JP2016068861A - ステップを備える車両 - Google Patents

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    • G05D3/00Control of position or direction

Abstract

【課題】乗員に対し、車両の走行状況に応じた乗車姿勢を誘導可能な車両を提供する。
【解決手段】ピリオンステップの位置を変えるステップ操作機構を備え、ECUが、自動二輪車への加速操作、減速操作、及び旋回操作の少なくともいずれかに応じてピリオンステップ(パッセンジャーステップ)の足置き面が、車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となるようにピリオンステップの位置を変更するステップ傾斜制御を行うようにした。
【選択図】図8

Description

本発明は、乗員が足を載せるステップを備える車両に関する。
自動二輪車のステップは運転者、パッセンジャーの乗車姿勢を保つための部材であり、ニーグリップ、加減速・旋回時の荷重移動等の動作において重要な役割を担っている(例えば、特許文献1参照)
特開2013−67182号公報
従来、乗車姿勢を維持するためにステップの位置は乗車状態で固定であるが、走行状況に応じたステップ位置を提供することができれば、より適切な乗車姿勢を促すことができるようになり、より楽しい運転やタンデム走行が可能となる。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、乗員に対し、車両の走行状況に応じた乗車姿勢を誘導可能な車両を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、乗員が足を載せるステップ(28、81)を備える車両において、ステップ位置を変えるステップ操作機構(82)と、前記車両への加速操作、減速操作、及び旋回操作の少なくともいずれかに応じて、前記ステップ(28、81)の位置を変更する制御部(100)とを備えることを特徴とする。
上記構成において、前記ステップ操作機構(82)は、運転者用のステップ(28)の高さを変える機構であり、前記制御部(100)は、前記車両の旋回方向とは反対側のステップ位置が高くなるように制御するようにしても良い。
また、上記構成において、前記ステップ操作機構(82)は、運転者用のステップ(28)を回動させる機構であり、前記制御部(100)は、前記車両への加速操作、減速操作、及び旋回操作の少なくともいずれかに応じて、前記運転者用のステップ(28)の足置き面(28A)が、車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となるように前記ステップ(28)を回動させるステップ傾斜制御を行うようにしても良い。
また、上記構成において、前記ステップ操作機構(82)は、パッセンジャーが足を載せるパッセンジャーステップ(81)を回動させる機構であり、前記制御部(100)は、前記車両への加速操作、減速操作、及び旋回操作の少なくともいずれかに応じて、前記パッセンジャーステップ(81)の足置き面(81A)が、車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となるように前記パッセンジャーステップ(81)を回動させるステップ傾斜制御を行う制御部(100)と、を備えることを特徴とする。
上記構成において、前記制御部(100)は、車速が零の場合において、前記車両のクラッチが動力伝達遮断であって、前記車両の変速段がニュートラルポジション以外のときに発進準備状態と判定し、前記発進準備状態と判定すると、前記ステップ傾斜制御を行い、前記発進準備状態でないと判定しているときは、前記足置き面(81A)がフラットとなる中立位置に前記パッセンジャーステップ(81)を移動する制御を行うようにしても良い。
また、上記構成において、前記制御部(100)は、車速が零以外の場合において、前記車両の加速度が所定以上の正の加速度のとき、及び、所定未満の負の加速度のときに、前記ステップ傾斜制御を行い、前記車両の加速度が所定範囲内に収まるときに、前記足置き面(81A)がフラットとなる中立位置に前記パッセンジャーステップ(81)を移動する制御を行うようにしても良い。
また、上記構成において、前記ステップ傾斜制御においては、前記車両の加速度、及び旋回量のいずれかに応じて前記足置き面(81A)の傾斜角度を変えるようにしても良い。
また、上記構成において、前記ステップ操作機構(82)は、前記車両に支持されるベース部(83)と、前記ベース部(83)に対し、前記パッセンジャーステップ(81)を回動自在に支持するピボット部(84)と、前記パッセンジャーステップ(81)を回動させるアクチュエータ(90)とを備え、前記ピボット部(84)は、前記パッセンジャーステップ(81)を、少なくとも足置き面(81A)が車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持し、前記パッセンジャーステップ(81)には、前記アクチュエータ(90)によって可動される被可動部(87)が一体に設けられるようにしても良い。
また、上記構成において、前記ピボット部(84)は、前記パッセンジャーステップ(81)を収納位置に回動自在であり、前記パッセンジャーステップ(81)が前記収納位置に向けて回動すると、前記被可動部(87)が、前記アクチュエータ(90)の可動部(90A)から離間するようにしても良い。
また、上記構成において、前記アクチュエータ(90)の可動部(90A)は、前記ベース部(83)よりも車体内側に配置され、前記ピボット部(84)よりも車体内側に前記被可動部(87)が延出するととともに、前記ピボット部(84)から車体外側に前記パッセンジャーステップ(81)が延出するようにしても良い。
また、上記構成において、前記ステップ操作機構(82)は、前記車両に支持されるベース部(83)と、前記ベース部(83)に対し、前記パッセンジャーステップ(81)を、少なくとも足置き面(81A)が車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持する第1のピボット部(83)と、前記ベース部(83)に対し、前記パッセンジャーステップ(81)を、前記第1のピボット部(83)と異なる方向に回動自在に支持する第2のピボット部(89)と、前記第1のピボット部(83)を介して前記パッセンジャーステップ(81)を回動させるアクチュエータ(90)とを備え、前記パッセンジャーステップ(81)には、前記アクチュエータ(81)によって可動される被可動部(87)が一体に設けられるようにしても良い。
また、上記構成において、前記ステップ操作機構(82)は、前記車両に支持されるとともに前記パッセンジャーステップ(81)を回動自在に支持するベース部(83)と、前記パッセンジャーステップ(81)を、少なくとも足置き面(81A)が車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持するピボット部(84)と、前記ベース部(83)の下方にて前記ベース部(83)に回動自在に支持され、前記ピボット部(84)を介して前記パッセンジャーステップ(81)を回動させる被可動部(87)と、前記被可動部(87)を介して前記パッセンジャーステップ(81)を回動させるアクチュエータ(90)とを備え、前記アクチュエータ(90)は、左右の前記パッセンジャーステップ(81)に接続される各ケーブル(97)を巻き取るドラム(98)を有し、前記ケーブル(97)のそれぞれを、前記ベース部(87)の下方を通して前記被可動部(87)に連結するようにしても良い。
また、上記構成において、前記ステップ操作機構(82)は、前記車両に支持されるとともに前記パッセンジャーステップ(81)を回動自在に支持するベース部(83)と、前記パッセンジャーステップ(81)を、少なくとも足置き面(81A)が車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持するピボット部(84)と、前記ベース部(83)の下方にて前記ベース部(83)に回動自在に支持され、前記ピボット部(84)を介して前記パッセンジャーステップを回動させる被可動部(87)と、前記被可動部(87)を介して前記パッセンジャーステップ(81)を回動させるアクチュエータ(90)とを備え、前記アクチュエータ(90)は、左右の前記パッセンジャーステップ(81)に接続される各ケーブル(97)を巻き取るドラム(98)を有し、前記ケーブル(97)のそれぞれを、前記ベース部(87)の車幅方向内側を通して前記アーム部(87)に連結するようにしても良い。
本発明では、乗員が足を載せるステップの位置を変えるステップ操作機構と、前記車両への加速操作、減速操作、及び旋回操作の少なくともいずれかに応じて、前記ステップの位置を変更する制御部と、を備えるので、乗員に対し、車両の走行状況に応じた乗車姿勢を誘導することができる。
また、前記ステップ操作機構は、運転者用のステップの高さを変える機構であり、前記制御部は、前記車両の旋回方向とは反対側のステップ位置が高くなるように制御するようにすれば、旋回時の外側への荷重をかけやすい位置にメインステップを移動させることができ、運転者が踏ん張りやすくなる。
また、前記ステップ操作機構は、運転者用のステップを回動させる機構であり、前記制御部は、前記車両への加速操作、減速操作、及び旋回操作の少なくともいずれかに応じて、前記運転者用のステップの足置き面が、車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となるように前記ステップを回動させるステップ傾斜制御を行うようにすれば、運転者に対し、車両の走行状況に応じたニーグリップを誘導することができる。
また、前記ステップ操作機構は、パッセンジャーが足を載せるパッセンジャーステップを回動させる機構であり、前記制御部は、前記車両への加速操作、減速操作、及び旋回操作の少なくともいずれかに応じて、前記パッセンジャーステップの足置き面が、車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となるように前記パッセンジャーステップを回動させるステップ傾斜制御を行うようにすれば、パッセンジャーに対し、車両の走行状況に応じてニーグリップを誘導できる。
また、前記制御部は、車速が零の場合において、前記車両のクラッチが動力伝達遮断であって、前記車両の変速段がニュートラルポジション以外のときに発進準備状態と判定し、前記発進準備状態と判定すると、前記ステップ傾斜制御を行い、前記発進準備状態でないと判定しているときは、前記足置き面がフラットとなる中立位置に前記パッセンジャーステップを移動する制御を行うようにすれば、発進準備に伴う操作に応じてパッセンジャーに適切な乗車姿勢を誘導できる。
また、前記制御部は、車速が零以外の場合において、前記車両の加速度が所定以上の正の加速度のとき、及び、所定未満の負の加速度のときに、前記ステップ傾斜制御を行い、前記車両の加速度が所定範囲内に収まるときに、前記足置き面がフラットとなる中立位置に前記パッセンジャーステップを移動する制御を行うようにすれば、走行時の車体挙動に応じてニーグリップを適切に誘導できる。
前記ステップ傾斜制御においては、前記車両の加速度、及び旋回量のいずれかに応じて前記足置き面の傾斜角度を変えるようにすれば、加速度や旋回量に応じて、パッセンジャーに挙動の変化や度合いを伝えることができる。
また、前記ステップ操作機構は、前記車両に支持されるベース部と、前記ベース部に対し、前記パッセンジャーステップを回動自在に支持するピボット部と、前記パッセンジャーステップを回動させるアクチュエータとを備え、前記ピボット部は、前記パッセンジャーステップを、少なくとも足置き面が車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持し、前記パッセンジャーステップには、前記アクチュエータによって可動される被可動部が一体に設けられるようにすれば、ピボット部を介して車体側に寄せて収納可能なパッセンジャーステップとしながら、パッセンジャーステップを収納するときの回動を利用してパッセンジャーステップの傾斜制御が可能となる。
また、前記ピボット部は、前記パッセンジャーステップを収納位置に回動自在であり、前記パッセンジャーステップが前記収納位置に向けて回動すると、前記被可動部が、前記アクチュエータの可動部から離間するようにすれば、アクチュエータの可動部がパッセンジャーステップの収納位置への移動を妨げず、容易にパッセンジャーステップを収納位置に手動操作することができる。
また、前記アクチュエータの可動部は、前記ベース部よりも車体内側に配置され、前記ピボット部よりも車体内側に前記被可動部が延出するととともに、前記ピボット部から車体外側に前記パッセンジャーステップが延出するようにすれば、アクチュエータの可動部を車体外方から隠れた位置に配置できる。
また、前記ステップ操作機構は、前記車両に支持されるベース部と、前記ベース部に対し、前記パッセンジャーステップを、少なくとも足置き面が車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持する第1のピボット部と、前記ベース部に対し、前記パッセンジャーステップを、前記第1のピボット部と異なる方向に回動自在に支持する第2のピボット部と、前記第1のピボット部を介して前記パッセンジャーステップを回動させるアクチュエータとを備え、前記パッセンジャーステップには、前記アクチュエータによって可動される被可動部が一体に設けられるようにすれば、パッセンジャーステップを、ステップ傾斜制御の方向以外にも回動させることができ、回動方向の自由度が向上する。
また、前記ステップ操作機構は、前記車両に支持されるとともに前記パッセンジャーステップを回動自在に支持するベース部と、前記パッセンジャーステップを、少なくとも足置き面が車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持するピボット部と、前記ベース部の下方にて前記ベース部に回動自在に支持され、前記ピボット部を介して前記パッセンジャーステップを回動させる被可動部と、前記被可動部を介して前記パッセンジャーステップを回動させるアクチュエータとを備え、前記アクチュエータは、左右の前記パッセンジャーステップに接続される各ケーブルを巻き取るドラムを有し、前記ケーブルのそれぞれを、前記ベース部の下方を通して前記被可動部に連結するようにすれば、一つのアクチュエータによって左右のパッセンジャーステップを駆動することができるとともに、ケーブル及びケーブルと被可動部の連結部を車体外方から見えにくい位置に配置することができる。
また、前記ステップ操作機構は、前記車両に支持されるとともに前記パッセンジャーステップを回動自在に支持するベース部と、前記パッセンジャーステップを、少なくとも足置き面が車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持するピボット部と、前記ベース部の下方にて前記ベース部に回動自在に支持され、前記ピボット部を介して前記パッセンジャーステップを回動させる被可動部と、前記被可動部を介して前記パッセンジャーステップを回動させるアクチュエータとを備え、前記アクチュエータは、左右の前記パッセンジャーステップに接続される各ケーブルを巻き取るドラムを有し、前記ケーブルのそれぞれを、前記ベース部の車幅方向内側を通して前記アーム部に連結するようにすれば、一つのアクチュエータによって左右のパッセンジャーステップを駆動することができるとともに、ケーブル及びケーブルと被可動部の連結部を車体外方から見えにくい位置に配置することができる。
本発明の第1実施形態に係る自動二輪車の左側面図である。 左側のピリオンステップをステップ操作機構と共に示した斜視図である。 図2を車体左側から見た図である。 アクチュエータによるピリオンステップの姿勢変化を示した図であり、図4(A)は中立位置の状態を示し、図4(B)は第1傾斜角度の状態を示し、図4(C)は第2傾斜角度の状態を示した図である。 アクチュエータの内部構造を示した図である。 変形例に係るアクチュエータの内部構造を示した図である。 アクチュエータを制御するECUを周辺構成と共に示したブロック図である。 ピリオンステップの制御を示すフローチャートである。 第2実施形態のピリオンステップをステップ操作機構と共に示した斜視図である。 図9を車体左側から見た図である。 第3実施形態のピリオンステップをステップ操作機構と共に示した図である。 第4実施形態のピリオンステップをステップ操作機構と共に示した図であり、図12(A)は車体左側から見た図であり、図12(B)は車体前方から見た図である。 第5実施形態に係る自動二輪車の左側面図である。 左側のピリオンステップを周辺構成と共に示した斜視図である。 図14の分解斜視図である。 第6実施形態の右側のメインステップをステップ操作機構と共に示した図である。 第6実施形態の左側のメインステップをステップ操作機構と共に示した図である。 第7実施形態の右側のメインステップをステップ操作機構と共に車体右側から見た図である。 第7実施形態の右側のメインステップをステップ操作機構と共に車体右前方から見た斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る自動二輪車について図面を参照して説明する。なお、説明中、前後左右、及び、上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LFは車体左方を示している。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る自動二輪車1の左側面図である。
この自動二輪車1は、車体フレーム2と、車体フレーム2のヘッドパイプ20に操舵自在に支持される左右一対のフロントフォーク3と、これらフロントフォーク3の上端部に取り付けられて車体前部の上部に配置された操舵用のハンドル4と、フロントフォーク3に回転自在に支持された前輪5と、車体の略中央で車体フレーム2に支持されたエンジン6(パワーユニット)と、車体フレーム2に上下に揺動自在に支持されたスイングアーム7(リアフォークとも言う)と、このスイングアーム7の後端部に回転自在に支持された後輪8と、車体フレーム2の上部に配置された燃料タンク9と、この燃料タンク9の後方に配置された乗員用シート10と、車体を覆う車体カウル11とを備えている。
車体フレーム2は、ヘッドパイプ20から後下方に延出する左右一対のメインフレーム21と、メインフレーム21の後部に接続されて下方に延びる左右一対のピボットフレーム23と、ピボットフレーム23の上部から後上方に延びるリヤフレーム25とを備えている。
メインフレーム21にはエンジン6の前上部が支持され、ピボットフレーム23にはエンジン6の後部が支持され、これによって、メインフレーム21の下方、且つピボットフレーム23の前方にエンジン6が支持される。エンジン6は、不図示の変速機構及びクラッチ機構を備える4気筒エンジンであり、変速機構により、ライダー(運転者)の変速操作に応じて例えば1速〜6速の間で変速段を変更し、クラッチ機構により、ライダーのクラッチ操作に応じて後輪8(駆動輪)への動力伝達を遮断/接続(断続)することができる。
左右一対のピボットフレーム23には、スイングアーム7の前端部が回動自在に支持されるとともに、メインステップホルダ27を介してライダー(運転者)が足を載せる左右一対のメインステップ28(ライダーステップ)が支持される。
また、燃料タンク9はメインフレーム21上に支持され、エンジン6に供給する燃料を貯留する。乗員用シート10はリヤフレーム25上に支持される。
車体カウル11は、車体の略全体を覆うフルカウルタイプに構成されており、車体前部を覆うフロントカウル12と、このフロントカウル12に連設されて車体左右を覆う左右一対のサイドカウル13と、車体下部を覆うアンダーカウル14とを備えている。
フロントカウル12の前面にはヘッドライト15が設けられ、フロントカウル12の上部にはウインドスクリーン(風防)16が取り付けられ、フロントカウル12の左右には左右のミラー17が取り付けられる。この自動二輪車1は、他のカバー部材として、前輪5上方を覆うフロントフェンダ18や、後輪8上方を覆うリヤフェンダ19などを備えている。なお、図中、符号31は、後輪8の右側方に配置され、エンジン6の排気ガスを排出する排気マフラーである。
この自動二輪車1は、ライダーとパッセンジャー(同乗者)とが乗車可能な二人乗り車両に構成されており、乗員用シート10は、ライダーが着座する前シート41(ライダー乗車部)と、パッセンジャーが着座する後シート42(パッセンジャー乗車部)とを前後に備えるシートに形成されている。
また、リヤフレーム25には、パッセンジャーが足を載せる左右一対のピリオンステップ81(パッセジャーステップ)が、ステップ操作機構82を介して回動自在に支持されている。
ところで、タンデム走行時、ライダーの操作に応じた加減速や旋回によりパッセンジャーが大きく動いてしまうことがある。パッセンジャーの乗車技術の一つに、両膝で軽くライダーの腰部を挟む状態(以下、ニーグリップと言う)がある。
パッセンジャーは、タンデム走行中、常にニーグリップをするのは難しいため、状況に応じてニーグリップをすることが求められる。しかしながら、パッセンジャーはライダーの操作を正確に予期することは難しく、経験を頼りにニーグリップをする必要があった。
パッセンジャーの乗車姿勢は車両の運転にも影響するため、パッセンジャーの動きを適切に抑えることができれば、ライダーがよりタンデム走行を楽しむことができる。
そこで、本構成では、パッセンジャーに対し、車両の走行状況に応じてニーグリップを誘導可能なステップ操作機構82、及びステップ操作機構82の制御を行うようにしている。なお、左右のピリオンステップ81及びステップ操作機構82は左右対称であり、以下、一方を説明する。
図2は左側のピリオンステップ81をステップ操作機構82と共に示した斜視図であり、図3は図2を車体左側から見た図である。
ステップ操作機構82は、リヤフレーム25に支持されるベース部83と、ベース部83から車幅方向外側に延出し、ピボット軸84Aを介してピリオンステップ81を回動自在に支持するピボット部84とを一体に備えている。
ベース部83は、アルミニウム合金等の金属材料からなり、側面視で三角形の枠形状に形成され、三角形の最も下に位置する角部にピボット部84を介してピリオンステップ81を回動自在に支持する。換言すると、ベース部83は、パッセンジャーが足を置くのに最適な位置に向けて車体フレーム2(本実施形態ではリヤフレーム25)から下方や後方等に延出するフレーム形状に形成される。なお、ベース部83には、三角形の上辺に対応する領域に間隔を空けて複数の貫通孔83Aが形成され、これら貫通孔83Aを介して不図示の締結部材によりリヤフレーム25に固定される。
ピボット部84は、ピリオンステップ81の足置き面81Aを、車体直立時において車幅方向外側に延びる水平面とする中立位置と(図2参照)、車体直立時において車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面とする傾斜位置とに少なくとも回動自在にピリオンステップ81を支持する回動支持部に形成されている。
ピリオンステップ81は、ピボット部84にピボット軸84Aを介して回動自在に支持されるとともに上記中立位置、及び上記傾斜位置において車幅方向外側へ張り出すステップ部85を有し、このステップ部85の上部にパッセンジャーが足を置く足置き面81Aを形成する足置き部86を一体、又は別体で備える。このステップ部85の基端部81K(車幅方向内側端部に相当)には、中立位置や傾斜位置において車体内側へ延びるアーム部87(被可動部)が一体に設けられる。
図2に示すように、ピリオンステップ81の足置き面81Aを水平面とする中立位置にすることで、後シート42に着座したパッセンジャーが容易に足を載せることが可能になる。また、この中立位置では、パッセンジャーが乗り降りする際に容易に足をかけることができ、乗降性を十分に確保することもできる。この中立位置は、従来の自動二輪車において、パッセンジャーが乗車するときの使用位置に相当している。本実施形態の中立位置は、ピリオンステップ81の足置き面81Aを水平面とする水平位置に相当しているが、足置き面81Aを僅かに傾斜した傾斜面とする位置であっても良い。
図3に示すように、ピリオンステップ81の回動軸線を規定するピボット軸84Aは、車体前後方向に沿うとともに、後下がりに若干傾斜した姿勢で支持される。ピボット軸84Aが車体前後方向に沿うことで、ピリオンステップ81がピボット軸84Aを基準に、図3に実線で示す中立位置から上方に回動すると、足置き面81Aが車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる。また、回動量(回動角度)を変更することで、その傾斜角度を任意に変更することができる。
上記ピボット軸84Aを基準にしてピリオンステップ81が垂直位置まで回動すると、ピリオンステップ81の足置き面81Aがベース部83に略当接し、ピリオンステップ81のそれ以上の回動が規制される。この位置は、ピリオンステップ81全体がベース部83に近接し、車幅方向内側に折りたたまれた収納位置に相当する。つまり、ピリオンステップ81の不使用時は、この収納位置にすることで、ピリオンステップ81の車幅方向外側への張り出しを抑えることができる。また、このピリオンステップ81は、乗員が手動で回動させて収納位置に移動させることができる。なお、図3には、収納位置のピリオンステップ81を二点鎖線で示している。
また、図3に示すように、ピボット軸84Aは後下がりに傾斜するので、ピリオンステップ81は、車体側面視で見たときに、このピボット軸84Aに対して直交する後上がりの直線に沿って回動する。このため、収納位置のときは、ベース部83の後上がりに延びる後縁部分に沿うようにピリオンステップ81を配置することができ、ベース部83と一体化した外観にすることができる。
ステップ操作機構82は、ピリオンステップ81を回動させるアクチュエータ90を備えている。このアクチュエータ90は、直線的に可動する可動部90Aを有する直動アクチュエータであり、図2及び図3に示すように、ベース部83の車体内側でベース部83の後縁に沿って取り付けられ、可動部90Aを下方に向けて進退自在に配置される。
図4はアクチュエータ90によるピリオンステップ81の姿勢変化を示した図であり、図4(A)は中立位置の状態を示し、図4(B)は第1傾斜角度θAの状態を示し、図4(C)は第2傾斜角度θB(θB>θA)の状態を示している。
図4(A)〜図4(C)に示すように、アクチュエータ90の可動部90Aは、ピリオンステップ81のアーム部87の上面に当接し、アーム部87を下方に押圧することにより、ピリオンステップ81を中立位置(図4(A)参照)、第1傾斜角度θA(図4(B)参照)、第2傾斜角度θB(図4(C)参照)のそれぞれの位置にすることができる。
第1及び第2傾斜角度θA、θBは、足置き面81Aが、車体直立時の姿勢で見た場合に車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる角度であって、ピボット軸を基準にした中立位置からの回転角度であり、90°(収納位置の角度)>第2傾斜角度θB>第1傾斜角度θAであり、例えば、第2傾斜角度θBは20°、第1傾斜角度θAは10°である。
また、加速度に応じた目標値と現在の位置との差に応じて傾斜させる力が大きくなるようにピリオンステップ81を回動させる力を発生するステップ傾斜制御としても良い。
図4(A)〜図4(C)中、符号Ftは、ピリオンステップ81に置かれたパッセンジャーの足を示し、符号Lfは、足Ftから膝までの部位の中心軸線を示している。
図4(A)に示すように、中立位置では足置き面81Aが水平であるから、足置き面81Aに置かれた足Ftから膝までの部位Lfが略垂直に立設する。これに対し、第1傾斜角度θAでは、足置き面81Aが上記傾斜面になるから、図4(B)に示すように、足Ftから膝までの部位Lfが、上方ほど車幅方向内側に寄った傾斜になり、つまり、膝でライダーの腰部を挟んだニーグリップ状態に誘導することができる。
第2傾斜角度θBでは、第1傾斜角度θAよりも更に傾斜角度が大きくなるから、膝をより車幅方向内側に案内することができ、ニーグリップをより誘導すること、或いは、強めのニーグリップを誘導することが可能になる。なお、第1傾斜角度θA及び第2傾斜角度θBは、ニーグリップに好適な角度に適宜に設定すれば良い。
図5はアクチュエータ90の内部構造を示した図である。
アクチュエータ90は、モータ91とボールねじ92とを用いて可動部90Aを直動する直動機構であり、より具体的には、下端が開口する筒状のアクチュエータケース93内に、後述するECU100によって回転制御されるモータ91と、モータ91の回転軸に連結されたボールねじ92とを収容し、このボールねじ92に可動部90Aが螺合する構造を備える。可動部90Aは、アクチュエータケース93の内面に案内されてボールねじ92の軸方向に移動自在であり、且つ、ボールねじ92の回転方向に移動不能に設けられる。
これによって、モータ91の回転に応じて可動部90Aがボールねじ92の軸方向に進退する。このモータ91の回転量、及び回転方向を制御することによって、図4(A)〜図4(C)に示す、中立位置、第1傾斜角度θA、及び第2傾斜角度θBのそれぞれにピリオンステップ81を可動させることができる。
図6はアクチュエータ90の変形例を示す。
図6に示すアクチュエータ90は、いわゆる油圧シリンダであり、油圧室を形成するシリンダ部を構成するアクチュエータケース93と、アクチュエータケース93に摺動自在なピストンとして機能する可動部90Aと、可動部90Aを引き込み側に付勢する付勢部材94とを備えている。また、アクチュエータケース93の油圧室に油圧を供給するポンプ95を備える。以上の構成の下、後述するECU100によってポンプ95が駆動されることによって、ホース96を介して油圧がアクチュエータケース93内に供給され、この油圧に応じて可動部90Aが付勢部材94の付勢力に抗して移動し、ピリオンステップ81を回動させることができる。
なお、アクチュエータ90はボールねじ機構や油圧シリンダ以外の機構を具備するものでも良く、公知のアクチュエータを広く適用可能である。
図7はアクチュエータ90を制御するECU(Electronic Control Unit)100を周辺構成と共に示したブロック図である。
ECU100は、コンピュータや各種電子部品で構成される電装ユニットであり、アクチュエータ90を含む車体の各部を制御する制御部として機能する。
図7に示すように、ECU100には、アクチュエータ90の他、車体の各部の情報を検出するセンサやスイッチなどが接続されており、具体的には、ライダーが操作するスロットルの開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ101、車速を検出する車速センサ102、エンジン回転数を検出するNeセンサ103、加速度を検出する加速度センサ104、現在の変速段を検出するギアポジションセンサ105、クラッチ機構のON(動力伝達を遮断)/OFF(動力伝達)を検出するクラッチ検出スイッチ106、車体の傾き(ロール角)等を検出するためのジャイロセンサ107(傾斜角センサ)、前輪5(又はハンドル4)の舵角を検出する舵角センサ108、ナビゲーション装置109、後シート42にパッセンジャーが着座しているか否かを検出するシートスイッチ110、ピリオンステップ81が所定位置(本実施形態では中立位置)か否かを検出するステップスイッチ111、ライダーがブレーキ操作しているか否かを検出するブレーキスイッチ112、及び、ブレーキ液圧を検出するブレーキ液圧検出センサ113が接続されている。
ナビゲーション装置109は、GPS(Global Positioning System)ユニットを備え、GPSユニットにより取得した現在地に基づいて現在地を含む周辺の地図情報を表示する地図表示機能、及び、現在地から予め設定された目的地までの経路案内を行う経路案内機能などを具備する装置である。
ナビゲーション装置109が使用する地図情報は、一般に、道路網を示すノードとリンクを含む道路情報を含んでおり、近年では、この道路情報を用いて、走行先の道路がカーブしているか否か等の走行情報を事前に検出する機能や、予め付加された付加情報に基づき、走行先が車体挙動変化を伴う状況(例えば、急カーブ、一時停止あり、踏切あり)か否かを事前に検出する機能を具備するものが登場している。
本実施形態のナビゲーション装置109は、走行先が車体挙動変化を伴う状況か否かを事前に検出し、ECU100に通知する機能を具備している。
ブレーキ液圧検出センサ113は、ブレーキ液圧に基づいてブレーキが作動中か否か、つまり、ブレーキ操作中か否かを検出する。このため、ブレーキスイッチ112とブレーキ液圧検出センサ113の両方の結果を用いることにより、いずれか一方の結果だけを用いる場合と比べて、ブレーキ操作中か否かの検出精度が向上する。なお、図7はECU100に接続される一部の構成を示している。また、ECU100はエンジン制御(吸気制御や点火制御)等も行う。
シートスイッチ110は荷物などに反応することが考えられる。このような状況を考慮し、ステップ傾斜制御を行わないようマニュアルスイッチによるON/OFF機能を設けるようにしても良い。
図8はピリオンステップ81の制御を示すフローチャートである。なお、このフローチャートは、ECU100がシートスイッチ110の検出結果に基づいてパッセンジャーが乗車中と判定している場合に実行される処理である。但し、シートスイッチ110を備えない場合には、上記処理を所定の割り込み周期で繰り返し実行するようにしても良い。
ステップS1Aにおいて、ECU100は、車速センサ102の検出結果に基づいて車速が零か否かを判定する。車速が零の場合、ECU100は、発進準備状態か否かの判定処理を行う(ステップS2A)。このステップS2Aでは、発進準備状態と判定できる所定の条件を満たすか否かを判定しており、より具合的には、クラッチ検出スイッチ106、ギアポジションセンサ105、及びブレーキスイッチ112等の検出結果に基づいて、クラッチがON(動力伝達を遮断)、変速段がニュートラルポジション以外、及び、ブレーキ操作中であった場合、ECU100は発進準備状態と判定する。
発進準備状態でないと判定した場合、ECU100は、ステップスイッチ111の検出結果に基づいてピリオンステップ81が中立位置か否かを判定し(ステップS3A)、中立位置でない場合、アクチュエータ90を駆動してピリオンステップ81を中立位置に復帰させる復帰制御を行う(ステップS4A)。この復帰制御では、パッセンジャーに違和感を与えないようにピリオンステップ81の角速度を滑らかに変化させながら中立位置に戻す制御が行われ、例えば、角速度が正弦波状に変化する速度制御が行われる。一方、中立位置の場合、ECU100は、当該処理を一時的に終了し、その後、ステップS1Aの処理を実行する。
ステップS2Aで発進準備状態と判定した場合、ECU100は、第1のステップ上げ制御を実行する(ステップS5A)。この第1のステップ上げ制御は、アクチュエータ90を駆動してピリオンステップ81を第1傾斜角度θAに傾斜させるステップ傾斜制御であり、より具体的には、第1傾斜角度θAまで、ピリオンステップ81をステップ状に回動させる。第1傾斜角度θAに傾斜させることにより、ピリオンステップ81に足を置いたパッセンジャーにニーグリップを誘導し、挙動変化に好適な乗車姿勢に誘導することができる。しかも、ステップ状に回動させることにより、パッセンジャーにピリオンステップ81の可動を明確に伝え、発進に対する注意を促すことができる。
車速が零でない場合、ECU100は、車体の挙動変化状態か否かを判定する(ステップS6A)。ステップS6Aの「車体の挙動変化状態」は、「車体挙動変化が予想される状態」と「車体挙動変化中」の両方を含んでいる。そして、ECUは、「車体の挙動変化状態」と判定すると、ステップS7Aに移行し、「車体挙動変化が予想される状態」か否かを判定する。
詳述すると、車体挙動変化は、スロットル開度、車速やエンジン回転数の変化、加速度、車体の傾き(ロール角)、ロールレート(ロール角の所定時間当たりの変化量)、前輪5の舵角、ブレーキ制御の状況、ナビゲーション装置109からの特定の情報(走行先が車体挙動変化を伴う状況であることの情報あるいは通知であり、例えば、急カーブ、一時停止あり、踏切ありの情報あるいは通知)のいずれかを用いて判定することができる。
「車体挙動変化が予想される状態」か否かを判定するために、本実施形態では、ECU100が、スロットル開度センサ101を介してライダーのアクセル操作や、ブレーキスイッチ112を介してライダーのブレーキ操作や、ギアポジションセンサ105を介してライダーのシフトダウン操作があったか否か、及び、ナビゲーション装置109からの特定の情報(例えば、急カーブ、一時停止あり、踏切ありの情報あるいは通知)があったか否かを検出する。
つまり、ECU100は、加速操作、減速操作、旋回操作のいずれかがあったか否か、或いは、ナビゲーション装置109から特定の情報があったか否かを検出し、いずれかの操作や情報を検出すると、「車体挙動変化が予想される状態」であると判定する。
また、「車体挙動変化中」が否かを判定するために、ECU100は以下の処理を行う。
ECU100は、加速度センサ104が検出する加速度に基づいて加速中(速度上昇中)か減速中(速度減少中)かを判定し、加速時には、アクセル開度とエンジン回転数から微少時間後に発生する加速度を推定する加速度補正を行い、減速時には、ブレーキスイッチ112、ブレーキ液圧、アクセル開度、及びエンジン回転数の少なくともいずれかに基づいて微少時間後に発生する負の加速度(減速度)を推定する減速度補正を行い、補正後の加速度、又は減速度を車体挙動の判定値とする。そして、上記判定値が、車体挙動変化の判定基準値である予め定めた閾値を超える場合、つまり、微少時間後の加速度や減速度が所定以上の場合に、「車体挙動変化中」と判定する。
また、ECU100は、ジャイロセンサ107を介して車体のロール角、ロールレートを検出するとともに、舵角センサ108を介して舵角の変化を検出し、これらに基づいて旋回方向の挙動変化の判定値を得、この判定値が、車体挙動変化の判定基準値である予め定めた閾値を超える場合、つまり、所定以上の旋回の場合にも、「車体挙動変化中」と判定する。このようにして「車体挙動変化中」か否かを精度良く判定することができる。
なお、アクセル開度とエンジン回転数から微少時間後に発生する加速度を推定する場合には、走行抵抗の大小によって加速度が変化するため、走行抵抗の特性データを予め保持し、直前のアクセル開度、エンジン回転数、車速変化などに基づいて走行抵抗を予め特定しておき、この特定した走行抵抗の特性データを考慮して余裕駆動力から加速度を求めることが好ましい。例えば、走行抵抗の特性データとして、縦軸を駆動力、横軸を速度としたときの走行抵抗、エンジン回転数、アクセル開度、加速度の特性を記述したデータを記憶しておき、このデータに基づいて加速度を求めることができる。
図8に戻り、ECU100は、「車体挙動変化が予想される状態」と判定すると、第1のステップ上げ制御を実行し(ステップS8A)、「車体挙動変化中」と判定すると、第2のステップ上げ制御を実行する(ステップS9A)。この第2のステップ上げ制御は、ピリオンステップ81の傾斜角度を大きくする側にアクチュエータ90を駆動し続け、パッセンジャーに力を加え続ける制御である。なお、この場合のピリオンステップ81の傾斜角度の最大値は第2傾斜角度θBとされ、ピリオンステップ81の過度な傾斜を抑えている。これにより、ニーグリップをより誘導することができ、挙動変化に好適な乗車姿勢に誘導することができる。
また、挙動変化状態でないと判定した場合、ECU100は、ステップスイッチ111の検出結果に基づいてピリオンステップ81が中立位置か否かを判定し(ステップS10A)、中立位置でない場合、アクチュエータ90を駆動してピリオンステップ81を中立位置に復帰させる復帰制御を行う(ステップS11A)。この復帰制御についても、パッセンジャーに違和感を与えないようにピリオンステップ81の角速度を滑らかに変化させながら中立位置に戻す制御、例えば、角速度が正弦波状に変化する速度制御が行われる。
一方、中立位置の場合には、ECU100は、当該処理を一時的に終了し、その後、ステップS1Aの処理を実行する。以上がピリオンステップ81の制御である。
以上説明したように、本実施の形態では、ピリオンステップ81の位置を変えるステップ操作機構82を備え、ECU100が、自動二輪車1への加速操作、減速操作、及び旋回操作の少なくともいずれかに応じてピリオンステップ81(パッセンジャーステップ)の足置き面81Aが、車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となるようにピリオンステップ81の位置を変更するステップ傾斜制御を行うので、パッセンジャーに対し、自動二輪車1の挙動に応じてニーグリップを誘導できるとともに、自動二輪車1の挙動変化を通知することができる。これにより、パッセンジャーに自動二輪車1の走行状況に応じた適切な乗車姿勢を誘導することができ、ライダーは運転し易くなる。この結果、より楽しい運転やタンデム走行が可能となる。
また、ECU100は、車速が零の場合において、自動二輪車1が有するクラッチ機構が動力伝達遮断状態であって、自動二輪車1の変速段がニュートラルポジション以外のときに発進準備状態と判定し、発進準備状態と判定すると、ステップ傾斜制御を行い、発進準備状態でないと判定しているときは、足置き面81Aがフラットとなる中立位置にピリオンステップ81を移動する復帰制御を行うので、パッセンジャーに対し、発進準備に応じた適切な乗車姿勢を誘導できる。
また、ECU100は、車速が零以外の場合において、自動二輪車1の加速度が所定以上の正の加速度のとき、及び、所定未満の負の加速度のときに、上記ステップ傾斜制御を行い、自動二輪車1の加速度が所定範囲内に収まるときに、足置き面81Aがフラットとなる中立位置にピリオンステップ81を移動する復帰制御を行うので、走行時の車体挙動に応じてニーグリップを適切に誘導できる。
また、ECU100は、「車体挙動変化が予想される状態」か否かを判定するとともに、「車体挙動変化中」か否かを判定し、各状態に応じてステップ傾斜制御を異ならせるので、各状態に応じて適切な乗車姿勢に誘導可能である。しかも、車体挙動変化が予想される場合は、ステップ状に第1傾斜角度θAまで傾斜させる制御を行い、車体挙動変化中の場合は、第1傾斜角度θAよりも傾斜させる制御を行うので、車体挙動変化が予想される場合は今後の挙動変化に対する注意を促すとともに、車体挙動変化中の場合はよりニーグリップを誘導させることができる。
また、加速度検出において、加速時にはアクセル開度とエンジン回転数から微少時間後に発生する加速度を推定するので、加速による車体挙動変化に応じて適切にピリオンステップ81の制御ができる。
また、加速度検出において、減速時にはブレーキスイッチ112、ブレーキ液圧、アクセル開度、及びエンジン回転数の少なくともいずれかに基づいて微少時間後に発生する負の加速度(減速度)を推定するので、減速による車体挙動変化に応じて適切にピリオンステップ81の制御ができる。
また、ステップ操作機構82は、自動二輪車1に支持されるベース部83と、ベース部83に対しピリオンステップ81を回動自在に支持するピボット部84と、ピリオンステップ81を回動させるアクチュエータ90とを備え、ピボット部84は、ピリオンステップ81プを、少なくとも足置き面81Aが車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持し、ピリオンステップ81には、アクチュエータ90の可動部90Aによって可動されるアーム部87(被可動部)が一体に設けられるので、ピボット部84を介して車体側に寄せて収納可能なピリオンステップ81としながら、ピリオンステップ81を収納するときの回動を利用してピリオンステップ81の傾斜制御が可能となる。
また、本実施形態では、図3に示すように、ピボット部84は、ピリオンステップ81を収納位置に回動自在であり、ピリオンステップ81を収納位置に向けて回動すると、ピリオンステップ81のアーム部87が、アクチュエータ90の可動部90Aから離間する。このため、アクチュエータ90の可動部90Aがピリオンステップ81の収納位置への移動を妨げず、容易にピリオンステップ81を収納位置に手動操作することができる。
また、アクチュエータ90の可動部90Aは、ベース部83よりも車体内側に配置され、ピボット部84よりも車体内側にアーム部87が延出するととともに、ピボット部84から車体外側にピリオンステップ81が延出するので、アクチュエータ90の可動部90Aを車体外方から隠れた位置に配置できる。
また、ピボット部84より内側に延出するアーム部87と、ピボット部84から車体外側に延出するピリオンステップ81とによって、アクチュエータ90によりピリオンステップ81を回動させる構造を簡易に構成することができる。また、アクチュエータ90が、ベース部83の車体内側に配置されるので、アクチュエータ90を車体外方から見えにくい位置に配置することができる。
(第2実施形態)
図9は第2実施形態のピリオンステップ81をステップ操作機構82と共に示した斜視図であり、図10は車体左側から見た側面図である。
第2実施形態は、ステップ操作機構82が、上記ピボット部84(以下、第1のピボット部と言う)に加え、第1のピボット部84と異なる方向にピリオンステップ81を回動自在に支持する第2のピボット部89を備える点が第1実施形態と異なる。なお、第1実施形態の各部材に対応する部材は同一の符号を付して示し、異なる点を説明する。
第2のピボット部89は、第1のピボット部84に回動自在に支持される支持部89Bに一体に設けられ、ステップ部85の基端部を回動自在に支持する。また、この支持部89Bには、中立位置や傾斜位置のときに車体内側へ延びるアーム部87(被可動部)が一体に設けられている。
第2のピボット部89は、ピリオンステップ81を、自動二輪車1の略前後方向に略沿って回動自在に支持する回動支持部に形成されており、より具体的には、図10に示すように、第2のピボット部89のピボット軸89Aは、車体側面視で、第1のピボット部84のピボット軸84Aよりも急角度で後下がりに傾斜し、このピボット軸89Aを基準にして後方に回動するができる。後方に回動することでピリオンステップ81がベース部83に当接し、図10に二点鎖線で示す収納位置に手動操作することができる。
アクチュエータ90は、ベース部83の車体内側でベース部83の前縁に沿って取り付けられ、可動部90Aを下方に向けて進退自在に配置される。この可動部90Aがアーム部87の上面に当接し、アーム部87を下方に押圧することにより、ピリオンステップ81を第1のピボット部84を介して、上述した中立位置、第1傾斜角度θA、第2傾斜角度θBの位置にすることができる。
本実施形態においても、アクチュエータ90によりピリオンステップ81を、少なくとも足置き面81Aが車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持することができる。従って、第1実施形態と同じピリオンステップ81の制御を適用でき、第1実施形態と同様に、パッセンジャーに対し、自動二輪車1の走行状況に応じたニーグリップを誘導可能になる等の各種効果を得ることができる。
また、ステップ操作機構82は、第1のピボット部84に加え、ベース部83に対し、ピリオンステップ81を、第1のピボット部84と異なる方向に回動自在に支持する第2のピボット部89を備えるので、ピリオンステップ81を、ステップ傾斜制御の方向以外にも回動させることができ、回動方向の自由度が向上する。これにより、ステップ収納時の回動方向を任意に設定でき、ピリオンステップ81周辺に車体構成部品が存在しても、その部品を避けてピリオンステップ81を収納することができる。
特に、本実施形態では、第2のピボット部89が、ピリオンステップ81を自動二輪車1の略前後方向に略沿って回動自在に支持するので、ピリオンステップ81の上方近傍に車体構成部品が存在し、ピリオンステップ81を上方に略垂直に立設させるのが困難な場合に、ピリオンステップ81を後方に倒してコンパクトに収納することが可能になる。
(第3実施形態)
図11は第3実施形態のピリオンステップ81をステップ操作機構82と共に示した図である。
第3実施形態は、アクチュエータ90及びステップ操作機構82が第1及び第2実施形態と異なる。なお、第1及び第2実施形態の各部材に対応する部材は同一の符号を付して示し、異なる点を説明する。
アクチュエータ90は、一対のケーブル97を巻き取るドラム98と、ドラム98を回転駆動するモータ99とを備えた巻き取り装置で構成される。このアクチュエータ90は、リヤフレーム25又はピボットフレーム23に固定される。
ステップ操作機構82のベース部83は、リヤフレーム25から車幅方向外側に延びた後に下方に延びる前面視で略L字状に形成され、リヤフレーム25から車幅方向外側に延びる部分を左右延在部83G、左右延在部83Gの先端から下方に延びる部分を上下延在部83Hと表記する。
上下延在部83Hは、ピリオンステップ81を、車体前後方向に延びるピボット軸83Jを介して回動自在に支持し、これにより、左右のピリオンステップ81を、中立位置から、足置き面81Aが車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持する。つまり、上下延在部83Hが、ピリオンステップ81を、足置き面81Aが車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持する上記ピボット部84として機能する。
また、左右延在部83Gには、上下延在部83Hよりも車幅方向内側にて下方に延びるピボット部83Kが一体に設けられ、このピボット部83Kは、上記ピボット軸83Jと平行なピボット軸83Lを備え、このピボット軸83Lを介してアーム部87(被可動部)を上下に揺動自在に支持する。
アーム部87は、ピリオンステップ81と別体に形成され、ピボット軸83Lを基準にして車幅方向に沿う左右に延び、車幅方向外側端部87Tがピリオンステップ81の基端部81Kに揺動可能に連結されることでピリオンステップ81と一体となる。このアーム部87の揺動に応じてピリオンステップ81が、上記ピボット軸83Jを支点にして回動する。
上記アーム部87の車幅方向内側端部87Uには、アクチュエータ90が有する一対のケーブル97の一方が連結される。より具体的には、ケーブル97は、ベース部83の左右延在部83Gの上方から左右延在部83Gを貫通して左右延在部83Gの下方、かつ、上下延在部83Hの車幅方向内側に空くスペース内に配索され、アーム部87に連結される。また、他方のケーブル97は、他方のピリオンステップ81に対応するアーム部87に連結される。
なお、各ケーブル97は、外筒を構成するアウターケーブル97Aの内部をインナーケーブル97Bが摺動するワイヤーケーブル構造であり、アウターケーブル97Aの先端が、左右延在部83Gに固定され、インナーケーブル97Bの先端がアーム部87に固定される。
以上の構成により、アクチュエータ90のドラム98により一対のケーブル97が巻き取られると、左右のアーム部87が揺動し、各アーム部87を介して左右のピリオンステップ81が、中立位置から、足置き面81Aが車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動する。これにより、ECU100がアクチュエータ90を制御することで、第1実施形態と同様のピリオンステップ81の制御を適用することができる。従って、第1実施形態と同様に、パッセンジャーに対し、自動二輪車1の走行状況に応じたニーグリップを誘導可能になる等の各種効果を得ることができる。
また、本実施形態のアクチュエータ90は、左右のピリオンステップ81を回動させる一対のケーブル97を共通のドラム98で巻き取るので、一つのアクチュエータ90によって左右のピリオンステップ81を駆動することができる。このため、左右のピリオンステップ81近傍にアクチュエータ90をそれぞれ配置する必要がなくなる。
また、ベース部83の下方にてベース部83に回動自在に支持され、ピボット部84を介してピリオンステップ81を回動自在なアーム部87を備え、ケーブル97のそれぞれを、ベース部83の下方を通してアーム部87にそれぞれ連結するので、ケーブル97及びケーブル97とアーム部87の連結部を車体外方から見えにくい位置に配置することができる。なお、本実施形態では、ケーブル97を、ベース部83を貫通させる場合を説明したが、貫通させずに各ベース部83の下方に配索するようにしても良い。
(第4実施形態)
図12は第4実施形態のピリオンステップ81をステップ操作機構82と共に示した図であり、図12(A)は車体左側から見た図であり、図12(B)は車体前方から見た図である。
第4実施形態は、アクチュエータ90が第3実施形態と同じであり、ステップ操作機構82が第3実施形態と異なる。なお、上記各実施形態の各部材に対応する部材は同一の符号を付して示し、異なる点を説明する。
ステップ操作機構82のベース部83は、第1実施形態と同様に、側面視で三角形の枠形状に形成され、三角形の最も下に位置する角部にピボット部84を介してピリオンステップ81を回動自在に支持する。これによって、ピリオンステップ81は、中立位置から、足置き面81Aが車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持される。
また、ベース部83には、ピリオンステップ81より後方にて、ベース部83から下方に延びるピボット部83Kが一体に設けられ、このピボット部83Kは、車幅方向に延びるピボット軸83Lを介してアーム部87を上下に揺動自在に支持する。
このアーム部87は、ピリオンステップ81と別体に形成され、ピボット軸83Lを基準にして前後方向に延び、ベース部83の下方に配置される。このアーム部87の前端部は、車体側面視でピリオンステップ81の基端部81Kまで延在し(図12(A)参照)、ピリオンステップ81の基端部81Kから車幅方向内側に延びる延長部85K(図12(B)参照)に、自在継手88を介して連結されることで、ピリオンステップ81と一体となる。このアーム部87の揺動に応じてピリオンステップ81が上記ピボット軸84Aを基準にして回動する。
上記アーム部87の後端には、アクチュエータ90が有する一対のケーブル97(図10)の一方が連結される。ここで、ケーブル97は、ベース部83の車幅方向内側を通って上方から下方に向けて配索され、先端がアーム部87の後端に連結される。
以上の構成により、アクチュエータ90によりケーブル97が巻き取られると、アーム部87の車幅方向外側の端部が上方に移動するので、アーム部87を介してピリオンステップ81が、中立位置から、足置き面81Aが車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動する。これにより、第1実施形態と同様のピリオンステップ81の制御を適用することができ、第1実施形態等と同様に、パッセンジャーに対し、自動二輪車1の走行状況に応じたニーグリップを誘導可能になる等の各種効果を得ることができる。
また、アクチュエータ90のケーブル97のそれぞれを、ベース部83の車幅方向内側を通してアーム部87に連結したので、ケーブル97及びケーブル97とアーム部87の連結部を車体外方から見えにくい位置に配置することができる。
また、アーム部87は、ピリオンステップ81の基端部81Kから前後方向に延びるとともにベース部83に揺動自在に支持され、アーム部87におけるピリオンステップ81と反対側の端部にケーブル97を連結するので、アーム部87を車体外方から見えにくい位置に配置することができる。
(第5実施形態)
第5実施形態は、上述した自動二輪車1と異なる自動二輪車1に本発明を適用した場合を示している。
図13は第5実施形態に係る自動二輪車1の左側面図である。
この自動二輪車1は、エンジン6に水平対向六気筒型エンジンを搭載した大型の車両であり、パッセンジャーが着座する後シート42が、ライダーが着座する前シート41の後方に一段高く設けられ、また、パッセンジャー用の背もたれ部33が設けられ、背もたれ部33の背面に収納ボックス34が設けられる。また、後シート42の左右にはパッセンジャーが把持するグラブレール35が設けられる。なお、上記実施形態の各部材に対応する部材は同一の符号を付して示し、異なる点を説明する。
図14は左側のピリオンステップ81を周辺構成と共に示した斜視図である。
ピリオンステップ81は、ピボットフレーム23の後部に連結されるフレーム部23Xの後方に連なるステップ支持体36の車幅方向外側の側面36Aに対し、前後一対の支持部37を介して上下に回動自在に取り付けられる。
ピリオンステップ81は、前後一対の支持部38を介して基端部81Kが回動自在に支持される平板状のステップ部85を有し、このステップ部85の上部に、パッセンジャーの足全体を載置可能な足置き面81Aを形成する足置き部86が設けられる。
このピリオンステップ81を、前後一対の支持部38を介して車体外側に開くことにより、ピリオンステップ81が中立位置に保持され(図14参照)、これとは逆に車体内側に閉じると、ピリオンステップ81が車幅方向内側に折りたたまれて収納位置に保持される。この場合のピリオンステップ81の操作は手動操作が可能である。
図15は図14の分解斜視図である。
図15に示すように、本実施形態では、ステップ支持体36が左右分割式に構成され、フレーム部23Xから後方に延びるピボット軸23Yを挟むように上記ステップ支持体36を装着することにより、ステップ支持体36を、上記ピボット軸23Yを介して回動自在に支持する。なお、図中、符号36Bは、左右分割式のステップ支持体36を締結するための締結部材(例えば締結ボルト)が通る貫通孔であり、符号36Cは、貫通孔36Bに通された締結部材が締結される雌ねじである。また、図中、符号23Zは、ピボット軸23Yの後端に連結され、車体フレーム2に固定されるフレーム固定部である。
上記ピボット軸23Yは、車体前後方向に延びるので、ステップ支持体36に支持されたピリオンステップ81を、中立位置から足置き面81Aが車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持することができる。
つまり、ステップ支持体36は、車体フレーム2の一部を構成するフレーム部23Xに支持される上記ベース部83、及び、ピボット軸23Yを介してピリオンステップ81を回動自在に支持する上記ピボット部84を兼用している。
ピリオンステップ81を回動させるアクチュエータ90は、ステップ支持体36内に配置されるモータ90Mを有し、このモータ90Mの回転をステップ支持体36の回転力に変換する不図示の変換機構(例えば偏心カム等)を介してステップ支持体36を回転駆動する。これによって、ECU100がモータ90Mを駆動制御することにより、第1実施形態と同じピリオンステップ81の制御を適用できる。これにより、第1実施形態と同様に、パッセンジャーに対し、自動二輪車1の走行状況に応じたニーグリップを誘導可能になる等の各種効果を得ることができる。
また、車体フレーム2の一部を構成するフレーム部23Xにピボット軸23Yを設け、このピボット軸23Yを介してピリオンステップ81を回動自在に支持するので、ピリオンステップ81を回動するステップ操作機構82の外部の露出を抑えることができ、従来と同様の外観を得ることができる。
なお、上記ピボット軸23Yにステップ支持体36を回転自在に支持する構成に代えて、モータ90Mの回転軸にステップ支持体36を一体に連結し、回転軸の回転に応じてステップ支持体36を一体回転させるように構成しても良い。
(第6実施形態)
第6実施形態は、メインステップ28(ライダーステップ)に本発明を適用した場合を示す。なお、上記各実施形態の各部材に対応する部材は同一の符号を付して示し、異なる点を説明する。
図16は右側のメインステップ28を周辺構成と共に示した図であり、図17は左側のメインステップ28を周辺構成と共に示した図である。
左右のメインステップ28は、左右のピボットフレーム23の後下部に支持されるベース部として機能する左右のメインステップホルダ27に支持されている。各メインステップホルダ27の上部にはヒールガード27Aが一体に形成され、ライダーがヒールガード27Aを介して自動二輪車1を押さえ易くし、且つ、ヒールガード27Aの内側に配置される部品(例えば、図16中、ブレーキペダル29に連動して作動するマスターシリンダ29A)をライダーの足からガードしている。
各メインステップホルダ27は、ピボットフレーム23と車幅方向で重なる重なり部27Kを一体に備え、この重なり部27Kがピボット軸84Aを介して回動自在にピボットフレーム23に連結される。より具体的には、重なり部27Kは、ピボットフレーム23の車幅方向内側に向けて前方に延びることで、メインステップ28の前方にてピボットフレーム23に車幅方向で重なり、車幅方向に延出するピボット軸84Aを基準にしてピボットフレーム23が回動自在に支持される。このピボット軸84Aを基準にピボットフレーム23が回動することにより、メインステップ28が上下に移動する。
これにより、メインステップ28の位置を上下に変えるステップ操作機構82、つまり、メインステップ28の高さを変えるステップ操作機構82が構成される。
このステップ操作機構82において、メインステップホルダ27の重なり部27K、及び、この重なり部27Kに重なるピボットフレーム23の領域のいずれか一方(本構成ではメインステップホルダ27側)には、ピボット軸84Aを基準にした回動方向に沿って延びる長孔84Nが形成され、他方(本構成ではピボットフレーム23側)には、車幅方向に延びて長孔84N内に配置される支持部84Sが設けられる。
この長孔84N及び支持部84Sは、ピボットフレーム23の回動範囲を規制する規制部84Kとして機能し、メインステップ28を、図16及び図17に実線で示すローポジションと、図16及び図17に二点鎖線で示すハイポジションとの間で高さ変更可能にする。なお、上記ローポジションは従来の乗車時の固定位置と同様である。
また、左右のメインステップホルダ27の前下部には、上記ローポジションとハイポジションの範囲において、ピボットフレーム23の車体内側へ延びるアーム部87(被可動部)がそれぞれ一体に設けられ、各ピボットフレーム23の車体内側面には、各アーム部87を独立して作動させるアクチュエータ90がそれぞれ配置される。
各アクチュエータ90の可動部90Aは、各アーム部87の上面に当接し、各アーム部87を下方に押圧することにより、各メインステップ28の高さを独立して可変するとともに、その高さを保持することができる。
本実施形態においては、左右のアクチュエータ90を含むステップ操作機構82により、メインステップ28の足置き面28Aを、車幅方向に沿う略水平面(フラット)に保持した状態で上下に高さ変更することができる。
各アクチュエータ90を制御するECU100は、旋回操作があった場合に、車両の旋回方向とは反対側のステップ位置が高くなるようにアクチュエータ90を制御する。より具体的には、ECU100は、車速センサ102の検出結果に基づいて車速が零か否かを判定し、車速が零でない場合に、車体の傾き(ロール角)、ロールレート(ロール角の所定時間当たりの変化量)、前輪5の舵角、ナビゲーション装置109からの特定の情報(走行先が旋回を伴う状況であることの情報や通知であり、例えば、急カーブの通知)に基づいて、旋回操作があったか否か(旋回操作の直前か否かも含む)を判定し、判定結果に応じて、旋回方向とは反対側のステップ位置を上記ハイポジションにし、他のステップ位置を上記ローポジションに維持する。それ以外の場合、つまり、旋回操作がない場合、車速が零の場合は、左右のメインステップ28を、従来の乗車時の固定位置であるローポジションに維持する。
以上説明したように、本実施の形態では、メインステップ28の高さを変えるステップ操作機構82を備え、ECU100が、自動二輪車1への旋回操作に応じて旋回方向とは反対側のメインステップ28が高くなるように制御するので、旋回時の外側への荷重をかけやすい位置にメインステップ28を移動させることができ、ライダーが外足荷重をかけやすくなり、踏ん張りやすくなる。これにより、ライダーに対し、自動二輪車1の走行状況に応じた適切な乗車姿勢を誘導することができる。
また、メインステップ28を支持するメインステップホルダ27を、メインステップ28の高さが変更するようにピボットフレーム23に揺動自在に支持するので、メインステップ28の高さを変更するための専用部品を低減でき、簡易な構造にすることができる。
しかも、メインステップホルダ27がピボットフレーム23の車体内側に延出するアーム部87を備え、ピボットフレーム23の車体内側に、アーム部87を作動させるアクチュエータ90を配置するので、アクチュエータ90を車体外方から見えにくい位置に配置することができる等の上記実施形態と同様の各種構造を得ることができる。
(第7実施形態)
第7実施形態は、メインステップ28(ライダーステップ)に本発明を適用した場合の別の実施形態を示す。なお、左右のメインステップ28のステップ位置を変えるステップ操作機構82は左右で同一であり、以下、右側のみを説明する。なお、上記各実施形態の各部材に対応する部材は同一の符号を付して示し、異なる点を説明する。
図18は右側のメインステップ28を周辺構成と共に車体右側から見た図であり、図19は図18を車体右前方から見た斜視図である。
メインステップホルダ27は、締結部27Tを介してピボットフレーム23に締結固定され、ピボットフレーム23に支持されるベース部として機能する。このメインステップホルダ27には、メインステップ28を後上方に向けて回動自在(待避自在)に支持するピボット部84が設けられている。
ピボット部84は、車体前後方向に沿うとともに後下がりに傾斜するピボット軸84Aを介してメインステップ28の基端部28Kを回動自在に支持することにより、メインステップ28の足置き面28Aを、車体直立時において車幅方向外側に延びる水平面とする中立位置と(図18中、実線で示す位置)、車体直立時において車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面とする傾斜位置(図18中、二点鎖線で示す位置)とに、メインステップ28を回動自在に支持する。
メインステップ28の基端部28Kには、中立位置や傾斜位置においてメインステップホルダ27の車体内側へ延びるアーム部87(被可動部)が一体に設けられ、メインステップホルダ27の車体内側面には、アーム部87を独立して作動させるアクチュエータ90がそれぞれ配置されている。
アクチュエータ90の可動部90Aは、各アーム部87の上面に当接し、各アーム部87を下方に押圧することにより、メインステップ28を、ピボット部84を介して、上述した中立位置や傾斜位置にすることができる。
アクチュエータ90によりメインステップ28を、少なくとも足置き面28Aが車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持することにより、ライダーに対し、ニーグリップ(ライダーの場合、両膝で軽く燃料タンク9を挟む状態)を誘導することができる。
このため、第1実施形態のピリオンステップ81の制御(ステップ傾斜制御)を、メインステップ28の制御に適用することで、自動二輪車1への加速操作、減速操作、及び旋回操作に応じてメインステップ28の足置き面28Aが、車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となるようにメインステップ28の位置を変更するステップ傾斜制御を行うことができる。従って、ライダーに対し、自動二輪車1の走行状況に応じたニーグリップを誘導可能になる等の各種効果を得ることができる。
また、メインステップ28を後上方に向けて待避自在に支持するピボット部84を利用して、メインステップ28の足置き面28Aを、車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面とするので、この傾斜面にするための専用部品を不要にでき、簡易な構造にすることができる。
しかも、メインステップ28がメインステップホルダ27の車体内側に延出するアーム部87を備え、メインステップホルダ27の車体内側に、アーム部87を作動させるアクチュエータ90を配置するので、アクチュエータ90を車体外方から見えにくい位置に配置することができる等の上記実施形態と同様の各種構造を得ることができる。
なお、本実施形態において、自動二輪車1への加速操作、及び減速操作のみ、メインステップ28(ライダーステップ)の足置き面28Aを傾斜面にし、旋回操作時については足置き面28Aをフラットとなる中立位置に保持するようにしても良いし、或いは、自動二輪車1への減速操作時のみ、メインステップ28(ライダーステップ)の足置き面28Aを傾斜面にするようにしても良い。要は、自動二輪車1への加速操作、減速操作、及び旋回操作の少なくともいずれかに応じてメインステップ28(ライダーステップ)の足置き面28Aを傾斜面にするようにし、自動二輪車1の走行状況に応じてニーグリップを誘導するようにすれば良い。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形および応用が可能である。
例えば、上記実施形態において、ECU100が、自動二輪車1の加速度(減速度を含む)、及び旋回量のいずれかに応じて、ピリオンステップ81の足置き面81Aや、メインステップ28の足置き面28Aの傾斜角度を変える制御を行うようにしても良い。この構成によれば、加速度や旋回量に応じてパッセンジャーに挙動の変化や度合いを伝えることができ、また、加速度や旋回量に応じたニーグリップを誘導することもできる。
また、上記実施形態では、自動二輪車1への加速操作、減速操作、及び旋回操作に応じてステップ傾斜制御を行う場合を説明したが、加速操作、減速操作、及び旋回操作の少なくともいずれかに応じてステップ傾斜制御を行うようにしても良い。
また、上記実施形態では、自動二輪車1に本発明を適用する場合を説明したが、これに限らず、乗員(運転者、同乗者を含む)が足を載せるステップ28、81を備える鞍乗り型車両等の車両に本発明を広く適用することができる。なお、鞍乗り型車両は、車体に跨って乗車する車両全般を含み、自動二輪車(原動機付き自転車も含む)のみならず、ATV(不整地走行車両)等の三輪車両や四輪車両を含む車両である。また、車両のパワーユニットがエンジン6以外でも良く、例えば、モータでも良いことは勿論である。
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
2 車体フレーム
27 メインステップホルダ(ベース部)
28 メインステップ(運転者用のステップ)
28A メインステップの足置き面
81 ピリオンステップ(パッセンジャーステップ)
81A ピリオンステップの足置き面
82 ステップ操作機構
83 ベース部
84 ピボット部
87 アーム部(被可動部)
90 アクチュエータ
90A 可動部
97 ケーブル
98 ドラム
100 ECU(制御部)

Claims (13)

  1. 乗員が足を載せるステップ(28、81)を備える車両において、
    ステップ位置を変えるステップ操作機構(82)と、
    前記車両への加速操作、減速操作、及び旋回操作の少なくともいずれかに応じて、前記ステップ(28、81)の位置を変更する制御部(100)と、
    を備えることを特徴とするステップを備える車両。
  2. 前記ステップ操作機構(82)は、運転者用のステップ(28)の高さを変える機構であり、
    前記制御部(100)は、前記車両の旋回方向とは反対側のステップ位置が高くなるように制御することを特徴とする請求項1に記載のステップを備える車両。
  3. 前記ステップ操作機構(82)は、運転者用のステップ(28)を回動させる機構であり、
    前記制御部(100)は、前記車両への加速操作、減速操作、及び旋回操作の少なくともいずれかに応じて、前記運転者用のステップ(28)の足置き面(28A)が、車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となるように前記ステップ(28)を回動させるステップ傾斜制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のステップを備える車両。
  4. 前記ステップ操作機構(82)は、パッセンジャーが足を載せるパッセンジャーステップ(81)を回動させる機構であり、
    前記制御部(100)は、前記車両への加速操作、減速操作、及び旋回操作の少なくともいずれかに応じて、前記パッセンジャーステップ(81)の足置き面(81A)が、車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となるように前記パッセンジャーステップ(81)を回動させるステップ傾斜制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のステップを備える車両。
  5. 前記制御部(100)は、車速が零の場合において、前記車両のクラッチが動力伝達遮断であって、前記車両の変速段がニュートラルポジション以外のときに発進準備状態と判定し、前記発進準備状態と判定すると、前記ステップ傾斜制御を行い、前記発進準備状態でないと判定しているときは、前記足置き面(81A)がフラットとなる中立位置に前記パッセンジャーステップ(81)を移動する制御を行うことを特徴とする請求項4に記載のステップを備える車両。
  6. 前記制御部(100)は、車速が零以外の場合において、前記車両の加速度が所定以上の正の加速度のとき、及び、所定未満の負の加速度のときに、前記ステップ傾斜制御を行い、前記車両の加速度が所定範囲内に収まるときに、前記足置き面(81A)がフラットとなる中立位置に前記パッセンジャーステップ(81)を移動する制御を行うことを特徴とする請求項4又は5に記載のステップを備える車両。
  7. 前記ステップ傾斜制御においては、前記車両の加速度、及び旋回量のいずれかに応じて前記足置き面(81A)の傾斜角度を変えることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載のステップを備える車両。
  8. 前記ステップ操作機構(82)は、前記車両に支持されるベース部(83)と、前記ベース部(83)に対し、前記パッセンジャーステップ(81)を回動自在に支持するピボット部(84)と、前記パッセンジャーステップ(81)を回動させるアクチュエータ(90)とを備え、
    前記ピボット部(84)は、前記パッセンジャーステップ(81)を、少なくとも足置き面(81A)が車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持し、
    前記パッセンジャーステップ(81)には、前記アクチュエータ(90)によって可動される被可動部(87)が一体に設けられることを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載のステップを有する車両。
  9. 前記ピボット部(84)は、前記パッセンジャーステップ(81)を収納位置に回動自在であり、
    前記パッセンジャーステップ(81)が前記収納位置に向けて回動すると、前記被可動部(87)が、前記アクチュエータ(90)の可動部(90A)から離間することを特徴とする請求項8に記載のステップを有する車両。
  10. 前記アクチュエータ(90)の可動部(90A)は、前記ベース部(83)よりも車体内側に配置され、
    前記ピボット部(84)よりも車体内側に前記被可動部(87)が延出するととともに、前記ピボット部(84)から車体外側に前記パッセンジャーステップ(81)が延出することを特徴とする請求項9に記載のステップを有する車両。
  11. 前記ステップ操作機構(82)は、前記車両に支持されるベース部(83)と、
    前記ベース部(83)に対し、前記パッセンジャーステップ(81)を、少なくとも足置き面(81A)が車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持する第1のピボット部(83)と、
    前記ベース部(83)に対し、前記パッセンジャーステップ(81)を、前記第1のピボット部(83)と異なる方向に回動自在に支持する第2のピボット部(89)と、
    前記第1のピボット部(83)を介して前記パッセンジャーステップ(81)を回動させるアクチュエータ(90)とを備え、
    前記パッセンジャーステップ(81)には、前記アクチュエータ(81)によって可動される被可動部(87)が一体に設けられることを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載のステップを有する車両。
  12. 前記ステップ操作機構(82)は、前記車両に支持されるとともに前記パッセンジャーステップ(81)を回動自在に支持するベース部(83)と、
    前記パッセンジャーステップ(81)を、少なくとも足置き面(81A)が車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持するピボット部(84)と、
    前記ベース部(83)の下方にて前記ベース部(83)に回動自在に支持され、前記ピボット部(84)を介して前記パッセンジャーステップ(81)を回動させる被可動部(87)と、
    前記被可動部(87)を介して前記パッセンジャーステップ(81)を回動させるアクチュエータ(90)とを備え、
    前記アクチュエータ(90)は、左右の前記パッセンジャーステップ(81)に接続される各ケーブル(97)を巻き取るドラム(98)を有し、前記ケーブル(97)のそれぞれを、前記ベース部(87)の下方を通して前記被可動部(87)に連結したことを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載のステップを有する車両。
  13. 前記ステップ操作機構(82)は、前記車両に支持されるとともに前記パッセンジャーステップ(81)を回動自在に支持するベース部(83)と、
    前記パッセンジャーステップ(81)を、少なくとも足置き面(81A)が車体外側位置を車体内側位置よりも車体上方に高くした傾斜面となる側に回動自在に支持するピボット部(84)と、
    前記ベース部(83)の下方にて前記ベース部(83)に回動自在に支持され、前記ピボット部(84)を介して前記パッセンジャーステップを回動させる被可動部(87)と、
    前記被可動部(87)を介して前記パッセンジャーステップ(81)を回動させるアクチュエータ(90)とを備え、
    前記アクチュエータ(90)は、左右の前記パッセンジャーステップ(81)に接続される各ケーブル(97)を巻き取るドラム(98)を有し、前記ケーブル(97)のそれぞれを、前記ベース部(83)の車幅方向内側を通して前記被可動部(87)に連結したことを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載のステップを有する車両。
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