に低減する。この従来例では過電圧検出回路を備えていないので、(j)の故障検知は行われない。
この事例に示すように、素子QNC1に流れるコレクタ電流Icが通流状態から遮断されて0になる時、IGBTにかかるコレクタ電圧Vce1、Vce2は主回路の配線インダクタンスによって図2(b)(c)のように跳ね上がる。また素子QNC2が時刻t1で導通破損すると、図1(c)のように素子QNC2で負担する電圧が0になり、破損した素子QNC2の印加分の電圧が素子QNC1に印加され、素子QNC1のコレクタ電圧Vce1が図2(b)のように上昇する。その結果、時刻t2にて素子QNが過電圧破損に至り、図2(b)のように電源1paからQP1‐QP2‐QPC1‐QPC2‐QNC1‐QNC2‐DCN2‐DCN1の経路で直流短絡が発生し、2次被害が拡大してしまう。
本発明を適用した回路の動作を図3に示す。この波形の場合の縦軸、横軸項目は図2と同じであるので項目(a)から(j)の詳細な説明は省略する。
過電圧抑制回路112を備えた本発明の場合には、コレクタ電圧Vce1、Vce2がツェナーダイオード112で定まる高電圧に達すると、クランプ電流Igc1、Igc2を発生し、コレクタ電圧Vce1、Vce2をツェナーダイオード112で定まる高電圧に維持、制限する。この結果生じたクランプ電流Igc1、Igc2は、ゲート電流Ig1、Ig2とゲート電流Ig1’、Ig2’に分流する。
図3には、クランプ電流Igc1、Igc2の分流に伴うゲート電流Ig1、Ig2とゲート電流Ig1’、Ig2’が示されている。図3(E)(F)(H)(I)において、時刻t10からt11の期間は従来と同じであるが、クランプ電流が分流した時刻t11から時刻t12の期間は、クランプ電流が加算されたゲート電流波形となっている。これによれば、ゲート電流Ig1、Ig2は負側に増大し、ゲート電流Ig1’、Ig2’は0電位側に移行している。
図1の回路が無故障の正常運転状態では、このようにして図3の時刻t1以前の各部波形が繰り返し生じている。つまり(a)のコレクタ電流Icが直列素子QNC1、QNC2に流れている状態でスイッチングパルスG1u3による負のゲート電流(f)(i)が流れることでコレクタ電流Icは低減する。また直列素子QNC1、QNC2の各コレクタ電圧(b)(c)が立ち上がるがその値はクランプ電圧により制限され、この時のクランプ電流の分流により、ゲート電流Ig1、Ig2と、ゲート電流Ig1’、Ig2’が定まっている。その後ゲート電流の消滅後に直列素子QNC1、QNC2の各コレクタ電圧(b)(c)が低減するという繰り返し波形を生じている。
これに対し、正常運転状態からさらにQNC2導通破損に至った場合の一連の図1回路の動作は以下のようになる。図3においてまず正常時には、素子QNC1、QNC2は通常スイッチング動作を行っており、素子QNC1、QNC2に流れるコレクタ電流Icは通流状態から遮断されたときに0になる(図3(a))。この現象は通常スイッチング動作における現象である。この時、素子QNC1、QNC2にかかるコレクタ電圧Vce1、Vce2は主回路の配線インダクタンスによって図3(b)、(c)のように跳ね上がる。この場合ゲートドライバ110の過電圧抑制回路112のツェナーダイオード112aに印加されるコレクタ電圧Vce1、Vce2が設定したクランプ電圧値Vm以上になると、抵抗112bを経由してクランプ電流Igc1、Igc2が流れる。クランプ電流Igc1、Igc2は、分流して素子QNC1、QNC2のゲートgには電流Ig1、Ig2’が流れ、また過電圧検出回路111には電流Ig1、Ig2が流れる。
このように図1の回路によれば、過電圧抑制回路112から素子QNC1、QNC2のゲートgにゲート充電電流としてIg1’、Ig2’を供給し、ゲート電圧を高くすることにより、素子QNC1、QNC2のインピーダンスを低下させ過電圧から保護するとともに、素子QNC1とQNC2のコレクタ電圧をバランスさせている。
このとき過電圧検出回路111では、自身に流れ込むゲート電流Ig1、Ig2を観測し、クランプ検出閾値In以上の電流が、異常検出時間tf以上の期間流れていないかをチェックしている。時刻t1以前の状態では、時刻t11から時刻t12の中でクランプ検出閾値In以上となる期間tf1を生じている。但し、この現象は正しいスイッチング動作の中で周期的に発生する事象であることから、基準値tf以下であることを確認して異常動作検出とはしない。
これに対し引き続き、素子QNC2が時刻t1で導通破損すると、図1(c)のように素子QNC2で負担する電圧が0になり、その分の電圧が素子QNC1に印加され、素子QNC1のコレクタ電圧Vce1が図1(d)のように上昇する。この際、通常スイッチング時の電圧クランプと同じ様に、設定したクランプ電圧値Vm以上になると、抵抗112bを経由してクランプ電流Igc1が流れた後、分流して素子QNC1のゲートgに電流Ig1’が、過電圧検出回路111に電流Ig1が流れることになる。
これによりゲートgにゲート充電電流としてIg1を供給することで、素子QNC1のインピーダンスを低下させ、素子QNC1を過電圧から保護する。またそれと同時に、過電圧検出回路111にて、自身に流れ込むゲート電流Ig1を観測し、クランプ検出閾値In以上の電流が、異常検出時間tf以上の期間流れていないかをチェックしている。
この時のクランプ検出閾値In以上となる期間tf2は、基準値tf以上であることを検知して、故障と判断する。ちなみに、tf1は5μS程度であるに対し、tf2は15μS以上であるので、両者の識別は容易である。これにより、ゲート電流が異常検出時間tf以上流れると、図1(j)のように故障検出信号がONとなり、近傍の素子が破損したと判断し、直流短絡が発生する前に電力変換装置の運転を停止させ、2次被害の拡大を抑えることができる。
なお、多段直列接続された同一スイッチング動作のMOSゲート半導体素子間の電圧分担をバランスさせるために、ある閾値以上の電圧印加時に電流を流すようなクランプ素子の段数を、電圧の跳ね上がりを積極的に抑制する数に調整することで、通常スイッチング動作時にはMOSゲート半導体の直列電圧のバランス化を図ることができる。
また図3において時刻t1以降、ゲートgには分流したクランプ電流による正側のゲート電流ig1(e)が流れる。これは半導体素子の導通方向の電流であるが、実際にはこの時の電流で動作しないような低い値となるようにスイッチング素子各部の定数などが定められている。
このように実施例1によれば、アームを形成する複数の直列スイッチング素子のそれぞれについて、コレクタ電圧を監視し、コレクタ電圧が所定値以上になる期間が所定期間以上であることをもって、スイッチング素子の異常と判定する。
次に、本発明の実施例2について説明する。実施例2は、実施例1でスイッチングパルスGごとに2直列構成だったIGBT素子が1直列の場合の構成である。実施例2における電力変換器100bの基本構成について、図7を用いて説明する。
図7において電力変換器の3相(U相、V相、W相)の内1相を抜き出したものが100bであり、U相、V相、W相とも同一の構成であるため、以下U相についてのみ説明する。電力変換器100bは、直列接続された複数のスイッチング素子で構成されている。本発明の実施例2ではスイッチング素子はIGBTで構成されており、IGBT(QP、QPC、QNC、QN)による直列回路を形成している。IGBTの直列回路は、上側2素子QP、QPCにより上側アームを形成し、下側2素子QNC、QNにより下側アームを形成しており、上下アームの中間点P12と、接地との間に負荷3を接続している。また上側2素子QP、QPCの中間点P13と、下側2素子QNC、QNの中間点P14の間に、クランプダイオードDCP、DCNによるダイオード直列回路を備えている。
IGBTによる直列回路の両端には、直流電圧源1pb、1nbから電圧Eをそれぞれ取り込んでいる。そのうえで、ダイオード直列回路の中間点P15と直流電圧源の中間点P16が共通に接地されている。
本体の電力変換器側は以上のように構成されており、他方制御側のパルス幅変調回路200は、以下のように構成されている。まず制御回路であるパルス幅変調回路200の最終段には、4組のゲートアンプ(GA1u、GA2u、GA3u、GA4u)を備えている。このうち、ゲートアンプGA1uからのスイッチングパルスG1uは、IGBT直列回路の上側素子QPのゲートドライバ110に与えられ、ゲートアンプGA2uからのスイッチングパルスG2uは、IGBT直列回路の下側素子QNCのゲートドライバ110に与えられ、ゲートアンプGA3uからのスイッチングパルスG3uは、IGBT直列回路の上側素子QPCのゲートドライバ110に与えられ、ゲートアンプGA4uからのスイッチングパルスG4uは、IGBT直列回路の下側素子QNのゲートドライバ110に与えられている。
また、ゲートアンプGA1uとGA2u、及びGA3uとGA4uは、それぞれ比較回路Cmp1及びCmp2からのスイッチングパルスを受けているが、GA1uとGA2u、及びGA3uとGA4uの一方は反転回路Not1及びNopt2による反転スイッチングパルス信号を受けている。この結果、上側素子QPにスイッチングパルスを与えるとき、下側素子QNCにはその反転スイッチングパルスを与えることになり、また下側素子QNにスイッチングパルスを与えるとき、上側素子QPCにはその反転スイッチングパルスを与えることになる。
なお実施例2の場合におけるスイッチングパルス(G1u、G2u、G3u、G4u)と電力変換器の出力端の電圧の関係は図5となるが、実施例1と同じため説明は省略する。
図8は、図7に示す回路のIGBTの1つであるQNCが破損した場合の破損モードを示している。破損モード例としてスイッチングパターンが図3のAである時、電流は図8aのルートBB1のように流れている。この状態でスイッチング素子QNCが導通破損すると、図8bのルートBB2のような直流短絡が発生し、ルート上のQP、QPC、QNC、DCNが破損に至る恐れがある。なおこの事象は、スイッチングパターンが図3のB,Cである時も同様に生じ得るので、以下の説明はパターンAに特化して行うものとする。
また、直列接続されたQN1つに、QP、QPC、QNC、QNの4素子分の電圧が印加されて電圧が上昇し、QNはやがて過電圧破損に至る。QNが破損すると、電流は直流短絡により図8cのBB3のように流れ、短絡ルートの電圧が図8bの時の2倍の電圧となり、短絡エネルギーが増大し被害が大きくなる。
係る故障の進展を阻止するために本発明の実施例2においては、図8に示すように過電圧抑制回路112と過電圧検出回路111と信号発生回路110を、個々のスイッチング素子のゲートドライバ110に実装している。図8の回路構成は基本的に図1のそれと同じである。信号発生回路110が個別に設置されている点で実施例1と相違するのみで、他の構成及び動作は図1と同じである。
なお、IGBTのコレクタ‐エミッタ間に過電圧が印加されるような条件では、コレクタ‐エミッタ間電圧は、ゲート‐エミッタ間電圧に比べ十分高く、コレクタ‐エミッタ間電圧とコレクタ‐ゲート間電圧はほぼ等しいとみなせるので、以後両者ともコレクタ電圧と呼ぶ。
図10は、過電圧抑制回路112を備えない従来回路の場合における上記進展故障の時の各部電流、電圧波形を示している。図2において、上から順に(a)(b)はコレクタ電流Ic、(c)はコレクタ電圧Vce1、(d)はコレクタ電圧Vce2、(e)はクランプ電流Igc1、(f)はゲート電流Ig1、(g)はゲート電流Ig1’、(h)はクランプ電流Igc2、(i)はゲート電流Ig2、(j)ゲート電流Ig2’、(k)は故障検出信号である。
また図10の横軸の時間軸において、時刻t1は素子QNCが導通破損した時刻、時刻t2は進展故障により素子QNが導通破損した時刻を示している。従って図10の無故障の正常運転状態では、時刻t1以前の各部波形が繰り返し生じている。つまり(a)(b)のコレクタ電流Icが直列素子QNC、QNに流れている状態でスイッチングパルスG1u3による負のゲート電流(f)(g)が流れることで、IGBT素子QNCはターンオフに移行し、コレクタ電流Icは低減する。なおこの状態では、Ig1(f)=Ig1’(g)、Igc2’(i)=Ig2’(j)である。またターンオフの移行に伴い、直列素子QNCのレクタ電圧(c)が立ち上がり、負のゲート電流(f)(g)の消滅で素子QNCのコレクタ電圧(c)が低減するという繰り返し波形を生じている。
これに対し、時刻t1における素子QNCの導通破損により、素子QNのコレクタ電圧Vce2(d)は、時刻t1以降素子QNCの負担分も併せて印加されることになる。この高電圧印加状態の継続により、さらに進展して素子QNが導通破損した時刻がt2であり、(a)のコレクタ電流Icとして大電流の通流継続状態となる。なお時刻t2後の素子QNCでは、コレクタ電圧Vce2(d)は、急速に低減する。この従来例では過電圧検出回路を備えていないので、(k)の故障検知は行われない。
この事例に示すように、素子QNCに流れるコレクタ電流Icが通流状態から遮断されて0になる時、IGBTにかかるコレクタ電圧Vce1は主回路の配線インダクタンスによって図2(c)のように跳ね上がる。また素子QNCが時刻t1で導通破損すると、図1(c)のように素子QNCで負担する電圧が0になり、破損した素子QNCの印加分の電圧が素子QNに印加され、素子QNのコレクタ電圧Vce2が図2(d)のように上昇する。その結果、時刻t2にて素子QNが過電圧破損に至り、図2(c)のように電源1paからQP‐QPC‐QNC‐DCNの経路で直流短絡が発生し、2次被害が拡大してしまう。
次に本発明を適用した回路の動作を図11に示す。図11によれば、図3の説明からも明らかなように、素子QNCに流れる電流Ic1が通流状態から遮断されて0になる時(図11(a):通常スイッチング動作)、QNCにかかるコレクタ電圧Vce1は主回路の配線インダクタンスによって図11(c)のように跳ね上がるが、ゲートドライバ110の過電圧抑制回路112のツェナーダイオード112aに印加されるコレクタ電圧Vce1が設定したクランプ電圧値Vc以上になると、抵抗112bを経由してクランプ電流Igc1が流れた後、分流してQNCのゲートgにゲート電流Ig1’(図11g)が流れ、過電圧検出回路111にゲート電流Ig1(図11f)が流れる。
このようにQNCのゲートgにゲート充電電流として電流Ig1’を供給することで、ゲート電圧を高くすることにより、インピーダンスを低下させ、QNCを過電圧から保護する。また、過電圧検出回路111にて、自身に流れ込むゲート電流Ig1を観測し、クランプ検出閾値In以上の電流が、異常検出時間tf以上の期間流れていないかをチェックしている。
QNCが時刻t1で導通破損すると、図11(c)のようにQNCで負担する電圧が0となり、図8で説明したように、他素子への印加分の電圧がQNに印加され、QNのコレクタ電圧Vce2が図11(d)のように上昇する。この際、導通破損前の通常スイッチング時の電圧クランプと同じ様に、設定したクランプ電圧値Vc以上になると、抵抗112bを経由してクランプ電流Igc2が流れた後、分流してQNのゲートgに電流Ig2’が、過電圧検出回路111に電流Ig2が流れ込む。
そしてゲートgにゲート充電電流として電流Ig2’を供給することで、QNのインピーダンスを低下させ、過電圧から保護する。またそれと同時に、過電圧検出回路111にて、自身に流れ込むゲート電流Ig2を観測し、クランプ検出閾値I以上の電流が、異常検出時間tf以上の期間流れていないかをチェックし、図11(i)のように前記ゲート電流が異常検出時間tf以上流れると、図2(k)のように故障検出信号がONとなり、近傍の素子が破損したと判断し、電力変換装置の運転を停止させ、2次被害の拡大を抑えることができる。
このように実施例2によれば、アームを形成する複数の直列スイッチング素子のそれぞれについて、コレクタ電圧を監視し、コレクタ電圧が所定値以上になる期間が所定期間以上であることをもって、スイッチング素子の異常と判定する。
以上述べたように本発明は、電力変換装置のスイッチング素子が破損した後、近傍の素子に電圧が偏り電圧が上昇した時に、その過電圧を過電圧抑制回路で抑制し、その過電圧が一定時間以上発生していることを過電圧検出回路で検出することで、近傍の素子が破損したと判断し、直流短絡が発生する前に装置の運転を停止させ、2次被害の拡大を抑える。
ここで過電圧抑制回路は、電圧が加わった時に電流を流すような、例えばツェナーダイオードのようなクランプ素子を直列に接続した回路から構成され、特許文献2のように、スイッチング素子のコレクタ−ゲート間に並列に接続され、コレクタ−ゲート間に過電圧が印加されると、ツェナーダイオードに電流が流れ、スイッチング素子のゲートに充電電流を供給することでスイッチング素子のインピーダンスを低下させ、スイッチング素子を過電圧から保護する回路である。
また過電圧検出回路は、過電圧発生時に、過電圧抑制回路からゲートドライバへ流れる電流を、特許文献1のように、ゲートドライバからスイッチング素子に流れる指令信号とは不一致している信号として認識することで過電圧が発生していると判断する回路である。
このように本発明では、特許文献2の方法を利用した過電圧抑制回路と、特許文献1の方法を利用した過電圧検出回路を組み合わせ、さらに過電圧抑制回路のクランプ素子の直列段数を調整することで、通常運転時は過電圧の抑制でき、また近傍の素子破損時には、前記過電圧抑制回路のクランプ素子からの電流が一定時間以上流れるように設定し、一定時間以上流れていることを過電圧検出回路で検出後は、近傍の素子が破損したと判断し、電力変換装置を停止させることで、破損した素子自体で故障を検出できなくとも、素子の破損を確実に素早く検出することで2次被害の拡大を抑えることができる。
1pa、1na、1pb、1nb:直流電圧源
P12:交流出力端
2f:加算器
3:負荷
100a:2直列仕様の電力変換器のU相
100b:1直列仕様の電力変換器のU相
110:ゲートドライバ
111:過電圧検出回路
112:過電圧抑制回路
112a:ツェナーダイオード
112b:抵抗
200:パルス幅変調回路
AA1、AA2、BB1、BB2、BB3:電流通流ルート
B1:バイアス回路
c:IGBTのコレクタ
Cmp1、Cmp2:比較器
Cr31:搬送波
e:IGBTのエミッタ
DCP1、DCP2、DCN1、DCN2、DCP、DCN:クランプダイオード
E:直流電圧値
Er:所望の直流電圧値
g:IGBTのゲート
G31:搬送波発生器
G1u〜G4u:U相のスイッチングパルス
GA1u〜GA4u:U相のゲートアンプ
Ic:コレクタ電流
Ig1、Ig2:過電圧検出回路を流れるゲート電流
Ig1’、Ig2’:IGBTのゲートに流れるゲート電流
Igc1、Igc2:過電圧抑制回路を流れる電流
In:クランプ検出閾値電流
M1:乗算回路
Not1、Not2:NOT回路
t1:クランプ時間
t1:スイッチング素子破損時刻
tf:クランプ時異常検出時間閾値
Vce1、Vce2:コレクタ電圧
Vc:クランプ電圧
Vu:U相インバータ出力電圧
Vu*:U相交流電圧指令
Vv*:V相交流電圧指令
Vw*:W相交流電圧指令
Vu*P、Vu*N:分岐されたU相交流電圧指令
Vv*P、Vv*N:分岐されたV相交流電圧指令
Vw*P、Vw*N:分岐されたW相交流電圧指令
QP1、QP2、QPC1、QPC2、QNC1、QNC2、QN1、QN2:IGBT素子
QP、QPC、QNC、QN:IGBT素子

Claims (8)

  1. 複数のスイッチング素子の直列回路により上下のアームをそれぞれ形成し、上下アームのそれぞれの中間部からダイオードを介して接地し、前記上下アームの接続点から負荷を介して接地し、上下アームの両端に直流電源を接続した電力変換装置の保護装置であって、
    前記アームを形成する複数のスイッチング素子のそれぞれについて、コレクタとゲート間に接続されたクランプ素子を含む過電圧抑制回路と、ゲートにゲート信号を与える信号発生回路と、該信号発生回路と並列に配置された過電圧検出回路を設けており、
    前記過電圧検出回路は、前記スイッチング素子の過電圧の際に前記過電圧抑制回路に得られるクランプ電流から前記過電圧の継続時間を監視してスイッチング素子の破損を検出することを特徴とする電力変換装置の保護装置。
  2. 請求項1記載の電力変換装置の保護装置であって、
    前記電力変換装置は、前記上下アームの前記中間部と、前記電源側端子または前記上下アームの接続点との間にそれぞれ複数のスイッチング素子を配置するとともに、該複数のスイッチング素子を同じスイッチングパルスにより駆動したものであることを特徴とする電力変換装置の保護装置。
  3. 請求項1記載の電力変換装置の保護装置であって、
    前記電力変換装置は、前記上下アームの前記中間部と、前記電源側端子または前記上下アームの接続点との間にそれぞれ単一のスイッチング素子を配置したものであることを特徴とする電力変換装置の保護装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力変換装置の保護装置であって、
    前記過電圧の継続時間は、前記ゲートにゲート信号を与えたときに生じる前記スイッチング素子のコレクタ電圧の過電圧の継続時間よりも長く設定されていることを特徴とする電力変換装置の保護装置。
  5. 請求項2に記載の電力変換装置の保護装置であって、
    多段直列接続された同一スイッチング動作のスイッチング素子として、MOSゲート半導体素子を採用し、MOSゲート半導体素子間の電圧分担をバランスさせるために、ある閾値以上の電圧印加時に電流を流すようなクランプ素子の段数を、電圧の跳ね上がりを積極的に抑制する数に調整することで、通常スイッチング動作時にはMOSゲート半導体の直列電圧のバランス化を図ることを特徴とする電力変換装置の保護装置。
  6. 複数のスイッチング素子としてMOSゲート半導体の直列回路により上下のアームをそれぞれ形成し、上下アームのそれぞれの中間部からダイオードを介して接地し、前記上下アームの接続点から負荷を介して接地し、上下アームの両端に直流電源を接続した電力変換装置の保護方法であって、
    第1のスイッチング素子と直列に接続された同一アーム内の他の第2のスイッチング素子が破損した時に、前記第1のスイッチング素子に閾値以上の電圧が加わった時に電流を流すクランプ素子を設け、前記クランプ素子から流れてきた電流をMOSゲート半導体のゲートに供給しインピーダンスを下げることで、前記MOSゲート半導体の過電圧を抑制するとともに、前記クランプ素子の電流が一定時間以上流れたことを検出することで、第2のスイッチング素子の破損を検出することを特徴とする電力変換装置の保護方法。
  7. 請求項6に記載の電力変換装置の保護方法であって、
    第2のスイッチング素子が破損した時には、第2のスイッチング素子に印加される過電圧により前記クランプ素子から流れてくるゲート電流の時間をカウントすることで異常を検出し、通常スイッチング時には、前記クランプ素子から流れてくるゲート電流の時間が短くなり異常を誤検出しないように前記クランプ素子の段数を決めていることを特徴とする電力変換装置の保護方法。
  8. 複数のスイッチング素子の直列回路により上下のアームをそれぞれ形成し、上下アームのそれぞれの中間部からダイオードを介して接地し、前記上下アームの接続点から負荷を介して接地し、上下アームの両端に直流電源を接続した電力変換装置の保護方法であって、
    前記スイッチング素子のうち第1のスイッチング素子が破損し、直列接続された第2のスイッチング素子の電圧が上昇した時に、第2のスイッチング素子の過電圧を過電圧抑制回路で抑制し、第2のスイッチング素子の過電圧が一定時間以上発生していることを過電圧検出回路で検出することで、第1のスイッチング素子の破損を検知することを特徴とする電力変換装置の保護方法。
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