JP2016071968A - リチウム含有金属酸化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高容量かつ高いサイクル特性を有するリチウムイオン二次電池の正極活物質として適用可能なリチウム含有金属酸化物を提供すること。
【解決手段】前駆体である金属酸化物を、無機酸または有機酸を含有する酸性水溶液と接触させる工程、および前記接触後の金属酸化物を、600℃以上1,000℃以下の温度で焼成する工程を順に経て合成され、Liが層状に配列した特定の層状結晶構造と、特定のスピネル結晶構造と、を有することを特徴とする、リチウム含有金属酸化物。
【選択図】なし

Description

本発明は、高容量で、かつ高いサイクル特性を有するリチウムイオン二次電池用の正極活物質として好適に用いることができるリチウム含有金属酸化物に関する。
近年の環境技術への関心の高まりに伴い、太陽光発電、風力発電等によって生み出された電気エネルギーの蓄電用途、電気自動車のバッテリー用途等において、蓄電デバイスに対する期待はますます高くなっている。特に、蓄電デバイスの代表であるリチウムイオン二次電池には、蓄電能力向上のために、さらなる高容量化が求められている。リチウムイオン二次電池の容量は、電池内の正極における正極活物質のリチウム含有量に支配される。そのため、リチウム含有量が多い正極活物質を開発することにより、リチウムイオン二次電池の高容量化が期待できる。
正極活物質は、一般に、1種類または複数種類のリチウム含有金属酸化物から構成される。リチウム含有金属酸化物として、組成式LiMeO{式中、MeはLi以外の1種類以上の金属元素、好ましくは遷移金属元素である。}で表される層状リチウム酸化物結晶を用いる現在のリチウムイオン二次電池の実容量は約160mAh/gであり、これ以上容量を増やすことは現実的に困難な状況になっている。
かかる問題に対して、リチウム含有金属酸化物中のリチウムの含有量をさらに増やすことによって高容量化を達成したリチウム含有金属酸化物が報告されている。
例えば特許文献1には、組成式ωLiMnO・(1−ω)LiMn2−γMe’γ{式中、0<ω<1であり、Me’はMn以外の金属元素であり、そして0≦γ≦0.5である。}で表されるリチウム含有金属酸化物が記載されている。このリチウム含有金属酸化物は、組成式LiMnOで表される層状リチウム酸化物結晶と、組成式LiMn2−γMe’γ{式中、Me’は、MnおよびLi以外の1種類以上の金属元素であり、そして0≦γ≦0.5である。}で表されるスピネル結晶構造を有する結晶とが固溶した結晶であり、前述の組成式LiMeOで表される層状リチウム酸化物結晶よりもリチウムの含有量が多い。
特許文献2には、前述のLiMeOと、LiMnOと、LiMn2−γMe’γとからなる3種類の結晶を固溶させた結晶を含むリチウム含有金属酸化物が記載されている。
リチウム含有金属酸化物を構成する結晶内に、リチウムの含有量が多い組成式LiMnOで表される結晶を固溶させたこれらのリチウム含有金属酸化物は、組成式LiMeOで表される現在のリチウム含有金属酸化物よりもリチウムの含有量が多い。このような高リチウム含量の金属酸化物を正極に用いたリチウムイオン二次電池は、その実容量として約200mAh/g以上の高い数値が報告されている。
米国特許第7635536号明細書 米国特許第7790308号明細書
しかしながら、組成式LiMnOで表される結晶を含むリチウム含有金属酸化物からなる正極活物質を用いたリチウムイオン二次電池は、一般に、充放電を繰り返した際の容量劣化が大きく(すなわちサイクル特性が不十分であり)、現状では実用化には至っていない。
かかる事情に鑑みて、本発明が解決しようとする課題は、高容量かつ高いサイクル特性を有するリチウムイオン二次電池の正極活物質として適用可能なリチウム含有金属酸化物を提供することである。
現在知られている組成式LiMnOで表される結晶を含むリチウム含有金属酸化物からなる正極活物質を用いたリチウムイオン二次電池がサイクル特性に劣る理由は定かではないが、本発明者等は次のように推測している。層状のリチウム含有金属酸化物であるLiMnOは、充放電を繰り返すと結晶構造が崩壊し、可逆的にリチウムの挿入脱離を行うことができなくなるためである。
本発明者等は、そこで、組成式LiMnOで表される層状リチウム酸化物結晶と、組成式LiMn2−γMe’γで表されるスピネル結晶構造とを有するリチウム含有金属酸化物内において、
組成式LiMn2−γMe’γで表されるスピネル結晶構造の分布状態を、
LiMnOの結晶構造が崩壊しないように粒子内部に存在させることにより、充放電を繰り返した際のLiMnOの結晶崩壊が抑制され、従って、サイクル特性が高く、かつ高容量のリチウムイオン二次電池が提供されると考えた。
本発明者は、上記の理論に従って、鋭意検討を行った。その結果、組成式LiMnOで表される層状リチウム酸化物結晶(ここで、Mnの一部が他の異なる金属元素に置換されていてもよい)を有するリチウム含有金属酸化物を、酸性水溶液と接触させた後、特定の温度で焼成する工程を経由して、リチウム含有金属酸化物中に組成式LiMn2−γMe’γで表されるスピネル結晶構造(ここで、該結晶構造中における、金属元素に対するリチウムの存在比が0.5倍等量ではなく、0.5倍等量以上1等量未満であるスピネル結晶構造であってもよい)を形成することにより、サイクル特性が向上することを見出し、本発明を完成するに至ったものである。すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1] 少なくとも、Liと、
Mnを含む1種類以上の金属元素と
を含むリチウム含有金属酸化物であって、以下の工程:
(1)前駆体である金属酸化物を、無機酸または有機酸を含有する酸性水溶液と接触させる工程、および
(2)前記接触後の金属酸化物を、600℃以上1000℃以下の温度で焼成する工程
を順に経て合成され、下記組成式(1):
LiMn1−xM’3−α・・・(1)
{式中、M’はMnおよびLi以外の1種類以上の金属元素であり、そして0≦x<1、および0≦α<1の関係を満足する。}で表されるLiが層状に配列した層状結晶構造と、
下記組成式(2):
Li1+kMn2−yMe’4―γ・・・(2)
{式中、Me’はMnおよびLi以外の1種類以上の金属元素であり、そして0≦k<1、0≦y≦0.5、および0≦γ<1の関係を満足する。}で表されるスピネル結晶構造と
を有することを特徴とする、前記リチウム含有金属酸化物。
[2] 下記組成式(3):
LiMeO・・・(3)
{式中、MeはLi以外の1種類以上の金属元素である。}で表されるLiが層状に配列した層状結晶構造をさらに有する、[1]に記載のリチウム含有金属酸化物。
[3] [1]または[2]に記載のリチウム含有金属酸化物を含有することを特徴とする、リチウムイオン二次電池用正極活物質。
[4] 正極活物質が、[3]に記載の正極活物質を含有することを特徴とする、リチウムイオン二次電池。
本発明にかかるリチウム含有金属酸化物は、リチウムイオン二次電池の正極活物質として好適に適用できる。本発明のリチウム含有金属酸化物を用いて製造されたリチウムイオン二次電池は、高容量かつ高いサイクル特性を有するため、電気自動車用、定置型電源用、モバイル機器の電源用の電池等に好適に利用可能である。
リチウム含有金属酸化物のX線回折スペクトルである。AおよびBは、それぞれ、実施例1および2で得られたリチウム含有金属酸化物のスペクトルであり、Cは比較例1における前駆体金属酸化物のスペクトルである。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を限定することを意図するものではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
<リチウム含有金属酸化物>
本実施形態にかかるリチウム含有金属酸化物は、少なくとも、
Liと、
Mnを含む1種類以上の金属元素と
を含み、以下の工程:
(1)前駆体である金属酸化物を、無機酸または有機酸を含有する酸性水溶液と接触させる工程、および
(2)前記接触後の金属酸化物を、600℃以上1,000℃以下の温度で焼成する工程
を順に経て合成され、下記組成式(1):
LiMn1−xM’3−α・・・(1)
{式中、M’はMnおよびLi以外の1種類以上の金属元素であり、そして0≦x<1、および0≦α<1の関係を満足する。}で表されるLiが層状に配列した層状結晶構造と、
下記組成式(2):
Li1+kMn2−yMe’4―γ・・・(2)
{式中、Me’はMnおよびLi以外の1種類以上の金属元素であり、そして0≦k<1、0≦y≦0.5、および0≦γ<1の関係を満足する。}で表されるスピネル結晶構造と
を有することを特徴とする。
前記組成式(1)で表されるLiが層状に配列した層状結晶構造としては、空間群
Figure 2016071968
に帰属される結晶構造でもよいし、空間群C2/mに帰属される結晶構造でもよいし、もしくは空間群P312に帰属される結晶構造でもよいし、またはこれらが混在した構造でもよい。
組成式(1)で表されるLiが層状に配列した層状構造が、MnおよびLi以外の1種類以上の金属元素M’を有する場合、当該M’は特に限定されるものではないが、本実施形態として好ましいものは、Ni、Co、Al、Mo、W、Ce、Nb、Mg、Fe、Cu、Ti、Sn、Pb、V、Zn、Ga、Ge、およびZrから選ばれる1種以上である。なかでも、3d軌道の有効核電荷が大きい金属元素がリチウムイオン二次電池の起電力を向上させるという点で好ましく、有効核電荷が6以上のFe、Co、Niから選ばれる1種以上がより好ましく、最も有効核電荷が大きいNiが、特に好ましい。また、高容量を発現し易いとの観点からは、多くの価数状態をとれる金属元素、特に第6族の遷移金属元素であるMoおよびWから選ばれる1種以上も好ましい。
マンガンおよび金属元素M’は、組成式(1)で表されるリチウム含有金属酸化物の結晶内で均一に分散していることが好ましい。この要件は、同種の金属元素の凝集が存在すると、その凝集部分が所望の結晶構造とは異なる構造になる可能性があるから、これを排除する趣旨である。
組成式(2)で表されるスピネル結晶構造としては、空間群
Figure 2016071968
に帰属されるディスオーダー構造でもよいし、空間群P432に帰属されるオーダー構造でもよいし、その両方の構造が混在していてもよい。スピネル結晶構造においては、kの値は一般的なスピネルでは0であるが、リチウムを過剰に含むスピネル結晶構造の場合、0<k<1の値をとってもよい。その際、スピネル結晶構造の一部または全体が岩塩構造等の、立方晶、斜方晶、正方晶等の他の結晶構造に近い構造に変形してもよい。
組成式(2)で表されるスピネル結晶構造が、マンガンおよびリチウム以外の1種類以上の金属元素Me’を有する場合、当該Me’は特に限定されるものではないが、Niを含むことが好ましい。この場合、当該Me’の割合を示すyの値は、0.5が最大値である。0.5を超えて、マンガンおよびリチウム以外の1種類以上の金属元素を導入しようとすると、スピネル結晶構造ではない構造が生成してしまう可能性がある。
組成式(2)で表されるスピネル結晶構造が含有する酸素の割合を示すγの値は、0に近い値をとる。γ=0のとき、スピネル結晶構造中の酸素原子が入るサイトには、すべて酸素原子が入っており、酸素欠損が無い状態となる。しかしながら、実際のスピネル結晶構造では酸素欠損が多かれ少なかれ発生し、γ>0となる場合が多い。ただし、γ<1でないとスピネル結晶構造を形成することは困難である。
組成式(2)で表されるスピネル結晶構造は、リチウム含有金属酸化物の粒子内部に均一に分散して存在していることが好ましいが、一部が表面に偏析していてもよい。なお、粒子内部での分散状態として、組成式(2)で表されるスピネル結晶構造がLiMnOで表される結晶構造と固溶してもよいし、固溶せずに独立に存在して分散していてもよい。
リチウム含有金属酸化物の結晶の内部で、
組成式(1)で表される層状結晶構造と、
組成式(2)で表されるスピネル結晶構造と
がどのような形態で分散しているかは、例えば以下のようにして知ることができる。すなわち、リチウム含有金属酸化物の結晶を収束イオンビーム等により厚さ約100nm以下の薄片に加工し、透過型電子顕微鏡を用いて結晶内の原子配列を観察する。特に、透過型電子顕微鏡の光学系における球面収差を補正した球面収差補正型走査透過型電子顕微鏡(Cs−STEM)およびCs−STEMに付随するエネルギー分散型X線分析装置を用いることにより、原子の配列および種類を高分解能で観察することができ、この画像観察から、リチウム含有金属酸化物中における結晶構造の平均サイズ、分散状態、および表面における偏析状態を求めることができる。
本実施形態におけるリチウム含有金属酸化物は、前記組成式(1)および(2)で表される結晶構造だけを有していてもよいし、下記組成式(3):
LiMeO・・・(3)
{式中、MeはLi以外の1種類以上の金属元素である。}で表されるLiが層状に配列した層状結晶構造が固溶した結晶構造を、さらに有するものであってもよい。
組成式(3)で表されるLiが層状に配列した層状結晶構造としては、空間群
Figure 2016071968
に帰属される結晶構造を有するものが好ましい。組成式(3)における1種類以上の金属元素Meは特に限定されるものではないが、本実施形態として好ましいものは、Mn、Ni、Co、Ti、Al、Mg、Mo、W、およびVから選ばれる1種以上である。特に、Mn、Co、およびNiから選ばれる1種以上を含有していることにより、3d軌道の有効核電荷が大きい金属元素がリチウムイオン二次電池の起電力を向上させるという点で好ましい。
なお、組成式(3)で表されるLiが層状に配列した層状結晶構造においては、金属元素Meに対する酸素原子の存在比が2倍等量の表記になっている。この表記は理想的な結晶構造の場合を示している。実際の結晶においては、製造段階または充放電過程において、若干の酸素の欠損が発生することがあり、金属元素Meに対して酸素原子が2倍等量より僅かに少なくなる場合もあるが、その場合も本実施形態に含まれる。
組成式(3)で表される層状結晶構造は、高容量を得易いという観点から、組成式(1)で表される層状結晶構造、および組成式(2)で表されるスピネル結晶構造から選ばれる1種以上と固溶していることが好ましい。なお、リチウム含有金属酸化物の結晶の内部で、組成式(3)で表される層状結晶構造がどのような形態で分散しているかは、上記のCs−STEMおよびCs−STEMに付随するエネルギー分散型X線分析装置を用いることにより求めることができる。
以下に、本実施形態における、リチウム含有金属酸化物を製造する方法について述べる。
本実施形態においては、前記組成式(1)で表されるLiが層状に配列した層状結晶構造を有するリチウム含有金属酸化物を前駆体金属酸化物として用い、該前駆体金属酸化物に対して、以下の工程:
(1)前駆体である金属酸化物を、無機酸または有機酸を含有する酸性水溶液と接触させる工程、および
(2)前記接触後の金属酸化物を、600℃以上1,000℃以下の温度で焼成する工程
を順に経ることにより、前駆体金属酸化物結晶内に前記組成式(2)で表されるスピネル結晶構造が形成され、本実施形態のリチウム含有金属酸化物が得られる。前記組成式(2)で表されるスピネル結晶構造の形成メカニズムは定かではないが、工程(1)における酸性水溶液との接触により、前駆体金属酸化物中のリチウムが酸性水溶液中に溶出し、その結果として金属酸化物中のリチウム量が減少した状態が形成され;その状態から工程(2)において特定の温度領域で焼成することよって、充放電におけるLiMnOの結晶構造の崩壊を抑制できるスピネル結晶構造が形成されると考えられる。
本実施形態において、前駆体として用いられる金属酸化物は、前記組成式(1)で表されるLiが層状に配列した層状結晶構造を有する金属酸化物である。前駆体金属酸化物は、前記組成式(3)で表されるLiが層状に配列した層状結晶構造を更に有していてもよい。しかしながら、前駆体金属酸化物は、前記組成式(2)で表されるスピネル結晶構造を有さないものであることが好ましい。
前駆体金属酸化物は、任意の方法によって製造されたものであってよい。前駆体金属酸化物は、湿式合成法および乾式合成法のいずれによっても合成することができる。前記湿式合成法としては、例えば共沈法、ゲル化燃焼法などを;
前記乾式合成法としては、例えばスプレードライ法、固相法などを
それぞれ挙げることができる。
共沈法による前駆体金属酸化物の製造は、定法に従って行うことができる。例えばMn塩と、式(1)におけるM’に相当する金属の塩とを、所定の割合で含有する水溶液を調製し、該水溶液にアルカリを加えて得られる沈殿を乾燥した後、Li塩を所定量添加して焼成する方法により、製造することができる。前記Mn塩およびM’塩の一部を、アルカリによって生ずる沈殿にLi塩とともに後添加し、必要に応じて粉砕・混合したうえで、焼成に供してもよい。
スプレードライ法は、Li塩と、Mn塩と、式(1)におけるM’に相当する金属の塩と、を、所定の割合で含有する溶液または懸濁液を調製し、該溶液または懸濁液を噴霧乾燥した後に焼成する方法である。前記金属塩の一部を、噴霧乾燥して得られる粉体に後添加し、必要に応じて粉砕・混合したうえで、焼成に供してもよい。前記溶液または懸濁液の溶媒としては、水が好ましい。
ゲル化燃焼法は、酸化性の配位子を有する金属塩と、燃焼性の配位子を有する金属塩とからなる燃焼性ゲルを熱処理して、該燃焼性ゲルを瞬時に熱分解させることにより、均質で微細な微粉体酸化物の粉体を得る技術である。
前記酸化性の配位子を有する金属塩としては、例えば硝酸塩、硫酸塩などを;
前記燃焼性の配位子を有する金属塩としては、例えばクエン酸塩、酢酸塩、グリシン塩、シュウ酸塩などを、それぞれ挙げることができる。これらの塩は、無水塩であっても含水塩であってもよい。酸化性の配位子を有する金属塩として硝酸塩を、燃焼性の配位子を有する金属塩としては酢酸塩を、それぞれ使用することが、最も好ましい。
ゲル化燃焼法においては、
先ず、上記のような酸化性の配位子を有する金属塩および燃焼性の配位子を有する金属塩を所定の割合で含有する水溶液を調製し、
次いで、前記水溶液から水を除去して均質な燃焼性ゲルとし、そして
この燃焼性ゲルを熱処理する。この熱処理によって得られた粉体を、更に粉砕・撹拌後、焼結を行って結晶の成長を調整してもよい。
上記において、焼成の温度および時間は、所望の結晶構造、結晶化度などに応じて、当業者が公知技術を参照しながら適宜に決定することができる。
以上のようにして、前駆体である金属酸化物が得られる。
以下、工程(1)および(2)について詳細に説明する。
[工程(1)]
工程(1)では、先ず、前記組成式(1)で表されるLiが層状に配列した層状結晶構造を有する金属酸化物(前駆体金属酸化物)を、無機酸または有機酸を含有する酸性水溶液中に投入し、前記前駆体金属酸化物の表面が酸性水溶液と接触するようにする。ここで用いる前駆体金属酸化物は、前記組成式(1)で表される層状結晶構造だけを有していてもよいし、前記組成式(3)で表される層状結晶構造が固溶した結晶構造を有するものであってもよい。
この時、接触効率をより高めるために、前駆体金属酸化物の入った酸性水溶液に対して、例えば撹拌、超音波照射などの、固体粒子と液体との接触効率を向上させる公知の方法を実施することができる。
前記無機酸および有機酸としては、それぞれ、水溶液中でプロトンを放出できるものであれば特に限定されるものではない。
前記無機酸としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸、ホウ酸、フッ化水素酸、リン酸を挙げることができる。この中で、安価であり、プロトンを容易に放出し、かつ、不純物となる余剰な残渣が残り難いという点で、硫酸、塩酸、および硝酸から選択される1種以上を使用することが好ましい。
前記有機酸としては、例えば、酢酸、ギ酸、クエン酸、シュウ酸等を挙げることができる。この中で、安価であり、プロトンを容易に放出し、かつ、不純物となる余剰な残渣が残り難いという点で、酢酸およびギ酸から選択される1種以上を使用することが好ましい。
上記無機酸または有機酸は、それぞれ単独で用いてもよいし、複数の無機酸または有機酸の混合物として用いてもよい。
前駆体金属酸化物を添加する前の、酸性水溶液中におけるプロトンの濃度としては、0.0001mol/L以上0.05mol/L以下が好ましく、より好ましくは0.0005mol/L以上0.025mol/L以下であって、さらに好ましくは0.001mol/L以上0.01mol/L以下である。プロトンの濃度が0.0001mol/L未満であると、酸による金属酸化物のリチウムの溶出が十分に進まず、本発明の効果が奏されない場合がある。また、プロトンの濃度が0.05mol/L超過であると、酸による金属酸化物のリチウムの溶出が進みすぎて、正極活物質としての性能が劣化する場合がある。
前記酸性水溶液の液量としては、該酸性水溶液中に投入する前駆体金属酸化物に含有されるLi原子の量に対する液中のプロトンの量として、0.01モル%以上80モル%以下の範囲になるようにすることが好ましく、より好ましくは0.1モル%以上50モル%以下、さらに好ましくは0.1モル%以上20モル%以下の範囲である。前記プロトンの量が0.01モル%未満であると、酸による前駆体金属酸化物のリチウムの溶出が十分に進まず、本発明の効果が奏されない場合がある。また、前記プロトンの量が80モル%超過であると、酸による前駆体金属酸化物のリチウムの溶出が進みすぎて、正極活物質としての性能が劣化する場合がある。以上より、投入する前駆体金属酸化物の重量に対して、酸性水溶液の好適なプロトン濃度および液量範囲を算出することができる。
必要に応じて、無機酸または有機酸を含有する酸性水溶液に、各種の有機溶剤、添加物などを添加して用いてもよい。
前駆体金属酸化物の表面を酸性水溶液と接触させる際には、該酸性水溶液の温度が低いほうがよい。好ましくは0℃以上30℃以下であり、より好ましくは0℃以上10℃以下、最も好ましくは0℃以上5℃以下であって、0℃に近いほど好ましい。ただし、酸性水溶液が凍結せず流動性が確保されていれば、0℃以下であってもよい。温度が低すぎる場合には、酸性水溶液の流動性が低下し、固体粒子と液体との接触効率が低下して、本発明の効果が奏されない場合がある。この傾向は、特に酸性水溶液の温度が0℃未満である場合に顕著である。一方、酸性水溶液の温度が30℃超過であると、酸による前駆体金属酸化物のリチウムの溶出が進みすぎて、正極活物質としての性能が劣化する場合がある。
前駆体金属酸化物の表面が酸性水溶液と接触している時間は、1分以上24時間以内が好ましく、より好ましくは10分以上12時間以内であり、さらに好ましくは1時間以上6時間以内であり、最も好ましくは1.5時間以上3時間以内である。接触時間が1分以下であると、酸による前駆体金属酸化物のリチウムの溶出が十分に進まず、本発明の効果が奏されない場合がある。また、接触時間が24時間以上であると、酸による前駆体金属酸化物のリチウムの溶出が進みすぎて、正極活物質としての性能が劣化する場合がある。
ここで、前駆体金属酸化物の表面が酸性水溶液と接触している時間が長くなると、水溶液中のプロトン濃度が減少していく場合がある。そのような場合には、新たにプロトン源として無機酸または有機酸を追加してもよいし、プロトン濃度が減少した状態をそのまま保持してもよい。酸を追加する場合、前記のプロトン量は、当初添加した酸から発生するプロトンの量と、後添加する酸から発生するプロトンの量との合計量として理解すべきである。
上記の工程により、前駆体金属酸化物からリチウムが溶出して化学的に変化した部位が形成される。その後、ろ取、遠心分離等の公知の方法により、水溶液中から金属酸化物を分離・回収する。分離・回収された金属酸化物は、必要に応じて水洗してもよいし、そのまま次の焼成工程に供してもよい。水洗を行う場合には、洗浄水の温度は低いほうがよく、好ましくは0℃以上30℃以下であり、より好ましくは0℃以上10℃以下、最も好ましくは0℃以上5℃以下であって、0℃に近いほど好ましい。温度が30℃超過であると、酸によって変化した部位が洗浄中に壊れてしまい、正極活物質としての性能が劣化する場合がある。
[工程(2)]
次に、酸性水溶液との接触によってリチウムが溶出し、化学的に変化した部位を有する金属酸化物を焼成する。酸性水溶液との接触により化学的に変化した部位を有する金属酸化物を焼成することにより、当該部分の少なくとも一部がスピネル結晶構造に変化して、本実施形態にかかるリチウム含有金属酸化物が得られる。
工程(2)における焼成温度は、600℃以上1,000℃以下がよく、好ましくは600℃以上800℃以下がよい。600℃以上で焼成することにより、前記組成式(1)で表される層状結晶構造の構造崩壊を抑制し得るスピネル結晶構造を好適に形成し、サイクル特性の向上に寄与できる。焼成温度が600℃未満であると、酸によりリチウムが溶出し化学的に変化した部位のスピネル結晶構造への変化が十分に進まず、本発明の効果が奏されない場合がある。焼成温度が1,000℃より高いと、リチウム含有金属酸化物の結晶成長が進行し過ぎて粒子径が大きくなりすぎるため、放電時に大電流を流し難くなり好ましくない。
焼成は大気中で行ってもよいし、酸素中、または不活性ガス中(例えば窒素中、アルゴン中など)で行ってもよい。エチレンガス、プロピレンガスなどの炭化水素系ガス中で行ってもよい。
[リチウム含有金属酸化物]
本実施形態にかかるリチウム含有金属酸化物において、前記組成式(2)で表されるスピネル結晶構造の存在割合は、下記数式(1):
0.005≦M/(M+M+M)≦0.05・・・(1)
{式中、Mは組成式(1)で表されるLiが層状に配列した層状結晶構造のモル分率であり、Mは組成式(2)で表されるスピネル結晶構造のモル分率であり、そしてMは組成式(3)で表されるLiが層状に配列した層状結晶構造のモル分率である}の関係を満たすことが好ましい。上記数式(1)は、組成式(2)で表されるスピネル結晶構造の割合が、モル分率で0.5%以上5%以下であることが好ましいことを示すものである。この条件を満足することにより、高いサイクル特性を有するリチウムイオン二次電池用のリチウム含有金属酸化物を得ることができる。スピネル結晶構造の存在割合が0.5%よりも少ないと、LiMnO構造の構造崩壊を抑制できず、本発明の効果が奏されない場合がある。一方でこの値が5%よりも多いと、正極活物質としての放電容量が減少するため、好ましくない。
スピネル結晶構造の存在割合は、誘電結合プラズマ発光分析測定(以下、ICP測定)によって構成元素の元素比率を測定することにより、算出することができる。具体的には、工程(1)および(2)を経た後のLiの減少量から算出することができる。
本実施形態にかかるリチウム含有金属酸化物は、一般には、一次粒子と、該一次粒子が凝集した二次粒子とからなる粉体である。本明細書における一次粒子とは、それ自身が単結晶である場合の他、複数の単結晶が異なる面方位で結合した多結晶が単位粒子を形成している場合も包含する概念である。二次粒子は、他の粒子との結合箇所がなく、1つの粒子として単離できる形態のものである。
一次粒子の平均粒子径である平均一次粒径は、特に限定されるものではない。しかしながら、平均一次粒径が大きくなりすぎると、最終的に得られるリチウム含有金属酸化物の結晶の平均一次粒径も大きくなる結果、放電時に大電流を流し難くなる。そのため、好適な平均一次粒径は、好ましくは2μm以下、より好ましくは1μm以下、さらに好ましくは0.5μm以下である。ただし、平均一次粒径が小さくなりすぎると電池としての耐久性(長期保存特性、充放電の繰り返しによる劣化特性等)が悪化するため、好適な平均一次粒径は、好ましくは0.05μm以上、より好ましくは0.1μm以上である。
なお、リチウム含有金属酸化物を構成する結晶の平均粒子径は、走査型電子顕微鏡を用いた画像に写る結晶の粒子径を複数測長して平均化することよって、あるいは、
不活性気体の物理吸着量を計測する比表面積測定(以下、BETと略す。)によって求めることができる。BETによって求められた平均粒子径は、粒子を真球の球体と仮定して算出したものとする。
<リチウムイオン二次電池>
本実施形態におけるリチウム含有金属酸化物を、正極活物質としてリチウムイオン二次電池に用いる際の一例を以下に示す。
リチウムイオン二次電池は、正極、負極、電解液、セパレーター、およびそれらを収納して電気的接続および絶縁をとるための外装体からなる。
[正極]
正極およびその製造方法の一例を以下に示す。
正極は、集電体と、該集電体上に形成された正極合剤層とから成る。本実施形態におけるリチウム含有金属酸化物は、この正極合剤層における正極活物質として適用される。
正極合剤層は、正極活物質としてのリチウム含有金属酸化物以外に、導電助剤およびバインダーを含有することが好ましい。ここで、導電助剤としては、電子を伝導できる公知のものであれば特に限定されないが、例えばグラファイト、アセチレンブラック、カーボンブラックなどに代表される炭素材料が好適である。また、バインダーとしては、正極に含まれる2種類以上の構成材料を結着できるものであれば特に限定されないが、例えばポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリル酸、スチレンブタジエンゴム、フッ素ゴムなどに代表されるポリマー材料が好適である。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。
前記集電体としては特に限定されないが、例えば、金属箔、エキスパンドメタル、パンチメタル、発泡メタル、カーボンクロス、カーボンペーパーなどが好適である。前記金属箔、エキスパンドメタル、パンチメタル、および発泡メタルを構成する金属としては、例えばアルミニウム、チタン、ステンレスなどが好適である。
正極は、例えば以下の操作によって形成することができる。
正極活物質としてのリチウム含有金属酸化物と、必要に応じて、上記の導電助剤、バインダーなどを加えて混合した正極合剤を、例えばN−メチルピロリドン(NMP)のような適当な溶剤に分散させて、正極合剤含有ペーストを調製する。次いで、この正極合剤含有ペーストを集電体上に塗布し、乾燥して正極合剤層を形成し、必要に応じてこれをさらに加圧して厚みを調整することによって、正極が製造される。
[負極]
本実施形態に用い得る負極としては、リチウムイオン二次電池に用いられる負極として従来公知のものを用いることができ、特に制限されない。
負極は、負極活物質としてリチウムイオンを吸蔵および放出することが可能な材料からなることが好ましい。すなわち、負極としては、リチウム金属を用いるか、あるいは
集電体と、該集電体上に負極合剤層とから成る負極を用いることが好ましい。後者の態様における負極合剤層に含有される負極活物質としては、例えば炭素負極活物質、リチウムと合金形成が可能な元素を含む負極活物質、ケイ素酸化物負極活物質、スズ酸化物負極活物質、リチウム含有化合物(例えばチタン酸リチウムなど)からなる負極活物質などより選ばれる1種以上が好ましい。この場合の負極活物質は、1種で、または2種以上を組合せて用いることが可能である。
前記の炭素負極活物質としては、例えばハードカーボン、ソフトカーボン、人造黒鉛、天然黒鉛、黒鉛、熱分解炭素、コークス、ガラス状炭素、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ、炭素繊維、活性炭、グラファイト、炭素コロイド、カーボンブラックなどが挙げられる。コークスとしては、例えばピッチコークス、ニードルコークス、石油コークスなどが挙げられる。また、有機高分子化合物の焼成体とは、フェノール樹脂やフラン樹脂等の高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものである。
前記のリチウムと合金形成が可能な元素を含む負極活物質としては、金属または半金属の単体、合金または化合物であることができ、これらの1種または2種以上の相を少なくとも一部に有するようなものであってもよい。本明細書において、「合金」には、全体として金属の性質を有するものであれば、非金属元素が含まれていてもよい。従って、本明細書における「合金」には、2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とを有するものも含まれる。金属元素および半金属元素としては、例えばチタン(Ti)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アルミニウム、インジウム(In)、ケイ素(Si)、亜鉛(Zn)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)、銀(Ag)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)などが挙げられる。
これらの中でも、長周期型周期表における4族または14族の金属元素および半金属元素が好ましく、特に好ましくはチタン、ケイ素、およびスズから選ばれる1種以上である。
スズの合金としては、例えば、スズ以外の第2の構成元素として、ケイ素、マグネシウム(Mg)、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン、およびクロム(Cr)からなる群より選ばれる1種以上の元素を有するものが挙げられる。
ケイ素の合金としては、例えば、ケイ素以外の第2の構成元素として、スズ、マグネシウム、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン、およびクロムからなる群より選ばれる1種以上の元素を有するものが挙げられる。
チタン化合物、スズ化合物、およびケイ素化合物としては、例えば、酸素または炭素を有するものが挙げられ、チタン、スズまたはケイ素に加えて、上述の第2の構成元素を有していてもよい。
負極の製造方法の一例は、例えば以下のとおりである。
上記負極活物質に、必要に応じて、導電助剤、バインダーなどを加えて混合した負極合剤を溶剤に分散させて負極合剤含有ペーストを調製する。バインダーとしては負極に含まれる2種類以上の構成材料を結着できるものであれば特に限定されない。特に、カルボキシメチルセルロース、スチレン−ブタジエンの架橋ゴムラテックス、アクリル系ラテックス、ポリフッ化ビニリデンなどが、バインダーとして好ましい。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。
次いで、この負極合剤含有ペーストを集電体に塗布し、乾燥して負極合剤層を形成する。得られた負極合剤層を、必要に応じて加圧して厚みを調整することによって、負極が製造される。負極における集電体は、例えば、銅箔、ニッケル箔、ステンレス箔等の金属箔により構成される。なお、負極活物質は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
[電解液]
リチウムイオン二次電池に用いられる電解液としては、少なくとも溶媒とリチウム塩とを含有し、二次電池の電解液として作用するものであれば特に限定されず、公知のものを用いることができる。前記溶媒としては、実質的に水を含有しない非水系溶媒から成ることが好ましい。
非水系溶媒としては、特に制限はなく、例えば、非プロトン性溶媒が挙げられ、中でも、非プロトン性極性溶媒が好ましい。
非水系溶媒の具体例としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、トランス−2,3−ブチレンカーボネート、シス−2,3−ブチレンカーボネート、1,2−ペンチレンカーボネート、トランス−2,3−ペンチレンカーボネート、シス−2,3−ペンチレンカーボネート、トリフルオロメチルエチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、および1,2−ジフルオロエチレンカーボネートに代表される環状カーボネート;γ−ブチロラクトン、およびγ−バレロラクトンに代表されるラクトン;メチルエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルブチルカーボネート、ジブチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、およびメチルトリフルオロエチルカーボネートに代表される鎖状カーボネート;アセトニトリル、プロピオノニトリル、ブチロニトリル、バレロニトリル、およびアクリロニトリルに代表されるモノニトリル;メチルプロピオネートに代表される鎖状カルボン酸エステル;ジメトキシエタンに代表される鎖状エーテルカーボネート化合物などが挙げられる。
リチウム塩としては、非水系二次電池の電解液に用いられているものであれば特に制限はなく、いずれのものであってもよい。リチウム塩としては、特に制限はないが、無機リチウム塩であることが好ましい。無機リチウム塩は、通常の非水系電解質として用いられているものであれば特に限定されず、いずれのものを用いもよい。そのような無機リチウム塩の具体例としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiSiF、LiSbF、LiAlO、LiAlCl、Li1212−b〔bは0〜3の整数〕などの他、多価アニオンと結合されたリチウム塩などが挙げられる。
リチウム塩は、非水系電解液中に0.1〜3mol/Lの濃度で含有されることが好ましく、0.5〜2mol/Lの濃度で含有されることがより好ましい。
[セパレーター]
本実施形態に用い得るセパレーターとしては、リチウムイオン二次電池に用いられる従来公知のものを用いることができ、特に制限されない。中でも、イオン透過性が大きく、機械的強度に優れる絶縁性の薄膜が好ましい。そのようなセパレーターとしては、例えば織布、不織布、合成樹脂製微多孔膜が挙げられ、これらの中でも、合成樹脂製微多孔膜が好ましい。合成樹脂製微多孔膜としては、例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレンを主成分として含有する微多孔膜、またはこれらのポリオレフィンの双方を共に含有する微多孔膜などのポリオレフィン系微多孔膜が好適に用いられる。不織布としては、例えばガラスを含むセラミック製、ポリオレフィン製、ポリエステル製、ポリアミド製、液晶ポリエステル製、アラミド製などの耐熱樹脂製の多孔膜が用いられる。これらの織布、不織布、及び合成樹脂製微多孔膜は、それぞれ、アルミナ、シリカなどから選択される1種類以上の無機物を内部に含んでいてもよく、該無機物によって表面が被覆されていてもよい。
セパレーターは、1種の微多孔膜を単層または複数積層したものであってもよく、2種以上の微多孔膜を積層したものであってもよい。
[外装体]
本実施形態のリチウムイオン二次電池に用い得る外装体は、従来公知のものを用いることができ、特に制限されない。外装体の材料としては、特に限定されないが、例えばステンレス、鉄、アルミニウムなどの金属、あるいはその金属の表面を樹脂で被覆したラミネートフィルム等が挙げられる。
[リチウムイオン二次電池の製造方法]
本実施形態におけるリチウムイオン二次電池は、上述の電解液、リチウム含有金属酸化物を用いて製造した正極、負極、およびセパレーターを用いて、公知の方法により製造される。例えば、正極と負極とを、その間にセパレーターを介在させた積層体とし、
該積層体を巻回して、積層体の巻回体に構成する態様;
該積層体を折り曲げて、交互に積層した複数の正極と負極との間にセパレータが介在する多層構造の積層体に構成する態様;
該積層体を複数層に積層して、交互に積層した複数の正極と負極との間にセパレータが介在する多層構造の積層体に構成する態様
などによって、電極積層体を構成する。次いで、該電極積層体を電池ケース(外装)内に収容して、電解液をケース内部に注液し、上記積層体を電解液に浸漬して封印することによって、リチウムイオン二次電池を製造することができる。或いは、ゲル化させた電解液を含む電解質膜を予め作製しておき、正極、負極、該電解質膜、およびセパレータを用いて、上述の方法に準じて電極積層体を形成した後、該電極積層体を電池ケース内に収容してリチウムイオン二次電池を製造する方法も可能である。
リチウムイオン二次電池の形状は、特に限定されず、例えば、円筒形、楕円形、角筒型、ボタン形、コイン形、扁平形、ラミネート形などが好適に採用される。
上記のようにして製造されたリチウムオン二次電池は、初回充電により電池として機能し得る。ここで、初回充電の際に電解液の一部が分解することにより、安定化する。初回充電の方法について特に制限はないが、0.001〜0.3Cで行われることが好ましく、0.002〜0.25Cで行われることがより好ましく、0.003〜0.2Cで行われることがさらに好ましい。なお、1Cとは電池が1時間で放電される電流値である。また、初回充電の途中に定電圧充電を経由して行われることも好ましい結果を与える。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
<リチウム含有金属酸化物の製造>
(1)前駆体金属酸化物の合成
以下の硫酸塩:
MnSO・5HO(関東化学株式会社製)2,563.5g、
NiSO・6HO(関東化学株式会社製)931.5g、および
CoSO・7HO(関東化学株式会社製)569.4g
を純水に溶解させて合計8,100mlとした水溶液Aを調製した。
炭酸ナトリウムNaCO(関東化学株式会社製)1,717.2gを純水に溶解させ、さらに28質量%アンモニア水(関東化学株式会社製)546.9mlを加えて合計8,100mlとした水溶液Bを調製した。
撹拌機構と、不活性ガスをバブリングさせる機構とを有する反応槽中で、硫酸ナトリウムNaSO(関東化学株式会社製)710.2gを純水に溶解させて合計5,000mlとした水溶液Cを調製した。この水溶液Cに対し、撹拌下に窒素ガスを吹き込みつつ、かつ、10分ごとに約520mlずつ反応槽から液を抜き出しつつ、水溶液Aおよび水溶液Bを各25.8mL/分の速度で同時に水溶液C中に滴下させ、水に難溶性の金属塩の粒子を反応槽中に生成させた。300分後に滴下を止め、反応槽内の液を回収し、ろ過して、沈殿およびろ液を得た。得られた沈殿につき、純水中で10分撹拌した後にろ過をする作業を繰り返し、ろ液の導電率が30mS/cm以下になるまで沈殿を洗浄した。
洗浄後の沈澱を80℃で真空乾燥させたもの2.00gと、平均一次粒径<2μm以下に粉砕した炭酸リチウムLiCO(本荘ケミカル株式会社製)0.953gとをよく混合した後、大気下500℃において5時間焼成した後、再度混合して、さらに大気下900℃において5時間焼成することにより、前駆体金属酸化物を得た。
この前駆体金属酸化物についてX線構造解析を行ったところ、組成式(1):
LiMn1−xM’3−α・・・(1)
{式中、M’はNiおよびCoから選ばれ、0≦x<1、そして0≦α<1の関係を満足する。}で表される層状結晶構造、および下記組成式(3):
LiMeO・・・(3)
{式中、MeはMn、NiおよびCoから選ばれる。}
で表される層状結晶構造の2つの結晶構造を有していることが分かった。
この前駆体金属酸化物をマイクロウェーブ(アナリティクイエナ社製、TOPwave(登録商標))により酸分解し、ICP測定(Perkin Elmer社製、Optima8300)を行った。その結果、上記金属酸化物における金属元素の組成比は、Li:Mn:Ni:Co=0.62:0.28:0.076:0.054(モル比)であることが分かった。これより、上記組成式(1)中のM’として、Niが存在していることが推定され、また、上記組成式(3)中のMeとして、Mn、Ni、およびCoの3種の金属元素が共存していることが確認された。
(2)酸水溶液との接触(工程(1))
次いで、前駆体金属酸化物1.5gを、氷浴により2℃に冷却されている0.005mol/Lの硫酸水溶液(関東化学株式会社製)100mLに入れ、スターラーにより400rpmで2時間撹拌して、硫酸との接触処理を行った。
(3)焼成処理(工程(2))
硫酸と接触後の酸化物をろ取し、氷浴により2℃に冷却されている純水100mLに入れ、スターラーにより400rpmで10分間撹拌洗浄した。これをろ取し、100℃において2時間乾燥した。その後、昇温速度10℃/分で600℃まで昇温し、600℃において5時間焼成して、リチウム含有金属酸化物を得た。
上記で得られたリチウム含有金属酸化物についてX線構造解析を行ったところ、2θ=36.5°付近にスピネル結晶構造由来の回折ピークが観測されたため、目的とするリチウム含有金属酸化物になっていることを確認した。図1のAに、本実施例で得られたリチウム含有金属酸化物のX線回折スペクトルを示した。
また、得られたリチウム含有金属酸化物の一部をとり、マイクロウェーブにより酸分解してICP測定を行った。その結果、該リチウム含有金属酸化物の金属元素の組成比が、Li:Mn:Ni:Co=0.59:0.29:0.070:0.050(モル比)であることが分かった。これにより、スピネル結晶の存在割合は2.6%であると算出された。
<リチウムイオン二次電池の製造>
本実施例においては、前述のようにして得られたリチウム含有金属酸化物を正極活物質として用いた。
この正極活物質と、導電助剤であるグラファイトの粉末(TIMCAL社製、KS−6)およびアセチレンブラックの粉末(電気化学工業社製、HS−100)と、バインダーであるポリフッ化ビニリデン溶液(クレハ社製、L#7208)とを固形分比として80:5:5:10の質量比で混合した。得られた混合物に、分散溶媒としてNMPを、固形分30質量%となるように投入してさらに混合することにより、正極合剤含有ペーストを調製した。このペーストを溶液を厚さ20μmのアルミニウム箔の片面に塗布し、溶剤を乾燥除去した後、ロールプレスで圧延して、厚さ60μmの正極を得た。なお、この正極の厚さは、アルミニウム箔の厚さを含む値である。
ステンレス製の円盤型電池ケース(外装体)に、負極として直径16mmに打ち抜いたリチウム金属箔(厚さ0.5mm)を挿入した。その上からポリエチレン製の微多孔膜からなるセパレーター、ガラス繊維製のセパレーター(ADVANTEC社製、GA−100、膜厚約500μm)、および直径16mmに打ち抜いた正極をこの順で挿入した。次いで、電池ケース内に、電解液を1.0mL注入し、正極、負極およびセパレーターを電解液に浸漬した後、電池ケースを密閉することにより、リチウムイオン二次電池を製造した。前記電解液としては、エチルメチルカーボネート(EMC)およびエチレンカーボネート(EC)から成る容量比7:3の混合溶媒中に、1mol/LのLiPFを溶解した溶液を用いた。
<電池評価>
得られたリチウムイオン二次電池(以下、単に「電池」ともいう。)を、25℃に設定した恒温槽(二葉科学社製、恒温槽PLM−73S)内に収容し、充放電装置(アスカ電子(株)製、充放電装置ACD−01)に接続した。次いで、その電池を0.1Cの定電流で充電し、4.7Vに到達した後、4.7Vの定電圧において電流が0.05mA以下になるまで充電した。次いで、0.1Cの定電流で2.0Vまで放電した。なお、1Cとは電池が1時間で放電される電流値である。
次に、その電池を0.3Cの定電流で充電し、4.6Vに到達した後、4.6Vの定電圧において電流が0.05mA以下になるまで充電し、その後、0.3Cの定電流で2.0Vまで放電する充放電サイクルを4回行った。さらに、その電池を0.3Cの定電流で充電し、4.6Vに到達した後、4.6Vの定電圧において電流が0.05mA以下になるまで充電し、さらに0.3Cの定電流で2.0Vまで放電する充放電サイクルを50回行った。この50回の間における各放電容量を計測した。最初の放電容量は242mAh/g、50回目の放電容量は222mAh/gであり、放電容量維持率は91.5%であった。
[実施例2]
上記実施例1において、「(3)焼成処理(工程(2))」における焼成温度を800℃に変更した以外は実施例1と同様にして、リチウム含有金属酸化物を製造した。得られたリチウム含有金属酸化物についてX線構造解析を行ったところ、2θ=36.5°付近にスピネル結晶構造由来の回折ピークが観測されたため、目的とするリチウム含有金属酸化物になっていることを確認した。図1のBに、本実施例で得られたリチウム含有金属酸化物のX線回折スペクトルを示した。また、得られたリチウム含有金属酸化物について、実施例1と同様にして行ったICP測定による金属元素の組成比は、Li:Mn:Ni:Co=0.59:0.29:0.072:0.052(モル比)であることが分かった。これにより、スピネル結晶の存在割合は2.6%であると算出された。
このリチウム含有金属酸化物を正極活物質として用いた以外は、実施例1と同条件でリチウムイオン二次電池を製造し、電池評価を行ったところ、最初の放電容量は242mAh/g、50回目の放電容量は221mAh/gであり、放電容量維持率は91.2%であった。
[実施例3]
上記実施例1において、「(2)酸水溶液との接触(工程(1))」における酸濃度を0.0005mol/Lに変更した以外は実施例1と同様にして、リチウム含有金属酸化物を製造した。
得られたリチウム含有金属酸化物について、実施例1と同様にして行ったICP測定による金属元素の組成比は、Li:Mn:Ni:Co=0.59:0.29:0.071:0.052(モル比)であることが分かった。これにより、スピネル結晶の存在割合は1.6%であると算出された。
このリチウム含有金属酸化物を正極活物質として用いた以外は、実施例1と同条件でリチウムイオン二次電池を製造し、電池評価を行ったところ、最初の放電容量は247mAh/g、50回目の放電容量は229mAh/gであり、放電容量維持率は92.6%であった。
[実施例4]
上記実施例3にいて、「(3)焼成処理(工程(2))」における焼成温度を800℃に変更した以外は実施例3と同様にして、リチウム含有金属酸化物を製造した。
得られたリチウム含有金属酸化物について、実施例1と同様にして行ったICP測定による金属元素の組成比は、Li:Mn:Ni:Co=0.59:0.29:0.071:0.051(モル比)であることが分かった。これにより、スピネル結晶の存在割合は2.3%であると算出された。
このリチウム含有金属酸化物を正極活物質として用いた以外は、実施例1と同条件でリチウムイオン二次電池を製造し、電池評価を行ったところ、最初の放電容量は245mAh/g、50回目の放電容量は227mAh/gであり、放電容量維持率は92.5%であった。
[比較例1]
本比較例では、前駆体金属酸化物に対して前記した工程(1)および(2)を経ず、そのまま正極活物質として用いた。図1のCに、本比較例で用いた前駆体金属酸化物のX線回折スペクトルを示した。2θ=36.5°付近にスピネル結晶構造由来の回折ピークが観測されず、目的とするリチウム含有金属酸化物にはなっていないことを確認した。
この前駆体金属酸化物をそのまま正極活物質として用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を製造し、実施例1と同様にして電池評価を行ったところ、最初の放電容量は234mAh/g、50回目の放電容量は210mAh/gであり、放電容量維持率は89.9%であった。
以上の結果を下記の表1にまとめた。
Figure 2016071968
本発明にかかるリチウム含有金属酸化物を正極活物質として用いたリチウムイオン二次電池は、高容量かつ長寿命であるから、各種民生用機器用電源、定置型電源、自動車用電源等に好適に利用可能である。

Claims (4)

  1. 少なくとも、Liと、
    Mnを含む1種類以上の金属元素と
    を含むリチウム含有金属酸化物であって、以下の工程:
    (1)前駆体である金属酸化物を、無機酸または有機酸を含有する酸性水溶液と接触させる工程、および
    (2)前記接触後の金属酸化物を、600℃以上1,000℃以下の温度で焼成する工程
    を順に経て合成され、下記組成式(1):
    LiMn1−xM’3−α・・・(1){式中、M’はMnおよびLi以外の1種類以上の金属元素であり、そして0≦x<1、および0≦α<1の関係を満足する。}で表されるLiが層状に配列した層状結晶構造と、
    下記組成式(2):
    Li1+kMn2−yMe’4―γ・・・(2)
    {式中、Me’はMnおよびLi以外の1種類以上の金属元素であり、そして0≦k<1、0≦y≦0.5、および0≦γ<1の関係を満足する。}で表されるスピネル結晶構造と
    を有することを特徴とする、前記リチウム含有金属酸化物。
  2. 下記組成式(3):
    LiMeO・・・(3)
    {式中、MeはLi以外の1種類以上の金属元素である。}で表されるLiが層状に配列した層状結晶構造をさらに有する、請求項1に記載のリチウム含有金属酸化物。
  3. 請求項1または2に記載のリチウム含有金属酸化物を含有することを特徴とする、リチウムイオン二次電池用正極活物質。
  4. 正極活物質が、請求項3に記載の正極活物質を含有することを特徴とする、リチウムイオン二次電池。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999033128A1 (fr) * 1997-12-22 1999-07-01 Ishihara Sangyo Kaisha, Ltd. Manganate de lithium, procede de production, et pile au lithium produite d'apres ce procede
JP2012146443A (ja) * 2011-01-11 2012-08-02 Asahi Glass Co Ltd リチウムイオン二次電池用の正極活物質およびその製造方法

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