JP2016072806A - アンテナ装置及びレドーム - Google Patents

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剛 奥長
彰 中津
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彰 中津
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Abstract

【課題】レンズ部により受けることができない電波によって発生するサイドローブを制御可能とする。
【解決手段】アンテナ装置は、基板10及びアンテナ素子11を有しているアンテナ本体2と、アンテナ素子11に対向して設けられていると共にアンテナ素子11から放射された電波を透過可能とするレンズ部3と、電波を透過する材料からなりアンテナ本体2とレンズ部3との間に形成される空間7を囲む筒部4とを備えている。筒部4は、アンテナ素子11とレンズ部3との対向方向に対して傾斜する内側傾斜面21を、内周に有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アンテナ装置及びレドームに関する。
電波を利用したレーダ、センサー及び通信機器には、アンテナ装置が組み込まれている。アンテナ装置として、アンテナ本体及びレドームを含み、アンテナ本体がレドームに収容されているものがある(例えば、特許文献1)。
アンテナ本体は、誘電体材料からなる基板を有しており、この基板上にアンテナ素子(例えばパッチ素子)が設けられている。そして、増幅回路や発振回路等を含む回路部から給電線を介してアンテナ素子に高周波が給電され、アンテナ素子は電波を放射する。
レドームは、例えば合成樹脂等の電波を透過する材料からなり、図20に示すように、アンテナ素子99から放射された電波を絞るためのレンズ部97と、このレンズ部97と共にアンテナ素子99を収容する筒部98とを有している。
アンテナ素子99から放射された電波は、基板96とレンズ部97との間に形成されている空間95を進み、レンズ部97に入射し出力される。したがって、レンズ部97を所定形状に設計することで所望の指向性を有したアンテナ装置が得られる。
特開2004−56276号公報
図20に示すような、レドーム(レンズ部97及び筒部98)を備えているアンテナ装置において、筒部98が電波を透過する材料からなる場合、アンテナ素子99から放射された電波の一部が筒部98を透過してサイドローブを生じさせることが考えられる。特にアンテナ素子99から放射される電波の指向角度が広い場合、アンテナ素子99から放射された電波の全てをレンズ部97により受けることができず、電波の一部が筒部98に到達し透過することでサイドローブが発生する。
サイドローブはアンテナ性能に影響を与えることから、前記のようにレンズ部97により受けることができない電波によって発生するサイドローブを制御するのが好ましい。例えば、レンズ部97により受けることができない電波によって発生するサイドローブを、アンテナ装置の用途によっては、広角化させるのが好ましい場合がある。
そこで、本発明は、レンズ部により受けることができない電波によって発生するサイドローブを制御可能とすることを目的とする。
本発明のアンテナ装置は、基板と、前記基板上に設けられているアンテナ素子とを有しているアンテナ本体と、前記アンテナ素子に対向して設けられていると共に当該アンテナ素子から放射された電波を透過可能とするレンズ部と、電波を透過する材料からなり前記アンテナ本体と前記レンズ部との間に形成される空間を囲む筒部とを備え、前記筒部は、前記アンテナ素子と前記レンズ部との対向方向に対して傾斜する内側傾斜面を、内周に有している。
本発明によれば、レンズ部により受けることができず筒部に到達する電波を、筒部の内側傾斜面の傾斜角度に応じて屈折させ、この電波によって発生するサイドローブを制御することが可能となる。例えば、レンズ部により受けることができず筒部に到達し透過する電波によって発生するサイドローブを広角化したり、狭角化したりすることが可能となる。
また、前記筒部は、前記アンテナ本体側から前記レンズ部側に向かって前記空間の少なくとも一部を拡大させている前記内側傾斜面を、内周に有しているのが好ましい。
この場合、筒部(内側傾斜面)に到達した電波を広角化させる方向に屈折させ、この電波によって発生するサイドローブを広角化することが可能となる。
また、前記筒部は、前記アンテナ本体側から前記レンズ部側に向かって周壁の厚さが変化している部分を有しているのが好ましい。
この構成によれば、筒部の周壁は厚肉部と薄肉部とを有することができる。筒部を透過する電波は、厚肉部においてロスが大きくなり、この結果、筒部を透過する電波によって発生するサイドローブのレベルを低下させることが可能となる。
また、前記筒部は、前記アンテナ素子と前記レンズ部との対向方向に対して傾斜した外側傾斜面を、外周に有しているのが好ましい。
前記外側傾斜面が前記内側傾斜面と平行にならない構成とすれば、筒部の周壁の厚さをアンテナ本体側からレンズ部側に向かって変化させる構成が得られる。この場合、筒部の周壁は厚肉部と薄肉部とを有することができ、筒部を透過する電波は、厚肉部においてロスが大きくなり、この結果、筒部を透過する電波によって発生するサイドローブのレベルを低下させることが可能となる。
これに対して、前記外側傾斜面が前記内側傾斜面と平行になる構成とすれば、筒部の周壁の厚さを一定にすることが可能となる。
また、本発明のレドームは、基板上に設けられているアンテナ素子に対向して設けられると共に当該アンテナ素子から放射された電波を透過可能とするレンズ部と、電波を透過する材料からなり前記アンテナ本体と前記レンズ部との間に形成される空間を囲む筒部とを備え、前記筒部は、前記アンテナ素子と前記レンズ部との対向方向に対して傾斜する内側傾斜面を、内周に有している。
本発明によれば、レンズ部により受けることができず筒部に到達する電波を、筒部の内側傾斜面の傾斜角度に応じて屈折させ、この電波によって発生するサイドローブを制御することが可能となる。例えば、レンズ部により受けることができず筒部に到達し透過する電波によって発生するサイドローブを広角化したり、狭角化したりすることが可能となる。
本発明によれば、レンズ部により受けることができず筒部に到達する電波を、筒部の内側傾斜面の傾斜角度に応じて屈折させ、この電波によって発生するサイドローブを制御することが可能となる。
本発明のアンテナ装置の実施の一形態を簡略化して示す断面図である。 アンテナ本体の説明図である。 レドームを備えているアンテナ装置と、レドームを備えていないアンテナ装置との指向性解析結果(水平方向)を示す説明図である。 レドームを備えているアンテナ装置と、レドームを備えていないアンテナ装置との指向性解析結果(垂直方向)を示す説明図である。 アンテナ装置の他の形態を説明する断面図である。 アンテナ装置の他の形態を説明する断面図である。 レドームの機能を説明する説明図である。 従来例の説明図である。 実施例及び従来例の指向性解析結果(水平方向)を示している。 実施例及び従来例の指向性解析結果(垂直方向)を示している。 図1に示す形態のレドームにおいて、筒部の内側傾斜面の傾斜角度を変更させた場合のサイドローブのピーク角度の解析結果を示す説明図である。 図1に示す形態のレドームにおいて、筒部の内側傾斜面の傾斜角度を変更させた場合のサイドローブのレベルの解析結果を示す説明図である。 図1に示す形態を有するアンテナ装置と、図5に示す形態を有するアンテナ装置とに関して、サイドローブのピーク角度の解析結果を示す説明図である。 図1に示す形態を有するアンテナ装置と、図5に示す形態を有するアンテナ装置とに関して、サイドローブのレベルの解析結果を示す説明図である。 アンテナ装置の他の形態を説明する断面図である。 アンテナ装置の他の形態を説明する断面図である。 アンテナ装置の他の形態を説明する断面図である。 アンテナ装置の他の形態を説明する断面図である。 アンテナ装置の他の形態を説明する断面図である。 従来のアンテナ装置の断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のアンテナ装置1の実施の一形態を簡略化して示す断面図である。このアンテナ装置1は、例えば、電波を利用したレーダ、センサー及び通信機器に組み込まれるものであり、アンテナ本体2と、レドーム5とを備えている。レドーム5は、レンズ部3と、筒部4とを含む。
アンテナ本体2は、誘電体材料からなる基板10、この基板10の一面側に設けられているアンテナ素子11、及び、基板10の他面側に設けられているグランド12を有している。基板10は、ガラスエポキシ樹脂やフッ素樹脂等を含む誘電体からなる。本実施形態のアンテナ素子11は、図2に示すように、パッチアンテナであり、導体箔からなる一対のパッチ素子(11)が基板10上に設けられている。また、基板10の他面側において、導体箔からなるグランド12が設けられている。
そして、図外の増幅回路や発振回路等を含む回路部から給電線を介してアンテナ素子11に高周波が給電され、アンテナ素子11は電波を放射する。本実施形態では、アンテナ素子11から放射される電波の主ローブの方向を、基板10に直交する方向としている。この方向を、図1において矢印Xで示している。なお、電波は、アンテナ素子11からレンズ部3へ向かう方向以外に、筒部4へ向かう方向にも放射され、指向角度が広い。
レンズ部3は、ガラスや合成樹脂等の電波を透過する材料からなり、全体として円盤形状を有し、アンテナ素子11から放射された電波を絞る機能を有する。本実施形態では、一面側及び他面側共が凸形状となったレンズ部3である。レンズ部3は、アンテナ素子11に対向して設けられており、アンテナ素子11から放射された電波を透過可能としている。
なお、アンテナ素子11とレンズ部3とが対向する方向を「対向方向」と呼ぶ。この対向方向は、前記主ローブの方向と平行であり、また、基板10に直交しレンズ部3の中心を通過する仮想直線Lに沿った方向であるとも言える。つまり、主ローブの方向にレンズ部3の中心が設けられるようにしてアンテナ装置1は構成されている。
筒部4は、ガラスや合成樹脂等の電波を透過する材料からなり、円筒形を有している。筒部4は、アンテナ本体2(基板10)とレンズ部3との間に形成される空間7を囲む。これにより、筒部4は、レンズ部3と共にアンテナ素子11を収容する構成となる。筒部4は、その軸方向一方側が基板10に取り付けられており、また、軸方向他方側においてレンズ部3を支えている。筒部4は、アンテナ本体2(基板10)とレンズ部3との間に介在しており、筒部4の軸方向長さを設定することで、アンテナ素子11とレンズ部3との間の距離(軸方向距離)が規定される。なお、レンズ部3と筒部4とは一体ものであってもよく、別体であってもよい。
以上の構成により、アンテナ素子11から放射された電波は、基板10とレンズ部3との間に形成されている空間7を進み、レンズ部3に入射し出力される。したがって、レンズ部3を所定形状に設計することで所望の指向性を有したアンテナ装置1が得られる。
図3及び図4は、レドーム5を備えているアンテナ装置1と、レドームを備えていないアンテナ装置との指向性解析結果を示している。図3は水平方向を示し、図4は垂直方向を示す。水平及び垂直の方向については、図2に示すとおりである。なお、図3、図4及び後に説明する各図に示す解析結果のグラフにおいて、アンテナ素子11の主ローブの方向を基準としており、その角度を0°としている。
図3及び図4の実線で示すように、レドーム5を備えているアンテナ装置1では、筒部4が電波を透過する材料からなるため、アンテナ素子11から放射された電波の一部が、筒部4を透過してサイドローブを生じさせる。特に本実施形態のように、(図3及び図4の破線で示す「レドームなし」の場合のように)アンテナ素子11から放射される電波の指向角度が比較的広いため、アンテナ素子11から放射された電波の全てをレンズ部3により受けることができず、電波の一部が筒部4に到達し透過することでサイドローブが発生する。
そこで、本実施形態(図1参照)では、レンズ部3により受けることができず筒部4に到達する電波によって発生するサイドローブを、レドーム5によって制御する。特に、図1に示すレドーム5は、レンズ部3により受けることができない電波によって発生するサイドローブのチルト角を広角化させる。
レドーム5の具体的な構成について説明する。本実施形態の筒部4は円筒形状であり、その内周に、アンテナ素子11とレンズ部3との対向方向(仮想直線L)に対して傾斜する内側傾斜面21を有している。図1に示す形態では、筒部4の内周面の全てが内側傾斜面21からなり、この内側傾斜面21により、アンテナ本体2側からレンズ部3側に向かって空間7を拡大させている。つまり、本実施形態では、筒部4は円筒形であり、内側傾斜面21はテーパー面(円すい台形状)となっていることから、この内側傾斜面21は、アンテナ本体2側からレンズ部3側に向かって、内径が大きくなっている。
また、筒部4は、その外周に、仮想直線Lに平行となる円筒状の外周面31を有している。このように筒部4は、内周に内側傾斜面21を有し、外周にストレート形状である外周面31を有していることから、この筒部4は、アンテナ本体2側からレンズ部3側に向かって周壁4aの厚さが変化している。図1に示す形態では、周壁4aの厚さは、アンテナ本体2側からレンズ部3側に向かって薄くなっている。
〔他の形態(その1)〕
図5は、アンテナ装置1の他の形態を説明する断面図である。図5に示すアンテナ装置1と図2に示すアンテナ装置1との異なる点は、筒部4の外周面形状であり、その他は同じである。同じ点についての説明は省略する。
図5に示すアンテナ装置1において、筒部4は、その外周に、アンテナ素子11とレンズ部3との対向方向(仮想直線L)に対して傾斜した外側傾斜面32を有している。図5に示す形態では、この外側傾斜面32が内側傾斜面21と平行となっている。このため、筒部4の周壁4aの厚さは一定となる。
〔他の形態(その2)〕
図6は、アンテナ装置1の他の形態を説明する断面図である。図6に示すアンテナ装置1と図1及び図5に示すアンテナ装置1との異なる点は、筒部4の外周面形状であり、その他は同じである。同じ点についての説明は省略する。
図6に示すアンテナ装置1において、筒部4は、その外周に、アンテナ素子11とレンズ部3との対向方向(仮想直線L)に対して傾斜した外側傾斜面32を有している。図6に示す形態では、この外側傾斜面32が内側傾斜面21と平行にならない構成となっている。このため、筒部4の周壁4aの厚さを、アンテナ本体2側からレンズ部3側に向かって変化させる構成が得られる。つまり、周壁4aの厚さが、アンテナ本体2側からレンズ部3側に向かって薄くなっている。
〔レドーム5の機能について〕
各形態において、レドーム5は、レンズ部3の他に、電波を透過する材料からなり基板10とレンズ部3との間に形成される空間7を囲む筒部4を備えている。そして、この筒部4は、アンテナ素子11とレンズ部3との対向方向に対して傾斜する内側傾斜面21を、内周に有しており、この内側傾斜面21が、アンテナ本体2(アンテナ素子11)側に向かって細くなるテーパー面となっている。
したがって、レンズ部3により受けることができず筒部4に到達する電波は、図7に示すように、筒部4に入射すると内側傾斜面21の傾斜角度に応じて広角化する方向に屈折し、更に、筒部4から広角化する方向に出射する。なお、この筒部4から出射する電波はサイドローブを生じさせる。このように、レドーム5が有する筒部4によれば、レンズ部3により受けることができない電波によって発生するサイドローブを広角化させることが可能となる。
なお、図8は、図20に示す従来例の説明図である。従来例においても、レンズ部97(図20参照)により受けることができず筒部98に到達する電波は、図8に示すように、筒部98の内周面94に入射し外周面93から出射する。しかし、従来例のレドームの筒部98及びその内周面94は、主ローブの方向に平行となるストレート形状であるため、主ローブの方向(X)に対して角度αを有する電波が筒部98に入射すると、その電波は、主ローブの方向(X)に対して角度β2で筒部98から出射する。この筒部98から出射する電波はサイドローブを生じさせる。
これに対して、図7に示す前記各形態(本発明の実施例)の場合、主ローブの方向(X)に対して角度αを有する電波が筒部4に入射すると、その電波は、主ローブの方向(X)に対して角度β1で筒部4から出射する。実施例の出射角度β1は、従来例の出射角度β2よりも大きくなり(β1>β2)、実施例の場合、従来例よりもサイドローブを広角化させることができる。
また、図1及び図6に示すレドーム5の筒部4では、アンテナ本体2側からレンズ部3側に向かって周壁4aの厚さが変化している。具体的に説明すると、筒部4の周壁4aは、アンテナ本体2側に厚肉部16を有し、レンズ部3側に薄肉部17を有している。筒部4を透過する電波は、特に厚肉部16においてロスが大きくなり、この結果、筒部4を透過する電波によって発生するサイドローブのレベルを低下させることが可能となる。
図9及び図10は、実施例(図1)及び従来例(図20)の指向性解析結果を示している。図9は水平方向を示し、図10は垂直方向を示す。水平及び垂直の方向については、図2に示すとおりである。図9及び図10において、実線が実施例であり、破線が従来例を示している。これら図9及び図10から明らかなように、水平方向及び垂直方向の双方において、従来例と比較して、実施例の場合にサイドローブのチルト角が広角化している。また、実施例の場合にサイドローブのレベル(利得)が低下している。このように解析結果から、実施例によれば、サイドローブを広角化させることができ、また、サイドローブのレベルを低下させることが可能になることが判る。
図11は、図1に示す形態のレドーム5において、筒部4の内側傾斜面21の傾斜角度を変更させた場合のサイドローブのピーク角度の解析結果を示している。横軸は、図1に示す筒部4のアンテナ本体2側の内径D1であり、この内径D1を変化させている。なお、筒部4のレンズ部3側の内径D2は一定値(40mm)である。したがって、図11の最も右端(40mm)は、従来例(図20)となる。
図11に示すように、内径D1を小さくするほど、つまり、仮想直線Lに対する内側傾斜面21の傾斜角度が大きくなるほど、サイドローブのピーク角度(図11の縦軸)は、広角化されることが判る。
図12は、図1に示す形態のレドーム5において、筒部4の内側傾斜面21の傾斜角度を変更させた場合のサイドローブのレベルの解析結果を示している。横軸は、図1に示す筒部4のアンテナ本体2側の内径D1であり、この内径D1のみを変化させている。図12に示すように、内径D1を小さくするほど、つまり、仮想直線Lに対する内側傾斜面21の傾斜角度が大きくなるほど、サイドローブのレベル(図12の縦軸)は、小さくなることが判る。これは、内側傾斜面21の傾斜角度が大きくなるほど、筒部4の周壁4a(特に肉厚部16)の厚さが大きくなることから、このような筒部4を透過する電波は、ロスが大きくなり、この結果、この電波によって発生するサイドローブのレベルを低下させていると考えられる。
図13は、図1に示す形態を有するアンテナ装置1と、図5に示す形態を有するアンテナ装置1とに関して、筒部4の内側傾斜面21の傾斜角度を変更させた場合のサイドローブのピーク角度(チルト角度)の解析結果を示している。なお、図13には、(後述の)図19に示す形態を有するアンテナ装置1の場合の解析結果についても記載しているが、これについては、後で説明する。また、図13では、マイナス側のチルト角度(縦軸)について記載している。
横軸は、図1及び図5に示す筒部4のアンテナ本体2側の内径D1であり、この内径D1を変化させている。なお、筒部4のレンズ部3側の内径D2は一定値(40mm)である。したがって、図13の最も右端(40mm)は、従来例(図20)となる。
図13に示すように、図1及び図5に示す両形態とも、内径D1を小さくすれば、つまり、仮想直線Lに対する内側傾斜面21の傾斜角度が大きくなると、サイドローブのピーク角度(図13の縦軸)は、広角化されることが判る。特に、図1に示す形態を有するアンテナ装置1の場合、前記傾斜角度が大きくなると(内径D1が内径D2の80%未満になると)サイドローブのピーク角度がより一層広角化される。
図14は、図1に示す形態を有するアンテナ装置1と、図5に示す形態を有するアンテナ装置1とに関して、筒部4の内側傾斜面21の傾斜角度を変更させた場合のサイドローブのレベルの解析結果を示している。なお、図14には、(後述の)図19に示す形態を有するアンテナ装置1の場合の解析結果についても記載しているが、これについては、後で説明する。
横軸は、図1及び図5に示す筒部4のアンテナ本体2側の内径D1であり、この内径D1のみを変化させている。
図14に示すように、内径D1を小さくすれば、つまり、仮想直線Lに対する内側傾斜面21の傾斜角度が大きくなると、サイドローブのレベル(図14の縦軸)は、小さくなることが判る。
〔他の形態(その3)〕
図15は、アンテナ装置1の他の形態を説明する断面図である。図15に示すアンテナ装置1と図1に示すアンテナ装置1との異なる点は、筒部4の内周面形状であり、その他は同じである。同じ点についての説明は省略する。
図15に示すアンテナ装置1において、レドーム5の筒部4は、その内周に、仮想直線Lに平行となるストレート形状である内側面22と、アンテナ素子11とレンズ部3との対向方向(仮想直線L)に対して傾斜する内側傾斜面21とを有している。つまり、図15に示す形態では、筒部4の内周面の一部が、ストレート形状である内側面22からなり、他部が内側傾斜面21からなる。なお、内側傾斜面21は、レンズ部3側に向かって内径が大きくなっており、アンテナ本体2側からレンズ部3側に向かって空間7を拡大させている。このように、図15に示すアンテナ装置1では、筒部4は、アンテナ本体2側からレンズ部3側に向かって空間7の一部を拡大させている内側傾斜面21を、内周に有している構成となっている。
また、この筒部4は、外周にストレート形状である外周面31を有していることから、筒部4は、周壁4aの厚さが変化していない部分24と、周壁4aの厚さが変化している部分25とを有している。
なお、図示しないが、ストレート形状である内側面22がレンズ部3側に位置し、内側傾斜面21がアンテナ本体2側となっている構成であってもよい。
〔他の形態(その4)〕
図16は、アンテナ装置1の他の形態を説明する断面図である。図16に示すアンテナ装置1と図1に示すアンテナ装置1との異なる点は、筒部4の内周面形状であり、その他は同じである。同じ点についての説明は省略する。
図1に示す形態では、内側傾斜面21は単一のテーパー面から構成されているが、図16に示す形態では、内側傾斜面21は、傾斜角度が異なる二つのテーパー面21a,21bから構成されている。このように、内側傾斜面21は、複数のテーパー面を含む構成であってもよい。
〔他の形態(その5)〕
図17は、アンテナ装置1の他の形態を説明する断面図である。図17に示すアンテナ装置1と図1に示すアンテナ装置1との異なる点は、レンズ部3の構成であり、その他は同じである。同じ点についての説明は省略する。
図17に示すように、レンズ部3は、凸部を有するレンズ本体部37と、レンズ本体部37の外周に設けられている環状部38とを有している。環状部38は、レンズとしての機能を有しておらず、平板状である。そして、この環状部38の一面に筒部4の端面を突き合わせてレンズ部3と筒部4とが組み立てられ、レドーム5を構成している。この場合、レンズ部3の全体において電波を受けることが可能となり、環状部38によりレンズ部3と筒部4との連結が容易となる。なお、この環状部38を有するレンズ部3の形態は、他の形態を有するアンテナ装置1にも適用可能である。
〔他の形態(その6)〕
前記各形態では、レンズ部3が、アンテナ素子11側の面及びその反対側の面の双方に凸形状を有する構成であったが、一方のみに凸形状を有する構成であってもよい(図18(A)(B)参照)。
〔他の形態(その7)〕
図19は、アンテナ装置1の他の形態を説明する断面図である。前記各形態では、レドーム5の筒部4は、その内周に、アンテナ本体2側からレンズ部3側に向かって空間7を拡大させるような内側傾斜面21を有している。これに対して、図19に示すアンテナ装置1では、レドーム5の筒部4は、その内周に、アンテナ本体2側からレンズ部3側に向かって空間7を縮小させるような内側傾斜面26を有している。
この図19に示す形態の場合、レンズ部3により受けることができず筒部4に到達する電波は、筒部4に入射すると内側傾斜面21の傾斜角度に応じて狭角化する方向に屈折し、更に、筒部4から狭角化する方向に出射する。なお、この筒部4から出射する電波はサイドローブを生じさせる。このレドーム5によれば、レンズ部3により受けることができず筒部4を透過する電波によって発生するサイドローブを狭角化させることが可能となる。
図13には、図19に示す形態を有するアンテナ装置1に関しての、筒部4の内側傾斜面26の傾斜角度を変更させた場合のサイドローブのピーク角度の解析結果を示している。図19に示す形態の場合、図13のグラフの横軸は、図19に示す筒部4のレンズ部3側の内径D2であり、この内径D2を変化させている。なお、筒部4のアンテナ本体2側の内径D1は一定値(40mm)である。
図19に示す形態の場合、内径D2を小さくするほど、つまり、内側傾斜面21の仮想直線Lに対する傾斜角度が大きくなるほど、サイドローブのピーク角度(図13の縦軸)は、狭角化されることが判る。
また、図14には、図19に示す形態を有するアンテナ装置1に関しての、筒部4の内側傾斜面26の傾斜角度を変更させた場合のサイドローブのレベルの解析結果を示している。図13の場合と同様、図19に示す筒部4のレンズ部3側の内径D2のみを変化させている。
図19に示す形態の場合、内径D2を小さくすると、つまり、内側傾斜面21の仮想直線Lに対する傾斜角度が大きくすると、サイドローブのレベル(図14の縦軸)は、小さくなることが判る。
〔各形態のアンテナ装置1について〕
以上のように、前記各形態のアンテナ装置1によれば、レドーム5のレンズ部3により受けることができず筒部4に到達する電波を、筒部4の内側傾斜面21の傾斜角度に応じて屈折させ、レンズ部3により受けることができず筒部4を透過する電波によって発生するサイドローブのチルト角及びレベルを制御することが可能となる。
特に、筒部4の周壁4aの厚さが、アンテナ本体2側からレンズ部3側に向かって変化している形態では、筒部4の周壁4aは厚肉部16と薄肉部17とを有する。筒部4を透過する電波は、厚肉部16においてロスが大きくなり、この結果、筒部4を透過する電波によって発生するサイドローブのレベルを効果的に低下させることが可能となる。
本発明のアンテナ装置1は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。例えば、前記各形態ではアンテナ素子11をパッチアンテナとして説明したが、他の種類のアンテナであってもよい。また、各形態で説明した構成は、本発明の範囲を超えない限り、他の形態にも適用可能である。
1:アンテナ装置 2:アンテナ本体 3:レンズ部
4:筒部 4a:周壁 5:レドーム
7:空間 10:基板 11:アンテナ素子
16:厚肉部 17:薄肉部 21:内側傾斜面
26:内側傾斜面 32:外側傾斜面

Claims (5)

  1. 基板と、前記基板上に設けられているアンテナ素子とを有しているアンテナ本体と、
    前記アンテナ素子に対向して設けられていると共に当該アンテナ素子から放射された電波を透過可能とするレンズ部と、
    電波を透過する材料からなり前記アンテナ本体と前記レンズ部との間に形成される空間を囲む筒部と、
    を備え、
    前記筒部は、前記アンテナ素子と前記レンズ部との対向方向に対して傾斜する内側傾斜面を、内周に有していることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記筒部は、前記アンテナ本体側から前記レンズ部側に向かって前記空間の少なくとも一部を拡大させている前記内側傾斜面を、内周に有している請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記筒部は、前記アンテナ本体側から前記レンズ部側に向かって周壁の厚さが変化している部分を有している請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記筒部は、前記アンテナ素子と前記レンズ部との対向方向に対して傾斜した外側傾斜面を、外周に有している請求項1〜3のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  5. 基板上に設けられているアンテナ素子に対向して設けられると共に当該アンテナ素子から放射された電波を透過可能とするレンズ部と、
    電波を透過する材料からなり前記アンテナ本体と前記レンズ部との間に形成される空間を囲む筒部と、
    を備え、
    前記筒部は、前記アンテナ素子と前記レンズ部との対向方向に対して傾斜する内側傾斜面を、内周に有していることを特徴とするレドーム。
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