JP2015216002A - 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法 - Google Patents

燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】燃料電池スタックの作動停止中に、水素ガスの無駄を抑制しつつ、カソード極が劣化するのを抑制する。
【解決手段】燃料電池システムAは、水素ガスと空気中の酸素ガスとの反応で発電する燃料電池スタック10と、水素ガス供給路内に配置され、アノード極に供給される水素ガス量を調整可能な水素ガス導入弁33,35と、アノードオフガス通路内に配置されたアノードオフガス排出弁37と、空気供給路に連結されたコンプレッサと、を備える。燃料電池スタック10を作動停止すべきとき、水素ガス導入弁及びアノードオフガス排出弁が閉弁され、コンプレッサが停止される。作動停止中にアノード極に対するカソード極の電位差が上限値よりも大きくなったとき、水素ガス導入弁を開弁して水素ガスをアノード極に供給し、電位差の低下速度が許容範囲内に維持されるように水素ガスの供給量を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法に関する。
電解質と、電解質の両側にそれぞれ設けられたアノード極及びカソード極とを有し、アノード極に供給される水素ガスとカソード極に供給される空気中の酸素ガスとの電気化学反応により電力を発生する燃料電池スタックと、燃料電池スタックの発電動作の停止中に水素ガスをアノード極に導入する導入路と、導入路に設けられた弁であって、アノード極に対するカソード極の電位差であるセル電圧に応じて開閉する弁と、を備える燃料電池システムが知られている(特許文献1参照)。
燃料電池システムでは、燃料電池スタックの作動停止中に、カソード極に空気が侵入する場合がある。ところが、侵入した空気中の酸素ガスが次いで電解質を透過してアノード極に拡散すると、カソード極において好ましくなく電気化学反応が生じるおそれがある。この場合、カソード極が劣化して発電性能が低下するおそれがある。一方、カソード極において好ましくなく電気化学反応が生じると、セル電圧が上昇する。そこで、特許文献1の燃料電池システムでは、燃料電池スタックの作動停止中にセル電圧が閾値を越えたときには、弁を開弁してアノード極に水素ガスを導入し、アノード極の酸素ガスを掃気するようにしている。
特開2008−235014号公報
しかし、特許文献1の燃料電池システムは、燃料電池スタックの作動停止中にアノード極へ供給される水素ガス量をどのように制御するかについて何ら開示していない。この点、アノード極から酸素ガスを速やかに掃気することを考えると、アノード極に多量の水素ガスを供給するのが好ましいかに見える。ところが、アノード極に多量の水素ガスを供給すると、余剰の水素ガスが燃料電池スタックから流出するばかりか、アノード極から電解質を透過してカソード極に到るおそれがある。これらの水素ガスは発電作用のために使用することができない。
本発明の一観点によれば、水素ガス通路内に設けられたアノード極と空気通路内に設けられたカソード極とを有し、前記アノード極に供給される水素ガスと前記カソード極に供給される空気中の酸素ガスとの電気化学反応により電力を発生する燃料電池スタックと、水素ガス源と、前記水素ガス通路の入口と前記水素ガス源とを互いに連結する水素ガス供給路と、前記水素ガス供給路内に配置され、前記アノード極に供給される水素ガス量を調整可能な水素ガス導入弁と、前記水素ガス通路の出口に連結されたアノードオフガス通路と、前記アノードオフガス通路内に配置されたアノードオフガス排出弁と、コンプレッサと、前記空気通路の入口と前記コンプレッサとを互いに連結する空気供給路と、を備え、前記燃料電池スタックを作動停止すべきときには、前記水素ガス導入弁及び前記アノードオフガス排出弁が閉弁されると共に、前記コンプレッサが作動停止される、燃料電池システムであって、前記燃料電池スタックの作動停止中に前記アノード極に対する前記カソード極の電位差が予め設定された上限値よりも大きくなったときには、前記水素ガス導入弁を一時的に開弁して水素ガスを前記アノード極に供給すると共に、このときの前記電位差の低下速度が予め設定された許容範囲内に維持されるように前記アノード極への水素ガスの供給量を前記水素ガス導入弁により制御する、燃料電池システムが提供される。
本発明の別の観点によれば、水素ガス通路内に設けられたアノード極と空気通路内に設けられたカソード極とを有し、前記アノード極に供給される水素ガスと前記カソード極に供給される空気中の酸素ガスとの電気化学反応により電力を発生する燃料電池スタックと、水素ガス源と、前記水素ガス通路の入口と前記水素ガス源とを互いに連結する水素ガス供給路と、前記水素ガス供給路内に配置され、前記アノード極に供給される水素ガス量を調整可能な水素ガス導入弁と、前記水素ガス通路の出口に連結されたアノードオフガス通路と、前記アノードオフガス通路内に配置されたアノードオフガス排出弁と、コンプレッサと、前記空気通路の入口と前記コンプレッサとを互いに連結する空気供給路と、を備え、前記燃料電池スタックを作動停止すべきときには、前記水素ガス導入弁及び前記アノードオフガス排出弁が閉弁されると共に、前記コンプレッサが作動停止される、燃料電池システムであって、前記燃料電池スタックの作動停止中に前記アノード極に対する前記カソード極の電位差が予め設定された上限値よりも大きくなったときには、前記水素ガス導入弁を一時的に開弁して水素ガスを前記アノード極に供給すると共に、このときの前記電位差の低下速度が予め設定された許容範囲内に維持されるように前記アノード極への水素ガスの供給量を前記水素ガス導入弁により制御する、燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法が提供される。
燃料電池スタックの作動停止中に、水素ガスの無駄を抑制しつつ、カソード極が劣化するのを抑制することができる。
燃料電池システムの全体図である。 セル電圧の変化を示すタイムチャートである。 カソード極保護制御を説明するタイムチャートである。 カソード極保護制御を説明するタイムチャートである。 カソード極保護制御を実行するルーチンを示すフローチャートである。
図1を参照すると、燃料電池システムAは燃料電池スタック10を備える。燃料電池スタック10は積層方向に互いに積層された複数の燃料電池単セルを備える。各燃料電池単セルは膜電極接合体20を含む。膜電極接合体20は膜状の電解質と、電解質の一側に形成されたアノード極と、電解質の他側に形成されたカソード極とを備える。カソード極は例えば白金粒子を担持したカーボン粒子から形成される。
燃料電池単セルのアノード極及びカソード極はそれぞれ直列に電気的に接続され、燃料電池スタック10の電極を構成する。燃料電池スタック10の電極はDC/DCコンバータ11を介してインバータ12に電気的に接続され、インバータ12はモータジェネレータ13に電気的に接続される。また、燃料電池システムAは蓄電器14を備えており、この蓄電器14はDC/DCコンバータ15を介して上述のインバータ12に電気的に接続される。DC/DCコンバータ11は燃料電池スタック10からの電圧を高めてインバータ12に送るためのものであり、インバータ12はDC/DCコンバータ11又は蓄電器14からの直流電流を交流電流に変換するためのものである。DC/DCコンバータ15は燃料電池スタック10又はモータジェネレータ13から蓄電器14への電圧を低くし、又は蓄電器14からモータジェネレータ13への電圧を高くするためのものである。図1に示される燃料電池システムAでは蓄電器14はバッテリから構成される。燃料電池スタック10のカソード極及びアノード極には、アノード極に対するカソード極の電位差であるセル電圧を検出するセル電圧センサ16が電気的に接続される。
また、燃料電池単セル内には、アノード極に水素ガスを供給するための水素ガス流通路と、カソード極に空気を供給するための空気流通路と、燃料電池単セルに冷却水を供給するための冷却水流通路とがそれぞれ形成される。複数の燃料電池単セルの水素ガス流通路、空気流通路、及び冷却水流通路をそれぞれ直列に接続することにより、燃料電池スタック10には水素ガス通路30、空気通路40、及び冷却水通路(図示しない)がそれぞれ形成される。
水素ガス通路30の入口には水素ガス供給路31が連結され、水素ガス供給路31は水素ガス源である水素タンク32に連結される。水素ガス供給路31内には上流側から順に、遮断弁33と、水素ガス供給路31内の水素ガスの圧力を調整するレギュレータ34と、水素タンク32からの水素ガスを燃料電池スタック10に供給するための水素ガスインジェクタ35と、が配置される。水素ガスインジェクタ35は、燃料電池スタック10のアノード極に供給される水素ガス量を調整可能である。図1の実施例では、水素ガスインジェクタ35は、電磁式のインジェクタであり、3個のインジェクタ35を水素ガス供給路31内に互いに並列に配置した構成を有する。他の実施例ではインジェクタ35を2個以下、又は、4個以上備えている。一方、水素ガス通路30の出口にはアノードオフガス通路36が連結される。遮断弁33が開弁され、水素ガスインジェクタ35が開弁されると、水素タンク32内の水素ガスが水素ガス供給路31を介して燃料電池スタック10内の水素ガス通路30内に供給される。このとき水素ガス通路30から流出するガス、すなわちアノードオフガスはアノードオフガス通路36内に流入する。アノードオフガス通路36内にはアノードオフガス通路36内を流れるアノードオフガスの量を制御するアノードオフガス排出弁37が配置される。
また、空気通路40の入口には空気供給路41が連結され、空気供給路41は空気源である大気42に連結される。空気供給路41内には上流側から順に、エアクリーナ43と、空気を圧送する空気供給器ないしコンプレッサ44と、コンプレッサ44から燃料電池スタック10に送られる空気を冷却するためのインタークーラ45と、が配置される。一方、空気通路40の出口にはカソードオフガス通路46が連結される。コンプレッサ44が駆動されると、空気が空気供給路41を介して燃料電池スタック10内の空気通路40内に供給される。このとき空気通路40から流出するガス、すなわちカソードオフガスはカソードオフガス通路46内に流入する。カソードオフガス通路46内にはカソードオフガス通路46内を流れるカソードオフガスの量を制御するカソードオフガス制御弁47が配置される。カソードオフガス通路46のカソードオフガス制御弁47の下流側と、空気供給路41のインタークーラ45の下流側とは、空気バイパス通路49により互いに連結される。空気バイパス通路49の入口には空気バイパス制御弁48が配置される。空気バイパス制御弁48は、燃料電池スタック10を迂回して空気供給路41からカソードオフガス通路46へ流れる空気の量を制御する。図1に示される燃料電池システムAでは空気バイパス制御弁48は三方弁から形成される。
図1に示される実施例では、コンプレッサ44の停止時に、わずかな空気がコンプレッサ44を通過可能になっている。また、カソードオフガス制御弁47を閉弁したときに、すなわちカソードオフガス制御弁47の開度を最小にしたときに、わずかな空気がカソードオフガス制御弁47を通過可能になっている。言い換えると、コンプレッサ44が停止されかつカソードオフガス制御弁47が閉弁されているときであっても、燃料電池スタック10の空気通路40は封止されておらず、すなわち空気通路40には大気42から空気が侵入可能になっている。このようなコンプレッサ44及びカソードオフガス制御弁47を用いると、燃料電池システムAのコストを大幅に低減することができる。
電子制御ユニット60はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス61によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)62、RAM(ランダムアクセスメモリ)63、CPU(マイクロプロセッサ)64、入力ポート65及び出力ポート66を具備する。上述のセル電圧センサ16の出力信号は対応するAD変換器67を介して入力ポート65に入力される。一方、出力ポート66は対応する駆動回路68を介してDC/DCコンバータ11、インバータ12、モータジェネレータ13、DC/DCコンバータ15、遮断弁33、レギュレータ34、水素ガスインジェクタ35、アノードオフガス排出弁37、コンプレッサ44、カソードオフガス制御弁47、空気バイパス制御弁48に電気的に接続される。なお、図1に示される燃料電池システムAでは、電子制御ユニット60は、一方では車両操作者により操作されるイグニッションスイッチ70を介して電源72に電気的に接続され、他方では電源制御ユニット60の消勢時に一定時間間隔で電気制御ユニット60を起動するスイッチ回路71を介して電源72に接続する。
さて、燃料電池スタック10で発電を行うべきとき、すなわち燃料電池スタック10を作動すべきときには、遮断弁33、水素ガスインジェクタ35及びアノードオフガス排出弁37が開弁され、したがって水素ガスが燃料電池スタック10に供給される。また、コンプレッサ44が駆動され、空気バイパス制御弁48によりコンプレッサ44と燃料電池スタック10とが連通され、カソードオフガス制御弁47が開弁され、したがって空気が燃料電池スタック10に供給される。その結果、燃料電池単セルにおいて電気化学反応(H→2H+2e,(1/2)O+2H+2e→HO)が起こり、電気エネルギが発生される。この発生された電気エネルギはモータジェネレータ13に送られる。その結果、モータジェネレータ13が車両駆動用の電気モータとして作動され、車両が駆動される。一方、例えば車両制動時にはモータジェネレータ13が回生装置として作動し、このとき回生された電気エネルギは蓄電器14に蓄えられる。
これに対し、燃料電池スタック10の作動を停止すべきときには、遮断弁33、水素ガスインジェクタ35及びアノードオフガス排出弁37が閉弁され、したがって燃料電池スタック10への水素ガスの供給が停止される。また、コンプレッサ44が停止され、カソードオフガス制御弁47が閉弁され、したがって燃料電池スタック10への酸素ガスの供給が停止される。なお、燃料電池スタック10の作動停止中にはアノード極とカソード極とは互いに短絡されている。
図2は、図1に示される燃料電池システムAにおいて、燃料電池スタック10の作動が停止された後のアノード極に対するカソード極の電位差であるセル電圧を示している。なお、図2に示される例では、アノード極の電位はゼロに保持されているので、セル電圧はカソード極の電位を示している。
図2においてX1で示されるタイミングでは、燃料電池スタック10は作動中である。この場合、電解質の一側にあるアノード極には水素ガスが供給されており、電解質の他側にあるカソード極には空気が供給されており、燃料電池スタック10では上述した電気化学反応が行われている。その結果、セル電圧CVはCV1となる。
次いで、図2においてX2で示されるように燃料電池スタック10の作動が停止されると、上述したように燃料電池スタック10への水素ガス及び空気の供給が停止される。燃料電池スタック10への水素ガス及び空気の供給が停止されても、アノード極に残存する水素ガス及びカソード極に残存する酸素ガスにより上述の電気化学反応ないし発電作用が継続されており、セル電圧CVは直ちに低下しない。ただし、残存水素ガス量及び残存酸素ガス量が次第に減少するので、図2にX3で示されるようにセル電圧CVは次第に低下する。
次いで、残存水素ガスに対して残存酸素ガスが不足すると、発電作用が停止し、したがって図2にX4で示されるようにセル電圧がゼロとなる。このとき、アノード極にはわずかに水素ガスが残存している。
燃料電池スタック10のカソード極に酸素ガスが存在しない限り、図2においてX5で示されるように、セル電圧CVはゼロに維持される。ところが、上述したように、図1に示される燃料電池スタック10では、燃料電池スタック10の停止時に燃料電池スタック10の空気通路40内に空気が侵入し、したがってカソード極に空気が到達しうる。アノード極から透過する水素ガス量がカソード極に侵入する酸素ガス量の2倍(水素酸素比:2)よりも大きいときには、侵入した酸素を消費できる。この際には、カソード極の電位は上昇せず、したがってセル電圧はゼロに維持される。
ところが、残存水素ガス量が次第に少なくなって透過する水素ガス量が減少し水素酸素比が2よりも小さくなると、空気がカソード極内に滞留し、電解質を透過してアノード極に到るようになる。その結果、アノード極にはわずかな水素と空気が存在し、カソード極には空気が存在することになる。このような状態では、カソード極が好ましくなく酸化され、したがって劣化するおそれがある。一方、カソード極が酸化されるにつれて、カソード極の電位が次第に上昇し、したがって図2においてX6で示されるようにセル電圧CVが次第に上昇する。
このように、燃料電池スタック10の作動停止時におけるセル電圧CVはカソード極の劣化の度合いを示している。そこで図1に示される燃料電池システムAでは、燃料電池システム10の作動停止中にセル電圧CVが予め設定された上限電圧よりも大きくなったときには、カソード極を保護するカソード極保護制御を行うようにしている。次に、図3を参照しながらカソード極保護制御を説明する。
すなわち、図3の時間t1においてセル電圧CVが上限電圧CVULよりも大きくなると、遮断弁33及び水素ガスインジェクタ35が一時的に開弁され、したがって水素ガスがアノード極に供給される。この場合、アノードオフガス制御弁37は閉弁状態に保持される。その結果、アノード極における酸素分圧が低下すると共に水素分圧が上昇し、それによりカソード極の酸化反応が抑制される。したがって、カソード極の劣化が抑制される。この場合、上述した水素酸素比が2以上になるように水素ガスが供給される。
このようにアノード極に水素ガスが供給されると、セル電圧CVは次第に低下する。次いで、時間t2においてセル電圧CVが下限電圧CVLLよりも小さくなると、アノード極への水素ガス供給が停止される。その結果、水素ガスの無駄な供給が抑制される。
更に、図1に示される燃料電池システムAでは、カソード極保護制御中におけるセル電圧CVの低下速度が予め設定された許容範囲内に維持されるようにアノード極への水素ガス供給量が水素ガスインジェクタ35により制御される。言い換えると、図4に示されるように、カソード極保護制御中におけるセル電圧CVの低下速度vCVが上限速度vULと下限速度vLLとの間に維持されるように水素ガス供給量が制御される。具体的には、カソード極保護制御中におけるセル電圧CVの低下速度vCVが下限速度vLL以下のときには、水素ガス供給量が減少される。その結果、アノード極における水素ガス圧力が過度に高くなるのが抑制される。したがって、アノード極から電解質を透過してカソード極に到る水素ガス量を低減することができる。なお、この場合、セル電圧CVの低下速度vCVが低減される。一方、カソード極保護制御中におけるセル電圧CVの低下速度vCVが上限速度vUL以上のときには、水素ガス供給量が増大される。その結果、セル電圧CVの低下速度vCVが増大される。したがって、水素ガスが供給される時間が過度に長くなるのが阻止される。
したがって、遮断弁33及び水素ガスインジェクタ35を水素ガス導入弁と総称すると、燃料電池スタック10の作動停止中にセル電圧CVが予め設定された上限値よりも大きくなったときには、水素ガス導入弁を一時的に開弁して水素ガスをアノード極に供給すると共に、このときのセル電圧の低下速度が予め設定された許容範囲内に維持されるようにアノード極への水素ガスの供給量を水素ガス導入弁により制御している、ということになる。
図5は上述したカソード極保護制御を実行するルーチンを示している。このルーチンは電子制御ユニット60が起動されるごとに1回だけ実行される。
図5を参照すると、ステップ100では、燃料電池スタック10が作動停止中であるか否かが判別される。燃料電池スタック10が作動中のときには処理サイクルを終了する。燃料電池スタック10が作動停止中のときにはステップ100からステップ101に進み、セル電圧CVが上限電圧CVULよりも高いか否かが判別される。CV≦CVULのときには処理サイクルを終了する。CV>CVULのときにはステップ101からステップ102に進み、水素ガスの供給が開始される。続くステップ103ではセル電圧CVの低下速度vCVが下限速度vLLよりも大きく上限速度vULよりも小さいか否かが判別される。vLL≧vCV又はvCV≧vULのときにはステップ104に進んで水素ガス供給量が調整される。次いでステップ105に進む。vLL<vCV<vULのときには次いでステップ105にジャンプする。ステップ105ではセル電圧CVが下限電圧CVLLよりも低いか否かが判別される。CV≧CVLLのときにはステップ103に戻る。CV<CVLLのときにはステップ105からステップ106に進み、水素ガスの供給が停止される。
10 燃料電池スタック
31 水素ガス供給路
32 水素タンク
33 遮断弁
35 水素ガスインジェクタ
36 アノードオフガス通路
37 アノードオフガス排出弁
41 空気供給路
44 コンプレッサ

Claims (2)

  1. 水素ガス通路内に設けられたアノード極と空気通路内に設けられたカソード極とを有し、前記アノード極に供給される水素ガスと前記カソード極に供給される空気中の酸素ガスとの電気化学反応により電力を発生する燃料電池スタックと、
    水素ガス源と、
    前記水素ガス通路の入口と前記水素ガス源とを互いに連結する水素ガス供給路と、
    前記水素ガス供給路内に配置され、前記アノード極に供給される水素ガス量を調整可能な水素ガス導入弁と、
    前記水素ガス通路の出口に連結されたアノードオフガス通路と、
    前記アノードオフガス通路内に配置されたアノードオフガス排出弁と、
    コンプレッサと、
    前記空気通路の入口と前記コンプレッサとを互いに連結する空気供給路と、
    を備え、
    前記燃料電池スタックを作動停止すべきときには、前記水素ガス導入弁及び前記アノードオフガス排出弁が閉弁されると共に、前記コンプレッサが作動停止される、燃料電池システムであって、
    前記燃料電池スタックの作動停止中に前記アノード極に対する前記カソード極の電位差が予め設定された上限値よりも大きくなったときには、前記水素ガス導入弁を一時的に開弁して水素ガスを前記アノード極に供給すると共に、
    このときの前記電位差の低下速度が予め設定された許容範囲内に維持されるように前記アノード極への水素ガスの供給量を前記水素ガス導入弁により制御する、
    燃料電池システム。
  2. 水素ガス通路内に設けられたアノード極と空気通路内に設けられたカソード極とを有し、前記アノード極に供給される水素ガスと前記カソード極に供給される空気中の酸素ガスとの電気化学反応により電力を発生する燃料電池スタックと、
    水素ガス源と、
    前記水素ガス通路の入口と前記水素ガス源とを互いに連結する水素ガス供給路と、
    前記水素ガス供給路内に配置され、前記アノード極に供給される水素ガス量を調整可能な水素ガス導入弁と、
    前記水素ガス通路の出口に連結されたアノードオフガス通路と、
    前記アノードオフガス通路内に配置されたアノードオフガス排出弁と、
    コンプレッサと、
    前記空気通路の入口と前記コンプレッサとを互いに連結する空気供給路と、
    を備え、
    前記燃料電池スタックを作動停止すべきときには、前記水素ガス導入弁及び前記アノードオフガス排出弁が閉弁されると共に、前記コンプレッサが作動停止される、燃料電池システムであって、
    前記燃料電池スタックの作動停止中に前記アノード極に対する前記カソード極の電位差が予め設定された上限値よりも大きくなったときには、前記水素ガス導入弁を一時的に開弁して水素ガスを前記アノード極に供給すると共に、
    このときの前記電位差の低下速度が予め設定された許容範囲内に維持されるように前記アノード極への水素ガスの供給量を前記水素ガス導入弁により制御する、
    燃料電池システムの制御方法。
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