JP2016157555A - 面光源装置および画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導光板と、上記導光板の側面に配され上記導光板内に光を入射させる光源と、上記導光板の背面に配される反射板とを含む面光源装置であって、
上記面光源装置は、上記導光板の前面に光を出射し、上記反射板は円偏光反射層を含み、上記円偏光反射層はコレステリック液晶層を含み、上記反射板は透明媒体を含み、上記円偏光反射層は両面において上記透明媒体と直接または接着層を介して直接接しており、上記円偏光反射層は、上記反射板の上記導光板側表面に対して傾斜している傾斜部を含む面光源装置、ならびに上記面光源装置をバックライトユニットとして含む画像表示装置。
【選択図】図2
Description
[1]導光板と、上記導光板の側面に配され上記導光板内に光を入射させる光源と、上記導光板の背面に配される反射板とを含む面光源装置であって、
上記面光源装置は、上記導光板の前面に光を出射し、
上記反射板は円偏光反射層を含み、
上記円偏光反射層はコレステリック液晶層を含み、
上記反射板は透明媒体を含み、
上記円偏光反射層は両面において上記透明媒体と直接または接着層を介して直接接しており、
上記円偏光反射層は、上記反射板の上記導光板側表面に対して傾斜している傾斜部を含む面光源装置。
[2]上記傾斜部の傾斜角が8度〜25度である[1]に記載の面光源装置。
[3]上記傾斜部の傾斜方向が上記光源の方向である[1]または[2]に記載の面光源装置。
[4]上記透明媒体が、断面が鋸波形状である表面を有し、
上記鋸波形状の表面に上記円偏光反射層が直接または接着層を介して直接接している[1]〜[3]のいずれか一項に記載の面光源装置。
[5]上記透明媒体が、断面が三角波形状である表面を有し、
上記三角波形状の表面に上記円偏光反射層が直接または接着層を介して直接接している[1]〜[3]のいずれか一項に記載の面光源装置。
[7]上記ドットの間隔が上記光源から離れるに従って小さくなっている、[6]に記載の面光源装置。
[8]上記円偏光反射層がコレステリック液晶層を2層以上含み、2層以上の上記コレステリック液晶層が互いに異なる選択反射の中心波長を有する[1]〜[7]のいずれか一項に記載の面光源装置。
[9]2層以上の上記コレステリック液晶層が互いに直接接している[8]に記載の面光源装置。
[10]上記円偏光反射層がコレステリック液晶層を3層以上含み、3層以上の上記コレステリック液晶層が互いに異なる選択反射の中心波長を有する[8]または[9]に記載の面光源装置。
[11][1]〜[10]のいずれか一項に記載の面光源装置をバックライトユニットとして含む画像表示装置。
[12]上記面光源装置、バックライト側偏光板、液晶セル、視認側偏光板をこの順で含む液晶表示装置である[11]に記載の画像表示装置。
[13]シースルー型である[11]または[12]に記載の画像表示装置。
本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本明細書において、各数値、数値範囲、定性的な表現(例えば、「一定」、「同一」、「全部」、「いずれも」または「全面」等の表現)、および「長方形」などの形状の表現については、本技術分野で一般的に許容される誤差を含む数値、数値範囲、性質および形状を示していると解釈されるものとする。
本明細書において、例えば、「45度」、「平行」、「垂直」あるいは「直交」等の角度は、特に記載がなければ、厳密な角度との差異が5度未満の範囲内であることを意味する。厳密な角度との差異は、4度未満であることが好ましく、3度未満であることがより好ましい。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレートおよびメタクリレートのいずれか一方または双方」の意味で使用される。
面光源装置は導光板、光源、および反射板を含む。面光源装置はそのまま、照明として用いることができるが、画像表示装置のバックライトとして使用することが特に好ましい。
図2に、面光源装置の例の断面を模式的に示す。導光板2のいずれか1つ以上の側面には光源3が配置されている。光源3は光源3から出射した光が導光板に入射するように配置される。導光板の背面側には、反射板4が配置されており、導光板から出射した光の少なくとも一部を導光板側に反射する。本明細書において、背面というときは、面光源装置の光照射側から遠い方の面を意味する。すなわち、面光源装置を画像表示装置のバックライトとして使用する場合に画像表示側から遠くなる面が背面である。一方、本明細書において、光照射側面であって、面光源装置を画像表示装置のバックライトとして使用する場合に画像表示側に近い方の面を前面ということがある。
前面側から見たときの面光源装置の形状は、特に限定されないが、長方形(正方形含む)であることが好ましい。
導光板は、側面から入射した光を導光板内部での全反射により全体に伝達させる。前面側から見たときの導光板の形状は特に限定されないが、長方形(正方形含む)であることが好ましい。面光源装置を画像表示装置のバックライトとして使用する場合は、前面側から見たときの導光板の形状は、画像表示部の画面サイズに適合するように選択すればよい。面光源装置の形成部材として、特に薄型の面光源装置の形成部材として、導光板は板状、フィルム状、またはシート状であることが好ましく、厚みは、0.2mm以上10mm以下であればよく、0.4mm以上5.0mm以下であることが好ましく、0.6mm以上3.0mm以下であることがより好ましい。
光を拡散させる構成の例としては、特開2005−249882号公報、特開2012−151048号公報、または特開2014−194880号公報等に記載のように、導光板の前面や背面にドットを設ける構成;特表2005−521994号公報に記載のように、サンドブラスト工程によって導光板表面に微細陰刻した構成;特開平5−341284号公報に記載のように、導光板の樹脂中に光散乱用の酸化物粒子を分散させた構成、WO2009−157243号公報に記載のように、導光板の背面に、白インクのドットを印刷した構成、特開2003−215351号公報に記載のように、導光板の光出射面に、多角の凹所を形成した構成が挙げられる。シースルーの面光源装置とするために、少なくとも前面側から背面側の視認が可能な程度に光を拡散させる構成であればよい。上記の例のうち、特に、導光板表面にドットを設ける構成が好ましい。
ドットは、基材となる透光性樹脂基板等の表面への硬化性樹脂の印刷により形成すればよい。ドットは複数、必要に応じてパターン状に形成されていればよい。印刷方法としては、スクリーン印刷、インクジェット印刷などが挙げられる。ドットは、基材の両面に印刷されていても、いずれか一方の面に印刷されていてもよい。基材の一方の面に印刷され、例えば、図2に示すように導光板の背面にドットが形成されることも好ましい。
ドットの形成に用いられる硬化性樹脂としてはアクリレート樹脂などの一般的な紫外線硬化性樹脂を用いることができる。
ドットの形成に用いられる硬化性樹脂は光拡散のための微粒子を含んでいてもよい。
ドット間隔は200μm以下、150μm以下、または100μm以下程度であればよく、20μm以上であることが好ましい。ドット間隔は、導光板前面において同一であっても、異なっていてもよい。ドット間隔は光源から離れるに従って小さくする勾配を付けてもよい。光量が減る光源から離れた部分での光の拡散を増加させ、面光源前面での出射光の量を均一にするためである。
ドット高さは、1μm〜20μmであればよく、3μm〜15μmであることが好ましく、5μm〜10μmであることがより好ましい。
光源は、導光板の側面に設けられる。導光板の形状が長方形であるときの光源が設けられる導光板の側面は、いずれか一面であってもよいが、対向する2面であってもよく、全ての側面に設けられていてもよい。これらのうち、いずれか一面に設けられていることが好ましい。光源は、点状光源を連続して配置して用いてもよく、線状光源を用いてもよい。点状光源を設ける場合は、例えば5mm〜20mmの配置間隔で配置して用いればよい。点状光源としては、LED光源を用いることが好ましい。線状光源としては、CCFL(冷陰極管)を用いることができる。
反射板は導光板から出射した光を導光板側に反射する機能を有する。反射板は、透明媒体および円偏光反射層を含む。円偏光反射層は両面において透明媒体と直接または接着層を介して直接接している。すなわち、反射板は透明媒体、円偏光反射層、および透明媒体をこの順で含む。
反射板において、円偏光反射層は、反射板の導光板側表面に対して傾斜している傾斜部を含む。本発明者らは、円偏光反射層に傾斜部を設けることにより、面光源装置を画像表示装置のバックライトユニットとして用いた場合に画像表示装置の輝度が向上することを見出した。
反射板において、円偏光反射層の傾斜部を有する面は、透明媒体の形状で補完されて、反射板は厚みが一定である板状となっていればよい。
反射板の厚みは、100μm〜7.0mmであればよく、200μm〜4.0mmであることが好ましく、300μm〜2mmであることがより好ましい。
傾斜方向は、導光板に対する光源の位置や、導光板からの出射光との関係で、決定されていればよい。一般的には、傾斜方向が光源の方向となっていることが好ましい。言い換えると、光源が配された導光板の側面の延長面と円偏光反射層の傾斜部の延長面とが、円偏光反射層の導光板側の面を内側にして鋭角をなすように傾斜部を傾斜させることが好ましい。
円偏光反射層は、可視光領域のいずれかの波長で円偏光反射を示し、半透過半反射層として機能する。
円偏光反射層は可視光領域で選択反射を示すコレステリック液晶層を少なくとも1層含む。円偏光反射層は2層以上のコレステリック液晶層を含んでいてもよく、配向層などの他の層を含んでいてもよい。円偏光反射層はコレステリック液晶層のみからなることが好ましい。また、円偏光反射層が複数のコレステリック液晶層を含むときは、それらは隣接するコレステリック液晶層と直接接していることが好ましい。円偏光反射層は、3層、4層など、3層以上のコレステリック液晶層を含んでいることも好ましい。
円偏光反射層の膜厚は好ましくは2.0μm〜300μmの範囲、より好ましくは8.0μm〜200μmの範囲であればよい。
本明細書において、コレステリック液晶層は、コレステリック液晶相を固定した層を意味する。コレステリック液晶層を単に液晶層ということもある。
コレステリック液晶相は、特定の波長域において右円偏光または左円偏光のいずれか一方のセンスの円偏光を選択的に反射させるとともに他方のセンスの円偏光を透過する円偏光選択反射を示すことが知られている。本明細書において、円偏光選択反射を単に選択反射ということもある。
円偏光選択反射性を示すコレステリック液晶相を固定した層を含むフィルムとして、重合性液晶化合物を含む組成物から形成されたフィルムは従来から数多く知られており、コレステリック液晶層については、それらの従来技術を参照することができる。
上記式から分かるように、螺旋構造のピッチを調節することによって、選択反射の中心波長を調整できる。n値とP値を調節して、所望の波長の光に対して右円偏光または左円偏光のいずれか一方を選択的に反射させるために、中心波長λを調節することができる。
λd=n2×P×cosθ2
周期Pが同じで、同じ螺旋のセンスのコレステリック液晶層を積層することによっては、特定の波長での円偏光選択性を高くすることもできる。
以下、コレステリック液晶層の作製材料および作製方法について説明する。
上記コレステリック液晶層の形成に用いる材料としては、重合性液晶化合物とキラル剤(光学活性化合物)とを含む液晶組成物などが挙げられる。必要に応じてさらに界面活性剤や重合開始剤などと混合して溶剤などに溶解した上記液晶組成物を、仮支持体、配向膜、下層となるコレステリック液晶層などに塗布し、コレステリック配向熟成後、液晶組成物の硬化により固定化してコレステリック液晶層を形成することができる。
重合性液晶化合物としては、棒状液晶化合物を用いればよい。
コレステリック液晶層を形成する棒状の重合性液晶化合物の例としては、棒状ネマチック液晶化合物が挙げられる。棒状ネマチック液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。低分子液晶化合物だけではなく、高分子液晶化合物も用いることができる。
キラル剤はコレステリック液晶相の螺旋構造を誘起する機能を有する。キラル化合物は、化合物によって誘起する螺旋のセンスまたは螺旋ピッチが異なるため、目的に応じて選択すればよい。
キラル剤としては、特に制限はなく、公知の化合物(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4−3項、TN、STN用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載)、イソソルビド、イソマンニド誘導体を用いることができる。
キラル剤は、一般に不斉炭素原子を含むが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物あるいは面性不斉化合物もキラル剤として用いることができる。軸性不斉化合物または面性不斉化合物の例には、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファンおよびこれらの誘導体が含まれる。キラル剤は、重合性基を有していてもよい。キラル剤と液晶化合物とがいずれも重合性基を有する場合は、重合性キラル剤と重合性液晶化合物との重合反応により、重合性液晶化合物から誘導される繰り返し単位と、キラル剤から誘導される繰り返し単位とを有するポリマーを形成することができる。この態様では、重合性キラル剤が有する重合性基は、重合性液晶化合物が有する重合性基と、同種の基であることが好ましい。従って、キラル剤の重合性基も、不飽和重合性基、エポキシ基またはアジリジニル基であることが好ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基であることが特に好ましい。
また、キラル剤は、液晶化合物であってもよい。
液晶組成物における、キラル剤の含有量は、重合性液晶性化合物量の0.01モル%〜200モル%が好ましく、1モル%〜30モル%がより好ましい。
液晶組成物は、重合開始剤を含有していることが好ましい。紫外線照射により重合反応を進行させる態様では、使用する重合開始剤は、紫外線照射によって重合反応を開始可能な光重合開始剤であることが好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)等が挙げられる。
液晶組成物中の光重合開始剤の含有量は、重合性液晶化合物の含有量に対して0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5質量%〜5質量%であることがさらに好ましい。
液晶組成物は、硬化後の膜強度向上、耐久性向上のため、任意に架橋剤を含有していてもよい。架橋剤としては、紫外線、熱、湿気等で硬化するものが好適に使用できる。
架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のエポキシ化合物;2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、4,4−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン等のアジリジン化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、ビウレット型イソシアネート等のイソシアネート化合物;オキサゾリン基を側鎖に有するポリオキサゾリン化合物;ビニルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物などが挙げられる。また、架橋剤の反応性に応じて公知の触媒を用いることができ、膜強度および耐久性向上に加えて生産性を向上させることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
架橋剤の含有量は、3質量%〜20質量%が好ましく、5質量%〜15質量%がより好ましい。架橋剤の含有量が、3質量%未満であると、架橋密度向上の効果が得られないことがあり、20質量%を超えると、コレステリック液晶層の安定性を低下させてしまうことがある。
液晶組成物中には、安定的にまたは迅速にプレーナー配向のコレステリック液晶層とするために寄与する配向制御剤を添加してもよい。配向制御剤の例としては特開2007−272185号公報の段落〔0018〕〜〔0043〕等に記載のフッ素(メタ)アクリレート系ポリマー、特開2012−203237号公報の段落〔0031〕〜〔0034〕等に記載の式(I)〜(IV)で表される化合物などが挙げられる。
なお、配向制御剤としては1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
その他、液晶組成物は、塗膜の表面張力を調整し膜厚を均一にするための界面活性剤、および重合性モノマー等の種々の添加剤から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。また、液晶組成物中には、必要に応じて、さらに重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、色材、金属酸化物微粒子等を、光学的性能を低下させない範囲で添加することができる。
液晶組成物の調製に使用する溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機溶媒が好ましく用いられる。
有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばケトン類、アルキルハライド類、アミド類、スルホキシド類、ヘテロ環化合物、炭化水素類、エステル類、エーテル類、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、環境への負荷を考慮した場合にはケトン類が特に好ましい。
仮支持体、配向膜、下層となるコレステリック液晶層などへの液晶組成物の塗布方法は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ワイヤーバーコーティング法、カーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法などが挙げられる。また、別途支持体上に塗設した液晶組成物を転写することによっても実施できる。塗布した液晶組成物を加熱することにより、液晶分子を配向させる。加熱温度は、200℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましい。この配向処理により、重合性液晶化合物が、フィルム面に対して実質的に垂直な方向に螺旋軸を有するようにねじれ配向している光学薄膜が得られる。
液晶組成物は、仮支持体または仮支持体表面に形成された配向層の表面に塗布されコレステリック液晶層が形成されてもよい。仮支持体または仮支持体および配向層は、コレステリック液晶層形成後に剥離されればよい。
仮支持体の例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィン、セルロース誘導体、シリコーン、またはガラス板などが挙げられる。
特にポリマーからなる配向層はラビング処理を行ったうえで、ラビング処理面に液晶組成物を塗布することが好ましい。ラビング処理は、ポリマー層の表面を、紙、布で一定方向に、数回擦ることにより実施することができる。
配向層を設けずに仮支持体表面、または仮支持体をラビング処理した表面に、液晶組成物を塗布してもよい。
配向層の厚さは0.01〜5μmであることが好ましく、0.05〜2μmであることがさらに好ましい。
透明媒体は、反射板において、円偏光反射層の両面に直接または接着層を介して直接接している。傾斜部を有する円偏光反射層の両面に透明媒体を配した反射板により、面光源装置をシースルー型とすることができる。また面光源装置を画像表示装置のバックライトユニットとして用いた場合に画像表示装置の輝度の向上にも寄与する。
円偏光反射層の両面にある透明媒体は、同一の材料からなるものであってよく、異なるものであってもよいが、同一であることが好ましい。円偏光反射層の上記の傾斜部は、透明媒体の傾斜部に沿って形成されていればよく、2つの透明媒体は、互いに直接、接着されることができるような傾斜部を有する面をそれぞれ有することが好ましい。円偏光反射層は、それらの面に挟まれていればよい。
透明媒体は可視光領域において透明であればよい。すなわち、可視光の透過率が50%以上、60%以上、70%以上、80%以上、90%以上、または95%以上であればよい。
なお、本明細書において、位相差というときは、面内のレターデーションを表し、波長についての言及がないときは、波長550nmにおける面内のレターデーションを表す。本明細書において、面内のレターデーションはAXOMETRICS社製の偏光位相差解析装置AxoScanを用いて測定したものとする。波長λnmにおける面内のレターデーションRe(λ)はKOBRA 21ADHまたはWR(王子計測機器(株)製)において波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定することもできる。
1つの均一媒体からなる透明媒体としては、例えば、ガラス板およびプラスチック板などが挙げられる。透明媒体の材料の例として、具体的には、ガラスやポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレン、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィン、セルロース誘導体、シリコーン(シリコーンポリウレア等の変性シリコーンを含む)等のポリマーやアクリルモノマーやエポキシ、オキセタンモノマーを重合固定したものを挙げることができる。
なお、前述の配向層、支持体、後述の接着層等の面光源装置に含まれる他の層はいずれも、上記透明媒体について記載したように、透明であって、低複屈折性であり、かつ円偏光分離層の平均屈折率(面内平均屈折率)との屈折率の差が小さいことが好ましい。
面光源装置は円偏光反射層と透明媒体との接着のための接着層を含んでいてもよい。また、面光源装置または、後述の画像表示装置は、コレステリック液晶層同士の接着、面光源装置と各種光学フィルムとの接着、面光源装置と画像表示部との接着、その他、各層の接着のための接着層を含んでいてもよい。接着層は接着剤から形成されるものであればよい。
接着剤としては硬化方式の観点からホットメルトタイプ、熱硬化タイプ、光硬化タイプ、反応硬化タイプ、硬化の不要な感圧接着タイプがあり、それぞれ素材としてアクリレート系、ウレタン系、ウレタンアクリレート系、エポキシ系、エポキシアクリレート系、ポリオレフィン系、変性オレフィン系、ポリプロピレン系、エチレンビニルアルコール系、塩化ビニル系、クロロプレンゴム系、シアノアクリレート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリスチレン系、ポリビニルブチラール系などの化合物を使用することができる。作業性、生産性の観点から、硬化方式として光硬化タイプが好ましく、光学的な透明性、耐熱性の観点から、素材はアクリルレート系、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系などを使用することが好ましい。
本発明の面光源装置をバックライトユニットとして画像表示装置を形成することができる。このとき、面光源装置の前面側に画像表示部が設けられる。画像表示部を透過型で形成することによって、シースルー型の画像表示装置を作製することができる。
画像表示部としては、例えば、面光源装置側からバックライト側偏光板、液晶セル、視認側偏光板をこの順で含む液晶表示パネルが挙げられる。すなわち、画像表示装置は、液晶表示装置であってもよい。液晶セルとしてはTFT型、STN型等の公知の液晶セルを用いることができる。
導光板と画像表示部との間には、光学フィルムを設けてもよい。例えば拡散フィルム、輝度向上フィルムなどを用いてもよい。導光板と画像表示部との間に設けられる光学フィルムは透明であることが好ましい。なお、画像表示装置をシースルー型とするためには、導光板と画像表示部との間には、プリズムフィルムを設けないことが好ましい。
<導光板の作製>
厚み1mm、サイズ250mm×150mmのアクリル板を準備し、表面に対し、UVランプを用いて積算光量100mJ/cm2の紫外線を照射した。この表面に対してインクジェットヘッドを用いて、下記組成のインクによるドットの印刷を行った。印刷機には、富士フイルムディマティクス社製のインクジェットプリンターDMP-2831を用いた。ドット間の距離がアクリル板の長手方向に50μmから75μmの間で一律に増加する密度勾配を持つようにした。印刷したインクに室温、N2雰囲気状態でフュージョンUVシステムズ(株)製無電極ランプ「Dバルブ」(90mW/cm2)にて、出力60%で10秒間UV照射して、硬化し、形状が直径30μm、高さ7μmのドーム状のドットを形成した。
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インク組成 (質量%)
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サートマージャパン社製2官能モノマーSR213 64
共栄社化学社製 単官能モノマー ライトアクリレートIB−XA 14
サートマージャパン社製 ウレタンアクリレート CN981B88 17
BASFジャパン社製 重合開始剤 イルガキュア819 5
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ライン状に配置された白色LEDを、上記導光板の、ドットの密度が小さい方の短辺の側面に接着剤を用いて装着し、導光光源を形成した。LED光源としては、日亜化学工業社製の側面発光パッケージNSSW306Dを用いた。接着剤としては、ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ社製エポキシ系接着剤のアラルダイト スタンダードを使用した。
下記各成分を混合し、コレステリック液晶性混合物(R)を調製した。
・化合物1 80質量部
・化合物2 20質量部
・フッ素系水平配向剤1 0.1質量部
・フッ素系水平配向剤2 0.007質量部
・右旋回性キラル剤LC756(BASF社製)
目標の反射波長に合わせて調整
・重合開始剤IRGACURE819(BASF社製) 3質量部
・溶媒(メチルエチルケトン) 溶質濃度が30質量%となる量
(1)1層目の塗布液R3を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の膜の厚みが4.0μmになるように、仮支持体のラビング処理面表面に、室温にて塗布した。
(2)室温にて30秒間乾燥させて溶剤を除去した後、95℃の雰囲気で2分間加熱し、その後30℃で、フュージョンUVシステムズ(株)製無電極ランプ「Dバルブ」(90mW/cm2)にて、出力60%で6〜12秒間UV照射し、コレステリック液晶相を固定して、コレステリック液晶層を作製し、室温まで冷却した。
(3)得られたコレステリック液晶層表面に2層目の塗布液R2を塗布して上記工程(1)及び(2)を繰り返した。さらに、得られた2層目のコレステリック液晶層表面に3層目の塗布液R1を塗布して上記工程(1)及び(2)を繰り返して、コレステリック液晶層3層からなる円偏光反射層を形成した。
300℃において鋳型成型法で形成した、サイズ250mm×150mmで、長手側面から見て図1-(a)に示す鋸波形状の断面形状を有するアクリル板を準備した。図で横方向の傾斜周期は3mm、傾斜の角度は水平を基準として19度(傾斜角)とした。
上記で作製したアクリル板の鋸波形状の断面形状を有する上面側に、DIC株式会社製UV硬化型接着剤Exp.U12034−6を噴霧塗布し、減圧下で上記で作製した円偏光反射層のコレステリック液晶層面を接着剤面と貼り合せ、その後50℃でフュージョンUVシステムズ(株)製Dバルブ(ランプ90mW/cm)にて出力60%で6〜12秒間UV照射した。その後、仮支持体を剥離し図1-(b)のような円偏光反射層付き基板を形成した。
得られた基板の液晶層の上面側に、DIC株式会社製UV硬化型接着剤Exp.U12034−6を噴霧塗布し、上記で作製した鋸波形状の断面形状を有するアクリル板を図1-(c)のように減圧下で貼り合わせ、その後50℃でフュージョン製Dバルブ(ランプ90mW/cm)にて出力60%で6〜12秒間UV照射し、反射板を得た。
作製した導光板と反射板を、図2のように組み合わせ、暗所でLEDを点灯して、図の上面方向から、ミノルタ社製色彩輝度計BM-5を用いて輝度を測定した。また、明所でLEDを消灯して、図の上面から導光板と反射透過基板を通して背景を見た場合の背景の視認性を目視で評価した。結果を表1に示した。
反射板を設置せずに、導光板を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。
<比較例2>
導光板の観察者側(図2では上側)に、市販のBEF(3M社製 プリズムシート)を設置した以外は、比較例1と同様に評価を行った。
導光板の観察者側とは逆側(図2では下側)に、下記のように作製した平坦な反射部材を設置した以外は、実施例1と同様に評価を行った。
実施例1と同様にして形成したコレステリック液晶層3層からなる反射透過層を、厚さ1mmの平坦な透明アクリル板に、反射透過層の液晶層面を実施例1で用いた接着剤を用いて、実施例1と同様にして貼り合せ、重合の後、仮支持体を剥離して平坦な反射部材を形成した。
2 導光板
3 光源
4 反射板
5 円偏光反射層
6 透明媒体
7 ドット
15 円偏光反射層の傾斜部
Claims (13)
- 導光板と、前記導光板の側面に配され前記導光板内に光を入射させる光源と、前記導光板の背面に配される反射板とを含む面光源装置であって、
前記面光源装置は、前記導光板の前面に光を出射し、
前記反射板は円偏光反射層を含み、
前記円偏光反射層はコレステリック液晶層を含み、
前記反射板は透明媒体を含み、
前記円偏光反射層は両面において前記透明媒体と直接または接着層を介して直接接しており、
前記円偏光反射層は、前記反射板の前記導光板側表面に対して傾斜している傾斜部を含む前記面光源装置。 - 前記傾斜部の傾斜角が8度〜25度である請求項1に記載の面光源装置。
- 前記傾斜部の傾斜方向が前記光源の方向である請求項1または2に記載の面光源装置。
- 前記透明媒体が、断面が鋸波形状である表面を有し、
前記鋸波形状の表面に前記円偏光反射層が直接または接着層を介して直接接している請求項1〜3のいずれか一項に記載の面光源装置。 - 前記透明媒体が、断面が三角波形状である表面を有し、
前記三角波形状の表面に前記円偏光反射層が直接または接着層を介して直接接している請求項1〜3のいずれか一項に記載の面光源装置。 - 前記導光板の背面に、前記光源から入射した光を反射する材料を含む複数のドットが印刷されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の面光源装置。
- 前記ドットの間隔が前記光源から離れるに従って小さくなっている、請求項6に記載の面光源装置。
- 前記円偏光反射層がコレステリック液晶層を2層以上含み、2層以上の前記コレステリック液晶層が互いに異なる選択反射の中心波長を有する請求項1〜7のいずれか一項に記載の面光源装置。
- 2層以上の前記コレステリック液晶層が互いに直接接している請求項8に記載の面光源装置。
- 前記円偏光反射層がコレステリック液晶層を3層以上含み、3層以上の前記コレステリック液晶層が互いに異なる選択反射の中心波長を有する請求項8または9に記載の面光源装置。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載の面光源装置をバックライトユニットとして含む画像表示装置。
- 前記面光源装置、バックライト側偏光板、液晶セル、視認側偏光板をこの順で含む液晶表示装置である請求項11に記載の画像表示装置。
- シースルー型である請求項11または12に記載の画像表示装置。
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