JP2016073027A - 電動車両用燃料電池システムにおける残存水素ガスの処理方法 - Google Patents

電動車両用燃料電池システムにおける残存水素ガスの処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で短時間かつ安全に残存水素ガスを処理する。【解決手段】水素タンク32からの水素ガスと、電気作動式空気ポンプ44からの空気中の酸素との電気化学反応により電力を発生する燃料電池スタック10を備えた電動車両用燃料電池システムAにおける残存水素ガスの処理方法は、電動車両を停止させたまま、水素過剰率が車両駆動時の水素過剰率になるように水素ガスを燃料電池スタックに供給すると共に、空気ポンプ空気過剰率が車両駆動時の空気ポンプ空気過剰率よりも高くなるように空気ポンプを作動させて空気を燃料電池スタックに供給し、それにより燃料電池スタックにおいて電力を発生する工程と、燃料電池スタックで発生された電力を空気ポンプと電動車両及び燃料電池システムの電気作動式補機70とにより消費する工程と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は電動車両用燃料電池システムにおける残存水素ガスの処理方法に関する。
水素ガスを貯蔵する水素タンクを備え、水素タンクに異常が生じたときに水素タンク内の残存水素ガスを水素タンク外、すなわち大気中に放出するシステムが公知である(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−036297号公報
ところで、水素タンクに異常が生じていないとき、例えば電動車両を廃棄すべきとき、又は、水素タンクを交換もしくはメンテナンスすべきときにも、水素タンクから残存水素ガスを取り出す必要がある。この点、水素タンクから燃料電池スタックに水素ガスを供給して燃料電池スタックで電力を発生すれば、水素タンク内の残存水素ガスをより安全に処理ないし消費できると考えられる。ところが、この処理方法では、燃料電池スタックで発生された電力を燃料電池スタックから取り出す必要がある。このために、例えば発生された電力を蓄電装置に蓄えるようにすると、かなり大きな蓄電装置を用意しなければならない。発生された電力で電動車両の補機を作動させ、すなわち発生された電力を補機で消費するようにした場合には、残存水素ガスを消費するのに長時間が必要になるおそれがある。
本発明によれば、水素タンクからの水素ガスと、電気作動式空気ポンプからの空気中の酸素との電気化学反応により電力を発生する燃料電池スタックを備えた電動車両用燃料電池システムにおける残存水素ガスの処理方法であって、前記電動車両を停止させたまま、水素ガスを前記燃料電池スタックに供給すると共に、空気ポンプ空気過剰率が車両駆動時の空気ポンプ空気過剰率よりも高くなるように前記空気ポンプを作動させて空気を前記燃料電池スタックに供給し、それにより前記燃料電池スタックにおいて電力を発生し、前記燃料電池スタックで発生された電力を前記空気ポンプと前記電動車両又は前記燃料電池システムの電気作動式補機とにより消費する、残存水素ガスの処理方法が提供される。
簡単な構成でもって短時間にかつ安全に残存水素ガスを処理することができる。
燃料電池システムの全体図である。 残存水素ガス処理を説明するタイムチャートである。 残存水素ガス処理制御を実行するルーチンを示すフローチャートである。 本発明による別の実施例の燃料電池システムの全体図である。 本発明による更に別の実施例の燃料電池システムの全体図である。
図1を参照すると、電動車両用燃料電池システムAは燃料電池スタック10を備える。燃料電池スタック10は積層方向LSに沿って互いに積層された複数の燃料電池単セル10aを備える。各燃料電池単セル10aは膜電極接合体20を含む。膜電極接合体20は膜状の電解質と、電解質の一側に形成されたアノード極と、電解質の他側に形成されたカソード極とを備える。
燃料電池単セル10aのアノード極及びカソード極はそれぞれ直列に電気的に接続され、燃料電池スタック10の電極を構成する。燃料電池スタック10の電極はDC/DCコンバータ11を介してインバータ12に電気的に接続され、インバータ12はモータジェネレータ13に電気的に接続される。また、燃料電池システムAは蓄電器14を備えており、この蓄電器14はDC/DCコンバータ15を介して上述のインバータ12に電気的に接続される。DC/DCコンバータ11は燃料電池スタック10からの電圧を高めてインバータ12に送るためのものであり、インバータ12はDC/DCコンバータ11又は蓄電器14からの直流電流を交流電流に変換するためのものである。DC/DCコンバータ15は燃料電池スタック10又はモータジェネレータ13から蓄電器14への電圧を低くし、又は蓄電器14からモータジェネレータ13への電圧を高くするためのものである。なお、図1に示される燃料電池システムAでは蓄電器14はバッテリから構成される。
また、各燃料電池単セル10a内には、アノード極に燃料ガスとしての水素ガスを供給するための水素ガス流通路30aと、カソード極に酸化剤ガスとしての空気を供給する空気流通路40aとがそれぞれ形成され、互いに隣接する2つの燃料電池単セル10a同士間には燃料電池単セル10aに冷却水を供給するための冷却水流通路50aが形成される。複数の燃料電池単セル10aの水素ガス流通路30a、空気流通路40a、及び冷却水流通路50aをそれぞれ並列に接続することにより、燃料電池スタック10内に水素ガス通路30、空気通路40、及び冷却水通路50がそれぞれ形成される。図1に示される燃料電池システムAでは、水素ガス通路30、空気通路40、及び冷却水通路50の入口及び出口はそれぞれ、燃料電池スタック10の積層方向LS一端に配置される。
水素ガス通路30の入口には水素ガス供給路31が連結され、水素ガス供給路31は水素ガス源である水素タンク32に連結される。水素ガス供給路31内には上流側から順に、電磁式の遮断弁33と、水素ガス供給路31内の圧力を調整するレギュレータ34と、水素タンク32からの水素ガスを燃料電池スタック10に供給するための水素ガス供給器35と、が配置される。図1に示される燃料電池システムAでは水素ガス供給器35は電磁式の水素ガス供給弁から構成される。一方、水素ガス通路30の出口にはアノードオフガス通路36が連結され、アノードオフガス通路36は気液分離器37に連結される。気液分離器37の気体出口には水素ガス戻し通路38が連結され、水素ガス戻し通路38はレギュレータ34と水素ガス供給弁35との間の水素ガス供給路31に連結される。水素ガス戻し通路38内には気液分離器37により分離されたガスを水素ガス供給路31に送り込む電気作動式の水素ガス戻しポンプ38pが配置される。一方、気液分離器37の液体出口には排水路39が連結され、排水路39内には電磁式の排水制御弁39vが配置される。遮断弁33及び水素ガス供給弁35が開弁されると、水素タンク32内の水素ガスが水素ガス供給路31を介して燃料電池スタック10内の水素ガス通路30内に供給される。このとき水素ガス通路30から流出するガス、すなわちアノードオフガスはアノードオフガス通路36を介して気液分離器37内に流入する。気液分離器37により分離された水素ガスを含むアノードオフガスは水素ガス戻しポンプ38pによって水素ガス供給路31に戻される。その結果、水素タンク32からの水素ガスと水素ガス戻し通路38からの水素ガスとの混合体が水素ガス供給弁35から燃料電池スタック10に供給される。一方、排水制御弁39vは通常は閉弁されており、周期的に短時間にわたり開弁される。排水制御弁39vが開弁されると、気液分離器37で分離された液水が排出される。
また、空気通路40の入口には空気供給路41が連結され、空気供給路41は空気源、例えば大気42に連結される。空気供給路41内には上流側から順に、ガスクリーナ43と、空気を圧送する空気供給器ないし電気作動式の空気ポンプ44と、空気ポンプ44から燃料電池スタック10に送られる空気を冷却するためのインタークーラ45と、が配置される。一方、空気通路40の出口にはカソードオフガス通路46が連結される。空気ポンプ44が駆動されると、空気が空気供給路41を介して燃料電池スタック10内の空気通路40内に供給される。このとき空気通路40から流出するガス、すなわちカソードオフガスはカソードオフガス通路46内に流入する。カソードオフガス通路46内には上流側から順に、カソードオフガス通路46内を流れるカソードオフガスの量を制御する電磁式のカソードオフガス制御弁47が配置される。
更に図1を参照すると、冷却水通路50の入口には冷却水供給路51の一端が連結され、冷却水供給路51の出口には冷却水供給路51の他端が連結される。冷却水供給路51内には冷却水を圧送する電気作動式の冷却水ポンプ52と、ラジエータ53とが配置される。ラジエータ53上流の冷却水供給路51と、ラジエータ53と冷却水ポンプ52間の冷却水供給路51とはラジエータバイパス通路54により互いに連結される。また、ラジエータバイパス通路54内を流れる冷却水量を制御するラジエータバイパス制御弁55が設けられる。図1に示される燃料電池システムAではラジエータバイパス制御弁55は三方弁から形成され、ラジエータバイパス通路54の出口に配置される。冷却水ポンプ52が駆動されると、冷却水ポンプ52から吐出された冷却水は冷却水供給路51を介して燃料電池スタック10内の冷却水通路50内に流入し、次いで冷却水通路50を通って冷却水供給路51内に流入し、ラジエータ53又はラジエータバイパス通路54を介して冷却水ポンプ52に戻る。
電子制御ユニット60はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス61によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)62、RAM(ランダムアクセスメモリ)63、CPU(マイクロプロセッサ)64、入力ポート65及び出力ポート66を具備する。燃料電池スタック10には、燃料電池スタック10の出力電圧及び出力電流をそれぞれ検出する電圧計16v及び電流計16iが設けられる。水素タンク32には水素タンク32内の圧力を検出する圧力センサ17が取り付けられる。この圧力は水素タンク32内の残存水素ガス量を表している。また、水素ガス通路30の入口に隣接する水素ガス供給路31には水素ガス通路30の入口における圧力を検出する水素圧力センサ18hが取り付けられ、空気通路40の入口に隣接する空気供給路41には空気通路40の入口における圧力を検出する空気圧力センサ18aが取り付けられる。水素ガス通路30の入口における圧力は水素ガス流通路30a内の圧力を表しており、空気通路40の入口における圧力は空気流通路40a内の圧力を表している。更に、冷却水通路50の出口に隣接する冷却水供給路51には冷却水通路50から流出する冷却水の温度を検出する温度センサ19が取り付けられる。冷却水通路50から流出する冷却水の温度は燃料電池スタック10ないし水素ガス通路30の温度を表している。電圧計16v、電流計16i、圧力センサ17,18h,18a、及び温度センサ19の出力信号は対応するAD変換器67を介して入力ポート65にそれぞれ入力される。更に、後述する残存水素ガス処理を実行すべきときに作業者によってオンにされる手動式スイッチ69が設けられ、スイッチ69がオンにされたことを表す信号が入力ポート65に入力される。一方、出力ポート66は対応する駆動回路68を介してDC/DCコンバータ11、インバータ12、モータジェネレータ13、DC/DCコンバータ15、遮断弁33、レギュレータ34、水素ガス供給弁35、水素ガス戻しポンプ38p、排水制御弁39v、空気ポンプ44、カソードオフガス制御弁47、冷却水ポンプ52、及びラジエータバイパス制御弁55、及び電気作動式補機70に電気的に接続される。補機70は、ヘッドライト、エアコンディショナ、オーディオ機器のような電動車両の補機と、水素戻しポンプ38p、冷却水ポンプ52のような燃料電池システムAの補機との一方又は両方から構成される。
燃料電池スタック10で発電すべきときには遮断弁33及び水素ガス供給弁35が開弁され、水素ガス戻しポンプ38pが駆動され、したがって水素ガスが燃料電池スタック10に供給される。また、空気ポンプ44が駆動され、空気が燃料電池スタック10に供給される。その結果、燃料電池スタック10において電気化学反応(H→2H+2e,(1/2)O+2H+2e→HO)が起こり、電力が発生される。この発生された電力がモータジェネレータ13に送られると、モータジェネレータ13が車両駆動用の電気モータとして作動される。
ここで、燃料電池スタック10での発電量を要求発電量にするのに理論上必要な水素ガス量に対する、燃料電池スタック10に供給される水素ガス量の比を水素過剰率と称することにする。また、燃料電池スタック10での発電量を要求発電量にするのに理論上必要な空気量に対する、燃料電池スタック10に供給される空気量の比をスタック空気過剰率と称し、燃料電池スタック10での発電量を要求発電量にするのに理論上必要な空気量に対する、空気ポンプ44から吐出される空気量の比を空気ポンプ空気過剰率と称することにする。図1に示される燃料電池システムAではスタック空気過剰率と空気ポンプ空気過剰率とは互いに一致する。その上で、図1に示される燃料電池システムAでは、電動車両を駆動するためにモータジェネレータ13を作動させるときには、水素過剰率が水素過剰率ベース値に設定され、スタック空気過剰率ないし空気ポンプ空気過剰率がスタック空気過剰率ベース値ないし空気ポンプ空気過剰率ベース値に設定される。言い換えると、水素過剰率が水素過剰率ベース値になるように水素ガス供給弁35が制御され、スタック空気過剰率ないし空気ポンプ空気過剰率がスタック空気過剰率ベース値ないし空気ポンプ空気過剰率ベース値になるように空気ポンプ44が制御される。水素過剰率ベース値は例えば1.1程度であり、スタック空気過剰率ベース値ないし空気ポンプ空気過剰率ベース値は例えば1.3から1.5程度である。
さて、冒頭で述べたように、例えば電動車両を廃棄すべきとき、又は水素タンク32を交換もしくはメンテナンスすべきときに、水素タンク32から残存水素ガスを取り出す必要がある。そこで本発明による実施例では、電動車両を停止させたまま水素タンク32内の残存水素ガスを処理ないし消費する残存水素ガス処理を行うようにしている。
すなわち、図2に示されるように、時間t1において作業者によりスイッチ69が一時的にオンにされると、フラグXがセットされる(X=1)。このフラグXは残存水素ガスを実行すべきときにセットされ(X=1)、それ以外はリセットされる(X=0)ものである。フラグXがセットされると、残存水素ガス処理が開始される。残存水素ガス処理が実行されると、水素タンク32内の圧力PHTが次第に低下する。次いで、時間t2において圧力PHTがしきい圧力PHTXよりも低くなると、すなわち残存水素ガス量がしきい量よりも少なくなると、フラグXがリセットされ(X=0)、残存水素ガス処理が停止される。
この残存水素ガス処理では、電動車両を停止させたまま、水素過剰率が車両駆動時の水素過剰率、すなわち水素過剰率ベース値になるように水素ガスが燃料電池スタック10に供給されると共に、空気ポンプ空気過剰率が車両駆動時の空気ポンプ空気過剰率、すなわち空気ポンプ空気過剰率ベース値よりも高い空気ポンプ空気過剰率設定値になるように空気ポンプ44が作動されて空気が燃料電池スタック10に供給され、それにより燃料電池スタック10において電力が発生される。この発生された電力は空気ポンプ44と補機70とにより消費される。
空気ポンプ44の消費電力量は補機70の消費電力量よりもかなり多く、したがって空気ポンプ44及び補機70で電力消費することにより、残存水素ガスを速やかに消費することができる。また、空気ポンプ空気過剰率が高くなるにつれて空気ポンプ44での消費電力量が多くなる。したがって、空気ポンプ空気過剰率を大きな値に設定することにより、すなわち空気ポンプ44を車両駆動時よりも高負荷で作動させることにより、残存水素ガスをより速やかに消費することができる。更に、残存水素ガスがそのまま大気中に放出されないので、安全である。しかも、大きな蓄電装置を必要せず、通常の燃料電池システムAの構成でもって残存水素ガスを消費できる。
なお、残存水素ガス処理における要求発電量は、空気ポンプ44を空気ポンプ空気過剰率設定値でもって作動させかつ補機70を例えば最大出力で作動させるのに必要な電力量であり、あらかじめ実験により求められている。言い換えると、燃料電池スタック10での発電量と、空気ポンプ44を空気ポンプ空気過剰率設定値で作動させたときの電力消費量と補機70の電力消費量との合計とが互いにほぼ一致するような要求発電量があらかじめ求められ、設定されている。
図1に示される実施例では、空気ポンプ空気過剰率設定値は例えば2から3程度の一定値に設定される。図1に示される燃料電池システムAでは、スタック空気過剰率と空気ポンプ空気過剰率とが互いに一致しているので、空気ポンプ空気過剰率が高く設定されるとスタック空気過剰率も高くなる。その結果、燃料電池スタック10の空気通路40に多量の空気が流入することになる。ところが、燃料電池スタック10に過剰に多量の空気が流入すると、乾燥により燃料電池スタック10の発電能力が低下するおそれがある。そこで、乾燥による発電能力の低下が生じないように、図1に示される実施例では、空気ポンプ空気過剰率設定値に上限が設けられる。この意味で、乾燥による発電能力の低下が生じなければ、空気ポンプ空気過剰率設定値は上述した3よりも大きな値に設定される。
図示しない別の実施例では、残存水素ガス処理において、空気ポンプ空気過剰率設定値が徐々に大きくされ、乾燥による発電能力の低下が生じたときに空気ポンプ空気過剰率が低下される。このようにすると、燃料電池スタック10の発電能力を高く維持しながら、空気ポンプ44の消費電力量を可能な限り多くすることができる。したがって、残存水素ガスをより速やかに消費することができる。
図3は上述した残存水素ガス処理の制御ルーチンを示している。このルーチンはあらかじめ定められた設定時間ごとの割り込みによって実行される。
図3を参照すると、ステップ100ではフラグXがセットされているか否かが判別される。フラグXがセットされていないときには次いでステップ101に進み、スイッチ69がオンにされたか否かが判別される。スイッチ69がオンにされていないときにはステップ102に進み、残存水素ガス処理が停止され続ける。続くステップ103ではフラグXがリセットされ続ける。
スイッチ69がオンにされたときにはステップ101からステップ104に進み、水素タンク32内の圧力PHTがしきい圧力PHTXよりも低いか否かが判別される。PHT≧PHTXのときには次いでステップ105に進み、残存水素ガス処理が実行される。続くステップ106ではフラグXがセットされる。これに対し、スイッチ69がオンにされたときにPHT<PHTXのときにはステップ104からステップ102に進む。すなわち、スイッチ69がオンにされても残存水素ガス量が少ないときには、残存水素ガス処理は行われない。
フラグXがセットされるとステップ100からステップ104に進み、水素タンク32内の圧力PHTがしきい圧力PHTXよりも低いか否かが判別される。PHT≧PHTXのときには次いでステップ105に進み、残存水素ガス処理が実行され続ける。続くステップ106ではフラグXがセットされ続ける。これに対し、PHT<PHTXのときにはステップ104からステップ102に進み、残存水素ガス処理が停止される。続くステップ103ではフラグXがリセットされる。
図示しない別の実施例では、図1に示される燃料電池システムAにおいて、残存水素ガス処理における水素過剰率が水素過剰率ベース値よりも高い水素過剰率設定値に設定される。このようにすると、水素ガス戻しポンプ38pの消費電力量が増大され、したがって残存水素ガスがより速やかに消費される。
更に図示しない別の実施例では、図1に示される燃料電池システムAにおいて、残存水素ガス処理中に冷却水ポンプ52から吐出される冷却水量が車両駆動時よりも増大される。その結果、冷却水ポンプ52の消費電力量が増大され、したがって残存水素ガスがより速やかに消費される。なお、燃料電池スタック10の温度が過度に低くなると、燃料電池スタック10の発電能力が低下するおそれがある。このため、燃料電池スタック10の温度が下限温度よりも低くならないように、例えばラジエータバイパス制御弁55及び冷却水ポンプ52が制御される。
図4は燃料電池システムAの別の実施例を示している。
図4に示される燃料電池システムAは、インタークーラ45下流の空気供給路41とカソードオフガス制御弁47下流のカソードオフガス通路46とを互いに連結するスタックバイパス通路48と、燃料電池スタック10に供給される空気量とスタックバイパス通路48を介し燃料電池スタック10を迂回する空気量とを制御するスタックバイパス制御弁49と、が設けられる点で、図1に示される燃料電池システムAと構成を異にしている。図4に示される燃料電池システムAではスタックバイパス制御弁49は電磁式の三方弁から形成され、スタックバイパス通路48の入口に配置される。
なお、図4に示される燃料電池システムAでは、スタックバイパス通路48内を空気が流通していないときにはスタック空気過剰率と空気ポンプ空気過剰率とは互いに一致するけれども、スタックバイパス通路48内を空気が流通しているときにはスタック空気過剰率と空気ポンプ空気過剰率とは互いに一致しない。
さて、図4に示される燃料電池システムAの残存水素ガス処理でも、電動車両を停止させたまま、水素過剰率が水素過剰率ベース値になるように水素ガスが燃料電池スタック10に供給されると共に、空気ポンプ空気過剰率が空気ポンプ空気過剰率ベース値よりも高い空気ポンプ空気過剰率設定値になるように空気ポンプ44が作動されて空気が燃料電池スタック10に供給され、それにより燃料電池スタック10において電力が発生される。この発生された電力は空気ポンプ44と補機70とにより消費される。
この場合、スタック空気過剰率がスタック空気過剰率ベース値になるように、空気ポンプ44から吐出された空気の一部がスタックバイパス制御弁49によりスタックバイパス通路48に導かれる。このようにすると、燃料電池スタック10に送られる空気量を抑制し、したがって燃料電池スタック10が乾燥するのを抑制しながら、空気ポンプ44の消費電力量を増大することができる。その結果、図1の燃料電池システムAにおけるよりも空気ポンプ空気過剰率設定値をより高く設定することができ、したがって残存水素ガスを更に速やかに消費することができる。
図5は燃料電池システムAの更に別の実施例を示している。
図5に示される燃料電池システムAは、スタックバイパス通路48の出口よりも下流のカソードオフガス通路46内に配置された希釈器80と、気液分離器37の気体出口と希釈器80とを互いに連結するアノードオフガス排出路81とが設けられる点で、図4の燃料電池システムAと構成を異にしている。すなわち、この燃料電池システムAでは燃料電池スタック10から排出された水素ガスは燃料電池スタック10に戻されない。
図5に示される燃料電池システムAの残存水素ガス処理では、電動車両を停止させたまま、水素過剰率が水素過剰率ベース値よりも高い水素過剰率設定値になるように水素ガスが燃料電池スタック10に供給されると共に、空気ポンプ空気過剰率が空気ポンプ空気過剰率ベース値よりも高い空気ポンプ空気過剰率設定値になるように空気ポンプ44が作動されて空気が燃料電池スタック10に供給され、それにより燃料電池スタック10において電力が発生される。この発生された電力は空気ポンプ44と補機70とにより消費される。
燃料電池スタック10から流出する過剰の水素ガスはアノードオフガス通路36、気液分離器37及びアノードオフガス排出路81を順次介して、希釈器80内に流入する。希釈器80には、燃料電池スタック10から流出した空気及びスタックバイパス通路48を通った空気が流入しており、この多量の空気によって水素ガスが爆発限界(例えば4%)以下まで希釈される。その結果、残存水素ガスを更に速やかに消費することができる。
図示しない別の実施例では、希釈器80の代わりに燃焼器が設けられ、燃焼器において水素ガスが燃焼される。この場合にも残存水素ガスが速やかに消費される。
これまで述べてきた各実施例では、残存水素ガス処理中にモータジェネレータ13は作動されない。図示しない別の実施例では、残存水素ガス処理中に、モータジェネレータ13の出力軸を電動車両の車軸から分離した状態で、モータジェネレータ13が作動され、それにより燃料電池スタック10で発生された電力が消費される。このようにすると、残存水素ガスが更に速やかに消費される。この場合、燃料電池スタック10で発生された電力が空気ポンプ44と補機70とモータジェネレータ13とにより消費される、ということになる。
A 燃料電池システム
10 燃料電池スタック
30 水素ガス通路
31 水素ガス供給路
32 水素タンク
44 空気ポンプ
70 補機

Claims (1)

  1. 水素タンクからの水素ガスと、電気作動式空気ポンプからの空気中の酸素との電気化学反応により電力を発生する燃料電池スタックを備えた電動車両用燃料電池システムにおける残存水素ガスの処理方法であって、
    前記電動車両を停止させたまま、水素ガスを前記燃料電池スタックに供給すると共に、空気ポンプ空気過剰率が車両駆動時の空気ポンプ空気過剰率よりも高くなるように前記空気ポンプを作動させて空気を前記燃料電池スタックに供給し、それにより前記燃料電池スタックにおいて電力を発生し、
    前記燃料電池スタックで発生された電力を前記空気ポンプと前記電動車両又は前記燃料電池システムの電気作動式補機とにより消費する、
    残存水素ガスの処理方法。
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