JP2016072153A - バックライトおよび液晶表示装置 - Google Patents

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隆 米本
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恵 関口
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誠 加茂
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Abstract

【課題】薄型化が可能であり良好な色味の白色光を出力できるバックライトユニットおよびバックライトユニットを備えた液晶表示装置を提供する。【解決手段】励起光として青色光LBを発する面発光部10、青色光LBが入射され、青色光よりも長波長側の光を発光し、かつ、青色光の一部を透過する波長変換層15を備えたシート型波長変換部材16と、再帰反射性部材群20と、反射板18とを備え、再帰反射性部材群20における青色光の、下記式で定義される反射率Rが70%超であるバックライトユニット。R=∬∬Ir(θe,φe,θr,φr)/Ie(θe,φe)×cosθe dθe dφe dθr dφr【選択図】なし

Description

本発明は、液晶表示装置に用いられるバックライトおよびそのバックライトを備えた液晶表示装置に関するものである。
液晶表示装置(以下、LCDとも言う)などのフラットパネルディスプレイは、消費電力が小さく、省スペースの画像表示装置として年々その用途が広がっている。液晶表示装置は、少なくともバックライトと液晶セルとから構成され、通常、更に、バックライト側偏光板、視認側偏光板などの部材が含まれる。
液晶表示装置においては、デザイン性の追求による各部材の薄手化の要求があり、各部材毎に薄手化を図るための施策が検討されている。
また、LCD性能改善として、色再現性の向上が図られている。色再現性の高いバックライトユニットとして青色LEDと、青色光による励起により赤色を発する蛍光体および緑色を発する蛍光体を備えた波長変換部材とを備え、蛍光体を含む波長変換部材に励起光が入射すると、蛍光体が励起され、赤色光もしくは緑色光を発光させると共に、青色光の一部を透過させ、赤色、緑色および青色の各色光により白色を具現化することができる構成が主流となりつつある。より純度の高い光を発する蛍光材料を使用すべく、従来主流であったLEDチップ上に蛍光体を纏うチップ型ではなく、シート型の波長変換部材が提案されている(非特許文献1)。チップ型の波長変換部材では、蛍光体に熱および光に対する耐久性が求められるが、シート型ではチップ型ほど熱および光に晒されないため、より多くの種類の蛍光体を適用することができる。
また、上記のようなシート型の波長変換部材を備えたバックライトユニットにおいては、蛍光体の発光効率を向上するために、バックライトユニット内において、励起光を再帰させて複数回波長変換部材内に入射させる構成が提案されている(特許文献1)。
米国特許第7204631号明細書
J. F. Van Derlofske, "Illuminating the Value of Larger Color Gamuts for Quantum Dot Displays", SID‘14 19.1
しかし、上述のバックライトの薄手化の要求に伴い、波長変換部材を薄手化しようとすると、蛍光体量が低下してしまうために励起光から蛍光への変換が十分に行われず、白色が得られなくなることがわかった。
本発明の課題は、シート型の波長変換部材を含む光源装置において、薄型かつ白色を実現する光源装置を提供することである。
本発明のバックライトユニットは、青色光を発する面発光部と、
面発光部から発せられた青色光が入射されることにより青色光よりも長波長側の光を発光し、かつ、前記青色光の一部を透過する波長変換層を備えたシート型波長変換部材と、
シート型波長変換部材を挟んで面発光部と対向配置される再帰反射性部材群と、
面発光部を挟んでシート型波長変換部材と対向配置される反射板とを備え、
再帰反射性部材群における青色光の、下記式で定義される反射率Rが70%超であるバックライトユニット。
R=∬∬Ir(θe,φe,θr,φr)/Ie(θe,φe)×cosθe dθe dφe dθr dφr
ここで、Ie(θe,φe)は、再帰反射性部材群に対して入射角θe,φeで入射する入射光の強度であり、Ir(θe,φe,θr,φr)は入射角θe,φeで入射した入射光の、反射角θr,φrで拡散反射する拡散反射光の強度である。また、θe、θrは再帰反射性部材群の光入射面の法線からの角度であり、φe、φrは再帰反射性部材群の光入射面上の基準方向からの角度であり、積分範囲はθe,φe,θr,φr=−90°〜+90°である。
再帰反射性部材群とは、一つの再帰反射性部材からなるものであってもよいし、複数の再帰反射性部材からなるものであってもよいが、本発明においては、波長変換層とバックライトユニットのバックライト光の出射面との間に備えられ、青色光を反射する部材はすべて再帰反射性部材と看做し、すべての再帰反射性部材を総括して再帰反射性部材群と称している。
したがって、前述の拡散反射光は、再帰反射性部材群を構成するすべての部材からの拡散反射光の総和である。
前記波長変換層は、青色光で励起されて緑色光を発する蛍光体と、青色光で励起されて赤色光を発する蛍光体とを備えてなるものであることが好ましい。
本明細書中、430〜480nmの波長帯域に発光中心波長を有する光を青色光と呼び、500〜600nmの波長帯域に発光中心波長を有する光を緑色光と呼び、600〜680nmの波長帯域に発光中心波長を有する光を赤色光と呼ぶ。
波長変換層の厚みは80μm以下10μm以上とすることが好ましい。
蛍光体が量子ドットからなるものであることが好ましい。
再帰反射性部材群を、プリズムシート、反射型偏光板および青色光を選択的に反射する選択反射層を備えてなるものとすることができる。
本発明の液晶表示装置は、液晶セルと上述のバックライトユニットを備えてなる。
本発明のバックライトユニットは、青色光が入射され、青色光よりも長波長側の光を発光し、かつ、青色光の一部を透過する波長変換層を備えたシート型波長変換部材と、再帰反射性部材群と、反射板とを備え、再帰反射性部材群における青色光の上述の式で定義される反射率Rが70%超であるので、青色光がバックライトユニット内において従来よりも多くの回数再帰を繰り返して波長変換層における波長変換がなされるため、従来よりも波長変換層を薄くしても良好な白色光を得ることができる。すなわち、本発明のバックライトユニットによれば、ユニットの薄膜化と良好な色味の白色光の出力を実現することができる。
本発明のバックライトユニットの構成例を示す模式図である。 本発明において定義する反射率Rの測定方法を説明するための図である。 バックライトユニット内の再帰反射性部材群の構成例を示す模式図である。 波長変換部材の製造装置100の一例の概略構成図である。 図4に示す製造装置の部分拡大図である。 本発明のバックライトユニットを備えた液晶画像表示装置の構成を示す模式図である。
以下の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされるが、本発明は以下に記載の実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
図1は、本発明の実施形態のバックライトユニットの構成を示す模式図である。
本実施形態のバックライトユニット1は、励起光としての青色光Lを面発光する面発光部12を備えた励起光源部10と、面発光部12から発せられた青色光Lが入射され、青色光Lの一部を緑色光Lおよび赤色光Lに変換させ、青色光Lの一部を透過するシート型波長変換部材16と、シート型波長変換部材16を挟んで面発光部12と対向配置される再帰反射性部材群20と、面発光部12を挟んでシート波長変換部材16と対向配置される反射板18とを備えてなる。
再帰反射性部材群20における青色励起光Lの下記式(1)で定義される反射率Rが70%超である。
式(1)
R=∬∬Ir(θe,φe,θr,φr)/Ie(θe,φe)×cosθe dθe dφe dθr dφr
ここで、Ie(θe,φe)は、再帰反射性部材群に対して入射角θe,φeで入射する入射光の強度であり、Ir(θe,φe,θr,φr)は入射角θe,φeで入射した入射光の、反射角θr,φrで拡散反射する拡散反射光の強度である。また、θe、θrは再帰反射性部材群の光入射面の法線からの角度であり、φe、φrは再帰反射性部材群の光入射面上の基準方向からの角度であり、積分範囲はθe,φe,θr,φr=−90°〜+90°である。
上記の反射率Rの測定方法について図2を参照して説明する。
上記の反射率Rの測定方法について図2を参照して説明する。
図2に示すように、再帰反射性部材群20の光入射面に対し、入射角θeおよびφe(再帰反射性部材群の光入射面の法線nからの角度θe、および再帰反射性部材群の光入射面上の基準方向(図中y軸)からの角度φe)で強度Ie(θe,φe)の光を入射させ、再帰反射性部材群の光入射面の法線nからの角度θrでかつ再帰反射性部材群の光入射面上の基準方向yからの角度φrへの拡散反射光の強度Ir(θe,φe,θr,φr)の入射角依存性をゴニオメーターで測定し、入射角θe,φe−90°〜+90°、反射角θr,φr−90°〜+90°の範囲で入射角度に対する重み付けして積分をし、上記式(1)で表される反射率Rを算出する。ここで、入射光としては、励起光と同等のもの、すなわち励起光のピーク波長にピーク波長を有する光を用いる、例えば、450nmにピーク波長を有する青色光を光源に用いるバックライトユニットに適用する再帰反射性部材群20の反射率を測定する場合には、450nmにピーク波長を有する光を用いる。
再帰反射性部材群においては、基本的に入射光に対して鏡面反射ではなく、拡散反射が生じている。そこで、再帰反射性部材群による再帰反射の評価には、上記のように定義した反射率を用いることとした。
なお、以下において反射率Rとは、全て上記式で定義されたものをいい、面内5点の測定値の平均をとるものとする。
ここで、再帰反射性部材群20とは、波長変換層15よりも視認側に配置され、波長変換層15を透過する青色光を波長変換層15側に反射する機能を有する全ての再帰反射性部材を全て含むものであり、上記反射率は、全ての再帰反射性部材からの拡散反射光の総計により求められたものである。再帰反射性部材群が複数の再帰反射性部材からなるものである場合、上記再帰反射性部材群の光入射面とは、最も波長変換部材側に配置されている再帰反射性部材の波長変換部材側の面をいうものとする。
再帰反射性部材群20は、既述の通り、青色光Lに対する上記式(1)で定義される反射率Rが70%超えである。励起光に対する再帰反射性部材全体の反射率Rを高めることにより望ましい白色光を出射するバックライトユニットを実現することができる。
再帰反射性部材全体の反射率Rの好ましい値の範囲は、75%以上であり、さらには80%以上100%未満であることが好ましい。
反射率が70%以下であると、波長変換部材の蛍光体が十分な蛍光を発生せず、好ましい白色が実現されず、また、反射率が100%になってしまうと青色光が出射されず好ましい白色が実現されない。
再帰反射性部材全体の最適な反射率は、波長変換層の膜厚、蛍光体濃度やモル吸光係数および量子収率などのパラメタの影響を受ける。特に蛍光体濃度が一定の場合、波長変換層の膜厚が薄いほど、高い励起光反射率が必要とされる。
なお、本明細書において、バックライトユニットの好ましい白色とは、色温度が6500℃以上15000℃未満の範囲にある白色を指す。ただし、液晶表示装置において表示される白色は、主にバックライトユニットの発光スペクトルおよびカラーフィルタの透過スペクトルの掛け合わせで決まるため、バックライトユニットの白色はこれに限定されない。
ここで、再帰反射性部材群20とは、波長変換部材15よりも視認側に配置され、波長変換部材15を透過する青色光を波長変換部材15側に反射する機能を有する全ての再帰反射性部材を全て含むものである。
再帰反射性部材としては、例えば、拡散シートやプリズムシート、反射偏光子などの各種光学シートを用いることができる。再帰反射性部材群20は、1枚の再帰反射性部材のみで構成されていてもよいし、複数枚の再帰反射性部材を組み合わせて構成されていてもよい。複数枚の再帰反射性部材を組み合わせる際には、1種類の部材を複数枚使用してもよいし、複数種の部材を組み合わせて使用してもよい。
再帰反射性部材群20は、塗布や接着など公知の方法で、複数のシートが統合されていてもよい。また塗布や接着など公知の方法で、波長変換部材16と光学的に接触していてもよい。
再帰反射性部材群としては、従来、直交させた2枚のプリズムシートおよび反射偏光子をこの順に配置した構成が知られているが、青色光に対する上記反射率Rが70%超であるとの条件を満たすものはなかった。
本発明のバックライトユニットにおいて用いられる再帰反射性部材群20は、青色光に対する上記反射率Rが70%超えを満たす構成であれば、特に制限はないが、例えば、図3に示すように、直交させた2枚のプリズムシート21A,21B、青色コレステリック層24および反射偏光子22が波長変換部材側から順に配置された構成を好適に用いることができる。
プリズムシートおよび反射偏光子のみの場合と比較して青色コレステリック層を備えることにより選択的に青色光の反射率を上昇させることができる。
本実施形態において、面発光部12を含む励起光源部10は、エッジライト方式のバックライトであり、面発光部12を構成するシート状の導光板と、導光板12のエッジから励起光を入射させるように導光板12のエッジ部に配置された青色光を発光する光源11とから構成されている。
本構成の励起光源部10においては、導光板12のエッジ部に配置された光源11から励起光である青色光Lが出射されて導光板12のエッジに入射され、青色光Lは導光板12を導波しつつその平面から出射される。
光源11は、430nm〜480nmの波長帯域に発光中心波長を有する青色光を発光するものであり、例えば、青色光を発光する青色発光ダイオード(青色LED)を用いることができる。なお、発光ダイオードに替えてレーザー光源を使用することもできる。
また、導光板12としては、公知のものを何ら制限なく使用することができる。
本実施形態においては、エッジライト方式のバックライトからなる光源部を備える例を示しているが、LED光源が等間隔で面状に配置されてなる直下型方式のバックライトからなる光源部を備えてもよい。直下型方式の場合には、導光板を備えず、面状に配置された複数のLED光源が面発光部を構成することとなる。
反射部材18としては特に制限は無く、公知のものを用いることができ、特許3416302号、特許3363565号、特許4091978号、特許3448626号などに記載されており、これらの公報の内容は本発明に組み込まれる。
シート型波長変換部材16は、青色光Lにより励起され赤色光Lを発光する蛍光体14Rと、青色光Lにより励起され緑色光Lを発光する蛍光体14Gを、少なくとも含む波長変換層15を備えており、導光板12から出射された励起光(青色光L)の一部が赤色光Lに、一部が緑色光Lに変換され、青色光Lの一部は変換されることなく透過される。本実施形態のシート型変換部材16は、波長変換層15が透明基材13Aおよび13Bに挟持されてなるものである。
励起光が入射された波長変換部材16からは赤色光L、緑色光Lおよび青色光Lが出射され、再帰反射性部材群20に入射される。この再帰反射性部材群20を経て図示しない液晶セル側に出射される赤色光L、緑色光Lおよび青色光Lにより白色光Lwを具現化することができる。
波長変換部材16を透過した青色光は再帰反射性部材群20に入射され、再帰反射性部材群20に入射した青色光Lは、上記で定義された反射率Rで反射され、その他が透過する。再帰反射性部材群20で反射された青色反射光LrBは、波長変換部材16、導光板12を経て反射板18で再度反射され、さらに導光板12、波長変換部材16を経て再帰反射性部材群20へと入射する。青色光Lが波長変換部材16を経る際には、再びその青色光Lの一部は赤色光Lもしくは緑色光Lに変換される。この青色光Lが反射板18と再帰反射性部材群20との間の何度も往復することにより、波長変換部材16における波長変換効率を上昇させることができる。
薄手化の要請により、波長変換層を薄くした場合、従来の構成において単に波長変換層を薄くした場合、波長変換層内における青色から赤色、青色から緑色の変換が十分でないために、バックライト光として白色が得られない場合があるが、上述のように、再帰反射性部材群20における青色光の反射率Rが70%超として、青色光Lを繰り返し波長変換部材16を通過させることにより、蛍光発光量を増加させることができ、赤、青、緑の各色の光量のバランスの取れた良好な色味の白色光を具現化することできる。再帰反射性部材群20における青色光の反射率Rが70%以下であると、青色光Lの再帰回数が十分なものとならず、バックライト光として青みの強い白色光が出力されることとなる。
波長変換層の厚みは、薄手化の要請から80μm以下であることが好ましく、十分な波長変換効果を得るために1μm以上であることが好ましい。より好ましくは10〜70μmの範囲であり、さらに好ましくは10〜50μmの範囲である。
ここで、波長変換層の薄手化および再帰反射性部材群20による青色光に対する上記反射率Rを70%超えとすることにより生じうる問題点とその解決手法を述べる。
通常のバックライトユニットにも用いることができ、本発明のバックライトユニットに適用可能な再帰反射性部材として一般に市販されているプリズムシートや反射偏光子は、出射光の色味付きを抑えるため各部材ごとの反射率の波長選択性が小さい。したがって、これらの一般的な再帰反射性部材を用いて青色光に対する反射率R70%超を達成する場合、青色光以外の波長の光に対する反射率も青色光と同等となるために、青い光以外の波長の光も波長変換層を複数回通過することとなる。
波長変換層が、2種類以上の蛍光体を用いて複数の発光ピークを有する(例えば、530nmに発光ピークを有する緑色蛍光体と、630nmに発光ピークを有する蛍光体とを備えた)波長変換層である場合、より短波側に発光ピークを有する蛍光体が発した蛍光波長が、より長波側に発光ピークを有する蛍光体の吸収帯域にかかることがあり、短波側の蛍光が再帰反射することにより、この短波側の蛍光がより長波側にピークを有する蛍光に変換される現象が生じうる。
したがって、励起光に対する前述の反射率Rが70%超であっても、再帰反射性部材として波長選択性が小さい一般的な部材からなる再帰反射性部材群を用い、2種以上の蛍光体を用いて複数の発光ピークを有する波長変換層を備えた構成のバックライトユニットでは、好ましい白色光を実現できない場合がある。
上記のような場合には、波長変換層における複数の蛍光体の組合せとして、蛍光の再吸収が少ない組合せを用いることにより、より好ましい白色光を得ることが可能である。また、上記の現象を踏まえた上で予め波長変換層においてより短波側に発光ピークを有する蛍光体を、より長波側に発光ピークを有する蛍光体に比べ多く配合しておくことにより上記問題を解消することもできる。
また、上記実施形態において説明したように、再帰反射性部材群に青色コレステリック液晶層などの選択反射層を備えることにより波長選択性を付与することも好ましい。すなわち、蛍光体の発光ピーク波長における再帰反射性部材全体の反射率に対し、励起光の発光ピーク波長に対する再帰反射性部材全体の反射率が相対的に大きい再帰反射性部材の組合せを用いることによっても好ましい白色光を実現することができる。
再帰反射性部材群に青色光の反射率を高める波長選択性を付与する方法としては、波長選択性の無い再帰反射性部材に、上述のように反射率が波長選択性を有する選択反射層を組み合わせてもよいし、プリズムシートや反射偏光子の光学設計を調整して、プリズムシートや反射偏光子そのものが反射率に波長選択性があるような設計として再帰反射性部材群を構成してもよい。
さらに、発明者の検討によれば、波長変換層の厚みを薄くするに従って、色味に対する反射率設計におけるロバストネスが小さくなることが明らかになった。すなわち、励起光に対する再帰反射性部材群の反射率Rおよび波長変換層の膜厚の、バックライトユニットの面内におけるばらつき、および個体ばらつき(バックライトユニット間におけるばらつき)に対する許容範囲が狭くなる可能性があることがわかった。具体的には本発明の再帰反射性部材群では、反射率を高めているため、反射率が一定量(例えば1%)変動した場合における波長変換層を励起光が通過する回数の変化が大きいため、反射率変動による色味の変化が大きい。また、本発明においては再帰反射性部材群の反射率を高め、励起光が波長変換層を通る回数を多くしているため、波長変換層の僅かな膜厚変動に対しての色味変化が大きいことがわかった。
このロバストネス低下に対しては、例えば、再帰反射性部材群の各部材ごとの性能誤差が小さくなるように厳しく管理する、あるいは、各部材の積層順を工夫することによってそのばらつきを低減することで対応することができる。
再帰反射性部材群の構成としては、例えば、プリズムを直交で2枚積層した上に反射偏光子を組み合わせた構成の他、プリズムを直交で2枚積層した上に、拡散シートおよび反射偏光子を組み合わせた構成、プリズム2枚を使用した構成、レンズシートと拡散シートおよび反射偏光子を組み合わせた構成、レンズシートと拡散シートを組み合わせた構成、プリズムシート1枚構成などを挙げることができる。これらの組合せについては、使用する個々の再帰反射性部材の特性および用いる波長変換部材の特性の組合せに応じて、適宜選択することができる。
また、本発明のバックライトユニットにおいては、その設計上、励起光の一部分が何度もバックライトユニット内で再帰反射を繰り返すことから、各部材の吸光度の影響が通常のバックライトユニットの設計に比較して増大しうるという問題がある。
従って、従来のバックライトユニットよりも各部材の吸光度は小さいことが好ましい。例えば、導光板、再帰反射性部材群を構成する各部材、波長変換層が形成される基材フィルム、波長変換層のマトリックス、反射板などにおける励起光(ここでは青色光)の吸収を減らすことが好ましい。
波長変換層の吸光度と、反射板、波長変換層が形成される基材フィルム、再帰反射性部材分など波長変換層以外のバックライト部材の吸光度の総和との比は、2:1以上であることが好ましく、3:1以上であることがより好ましく、5:1以上であることが更に好ましく、8:1以上であることが特に好ましい。波長変換層の薄手化が進むほど、他部材の吸収を抑制することの重要度が増す。
励起光の吸収の少ない基材フィルムの一例として、具体的には、ポリエチレンテレフタレートフィルム、環状オレフィン構造を有するポリマーからなるフィルム、およびポリスチレンフィルム等が、好ましい例として挙げられる。これらは、例えば再帰反射性部材の基材や、波長変換層を形成する基材フィルムとして使用できる。
本発明のバックライトユニットにおいては、再帰反射性部材群20が青色光に対する上述の反射率Rが70%超となるように設計され、従来よりも波長変換層の膜厚を低減し、これに伴い蛍光体の量が低減しても、従来よりも青色光が波長変換層に入射する回数が増えるため、従来と同等の波長変換を実現することができる。したがって、必然的に蛍光体が単位時間あたりに行なう光吸収・励起および蛍光発光の回数は増加することとなる。これは、蛍光体が励起状態にある時間が長くなり、蛍光体の劣化が従来に比べ加速されうることを意味するものである。
本発明のバックライトユニットにおいて生じうるこの蛍光体の劣化加速の問題については、蛍光体の劣化を抑制するための施策をとることにより対応することができる。例えば、波長変換層における蛍光体に対するバリア性能を上げる、波長変換層中に酸化防止剤を添加する、あるいは、波長変換層の作製工程における硬膜時の酸素封入を減らす(例えば、国際公開2014−024068号に記載の手法により、製膜時に系中に残存する酸素や酸化源の量を減らす)などにより、蛍光体の劣化を未然に防ぐ事ができる。
(バックライトユニットの発光波長)
高輝度かつ高い色再現性の実現の観点からは、バックライトユニットとして、多波長光源化されたものを用いることが好ましい。例えば、430〜480nmの波長帯域に発光中心波長を有し、半値幅が100nm以下である発光強度のピークを有する青色光と、500〜600nmの波長帯域に発光中心波長を有し、半値幅が100nm以下である発光強度のピークを有する緑色光と、600〜680nmの波長帯域に発光中心波長を有し、半値幅が100nm以下である発光強度のピークを有する赤色光とを発光することが好ましい。ここで、ピークの「半値幅」とは、ピーク高さ1/2におけるピークの幅のことをいう。
より一層の輝度および色再現性の向上の観点から、バックライトユニットが発光する青色光の波長帯域は、430〜480nmであることが好ましく、440〜460nmであることがより好ましい。
同様の観点から、バックライトユニットが発光する緑色光の波長帯域は、520〜560nmであることが好ましく、520〜545nmであることがより好ましい。
また、同様の観点から、バックライトユニットが発光する赤色光の波長帯域は、600〜680nmであることが好ましく、610〜640nmであることがより好ましい。
また同様の観点から、バックライトユニットが発光する青色光、緑色光および赤色光の各発光強度の半値幅は、いずれも80nm以下であることが好ましく、50nm以下であることがより好ましく、40nm以下であることがさらに好ましく、30nm以下であることが一層好ましい。これらの中でも、青色光の各発光強度の半値幅が25nm以下であることが、特に好ましい。
以下、バックライトユニットの他の要素についての詳細に説明する。
[波長変換部材]
波長変換部材の詳細について説明する。本発明のバックライトユニットに用いられる波長変換部材は、シート型波長変換部材であり、青色光Lにより励起され赤色光Lを発光する蛍光体14Rと、青色光Lにより励起され緑色光Lを発光する蛍光体14Gを、少なくとも含む波長変換層15を少なくとも備えている。図1に示す実施形態においては、波長変換層15を挟持する基材フィルム13Aおよび13Bが備えられている。
以下、蛍光体を備えた波長変換層について詳細に説明し、引き続き、波長変換部材に含まれてもよい基材その他の構成について説明する。
(波長変換層)
波長変換層15は、一般に、蛍光体および有機マトリックスを含む層である。
有機マトリックスは重合体を含み、波長変換層は、蛍光体および重合性化合物を含む蛍光体含有重合性組成物から形成することができ、波長変換層は、蛍光体含有重合性組成物の硬化により得られた硬化層であればよい。
蛍光体としては、励起光により励起され所望の蛍光を発光するものであれば、何ら制限なく用いることができる。蛍光体は、有機蛍光体であっても無機蛍光体であってもよく、これらの一種以上を用いることができる。無機蛍光体としては、酸化物蛍光体、硫化物蛍光体、希土類蛍光体、量子ドット蛍光体、量子ロッド蛍光体等を挙げることができる。各種蛍光体の中で、量子ドットは、発光する蛍光の半値幅が他の蛍光体による蛍光と比べ小さいため、量子ドットの発光を利用して得られる白色光は色再現性に優れる点で、好ましい蛍光体であると言われており、上記波長変換層に含まれる蛍光体として好ましい。量子ドット(Quantum Dot、QD、量子点とも呼ばれる。)は、例えば、ナノオーダーのサイズを有する半導体結晶(半導体ナノ結晶)粒子、または半導体ナノ結晶表面が有機リガンドで修飾された粒子、もしくは半導体ナノ結晶表面がポリマー層で被覆された粒子である。量子ドットの発光波長は、通常、粒子の組成、サイズ、ならびに組成およびサイズにより調整することができる。量子ドットは、公知の方法で合成することができ、また市販品としても入手可能である。詳細については、例えばUS2010/123155A1、特表2012−509604号公報、米国特許第8425803号、特開2013−136754号公報、WO2005/022120、特表2006−521278号公報、特表2010−535262号公報、特表2010−540709号公報等を参照できる。
また蛍光体としては、セラミック蛍光体を挙げることもできる。セラミック蛍光体としては、例えば、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)等の無機結晶、金属酸化物または金属硫化物に金属元素を賦活剤として添加したセラミック蛍光体が挙げられる。具体例としては、以下のセラミック蛍光体を挙げることができる。以下において、「:」の後にカチオンとして表記されている金属種が、賦活剤として添加された金属元素である。セリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG:Ce3+)系蛍光体(YAG系蛍光体)、(Ca,Sr,Ba)SiO:Eu2+、SrGa:Eu2+、α−SiAlON:Eu2+、CaScSi12:Ce3+、SrGa:Eu2+、(Ca,Sr,Ba)S:Eu2+、(Ca,Sr,Ba)Si:Eu2+、CaAlSiN:Eu2+等。また、例えばYAG系蛍光体は、イットリウム(Y)の一部または全体が、Lu、Sc、La、GdおよびSmからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素で置換されていてもよく、またアルミニウム(Al)の一部または全体が、GaおよびInの少なくとも一方または両方で置換されていてもよい。更に、YAG系蛍光体は、組成を変化させることにより、蛍光体の発光波長を調整することができる。例えば、YAG系蛍光体のYの一部または全体をGdで置換することにより、発光波長を長波長側にシフトすることができる。また、Gdの置換量を増加することにより、発光波長が長波長側にシフトする。また例えば、YAG系蛍光体のAlの一部をGaで置換することにより、発光波長を短波長側にシフトすることができる。すなわち、この場合には、青みの強い黄色(緑色)の光を発光する蛍光体とすることができる。他のセラミック蛍光体についても、組成調整により発光波長を調整することができる。
マトリックスは、通常、重合性組成物を光照射等により重合させた重合体(有機マトリックス)である。波長変換層は、そのままでバックライトユニットに含まれていてもよく、後述するバリアフィルム等の一層以上の他の層との積層体として、バックライトユニットに含まれていてもよい。具体的には、蛍光体を含む重合性組成物(硬化性組成物)を適当な基材上に塗布し、次いで光照射等により硬化処理を施すことにより、波長変換層を得ることができる。
量子ドット、セラミック蛍光体等の蛍光体は、波長変換層を形成するための重合性組成物(塗布液)に粒子の状態で添加してもよく、溶媒に分散した分散液の状態で添加してもよい。分散液の状態で添加することが、蛍光体の粒子の凝集を抑制する観点から、好ましい。ここで使用される溶媒は、特に限定されるものではない。蛍光体は、上記塗布液の全量100質量部に対して、例えば0.01〜10質量部程度添加することができる。
重合性組成物の調製に用いる重合性化合物は特に限定されるものではない。重合性化合物は、一種用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。重合性組成物全量に占める全重合性化合物の含有量は、10〜99.99質量%程度とすることが好ましい。好ましい重合性化合物の一例としては、硬化後の硬化被膜の透明性、密着性等の観点からは、単官能または多官能(メタ)アクリレートモノマー、そのポリマー、プレポリマー等の単官能または多官能(メタ)アクリレート化合物を挙げることができる。なお本発明および本明細書において、「(メタ)アクリレート」との記載は、アクリレートとメタクリレートとの少なくとも一方、または、いずれかの意味で用いるものとする。「(メタ)アクリロイル」等も同様である。
単官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、アクリル酸およびメタクリル酸、それらの誘導体、より詳しくは、(メタ)アクリル酸の重合性不飽和結合((メタ)アクリロイル基)を分子内に1個有するモノマーを挙げることができる。それらの具体例については、WO2012/077807A1段落0022を参照できる。
上記(メタ)アクリル酸の重合性不飽和結合((メタ)アクリロイル基)を1分子内に1個有するモノマーと共に、(メタ)アクリロイル基を分子内に2個以上有する多官能(メタ)アクリレートモノマーを併用することもできる。その詳細については、WO2012/077807A1段落0024を参照できる。また、多官能(メタ)アクリレート化合物として、特開2013−043382号公報段落0023〜0036に記載のものを用いることもできる。更に、特許第5129458号明細書段落0014〜0017に記載の一般式(4)〜(6)で表されるアルキル鎖含有(メタ)アクリレートモノマーを使用することも可能である。
多官能(メタ)アクリレートモノマーの使用量は、重合性組成物に含まれる重合性化合物の全量100質量部に対して、塗膜強度の観点からは、5質量部以上とすることが好ましく、組成物のゲル化抑制の観点からは、95質量部以下とすることが好ましい。また、同様の観点から、単官能(メタ)アクリレートモノマーの使用量は、重合性組成物に含まれる重合性化合物の全量100質量部に対して、5質量部以上、95質量部以下とすることが好ましい。
好ましい重合性化合物としては、エポキシ基、オキセタニル基等の開環重合可能な環状エーテル基等の環状基を有する化合物も挙げることができる。そのような化合物としてより好ましくは、エポキシ基を有する化合物(エポキシ化合物)を有する化合物を挙げることができる。エポキシ化合物については、特開2011−159924号公報段落0029〜0033を参照できる。
上記重合性組成物は、重合開始剤として、公知のラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤を含むことができる。重合開始剤については、例えば、特開2013−043382号公報段落0037、特開2011−159924号公報段落0040〜0042を参照できる。重合開始剤は、重合性組成物に含まれる重合性化合物の全量の0.1モル%以上であることが好ましく、0.5〜5モル%であることがより好ましい。
波長変換層は、以上記載した成分、および任意に添加可能な公知の添加剤を含む層であれば、形成方法は特に限定されるものではない。以上説明した成分、および必要に応じて添加される一種以上の公知の添加剤を、同時または順次混合して調製した組成物を、適当な基材上に塗布した後に光照射、加熱等の重合処理を施し重合硬化させることにより、マトリックス中に蛍光体を含む波長変換層を形成することができる。添加剤の使用量は特に限定されるものではなく、適宜設定可能である。また、組成物の粘度等のために、必要に応じて溶媒を添加してもよい。この場合に使用される溶媒の種類および添加量は、特に限定されるものではない。例えば溶媒として、有機溶媒を一種または二種以上混合して用いることができる。
上記重合性組成物を、適当な基材上に塗布し、必要に応じて乾燥させ溶媒を除去するとともに、その後、光照射等により重合硬化させて、波長変換層を得ることができる。塗布方法としてはカーテンコーティング法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、印刷コーティング法、スプレーコーティング法、スロットコーティング法、ロールコーティング法、スライドコーテティング法、ブレードコーティング法、グラビアコーティング法、ワイヤーバー法等の公知の塗布方法が挙げられる。また、硬化条件は、使用する重合性化合物の種類や重合性組成物の組成に応じて、適宜設定することができる。
上記重合性組成物の重合処理は、どのような方法により行ってもよいが、一態様として、重合性組成物を2枚の基材フィルム間に挟持した状態で行うことができる。かかる重合処理を含む波長変換部材の製造工程の一態様については後述する。
(バリア層)
波長変換部材は、酸素バリア性を有するバリア層を有していることが好ましい。この場合、バリア層は基材フィルムの表面に設けられていてもよい。バリア層は酸素を遮断するガスバリア機能に加え、水蒸気を遮断する機能を有していることも好ましい。
波長変換部材は、基材フィルム、バリア層、および波長変換層がこの順となるように含まれていてもよい。また、バリア層と波長変換層との間に密着性向上のために中間層を含んでいてもよい。
バリア層は無機層を含んでいることが好ましく、無機層1層と少なくとも1層の有機層とを含むバリア積層構造を有するものであってもよい。このように複数の層を積層することは、より一層バリア性を高めることができるため、耐光性向上の観点からは好ましい。バリア層が積層構造を有数ものである場合、波長変換部材において、波長変換層に隣接しているのは、無機層でも有機層でもよく、特に限定されない。
バリア層の酸素透過度は1.00cm/(m・day・atm)以下であることが好ましい。ここで、上記酸素透過度は、測定温度23℃、相対湿度90%の条件下で、酸素ガス透過率測定装置(MOCON社製、OX−TRAN 2/20:商品名)を用いて測定した値である。バリア層の酸素透過度は、より好ましくは、0.10cm/(m・day・atm)以下、さらに好ましくは、0.01cm/(m・day・atm)以下である。
「無機層」とは、無機材料を主成分とする層であり、好ましくは無機材料のみから形成される層である。これに対し、「有機層」とは、有機材料を主成分とする層であって、好ましくは有機材料が50質量%以上、更には80質量%以上、特に90質量%以上を占める層を言うものとする。
−無機層−
無機層を構成する無機材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、金属、または無機酸化物、窒化物、酸化窒化物等の各種無機化合物を用いることができる。無機材料を構成する元素としては、ケイ素、アルミニウム、マグネシウム、チタン、スズ、インジウムおよびセリウムが好ましく、これらを一種または二種以上含んでいてもよい。無機化合物の具体例としては、酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化インジウム合金、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化チタンを挙げることができる。また、無機層として、金属膜、例えば、アルミニウム膜、銀膜、錫膜、クロム膜、ニッケル膜、チタン膜を設けてもよい。
上記の材料の中でも、窒化ケイ素、酸化ケイ素、または酸化窒化ケイ素が特に好ましい。これらの材料からなる無機層は、有機層との密着性が良好であることから、無機層にピンホールがある場合でも、有機層がピンホールを効果的に埋めることができ、バリア性をより一層高くすることができるからである。
また、バリア層における光の吸収を抑制する観点からは、窒化ケイ素がもっとも好ましい。
無機層の形成方法としては、特に限定されず、例えば成膜材料を蒸発ないし飛散させ被蒸着面に堆積させることができる各種成膜方法を用いることができる。
無機層の形成方法の例としては、無機酸化物、無機窒化物、無機酸化窒化物、金属等の無機材料を、加熱して蒸着させる真空蒸着法;無機材料を原料として用い、酸素ガスを導入することにより酸化させて蒸着させる酸化反応蒸着法;無機材料をターゲット原料として用い、アルゴンガス、酸素ガスを導入して、スパッタリングすることにより蒸着させるスパッタリング法;無機材料にプラズマガンで発生させたプラズマビームにより加熱させて蒸着させるイオンプレーティング法等の物理気相成長法(Physical VaporDeposition法)、酸化ケイ素の蒸着膜を成膜させる場合は、有機ケイ素化合物を原料とするプラズマ化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法)等が挙げられる。蒸着は、基材フィルム、波長変換層、有機層などを支持体としてその表面に行えばよい。
無機層の厚さは、1nm〜500nmであればよく、5nm〜300nmであることが好ましく、特に10nm〜150nmのであることが好ましい。隣接無機層の膜厚が、上述した範囲内であることにより、良好なバリア性を実現しつつ、無機層における光の吸収を抑制することができ、光透過率がより高い波長変換部材を提供することができるからである。
−有機層−
有機層としては、特開2007−290369号公報段落0020〜0042、特開2005−096108号公報段落0074〜0105を参照できる。なお有機層は、カルドポリマーを含むことが好ましい。これにより、有機層と隣接する層との密着性、特に、無機層とも密着性が良好になり、より一層優れたガスバリア性を実現することができるからである。カルドポリマーの詳細については、上述の特開2005−096108号公報段落0085〜0095を参照できる。有機層の膜厚は、0.05μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、中でも0.5〜10μmの範囲内であることが好ましい。有機層がウェットコーティング法により形成される場合には、有機層の膜厚は、0.5〜10μmの範囲内、中でも1μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。また、ドライコーティング法により形成される場合には、0.05μm〜5μmの範囲内、中でも0.05μm〜1μmの範囲内であることが好ましい。ウェットコーティング法またはドライコーティング法により形成される有機層の膜厚が上述した範囲内であることにより、無機層との密着性をより良好なものとすることができるからである。
無機層、有機層のその他詳細については、上述の特開2007−290369号公報、特開2005−096108号公報、更にUS2012/0113672A1の記載を参照できる。
(基材フィルム)
波長変換部材は、波長変換層の少なくとも一方の主表面が基材フィルムによって支持されていることが好ましい。ここで、「主表面」とは、波長変換部材使用時に視認側またはバックライト側に配置される波長変換層の表面(おもて面、裏面)をいう。
基材フィルムは、透明性を有するフィルムであればよく、特に限定されるものではないが、ポリエチレンテレフタレートフィルム、環状オレフィン構造を有するポリマーからなるフィルムおよびポリスチレンフィル等が好ましい例として挙げられる。
−マット層−
波長変換部材に用いられる上記基材フィルムは、マット層を有していることが好ましい。マット層とは、表面粗さを有する層であり、基材フィルムがマット層を有していると、基材フィルムのブロッキング性、他のフィルムと張り合わせる際の滑り性を改良することができ、またニュートンリング耐性を付与できるため、好ましい。マット層は粒子を含有する層であることが好ましい。粒子としては、シリカ、アルミナ、酸化金属等の無機粒子、あるいは架橋高分子粒子等の有機粒子等が挙げられる。また、マット層は、基材フィルムの波長変換層とは反対側の表面に設けられることが好ましいが、両面に設けられていてもよい。
[光散乱機能の付与]
波長変換部材は、量子ドットなどの蛍光体からの蛍光を効率よく外部に取り出すために光散乱機能を有していてもよい。光散乱機能は、波長変換層内部に設けられていてもよいし、光散乱層として光散乱機能を有する層を別途設けられていてもよい。
例えば、波長変換層内部に散乱粒子を添加することにより光散乱機能を付与することができる。また、基材フィルムの波長変換層とは反対側の主表面に光散乱層を設けることも好ましい。光散乱層は、波長変換部材において、波長変換層より出射側に設けてもよく、光源側に設けてもよく、いずれか一方に設けてもよく、両方に設けてもよい。光散乱層においては、散乱粒子を備えることによって光散乱機能を付与してもよいし、層の表面に凹凸を形成することによって光散乱機能を付与してもよい。
次に、波長変換層が2枚の基材フィルム間に挟持されてなる波長変換部材の製造工程の一態様を、図面を参照して以下に説明する。
図4は、波長変換部材の製造装置100の一例の概略構成図であり、図5は、図4に示す製造装置の部分拡大図である。
図4、5に示す製造装置100を用いる波長変換部材の製造工程は、連続搬送される第一の基材(以下、「第一のフィルム」とも記載する。)の表面に、蛍光体を含有する重合性組成物を塗布し塗膜を形成する工程と、塗膜の上に、連続搬送される第二の基材(以下、「第二のフィルム」とも記載する。)をラミネートし(重ねあわせ)、第一のフィルムと第二のフィルムとで塗膜を挟持する工程と、第一のフィルムと第二のフィルムとで塗膜を挟持した状態で、第一のフィルム、および第二のフィルムの何れかをバックアップローラに巻きかけて、連続搬送しながら光照射し、塗膜を重合硬化させて波長変換層(硬化層)を形成する工程とを少なくとも含む。第一の基材、第二の基材のいずれか一方として酸素や水分に対するバリア性を有するバリアフィルムを用いることにより、片面がバリアフィルムにより保護された波長変換部材を得ることができる。また、第一の基材および第二の基材として、それぞれバリアフィルムを用いることにより、波長変換層の両面がバリアフィルムにより保護された波長変換部材を得ることができる。
より詳しくは、まず、図示しない送出機から第一のフィルム13Aが塗布部120へと連続搬送される。送出機から、例えば、第一のフィルム13Aが1〜50m/分の搬送速度で送り出される。但し、この搬送速度に限定されない。送出される際、例えば、第一のフィルム13Aには、20〜150N/mの張力、好ましくは30〜100N/mの張力が加えられる。
塗布部120では、連続搬送される第一のフィルム13Aの表面に蛍光体を含有する重合性組成物(以下、「塗布液」とも記載する。)が塗布され、塗膜15M(図5参照)が形成される。塗布部120では、例えば、ダイコーター124と、ダイコーター124に対向配置されたバックアップローラ126とが設置されている。第一のフィルム13Aの塗膜15Mの形成される表面と反対の表面をバックアップローラ126に巻きかけて、連続搬送される第一のフィルム13Aの表面にダイコーター124の吐出口から塗布液が塗布され、塗膜15Mが形成される。ここで塗膜15Mとは、第一のフィルム13A上に塗布された重合処理前の塗布液をいう。
本実施の形態では、塗布装置としてエクストルージョンコーティング法を適用したダイコーター124を示したが、これに限定されない。例えば、カーテンコーティング法、エクストルージョンコーティング法、ロッドコーティング法またはロールコーティング法等、種々の方法を適用した塗布装置を用いることができる。
塗布部120を通過し、その上に塗膜15Mが形成された第一のフィルム13Aは、ラミネート部130に連続搬送される。ラミネート部130では、塗膜15Mの上に、連続搬送される第二のフィルム13Bがラミネートされ、第一のフィルム13Aと第二のフィルム13Bとで塗膜15Mが挟持される。
ラミネート部130には、ラミネートローラ132と、ラミネートローラ132を囲う加熱チャンバー134とが設置されている。加熱チャンバー134には第一のフィルム13Aを通過させるための開口部136、および第二のフィルム14Bを通過させるための開口部138が設けられている。
ラミネートローラ132に対向する位置には、バックアップローラ162が配置されている。塗膜15Mの形成された第一のフィルム13Aは、塗膜15Mの形成面と反対の表面がバックアップローラ162に巻きかけられ、ラミネート位置Pへと連続搬送される。ラミネート位置Pは第二のフィルム13Bと塗膜15Mとの接触が開始する位置を意味する。第一のフィルム13Aはラミネート位置Pに到達する前にバックアップローラ162に巻きかけられることが好ましい。仮に第一のフィルム13Aにシワが発生した場合でも、バックアップローラ162によりシワがラミネート位置Pに達するまでに矯正され、除去できるからである。したがって、第一のフィルム13Aがバックアップローラ162に巻きかけられた位置(接触位置)と、ラミネート位置Pまでの距離L1は長い方が好ましく、例えば、30mm以上が好ましく、その上限値は、通常、バックアップローラ162の直径とパスラインとにより決定される。
本実施の形態では重合処理部160で使用されるバックアップローラ162とラミネートローラ132とにより第二のフィルム13Bのラミネートが行われる。即ち、重合処理部160で使用されるバックアップローラ162が、ラミネート部130で使用するローラとして兼用される。ただし、上記形態に限定されるものではなく、ラミネート部130に、上述のバックアップローラ162と別に、ラミネート用のローラを設置し、バックアップローラ162を兼用しないようにすることもできる。
重合処理部160で使用されるバックアップローラ162をラミネート部130で使用することで、ローラの数を減らすことができる。また、バックアップローラ162は、第一のフィルム13Aに対するヒートローラとしても使用できる。
図示しない送出機から送出された第二のフィルム13Bは、ラミネートローラ132に巻きかけられ、ラミネートローラ132とバックアップローラ162との間に連続搬送される。第二のフィルム13Bは、ラミネート位置Pで、第一のフィルム13Aに形成された塗膜15Mの上にラミネートされる。これにより、第一のフィルム13Aと第二のフィルム13Bとにより塗膜15Mが挟持される。ラミネートとは、第二のフィルム13Bを塗膜15Mの上に重ねあわせ、積層することをいう。
ラミネートローラ132とバックアップローラ162との距離L2は、第一のフィルム13Aと、塗膜15Mを重合硬化させた波長変換層(硬化層)15と、第二のフィルム13Bと、の合計厚みの値以上であることが好ましい。また、L2は第一のフィルム13Aと塗膜15Mと第二のフィルム13Bとの合計厚みに5mmを加えた長さ以下であることが好ましい。距離L2を合計厚みに5mmを加えた長さ以下にすることより、第二のフィルム13Bと塗膜15Mとの間に泡が侵入することを防止することができる。ここでラミネートローラ132とバックアップローラ162との距離L2とは、ラミネートローラ132の外周面とバックアップローラ162の外周面との最短距離をいう。
ラミネートローラ132とバックアップローラ162の回転精度は、ラジアル振れで0.05mm以下、好ましくは0.01mm以下である。ラジアル振れが小さいほど、塗膜15Mの厚み分布を小さくすることができる。
また、第一のフィルム13Aと第二のフィルム13Bとで塗膜15Mを挟持した後の熱変形を抑制するため、重合処理部160のバックアップローラ162の温度と第一のフィルム13Aの温度との差、およびバックアップローラ162の温度と第二のフィルム13Bの温度との差は30℃以下であることが好ましく、より好ましくは15℃以下、最も好ましくは同じである。
バックアップローラ162の温度との差を小さくするため、加熱チャンバー134が設けられている場合には、第一のフィルム13A、および第二のフィルム13Bを加熱チャンバー134内で加熱することが好ましい。例えば、加熱チャンバー134には、図示しない熱風発生装置により熱風が供給され、第一のフィルム13A、および第二のフィルム13Bを加熱することができる。
第一のフィルム13Aが、温度調整されたバックアップローラ162に巻きかけられることにより、バックアップローラ162によって第一のフィルム13Aを加熱してもよい。
一方、第二のフィルム13Bについては、ラミネートローラ132をヒートローラとすることにより、第二のフィルム13Bをラミネートローラ132で加熱することができる。
ただし、加熱チャンバー134、およびヒートローラは必須ではなく、必要に応じで設けることができる。
次に、第一のフィルム13Aと第二のフィルム13Bとにより塗膜15Mが挟持された状態で、重合処理部160に連続搬送される。図面に示す態様では、重合処理部160における重合処理は光照射により行われるが、塗布液に含まれる重合性化合物が加熱により重合するものである場合には、温風の吹き付け等の加熱により、重合処理を行うことができる。
重合処理部160においては、バックアップローラ162に対向する位置に、光照射装置164が設けられている。バックアップローラ162と光照射装置164との間を、塗膜15Mを挟持した第一のフィルム13Aと第二のフィルム13Bとが連続搬送される。光照射装置164により照射される光は、塗布液に含まれる光重合性化合物の種類に応じて決定すればよく、一例としては、紫外線が挙げられる。紫外線を発生する光源として、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いることができる。光照射量は塗膜の重合硬化を進行させ得る範囲に設定すればよく、例えば、一例として100〜10000mJ/cmの照射量の紫外線を塗膜15Mに向けて照射することができる。
重合処理部160では、第一のフィルム13Aと第二のフィルム13Bとにより塗膜15Mを挟持した状態で、第一のフィルム13Aをバックアップローラ62に巻きかけて、連続搬送しながら光照射装置164から光照射を行い、塗膜15Mを硬化させて波長変換層(硬化層)15を形成することができる。
本実施の形態では、第一のフィルム13A側をバックアップローラ162に巻きかけて、連続搬送したが、第二のフィルム13Bをバックアップローラ162に巻きかけて、連続搬送させることもできる。
バックアップローラ162に巻きかけるとは、第一のフィルム13Aおよび第二のフィルム13Bの何れかが、あるラップ角でバックアップローラ162の表面に接触している状態をいう。したがって、連続搬送される間、第一のフィルム13Aおよび第二のフィルム13Bはバックアップローラ162の回転と同期して移動する。バックアップローラ162へ巻きかけは、少なくとも紫外線が照射されている間であればよい。
バックアップローラ162は、円柱状の形状の本体と、本体の両端部に配置された回転軸とを備えている。バックアップローラ162の本体は、例えば、φ200〜1000mmの直径を有している。バックアップローラ162の直径φについて制限はない。カール変形と、設備コストと、回転精度とを考慮すると直径φ300〜500mmであることが好ましい。バックアップローラ162の本体に温度調節器を取り付けることにより、バックアップローラ162の温度を調整することができる。
バックアップローラ162の温度は、光照射時の発熱と、塗膜15Mの硬化効率と、第一のフィルム13Aと第二のフィルム13Bのバックアップローラ162上でのシワ変形の発生と、を考慮して、決定することができる。バックアップローラ162は、例えば、10〜95℃の温度範囲に設定することが好ましく、15〜85℃であることがより好ましい。ここでローラに関する温度とは、ローラの表面温度をいうものとする。
ラミネート位置Pと光照射装置164との距離L3は、例えば30mm以上とすることができる。
光照射により塗膜15Mは硬化層15となり、第一のフィルム13Aと硬化層15と第二のフィルム13Bとを含む波長変換部材16が製造される。波長変換部材16は、剥離ローラ180によりバックアップローラ162から剥離される。波長変換部材16は、図示しない巻取機に連続搬送され、次いで巻取機により波長変換部材16はロール状に巻き取られる。
以上、波長変換部材の製造工程の一態様について説明したが、波長変換部材の製造工程は上記態様に限定されるものではない。例えば、蛍光体を含む重合性組成物を基材上に塗布し、その上に更なる基材をラミネートすることなく、必要に応じて行われる乾燥処理の後、重合処理を施すことにより波長変換層(硬化層)を作製してもよい。作製された波長変換層には、一層以上の他の層を、公知の方法により積層することもできる。
[液晶表示装置]
上述のバックライトユニットは液晶表示装置に応用することができる。液晶表示装置は上述のバックライトユニットと液晶セルとを少なくとも含む構成とすればよい。
(液晶表示装置の構成)
液晶セルの駆動モードについては特に制限はなく、ツイステットネマチック(TN)、スーパーツイステットネマチック(STN)、バーティカルアライメント(VA)、インプレインスイッチング(IPS)、オプティカリーコンペンセイテットベンドセル(OCB)等の種々のモードを利用することができる。これらのうち、VAモード、OCBモード、IPSモード、またはTNモードであることが好ましいが、これらに限定されるものではない。VAモードの液晶表示装置の構成としては、特開2008−262161号公報の図2に示す構成が一例として挙げられる。ただし、液晶表示装置の具体的構成には特に制限はなく、公知の構成を採用することができる。
液晶表示装置の一実施形態では、対向する少なくとも一方に電極を設けた基板間に液晶層を挟持した液晶セルを有し、この液晶セルは2枚の偏光板の間に配置して構成される。
液晶表示装置は、上下基板間に液晶が封入された液晶セルを備え、電圧印加により液晶の配向状態を変化させて画像の表示を行う。さらに必要に応じて偏光板保護フィルムや光学補償を行う光学補償部材、接着層などの付随する機能層を有する。また、カラーフィルター基板、薄層トランジスタ基板、レンズフィルム、拡散シート、ハードコート層、反射防止層、低反射層、アンチグレア層等とともに(またはそれに替えて)、前方散乱層、プライマー層、帯電防止層、下塗り層等の表面層が配置されていてもよい。
図6に、本発明の一態様にかかる液晶表示装置の一例を示す。図6に示す液晶表示装置50は、バックライトユニット1と液晶セル2を備え、さらに液晶セル2のバックライト1側の面にバックライト側偏光板3を、バックライト1側の面とは反対側の面に表示側偏光板4を有する。
バックライト側偏光板3は、バックライト側偏光子32が、2枚の偏光板保護フィルム31および33で挟まれた構成である。バックライト側偏光子32のバックライト側の表面に、偏光板保護フィルム31を含んでいても、含んでいなくてもよいが、含んでいることが好ましい。
バックライト側偏光板3は、液晶セル側の偏光板保護フィルム33として、位相差フィルムを有していてもよい。このような位相差フィルムとしては、公知のセルロースアシレートフィルム等を用いることができる。
表示側偏光板4は、偏光子42が、2枚の偏光板保護フィルム41および43で挟まれた構成である。
液晶表示装置50が有するバックライトユニット1については、先に記載した通りである。
液晶表示装置を構成する液晶セル、偏光板、偏光板保護フィルム等については特に限定はなく、公知の方法で作製されるものや市販品を、何ら制限なく用いることができる。また、各層の間に、接着層等の公知の中間層を設けることも、もちろん可能である。
以上説明した液晶表示装置は、赤色光、緑色光、青色光のバランスのよい白色光を発光するバックライトユニットを備えているため、高輝度かつ高い色再現性を実現することができる。
以下、本発明の実施例および比較例を説明する。
[波長変換部材QD1の作製]
1.バリアフィルムの作製
バリアフィルムとは、基材フィルム上にバリア層が設けられてなるフィルムをいう。
基材フィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム、東洋紡社製、商品名:コスモシャイン(登録商標)A4300、厚さ50μm)を用い、その片面側に以下の手順で有機層および無機層を順次形成しバリア層を形成した。
トリメチロールプロパントリアクリレート(ダイセルサイテック社製TMPTA)および光重合開始剤(ランベルティ社製、ESACURE KTO46)を用意し、質量比率として、前者:後者=95:5となるように秤量し、これらをメチルエチルケトンに溶解させ、固形分濃度15%の塗布液とした。この塗布液を、ダイコーターを用いてロールトウロールにて上記PETフィルム上に塗布し、50℃の乾燥ゾーンを3分間通過させた。その後、窒素雰囲気下で紫外線を照射(積算照射量約600mJ/cm)し、紫外線硬化にて硬化させ、巻き取った。支持体上に形成された第一有機層の厚さは、1μmであった。
次に、ロールトウロールのCVD(Chemical Vapor Deposition)装置を用いて、第一有機層の表面に無機層(窒化ケイ素層)を形成した。原料ガスとして、シランガス(流量160sccm(2.67×10−6/s))、アンモニアガス(流量370sccm(6.17×10−6/s))、水素ガス(流量590sccm(9.84×10−6/s))、および窒素ガス(流量240sccm(4.00×10−6/s))を用いた。電源として、周波数13.56MHzの高周波電源を用いた。成膜圧力は40Pa、到達膜厚は50nmであった。このようにして第一有機層の表面に無機層が積層されたバリア層を形成し、バリアフィルムを作製した。
(光散乱層付バリアフィルムの作製)
得られたバリアフィルムの無機層表面に保護フィルム(サンエー科研製PAC2−30−T)を貼り合せて保護した後、裏面のPETフィルム表面に、以下の方法で光散乱層を形成した。
−光散乱層形成用重合性組成物の調製−
光散乱粒子として、シリコーン樹脂粒子(モメンティブ社製トスパール120、平均粒子サイズ2.0μm)150gおよびPMMA粒子 (積水化学社製テクポリマー、平均粒子サイズ8μm)40gをメチルイソブチルケトン(MIBK)550gでまず1時間ほど攪拌し、分散させて分散液を得た。
得られた分散液に、アクリレート系化合物(大阪有機合成社製Viscoat700HV)50g、アクリレート系化合物(大成ファインケミカル社製8BR500)40gを加え、更に攪拌した。光重合開始剤(BASF社製イルガキュア(登録商標)819)1.5gおよびフッ素系界面活性剤(3M社製FC4430)0.5gを更に添加して塗布液(光散乱層形成用重合性組成物)を作製した。
−光散乱層形成用儒合成組成物の塗布および硬化−
上記のバリアフィルムのPETフィルム表面が塗布面になるように、送り出しをセットし、ダイコーターまで搬送し、塗布を行った。湿潤(Wet)塗布量を送液ポンプで調整し、塗布量25cc/mで塗布を行った(乾燥膜で12μm程度になるように厚みを調整した)。60℃の乾燥ゾーンを3分間で通過させた後に30℃に調整したバックアップロールに巻き付け600mJ/cmの紫外線で硬化した後に巻き取った。こうしてバリアフィルムと光散乱層との積層フィルムを得た。
2.量子ドット含有重合性組成物の調製
量子ドット含有重合性組成物として、下記の量子ドット分散液Aを調製し、孔径0.2μmのポリプロピレン製フィルタでろ過した後、30分間減圧乾燥して塗布液として用いた。以下の各トルエン分散液中の量子ドット濃度は、1質量%であった。
量子ドット1は青色光の照射により緑色光を発光する蛍光体であり、量子ドット2は青色光の照射により赤色光を発光する蛍光体である。
<量子ドット分散液A>
量子ドット1のトルエン分散液(発光極大:520nm) 10質量部
量子ドット2のトルエン分散液(発光極大:630nm) 1質量部
ラウリルメタクリレート 80.8質量部
トリメチロールプロパントリアクリレート 18.2質量部
光重合開始剤(イルガキュア819(BASF社製)) 1質量部
3.波長変換部材の作製
上述した手順で作製した積層フィルムを第一、第二のフィルムとして使用し、図5および図6を参照し説明した製造工程により、波長変換部材Aを得た。具体的には、第一のフィルムとしてバリアフィルムを用意し、1m/分、60N/mの張力で連続搬送しながら、無機層面上に量子ドット含有重合性組成物をダイコーターにて塗布し、50μmの厚さの塗膜を形成した。次いで、塗膜の形成されたバリアフィルムをバックアップローラに巻きかけ、塗膜の上に第2のバリアフィルムとして別のバリアフィルムを無機層面が塗膜に接する向きでラミネートし、その後、2枚のバリアフィルム(第一、第二のフィルム)で塗膜を挟持した状態でバックアップローラに巻きかけ、連続搬送しながら紫外線を照射した。バックアップローラの直径はφ300mmであり、バックアップローラの温度は50℃であった。紫外線の照射量は2000mJ/cmであった。また、L1は50mm、L2は1mm、L3は50mmであった。
上記紫外線の照射により塗膜を硬化させて硬化層(波長変換層)を形成し、波長変換部材を製造した。このようにして、量子ドットからなる蛍光体を含む波長変換層の両表面上にそれぞれバリアフィルムを有する波長変換部材QD1を得た。このときの波長変換部材QD1の波長変換層の厚みは約50μmであった。
[波長変換部材QD2〜QD4の作製]
波長変換部材QD1と同様の手法により、但し、量子ドット含有重合性組成物をダイコーターにて塗布する塗膜厚みを変化させて、波長変換層の厚みが25μmの波長変換部材QD2、波長変換層の厚みが10μmの波長変換部材QD3、および、波長変換層の厚みが100μmの波長変換部材QD4を作製した。
[コレステリック液晶層1(Ch層1)の作製]
配向層用の塗布液としてサンエバーSE−130(日産化学社製)をN−メチルピロリドンに溶解して溶液を作製した。この作製した溶液の濃度および塗布量を乾燥膜厚が0.5μmになるように調整して、コーニング社製ガラス7059上にバー塗布して得た塗布膜を100℃で5分間加熱し、さらに250℃で1時間加熱した。その後、塗布膜表面をラビング処理して配向層を得た。
続いて下記の組成の溶質を、メチルエチルケトン(MEK)に溶解し、円盤状液晶化合物を含む第一のコレステリック液晶層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を、濃度および塗布量を下記膜厚となるように調整して、上記の配向層上にバー塗布して、70℃、2分間保持して溶媒を気化させた後に100℃で4分間加熱熟成を行って、均一な配向状態を得た。
その後この塗布膜を45℃に保持し、これに窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて紫外線照射して、コレステリック液晶層1を形成した。得られたコレステリック液晶層の膜厚は、2.4μmであった。
AXOMETRIX社のAXOSCANを用いてコレステリックのピッチを計測した結果、反射波長は450nmであった。
得られたコレステリック層の励起光反射率は、30%であった。
<コレステリック液晶層1形成用の塗布液の溶質組成>
円盤状液晶化合物1 56質量部
円盤状液晶化合物2 14質量部
配向助剤(化合物3) 1質量部
配向助剤(化合物4) 1質量部
重合開始剤(化合物5) 3質量部
キラル剤(化合物6) 4.3質量部
[コレステリック液晶層2(Ch層2)の作製]
Ch層2は、上記で得られたCh層1の上に、下記の手法で作製するCh層1とは螺旋方向が逆巻のCh層1−2が形成されてなる積層体である。
下記の組成の溶質を、メチルエチルケトン(MEK)に溶解し、円盤状液晶化合物を含む逆まきのCh層1−2用の塗布液を調製した。この塗布液の濃度および塗布量を下記膜厚となるように調整して、上記のCh層1の上にバー塗布して、70℃、2分間保持して溶媒を気化させた後に100℃で4分間加熱熟成を行って、均一な配向状態を得た。
その後この塗布膜を45℃に保持し、これに窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて紫外線照射して、Ch層1とCh層1−2の積層体からなるコレステリック液晶層2を形成した。Ch層1上に形成したCh層1−2の膜厚は1.2μmであり、コレステリック液晶層2の膜厚は、3.6μmであった。得られたコレステリック層の励起光反射率は、47%であった。
<コレステリック液晶層1−2形成用の塗布液の溶質組成>
円盤状液晶化合物1 56質量部
円盤状液晶化合物2 14質量部
配向助剤(化合物3) 1質量部
配向助剤(化合物4) 1質量部
重合開始剤(化合物5) 3質量部
キラル剤(化合物7) 4.3質量部
(コレステリック液晶層3(Ch層3)の作製)
Ch層3は、上記で得られたCh層2において、上述の逆巻のCh層1−2の厚みを2倍にして形成されてなる積層体である。
Ch層2の製造方法において、Ch層1−2の膜厚が2.4μmとなるよう調整した以外は、コレステリック液晶層2を作製する際と同様にして、コレステリック液晶層3を作製した。
得られたコレステリック層の励起光反射率は、60%であった。
(コレステリック液晶層4(Ch層4)の作製)
コレステリック液晶層4は、下記コレステリック液晶層Aに上述の逆巻きのCh層2−1を積層してなる積層体である。
<コレステリック液晶層A>
まず、特許4570377号公報段落0065に記載の手順で光学活性部位を有する末端フッ化アルキル基含有重合体(化合物A)を得た。具体的には、以下のように化合物Aを得た。
コンデンサー、温度計、攪拌機及び滴下ロートを備えた四つ口フラスコに、フッ素系溶媒AK−225(旭硝子社製、1,1,1,2,2‐ペンタフルオロ‐3,3‐ジクロロプロパン:1,1,2,2,3‐ペンタフルオロ‐1,3‐ジクロロプロパン=1:1.35(モル比)の混合溶媒))50質量部、下記構造の光学活性を有する反応性キラル剤(下記化合物8、式中*は光学活性部位を示す)5.22質量部を仕込み、反応容器を45℃に調温し、次いで過酸化ジペルフルオロ−2−メチル−3−オキサヘキサノイル/AK225の10質量%溶液6.58質量部を5分かけて滴下した。滴下終了後、45℃、5時間、窒素気流中で反応させ、その後生成物を5mlに濃縮し、ヘキサンで再沈澱を行い、乾燥することにより光学活性部位を有する末端フッ化アルキル基含有重合体(化合物A)3.5質量部(収率60%)を得た。
得られた重合体の分子量をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いテトラヒドロフラン(THF)を展開溶剤として測定したところ、Mn=4,000(Mw/Mn=1.77)であり、フッ素含有量を測定したところフッ素含有量は5.89質量%であった。
コーニング社製ガラス7059に、ポリビニルアルコール10質量部、水371質量部からなる配向膜塗布液をこのガラスの片面に塗布、乾燥し、厚さ1μmの配向膜を形成した。次いで、このガラスの長手方向に対し平行方向に連続的に配向膜上にラビング処理を実施した。
配向膜の上に、下記組成のコレステリック液晶層A形成のための組成物をバーコーターを用いて塗布し、10秒間室温にて乾燥後、100℃のオーブン中で2分間加熱(配向熟成)し、さらに30秒間紫外線照射し、厚さ5.0μmのコレステリック液晶層Aを有する光学積層体Aを作製した。
<コレステリック液晶層A形成のための組成物>
化合物9 8.2質量部
化合物10 0.3質量部
先に作製した光学活性部位を有する末端フッ化アルキル基含有重合体(化合物A)
1.9質量部
メチルエチルケトン 24.0質量部
このコレステリック液晶層Aの断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、層法線方向に螺旋軸を有し、コレステリックピッチが連続的に変化した構造を有していた。ここで、コレステリックピッチについては、コレステリック液晶層の断面を走査型電子顕微鏡で観察した際に、明部と暗部の繰り返し二回分(明暗明暗)の層法線方向の幅を1ピッチとカウントする。
また、コレステリックピッチの短厚さ方向に短波長側をx面、長波長側をy面と定義すると、AXOMETRIX社のAXOSCANを用いてコレステリックの透過スペクトルを測定し反射波長の帯域を求めた。コレステリック液晶層Aのコレステリックのピッチを計測した結果、x面側付近のコレステリックの反射波長は410nm、y面側近傍のコレステリックの反射波長は700nmであった。
<コレステリック液晶層4>
コレステリック液晶層2を作製する手順において、Ch層1に代えて上述のようにして得られたコレステリック液晶層Aの上に、膜厚2.4μmのCh層1−2を塗布形成してコレステリック液晶層4を得た。
得られたコレステリック液晶層4の励起光反射率は60%であった。
(バックライトユニットの作製)
上記のようにして作製したシート型波長変換部材、コレステリック層に加え、市販のタブレット端末から取り出した反射板、プリズムシート、反射型偏光板(3M社製APFシート)を下記表1に記載の構成で組合せて実施例および比較例のバックライトユニットを作製した。なお、各実施例および比較例において2枚用いられているプリズムシートは直交配置させている。
具体的には、市販のタブレット端末(Amazon社製、Kindle Fire HDX 7”)を分解し、バックライトユニットを抜き取り、矩形に切り出した波長変換部材、コレステリック層、その他光学シートを表1に示す順に組み込んで実施例および比較例のバックライトユニットを作製した。光源部は上記端末のバックライトユニット内のものをそのまま利用した。この光源の波長は450nmであった。
(色度の評価)
実施例および比較例のバックライトユニットについて、以下の評価を行った。
作製したバックライトユニットを点灯させ、全面が白表示になるようにし、導光板の面に対して垂直方向740mmの位置に設置した輝度計(SR3、TOPCON社製)にて測定した。
得られた光源装置の色味を以下の基準で評価した。
A:市販のタブレット端末(Amazon社製、Kindle Fire HDX 7”)のバックライトユニットから出力されるバックライト光からの色味変化が、Δu‘v’で0.01未満であった。
B:市販のタブレット端末(Amazon社製、Kindle Fire HDX 7”)のバックライトユニットから出力されるバックライト光からの色味変化が、Δu‘v’で0.01以上であった。
ここでは、上述の市販のタブレット端末におけるバックライト光は好ましい白色光であり、この白色光からの変化が0.01未満(評価A)であれば好ましい白色光と看做せる。
(再帰反射性部材全体の反射率Rの評価)
各実施例および比較例で用いられる再帰反射性部材群をそれぞれゴニオメーターへ設置し450nmの光(強度Ie(θe,φe))に対する角度θr,φrへの散乱反射光強度Ir(θe,φe,θr,φr)の入射角依存性を測定し、θe,φe,θr,φr=−90〜90°の範囲で重み付き積分をすることで、再帰反射性部材群の反射率Rを算出した。
R=∬∬Ir(θe,φe,θr,φr)/Ie(θe,φe)×cosθe dθe dφe dθr dφr
表1に、各実施例および比較例のバックライトユニットの構成と上記評価した結果を示す。
表1に示すように、実施例1〜4のバックライトユニットは波長変換層厚みが100μmより薄い範囲、特には50μm以下においてもバックライトユニットとして良好な色味の白色光を実現できた。波長変換層が薄いほど、再帰反射性部材の励起光反射率を高めることで、白色が実現できることがわかる。
比較例1は、従来構成のバックライトであり、良好な色味の白色光を実現しているが、波長変換層が厚い。
他方比較例2、3のように、厚みが100μmより小さい範囲、特には50μm以下のとき、良好な色味の白色光を得ることができなかった。
1 バックライトユニット
10 面状光源部
11 光源
12 導光板
15 波長変換層
16 波長変換部材
20 再帰反射性部材群
21A、21B プリズムシート
22 反射型偏光板
24 青色コレステリック層
50 液晶表示装置

Claims (6)

  1. 青色光を面発光する面発光部と、
    該面発光部から発せられた前記青色光が入射されることにより該青色光よりも長波長側の光を発光し、かつ、前記青色光の一部を透過する波長変換層を備えたシート型波長変換部材と、
    該シート型波長変換部材を挟んで前記面発光部と対向配置される再帰反射性部材群と、
    前記面発光部を挟んで前記シート型波長変換部材と対向配置される反射板とを備え、
    前記再帰反射性部材群における前記青色光の、下記式で定義される反射率Rが70%超であるバックライトユニット。
    R=∬∬Ir(θe,φe,θr,φr)/Ie(θe,φe)×cosθe dθe dφe dθr dφr
    ここで、Ie(θe,φe)は、再帰反射性部材群に対して入射角θe,φeで入射する入射光の強度であり、Ir(θe,φe,θr,φr)は入射角θe,φeで入射した入射光の、反射角θr,φrで拡散反射する拡散反射光の強度である。また、θe、θrは再帰反射性部材群の光入射面の法線からの角度であり、φe、φrは再帰反射性部材群の光入射面上の基準方向からの角度であり、積分範囲はθe,φe,θr,φr=−90°〜+90°である。
  2. 前記波長変換層が、前記青色光で励起されて緑色光を発する蛍光体と、前記青色光で励起されて赤色光を発する蛍光体とを備えてなる請求項1記載のバックライトユニット。
  3. 前記蛍光体が量子ドットからなる請求項2記載のバックライトユニット。
  4. 前記波長変換層の厚みが80μm以下10μm以上である請求項1から3いずれか1項記載のバックライトユニット。
  5. 前記再帰反射性部材群が、プリズムシート、反射型偏光板および前記青色光を選択的に反射する選択反射層を備えてなる請求項1から4いずれか1項記載のバックライトユニット。
  6. 液晶セルと
    請求項1から5いずれか1項記載のバックライトユニットを備えてなる液晶表示装置。
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