JP2016067147A - 電気自動車制御装置 - Google Patents

電気自動車制御装置

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Abstract

【課題】 インバータ電源スイッチのオフ時に、モータの回転や車体の振動を生じることなく平滑コンデンサの電荷を放電できる電気自動車制御装置を提供する。
【解決手段】 インバータ31を制御するモータコントロール部29に、インバータ31の入力部の平滑コンデンサ39を放電させる放電制御手段34を設ける。この放電制御手段34は、インバータ電源スイッチ50のオフに応答して、モータ6に設けられた回転角度センサ36から回転角度信号を取り込み、前記モータコントロール部29に現在のモータ回転角度を維持する制御を行わせながら、インバータ31のスイッチング素子37を通電させることにより前記平滑コンデンサ39の電荷を放電させる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、走行用のモータのインバータ電源スイッチのオフ後におけるインバータの平滑コンデンサの放電を図った電気自動車制御装置に関する。
電気自動車では要求される各種の性能の面から交流モータが用いられることが多く、バッテリの直流電力を交流電力に変換するインバータが用いられる。インバータは、その入力段、すなわちバッテリ側には直流電力を平滑にする平滑コンデンサが一般的に設けられる。電気自動車において、インバータ電源スイッチをオフにした後、前記平滑コンデンサに電荷が蓄えられている場合が多い。平滑コンデンサに電荷が蓄えられていると、保守、点検、修理等が困難になるため、蓄積している電荷を放電させることが好ましい。
従来、インバータ電源スイッチのオフ後に平滑コンデンサの放電を行う装置として、特許文献1が提案されている。この提案例では、インバータ電源スイッチがオフされた後、バッテリとインバータを接続するリレーユニットを遮断させ、励磁電流指令Idを所定値、トルク電流指令Iqを零としたモータ電流制御を実行する(ディスチャージ制御)。トルク電流指令Iqが零であるため、モータにトルクが付与されることがなく、従って振動も発生しない。励磁電流指令Idが零でないためインバータ内部のコンデンサの電荷はモータの巻線により放電される。
この他に、電気自動車ではなく電動パワーステアリング装置に関する発明ではあるが、モータ巻線の抵抗を通して電源リップル吸収用コンデンサに蓄積された電荷を放電させる際に、モータが回転しないようにし、運転者に不快感を与えない技術が提案されている(特許文献2)。この例では、モータに流す駆動電流指令値を、d−q座標系に変換した電流値指令値Iq、Iqにより付与し、電源リレーが非導通状態に変化した後に、d軸の電流指令値Iqを所定値とし、q軸の電流指令値Iqを零とするとともに、モータ回転角センサから検出したモータ回転角θを検出値に固定する。モータ制御信号を生成するモータ制御信号出力部により、電流リップル吸収用のコンデンサに蓄積された電荷をモータの巻線の一部を通して流す。
特開平9−70196号公報 特開2012−153355号公報
しかしながら、特許文献1の放電装置では、モータの初期位相が確定していない場合には、d軸電流(励磁分電流)の他にq軸電流(トルク分電流)が流れてしまい、モータに瞬間的にトルクが発生して車体に振動を与えることがある。パーキングロック機構と接触し、音を出してしまったりすることもある。
また、特許文献2のように、モータ回転角センサから検出したモータ回転角θを検出値に固定しても、q軸電流(トルク分電流)を防ぐことができない。そのため、特許文献2の技術を電気自動車に応用しても、瞬間的なトルク発生の課題が残る。
この発明は上記課題を解消するものであり、インバータ電源スイッチのオフ時に、モータの回転や車体の振動を生じることなく平滑コンデンサの電荷を放電できる電気自動車制御装置を提供することを目的とする。
この発明の電気自動車制御装置は、駆動輪を駆動する電動のモータ6と、バッテリ19と、スイッチング素子37のブリッジ回路38および入力段の平滑コンデンサ39からなり前記バッテリ19の直流電力を交流電力に変換して前記モータ6に印加するインバータ31と、インバータ電源スイッチ50のオフにより前記バッテリ19と前記インバータ31とを遮断する電源遮断手段35と備えた電気自動車を制御する電気自動車制御装置であって、
前記インバータ31を制御するモータコントロール部29に、前記平滑コンデンサ39を放電させる放電制御手段34を設け、
この放電制御手段34は、前記インバータ電源スイッチ50のオフに応答して、前記モータ6に設けられた回転角度センサ36から回転角度信号を取り込み、前記モータコントロール部29に現在のモータ回転角度を維持する制御を行わせながら、前記ブリッジ回路38の前記スイッチング素子37を通電させることにより前記平滑コンデンサ39の電荷を放電させることを特徴とする。
この構成によると、インバータ電源スイッチ50をオフにし、バッテリ19とインバータ31間の電源遮断手段35を遮断した後、次のようにインバータ31をある一定時間以上動作させ、モータ6の回転や振動を生じさせずに平滑コンデンサ39の放電を行う。
前記放電制御手段34は、インバータ電源スイッチ50のオフに応答して、前記ブリッジ回路38の前記スイッチング素子37を通電させる。このため、前記平滑コンデンサ39に蓄積している電荷を放電することができる。このとき、前記モータ6に設けられた回転角度センサ36から回転角度信号を取り込み、前記モータコントロール部29に現在のモータ回転角度を維持する制御を行わせながら、前記電荷の放電を行う。そのため、モータ6に電流を流すことなく放電でき、モータ6の回転や車体の振動を生じることなく平滑コンデンサ39の電荷を放電が行える。
具体例で示すと、インバータ装置22やモータ6の保守、点検、修理等の際には、それに先立ち、バッテリ19とインバータ31間のリレー接点35a,35bを開く。その際、インバータ31の入力段の蓄電手段である平滑コンデンサ39に電荷がたまっていると作業が困難になるから、前記リレー接点35a,35bを開いた後、この平滑コンデンサ39から電荷を放電させる必要がある。
従来技術である特許文献1や特許文献2の技術は、放電時、q軸電流(トルク分電流)を防ぐことができないため、モータ6の回転に伝わり、運転者に不快感を与える恐れがある。
この発明では、回転角度信号を取り込み、その回転角度信号を制御目標として制御するため、放電時、モータ6の回転に伝わらず、運転者に不快感を与えない利点がある。
この発明において、前記モータコントロール部29は、前記モータ6のベクトル制御を行うモータ駆動制御部33を有し、前記放電制御手段34は、前記インバータ電源スイッチ50がオフになった直後、最初に前記回転角度センサ36から取り込んだ回転角度信号を目標角度とし、次に前記回転角度センサ36から取り込んだ値との差を零にさせるように前記モータコントロール部29の前記モータ駆動制御部33にベクトル制御を行わせるようにしても良い。
この構成の場合、インバータ電源スイッチ50がオフになった直後、最初に前記回転角度センサ36から取り込んだ信号を目標角度とし、次に前記回転角度センサ36から取り込んだ値との差を零にさせて前記モータコントロール部29の前記モータ駆動制御部33にベクトル制御を行わせるため、車両停止時に外力によるタイヤの微動を抑えることができる。
この構成の場合に、前記放電制御手段34は、目標d軸電流と目標q軸電流を共に零に設定し、前記モータ駆動制御部にベクトル制御を行わせるようにしても良い。すなわち、前記インバータ電源スイッチ50がオフになった直後、最初に前記回転角度センサ36から取り込んだ回転角度信号を目標角度とし、次に前記回転角度センサ36から取り込んだ値との差を零にさせるように前記モータコントロール部29の前記モータ駆動制御部33にベクトル制御を行わせる制御に加えて、目標d軸電流と目標q軸電流を共に零に設定し、前記モータ駆動制御部33にベクトル制御を行わせるようにしても良い。
また、この発明において、前記放電制御手段34は、前記ブリッジ回路38の前記スイッチング素子37をPWM制御のために開閉させるキャリア周波数を、前記平滑コンデンサ39に蓄積された電荷が多いと高く、前記電荷が少ないと低くするキャリア周波数変更部34aを有するようにしても良い。
平滑コンデンサ39に蓄積された電荷が多い間に、キャリア周波数を高くすることで放電を早めることができる。蓄積された電荷が少ない場合は放電を早める必要がないため、キャリア周波数が低くても良い。
この発明において、前記電気自動車が、左右の駆動輪をそれぞれ別のモータ6で駆動する2輪駆動であって、両モータ6のインバータ31をそれぞれ制御する2つのモータコントロール部29のいずれか一方または両方に前記放電制御手段34を設けても良い。
放電制御手段34を一方のモータコントロール部29にのみ設ける場合、例えばモード変更により、両モータ6のインバータ31の平滑コンデンサ39の放電を、同じ放電制御手段34で順次行うようにする。これにより、インバータ装置22の構成が車両全体として簡単になる。
この発明において、前記電気自動車は、前記モータがインホイールモータ駆動装置8を構成するインホイールモータ型の電気自動車であっても良い。インホイールモータ型の電気自動車の場合、コンパクトな構成のインホイールモータ駆動装置8の保守・点検が必要になるため、この発明により平滑コンデンサ39の放電が行える効果が、より一層効果的となる。
この発明の電気自動車制御装置は、駆動輪を駆動する電動のモータと、バッテリと、スイッチング素子のブリッジ回路および入力段の平滑コンデンサからなり前記バッテリの直流電力を交流電力に変換して前記モータに印加するインバータと、インバータ電源スイッチのオフにより前記バッテリと前記インバータとを遮断する電源遮断手段と備えた電気自動車を制御する電気自動車制御装置であって、前記インバータを制御するモータコントロール部に、前記平滑コンデンサを放電させる放電制御手段を設け、この放電制御手段は、前記インバータ電源スイッチのオフに応答して、前記モータに設けられた回転角度センサから回転角度信号を取り込み、前記モータコントロール部に現在のモータ回転角度を維持する制御を行わせながら、前記ブリッジ回路の前記スイッチング素子を通電させることにより前記平滑コンデンサの電荷を放電させるため、インバータ電源スイッチのオフ時に、モータの回転や車体の振動を生じることなく平滑コンデンサの電荷を放電することができる。
この発明の一実施形態に係る電気自動車制御装置を適用する電気自動車の一例を平面図で示す概念構成のブロック図である。 同電気自動車制御装置の概念構成のブロック図である。 同電気自動車のIPMモータの作用説明図である。 同電気自動車制御装置のインバータ装置のモータコントロール部を主に示すブロック図である。 同電気自動車のインバータとバッテリとを示す配線図である。 同電気自動車制御装置における放電制御手段の処理動作例を示す流れ図である。
この発明の一実施形態に係る電気自動車制御装置を図1ないし図6と共に説明する。図1は、電気自動車を平面図で示す概念構成のブロック図である。この電気自動車は、車体1の左右の後輪となる車輪2が駆動輪とされ、左右の前輪となる車輪3が従動輪の操舵輪とされた4輪の自動車である。駆動輪および従動輪となる車輪2,3は、いずれもタイヤを有し、それぞれ車輪用軸受4,5を介して車体1に回転支持されている。
車輪用軸受4,5は、図1にてハブベアリングの略称「H/B」を付してある。駆動輪となる左右の車輪2,2は、それぞれ独立の走行用のモータ6,6により駆動される。モータ6の回転は、減速機7および車輪用軸受4を介して車輪2に伝達される。これらモータ6、減速機7、および車輪用軸受4は、互いに一つの組立部品であるインホイールモータ駆動装置8を構成しており、インホイールモータ駆動装置8は、一部または全体が車輪2内に配置される。モータ6は、同期型または誘導型の交流モータである。減速機7は例えばサイクロイド減速機からなる。各車輪2,3には、電動式のブレーキ9,10が設けられている。また左右の前輪となる操舵輪である車輪3,3は、転舵機構11を介して転舵可能であり、操舵手段12により操舵される。
この電気自動車制御装置は、上記構成の電気自動車に装備され、自動車全般の制御を行う電気制御ユニットであるメインのECU21と、このECU21の指令に従って走行用のモータ6の制御を行うインバータ装置22とを有する。この他に、前記ブレーキ9,10を制御する専用のECUであるブレーキコントローラ23を備えている。これらECU21、インバータ装置22、ブレーキコントローラ23、操舵手段12との四者間の信号送受は、コントローラー・エリア・ネットワーク(CAN)通信で行われる。
図2は、同電気自動車の制御系の概念構成を示すブロック図である。インバータ装置22については、片方のモータ6の制御用のものだけを図示している。ECU21は、コンピュータとこれに実行されるプログラム、並びに各種の電子回路等で構成される。ECU21は、機能別に大別すると力行・回生制御部21bと一般制御部21aとに分けられる。力行・回生制御部21bは、アクセル操作手段16の出力する加速指令(駆動)と、ブレーキ操作手段17の出力する減速指令(回生)と、操舵手段12の操舵角センサ(図示せず)からの旋回指令とから、左右輪の走行用のモータ6,6に与える加速・減速指令をトルク指令値として生成し、インバータ装置22へ出力する。力行・回生制御部21bは、上記の他に、出力する加速・減速指令を、各車輪2,3の車輪用軸受4,5に設けられた回転センサ(図示せず)から得られるタイヤ回転数の情報や、車載の各センサの情報を用いて補正する機能を有していても良い。
アクセル操作手段16は、アクセルペダル16aと、このアクセルペダル16aの踏込み量を検出して前記加速指令を出力するセンサ16bとを有する。ブレーキ操作手段17は、ブレーキペダル17aと、このブレーキペダル17aの踏込み量を検出して前記減速指令を出力するセンサ17bとを有する。
ECU21の一般制御部21aは、前記ブレーキ操作手段17の出力する減速指令をブレーキコントローラ23へ出力する機能と、図1に示すように、各種の補機システムを制御する機能、コンソールの操作パネルからの入力指令を処理する機能、表示手段に表示を行う機能などを有する。その一つとして、一般制御部21aは、インバータ電源スイッチ50の操作に応答する処理を行う。インバータ電源スイッチ50は、オフと、2段階のオンのモードがあり、一般制御部21aは、第1段階のオンモードとされると、補機システムをオンとし、第2段階のオンモードとされると、走行用のモータ6とバッテリ19(図5)との接続をオンにする。すなわち、図2に示すバッテリ19とモータ駆動用のインバータ31との間を接続する電源遮断手段35をオン状態とする。電源遮断手段35のオンオフは、ECU21からインバータ装置22を介して行われる。インバータ電源スイッチ50がオフにされると、一般制御部21aは電源遮断手段35および補機システムをオフにする。図1に記載のように、前記補機システムは、例えば、エアコン、ライト、ワイパー、GPS 、エアバッグ等であり、ここでは代表して一つのブロックとして示す。
インバータ装置22は、各モータ6に対して設けられたパワー回路部28と、このパワー回路部28を制御するモータコントロール部29とを有する。モータコントロール部29は、各パワー回路部28に対して共通して設けられていても、別々に設けられていても良いが、共通して設けられた場合であっても、各パワー回路部28を、例えば互いにモータトルクが異なるように独立して制御可能なものとされる。モータコントロール部29は、このモータコントロール部29が持つインホイールモータ駆動装置8に関する各検出値や制御値等の各情報(「IWMシステム情報」と称す)をECU21に出力する機能を有する。
図2において、インバータ装置22のパワー回路部28は、バッテリ19の直流電力をモータ6の力行および回生に用いる3相の交流電力に変換するインバータ31と、このインバータ31を制御するPWMドライバ32とを有する。
モータ6は、3相の同期モータ等からなる。このモータ6には、同モータ6のローターの電気角としての回転角度を検出する回転角度センサ36が設けられている。インバータ31は、図5に示すように、複数の半導体スイッチング素子37(Up,Vp,Wp,Un,Vn,Wn)のブリッジ回路38および入力段の平滑コンデンサ39で構成され、ブリッジ回路38はバッテリ19と接続されている。半導体スイッチング素子37には、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)等が用いられる。バッテリ19とブリッジ回路38との間には、前記電源遮断手段35を構成するリレー接点35a,35bが、高電位側およびアース側の両配線にそれぞれ介在させてある。
PWMドライバ32は、入力された電流指令をパルス幅変調し、前記各半導体スイッチング素子37にオンオフ指令を与える。
図2において、モータコントロール部29は、コンピュータとこれに実行されるプログラム、および電子回路により構成され、その基本となる制御部としてモータ力行(駆動)・回生制御部となるモータ駆動制御部33を有している。このモータ駆動制御部33は、上位制御手段であるECU21から与えられるトルク指令または回転数指令等による加速(力行)・減速(回生)指令に従い、電流指令に変換して、パワー回路部28のPWMドライバ32に電流指令を与える手段である。モータ駆動制御部33は、後述のようにベクトル制御を行う。
加速(力行)・減速(回生)の切換は、ECU21の力行・回生制御指令部21bからの指令フラグにより行う。モータ駆動制御部33は、力行制御手段33aと、回生制御手段33bとを有する。力行制御手段33aは、アクセルペダル16aの踏込み量が大きくなる程、力行指令トルクを増加させる。回生制御手段33bは、ブレーキペダル17aの踏込み量が大きくなる程、回生指令トルクを増加させる。前記各踏み込み量は、ECU21の力行・回生制御指令部21bからのトルク指令等として与えられる。力行制御手段33aおよび回生制御手段33bのいずれを用いるかは、ECU21の力行・回生制御指令部21bからの指令フラグにより選択し切換える。なお、力行制御手段33aと回生制御手段33bとは、概念的に別の手段として説明したが、具体的には制御に用いるトルクマップ(図示せず)が異なる他は、互いに共通の各手段で構成される。
モータ駆動制御部33は、ECU21から与えられるトルク指令および前記指令フラグにより、インバータ装置22の内部の例えばROM(図示せず)に予め設定したトルクマップを用い、モータ6に指令電流値を生成する。このときモータ6に実際に流れる電流を検出し、この電流を指令電流と一致させるために、モータ6をPI制御で制御する。
この実施形態の電気自動車制御装置は、このような構成において、前記モータコントロール部33に、インバータ電源スイッチ50のオフの後、前記平滑コンデンサ39を放電させる放電制御手段34を設けたものである。この放電制御手段34については、後に説明する。
図3は、この電気自動車の前記モータ6であるIPMモータの概念構成図である。図3(a)に示すように、車輪を駆動するモータ6がIPMモータつまり埋込磁石型同期モータの場合は、磁石軸であるd軸方向よりそれと直交するq軸方向の磁気抵抗が小さくなるため、突極構造となり、d軸インダクタンスLdよりq軸インダクタンスLqが大きくなる。この突極性により、磁石トルクTm以外にリラクタンストルクTrが併用でき、高トルクおよび高効率とすることもできる。磁石トルクTmは、回転子の永久磁石による磁界と巻線による回転子磁界と吸引反発して発生するトルクである。リラクタンストルクTrは、巻線による回転磁界に回転子の突極部が吸引されて発生するトルクである。
モータが発生する総トルクは下記のようになる。
T=p×{Ke×Iq+(Ld−Lq)×Id×Iq}=Tm+Tr
p:極対数
Ld:モータのd軸インダクタンス
Lq:モータのq軸インダクタンス
Ke:モータ誘起電圧定数実効値
図3(b)に示すように、IPMモータに流す1次電流Iaを、トルク生成電流q軸電流Iqと、磁束生成電流d軸電流Idとに分離し、それぞれ独立に制御できるベクトル制御手法が周知である。
Id=−Ia×sinβ
Iq=Ia×cosβ
β:電流進角
ここでモータ電圧方程式は、次のように表される。
Figure 2016067147
ω:モータ角速度
Ke:誘起電圧定数
Id:d軸電流
Iq:q軸電流
Ld:d軸インダクタンス
Lq:q軸インダクタンス
R:電機子抵抗
p:微分演算子
永久磁石モータの3相コイルの各相に流れる3相モータ電流Iu,Iv,Iwを回転角度センサΘを用いてd軸およびq軸に流れる実際電流Id,Iqに変換する。
Figure 2016067147
図4は、この電気自動車のモータコントロール部のトルク・回転数制御系のブロック図である。
モータコントロール部29は、モータ駆動電流を制御する手段であって、トルク指令部40を含む。このトルク指令部40は、モータ6に印加する駆動電流を電流検出手段43で検出して得た検出値と、ECU21の力行・回生制御部21bで生成した加速・減速指令によるトルク指令値とに応じ、前記トルクマップを用い、相応の指令電流を生成する。指令電流の方向および用いるトルクマップは、ECU21の力行・回生制御指令部21bから与えられる指令フラグにより、力行・回生切換手段33cによって行われる。
インバータ装置22のモータ駆動制御部33は、モータ6のローターの回転角を回転角度センサ36から回転角度信号として得て、ベクトル制御を行う。ここで車体の左右の後輪に設けられたモータ6は、力行時と回生時とでトルク発生方向が互いに異なる。つまり前記モータ6をこの出力軸の方向から見ると、左側の後輪駆動用のモータ6はCW方向のトルクを発生し、右側の後輪駆動用のモータ6はCCW方向のトルクが発生する(左、右側は車両後ろから見る方向で決定される)。左、右側のモータ6でそれぞれ発生したトルクは、減速機7および車輪用軸受4を介して、トルク方向を反転し、タイヤに伝達される(図2参照)。また、左、右タイヤのモータ6における回生時のトルク発生方向は、力行時のトルク発生方向と異なっている特徴を持つ。
前記トルクマップに関しては、アクセル信号とモータ6の回転数とに応じて、最大トルク制御テーブル(図示せず)から、相応なトルク指令値を算出する。トルク指令部40は、算出された前記トルク指令値に基づき、モータ6の1次電流(Ia)と電流進角(β)を生成する。トルク指令部40は、これら1次電流(Ia)と電流進角(β)の値に基づき、d軸電流(界磁成分)O_Idと、q軸電流O_Iqの二つの指令電流を生成する。
電流PI制御部41は、トルク指令部40から出力されたd軸電流O_Id、q軸電流O_Iqの値と、モータ電流および回転子角度から3相・2相変換部42で計算された2相電流Id,Iqとから、PI制御による電圧値による制御量Vd,Vqを算出する。3相・2相変換部42では、電流センサ43で検出されたモータ6のu相電流(Iu)とw相電流(Iw)の検出値から、次式Iv=−(Iu+Iw)で求められるv相電流(Iv)を算出し、Iu,Iv,Iwの3相電流からId,Iqの2相電流に変換する。
この変換に使われるモータ6の回転子角度は、回転角度センサ36から取得する。2相・3相変換部44は、入力された2相の制御量Vd,Vqと、回転子角度とから、3相のPWMデューティーVu,Vv,Vwに変換する。電力変換部45は、PWMデューティーVu,Vv,Vwに従ってインバータ31をPWM制御し、モータ6を駆動する。
放電制御手段34は、前述のように、インバータ電源スイッチ50のオフの後、前記平滑コンデンサ39(図5)を放電させる手段であり、図2に示すように、インバータ電源スイッチ50のオフに応答して、前記モータ6に設けられた回転角度センサ36から回転角度信号を取り込み、モータコントロール部29に現在のモータ回転角度を維持する制御を行わせながら、インバータ31のブリッジ回路38のスイッチング素子37を通電させることにより前記平滑コンデンサ39の電荷を放電させる。
放電制御手段34は、具体的には、図6に流れ図に示す制御を行う。インバータ電源スイッチ50がオフがオフになったか否かを常に監視し(ステップS0)、インバータ電源スイッチ50がオフになると、その直後、モード選択(ステップS1)の処理の後、前記回転角度センサ36からの最初の回転角度信号θを取り込み、その取り込んだ信号を目標角度θとする(ステップS2)。ステップS1については後に説明する。ついで、2回目以降の回転角度センサ36からの回転角度センサ信号θを取り込み(ステップS3)、前記最初に取り込んだ値である目標角度θとの差を零にさせるように、モータコントロール部29のモータ駆動制御部33にベクトル制御を行わせる(ステップS4)。
このとき、インバータ31がバッテリ19と電源遮断手段35で遮断された状態でベクトル制御を行わせることになるため、平滑コンデンサ39の電荷が放電されることになる。平滑コンデンサ39の電荷を放電するが、インバータ電源スイッチ50がオフになった直後の最初の回転角度センサ信号を目標角度θとし、目標角度θとの差が零になるようにトルク制御を行うため、モータ6に電流が流すことなくインバータ31の半導体スイッチング素子37を通電させて放電させることになり、モータ6が回転しない。また、外力によるモータ6の回転も生じない。
このように回転角度信号を取り込み、その取り込んだ回転角度信号を目標角度θとして制御するため、放電時、モータ6の回転に伝わらず、運転者に不快感を与えない利点がある。
この後、平滑コンデンサ39の蓄電電荷が設定値以下になったか否かを確認する。平滑コンデンサ39の蓄電電荷は、平滑コンデンサ39の端子電圧Vcで分かるので、この端子電圧Vcを閾値と比較し(ステップS5)、端子電圧Vcが閾値以上であれば、電荷の放電が不十分であるため、放電を続行させる。すなわち、ステップS3に戻り、次の回転角度センサ36からの回転角度信号θを取り込んで、前記と同様に最初に取り込んだ値である目標角度θとの差を零にさせるように、モータコントロール部29の前記モータ駆動制御部であるモータ駆動制御部33にベクトル制御を行わせる(ステップS4)。
この目標角度θと現在の検出角度θの差を零にさせる制御は、図4で説明すると、
トルク指令部40にその差が零となる指令を与えることになる。
ステップS4で、端子電圧Vcが閾値未満になっていれば、平滑コンデンサ39が十分に放電された状態であるので、放電制御手段34による処理を終了する。前記閾値は適宜設計により定めれば良い。
このように、グニッションスイッチ50のオフ時に、モータ6の回転や車体の振動を生じることなく平滑コンデンサ39の電荷を放電させることができる。
なお、この実施形態の制御対象となる電気自動車のように、2輪駆動の場合、片方のインバータ装置22のみに放電制御手段34を設け、同じ放電制御手段34により、左右のモータ6のインバータ31の平滑コンデンサ39の放電を順次行わせるようにしても良い。
また、左右両方のモータ6,6のインバータ31の平滑コンデンサ39の放電を同時に行うようにしても良い。放電制御手段34は、このような放電のモードを切換可能としておき、適宜の入力手段(図示せず)により放電モードの切換操作を行うようにしても良い。図6のステップS1は、1台のインバータ装置22で2台のモータ6,6を駆動させる構成の場合に、適用される処理であり、1台のインバータ装置22で1台のモータ6を駆動する構成の場合は、ステップS1は設けない。
両方のインバータ31の平滑コンデンサ39の放電を行える構成とした場合に、
片方のみ、両方同時放電のいずれを行うかは、平滑コンデンサ39の電圧によって、決めれば良い。電圧が高ければ両方放電、低ければ片方放電とする。
前記放電制御手段34は、以上の制御に加えて、目標d軸電流と目標q軸電流を共に零に設定し、前記モータ駆動制御部であるモータ駆動制御部33にベクトル制御を行わせるようにしても良い。
目標d軸電流と目標q軸電流を共に零に設定しておくことで、平滑コンデンサ39の放電時にモータ6が回転することを、より一層確実に防止することができる。
また、前記放電制御手段34は、前記インバータ31のスイッチング素子37をPWM制御のために開閉させるキャリア周波数を、前記平滑コンデンサ39に蓄積された電荷が多いと高く、前記電荷が少ないと低くするキャリア周波数変更部34aを有する構成としても良い。
平滑コンデンサ39に蓄積された電荷が多い間に、キャリア周波数を高くすることで放電を早めることができる。蓄積された電荷が少ない場合は放電を早める必要がないため、キャリア周波数が低くても良い。
なお、前記実施形態は、制御対象となる電気自動車が2輪駆動のインホイール車である場合につき説明したが、インホイール車に限らず、また4輪駆動車や、1モータ型の電気自動車の制御装置にもこの発明を適用することができる。
2…車輪
4…車輪用軸受
6…モータ
7…減速機
8…インホイールモータ駆動装置
9…バッテリ
21…ECU
22…インバータ装置
29…モータコントロール部
31…インバータ
33…モータ駆動制御部
34…放電制御手段
34a…キャリア周波数変更部
35…電源遮断手段
36…回転角度センサ
37…スイッチング素子
38…ブリッジ回路
39…平滑コンデンサ
50…インバータ電源スイッチ

Claims (6)

  1. 駆動輪を駆動する電動のモータと、バッテリと、スイッチング素子のブリッジ回路および入力段の平滑コンデンサからなり前記バッテリの直流電力を交流電力に変換して前記モータに印加するインバータと、インバータ電源スイッチのオフにより前記バッテリと前記インバータとを遮断する電源遮断手段と備えた電気自動車を制御する電気自動車制御装置であって、
    前記インバータを制御するモータコントロール部に、前記平滑コンデンサを放電させる放電制御手段を設け、
    この放電制御手段は、前記インバータ電源スイッチのオフに応答して、前記モータに設けられた回転角度センサから回転角度信号を取り込み、前記モータコントロール部に現在のモータ回転角度を維持する制御を行わせながら、前記ブリッジ回路の前記スイッチング素子を通電させることにより前記平滑コンデンサの電荷を放電させることを特徴とする電気自動車制御装置。
  2. 請求項1に記載の電気自動車制御装置において、前記モータコントロール部は、前記モータのベクトル制御を行うモータ駆動制御部を有し、前記放電制御手段は、前記インバータ電源スイッチがオフになった直後、最初に前記回転角度センサから取り込んだ回転角度信号を目標角度とし、次に前記回転角度センサから取り込んだ値との差を零にさせるように前記モータコントロール部の前記モータ駆動制御部にベクトル制御を行わせる電気自動車制御装置。
  3. 請求項2に記載の電気自動車制御装置において、前記放電制御手段は、目標d軸電流と目標q軸電流を共に零に設定し、前記モータ駆動制御部にベクトル制御を行わせる電気自動車制御装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の電気自動車制御装置において、前記放電制御手段は、前記ブリッジ回路の前記スイッチング素子をPWM制御のために開閉させるキャリア周波数を、前記平滑コンデンサに蓄積された電荷が多いと高く、前記電荷が少ないと低くするキャリア周波数変更部を有する電気自動車制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電気自動車制御装置において、前記電気自動車が、左右の駆動輪をそれぞれ別のモータで駆動する2輪駆動であって、両モータのインバータをそれぞれ制御する2つのモータコントロール部のいずれか一方または両方に前記放電制御手段を設けた電気自動車制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の電気自動車制御装置において、前記電気自動車は、前記モータがインホイールモータ駆動装置を構成するインホイールモータ型の電気自動車である電気自動車制御装置。
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