JP2016068097A - ガスシールドアーク溶接方法 - Google Patents

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    • B23K35/3073Fe as the principal constituent with Mn as next major constituent

Abstract

【課題】適度な溶け込みを有し、溶接ビードが良好なすみ肉溶接継手が得られるガスシールドアーク溶接方法を提供する。
【解決手段】下板と立板とを片側すみ肉ガスシールドアーク溶接する際に、水平方向に対して下板を傾け、電極ワイヤの直径Dを1.2〜1.6mm、下板と立板とがなす角度θを90〜130°、トーチ3の溶接方向における傾斜角度αを−10〜20°、下板の水平方向に対する傾斜角度βを10〜50°、電極ワイヤと下板とがなす角度γを下記数式(A)で示す範囲にして、下板と立板とのすみ肉部を溶接する。
(θ/2)−20°≦γ≦90°−β ・・・ (A)
【選択図】図1

Description

本発明は、片側すみ肉ガスシールドアーク溶接方法に関する。より詳しくは、水平方向に対して下板を傾けて下板と立板とのすみ肉部を溶接するガスシールドアーク溶接方法に関する。
橋梁鋼床板は、強度補強のために、鋼板にUリブや縦リブを溶接で取付けた構造を採用することが多い。その際の溶接方法としては、主に、ガスシールドアーク溶接方法が用いられている。一方、橋梁鋼床板は、路面を走行する車両の振動荷重を受けるため、構造物全体で高い疲労強度が要求されており、特に溶接部の品質が重要となる。一般的に、溶接継手の強度を確保するためには、溶込みをリブ材の8割以上とすることが望ましいが、溶接時の高温割れを防ぐためには、完全溶込みになってはならない。
また、橋梁鋼床板などの溶接構造物には、応力集中を軽減すると共に、疲労強度を確保するため、溶接ビードにも、アンダーカットフリーや止端部の滑らかさなどが要求され、更に、溶接金属部にも十分な強度と衝撃性能が要求される。溶接構造物において、このような高品質な溶接を実現するためには、溶接条件及びその溶接材料がポイントとなる。
そこで、下板及び立板からなる水平すみ肉部材の立板が傾斜したすみ肉角度が90°超の水平すみ肉部の溶接において、アークが安定で、スパッタ発生量が少なく、更に深い溶込みを得るため、ワイヤ組成などを特定した片側水平すみ肉ガスシールドアーク溶接方法が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1に記載の溶接方法では、ワイヤ全質量%で、Si:0.3〜1.8%、Mn:0.8〜4.0%、アーク安定剤:0.05〜1.8%を含み、フラックス充填率が3〜10%であるフラックス入りワイヤを用いている。この溶接方法では、例えばワイヤが1.4mmの場合は、溶接電流を320〜520Aの範囲にしている。
また、従来、Uリブ溶接においてUリブ材の8割以上の溶込みと良好なビード形状を確保するために、スパッタが少なく、ワイヤ送給性がよく、スラグ発生量の少ないフラックス入りワイヤを用いて、溶接電流を280〜340A、アーク電圧を32〜36V、溶接速度を22〜28m/時間、溶接姿勢を下向とする溶接方法も提案されている(特許文献2参照)。
特開2003−80396号公報 中国特許出願公開第102861970号明細書
しかしながら、前述した特許文献1,2に記載の溶接方法では、橋梁鋼床板などの溶接構造物のリブ取付けなどの溶接において、溶け込みがリブ材の8割以上であるが完全溶込みにはならず、かつアンダーカットフリーで滑らかな溶接ビードを得ることは難しい。具体的には、特許文献1に記載の溶接方法は、フラックス充填率が3〜10%のフラックス入りワイヤを用いているため、スラグ発生量が少なく、凸ビードになりやすく、溶接ビードと下板のなじみが不十分となる。
また、特許文献2に記載の溶接方法は、使用するワイヤに関して成分組成やフラックスの割合などが特定されておらず、また、溶接条件も溶接電流、電圧及び溶接速度しか特定されていないため、要求されている溶接品質を満たす溶接構造物は得られない。
そこで、本発明は、適度な溶け込みを有し、溶接ビードが良好なすみ肉溶接継手が得られるガスシールドアーク溶接方法を提供することを主目的とする。
本発明に係るガスシールドアーク溶接方法は、下板と立板とを片側すみ肉ガスシールドアーク溶接する方法であり、水平方向に対して前記下板を傾けて、電極ワイヤの直径Dを1.2〜1.6mm、前記下板と前記立板とがなす角度θを90〜130°、溶接トーチの溶接方向における傾斜角度αを−10〜20°、前記下板の水平方向に対する傾斜角度βを10〜50°、前記溶接トーチと前記下板とがなす角度γを下記数式(A)で示す範囲にして、前記下板と前記立板とのすみ肉部を溶接する。
[数1]
(θ/2)−20°≦γ≦90°−β ・・・ (A)
このガスシールドアーク溶接方法では、例えば、溶接速度を200〜700mm/分、溶接電流を200〜450A、アーク電圧を20〜45V、チップ母材間距離を15〜35mmにすることができる。
一方、前記電極ワイヤには、鋼製外皮にフラックスが充填され、前記フラックスの充填率が10〜20質量%であり、かつ、ワイヤ全質量あたり、ワイヤ全質量あたり、C:0.01〜0.10質量%、Si:0.5〜1.5質量%、Mn:1.5〜3.5質量%、Mg及びAlのうち少なくとも1種:合計で0.1〜2.0質量%、TiO:1.5〜6.0質量%、Na化合物、K化合物及びLi化合物のうち少なくとも1種の化合物:合計で0.05〜0.4質量%、Al、ZrO及びSiOのうち少なくとも1種の酸化物:TiOとの合計で2〜8質量%、Fe:86質量%以上を含有し、Mn含有量(質量%)とSi含有量(質量%)との比(Mn/Si)が1.5〜5.5である組成を有するフラックス入りワイヤを用いることができる。
その場合、前記フラックス入りワイヤは、更に、Ni及びMoのうち少なくとも1種の元素を、ワイヤ全質量あたり、合計で0.1〜3.0質量%含有していてもよい。
また、前記フラックス入りワイヤとしては、破断強度が300〜900MPaのものを使用することができる。
本発明によれば、水平方向に対して下板を傾けて、特定条件ですみ肉溶接しているため、適度な溶け込みを有し、溶接ビードが良好なすみ肉溶接継手が得られる。
本発明の実施形態のガスシールドアーク溶接方法を示す模式図である。 A及びBは図1に示すガスシールドアーク溶接方法における電極ワイヤの傾斜角度αを示す模式図であり、Aはαがプラスの場合、Bはαがマイナスの場合を示す。 A〜Cは溶け込み及びビード形状の判断基準例を示す顕微鏡写真であり、A及びCは不良の例を示し、Bは良好の例を示す。
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。図1は本発明の実施形態のガスシールドアーク溶接方法を示す模式図である。また、図2A,Bは図1に示すガスシールドアーク溶接方法における電極ワイヤの傾斜角度αを示す模式図であり、図2Aはαがプラスの場合、図2Bはαがマイナスの場合を示す。
図1に示すように、本実施形態のガスシールドアーク溶接方法は、水平方向に対して下板1を傾け、下板1と立板2とのすみ肉部を片側すみ肉ガスシールドアーク溶接する。ここで、下板1及び立板2はいずれも鋼製部材であり、立板2は図1に示すUリブに限定されず縦リブなどの他の形態でもよい。
本実施形態のガスシールドアーク溶接方法では、電極ワイヤ4には直径(ワイヤ径)Dが1.2〜1.6mmのものを使用し、下板1と立板2とがなす角度θは90〜130°、電極ワイヤ4の溶接方向における傾斜角度αは−10〜20°、下板1の水平方向に対する傾斜角度βは10〜50°、電極ワイヤ4と下板1とがなす角度γは下記数式(A)で示す範囲にする。
[数2]
(θ/2)−20°≦γ≦90°−β ・・・ (A)
溶接条件は、溶接速度を200〜700mm/分、溶接電流を200〜450A、アーク電圧を20〜45V、チップ母材間距離Lを15〜35mmとすることが好ましい。また、溶接ワイヤ4には、フラックスの充填率、成分組成及び破断強度が特定の範囲にあるフラックス入りワイヤを使用することが好ましい。
次に、本実施形態のガスシールドアーク溶接方法における各種条件設定の理由について説明する。
[電極ワイヤ4の直径D:1.2〜1.6mm]
溶接に用いる電極ワイヤ4の直径Dが細過ぎると、具体的にワイヤ径Dが1.2mm未満の場合、アークが広がりにくく、溶接ビードが疲労強度に不利な凸の形状にやりやすい。一方、電極ワイヤ4の直径Dが太過ぎると、具体的にはワイヤ径Dが1.6を超えると、ワイヤの送給性が低下する。よって、本実施形態のガスシールドアーク溶接方法では、直径Dが1.2〜1.6mmの電極ワイヤを使用する。
[下板1と立板2とがなす角度θ:90〜130°]
下板1と立板2とがなす角度θは、安全性の観点から、種々の強度計算により算出された値であり、現在一般に採用されている規準などに基づいている。本発明は、橋梁鋼床板などの溶接構造物への適用を前提としているため、従来の設計規準に従い、下板1と立板2とがなす角度θは90〜130°とした。
なお、本発明は、下板1と立板2とがなす角度θが90〜130°を前提としているため、角度θを90°未満にして溶接した場合、その他の条件を満たしても、良好なビード形状や溶け込み形状は得られない。また、角度θを130°超にして溶接した場合も、十分な脚長が得られず、良好なビード形状は得られない。
[トーチ3の溶接方向における傾斜角度α:−10〜20°]
一般的に、図2Aに示すように、溶接方向におけるトーチ3の傾斜角度αがプラスであれば前進角、図2Bに示すように傾斜角度αがマイナスであれば後退角という。そして、前進角が大きくなるに従い、ビード幅は広くなるが、溶け込みは浅くなる。一方、後退角が大きくなると、溶け込みは深くなるが、ビード幅が狭くなり、母材とのなじみが劣化する。
具体的には、トーチ3の溶接方向における傾斜角度αが−10°よりも小さくなると、即ち、後退角が10°よりも大きくなると、母材とのなじみが劣化し、良好な溶接ビードが得られなくなる。また、トーチ3の溶接方向における傾斜角度αが20°を超えると、即ち、前進角が20°よりも大きくなると、溶込みを立板(リブ材)の8割以上にすることができなくなる。よって、本実施形態のガスシールドアーク溶接方法では、トーチ3の溶接方向における傾斜角度αを−10〜20°とする。
[下板1の水平方向に対する傾斜角度β:10〜50°]
溶接ビード形状を良好にするために、水平方向に対して下板1を傾斜させて溶接することがある。本発明は、下板1を傾斜させて溶接することを前提にしており、下板1の水平方向に対する傾斜角度βが10°未満の場合、その他の条件を満たしたとしても、本発明の効果が得られず、良好な溶接ビードが得られない。一方、下板1は、傾斜が大きくなるに従い溶け込みが深くなる傾向があり、その傾斜角度βを50°よりも大きくすると、溶接金属が立板(リブ材)を貫通する虞がある。よって、本実施形態のガスシールドアーク溶接方法では、下板1の水平方向に対する傾斜角度βを10〜50°とする。
[トーチ3と下板1とがなす角度γ:(θ/2)−20°≦γ≦90°−β]
ビード形状と溶け込みを両立するためには、トーチ3と下板1とがなす角度γと、下板1と立板2とがなす角度θと、下板1の水平方向に対する傾斜角度βとの関係が重要となる。具体的には、トーチ3と下板1とがなす角度γが、(θ/2)−20°よりも小さいと、溶接金属が下板1に寄り過ぎて、ビード形状が劣化する。一方、トーチ3と下板1とがなす角度γが、90°−βよりも大きくなると、溶け込みが浅くなり、溶込みを立板(リブ材)の8割以上にすることが難しくなる。よって、本実施形態のガスシールドアーク溶接方法では、トーチ3と下板1とがなす角度γは、上記数式(A)に示す範囲、即ち、{(θ/2)−20°}以上かつ(90°−β)以下とする。
[溶接速度:200〜700mm/分]
溶接速度が200mm/分未満の場合、入熱が高すぎて、溶接金属が立板(リブ材)を貫通する虞があり、更に、溶接金属が多くなって、垂れビードになりやすい。一方、溶接速度が700mm/分を超えると、溶け込みを立板(リブ材)の板厚の8割以上にすることができないことがある。このため、溶接速度は、200〜700mm/分とすることが好ましい。
[溶接電流:200〜450A]
適正な溶接電流の範囲は、電極ワイヤ4の直径Dによって異なるが、例えば直径Dが1.2mmのワイヤを使用する場合、溶接電流を200A未満にすると、溶け込みが立板(リブ材)の板厚の8割以上になりにくい。また、直径Dが1.6mmのワイヤを使用する場合、溶接電流が450Aを超えると、溶接金属が立板(リブ材)を貫通する虞がある。このため、電極ワイヤ4の直径Dが1.2〜1.6mmの範囲においては、溶接電流は200〜450Aの範囲にすることが好ましい。
[アーク電圧:20〜45V]
アーク電圧が20V未満の場合、アークの広がりが小さくなり、ビード形状が凸になりやすく、更に、電極ワイヤ4が母材(下板1、立板2)に突っ込み、安定な溶接ビードが得られにくい。一方、アーク電圧が45Vを超えると、アーク長が長くなって、溶け込みが浅くなる傾向があり、更に、大気が溶接金属に巻き込まれて、ガス欠陥が発生しやすい。このため、アーク電圧は20〜45Vの範囲にすることが好ましい。
[チップ母材間距離L:15〜35mm]
チップ母材間距離Lが15mmよりも短いと、シールドガス排出用のノズルと母材(下板1、立板2)とが干渉しないようにトーチ3を配置することが難しくなり、更に、溶接中に発生したスパッタがノズル先端に付着して、シールドガスの流れが低下しやすくなる。一方、チップ母材間距離Lが35mmよりも長いと、溶接中のトーチ振動などによって、安定なビード形状が得られにくくなり、更に、大気が溶接金属に巻き込まれて、ガス欠陥が発生しやすくなる。このため、チップ母材間距離Lは15〜35mmとすることが好ましい。
[電極ワイヤ4の種類:フラックス入りワイヤ]
本実施形態のガスシールドアーク溶接方法に用いる電極ワイヤ4は、消耗電極として用いられる溶接材料であればその種類は特に限定されるものではないが、鋼製外皮にフラックスが充填されたフラックス入りワイヤを用いることが好ましい。特に、フラックスの充填率が10〜20質量%であり、ワイヤ全質量あたり、C:0.01〜0.10質量%、Si:0.5〜1.5質量%、Mn:1.5〜3.5質量%、Mg及びAlのうち少なくとも1種:合計で0.1〜2.0質量%、TiO:1.5〜6.0質量%、Na化合物、K化合物、及びLi化合物のうち少なくとも1種の化合物:合計で0.05〜0.4質量%、Al、ZrO及びSiOのうち少なくとも1種の酸化物:TiOとの合計で2〜8質量%、Fe:86質量%以上を含有し、Mn含有量(質量%)とSi含有量(質量%)との比(Mn/Si)が1.5〜5.5である組成を有するフラックス入りワイヤが好ましい。
<フラックス充填率:10〜20質量%>
フラックス充填率が10質量%未満の場合、溶接ビードを覆うスラグの量が少なくなり、良好なビード形状が得られないことがある。一方、フラックス充填率が20質量%を超えると、溶着金属中の酸素量が高くなり、衝撃性能が劣化することがある。このため、フラックス入りワイヤのフラックス充填率は、10〜20質量%であることが好ましい。
<C:0.01〜0.10質量%>
Cは、焼き入れ元素として知られている。一般的に溶接金属のミクロ組織は細かいほど衝撃性能が高い。細かいミクロ組織を有する溶接金属を得るには、0.01質量%以上のC添加が有効な手段である。一方、Cは固溶強化元素でもあるので、0.10質量%以上を添加すると溶接金属の強度が上昇しすぎて、衝撃性能は逆に低下する。このため、フラックス入りワイヤのC含有量は、ワイヤ全質量あたり、0.01〜0.10質量%であることが好ましい。
<Si:0.5〜1.5質量%>
Siは、脱酸元素として必須な元素であるが、多量に添加すると、溶接金属の強度が上昇しすぎて、衝撃性能が劣化する。具体的には、ワイヤ全質量あたりのSi量が、0.5質量%未満の場合、脱酸が不十分となり、ガス欠陥が発生しやすくなり、更に、ビード形状が劣化する場合もある。一方、Siを、ワイヤ全質量あたり1.5質量%を超えて添加すると、溶接金属の衝撃性能が低下して、健全な溶接継手が得られないことがある。このため、フラックス入りワイヤのSi含有量は、ワイヤ全質量あたり、0.5〜1.5質量%であることが好ましい。なお、ここでいうSiには、酸化物の形態で添加されるSiは含まない。
<Mn:1.5〜3.5質量%>
Mnは、脱酸及び溶接金属の衝撃性能の確保の目的で添加する。一方、Mnを多量に添加すると、溶接金属の強度が上昇しすぎて、母材(下板1、立板2)との間で強度の差が大きくなり、溶接継手の疲労強度が低下しやすくなり、更に、水素割れも発生しやすくなる。具体的には、ワイヤ全質量あたりのMn量が1.5質量%未満の場合、溶接金属の衝撃性能が不十分になることがあり、また、Mnを、ワイヤ全質量あたり3.5質量%を超えて添加すると、溶接金属の強度が高くなりすぎることがある。このため、フラックス入りワイヤのMn含有量は、ワイヤ全質量あたり、1.5〜3.5質量%であることが好ましい。
<Mg及びAl:合計で0.1〜2.0質量%>
Mg及びAlは、強脱酸剤として添加する。溶接金属中の酸素量は、衝撃性能に大きく影響する。そこで、衝撃性能を確保するためには、MgやAlを添加して、溶接金属の酸素量を低減させる必要がある。ただし、Mg及びAlの総含有量がワイヤ全質量あたり0.1質量%未満の場合、脱酸効果が十分に得られない。一方、Mg及びAlの総含有量がワイヤ全質量あたり2.0質量%を超えると、溶接作業性が劣化する。このため、フラックス入りワイヤは、Mg及びAlのいずれか一方又は両方を、ワイヤ全質量あたり、合計で0.1〜2.0質量%含有していることが好ましい。
<TiO:1.5〜6.0質量%>
TiOは、スラグ発生剤及びアーク安定剤として添加する。しかしながら、TiO含有量が、ワイヤ全質量あたり1.5質量%未満の場合、溶接ビード表面を覆うスラグ量が少なくなり、ビード形状が劣化することがある。一方、TiO含有量が、ワイヤ全質量あたり6.0質量%を超えると、溶着金属中の酸素量が増加して、衝撃性能が低下することがある。このため、フラックス入りワイヤのTiO含有量は、ワイヤ全質量あたり、1.5〜6.0質量%であることが好ましい。
<Na化合物、K化合物及びLi化合物:合計で0.05〜0.4質量%>
Na、K及びLiなどのアルカリ金属を含む化合物は、アーク安定剤として作用する。このため、フラックス入りワイヤには、Na化合物、K化合物及びLi化合物のうち、少なくとも1種が添加されていることが好ましい。ただし、Na化合物、K化合物及びLi化合物の総含有量が、ワイヤ全質量あたり0.05質量%未満の場合、十分な効果が得られず、アークが不安定となり、良好なビード形状が得られないことがある。
一方、これらのアルカリ金属化合物の総含有量が、ワイヤ全質量あたり0.4質量%を超えても、アークを安定させる効果は変わらず、却ってワイヤが吸湿したり、溶接金属の拡散性水素が高くなって、低温割れが発生しやすくなる。このため、フラックス入りワイヤは、Na化合物、K化合物及びLi化合物のうち少なくとも1種の化合物を、ワイヤ全質量あたり、合計で0.05〜0.4質量%含有していることが好ましい。
<Al、ZrO及びSiO:TiOとの合計で2〜8質量%>
Al、ZrO及びSiOはスラグ発生剤であり、溶接ビードを得るのに不可欠な成分であり、フラックス入りワイヤには、これらのうち少なくとも1種の酸化物が添加されていることが好ましい。なお、前述したように、TiOもスラグ発生剤として作用する。そこで、Al、ZrO及びSiOについては、TiOとの合計量で規定する。
具体的には、Al、ZrO及びSiOの総含有量が、TiOとの合計で、ワイヤ全質量あたり2質量%未満の場合、溶接ビード表面を覆うスラグ量が少なくなり、ビード形状が劣化することがある。一方、Al、ZrO及びSiOの総含有量が、TiOとの合計で、ワイヤ全質量あたり8質量%を超えると、溶着金属中の酸素量が増加して、衝撃性能が低下することがある。このため、フラックス入りワイヤは、Al、ZrO及びSiOのうち少なくとも1種の酸化物を、TiOとの合計で、ワイヤ全質量あたり、2〜8質量%含有していることが好ましい。
<Mn/Si:1.5〜5.5>
Si及びMnは、いずれも脱酸元素として添加されるが、これらの元素の添加比率によっては、ビード形状や溶接金属の衝撃性能に影響を及ぼすことがある。具体的には、ワイヤ全質量あたりのMn含有量(質量%)とSi含有量(質量%)の比(=MN/Si)が1.5未満の場合、十分な衝撃性能が得られないことがあり、また、Mn/Siが5.5を超えると、良好なビード形状が得られないことがある。このため、このため、フラックス入りワイヤにおけるMn含有量(質量%)とSi含有量(質量%)の比(=MN/Si)は、1.5〜5.5であることが好ましい。
<Ni及びMo:合計で0.1〜3.0質量%>
本実施形態のガスシールドアーク溶接方法で使用されるフラックス入りワイヤは、前述した各成分に加えて、NiやMoなどの合金元素を含有していてもよい。各種合金成分のうち、Ni及びMoは、例えば−40℃における低温靭性や、590MPa以上の高強度の溶接金属を得る場合は必要な合金元素であるため、必要に応じて添加される。なお、Ni及びMoは、両方が添加されていてもよいが、少なくとも一方が添加されていれば、溶接金属の強度向上の効果が得られる。
ただし、Ni及びMoの総含有量が、ワイヤ全質量あたり0.1質量%未満の場合、前述した添加効果が得られない。一方、Ni及びMoの総含有量が、ワイヤ全質量あたり3.0質量%を超えると、溶接金属の強度が高くなりすぎる。よって、フラックス入りワイヤにNi及びMoを添加する場合は、その総含有量を、ワイヤ全質量あたり0.1〜3.0質量%とすることが好ましい。
<Fe:86質量%以上>
Fe源としては、鋼板外皮、フラックスに添加される鉄粉やFe合金などが挙げられる。Fe含有量が、ワイヤ質量あたり86%未満の場合、ワイヤの溶着速度が遅くなり、所定のビード形状が得られにくくなる。よって、Fe含有量は、ワイヤ質量あたり、86質量%以上とすることが好ましい。
<不可避的不純物>
本実施形態のガスシールドアーク溶接方法で使用されるフラックス入りワイヤの成分組成における残部は、不可避的不純物である。本実施形態で使用するフラックス入りワイヤにおける不可避的不純物としては、B及びB化合物、REM(希土類元素)、P、S、Al、Al、Cr、Nb、V、Cu、Ti、Mg、Ca及びNなどが挙げられる。
<製造方法>
フラックス入りワイヤの製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、以下に示す方法で製造することができる。先ず、外皮を構成する鋼帯を、長手方向に送りながら成形ロールにより成形し、U字状のオープン管にする。次に、フラックスが所定の化学組成となるように、酸化物と、金属又は合金と、Fe粉などを所要量配合し、これを外皮に充填した後、断面が円形になるように加工する。その後、冷間引き抜き加工により伸線し、例えば1.2〜1.6mmのワイヤ径とする。なお、冷間加工途中に加工硬化したワイヤを軟化させるために、焼鈍を施してもよい。
[破断強度:300〜900MPa]
電極ワイヤ4の破断強度は、送給性に大きな影響を及ぼす。具体的には、電極ワイヤ4の破断強度が300MPa未満の場合、ワイヤが座屈しやすく、安定して送給することができないことがある。一方、電極ワイヤの破断強度が900MPaを超えると、ライナとの接触が強くなり、摩擦抵抗が高くなりすぎて、送給性が低下することがある。このため、電極ワイヤ4の破断強度は、300〜900MPaであることが好ましい。なお、ここでいう破断強度は、JIS Z 2241に規定される方法により測定した値である。
以上詳述したように、本実施形態のガスシールドアーク溶接方法は、水平方向に対して下板を傾けて、特定条件ですみ肉溶接しているため、下板とUリブや縦リブとのすみ肉溶接において、溶込みは立板(リブ材)の板厚の8割以上でかつ完全溶込みにはならず、更に、アンダーカットフリーで滑らかな溶接ビードが得られる。その結果、適度な溶け込みを有し、溶接ビードが良好なすみ肉溶接継手が得られる。
以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて、本発明の効果について具体的に説明する。本実施例においては、下板(材質:JIS G 3106 SM490A、サイズ:厚さ16mm、幅100mm、長さ750mm)と、立板(材質:JIS G 3106 SM490A、サイズ:厚さ9mm、幅100mm、長さ750mm)を、下記表1に示す組成で、フラックス充填率が15.0質量%、破断強度が650MPaのフラックス入りワイヤを使用し、その他の条件を変えて片側すみ肉ガスシールドアーク溶接を行い、溶け込み及び溶接ビードなどを評価した。
[評価基準]
図3A〜Cは溶け込み及びビード形状の判断基準例を示す顕微鏡写真であり、図3A及びCは不良の例を示し、図3Bは良好の例を示す。溶け込み形状の評価は、図3Aに示すように溶込みが立板(リブ材)の板厚の8割未満の場合又は図3Cに示すように溶け込みが立板(リブ材)貫通していた場合を不良(×)、図3Bに示すように、溶込みが(リブ材)の板厚の8割以上でかつ完全溶込みでなかった場合を良好(○)、更に溶け込みが(リブ材)の板厚の8.5〜9.5割であった場合を優良(◎)とした。また、ビード形状の評価は、アンダーカットが発生した場合を不良(×)、アンダーカットが発生しなかった場合を良好(○)、更に、凸形状にならず滑らかなビードであった場合を優良(◎)とした。
<第1実施例>
先ず、直径Dが異なる複数の電極ワイヤを使用し、それ以外の条件は同じにして溶接を行った。この第1実施例では、ビード形状及び溶け込み形状と併せて、ワイヤ送給性についても評価した。ワイヤ送給性の評価は、所定のワイヤ送給速度(無負荷の場合に相当)の8割未満の速度しか出なかった場合を不良(×)、8割以上が出た場合を良好(○)、更に、所定のワイヤ送給速度の9割以上が出た場合は優良(◎)とした。
上記表2に示す比較例1,2は、ワイヤ径Dが本発明の範囲よりも太い場合の例であり、ワイヤ送給がスムーズではなく、その結果ビード形状も不良であった。また、比較例6,7は、ワイヤ径Dが本発明の範囲よりも細い場合の例であり、電極ワイヤが溶接中に座屈しやすく、ワイヤ送給性も低下し、良好なビードが得られなかった。これに対して、実施例3〜5は、ビード形状、溶け込み形状及びワイヤ送給性のいずれもが良好であった。
<第2実施例>
第2実施例では、電極ワイヤの溶接方向における傾斜角度αを変えて、それ以外の条件は同じにして溶接を行い、ビード形状及び溶け込み形状を評価した。各種条件及び評価結果を下記表3にまとめて示す。
上記表3に示す比較例8は電極ワイヤの後退角が大きすぎて、ビード形状及び溶け込み形状が劣化した。また、比較例13は、前進角が大きすぎて、ビード形状は良好であったが、溶け込みが浅くなり、立板(リブ材)板厚の8割に満たなかった。これに対して、実施例9〜12は、ビード形状及び溶け込み形状共に良好であった。
<第3実施例>
第3実施例では、下板と立板とがなす角度θを変えて、それ以外の条件は同じにして溶接を行い、ビード形状及び溶け込み形状を評価した。各種条件及び評価結果を下記表4にまとめて示す。
上記表4に示す比較例14は、下板と立板とがなす角度θが本発明の範囲よりも小さかったため、ビード形状及び溶け込み形状とも不良であった。また、比較例18は、下板と立板とがなす角度θが本発明の範囲よりも大きかったため、溶け込み形状は良好であったが、十分な脚長が得られず、良好なビード形状は得られなかった。これに対して、実施例15〜17は、ビード形状及び溶け込み形状共に良好であった。
<第4実施例>
第4実施例では、下板の水平方向に対する傾斜角度βを変えて、それ以外の条件は同じにして溶接を行い、ビード形状及び溶け込み形状を評価した。各種条件及び評価結果を下記表5にまとめて示す。
上記表5に示す比較例19は、傾斜角度βが本発明の範囲よりも小さいため、良好なビード形状及び溶け込み形状が得られなかった。また、比較例23は、傾斜角度βが本発明の範囲よりも大きいため、図3Cに示すように、溶接金属が立板(リブ材)を貫通してしまった。これに対して、実施例20〜22は、ビード形状及び溶け込み形状共に良好であった。
<第5実施例>
第5実施例では、電極ワイヤと下板とがなす角度γを変えて、それ以外の条件は同じにして溶接を行い、ビード形状及び溶け込み形状を評価した。各種条件及び評価結果を下記表6にまとめて示す。
上記表6に示す比較例24は、角度γが本発明の範囲よりも小さいため、立板の脚長が小さくなり、ビード形状が劣化し、更に、完全溶け込みとなった。また、比較例28は、角度γが本発明の範囲よりも大きいため、良好なビード形状が得られず、また、溶け込みも立板(リブ材)の板厚の8割未満であった。これに対して、実施例25〜27は、ビード形状及び溶け込み形状共に良好であった。
<第6実施例>
第6実施例では、溶接速度を変えて、それ以外の条件は同じにして溶接を行い、ビード形状及び溶け込み形状を評価した。各種条件及び評価結果を下記表7にまとめて示す。なお、下記表7に示すNo.29〜34は、いずれも本発明の範囲内の実施例である。
上記表7に示すように、実施例30〜33は、溶接速度を200〜700mm/分の範囲にしているため、ビード形状及び溶け込み形状共に優れていた。一方、実施例29は、溶接速度が遅めであったため、溶接金属が多くなり、ビード形状がやや垂れ気味であった。また、実施例34は、溶接速度が速かったため、溶け込みが立板(リブ材)の板厚の8割ぎりぎりとなり、余裕がなかった。
<第7実施例>
第7実施例では、溶接電流を変えて、それ以外の条件は同じにして溶接を行い、ビード形状及び溶け込み形状を評価した。各種条件及び評価結果を下記表8にまとめて示す。なお、下記表8に示すNo.35〜40は、いずれも本発明の範囲内の実施例である。
上記表8に示すように、実施例36〜39は、溶接電流が200〜450Aであったため、ビード形状及び溶け込み形状共に優れていた。一方、実施例35は、溶接電流が低かったため、溶け込みが立板(リブ材)の板厚の8割ぎりぎりとなり、余裕がなかった。また、実施例40は、溶接電流が高めであったため、ビード形状がやや垂れ気味であった。
<第8実施例>
第8実施例では、アーク電圧を変えて、それ以外の条件は同じにして溶接を行い、ビード形状及び溶け込み形状を評価した。各種条件及び評価結果を下記表9にまとめて示す。なお、下記表9に示すNo.41〜46は、いずれも本発明の範囲内の実施例である。
上記表9に示すように、実施例42〜45は、アーク電圧が20〜45Vであったため、ビード形状及び溶け込み形状共に優れていた。一方、実施例41は、アーク電圧が低かったため、ビード形状がやや凸形状であった。また、実施例46は、本アーク電圧が高めであったため、アーク長が長くなり、溶け込みが立板(リブ材)の板厚の8割ぎりぎりとなり、余裕がなかった。
<第9実施例>
第9実施例では、チップ母材間距離を変えて、それ以外の条件は同じにして溶接を行い、ビード形状及び溶け込み形状を評価した。各種条件及び評価結果を下記表10にまとめて示す。なお、下記表10に示すNo.47〜51は、いずれも本発明の範囲内の実施例である。
上記表10に示すように、チップ母材間距離を15〜35mmにした実施例48〜50は、ビード形状及び溶け込み形状共に優れていた。一方、実施例47は、チップ母材間距離が短かったため、ノズルとリブ材との干渉を避けるために、溶接トーチの下板に対する角度(γ)を小さくする必要があった。このため、溶接金属がやや下板に寄っており、ビード形状及び溶け込み形状がやや不安定であった。また、実施例51は、チップ母材間の距離が長かったため、溶接中の振動などにより、ビード形状がやや不安定であった。
<第10実施例>
第10実施例では、フラックス充填率が異なるフラックス入りワイヤを使用し、下記表11に示す溶接条件で溶接を行い、溶接金属の衝撃性能及びビード形状を評価した。
本実施例で用いた各フラックス入りワイヤのフラックス充填率、成分組成及びワイヤの破断強度を、下記表12に示す。なお、下記表12に示すNo.52〜56のフラックス入りワイヤは、いずれも本発明の範囲内の実施例である。また、各ワイヤの破断強度は、各試験材から、JIS Z 2241 2号に対応した試験片を作製し、JIS Z 2241に準拠した方法で測定した値であり、以下の実施例においても同様である。
また、下記表13に各フラックス入りワイヤの評価結果を示す。なお、下記表13に示す溶接金属の衝撃性能の評価は、各サンプルについて、JIS Z 3313に準拠して、−20℃における吸収エネルギーを3回測定し、その平均値が47J未満の場合を不良(×)、47J以上の場合を良好(○)、更に、60J以上の場合を優良(◎)とした。
上記表13に示すように、フラックス充填率が10〜20質量%のフラックス入りワイヤを用いた実施例53〜55は、溶接金属の衝撃性能が高く及びビード形状も優れていた。一方、実施例52は、フラックスの充填率が低かったため、ビード形状がやや垂れ気味であった。また、実施例56は、フラックス充填率が高かったため、衝撃性能が47J以上ではあったが、60Jには届かなかった。
<第11実施例>
第11実施例では、C含有量が異なるフラックス入りワイヤを使用し、上記表11に示す溶接条件で溶接を行い、溶接金属の衝撃性能及びビード形状を評価した。本実施例で用いた各フラックス入りワイヤのフラックス充填率、成分組成及びワイヤ強度を下記表14に、評価結果を下記表15に、それぞれ示す。なお、下記表14及び表15に示すNo.57〜61のフラックス入りワイヤは、いずれも本発明の範囲内の実施例である。
上記表13に示すように、C含有量が0.01〜0.10質量%のフラックス入りワイヤを用いた実施例58〜60は、溶接金属の衝撃性能が高く及びビード形状も優れていた。一方、実施例57は、C含有量が少なかったため、溶接金属の組織はやや粗く、衝撃性能が47J以上ではあったが、60Jには届かなかった。また、実施例61は、C含有量が多めであったため、硬いベーナイト組織になるので、衝撃性能が47J以上ではあったが、60Jには届かなかった。
<第12実施例>
第12実施例では、Si含有量が異なるフラックス入りワイヤを使用し、上記表11に示す溶接条件で溶接を行い、溶接金属の衝撃性能及びビード形状を評価した。本実施例で用いた各フラックス入りワイヤのフラックス充填率、成分組成及びワイヤ強度を下記表16に、評価結果を下記表17に、それぞれ示す。なお、下記表16及び表17に示すNo.62〜66のフラックス入りワイヤは、いずれも本発明の範囲内の実施例である。
上記表17に示すように、Si含有量が0.5〜1.5質量%のフラックス入りワイヤを用いた実施例63〜65は、溶接金属の衝撃性能が高く及びビード形状も優れていた。一方、実施例62は、Si含有量が少なかったため、ビードの母材とのなじみが若干劣ってた。また、実施例66は、Si含有量が多めであったため、衝撃性能が47J以上ではあったが、60Jには届かなかった。
<第13実施例>
第13実施例では、Mn含有量が異なるフラックス入りワイヤを使用し、上記表11に示す溶接条件で溶接を行い、溶接金属の衝撃性能及びビード形状を評価した。本実施例で用いた各フラックス入りワイヤのフラックス充填率、成分組成及びワイヤ強度を下記表18に、評価結果を下記表19に、それぞれ示す。なお、下記表18及び表19に示すNo.67〜71のフラックス入りワイヤは、いずれも本発明の範囲内の実施例である。
上記表19に示すように、Mn含有量が1.5〜3.5質量%のフラックス入りワイヤを用いた実施例63〜65は、溶接金属の衝撃性能が高く及びビード形状も優れていた。一方、実施例62は、Mn含有量が少なかったため、衝撃性能が47J以上ではあったが、60Jには届かなかった。また、実施例66は、Mn含有量が多めであったため、溶接金属が高強度化され、衝撃性能が60Jには届かなかった。
<第14実施例>
強脱酸剤であるMg若しくはAl又はその両方の含有量が異なるフラックス入りワイヤを使用し、上記表11に示す溶接条件で溶接を行い、溶接金属の衝撃性能及びビード形状を評価した。本実施例で用いた各フラックス入りワイヤのフラックス充填率、成分組成及びワイヤ強度を下記表20に、評価結果を下記表21に、それぞれ示す。なお、下記表20及び表21に示すNo.72〜76のフラックス入りワイヤは、いずれも本発明の範囲内の実施例である。
上記表21に示すように、Mg及びAlの総含有量が0.1〜2.0質量%のフラックス入りワイヤを用いた実施例73〜75は、溶接金属の衝撃性能が優れていた。一方、実施例72は、MgおよびAl含有量が少なかったため、衝撃性能が47J以上ではあったが、60Jには届かなかった。また、実施例76は、MgおよびAl含有量が多めであったため、溶接作業性の劣化に起因したビード形状がやや不安定であった。
<第15実施例>
第15実施例では、TiO含有量が異なるフラックス入りワイヤを使用し、上記表11に示す溶接条件で溶接を行い、溶接金属の衝撃性能及びビード形状を評価した。本実施例で用いた各フラックス入りワイヤのフラックス充填率、成分組成及びワイヤ強度を下記表22に、評価結果を下記表23に、それぞれ示す。なお、下記表22及び表23に示すNo.77〜81のフラックス入りワイヤは、いずれも本発明の範囲内の実施例である。
上記表23に示すように、TiO含有量が1.5〜6.0質量%のフラックス入りワイヤを用いた実施例78〜80は、溶接金属の衝撃性能が高く及びビード形状も優れていた。一方、実施例77は、TiO含有量が少なかったため、ビード形状がやや不安定であった。また、実施例81は、TiO含有量が多めであったため、衝撃性能が47J以上ではあったが、60Jには届かなかった。
<第16実施例>
第16実施例では、アーク安定剤としてのアルカリ金属の含有量が異なるフラックス入りワイヤを使用し、下記表24に示す溶接条件で溶接を行い、溶接金属の拡散水素量及びビード形状を評価した。
本実施例で用いた各フラックス入りワイヤのフラックス充填率、成分組成及びワイヤ強度を、下記表25に示す。なお、下記表25に示すNo.82〜87のフラックス入りワイヤは、いずれも本発明の範囲内の実施例である。
また、下記表26に各フラックス入りワイヤの評価結果を示す。なお、下記表26に示す拡散水素量の評価は、JIS Z 3118に準拠した方法により行い、その結果、拡散性水素量が8.0ml/100gを超えていた場合を不良(×)、8.0ml/100g以下の場合を良好(○)、更に5.0ml/100g以下の場合を優良(◎)とした。
上記表26に示すように、Na化合物、Na化合物及びLi化合物の総含有量が0.05〜0.4質量%の範囲内のフラックス入りワイヤを用いた実施例83〜86は、溶接金属中の拡散性水素量が低く及びビード形状も優れていた。一方、実施例82は、Na化合物、K化合物及びLi化合物の総含有量が少なかったため、アークがやや不安定になり、ビード形状がやや不安定であった。また、実施例87は、Na化合物、K化合物及びLi化合物の総含有量が多めであったため、ワイヤが吸湿し、拡散性水素量が8.0ml/100g以下ではあったが、5.0ml/100g以上であった。
<第17実施例>
第17実施例では、スラグ発生剤の添加量が異なるフラックス入りワイヤを使用し、上記表11に示す溶接条件で溶接を行い、溶接金属の衝撃性能及びビード形状を評価した。本実施例で用いた各フラックス入りワイヤのフラックス充填率、成分組成及びワイヤ強度を下記表27に、評価結果を下記表28に、それぞれ示す。なお、下記表27及び表28に示すNo.88〜92のフラックス入りワイヤは、いずれも本発明の範囲内の実施例である。
上記表28に示すように、Al、ZrO、SiO及びTiOの総含有量が2〜8質量%であるフラックス入りワイヤを用いた実施例89〜91は、溶接金属の衝撃性能が高く及びビード形状も優れていた。一方、実施例88は、Al、ZrO、SiO及びTiOの総含有量が少なかったため、ビード形状がやや不安定であった。また、実施例92は、Al、ZrO、SiO及びTiOの総含有量が多かったため、衝撃性能が47J以上ではあったが、60Jには届かなかった。
<第18実施例>
第18実施例では、Fe含有量が異なるフラックス入りワイヤを使用し、上記表11に示す溶接条件で溶接を行い、溶接金属の衝撃性能及びビード形状を評価した。本実施例で用いた各フラックス入りワイヤのフラックス充填率、成分組成及びワイヤ強度を下記表29に、評価結果を下記表30に、それぞれ示す。なお、下記表29及び表30に示すNo.93〜96のフラックス入りワイヤは、いずれも本発明の範囲内の実施例である。
上記表30に示すように、Fe含有量が86質量%以上のフラックス入りワイヤを用いた実施例94〜96は、溶接金属の衝撃性能が高く及びビード形状も優れていた。一方、実施例93は、Fe含有量が少なかったため、溶着効率が低く、ビード形状は所定の要求を満足しているが、余裕がなかった。
<第19実施例>
第19実施例では、Mn/Siが異なるフラックス入りワイヤを使用し、上記表11に示す溶接条件で溶接を行い、溶接金属の衝撃性能及びビード形状を評価した。本実施例で用いた各フラックス入りワイヤのフラックス充填率、成分組成及びワイヤ強度を下記表31に、評価結果を下記表32に、それぞれ示す。なお、下記表31及び表32に示すNo.97〜101のフラックス入りワイヤは、いずれも本発明の範囲内の実施例である。
上記表32に示すように、Mn/Siが1.5〜5.5であるフラックス入りワイヤを用いた実施例98〜100は、溶接金属の衝撃性能が高く及びビード形状も優れていた。一方、実施例97は、Mn/Siが低かったため、衝撃性能が47J以上ではあったが、60Jには届かなかった。また、実施例101は、Mn/Siが高かったため、ビードの形状がやや不安定であった。
<第20実施例>
第20実施例では、Ni及びMoの添加量が異なるフラックス入りワイヤを使用し、上記表11に示す溶接条件で溶接を行い、溶接金属の機械的性質及びビード形状を評価した。本実施例で用いた各フラックス入りワイヤのフラックス充填率、成分組成及びワイヤ強度を、下記表33に示す。なお、下記表33に示すNo.102〜106のフラックス入りワイヤは、いずれも本発明の範囲内の実施例である。
また、下記表34に各フラックス入りワイヤの評価結果を示す。なお、下記表34に示す溶接金属の機械的性質は、引張強度及び衝撃性能により評価し、引張強度が590MPa未満又は−40℃における衝撃性能が47J未満の場合は不良(×)、引張強度が590MPa以上かつ−40℃における衝撃性能が47J以上の場合を良好(○)、更に、引張強度が620〜650MPaかつ−40℃における衝撃性能が60J以上の場合を優良(◎)とした。
上記表34に示すように、Ni及びMoの総含有量が0.1〜3.0質量%であるフラックス入りワイヤを用いた実施例103〜105は、溶接金属の機械的性質及びビード形状共に優れていた。一方、実施例102は、Ni及びMoの総含有量が少なかったため、−40℃における衝撃性能が47J以上ではあったが、60Jには届かなかった。また、実施例106は、Ni及びMoの総含有量が多かったため、引張強度が650MPaを超えた。
<第21実施例>
第21実施例では、ワイヤ強度が異なるフラックス入りワイヤを使用し、上記表11に示す溶接条件で溶接を行い、ワイヤ送給性及びビード形状を評価した。本実施例で用いた各フラックス入りワイヤのフラックス充填率、成分組成及びワイヤ強度を下記表35に、評価結果を下記表36に、それぞれ示す。なお、下記表35及び表36に示すNo.107〜111のフラックス入りワイヤは、いずれも本発明の範囲内の実施例である。
上記表36に示すように、破断強度が300〜900MPaであるフラックス入りワイヤを用いた実施例108〜110は、ワイヤ送給性及びビード形状共に優れていた。一方、実施例107は、ワイヤの破断強度が低くかったため、ワイヤがややスムーズに送給されず、ビード形状もやや不安定であった。実施例111は、ワイヤの破断強度が高過ぎて、ワイヤと送給ライナの摩擦抵抗が高くなり、ワイヤの送給性が極めて良好であるとまでは言えず、ビード形状もやや不安定であった。
1 下板
2 立板
3 トーチ
4 溶接ワイヤ
D ワイヤ径
L チップ母材間距離
θ 下板と立板とがなす角度
α 電極ワイヤの傾斜角度
β 下板の傾斜角度
γ 電極ワイヤと下板とがなす角度

Claims (5)

  1. 下板と立板とを片側すみ肉ガスシールドアーク溶接する方法であって、
    水平方向に対して前記下板を傾けて、
    電極ワイヤの直径Dを1.2〜1.6mm、
    前記下板と前記立板とがなす角度θを90〜130°、
    溶接トーチの溶接方向における傾斜角度αを−10〜20°、
    前記下板の水平方向に対する傾斜角度βを10〜50°、
    前記溶接トーチ3と前記下板とがなす角度γを下記数式(A)で示す範囲にして、
    前記下板と前記立板とのすみ肉部を溶接するガスシールドアーク溶接方法。
    (θ/2)−20°≦γ≦90°−β ・・・ (A)
  2. 溶接速度を200〜700mm/分、
    溶接電流を200〜450A、
    アーク電圧を20〜45V、
    チップ母材間距離を15〜35mm、
    にする請求項1に記載のガスシールドアーク溶接方法。
  3. 前記電極ワイヤが鋼製外皮にフラックスが充填されたフラックス入りワイヤであり、
    前記フラックス入りワイヤは、
    前記フラックスの充填率が10〜20質量%であり、
    ワイヤ全質量あたり、C:0.01〜0.10質量%、Si:0.5〜1.5質量%、Mn:1.5〜3.5質量%、Mg及びAlのうち少なくとも1種:合計で0.1〜2.0質量%、TiO:1.5〜6.0質量%、Na化合物、K化合物及びLi化合物のうち少なくとも1種の化合物:合計で0.05〜0.4質量%、Al、ZrO及びSiOのうち少なくとも1種の酸化物:TiOとの合計で2〜8質量%、Fe:86質量%以上を含有し、Mn含有量(質量%)とSi含有量(質量%)との比(Mn/Si)が1.5〜5.5である組成を有する、
    請求項1又は2に記載のガスシールドアーク溶接方法。
  4. 前記フラックス入りワイヤは、更に、Ni及びMoのうち少なくとも1種の元素を、ワイヤ全質量あたり、合計で0.1〜3.0質量%含有する請求項3に記載のガスシールドアーク溶接方法。
  5. 前記電極ワイヤは、破断強度が300〜900MPaである請求項1又は2に記載のガスシールドアーク溶接方法。
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