JP2016067986A - 濾過システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の濾過装置を含む濾過装置群を備える濾過システムにおいて、膜の詰まりが進行しにくい濾過システムを提供すること。
【解決手段】濾過システム1であって、制御部32は、濾過装置群2の全体の透過水W2の通水流量の変動に対して、運転させる各濾過装置20が最適運転負荷率ゾーンの範囲内で均等に負荷率を受け持つように濾過装置20の運転台数を増減させ、定められた台数の濾過装置20を均等な負荷率で運転させ、各濾過装置20の透過水W2の通水流量が最適運転負荷率ゾーンを上回る場合には、濾過装置20の台数を増加させ、各濾過装置20の透過水W2の通水流量が最適運転負荷率ゾーンを下回る場合には、濾過装置20の台数を減少させ、濾過装置20の台数の増減後は、台数増減後の各濾過装置20を均等な負荷率で運転させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の濾過装置を含む濾過装置群を備える濾過システムに関する。
原水(被処理水)から処理水(透過水)を製造する膜モジュールを備える膜濾過装置(濾過装置)が知られている。従来、需要箇所で消費される処理水を1台の膜濾過装置で製造できない場合に対応するため、複数の膜濾過装置を並列に接続した濾過システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような複数の膜濾過装置を並列に接続した濾過システムにおいて、複数の膜濾過装置が、それぞれ、優先順位の定められた順に、最大通水状態(定格流量に対して最も大きい通水状態、例えば、定格流量の80%の通水量における通水状態)になるまで、順番に、需要箇所から要求される負荷を受け持つように制御される場合がある。このように制御される場合に、例えば、複数の膜濾過装置において、1台目の膜濾過装置が最大通水状態に達するまでは、2台目の膜濾過装置を運転させずに、1台目の膜濾過装置のみで、処理水を製造するように制御される。1台目の膜濾過装置が最大通水状態に達した場合に、2台目の膜濾過装置の運転を開始するように制御される。2台目の膜濾過装置が最大通水状態に達するまでは、3台目の膜濾過装置を運転させずに、1台目及び2台目の膜濾過装置の2台で、処理水を製造するように制御される。3台目以降の膜濾過装置についても、この動作が順次実行されるように制御される。
特開2010−162501号公報
上記のように制御される濾過システムにおいては、複数の膜濾過装置について、運転開始が早いほど積算通水時間が長くなり、運転開始が遅いほど積算通水時間が短くなる。これにより、膜濾過装置への積算通水時間に偏りが生じて、積算通水時間が長い特定の膜濾過装置について、膜の詰まりが進行しやすい。
従って、本発明は、複数の濾過装置を含む濾過装置群を備える濾過システムにおいて、膜の詰まりが進行しにくい濾過システムを提供することを目的とする。
本発明は、負荷率を連続的に変更して被処理水から透過水を製造可能な複数の濾過装置を備える濾過装置群と、要求された透過水の通水流量である要求負荷に応じて前記濾過装置群により製造される透過水の通水流量を制御する制御部と、を備える濾過システムであって、前記制御部は、前記濾過装置群の全体の透過水の通水流量の変動に対して、運転させる各濾過装置が最適運転負荷率ゾーンの範囲内で均等に負荷率を受け持つように濾過装置の運転台数を増減させ、定められた台数の濾過装置を均等な負荷率で運転させ、各濾過装置の透過水の通水流量が最適運転負荷率ゾーンを上回る場合には、濾過装置の台数を増加させ、各濾過装置の透過水の通水流量が最適運転負荷率ゾーンを下回る場合には、濾過装置の台数を減少させ、濾過装置の台数の増減後は、台数増減後の各濾過装置を均等な負荷率で運転させる、濾過システムに関する。
また、前記最適運転負荷率ゾーンは、各濾過装置の定格流量に対して、濾過装置の通水流量の検出の精度を確保できる下限流量の割合と、濾過装置の膜の細孔内への懸濁物質の押し込みが起こらない上限流量の割合との間の範囲であることが好ましい。
本発明によれば、複数の濾過装置を含む濾過装置群を備える濾過システムにおいて、膜の詰まりが進行しにくい濾過システムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る濾過システム1の概略を示す図である。 本発明の濾過システム1における各膜濾過装置20の構成の概略を示す図である。 膜濾過装置20の運転台数と、膜濾過装置群2の総負荷率(各膜濾過装置20の負荷率)との関係を示す説明図である。 各膜濾過装置20の透過水W2の通水流量が最適運転負荷率ゾーンを上回る場合に、膜濾過装置20の台数を増加させる動作を説明する図である。 各膜濾過装置20の透過水W2の通水流量が最適運転負荷率ゾーンを下回る場合に、膜濾過装置20の台数を減少させる動作を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る膜濾過装置20の概略を示す図である。 各工程における各弁の開閉状態を説明する図である。 台数制御装置30における制御部32において、膜濾過装置20の運転台数を増減させる制御の処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る濾過システム1について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る濾過システム1の概略を示す図である。図2は本発明の濾過システム1における各膜濾過装置20の構成の概略を示す図である。図3は、膜濾過装置20の運転台数と、膜濾過装置群2の総負荷率(各膜濾過装置20の負荷率)との関係を示す説明図である。図4は、各膜濾過装置20の透過水W2の通水流量が最適運転負荷率ゾーンを上回る場合に、膜濾過装置20の台数を増加させる動作を説明する図である。図5は、各膜濾過装置20の透過水W2の通水流量が最適運転負荷率ゾーンを下回る場合に、膜濾過装置20の台数を減少させる動作を説明する図である。
まず、本発明の濾過システム1の全体構成につき、図1を参照しながら説明する。
図1に示すように、濾過システム1は、被処理水としての原水W1から透過水W2を製造可能な複数(5台)の膜濾過装置(濾過装置)20を含む膜濾過装置群(濾過装置群)2と、複数の原水ポンプ3と、複数の第1インバータ4と、複数の膜濾過装置20において製造された透過水W2を処理水W6として集合させる処理水タンク16と、この処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6(透過水W2)の水位を検出する水位センサ17と、逆洗水用タンク7と、逆洗水ポンプ5と、第2インバータ6と、薬剤添加装置8と、膜濾過装置群2により製造される透過水W2の通水流量を制御する制御部32を有する台数制御装置30と、を備える。
また、濾過システム1は、原水ラインL11と、ローカル原水ラインL12と、透過水ラインL21と、ローカル透過水ラインL22と、逆洗水ラインL3と、配水ラインL7と、を備える。なお、本明細書における「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
原水ラインL11は、原水W1を複数の膜濾過装置20に供給するラインである。原水ラインL11の上流側の端部は、原水W1の供給源(不図示)に接続されている。原水ラインL11の下流側の端部は、複数の膜濾過装置20に向けてそれぞれローカル原水ラインL12に分岐される。原水ラインL11を流通する原水W1は、複数のローカル原水ラインL12を介して、造水運転中において、複数の膜濾過装置20にそれぞれ分配される。
複数のローカル原水ラインL12には、それぞれ、原水ポンプ3が設けられている。
原水ポンプ3は、ローカル原水ラインL12を流通する原水W1を吸入し、膜濾過装置20へ向けて圧送(吐出、送出)する装置である。原水ポンプ3には、第1インバータ4から周波数が変換された駆動電力が供給される。原水ポンプ3は、入力された駆動電力の周波数(以下、「駆動周波数」ともいう)に応じた回転速度で駆動される。
第1インバータ4は、原水ポンプ3に、周波数が変換された駆動電力を供給する電気回路(又はその回路を持つ装置)である。第1インバータ4は、膜濾過装置20のローカル制御部22(後述)それぞれと電気的に接続されている。第1インバータ4には、ローカル制御部22(後述)から周波数指定信号(すなわち、指令信号)が入力される。第1インバータ4は、信号線53を介して、ローカル制御部22(後述)により入力された周波数指定信号(電流値信号又は電圧値信号)に対応する駆動周波数の駆動電力を、原水ポンプ3に出力する。
ここで、各膜濾過装置20に備えられた流量センサ12(後述、図6参照)からの流量検知信号に基づいて、第1インバータ4に周波数指定信号を入力することにより、原水ポンプ3の回転速度を可変させることができる。この構成によれば、流量センサ12により検出される透過水W2の流量に基づくフィードバック制御により、透過水W2の流量を一定に維持するように制御を行うことができる。これにより、各膜モジュール21の膜表面でのケーキ層の成長につれて、膜間の通水抵抗が増加しても、原水ポンプ3の回転数が自動的に調整されて、透過水W2の流量を一定に制御することができる。
複数の膜濾過装置20は、図1に示すように、それぞれ、複数(4本)の膜モジュール21を備える。本実施形態においては、複数の膜濾過装置20は、原水W1から、それぞれ、同じ定格流量で透過水W2を製造可能である。また、複数の膜濾過装置20は、それぞれ、台数制御装置30と電気的に接続されている。膜濾過装置20の詳細については後述する。
透過水ラインL21は、複数の膜濾過装置20で製造された透過水W2を処理水タンク16へ送出するラインである。透過水ラインL21の上流側の端部は、複数のローカル透過水ラインL22に分岐し、膜濾過装置20それぞれの膜モジュール21に接続されている。透過水ラインL21の下流側の端部は、処理水タンク16に接続されている。透過水ラインL21には、上流側から順に、接続部J4、処理水タンク16が設けられている。
膜濾過装置群2は、負荷機器としての処理水使用設備18に供給する透過水W2を製造する。膜濾過装置群2により製造された透過水W2は、透過水ラインL21を介して処理水タンク16に補給される。
接続部J4には、逆洗水ラインL3の上流側の端部が接続されている。逆洗水ラインL3は、接続部J4において透過水ラインL21から分岐され、後述する逆洗水用タンク7を経由して、膜濾過装置20の内部の接続部J3(図6参照)において透過水ラインL21に合流されるラインである。逆洗水ラインL3の上流側の端部は、接続部J4に接続されている。逆洗水ラインL3の下流側の端部は分岐されており、それぞれ、膜濾過装置20の内部において透過水ラインL21の接続部J3に接続されている(図6参照)。逆洗水ラインL3には、複数の膜モジュール21における逆洗工程(後述)を実行するために、複数の膜モジュール21において製造された透過水W2の一部が流通される。
逆洗水ラインL3には、図1に示すように、上流側から順に、接続部J4、逆洗水用タンク7、逆洗水ポンプ5、接続部J5、複数の膜濾過装置20が設けられている。
逆洗水用タンク7は、逆洗工程のために、複数の膜モジュール21において製造された透過水W2の一部を、逆洗水ラインL3を流通させて、逆洗水W3(透過水W2)として貯留するタンクである。
逆洗水ポンプ5は、逆洗工程において、逆洗水ラインL3を流通する逆洗水W3(透過水W2)を吸入し、複数の膜モジュール21へ向けて圧送(吐出、送出)する装置である。逆洗水ポンプ5は、逆洗排水W4の流量を変更可能である。逆洗水ポンプ5には、第2インバータ6から周波数が変換された駆動電力が供給される。逆洗水ポンプ5は、入力された駆動電力の周波数(以下、「駆動周波数」ともいう)に応じた回転速度で駆動される。
第2インバータ6は、逆洗水ポンプ5に、周波数が変換された駆動電力を供給する電気回路(又はその回路を持つ装置)である。第2インバータ6は、信号線54を介して、台数制御装置30と電気的に接続されている。第2インバータ6には、台数制御装置30から周波数指定信号が入力される。第2インバータ6は、信号線54を介して、ローカル制御部22により入力された周波数指定信号(電流値信号又は電圧値信号)に対応する駆動周波数の駆動電力を逆洗水ポンプ5に出力する。
接続部J5には、薬剤添加装置8が接続されている。薬剤添加装置8は、逆洗工程において、複数の膜モジュール21へ流入する逆洗水W3に薬剤を添加(供給)する装置である。逆洗工程において逆洗水W3に薬剤を添加することにより、複数の膜モジュール21の濾過性能を維持するために、膜の表面に堆積した汚濁物質を化学的な洗浄により除去する。薬剤としては、例えば、酸化剤が利用され、酸化剤としては、次亜塩素酸ナトリウム等が用いられる。
薬剤添加装置8は、例えば複数回の逆洗工程に対して1回の頻度で、逆洗水ラインL3を流通する逆洗水W3の流量に比例して逆洗水W3に薬剤を供給する。薬剤の添加は、例えば複数回の逆洗工程に対して1回の頻度で、例えば1日に1回程度の頻度で実行される。薬剤添加装置8は、信号線55を介して、台数制御装置30と電気的に接続されている。薬剤添加装置8における薬剤の添加は、台数制御装置30により制御されている。
処理水タンク16は、膜濾過装置群2で製造された透過水W2を集合させて処理水W6として貯留する。処理水タンク16は、透過水ラインL21を介して、膜濾過装置群2を構成する複数の膜濾過装置20に接続されている。
この処理水タンク16の下流側は、配水ラインL7を介して、処理水使用設備18に接続されている。処理水タンク16に貯留された処理水W6(透過水W2)は、配水ラインL7を介して、処理水W6として、処理水使用設備18に供給される。
処理水タンク16には、水位センサ17が設けられている。水位センサ17は、処理水タンク16に貯留された処理水W6(透過水W2)の水位を検出する機器である。水位センサ17は、台数制御装置30のローカル制御部22と電気的に接続されている。水位センサ17で測定された処理水タンク16の水位(以下、「検出水位値」ともいう)は、台数制御装置30のローカル制御部22へ検出信号として出力される。
水位センサ17は、信号線51を介して、台数制御装置30に電気的に接続されている。水位センサ17は、処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6(膜濾過装置群2で製造されて貯留された処理水W6(透過水W2))の水位を測定し、測定した水位に係る信号(水位信号)を、信号線51を介して台数制御装置30に送信する。本実施形態において、水位センサ17は、例えば、連続式レベルセンサであり、例えば、静電容量式センサ、圧力式センサ、超音波式センサ等が用いられる。図1では、水位センサ17として、静電容量式センサを設けた例を示す。
台数制御装置30は、信号線52を介して、複数の膜濾過装置20と電気的に接続されている。この台数制御装置30は、水位センサ17により測定される処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6の水位に基づいて、各膜濾過装置20により製造される透過水W2の通水流量を制御する。台数制御装置30の詳細については、後述する。
以上の濾過システム1は、膜濾過装置群2で製造された透過水W2を、処理水タンク16を介して、処理水使用設備18に供給可能とされている。
濾過システム1において要求される負荷(要求負荷)は、処理水使用設備18における処理水W6の消費量であって、需要箇所(処理水使用設備18)から要求された処理水W6(透過水W2)の通水流量である。台数制御装置30は、この処理水W6の消費量の変動に対応して生じる処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6の水位の変動を、水位センサ17が測定する処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6の水位(物理量)に基づいて算出し、膜濾過装置群2を構成する各膜濾過装置20により製造される透過水W2の通水流量(処理水W6の水量)を制御する。
具体的には、処理水使用設備18の需要の増大により要求負荷(処理水W6の消費量、処理水使用設備18から要求された処理水W6の通水流量)が増加し、処理水タンク16に供給される処理水W6の水量が不足すれば、処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6の水位が低下することになる。一方、処理水使用設備18の需要の低下により要求負荷(処理水W6の消費量、処理水使用設備18から要求された処理水W6の通水流量)が減少し、処理水タンク16に供給される処理水W6が過剰になれば、処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6の水位が上昇することになる。従って、濾過システム1は、水位センサ17により測定された処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6の水位の変動に基づいて、要求負荷の変動をモニターすることができる。そして、濾過システム1は、処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6の水位に基づいて、処理水使用設備18の処理水W6の消費量(要求負荷)に応じて必要とされる処理水量である必要通水流量を算出する。
ここで、本実施形態の濾過システム1を構成する複数の膜濾過装置20について説明する。本実施形態の膜濾過装置20は、負荷率を連続的に変更して原水W1から透過水W2を製造可能な比例制御を実行可能な膜濾過装置からなる。膜濾過装置20における負荷率とは、膜濾過装置20の定格流量に対する透過水W2の通水流量の割合である。
図2に示すように、比例制御を実行可能な膜濾過装置20とは、少なくとも、最小通水状態S1(定格通水状態S3における定格流量に対して最も小さい通水状態)から最大通水状態S2(定格通水状態S3における定格流量に対して最も大きい通水状態)の範囲で、通水量が連続的に制御可能とされている膜濾過装置である。
本実施形態においては、最小通水状態S1の負荷率と最大通水状態S2の負荷率との間の範囲を、最適運転負荷率ゾーンに設定する。
最小通水状態S1の負荷率は、各膜濾過装置20の定格流量に対して、膜濾過装置20の通水流量の検出の精度を確保できる下限流量の割合である。膜濾過装置20の通水流量を正確に把握できないと、濾過システム1を、各膜濾過装置20の負荷率に基づいて制御できないため、最小通水状態S1の負荷率が設定される。本実施形態においては、例えば、最小通水状態S1の負荷率を、膜濾過装置20の定格流量の40%に設定する。
最大通水状態S2の負荷率は、膜濾過装置20の膜の細孔内への懸濁物質の押し込みが起こらない上限流量の割合である。膜濾過装置20の膜の細孔内への懸濁物質の押し込みが生じると、膜に不可逆的な膜閉塞が生じて、膜の回復が不可能になってしまうため、最大通水状態S2の負荷率が設定される。本実施形態においては、例えば、最大通水状態S2の負荷率を、膜濾過装置20の定格流量の80%に設定する。
比例制御を実行可能な膜濾過装置20は、例えば、後述する膜濾過装置20の原水弁V1(図6参照)の開度を制御することにより、ローカル原水ラインL12を流通する原水W1の通水量を調整するようになっている。
また、通水量を連続的に制御するとは、後述のローカル制御部22における演算や信号がデジタル方式とされて段階的に取り扱われる場合(例えば、膜濾過装置20の出力(透過水W2の流量)が1%刻みで制御される場合)であっても、事実上連続的に出力を制御可能な場合を含む。
本実施形態では、膜濾過装置20の通水停止状態S0と最小通水状態S1との間の通水状態の変更は、膜濾過装置20の通水をオン/オフ(原水弁V1の弁体を開閉)することで制御される。そして、最小通水状態S1から最大通水状態S2の最適運転負荷率ゾーンの範囲においては、通水量が連続的に制御可能となっている。
また、複数の膜濾過装置20には、それぞれ優先順位が設定されている。優先順位は、通水指示や通水停止指示を行う膜濾過装置20を選択するために用いられる。優先順位は、例えば整数値を用いて、数値が小さいほど優先順位が高くなるよう設定することができる。図2に示すように、膜濾過装置20の1号機〜5号機のそれぞれに「1」〜「5」の優先順位が割り当てられている場合、1号機の優先順位が最も高く、5号機の優先順位が最も低い。この優先順位は、通常の場合、後述の制御部32の制御により、所定の時間間隔(例えば、24時間間隔)で変更される。
次に、本実施形態の濾過システム1による複数の膜濾過装置20により製造される透過水W2の通水流量の制御の詳細について説明する。
台数制御装置30は、水位センサ17からの水位信号に基づいて、要求負荷(処理水使用設備18から要求された処理水W6(透過水W2)の通水流量)に応じた運転台数、及び膜濾過装置群2の必要通水流量(負荷率)を算出し、各膜濾過装置20(後述のローカル制御部22)に台数制御信号を送信する。この台数制御装置30は、図1に示すように、記憶部31と、制御部32と、を備える。
記憶部31は、台数制御装置30(制御部32)の制御により各膜濾過装置20に対して行われた指示の内容や、各膜濾過装置20から受信した運転状態等の情報、複数の膜濾過装置20の通水パターンの設定条件等の情報、複数の膜濾過装置20の優先順位の設定の情報、優先順位の変更(ローテーション)に関する設定の情報等を記憶する。
制御部32は、信号線52を介して各膜濾過装置20に各種の指示を行ったり、各膜濾過装置20から各種のデータを受信したりして、5台の膜濾過装置20の通水状態や優先順位を制御する。各膜濾過装置20は、台数制御装置30から通水状態の変更指示の信号を受けると、その指示に従って当該膜濾過装置20を制御する。
制御部32は、逆洗水ポンプ5の駆動周波数を演算し、当該駆動周波数の演算値に対応する周波数指定信号(電流値信号又は電圧値信号)を第2インバータ6に出力する。
制御部32は、運転させる各膜濾過装置20が最適運転負荷率ゾーンの範囲内で均等に負荷率を受け持つように、定められた台数の膜濾過装置20を均等な負荷率で運転させる。膜濾過装置20の均等な負荷率は、各膜濾過装置20の定格流量を100%としたときの割合で算出され、膜濾過装置20に通水させる通水流量値として算出される。本実施形態においては、複数の膜濾過装置20は、それぞれ、同じ定格容量で、透過水W2を製造する。膜濾過装置20に通水させる通水流量は、各膜濾過装置20のローカル制御部22(後述)により、第1インバータ4に周波数指定信号を入力することにより、原水ポンプ3の回転速度を制御することで、調整される。
本実施形態においては、前述したように、最小通水状態S1の負荷率と最大通水状態S2の負荷率との間の範囲を、最適運転負荷率ゾーンに設定する。例えば、前述したように、制御部32は、最小通水状態S1の負荷率を定格流量(100%)に対して40%とし、最大通水状態S2の負荷率を定格流量(100%)に対して80%とし、その間の範囲を、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)に設定する。
ここで、5台の膜濾過装置20を運転する場合に、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)の範囲内で均等に負荷率を受け持つように、各膜濾過装置20の定格流量を100%としたときに、膜濾過装置群2の全体が製造する透過水W2の総負荷率は、次のようになる。膜濾過装置群2における総負荷率とは、1台の膜濾過装置20の定格流量を100%に対して、5台の膜濾過装置20が製造する透過水W2の総流量の割合である。
図3に示すように、膜濾過装置20の運転台数が1台の場合は、膜濾過装置群2が製造する透過水W2の総負荷率は、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)の範囲内で膜濾過装置20を運転するため、40%(40%×1台)〜80%(80%×1台)の範囲となる。
膜濾過装置20の運転台数が2台の場合は、膜濾過装置群2が製造する透過水W2の総負荷率は、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)の範囲内で2台の膜濾過装置20それぞれを運転するため、80%(40%×2台)〜160%(80%×2台)の範囲となる。
膜濾過装置20の運転台数が3台の場合は、膜濾過装置群2が製造する透過水W2の総負荷率は、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)の範囲内で3台の膜濾過装置20それぞれを運転するため、120%(40%×3台)〜240%(80%×3台)の範囲となる。
膜濾過装置20の運転台数が4台の場合は、膜濾過装置群2が製造する透過水W2の総負荷率は、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)の範囲内で4台の膜濾過装置20それぞれを運転するため、160%(40%×4台)320%(80%×4台)の範囲となる。
膜濾過装置20の運転台数が5台の場合は、膜濾過装置群2が製造する透過水W2の総負荷率は、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)の範囲内で5台の膜濾過装置20それぞれを運転するため、200%(40%×5台)〜400%(80%×5台)の範囲となる。
すなわち、各膜濾過装置20が最適運転負荷率ゾーンの範囲内で均等に負荷率を受け持つように運転されるために、1台の膜濾過装置20の定格流量を100%としたときに、処理水使用設備18の要求負荷の負荷率が40〜80%の場合には1台の膜濾過装置20で運転可能であり、処理水使用設備18の要求負荷の負荷率が80〜160%の場合には2台の膜濾過装置20で運転可能であり、処理水使用設備18の要求負荷の負荷率が120〜240%の場合には3台の膜濾過装置20で運転可能であり、処理水使用設備18の要求負荷の負荷率が160〜320%の場合には4台の膜濾過装置20で運転可能であり、処理水使用設備18の要求負荷の負荷率が200〜400%の場合には5台の膜濾過装置20で運転可能である。
処理水使用設備18の要求負荷の負荷率の範囲が重複する場合には、膜濾過装置20の運転台数は、各膜濾過装置20が最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)の範囲内であれば、何台でもよい。例えば、図3に示すように、要求負荷の負荷率が120%〜160%の場合には、2台又は3台の膜濾過装置20を運転させることで、要求負荷の負荷率となる透過水W2を製造できる。要求負荷の負荷率が160%〜200%の場合には、3台又は4台の膜濾過装置20を運転させることで、要求負荷の負荷率となる透過水W2を製造できる。要求負荷の負荷率が200%〜240%の場合には、3台、4台又は5台の膜濾過装置20を運転させることで、要求負荷の負荷率となる透過水W2を製造できる。要求負荷の負荷率が240%〜320%の場合には、4台又は5台の膜濾過装置20を運転させることで、要求負荷の負荷率となる透過水W2を製造できる。
なお、膜濾過装置20を運転台数の選択肢が複数ある場合には、運転台数の決定は、負荷率が小さい方の運転台数としたり、負荷率が大きい方の運転台数小さい方の運転台数としたり、適宜設定による。
制御部32は、膜濾過装置群2の全体の透過水W2の通水流量の変動に対して、運転させる各膜濾過装置20が最適運転負荷率ゾーンの範囲内で均等に負荷率を受け持つように膜濾過装置20の運転台数を増減させる。制御部32は、各膜濾過装置20の透過水W2の通水流量が最適運転負荷率ゾーンを上回る場合には、膜濾過装置20の台数を増加させ、各膜濾過装置20の透過水W2の通水流量が最適運転負荷率ゾーンを下回る場合には、膜濾過装置20の台数を減少させ、膜濾過装置20の台数の増減後は、台数増減後の各膜濾過装置20を均等な負荷率で運転させる。
ここで、各膜濾過装置20の透過水W2の通水流量が最適運転負荷率ゾーンを上回る場合に、膜濾過装置20の台数を増加させる動作について、図4を参照しながら説明する。図4においては、図4(A)から図4(E)に進むに従って、膜濾過装置20の運転台数を増加させている。
図4(A)に示すように、制御部32は、処理水使用設備18の要求負荷の負荷率が40%〜80%の範囲においては、1台の膜濾過装置20(1号機)を最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)で運転させる。
処理水使用設備18の要求負荷の負荷率が40%〜80%の範囲で1台の膜濾過装置20(1号機)を運転している場合(図4(A)参照)に、要求負荷の負荷率が80%を上回ると、膜濾過装置20の負荷率が最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)を上回るため、制御部32は、膜濾過装置20の台数を2台に増加させ、2台の膜濾過装置20(1号機、2号機)を均等な負荷率で運転させる(図4(B)参照)。要求負荷の負荷率の範囲が80%〜160%の範囲においては、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)で、2台の膜濾過装置20を運転させる。
処理水使用設備18の要求負荷の負荷率が80%〜160%の範囲で2台の膜濾過装置20(1号機、2号機)を均等な負荷率で運転している場合(図4(B)参照)に、要求負荷の負荷率が160%を上回ると、各膜濾過装置20の負荷率が最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)を上回るため、制御部32は、膜濾過装置20の台数を3台に増加させ、3台の膜濾過装置20(1号機、2号機、3号機)を均等な負荷率で運転させる(図4(C)参照)。要求負荷の負荷率が160%〜240%の範囲においては、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)で、3台の膜濾過装置20を運転させる。
処理水使用設備18の要求負荷の負荷率が160%〜240%の範囲で3台の膜濾過装置20(1号機、2号機、3号機)を均等な負荷率で運転している場合(図4(C)参照)に、要求負荷の負荷率が240%を上回ると、各膜濾過装置20の負荷率が最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)を上回るため、制御部32は、膜濾過装置20の台数を4台に増加させ、4台の膜濾過装置20(1号機、2号機、3号機、4号機)を均等な負荷率で運転させる(図4(D)参照)。要求負荷の負荷率が240%〜320%の範囲においては、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)で、4台の膜濾過装置20を運転させる。
処理水使用設備18の要求負荷の負荷率が240%〜320%の範囲で4台の膜濾過装置20(1号機、2号機、3号機、4号機)を均等な負荷率で運転している場合(図4(D)参照)に、要求負荷の負荷率が320%を上回ると、各膜濾過装置20の負荷率が最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)を上回るため、制御部32は、膜濾過装置20の台数を5台に増加させ、5台の膜濾過装置20(1号機、2号機、3号機、4号機、5号機)を均等な負荷率で運転させる(図4(E)参照)。要求負荷の負荷率が320%〜400%の範囲においては、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)で、5台の膜濾過装置20を運転させる。
また、各膜濾過装置20の透過水W2の通水流量が最適運転負荷率ゾーンを下回る場合に、膜濾過装置20の台数を減少させる動作について、図5を参照しながら説明する。図5においては、図5(A)から図5(E)に進むに従って、膜濾過装置20の運転台数を減少させている。
図5(A)に示すように、制御部32は、処理水使用設備18の要求負荷の負荷率が400%〜200%の範囲においては、5台の膜濾過装置20(1号機、2号機、3号機、4号機、5号機)それぞれを最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)で均等な負荷率で運転させる。
処理水使用設備18の要求負荷の負荷率が400%〜200%の範囲で5台の膜濾過装置20(1号機、2号機、3号機、4号機、5号機)を均等な負荷率で運転している場合(図5(A)参照)に、要求負荷の負荷率が200%を下回ると、各膜濾過装置20の負荷率が最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)を下回るため、制御部32は、膜濾過装置20の台数を4台に減少させ、4台の膜濾過装置20(1号機、2号機、3号機、4号機)を均等な負荷率で運転させる(図5(B)参照)。要求負荷の負荷率が200%〜160%の範囲においては、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)で、4台の膜濾過装置20を運転させる。
処理水使用設備18の要求負荷の負荷率が200%〜160%の範囲で4台の膜濾過装置20(1号機、2号機、3号機、4号機)を均等な負荷率で運転している場合(図5(B)参照)に、要求負荷の負荷率が160%を下回ると、各膜濾過装置20の負荷率が最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)を下回るため、制御部32は、膜濾過装置20の台数を3台に減少させ、3台の膜濾過装置20(1号機、2号機、3号機)を均等な負荷率で運転させる(図5(C)参照)。要求負荷の負荷率が160%〜120%の範囲においては、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)で、3台の膜濾過装置20を運転させる。
処理水使用設備18の要求負荷の負荷率が160%〜120%の範囲で3台の膜濾過装置20(1号機、2号機、3号機)を均等な負荷率で運転している場合(図5(C)参照)に、要求負荷の負荷率が120%を下回ると、各膜濾過装置20の負荷率が最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)を下回るため、制御部32は、膜濾過装置20の台数を2台に減少させ、2台の膜濾過装置20(1号機、2号機)を均等な負荷率で運転させる(図5(D)参照)。要求負荷の負荷率が120%〜80%の範囲においては、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)で、2台の膜濾過装置20を運転させる。
処理水使用設備18の要求負荷の負荷率が120%〜80%の範囲で2台の膜濾過装置20(1号機、2号機)を均等な負荷率で運転している場合(図5(D)参照)に、要求負荷の負荷率が80%を下回ると、各膜濾過装置20の負荷率が最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)を下回るため、制御部32は、膜濾過装置20の台数を1台に減少させ、1台の膜濾過装置20(1号機)を均等な負荷率で運転させる(図5(E)参照)。要求負荷の負荷率が80%〜40%の範囲においては、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)で、1台の膜濾過装置20を運転させる。
次に、複数の膜濾過装置20の構成について、図6及び図7を参照して説明する。ここでは、1つの膜濾過装置20を代表して構成を説明するが、他の膜濾過装置20も同じ構成である。図6は、本発明の一実施形態に係る膜濾過装置20の概略を示す図である。図7は、各工程における各弁の開閉状態を説明する図である。
図6に示すように、本実施形態の膜濾過装置20は、複数の膜モジュール21と、ローカル制御部22と、を備える。また、図6に示すように、膜濾過装置20は、ローカル原水ラインL12と、ローカル透過水ラインL22と、逆洗水ラインL3と、第1排出ラインL4と、第2排出ラインL6と、洗浄エア供給ラインL5と、を備える。
また、膜濾過装置20は、原水弁V1と、透過水弁V2と、逆洗水弁V3と、第1排出弁V4と、第2排出弁V6と、エア流量調整弁V5と、温度検出手段としての温度センサ11と、流量検出手段としての流量センサ12と、を備える。
図6では、電気的な接続の経路を省略するが、ローカル制御部22は、原水弁V1、透過水弁V2、逆洗水弁V3、第1排出弁V4、第2排出弁V6、エア流量調整弁V5、第1インバータ4(図1参照)、温度センサ11、流量センサ12等と電気的に接続される。
図6に示すように、ローカル原水ラインL12には、被処理水としての原水W1が流通する。ローカル原水ラインL12は、原水W1を、複数の膜モジュール21へ流通させるラインである。ローカル原水ラインL12は、原水W1の供給源(不図示)と膜モジュール21とを、原水ラインL11(図1参照)を介してつなぐラインである。ローカル原水ラインL12の上流側の端部は、原水ラインL11の下流側の端部に接続されている。また、ローカル原水ラインL12の下流側の端部は分岐されており、それぞれ、膜モジュール21に接続されている。
ローカル原水ラインL12における分岐前の部分には、図6に示すように、原水弁V1が設けられている。原水弁V1は、例えば電動弁からなり、ローカル制御部22の制御により、ローカル原水ラインL12を開閉するように構成されている。
複数の膜モジュール21は、処理水使用設備18(図1参照)が要求する処理水W6の要求負荷に対応するため、処理水量を増加させるように、並列接続されている。
膜モジュール21には、原水W1が供給される。膜モジュール21は、原水ポンプ3により圧送された原水W1から、汚濁物質が除去された透過水W2を製造する。膜モジュール21は、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)製の中空糸膜の束をベッセル内に収容し、ベッセル両端部においてベッセル内周面と中空糸膜外周面との間に封止剤を充填して形成される。膜モジュール21は、外圧式又は内圧式のいずれでも使用できるが、中空糸内部が閉塞しにくい外圧式が好ましい。また、濾過方式としては、全量濾過方式又はクロスフロー濾過方式のいずれでもよい。一般に、全量濾過方式は、濾過操作時のエネルギー消費量が少ないが、ケーキ層の成長が速いため、逆洗浄の実施間隔や順洗浄(フラッシング)の実施間隔を短くする必要がある。これに対し、クロスフロー濾過方式は、濾過操作時の水循環のためにエネルギー消費量が多いが、ケーキ層の成長が緩やかなため、逆洗浄の実施間隔や順洗浄の実施間隔を延ばすことができる。
膜モジュール21に組み込まれる中空糸膜には、逆浸透膜(「RO膜」ともいう)よりも細孔が粗い膜が用いられる。膜モジュールとして、限外濾過膜を有するUF膜モジュールや、精密濾過膜を有するMF膜モジュール等を適用することができる。なお、本実施形態においては、膜モジュール21を全量濾過方式の外圧式UF膜モジュールとして、以降の装置構成や動作等を説明する。
ローカル原水ラインL12における下流側の分岐後の部分には、それぞれ、洗浄エア供給ラインL5が接続されている。洗浄エア供給ラインL5は、ローカル原水ラインL12を介して、膜モジュール21にエアA1を供給するラインである。洗浄エア供給ラインL5の上流側の端部は、不図示のエアコンプレッサーに接続されている。洗浄エア供給ラインL5の下流側の端部は分岐されており、それぞれ、ローカル原水ラインL12における下流側の分岐後の部分に接続されている。洗浄エア供給ラインL5における上流側の分岐前の部分には、エア流量調整弁V5が設けられている。エア流量調整弁V5は、例えば電磁弁からなり、ローカル制御部22の制御により、洗浄エア供給ラインL5を流通するエアA1の量を調整するように開閉するように構成されている。
ローカル透過水ラインL22は、複数の膜モジュール21において製造された透過水W2を、透過水ラインL21及び処理水タンク16(図1参照)を介して、処理水使用設備18に流通させるラインである。透過水ラインL21は、膜モジュール21と処理水タンク16とをつなぐラインである。透過水ラインL21の上流側の端部は複数のローカル透過水ラインL22に分岐されており、それぞれ、膜モジュール21に接続されている。また、透過水ラインL21の下流側の端部は、処理水タンク16(図1参照)に接続されている。ローカル透過水ラインL22には、図6に示すように、膜濾過装置20の内部において、上流側から順に、複数の膜モジュール21、接続部J1、接続部J2、接続部J3、透過水弁V2が設けられており、図1に示すように、透過水ラインL21における膜濾過装置20と処理水タンク16との間には、接続部J4が設けられている。
図6に示すように、接続部J1において、ローカル透過水ラインL22には、温度センサ11が接続されている。接続部J1は、複数の膜モジュール21と接続部J3との間に配置されている。温度センサ11は、ローカル制御部22と電気的に接続されている。温度センサ11で検出された透過水W2の温度(検出温度値)は、ローカル制御部22へ検出信号として送信される。
接続部J2において、ローカル透過水ラインL22には、流量センサ12が接続されている。流量センサ12は、後述する濾過工程において、ローカル透過水ラインL22を流通する透過水W2の流量を検出する機器である。流量センサ12は、後述する逆洗工程において、ローカル透過水ラインL22を流通する逆洗水W3の流量を検出する機器である。接続部J2は、複数の膜モジュール21と接続部J3との間に配置されている。流量センサ12は、ローカル制御部22と電気的に接続されている。流量センサ12で検出された透過水W2又は逆洗水W3の流量(検出流量値)は、ローカル制御部22へ検出信号として送信される。
接続部J3には、逆洗水ラインL3の下流側の端部が接続されている。逆洗水ラインL3には、膜濾過装置20の内部において、上流側から順に、逆洗水弁V3、接続部J3が設けられている。
第1排出ラインL4は、逆洗工程で発生した逆洗排水W4又はバブリング工程(後述)で発生したエアA2が流通するラインである。第1排出ラインL4には、逆洗工程で発生した逆洗排水W4又はバブリング工程で発生したエアA2が系外に排出されるように流通される。第1排出ラインL4の上流側の端部は分岐されており、それぞれ、膜モジュール21に接続される。第1排出ラインL4における下流側の合流した部分には、第1排出弁V4が設けられている。第1排出弁V4は、例えば電磁弁からなり、ローカル制御部22の制御により、第1排出ラインL4を開閉するように構成されている。
第2排出ラインL6は、逆洗工程やバブリング工程において、中空糸膜から除去した汚濁物質を、系外に排出するラインである。第2排出ラインL6には、懸濁物質を含む排水W5が系外に排出するように流通される。第2排出ラインL6の上流側の端部は分岐されており、それぞれ、膜モジュール21に接続される。第2排出ラインL6は、懸濁物質を含む排水W5を系外に排出する。第2排出ラインL6の途中には、第2排出弁V6が設けられている。第2排出弁V6は、例えば電磁弁からなり、ローカル制御部22の制御により、第2排出ラインL6を開閉するように構成されている。
膜濾過装置20は、各弁(原水弁V1、透過水弁V2、逆洗水弁V3、第1排出弁V4、エア流量調整弁V5及び第2排出弁V6)を切り替えることで、水張り工程と、濾過工程と、逆洗工程と、バブリング工程と、排水工程と、を実行可能である。例えば、通常運転時において、30分間の濾過工程と、5分間のその他の工程(逆洗工程、バブリング工程、排水工程及び水張り工程)との繰り返しが、交互に行われる。膜濾過装置20は、定流量での濾過を一定時間継続すると、中空糸膜の外側でケーキ層(汚濁物質の堆積層)が成長することで、膜間差圧が上昇する。そのため、濾過工程を一定時間継続した後には、逆洗工程、バブリング工程及び排水工程に移行して、中空糸膜の外側のケーキ層を系外に排出して、通水抵抗を回復させる工程が実施される。その後、濾過工程に備えて、水張り工程が実施される。
以下に、水張り工程、濾過工程、逆洗工程、バブリング工程及び排水工程について具体的に説明する。
水張り工程は、膜モジュール21の内部に原水W1を供給して、膜モジュール21の内部を原水W1で満たす工程である。具体的には、図7に示すように、透過水弁V2、逆洗水弁V3、エア流量調整弁V5及び第2排出弁V6を閉鎖して、原水弁V1及び第1排出弁V4を開放して、原水ポンプ3を駆動して、原水W1を膜モジュール21の内部に供給するように操作される。
濾過工程は、膜モジュール21の内部に原水W1を供給して、膜モジュール21の中空糸膜の外側から内側に原水を通過させて、原水W1から透過水W2を製造する工程、すなわち濾過処理を行う工程である。具体的には、図7に示すように、濾過工程は、逆洗水弁V3、第1排出弁V4、エア流量調整弁V5及び第2排出弁V6を閉鎖して、原水弁V1及び透過水弁V2を開放して、原水ポンプ3を駆動して、原水W1を膜モジュール21に圧送するように操作される。
逆洗工程は、逆洗水ポンプ5により逆洗水W3(透過水W2)を膜モジュール21に供給して、膜モジュール21の中空糸膜の内側から外側に向かって逆洗水W3を流通させる工程、すなわち逆洗処理を行う工程である。逆洗工程は、膜モジュールの膜表面に付着した汚濁物質を押し流す。具体的には、図7に示すように、逆洗工程は、原水弁V1、透過水弁V2、エア流量調整弁V5及び第2排出弁V6を閉鎖して、逆洗水弁V3及び第1排出弁V4を開放して、逆洗水ポンプ5を駆動して、逆洗水W3を膜モジュール21に圧送するように操作される。これにより、中空糸膜の外側表面で成長したケーキ層が剥離される。洗浄後の逆洗排水W4は、第1排出ラインL4を介して、系外に排出される。
逆洗工程においては、薬剤添加装置8は、例えば複数回の逆洗工程に対して1回の頻度で、逆洗水ラインL3を流通する逆洗水W3の流量に比例して逆洗水W3に薬剤を供給する。薬剤添加装置8による薬剤の添加は、例えば、1日に1回程度の頻度で実行される。
バブリング工程は、膜モジュール21の下部からエアA1を供給して、中空糸膜の束を揺動させる工程である。これにより、逆洗工程後の膜モジュール21において、中空糸膜同士の隙間や膜の表面に残留している汚濁物質を除去する。具体的には、図7に示すように、バブリング工程は、原水弁V1、透過水弁V2、逆洗水弁V3及び第2排出弁V6を閉鎖し、第1排出弁V4及びエア流量調整弁V5を開放するように操作される。
排水工程は、逆洗工程やバブリング工程において、中空糸膜から除去した汚濁物質を、逆洗排水W4、エアA2及び排水W5として、第1排出弁V4及び第2排出弁V6を介して系外に排出する。具体的には、図7に示すように、排水工程は、原水弁V1、透過水弁V2、逆洗水弁V3及びエア流量調整弁V5を閉鎖し、第1排出弁V4及び第2排出弁V6を開放するように操作される。
次に、ローカル制御部22について説明する。ローカル制御部22は、CPU及びメモリを含むマイクロプロセッサ(不図示)により構成される。ローカル制御部22において、マイクロプロセッサのCPUは、メモリから読み出した所定のプログラムに従って、後述する各種の制御を実行する。ローカル制御部22において、マイクロプロセッサのメモリには、膜濾過装置20を制御するためのデータや各種プログラムが記憶される。また、ローカル制御部22のマイクロプロセッサには、時間の計時等を管理するインテグレーテッドタイマユニット(以下、「ITU」ともいう)が組み込まれている。
ローカル制御部22は、原水ポンプ3の駆動周波数を演算し、当該駆動周波数の演算値に対応する周波数指定信号(電流値信号又は電圧値信号)を第1インバータ4に出力する。
ローカル制御部22は、要求負荷に応じて、膜濾過装置20により製造される透過水W2の通水流量を変更させる。具体的には、ローカル制御部22は、信号線52を介して台数制御装置30から送信される台数制御信号に基づいて、第1インバータ4に周波数指定信号を入力することにより、原水ポンプ3の回転速度を制御して、膜濾過装置20により製造される透過水W2の通水流量を制御する。
また、ローカル制御部22は、台数制御装置30で用いられる信号を、信号線52を介して台数制御装置30に送信する。台数制御装置30で用いられる信号としては、膜濾過装置20の実際の通水状態、及びその他のデータが挙げられる。
ローカル制御部22は、原水弁V1、透過水弁V2、逆洗水弁V3、第1排出弁V4、エア流量調整弁V5、第2排出弁V6、温度センサ11、及び、流量センサ12に電気的に接続されている。
ローカル制御部22は、水張り工程、濾過工程、逆洗工程、バブリング工程、及び排水工程を順次行うように、流路切替手段としての、原水弁V1、透過水弁V2、逆洗水弁V3、第1排出弁V4、エア流量調整弁V5、第2排出弁V6を制御する。
次に、台数制御装置30における制御部32において、膜濾過装置20の運転台数を増減させる制御について説明する。図8は、台数制御装置30における制御部32において、膜濾過装置20の運転台数を増減させる制御の処理手順を示すフローチャートである。図8に示すフローチャートの処理は、濾過システム1の運転中において繰り返し実行される。台数制御装置30における制御部32は、メモリから読み出した運転台数の増減処理のプログラムに基づいて、図8に示すフローチャートの処理を実行する。
図8に示すステップST1において、台数制御装置30における制御部32は、水位センサ17で検出された検出水位値を取得する。
ステップST2において、制御部32は、水位センサ17で検出された検出水位値に基づいて、処理水使用設備18が要求する処理水W6の要求負荷の負荷率を算出する。要求負荷は、処理水使用設備18から要求された処理水W6(透過水W2)の流量である。要求負荷の負荷率は、膜濾過装置20の定格流量に対する処理水使用設備18が要求する処理水W6の要求負荷(処理水W6の流量)の割合である。
ステップST3において、制御部32は、算出された要求負荷の負荷率に基づいて、各膜濾過装置20について、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)の範囲内であると共に均等な負荷率となるように、膜濾過装置20の運転台数及び負荷率を算出する。例えば、処理水使用設備18が要求する処理水W6の要求負荷の負荷率が160%である場合には、制御部32は、例えば、膜濾過装置20の運転台数を3台と算出し、均等な負荷率として53.3%(160/3)を算出する。
ステップST4において、制御部32は、算出された3台の膜濾過装置20及び均等な負荷率で、3台の膜濾過装置20を運転する。これにより、処理水使用設備18からの要求負荷の負荷率を満たすように、3台の膜濾過装置20は、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)の範囲内で、同じ負荷率で運転される。
ステップST5において、台数制御装置30における制御部32は、所定期間毎(例えば1週間毎)に、水位センサ17で検出された検出水位値を取得する。
ステップST6において、制御部32は、水位センサ17で検出された検出水位値に基づいて、処理水使用設備18が要求する処理水W6の要求負荷の負荷率X1を算出する。
ステップST7において、制御部32は、ステップST6において算出された要求負荷の負荷率X1と、3台の膜濾過装置20が製造する処理水W6(透過水W2)の総負荷率X2とを比較する。制御部32により、X1>X2と判定された場合に、処理はステップST8へ移行する。制御部32により、X1=X2と判定された場合に、処理はステップST9へ移行する。制御部32により、X1<X2と判定された場合に、処理はステップST10へ移行する。
ステップST8において、制御部32は、膜濾過装置20の運転台数を増加させるように制御する。そして、制御部32は、増加後の運転台数の膜濾過装置20について、均等な負荷率(同じ通水流量)となるように運転する。本実施形態においては、3台の膜濾過装置20の運転台数を1台増加した4台として、4台の膜濾過装置20は、負荷率が均等になるように運転される。
図4(C)に示すように、例えば、処理水使用設備18の要求負荷の負荷率が160%で3台の膜濾過装置20を運転している場合に、要求負荷の負荷率が160%〜240%の範囲では、各膜濾過装置20の負荷率は、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)の範囲である。ここで、処理水使用設備18の要求負荷の負荷率が240%を上回ると、3台の膜濾過装置20のそれぞれの負荷率が最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)を上回る。そのため、図4(D)に示すように、膜濾過装置20の台数を4台に増加させ、4台の膜濾過装置20を均等な負荷率で運転させる。
ステップST9において、制御部32は、膜濾過装置20の運転台数を維持させるように制御する。そして、膜濾過装置20を維持された3台の運転台数で、3台の膜濾過装置20は、負荷率が均等になるように運転される。
ステップST10において、制御部32は、膜濾過装置20の運転台数を減少させるように制御する。そして、制御部32は、減少後の運転台数の膜濾過装置20について、均等な負荷率(同じ通水流量)となるように運転する。本実施形態においては、3台の膜濾過装置20の運転台数を1台減少した2台として、2台の膜濾過装置20は、負荷率が均等になるように運転される。
図5(C)に示すように、例えば、処理水使用設備18の負荷率が160%で3台の膜濾過装置20を運転している場合に、要求負荷の負荷率が120%〜160%の範囲では、各膜濾過装置20の負荷率は、最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)の範囲である。ここで、処理水使用設備18の要求負荷の負荷率が120%を下回ると、3台の膜濾過装置20のそれぞれの負荷率が最適運転負荷率ゾーン(40%〜80%)を下回る。そのため、図5(D)に示すように、膜濾過装置20の台数を2台に減少させ、2台の膜濾過装置20を均等な負荷率で運転させる。
制御部32が、ステップST8、ST9又はST10におけるいずれかの制御を行った後、ステップST11において、膜濾過装置20の運転を継続するか否かを判定する。膜濾過装置20の運転を継続する場合(YES)には、処理は、ステップST5に戻る。膜濾過装置20の運転を継続しない場合(NO)には、処理は終了する。
上述した実施形態に係る濾過システム1によれば、例えば、以下のような効果が奏される。
本実施形態においては、制御部32は、膜濾過装置群2の全体の透過水W2の通水流量の変動に対して、運転させる各膜濾過装置20が最適運転負荷率ゾーンの範囲内で均等に負荷率を受け持つように膜濾過装置20の運転台数を増減させ、定められた台数の膜濾過装置20を均等な負荷率で運転させ、各膜濾過装置20の処理水W6(透過水W2)の通水流量が最適運転負荷率ゾーンを上回る場合には、膜濾過装置20の台数を増加させ、各膜濾過装置20の処理水W6(透過水W2)の通水流量が最適運転負荷率ゾーンを下回る場合には、膜濾過装置20の台数を減少させ、膜濾過装置20の台数の増減後は、台数増減後の各膜濾過装置20を均等な負荷率で運転させる。
そのため、複数の膜濾過装置20を、膜濾過装置群2の全体の透過水W2の通水流量の変動に対して、適正な運転台数で且つ均等な負荷率で、運転することができる。これにより、複数の膜濾過装置20の膜モジュール21に均等に通水して、複数の膜モジュール21を詰まりの程度を均等にすることができる。よって、複数の濾過装置20について、膜の詰まりが進行しにくい。
また、本実施形態においては、最適運転負荷率ゾーンは、各膜濾過装置20の定格流量に対して、膜濾過装置20の通水流量の検出の精度を確保できる下限流量の割合と、膜濾過装置20の膜の細孔内への懸濁物質の押し込みが起こらない上限流量の割合との間の範囲である。そのため、最適運転負荷率ゾーンを設定することにより、膜モジュール21に通水される最適な流量が確保されると共に、個々の膜モジュール21について最適な流通状態で使用でき、膜モジュール21の膜詰まり及び劣化を低減することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかし、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
例えば、本実施形態に係る濾過システム1は、5台の濾過装置20を備えている。これに限らず、濾過システム1の濾過装置は、少なくとも2台あればよい。また、濾過システム1の濾過装置を6台以上設けた構成としてもよい。
本実施形態に係る濾過システム1においては、複数の濾過装置20が、それぞれ4本の膜モジュール21を備えている。これに限らず、濾過システム1において、複数の膜濾過装置20が、それぞれ、1本〜3本、又は5本以上の膜モジュールを備える構成であってもよい。
本実施形態に係る濾過システム1においては、処理水使用設備18で消費される透過水W2の水量を、処理水タンク16に設けた水位センサ17により検出する。これに限らず、濾過システム1において、処理水使用設備18で消費される透過水W2の水量を、配水ラインL7に設けた流量センサにより検出するように構成してもよい。
本実施形態に係る濾過システム1においては、処理水タンク16と逆洗水用タンク7とを別々に設けたが、これに制限されず、処理水タンク16と逆洗水用タンク7とを共用する1つのタンクとして構成してもよい。
1 濾過システム
2 膜濾過装置群(濾過装置群)
20 膜濾過装置(濾過装置)
32 制御部
W1 原水(被処理水)
W2 透過水

Claims (2)

  1. 負荷率を連続的に変更して被処理水から透過水を製造可能な複数の濾過装置を備える濾過装置群と、要求された透過水の通水流量である要求負荷に応じて前記濾過装置群により製造される透過水の通水流量を制御する制御部と、を備える濾過システムであって、
    前記制御部は、前記濾過装置群の全体の透過水の通水流量の変動に対して、運転させる各濾過装置が最適運転負荷率ゾーンの範囲内で均等に負荷率を受け持つように濾過装置の運転台数を増減させ、定められた台数の濾過装置を均等な負荷率で運転させ、各濾過装置の透過水の通水流量が最適運転負荷率ゾーンを上回る場合には、濾過装置の台数を増加させ、各濾過装置の透過水の通水流量が最適運転負荷率ゾーンを下回る場合には、濾過装置の台数を減少させ、濾過装置の台数の増減後は、台数増減後の各濾過装置を均等な負荷率で運転させる、
    濾過システム。
  2. 前記最適運転負荷率ゾーンは、各濾過装置の定格流量に対して、濾過装置の通水流量の検出の精度を確保できる下限流量の割合と、濾過装置の膜の細孔内への懸濁物質の押し込みが起こらない上限流量の割合との間の範囲である
    請求項1に記載の濾過システム。
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