JP6394036B2 - 電力用半導体素子の駆動装置 - Google Patents
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Description
図1において、電力変換装置は、電力用半導体素子10をオンオフ制御することにより、直流電源20の直流電圧を三相交流電圧に変換し、三相交流電動機等の負荷30に供給する。一方、制御装置40は、電力用半導体素子10の駆動指令を生成する制御回路41と、この制御回路41から送られる駆動指令に基づいて各相上下アームの電力用半導体素子10に対するゲート信号をそれぞれ生成するゲート駆動装置42と、から構成されている。
電力用半導体素子10の過電流保護は、図1におけるゲート駆動装置42によって行うのが一般的であり、例えば、特許文献1(特開2012−249481号公報)には、過電流保護機能を備えたゲート駆動装置が開示されている。
図7に示すように、一般的に使用される過電流保護回路204は、電力用半導体素子104のセンス抵抗202の電圧降下を検出し、電力用半導体素子104に流れる主電流の異常、すなわち過電流を検出してその動作を停止する。過電流保護回路204は、ノイズによる過電流保護機能の誤動作を防止するためのブランキングフィルタ207を介して、過電流検出コンパレータ205により、予め設定された基準電圧(電流閾値)Vaよりもセンス抵抗202の電圧降下が大きくなった時に過電流が発生したと判定し、フォルト信号出力部206及びドライブ回路200を介して電力用半導体素子104をゲートオフする。
図7に示したゲート駆動装置110aでは、例えば図1に示した電力変換装置において、上下アームの電力用半導体素子が何らかの要因によって短絡状態になり、過電流が流れた場合、過電流状態になってからブランキングフィルタ207によるブランキング期間Taが経過した後に、電力用半導体素子104をゲートオフしている。
この方式の場合、短絡が発生してからブランキング期間Taを経過するまでの間は短絡状態が継続して大電流が流れ続けるため、電力用半導体素子104が担うエネルギーが増大して過電流保護を行えない場合がある。
この従来技術が図7と異なる点は、電力用半導体素子104のゲートとエミッタとの間に、ツェナーダイオード301とMOSFET 302との直列回路を接続した点と、センス抵抗202の一端とMOSFET 302とをブランキングフィルタ307を介して接続した点であり、これらのツェナーダイオード301、MOSFET 302及びブランキングフィルタ307により、ツェナークランプ保護回路300が構成されている。
ここで、新たに追加されたブランキングフィルタ307のブランキング期間Tbは、ブランキングフィルタ207のブランキング期間Taよりも短くなっている。
このような構成にすることで、過電流保護回路204が動作を開始するまでの間、電力用半導体素子104が担うエネルギーを図7よりも低減でき、より確実性の高い過電流保護を実現することができる。
この状態を簡単に説明すると、電力用半導体素子104の過電流状態を検知してMOSFET 302がオンすることにより、電力用半導体素子104のゲート電圧が低下し、これによって電流が減少する。これにより、センス抵抗202の電圧降下が減少してMOSFET 302がオフし、電力用半導体素子104のゲート電圧の低下が停止するので、その結果、電力用半導体素子104の電流が再び増加する。
この一連の動作を繰り返してMOSFET 302が発振状態に陥ると、電力用半導体素子104が担うエネルギーを低減することができず、電力用半導体素子104を過電流から保護することができなくなる。
なお、図10は、上述した発振状態に陥っている場合の動作波形図である。
図11が図9と異なる点は、ツェナークランプ保護回路310において、過電流検出コンパレータ305とフリップフロップ(S−Rフリップフロップ)303とを追加した点である。なお、Vbは過電流検出コンパレータ305の基準電圧であり、Vb>Vaの関係にある。
なお、なお、図12は、この従来技術の動作波形図である。
前述したように、電力用半導体素子104に過電流が流れると、MOSFET 302がオンし、電力用半導体素子104のゲートに印加される電圧がツェナーダイオード301のツェナー電圧にまで急激に低下し、それに伴って電力用半導体素子104に流れる電流も急激に減少する。しかし、電力用半導体素子104に接続されている配線には浮遊の誘導性成分が存在しており、この誘導性成分は電流を流し続けようとする性質を持っているため、電力用半導体素子104に流れる電流が急激に減少すると、その電流変化率に応じて電力用半導体素子104に大きなサージ電圧が発生する。
すなわち、過電流が流れた際に電力用半導体素子104が担うエネルギーを低減すべく電流を低減するが故に、電力用半導体素子104に過電圧が印加されることになり、過電流が流れることによるエネルギーが直接的な原因ではなく、過電圧が直接的な原因となって電力用半導体素子104が破損に至る場合がある。
前記制御端子に印加される電圧の大きさを制御するための駆動電圧制御手段を備え、
前記駆動電圧制御手段は、
前記検出電流が第1の電流閾値よりも大きくなった場合に、前記制御端子に印加する電圧を第1の時間変化率に従って低減させ、かつ、前記検出電流が前記第1の電流閾値よりも小さくなった場合に、前記制御端子に印加する電圧を、前記第1の時間変化率より小さな第2の時間変化率に従って、前記電力用半導体素子の正常時に前記制御端子に印加される電圧値まで増加させると共に、
前記電力用半導体素子を駆動するための電源により充電されて放電時に前記制御端子の電圧を低下させるように接続されたコンデンサを、抵抗値が互いに異なる抵抗を介して充電または放電させることにより、前記制御端子に印加される電圧の大きさ及び時間変化率を変化させるものである。
前記駆動電圧制御手段は、
前記電源の正極と前記コンデンサの正極との間に接続された第1の抵抗と、
前記コンデンサに並列に接続された回路であって、前記第1の抵抗よりも抵抗値が小さい第2の抵抗と第1のトランジスタとからなる直列回路と、を備え、
前記第1の抵抗を介して前記コンデンサを電源電圧にまで充電し、かつ、前記第1のトランジスタをオンさせることにより前記第2の抵抗を介して前記コンデンサを放電させ、前記制御端子の電圧を低下させるものである。
前記駆動電圧制御手段は、
前記検出電流が前記第1の電流閾値よりも大きくなった時に、前記制御端子への印加電圧を前記第1の時間変化率に従って所定の下限値に達するまで低減させるものである。
前記駆動電圧制御手段は、
前記検出電流が前記第1の電流閾値よりも大きくなった時に、前記制御端子への印加電圧を前記第1の時間変化率に従って所定の下限値に達するまで低減させるものである。
前記下限値を、
前記第2の抵抗と前記第1のトランジスタとの直列回路に直列接続されたツェナーダイオードのツェナー電圧によって設定したものである。
前記駆動電圧制御手段は、
前記コンデンサに並列に接続された回路であって、第3の抵抗と第2のトランジスタとからなる直列回路を備え、
前記検出電流が前記第1の電流閾値以下の第2の電流閾値よりも大きくなり、かつ、前記第2の電流閾値を超過してから一定の第1の時間が経過しても前記検出電流が前記第2の電流閾値を超過している時に前記第2のトランジスタをオンさせ、そのオン状態を、前記検出電流が前記第2の電流閾値を下回ってから一定の第2の時間が経過するまで維持するものである。
前記駆動電圧制御手段は、
前記第2のトランジスタがオフ状態であって前記コンデンサの電圧が所定の電圧閾値以下である時に、前記制御端子の電圧を低下させて前記電力用半導体素子を強制的にオフさせるものである。
前記駆動電圧制御手段は、
前記制御端子に一端が接続された回路であって、第3の抵抗と第2のトランジスタとからなる直列回路を備え、
前記検出電流が前記第1の電流閾値以下の第2の電流閾値よりも大きくなり、かつ、前記第2の電流閾値を超過してから一定の第1の時間が経過しても前記検出電流が前記第2の電流閾値を超過している時に前記第2のトランジスタをオンさせ、そのオン状態を、前記検出電流が前記第2の電流閾値を下回ってから一定の第2の時間が経過するまで維持するものである。
図2は本発明の第1実施形態の回路構成図であり、図3はその動作波形図である。
図2において、Q0は保護するべき電力用半導体素子(以下、保護素子ともいう)であり、ここではIGBTを例示してある。この保護素子Q0は、ゲート端子Gに電圧を印加することにより、コレクタ端子Cとエミッタ端子Eとの間に主電流が流れ、この主電流に比例した検出電流がセンス端子Sに流れる。ここで、ゲート端子Gは請求項における制御端子に、コレクタ端子Cは第1端子に、エミッタ端子Eは第2端子に、センス端子Sは第3端子に、それぞれ相当する。
なお、保護素子Q0は、例えば図1に示した電力用半導体素子10として電力変換装置の上下アームに使用され、制御装置から送られる駆動指令によりオンオフ動作して電力変換を行うものである。
本発明の各実施形態では、これらのゲート電圧低減回路320、ソフトシャットダウン回路220、及び、後述する抵抗R2、コンデンサC1等により、請求項における駆動電圧制御手段の主要部が構成されている。
また、図11では、フリップフロップ303が図2のゲート電圧低減回路320に相当するツェナークランプ保護回路310に設けられているが、図2では、フリップフロップ(S−Rフリップフロップ)FFが図11の過電流保護回路204に相当するソフトシャットダウン回路220に設けられている。ここで、後述するように、図2のフリップフロップFFを設ける目的及び動作は図11のフリップフロップ303とは異なっている。
まず、基本的な動作を回路構成と共に説明する。
図2において、Q1はPチャネル型のMOSFETであり、Q2はNチャネル型のMOSFETである。保護素子Q0に対する駆動指令Sigが否定手段NOT1を介して論理積手段AND1に入力されており、論理積手段AND1の出力が「Low」レベルのときにMOSFET Q1がオンする。また、駆動指令Sigが否定手段NOT1を介して論理積手段AND2に入力され、その出力が論理和手段OR1に入力されており、論理積手段AND2の出力つまり論理和手段OR1の出力が「High」レベルのときにMOSFET Q2がオンする。
一方、MOSFET Q1がオフしてMOSFET Q2がオンすると、PNPトランジスタQ6にベース電流が流れるため、このトランジスタQ6がオンする。すると、保護素子Q0のゲート端子Gとエミッタ端子Eとの間はトランジスタQ6によって短絡されることになり、保護素子Q0はオフする。
なお、抵抗R2,R3,R4は、それぞれ請求項における第1,第2,第3の抵抗に相当し、トランジスタQ3,Q4は、それぞれ請求項における第1,第2のトランジスタに相当する。
すなわち、この例では、コンデンサC1の電圧がツェナー電圧VZまで低下すると、保護素子Q0のゲート−エミッタ間の電圧VGEはツェナー電圧VZ以下に低下することができず、ほぼVZに留まることになる。
ここで、抵抗R2またはR1を介してコンデンサC1が充電される際の時定数は、請求項における第2の時間変化率に相当する。
図2、図3において、保護素子Q0をオンオフさせる駆動指令Sigは、「High」レベルのときに保護素子Q0をオンさせ、「Low」レベルのときに保護素子Q0をオフさせるものである。また、図2における論理積手段AND1,AND2において、それぞれ、否定手段NOT1側に接続されていないゲートは、過電流保護をより確実に行うためのシーケンスを司るものであり、通常時は、「High」レベルとなる。
・時点(1)について
この時は過電流状態ではないため、駆動指令Sigが「High」レベルになると論理積手段AND1,論理和手段OR1の出力がそれぞれ「Low」レベルになり、MOSFET Q1がオン、MOSFET Q2がオフし、また、トランジスタQ5がオン、トランジスタQ6がオフする。これによって保護素子Q0がオンし、そのコレクタ−エミッタ間の電圧VCEがほぼ0Vになると共に、電流ICが流れる。この時、コンデンサC1は抵抗R1またはR2を介して充電されており、その電圧VC1は電源電圧VPに等しくなっている。
この時も過電流状態ではないため、駆動指令Sigが「Low」レベルになると時点(1)と反対の動作となり、保護素子Q0がオフして電流ICが0になると共に、保護素子Q0のコレクタ−エミッタ間の電圧VCEが電力変換装置の電源電圧Edにまで上昇する。
駆動指令Sigが「High」レベルとなり、保護素子Q0がオンする。この際、何らかの要因により、過電流が流れる。
保護素子Q0に過電流が流れ、センス抵抗R7の電圧降下が、コンパレータCMP2の基準レベルVOC、コンパレータCMP1の基準レベルVSCを超過する。なお、コンパレータCMP1,CMP2の非反転入力端子の入力電圧は電流ICの大きさに比例するため、図3では、電流ICの波形が上記入力電圧に相当するものと考え、基準レベルVOC,VSCも一緒に表示してある。
ここで、基準レベルVSCは請求項における第1の電流閾値に相当し、基準レベルVOCは第2の電流閾値に相当する。
また、図2において、各コンパレータCMP1,CMP2の入力側とセンス抵抗R7との間には、それぞれ抵抗R8及びコンデンサC2、抵抗R9及びコンデンサC3からなるフィルタが接続されているが、これらのフィルタはノイズによる誤検知を防止するためのものである。
また、コンパレータCMP1の出力側はトランジスタQ3のベースに接続されているので、トランジスタQ3がオンした場合、コンデンサC1は抵抗R3を介して放電を開始し、コンデンサC1の電圧VC1はツェナー電圧VZまで低下する。これに伴い、保護素子Q0のゲート−エミッタ間電圧VGEもほぼツェナー電圧VZまで低下すると共に、ゲート−エミッタ間電圧が低下することによって電流ICも減少する。このとき、ゲート−エミッタ間電圧VGEが低下する速度は、コンデンサC1の放電速度と等価であるから、放電経路にある抵抗R3の値を予め最適値に選定しておけば、電流低減時の電流変化率を低減することができ、保護素子Q0に発生するサージ電圧を抑制して従来技術の問題点を解決することが可能である。
ここで、コンデンサC1が抵抗R3を介して放電する際の時定数は、請求項における第1の時間変化率に相当する。
保護素子Q0の電流ICが減少することによってセンス抵抗R7の電圧降下も小さくなり、コンパレータCMP1の基準電圧VSCを下回ることによってトランジスタQ3がオフするため、コンデンサC1の充電が再度始まる。なお、充電時の時定数は、前述した抵抗値の大きさの関係から、放電時よりもゆっくりである(大きい)。
これにより、保護素子Q0のゲート−エミッタ間電圧VGEもゆっくりとした時定数で増加し、それに合わせて、電流ICもゆっくりと増加する。従って、従来技術で生じたような発振現象を防止することができる。
コンパレータCMP2は、センス抵抗R7の電圧降下が既に基準電圧VOCを上回っているため「High」レベルの状態にあるが、コンパレータCMP2の後段に設置されたタイマTIMER1により、時間T1のマスク期間を経てタイマTIMER1の出力が「High」レベルになる。なお、コンパレータCMP2の出力が一旦、「High」レベルになると、その後、時間T1が経過してもコンパレータCMP2の出力が「High」レベルの状態であれば、タイマTIMER1の出力は「High」レベルになるものである。
ここで、上記の時間T1は予め設定された一定時間であり、請求項における第1の時間に相当する。
なお、フリップフロップFFの出力が「High」レベルになると、駆動指令Sigが「Low」レベルになって保護素子Q0をオフさせる信号(MOSFET Q2をオンさせる信号)が入ったとしても、図2に示すごとく論理積手段AND2を設けて保護素子Q0をオフさせる信号(MOSFET Q2をオンさせる信号)を受け付けないようにする。これは、過電流が流れている期間に、保護素子Q0をオフさせる信号が入力されてMOSFET Q2がオンしてしまうと、保護素子Q0を流れる電流の遮断時における電流変化率を緩慢にすることができず、大きなサージ電圧が保護素子Q0に発生するので、これを防止するためである。
コンデンサC1の電圧VC1が0Vとなり、保護素子Q0に流れていた電流ICが0になる。
センス抵抗R7の電圧降下がコンパレータCMP2の基準電圧VOCを下回り、タイマTIMER1の出力が「Low」レベルになってから時間T2が経過すると、否定手段NOT3を介して接続されたタイマTIMER2の出力が「High」レベルになり、フリップフロップFFがリセットされると共に、トランジスタQ4がオフされる。また、トランジスタQ4がオフされると、コンデンサC1は再び充電される。
ここで、上記の時間T2は予め設定された一定時間であり、請求項における第2の時間に相当する。
具体的には、フリップフロップFFの出力が「Low」レベル、すなわち、トランジスタQ4がオフであり、しかもコンデンサC1の電圧VC1が基準電圧Vt未満である場合には、そのことを論理積手段AND3により判断し、その結果をもって、MOSFET Q2を強制的にオンさせ、保護素子Q0のゲート−エミッタ間電圧VGEを0Vにするものである。
この第2実施形態が図2の第1実施形態と異なる点は、図2では、コンデンサC1と直列に接続されるダイオードD1のアノード端子がトランジスタQ5,Q6のベース端子に接続されていたのに対し、図4の第2実施形態では、ダイオードD1のアノード端子がトランジスタQ5,Q6のベース端子から切り離され、保護素子Q0のゲート端子Gに接続されている点である。この第2実施形態の動作は、基本的に第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
この第3実施形態が図2の第1実施形態と異なる主な点は、図2では、過電流保護動作として保護素子Q0を停止させるためのトランジスタQ4と直列に接続された抵抗R4がコンデンサC1の一端に接続されているのに対し、本実施形態では、同様の働きを担う抵抗R4の一端が保護素子Q0のゲート端子Gに接続されていることである。
一方、第3実施形態の場合は、保護素子Q0のゲート−エミッタ間を、抵抗R4を介してトランジスタQ4によって短絡することにより、保護素子Q0に流れる電流の変化率を低減しつつ過電流を遮断する。
つまり、実施している動作は、通常の電流遮断時と過電流保護時との間で変わりはないものの、過電流保護時に用いる抵抗R4の抵抗値を、通常の電流遮断時に用いる抵抗R6の抵抗値よりも大きくしておく。すなわち、R4>R6とするものである。
なお、保護素子Q0に過電流が流れ始めた際に、ゲート電圧を低減させて過電流を減少させる動作については、図2に示した第1実施形態と同様である。
なお、本実施形態の動作は、基本的に第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
この第4実施形態は、図4の第2実施形態及び図5の第3実施形態を組み合わせたものであり、その動作は、基本的に第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
320:ゲート電圧低減回路
Q0:保護素子
Q1,Q2:MOSFET
Q3〜Q6:トランジスタ
VP:直流電源
FF:フリップフロップ
TIMER1,TIMER2:タイマ
CMP1〜CMP3:コンパレータ
ZD1:ツェナーダイオード
R1〜R9:抵抗
C1〜C3:コンデンサ
D1:ダイオード
AND1〜AND4:論理積手段
OR1:論理和手段
NOT1〜NOT4:否定手段
Claims (8)
- 制御端子に電圧を印加することにより第1端子と第2端子との間に主電流が流れ、かつ、前記主電流に比例した検出電流が第3端子に流れる電力用半導体素子を駆動するための駆動装置であって、前記検出電流を用いて、前記電力用半導体素子を過電流から保護する動作を行うようにした駆動装置において、
前記制御端子に印加される電圧の大きさを制御するための駆動電圧制御手段を備え、
前記駆動電圧制御手段は、
前記検出電流が第1の電流閾値よりも大きくなった場合に、前記制御端子に印加する電圧を第1の時間変化率に従って低減させ、かつ、前記検出電流が前記第1の電流閾値よりも小さくなった場合に、前記制御端子に印加する電圧を、前記第1の時間変化率より小さな第2の時間変化率に従って、前記電力用半導体素子の正常時に前記制御端子に印加される電圧値まで増加させると共に、
前記電力用半導体素子を駆動するための電源により充電されて放電時に前記制御端子の電圧を低下させるように接続されたコンデンサを、抵抗値が互いに異なる抵抗を介して充電または放電させることにより、前記制御端子に印加される電圧の大きさ及び時間変化率を変化させることを特徴とする電力用半導体素子の駆動装置。 - 請求項1に記載した電力用半導体素子の駆動装置において、
前記駆動電圧制御手段は、
前記電源の正極と前記コンデンサの正極との間に接続された第1の抵抗と、
前記コンデンサに並列に接続された回路であって、前記第1の抵抗よりも抵抗値が小さい第2の抵抗と第1のトランジスタとからなる直列回路と、を備え、
前記第1の抵抗を介して前記コンデンサを電源電圧にまで充電し、かつ、前記第1のトランジスタをオンさせることにより前記第2の抵抗を介して前記コンデンサを放電させ、前記制御端子の電圧を低下させることを特徴とする電力用半導体素子の駆動装置。 - 請求項2に記載した電力用半導体素子の駆動装置において、
前記駆動電圧制御手段は、
前記検出電流が前記第1の電流閾値よりも大きくなった時に、前記制御端子への印加電圧を前記第1の時間変化率に従って所定の下限値に達するまで低減させることを特徴とする電力用半導体素子の駆動装置。 - 請求項1に記載した電力用半導体素子の駆動装置において、
前記駆動電圧制御手段は、
前記検出電流が前記第1の電流閾値よりも大きくなった時に、前記制御端子への印加電圧を前記第1の時間変化率に従って所定の下限値に達するまで低減させることを特徴とする電力用半導体素子の駆動装置。 - 請求項3に記載した電力用半導体素子の駆動装置において、
前記下限値を、
前記第2の抵抗と前記第1のトランジスタとの直列回路に直列接続されたツェナーダイオードのツェナー電圧によって設定したことを特徴とする電力用半導体素子の駆動装置。 - 請求項2〜4の何れか1項に記載した電力用半導体素子の駆動装置において、
前記駆動電圧制御手段は、
前記コンデンサに並列に接続された回路であって、第3の抵抗と第2のトランジスタとからなる直列回路を備え、
前記検出電流が前記第1の電流閾値以下の第2の電流閾値よりも大きくなり、かつ、前記第2の電流閾値を超過してから一定の第1の時間が経過しても前記検出電流が前記第2の電流閾値を超過している時に前記第2のトランジスタをオンさせ、そのオン状態を、前記検出電流が前記第2の電流閾値を下回ってから一定の第2の時間が経過するまで維持することを特徴とする電力用半導体素子の駆動装置。 - 請求項6に記載した電力用半導体素子の駆動装置において、
前記駆動電圧制御手段は、
前記第2のトランジスタがオフ状態であって前記コンデンサの電圧が所定の電圧閾値以下である時に、前記制御端子の電圧を低下させて前記電力用半導体素子を強制的にオフさせることを特徴とする電力用半導体素子の駆動装置。 - 請求項2〜4の何れか1項に記載した電力用半導体素子の駆動装置において、
前記駆動電圧制御手段は、
前記制御端子に一端が接続された回路であって、第3の抵抗と第2のトランジスタとからなる直列回路を備え、
前記検出電流が前記第1の電流閾値以下の第2の電流閾値よりも大きくなり、かつ、前記第2の電流閾値を超過してから一定の第1の時間が経過しても前記検出電流が前記第2の電流閾値を超過している時に前記第2のトランジスタをオンさせ、そのオン状態を、前記検出電流が前記第2の電流閾値を下回ってから一定の第2の時間が経過するまで維持することを特徴とする電力用半導体素子の駆動装置。
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