JP2017017829A - 電気自動車の左右輪独立制御装置 - Google Patents

電気自動車の左右輪独立制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 駐車動作時の小回り性能が優れていて、小さな駐車スペースでも縦列駐車等の駐車が可能であり、かつ車輪毎の独立転舵機構を持たない一般的な転舵形式の電気自動車に適用できる左右輪独立制御装置を提供する。
【解決手段】 加速・減速指令に従って前記各モータ6を独立して制御可能なモータコントロール部29を備える。駐車モードスイッチ43を設け、そのオンオフ信号、操舵角度信号、および前記加速・減速指令に応じて車両の少なくとも旋回内側となる駆動輪2の回転位置を位置制御する位置制御手段44を設ける。この位置制御手段44は、位置制御用のトルク指令マップ35bと、トルク制御用のトルク指令マップ35aから前記位置制御用のトルク指令マップ35bに切り換えるトルク指令マップ自動切換部46とを有する。
【選択図】 図5

Description

この発明は、左右独立制御である後輪駆動のインホイールモータ形式、またはオンボード2モータ形式等の電気自動車において、縦列駐車時等に左右輪を独立制御して位置制御を採用することで縦列駐車等の運転の容易化を図る技術に関する。
従来の一般的な駆動方式の自動車は、狭いスペースに縦列駐車することが難しい。後進で縦列駐車を行うと、自動車の1.5倍のスペースがあれば駐車することができるが、必要操作量が多い。
駐車の容易化を図る技術として、例えば特許文献1が提案されている。同文献には、インホイールモータ駆動装置および独立操舵装置を備えた電気自動車において、車輪の定位置旋回に必要な最小限の円形のスペースから車体やその一部が突き出すことのない構造とすることにより、最小限の駐車スペースで定位置旋回ができるようにしたことが開示されている。
この他に、特許文献2には、左右の後輪を独立に制御し、これらの速度差によって車両の走行方向を変更(旋回)させるようにしている。すなわち、通常は操舵輪を設けてこの操舵輪を乗員がステアリング等の操作で常時行うようにしているが、同文献の技術では、予め操作ステックの左右の傾倒によって旋回方向を支持するのみで、自動的に最低な曲率で旋回を行うようにしたため、乗員の操舵操作の煩雑さを解消することができる。また、上記の左右独立の制御をPLL制御により実行するため、制度良く、かつ嘔吐し性良く旋回することができる。
特開2012−179093号公報 国際公開WO2002/085663号パンフレット
特許文献1の定位置旋回は、独立転舵装置を備えた電気自動車に限られ、一般的な転舵形式の電気自動車には適用することができない。
特許文献2の左右輪に速度差を与える制御は、PLL(Phase Locked Loop )制御による回転数制御に限られる。一般に、PLL制御は、エンコーダを利用してDCモータの回転制御で使用することが多い。電動自動車でよく採用している三相同期ACモータを回転制御する場合は、さらにモータ位置検出センサが必要であり。コストが高くなる。また、PLL制御は、モータを回転しないと制御できず、例えば1輪をロックさせて行う駐車動作では適用できない。また、モータ低周波数の場合は精度が低く、モータ回転ロックの実現には無理がある。しかも、ロータリーエンコーダは耐振動に弱く、電動自動車に搭載することは厳しい。
この発明の目的は、駐車動作時の小回り性能が優れていて、小さな駐車スペースでも縦列駐車等の駐車が可能であり、かつ左右独立制御の電気自動車であればよく、車輪毎の独立転舵機構を持たない一般的な転舵形式の電気自動車に適用できる電気自動車の左右輪独立制御装置を提供することである。
この発明の電気自動車の左右輪独立制御装置は、後輪となる左右の駆動輪2に対して走行用の電動のモータ6が個別に設けられた電気自動車を制御する電気自動車の左右輪独立制御装置であって、アクセル操作部16およびブレーキ操作部17の操作量に応じて生成される加速・減速指令に従って前記各モータ6を独立して制御可能なモータコントロール部29を備え、
駐車モードスイッチ43を設けると共に、この駐車モードスイッチ43のオンオフ信号、操舵装置から出力される操舵角度信号、および前記加速・減速指令に応じて前記車両の少なくとも旋回内側となる駆動輪2の回転位置を位置制御する位置制御手段44を設けたことを特徴とする。
この構成によると、縦列駐車等の駐車を行うときに、後輪となる左右の駆動輪2を独立制御するため、操舵最大転向角度が増加し、小回り性能が増える。また、少なくとも旋回内側となる駆動輪2を位置制御とするため、モータ回転のロックによる駆動輪2のロックや、高精度で低速回転させることが実現できる。
これにより、従来の一般的な縦列駐車方法に比べて、乗員の操舵操作が簡易化され、駐車を行うときの必要時間が短縮できる。転舵装置も一般的な構成で済む。また、駐車モードスイッチ43を設け、この駐車モードスイッチ43のオン時のみ前記位置制御を行うため、不測に位置制御とならず、乗員の想定外の旋回動作となることが回避される。
このように、駐車動作時の小回り性能が優れていて、小さな駐車スペースでも縦列駐車等の駐車が可能であり、かつ左右独立制御の電気自動車であれば、車輪毎の独立転舵機構を持たない一般的な転舵形式の電気自動車に適用することができる。
この発明の左右輪独立制御装置において、前記加速・減速指令を生成して出力する加減速指令手段21Aが設けられたECU21と、交流電力を直流電力に変換するインバータ31を含むパワー回路部28、および前記モータコントロール部29を有するインバータ装置22とを備え、前記モータコントロール部29は、トルク制御用のトルク指令マップ35a、およびこのトルク指令マップ35aを用い前記加速・減速指令に応じて前記モータ6をトルク制御するモータ力行・回生制御部33を有し、前記位置制御手段44は、前記モータコントロール部29に設けられた位置制御用のトルク指令マップ35bと、前記駐車モードスイッチ43のオンオフ信号および前記操舵角度信号に応じて前記モータ力行・回生制御部33で用いる前記トルク指令マップを、前記トルク制御用のトルク指令マップ35aから前記位置制御用のトルク指令マップ35bに切り換えるトルク指令マップ自動切換部46とを有するようにしても良い。
電気自動車では、一般的にトルク制御が用いられるが、そのトルク制御にはトルク指令マップが一般的に用いられる。このトルク指令マップとして、トルク制御用のトルク指令マップ35aの他に、位置制御用のトルク指令マップ35bを準備し、駐車時には駐車モードスイッチ43のオンを一つの条件として位置制御用のトルク指令マップ35bに切り換え、駐車モードスイッチ43のオフを一つの条件として位置制御用のトルク指令マップ35bをトルク制御用のトルク指令マップ35aに切り換えるようにしたため、モータコントロール部29の基本的な構成を変えることなく、使用するトルク指令マップ35a,35bを切り換えるだけで、簡単な構成で位置制御が実現できる。また、位置制御用のトルク指令マップ35bを使用することで、精度良く位置制御が行える。
この発明において、前記位置制御用のトルク指令マップ35bに切り換え可能とした場合に、前記位置制御のトルク指令マップ35bは、前記モータ6の回転角度の角度差一定の間隔毎に電流進角が定められて不揮発性の記憶手段35に記憶され、前記トルク指令マップ自動切換部46は、前記操舵角度信号により車両旋回の内側の駆動輪2となる内輪を判定し、内輪である場合に前記位置制御用のトルク指令マップ35bに切り換えるようにしても良い。
このように、前記位置制御用のトルク指令マップ35bを、モータ6の回転角度の角度差一定の間隔毎に電流進角を定めた構成とすることで、より一層精度良く位置制御が行える。
この発明において、前記位置制御用のトルク指令マップ35bに切り換え可能とした場合に、前記トルク指令マップ自動切換部46は、前記操舵角度信号から、車両旋回の内側の駆動輪2となる内輪であるか否かを判定し、内輪である場合だけ、前記位置制御用のトルク指令マップ35bに切り換え、外輪であるとの判定結果になった駆動輪2は前記トルク制御用のトルク指令マップ35aを用いて制御するようにしても良い。
操舵角度信号を用いることで、旋回における内輪となる駆動輪2であるか否かが容易に判定できる。
旋回の外側となる外輪は、トルク制御とすることで、アクセル操作部16等の操作量に応じた速度制御が行い易い。
この発明において、前記位置制御用のトルク指令マップ35bに切り換え可能とした場合に、前記トルク指令マップ自動切換部46は、前記操舵角度信号から車両旋回の内側の駆動輪2となる内輪であるか否かを判定し、内輪であり、かつ操舵角度が閾値を超えた場合に、前記位置制御用のトルク指令マップ35bに切り換え、前記モータ6を回転ロック状態に維持させるようにしても良い。
モータ6を回転ロック状態に維持させることで、その回転ロックされた駆動輪2を旋回中心として車両を回転させることができ、小回り性能がより一層向上する。モータ6を回転ロック状態に維持させる制御は、位置制御とすることで、容易に実現できる。
この発明において、前記位置制御用のトルク指令マップ35bに切り換え可能とした場合に、前記トルク指令マップ自動切換部46は、前記操舵角度信号から得られる前記操舵角度が前記閾値を超え無かった場合は、左右の両輪2,2共に前記位置制御用のトルク指令マップ35bを用いる位置制御とし、前記加速・減速指令の絶対値に応じて、定められた制限速度以下のモータ速度で前記モータ6を駆動する構成としても良い。
操舵角が小さい場合は、トルク制御とする方が駐車の操作を行い易い。
この発明において、制御対象となる前記車両が、車輪用軸受4、前記モータ6、およびこのモータ6の駆動力を前記車輪用軸受4の回転側軌道輪に伝える減速機7により構成されるインホイールモータ駆動装置8を搭載した電気自動車であっても良い。
この発明の電気自動車の左右輪独立制御装置は、インホイールモータ駆動装置8を搭載した電気自動車である場合に、この発明の前記効果が効果的に発揮される。
この発明の電気自動車の左右輪独立制御装置は、後輪となる左右の駆動輪に対して走行用の電動のモータが個別に設けられた電気自動車を制御する電気自動車の左右輪独立制御装置であって、アクセル操作部およびブレーキ操作部の操作量に応じて生成される加速・減速指令に従って前記各モータを独立して制御可能なモータコントロール部を備え、駐車モードスイッチを設けると共に、この駐車モードスイッチのオンオフ信号、操舵装置から出力される操舵角度信号、および前記加速・減速指令に応じて前記車両の少なくとも旋回内側となる駆動輪の回転位置を位置制御する位置制御手段を設けたため、駐車動作時の小回り性能が優れていて、小さな駐車スペースでも縦列駐車等の駐車が可能であり、かつ左右独立制御の電気自動車あれば、車輪毎の独立転舵を行う機構を持たない一般的な電気自動車に適用できると言う効果が得られる。
この発明の一実施形態に係る電気自動車を平面図で示す概念構成のブロック図である。 同電気自動車のインホイールモータ駆動装置の断面図である。 同電気自動車のECUおよびインバータ装置等の概念構成のブロック図である。 同制御装置のモータコントロール部の内部構成等を示すトルク制御時の形態のブロック図である。 同制御装置のモータコントロール部の内部構成等を示す位置制御時の形態のブロック図である。 同電気自動車をトルク制御するトルク指令マップを示す図である。 同電気自動車を位置制御するトルク指令マップを示す図である。 同電気自動車のIPMモータの概念構成図である。 同電気自動車を縦列駐車モードで運転し、位置制御への自動切換をするフローチャートである。 同電気自動車を位置制御するときのモータ回転角度と駆動輪の速度との関係を示す説明図である。 同電気自動車を縦列駐車させるときの車両運転操作方法の例を示す説明図である。
この発明の一実施形態に係る電気自動車の左右輪独立制御装置を図1ないし図11と共に説明する。図1は、この電気自動車を平面図で示す概念構成のブロック図である。この電気自動車は、車体1の左右の後輪となる車輪2が駆動輪とされ、左右の前輪となる車輪3が従動輪の操舵輪とされた4輪の自動車である。駆動輪および従動輪となる車輪2,3は、いずれもタイヤを有し、それぞれ車輪用軸受4,5を介して車体1に回転支持されている。
車輪用軸受4,5は、図1にてハブベアリングの略称「H/B」を付してある。駆動輪となる左右の車輪2,2は、それぞれ独立の走行用のモータ6,6により駆動される。モータ6の回転は、減速機7および車輪用軸受4を介して車輪2に伝達される。これらモータ6、減速機7、および車輪用軸受4は、互いに一つの組立部品であるインホイールモータ駆動装置8を構成している。各車輪2,3には、電動式または液圧式のブレーキ9,10が設けられている。
転舵機構11は、前輪からなる操舵輪である車輪3,3を転舵する機構であり、ハンドル等の操舵装置12により操舵される。転舵機構11は、一般的なラックアンドピニオン構造を有しており、ラック両端にあるタイロッドを左右移動させることで、車輪用軸受4を保持した左右のナックルアームの角度を変える機構であり、操舵装置12の指令によりEPS(電動パワーステアリング)モータを駆動させ、回転・直線運動変換機構を介して左右移動させられる。操舵角は操舵角センサSaで検出し、このセンサ出力はECU21に出力され、その情報は左右輪の加速・減速指令等に使用される。
この電気自動車の左右輪独立制御装置は、自動車全般の制御を行う電気制御ユニットであるECU21と、このECU21の加速・減速指令に従って走行用のモータ6の制御を行うインバータ装置22とを有する。ECU21は、コンピュータとこれに実行されるプログラム、並びに各種の電子回路等で構成される。これらECU21と、インバータ装置22と、ブレーキコントローラ20と、操舵装置12とが、車体1に搭載されている。これらECU21、インバータ装置22、ブレーキコントローラ20、操舵装置12の四者間の信号転送はCAN( コトローラー・エリア・ネットワーク)通信で行われる。
ECU21は、機能別に大別すると加減速指令手段21Aと一般制御手段21Bとに分けられる。加減速指令手段21Aは、アクセル操作部16の出力する加速指令(駆動)と、ブレーキ操作部17の出力する減速指令(回生)と、操舵角センサSaの出力する旋回指令とから、左右輪2の走行用モータ6に与える加速・減速指令を生成し、インバータ装置22へ出力する。加減速指令手段21Aは、上記の他に、出力する加速・減速指令を、各車輪2の車輪用軸受4に設けられた回転センサ4a,5aから得られるタイヤ回転数の情報や、車載の各センサの情報を用いて補正する機能を有していても良い。
アクセル操作部16は、アクセルペダル16aとその踏み込み量を検出して前記加速指令を出力するセンサ16bとでなる。ブレーキ操作部17は、ブレーキペダル17aとその踏み込み量を検出して前記減速指令を出力するセンサ17bとでなる。
ECU21の一般制御部21Bは、前記ブレーキ操作部17の出力する減速指令をブレーキコントローラ20へ出力する機能、各種の補機システム49を制御する機能、コンソールの操作パネルからの入力指令を処理する機能、表示手段に表示を行う機能などを有する。前記コンソールの操作パネルからの入力手段として、この実施形態では、縦列駐車を行うとき等に制御モードを切り換えるための駐車モードスイッチ43が設けられている。前記補機システム49は、例えば、エアコン、ライト、ワイパー、GPS 、エアバッグ等であり、ここでは代表して一つのブロックとして示す。
インバータ装置22は、各モータ6に対して設けられたパワー回路部28と、このパワー回路部28を制御するモータコントール部29とで構成される。モータコントロール部29は、各パワー回路部28に対して共通して設けられていても、別々に設けられていても良いが、共通して設けられた場合であっても、各パワー回路部28を、例えば互いにモータトルクが異なるように独立して制御可能なものとされる。モータコントロール部29は、このモータコントロール部29が持つインホイールモータ駆動装置8に関する各検出値や制御値等の各情報(「IWMシステム情報」と称す)をECU21に出力する機能を有する
ブレーキコントローラ20は、ECU21から出力される減速指令に従って、各車輪2,3のブレーキ9、10に制動指令を与える手段である。ECU21から出力される制動指令には、ブレーキ操作部17の出力する減速指令によって生成される指令の他に、ECU21の持つ安全性向上のための手段によって生成される指令がある。ブレーキコントローラ20は、この他にアンチロックブレーキシステムを備える。ブレーキコントローラ20は、電子回路やマイクロコンピュータ等により構成される。
図2は、インホイールモータ駆動装置の断面図である。インホイールモータ駆動装置8は、モータ6、減速機7、車輪用軸受4、および図示外の給油機構を有し、これらの一部または全体が車輪内に配置される。モータ6の回転は、減速機7および車輪用軸受4を介して駆動輪2に伝達される。車輪用軸受4のハブ輪4bのフランジ部にはブレーキ9を構成するブレーキロータBRが固定され、同ブレーキロータBRは駆動輪2と一体に回転する。
モータ6は、例えば、ロータ6aのコア部に永久磁石が内蔵された埋込磁石型同期モータである。このモータ6は、ハウジングHSに固定したステータ6bと、回転出力軸KSに取り付けたロータ6aとの間にラジアルギャップを設けたモータである。
前記給油機構は、例えば、インホイールモータ駆動装置8内の潤滑油貯留部(図示せず)に貯留された油を、図示外のオイルポンプにより吸い上げて、モータ6および減速機7に循環させる。
図3は、この電気自動車のECU21およびインバータ装置22の概念構成のブロック図である。
ECU21の前記加減速指令手段21Aは、トルク/回転数制御指令部21Aaと、力行・回生制御指令部21Abとを有する。この実施形態では、前記加減速指令手段21Aは、さらにトルク/位置制御指令部21Acが設けられている。
トルク/回転数制御指令部21Aaは、基本的には、トルク制御を行う手段であるが、永久磁石が減磁した場合の応急処置用の回転数制御を行うための回転数指令部(図示せず)を有する。トルク/回転数制御指令部21Aaは、アクセル操作部16の出力する加速指令(駆動)と、ブレーキ操作部17の出力する減速指令(回生)と、操舵手段12の操舵角を検出する操舵角センサSaの出力する旋回指令とから、左右輪の走行用のモータ6,6に与える加減速指令をトルク指令値として生成し、インバータ装置22へ出力する。
トルク/回転数制御指令部21Aaは、前記の他に、出力する加減速指令を、各車輪2,3(図1)の例えば車輪用軸受4,5(図1)に設けられた回転センサ(図示せず)から得られるタイヤ回転数の情報や、車載の各センサの情報を用いて補正する機能を有していても良い。
力行・回生制御指令部21Abは、力行・回生の切換えを行うための指令フラグを、後述するモータコントロール部29のモータ力行・回生制御部33に与える。
トルク/位置制御指令部21Acは、位置制御を行う場合に、トルク/回転数制御指令部21Aaに代えて用いられ、トルク/回転数制御指令部21Aaが出力する加速・減速指令と同じ大きさの加速・減速指令を、トルク/位置制御指令値として出力する。位置指令を行うか否かは、インバータ装置22の後述のトルク指令マップ自動切換部46が判断する。その判断結果となるフラグ等の情報がECU21に送信され、その判断結果に応じて前記トルク/位置制御指令部21Acが動作する。
インバータ装置22は、前述のように、パワー回路部28と、このパワー回路部28を制御するモータコントロール部29とを有する。パワー回路部28は、バッテリ19の直流電力をモータ6の力行および回生に用いる3相の交流電力に変換するインバータ31と、このインバータ31を制御するPWMドライバ32とを有する。インバータ31は、複数の半導体スイッチング素子で構成され、PWMドライバ32は、入力された電流指令をパルス幅変調し、前記各半導体スイッチング素子にオンオフ指令を与える。
モータコントロール部29は、コンピュータとこれに実行されるプログラム、および電子回路により構成され、その基本となる制御部としてモータ力行・回生制御部33を有し、さらに位置制御手段44が設けられている。モータ力行・回生制御部33は、上位制御手段であるECU21におけるトルク/回転数制御指令部21Aaから与えられるトルク指令による加減速指令、および、力行・回生制御指令部21Abから与えられる力行・回生制御の指令フラグにより、予め設定したトルク制御用のトルク指令マップ35aを用いて、モータ6への指令電流を生成する。トルク指令マップ35aは、モータコントロール部29に設けられた記憶手段35に記憶されている。
前記位置制御手段44は、位置制御用のトルク指令マップ35bと、モータ力行・回生制御部33で用いるトルク指令マップを前記トルク制御用のトルク指令マップ35aから位置制御用のトルク指令マップ35bに切り換えるトルク指令マップ自動切換部46とで構成される。位置制御用のトルク指令マップ35bは、前記記憶手段35に記憶されている。
モータ力行・回生制御部33は、力行制御手段33aと、回生制御手段33bとを有する。ECU21の力行・回生制御指令部21Abからの指令フラグにより、力行制御手段33aおよび回生制御手段33bのいずれか一方が選択される。前記指令フラグにより、力行制御手段33aが選択された場合において、この力行制御手段33aは、アクセルペダル16aの踏込み量が大きくなる程、力行指令トルクを増加させる。前記指令フラグにより、回生制御手段33bが選択された場合において、回生制御手段33bは、ブレーキペダル17aの踏込み量が大きくなる程、回生指令トルクを増加させる。
トルク制御用の前記トルク指令マップ35aは、図6にその内容の一例の一部を示すが、左右のモータ6毎に、加速・減速指令となるトルク指令に対して、モータ回転速度範囲毎に電流指令を定めたものである。前記電流指令は、モータ6に流す一次電流Iaと、回転磁界とロータ永久磁石間の電流進角βとを有する。なお、トルク指令マップは、モータ6の力行制御状態と回生制御状態とに分けてそれぞれ設けられている。モータコントロール部29は、左右のモータ6毎で且つ力行制御状態・回生制御状態毎に設定されたトルク指令マップに従って、モータ6をトルク制御する。
トルク指令マップ35aは、この例では、図3に示すように、モータコントロール部29内の前記記憶手段35に書換え可能に記憶されている。記憶手段35には、例えば、不揮発性メモリ(EEPROM等)が適用される。なお、記憶手段35は、インバータ装置22内の他の箇所に設けても良いし、インバータ装置22外に設けることも可能である。モータ力行・回生制御部33は、モータ6に印加する駆動電流を電流センサSbで得た実際の検出値と、指令電流とを一致させるために、モータ6をPI制御で制御する。
また、モータコントロール部29には、制御パラメータ調整部および電動モータトルク指令マップ自動調整部(いずれも図示せず)を備え、制御パラメータ調整部はPI制御ゲインを調整する役割である。前記トルク制御用のトルク指令マップ35aによる、左右モータトルクの出力値が同等になることを実現するためである。
ここで図8は、この電気自動車のIPMモータの概念構成図である。
車輪を駆動するモータがIPMモータつまり埋込磁石型同期モータの場合、図8(c)に示すように、ロータ側の永久磁石とステータの相互作用で発生する磁石トルクTmと、ロータ側のコア部と前記ステータの間の吸引力に起因するリラクタンストルクTrとが発生し、2種類のトルクTm,Trで回転する。磁石トルクTmは、電流に比例し、回転磁界とロータ永久磁石間の電流進角βである位相が零のときに最大となる。一方、リラクタンストルクTrは、電流の2乗に比例し、前記位相が45°で最大となる。そのため、埋込磁石型同期モータでは、通常、両トルクTm,Trの和(Tm+Tr)が最大となる電流印加条件で駆動する。
図8(a)に示すように、車輪を駆動するモータが埋込磁石型同期モータの場合は、磁石軸であるd軸方向よりそれと直交するq軸方向の磁気抵抗が小さくなるため、突極構造となり、d軸インダクタンスLdよりq軸インダクタンスLqが大きくなる。この突極性により、磁石トルクTm以外にリラクタンストルクTrが併用でき、高トルクおよび高効率とすることもできる。
磁石トルクTm:回転子の永久磁石による磁界と巻線による回転子磁界と吸引反発して発生するトルクである。
リラクタンストルクTr:巻線による回転磁界に回転子の突極部が吸引されて発生するトルクである。
モータが発生する総トルクは下記のようになる。
T=p×{Ke×Iq+(Ld−Lq)×Id×Iq}=Tm+Tr
p:極対数
Ld:モータのd軸インダクタンス
Lq:モータのq軸インダクタンス
Ke:モータ誘起電圧定数実効値
図8(b)に示すように、IPMモータに流す1次電流Iaを、トルク生成電流q軸電流Iqと、磁束生成電流d軸電流Idとに分離し、それぞれ独立に制御できるベクトル制御手法が周知である。
Id=−Ia×sinβ
Iq=Ia×cosβ
(β:電流進角)
図4は、モータコントロール部29の主要構成等を示すブロック図であり、通常の走行時の制御であるトルク制御の形態で運転する場合の状態で示してある。
モータコントロール部29は、モータ駆動電流を制御する手段であって、トルク指令部37を含む。このトルク指令部37は、モータコントロール部29における前記モータ力行・回生制御部33(図3)に設けられる。図4において、トルク指令部37は、モータ6に印加する駆動電流を電流センサSbで検出した検出値と、ECU21におけるトルク/回転数制御指令部21Aaから与えられる加速・減速指令によるトルク指令を、前記トルク制御用のトルク指令マップ35aを用い、相応の指令電流を生成する。
指令電流の方向は、ECU21における力行・回生制御指令部21Abから与えられる前記指令フラグにより切換えられる。モータ力行・回生制御部33の電流PI制御部38は、トルク指令値に応じて、インバータ内部に生成された指令電流値の偏差を無くすためのPIフィードバック制御を行う。
モータ力行・回生制御部33(図3)は、モータ6のロータ6a(図2)の回転角を回転角度センサ36から得て、ベクトル制御を行う。ここで車体の左右の後輪となる車輪2,2(図1)に設けられたモータ6,6は、力行時と回生時とでトルク発生方向が互いに異なる。このモータ6をこの出力軸の方向から見ると、左側の後輪駆動用のモータ6はCW方向のトルクを発生し、右側の後輪駆動用のモータ6はCCW方向のトルクが発生する(左、右側は車両後ろから見る方向で決定される)。左、右側のモータ6,6でそれぞれ発生したトルクは、減速機7および車輪用軸受4を介して、トルク方向を反転し、タイヤに伝達される。また、左、右タイヤのモータ6における回生時のトルク発生方向は、力行時のトルク発生方向と異なっている。
前記トルク指令マップ35aに関しては、アクセル信号とモータ回転数とに応じて、前記トルク指令マップ35aから、相応なトルク指令値を算出する。トルク指令部37は、算出された前記トルク指令値に基づき、モータ6の1次電流(Ia)と電流進角(β)を生成する。トルク指令部37は、これら1次電流(Ia)と電流進角(β)の値に基づき、d軸電流(界磁成分)O_Idと、q軸電流O_Iqの二つの指令電流を生成する。
電流PI制御部38は、トルク指令部37から出力されたd軸電流O_Id、q軸電流O_Iqの値と、モータ電流および回転子角度から3相・2相変換部39で計算された2相電流Id,Iqとから、PI制御による電圧値による制御量Vd,Vqを算出する。3相・2相変換部39では、電流センサSbで検出されたモータ6のu相電流(Iu)とw相電流(Iw)の検出値から、次式Iv=−(Iu+Iw)で求められるv相電流(Iv)を算出し、Iu,Iv,Iwの3相電流からId,Iqの2相電流に変換する。
この変換に使われるモータ6の回転子角度は、回転角度センサ36から取得する。検出された回転角度の( 位相) 値は回転角度( 位相) 補正部により補正され、モータを精度よく制御できる。2相・3相変換部40は、入力された2相の制御量Vd,Vqと、回転子角度とから、3相のPWMデューティーVu,Vv,Vwに変換する。電力変換部41は、PWMデューティーVu,Vv,Vwに従ってインバータをPWM制御し、モータ6を駆動する。
この実施形態の電気自動車の左右輪独立制御装置は、縦列駐車等の駐車の操作を容易にするために、位置制御手段44を設けたものである。この位置制御手段44は、トルク制御時に用いる上記モータ力行・回生制御部33を利用できるように、位置制御用のトルク指令マップ35bを設けると共に、トルク指令マップ自動切換部46を設け、さらに駐車モードスイッチ43を設けて構成される。トルク指令マップ自動切換部46は、定められた条件を判定して、モータ力行・回生制御部33のトルク指令部37で用いるトルク指令マップを、トルク制御用のトルク指令マップ35aから位置制御用のトルク指令マップ35bに切り換える。トルク指令マップ自動切換部46は、具体的には、車両が駐車モードスイッチ43のオンになった後、操舵角度を検出され、内輪と判定したモータ6を位置制御し、通常の走行に用いるトルク指令マップ35aから位置制御用のトルク指令マップ35bへ切換える。
位置制御のトルク指令マップ35bは、予めモータ台上試験より作成し、CPUのROM等からなる不揮発性メモリである前記記憶手段35に書き込んでおく。
図7に、位置制御のトルク指令マップ35bの内容例を示す。同図において、
ΔRad _0,ΔRad _1,…, ΔRad _m :各々のモータ回転角速度
Trq _0,Trq _1,…,Trq_n :各々のトルク指令値(T*)
Ia:1次電流
β:電流進角
である。
位置制御時、アクセル信号である加速・減速指令及び操舵角度に基づき、位置制御用のトルク指令マップ35bから相応な1次電流(Ia)と電流進角(β)を取り出して、モータ6を制御している。この制御は、モータコントロール部29の各信号の状態を図5に示すが、1次電流(Ia)と電流進角(β)からトルク生成電流であるq軸電流Iqと磁束生成電流であるd軸電流Idを生成し、それぞれ独立に制御できるベクトル制御である。
Id =−Ia× sinβ
Iq = Ia × cosβ
Id:d 軸電流
Iq:q 軸電流
なお、トルク指令マップ自動切換部46が位置制御をすると判定した場合、その判定結果の情報は、インバータ装置22からECU21に送信される。ECUは、その位置指令するとの判定に応答して、図3、図4のトルク/回転制御指令部21Aaの代わりに、図3、図5のトルク/位置制御指令部21Acから加速・減速指令を出力する。この場合の加速・減速指令は、トルク/位置制御指令値とされる。この指令値に、力行・回生制御指令部21Abから力行・回生フラグを付加することについては、トルク制御時と同様である。また、トルク制御時では、回転角度センサ36で検出したモータ6の回転子角度を回転角度補正部で補正し、角速度ωを計算してECU21やトルク指令部37にフィードバックしていたが、トルク指令マップ自動切換部46が位置制御を行うと判定した場合は、その判定結果に応答して、前記回転角度センサ36で検出した回転子角度は、そのまま、または回転角度補正部で補正した後、角度計算し、その角度の値をECU21やトルク指令部37にフィードバックするように、フィードバック内容を切り換える手段(図示せず)をモータコントロール部29等に設けても良い。
図9は、縦列駐車等の駐車時の位置制御自動切換のフローチャートである。
駐車モードスイッチ43がオンとなったか否かを判定し、オンになるまではリターンを繰り返す(ステップR1)。駐車モードスイッチ43(図1)がオンになると、駐車モード(縦列駐車モード)を開始する(ステップR2)。まず、操舵が右回りか左回りかを判定し(ステップR3)、右回りである場合は右後輪は内輪と判定する(ステップR4)。左回りである場合は、左後輪は内輪であると判定する(ステップR5)。
ここで、ハンドル操舵角度には閾値が設けてあり、操舵角が閾値になったか否かを判定する(ステップR6)。閾値を超えると、内輪を位置制御として回転ロックし、外輪はトルク制御する(ステップR7)。閾値以下であれば、両輪を位置制御として、加速・減速指令であるペダル踏込み量に応じてモータ6を低速で回転させる(ステップR8)。前記ステップR7,R8の後、駐車モードスイッチ4(図1)3を確認し(ステップR9)。オフになるまでは、ステップR2に戻って前記の各ステップを繰り返す。駐車モードスイッチ43がオフであると、位置制御を終了する。
このように、操舵角度により、位置制御に切り換える内輪を判定し、左右輪を独立制御し、小回りして、縦列駐車することができる。また、駐車モードスイッチ43のオン時に、ハンドル操舵角度に閾値を設けてあり、例えばハンドル操舵角度の最大値の50%を閾値としてあり、閾値を超えると、内輪を位置制御して回転ロックし、外輪をトルク制御する。閾値以下であると、両輪とも位置制御して、モータ6を低速で回転させる。
図10は、位置制御するときのモータ回転角速度を示す。駐車モードスイッチ43のオン時に、ハンドル操舵角度が閾値を超えなかった場合、例えばハンドル操舵角度の最大値の10%となった時、両輪とも位置制御して、モータ低速で回転させる(図9のステップR8)。このとき、両輪の回転速度は定められた低速Vに制限し、ペダルの踏込み量に応じて回転させる。例えば、回転速度を車両タイヤの半径によって求めると、ペダルの踏込み量100%の場合、5m/sの速度に制限する。
図11はこの実施形態における位置制御を用いた縦列駐車時の車両運転の操作方法例を示す。
ステップ1:隣の車より横に約1m間隔をあけ、隣の車よりやや前に止まる。(同図S1)
ステップ2:駐車モードスイッチ43(図1)をオンにして、ハンドルを左いっぱいに切る。(同図S2)
ステップ3:バックし、右側ボディがA点(駐車完了時の右の後輪の位置)の延長線上に来ると止まる。(同図S3)
ステップ4:止まったまま、タイヤがまっすぐになるようにハンドルを戻す。(同図S4)
ステップ5:ゆっくりとまっすぐにバックし、右の後輪が白線にきたあたりで止まる。(同図S5)
ステップ6:ハンドルを右いっぱいに切って、ゆっくりバック。(同図S6)
ステップ7:路肩と車体が平行になる前に、タイヤがまっすぐになるようにハンドルを戻して、路肩と平行に止める。(同図S7)
この実施形態の電気自動車の左右輪独立制御装置は、上記のように駐車動作時の小回り性能が優れていて、小さな駐車スペースでも縦列駐車等の駐車が可能であり、かつ左右独立制御の電気自動車であればよく、車輪毎の独立転舵機構を持たない一般的な転舵形式の電気自動車に適用することかできる。
なお、前記実施形態では、インホイールモータ車に適用した場合につき説明したが、この発明はオンボード2モータ形式の電気自動車にも適用することができる。
以上、実施形態に基づいてこの発明を実施するための形態を説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2…車輪(駆動輪)
4…車輪用軸受
6…モータ
7…減速機
8…インホイールモータ駆動装置
16…アクセル操作部
17…ブレーキ操作部
21…ECU
21A…加減速指令手段
22…インバータ装置
28…パワー回路部
29…モータコントロール部
31…インバータ
33…モータ力行・回生制御部
35…記憶手段
35a…トルク制御用のトルク指令マップ
35b…位置制御用のトルク指令マップ
43…駐車モードスイッチ
44…位置制御手段
46…トルク指令マップ自動切換部

Claims (7)

  1. 車両の後輪となる左右の駆動輪に対して走行用の電動のモータが個別に設けられた電気自動車を制御する電気自動車の左右輪独立制御装置であって、アクセル操作部およびブレーキ操作部の操作量に応じて生成される加速・減速指令に従って前記各モータを独立して制御可能なモータコントロール部を備え、
    駐車モードスイッチを設けると共に、この駐車モードスイッチのオンオフ信号、操舵装置から出力される操舵角度信号、および前記加速・減速指令に応じて前記車両の少なくとも旋回内側となる駆動輪の回転位置を位置制御する位置制御手段を設けたことを特徴とする電気自動車の左右輪独立制御装置。
  2. 請求項1に記載の電気自動車の左右輪独立制御装置において、前記加速・減速指令を生成して出力する加減速指令手段が設けられたECUと、交流電力を直流電力に変換するインバータを含むパワー回路部、および前記モータコントロール部を有するインバータ装置とを備え、前記モータコントロール部は、トルク制御用のトルク指令マップ、およびこのトルク指令マップを用い前記加速・減速指令に応じて前記モータをトルク制御するモータ力行・回生制御部を有し、前記位置制御手段は、前記モータコントロール部に設けられた位置制御用のトルク指令マップと、前記駐車モードスイッチのオンオフ信号および前記操舵角度信号に応じて前記モータ力行・回生制御部で用いる前記トルク指令マップを、前記トルク制御用のトルク指令マップから前記位置制御用のトルク指令マップに切り換えるトルク指令マップ自動切換部とを有する電気自動車の左右輪独立制御装置。
  3. 請求項2に記載の電気自動車の左右輪独立制御装置において、前記位置制御のトルク指令マップは、前記モータの回転角度の角度差一定の間隔毎に電流進角が定められて不揮発性の記憶手段に記憶され、前記トルク指令マップ自動切換部は、前記操舵角度信号により車両旋回の内側の駆動輪となる内輪を判定し、内輪である場合に前記位置制御用のトルク指令マップに切り換える電気自動車の左右輪独立制御装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の電気自動車の左右輪独立制御装置において、前記トルク指令マップ自動切換部は、前記操舵角度信号から、車両旋回の内側の駆動輪となる内輪であるか否かを判定し、内輪である場合だけ、前記位置制御用のトルク指令マップに切り換え、外輪であるとの判定結果になった駆動輪は前記トルク制御用のトルク指令マップを用いて制御する電気自動車の左右輪独立制御装置。
  5. 請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の電気自動車の左右輪独立制御装置において、前記トルク指令マップ自動切換部は、前記操舵角度信号から車両旋回の内側の駆動輪となる内輪であるか否かを判定し、内輪であり、かつ操舵角度が閾値を超えた場合に、前記位置制御用のトルク指令マップに切り換え、前記モータを回転ロック状態に維持させる電気自動車の左右輪独立制御装置。
  6. 請求項2ないし請求項請求項5のいずれか1項に記載の電気自動車の左右輪独立制御装置において、前記トルク指令マップ自動切換部は、前記操舵角度信号から得られる操舵角度が前記閾値を超え無かった場合は、左右の両輪共に前記位置制御用のトルク指令マップを用いる位置制御とし、前記加速・減速指令の絶対値に応じて、定められた制限速度以下のモータ速度で前記モータを駆動する電気自動車の左右輪独立制御装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の電気自動車の左右輪独立制御装置において、制御対象となる前記車両が、車輪用軸受、前記モータ、およびこのモータの駆動力を前記車輪用軸受の回転側軌道輪に伝える減速機により構成されるインホイールモータ駆動装置を搭載した電気自動車である電気自動車の左右輪独立制御装置。
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