JP2016068668A - 軌条車両 - Google Patents

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武内 秀雄
Hideo Takeuchi
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Abstract

【課題】エンジンユニットが前後方向に振動した場合や軌条車両が加速した場合でもエンジンユニットが車体に対してその係合部が離脱することなく着脱可能に確実に固定することができる軌条車両を提供すること。【解決手段】軌条車両1は前輪3、後輪11、車体フレーム7およびエンジンユニット35を備える。エンジンユニット35の前後端部にそれぞれ固定された前側固定用係合部材とロック係合部材を、車体フレーム7に固定された前側固定用被係合部材73と後側固定用被係合部材75にそれぞれ係脱させることでエンジンユニット35を車体フレーム7に着脱可能に固定する。前側固定用被係合部材73に対して前側固定用係合部材を前後方向に係脱させる。後側固定用被係合部材75に対してロック係合部材を上下方向に係脱させる。後側固定用被係合部材75は、ロック係合部材の後側固定用被係合部材75への係合をロックするロック装置を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、鉄道の線路等の軌条に沿って走行する車両において、原動機装置を車体に対して着脱可能に固定するようにした軌条車両に関するものである。
特許文献1に示されている従来の軌条車両は、エンジンユニットの基部の前部および後部に、それぞれ水平方向に延びる互いに平行なクランプバーが形成されている。一方、台車上には、各クランプバーと交差し、しかも各クランプバーに対応する位置に、左右一対の取り付けバーが平行かつ一体に固定されている。各取り付けバーは、エンジンユニットの装着入り側から装着奥方にかけて次第に下降する案内傾斜部を有しており、各案内傾斜部の底部には、該案内傾斜部方向に向けて開口し、クランプバーを受け入れるU字状の固定溝が形成されている。
特許4182462号公報
しかしながら、従来の軌条車両では、エンジンユニットに設けられたクランプバーが、台車に設けられた取り付けバーのU字状の固定溝に受け入れられることによってエンジンユニットが台車に固定されるように構成されているので、案内傾斜部の底部から案内傾斜部に向かうクランプバーの移動が規制されない。このため、エンジンユニットが前後方向に振動した場合や軌条車両が加速した場合には、エンジンユニットが台車に対して後方に移動する虞があり、エンジンユニットの台車に対する固定が十分とは言えなかった。
本発明は、このような問題を解消するためになされたもので、原動機装置が前後方向に振動した場合や軌条車両が加速した場合でも原動機装置と車体との係合部が離脱することなく、原動機装置を車体に対して着脱可能に確実に固定することができる軌条車両を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る軌条車両は、レール上を転動する車輪と、前記車輪を回転可能に支持する車体と、動力伝達手段を介して前記車輪に回転動力を伝達する原動機装置とを備えた軌条車両において、固定用部材を介して前記原動機装置を前記車体に対して着脱可能に固定し、前記固定用部材は、前記車体に固定されたときの前記原動機装置の前後方向における一端部と他端部とにそれぞれ対応する各部位にそれぞれ配置される第1固定用部材と第2固定用部材とを備え、前記第1固定用部材は、前後方向に凹状に開口した凹部を有する第1固定用被係合部材と、この第1固定用被係合部材に対して前後方向に相対的に進退することで前記第1固定用被係合部材の凹部に係脱する第1固定用係合部材とを備え、前記第2固定用部材は、上下方向に凹状に開口した凹部を有する第2固定用被係合部材と、この第2固定用被係合部材に対して上下方向に相対的に進退することで前記第2固定用被係合部材の凹部に係脱する第2固定用係合部材とを備え、互いに係合し合う前記第1固定用被係合部材と前記第1固定用係合部材とのうち何れか一方の部材を前記車体に固定するとともに他方の部材を前記原動機装置に固定し、互いに係合し合う前記第2固定用被係合部材と前記第2固定用係合部材とのうち何れか一方の部材を前記車体に固定するとともに他方の部材を前記原動機装置に固定し、前記第1固定用被係合部材の凹部に前記第1固定用係合部材が係合したとき、その係合によって、これらの部材同士の上下方向の相対移動が規制され、前記第2固定用被係合部材は、該第2固定用被係合部材の凹部内に前記第2固定用係合部材が係合したとき、その係合をロックするロック状態と該ロックを解除するロック解除状態とに択一的に切り換え可能なロック機構を備えていることを特徴とするものである。
請求項2に記載した発明に係る軌条車両は、請求項1に記載の軌条車両において、前記動力伝達手段は、前記原動機装置に回転可能に設けられた駆動歯車と、前記駆動歯車と噛合して該駆動歯車の回転が伝達され回転する従動歯車とを備え、前記従動歯車は、前後方向の経路上を一定の範囲内で変位可能とされ、かつ、前記一定の範囲の一端側から他端側に向かう方向に付勢力が付与された状態で前記車体に支持され、前記固定用部材を介して前記原動機装置を前記車体に固定したとき、前記駆動歯車は、前記一定の範囲内における何れかの位置に位置する前記従動歯車と、該従動歯車から前記付勢力が付与された状態で噛合することを特徴とするものである。
請求項3に記載した発明に係る軌条車両は、請求項2に記載の軌条車両において、前記動力伝達手段は、前記車体に支持されるとともに前記従動歯車と噛合して該従動歯車の回転が伝達され回転する中間歯車と、この中間歯車の軸芯回りに回転可能に支持され前記中間歯車と一体的に回転する主動伝動車と、前記車輪が結着された車軸に回転動力を伝達する従動伝動車と、この従動伝動車と前記主動伝動車とに巻き掛けられた巻掛伝動帯とを備え、前記中間歯車の軸芯回りに揺動可能に支持された腕部材の揺動端部に前記従動歯車が回転可能に支持され、前記腕部材が前記中間歯車の軸芯回りに揺動することで前記従動歯車が前記一定の範囲内で変位可能とされ、前記付勢力は前記腕部材を介して前記駆動歯車に付与されることを特徴とするものである。
請求項4に記載した発明に係る軌条車両は、請求項1ないし請求項3のうち何れか一つに記載の軌条車両において、前記第2固定用被係合部材および前記第2固定用係合部材のうち少なくとも何れか一方の部材の前記車体または前記原動機装置に対する固定位置は、前後方向で任意に調整可能に構成されていることを特徴とするものである。
請求項5に記載した発明に係る軌条車両は、請求項1ないし請求項4のうち何れか一つに記載の軌条車両において、前記車体に固定されたときの前記原動機装置の前記他端部と前記車体とが互いに上下方向に離間する方向に付勢する弾性部材が配設されていることを特徴とするものである。
請求項6に記載した発明に係る軌条車両は、請求項1ないし請求項5のうち何れか一つに記載の軌条車両において、前記原動機装置を前記車体に対して固定する際に、前記車体に対する前記原動機装置の左右方向の位置決めおよび移動規制に供する位置決め用部材をさらに備えたことを特徴とするものである。
請求項7に記載した発明に係る軌条車両は、請求項6に記載の軌条車両において、前記位置決め用部材は、上下方向に凹状に開口した凹部を有する位置決め用被係合部材と、この位置決め用被係合部材に対して上下方向に相対的に進退することで前記位置決め用被係合部材の凹部に係脱する位置決め用係合部材とを備え、前記位置決め用被係合部材と前記位置決め用係合部材とのうち何れか一方の部材を前記車体に固定するとともに他方の部材を前記原動機装置に固定し、前記位置決め用部材は、前記車体に固定されたときの前記原動機装置の前記一端部および前記他端部に対応する部位にそれぞれ配置されていることを特徴とするものである。
請求項8に記載した発明に係る軌条車両は、請求項1ないし請求項7のうち何れか一つに記載の軌条車両において、前記第2固定用部材は、互いに離間して一対設けられ、これら第2固定用部材の第2固定用被係合部材における前記ロック機構は、前記ロックを解除する解除操作片を備え、前記各ロック機構の解除操作片同士は、連結部材により連結され、前記連結部材には単一の操作子が設けられ、前記操作子を操作することで前記解除操作片を操作して前記各ロック機構の前記ロックを解除するようにしたことを特徴とするものである。
請求項1記載の発明によれば、第1固定用被係合部材に対して第1固定用係合部材が前後方向に進退して第1固定用被係合部材の凹部に係脱可能に係合するように構成する一方、第2固定用被係合部材のロック機構により第2固定用係合部材との係合をロックするロック状態と該ロックを解除するロック解除状態とに択一的に切り換え可能に構成したので、原動機装置を車体に容易に着脱可能に固定することができる。
また、第2固定用被係合部材に第2固定用係合部材が係合したとき、その係合をロック機構によりロックするようにしたので、原動機装置が前後方向に振動した場合や軌条車両が加速した場合でも原動機装置と車体との係合部が離脱することなく、原動機装置を車体に対して着脱可能に確実に固定することができる。
請求項2記載の発明によれば、駆動歯車は、一定の範囲内における何れかの位置に位置する従動歯車と、該従動歯車から付勢力が付与された状態で噛合するようにしたので、両歯車同士の噛合は、ガタツキなく適正に行われるとともに、車体に対する原動機装置の前後方向の固定位置精度の悪さを吸収することができる。
請求項3記載の発明によれば、従動歯車と噛合する中間歯車と、この中間歯車の軸芯回りに回転可能に支持され中間歯車と一体的に回転する主動伝動車と、車輪の車軸に回転動力を伝達する従動伝動車と、この従動伝動車と主動伝動車とに巻き掛けられた巻掛伝動帯とを備え、中間歯車の軸芯回りに揺動可能に支持された腕部材の揺動端部に従動歯車が支持されているので、腕部材が揺動することで従動歯車が変位するにも拘わらず、中間歯車と従動歯車との相対位置および主動伝動車と従動伝動車との相対位置は変化しない。その結果、腕部材が揺動しても、中間歯車と従動歯車との噛合および主動伝動車と従動伝動車との巻掛伝動帯による駆動は支障なく行われる。
請求項4記載の発明によれば、第2固定用被係合部材および第2固定用係合部材のうち少なくとも何れか一方の部材の車体または原動機装置に対する固定位置は、前後方向で任意に調整可能に構成されているので、該固定位置を適宜調整することで、車体に対する原動機装置の固定位置を、駆動歯車と従動歯車との噛合が適正に行われる位置に設定することができる。
請求項5記載の発明によれば、車体に固定されたときの原動機装置の他端部と車体とが互いに上下方向に離間する方向に付勢する弾性部材が配設されているので、第2固定用被係合部材と第2固定用係合部材とが係合してロックされたとき、その係合部に隙間があったとしても弾性部材による付勢によりガタツキが防止される。
請求項6記載の発明によれば、車体に対する原動機装置の左右方向の位置決めおよび移動規制に供する位置決め用部材を備えているので、第1固定用係合部材と第1固定用被係合部材との係合および第2固定用係合部材と第2固定用被係合部材との係合と相俟って原動機装置を車体に対して適正な位置に固定することができる。
請求項7記載の発明によれば、位置決め用部材は、凹状に開口した凹部を有する位置決め用被係合部材に対して位置決め用係合部材を上下方向に相対移動させることで係脱するように構成したので、車体に対する原動機装置の位置決め作業が行い易くなる。また、位置決め用部材は、車体に固定されたときの原動機装置の一端部および他端部に対応する部位にそれぞれ配置されているので、第1固定用係合部材と第1固定用被係合部材との係合および第2固定用係合部材と第2固定用被係合部材との係合と相俟って原動機装置を車体に対して適正な位置に確実に固定することができる。
請求項8記載の発明によれば、一対の第2固定用部材の各ロック機構のロックを単一の操作子を操作することにより解除するようにしたので、各ロック機構のロックを個別に解除する場合と比べて、ロックを解除する際の作業を単純化することができる。
本発明の実施の形態に係る軌条車両を右側方から見た状態を示す車両全体の右側面図である。 同車両を上方から見た状態を示す車両全体の平面図である。 同車両を前方から見た状態を示す車両全体の正面図である。 同車両を後方から見た状態を示す車両全体の背面図である。 図2の一部を拡大して見た状態を示す部分平面図である。 図3の一部を拡大して見た状態を示す部分正面図である。 同車両の一部を前方から見た状態を示す部分正面図である。 図4の一部を拡大するとともに一部の部材を透過して見た状態を示す部分背面図と、図1の一部を拡大して見た状態を示す部分右側面図である。 図1の一部を拡大して見た状態を示す部分右側面図である。
図5の一部を拡大して見た状態を示す部分平面図である。 図4の一部を拡大して見た状態を、取付構造も含めて示す部分背面図である。 本発明の実施の形態に係る軌条車両の後部寄りの部分を、一部の部材を透過または省略して右側方から見た状態を示す部分右側面図である。 本発明の実施の形態に係る軌条車両の後部寄りの部分を、一部の部材を透過または省略して右側方から見た状態を示す部分右側面図である。 図2の一部を拡大して見た状態を示す部分平面図である。 本発明の実施の形態に係るロック機構を右側方から拡大して見た状態を示す右側面図である。
以下、本発明の実施の形態を図1ないし図15によって詳細に説明する。図1ないし図4において符号1で示すものは、本発明の実施の形態に係る軌条車両の一例である。図1,2,5および図8ないし10ならびに図12ないし15において矢印Fで示す方向は、軌条車両1の前方を示し、以下の説明で軌条車両1の各構成部材に関して使用する前・後、左・右および上・下の語句は、各構成部材が軌条車両1に組み付けられた状態において、軌条車両1に乗車して見たときの方向を指すものとする。軌条車両1の前部には、左右一対の前輪3,3が両端部にそれぞれ結着された前輪側車軸5の左右両端部が、車体フレーム7に固定された前側車軸固定部材9の軸受部材によってそれぞれ軸支されている。これによって、各前輪3と前輪側車軸5とは一体的に前輪側車軸5の軸芯回りに回転可能となっている。車体フレーム7は本発明の「車体」を構成する。
一方、軌条車両1の後部には、左右一対の後輪11,11が両端部にそれぞれ結着された後輪側車軸13の左右両端部が、車体フレーム7に固定された後側車軸固定部材15の軸受部材によってそれぞれ軸支されている。これによって、各後輪11と後輪側車軸13とは一体的に後輪側車軸13の軸芯回りに回転可能となっている。
前側車軸固定部材9と後側車軸固定部材15とは、ねじ部材17によってそれぞれ車体フレーム7に強固に固定されている。前輪3,3および後輪11,11は、一対の鉄道線路18,18上を転動する。各前輪3および各後輪11は本発明の「車輪」を構成し、各鉄道線路18は本発明の「レール」を構成する。
車体フレーム7は、互いに平行に前後方向に延設されるとともに各前側車軸固定部材9および各後側車軸固定部材15が固定された左右一対の主基部材19,19と、これら主基部材19の前端部同士を連結する前側横架基部材21と、各主基部材19の後端部同士を連結する後側横架基部材23と、各主基部材19の前後方向中途部同士を連結する中間横架基部材25(図5参照)と、前側横架基部材21と後側横架基部材23との左右方向中途部同士のそれぞれ2箇所を互いに一定の間隔を隔てて連結する一対の中間横架基部材26,26と、各前輪3の上方に配設されたハンドル27の左右両端部をそれぞれ支持する左右一対のハンドル支持部材29,29と、各後輪11の上方に配設された左右一対の座席31,31を支持する座席支持部材33と、エンジンユニット35の前側を支持するエンジンユニット支持部材37と、後側横架基部材23の左端部寄りの部位と中間横架基部材25の長手方向中途部とを連結する中間横架基部材38とを備えている。エンジンユニット35は本発明の「原動機装置」を構成する。
各部材19,21,23,25,26,29,33,37,38は、横断面の形状が略矩形の管状の部材からなる。各ハンドル支持部材29は、側方から見て、前側横架基部材21の上面部に固定された下端部から鉛直方向上方に向かって延びた後、上方斜め後方に向かって延設され、さらに水平方向後方に屈曲されて、その後端部がハンドル27の両端部にそれぞれ連結されている。ハンドル27は、各前輪3の外側間の距離よりも若干長い寸法で構成されている。
前輪3,3および後輪11,11の外周面における上側の略半分は、泥除け部材39によってそれぞれ覆われている。車体フレーム7のそれぞれ右側に位置する主基部材19と中間横架基部材26とには、右側の座席31に着座した乗員が足を乗せるための右側足載板41Rが架け渡されて固定されている。車体フレーム7のそれぞれ左側に位置する主基部材19と中間横架基部材26との間において、これらの部材に平行に延びる横架基部材43が前側横架基部材21と中間横架基部材25とに架け渡されて連結されている。この横架基部材43と車体フレーム7の左側に位置する主基部材19とには、左側の座席31に着座した乗員が足を乗せるための左側足載板41Lが架け渡されて固定されている。各足載板41R,41Lには、軽量化のため円形状の複数の孔が穿設されている。
後輪側車軸13の長手方向右側寄りには、ブレーキ装置45が配設されている。ブレーキ装置45は、油圧ブレーキ機構からなり、車体フレーム7の右側に位置する中間横架基部材26にねじ部材によって固定された油圧キャリパ47と、後輪側車軸13の長手方向中途部に結着された円板状のディスク板49とを備えている(図2および図4参照)。図2に示すように、ブレーキ装置45の油圧キャリパ47は、ハンドル27の左側端部の前部に固定されたマスタシリンダ装置51に油圧配管53を介して接続されている。マスタシリンダ装置51に一端部が回動可能に軸支されたブレーキレバー55の他端部を左側の座席31に着座した乗員が回動操作することでマスタシリンダ装置51に油圧を発生させ、この油圧が油圧配管53を介して油圧キャリパ47に伝達される。すると、油圧キャリパ47の一対のブレーキパッド(図示せず)によってディスク板49の表裏面が挟持され、ディスク板49,後輪側車軸13および各後輪11の回転が制止される。
車体フレーム7の後側横架基部材23の長手方向中央部には、右側方から見てコ字状に形成されたブラケット57がネジ部材により締結固定され、ブラケット57に穿設された挿通孔57aには、他の軌条車両と連結するための連結具59が挿抜可能に挿入されている。
図6に示すように、エンジンユニット支持部材37は、前方から見て、左右一対の座席31,31間に配置されており、離間して配置された左右一対の柱部材61,61と、各柱部材61の上端同士を連結する横架部材63とを備えている。ハンドル27の長手方向中央寄りの2箇所と横架部材63とが、互いに平行に延びる左右一対の連結部材65,65によって連結されている。横架部材63は、左右方向から見て、ハンドル27より後方に配置されており、このため、ハンドル27との横架部材63とを連結する各連結部材65は、左右方向から見て、上部の方が下部より前方に位置するように傾斜している。
また、横架部材63の長手方向中央部には、車体フレーム7に対するエンジンユニット35前端部の左右方向の位置決めと移動規制とを行うための板状の前側位置決め用被係合部材67がねじ部材により締結固定されている。前側位置決め用被係合部材67は本発明の「位置決め用被係合部材」を構成する。図7に示すように、前側位置決め用被係合部材67には、前後方向から見て、上方に向かって凹状に開口した凹部68が形成されており、凹部68の上縁部分68aは逆ハの字状に形成され、該上縁部分68aの下端に連続して鉛直方向下方に向かって凹状に下縁部分68bが形成されている。下縁部分68bの左右方向の内幅寸法は、該下縁部分68bに、後述する前側位置決め用係合部材175が左右方向に殆どガタつくことなく係合できるように前側位置決め用係合部材175の長手方向中途部の直径と略同一の寸法に形成されている。
一方、車体フレーム7の各中間横架基部材26における後部寄りの部位同士は、横架部材69が架け渡されて連結されている。横架部材69の長手方向中途部には、車体フレーム7に対するエンジンユニット35後端部の左右方向の位置決めと移動規制とを行うための板状の後側位置決め用被係合部材71がねじ部材により締結固定されている。後側位置決め用被係合部材71は本発明の「位置決め用被係合部材」を構成する。図8の(A)図に示すように、後側位置決め用被係合部材71には、前後方向から見て、上方に向かって凹状に開口した凹部72が形成されており、凹部72の上縁部分72aは逆ハの字状に形成され、該上縁部分72aの下端に連続して鉛直方向下方に向かって凹状に下縁部分72bが形成されている。下縁部分72bの左右方向の内幅寸法は、該下縁部分72bに、後述する後側位置決め用係合部材177が左右方向に殆どガタつくことなく係合できるように後側位置決め用係合部材177の長手方向中途部の直径と略同一の寸法に形成されている。
また、エンジンユニット支持部材37の各柱部材61の上下方向中途部には、車体フレーム7に対するエンジンユニット35前端部の上下方向の位置決めと移動規制とを行うための板状の前側固定用被係合部材73がねじ部材によりそれぞれ締結固定されている。前側固定用被係合部材73は本発明の「第1固定用被係合部材」を構成する。図8の(B)図に示すように、各前側固定用被係合部材73には、左右方向から見て、後方に向かって凹状に開口した凹部74が形成されており、この凹部74の上縁部分74aと下縁部分74bとは平行に形成され、上縁部分74aより下縁部分74bの長さが長く、凹部74の前端部は凹状に形成されている。上縁部分74aと下縁部分74bとの上下方向の内幅寸法は、上縁部分74aと下縁部分74bとの間に、後述するローラ183bが上下方向に殆どガタつくことなく係合できるようにローラ183bの外径と略同一の寸法に形成されている。
一方、各中間横架基部材26の後部には、車体フレーム7に対するエンジンユニット35後端部の上下方向および前後方向の位置決めと移動規制とを行うための後側固定用被係合部材75がねじ部材によりそれぞれ締結固定されている。後側固定用被係合部材75は本発明の「第2固定用被係合部材」を構成する。
また、各中間横架基部材26の後部の底面には、下方に向かって窪んだばね受部材77がねじ部材により締結固定されている。ばね受部材77の窪んだ部分の上面には、エンジンユニット35の底面部に下方から弾発力を付与する左右一対のばね部材79,79が、互いに左右方向に一定の間隔を隔てて、ねじ部材によりそれぞれ締結固定されている(図5および図9参照)。ばね部材79は本発明の「弾性部材」を構成する。
各ばね部材79は、ばね受部材77を貫通したボルト81と、ボルト81の軸部の上端部に挿入されたばね受け座83と、ばね受け座83の下方におけるボルト81の軸部に挿入されたコイルばね85と、ボルト81の下端部に螺着されたロックナット87とを備えている。コイルばね85は、エンジンユニット35を車体フレーム7に固定する前においても、ばね受け座83とばね受部材77との間で少し圧縮されて初期荷重が付与された状態で装着されている。ロックナット87は、ボルト81に螺着された位置で保持され緩まないようなねじロック機構が組み込まれている。なお、コイルばね85に替えて、ゴム部材またはその他の樹脂材からなる弾性部材により構成してもよい。
図5および図10に示すように、中間横架基部材26の長手方向の略中央部および中間横架基部材38の前端部には、左右一対のブラケット89,89がねじ部材90によりそれぞれ締結固定されている。ねじ部材90が挿通されるブラケット89のねじ孔89aは、前後方向に長い長孔に形成されており、各中間横架基部材26,38に対する各ブラケット89の前後方向の固定位置を調整することができるように構成されている。
図11に示すように、両ブラケット89間には中間歯車91が配設され、該中間歯車91が長手方向中途部に結着された歯車軸の両端部が両ブラケット89の下部にそれぞれ軸受部材を介して軸支されている。中間歯車91の左右両側面と、これら両側面とそれぞれ対向する各ブラケット89とのそれぞれの間には、上下方向に長い左右一対の腕部材93,93が配設されている。各腕部材93は、中間歯車91が結着された歯車軸に軸受部材を介して軸支されている。これによって、各腕部材93は、中間歯車91が結着された歯車軸の軸芯回りに揺動可能となっており、前後方向に円弧の軌跡上を一定の範囲内で変位可能に構成されている。両腕部材93の上端部には、従動歯車95が結着された歯車軸の両端部が軸受部材を介してそれぞれ軸支されている。中間歯車91および従動歯車95の歯車軸の軸芯は、互いに平行であり、左右方向に延びている。中間歯車91および従動歯車95は本発明の「動力伝達手段」を構成する。各ブラケット89の前後方向の固定位置を調整することで、車体フレーム7に対する中間歯車91,各腕部材93,従動歯車95および後述する駆動スプロケット107の前後方向の位置を調整することができる。
図10に示すように、中間横架基部材26および中間横架基部材38のそれぞれの長手方向中途部には、板金を屈曲して形成されたブラケット97が架け渡されてその左右両端部がねじ部材によりそれぞれ締結固定されている。ブラケット97の上部には前後方向に長い棒状の押圧部材99の後端部がねじ部材100により締結固定され、押圧部材99の前端部には緩衝部材99aが固定されている(図12参照)。緩衝部材99aは、ゴム部材またはその他の樹脂材からなる弾性部材により構成されている。左右一対の腕部材93,93のうち右側の腕部材93の上部後面に緩衝部材99aが当接して、それ以上、両腕部材93が後方に揺動するのを規制するように構成されている。また、図10および図13に示すように、ブラケット97の上部には、コイルばね101の後端部のフック部を引っ掛けて取り付けるためのねじ部材103が螺着され、コイルばね101の前端部のフック部が、左右一対の腕部材93,93のうち左側の腕部材93の上部後面部に螺着されたねじ部材105の後端部に引っ掛けて取り付けられている。両腕部材93は、それらが後方に揺動する方向にコイルばね101によって常に引張力が付与され付勢されている。
図11に示すように、中間歯車91が結着された歯車軸には、駆動スプロケット107が結着されており、該駆動スプロケット107は、左右一対の腕部材93,93のうち左側の腕部材93と中間歯車91との間に、それらとは一定の間隙を隔てて配置されている。これによって、中間歯車91と、該中間歯車91が結着された歯車軸と、駆動スプロケット107とは一体的に回転する。駆動スプロケット107は本発明の「主動伝動車」および「動力伝達手段」を構成する。
一方、図1および図11に示すように、後輪側車軸13の長手方向左寄りの部位には、駆動スプロケット107より大径の従動スプロケット109が結着されており、該従動スプロケット109と駆動スプロケット107とはチェーン111が巻き回されている。従動スプロケット109は本発明の「従動伝動車」および「動力伝達手段」を構成し、チェーン111は本発明の「巻掛伝動帯」および「動力伝達手段」を構成する。両スプロケット107,109間に位置するチェーン111の下側には、上方に向かって押圧力をチェーン111に常に付与するチェーン張具113が配設されている。チェーン張具113は、中間横架基部材26および中間横架基部材38のそれぞれの長手方向中途部に架け渡されてねじ部材により両中間横架基部材26,38に締結固定されたブラケット115に揺動可能に固定されている。
図14に示すように、各後側固定用被係合部材75は、ロック装置117と、該ロック装置117が固定されたブラケット119とを備え、ブラケット119の前部および後部を中間横架基部材26の後部上面にそれぞれねじ部材120により締結固定することで、後側固定用被係合部材75が中間横架基部材26に固定されている。ロック装置117は、本発明の「ロック機構」を構成する。ねじ部材120が挿通されるブラケット119のねじ孔119aは、前後方向に長い長孔に形成されており、中間横架基部材26に対するブラケット119およびロック装置117の前後方向の固定位置を調整することができるように構成されている。ロック装置117は、左右方向に互いに一定の間隙を隔てて平行に配置された左右一対の板状のロック部材本体121,121と、これら両ロック部材本体121間に配置された板状のロック片123と、該ロック片123に係合して該ロック片123をロック状態に保持するための板状のロック保持片125とを備えている(図15参照)。ロック保持片125は本発明の「解除操作片」を構成する。図15に示すように、ロック片123は、その略中央部を左右方向に貫通する回動軸127の軸芯回りに回動可能に構成され、同図において右回りにトーションばね(図示せず)により常に付勢されている。
一方、ロック保持片125は、その上部を左右方向に貫通する回動軸129の軸芯回りに回動可能に構成され、図15において左回りにトーションばね(図示せず)により常に付勢されている。トーションばねの付勢力に抗してロック保持片125を回動軸129の軸芯回り(同図において右回り)に回動させることでロック片123とロック保持片125との係合が解除され、ロック片123がトーションばねによる付勢力によって回動軸127の軸芯回り(同図において右回り)に回動されロックが解除されるように構成されている。同図において実線で示すロック片123の回動位置は、ロック状態を示しており、同図において二点鎖線で示すロック片123の回動位置は、非ロック状態を示している。
図15に示すように、ロック装置117の各ロック部材本体121には、左右方向から見て、上方に向かって凹状に開口した凹部130がそれぞれ形成されており、凹部130の上縁部分130aは逆ハの字状に形成され、該上縁部分130aの下端に連続して下方に向かって円弧状に下縁部分130bが形成されている。下縁部分130bの円弧状の形状は、該下縁部分130bに、後述するロック係合部材179が前後方向に殆どガタつくことなく係合できるようにロック係合部材179の外径と略同一の円弧状に形成されている。左右方向から見て、各ロック部材本体121の凹部130に対応する各ブラケット119の部位にも上方に向かって凹状に開口した凹部が形成されており、該凹部は、各ロック部材本体121の凹部130より若干大きく形成されている。
また、回動軸127の軸芯回りに回動する際のロック片123の回動側端部には、回動軸127から離間する方向に向かって開口した半円状の凹部123aが形成されている。ロック装置117がロック状態のとき、後述するロック係合部材179の外周が、ロック片123の凹部123aとロック保持片125とによって殆どガタつくことなく略全周に沿って囲繞されるように、ロック保持片125は円弧状に切り欠かれている。
また、各ロック装置117における各ロック保持片125は、それらの下端部同士が、板金を屈曲して形成された連結部材131により連結されている。図14に示すように、連結部材131の長手方向中央部には、前後方向に長い棒状の操作子133の前端部がねじ部材により締結固定されている。
操作子133は、その長手方向中途部が、横架部材69の長手方向の略中央部にねじ部材により締結固定されたガイド部材135によって前後方向に進退可能に支持されている。操作子133を後方に向かって移動させると、左右の各ロック装置117のロック保持片125は、連結部材131を介して回動軸129の軸芯回り(図15において右回り)にそれぞれ回動する。すると、ロック片123とロック保持片125との係合が外れてトーションばねによりロック片123が図15において右回りに回動軸127の軸芯回りに二点鎖線の位置まで回動し、ロック装置117のロックが解除される。
エンジンユニット35は、4サイクルエンジンからなるエンジン137と、該エンジン137の周囲を囲むように配置された枠部材139とを備えている。枠部材139は、左右方向から見て略冂字状に形成された左右一対の基部材141,141(図1参照)と、これら基部材141の上部同士のそれぞれ2箇所を互いに前後に一定の間隔を隔てて連結する前側横架基部材143および後側横架基部材145(図5参照)と、各基部材141の前部下部同士を連結する前側横架基部材147(図6参照)と、各基部材141の後部下部同士を連結する後側横架基部材149(図4参照)と、各基部材141の前後の下端部同士をそれぞれ連結する横架基部材150(図1および図9参照)とを備えている。各部材141,143,145,147,149,150は、横断面の形状が略矩形の管状の部材からなる。各基部材141の前後方向中央の上面には、把持部151がそれぞれ取付けられている。前側横架基部材143の長手方向中途部には、軌条車両1の前方に向かって光を照射する前照灯152が取付けられている。この前照灯152の電源は、エンジン137内に配設され該エンジン137により駆動される発電装置によって供給される。
エンジン137は、エンジンユニット35の上部に配置されるとともに燃料となるガソリンを貯留する燃料タンク153と、該燃料タンク153の右側部の後方に配置され、外気を浄化してエンジン137内に取り入れるためのエアクリーナ155と、該エアクリーナ155の左側方に配置され、エンジン137から排出される排気ガスを浄化して排出するためのマフラ157と、燃料タンク153の下方に配置されたクランクケース159と、該クランクケース159の右側方に配置され、手で引っ張ることでエンジン137を起動させるためのリコイルスタータ161(図1参照)と、エンジン137の回転動力を出力する出力軸163(図4参照)とを備えている。エンジン137内に配設された自動遠心クラッチ(図示せず)を介してエンジン137のクランク軸の回転が出力軸163に伝達されるように構成されている。図11に示すように、出力軸163の先端部には、前記従動歯車95と噛合する駆動歯車164が結着されている。駆動歯車164の歯車軸の軸芯は、中間歯車91および従動歯車95の歯車軸の軸芯と平行であり、左右方向に延びている。エンジン137は、クランクケース159の底部に該クランクケース159と一体成形された複数のボス部159aのねじ孔にボルト165がそれぞれ挿通されて、枠部材139の左右一対の横架基部材150間に架け渡らせ固定された前後一対の横架部材(図示せず)にそれぞれ締結固定されている。
図5に示すように、エンジン137のクランクケース159の上部にはスロットルレバー167が回動可能に配設され、スロットルレバー167の端部にはスロットルワイヤ169の一端部が連結されている。一方、左右一対の基部材141,141のうち左側の基部材141の前部上部には、エンジン137の回転動力の出力を調整するスロットルハンドル171がブラケット173を介してねじ部材により締結固定されている(図6参照)。スロットルハンドル171には、スロットルワイヤ169の他端部が連結され、スロットルハンドル171をその軸芯回りに回動操作することで、スロットルワイヤ169を進退させてスロットルレバー167を回動操作する。これによって、エンジン137の回転動力の出力を調整することができるように構成されている。
枠部材139の前側横架基部材143の長手方向中途部には、前後方向に長く横断面が円形の棒状の前側位置決め用係合部材175の後端部が前側横架基部材143を貫通して、その貫通した先端部に刻設された雄ねじ部に雌ねじ部材が螺合されることで前側位置決め用係合部材175が締結固定されている。前側位置決め用係合部材175は本発明の「位置決め用係合部材」を構成する。前側位置決め用係合部材175の前端部には、前側位置決め用係合部材175の長手方向中途部より大径の鍔部175aが形成されている。前側位置決め用係合部材175が前側位置決め用被係合部材67の凹部68に係合したとき、前側位置決め用係合部材175が後方に移動して凹部68から脱落するのを前側位置決め用係合部材175の鍔部175aによって防止することができる。なお、エンジンユニット35が車体フレーム7に固定された状態では、前側位置決め用被係合部材67の凹部68における下縁部分68bの底面と、該底面と対向する前側位置決め用係合部材175の下面との間には隙間が形成される(図7参照)。
一方、後側横架基部材149の長手方向中途部には、前後方向に長く横断面が円形の棒状の後側位置決め用係合部材177の前端部が後側横架基部材149を貫通して、その貫通した前端部に刻設された雄ねじ部に雌ねじ部材が螺合されることで後側位置決め用係合部材177が締結固定され、後側位置決め用係合部材177の後端部には、後側位置決め用係合部材177の長手方向中途部より大径の鍔部177aが形成されている。後側位置決め用係合部材177は本発明の「位置決め用係合部材」を構成する。後側位置決め用係合部材177が後側位置決め用被係合部材71の凹部72に係合したとき、後側位置決め用係合部材177が前方に移動して凹部71から脱落するのを後側位置決め用係合部材177の鍔部175aによって防止することができる。なお、エンジンユニット35が車体フレーム7に固定された状態では、後側位置決め用被係合部材71の凹部72における下縁部分72bの底面と、該底面と対向する後側位置決め用係合部材177の下面との間には隙間が形成される(図8の(A)図参照)。
図8の(B)図に示すように、枠部材139前部の各基部材141の上下方向中途部には、左右方向から見て略三角形の板状のブラケット181の後端部がねじ部材により締結固定されている。各ブラケット181の前端部には前側固定用係合部材183がそれぞれ取り付けられている。各前側固定用係合部材183は、各ブラケット181に右側端部がそれぞれ結着された左右方向に長い棒状の係合部材本体183aと、該係合部材本体183aの左側端部にその軸芯回りに回転可能にそれぞれ軸支されたローラ183bとを備えている。前側固定用係合部材183は本発明の「第1固定用係合部材」を構成する。
一方、枠部材139後部の各基部材141の下端部には、左右方向に長く横断面が円形の棒状のロック係合部材179の一端部が各基部材141を貫通して、その貫通した先端部に刻設された雄ねじ部に雌ねじ部材がそれぞれ螺合されることで各ロック係合部材179が締結固定されている。ロック係合部材179は本発明の「第2固定用係合部材」を構成する。而して、右側のロック係合部材179は右外側方に向かって突出し、左側のロック係合部材179は左外側方に向かって突出しており、それらの突出する先端部は球面状に形成されている。
<車体フレーム7に対するエンジンユニット35の位置決め作業の手順>
次に、エンジンユニット35を車体フレーム7に固定するに当たって、車体フレーム7に対するエンジンユニット35の位置決め作業の手順について詳述する。
(手順1)
最初に、操作子133を後方に引っ張って後側固定用被係合部材75のロック装置117におけるロック片123を図15に二点破線で示す解除位置に回動させておく。また、各後側固定用被係合部材75を固定するための各ねじ部材120は少し緩めて仮り締めの状態にしておき、各後側固定用被係合部材75が前後方向に変位することができる状態にしておく。
(手順2)
次に、把持部151を把持した状態でエンジンユニット35の後端部を前端部より持ち上げた姿勢でエンジンユニット35の前側位置決め用係合部材175を前側位置決め用被係合部材67の凹部68に位置付け凹部68の下縁部分68bに係合させる。これによって、車体フレーム7に対するエンジンユニット35前端部の左右方向の位置決めと移動規制とが行われるとともに、エンジンユニット35前端部にかかる荷重が前側位置決め用被係合部材67の凹部68の下縁部分68bによって支持される。
(手順3)
次に、把持部151を把持した状態で、かつ、前側位置決め用被係合部材67の凹部68に前側位置決め用係合部材175を係合して支持させた状態でエンジンユニット35を前方に移動させるとともにエンジンユニット35の後端部を下げながら、各前側固定用係合部材183のローラ183bを各前側固定用被係合部材73の凹部74の下縁部分74bにそれぞれ載置する。そして、さらに前方に向かってエンジンユニット35を移動させて各ローラ183bを凹部74の上縁部分74aと下縁部分74bとの間に係合させる。エンジンユニット35を前方に移動させる際、凹部74の下縁部分74b上をローラ183bが転動するのでエンジンユニット35を円滑に移動させることができる。この作業によって、車体フレーム7に対するエンジンユニット35前端部の上下方向の位置決めと移動規制とが行われる。
(手順4)
一方、エンジンユニット35の後端部を下げる際は、エンジンユニット35の後側位置決め用係合部材177を後側位置決め用被係合部材71の凹部72に位置付けてエンジンユニット35の後端部を下げ、凹部72の下縁部分72bに係合させる。これによって、車体フレーム7に対するエンジンユニット35後端部の左右方向の位置決めと移動規制とが行われる。
(手順5)
また、エンジンユニット35の後側位置決め用係合部材177を後側位置決め用被係合部材71の凹部72に位置付け凹部72の下縁部分72bに係合させる際には、各後側固定用被係合部材75のロック装置117におけるロック部材本体121の凹部130に左右一対のロック係合部材179,179をそれぞれ位置付けた状態で各ロック係合部材179を凹部130の下縁部分130bに係合させる。このとき、各ロック係合部材179は、ロック片123の凹部123aに係合して回動軸127の軸芯回りにロック片123を図15において左方向に回動させる。その結果、ロック片123とロック保持片125とが係合してロック装置117がロックされる。
(手順6)
次に、エンジン137の出力軸163に結着された駆動歯車164と従動歯車95とが適正に噛合するように、車体フレーム7に対するエンジンユニット35の前後方向の位置を調整する。このとき、コイルばね101を予め取り外しておけば、コイルばね101の張力による抵抗なく車体フレーム7に対してエンジンユニット35を前後方向に移動させることができ、位置調整の作業が行い易い。この調整が完了した後のエンジンユニット35の位置としては、押圧部材99の緩衝部材99aに当接していた腕部材93の上部後面が該緩衝部材99aの当接面から離間して少し隙間ができる位置に設定される。その調整完了後の位置にエンジンユニット35を保持した状態で各ねじ部材120を締結し、各後側固定用被係合部材75を中間横架基部材26に強固に固定する。
以上の作業により、車体フレーム7に対するエンジンユニット35の位置決め作業が終了する。なお、コイルばね101を予め取り外しておいた場合は、一旦、車体フレーム7からエンジンユニット35を取り外した状態でコイルばね101を元の場所に再度取り付ける。
車体フレーム7からエンジンユニット35を取り外す場合は、操作子133を後方に引っ張って後側固定用被係合部材75のロック装置117のロックを解除したのち、把持部151を把持した状態でエンジンユニット35の後端部を持ち上げて、後側固定用被係合部材75のロック装置117の凹部130からロック係合部材179を離脱させるとともに、後側位置決め用被係合部材71の凹部72から後側位置決め用係合部材177を離脱させる。そして、エンジンユニット35を後方に移動させ、前側固定用係合部材183のローラ183bを前側固定用被係合部材73の凹部74から離脱させたのち、さらに、エンジンユニット35を持ち上げて車体フレーム7から取り外す。このとき、各腕部材93は、コイルばね101に引っ張られて押圧部材99の緩衝部材99aに当接した位置に保持されるので、各腕部材93が過度に揺動することはない。
なお、上述した後側固定用被係合部材75の位置決め作業は一度行えば、車体フレーム7からエンジンユニット35を離脱させても、各後側固定用被係合部材75は車体フレーム7の適正な位置に固定されたままであるので、再度、車体フレーム7にエンジンユニット35を取り付けても、適正な位置に固定された各後側固定用被係合部材75に各ロック係合部材179がそれぞれ係合してロックされることで、車体フレーム7に対してエンジンユニット35を前後方向の適正な位置に固定することができる。また、各後側固定用被係合部材75に各ロック係合部材179がそれぞれ係合してロックされることで、車体フレーム7に対するエンジンユニット35後端部の前後方向および上下方向の位置決めと移動規制とが行われる。この結果、各後側固定用被係合部材75に各ロック係合部材179が係合した状態では、前側固定用被係合部材73の凹部74の前端縁と前側固定用係合部材183のローラ183bの前端との間には隙間が形成されるように構成されている。
車体フレーム7にエンジンユニット35が固定されたとき、駆動歯車164と従動歯車95との噛合によって、駆動歯車164は従動歯車95から押圧される。その結果、車体フレーム7にエンジンユニット35を固定する前には押圧部材99の緩衝部材99aに当接していた腕部材93の上部後面は、該緩衝部材99aから離間させられる一方、その離間させられた分、腕部材93は、中間歯車91の歯車軸の軸芯回りに図12において右回りに揺動させられる。しかし、同図において左回りにコイルばね101によって腕部材93は常に引っ張られているので、駆動歯車164と従動歯車95との噛合はガタツキなく適切に維持される。
以上のように構成された軌条車両1に乗車して鉄道線路18上を走行するには、車体フレーム7にエンジンユニット35を固定したのち、リコイルスタータ161を引っ張ってエンジン137を起動する。エンジン137が起動したら、スロットルハンドル171を操作してエンジン137の出力を増加させる。これによって、エンジン137のクランク軸の回転速度が増加して自動遠心クラッチが接続され、出力軸163が回転する。この回転が駆動歯車164→従動歯車95→中間歯車91→駆動スプロケット107→チェーン111→従動スプロケット109→後輪側車軸13→後輪11の順に伝達されて軌条車両1が走行する。
一方、走行を停止するときは、スロットルハンドル171を操作してエンジン137の出力を減少させる。これによって、エンジン137のクランク軸の回転速度が低下して自動遠心クラッチが切断され、エンジン137のクランク軸から出力軸163への回転動力が遮断される。また、軌条車両1の走行速度がある程度低下した段階で、ブレーキレバー55を操作してマスタシリンダ装置51に油圧を発生させる。この油圧が油圧配管53を介して油圧キャリパ47に伝達され、油圧キャリパ47の作動によりディスク板49の回転が制動されて軌条車両1が走行を停止する。
上述したような本発明の実施の形態によれば、前側固定用被係合部材73に対して前側固定用係合部材183が前後方向に進退して前側固定用被係合部材73の凹部74に係脱可能に係合するように構成する一方、後側固定用被係合部材75のロック装置117によりロック係合部材179との係合をロックするロック状態と該ロックを解除するロック解除状態とに択一的に切り換え可能に構成したので、エンジンユニット35を車体フレーム7に容易に着脱可能に固定することができる。
また、後側固定用被係合部材75にロック係合部材179が係合したとき、その係合をロック装置117によりロックするようにしたので、エンジンユニット35が前後方向に振動した場合や軌条車両1が加速した場合でもエンジンユニット35と車体フレーム7との係合部が離脱することなく、エンジンユニット35を車体フレーム7に対して着脱可能に確実に固定することができる。
また、エンジンユニット35を車体フレーム7に固定したとき、駆動歯車164は、揺動可能な腕部材93の揺動端部に支持された従動歯車95と、この従動歯車95から付勢力が付与された状態で噛合するようにしたので、両歯車164,95同士の噛合は、ガタツキなく適正に行われるとともに、車体フレーム7に対するエンジンユニット35の前後方向の固定位置精度の悪さを吸収することができる。
また、腕部材93が揺動することで中間歯車91が前後方向に変位するにも拘わらず、腕部材93は中間歯車91が結着された歯車軸の軸芯回りに揺動するので、中間歯車91と従動歯車95との相対位置および駆動スプロケット107と従動スプロケット109との相対位置は変化しない。その結果、腕部材93が揺動しても、中間歯車91と第従動歯車95との噛合および駆動スプロケット107と従動スプロケット109とのチェーン111による駆動は支障なく行われる。
また、後側固定用被係合部材75の車体フレーム7に対する固定位置は、前後方向で任意に調整可能に構成されているので、該固定位置を適宜調整することで、車体フレーム7に対するエンジンユニット35の固定位置を、駆動歯車164と従動歯車95との噛合が適正に行われる位置に設定することができる。また、後側固定用被係合部材75の車体フレーム7に対する固定位置を適宜調整することで、コイルばね101による従動歯車95および駆動歯車164への付勢力が噛合にとって最適な値になる固定位置に位置付けることができる。
また、車体フレーム7に固定されたときのエンジンユニット35の後端部を上方に向かって付勢するばね部材79が配設されているので、ロック装置117にロック係合部材179が係合したとき、その係合した部位に隙間があったとしてもばね部材79による付勢によりガタツキが防止される。
また、車体フレーム7に対するエンジンユニット35の左右方向の位置決めと移動規制とがエンジンユニット35の前端部および後端部の双方で行われるようにしたため、前側固定用被係合部材73と前側固定用係合部材183との係合および後側固定用被係合部材75のロック装置117とロック係合部材179との係合と相俟ってエンジンユニット35が車体フレーム7に対して適正な位置に確実に固定される。
また、凹状に開口した凹部68を有する前側位置決め用被係合部材67に対して前側位置決め用係合部材175を上下方向に相対移動させることで係脱するように構成すると共に、凹状に開口した凹部72を有する後側位置決め用被係合部材71に対して後側位置決め用係合部材177を上下方向に相対移動させることで係脱するように構成したので、車体フレーム7に対するエンジンユニット35の位置決め作業が行い易くなる。
また、後側位置決め用被係合部材71の凹部72に対して後側位置決め用係合部材177を下降させて係合することで車体フレーム7に対するエンジンユニット35後端部の左右方向の位置決めと移動規制とを行うとともに、後側固定用被係合部材75のロック装置117の凹部130に対してロック係合部材179も下降させて係合することで車体フレーム7に対するエンジンユニット35の固定を行うようにしたので、これらの係合動作の動作方向が同方向となるため、両動作を同時に行い易くなる。また、これとは逆に、後側位置決め用被係合部材71の凹部72に対して後側位置決め用係合部材177を上昇させるとともに、後側固定用被係合部材75のロック装置117の凹部130に対してロック係合部材179も上昇させることで車体フレーム7に対してエンジンユニット35の後端部を離脱させるようにしたので、各係合部の離脱動作も同方向となるため、これらの動作も同時に行い易くなる。
さらにまた、左右一対の後側固定用被係合部材75,75の各ロック装置117のロックを単一の操作子133を操作することにより解除するようにしたので、各ロック装置117のロックを個別に解除する場合と比べて、ロックを解除する際の作業を単純化することができる。
上述した本発明の実施の形態は本発明を説明するための一例であり、本発明は、前記の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲と明細書との全体から読み取れる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更後の軌条車両もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
例えば、上述した実施の形態では、エンジン137の回転動力を動力伝達手段を介して後輪11に伝達する例を示したが、これに替えて、エンジン137の回転動力を動力伝達手段を介して前輪3に伝達するようにしてもよいし、前輪3および後輪11の双方に伝達するようにしてもよい。この場合は、前輪3は本発明の「車輪」を構成する。
また、上述した実施の形態では、中間横架基部材26に対するブラケット119およびロック装置117の前後方向の固定位置を調整することで、駆動歯車164と従動歯車95との噛合が適正に行われるように車体フレーム7に対するエンジンユニット35の固定位置を設定することができるようにした。これに替えて、または、これとともに、エンジンユニット35に対するロック係合部材179の取付位置を、該ロック係合部材179が挿通される基部材141の挿通孔を前後方向に長い長孔に形成することで、基部材141に対するロック係合部材179の固定位置を調整することができるようにしてもよい。これによっても、駆動歯車164と従動歯車95と噛合が適正に行われるように車体フレーム7に対するエンジンユニット35の固定位置を設定することができる。
また、上述した実施の形態では、軌条車両1の駆動源としてエンジン137を使用した例を示したが、これに替えて電動モータを使用するようにしてもよい。この場合は、電動モータおよび該電動モータの周囲を囲むように配置される枠部材(枠部材139に相当する部材)が本発明の「原動機装置」を構成する。
また、上述した実施の形態では、前側固定用被係合部材73と前側固定用係合部材183とを前側に配設するとともに、後側固定用被係合部材75とロック係合部材179とを後側に配置した例を示したが、それぞれの前側の部材と後側の部材との配置を、前側と後側との間の鉛直軸回りに180度回転して前後逆の配置にしてもよい。この場合は、腕部材93を前方に向かってコイルばね101により付勢するとともに、車体フレーム7に対してエンジンユニット35を後方に向かって移動させながら取り付けるように構成する。
また、上述した実施の形態では、前側位置決め用被係合部材67を車体フレーム7に固定するとともに、前側位置決め用係合部材175をエンジンユニット35に固定するようにしたが、これに替えて、前側位置決め用被係合部材67をエンジンユニット35に固定するとともに、前側位置決め用係合部材175を車体フレーム7に固定するようにしてもよい。この場合は、前側位置決め用被係合部材67の凹部68を下方に向かって凹状に開口するように構成する。
また、上述した実施の形態では、後側位置決め用被係合部材71を車体フレーム7に固定するとともに、後側位置決め用係合部材177をエンジンユニット35に固定するようにしたが、これに替えて、後側位置決め用被係合部材71をエンジンユニット35に固定するとともに後側位置決め用係合部材177を車体フレーム7に固定するようにしてもよい。この場合は、後側位置決め用被係合部材71の凹部72を下方に向かって凹状に開口するように構成する。
また、上述した実施の形態では、前側位置決め用被係合部材67と前側位置決め用係合部材175との係合で車体フレーム7に対するエンジンユニット35前端部の左右方向の位置決めと移動規制とを行うようにしたが、これに替えて、エンジンユニット35を車体フレーム7に固定する際に、それぞれ左右一対ある前側固定用被係合部材73,73とブラケット181,181とのうち何れか一方の左右一対の部材間に他方の左右一対の部材の外側面が殆ど隙間なくそれぞれ入り込むようにすることで、左右方向の位置決めを行うようにしてもよい。この場合は、各前側固定用被係合部材73と各ブラケット181とが本発明の「位置決め用被係合部材」と「位置決め用係合部材」との組み合わせを構成する。
また、上述した実施の形態では、後側位置決め用被係合部材71と後側位置決め用係合部材177との係合で車体フレーム7に対するエンジンユニット35後端部の左右方向の位置決めと移動規制とを行うようにしたが、これに替えて、エンジンユニット35を車体フレーム7に固定する際に、左右一対のロック装置117,117の内側面117a(図10参照)の間に左右一対のロック係合部材179,179の基部の外側面179a(図10参照)が殆ど隙間なくそれぞれ入り込むようにすることで、左右方向の位置決めを行うようにしてもよい。この場合は、各ロック装置117と各ロック係合部材179とが本発明の「位置決め用被係合部材」と「位置決め用係合部材」との組み合わせを構成する。
また、上述した実施の形態では、前側固定用被係合部材73を車体フレーム7に固定するとともに、前側固定用係合部材183をエンジンユニット35に固定するようにしたが、これに替えて、前側固定用被係合部材73をエンジンユニット35に固定するとともに前側固定用係合部材183を車体フレーム7に固定するようにしてもよい。この場合は、前側固定用被係合部材73の凹部74を前方に向かって凹状に開口するように形成するとともに下縁部分74bより上縁部分74aの長さが長くなるように構成する。
また、上述した実施の形態では、後側固定用被係合部材75を車体フレーム7に固定するとともに、ロック係合部材179をエンジンユニット35に固定するようにしたが、これに替えて、後側固定用被係合部材75をエンジンユニット35に固定するとともにロック係合部材179を車体フレーム7に固定するようにしてもよい。この場合は、後側固定用被係合部材75の凹部130を下方に向かって凹状に開口するように構成する。
また、上述した実施の形態では、中間歯車91が結着された歯車軸の軸芯回りに各腕部材93を揺動することで、従動歯車95の前後方向の位置を変更することができるように構成した。これに替えて、ブラケット89と腕部材93とを一体化して腕部材93を揺動不可に構成し、ブラケット89と腕部材93とを一体化したユニット体の中間横架基部材26,38に対する前後方向の位置をブラケット89のねじ孔89aにおける前後方向の長さの範囲内で調整することで、従動歯車95の前後方向の位置を変更するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、ねじ部材90が挿通されるブラケット89のねじ孔89aを前後方向に長い長孔に形成することで、各中間横架基部材26,38に対する各ブラケット89の前後方向の固定位置を調整することができるように構成した。また、これと同様に、ねじ部材120が挿通されるブラケット119のねじ孔119aを前後方向に長い長孔に形成することで、中間横架基部材26に対するブラケット119およびロック装置117の前後方向の固定位置を調整することができるように構成した。これらのねじ孔の長孔形成による前後方向の位置調整構造に替えて、ブラケット89やブラケット119にそれぞれナットを固定するとともに、これらのナットに螺合するボルトを前後方向の軸芯回りに回転可能でかつ前後方向の移動が規制された構造で中間横架基部材26や中間横架基部材38にそれぞれ軸支してもよい。これにより、各ボルトをそれぞれ適宜回転させて、各ナットと共にブラケット89やブラケット119を移動させることで、中間横架基部材26や中間横架基部材38に対するブラケット89やブラケット119の位置をそれぞれ調整することができる。
また、上述した実施の形態では、車体フレーム7に固定されたときのエンジンユニット35の後端部を上方に向かって付勢するばね部材79を車体フレーム7側に設けるようにしたが、これに替えて、エンジンユニット35の底面部にばね部材79を取り付けて、そのばね部材79の下端部が車体フレーム7側に固定したばね受け部材に当接するようにしてもよい。
さらにまた、上述した実施の形態では、駆動スプロケット107と従動スプロケット109とにチェーン111を巻き回して後輪11を駆動するようにしたが、これに替えて、駆動プーリと従動プーリとにベルトを巻き回して後輪11を駆動するようにしてもよい。この場合は、駆動プーリ,従動プーリおよびベルトが本発明の「主動伝動車」,「従動伝動車」および「巻掛伝動帯」をそれぞれ構成する。
1 軌条車両
3 前輪(車輪)
7 車体フレーム(車体)
9 後輪(車輪)
13 乗車領域
18 鉄道線路(レール)
35 エンジンユニット(原動機装置)
67 前側位置決め用被係合部材(位置決め用被係合部材)
68 凹部
71 後側位置決め用被係合部材(位置決め用被係合部材)
72 凹部
73 前側固定用被係合部材(第1固定用被係合部材)
74 凹部
75 後側固定用被係合部材(第2固定用被係合部材)
79 ばね部材(弾性部材)
91 中間歯車(動力伝達手段)
93 腕部材
95 従動歯車(動力伝達手段)
107 駆動スプロケット(主動伝動車,動力伝達手段)
109 従動スプロケット(従動伝動車,動力伝達手段)
111 チェーン(巻掛伝動帯,動力伝達手段)
117 ロック装置(ロック機構)
125 ロック保持片(解除操作片)
130 凹部
131 連結部材
133 操作子
164 駆動歯車
175 前側位置決め用係合部材(位置決め用係合部材)
177 後側位置決め用係合部材(位置決め用係合部材)
179 ロック係合部材(第2固定用係合部材)
183 前側固定用係合部材(第1固定用係合部材)

Claims (8)

  1. レール上を転動する車輪と、
    前記車輪を回転可能に支持する車体と、
    動力伝達手段を介して前記車輪に回転動力を伝達する原動機装置とを備えた軌条車両において、
    固定用部材を介して前記原動機装置を前記車体に対して着脱可能に固定し、
    前記固定用部材は、前記車体に固定されたときの前記原動機装置の前後方向における一端部と他端部とにそれぞれ対応する各部位にそれぞれ配置される第1固定用部材と第2固定用部材とを備え、
    前記第1固定用部材は、前後方向に凹状に開口した凹部を有する第1固定用被係合部材と、この第1固定用被係合部材に対して前後方向に相対的に進退することで前記第1固定用被係合部材の凹部に係脱する第1固定用係合部材とを備え、
    前記第2固定用部材は、上下方向に凹状に開口した凹部を有する第2固定用被係合部材と、この第2固定用被係合部材に対して上下方向に相対的に進退することで前記第2固定用被係合部材の凹部に係脱する第2固定用係合部材とを備え、
    互いに係合し合う前記第1固定用被係合部材と前記第1固定用係合部材とのうち何れか一方の部材を前記車体に固定するとともに他方の部材を前記原動機装置に固定し、
    互いに係合し合う前記第2固定用被係合部材と前記第2固定用係合部材とのうち何れか一方の部材を前記車体に固定するとともに他方の部材を前記原動機装置に固定し、
    前記第1固定用被係合部材の凹部に前記第1固定用係合部材が係合したとき、その係合によって、これらの部材同士の上下方向の相対移動が規制され、
    前記第2固定用被係合部材は、該第2固定用被係合部材の凹部内に前記第2固定用係合部材が係合したとき、その係合をロックするロック状態と該ロックを解除するロック解除状態とに択一的に切り換え可能なロック機構を備えていることを特徴とする軌条車両。
  2. 請求項1に記載の軌条車両において、
    前記動力伝達手段は、前記原動機装置に回転可能に設けられた駆動歯車と、前記駆動歯車と噛合して該駆動歯車の回転が伝達され回転する従動歯車とを備え、
    前記従動歯車は、前後方向の経路上を一定の範囲内で変位可能とされ、かつ、前記一定の範囲の一端側から他端側に向かう方向に付勢力が付与された状態で前記車体に支持され、
    前記固定用部材を介して前記原動機装置を前記車体に固定したとき、前記駆動歯車は、前記一定の範囲内における何れかの位置に位置する前記従動歯車と、該従動歯車から前記付勢力が付与された状態で噛合することを特徴とする軌条車両。
  3. 請求項2に記載の軌条車両において、
    前記動力伝達手段は、前記車体に支持されるとともに前記従動歯車と噛合して該従動歯車の回転が伝達され回転する中間歯車と、この中間歯車の軸芯回りに回転可能に支持され前記中間歯車と一体的に回転する主動伝動車と、前記車輪が結着された車軸に回転動力を伝達する従動伝動車と、この従動伝動車と前記主動伝動車とに巻き掛けられた巻掛伝動帯とを備え、
    前記中間歯車の軸芯回りに揺動可能に支持された腕部材の揺動端部に前記従動歯車が回転可能に支持され、
    前記腕部材が前記中間歯車の軸芯回りに揺動することで前記従動歯車が前記一定の範囲内で変位可能とされ、
    前記付勢力は前記腕部材を介して前記駆動歯車に付与されることを特徴とする軌条車両。
  4. 請求項1ないし請求項3のうち何れか一つに記載の軌条車両において、
    前記第2固定用被係合部材および前記第2固定用係合部材のうち少なくとも何れか一方の部材の前記車体または前記原動機装置に対する固定位置は、前後方向で任意に調整可能に構成されていることを特徴とする軌条車両。
  5. 請求項1ないし請求項4のうち何れか一つに記載の軌条車両において、
    前記車体に固定されたときの前記原動機装置の前記他端部と前記車体とが互いに上下方向に離間する方向に付勢する弾性部材が配設されていることを特徴とする軌条車両。
  6. 請求項1ないし請求項5のうち何れか一つに記載の軌条車両において、
    前記原動機装置を前記車体に対して固定する際に、前記車体に対する前記原動機装置の左右方向の位置決めおよび移動規制に供する位置決め用部材をさらに備えたことを特徴とする軌条車両。
  7. 請求項6に記載の軌条車両において、
    前記位置決め用部材は、上下方向に凹状に開口した凹部を有する位置決め用被係合部材と、この位置決め用被係合部材に対して上下方向に相対的に進退することで前記位置決め用被係合部材の凹部に係脱する位置決め用係合部材とを備え、
    前記位置決め用被係合部材と前記位置決め用係合部材とのうち何れか一方の部材を前記車体に固定するとともに他方の部材を前記原動機装置に固定し、
    前記位置決め用部材は、前記車体に固定されたときの前記原動機装置の前記一端部および前記他端部に対応する部位にそれぞれ配置されていることを特徴とする軌条車両。
  8. 請求項1ないし請求項7のうち何れか一つに記載の軌条車両において、
    前記第2固定用部材は、互いに離間して一対設けられ、
    これら第2固定用部材の第2固定用被係合部材における前記ロック機構は、前記ロックを解除する解除操作片を備え、
    前記各ロック機構の解除操作片同士は、連結部材により連結され、
    前記連結部材には単一の操作子が設けられ、
    前記操作子を操作することで前記解除操作片を操作して前記各ロック機構の前記ロックを解除するようにしたことを特徴とする軌条車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109774735A (zh) * 2019-03-25 2019-05-21 珠海平川智达科技有限公司 轨道检测装置

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