JP2016070193A - エンジンの燃料制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】気筒内で拡散燃焼が生じるように、主噴射Qmと、前段噴射Qpi、Qprとを実施する場合において、前段噴射により噴射された燃料がピストン冠面4aに形成されたキャビティ10内におさまるタイミングで前段噴射を実施し、気筒内の局所当量比に関わる噴射系の変数を用いずに、気筒内の温度と、気筒内の圧力と、気筒に吸入される吸気の酸素濃度とに基づいて着火遅れτ_mを推定するとともに、この推定された着火遅れτ_mと目標着火時期とに基づいて前段噴射の噴射量と主噴射の噴射時期の少なくとも一方を補正する。
【選択図】図5
Description
この構成によれば、着火遅れを容易にかつ精度よく推定することができる。
図1は、本発明の一実施形態にかかるディーゼルエンジンシステムの全体構成を示す図である。本図に示されるディーゼルエンジンは、走行用の動力源として車両に搭載される4サイクルのディーゼルエンジンである。具体的に、このディーゼルエンジンは、複数の気筒2を有し軽油を主成分とする燃料の供給を受けて駆動されるエンジン本体1と、エンジン本体1に燃焼用の空気を導入するための吸気通路30と、エンジン本体1で生成された排ガス(燃焼ガス)を排出するための排気通路40と、排気通路40を通過する排ガスの一部を吸気通路30に還流するためのEGR装置50と、排気通路40を通過する排ガスにより駆動されるターボ過給機60とを備えている。
図2は、エンジン本体1の一部を拡大して示す断面図である。この図2および先の図1に示すように、エンジン本体1は、上下方向に延びるシリンダ(気筒)2が内部に形成されたシリンダブロック3と、シリンダに往復動(上下動)可能に収容されたピストン4と、ピストン4の冠面4aと対向する側からシリンダの端面(上面)を覆うように設けられたシリンダヘッド5と、潤滑油を貯溜するためにシリンダブロック3の下側に配設されたオイルパン6とを有している。
(3−1)システム構成
図5は、エンジンの制御系統を示すブロック図である。本図に示すように、当実施形態のディーゼルエンジンは、PCM(パワートレイン・コントロール・モジュール)70によって統括的に制御される。PCM70は、周知のとおり、CPU、ROM、RAM等から構成されるマイクロプロセッサである。
本実施形態におけるPCM70による吸気系の制御の流れを簡単に説明する。
本実施形態におけるPCM70による噴射系の制御について次に説明する。
図6は、エンジンの運転状態に応じた燃焼モードを示す図である。この図6に示すように、本実施形態では、運転領域(主としてエンジン回転数とエンジン負荷すなわち要求トータル噴射量とで決定される運転領域)に応じて、燃焼モードを拡散燃焼モードと予混合燃焼モードとの2つのモードとを切り替える。
次に、図9を用いながら、拡散燃焼モード実施時における噴射系の制御手順について説明する。以下では、第1領域A2_aにおける噴射系の制御手順、すなわち、前段噴射としてパイロット噴射Qpiとプレ噴射Qprとを実施する場合の噴射系の制御手順について説明する。なお、第2領域A2_bにおける制御手順は、以下に説明する手順(この(3−3−2)で説明する噴射系の制御手順および(3−3−3)で説明する噴射時期の補正手順)において、プレ噴射Qprに関するものを省略して、パイロット噴射Qpiをプレ噴射Qprと読みかえたものとなる。
(i)概要
上記ステップS5で実施される噴射時期の補正について次に説明する。
着火遅れ推定部72による着火遅れτ_mの推測手順について次に説明する。
この式において、φは、燃料が着火する直前の混合気の当量比であり、Pは、燃料が着火する直前の雰囲気圧力(燃焼室内の圧力)、詳細には、燃焼室内の酸素の分圧であり、Tは、燃料が着火する直前の雰囲気温度(燃焼室内の温度)であり、K1〜K4は、それぞれ定数である。
この式において、PTDCは圧縮上死点での非燃焼時の燃焼室9内の圧力、TTDCは圧縮上死点での非燃焼時の燃焼室9内の温度、NEはエンジン回転数、CCLDは燃焼室9内の酸素濃度(燃焼前の酸素濃度)である。また、A,B,C,D,Eはそれぞれ定数であり、これら定数のうち、A,C,Dは正の値、B,Eは負の値であって、圧力、温度、酸素濃度が高いほど着火遅れは短くなり、エンジン回転数が高いほど着火遅れは長くなる。
以上のように、本実施形態では、局所当量比を演算することなく、より詳細には、局所当量比に関わる噴射系の変数(噴射量や噴射時期や噴射圧)を用いることなく、着火遅れを簡単、かつ、精度よく推定することができる。そして、この推定した着火遅れに基づいて、メイン噴射の噴射時期を補正していることで、メイン噴射された燃料の着火時期をより適切な時期にすることができる。従って、本実施形態によれば、簡単、かつ、より確実に、良好なエンジン性能を確保することができる。
ここで、上記実施形態では、メイン燃焼の着火時期を適切な時期にするべく、メイン噴射の噴射時期を補正した場合について説明したが、この噴射時期に代えて、あるいは、噴射時期とともに前段噴射(パイロット噴射またはプレ噴射、あるいは、これら両方)の噴射量を補正してもよい。具体的には、推定した着火遅れが適正な量よりも長い場合、すなわち、メイン噴射Qmの基本噴射時期から推定した着火遅れ分遅角した時期が、メイン噴射の目標着火時期よりも遅角側となる場合には、着火遅れをより短くするために、メイン噴射の前の雰囲気温度圧力を高めるべく、前段噴射の噴射量を、予め設定された基本的な噴射量よりも多く補正し、推定した着火遅れが適正な量よりも短い場合、すなわち、メイン噴射Qmの基本噴射時期から推定した着火遅れ分遅角した時期が、メイン噴射の目標着火時期よりも進角側となる場合には、着火遅れをより長くするために、メイン噴射の前の雰囲気温度圧力を低下させるべく、前段噴射の噴射量を、予め設定された基本的な噴射量よりも少なく補正するように構成してもよい。
2 シリンダ
4 ピストン
5 シリンダヘッド
10 キャビティ
71 噴射制御部(噴射制御手段)
72 着火遅れ推定部(着火遅れ推定手段)
73 目標着火時期決定部(目標着火時期決定手段)
74 噴射時期補正量算出部(補正手段)
Claims (4)
- ピストン冠面にシリンダヘッドの底面から離間する方向に凹むキャビティが形成されたエンジンの燃料制御装置において、
エンジンの気筒内に燃料を噴射可能な噴射装置と、
エンジンの少なくとも一部の特定の運転領域に設定された特定領域において、気筒内で拡散燃焼が生じるように、主噴射と、当該主噴射よりも前のタイミングで当該主噴射の噴射量よりも少ない量の燃料を気筒内に噴射する前段噴射とを上記噴射装置に実施させる噴射制御手段とを備え、
上記噴射制御手段は、
上記特定領域において、上記主噴射の開始後、当該主噴射により噴射された燃料が着火するまでの時間である着火遅れを推定する着火遅れ推定手段と、
上記主噴射により噴射された燃料の着火時期の目標値である目標着火時期を決定する目標着火時期決定手段と、
推定された上記着火遅れおよび決定された上記目標着火時期に基づいて、上記特定領域における、上記前段噴射の噴射量と、上記主噴射の噴射時期の少なくとも一つを補正する補正手段とを含むとともに、
上記特定領域において、上記前段噴射を、当該前段噴射により噴射された燃料が上記キャビティ内に収まるタイミングで実施し、
上記着火遅れ推定手段は、
気筒内の局所当量比に関わる噴射系の変数を用いずに、気筒内の温度と、気筒内の圧力と、気筒に吸入される吸気の酸素濃度とに基づいて上記着火遅れを推定することを特徴とするエンジンの燃料制御装置。 - 請求項1に記載のエンジンの燃料制御装置において、
上記噴射制御手段は、上記前噴射の実施後気筒内で燃焼が開始されるまでの間における気筒内の局所当量比が2.0以上となるように、上記前段噴射を実施することを特徴とするエンジンの燃料制御装置。 - 請求項2に記載のエンジンの燃料制御装置において、
上記着火遅れ推定手段は、エンジン回転数に応じて上記着火遅れを補正することを特徴とするエンジンの燃料制御装置。 - 請求項3に記載のエンジンの燃料制御装置において、
上記着火遅れ推定手段は、
圧縮上死点での気筒内の圧力をPTDC、圧縮上死点での気筒内の温度をTTDC、エンジン回転数をNE、気筒内の酸素濃度をCCLDとし、A、B、C、D、Eを定数として、着火遅れτ_mを下式(1)を用いて推定することを特徴とするエンジンの燃料制御装置。
τ_m=A×PTDC B×exp(1/TTDC)C×NED×CCLDE ‥‥(1)
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