JP2021048066A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池スタックへの酸素の供給の制御を行う分流弁に異常がある場合、水素ガスの供給を停止する燃料電池システムの提供。【解決手段】燃料電池スタックと、電圧検出部と、酸化剤ガス供給部と、分流弁と、燃料ガス供給部と、制御部と、を備え、制御部は、燃料電池システムの停止の後、分流弁を閉じ、酸化剤ガスの供給を停止させ、酸化剤ガスの、燃料電池スタックへの供給を停止させた状態で、燃料ガスの供給を継続する酸素消費処理を行い、酸素消費処理の終了後、電圧があらかじめ定められた再開閾値を上回った場合、酸素消費処理の間であって、時間内に、電圧が終了閾値を下回らなかった場合、または、酸素消費処理の間であって、電圧が、終了閾値を下回ったが、待機時間の間、電圧が終了閾値を下回らなかった場合には、再度、酸素消費処理を行い、酸素消費処理の実行回数が、異常閾値を上回った場合には、分流弁の動作異常に関する処理を行う。【選択図】図2
Description
本開示は、燃料電池システムに関する。
燃料電池車両の停車後に、燃料電池スタック内に酸素が残留している場合、燃料電池スタックの劣化が生じることがある。特許文献1では、燃料電池システムを停止させる際に、燃料電池スタック内に水素を供給することで、残留した酸素を消費する技術を提示している。
しかし、燃料電池スタックへの酸素の供給の制御を行う分流弁に異常がある場合、酸素が燃料電池スタックへ流入し続ける。そのため、燃料電池スタックに、水素を供給し続けなければならず、水素を浪費する可能性があった。
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
本開示の一形態によれば、燃料電池システムが提供される。この燃料電池システムは、酸化剤ガスと燃料ガスを供給されることによって発電する燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックの電圧を測定する電圧検出部と、燃料電池スタックに酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給部と、前記酸化剤ガス供給部への酸化剤ガスの供給を許容または停止することができる分流弁と、前記燃料電池スタックに燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記燃料電池システムの停止の後、前記分流弁を閉じ、前記酸化剤ガス供給部による酸化剤ガスの前記燃料電池スタックへの供給を停止させ、酸化剤ガスの、前記燃料電池スタックへの供給を停止させた状態で、前記燃料ガス供給部による燃料ガスの供給を継続する酸素消費処理を行い、前記酸素消費処理の終了後、前記電圧があらかじめ定められた再開閾値を上回った場合、前記酸素消費処理の間であって、あらかじめ定められた時間内に、前記電圧があらかじめ定められた終了閾値を下回らなかった場合、または、前記酸素消費処理の間であって、前記電圧が、前記終了閾値を下回ったが、あらかじめ定められた待機時間の間、前記電圧が前記終了閾値を下回らなかった場合には、再度、前記酸素消費処理を行い、前記酸素消費処理の実行回数が、あらかじめ定められた異常閾値を上回った場合には、前記分流弁の動作異常に関する処理を行う。この形態の燃料電池システムによれば、酸素消費処理の実行回数が、あらかじめ定められた異常閾値を上回った場合には、弁の動作異常に関する処理を行う。これにより、分流弁に動作異常があった場合には、燃料ガスを浪費することを防止することができる。
A.実施例の構成:
図1は、本開示の一実施形態における、燃料電池システム10の概略構成図を示す説明図である。この燃料電池システム10は、燃料電池スタック100と、燃料電池コンバータ110と、電圧センサ120と、電流センサ130と、二次電池200と、二次電池コンバータ210と、負荷装置300と、DC/ACインバータ310と、酸化剤ガス給排系400と、燃料ガス給排系500と、制御部600を備える。
図1は、本開示の一実施形態における、燃料電池システム10の概略構成図を示す説明図である。この燃料電池システム10は、燃料電池スタック100と、燃料電池コンバータ110と、電圧センサ120と、電流センサ130と、二次電池200と、二次電池コンバータ210と、負荷装置300と、DC/ACインバータ310と、酸化剤ガス給排系400と、燃料ガス給排系500と、制御部600を備える。
燃料電池システム10は、さらに、導線EWを備える。
燃料電池スタック100は、直流の電力を発生させる発電装置である。燃料電池スタック100は、外部より燃料ガスとしての水素ガスと、酸化剤ガスとしての酸素ガスの供給を受ける。燃料電池スタック100は、発電の単位モジュールである、図示しない燃料電池セルを複数、積層したスタック構造を有している。各燃料電池セルは、プロトン伝導性を有する電解質膜を挟んで、水素極(アノード)と、酸素極(カソード)とが配置された構成を有する。燃料電池スタック100は、燃料電池セルにおいて、外部より供給を受けた水素ガスと酸素ガスを電気化学反応によって反応させる。燃料電池スタック100で発生した電力は、導線EWを介して二次電池コンバータ210やDC/ACインバータ310に出力される。
燃料電池コンバータ110は、燃料電池スタック100から入力された電圧を目標電圧まで昇圧して出力する昇圧型コンバータである。燃料電池コンバータ110は、導線EWを介してDC/ACインバータ310と電気的に接続されている。
電圧センサ120は、導線EWに配置されている。電圧センサ120は、燃料電池スタック100の出力電圧を取得する。電圧センサ120は、取得した出力電圧の測定値を示す信号を、制御部600に出力する。電流センサ130は、燃料電池スタック100の出力電流を取得する。電圧センサのことを、電圧検出部ともよぶ。
二次電池200は、燃料電池スタック100とともに燃料電池システム10の電力源として機能する。二次電池200は、燃料電池スタック100で発電した電力を充電する。二次電池200は、リチウムイオン電池や、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池などである。
二次電池コンバータ210は、昇降型のコンバータ装置であり、燃料電池コンバータ110と類似の構成を有する。二次電池コンバータ210は、二次電池200の充放電を制御する。二次電池コンバータ210は、燃料電池コンバータ110からの出力電力が目標出力電力に対して不足する場合には、二次電池200に放電させる。なお、二次電池コンバータ210は、燃料電池コンバータ110とは異なる構成を有していてもよい。
DC/ACインバータ310は、燃料電池スタック100および二次電池200から導線EWを介して供給される直流の電力を三相交流の電力に変換する。DC/ACインバータ310は、負荷装置300と電気的に接続し、三相交流電力を負荷装置300に供給する。
負荷装置300は、燃料電池システム10の動力源を構成する。負荷装置300は、燃料電池スタック100および二次電池200から供給された電力により作動する。本実施形態において、負荷装置300とは、駆動用モータや各種補機類等を意味する。
酸化剤ガス給排系400は、燃料電池スタック100への酸素ガスの供給および燃料電池スタック100からのカソードオフガスの排出を行う。酸化剤ガス給排系400は、酸化剤ガス供給系400Aと酸化剤ガス排出系400Bとを備える。酸化剤ガス供給系400Aは、燃料電池スタック100に酸素ガスを供給する。酸化剤ガス供給系400Aは、酸化剤ガス供給路401と、エアクリーナ402と、コンプレッサ403と、モータ404と、インタークーラ405と、分流弁406と、開度センサ407を有する。
酸化剤ガス供給路401は、酸化剤ガスとしての酸素ガスを供給する。酸化剤ガス供給路401は、燃料電池スタック100の上流側に配置される。酸化剤ガス供給路401は、外部と燃料電池スタック100のカソードとを連通させる配管である。
エアクリーナ402は、燃料電池スタック100に供給される酸素ガス中の異物を除去する。エアクリーナ402は、酸化剤ガス供給路401においてコンプレッサ403よりも上流側に設けられる。
コンプレッサ403は、制御部600からの指示に応じて、圧縮した空気をカソードに向けて吐出する。コンプレッサ403は、燃料電池スタック100よりも上流側に設けられる。コンプレッサ403は、制御部600からの指示に応じて動作するモータ404によって駆動される。
インタークーラ405は、コンプレッサ403によって圧縮されて高温となった酸素ガスを冷却する。インタークーラ405は、酸化剤ガス供給路401において、コンプレッサ403よりも下流側に設けられている。
分流弁406は、酸化剤ガス給排系400への、酸素ガスの供給を許容または停止することができる。分流弁406は、開度が調整されることで、酸化剤ガス供給路401から燃料電池スタック100に向かう酸素ガスの流量と、酸化剤ガス供給路401から分岐し、燃料電池スタック100を経由しないバイパス路408を流れる酸素ガスの流量とを、調整する。本実施形態においては、分流弁406は三方弁である。バイパス路408を流通する酸素ガスは、後述する酸化剤ガス排出路409を経由して大気中に排出される。
開度センサ407は、分流弁406の開度を取得する。開度センサ407は、取得した分流弁406の開度を、制御部600に送る。
酸化剤ガス排出系400Bは、酸化剤ガスを排出する。酸化剤ガス排出系400Bは、バイパス路408と、酸化剤ガス排出路409と、調圧弁410とを有する。
酸化剤ガス排出路409は、燃料電池スタック100から排出された酸素ガスを含むカソードオフガスや、バイパス路408を流通した酸素ガスを大気中に排出する。調圧弁410は、開度を調整することで燃料電池スタック100のカソード側流路の背圧を調整する。調圧弁410は、酸化剤ガス排出路409においてバイパス路408との接続箇所よりも上流側に設けられている。
燃料ガス給排系500は、燃料ガス供給系500Aと、燃料ガス循環系500Bと、燃料ガス排出系500Cとを備える。
燃料ガス供給系500Aは、燃料電池スタック100に燃料ガスとしての水素ガスを供給する。燃料ガス供給系500Aは、燃料ガスタンク501と、燃料ガス供給路51と、主止弁502と、レギュレータ503と、インジェクタ504と、圧力センサ505と、を備える。
燃料ガスタンク501は、高圧の水素ガスを貯蔵している。燃料ガス供給路51は、燃料ガスタンク501と燃料電池スタック100とに接続されている。燃料ガス供給路51は、燃料ガスタンク501から燃料電池スタック100に向かう水素ガスが流通する配管により構成されている。
主止弁502は、開弁状態において燃料ガスタンク501の燃料ガスを下流へと流通させる。レギュレータ503は、制御部600の制御によって、インジェクタ504よりも上流側における水素ガスの圧力を調整する。インジェクタ504は、制御部600によって設定された駆動周期や開弁時間に応じて、電磁的に駆動する開閉弁である。インジェクタ504は、燃料電池スタック100に供給される水素ガスの供給量を調整する。インジェクタ504は、燃料ガス供給路51において、後述する燃料ガス循環路52との合流地点よりも上流側に設けられている。
圧力センサ505は、燃料ガス供給路51においてインジェクタ504よりも下流側の内部圧力を計測する。圧力センサ505が計測した計測結果は、制御部600に送信される。
燃料ガス循環系500Bは、燃料電池スタック100から排出されるアノードオフガスを燃料ガス供給路51に循環させる。燃料ガス循環系500Bは、燃料ガス循環路52と、気液分離器506と、循環ポンプ507と、モータ508とを有する。
燃料ガス循環路52は、燃料電池スタック100と燃料ガス供給路51とに接続されている。燃料ガス循環路52は、燃料ガス供給路51に向かうアノードオフガスが流通する配管により構成されている。
気液分離器506は、水が混ざったアノードオフガスから液体の水を分離する。気液分離器506は、燃料ガス循環路52に設けられている。循環ポンプ507は、モータ508を駆動させることで燃料ガス循環路52内のアノードオフガスを燃料ガス供給路51に向かって循環させる。
燃料ガス排出系500Cは、アノードオフガスおよび燃料電池スタック100の発電によって生じた水を大気中へ排出する。燃料ガス排出系500Cは、排気排水路53と、排気排水弁509とを有する。排気排水路53は、水を排出する気液分離器506の排出口と、酸化剤ガス排出路409と、を連通する配管である。
排気排水弁509は、排気排水路53を開閉する。排気排水弁509は、排気排水路53に配置される。排気排水弁509は、制御部600により、あらかじめ定められたタイミングで指示を受けることで開弁する。これにより、排気排水弁509が開状態となり、アノードオフガスに含まれる不純物ガスである窒素ガスが水と共に排気排水路53および酸化剤ガス排出路409を介して外部に排出される。あらかじめ定めたタイミングとしては、例えば、気液分離器506の貯水量があらかじめ定めた液水量以上となったタイミングである。
制御部600は、燃料電池システム10の各構成部を制御する。制御部600は、電圧センサ120が取得した出力電圧の測定値に基づいて燃料電池システム10の各構成部を制御する。制御部600は、図示しないCPUやメモリ等を備えたコンピュータである。
酸化剤ガス給排系400のことを、酸化剤ガス供給部ともよぶ。燃料ガス給排系500のことを、燃料ガス供給部ともよぶ。
B.燃料電池システム10の動作:
図2は、制御部600による酸素ガス消費運転の制御を説明するフローチャートである。図2に示すように、ユーザーが燃料電池システム10を停止させると、制御部600がステップS10において分流弁406を閉じる。ここでいう分流弁406を閉じるとは、制御部600が分流弁406の開度を調節することで、酸化剤ガス供給路401からの燃料電池スタック100への酸素ガスの供給を停止し、酸素ガスをバイパス路408に流すことをいう。
図2は、制御部600による酸素ガス消費運転の制御を説明するフローチャートである。図2に示すように、ユーザーが燃料電池システム10を停止させると、制御部600がステップS10において分流弁406を閉じる。ここでいう分流弁406を閉じるとは、制御部600が分流弁406の開度を調節することで、酸化剤ガス供給路401からの燃料電池スタック100への酸素ガスの供給を停止し、酸素ガスをバイパス路408に流すことをいう。
ステップS20においては、制御部600が、二次電池コンバータ210を、燃料電池スタック100からの電力を二次電池200に供給するように動作させる。その状態において、燃料電池スタック100で発電された電力は、二次電池200に充電されるとともに、コンプレッサ403で消費される。
ステップS10において、分流弁406が閉じられた後も、継続して、水素ガスが燃料電池スタック100に供給されている。そのため供給された水素ガスと、燃料電池スタック100内に残存する酸素ガスが電気化学反応を起こすことで、燃料電池スタック100内で電流が発生する。酸素ガスが消費されると、燃料電池スタック100の電圧が降下する。以下、このように、燃料電池システム10の停止後に、燃料電池スタック100への酸素ガスの供給を停止させた状態で、燃料ガス供給路51により水素ガスの供給を継続する処理を、酸素消費処理とよぶ。
ステップS20においては、酸素消費処理が開始される。
S30においては、電圧センサ120が取得した燃料電池スタック100の電圧が、あらかじめ定めた時間内に、あらかじめ定めた終了閾値である第1電圧を下回っているかの判断がなされる。あらかじめ定めた時間内に、電圧センサ120が取得した燃料電池スタック100の電圧が、第1電圧よりも上回らなかった場合、処理はステップS40に移行する。あらかじめ定めた時間内に、電圧センサ120が取得した燃料電池スタック100の電圧が、第1電圧よりも下回らなかった場合、処理はステップS90に移行する。
ステップS40において、制御部600が、燃料電池システム10の停止後、ステップS10で分流弁406を閉じる指示をした回数が、あらかじめ定めた上限回数であるN回よりも多いか否かの判断が行われる。
ステップS40において、燃料電池システム10の停止後、分流弁406を閉じた回数が、あらかじめ定めた上限回数であるN回よりも多い場合、処理はステップS50に移行する。ステップS40において、燃料電池システム10の停止後、分流弁406を閉じた回数が、あらかじめ定めた上限回数であるN回よりも少ない場合、処理はステップS10に移行する。これにより、ステップS30において、あらかじめ定めた時間内に、電圧が第1電圧を下回らず、制御部600により、分流弁を閉じる指令が出された回数が、N回よりも少ない場合に、分流弁406を閉じる処理を再び行うことができる。そのため、ステップS10において、分流弁406が閉じられていない場合に、水素ガスの供給を継続することを防止することができる。その結果、水素ガスの浪費を防ぐことができる。また、分流弁406を閉じた回数に上限を設けることによって、酸素消費処理を繰り返すことを防ぐことができる。
ステップS50においては、酸素消費処理の実行回数が、あらかじめ定められた異常閾値であるM回を上回ったかの判断が行われる。酸素消費処理の実行回数が、M回を上回った場合、処理はステップS60に移行する。酸素消費処理の実行回数が、M回を下回った場合、処理はステップS20に移行し、再度、酸素消費処理が実行される。
ステップS60において、制御部600により、分流弁406の動作異常に関する処理を行われる。制御部600により、分流弁406に動作異常がないと判断された場合、処理はステップS70に移行する。制御部600により、分流弁406に動作異常があると判断された場合、処理はステップS80に移行する。
ステップS60において、具体的には、制御部600が、開度センサ407が取得した分流弁406の開度から、燃料電池スタック100に供給される酸素ガスの量と、バイパス路408に流れる酸素ガスの量の分流比を算出する。燃料電池スタック100に供給される酸素ガス量の分流比が、あらかじめ定められた規定値よりも大きい場合、制御部600により、分流弁406の動作異常があると判断される。
ステップS70においては、制御部600により、水素ガス分圧増量判断がなされる。水素ガス分圧増量判断については、後述する。その後、処理はステップS80に移行する。
ステップS80においては、制御部600により、燃料電池スタック100への水素ガスの供給が停止される。具体的には、制御部600により、主止弁502と、レギュレータ503と、インジェクタ504が閉じられる。その後、処理は終了する。
このように、酸素消費処理の回数があらかじめ定めたM回を上回った場合、分流弁406の動作異常に関する処理を行う。分流弁406に動作異常があった場合には、水素ガスを浪費することを防止することができる。また、分流弁406に動作異常があった場合でも、水素ガス分圧増量判断がなされる。そのため、後述する水素ガス分圧処理により、確実に酸素ガスを消費することができる。
ステップS90においては、制御部600により、電圧センサ120が取得した燃料電池スタック100の電圧が、あらかじめ定められた待機時間であるA[ms]の間、第1電圧を下回っているかの判断が行われる。
ステップS40において、電圧センサ120が取得した燃料電池スタック100の電圧が、A[ms]の間、第1電圧よりも下回っていなかった場合、処理はステップS40に移行する。電圧センサ120が取得した燃料電池スタック100の電圧が、A[ms]の間、第1電圧よりも下回っていた場合、酸素消費処理が終了し、処理がステップS100に移行する。
第1電圧については、後述する。A[ms]は、あらかじめ定められた時間である。A[ms]は、燃料電池スタック100の電圧が第1電圧よりも下回ったことを確定するための必要時間である。
ステップS100においては、制御部600により燃料電池スタック100の発電が停止される。
ステップS110においては、制御部600により、電圧センサ120が取得した燃料電池スタック100の電圧が、B[ms]の間、あらかじめ定められた再開閾値である第2電圧を下回っているかの判断が行われる。
燃料電池スタック100の発電が停止された後に、燃料電池スタック100内に酸素ガスが残留している場合、燃料電池スタック100の電圧が上昇する。B[ms]の間に、電圧センサ120が取得した燃料電池スタック100の電圧が、第2電圧よりも上回った場合、処理はステップS50に移行する。B[ms]の間、電圧センサ120が取得した燃料電池スタック100の電圧が、第2電圧よりも下回っていた場合、制御部600により、主止弁502と、レギュレータ503と、インジェクタ504に対し、弁を閉じるように指令が出される。その後、処理は終了する。
B[ms]は、あらかじめ定められた時間である。B[ms]は、燃料電池スタック100の電圧が第2電圧よりも下回ったことを確定するための必要時間である。
ここで、第1電圧と第2電圧について説明する。第2電圧とは、燃料電池スタック100が起動するために必要な電圧である。燃料電池システム10の停止時に、燃料電池スタック100の電圧が、第2電圧を上回っている場合、燃料電池スタック100の劣化に繋がるおそれがある。そのため、燃料電池システム10の停止時において、B[ms]の間、燃料電池スタック100の電圧が、第2電圧よりも下回ることが必要である。第1電圧は、第2電圧よりも低い電圧である。
酸素消費処理の具体例について説明する。図3は、具体例における、電圧センサ120が取得した出力電圧と、電流センサ130が取得した出力電力の相関を示した説明図である。
図3に示すように、ステップS10において分流弁406が閉じられる。次に、二次電池コンバータ210を、燃料電池スタック100からの電力を二次電池200に供給するように動作させる。これにより燃料電池スタック100内で発電が行われ、電圧が降下する。
次に、ステップS30において、制御部600によって、あらかじめ定められた時間内に、電圧が第1電圧を下回ったかの判断がなされる。あらかじめ定められた時間内に、電圧が第1電圧よりも下回ると、処理はステップ90に移行する。
図3では、A[ms]の間、第1電圧よりも低い電圧を維持しているため、処理はステップS110に移行する。ステップS110では、水素ガスの供給が停止されるため、発電が行われない。そのため、燃料電池スタック100内に酸素ガスが残存している場合、図3に示すように電圧が上昇する。
図3に示すように、B[ms]の間に、電圧が第2電圧を上回ると、処理はステップS50に移行する。図3では、制御部600により、酸素消費処理回数がM回よりも少ないと判断され、処理がステップS20に移行する。ステップS20では、再び酸素消費処理が行われる。その後、ステップS110において、電圧の上昇が見られるが、第2電圧よりも低い電圧を保っているため、処理は終了する。
図2の処理終了後、制御部600により、燃料電池スタック100への水素ガスの供給が行われる。図2の処理終了後の、燃料電池スタック100への水素ガスの供給を、水素ガス分圧処理とよぶ。水素ガス分圧処理では、酸素消費処理により消費することができなかった酸素ガスを、消費する。水素ガス分圧処理では、制御部600による二次電池コンバータ210への動作指示が行われず、制御部600の判断により水素ガスの供給が行われる。以下、水素ガス分圧処理について説明する。
図2に示した各処理が終了した後、制御部600により、燃料電池スタック100内で発生した水と不純物ガスの排水処理が行われる。具体的には、制御部600の指令により排気排水弁509が開く。これにより、気液分離器506に貯められた水と不純物ガスが、排気排水路53に放出される。
ここで、ステップS110の処理の後に、処理が終了する場合を、第1の場合とする。第1の場合、制御部600により水素ガス分圧処理が実行される。第1の場合に燃料電池スタック100に供給される水素ガスの量は、燃料電池スタック100に、第2電圧に相当する酸素ガスが残っていると仮定し、その酸素ガスを全て消費することができる量である。ステップS110において、燃料電池スタック100に残存する酸素ガスの量は、第2電圧に相当する酸素ガスの量より少ないと判断されている。そのため、確実に燃料電池スタック100内の酸素ガスを消費することができる。燃料電池スタック100に水素ガスが供給された後、制御部600により、水素ガスの供給が停止される。
ステップS60の処理の後、ステップS80に処理が移行する場合を、第2の場合とする。第2の場合、水素ガス分圧処理が行われない。第2の場合、制御部600により、分流弁406の動作異常があると判断されている。そのため、燃料電池スタック100への酸素ガスの供給が停止していないと考えられる。この場合に、水素ガス分圧処理を行わないことで、水素ガスの浪費を防止することができる。
ステップS70の処理の後、ステップS80に処理が移行する場合を、第3の場合とする。第3の場合、制御部600により水素ガス分圧増量判断がなされる。第3の場合、燃料電池スタック100に供給される水素ガスの量は、燃料電池スタック100に、燃料電池スタック100の最大電圧に相当する酸素ガスが残っていると仮定し、その酸素ガスを全て消費することができる量である。
第3の場合、分流弁406の動作異常は確認されなかったが、第2電圧に相当する酸素ガスの量よりも多い酸素ガスが燃料電池スタック100内に残存していると考えられる。そのため、燃料電池スタック100の最大電圧に相当する酸素ガスを消費することができる水素ガスを供給することで、確実に燃料電池スタック100内に残存する酸素ガスを消費することができる。
C.他の実施形態:
C1)上記実施形態では、第1の場合に燃料電池スタック100に供給される水素ガスの量は、燃料電池スタック100に、第2電圧に相当する酸素ガスが残っていると仮定し、その酸素ガスを全て消費することができる量である。しかし、第1の場合に供給する水素ガスの量は、第2電圧に相当する酸素ガスを消費できる量でなくともよい。例えば、第2電圧に相当する酸素ガスを消費できる水素ガスの量の半分の量の水素ガスを供給してもよい。
C1)上記実施形態では、第1の場合に燃料電池スタック100に供給される水素ガスの量は、燃料電池スタック100に、第2電圧に相当する酸素ガスが残っていると仮定し、その酸素ガスを全て消費することができる量である。しかし、第1の場合に供給する水素ガスの量は、第2電圧に相当する酸素ガスを消費できる量でなくともよい。例えば、第2電圧に相当する酸素ガスを消費できる水素ガスの量の半分の量の水素ガスを供給してもよい。
C2)上記実施形態では、第3の場合に燃料電池スタック100に供給される水素ガスの量は、燃料電池スタック100に、燃料電池スタック100の最大電圧に相当する酸素ガスが残っていると仮定し、その酸素ガスを全て消費することができる量である。しかし、第3の場合に供給する水素ガスの量は、燃料電池スタック100の最大電圧に相当する酸素ガスを全て消費することが出来る量でなくともよい。例えば、燃料電池スタック100の最大電圧に相当する酸素ガスを全て消費することが出来る水素ガス量の、8割でもよい。
C3)上記実施形態では、酸化剤ガス供給系400Aは、燃料電池スタック100に酸素ガスを供給する。酸化剤ガス供給系400Aは、酸化剤ガス供給路401と、エアクリーナ402と、コンプレッサ403と、モータ404と、インタークーラ405と、分流弁406と、開度センサ407を有する。しかし、酸化剤ガス供給系は、例えば、酸化剤ガス供給路と、エアクリーナと、コンプレッサと、モータと、分流弁と、開度センサを有していてもよい。
C4)上記実施形態では、分流弁406は、開度が調整されることで、酸化剤ガス供給路401から燃料電池スタック100に向かう酸素ガスの流量と、酸化剤ガス供給路401から分岐し、燃料電池スタック100を経由しないバイパス路408を流れる酸素ガスの流量とを、調整する。しかし、例えば、酸化剤ガス供給路とバイパス路の分岐点と燃料電池スタックの入口の間と、バイパス路に、シャットバルブが設けられていてもよい。この場合、制御部が2つのシャットバルブの開度を調整することにより、燃料電池スタックに流入する酸素ガスの供給を許可又は停止する。
C5)上記実施形態では、燃料ガス供給系500Aは、燃料電池スタック100に燃料ガスとしての水素ガスを供給する。燃料ガス供給系500Aは、燃料ガスタンク501と、燃料ガス供給路51と、主止弁502と、レギュレータ503と、インジェクタ504と、圧力センサ505と、を備える。しかし、燃料ガス供給系は、例えば、燃料ガスタンクと、燃料ガス供給路と、主止弁と、圧力センサを有していてもよい。
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…燃料電池システム、100…燃料電池スタック、110…燃料電池コンバータ、120…電圧センサ、130…電流センサ、200…二次電池、210…二次電池コンバータ、300…負荷装置、310…DC/ACインバータ、400…酸化剤ガス給排系、400A…酸化剤ガス供給系、400B…酸化剤ガス排出系、401…酸化剤ガス供給路、402…エアクリーナ、403…コンプレッサ、404…モータ、405…インタークーラ、406…分流弁、407…開度センサ、408…バイパス路、409…酸化剤ガス排出路、410…調圧弁、500…燃料ガス給排系、500A…燃料ガス供給系、500B…燃料ガス循環系、500C…燃料ガス排出系、501…燃料ガスタンク、502…主止弁、503…レギュレータ、504…インジェクタ、505…圧力センサ、506…気液分離器、507…循環ポンプ、508…モータ、509…排気排水弁、51…燃料ガス供給路、52…燃料ガス循環路、53…排気排水路、600…制御部、EW…導線
Claims (1)
- 燃料電池システムであって、
酸化剤ガスと燃料ガスを供給されることによって発電する燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックの電圧を測定する電圧検出部と、
前記燃料電池スタックに酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給部と、
前記酸化剤ガス供給部への酸化剤ガスの供給を許容または停止することができる分流弁と、
前記燃料電池スタックに燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記燃料電池システムの停止の後、前記分流弁を閉じ、前記酸化剤ガス供給部による酸化剤ガスの前記燃料電池スタックへの供給を停止させ、
酸化剤ガスの、前記燃料電池スタックへの供給を停止させた状態で、前記燃料ガス供給部による燃料ガスの供給を継続する酸素消費処理を行い、
前記酸素消費処理の終了後、前記電圧があらかじめ定められた再開閾値を上回った場合、前記酸素消費処理の間であって、あらかじめ定められた時間内に、前記電圧があらかじめ定められた終了閾値を下回らなかった場合、または、前記酸素消費処理の間であって、前記電圧が、前記終了閾値を下回ったが、あらかじめ定められた待機時間の間、前記電圧が前記終了閾値を下回らなかった場合には、再度、前記酸素消費処理を行い、前記酸素消費処理の実行回数が、あらかじめ定められた異常閾値を上回った場合には、前記分流弁の動作異常に関する処理を行う、
燃料電池システム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114865017A (zh) * | 2022-02-17 | 2022-08-05 | 上海神力科技有限公司 | 一种用于燃料电池电堆的检漏工装 |
-
2019
- 2019-09-19 JP JP2019170408A patent/JP2021048066A/ja active Pending
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