JP2016065639A - 車両用ディスクブレーキ - Google Patents

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Abstract

【課題】ダストシールの組み付け性を向上させると共に、制動熱でダストシールが膨張しても操作フィーリングを良好に保つことができる車両用ディスクブレーキを提供する。
【解決手段】ダストシール10は、外周側にダストシール嵌着溝8に嵌着される嵌着部10aを、内周側にピストン5の外周面に摺接するピストン摺接部10bをそれぞれ備える。嵌着部10aは、外周側に突出してダストシール嵌着溝8の嵌着溝底面8cに圧着する第1圧着部10cと、シリンダ孔開口部側に突出してダストシール嵌着溝8のシリンダ孔開口側面8aに圧着する第2圧着部10dと、シリンダ孔底部側に突出してダストシール嵌着溝8のシリンダ孔底部側面8bに圧着する第3圧着部10eとを備え、嵌着部10aとピストン摺接部10bとの間に、環状凹部10fを備える。ダストシール10の径方向の断面形状を、ダストシール10の中心を通る径方向の中心線に対して線対称に形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両用ディスクブレーキに関し、詳しくは、キャリパボディのシリンダ孔開口側に設けられ、シリンダ孔内への塵埃の侵入を防止するダストシールの構造に関する。
従来、車両用ディスクブレーキでは、キャリパボディに設けたシリンダ孔の開口側にダストシール嵌着溝を形成し、該ダストシール嵌着溝に、ピストンの外周面に摺接してシリンダ孔内への塵埃の侵入を防止するダストシールを嵌着したものがあった。このダストシールとして、ダストシール嵌着溝のシリンダ孔底部側に収容される基部と、基部の内周側からシリンダ孔開口側に突出し、先端部がダストシール嵌着溝のシリンダ孔開口側面よりもシリンダ孔開口側に突出する内周リップ部と、基部の外周側からシリンダ孔開口側に突出し、ダストシール嵌着溝内に収容される外周リップ部とを一体に設けると共に、内周リップ部は、先端部と基端側とに形成した凸部をピストンの外周面に当接させ、他の部分とピストンの外周面との間には隙間を形成することにより緊迫力を抑え、ピストンとの摺動抵抗を低減化させたものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
特開2011−163377号公報
しかし、上述の特許文献1のものでは、ダストシールの内周リップ部を、ダストシール嵌着溝のシリンダ孔開口側面よりもシリンダ孔開口側に突出させることから、そのスペースを確保する必要があり、シリンダボディが大型化する虞があった。また、ダストシールをダストシール嵌着溝へ組み付ける際には、ダストシールの組み付け方向が決まっていることから、組み付け性が良くなかった。さらに、ダストシールの基部とダストシール嵌着溝のシリンダ孔底部側面との間に隙間が形成されていることから、ダストシールが制動熱によって膨張した際に、ダストシールがこの隙間方向に移動しながら膨張することによりピストンを引き摺ってしまい、ピストンのストローク量が変化し、操作フィーリングを低下させる虞があった。
そこで本発明は、ダストシールの組み付け性を向上させると共に、制動熱でダストシールが膨張しても操作フィーリングを良好に保つことができる車両用ディスクブレーキを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の車両用ディスクブレーキは、キャリパボディに設けたシリンダ孔の開口側にダストシール嵌着溝を形成し、該ダストシール嵌着溝に、前記シリンダ孔に内挿されるピストンの外周面に摺接して、前記シリンダ孔内への塵埃の侵入を防止するダストシールを嵌着した車両用ディスクブレーキにおいて、前記ダストシール嵌着溝は、シリンダ軸に交差するシリンダ孔開口側面及びシリンダ孔底部側面と、該シリンダ孔底部側面と前記シリンダ孔開口側面との間に形成されるシリンダ軸と平行な嵌着溝底面とを有し、前記ダストシールは、内周側に突出して前記ピストンの外周面に摺接するピストン摺接部と、外周側に突出して前記ダストシール嵌着溝の前記嵌着溝底面に圧着する第1圧着部と、シリンダ孔開口側に突出して前記ダストシール嵌着溝のシリンダ孔開口側面に圧着する第2圧着部と、シリンダ孔底部側に突出して前記ダストシール嵌着溝のシリンダ孔底部側面に圧着する第3圧着部とを備えたリング状に形成され、前記ピストン摺接部と前記第1圧着部との間には、環状凹部が形成されると共に、前記ダストシールの径方向の断面形状は、該ダストシールの中心を通る径方向の中心線に対して線対称に形成されることを特徴としている。
また、前記ダストシールは、外周側に前記第1圧着部と前記第2圧着部と前記第3圧着部とを備え、前記ダストシール嵌着溝に嵌着される嵌着部を有し、該嵌着部と前記ピストン摺接部との間に前記環状凹部が形成されるとよい。さらに、前記ダストシールは、前記環状凹部と前記ピストン摺接部との間に前記第2圧着部と前記第3圧着部とが形成されるものでもよい。
また、前記第2圧着部と前記第3圧着部とは、肉抜き部を備えていると好ましい。さらに、前記ダストシールを前記ダストシール嵌着溝に組み付けた状態で、前記第1圧着部と前記嵌着溝底面との当接部の一部に隙間が形成されると好適である。また、前記ピストン摺接部は、前記ピストンに対向するピストン側面が、シリンダ軸方向の両外端部から前記中心線に向けて漸次薄肉となる楔形の凹部を有すると共に、前記ダストシールを前記ダストシール嵌着溝に組み付けた際に、前記ダストシール嵌着溝のシリンダ孔開口側面とシリンダ孔底部側面とに当接しない外面形状を有すると好ましい。前記ピストン摺接部は、前記ピストンに当接する面圧が、前記中心線側よりもシリンダ軸方向の両外端部側が高くなるように設定されているとよい。さらに、前記第2圧着部と前記第3圧着部とにエア抜き用のスリットを形成すると好適である。
本発明の車両用ディスクブレーキによれば、ダストシールの径方向の断面形状が、該ダストシールの中心を通る径方向の中心線に対して線対称に形成されることにより、ダストシール嵌着溝にダストシールを組み付ける際に、ダストシールの組み付け方向が特定されないことから、ダストシールの組み付け性の向上を図ることができる。また、ダストシールは第2圧着部と第3圧着部とによって、ダストシール嵌着溝内で常にセンタリングされた状態となっていることから、制動熱によってダストシールが膨張する際に、シリンダ孔開口部方向とシリンダ孔底部方向とに略均等に膨張するのでピストンを引き摺る虞がなく、操作フィーリングを良好に保つことができる。さらに、ピストン摺接部と第1圧着部との間に形成された環状凹部によって、熱膨張や応力を吸収させることができる。
また、ダストシールは、外周側に第1圧着部と第2圧着部と第3圧着部とを備え、ダストシール嵌着溝に嵌着される嵌着部を有し、嵌着部とピストン摺接部との間に環状凹部を形成したことにより、ダストシールをダストシール嵌着溝に確実に取り付けることができ、ダストシールの姿勢を安定させることができる。
さらに、ダストシールは、環状凹部とピストン摺接部との間に第2圧着部と第3圧着部とを形成することにより、ダストシールをダストシール嵌着溝に組み付け易くなり、組み付け性の向上を図ることができる。また、第2圧着部と第3圧着部とに肉抜き部を設けることにより、ピストン摺接部の摺動抵抗を下げることができる。さらに、ダストシールをダストシール嵌着溝に組み付けた状態で、第1圧着部と嵌着溝底面との当接部の一部に隙間が形成されることにより、熱膨張や応力の吸収をこの隙間によっても吸収することができ、摺動抵抗の低減化を図ることができる。
また、ピストン摺接部は、ピストンに対向するピストン側面が、シリンダ軸方向の両外端部から中心線に向けて漸次薄肉となる楔形の凹部を有すると共に、ピストン摺接部の外面がダストシール嵌着溝のシリンダ孔開口側面とシリンダ孔底部側面とに当接しないことから、外部からの塵埃のシリンダ孔内への侵入を確実に防止しながら、ダストシールの緊迫力を抑え、ピストンとの摺動抵抗を低減化させることができる。さらに、ピストン摺接部は、前記ピストンに当接する面圧が、中心線側よりもシリンダ軸方向の両外端部側が高くなるように設定されていることにより、ピストン摺接部のシリンダ軸方向の両外端部側で外部からの塵埃のシリンダ孔内への侵入を確実に防止しながら、中心線側の緊迫力を低減させてピストンとの摺動抵抗を抑えることができる。また、第2圧着部と第3圧着部とにエア抜き用のスリットを形成したことにより、ダストシールの組み付け性の向上を図ることができる。
本発明の第1形態例を示すダストシールをダストシール嵌着溝に組み付けた状態の説明図である。 図3のII−II断面図である。 本発明の第1形態例を示すダストシールの正面図である。 同じく車両用ディスクブレーキの断面図である。 同じく熱膨張した際のダストシールの説明図である。 図7のVI−VI断面図である。 本発明の第2形態例を示すダストシールの正面図である。 図10のVIII−VIII断面図である。 図10のIX−IX断面図である。 本発明の第3形態例を示すダストシールの正面図である。 同じくダストシールの斜視図である。
図1乃至図5は本発明の車両用ディスクブレーキの第1形態例を示す図である。本形態例の車両用ディスクブレーキ1は、図示しない車輪と一体に回転するディスクロータ2と、該ディスクロータ2の一側部で車体に取り付けられるキャリパボディ3と、前記ディスクロータ2を挟んで対向配置される一対の摩擦パッド4,4とを有している。
キャリパボディ3は、ディスクロータ2の両側に対向配置される作用部3aと反作用部3bと、ディスクロータ2の外周を跨いでこれらを連結するブリッジ部3cとから成っており、作用部3aには、ピストン5が収容されるシリンダ孔3dが設けられ、反作用部3bには、反力爪3eが設けられている。シリンダ孔3d内には、ピストン5とシリンダ孔3dの底部との間に液圧室6が画成されている。
シリンダ孔3dの内周面には、軸方向中間部に環状のピストンシール嵌着溝7が周設されると共に、該ピストンシール嵌着溝7よりもシリンダ孔開口側に環状のダストシール嵌着溝8が周設されている。ピストンシール嵌着溝7には、ピストン5の外周面5aに液密に摺接すると共に、その復元力でピストン5をロールバックさせるピストンシール9が嵌着されており、ダストシール嵌着溝8には、ピストン5の外周面5aに摺接し、シリンダ孔3d内への塵埃の侵入を防止するダストシール10が嵌着されている。
ダストシール嵌着溝8は、シリンダ軸CL1に直交するシリンダ孔開口側面8a及びシリンダ孔底部側面8bと、これらシリンダ孔底部側面8bとシリンダ孔開口側面8aとの間に形成されるシリンダ軸CL1と平行な嵌着溝底面8cとを有している。シリンダ孔開口側面8aの内周部には、シリンダ孔開口部側に向けて漸次ピストン側に傾斜する開口側形傾斜面8dが、シリンダ孔底部側面8bの内周部には、シリンダ孔底部側に向けて漸次ピストン側に傾斜する底部側傾斜8eがそれぞれ形成されている。
ダストシール10は、ゴム材等の弾性材料によって形成されるもので、外周側にダストシール嵌着溝8に嵌着される嵌着部10aを、内周側にピストン5の外周面5aに摺接するピストン摺接部10bをそれぞれ備えたリング状に形成されている。嵌着部10aは、外周側に突出してダストシール嵌着溝8の嵌着溝底面8cに圧着する第1圧着部10cと、シリンダ孔開口部側に突出してダストシール嵌着溝8のシリンダ孔開口側面8aに圧着する第2圧着部10dと、シリンダ孔底部側に突出してダストシール嵌着溝8のシリンダ孔底部側面8bに圧着する第3圧着部10eとを備え、第2圧着部10dと第3圧着部10eとは、同一の形状に形成されている。また、嵌着部10aとピストン摺接部10bとの間には、環状凹部10fが形成されている。
ピストン摺接部10bは、ピストン5の外周面5aに対向するピストン側面10gが、シリンダ軸方向の両外端部から、ダストシール10の中心を通る径方向の中心線CL2に向けて漸次薄肉となる楔形の凹部10hを有し、ダストシール10をダストシール嵌着溝8に組み付けた際に、ダストシール嵌着溝8のシリンダ孔開口側面8aとシリンダ孔底部側面8bとに当接しない外面形状を備えている。さらに、ダストシール10の径方向の断面形状は、前記中心線CL2に対して線対称に形成されている。
また、図1に示されるように、ダストシール10をダストシール嵌着溝8に嵌着した状態で、ダストシール10の第2圧着部10dと第3圧着部10eとは、ダストシール嵌着溝8のシリンダ孔開口側面8aとシリンダ孔底部側面8bとにそれぞれ圧着して、略均等に面圧が掛かりダストシール10はダストシール嵌着溝内でセンタリングされた状態となっている。また、ピストン側面10gのシリンダ軸方向の長さ寸法L1は、第2圧着部10dと第3圧着部10eとがそれぞれ当接するシリンダ孔開口側面8aとシリンダ孔底部側面8b間のシリンダ軸方向の長さ寸法L2よりも短くなっていると共に、ピストン摺接部10bは、ダストシール嵌着溝8のシリンダ孔開口側面8aとシリンダ孔底部側面8bとの間に隙間E1がそれぞれ形成されている。さらに、ピストン5の外周面5aと、ピストン摺接部10bのピストン側面10gに形成された凹部10hの中心線CL2側との間に、中心線CL2に向けて漸次大きくなる隙間E2が形成され、ピストン摺接部10bは、ピストン5の外周面5aに当接する面圧が、中心線CL2側よりもシリンダ軸方向の両外端部側が高くなっている。
上述のように形成された車両用ディスクブレーキ1は、運転者の制動操作によってキャリパボディ3の液圧室6に昇圧した作動液が供給されるとピストン5がシリンダ孔3dをディスクロータ方向へ前進して、一方の摩擦パッド4をディスクロータ2の一側面へ押圧する。次に、この反作用によって、キャリパボディ3がスライドピン(図示せず)に案内されながら作用部3a方向へ移動し、反作用部3bの反力爪3eが、他方の摩擦パッド4をディスクロータ2の他側面へ押圧して制動作用が行われる。
このときダストシール10は、嵌着部10aに第1圧着部10cと第2圧着部10dと第3圧着部10eとを備えるとともに、嵌着部10aとピストン摺接部10bとの間に環状凹部10fを形成したことにより、嵌着部10aがダストシール嵌着溝8に確実に嵌着され、ダストシール10の姿勢を安定させることができる。また、ダストシール10は、第2圧着部10dと第3圧着部10eとによって、ダストシール嵌着溝8内でセンタリングされた状態となっていると共に、ピストン摺接部10bとダストシール嵌着溝8のシリンダ孔開口側面8aとシリンダ孔底部側面8bとの間に隙間E1,E1が、ピストン側面10gとピストン5の外周面5aとの間に隙間E2がそれぞれ形成されていることにより、ダストシール10の緊迫力を小さく抑えることができ、ピストン5との摺動抵抗を低減化させることができ、良好な操作フィーリングを得ることができる。
また、制動熱によってダストシール10が膨張した際には、図5に示されるように、ダストシール10は第2圧着部10dと第3圧着部10eとによって、ダストシール嵌着溝内でセンタリングされた状態が保持されており、シリンダ孔開口部方向とシリンダ孔底部方向とに略均等に膨張することからピストン5を引き摺る虞がない。さらに、嵌着部10aとピストン摺接部10bとの間に形成された環状凹部10fによって、熱膨張や応力を吸収させることができる。また、ダストシール10が熱膨張した状態であっても、ピストン摺接部10bとダストシール嵌着溝8のシリンダ孔開口側面8aとシリンダ孔底部側面8bとの間に隙間E1,E1が、ピストン側面10gとピストン5の外周面5aとの間に隙間E2がそれぞれ形成されていることにより、ダストシール10の緊迫力を小さく抑え、ピストン5との摺動抵抗を低減化させることができる。
制動を解除し、液圧室6の液圧が低下すると、ピストンシール9の復元力によってピストン5が所定量ロールバックし、キャリパボディ3が反作用部側にスライドして初期位置に復帰すると共に、双方の摩擦パッド4,4がディスクロータ2から離間する。この時、ダストシール10は、ピストン摺接部10bのピストン5に当接する面圧が、中心線CL2側よりもシリンダ軸方向の両外端部側が高くなるように設定されており、さらに、ピストン側面10gとピストン5の外周面5aとの間に隙間E2が形成されていることから、ピストン摺接部10bのシリンダ軸方向の両外端部側で外部からの塵埃のシリンダ孔3d内への侵入を確実に防止しながら、中心線CL2側の緊迫力を低減させてピストン5を良好にロールバックさせることができる。さらに、ピストン摺接部10bとダストシール嵌着溝8のシリンダ孔開口側面8aとシリンダ孔底部側面8bとの間には、隙間E1,E1が形成され、ピストン摺接部10bがシリンダ孔開口側面8aとシリンダ孔底部側面8bに影響を受けることがないことから、ピストン5の先端側に付着した塵埃を良好に排除することができる。
また、本形態例のダストシール10は、ダストシール10の径方向の断面形状が、ダストシール10の中心を通る径方向の中心線CL2に対して線対称に形成されることにより、ダストシール嵌着溝8にダストシール10を組み付ける際に、ダストシール10の組み付け方向が特定されないことから、ダストシール10の組み付け性の向上を図ることができ、コストの削減化を図ることができる。
図6乃至図11は、本発明の他の形態例を示すもので、第1形態例と同様の構成要素を示すものには、同一の符号をそれぞれ付して、その詳細な説明は省略する。
図6及び図7は、本発明の第2形態例を示すもので、本形態例のダストシール11は、第2圧着部10dと第3圧着部10eとに、複数のエア抜き用のスリット10iが形成され、本形態例では、第2圧着部10dに形成されるスリット10iと第3圧着部10eに形成されるスリット10iは周方向に位置をずらして形成されている。これにより、ダストシール11をダストシール嵌着溝8に組み付ける際に、エアを抜きながら良好に組み付けることができる。
図8乃至図11は、本発明の第3形態例を示すもので、本形態例のダストシール12は、内周側に設けられるピストン摺接部10bと、外周側に突出してダストシール嵌着溝8の嵌着溝底面8cに圧着する第1圧着部12aと、シリンダ孔開口側に突出してダストシール嵌着溝8のシリンダ孔開口側面8aに圧着する第2圧着部12bと、シリンダ孔底部側に突出してダストシール嵌着溝8のシリンダ孔底部側面8bに圧着する第3圧着部12cとを備え、環状凹部10fとピストン摺接部10bとの間に第2圧着部12bと第3圧着部12cとが形成されている。
また、第1圧着部12aは、嵌着溝底面8cに対向する外周面12dが、シリンダ軸方向の両外端部から、ダストシール12の中心を通る径方向の前記中心線CL2に向けて漸次薄に形成され、ダストシール12をダストシール嵌着溝8に組み付けた状態で、嵌着溝底面8cと外周面12dとの当接部に隙間が形成される。さらに、第2圧着部12bと第3圧着部12cとには、肉抜き部12eがそれぞれ形成され、ダストシール12の径方向の断面形状は、上述の各形態例と同様に中心線CL2に対して線対称に形成されている。
本形態例のダストシール12は、上述のように、環状凹部10fとピストン摺接部10bとの間に第2圧着部12bと第3圧着部12cとを形成することにより、ダストシール嵌着溝8に組み付け易くなり、組み付け性の向上を図ることができる。また、第2圧着部12bと第3圧着部12cとに肉抜き部12eがそれぞれ形成されていることにより、ピストン摺接部10bの摺動抵抗を下げることができる。さらに、ダストシール12をダストシール嵌着溝8に組み付けた状態で、第1圧着部12aの外周面と嵌着溝底面8cとの当接部に隙間が形成されることにより、熱膨張や応力をこの隙間によっても吸収することができ、摺動抵抗の低減化を図ることができる。
尚、本発明は、上述の各形態例のようにピンスライドタイプのディスクブレーキに適用されるものに限らず、どのようなタイプのディスクブレーキにも適用でき、また、ピストンの数も任意である。
1…車両用ディスクブレーキ、2…ディスクロータ、3…キャリパボディ、3a…作用部、3b…反作用部、3c…ブリッジ部、3d…シリンダ孔、3e…反力爪、4…摩擦パッド、5…ピストン、5a…外周面、6…液圧室、7…ピストンシール嵌着溝、8…ダストシール嵌着溝、8a…シリンダ孔開口側面、8b…シリンダ孔底部側面、8c…嵌着溝底面、8d…開口側傾斜面、8e…底部側傾斜面、9…ピストンシール、10…ダストシール、10a…嵌着部、10b…ピストン摺接部、10c…第1圧着部、10d…第2圧着部、10e…第3圧着部、10f…環状凹部、10g…ピストン側面、10h…凹部、10i…スリット、11…ダストシール、12…ダストシール、12a…第1圧着部、12b…第2圧着部、12c…第3圧着部、12d…外周面、12e…肉抜き部

Claims (8)

  1. キャリパボディに設けたシリンダ孔の開口側にダストシール嵌着溝を形成し、該ダストシール嵌着溝に、前記シリンダ孔に内挿されるピストンの外周面に摺接して、前記シリンダ孔内への塵埃の侵入を防止するダストシールを嵌着した車両用ディスクブレーキにおいて、
    前記ダストシール嵌着溝は、シリンダ軸に交差するシリンダ孔開口側面及びシリンダ孔底部側面と、該シリンダ孔底部側面と前記シリンダ孔開口側面との間に形成されるシリンダ軸と平行な嵌着溝底面とを有し、
    前記ダストシールは、内周側に突出して前記ピストンの外周面に摺接するピストン摺接部と、外周側に突出して前記ダストシール嵌着溝の前記嵌着溝底面に圧着する第1圧着部と、シリンダ孔開口側に突出して前記ダストシール嵌着溝のシリンダ孔開口側面に圧着する第2圧着部と、シリンダ孔底部側に突出して前記ダストシール嵌着溝のシリンダ孔底部側面に圧着する第3圧着部とを備えたリング状に形成され、
    前記ピストン摺接部と前記第1圧着部との間には、環状凹部が形成されると共に、前記ダストシールの径方向の断面形状は、該ダストシールの中心を通る径方向の中心線に対して線対称に形成されることを特徴とする車両用ディスクブレーキ。
  2. 前記ダストシールは、外周側に前記第1圧着部と前記第2圧着部と前記第3圧着部とを備え、前記ダストシール嵌着溝に嵌着される嵌着部を有し、該嵌着部と前記ピストン摺接部との間に前記環状凹部が形成されることを特徴とする請求項1記載の車両用ディスクブレーキ。
  3. 前記ダストシールは、前記環状凹部と前記ピストン摺接部との間に前記第2圧着部と前記第3圧着部とが形成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用ディスクブレーキ。
  4. 前記第2圧着部と前記第3圧着部とは、肉抜き部を備えていることを特徴とする請求項3記載の車両用ディスクブレーキ。
  5. 前記ダストシールを前記ダストシール嵌着溝に組み付けた状態で、前記第1圧着部と前記嵌着溝底面との当接部の一部に隙間が形成されることを特徴とする請求項3又は4記載の車両用ディスクブレーキ。
  6. 前記ピストン摺接部は、前記ピストンに対向するピストン側面が、シリンダ軸方向の両外端部から前記中心線に向けて漸次薄肉となる楔形の凹部を有すると共に、前記ダストシールを前記ダストシール嵌着溝に組み付けた際に、前記ダストシール嵌着溝のシリンダ孔開口側面とシリンダ孔底部側面とに当接しない外面形状を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の車両用ディスクブレーキ。
  7. 前記ピストン摺接部は、前記ピストンに当接する面圧が、前記中心線側よりもシリンダ軸方向の両外端部側が高くなるように設定されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の車両用ディスクブレーキ。
  8. 前記第2圧着部と前記第3圧着部とにエア抜き用のスリットを形成したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の車両用ディスクブレーキ。
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