JP2016065527A - ブローバイガス還流装置、ブローバイガス管の接続部材、エンジンシステム - Google Patents
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Abstract
Description
このような構成によれば、吸気系通路内に臨むブローバイガス配管の接続端部が略ラッパ状に拡開されており、接続端部の径が大きい分、接続端部が凍結して次第に閉塞されてしまう迄の時間が、直管形状の場合に比べて長く掛る。その結果、凍結によってブローバイガス配管の接続端部が閉塞されることが抑制される。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ブローバイガス配管内で凝縮水が凍結することによってブローバイガス配管が閉塞されることを抑制し、エンジンの信頼性を向上させることができるブローバイガス還流装置、ブローバイガス管の接続部材、エンジンシステムを提供することを目的とする。
この発明の第一態様によれば、ブローバイガス還流装置は、エンジンで発生した未燃焼の混合気であるブローバイガスを、前記エンジンに空気を供給する吸気管に還流させるブローバイガス還流装置であって、前記ブローバイガスを前記エンジンから前記吸気管に送り込むブローバイガス管と、前記吸気管と前記ブローバイガス管とを接続する接続部材と、を備え、前記接続部材は、前記ブローバイガス管の内部と前記吸気管の内部とを連通する貫通孔を有し、前記貫通孔は、その内周面の少なくとも下側であって、前記内周面の鉛直方向最下端を含む領域に、前記吸気管側の端部に向かうにしたがって下方に傾斜し、前記ブローバイガス管内で生じた凝縮水を前記吸気管内に案内する案内面を備え、前記案内面は、前記貫通孔の中心軸方向において少なくとも前記吸気管の厚さの範囲にわたって形成されている。
このように案内面を貫通孔の周方向全周にわたって形成することで、接続部材は、周方向において同一の断面形状を有する。このような接続部材は、容易に製造できる。また、このような接続部材は、吸気管に装着したときに、中心軸周りの異方性を有さない。したがって、接続部材の取付を容易に行うことができる。
これにより、凝縮水は、吸気管側の端部に向けて良好に流れ、接続部材内で滞留して凍結することを抑制できる。
このように構成することで、案内面に凝縮水が滞留して凍結したとしても、案内面の周方向の一部と、他の部分とは、接続部材の中心軸に沿った位置が互いに異なる。したがって、案内面で生じた凍結部分が貫通孔の中心側に向けて成長したとしても、案内面の周方向の一部で生じた凍結部分と、周方向の他部で生じた凍結部分とがブリッジしてしまうことを抑制できる。これにより、ブローバイガス還流装置の閉塞を防ぐことができる。
このように、接続部材の中心軸方向において、案内面が形成される領域を大きくすることで、より確実に凝縮水が滞留することを抑制できる。
このように構成することで、接続部材を、吸気管に形成された挿入孔に対し、吸気管の外周側から挿入もしくはねじ込みにより装着することができる。
したがって、新規に製作されたエンジンに限らず、既存のエンジンに対しても、この接続部材を装着することによって、ブローバイガス管における凝縮水の凍結を抑えることが可能となる。
このように構成することで、外気温が低い場合にも、接続部材内で凝縮水が凍結しにくくなる。
このように構成することで、接続部材内で凝縮水が滞留しにくくなる。したがって、凝縮水の凍結も生じにくくなる。
を備える。
また、接続部材の円筒状部を、吸気管に形成された挿入孔に対し、吸気管の外周側から挿入もしくはねじ込みにより装着することができる。この接続部材を装着することで、新規に製作されたエンジンに限らず、既存のエンジンに対しても、ブローバイガス管における凝縮水の凍結を抑えることが可能となる。
このように構成することで、ブローバイガス管の閉塞を抑制して極低温時における信頼性を向上できる。
(第一実施形態)
図1は、この発明の第一実施形態におけるエンジンシステムの概略構成を示す図である。
図1に示すように、この実施形態のエンジンシステム10は、エンジン11と、過給器15と、ラジエータ16と、吸気系20と、排気系30と、ブローバイガス還流装置40と、を備えている。
インタークーラ23は、過給器15で昇圧・昇温された吸気管21内の空気を外気と熱交換することで冷却する。
また、排気管31には、第一端部31aとDPF32との間に、過給器15のタービン15aが設けられている。
図2に示すように、吸気側接続部材43Aは、吸気管21に一体に形成されたボス部27に接続される。
ボス部27は、吸気管21の外周面21fから、吸気管21の径方向外方に向けて、所定長だけ突出して設けられている。ボス部27には、吸気管21の径方向に延びる中心軸を有した断面円形の挿入孔28が形成されている。挿入孔28は、その第一端部28aが吸気管21の内周面21iに開口し、第二端部28bが外方に向けて開口している。このボス部27は、吸気管21において、エアクリーナ22と過給器15のコンプレッサ15bとの間に設けられている。
案内面46は、接続部材本体44の第一端部44a側の端部46aの流路断面積が、貫通孔45の最も細い部分45sの流路断面積に対して2倍程度となるように形成されている。
また、この案内面46は、接続部材本体44の中心軸O方向において、吸気管21側の第一端部44aから、吸気管21の外周面21fよりも外周側の、ボス部27の先端部27sに対応する位置44mまでの範囲にわたって形成されている。
さらに、案内面46には、撥水処理を施してもよい。撥水処理としては、例えばフッ素加工を用いることができる。撥水処理に、フッ素加工以外の処理を用いてもよい。さらに、撥水処理は、案内面46だけでなく、貫通孔45の内周面全体に施してもよい。また、吸気側接続部材43A自体を、撥水性を有した樹脂材料等で形成することによって、案内面46が撥水性を有するようにしてもよい。
また、案内面46に、撥水処理が施すことでも、吸気側接続部材43A内で凝縮水が滞留しにくくなるため、吸気側接続部材43A内で凝縮水が凍結して貫通孔45が閉塞されてしまうことをより一層抑制できる。
次に、この発明にかかるブローバイガス還流装置、ブローバイガス管の接続部材、エンジンシステムの第二実施形態について説明する。以下に説明する第二実施形態においては、第一実施形態と吸気側接続部材の一部の構成のみが異なるので、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、エンジンシステム10の全体構成等については重複するためその説明を省略する。
図4に示すように、この実施形態における吸気側接続部材(接続部材)43Bは、吸気管21とブローバイガス還流管41の第二端部41bとを接続する。図4、図5に示すように、吸気側接続部材43Bは、接続部材本体44と、貫通孔45と、案内面46と、吸気側接続部47と、フランジ部48と、ブローバイ側接続部49と、を備える。
このような吸気側接続部材43Bは、吸気管21の挿入孔28に挿入した状態で、端部43sの周方向の一部43tが、端部43sの周方向反対側の部分43uに対して、吸気管21の内方に突出する。
この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な形状や構成等は一例にすぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上記各実施形態では、貫通孔45をテーパ状としたが、これに限るものではなく、接続部材本体44の吸気管21側の第一端部44a側に向かうにしたがって、その内径および断面積が漸次拡大する湾曲面とした、いわゆるラッパ状の形状としてもよい。
11 エンジン
11b エンジンブロック
12 シリンダ
13 シリンダヘッド
14 燃焼室
15 過給器
15a タービン
15b コンプレッサ
16 ラジエータ
20 吸気系
21 吸気管
21a 第一端部
21b 第二端部
21f 外周面
21i 内周面
22 エアクリーナ
23 インタークーラ
24 スロットルバルブ
27 ボス部
27s 先端部
28 挿入孔
28a 第一端部
28b 第二端部
30 排気系
31 排気管
31a 第一端部
31b 第二端部
40 ブローバイガス還流装置
41 ブローバイガス還流管(ブローバイガス管)
41a 第一端部
41b 第二端部
42 エンジン側接続部材
43A,43B,43 吸気側接続部材(接続部材)
43s 端部
43t 一部
44 接続部材本体
44a 第一端部
44b 第二端部
44f 外周面
44m 位置
45 貫通孔
45i 内周面
45m 鉛直方向最下端
46 案内面
46a 端部
47 吸気側接続部(円筒状部)
47a 端部
47b 端部
48 フランジ部
49 ブローバイ側接続部
49a 端部
49f 膨出部
Claims (10)
- エンジンで発生した未燃焼の混合気であるブローバイガスを、前記エンジンに空気を供給する吸気管に還流させるブローバイガス還流装置であって、
前記ブローバイガスを前記エンジンから前記吸気管に送り込むブローバイガス管と、
前記吸気管と前記ブローバイガス管とを接続する接続部材と、を備え、
前記接続部材は、前記ブローバイガス管の内部と前記吸気管の内部とを連通する貫通孔を有し、
前記貫通孔は、その内周面の少なくとも下側であって、前記内周面の鉛直方向最下端を含む領域に、前記吸気管側の端部に向かうにしたがって下方に傾斜し、前記ブローバイガス管内で生じた凝縮水を前記吸気管内に案内する案内面を備え、
前記案内面は、前記貫通孔の中心軸方向において少なくとも前記吸気管の厚さの範囲にわたって形成されているブローバイガス還流装置。 - 前記貫通孔は断面円形で、その内径が前記吸気管側の端部に向かうにしたがって漸次拡大して形成されることにより、前記案内面は、前記貫通孔の周方向全周にわたって形成されている請求項1に記載のブローバイガス還流装置。
- 前記案内面は、その内径が前記吸気管側の端部に向かうにしたがって一定の割合で漸次拡大するテーパ状に形成されている請求項2に記載のブローバイガス還流装置。
- 前記接続部材は、前記吸気管側の端部が、前記貫通孔の中心軸に直交する面に対して傾斜したスラッシュ形状とされ、前記端部の周方向の一部が、前記吸気管の内方に突出して設けられている請求項1から3の何れか一項に記載のブローバイガス還流装置。
- 前記案内面は、前記吸気管側の端部から、前記吸気管の外周面よりも外周側までの範囲に形成されている請求項1から4の何れか一項に記載のブローバイガス還流装置。
- 前記吸気管は、前記吸気管の内部と外部とを連通する挿入孔を有し、
前記接続部材は、前記挿入孔に挿入されるとともに、少なくとも前記挿入孔に挿入される前記吸気管側の端部の外周面が、前記中心軸方向において一定の外径、平行ねじ状、又は、テーパねじ状の固定部を有して形成されている請求項1から5の何れか一項に記載のブローバイガス還流装置。 - 前記接続部材は、金属よりも熱伝導率の低い材料から形成されている請求項1から6の何れか一項に記載のブローバイガス還流装置。
- 前記案内面に、撥水処理が施されている請求項1から7の何れか一項に記載のブローバイガス還流装置。
- エンジンに空気を供給する吸気管と前記エンジンで発生した未燃焼の混合気であるブローバイガスを前記エンジンから前記吸気管に送り込むブローバイガス管とを接続する接続部材であって、
第一端部側に前記吸気管が接続され、第二端部側に前記ブローバイガス管が接続される接続部材本体と、
前記接続部材本体の前記第一端部側と前記第二端部側とを連通する貫通孔と、
前記貫通孔の少なくとも第一端部側に形成され、前記第一端部側に向かうにしたがって前記貫通孔の断面積が漸次拡大した案内面と、
前記接続部材本体の少なくとも前記第一端部側の端部に形成され、前記接続部材本体の外周面が前記接続部材本体の中心軸方向において一定の外径、平行ねじ状、又は、テーパねじ状の固定部を有する円筒状部と、
を備えるブローバイガス管の接続部材。 - エンジンと、
請求項1から8の何れか一項に記載のブローバイガス還流装置と、
を備えるエンジンシステム。
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JP2014195861A JP2016065527A (ja) | 2014-09-25 | 2014-09-25 | ブローバイガス還流装置、ブローバイガス管の接続部材、エンジンシステム |
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JP2019002372A (ja) * | 2017-06-16 | 2019-01-10 | 株式会社イノアックコーポレーション | エアクリーナーホースおよびpcvユニオン |
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-
2014
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