JP2016069239A - 水硬性組成物用添加剤 - Google Patents

水硬性組成物用添加剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2016069239A
JP2016069239A JP2014201664A JP2014201664A JP2016069239A JP 2016069239 A JP2016069239 A JP 2016069239A JP 2014201664 A JP2014201664 A JP 2014201664A JP 2014201664 A JP2014201664 A JP 2014201664A JP 2016069239 A JP2016069239 A JP 2016069239A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
additive
anion
hydraulic composition
mol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014201664A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6433222B2 (ja
Inventor
茂輝 横山
Shigeki Yokoyama
茂輝 横山
英生 保坂
Hideo Hosaka
英生 保坂
山口 貴史
Takashi Yamaguchi
貴史 山口
純夫 田村
Sumio Tamura
純夫 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paper Industries Co Ltd, Jujo Paper Co Ltd filed Critical Nippon Paper Industries Co Ltd
Priority to JP2014201664A priority Critical patent/JP6433222B2/ja
Publication of JP2016069239A publication Critical patent/JP2016069239A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6433222B2 publication Critical patent/JP6433222B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】水硬性組成物に適度な材料分離抵抗性を付与するとともに、水硬性組成物を製造後、所定時間経過した後も適度な材料分離抵抗性を有し、かつ水硬性組成物の流動保持性を長く保つことが可能な、水硬性組成物用添加剤の提供。【解決手段】A成分:アニオン変性セルロースナノファイバー及びB成分:オキシアルキレン基を有する不飽和単量体に由来する構成単位(I)、(α−アルキル)アクリル酸塩又は無水物からなる単量体に由来する構成単位(II)、及び不飽和カルボン酸エステル単量体に由来する構成単位(III)からなる群より選ばれる少なくとも2種以上の構成単位を含有する共重合体を含有する水硬性組成物用添加剤。【選択図】なし

Description

本発明は水硬性組成物用添加剤に関する。具体的にはセルロース系原料をアニオン変性し、得られたアニオン変性セルロースを解繊処理して得られる水硬性組成物用のセルロース系増粘剤、および水硬性組成物用の分散剤を含む水硬性組成物用添加剤に関する。
高流動コンクリート(加振機を用いることなく自己充填できるコンクリート)は、RC、PC、SRC構造などあらゆる構造物に適用されているが、その自己充填性を最も有効に利用できる構造物として、加振機の使用が困難な過密配筋部材、大部分が閉鎖された合成構造部材などに使用されている。
高流動コンクリートには高い流動性および適度な材料分離抵抗性が要求されている。高い流動性は水硬性組成物用分散剤(高性能AE減水剤など)の使用により発揮させ、適度な材料分離抵抗性は増粘剤の添加により発揮させている。
特許文献1には、水溶性セルロースエーテルを主成分とする増粘剤を使用した高流動性コンクリート(セメント組成物)が記載されている。特許文献2には、疎水化変性ヒドロキシエチルセルロースを増粘剤に使用した高流動性コンクリート(セメント組成物)が記載されている。特許文献3には、セメント添加剤としてのミクロフィブリル化セルロースの利用が記載されている。
特開2001−261419号公報 特開平09−183644号公報 国際公開第2011/039423号
しかしながら、各特許文献に記載されているセメント添加剤を用いて製造された水硬性組成物は、製造直後の材料分離抵抗性および作業性は改善されるものの、ある一定時間経過した後の流動保持性および作業性に関しては問題があった。すなわち、一定時間経過した後、過度に水硬性組成物の粘性が増大する、あるいは流動性が大幅に低下し、作業性が大幅に低下するという問題があった。
そこで、本発明は、水硬性組成物に適度な材料分離抵抗性を付与するとともに、水硬性組成物を製造後、所定時間経過した後も適度な材料分離抵抗性を有し、かつ水硬性組成物の流動保持性を長く保つことが可能な、水硬性組成物用添加剤を提供することを目的とする。
本発明は以下の[1]〜[7]を提供する。
[1]下記のA成分およびB成分を含有する水硬性組成物用添加剤。
<A成分>
アニオン変性セルロースナノファイバー。
<B成分>
下記一般式(1)で表される単量体に由来する構成単位(I)、下記一般式(2)で表される単量体に由来する構成単位(II)、および下記一般式(3)で表される単量体に由来する構成単位(III)からなる群より選ばれる少なくとも2種以上の構成単位を含有する共重合体。
Figure 2016069239
(式中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。pは、0〜2の整数を表し、qは0〜1の整数を表す。A1Oは、同一若しくは異なって、炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表す。nは、1〜300の整数を表す。R4は、水素原子または炭素原子数1〜30の炭化水素基を表す。)
Figure 2016069239
(式中、R5、R6、およびR7は、それぞれ独立に、水素原子、−CH3または−(CH2rCOOM2を表し、−CH3または−(CH2rCOOM2は互いに他の−COOM1または−(CH2rCOOM2と無水物を形成していてもよい。無水物を形成している場合、それらの基のM1、M2は存在しない。M1およびM2は同一若しくは異なって、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基または置換アルキルアンモニウム基を表す。rは0〜2の整数を表す。)
Figure 2016069239
(式中、R8、R9およびR10は、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。R11は炭素原子数1〜4のヘテロ原子を含んでよい炭化水素基を表す。sは、0〜2の整数を表す。)
[2]アニオン変性セルロースナノファイバーが、アニオン変性セルロースナノファイバーの絶乾重量に対して、カルボキシル基の量が0.6mmol/g〜2.0mmol/gである酸化セルロースナノファイバーである[1]に記載の水硬性組成物用添加剤。
[3]アニオン変性セルロースナノファイバーが、アニオン変性セルロースナノファイバーのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が0.01〜0.50であるカルボキシメチル化セルロースナノファイバーである[1]に記載の水硬性組成物用添加剤。
[4]前記B成分が2種類以上の異なる共重合体を含んでなる、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の水硬性組成物用添加剤。
[5]中流動性コンクリート、高流動性コンクリート、および水中不分離性コンクリートのいずれかに用いられる[1]〜[4]のいずれか1項に記載の水硬性組成物用添加剤。
[6]グラウトまたは注入グラウトに用いられる[1]〜[4]のいずれか1項に記載の水硬性組成物用添加剤。
[7][1]〜[4]のいずれか1項に記載の水硬性組成物用添加剤を含有する水硬性組成物。
本発明によれば、水硬性組成物に適度な材料分離抵抗性を付与することができる水硬性組成物用添加剤を提供する。本発明の水硬性組成物用添加剤を用いて調製された水硬性組成物は、調製後所定時間経過した後も適度な材料分離抵抗性を有し、かつ流動保持性を長く保つことが可能である。
本発明の水硬性組成物用添加剤を使用することにより、従来から使用されているヒドロキシエチルエーテルなどの水硬性組成物用増粘剤と同等またはそれ以上の適度な材料分離抵抗性を水硬性組成物に付与できる。
このため、本発明の水硬性組成物用添加剤は、各種水硬性組成物、中でも、中流動性コンクリート、高流動性コンクリート、水中不分離性コンクリート等のコンクリートに好適に使用することができる。また、空洞、空隙、隙間などを埋めるために注入する流動性の液体(例えば、グラウト、注入グラウト)の添加剤として好適に使用することができる。
<水硬性組成物用添加剤>
本発明の水硬性組成物用添加剤は、セルロース系増粘剤としてのA成分および分散剤としてのB成分を含有する。A成分、B成分について以下に順次説明する。
<A成分>
A成分は、アニオン変性セルロースナノファイバー(アニオン変性CNF)である。
アニオン変性CNFは、通常は微細繊維である。アニオン変性CNFの繊維幅は、通常4nm程度〜500nm程度である。アニオン変性CNFのアスペクト比は、通常100以上である。
アニオン変性CNFの製造方法は、例えば、セルロース系原料をアニオン変性し、得られるアニオン変性セルロース系原料を解繊処理する方法が挙げられる。
アニオン変性CNFは、他の成分を含んでいてもよいが、金属を腐食させる塩素などの成分が少ないことが好ましい。
(セルロース系原料)
セルロース系原料は、特に限定されない。例えば、植物(例えば、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、農地残廃物、布、パルプ(例えば、針葉樹未漂白クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未漂白クラフトパルプ(LUKP)、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹未漂白サルファイトパルプ(NUSP)、針葉樹漂白サルファイトパルプ(NBSP)サーモメカニカルパルプ(TMP)、再生パルプ、古紙等)、動物(例えばホヤ類)、藻類、微生物(例えば酢酸菌(アセトバクター))、微生物産生物等を起源とするものが挙げられる。パルプは叩解パルプでもよいし未叩解パルプでもよい。セルロース系原料は、好ましくは植物または微生物由来のセルロース系材料であり、より好ましくは植物由来のセルロース系原料である。セルロース系材料は、セルロース繊維と言い換えてもよい。
(アニオン変性)
セルロース系原料をアニオン変性するとは、セルロース系原料にアニオン性基を導入することを意味する。アニオン性基としては、カルボキシメチル基、カルボキシル基、カルボキシレート基、アルデヒド基が例示される。
(アニオン変性:カルボキシメチル化)
セルロース系原料へのカルボキシメチル基導入(カルボキシメチル化)は、公知の方法を用いて行うことができ、特に限定されるものではない。得られるアニオン変性セルロース系原料の無水グルコース単位当たりのカルボキシメチル基置換度が0.01〜0.50であることが好ましい。アニオン変性セルロース系原料のグルコース単位当たりのカルボキシメチル基置換度は、例えば後段の実施例に記載する方法に従って測定することができる。
カルボキシメチル化の一例として、次のような方法を挙げることができる。以下の製造方法に限定されず、従来公知の方法でカルボキシメチル基の導入を行ってもよく、カルボキシメチル基が導入されたセルロース系原料(カルボキシメチル化セルロース系原料)の市販品を使用してもよい。
まず、マーセル化処理を行う。マーセル化処理は通常、発底原料、溶媒およびマーセル化剤を混合して行う。発底原料はセルロース系原料を含む。
溶媒は、水および/または低級アルコールであることが好ましく、水であることがより好ましい。低級アルコールとしては例えば、メタノール、エタノール、N−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、N−ブタノール、イソブタノール、第3級ブタノール等のアルコールの単独、または2種以上の混合媒体が挙げられる。溶媒が低級アルコールを含む場合、その混合割合は、60〜95重量%であることが好ましい。溶媒の使用量は、セルロース系原料の3〜20重量倍であることが好ましい。
マーセル化剤としては例えば、水酸化アルカリ金属が挙げられ、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。マーセル化剤の使用量は、発底原料の無水グルコース残基当たり0.5〜20倍モルであることが好ましい。
マーセル化処理の反応温度は、通常0〜70℃、好ましくは10〜60℃である。マーセル化処理の反応時間は、通常15分〜8時間、好ましくは30分〜7時間である。反応は撹拌下で行ってもよい。
マーセル化処理の後、エーテル化反応を行う。エーテル化反応は、カルボキシメチル化剤を反応系に添加して行う。カルボキシメチル化剤としては例えば、モノクロロ酢酸、モノクロロ酢酸ナトリウムが挙げられる。カルボキシメチル化剤の添加量は、セルロース系原料のグルコース残基当たり0.05〜10.0倍モルであることが好ましい。エーテル化反応の反応温度は、通常30〜90℃、好ましくは40〜80℃である。反応時間は、通常30分〜10時間、好ましくは1時間〜4時間である。
(アニオン変性:カルボキシル化)
セルロース系原料へのカルボキシル基などのアニオン基導入(カルボキシル化(酸化))は、公知の方法を用いて行うことができ、特に限定されるものではない。得られるアニオン変性セルロース系ナノファイバーの絶乾重量に対するカルボキシル基の量が、通常は0.6mmol/g〜2.0mmol/g、好ましくは1.0mmol/g〜1.8mmol/gになるように、酸化の条件を調整することが好ましい。
酸化の一例として、セルロースをN−オキシル化合物、および、臭化ナトリウムなどの臭化物、ヨウ化物若しくはこれらの混合物からなる群から選択される化合物の存在下で酸化剤を用いて水中で酸化反応する方法が挙げられる。この酸化反応により、セルロース系原料表面のグルコピラノース環のC6位の一級水酸基が選択的に酸化され、表面にアルデヒド基と、カルボキシル基および/またはカルボキシレート基とを有するカルボキシル化セルロース系ファイバーを得ることができる。反応時のセルロースの濃度は特に限定されないが、5重量%以下であることが好ましい。
N−オキシル化合物とは、ニトロキシルラジカルを発生しうる化合物をいう。N−オキシル化合物としては、目的の酸化反応を促進する化合物であれば、いずれの化合物も使用できる。N−オキシル化合物として、例えば、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)、特開2009−173909号公報に記載の触媒などの4−ヒドロキシTEMPO誘導体が挙げられ、TEMPOが好ましい。
N−オキシル化合物の使用量は、原料となるセルロースを酸化できる触媒量であれば特に制限されない。例えば、絶乾1gのセルロースに対して、0.01〜10mmolであることが好ましく、0.01〜1mmolであることがより好ましく、0.05〜0.5mmolであることがさらに好ましい。また、反応系に対し0.1〜4mmol/L程度であるとよい。
臭化物とは臭素を含む化合物であり、その例には、水中で解離してイオン化可能な臭化アルカリ金属が含まれる。また、ヨウ化物とはヨウ素を含む化合物であり、その例には、ヨウ化アルカリ金属が含まれる。臭化物またはヨウ化物の使用量は、酸化反応を促進できる範囲で選択できる。臭化物およびヨウ化物の合計量は、例えば、絶乾1gのセルロースに対して、0.1mmol〜100mmolであることが好ましく、0.1mmol〜10mmolであることがより好ましく、0.5mmol〜5mmolであることがさらに好ましい。
酸化剤としては、公知のものを使用でき、例えば、ハロゲン;次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸、過ハロゲン酸等のハロゲン酸;ハロゲン酸の塩;ハロゲン酸化物;ハロゲン過酸化物などを使用できる。中でも、安価で環境負荷の少ない次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。酸化剤の使用量は、例えば、絶乾1gのセルロースに対して、0.5mmol〜500mmolであることが好ましく、0.5mmol〜50mmolであることがより好ましく、1mmol〜25mmolがさらに好ましく、3mmol〜10mmolが最も好ましい。また、例えば、N−オキシル化合物1molに対して1〜40molであることが好ましい。
セルロースの酸化工程は、比較的温和な条件であっても反応を効率よく進行させることができる。よって、反応温度は4〜40℃であることが好ましく、また15〜30℃程度の室温であってもよい。反応の進行に伴ってセルロース中にカルボキシル基が生成するため、反応液のpHの低下が認められる。酸化反応を効率よく進行させるためには、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性溶液を添加して、反応液のpHを好ましくは8〜12、より好ましくは10〜11程度に維持することが好ましい。反応媒体は、取扱い性の容易さや、副反応が生じにくいこと等から、水が好ましい。
酸化反応における反応時間は、酸化の進行の程度に従って適宜設定することができ、通常は0.5時間程度〜6時間程度、例えば、0.5時間程度〜4時間程度である。
酸化反応は、2段階に分けて実施してもよい。例えば、1段目の反応終了後に濾別して得られた酸化セルロースを、再度、同一または異なる反応条件で酸化させてもよい。これにより、1段目の反応で副生する食塩による反応阻害を抑制することができ、セルロース系原料を効率よく酸化させることができる。反応後は、濾過、水洗などを行い、目的物を得ればよい。
アニオン変性セルロース系ナノファイバーの絶乾重量に対して、カルボキシル基の量は0.6mmol/g〜2.0mmol/g、好ましくは1.0mmol/g〜1.8mmol/gであることが好ましい。アニオン変性セルロース系ナノファイバーのカルボキシル基、カルボキシレート基、アルデヒド基等のアニオン基の量は、上記した酸化剤の添加量、反応時間をコントロールすることで調整することができる。アニオン変性セルロース系ナノファイバーのカルボキシル基の量は、例えば後段の実施例に記載する方法に従って測定することができる。
(解繊処理)
アニオン変性セルロース系原料の解繊処理条件は特に限定されない。解繊(解繊および分散)する装置は、特に限定されないが、例えば、高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式などの装置が挙げられ、これらの装置を単独で、あるいは組み合わせて用いることができる。少なくとも、高圧または超高圧ホモジナイザなどの高圧式の装置を用いること好ましい。解繊処理においては、これらの装置を用いて、アニオン変性セルロース系原料の水分散体に強力なせん断力を印加することが好ましい。解繊する装置は、高圧または超高圧ホモジナイザなどのホモジナイザ(例えば湿式ホモジナイザ)であることが好ましく、前記水分散体に圧力を印加し、かつ強力なせん断力を印加できる湿式の高圧または超高圧ホモジナイザであることが好ましい。これにより、解繊を効率よく進めることができる。
印加される圧力は、通常は50MPa以上であり、好ましくは100MPa以上であり、より好ましくは140MPa以上である。水分散体のアニオン変性セルロース系原料の固形分濃度は、0.1〜10%(w/v)であることが好ましい。
高圧または超高圧ホモジナイザでの解繊処理に先立って、必要に応じて、アニオン変性セルロース系原料に対し予備処理を施してもよい。予備処理は、例えば、混合処理、攪拌処理、乳化処理、分散処理、低粘度化処理が挙げられる。混合処理、攪拌処理、乳化処理、分散処理は、高速せん断ミキサーなどの公知の混合、攪拌、乳化、分散装置を用いて行えばよい。低粘度化処理は、例えば、アニオン変性セルロース系原料をアルカリ条件下で加水分解する処理が挙げられる。アルカリ条件は、通常pH8以上とすればよい。加水分解は、過酸化水素水、1M水酸化ナトリウム水溶液等の試薬を用いて行えばよい。反応温度は、20〜90℃とすることができる。反応時間は、0.5時間〜4時間とすることができる。
アニオン変性セルロースナノファイバーのB型粘度は、好ましくは10mPa・S〜100000mPa・Sである。アニオン変性セルロースナノファイバーの平均繊維径は、好ましくは2nm〜50nmであり、より好ましくは4nm〜20nmである。アニオン変性セルロースナノファイバーのアスペクト比(平均繊維長/平均繊維径)は、好ましくは50〜2000である。B型粘度、平均繊維径および平均繊維長は、後段の実施例に記載の条件で測定算出することができる。
<B成分>
B成分は、一般式(1)で表される単量体に由来する構成単位(I)、下記一般式(2)で表される単量体に由来する構成単位(II)、および下記一般式(3)で表される単量体に由来する構成単位(III)からなる群より選ばれる少なくとも2種以上の構成単位を含有する共重合体である。共重合体は、構成単位(I)〜(III)から選ばれる2種以上を有していればよく、3種すべてを有していてもよい。
(構成単位(I))
構成単位(I)は、一般式(1)で表される単量体に由来する構成単位である。
Figure 2016069239
一般式(1)中のR1、R2およびR3は、それぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。炭素原子数1〜3のアルキル基としては例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が挙げられる。R3は、水素原子であることが好ましい。炭素原子数1〜3のアルキル基は、置換基を有していてもよい(ただし、置換基の炭素原子数はアルキル基の炭素原子数には含まれない。)。R1は、水素原子であることが好ましい。R2は、水素原子、炭素原子数1〜3のアルキル基であることが好ましく、水素原子、メチル基であることがより好ましい。
一般式(1)中のpは、0〜2の整数を表す。
一般式(1)中のqは、0〜1の整数を表す。
一般式(1)中のA1Oは、同一若しくは異なって、炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表す。該オキシアルキレン基(アルキレングリコール単位)としては、例えば、オキシエチレン基(エチレングリコール単位)、オキシプロピレン基(プロピレングリコール単位)、オキシブチレン基(ブチレングリコール単位)が挙げられ、オキシエチレン基、オキシプロピレン基が好ましい。
上記「同一若しくは異なって」とは、一般式(1)中にA1Oが複数含まれる場合(nが2以上の場合)、それぞれのA1Oが同一のオキシアルキレン基であってもよいし、互いに異なる(2種類以上の)オキシアルキレン基であってもよい、ことを意味する。一般式(1)中にA1Oが複数含まれる場合の態様としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基およびオキシブチレン基からなる群から選ばれる2以上のオキシアルキレン基が混在する態様が挙げられ、オキシエチレン基とオキシプロピレン基とが混在する態様、またはオキシエチレン基とオキシブチレン基とが混在する態様であることが好ましく、オキシエチレン基とオキシプロピレン基とが混在する態様であることがより好ましい。異なるオキシアルキレン基が混在する態様において、2種類以上のオキシアルキレン基の付加は、ブロック状の付加であってもよく、ランダム状の付加であってもよい。なお、一般式(1)において、qが0のときは、炭素原子数pのアルキレン基とA1Oとは、酸素原子を介して結合する。
一般式(1)中のnは、オキシアルキレン基の平均付加モル数であり、1〜300の整数を表す。nは、1〜100であることが好ましく、5〜100であることがより好ましく、5〜50であることがさらに好ましく、さらにより好ましくは7〜45である。平均付加モル数とは、単量体1モルに付加しているオキシアルキレン基のモル数の平均値を意味する。
一般式(1)中のR4は、水素原子または炭素原子数1〜30の炭化水素基を表す。R4は水素原子または炭素原子数1〜10の炭化水素基であることが好ましく、水素原子または炭素原子数1〜5の炭化水素基であることがさらに好ましく、水素またはメチル基であることが最も好ましい。この範囲であれば、炭素原子数が大きくなりすぎないため、セメント混和剤のセメント分散性が良好に発揮される。
一般式(1)で表される単量体の製造方法としては、例えば、アリルアルコール、メタリルアルコール、3−メチル−3−ブテン−1−オール等の不飽和アルコールにアルキレンオキサイドを1〜80モル付加する方法が挙げられる。この方法で製造され得る単量体としては、(ポリ)エチレングリコールアリルエーテル、(ポリ)エチレングリコールメタリルエーテル、(ポリ)エチレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコールアリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコールメタリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコールアリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコールメタリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレングリコールアリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレングリコールメタリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコールアリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコールメタリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコールアリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコールメタリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテルが例示される。これらの中では、親水性および疎水性のバランスから、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アリルエーテル、(ポリ)エチレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテルが好ましい。
本明細書において、「(ポリ)」は、これに続いて記載される構成要素または原料が、複数個結合している場合および/または1個のみ存在する場合を意味する。「(メタ)アリル」という場合、メタアリルおよび/またはアリルを意味し、「(メタ)アクリレート」という場合、メタクリレートおよび/またはアクリレートを意味し、「(メタ)アクリル酸」という場合、メタクリル酸および/またはアクリル酸を意味する。
また、一般式(1)で表される単量体の他の製造方法としては、(メタ)アクリレート(以下、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレートまたはメタアクリレート」を意味する)などの不飽和モノカルボン酸と、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール、メトキシ(ポリ)エチレングリコール、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコールなどの(ポリ)アルキレングリコールとをエステル化する方法が挙げられる。この方法で製造され得る単量体としては、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール(メタ)アクリレートなどの、(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレートが例示される。これらの中では、(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートが好ましく、メトキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートがより好ましい。
B成分である共重合体は、構成単位(I)を1種含んでいてもよいし、互いに異なる単量体に由来する2種以上の構成単位(I)を含んでいてもよい。
(構成単位(II))
構成単位(II)は、一般式(2)で表される単量体に由来する構成単位である。
Figure 2016069239
一般式(2)中のR5、R6およびR7は、それぞれ独立に、水素原子、−CH3または−(CH2rCOOM2を表し、−CH3または(CH2rCOOM2は、互いに他の−COOM1または−(CH2rCOOM2と無水物を形成していてもよく、無水物を形成している場合、それらの基のM1、M2は存在しない。R5は、水素原子であることが好ましい。R6は、水素原子または−CH3であることが好ましい。R7は、水素原子であることが好ましい。
一般式(2)中、M1およびM2は同一若しくは異なって、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基または置換アルキルアンモニウム基、M1、M2はそれぞれ水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属であることが好ましい。
一般式(2)中、rは0〜2の整数を表す。rは、0であることが好ましい。
一般式(2)で表される単量体としては例えば、不飽和モノカルボン酸系単量体、不飽和ジカルボン酸系単量体等が挙げられる。不飽和モノカルボン酸系単量体としては例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等およびこれらの一価金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩が挙げられる。不飽和ジカルボン酸としては例えば、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸等およびこれらの一価金属塩、アンモニウム塩および有機アミン塩等、または、それらの無水物が挙げられる。単量体(II)としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸が好ましい。
B成分である共重合体は、構成単位(II)を1種含んでいてもよいし、互いに異なる単量体に由来する2種以上の構成単位(II)を含んでいてもよい。
(構成単位(III))
構成単位(III)は、一般式(3)で表される単量体に由来する構成単位である。
Figure 2016069239
一般式(3)中、R8、R9およびR10は、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。炭素原子数1〜3のアルキル基の例は、R1、R2およびR3における例と同様である。R8は、水素原子であることが好ましい。R9は、水素原子であることが好ましい。R10は、水素原子であることが好ましい。
一般式(3)中、R11は炭素原子数1〜4のヘテロ原子を含んでよい炭化水素基を表す。炭素原子数は、1〜3であることが好ましく、2〜3であることがより好ましく、3であることがさらに好ましい。ヘテロ原子としては例えば、酸素原子、窒素原子、リン原子、ケイ素原子が挙げられ、酸素原子が好ましい。炭素原子数1〜4の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、およびグリセリル基が挙げられる。R11が含むヘテロ原子の数は、1つであってもよいし2つ以上であってもよい。2つ以上のヘテロ原子を含む場合、それぞれのヘテロ原子は同一であってもよいし互いに異なっていてもよい。
11は、ヘテロ原子を含む炭素原子数1〜4の炭化水素基であることが好ましく、酸素原子を含む炭素原子数1〜4の炭化水素基であることがより好ましい。該基としてはたとえば、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、およびグリセリル基が挙げられ、このうち2−ヒドロキシプロピル基が好ましい。
一般式(3)中、sは、0〜2の整数を表す。sは、0であることが好ましい。
一般式(3)で表される単量体としては、例えば、不飽和モノカルボン酸のモノエステル体が挙げられる。不飽和モノカルボン酸モノエステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
B成分である共重合体は、構成単位(III)を1種含んでいてもよいし、互いに異なる単量体に由来する2種以上の構成単位(III)を含んでいてもよい。
(構成単位(IV))
B成分を構成する共重合体は、構成単位(I)〜(III)とは別に、構成単位(IV)を含んでいてもよい。構成単位(IV)は、一般式(1)〜(3)で表される単量体に共重合可能な単量体に由来する構成単位である。一般式(1)〜(3)で表される単量体に共重合可能な単量体は、一般式(1)〜(3)により表される単量体とは構造上区別される。構成単位(IV)を構成する単量体としては特に限定されないが、例えば、下記の各単量体を挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上を用いることが可能である。
一般式(IV−1):
Figure 2016069239
で示されるジアリルビスフェノール類、例えば4,4’−ジヒドロキシジフェニルプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの3および3’位アリル置換物;
一般式(IV−2):
Figure 2016069239
で示されるモノアリルビスフェノール類、例えば4,4’−ジヒドロキシジフェニルプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの3位アリル置換物;
一般式(IV−3):
Figure 2016069239
で示されるアリルフェノール;
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアルコールとのハーフエステル、ジエステル類;
上記不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアミンとのハーフアミド、ジアミド類;
上記アルコールまたはアミンに、炭素原子数2〜18のアルキレンオキシドを1〜500モル付加させたアルキル(ポリ)アルキレングリコールと、上記不飽和ジカルボン酸類との、ハーフエステル、ジエステル類;
上記不飽和ジカルボン酸類と、炭素原子数2〜18のグリコールまたはこれらのグリコールの付加モル数2〜500のポリアルキレングリコールとのハーフエステル、ジエステル類;
マレアミド酸と、炭素原子数2〜18のグリコールまたはこれらのグリコールの付加モル数2〜500とのポリアルキレングリコールとのハーフアミド類;
炭素原子数1〜30のアルコールに炭素原子数2〜18のアルキレンオキシドを1〜500モル付加させたアルコキシ(ポリ)アルキレングリコールと(メタ)アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸類とのエステル類;
(ポリ)エチレングリコールモノメタクリレート、(ポリ)プロピレングリコールモノメタクリレート、(ポリ)ブチレングリコールモノメタクリレート等の、(メタ)アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸類への炭素原子数2〜18のアルキレンオキシドの1〜500モル付加物類(ただし、一般式(1)〜(3)で表される単量体を除く);
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコール(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類;
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;
トリエチレングリコールジマレート、ポリエチレングリコールジマレート等の(ポリ)アルキレングリコールジマレート類;
ビニルスルホネート、(メタ)アリルスルホネート、2−(メタ)アクリロキシエチルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホフェニルエーテル、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシスルホベンゾエート、4−(メタ)アクリロキシブチルスルホネート、(メタ)アクリルアミドメチルスルホン酸、(メタ)アクリルアミドエチルスルホン酸、2−メチルプロパンスルホン酸(メタ)アクリルアミド、スチレンスルホン酸等の不飽和スルホン酸類、並びに、それらの一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩および有機アミン塩;
メチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和モノカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアミンとのアミド類;
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン等のビニル芳香族類;
1,5−ペンタンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート等のアルカンジオールモノ(メタ)アクリレート類(ただし、一般式(3)で表される単量体を除く。);
ブタジエン、イソプレン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−クロル−1,3−ブタジエン等のジエン類;
(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアルキルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド類;
(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル等の不飽和シアン類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の不飽和エステル類;
(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジブチルアミノエチル、ビニルピリジン等の不飽和アミン類(ただし、一般式(3)で表される単量体を除く。);
ジビニルベンゼン等のジビニル芳香族類;トリアリルシアヌレート等のシアヌレート類;
(メタ)アリルアルコール、グリシジル(メタ)アリルエーテル等のアリル類;
メトキシポリエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、等のビニルエーテルあるいはアリルエーテル類(ただし、一般式(1)で表される単量体を除く。);および、
ポリジメチルシロキサンプロピルアミノマレインアミド酸、ポリジメチルシロキサンアミノプロピレンアミノマレインアミド酸、ポリジメチルシロキサン−ビス−(プロピルアミノマレインアミド酸)、ポリジメチルシロキサン−ビス−(ジプロピレンアミノマレインアミド酸)、ポリジメチルシロキサン−(1−プロピル−3−アクリレート)、ポリジメチルシロキサン−(1−プロピル−3−メタクリレート)、ポリジメチルシロキサン−ビス−(1−プロピル−3−アクリレート)、ポリジメチルシロキサン−ビス−(1−プロピル−3−メタクリレート)等のシロキサン誘導体(ただし、一般式(3)で表される単量体を除く。)。
B成分である共重合体は、構成単位(IV)を1種含んでいてもよいし、互いに異なる単量体に由来する2種以上の構成単位(IV)を含んでいてもよい。
(共重合体B−1〜B−4)
以下に、B成分が含み得る共重合体の例を示す。以下の共重合体B−1〜B−4において、構成単位(I)〜(IV)はそれぞれ、1種類であってもよいし、少なくとも1つの構成単位が2種類以上の組み合わせであってもよい。
(共重合体B−1)
共重合体B−1は、構成単位(I)および構成単位(II)を有する。各構成単位の含有比は、好ましくは、構成単位(I)/構成単位(II)=1モル%〜99モル%/1モル%〜99モル%であり、より好ましくは、10モル%〜90モル%/10モル%〜90モル%であり、さらに好ましくは、20モル%〜80モル%/20モル%〜80モル%である。
(共重合体B−2)
共重合体B−2は、構成単位(I)および構成単位(III)を有する。各構成単位の含有比は、好ましくは、構成単位(I)/構成単位(III)=1モル%〜99モル%/1モル%〜99モル%であり、より好ましくは、10モル%〜90モル%/10モル%〜99モル%であり、さらに好ましくは、10モル%〜80モル%/20モル%〜99モル%である。
(共重合体B−3)
共重合体B−3は、構成単位(II)および構成単位(III)を有する。各構成単位の含有比は、好ましくは、構成単位(II)/構成単位(III)=1モル%〜99モル%/1モル%〜99モル%であり、より好ましくは、1モル%〜90モル%/10モル%〜99モル%であり、さらに好ましくは、1モル%〜80モル%/20モル%〜99モル%である。
(共重合体B−4)
共重合体B−4は、構成単位(I)、構成単位(II)および構成単位(III)を有する。各構成単位の含有比は、好ましくは、構成単位(I)/構成単位(II)/構成単位(III)=1モル%〜99モル%/1モル%〜99モル%/1モル%〜99モル%であり、より好ましくは、10モル%〜90モル%/1モル%〜90モル%/10モル%〜90モル%であり、さらに好ましくは、15モル%〜90モル%/1モル%〜80モル%/20モル%〜90モル%である。
(共重合体B−1〜B−4の最適な組み合わせ)
共重合体B−1〜B−4は、それぞれ1種類をB成分として用いてもよいし2種類以上をB成分として用いてもよいが、2種類以上を組み合わせてB成分として用いることが好ましい。2種類の好ましい組み合わせとその含有比は、例えば以下のとおりである:共重合体B−1/共重合体B−2=1〜99重量%/1〜99重量%、より好ましくは10〜90重量%/10〜90重量%、さらに好ましくは20〜80重量%/20〜80重量%;共重合体B−1/共重合体B−3=1〜99重量%/1〜99重量%、より好ましくは1〜99重量%/1〜90重量%、さらに好ましくは1〜99重量%/1〜80重量%;共重合体B−1/共重合体B−4=1〜99重量%/1〜99重量%、より好ましくは10〜90重量%/10〜90重量%、さらに好ましくは20〜80重量%/20〜80重量%。3種類の好ましい組み合わせとその含有比は、例えば以下のとおりである:共重合体B−1/共重合体B−2/共重合体B−3=1〜99重量%/1〜99重量%/1〜99重量%、より好ましくは10〜90重量%/10〜90重量%/1〜80重量%、さらに好ましくは20〜80重量%/20〜80重量%/1〜70重量%;共重合体B−1/共重合体B−2/共重合体B−4=1〜99重量%/1〜99重量%/1〜99重量%、より好ましくは10〜90重量%/10〜90重量%/10〜90重量%、さらに好ましくは20〜80重量%/20〜80重量%/20〜80重量%;共重合体B−2/共重合体B−3/共重合体B−4=1〜99重量%/1〜99重量%/1〜99重量%、より好ましくは10〜90重量%/1〜80重量%/10〜90重量%、さらに好ましくは20〜80重量%/1〜70重量%/20〜80重量%。4種類の好ましい組み合わせとその含有比は、例えば以下のとおりである:共重合体B−1/共重合体B−2/共重合体B−3/共重合体B−4=1〜99重量%/1〜99重量%/1〜99重量%/1〜99重量%、より好ましくは10〜90重量%/10〜90重量%/1〜80重量%/10〜90重量%、さらに好ましくは20〜80重量%/20〜80重量%/1〜70重量%/20〜80重量%。
<共重合体の製造方法>
B成分としての共重合体は、それぞれの所定の単量体を、公知の方法によって共重合させて製造することができる。該方法としては、例えば、溶媒中での重合、塊状重合などの重合方法が挙げられる。
(反応溶媒)
溶媒中での重合において使用される溶媒としては、例えば、水;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコール;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;シクロヘキサン、n−ヘキサンなどの脂肪族炭化水素;酢酸エチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類などが挙げられる。原料単量体および得られる共重合体の溶解性の面から、水および低級アルコールからなる群から選ばれる1種以上を用いることが好ましく、その中でも水を用いることがより好ましい。
溶媒中で共重合を行う場合は、各単量体と重合開始剤を各々反応容器に連続滴下してもよいし、各単量体の混合物と重合開始剤を各々反応容器に連続滴下してもよい。また、反応容器に溶媒を仕込み、単量体と溶媒の混合物と、重合開始剤溶液を各々反応容器に連続滴下してもよいし、単量体の一部または全部を反応容器に仕込み、重合開始剤を連続滴下してもよい。
(開始剤)
共重合に使用し得る重合開始剤は、特に限定されない。水溶媒中で共重合を行う際に使用し得る重合開始剤としては例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩;t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素などの水溶性過酸化物が挙げられる。この際、L−アスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム、モール塩などの促進剤を併用してもよい。低級アルコール、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、エステル類あるいはケトン類等の溶媒中で共重合を行う際に使用し得る重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイドなどのパーオキサイド;クメンパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド;アゾビスイソブチロニトリルなどの芳香族アゾ化合物などが挙げられる。この際、アミン化合物などの促進剤を併用してもよい。水−低級アルコール混合溶剤中で共重合を行う場合に使用し得る重合開始剤は、前述の重合開始剤あるいは重合開始剤と促進剤との組合せの中から適宜選択すればよい。重合温度は、用いる溶媒、重合開始剤の種類等重合条件によって適宜異なるが、通常50〜120℃である。
(連鎖移動剤)
共重合においては、必要に応じて連鎖移動剤を用いて分子量を調整することができる。使用される連鎖移動剤としては、例えば、メルカプトエタノール、チオグリセロール、チオグリコール酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオリンゴ酸、チオグリコール酸オクチル、および、2−メルカプトエタンスルホン酸などの既知のチオール系化合物;亜リン酸、次亜リン酸、およびその塩(次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム等)、亜硫酸、亜硫酸水素、亜二チオン酸、メタ重亜硫酸、およびその塩(亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、亜二チオン酸ナトリウム、亜二チオン酸カリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム等)の低級酸化物およびその塩;等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。共重合体の分子量調整のためには、一般式(1)〜(3)で表される単量体および構成単位(VI)を構成する単量体以外の、連鎖移動性の高い単量体(V)を用いてもよい。連鎖移動性の高い単量体(V)としては、例えば(メタ)アリルスルホン酸(塩)系単量体が挙げられる。単量体(V)の配合率は、共重合体において、通常は20重量%以下であり、10重量%以下であることが好ましい。なお、上記配合率は、共重合体を製造する際の、一般式(1)で表される単量体の配合率+一般式(2)で表される単量体由来の配合率+一般式(3)で表される単量体の配合率+構成単位(IV)を構成する単量体の配合率=100重量%としたときの配合率である。
(中和)
共重合体を得る際に水溶媒中で共重合する場合、重合時のpHは通常不飽和結合を有する単量体の影響で強酸性となるが、これを適当なpHに調整してもよい。重合の際にpHの調整が必要な場合は、リン酸、硫酸、硝酸、アルキルリン酸、アルキル硫酸、アルキルスルホン酸、(アルキル)ベンゼンスルホン酸などの酸性物質を用いてpHの調整を行えばよい。これら酸性物質の中では、pH緩衝作用がある点等から、リン酸が好ましい。しかし、エステル系の単量体が有するエステル結合の不安定さを解消するためには、pH2〜7で重合を行うことが好ましい。また、pHの調整に用い得るアルカリ性物質に特に限定はないが、NaOH、Ca(OH)2などのアルカリ性物質が一般的である。pH調整は、重合前の単量体に対して行ってもよいし、重合後の共重合体溶液に対して行ってもよい。また、これらは重合前に一部のアルカリ性物質を添加して重合を行った後、さらに共重合体に対してpH調整を行ってもよい。
(分子量)
B成分としての共重合体の重量平均分子量は、5,000以上であることが好ましく、6,000以上であることがより好ましく、6,500以上であることがさらに好ましい。これにより、水硬性組成物用添加剤を添加した際に水硬性組成物の分散性が十分発揮され、リグニンスルホン酸系またはオキシカルボン酸系などのAE減水剤を上回る減水率を得ることができ、流動性または作業性を改善することができる。重量平均分子量の上限は、60,000以下であることが好ましく、50,000以下であることがより好ましく、30,000以下であることがさらに好ましい。これにより、水硬性組成物中の粒子の凝集作用が抑制され、作業性を良好にすることができる。重量平均分子量は、5,000〜60,000であることが好ましい。
共重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、1.0以上であることが好ましく、1.20以上であることがより好ましい。上限は、3.0以下であることが好ましく、2.50以下であることがより好ましい。分子量分布は、1.2〜3.0の範囲であることが好ましい。
なお、本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)にてポリエチレングリコール換算する公知の方法にて測定できる。
GPCの測定条件として特に限定はないが、例として以下の条件を挙げることができる。後段の実施例における重量平均分子量は、この条件で測定した値である。
測定装置;東ソー製
使用カラム;Shodex Column OH−pak SB−806HQ、SB−804HQ、SB−802.5HQ
溶離液;0.05mM硝酸ナトリウム/アセトニトリル 8/2(v/v)
標準物質;ポリエチレングリコール(東ソー製、GLサイエンス製)
検出器;示差屈折計(東ソー製)
検量線;ポリエチレングリコール基準
<A成分およびB成分の含有比率>
水硬性組成物用添加剤におけるA成分およびB成分の含有比率は、好ましくはA成分/B成分=(0.01重量%〜20重量%)/(80重量%〜99.99重量%)であり、より好ましくはA成分/B成分=(0.02重量%〜15重量%)/(75重量%〜99.98重量%)である。
<A成分およびB成分の含有形態>
本発明の水硬性組成物用添加剤において、AおよびB成分の含有形態に制限はない。例えば、AおよびB成分をそのまま含んでいてもよいし、AおよびB成分のそれぞれをまたは両者が、溶媒に溶解させた溶液、分散させた分散液、または懸濁させた懸濁液として配合されていてもよい。
<水硬性組成物用添加剤の使用方法>
本発明の水硬性組成物用添加剤は、水溶液の形態、あるいは乾燥させて粉体化した形態で使用することが可能である。水硬性組成物用分散剤を、水硬性組成物を構成する他の成分に、または水硬性組成物以外の水硬性材料に添加する時期は、水硬性組成物の使用時であってもよい。また、セメント粉末、ドライモルタルのような、水硬性組成物を構成する水以外の成分に、粉体化した形態の本発明の水硬性組成物用添加剤を予め混合しておいて、左官、床仕上げ、グラウト等の際に水を添加して用いるプレミックス製品として用いることもできる。
本発明の水硬性組成物用添加剤は、セメント等の水硬性材料に添加してセメントペースト、モルタル、コンクリート、プラスター、グラウト、注入グラウト等の水硬性組成物として利用することができる。
<水硬性組成物用添加剤を使用した水硬性組成物>
本発明の水硬性組成物は、水硬性組成物用添加剤を含有すればよく、組み合わせる水硬性材料は特に限定されない。水硬性材料としては、例えば、セメント、石膏(半水石膏、二水石膏など)、ドロマイトが例示される。最も一般的な水硬性材料はセメントである。
セメントとしては、特に限定はない。例えば、ポルトランドセメント(例えば、普通、早強、超早強、中庸熱、耐硫酸塩およびそれぞれの低アルカリ形)、各種混合セメント(例えば、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント)、白色ポルトランドセメント、アルミナセメント、超速硬セメント(例えば、1クリンカー速硬性セメント、2クリンカー速硬性セメント、リン酸マグネシウムセメント)、グラウト用セメント、油井セメント、低発熱セメント(例えば、低発熱型高炉セメント、フライアッシュ混合低発熱型高炉セメント、ビーライト高含有セメント)、超高強度セメント、セメント系固化材、エコセメント(例えば、都市ごみ焼却灰、下水汚泥焼却灰の1種以上を原料として製造されたセメント)等が挙げられる。セメントには、高炉スラグ、フライアッシュ、シンダーアッシュ、クリンカーアッシュ、ハスクアッシュ、シリカヒューム、シリカ粉末、石灰石粉末等の微粉体、石膏などのセメント以外の成分が添加されていてもよい。
水硬性組成物は、骨材を含んでいてもよい。骨材は、細骨材および粗骨材のいずれであってもよい。骨材としては、例えば、砂、砂利、砕石;水砕スラグ;再生骨材等;珪石質、粘土質、ジルコン質、ハイアルミナ質、炭化珪素質、黒鉛質、クロム質、クロマグ質、マグネシア質等の耐火骨材が挙げられる。
水硬性組成物における水硬性組成物用添加剤の配合割合については、特に限定はない。例えば、セメント組成物がモルタルまたはコンクリートである場合には、本発明の添加剤の添加量(配合量)は、セメントの全重量に対して、好ましくは0.01〜5.0重量%、より好ましくは0.02〜2.0重量%、さらに好ましくは0.05〜1.0重量%である。この添加量とすることにより、得られるセメント組成物には、単位水量の低減、強度の増大、耐久性の向上等の各種の好ましい諸効果がもたらされる。上記配合割合が0.01重量%以上であることにより、得られるセメント組成物が性能的に充分なものとなり得る。5.0重量%以下であることにより、添加量に見合った効果を得ることができ、経済的である。
本発明の水硬性組成物は、例えば、レディーミクストコンクリート、コンクリート2次製品(プレキャストコンクリート)用のコンクリート、遠心成形用コンクリート、振動締め固め用コンクリート、蒸気養生コンクリート、吹付けコンクリート等のコンクリートとして有効である。さらに、中流動コンクリート(スランプ値が22〜25cmの範囲のコンクリート)、高流動コンクリート(スランプ値が25cm以上で、スランプフロー値が50〜70cmの範囲のコンクリート)、水中不分離性コンクリート、自己充填性コンクリート、セルフレベリング材等の高い流動性を要求されるモルタルまたはコンクリート、としても有用である。
本発明の水硬性組成物用添加剤は、そのままセメントの分散剤としても使用できる。さらに他の水硬性組成物用分散剤、水溶性高分子、高分子エマルジョン、空気連行剤、セメント湿潤剤、膨張剤、防水剤、遅延剤、増粘剤、凝集剤、乾燥収縮低減剤、強度増進剤、効果促進剤、消泡剤、AE剤、その他の界面活性剤などの公知のコンクリート用添加剤を併用してもよい。他の分散剤は単独で使用してもよく、2種以上を用いてもよい。公知のコンクリート用添加剤としては、例えば、カルボキシル基および/またはその塩含有化合物(CA剤)およびスルホン酸基および/またはその塩含有化合物(SA剤)が挙げられる。
CA剤としては、例えばポリアクリル酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウムが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの化合物のうち1種または2種以上を用いることができる。
SA剤としては、例えばリグニンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの化合物のうち1種または2種以上を用いることができる。
本発明の水硬性組成物用添加剤と上記(CA剤)および/または(SA剤)の添加剤とを併用する場合、その比率は特に限定されない。例えば、2成分を併用する場合の重量比率は、本発明の水硬性組成物用添加剤/(CA剤)または(SA剤)=0.1重量%〜99.9重量%/0.1重量%〜99.9重量%であることが好ましい。例えば、3成分を併用する場合の重量比率は、本発明の水硬性組成物用添加剤/(CA剤)/(SA剤)=0.1重量%〜99.9重量%/0.1重量%〜99.9重量%/0.1重量%〜99.9重量%であることが好ましい。
<A成分>
<製造例:A1>
漂白済み針葉樹未叩解パルプ(日本製紙製)5g(絶乾)を、TEMPO(Sigma Aldrich社)78mg(0.5mmol)と臭化ナトリウム754mg(7.4mmol)とを溶解した水溶液500mlに加え、パルプが均一に分散するまで撹拌した。反応系に2M次亜塩素酸ナトリウム水溶液16ml添加した後、0.5N塩酸水溶液でpHを10.3に調整し、酸化反応を開始した(酸化処理)。反応中は系内のpHは低下するが、0.5N水酸化ナトリウム水溶液を逐次添加し、pH10に調整した。2時間反応させた後、ガラスフィルターで濾過し、十分に水洗することでカルボキシル基量1.60mmol/gの酸化セルロースを得た。
次いで、酸化セルロースの5%(w/v)スラリーに過酸化水素を酸化セルロースに対して1%(w/v)添加し、1M水酸化ナトリウムでpHを12に調整した。このスラリーを80℃、2時間処理した後、ガラスフィルターで濾過し、十分に水洗した(低粘度化処理:アルカリによる加水分解)。
低粘度化処理した2%(w/v)酸化セルローススラリーを超高圧ホモジナイザー(20℃、140MPa)で5回処理したところ、透明なゲル状のアニオン変性セルロースナノファイバー分散液(1%(w/v)のセルロースナノファイバー分散液のB型粘度(60rpm、20℃):356mPa・s)が得られた。また、得られたアニオン変性セルロースナノファイバーの平均繊維径は6nm、アスペクト比は100以上であった。
<各物性の測定方法>
(酸化セルロースのカルボキシル基量)
酸化セルロースの0.5質量%スラリーを60ml調製し、0.1M塩酸水溶液を加えてpH2.5とした後、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHが11になるまで電気伝導度を測定し、電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(a)から、下式を用いて算出した。
[式]
カルボキシル基量〔mmol/gパルプ〕=a〔ml〕×0.05/酸化セルロース質量〔g〕
(平均繊維径、アスペクト比の測定方法)
アニオン変性セルロースナノファイバー分散液の平均繊維径および平均繊維長は、径が20nm以下の場合は原子間力顕微鏡(AFM)、20nm以上の場合は電界放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、ランダムに選んだ200本の繊維について解析した。なおアスペクト比は下式を用いて算出した。
[式]
アスペクト比=平均繊維長/平均繊維径
<製造例A2>
パルプを混ぜることができる撹拌機に、パルプ(LBKP、日本製紙(株)製)を乾燥重量で200g、水酸化ナトリウムを乾燥重量で264g加え、パルプ固形濃度が15重量%になるように水を加えた。その後、30℃で30分攪拌した後に70℃まで昇温し、モノクロロ酢酸ナトリウムを351g(有効成分換算)添加した。1時間反応した後に、反応物を取り出して中和、洗浄して、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度0.15のアニオン変性されたセルロースを得た。その後、アニオン変性したパルプを固形濃度1%(w/v)とし、高圧ホモジナイザにより20℃、150MPaの圧力で3回処理し、アニオン変性セルロースナノファイバー分散液を得た。得られたアニオン変性セルロースナノファイバーは、平均繊維径が8nm、アスペクト比が100以上、B型粘度が9000mPa・sであった。
<各物性の測定方法>
(グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度の測定方法)
アニオン変性セルロースナノファイバー(絶乾)約2.0gを精秤して、300mL容共栓付き三角フラスコに入れた。硝酸メタノール、すなわちメタノールに1000mLに特級濃硝酸100mLを加えた液100mLを加え、3時間振とうして、カルボキシメチルセルロース塩(CM化セルロース)をH−CM化セルロースにした。その絶乾H−CM化セルロースを1.5〜2.0g精秤し、300mL容共栓付き三角フラスコに入れた。80%メタノール15mLでH−CM化セルロースを湿潤し、0.1N−NaOHを100mL加え、室温で3時間振とうした。指示薬として、フェノールフタレインを用いて、0.1N−H2SO4で過剰のNaOHを逆滴定した。カルボキシメチル置換度(DS)を、次式によって算出した:
A=[(100×F’−(0.1N−H2SO4量)(mL)×F)×0.1]/(H−CM化セルロースの絶乾質量(g))
DS=0.162×A/(1−0.058×A)
A:H−CM化セルロースの1gの中和に要する1N−NaOH量(mL)
F’:0.1N−H2SO4のファクター
F:0.1N−NaOHのファクター
<製造例:A3>
漂白済み針葉樹未叩解パルプ(日本製紙製)5g(絶乾)を、TEMPO(Sigma Aldrich社)78mg(0.5mmol)と臭化ナトリウム754mg(7.4mmol)を溶解した水溶液500mlに加え、パルプが均一に分散するまで撹拌した。反応系に2M次亜塩素酸ナトリウム水溶液18ml添加した後、0.5N塩酸水溶液でpHを10.3に調整し、酸化反応を開始した(酸化処理)。反応中は系内のpHは低下するが、0.5N水酸化ナトリウム水溶液を逐次添加し、pH10に調整した。2時間反応させた後、ガラスフィルターで濾過し、十分に水洗することでカルボキシル基量1.7mmol/gの酸化セルロースを得た。
次いで、上記で得られた酸化セルローススラリーを水で1%(w/v)に調整し、超高圧ホモジナイザー(20℃、140MPa)で5回処理したところ、透明なゲル状のアニオン変性セルロースナノファイバー分散液(1%(w/v)のセルロースナノファイバー分散液のB型粘度(60rpm、20℃):1400mPa・s)を得た。また、得られたアニオン変性セルロースナノファイバーの平均繊維径は4nm、アスペクト比は100以上であった。
<製造例:A4>
次亜塩素酸ナトリウム水溶液の添加量を11mlにした以外は、製造例:A3と同様にして行った、得られたアニオン変性セルロースナノファイバー分散液のB型粘度は5400mPa・s、セルロースナノファイバーの平均繊維径は7nm、アスペクト比は100以上であった。
<B成分>
<製造例B1−1>
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水501部、3−メチル−3−ブテン−1−オールのエチレンオキサイド付加物(エチレンオキサイドの平均付加モル数30個)500部(21モル%)を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃に昇温した。その後、アクリル酸100部(79モル%)および水501部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム12部および水188部の混合液とを、各々1時間で、80℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体は共重合体(B1−1)(重量平均分子量20,200、Mw/Mn1.7)であった。
<製造例B1−2>
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水100部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で75℃に昇温した。その後、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数18個)90部(30モル%)、メタクリル酸20部(70モル%)、水21部、および3−メルカプトプロピオン酸0.9部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸ナトリウム1部および水29部の混合液を各々2時間で、75℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を75℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体は共重合体(B1−2)(重量平均分子量26,000、Mw/Mn2.0)であった。
<製造例B2−1>
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水501部、3−メチル−3−ブテン−1−オールのエチレンオキサイド付加物(エチレンオキサイドの平均付加モル数30個)500部(26モル%)を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃に昇温した。その後、2−ヒドロキシプロピルアクリレート135部(74モル%)および水501部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム12部および水188部の混合液とを、各々1時間で、80℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体は共重合体(B2−1)(重量平均分子量22,200、Mw/Mn1.7)であった。
<製造例B3−1>
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水501部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃に昇温した。その後、アクリル酸130部(63モル%)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート135部(37モル%)および水501部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム12部および水188部の混合液とを、各々1時間で、80℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体は共重合体(B3−1)(重量平均分子量12,200、Mw/Mn1.4)であった。
<製造例B4−1>
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水148部、および、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数37個、プロピレンオキサイドの平均付加モル数3個、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのランダム付加)94部(5モル%)を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃に昇温した。その後、メタクリル酸35部(40モル%)、アクリル酸5部(7モル%)、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数25個)63部(5モル%)、ヒドロキシプロピルアクリレート60部(43モル%)、3−メルカプトプロピオン酸8部、水165部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム3部および水47部の混合液とを、各々2時間で、80℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体は共重合体(B4−1)(重量平均分子量11,100、Mw/Mn1.5)であった。
<比較製造例1>
A成分の比較成分として、三昌株式会社製のNEOVISCO MC RM4000(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)を成分(C−1)として用いた。
<実施例1〜9および比較例1〜2>
環境温度(20℃)において、表1のように配合した粗骨材、細骨材、セメント、水および表2に示すセメント混和剤を投入して強制二軸ミキサによる機械練りにより90秒間練混ぜた(セメント混和剤は水に混合させて投入した)。その後、コンクリートの排出直後にフレッシュコンクリート試験(スランプ試験JISA1101(フレッシュコンクリートの広がりをフロー値として測定)、空気量JISA1128、コンクリート粘性評価)を行った。コンクリートの粘性は、評価者5名による官能評価で、以下の基準により評価した。試験結果を表3に示す。
<粘性の評価基準>
◎:スコップでコンクリートを切り返した際のハンドリングが非常に良好で、スコップからのコンクリートの離れが非常に良好。
○:スコップでコンクリートを切り返した際のハンドリングが良好で、スコップからのコンクリートの離れが良好。
×:スコップでコンクリートを切り返した際のハンドリングが悪く、スコップからのコンクリートの離れが悪い。
材料分離:コンクリート構成材料の分離(コンクリート材料として使用不可の状態)
<水中分離抵抗性評価>
直径19cm×高さ1mの透明アクリル樹脂製円筒に高さ90cmまで水を入れ、この中にコンクリート2kgを500gずつステンレス製ビーカーにて4回に分けて投入して水中落下させ、投入終了後の円筒の中央部分における水の濁度を注視して水中分離抵抗性を以下の基準で評価した。
◎:濁りはほとんどない。
○:やや濁っている。
×:非常に濁っている。
Figure 2016069239
〔表1の脚注〕
C:普通ポルトランドセメント(宇部三菱セメント株式会社製、比重3.16)
普通ポルトランドセメント(太平洋セメント株式会社製、比重3.16)
普通ポルトランドセメント(株式会社トクヤマ製、比重3.16)
セメント3種等量混合
W:水道水
S1:大分県津久見産石灰砕砂(細骨材、比重2.66)
S2:山口県周南産砕石砕砂(細骨材、比重2.66)
G1、G2:山口県岩国産砕石(粗骨材、比重2.73、2.66)
添加剤(固形分換算) 表2および3参照
Figure 2016069239
〔表2の脚注〕
表2中、括弧内は固形分重量%を示す(合計100重量%)
Figure 2016069239
表3中、セメント混和剤の「添加率」は、セメントに対する混和剤の固形分添加率を示す。また、SLFはスランプフローをそれぞれ示す。
表3から明らかなように、各実施例のコンクリートは、比較例1のコンクリートと比較してSLF値が120分経過後も高く、流動保持性が高かった。また各実施例のコンクリートは、各比較例のコンクリートと比較してコンクリート粘性が良好であり、水中分離し難かった。これらの結果は、本発明の添加剤が添加された水硬性組成物が優れた流動性および流動保持性を示し、所定時間経過した後も適度な材料分離抵抗性を有し、流動性コンクリートとした場合の作業性を著しく改善させることができることを示している。

Claims (7)

  1. 下記のA成分およびB成分を含有する水硬性組成物用添加剤。
    <A成分>
    アニオン変性セルロースナノファイバー。
    <B成分>
    下記一般式(1)で表される単量体に由来する構成単位(I)、下記一般式(2)で表される単量体に由来する構成単位(II)、および下記一般式(3)で表される単量体に由来する構成単位(III)からなる群より選ばれる少なくとも2種以上の構成単位を含有する共重合体。
    Figure 2016069239
    (式中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。pは、0〜2の整数を表し、qは0〜1の整数を表す。A1Oは、同一若しくは異なって、炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表す。nは、1〜300の整数を表す。R4は、水素原子または炭素原子数1〜30の炭化水素基を表す。)
    Figure 2016069239
    (式中、R5、R6、およびR7は、それぞれ独立に、水素原子、−CH3または−(CH2rCOOM2を表し、−CH3または−(CH2rCOOM2は互いに他の−COOM1または−(CH2rCOOM2と無水物を形成していてもよい。無水物を形成している場合、それらの基のM1、M2は存在しない。M1およびM2は同一若しくは異なって、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基または置換アルキルアンモニウム基を表す。rは0〜2の整数を表す。)
    Figure 2016069239
    (式中、R8、R9およびR10は、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。R11は炭素原子数1〜4のヘテロ原子を含んでよい炭化水素基を表す。sは、0〜2の整数を表す。)
  2. アニオン変性セルロースナノファイバーが、アニオン変性セルロースナノファイバーの絶乾重量に対して、カルボキシル基の量が0.6mmol/g〜2.0mmol/gである酸化セルロースナノファイバーである請求項1に記載の水硬性組成物用添加剤。
  3. アニオン変性セルロースナノファイバーが、アニオン変性セルロースナノファイバーのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が0.01〜0.50であるカルボキシメチル化セルロースナノファイバーである請求項1に記載の水硬性組成物用添加剤。
  4. 前記B成分が2種類以上の異なる共重合体を含んでなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水硬性組成物用添加剤。
  5. 中流動性コンクリート、高流動性コンクリート、および水中不分離性コンクリートのいずれかに用いられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の水硬性組成物用添加剤。
  6. グラウトまたは注入グラウトに用いられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の水硬性組成物用添加剤。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の水硬性組成物用添加剤を含有する水硬性組成物。
JP2014201664A 2014-09-30 2014-09-30 水硬性組成物用添加剤 Active JP6433222B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014201664A JP6433222B2 (ja) 2014-09-30 2014-09-30 水硬性組成物用添加剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014201664A JP6433222B2 (ja) 2014-09-30 2014-09-30 水硬性組成物用添加剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016069239A true JP2016069239A (ja) 2016-05-09
JP6433222B2 JP6433222B2 (ja) 2018-12-05

Family

ID=55865891

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014201664A Active JP6433222B2 (ja) 2014-09-30 2014-09-30 水硬性組成物用添加剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6433222B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016129693A1 (ja) * 2015-02-12 2016-08-18 国立大学法人京都大学 多糖類のナノファイバー、分散媒及びモノマーを含む分散体、並びにその分散体から得られる樹脂組成物
JP2019085281A (ja) * 2017-11-02 2019-06-06 竹本油脂株式会社 グラウト組成物
JP2019202930A (ja) * 2018-05-18 2019-11-28 日本製紙株式会社 水硬性組成物用添加剤
CN114835419A (zh) * 2022-03-31 2022-08-02 中建安装集团有限公司 一种改善混凝土骨料性能的方法
WO2022270623A1 (ja) * 2021-06-25 2022-12-29 王子ホールディングス株式会社 繊維状セルロース含有組成物、セメントスラリー、セメント組成物及びセメント硬化体

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008133176A (ja) * 2006-10-23 2008-06-12 Nippon Shokubai Co Ltd セメント混和剤
JP2009208982A (ja) * 2008-03-03 2009-09-17 Nippon Shokubai Co Ltd セメント混和剤及びセメント組成物
JP2013506615A (ja) * 2009-10-02 2013-02-28 ウーペーエム キュンメネ コーポレイション コンクリート添加剤として使用される材料
JP2013173636A (ja) * 2012-02-24 2013-09-05 Ube Industries Ltd グラウト組成物の施工方法
JP2014105114A (ja) * 2012-11-22 2014-06-09 Nippon Paper Industries Co Ltd セメント用増粘剤
JP2014125397A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Kao Corp 水硬性組成物用混和剤

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008133176A (ja) * 2006-10-23 2008-06-12 Nippon Shokubai Co Ltd セメント混和剤
JP2009208982A (ja) * 2008-03-03 2009-09-17 Nippon Shokubai Co Ltd セメント混和剤及びセメント組成物
JP2013506615A (ja) * 2009-10-02 2013-02-28 ウーペーエム キュンメネ コーポレイション コンクリート添加剤として使用される材料
JP2013173636A (ja) * 2012-02-24 2013-09-05 Ube Industries Ltd グラウト組成物の施工方法
JP2014105114A (ja) * 2012-11-22 2014-06-09 Nippon Paper Industries Co Ltd セメント用増粘剤
JP2014125397A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Kao Corp 水硬性組成物用混和剤

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016129693A1 (ja) * 2015-02-12 2016-08-18 国立大学法人京都大学 多糖類のナノファイバー、分散媒及びモノマーを含む分散体、並びにその分散体から得られる樹脂組成物
JP2019085281A (ja) * 2017-11-02 2019-06-06 竹本油脂株式会社 グラウト組成物
JP2019202930A (ja) * 2018-05-18 2019-11-28 日本製紙株式会社 水硬性組成物用添加剤
WO2022270623A1 (ja) * 2021-06-25 2022-12-29 王子ホールディングス株式会社 繊維状セルロース含有組成物、セメントスラリー、セメント組成物及びセメント硬化体
CN114835419A (zh) * 2022-03-31 2022-08-02 中建安装集团有限公司 一种改善混凝土骨料性能的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6433222B2 (ja) 2018-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6433222B2 (ja) 水硬性組成物用添加剤
JP6975157B2 (ja) セメント組成物用添加剤及びセメント組成物
TWI508930B (zh) Polycarboxylic acid based polymers for hydraulic materials
JP2006521997A (ja) セメント混和剤、セメント組成物及びその施工方法、並びに、セメント硬化物の製造方法
JP6234285B2 (ja) セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物
JP2014105114A (ja) セメント用増粘剤
JP2003221266A (ja) セメント混和剤
JP6819321B2 (ja) セメント組成物の製造方法。
JP6960747B2 (ja) 低チキソトロピー性助剤、可溶性袋状物及びセメント組成物
JP2011057459A (ja) セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物
JP2017533170A (ja) セメント、モルタル及びプラスターで使用するための二成分合成保水剤及びレオロジー改質剤
JP2009242197A (ja) セメント分散剤、コンクリート混和剤およびセメント組成物
JP6553883B2 (ja) セメント混和剤およびこれを含有するセメント組成物
JP7126871B2 (ja) セメント組成物の製造方法
JP6537860B2 (ja) セメント混和剤およびセメント組成物
JP2019202930A (ja) 水硬性組成物用添加剤
JP2016145126A (ja) セメント混和剤およびこれを含有するセメント組成物
JP6234284B2 (ja) セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物
JP6781591B2 (ja) 水硬性組成物用レオロジー改質剤
JP6751579B2 (ja) 水硬性組成物用添加剤
JP6534271B2 (ja) セメント分散剤およびセメント組成物
JP7273558B2 (ja) 水硬性組成物用分散剤
JP2014189756A (ja) セメント混和剤用ポリカルボン酸系共重合体
JP6884046B2 (ja) 液状レオロジー改質剤
JP6618752B2 (ja) 水硬性組成物用分散剤およびこれを含有する水硬性組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180605

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180730

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181030

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6433222

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150