JP2018003996A - ドラムブレーキ用液圧装置 - Google Patents

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一泰 薦田
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Abstract

【課題】作動液を封止する環状シール部材であって、高い圧力でピストンやシリンダに摺接させられることを抑制する環状シール部材が用いられたドラムブレーキ用液圧装置を提供する。
【解決手段】環状シール部材52は、油室54側の端面に形成される第1環状凹面52cと、第1環状凹面52cとは反対側の端面に形成される第2環状凹面52dとを有し、第2環状凹面52dは、油室54に供給される作動油の最大圧力が作用させられることによって環状シール部材52が弾性変形させられる場合に、環状溝50aの側壁に密着しない形状を有したままである。これにより、環状シール部材52の外周面へ高い圧力が伝わることを防ぐことができるので、異物の圧接による傷の発生が抑制され、かつ、環状シール部材52が破損することが抑制される。
【選択図】図5

Description

本発明は、ドラムブレーキ用液圧装置に関し、特にドラムブレーキ用液圧装置に備えられた環状シール部材の液漏れ防止の技術に関するものである。
(a)シリンダボアを有するシリンダ本体と、(b)シリンダボアの開口内に摺動可能に嵌め入れられてシリンダ本体内に油室を形成するピストンと、(c)外周面が前記シリンダボアに摺接する状態で、ピストンに形成された環状溝に装着されることにより油室内の作動液を封止する弾性変形可能な環状シール部材とを、備えるドラムブレーキ用液圧装置が知られている。たとえば、特許文献1に記載のドラムブレーキ用液圧装置がそれである。
特開平10−024830号公報
上記特許文献1のドラムブレーキ用液圧装置では、環状溝に装着された環状シール部材は、シリンダ本体内に組み付けられることによって、外周面はシリンダボアの内周に摺接され、内周面は環状溝に摺接させられる。さらに、油室とは反対側の環状シール部材の端面は、油室に供給される作動液の圧力によって、環状溝の側壁に隙間なく密接させられている。これにより、ドラムブレーキ用液圧装置は、環状シール部材によって油室内の作動液が封止されるので、作動液の液漏れを防いでいる。
しかしながら、上記特許文献1のドラムブレーキ用液圧装置では、環状シール部材が作動液の圧力によって弾性変形させられて、環状シール部材の端面とピストンとが隙間なく密接させられるので、環状シール部材の弾性変形を許容する逃げが無くなってしまう。そのため、たとえばピストンおよびシリンダボアと摺接する環状シール部材の摺接面に高い圧力が伝わると、環状シール部材がピストンやシリンダボアに高い圧力で密着させられるので、異物の収容空間が無くなって環状シール部材とピストンおよびシリンダボアとが摺接する摺接面に異物の圧接による傷が生じたり、環状シール部材が破損することによって作動液が封止できなくなる可能性がある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、作動液を封止する環状シール部材であって、高い圧力でピストンやシリンダボアに密着させられることを抑制する環状シール部材が用いられたドラムブレーキ用液圧装置を提供することにある。
本発明の要旨とするところは、(a)シリンダボアを有するシリンダ本体と、前記シリンダボアの開口内に摺動可能に嵌め入れられて前記シリンダ本体内に油室を形成するピストンと、外周面が前記シリンダボアに摺接する状態で、前記ピストンに形成された環状溝に装着されることにより前記油室内の作動液を封止する弾性変形可能な環状シール部材とを、備えたドラムブレーキ用液圧装置であって、(b)前記環状シール部材は、外周面に周方向に連なるように形成された複数本の環状リップと、前記油室側の端面に形成される第1環状凹面と、前記第1環状凹面とは反対側の端面に形成される第2環状凹面とを有し、(c)前記第2環状凹面は、前記油室に供給される作動液の最大圧力が作用させられることによって前記環状シール部材が弾性変形させられる場合に、前記環状溝の側壁に密着しない形状を有することにある。
このようにすれば、前記ドラムブレーキ用液圧装置に備えられている前記環状シール部材は、外周面が前記シリンダボアに摺接する状態で、前記ピストンに形成された前記環状溝に装着されており、その外周面には周方向に連なるように複数本の環状リップが形成されており、前記油室側の端面に形成される第1環状凹面と、前記第1環状凹面とは反対側の端面に形成される第2環状凹面とを有している。そして、前記第2環状凹面は、前記油室に供給される作動液の最大圧力が作用させられることによって前記環状シール部材が弾性変形させられる場合に、前記環状溝の側壁に密着しない形状を有したままである。つまり、作動液の最大圧力によって前記環状シール部材が弾性変形させられた場合に、前記環状シール部材の端面と前記ピストンに形成された前記環状溝の側壁との間には第2環状凹面による凹みによって隙間が形成されており、この隙間は前記環状シール部材の弾性変形を許容する空間の役割を為す。これにより、前記油室に供給される作動液の最大圧力によって前記環状シール部材が弾性変形させられる場合でも、前記ピストンおよび前記シリンダボアに摺接する摺接面である前記環状シール部材の外周面および内周面へ高い圧力が伝わることを防ぐことができる。そのため、前記環状シール部材と前記ピストンおよび前記シリンダボアとが摺接する摺接面における異物の収容空間が形成され、異物の圧接による傷の発生が抑制され、かつ、前記環状シール部材が破損することが抑制されるので、前記環状シール部材は作動液を封止して作動液の液漏れを防ぐことができる。
本発明が適用されるホイールシリンダを備えた車両用ドラムブレーキを示す正面図である。 図1のホイールシリンダを拡大して示す図である。 図1のホイールシリンダに備えられる環状シール部材を示す断面図である。 図3の環状シール部材の一部を拡大して示す図である。 図2のホイールシリンダにおける一点鎖線で円状に示された部分を拡大して示す図である。
以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用されるホイールシリンダ(ドラムブレーキ用液圧装置)10を備えた車両用ドラムブレーキ12の一例を示す正面図であり、リーディングトレーリング型の車両用ドラムブレーキ12を示す。この車両用ドラムブレーキ12は、たとえば図示しない車両の車軸管、アクスルハウジング、サスペンション装置等の非回転部材に一体的に固設された円板形状のバッキングプレート16を備えている。また、車両用ドラムブレーキ12は、そのバッキングプレート16の左右の外周部に円弧形状の凸側が外側になる姿勢で互いに接近離間可能にバッキングプレート16の中心線C2に対して略対称的に配設され、バッキングプレート16に拡開可能に設けられた一対のブレーキシュー18、20を備えている。さらに、車両用ドラムブレーキ12は、その一対のブレーキシュー18、20の一端部間すなわち図1における上端部間に配設されたホイールシリンダ10と、一対のブレーキシュー18、20の一端部間に張設されて、一対のブレーキシュー18、20のそれぞれの一端部を互いに接近する方向に常時付勢させてホイールシリンダ10に当接させるリターンスプリング22と、一対のブレーキシュー18、20の一端部間に架け渡された長手板状のストラット24とを備えている。そして、車両用ドラムブレーキ12は、一対のブレーキシュー18、20の他端部間すなわち図1における下端部間にリベットにより位置固定に設けられたアンカ26と、一対のブレーキシュー18、20の前記他端部間に張設されてそれら前記他端部をアンカ22に常時当接させるスプリング27とを備えている。上記中心線C2は、図1の正面視において、ホイールシリンダ10の長手方向の中央、アンカ26の長手方向の中央およびバッキングプレート16の中心を通る線である。
ブレーキシュー18、20は、何れもバッキングプレート16の板面と略平行な平板状を成し、かつ、図1に示す正面図において全体が円弧形状に湾曲したシューウェブ28、30と、それらの円弧形状を成すシューウェブ28、30の外周側端縁に沿ってブレーキシュー18、20の断面が略T字状を成すように一体的に固設された円弧形状のシューリム32、34と、それらシューリム32、34の外周面に接着剤などで一体的に固着された摩擦材から成るライニング36、38とを備えてそれぞれ構成されている。
ブレーキシュー18、20は、シューウェブ28、30の長手方向の中央付近に配設されたシューホールドダウン装置42、44によってバッキングプレート16側に向かって押圧されていて、拡開可能にバッキングプレート16に配設されている。
図2は、ホイールシリンダ10を拡大し且つ一部を切欠いて内部を示す図である。なお、図2では、図1の中心線C2に対して右半分の内部構造が示されており、図示はされていないが、左半分にも同様の内部構造が中心線C2に対して対称的に設けられている。図2に示すように、ホイールシリンダ10は、バッキングプレート16に固定された金属たとえば鋳鉄から形成されたシリンダ本体48を備えている。シリンダ本体48には、シリンダ本体48を円柱形状に貫通したシリンダボア48aが形成されており、そのシリンダボア48aの両端の開口内に互いに反対向きに一対のピストン50が摺動可能に嵌め入れられる。一対のピストン50は、たとえば鋳鉄から形成された金属製であり、一対のピストン50が互いに接近する側の端部には環状溝50aが形成されている。環状溝50aには、外周面がシリンダボア48aに摺接する状態で、環状シール部材52が装着されている。ホイールシリンダ10には、シリンダボア48aの内周面と環状シール部材52が嵌め着けられた一対のピストン50との間の空間に形成された作動油(作動液)が供給される油室54が形成されている。また、一対のピストン50の間におけるシリンダボア48aの内周面には、図示しないマスターシリンダから油室54内へ作動油を供給或いはそのマスターシリンダへ油室54内の作動油を戻す図示されていない連通穴が形成されている。
図1および図2に示すように、一対のピストン50は、一対のピストン50が互いに接近する側の端部、つまり油室54側の端部の外周には環状溝50aが形成されており、油室54側とは反対側の端部にはリターンスプリング22の付勢力によって一対のブレーキシュー18、20の前記一端部と当接する当接面50bが形成されている。さらに、一対のピストン50は、シリンダボア48aの径Rより僅かに小さい径で形成されてシリンダボア48a内に摺動可能に嵌め入れられ、一対のピストン50の軸心C1と同心の円柱形状のピストン本体50cを有している。一対のピストン50の間には、一対のピストン50をそれぞれ離間させる方向に付勢するコイルスプリング56が備えられている。さらに、一対のピストン50とシリンダボア48aの開口との間には、弾性変形可能な材質たとえば合成ゴムで形成された一対のシリンダブーツ58が備えられている。
図3は、ホイールシリンダ10に備えられる環状シール部材52を示す断面図であり、図4は、図3の環状シール部材52の一部を拡大して示す図である。環状シール部材52は、弾性変形可能な材質たとえば合成ゴムで形成されている。図2〜図4に示すように、環状シール部材52は、断面が略H字形状になるように形成されている。環状シール部材52の外周面および内周面には、円周方向に連なる複数本の環状リップ52a、52bがそれぞれ形成されている。本実施例では、環状シール部材52の外周面には2本の環状リップ52aが形成されており、環状シール部材52の内周面には2本の環状リップ52bが形成されている。
環状シール部材52は、環状溝50aに装着させられた状態で、油室54側の端面に第1環状凹面52cを有し、第1環状凹面52cとは反対側の端面に第2環状凹面52dを有している。第1環状凹面52cは、環状シール部材52が環状溝50aに装着させられた状態で、油室54側の端面から油室54側とは反対側すなわちピストン本体50c側の端面へ向かって、開口する幅が小さくなるようなテーパ状の第1凹み52eを有するように備えられている。第2環状凹面52dは、環状シール部材52が環状溝50aに装着させられた状態で、第1環状凹面52cとは反対側すなわちピストン本体50c側の端面から油室54側の端面へ向かって開口する幅が小さくなるようなテーパ状の第2凹み52fを有するように備えられている。ここで、第1環状凹面52cの油室54側の端面からの距離すなわち第1凹み52eの深さD1は、第2環状凹面52dの油室54側とは反対側の端面からの距離すなわち第2凹み52fの深さD2よりも大きくなるように形成されている。本実施例では、具体的には、第1凹み52eの深さD1はたとえば2〜3mmで形成され、第2凹み52fの深さD2はたとえば1.5〜2mmで形成されている。さらに、第1環状凹面52cの油室54側の端面の開口は、第2環状凹面52dの油室54側とは反対側の端面の開口よりも大きくなるように形成されている。本実施例では、具体的には、第1環状凹面52cの油室54側の端面の開口の幅E1はたとえば2〜3mmで形成され、第2環状凹面52dの油室54側とは反対側の端面の開口の幅E2はたとえば1〜1.5mmで形成されている。つまり、第1凹み52eは第2凹み52fよりも大きくなるように形成されている。第2環状凹面52dは、第1凹み52eおよび第2凹み52fを有することにより、環状溝50aの側壁(ピストン本体50c)に密着しないように構成されている。上記第2環状凹面52dは、ホイールシリンダ10内に供給される作動油の圧力が、たとえば30MPa(瞬間的には50MPa)程度に予め定められた最大値となったとしても第2凹み52fが消滅しない大きさに形成される。上記最大値とは、一般的なブレーキ操作により発生される作動油の圧力範囲の最大値である。
図5は、図2のホイールシリンダ10における一点鎖線で円状に示された部分を拡大して示す図である。図2および図5に示すように、環状シール部材52がホイールシリンダ10に組み付けられて油室54に作動油が供給された場合には、環状シール部材52は、シリンダボア48aおよびピストン50によって押圧されて弾性変形させられるとともに、油室54に供給される作動液の圧力によって弾性変形させられる。具体的には、環状シール部材52は、ホイールシリンダ10に組み付けられると、外周面はシリンダボア48aにより押圧され、内周面はピストン50に形成された環状溝50aより押圧される。環状シール部材52の外周面および内周面が押圧されることにより、環状シール部材52は弾性変形させられて、環状リップ52aおよび52bがそれぞれシリンダボア48aおよび環状溝50aの形状に倣って潰れた状態となる。そして、環状シール部材52の外周面に一部である環状リップ52aがシリンダボア48aに摺接させられ、かつ、環状シール部材52の内周面の一部である環状リップ52bが環状溝50aに摺接させられる。さらに、油室54に供給される作動油が第1環状凹面52cに流入されることにより、その作動油の圧力によって、環状シール部材52は、図5で示すF1方向に押圧されて弾性変形させられる。これにより、環状シール部材52の油室54側とは反対側の端面は、環状溝50aの側壁(ピストン本体50c)に密接させられるとともに、シリンダボア48aに密接させられる。したがって、油室54に供給された作動油は環状シール部材52により封止される。ここで、第2凹み52fは、作動油の圧力によって環状シール部材52が弾性変形させられた場合でも第2凹み52f内の空間を有したままである。この第2凹み52f内に空間が形成されている状態では、環状シール部材52の外周面において、環状リップ52a以外の部分にはピストン50とシリンダボア48aとの間に異物の収容を可能とする空間が形成される。
ホイールシリンダ10は、たとえば図示しないブレーキペダルが操作されることによって油室54の作動油に圧力が作用されると、一対のピストン50がそれぞれシリンダボア48aの油室54側とは反対側に移動させられて、シリンダ本体48の開口から一対のピストン50の油室54側とは反対側の端部が突き出される。具体的には、ブレーキペダルが操作されることによって油室54の作動油に圧力が作用されると、ピストン50は、図5に示す矢印F1方向に移動させられる。これにより、一対のブレーキシュー18、20が拡開してその一対のブレーキシュー18、20のライニング36、38が図示しないブレーキドラムに当接する。そして、ブレーキペダルの操作が解除されて油室54の作動油に圧力が作用されなくなると、リターンスプリング22の付勢力によって一対のピストン50がそれぞれシリンダボア48aの油室54側に移動させられて元の位置に戻される。具体的には、ブレーキペダルの操作が解除されて油室54の作動油に圧力が作用されなくなると、ピストン50は、図5に示す矢印F2方向に移動させられる。これにより、一対のブレーキシュー18、20のライニング36、38がブレーキドラムから離間させられる。
このように、本実施例によれば、ホイールシリンダ10に備えられている環状シール部材52は、外周面がシリンダボア48aに摺接する状態で、ピストン50に形成された環状溝50aに装着されており、その外周面には周方向に連なるように複数本の環状リップ52aが形成されており、油室54側の端面に形成される第1環状凹面52cと、第1環状凹面52cとは反対側の端面に形成される第2環状凹面52dとを有している。そして、第2環状凹面52dは、油室54に供給される作動油の最大圧力が作用させられることによって環状シール部材52が弾性変形させられる場合に、環状溝50aの側壁(ピストン本体50c)に密着しない形状を有したままである。つまり、作動油の最大圧力によって環状シール部材52が弾性変形させられた場合に、環状シール部材52の端面とピストン50に形成された環状溝50aの側壁(ピストン本体50c)との間には第2環状凹面52dによる第2凹み52fによって隙間が形成されており、この隙間は環状シール部材52の弾性変形を許容する空間の役割を為す。これにより、油室54に供給される作動油の最大圧力によって環状シール部材52が弾性変形させられる場合でも、ピストン50およびシリンダボア48aに摺接する摺接面である環状シール部材52の外周面および内周面へ高い圧力が伝わることを防ぐことができる。そのため、環状シール部材52とピストン50およびシリンダボア48aとが摺接する摺接面における異物の収容空間が形成され、異物の圧接による傷の発生が抑制され、かつ、環状シール部材52が破損することが抑制されるので、環状シール部材52は作動油を封止して作動油の液漏れを防ぐことができる。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
たとえば、前述の実施例では、環状シール部材52の外周面および内周面にそれぞれ2本の環状リップ52a、52bが設けられているが、必ずしもこれに限らず、環状シール部材52の外周面および内周面にそれぞれ3本以上の環状リップ52a、52bが設けられていてもよい。
また、前述の実施例では、第2環状凹面52cは開口する幅が小さくなるようなテーパ状の第2凹み52fを有しているが、必ずしもこれに限らず、第2環状凹面52cは開口する幅が変わらずテーパ状を為していない第2凹み52fを有していてもよい。また、第2環状凹面は、第2凹み52fの底が平面状に形成された台形状の第2凹み52fを有していてもよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:ホイールシリンダ(ドラムブレーキ用液圧装置)
48:シリンダ本体
48a:シリンダボア
50:ピストン
50a:環状溝
52:環状シール部材
52a、52b:環状リップ
52c:第1環状凹面
52d:第2環状凹面
54:油室

Claims (1)

  1. シリンダボアを有するシリンダ本体と、前記シリンダボアの開口内に摺動可能に嵌め入れられて前記シリンダ本体内に油室を形成するピストンと、外周面が前記シリンダボアに摺接する状態で、前記ピストンに形成された環状溝に装着されることにより前記油室内の作動液を封止する弾性変形可能な環状シール部材と、
    を備えたドラムブレーキ用液圧装置であって、
    前記環状シール部材は、外周面に周方向に連なるように形成された複数本の環状リップと、前記油室側の端面に形成される第1環状凹面と、前記第1環状凹面とは反対側の端面に形成される第2環状凹面とを有し、
    前記第2環状凹面は、前記油室に供給される作動液の最大圧力が作用されることによって前記環状シール部材が弾性変形させられる場合に、前記環状溝の側壁に密着しない形状を有することを特徴とするドラムブレーキ用液圧装置。

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