JPWO2018212070A1 - バックライトユニットおよび液晶表示装置 - Google Patents

バックライトユニットおよび液晶表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2018212070A1
JPWO2018212070A1 JP2019518737A JP2019518737A JPWO2018212070A1 JP WO2018212070 A1 JPWO2018212070 A1 JP WO2018212070A1 JP 2019518737 A JP2019518737 A JP 2019518737A JP 2019518737 A JP2019518737 A JP 2019518737A JP WO2018212070 A1 JPWO2018212070 A1 JP WO2018212070A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
light
sheet
backlight unit
light source
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019518737A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6833023B2 (ja
Inventor
隆 米本
隆 米本
信彦 一原
信彦 一原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Publication of JPWO2018212070A1 publication Critical patent/JPWO2018212070A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6833023B2 publication Critical patent/JP6833023B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S2/00Systems of lighting devices, not provided for in main groups F21S4/00 - F21S10/00 or F21S19/00, e.g. of modular construction
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21VFUNCTIONAL FEATURES OR DETAILS OF LIGHTING DEVICES OR SYSTEMS THEREOF; STRUCTURAL COMBINATIONS OF LIGHTING DEVICES WITH OTHER ARTICLES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F21V7/00Reflectors for light sources
    • F21V7/22Reflectors for light sources characterised by materials, surface treatments or coatings, e.g. dichroic reflectors
    • F21V7/28Reflectors for light sources characterised by materials, surface treatments or coatings, e.g. dichroic reflectors characterised by coatings
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/08Mirrors
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/20Filters
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Planar Illumination Modules (AREA)
  • Optical Filters (AREA)

Abstract

薄型化および輝度均一性が良好で、薄型のバックライトユニット、および、このバックライトユニットを用いる液晶表示装置の提供を課題とする。反射要素と、輝度均一化要素と、反射要素と輝度均一化要素との間に配置される光源とを有し、輝度均一化要素は、少なくともブラッグ反射層を含み、光源が照射した光の一部を反射するもので、反射面内で反射率が変化し、かつ、反射面内での反射率の変化が光源の配置に応じたものであることにより、課題を解決する。

Description

本発明は、液晶表示装置等に用いられるバックライトユニット、および、このバックライトユニットを用いる液晶表示装置に関する。
LCD(Liquid Crystal Display(液晶表示装置))は、消費電力が小さく、省スペースの画像表示装置として年々その用途が広がっている。
また、近年の液晶表示装置において、性能改善として、さらなる高ダイナミックレンジ化、省電力化、および、色再現性向上等が求められている。特に、高ダイナミックレンジ化と省電力化との両立の観点からは、面内部分駆動いわゆるローカルディミングが可能である、直下型とよばれるバックライト形態が好ましく用いられている。
直下型バックライトは、二次元的に配列した光源から光を照射することで、面状の光を照射する形式のバックライトである。そのため、直下型のバックライトでは、面内の輝度(面方向の輝度)を十分に均一とするために、拡散板およびプリズムシート等の光を均一化するための光学部材を用いると共に、光学部材間および/または光源と光学部材との間に間隙(クリアランス)を設けることが一般的である。
しかし、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどの面状の発光光源を用いたディスプレイの登場により、近年のディスプレイでは薄型化が志向されており、従来の直下型バックライトでは、市場のディスプレイに対する省スペース性への要求に対して十分に答えられていない。
一方、LCDの薄型化が実現できるバックライトとして、サイドエッジ型バックライト(エッジライト型バックライト)が知られている。
サイドエッジ型バックライトは、導光板の端面から光源の光を入射して、導光板内を伝播し、導光板の主面(最大面)から光を照射する構成を有する。そのため、サイドエッジ型バックライトでは、ローカルディミングを行うことが難しく、UHD(Ultra High Definition)アライアンスに準拠する高ダイナミックレンジを有するディスプレイを実現できない。
サイドエッジ型バックライトでローカルディミングを行う方法として、複数の導光板をタイル状に並べる方式も知られているが、部材点数が多くシステムとして煩雑である。
そのため、容易にローカルディミングを行うことができる直下型バックライトにおいて、省スペース性を保ちながら均一性を向上させる提案が、各種、成されている。
例えば、特許文献1には、直下型バックライトにおいて、拡散板と光源との間に、光導通反射板と呼ばれる部材を配置したバックライトユニットが記載されている。
光導通反射板は、面内の輝度を均一化するために設けられる、光が通過する多数の開口を有する、開口部以外の反射率は均一である反射板であり、光源に対応する位置から離間するにしたがって、漸次、開口の面積および/または密度が大きくなる構成を有する。特許文献1では、このような光導通反射板の反射層として、光を吸収及び反射する光吸収部材と、光を反射する光反射部材とを、少なくとも1層ずつ設けることにより、点光源からの光の波長を変えることなく、照明範囲全体を略均一に照明することを可能にしている。
特開2014−146419号公報
従来から面方向の光の均一化に用いられている拡散板およびプリズムシート等に加え、特許文献1に記載される光導通反射板のような、光源から離間するに応じて開口面積等が大きくなる、面内の輝度を均一化するための、開口による輝度均一化反射板を用いることにより、光源と光学部材との間の間隙を狭くすることができ、従来に比して薄型の直下型バックライトを実現できる。
しかしながら、近年のディスプレイに対する薄型化の要求は、より厳しくなっており、さらなるLCD等の薄型化が可能な直下型バックライトの出現が望まれている。
本発明の目的は、更なる薄型化が可能で、かつ、面内の輝度の均一性も高い直下型のバックライトユニット、および、このバックライトユニットを用いる液晶表示装置を提供することにある。
本発明は、以下の構成により、この課題を解決する。
[1] 反射要素と、シート状の輝度均一化要素と、反射要素と輝度均一化要素との間に配置される複数の光源と、を有し、
輝度均一化要素は少なくともブラッグ反射層を含み、光源が照射した光の一部を反射するものであり、連続する反射面内で反射率が異なる部分を有し、かつ、連続する反射面内における反射率が、光源の配置に応じたものである、バックライトユニット。
[2] 輝度均一化要素の反射率が、光源の光軸上で最大となる、[1]に記載のバックライトユニット。
[3] 輝度均一化要素は、反射率の最小値が5%以上である、[1]または[2]に記載のバックライトユニット。
[4] 輝度均一化要素の面方向における任意の2点をXaおよびXbとした際に、XaとXbとの間における輝度均一化要素の反射率の違いが連続的である、[1]〜[3]のいずれかに記載のバックライトユニット。
[5] 輝度均一化要素は、コレステリック液晶相を固定してなる層を有する、[1]〜[4]のいずれかに記載のバックライトユニット。
[6] 波長変換要素を有し、かつ、光源は第1の波長を含む光を照射するものであり、波長変換要素は、光源が照射する第1の波長の光の一部を吸収して、第1の波長とは異なる波長の少なくとも1種の光を照射する、[1]〜[5]のいずれかに記載のバックライトユニット。
[7] 光源が照射する第1の波長の光が青色光である、[6]に記載のバックライトユニット。
[8] 輝度均一化要素が、青色光を選択的に反射するものである、[6]または[7]に記載のバックライトユニット。
[9] 波長変換要素を、複数、有し、波長変換要素は、輝度均一化要素の面方向に互いに離間して、輝度均一化要素の面方向に光源と同一の周期で設けられる、[6]〜[8]のいずれかに記載のバックライトユニット。
[10] [1]〜[9]のいずれかに記載されるバックライトユニットを有する液晶表示装置。
本発明によれば、直下型バックライトにおいて、薄型で、かつ、面内の輝度均一性も高いバックライトユニット、および、このバックライトユニットを用いる薄型の液晶表示装置が実現できる。
図1は、本発明のバックライトユニットの一例を示す概念図である。 図2は、本発明のバックライトユニットを説明するための概念図である。 図3は、本発明のバックライトユニットを説明するための概念図である。 図4は、本発明のバックライトユニットを説明するための概念図である。 図5は、輝度均一化シートの一例を示す概念図である。 図6は、輝度均一化シートを説明するための概念図である。 図7は、輝度均一化シートを説明するための概念図である。 図8は、輝度均一化シートの別の例を示す概念図である。 図9は、本発明のバックライトユニットの別の例を示す概念図である。 図10は、波長変換シートの一例を示す概念図である。 図11は、本発明のバックライトユニットの別の例を示す概念図である。 図12は、本発明のバックライトユニットの別の例を示す概念図である。 図13は、本発明の実施例を説明するための概念図である。 図14は、本発明の実施例を説明するための概念図である。
以下、本発明のバックライトユニットおよび液晶表示装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
なお、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレートおよびメタクリレートのいずれか一方または双方」の意味で使用される。
本明細書において、「同一」は、技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含むものとする。また、本明細書において、「全部」、「いずれも」または「全面」などというとき、100%である場合のほか、技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含み、例えば99%以上、95%以上、または90%以上である場合を含むものとする。
また、これに制限されるものではないが、本明細書において、可視光とは、400〜700nmの波長域の光であり、その中で、青色光とは、400〜500nmの波長域の光であり、緑色光とは、500nmを超え600nm以下の波長域の光のことであり、赤色光とは、600nmを超え700nm以下の波長域の光のことである。
図1に、本発明のバックライトユニットの第1の態様の一例を概念的に示す。
図1に示すバックライトユニット10は、LCD(液晶表示装置)等のバックライトとして用いられるもので、反射板12と、光源14と、輝度均一化シート16と、拡散板18と、プリズムシート20aおよび20bと、反射偏光板24とを有する。
なお、図1において、接触しているよう表現されている部材は、あくまで隣接することを表し、必ずしも光学的に接しているとは限らない。
本発明のバックライトユニット10は、輝度均一化シート16を有する以外は、基本的に、公知の直下型バックライトである。
従って、拡散板18、プリズムシート20aおよび20b、ならびに、反射偏光板24等は、いずれも、LCDのバックライトユニットに用いられる公知の光学部材である。反射偏光板24は、輝度向上フィルムとも言われる。また、プリズムシート20aとプリズムシート20bとは、公知のバックライトユニットと同様、プリズムの稜線を直交して配置される。
なお、本発明のバックライトユニット10において、拡散板18、プリズムシート20aおよび20b、ならびに、反射偏光板24等の光学部材は、必要に応じて設けられるもので、必須の構成要件ではない。すなわち、本発明のバックライトユニットは、これらの光学部材の1以上を有さなくてもよい。
また、バックライトユニット10は、図示した部材以外にも、LED基板、配線および放熱機構の1以上など、LCDのバックライトなどの公知の照明装置に設けられる、公知の各種の部材を有してもよい。その他の部材の例としては、特許3416302号、特許3363565号、特許4091978号、特許3448626号、および、特許6178027号の各公報などに記載される部材が例示され、これらの公報の内容は本発明に組み込まれる。
[反射板]
反射板12は、本発明における反射要素である。反射板12は、光源14が照射して輝度均一化シート16で反射された光等を反射して、光源14が照射した光の利用効率を向上させるためのものである。
反射板12には、制限はなく、LCDのバックライトなどに利用される公知の反射板が、全て、利用可能である。反射板12の反射面の主素材は、樹脂であっても金属であってもよい。反射時のエネルギー損失が少ないことから、反射板12の反射面の主素材は、樹脂であるのが好ましい。反射板12が樹脂で形成される場合は、一例として微細発泡樹脂が好適に用いられる。また、反射板12には、誘電体多層膜が形成されていてもよい。反射板12の反射特性は、鏡面反射性であっても、拡散反射性であっても構わない。
なお、バックライトユニット10においては、好ましくは、光源14は、1つの最大面が開放し、開放面と対向する面が反射板12となっている筐体内に配置される。この際、光源14が配置される筐体は、内側面が反射板(光反射面)であるのが好ましい。
[光源]
反射板12の光反射面には、光源14が配置される。なお、以下の説明では、図1における上方すなわち光の照射方向を『上』とも言う。従って、反射板12は、上面が光反射面であり、光源14は、反射板12の上面に配置される。
光源14は、反射板12の上面に、二次元的に配置(配列)される。また、光源14の上には、輝度均一化シート16が配置される。すなわち、光源14は、反射板12と輝度均一化シート16との間に配置される。また、二次元的に配置(配列)された光源14の間を反射板12が覆っている構成も、本発明に含まれる。
本発明のバックライトユニット10において、光源14の配置は、LCDに用いられる一般的な直下型バックライトと同様でよい。
従って、光源14の配置は、規則的でも、不規則でもよいが、通常は、規則的である。また、光源14の配置密度は、反射板12の面方向に、均一でも、配置密度の変動があってもよい。
なお、面方向とは、シート状物(板状物、フィルム状物)の最大面すなわち主面の面方向である。
光源14には、制限はなく、LCDの直下型バックライトに用いられる公知の光源が、各種、利用可能である。光源14としては、一例として、LED(Light Emitting Diode(発光ダイオード))等が例示される。
また、ローカルディミングを好適に行える点で、光源14は、直下型光源として複数のLEDを2次元的に配置した構成が好適に利用される。
光源14は、白色光源でも、青色光源などの色味を有する光を照射する光源でもよい。図示例のバックライトユニット10の光源14は、一例として、白色光源である。
青色光源等は、通常、後述するように、バックライトユニットが波長変換要素を有する場合に用いられる。また、白色光を照射する場合には、光源14として、青色光源、緑色光源および赤色光源を配列することで、全体として白色光を照射するようにしてもよい。
光源14の指向性は広いのが好ましい。そのため、個々の光源14に対して、指向性を拡大するキャップを被せるのも好ましい。指向性を拡大するキャップは、例えば、特許4999131号公報、および、特許6188641号公報などに記載されている。光源14の指向性が広い方が、バックライトの輝度均一性を高めることができる。指向性の指標として発光強度の半値全幅2θが150°以上であるのが好ましい。
[輝度均一化シート]
光源14の上には、輝度均一化シート16が設けられる。
輝度均一化シート16は、本発明における輝度均一化要素であり、光源14が照射した光の一部を反射し、一部を透過するものである。ここで言う光源14が照射した光には、光源14が照射して反射板12(および筐体の側面)で反射された光、ならびに、光源14が照射して輝度均一化シート16および/または反射板12で反射された光、も含まれる。
輝度均一化シート16は、シート状物(板状物、フィルム状物)であり、連続する反射面内に、反射率が異なる部分を有する。言い換えれば、輝度均一化シート16は、連続する反射面を面方向に見た際に、反射率が変化する部分を有する。すなわち、輝度均一化シート16は、連続する反射面内に、反射率分布を有する。
本発明のバックライトユニットにおいて、このような輝度均一化シート16(輝度均一化要素)は、少なくともブラッグ反射層を含む。
なお、本発明において、輝度均一化シート16の反射率とは、光源14の発光特性に対応するエネルギー反射率である。
輝度均一化シート16は、連続する反射面内に、反射率が異なる部分を有する、すなわち、反射率分布を有するとは、具体的には、以下の意味を示す。
すなわち、図2に概念的に示すように、輝度均一化シート16を面方向と直交する方向から見た場合に、斜線を付した光を反射する反射面領域16rと、開口(貫通孔)および透明な領域などの光を反射しない透過領域16tとを有する場合を想定する。
連続する反射面に反射率分布を有するとは、透過領域16tを含まない、斜線で示す反射面領域16rが連続する領域内において、反射率が異なる部分を有する、すなわち、反射率分布を有する、という意味を示す。言い換えれば、透過領域16tを含まない反射面領域16r内に、反射率分布を有する、という意味である。
透過領域16tとは、一例として、反射率が5%未満の領域を示す。
なお、本発明において、反射率(光反射率)は、以下の式で算出される。
ここで、式中においてt(λ)は輝度均一化シートの分光透過率を表し、i(λ)は光源の分光放射輝度を表す。
輝度均一化シートの分光透過率t(λ)は、公知の方法で測定すればよく、一例として紫外可視近赤外分光光度計(例えば、島津製作所製、UV−3150)で測定できる。輝度均一化シート16のヘイズ値が高いが場合、例えばJIS K 7136に基づくヘイズ値が15以上の場合には、t(λ)は積分球を用いた測定による全光透過率を用いる。一例として、紫外可視近赤外分光光度計(例えば、日本分光社製、V7200)を用いて測定できる。
光源14の分光放射輝度i(λ)は、公知の方法で測定すればよく、一例として分光放射計(例えば、トプコンテクノハウス社製、SR3)で測定できる。
本発明のバックライトユニット10は、このような連続する反射面内に反射率分布を有する輝度均一化シート16(輝度均一化要素)を有することにより、直下型バックライトユニットにおいて、さらなる薄型化および輝度均一化を可能にしている。
LCD等のバックライトにおいては、面内の輝度(面方向の輝度)の均一化を図るために、光源と光照射面との間に、拡散板およびプリズムシート等の光学部材が設けられる。直下型バックライトユニットでは、輝度の均一化を図るためには、光源と光学部材との間に、ある程度の間隙が必要であり、バックライトユニットすなわちLCDの薄型化を困難なものにしている。
これに対して、光源と拡散板等の光学部材との間に、前述の光導通反射板のような、多数の開口を有し、かつ、光源に対応する位置から離間するにしたがって、漸次、開口の面積および/または密度が大きくなる構成を有する、面内の輝度を均一化するための反射板を設けることで、光源と拡散板等の光学部材との間隙を狭くして、バックライトユニットを薄型化することができる。
以下の説明では、このような開口によって面内の輝度を均一化するための、開口部以外は均一である反射板を『開口による輝度均一化反射板』とも言う。
しかしながら、このような開口の面積率等の違いによって輝度を均一化する、開口による輝度均一化反射板は、光をほぼ完全に透過する開口部を有するため、光が透過する部分と反射する部分との透過光量の差が大きい。すなわち、反射板の面方向における透過光量の差が大きい。
そのため、やはり、光源と反射板との間、もしくは、反射板と拡散板等との間、もしくは拡散板とプリズムシート等の光学部材の間に、ある程度のクリアランス(間隙)が必要になってしまう。特に、反射板と拡散板等との間、もしくは、拡散板とプリズムシート等の光学部材の間の空隙が十分でないと開口による輝度均一化反射板の開口パターンが視認されてしまう。
これに対し、連続する反射面内に反射率分布を有する輝度均一化シート16は、連続する反射面内で反射率が異なる部分を有し、かつ、光が完全に透過する開口および透明な領域等を必ずしも設ける必要がない。すなわち、開口による輝度均一化反射板における反射面と開口との境界のように、面方向に見た際に急激に反射率が変化する部分を設ける必要が無い。
そのため、従来の開口による輝度均一化反射板に比して、より高い輝度の均一化効果が得られる。具体的には、光源14と輝度均一化シート16との間、または、輝度均一化シート16と拡散板18等との間、または、拡散板18とプリズムシート20a等の光学部材の間のクリアランス(間隙)を小さくすることが可能となる。その結果、本発明のバックライトユニット10によれば、より好適に、バックライトユニット10を薄型化でき、および/または、面方向の輝度を均一化できる。
本発明のバックライトユニット10において、好ましくは、輝度均一化シート16は、光源14の光軸上で最大になるように、連続する反射面内で反射率分布を有する。
より好ましくは、図3に概念的に示すように、横軸を輝度均一化シート16の面方向の位置、縦軸を輝度均一化シート16の反射率として、一点鎖線が面方向における光源14の光軸Zの位置であるとすると、輝度均一化シート16の反射率は、面方向の光源14の光軸Z上で最大になり、光軸Zから面方向に離間するにしたがって、漸次、低下するように反射率が変化する反射率分布を有するのが好ましい。
なお、図3は、輝度均一化シート16の面方向の1方向しか示していないが、輝度均一化シート16の反射率は、光軸を中心とする回転方向360°の全方向において、このような反射率を有するのが好ましい。
ここで、輝度均一化シート16の連続する反射面内の反射率分布(反射率の変化)は、段階的であってもよい。しかしながら、輝度均一化シート16の面方向における反射率分布は、図3に示すような連続的な分布(連続的な変化)であるのが好ましい。
すなわち、輝度均一化シート16の反射率は、図4に概念的に示すように、輝度均一化シート16の面方向における任意の2点をXaおよびXbとした際に、位置Xaと位置Xbとの間の反射率分布(反射率の変化)が、連続的であるのが好ましい。
これにより、輝度均一化シート16による輝度均一化の効果を好適にして、さらにバックライトユニット10を薄型化できる。
なお、輝度均一化シート16の反射率分布は、前述の反射率の測定方法によって、輝度均一化シート16の反射率の測定を面方向で二次元的に行って、測定すればよい。
輝度均一化シート16は、反射率の最小値が5%以上であるのが好ましい。
輝度均一化シート16の反射率の最小値を5%以上とすることにより、輝度均一化シート16による輝度均一化の効果を好適にして、さらにバックライトユニット10を薄型化できる点で好ましい。
なお、本発明において、輝度均一化シート16は、連続する反射面内で反射率分布を有するものであれば、放熱目的等の必要に応じて、開口(貫通孔)および透明部等など、例えばJIS K 7361に準拠して測定する全光線透過率が96%以上である部分を有してもよい。
輝度均一化シート16の反射率の最大値と最小値の差は、20%以上であるのが好ましく、40%以上であるのがより好ましく、50%以上であるのがさらに好ましく、80%以上であるのが特に好ましい。
輝度均一化シート16の反射率が最大となる部分は、一例として、2次元格子状に周期的に存在する。反射率が最大となる部分の間隔は、光源14の配置距離と等しいのが好ましい。具体的な一例として、輝度均一化シート16の反射率が最大となる部分は、格子状で、格子の一方の方向(横方向)に40mm間隔、格子の他方の方向(縦方向)に45mm間隔である。
輝度均一化シート16の反射率が最大となる部分の間隔は、50mm以下が好ましく、40mm以下がより好ましく、20mm以下がさらに好ましく、15mm以下が特に好ましい。反射率が最大となる部分の間隔を小さくすることで、より高品位なローカルディミングに対応した面内分割数の多いバックライトへの好適な適用が可能になる。
本発明のバックライトユニット10において、輝度均一化シート16は、少なくともブラッグ反射層を含むものであり、前述のように、光源14が照射した光の一部を反射、一部を透過し、かつ、連続する反射面内に、反射率が異なる部分を有する。
ブラッグ反射層は、層の厚さ方向に屈折率の変調を有する層である。ブラッグ反射層においては、その屈折率変調に対して直交する成分を有する光が入射した際に、各屈折率界面において透過光および反射光が生じ、これらが互いに干渉し、その結果、入射光の一部が反射される。一般に、ブラッグ反射層は、周期的な多層構造を有し、層の数を増減することで反射率を制御することができる。
ブラッグ反射層の一例としては、誘電体多層膜、および、コレステリック液晶相を固定してなる層等が例示される。
本発明のバックライトユニット10において、輝度均一化シート16は、少なくとも一部にブラッグ反射層を含めばよいが、ブラッグ反射層からなるのが好ましく、または、全面がブラッグ反射層からなる反射層を有するのが好ましい。
ブラッグ反射層の厚さには制限はないが、100μm以下であるのが好ましく、30μm以下であるのがより好ましく、10μm以下であるのがさらに好ましい。
輝度均一化シート16にブラッグ反射層を用いることで、100μm以下の薄い層で、十分な輝度均一化の効果を発現することができる。
このような輝度均一化シート16は、一例として、図5に概念的に示すように、支持体28に、コレステリック液晶相を固定してなる層30を設けた構成が例示される。
以下の説明では、コレステリック液晶相を固定してなる層を『コレステリック液晶層』とも言う。
周知のように、コレステリック液晶相は、反射に波長選択性を有し、かつ、左円偏光および右円偏光のいずれかを反射する。すなわち、一例として、コレステリック液晶相が、青色光に選択反射中心波長を有する左円偏光を反射するものであれば、このコレステリック液晶相を固定してなるコレステリック液晶層は、青色の左円偏光の一部のみを反射して、それ以外の光を透過する。
前述のように、図示例のバックライトユニット10は、前述のように、光源14が白色光を照射するものである。従って、コレステリック液晶層30は、白色光の一部を反射して一部を透過するものである。
これに対応して、コレステリック液晶層30は、図示は省略するが、少なくとも、青色光の一部を反射するコレステリック液晶層、緑色光の一部を反射するコレステリック液晶層、および、赤色光の一部を反射するコレステリック液晶層を有する。
ただし、本発明において、白色光に対応する輝度均一化シート16は、白色光の一部を反射して一部を透過できるものであれば、各種の構成が利用可能である。
したがって、コレステリック液晶層30は、例えば、2色の中間に選択反射中心波長を有する2色に対応するコレステリック液晶層を有してもよく、1つの色に対して互いに異なる選択反射中心波長を有する複数のコレステリック液晶層を有してもよい。
また、コレステリック液晶層30は、目的とする波長域の光の一部を反射して、一部を透過できれば、1層構成でも2層構成でもよく、あるいは、3層以上の層構成を有するものでもよい。
また、図示例の輝度均一化シート16は、1枚の支持体28にコレステリック液晶層30を形成している。
ここで、輝度均一化シート16が、複数層のコレステリック液晶層を有する場合には、輝度均一化シート16は、1枚の支持体28に複数層のコレステリック液晶層を形成したものでもよく、あるいは、支持体に1層のコレステリック液晶層を形成したものを、複数枚、作製して、貼着することで、輝度均一化シート16としてもよい。
<支持体>
輝度均一化シート16の支持体28は、後述するコレステリック液晶層30を支持するものである。
支持体28は単層であっても、多層であってもよい。単層である場合の支持体28としては、ガラス、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、アクリル、および、ポリオレフィン等からなる支持体が挙げられる。多層である場合の支持体28の例としては、前述の単層の支持体のいずれかなどを基板として含み、この基板の表面に他の層を設けたものなどが挙げられる。
また、支持体28の膜厚には制限はなく、充分な透明性を有し、かつ、コレステリック液晶層30を支持できる厚さを、形成材料等に応じて、適宜、設定すればよい。具体的には、支持体28の厚さは10〜300μmが好ましく、12〜100μmがより好ましく、12〜65μmがさらに好ましい。
また、支持体28は、透明であるのが好ましい。具体的には、支持体28は、JIS K 7361に準拠して測定する全光線透過率が90%以上であるのが好ましい。
なお、支持体28とコレステリック液晶層30との間には、下地層を設けてもよい。下地層は樹脂層であるのが好ましく、透明樹脂層であるのがより好ましい。下地層の例としては、コレステリック液晶層30を形成する際の液晶化合物の配向を調節するための配向膜、および、支持体28とコレステリック液晶層30との接着特性を改善するための層、などが挙げられる。
<コレステリック液晶層>
輝度均一化シート16において、コレステリック液晶層30は、前述のように、コレステリック液晶相を固定してなる層である。すなわち、コレステリック液晶層30は、コレステリック構造を有する液晶材料からなる層である。
また、図示例のコレステリック液晶層30は、少なくとも、青色光を反射するコレステリック液晶層、緑色光を反射するコレステリック液晶層、および、赤色光を反射するコレステリック液晶層を有する。
以下の説明は、コレステリック液晶層30を1層と見なして行うが、各色のコレステリック液晶層を含む全てのコレステリック液晶層に共通である。
<<コレステリック液晶相>>
コレステリック液晶相は、特定の波長において選択反射性を示すことが知られている。選択反射の中心波長λは、コレステリック液晶相における螺旋構造のピッチP(=螺旋の周期)に依存し、コレステリック液晶相の平均屈折率nとλ=n×Pの関係に従う。そのため、この螺旋構造のピッチを調節することによって、コレステリック液晶層30の選択反射波長(選択反射中心波長)を調節することができる。コレステリック液晶相のピッチは、コレステリック液晶層30の形成の際、重合性液晶化合物と共に用いるキラル剤の種類、またはその添加濃度に依存するため、これらを調節することによって所望のピッチを得ることができる。
なお、ピッチの調節については富士フイルム研究報告No.50(2005年)p.60−63に詳細な記載がある。螺旋のセンスおよびピッチの測定法については「液晶化学実験入門」日本液晶学会編 シグマ出版2007年出版、46頁、および「液晶便覧」液晶便覧編集委員会 丸善 196頁に記載の方法を用いることができる。
コレステリック液晶相は、走査型電子顕微鏡(SEM(Scanning Electron Microscope))によって観測されるコレステリック液晶層30の断面図において、明部と暗部との縞模様を与える。この明部と暗部の繰り返しの、明部2つおよび暗部2が、螺旋1ピッチに相当する。このことから、ピッチは、SEM断面図から測定することができる。コレステリック液晶層30においては、上記縞模様の各線の法線がコレステリック液晶相の螺旋軸方向となる。
なお、コレステリック液晶相の反射光は右円偏光もしくは左円偏光である。すなわち、輝度均一化シート16において、コレステリック液晶層30は、右円偏光および左円偏光のいずれかを反射する。反射光が右円偏光であるか左円偏光であるかは、コレステリック液晶相の螺旋の捩れ方向による。コレステリック液晶相による円偏光の選択反射は、コレステリック液晶相の螺旋の捩れ方向が右の場合は右円偏光を反射し、螺旋の捩れ方向が左の場合は左円偏光を反射する。
なお、コレステリック液晶相の旋回の方向は、コレステリック液晶層30を形成する液晶化合物の種類または添加されるキラル剤の種類によって調節できる。
また、選択反射を示す選択反射帯域(円偏光反射帯域)の半値幅Δλ(nm)は、コレステリック液晶相のΔnと螺旋のピッチPとに依存し、Δλ=Δn×Pの関係に従う。そのため、選択反射帯域の幅の制御は、Δnを調節して行うことができる。Δnは、コレステリック液晶層30を形成する液晶化合物の種類およびその混合比率、ならびに、配向固定時の温度により調節できる。反射波長域の半値幅は輝度均一化シート16の用途に応じて調節され、例えば50〜500nmであればよく、好ましくは100〜300nmであればよい。
<<コレステリック液晶層の作製方法>>
コレステリック液晶層30は、コレステリック液晶相を固定して得ることができる。
コレステリック液晶相を固定した構造は、コレステリック液晶相となっている液晶化合物の配向が保持されている構造であればよく、典型的には、重合性液晶化合物をコレステリック液晶相の配向状態としたうえで、紫外線照射および加熱等によって重合、硬化して、流動性が無い層を形成して、同時に、外場または外力によって配向形態に変化を生じさせることない状態に変化した構造であればよい。
なお、コレステリック液晶相を固定した構造においては、コレステリック液晶相の光学的性質が保持されていれば十分であり、液晶化合物は、液晶性を示さなくてもよい。例えば、重合性液晶化合物は、硬化反応により高分子量化して、液晶性を失っていてもよい。
コレステリック液晶相を固定してなるコレステリック液晶層30の形成に用いる材料としては、一例として、液晶化合物を含む液晶組成物が挙げられる。液晶化合物は重合性液晶化合物であるのが好ましい。
コレステリック液晶層30の形成に用いる液晶化合物を含む液晶組成物は、さらに界面活性剤を含むのが好ましい。また、コレステリック液晶層30の形成に用いる液晶組成物は、さらにキラル剤、重合開始剤を含んでいてもよい。
−−重合性液晶化合物−−
重合性液晶化合物は、棒状液晶化合物であっても、円盤状液晶化合物であってもよいが、棒状液晶化合物であるのが好ましい。
コレステリック液晶相を形成する棒状の重合性液晶化合物の例としては、棒状ネマチック液晶化合物が挙げられる。棒状ネマチック液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類、および、アルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。低分子液晶化合物だけではなく、高分子液晶化合物も用いることができる。
重合性液晶化合物は、重合性基を液晶化合物に導入することで得られる。重合性基の例には、不飽和重合性基、エポキシ基、および、アジリジニル基等が含まれ、不飽和重合性基が好ましく、エチレン性不飽和重合性基がより好ましい。重合性基は種々の方法で、液晶化合物の分子中に導入できる。重合性液晶化合物が有する重合性基の個数は、好ましくは1〜6個、より好ましくは1〜3個である。重合性液晶化合物の例は、Makromol.Chem.,190巻、2255頁(1989年)、Advanced Materials 5巻、107頁(1993年)、米国特許第4683327号明細書、同第5622648号明細書、同第5770107号明細書、国際公開第95/22586号、同第95/24455号、同第97/00600号、同第98/23580号、同第98/52905号、特開平1−272551号公報、同6−16616号公報、同7−110469号公報、同11−80081号公報、および特開2001−328973号公報などに記載の化合物が含まれる。2種類以上の重合性液晶化合物を併用してもよい。2種類以上の重合性液晶化合物を併用すると、配向温度を低下させることができる。
重合性液晶化合物の具体例としては、下記式(1)〜(11)に示す化合物が挙げられる。
[化合物(11)において、X1は2〜5(整数)である]
また、上記以外の重合性液晶化合物としては、特開昭57−165480号公報に開示されているようなコレステリック相を有する環式オルガノポリシロキサン化合物等を用いることができる。さらに、前述の高分子液晶化合物としては、液晶を呈するメソゲン基を主鎖、側鎖、あるいは主鎖および側鎖の両方の位置に導入した高分子、コレステリル基を側鎖に導入した高分子コレステリック液晶、特開平9−133810号公報に開示されているような液晶性高分子、および、特開平11−293252号公報に開示されているような液晶性高分子等を用いることができる。
また、液晶組成物中の重合性液晶化合物の添加量は、液晶組成物の固形分質量(溶媒を除いた質量)に対して、75〜99.9質量%であるのが好ましく、80〜99質量%であるのがより好ましく、85〜90質量%であるのがさらに好ましい。
−−界面活性剤−−
コレステリック液晶層30を形成する際に用いる液晶組成物は、界面活性剤を含有してもよい。
界面活性剤は、安定的にまたは迅速にプレーナー配向のコレステリック液晶相とするために寄与する配向制御剤として機能できる化合物が好ましい。界面活性剤としては、例えば、シリコ−ン系界面活性剤およびフッ素系界面活性剤が挙げられ、フッ素系界面活性剤が好ましく例示される。
界面活性剤の具体例としては、特開2014−119605号公報の段落[0082]〜[0090]に記載の化合物、特開2012−203237号公報の段落[0031]〜[0034]に記載の化合物、特開2005−99248号公報の段落[0092]および[0093]中に例示されている化合物、特開2002−129162号公報の段落[0076]〜[0078]および段落[0082]〜[0085]中に例示されている化合物、ならびに、特開2007−272185号公報の段落[0018]〜[0043]等に記載のフッ素(メタ)アクリレート系ポリマー、などが挙げられる。
なお、界面活性剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
フッ素系界面活性剤としては、特開2014−119605号公報の段落[0082]〜[0090]に記載の化合物が好ましい。
液晶組成物中における、界面活性剤の添加量は、重合性液晶化合物の全質量に対して0.01〜10質量%が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましく、0.02〜1質量%がさらに好ましい。
−−キラル剤(光学活性化合物)−−
キラル剤はコレステリック液晶相の螺旋構造を誘起する機能を有する。キラル剤は、化合物によって誘起する螺旋の捩れ方向または螺旋ピッチが異なるため、目的に応じて選択すればよい。
キラル剤としては、特に制限はなく、公知の化合物(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4−3項、TN(twisted nematic)、STN(Super Twisted Nematic)用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載)、イソソルビド、および、イソマンニド誘導体等を用いることができる。
キラル剤は、一般に不斉炭素原子を含むが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物および面性不斉化合物等もキラル剤として用いることができる。軸性不斉化合物または面性不斉化合物の例には、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファン、および、これらの誘導体が含まれる。
キラル剤は、重合性基を有していてもよい。キラル剤と液晶化合物とがいずれも重合性基を有する場合は、重合性キラル剤と重合性液晶化合物との重合反応により、重合性液晶化合物から誘導される繰り返し単位と、キラル剤から誘導される繰り返し単位とを有するポリマーを形成することができる。この態様では、重合性キラル剤が有する重合性基は、重合性液晶化合物が有する重合性基と、同種の基であるのが好ましい。従って、キラル剤の重合性基も、不飽和重合性基、エポキシ基およびアジリジニル基等であるのが好ましく、不飽和重合性基であるのがより好ましく、エチレン性不飽和重合性基であるのがさらに好ましい。
また、キラル剤は、液晶化合物であってもよい。
キラル剤が光異性化基を有する場合には、塗布、配向後に活性光線などのフォトマスク照射によって、発光波長に対応した所望の反射波長のパターンを形成することができるので好ましい。光異性化基としては、フォトクロッミック性を示す化合物の異性化部位、アゾ基、アゾキシ基、および、シンナモイル基が好ましい。具体的な化合物として、特開2002−80478号公報、特開2002−80851号公報、特開2002−179668号公報、特開2002−179669号公報、特開2002−179670号公報、特開2002−179681号公報、特開2002−179682号公報、特開2002−338575号公報、特開2002−338668号公報、特開2003−313189号公報、および、特開2003−313292号公報等に記載の化合物が例示される。
液晶組成物における、キラル剤の含有量は、重合性液晶化合物量の0.01〜200モル%が好ましく、1〜30モル%がより好ましい。
−−重合開始剤−−
液晶組成物が重合性化合物を含む場合は、重合開始剤を含有しているのが好ましい。紫外線照射により重合反応を進行させる態様では、使用する重合開始剤は、紫外線照射によって重合反応を開始可能な光重合開始剤であるのが好ましい。光重合開始剤としては、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)、ならびに、オキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)等が挙げられる。
液晶組成物中の光重合開始剤の含有量は、重合性液晶化合物の含有量に対して0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜12質量%がさらに好ましい。
−−架橋剤−−
液晶組成物は、硬化後の膜強度向上、耐久性向上のため、任意に架橋剤を含有していてもよい。架橋剤としては、紫外線、熱、湿気等で硬化するものが好適に使用できる。
架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のエポキシ化合物;2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、4,4−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン等のアジリジン化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、ビウレット型イソシアネート等のイソシアネート化合物;オキサゾリン基を側鎖に有するポリオキサゾリン化合物;ビニルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物などが挙げられる。また、架橋剤の反応性に応じて公知の触媒を用いることができ、膜強度および耐久性向上に加えて生産性を向上させることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
架橋剤の含有量は、液晶組成物の固形分質量に対して、3〜20質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。架橋剤の含有量が上記範囲内であれば、架橋密度向上の効果が得られやすく、コレステリック液晶相の安定性がより向上する。
−−その他の添加剤−−
液晶組成物中には、必要に応じて、さらに重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、色材、および、金属酸化物微粒子等を、光学的性能等を低下させない範囲で添加することができる。
コレステリック液晶層30を形成する際には、液晶組成物は、液体として用いられるのが好ましい。
液晶組成物は溶媒を含んでいてもよい。溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機溶媒が好ましく用いられる。
有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アルキルハライド類、アミド類、スルホキシド類、ヘテロ環化合物、炭化水素類、エステル類、および、エーテル類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、環境への負荷を考慮した場合にはケトン類が好ましい。上述の単官能重合性モノマーなどの上述の成分が溶媒として機能していてもよい。
コレステリック液晶層30を形成する際には、支持体28に液晶組成物を塗布して、液晶化合物をコレステリック液晶相の状態に配向した後、液晶化合物を硬化して、コレステリック液晶層30とする。
支持体28上への液晶組成物の塗布は、スピンコート、バーコートおよびスプレー塗布等のシート状物に液体を一様に塗布できる公知の方法が全て利用可能である。
支持体28上に塗布された液晶組成物は、必要に応じて乾燥および/または加熱され、その後、硬化されて、コレステリック液晶層30を形成する。この乾燥および/または加熱の工程で、液晶組成物中の重合性液晶化合物がコレステリック液晶相に配向すればよい。加熱を行う場合、加熱温度は、200℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましい。
配向させた液晶化合物は、必要に応じて、さらに重合される。重合は、熱重合、および、光照射による光重合のいずれでもよいが、光重合が好ましい。光照射は、紫外線を用いるのが好ましい。照射エネルギーは、20〜50J/cm2が好ましく、100〜1500mJ/cm2がより好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下または窒素雰囲気下で光照射を実施してもよい。照射紫外線波長は250〜430nmが好ましい。
コレステリック液晶層30は、右円偏光を反射するものでも、左円偏光を反射するものでも、右円偏光を反射するコレステリック液晶層と、左円偏光を反射するコレステリック液晶層との両方を有するものでもよい。
この点に関しては、コレステリック液晶層30が有する各色に対応するコレステリック液晶層に関しても同様である。
前述のように、コレステリック液晶相を固定してなるコレステリック液晶層30は、SEM(走査型電子顕微鏡)で観察する断面図において、明部と暗部とを交互に積層した縞模様が観察される。
ここで、本発明において、コレステリック液晶層30は、断面における明部および暗部が、波打ち構造を有するのが好ましい。
図6に、一般的なコレステリック液晶層30の断面を概念的に示す。
図6に示すように、支持体28上に配置されたコレステリック液晶層30の断面では、通常、SEM観察により、明部Bと暗部Dとの縞模様が観察される。すなわち、コレステリック液晶相を固定してなるコレステリック液晶層30の断面では、明部Bと暗部Dとを交互に積層した層状構造が観察される。
前述のように、2つの明部と2つの暗部とが、コレステリック液晶相の螺旋1ピッチ分に相当する。
一般的に、明部Bおよび暗部Dの縞模様(層状構造)は、図6に示すように、支持体28の表面すなわちコレステリック液晶層30の形成面と平行となるように形成される。このような態様の場合、コレステリック液晶相の液晶化合物の螺旋軸は、支持体28の表面に直交した状態で揃っているため、コレステリック液晶層30は、鏡面反射性を示す。すなわち、コレステリック液晶相を固定してなるコレステリック液晶層30の法線方向から光が入射される場合、法線方向に光は反射されるが、斜め方向には光は反射されにくく、拡散反射性に劣る(図6中の矢印参照)。
これに対して、図7に断面を概念的に示すように、コレステリック液晶相を固定してなるコレステリック液晶層30のSEM観察により特定される明部Bおよび暗部Dが波打ち構造(凹凸構造)を有する場合には、コレステリック液晶相の液晶化合物の螺旋軸が傾いている領域を有する。そのため、波打ち構造を有するコレステリック液晶層30に対して、コレステリック液晶層30の法線方向から光が入射されると、図7に示すように、液晶化合物の螺旋軸が傾いている領域があるため、入射光の一部が斜め方向に反射される(図7中の矢印参照)。
つまり、コレステリック液晶相を固定してなる層において、明部Bおよび暗部Dが波打ち構造を有することにより、コレステリック液晶層30は、拡散反射性を有する。そのため、コレステリック液晶層30が波打ち構造を有することで、輝度均一化シート16に入射した光を好適に拡散反射させるので、輝度均一化シート16による面方向の輝度均一化の効果を、より向上でき、すなわち、さらに薄型化することも可能である。
波打ち構造を有するコレステリック液晶層30では、波打ち構造が成す連続線において、支持体28におけるコレステリック液晶層30の形成面に対する傾斜角度が0°となる山(頂部)および谷(底部)が、SEM観察により、複数、特定される。
ここで、良好な拡散反射性を得られる等の点で、コレステリック液晶層30は、SEM観察により隣接する山と谷とに挟まれた波打ち構造の明部Bまたは暗部Dが成す連続線の支持体28の表面すなわちコレステリック液晶層30の形成面に対する角度が、5°以上となる領域を、複数、有するのが好ましい。
また、同様の理由で、コレステリック液晶層30は、明部Bおよび暗部Dの波打ち構造におけるピーク間距離(波の周期)の平均が1〜50μmであるのが好ましい。
なお、輝度均一化シート16が鏡面反射性であるか拡散反射性であるかは、以下の値Sを用いて判別できる。
S=(鏡面反射率)/(積分反射率)
積分反射率は、公知の方法で測定できるが、一例として、分光計(例えば、日本分光製、V−550)を用いて測定できる。また、鏡面反射率は、公知の方法で測定できるが、一例として、自動絶対反射率測定装置(例えば、日本分光製、ARM−500V)を用いて測定できる。
Sの値が0.85より大きい場合その輝度均一化シートは鏡面反射性を有しており、0.4より小さい場合は拡散反射性を有している。
輝度均一化シート16が拡散反射性を有している場合、Sの値は0.3以下であるのが好ましく、0.2以下であるのがより好ましい。Sの値が小さい方が、拡散反射性が強いことを意味し、より大きな輝度均一化効果が得られる。
このような波打ち構造を有するコレステリック液晶層30は、一例として、以下のように形成できる。
すなわち、一般的なコレステリック液晶相を固定してなるコレステリック液晶層30は、支持体28の表面にラビング処理等を施して、配向規制力を付与して形成する。
これに対して、波打ち構造を有するコレステリック液晶層30は、支持体28の表面に、配向規制力を付与しないか、もしくは、弱い配向規制力を付与した状態とすることで、形成できる。例えば、コレステリック液晶層30の形成面(支持体28の表面または支持体28上に設けた下地層)にラビング処理を実施しない、もしくは弱いラビング処理を行なう程度として、適切な配向規制力を付与することで、上述した好ましい波打ち構造を有するコレステリック液晶層30を形成できる。
コレステリック液晶層30の膜厚には、特に制限はなく、必要な反射率が得られる膜厚を、選択反射中心波長等に応じて、適宜、設定すればよい。
<輝度均一化シートにおける反射率分布の形成>
前述のように、輝度均一化シート16は、連続する反射面内に反射率分布を有する。
反射率分布の形成は、輝度均一化シート16の形成材料に応じた公知の方法で行えばよい。一例として、輝度均一化シート16における光反射部材の積層数を部分的に変更する方法、輝度均一化シート16における光反射部材の厚さを部分的に変更する方法、および、輝度均一化シート16における光反射部材の形成材料を部分的に変更する方法、等が例示される。
前述のように、輝度均一化シート16が、支持体28とコレステリック液晶層30とを有する場合には、輝度均一化シート16の連続する反射面内に反射率分布を形成する方法として、コレステリック液晶層30の厚さを、目的とする反射率分布に応じて、部分的に変更する方法が例示される。
前述のように、コレステリック液晶層30は、コレステリック液晶相の螺旋のピッチ数が多い程、反射率が高くなり、10ピッチ程度あれば十分である。コレステリック液晶層30の膜厚を、目的とする反射率分布に応じて変更することにより、輝度均一化シート16の連続する反射面内において、反射率分布を形成できる。
なお、コレステリック液晶層30の厚さを部分的に変える場合には、例えば、右円偏光を反射するこれステリック液晶層を均一な膜厚で形成し、その上に、左円偏光を反射するコレステリック液晶層を、必要に応じて部分的に厚さを変えて、部分的にあるいは全面的に形成する、等の構成でもよい。
コレステリック液晶層の厚さを変更する方法としては、一例として、前述の液晶組成物の塗布を、スクロール印刷およびインクジェット等の印刷法で行って塗布厚を調節する方法、ならびに、液晶組成物の塗布をスプレー塗布で行って塗布量によって塗布厚を調節する方法、が例示される。
また、コレステリック液晶層30の厚さを、目的とする反射率分布に応じて、部分的に変更する方法としては、図8に概念的に示すように、支持体28(コレステリック液晶層の形成面)に透明な突起28aを設けて、突起28aを覆うようにコレステリック液晶層30を形成する方法も利用可能である。
この際においては、例えば、破線で示す突起28aを包埋する厚さまで右円偏光を反射するコレステリック液晶層を形成し、その上に、左円偏光を反射するコレステリック液晶層を形成する等の構成でもよい。
輝度均一化シート16の連続する反射面内に反射率分布を形成する別の方法として、コレステリック液晶層30におけるコレステリック液晶相の配向度を部分的に変更する方法が例示される。
コレステリック液晶層30(コレステリック液晶相)における反射率は、コレステリック液晶相の配向度が高いほど高い。したがって、コレステリック液晶相の配向度を部分的に変更することにより、輝度均一化シート16の連続する反射面内に反射率分布を形成できる。
コレステリック液晶相の配向度を部分的に変更する方法としては、コレステリック液晶層30の形成時における加熱温度を部分的に変更する方法、マスキング等によってコレステリック液晶層30の形成時における液晶化合物を硬化するための紫外線の照射量(すなわち露光量)を部分的に変更する方法等が例示される。
さらに、輝度均一化シート16の連続する反射面内に反射率分布を形成する別の方法として、組成の異なる液晶化合物によるコレステリック液晶層を、パターニングして形成することで、1層のコレステリック液晶層30を形成する方法が例示される。
例えば、コレステリック液晶層は、液晶化合物のΔn(複屈折)が大きい程、反射率が高くなる。従って、互いにΔnが異なる液晶化合物を含有する、複数種の液晶組成物を調製し、各液晶組成物をパターニングして塗布して、コレステリック液晶層30を形成することにより、輝度均一化シート16の連続する反射面内に反射率分布を形成できる。
また、キラル剤の含有量が異なると、選択反射中心波長が変化するので、目的とする波長の光の反射率は変化する。従って、キラル剤の含有量が異なる複数種の液晶組成物を調製し、各液晶組成物をパターニングして塗布して、コレステリック液晶層30を形成することにより、輝度均一化シート16の連続する反射面内に反射率分布を形成できる。
複数の液晶組成物をパターニングして支持体28に塗布する方法としては、スクロール印刷およびインクジェット等の印刷法を利用する方法等が例示される。
以上の例は、輝度均一化シート16がコレステリック液晶層30を有する例であるが、本発明は、これに限定はされない。
例えば、コレステリック液晶層30に変えて、支持体28に誘電体多層膜を形成した構成でも、コレステリック液晶層30と同様にして、光の一部を反射し一部を透過する、連続する反射面内に反射率分布を有する輝度均一化シートを形成できる。
<バックライトユニットの厚さ>
本発明のバックライトユニット10は、連続する反射面内に反射率分布を有する輝度均一化シート16を有するため、従来の開口による輝度均一化反射板を用いるバックライトユニットに比して、薄型化することができる。輝度均一化シート16は、100インチを超える大型のバックライトであっても、10インチ未満の小型のバックライトであっても使用することができる。すなわち、輝度均一化シート16を用いることによる薄型化の効果は、バックライトユニットの光照射面の大きさによらずに得ることができる。
図1に示すバックライトユニット10では、光源14が照射した光は、まず、輝度均一化シート16に入射する。
前述のように、輝度均一化シート16は、白色光の一部を反射し一部を透過するシート状物であり、連続する反射面内に反射率分布を有する。輝度均一化シート16は、例えば、光源14の光軸に対応する位置が、最も反射率が高い。
従って、輝度均一化シート16を透過する光は、高輝度な光源14の光軸に対応する部分の透過率が最も低いため、面方向に輝度が均一化される。また、輝度均一化シート16によって反射された光は、反射板12によって反射され、再度、輝度均一化シート16に入射することを、繰り返す。従って、光源14が照射した光は、無駄なく利用される。
輝度均一化シート16を透過した光は、拡散板18ならびにプリズムシート20aおよび20bによってさらに均一化され、所定方向の偏光のみが反射偏光板24を透過して、バックライトユニット10から照射される。
なお、反射偏光板24で反射された光は、輝度均一化シート16および反射板12等で反射され、先と同様にして、再度、反射偏光板24に入射する。
図9に、本発明のバックライトユニットの第2の態様の一例を概念的に示す。
図9に示すバックライトユニット34は、さらに、波長変換要素としての波長変換シート36を有する。
すなわち、本発明のバックライトユニットは、例えば、光源として、青色光等の所定の波長域の光(第1の波長を含む光)を照射する光源を用い、光源が照射した光の一部を波長変換要素によって吸収して、緑色光および赤色光等の光源が照射する光とは異なる波長域の光を照射することにより、白色光を照射するものでもよい。
図9に示すバックライトユニット34は、波長変換シート36を有し、かつ、光源14Bおよび輝度均一化シート16Bが、前述の光源14および輝度均一化シート16と異なる以外は、前述のバックライトユニット10と同じ部材を多く用いるので、同じ部材には同じ符号を付し、以下の説明は、異なる部位を主に行う。
[光源および輝度均一化シート]
光源14Bは、単色の光を照射する光源であり、一例として青色光を照射する。光源14Bも、前述の光源14と同様、公知のものが、各種、利用可能である。
輝度均一化シート16Bは、一例として、青色光のみに対応するものであり、青色光の一部を反射し、それ以外の光を透過する。また、輝度均一化シート16Bも、連続する反射面内に、前述の輝度均一化シート16と同様の反射率分布を有する。従って、輝度均一化シート16Bがコレステリック液晶層を有する場合には、輝度均一化シート16Bは、青色光に選択反射中心波長を有するコレステリック液晶層のみを有する。また、この場合において、輝度均一化シート16Bは、右円偏光を反射するものでも、左円偏光を反射するものでも、右円偏光および左円偏光の両者を反射するものでもよい。
なお、波長変換シートを有するバックライトユニットにおいても、輝度均一化シート16Bに変えて、前述の白色光に対応する輝度均一化シート16を用いてもよい。
[波長変換シート]
バックライトユニット34においては、拡散板18とプリズムシート20aとの間に、波長変換要素としての波長変換シート36を有する。
波長変換シート36は、光源14Bが照射した入射され、一部を吸収して波長変換し、別の波長の1種以上の光を照射する、公知の波長変換シートである。
図10に、波長変換シート36の構成を概念的に示す。波長変換シート36は、波長変換層40と、波長変換層40を挟持して支持する支持体42とを有する。
<波長変換層>
波長変換層40は、一例として、多数の蛍光体を硬化性の樹脂等のマトリックス中に分散してなる蛍光層であり、前述のように、波長変換層40に入射した光の波長を変換して出射する機能を有するものである。
一例として、光源14Bから照射された青色光が波長変換層40に入射すると、波長変換層40は、内部に含有する蛍光体の効果により、この青色光の少なくとも一部を赤色光および緑色光に波長変換して出射する。
なお、波長変換層40が発現する波長変換の機能は、青色光を赤色光および緑色光に波長変換する構成に限定はされず、入射光の少なくとも一部を異なる波長の光に変換するものであればよい。
<<蛍光体>>
蛍光体は、少なくとも、入射する励起光により励起され蛍光を発光する。
蛍光層に含有される蛍光体の種類には特に限定はなく、求められる波長変換の性能等に応じて、種々の公知の蛍光体を適宜選択すればよい。
このような蛍光体の例として、例えば有機蛍光染料および有機蛍光顔料の他、リン酸塩、アルミン酸塩および金属酸化物等に希土類イオンをドープした蛍光体、金属硫化物および金属窒化物等の半導体性の物質に賦活性のイオンをドープした蛍光体、ならびに、量子ドットとして知られる量子閉じ込め効果を利用した蛍光体等が例示される。また、セラミックス蛍光体、窒化物蛍光体、酸窒化物蛍光体、および、フッ化物蛍光体等の無機蛍光体も好適に例示される。
中でも、発光スペクトル幅が狭く、ディスプレイに用いた場合の色再現性に優れた光源が実現でき、かつ、発光量子効率に優れる量子ドットは、本発明では好適に用いられる。
すなわち、本発明において、波長変換層40としては、量子ドットを樹脂等のマトリックスに分散してなる量子ドット層が、好適に用いられる。また、波長変換シート36において、好ましい態様として、波長変換層40は量子ドット層である。
量子ドットについては、例えば特開2012−169271号公報の段落[0060]〜[0066]を参照することができるが、ここに記載のものに限定されるものではない。また、量子ドットは、市販品を何ら制限なく用いることができる。量子ドットの発光波長は、通常、粒子の組成、サイズにより調節することができる。
量子ドットは、マトリックス中に均一に分散されるのが好ましいが、マトリックス中に偏りをもって分散されてもよい。また、量子ドットは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
2種以上の量子ドットを併用する場合には、発光光の波長が異なる2種以上の量子ドットを使用してもよい。
具体的には、公知の量子ドットには、600nmを超え680nmの範囲の波長域に発光中心波長を有する量子ドット(A)、500nmを超え600nmの範囲の波長域に発光中心波長を有する量子ドット(B)、400nm〜500nmの波長域に発光中心波長を有する量子ドット(C)がある。量子ドット(A)は、励起光により励起され赤色光を発光し、量子ドット(B)は緑色光を、量子ドット(C)は青色光を発光する。
例えば、量子ドット(A)と量子ドット(B)とを含む量子ドット層に励起光として青色光を入射させると、量子ドット(A)により発光される赤色光、量子ドット(B)により発光される緑色光、および、量子ドット層を透過した青色光により、白色光を具現化することができる。または、量子ドット(A)、(B)、および(C)を含む量子ドット層に励起光として紫外線を入射させることにより、量子ドット(A)により発光される赤色光、量子ドット(B)により発光される緑色光、および量子ドット(C)により発光される青色光により、白色光を具現化することができる。
また、量子ドットとして、形状がロッド状の、いわゆる量子ロッド、および、テトラポッド型量子ドット等を用いてもよい。
<<マトリックス>>
前述のように、波長変換シート36において、波長変換層40は、樹脂等をマトリックスとして、量子ドット等を分散してなるものである。
ここで、マトリックスは、量子ドット層に用いられる公知のものが各種利用可能であるが、少なくとも2種以上の重合性化合物を含む重合性組成物(塗布組成物)を硬化させてなるものが好ましい。なお、少なくとも2種以上併用する重合性化合物の重合性基は、同一であっても異なっていてもよく、好ましくは、この少なくとも2種の化合物は少なくとも1つ以上の共通の重合性基を有することが好ましい。
重合性基の種類は、特に限定されないが、好ましくは、(メタ)アクリレート基、ビニル基、エポキシ基、および、オキセタニル基であり、より好ましくは、(メタ)アクリレート基であり、さらに好ましくは、アクリレート基である。
波長変換層40を形成するマトリックス、言い換えれば、波長変換層40となる重合性組成物は、必要に応じて、粘度調節剤および溶媒等の必要な成分を含んでもよい。なお、波長変換層40となる重合性組成物とは、言い換えれば、波長変換層40を形成するための重合性組成物である。
−−粘度調節剤−−
重合性組成物は、必要に応じて粘度調節剤を含んでいてもよい。粘度調節剤は、粒径が5〜300nmであるフィラーが好ましい。また、粘度調節剤はチキソトロピー性を付与するためのチキソトロピー剤であるのも好ましい。チキソトロピー剤としては、ヒュームドシリカおよびアルミナ等が例示される。
−−溶媒−−
波長変換層40となる重合性組成物は、必要に応じて溶媒を含んでいてもよい。この場合に使用される溶媒の種類および添加量は、特に限定されない。例えば溶媒として、有機溶媒を一種または二種以上混合して用いることができる。
−−その他の成分−−
その他、波長変換層40となる重合性組成物は、必要に応じて、トリフルオロエチル(メタ)アクリレートおよびペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート等のフッ素原子を有する化合物、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエートおよびN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデシルコハク酸イミド等のヒンダードアミン化合物、界面活性剤、ならびに、シランカップリング剤などを含有してもよい。
波長変換層40において、マトリックスとなる樹脂の量は、波長変換層40が含む機能性材料の種類等に応じて、適宜、決定すればよい。
図示例においては、波長変換層40が量子ドット層であるので、マトリックスとなる樹脂は、量子ドット層の全量100質量部に対して、90〜99.9質量部が好ましく、92〜99質量部がより好ましい。
波長変換層40の厚さも、波長変換層40の種類、および、波長変換シート36の用途等に応じて、適宜、決定すればよい。
図示例においては、波長変換層40が量子ドット層であるので、取り扱い性および発光特性の点で、波長変換層40の厚さは、5〜200μmが好ましく、10〜150μmがより好ましい。
<支持体>
支持体42は、波長変換層40および波長変換層40となる重合性組成物を支持可能であるフィルム状物(シート状物)が、各種、利用可能である。
好ましくは、支持体42は、支持基板の表面に、水および酸素等が透過しないガスバリア層を形成してなる、いわゆるガスバリアフィルムであるのが好ましい。すなわち、支持体42は、波長変換層40の主面を覆って、波長変換層40の主面から、水分および酸素等の波長変換層40を劣化させる物質が浸入することを抑制するための部材としても作用するのが好ましい。
前述のように、図9に示すバックライトユニット34では、光源14Bは、青色光を照射する。
光源14Bが照射した青色光は、まず、輝度均一化シート16Bに入射する。前述のように、輝度均一化シート16Bは、青色光の一部を反射し、それ以外を透過するシートであり、連続する反射面内に反射率分布を有する。輝度均一化シート16Bも、例えば、光源14Bの光軸に対応する位置が、最も反射率が高い。
従って、輝度均一化シート16Bを透過する青色光は、高輝度な光源14Bの光軸に対応する部分の透過率が最も低く、これにより、面方向に輝度が均一化される。また、輝度均一化シート16Bによって反射された光は、反射板12によって反射され、再度、輝度均一化シート16Bに入射することを、繰り返す。従って、光源14Bが照射した光は、無駄なく利用される。
輝度均一化シート16を透過した青色光は、次いで、拡散板18によって、より面方向の輝度を均一化され、波長変換シート36に入射する。
青色光が波長変換シート36に入射すると、波長変換シート36が青色光の一部を吸収して、緑色光および赤色光を照射する。これにより、波長変換シート36からは、青色光、緑色光および赤色光が混合された白色光が照射される。
波長変換シート36から照射された白色光は、プリズムシート20aおよび20bによってさらに均一化され、所定方向の偏光のみが反射偏光板24を透過して、バックライトユニット34から照射される。
なお、反射偏光板24で反射された光は、輝度均一化シート16Bおよび反射板12等で反射され、先と同様にして、再度、反射偏光板24に入射する。
図11に、本発明のバックライトユニットの第2の態様の別の例を概念的に示す。
図10に示すバックライトユニット34は、波長変換シート36が輝度均一化シート16Bの上に配置されている。すなわち、輝度均一化シート16Bが、波長変換シート36よりも光源14B側に配置されている。
従って、輝度均一化シート16Bは、光源14Bが照射する青色光のみを反射する。
これに対し、図11に示すバックライトユニット50は、波長変換シート36が、輝度均一化シート16の下に配置されている。すなわち、波長変換シート36が、輝度均一化シート16よりも光源14B側に配置される。
従って、図11に示すバックライトユニット50では、輝度均一化シート16に入射する光は、波長変換シート36における波長変換によって照射される白色光である。そのため、図11に示すバックライトユニット50では、輝度均一化シート16は、図1に示すバックライトユニット10と同様、白色光に対応する輝度均一化シート16である。
波長変換シート36が、輝度均一化シート16よりも光源14B側に配置されるバックライトユニット50では、光源14Bが青色光を照射し、光源14Bが照射した青色光を波長変換シート36で白色光に変換して、輝度均一化シート16に入射するので、基本的な作用は、前述の図1に示すバックライトユニット10と同様である。
ここで、図11に示すバックライトユニット50では、輝度均一化シート16で反射された青色光が、再度、波長変換シート36に入射して、波長変換されることが、繰り返し行われる。
すなわち、波長変換シート36で変換されなかった青色光は、輝度均一化シート16を透過しない限り、何度も、波長変換シート36に入射する。
そのため、波長変換シート36が、輝度均一化シート16よりも光源14B側に配置されるバックライトユニット50では、波長変換シート36が含有する量子ドット等の蛍光体の量が少なくても、充分に、青色光の白色光への波長変換を行うことができる。
従って、波長変換シート36が輝度均一化シート16よりも光源14B側に配置されるバックライトユニット50は、輝度均一化シート16Bが波長変換シート36よりも光源14B側に配置される図9に示すバックライトユニット34よりも、波長変換シート36を薄くできる。
波長変換シート36が、輝度均一化シート16よりも光源14B側に配置される構成では、光源14Bからの青色の発光が、面内において均一化される前に波長変換シートに入射される。すなわち、面内の位置に応じて、波長変換シートに入射される青色光の強度が異なる。
従って、波長変換シート36が、輝度均一化シート16よりも光源14B側に配置される構成では、青色光の強度が高い部分のみに波長変換シートを面方向に互いに離間して配置する構成とすることができる。青色光の強度が高い部分のみに部分配置することで、バックライトユニットの発光を白色としたまま、量子ドットの使用量を低減することができる。このような構成においては、波長変換シートは光源14Bに対応して、光源14Bと同一の周期で配置されるのが好ましい。このような構成の一例として図12に示すバックライトユニット54のように、小型の波長変換シート36sを、各光源14Bに対応して設ける構成にすることもできる。
前述のように、本発明のバックライトユニットは、連続する反射面内に反射率分布を有する輝度均一化シートを有するため、バックライトユニット34等のように、波長変換シートを有する場合でも、従来に比して、薄型化することができる。
本発明のLCD(液晶表示装置)は、このような本発明のバックライトユニットをバックライトとして用いるLCDである。
本発明のLCDは、本発明のバックライトユニットを用いる以外は、偏光子、薄膜トランジスタ(TFT(Thin Film Transistor))、液晶セル、透明電極、および、カラーフィルター等を有する、公知のLCDと同様の構成を有するものである。
以上、本発明のバックライトユニットおよび液晶表示装置について詳細に説明したが、本発明は上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。
以下に実施例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、使用量、物質量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
<透明支持体01の作製>
下記の成分をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調製した。
(セルロースアセテート溶液組成)
酢化度60.7〜61.1%のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルホスフェート 7.8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート 3.9質量部
メチレンクロライド 336質量部
メタノール 29質量部
1−ブタノール 11質量部
別のミキシングタンクに、下記のレターデーション上昇剤(A)16質量部、メチレンクロライド92質量部およびメタノール8質量部を投入し、加熱しながら攪拌して、レターデーション上昇剤溶液を調製した。セルロースアセテート溶液474質量部にレターデーション上昇剤溶液25質量部を混合し、充分に攪拌してドープを調製した。レターデーション上昇剤の添加量は、セルロースアセテート100質量部に対して、6.0質量部であった。
レターデーション上昇剤A
得られたドープを、バンド延伸機を用いて流延した。バンド上での膜面温度が40℃となってから、70℃の温風で1分乾燥し、バンドからフィルムを140℃の乾燥風で10分乾燥し、残留溶剤量が0.3質量%、厚さが40μmのトリアセチルセルロースフィルムを作製した。
このフィルムを、透明支持体01とする。
<下塗り層付き透明支持体01の作製>
透明支持体01の表面に、下記の組成の下塗り層塗布液01を#16のワイヤーバーコーターで塗布した。その後、60℃で60秒、さらに90℃で150秒乾燥して、下塗り層付き透明支持体01を作製した。
(下塗り層塗布液01)
下記の変性ポリビニルアルコール 10質量部
水 370質量部
メタノール 120質量部
グルタルアルデヒド 0.5質量部
<コレステリック液晶層用塗布液550R1の調製>
下記に示す成分を、25℃に保温された容器中にて、攪拌、溶解させ、コレステリック液晶層用塗布液550R1を調製した。
メチルエチルケトン 145質量部
下記の棒状液晶化合物の混合物 100質量部
IRGACURE OXE01(BASF社製) 1.5質量部
下記構造のキラル剤A 5.32質量部
下記構造の界面活性剤 F1 0.067質量部
下記構造の界面活性剤 F2 0.027質量部
棒状液晶化合物の混合物
キラル剤A
界面活性剤F1
界面活性剤F2
コレステリック液晶層用塗布液550R1は、選択反射中心波長が550nmで右円偏光を反射するコレステリック液晶層を形成するための材料である。
<コレステリック液晶層用塗布液550L1の調製>
下記に示す成分を、25℃に保温された容器中にて、攪拌、溶解させ、コレステリック液晶層用塗布液550L1を調製した。
メチルエチルケトン 145質量部
上記棒状液晶化合物の混合物 100質量部
IRGACURE OXE01 (BASF社製) 1.5質量部
下記構造のキラル剤B 5.32質量部
界面活性剤 F1 0.067質量部
界面活性剤 F2 0.027質量部
キラル剤B
コレステリック液晶層用塗布液550L1は、選択反射中心波長が550nmで左円偏光を反射するコレステリック液晶層を形成するための材料である。
<シート550R01の作製>
下塗り層付き透明支持体01の表面を、ラビングロールで搬送方向に平行な方向にクリアランス2mm、1000回転/分で回転させてラビング処理を行った。
次いで、調製したコレステリック液晶層用塗布液550R1を、#10のワイヤーバーコーターで塗布した。95℃で60秒乾燥した後、所定のパターンで黒インクが印刷されたOHPシートをマスク(マスクR1A)として、最小で30mJ/cm2、最大で500mJ/cm2、照射されるように、25℃の温度下で、紫外線照射装置を用いてコレステリック液晶層用塗布液550R1に紫外線を照射した。
その後、マスクを取り外し、130℃に加熱しながら、紫外線照射装置を用いてコレステリック液晶層用塗布液550R1に紫外線を500mJ/cm2、照射して、緑色光の右円偏光を反射するコレステリック液晶層を有するシート550R1を作製した。
なお、マスクR1Aの黒インクの印刷パターンは、最小で30mJ/cm2、最大で500mJ/cm2の紫外線が照射されるように、最も透過率が高い位置から、同心円状に連続的に透過率が低くなるように、面内に紫外線透過率の分布を設けたものである。
透過率の高い領域、言い換えると紫外線照射量が最大となる領域の間隔は、格子状に二次元的に配置されており、格子の一方の(横方向)で40mm間隔、格子の他方の方向(縦方向)で45mm間隔であった。
<シート550L01の作製>
下塗り層付き透明支持体01の表面を、ラビングロールで搬送方向に平行な方向にクリアランス2.0mm、1000回転/分で回転させてラビング処理を行った。
次いで、調製したコレステリック液晶層用塗布液550L1を、#3.0のワイヤーバーコーターで塗布した。95℃で60秒乾燥した後、所定のパターンで黒インクが印刷されたOHPシートをマスク(マスクL1A)として、最小で0mJ/cm2、最大で500mJ/cm2、照射されるように、25℃の温度下で、紫外線照射装置を用いてコレステリック液晶層用塗布液550L1に紫外線を照射した。
その後、マスクを取り外し、130℃に加熱しながら、紫外線照射装置を用いてコレステリック液晶層用塗布液550L1に紫外線を500mJ/cm2、照射して、緑色光の左円偏光を反射するコレステリック液晶層を有するシート550L01を作製した。
なお、マスクL1Aの黒インクの印刷パターンは、最小で0mJ/cm2、最大で500mJ/cm2の紫外線が照射されるように、最も透過率が高い位置から、同心円状に連続的に透過率が低くなるように、面内に紫外線透過率の分布を設けたものである。
透過率の高い領域、言い換えると紫外線照射量が最大となる領域の間隔は、格子状に2次元に配置されており、格子の一方の方向(横方向)で40mm間隔、格子の他方の方向(縦方向)で45mm間隔であった。
<コレステリック液晶層用塗布液450R1〜700R1の調製>
コレステリック液晶層用塗布液550R1の調製において、キラル剤Aの量を、下記の表1に示す量(質量部)とした以外は、コレステリック液晶層用塗布液550R1と同様に、コレステリック液晶層用塗布液450R1〜700R1を調製した。
コレステリック液晶層用塗布液450R1は、選択反射中心波長が450nmで右円偏光を反射するコレステリック液晶層を、
コレステリック液晶層用塗布液500R1は、選択反射中心波長が500nmで右円偏光を反射するコレステリック液晶層を、
コレステリック液晶層用塗布液600R1は、選択反射中心波長が600nmで右円偏光を反射するコレステリック液晶層を、
コレステリック液晶層用塗布液650R1は、選択反射中心波長が650nmで右円偏光を反射するコレステリック液晶層を、
コレステリック液晶層用塗布液700R1は、選択反射中心波長が700nmで右円偏光を反射するコレステリック液晶層を、それぞれ、形成するための材料である。
<シート450R1〜700R1の作製>
シート550R1の作製において、コレステリック液晶層用塗布液550R1に変えて、下記の表1に示すコレステリック液晶層用塗布液を用い、かつ、ワイヤーバーコーターのワイヤーの番手を、下記の表1に示す番手に変更した以外は、シート550R1と同様にコレステリック液晶層を形成して、シート450R1〜700R1を作製した。
なお、表1には、コレステリック液晶層用塗布液550R1およびシート550R1も併記する。
<コレステリック液晶層用塗布液450L1〜700L1の調製>
コレステリック液晶層用塗布液550L1の調製において、キラル剤Bの量を、下記の表2に示す量(質量部)とした以外は、コレステリック液晶層用塗布液550L1と同様に、コレステリック液晶層用塗布液450L1〜700L1を調製した。
コレステリック液晶層用塗布液450L1は、選択反射中心波長が450nmで左円偏光を反射するコレステリック液晶層を、
コレステリック液晶層用塗布液500L1は、選択反射中心波長が500nmで左円偏光を反射するコレステリック液晶層を、
コレステリック液晶層用塗布液600L1は、選択反射中心波長が600nmで左円偏光を反射するコレステリック液晶層を、
コレステリック液晶層用塗布液650L1は、選択反射中心波長が650nmで左円偏光を反射するコレステリック液晶層を、
コレステリック液晶層用塗布液700L1は、選択反射中心波長が700nmで左円偏光を反射するコレステリック液晶層を、それぞれ、形成するための材料である。
<シート450L1〜700L1の作製>
シート550L1の作製において、コレステリック液晶層用塗布液550L1に変えて、下記の表2に示すコレステリック液晶層用塗布液を用い、かつ、ワイヤーバーコーターのワイヤーの番手を、下記の表2に示す番手に変更した以外は、シート550L1と同様にコレステリック液晶層を形成して、シート450L1〜700L1を作製した。
なお、表2には、コレステリック液晶層用塗布液550L1およびシート550L1も併記する。
<輝度均一化シート1Aの作製>
作製したシート450R1〜700R1、および、シート450L1〜700L1を、全て、粘着剤(綜研化学社製、SK2057)を介して貼合し、連続する反射面内に反射率分布を有する輝度均一化シート1Aを得た。
紫外可視近赤外分光光度計(島津製作所製、UV−3150)によって測定したところ、輝度均一化シート1Aは、可視光域でほぼ等しい反射率を有し、比較例1のバックライトで使用されている白色LED光源の発光に対する反射率は、面内の最大値で75%、最小値で30%であった。また、輝度均一化シート1Aは、図13に概念的に示すように、面内の反射率が最大の箇所Aが、格子状に二次元的に分布しており、反射率が最大の箇所Aから、同心円状に連続的に反射率が低下する反射率分布を有していた。反射率が最大の箇所Aは、格子の一方の方向(横方向)で40mm間隔、格子の他方の方向(縦方向)で45mm間隔であった。なお、図13では、反射率が同心円状に低下することを示すために、同心円を段階的に記載しているが、実際には、反射率の分布は、上記のように連続的である。
さらに、分光計(日本分光社製、V−550)を用いて積分反射率を、自動絶対反射率測定装置(日本分光社製、ARM−500V)を用いて鏡面反射率を測定したところ、その値の比(積分反射率/鏡面反射率)は0.15であり、輝度均一化シート1Aは、入射光に対して鏡面反射性を有していた。
<輝度均一化シート1Bの作製>
マスクR1AおよびマスクL1Aを、それぞれ、所定のパターンで黒インクが印刷されたOHPシートであるマスクR1BおよびマスクL1B変更して、シート450R1等と同様に、シート450R1B〜シート700R1B、および、シート450L1B〜シート700L1Bを作製した。
なお、マスクR1Bの黒インクのパターンは、最小で30mJ/cm2、最大で500mJ/cm2の紫外線が照射されるように、最も透過率が高い位置から、同心円状に連続的に透過率が低くなるように、面内に紫外線透過率の分布を設けたものである。
透過率の高い領域、言い換えると紫外線照射量が最大となる領域の間隔は、格子状に二次元的に配置されており、格子の一方の方向(横方向)で58.5mm間隔、格子の他方の方向(縦方向)で48mm間隔であった。
他方、マスクL1Bの黒インクのパターンは、最小で0mJ/cm2、最大で500mJ/cm2の紫外線が照射されるように、最も透過率が高い位置から、同心円状に連続的に透過率が低くなるように、面内に紫外線透過率の分布を設けたものである。
透過率の高い領域、言い換えると紫外線照射量が最大となる領域の間隔は、格子状に二次元的に配置されており、格子の一方の方向(横方向)で58.5mm間隔、格子の他方の方向(縦方向)で48mm間隔であった。
このシート450R1B〜シート700R1B、および、シート450L1B〜シート700L1Bを用いた以外は、輝度均一化シート1Aと同様にして、連続する反射面内に反射率分布を有する輝度均一化シート1Bを得た。
輝度均一化シート1Aと同様に測定したところ、輝度均一化シート1Bは、可視光域でほぼ等しい反射率を有し、比較例1のバックライトで使用されている白色LED光源の発光に対する反射率は、面内の最大値で75%、最小値で30%であった。また、輝度均一化シート1Aは、図14に概念的に示すように、面内の反射率が最大の箇所Bが、格子状に二次元的に分布しており、反射率が最大の箇所Bから、同心円状に連続的に反射率が低下する反射率分布を有していた。反射率が最大の箇所Bは、格子の一方の方向(横方向)で58.5mm間隔、格子の他方の方向(縦方向)で48mm間隔であった。なお、図14では、反射率が同心円状に低下することを示すために、同心円を段階的に記載しているが、実際には、反射率の分布は、上記のように連続的である。
さらに、輝度均一化シート1Aと同様に測定したところ、輝度均一化シート1Bは、入射光に対して鏡面反射性を有していた。
<輝度均一化シート2の作製>
マスクR1Aのパターン形状を変更せず透過率を調節して、シートの作製における、マスクを介した紫外線の照射量を、最小で100mJ/cm2、最大で500mJ/cm2、に変更した以外は、シート450R1〜シート700R1と同様に、シート450R2、シート500R2、シート550R2、シート600R2、シート650R2、および、シート700R2を作製した。
シートの作製において、コレステリック液晶層用塗布液を塗布するワイヤーバーの番手を下記の表3に示すように変更した以外は、シート450L1〜シート700L1と同様に、シート450L2〜シート700L2を作製した。
このシート450R2〜シート700R2、および、シート450L2〜シート700L2を用いた以外は、輝度均一化シート1Aと同様にして、連続する反射面内に反射率分布を有する輝度均一化シート2を得た。
輝度均一化シート1Aと同様に測定したところ、輝度均一化シート2は、可視光域でほぼ等しい反射率を有し、比較例1のバックライトで使用されている白色LED光源の発光に対する反射率は、面内の最大値で90%、最小値で40%であった。また、輝度均一化シート2は、輝度均一化シート1Aと同様の反射率分布を有していた(図13参照)。
さらに、輝度均一化シート1Aと同様に測定したところ、輝度均一化シート2は、入射光に対して鏡面反射性を有していた。
<輝度均一化シート3の作製>
シート450R1Bとシート450L1Bとを、粘着剤(綜研化学社製、SK2057)を介して貼合し、連続する反射面内に反射率分布を有する輝度均一化シート3を得た。
前述のように、シート450R1Bおよびシート450L1Bは、共に、選択反射中心波長が450nmのコレステリック液晶層を有するものである。
輝度均一化シート1Aと同様に測定したところ、輝度均一化シート3の比較例2のバックライトで使用されている青色LED光源の発光の光に対する反射率は、面内の最大値で75%、最小値で30%であった。また、輝度均一化シート3は、輝度均一化シート1Bと同様の反射率分布を有していた(図14参照)。
さらに、輝度均一化シート1Aと同様に測定したところ、輝度均一化シート3は、入射光に対して鏡面反射性を有していた。
<輝度均一化シート4の作製>
マスクR1Bのパターン形状を変更せず透過率を調整し、シートの作製における、マスクを介した紫外線の照射量を、最小で100mJ/cm2、最大で500mJ/cm2、に変更した以外は、シート450R1Bと同様に、シート450R2Bを作製した。
シートの作製において、コレステリック液晶層用塗布液を塗布するワイヤーバーの番手を上記の表3に示すように変更した以外は、シート450L1Bと同様に、シート450L2Bを作製した。
輝度均一化シート1Aと同様に測定したところ、輝度均一化シート4の比較例2のバックライトで使用されている青色LED光源の発光の光に対する反射率は、面内の最大値で90%、最小値で40%であった。また、輝度均一化シート4は、輝度均一化シート1Bと同様の反射率分布を有していた(図14参照)。
さらに、輝度均一化シート1Aと同様に測定したところ、輝度均一化シート4は、入射光に対して鏡面反射性を有していた。
<輝度均一化シート5の作製>
<<下塗り層付き透明支持体02の作製>>
透明支持体01の表面に、下記の組成の下塗り層塗布液02を#3.6のワイヤーバーコーターで塗布した。その後、45℃で60秒乾燥して、25℃の温度下で、紫外線照射装置により、500mJ/cm2の紫外線を下塗り層塗布液02に照射して、下塗り層付き透明支持体02を作製した。
(下塗り層塗布液02)
KAYARAD PET30(日本化薬社製) 100質量部
IRGACURE 907 (チバガイギー社製) 3質量部
カヤキュアーDETX(日本化薬社製) 1質量部
メチルイソブチルケトン 120質量部
界面活性剤 F2 0.01質量部
<<シートの作製>>
この下塗り層付き透明支持体02を用い、かつ、下塗り層付き透明支持体02の表面にラビング処理を行わなかった以外は、シート450R1B〜シート700R1Bと同様に、シート450R5B、シート500R5B、シート550R5B、シート600R5B、シート650R5Bおよびシート700R5Bを作製し、
また、シート450L1B〜シート700L1Bと同様に、シート450L5B、シート500L5B、シート550L5B、シート600L5B、シート650L5Bおよびシート700L5Bを作製した。
<<輝度均一化シート5の作製>>
このシート450R5B〜シート700R5B、および、シート450L5B〜シート700L5Bを用いた以外は、輝度均一化シート1Aと同様にして、連続する反射面内に反射率分布を有する輝度均一化シート5を得た。
輝度均一化シート1Aと同様に測定したところ、輝度均一化シート5は、可視光域でほぼ等しい反射率を有し、比較例2のバックライトで使用されている青色LED光源の発光の光に対する反射率は、面内の最大値で90%、最小値で40%であった。また、輝度均一化シート5は、輝度均一化シート1Bと同様の反射率分布を有していた(図14参照)。
輝度均一化シート5をウルトラミクロトームによって断面切削し、適切な前処理を行い、SEM(日立ハイテクノロジーズ社製、SU8030型)を用いて断面を観察した。
その結果、輝度均一化シート5の各コレステリック液晶層は、部分的に、図7に概念的に示すような、明部および暗部による縞模様が波打ち構造を有することが確認された。
さらに、輝度均一化シート1Aと同様に測定したところ、輝度均一化シート5は、入射光に対して、一部が散乱反射性を有していた。
<輝度均一化シート6の作製>
シート450R5Bとシート450L5Bとを、粘着剤(綜研化学社製、SK2057)を介して貼合し、連続する反射面内に反射率分布を有する輝度均一化シート6を得た。
シート450R5Bおよびシート450L5Bは、共に、選択反射中心波長が450nmのコレステリック液晶層を有するものである。
輝度均一化シート1Aと同様に測定したところ、輝度均一化シート6の比較例2のバックライトで使用されている青色LED光源の発光の光に対する反射率は、面内の最大値で90%、最小値で40%であった。また、輝度均一化シート6は、輝度均一化シート1Bと同様の反射率分布を有していた(図14参照)。
さらに、輝度均一化シート1Aと同様に測定したところ、輝度均一化シート6は、入射光に対して、一部が散乱反射性を有していた。
[比較例1]
直下型バックライトユニットを備える市販の液晶テレビ(パナソニック社製、TH−58DX950)を分解し、バックライトユニットを取り出した。
このバックライトユニットには、光源として白色LEDが512個搭載され、光出射側(液晶パネル側)には、前述の開口による輝度均一化反射板、拡散板、2枚のプリズムシートおよび反射偏光板(輝度向上フィルム、スリーエム社製、DBEF(登録商標))がこの順に配置されている。また、光源の光出射側と反対側には反射板が備えられていた。
すなわち、このバックライトユニットは、輝度均一化シートに変えて、開口による輝度均一化反射板を有する以外は、図1に示すバックライトユニットと同様の構成を有するものである。
512個の光源(白色LED)は、横に40mm間隔で32個、縦に45mm間隔で16個配置されていた。光源と開口による輝度均一化反射板との距離は6mm、開口による輝度均一化反射板と拡散板との距離は3mmであった。バックライトユニットの厚さは、12mmであった。なお、バックライトユニットの厚さとは、反射板から光照射面までの距離である。
このバックライトユニットを、比較例1とした。
[実施例1]
比較例1のバックライトユニットから、開口による輝度均一化反射板を取り除いて、代わりに、輝度均一化シート1Aを装着して、バックライトユニットを作製した。輝度均一化シート1Aは、反射率が最大の部分が光源の光軸上になるように配置した。
また、光源と輝度均一化シート1Aとの距離は4mm、輝度均一化シート1Aと拡散板の距離を1mmとして、輝度均一化シート1Aと光源および拡散板との距離を、比較例1よりも短くした。バックライトユニットの厚さは8mmであった。
[実施例2]
比較例1のバックライトユニットから、開口による輝度均一化反射板を取り除いて、代わりに、輝度均一化シート2を装着して、バックライトユニットを作製した。輝度均一化シート2は、反射率が最大の部分が光源の光軸上になるように配置した。
また、光源と輝度均一化シート1Aとの距離は3.5mm、輝度均一化シート1Aと拡散板の距離を0.5mmとして、輝度均一化シート1Aと光源および拡散板との距離を、比較例1よりも短くした。バックライトユニットの厚さは7mmであった。
[比較例2]
直下型バックライトユニットを備える市販の液晶テレビ(VIZIO社製、RS65−B2)を分解し、バックライトユニットを取り出した。
このバックライトユニットには、光源として発光中心波長が443nm、半値全幅が20nmの青色LEDが384個搭載され、光源の出射側(液晶パネル側)には、前述の開口による輝度均一化反射板、拡散板、量子ドットを用いる波長変換シート、2枚のプリズムシートおよび反射偏光板(輝度向上フィルム、スリーエム社製、DBEF(登録商標))が、この順に配置されている。また、光源の光出射側と反対側には、反射板が備えられていた。
すなわち、このバックライトユニットは、輝度均一化シートに変えて、開口による輝度均一化反射板を有する以外は、図9に示すバックライトユニットと同様の構成を有するものである。
384個の光源(青色LED)は、横に58.5mm間隔で24個、縦に48mm間隔で16個配置されていた。光源と開口による輝度均一化反射板との距離は6.5mm、開口による輝度均一化反射板と拡散板との距離は4.5mmであった。バックライトユニットの厚さは15mmであった。
このバックライトユニットを比較例2とした。
[実施例3]
比較例2のバックライトユニットから、開口による輝度均一化反射板を取り除いて、代わりに、輝度均一化シート1Bを装着して、バックライトユニットを作製した。輝度均一化シート1Bは、反射率が最大の部分が光源の光軸上になるように配置した。
また、光源と輝度均一化シート1Bとの距離は5mm、輝度均一化シート1Bと拡散板の距離を2mmとして、輝度均一化シート1Bと光源および拡散板との距離を、比較例2よりも短くした。バックライトユニットの厚さは11mmであった。
[実施例4]
比較例2のバックライトユニットから、開口による輝度均一化反射板を取り除いて、代わりに、輝度均一化シート3を装着して、バックライトユニットを作製した。輝度均一化シート3は、反射率が最大の部分が光源の光軸上になるように配置した。
また、光源と輝度均一化シート3との距離は5mm、輝度均一化シート3と拡散板の距離を2mmとして、輝度均一化シート3と光源および拡散板との距離を、比較例2よりも短くした。バックライトユニットの厚さは11mmであった。
[実施例5]
比較例2のバックライトユニットから、開口による輝度均一化反射板を取り除いて、代わりに、輝度均一化シート4を装着して、バックライトユニットを作製した。輝度均一化シート4は、反射率が最大の部分が光源の光軸上になるように配置した。
また、光源と輝度均一化シート4との距離は4mm、輝度均一化シート4と拡散板の距離を1.5mmとして、輝度均一化シート4と光源および拡散板との距離を、比較例2よりも短くした。バックライトユニットの厚さは9.5mmであった。
[実施例6]
比較例2のバックライトユニットから、開口による輝度均一化反射板を取り除いて、代わりに、輝度均一化シート5を装着して、バックライトユニットを作製した。輝度均一化シート5は、反射率が最大の部分が光源の光軸上になるように配置した。
また、光源と輝度均一化シート5との距離は4mm、輝度均一化シート5と拡散板の距離を1mmとして、輝度均一化シート5と光源および拡散板との距離を、比較例2よりも短くした。バックライトユニットの厚さは9mmであった。
[実施例7]
比較例2のバックライトユニットから、開口による輝度均一化反射板を取り除いて、代わりに、輝度均一化シート6を装着して、バックライトユニットを作製した。輝度均一化シート6は、反射率が最大となる部分が光源の光軸上になるように配置した。
また、光源と輝度均一化シート6との距離は3.5mm、輝度均一化シート6と拡散板の距離を1mmとして、輝度均一化シート6と光源および拡散板との距離を、比較例2よりも短くした。バックライトユニットの厚さは8.5mmであった。
[比較例3]
比較例1のバックライトユニットにおいて、光源と開口による輝度均一化反射板との距離は4mm、開口による輝度均一化反射板と拡散板の距離を1mmとした。バックライトユニットの厚さは8mmであった。
[比較例4]
比較例2のバックライトユニットにおいて、光源と開口による輝度均一化反射板との距離は5mm、開口による輝度均一化反射板と拡散板の距離を2mmとした。バックライトユニットの厚さは11mmであった。
このようにして作製したバックライトユニットについて、以下の評価を行った。
[バックライトユニットの厚さ]
バックライトユニットにおける反射板から光照射面までの距離を測定することによって、バックライトユニットの厚さを評価した。
[面内の輝度均一性]
2次元輝度計(プロメトリック)を用いて最大輝度と最小輝度とを測定することによって、バックライトユニットによる光照射の輝度均一性を評価した。
面内の最大輝度と最小輝度との比が、85%以上の場合をA、75%以上85%未満の場合をB、75%未満の場合をC、と評価した。
上記表に示されるように、本発明のバックライトユニットによれば、輝度均一性を保ったまま、好適に薄型化を図れる。
[実施例8]
以下の手順で、硫化物蛍光体を含む波長変換シートを作製した。
トルエン70質量部と、水添スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック(水添SEBS)共重合体(クラレ社製、セプトンV9827)30質量部とを均一に混合し、樹脂ペーストを調製した。
樹脂ペースト97質量部と、蛍光体3質量部とを配合して蛍光体塗料を調製した。蛍光体としては、緑色硫化物系蛍光体(SrGa24:Eu)と赤色硫化物系蛍光体(CaS:Eu)とを混合して用いた。
透明基材として、PETフィルム(東洋紡社製、A4300)を用意した。PETフィルムに、調製した蛍光体塗料を塗布し、100℃のオーブンにて溶剤を乾燥除去した。さらに、もう1枚の対向したPETフィルムを熱圧着処理(100℃、0.2MPa)して、硫化物蛍光体を含む波長変換シートを作製した。
実施例7のバックライトユニットから、量子ドットを用いる波長変換シートを取り除き、代わりに作製した硫化物蛍光体を含む波長変換シートを装着して、バックライトユニットを作製した。
作製したバックライトについて、上述の例と同様に、バックライトユニットの厚さおよび面内の輝度均一性を評価した。その結果、実施例7からバックライトユニットの厚さ(反射板から光照射面までの距離)を変更することなく、実施例7と同様の輝度均一性が得られた。
[実施例9]
実施例8のバックライトユニットにおいて、波長変換シートと拡散板の間に、新たに波長選択反射層(エドモンド・オプティクス・ジャパン社製、ダイクロイックカラーフィルタ青)を設けることで、バックライトユニットを作製した。
作製したバックライトについて、上述の例と同様に、バックライトユニットの厚さおよび面内の輝度均一性を評価した。その結果、実施例8からバックライトユニットの厚さを変更することなく、実施例8と同様の輝度均一性が得られた。
以上の結果より、本発明の効果は明らかである。
LCDに好適に利用可能である。
10,34,50,52 バックライトユニット
12 反射板
14,14B 光源,104 支持体
16,16B 輝度均一化シート
16r 反射面領域
16t 透過領域
18 拡散板
20a,20b プリズムシート
24 反射偏光板
28,42 支持体
28a 突起
30 コレステリック液晶層
36,36s 波長変換シート
40 波長変換層
B 暗部
D 明部
Xa.Xb 任意の位置
Z 光軸

Claims (10)

  1. 反射要素と、シート状の輝度均一化要素と、前記反射要素と前記輝度均一化要素との間に配置される複数の光源と、を有し、
    前記輝度均一化要素は少なくともブラッグ反射層を含み、前記光源が照射した光の一部を反射するものであり、連続する反射面内で反射率が異なる部分を有し、かつ、前記連続する反射面内における反射率が、前記光源の配置に応じたものである、バックライトユニット。
  2. 前記輝度均一化要素の反射率が、前記光源の光軸上で最大となる、請求項1に記載のバックライトユニット。
  3. 前記輝度均一化要素は、反射率の最小値が5%以上である、請求項1または2に記載のバックライトユニット。
  4. 前記輝度均一化要素の面方向における任意の2点をXaおよびXbとした際に、前記Xaと前記Xbとの間における前記輝度均一化要素の反射率の違いが連続的である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
  5. 前記輝度均一化要素は、コレステリック液晶相を固定してなる層を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
  6. 波長変換要素を有し、かつ、前記光源は第1の波長を含む光を照射するものであり、
    前記波長変換要素は、前記光源が照射する第1の波長の光の一部を吸収して、前記第1の波長とは異なる波長の少なくとも1種の光を照射する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
  7. 前記光源が照射する前記第1の波長の光が青色光である、請求項6に記載のバックライトユニット。
  8. 前記輝度均一化要素が、青色光を選択的に反射するものである、請求項6または7に記載のバックライトユニット。
  9. 前記波長変換要素を、複数、有し、
    前記波長変換要素は、前記輝度均一化要素の面方向に互いに離間して、前記輝度均一化要素の面方向に前記光源と同一の周期で設けられる、請求項6〜8のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載されるバックライトユニットを有する液晶表示装置。
JP2019518737A 2017-05-19 2018-05-10 バックライトユニットおよび液晶表示装置 Active JP6833023B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017100335 2017-05-19
JP2017100335 2017-05-19
PCT/JP2018/018160 WO2018212070A1 (ja) 2017-05-19 2018-05-10 バックライトユニットおよび液晶表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018212070A1 true JPWO2018212070A1 (ja) 2020-03-12
JP6833023B2 JP6833023B2 (ja) 2021-02-24

Family

ID=64273782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019518737A Active JP6833023B2 (ja) 2017-05-19 2018-05-10 バックライトユニットおよび液晶表示装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6833023B2 (ja)
WO (1) WO2018212070A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7104803B2 (ja) * 2018-11-30 2022-07-21 富士フイルム株式会社 反射シートおよび発光装置
JP2020205183A (ja) * 2019-06-18 2020-12-24 株式会社ジャパンディスプレイ 電子機器及び表示装置
JP7189170B2 (ja) * 2020-03-03 2022-12-13 富士フイルム株式会社 面状照明装置
CN113707036A (zh) * 2020-05-22 2021-11-26 北京芯海视界三维科技有限公司 发光模组、显示模组、显示屏及显示器
WO2022064776A1 (ja) * 2020-09-23 2022-03-31 富士フイルム株式会社 加飾フィルム及びその製造方法、成型体並びに物品
CN117043646A (zh) * 2021-03-30 2023-11-10 富士胶片株式会社 装饰板、显示装置及汽车车内用内部装饰

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003240963A (ja) * 2002-02-21 2003-08-27 Minolta Co Ltd 照明装置及び表示装置
JP2007200885A (ja) * 2006-01-23 2007-08-09 Samsung Electronics Co Ltd 光ガイドユニット及びこれを有するバックライトアセンブリ
JP2011215548A (ja) * 2010-04-02 2011-10-27 Dainippon Printing Co Ltd レンズシート、面光源装置および表示装置
JP2012064476A (ja) * 2010-09-16 2012-03-29 Toshiba Corp 照明装置
WO2016186158A1 (ja) * 2015-05-20 2016-11-24 東レ株式会社 照明装置、及び表示装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003240963A (ja) * 2002-02-21 2003-08-27 Minolta Co Ltd 照明装置及び表示装置
JP2007200885A (ja) * 2006-01-23 2007-08-09 Samsung Electronics Co Ltd 光ガイドユニット及びこれを有するバックライトアセンブリ
JP2011215548A (ja) * 2010-04-02 2011-10-27 Dainippon Printing Co Ltd レンズシート、面光源装置および表示装置
JP2012064476A (ja) * 2010-09-16 2012-03-29 Toshiba Corp 照明装置
WO2016186158A1 (ja) * 2015-05-20 2016-11-24 東レ株式会社 照明装置、及び表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6833023B2 (ja) 2021-02-24
WO2018212070A1 (ja) 2018-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6833023B2 (ja) バックライトユニットおよび液晶表示装置
CN103221851B (zh) 液晶膜
JP6580143B2 (ja) 投映システムおよび投映システムの中間像スクリーンの製造方法
KR20120005510A (ko) 공극을 포함하는 광학 필름을 구비한 도광체 및 디스플레이 시스템용 백라이트
WO2016051745A1 (ja) バックライトおよび液晶表示装置
JP2006309225A (ja) 表示装置
US10061187B2 (en) Reflection member available for heat shield use and projector including reflection member
WO2021065532A1 (ja) 発光装置
JP6194256B2 (ja) 投映システムおよびプロジェクター
JP2008129483A (ja) 色純度向上シート、光学装置、画像表示装置、液晶表示装置および太陽電池
KR101135363B1 (ko) 광대역 반사형 편광 필름 및 이를 포함하는 광원 장치
WO2018212266A1 (ja) バックライトユニットおよび液晶表示装置
KR20180007870A (ko) 편광판 일체형 색변환 필름 및 이를 포함하는 디스플레이 장치
JP2022022648A (ja) 発光装置および液晶表示装置
WO2021020337A1 (ja) バックライトユニットおよび液晶表示装置
TWI357526B (ja)
JP6412258B2 (ja) 透明スクリーン
JP7189170B2 (ja) 面状照明装置
JP7242886B2 (ja) バックライトおよび液晶表示装置
JP7333263B2 (ja) 波長選択性反射フィルムおよびバックライトユニット
JP7104803B2 (ja) 反射シートおよび発光装置
WO2022209954A1 (ja) 加飾シート、表示装置及び自動車車内用内装
JP2016157555A (ja) 面光源装置および画像表示装置
WO2021060394A1 (ja) 光学素子
KR101135364B1 (ko) 광대역 반사형 편광 필름 및 이를 포함하는 광원 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200707

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200903

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6833023

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250