JP2016065230A - 薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物及び薄膜パターンの製造方法 - Google Patents

薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物及び薄膜パターンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スクリーン印刷等により絶縁性の樹脂の薄膜パターンを形成できる薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物及び薄膜パターンの製造方法を提供する。【解決手段】絶縁性樹脂及び溶媒を含む薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物であって、前記溶媒中の橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物の含有率が5〜100質量%であり、前記絶縁性樹脂を3〜30質量%含有し、25℃における粘度が1000〜200000mPa・sであることを特徴とする。この薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物を使用して、スクリーン印刷により絶縁性の樹脂の薄膜パターンを製造する。【選択図】なし

Description

本発明は、薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物及び薄膜パターンの製造方法に関する。
基板上に形成した導電パターンの厚みが非常に薄い場合、導電パターンを保護するための絶縁性薄膜を形成する技術が必要となることがある。
例えば、下記特許文献1には、形成された導電層パターンに一部を被覆された基体上の全面に、保護層用塗料を塗布し、溶媒成分を乾燥させ、含有する樹脂成分を硬化し保護層を形成する技術が開示されている。
また、特許文献2には、カルボキシル基を有し、酸価が100〜190mgKOH/gであり、炭素数4〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸を共重合させたバインダーポリマーと、少なくとも3つのエチレン性不飽和基を有し、酸価が5mgKOH/g以下である光重合性化合物と、光重合開始剤と、を含有する、タッチパネル用電極の保護膜として使用する感光性樹脂組成物が開示されている。
特開2014−116103号公報 特開2014−137394号公報
しかし、上記従来の技術においては、導電パターン上に、導電パターンを被覆する、厚さが3μm以下の薄膜パターンを印刷で形成する技術については開示がない。
本発明の目的は、スクリーン印刷等により絶縁性の樹脂の薄膜パターンを形成できる薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物及び薄膜パターンの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態は、薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物であって、絶縁性樹脂及び溶媒を含み、前記溶媒中の、橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物の含有率が5〜100質量%であり、前記絶縁性樹脂を3〜30質量%含有し、25℃における粘度が1000〜200000mPa・sであることを特徴とする。
また、上記橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物は、イソボルニルシクロヘキサノール、トリシクロデカンジメタノールまたはヒドロキシジシクロペンタジエンのいずれかであるのが好適である。
また、上記薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物は、ガラス基板上に1±0.5μm以下の厚さで形成後の薄膜の鉛筆硬度がHまたはそれより硬く、ガラス基板上に1±0.5μm以下の厚さで薄膜形成後の碁盤目剥離試験の結果、密着性が8点以上であるのが好適である。
また、上記絶縁性樹脂は、エポキシ樹脂又はエポキシ樹脂と硬化剤との混合物、ブロックイソシアネート系ウレタン樹脂プレポリマー(例えばオキシム化によりブロックしたブロックイソシアネート等加熱することでイソシアネートを遊離する性質を有するイソシアネート誘導体を使用したもの)、エポキシアクリレート樹脂、アクリル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、アリル系樹脂、不飽和アルキッド樹脂のいずれかであるのが好適である。
上記エポキシ樹脂の硬化剤はフェノール樹脂、イミダゾール化合物、ジシアンジアミド、酸無水物、ポリアミン化合物のいずれかであるのが好適であり、更にインクの可使時間を考えるとカプセル化されたイミダゾール化合物であるのが好適である。
また、上記エポキシアクリレート樹脂、アクリル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、アリル系樹脂、不飽和アルキッド樹脂は、熱または光ラジカル硬化剤(開始剤)を含むことが好適である。
また、上記ブロックイソシアネート系ウレタン樹脂プレポリマーはポリオールを含むことが好適である。
また、上記絶縁性樹脂が、アリルエーテルを過酸化水素によりエポキシ化したハロゲンフリーエポキシ樹脂であるのが好適である。
また、本発明の他の実施形態は、薄膜パターンの製造方法であって、上記薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物により、基板上に任意の形状のパターンをスクリーン印刷する工程と、前記パターンに300℃以下の加熱処理及び/又はパターンに光を照射する工程と、を有することを特徴とする。特にエポキシアクリレート樹脂、アクリル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、アリル系樹脂、不飽和アルキッド樹脂は、熱または光ラジカル硬化剤(開始剤)を用いる場合には酸素による硬化阻害を防ぐために、不活性雰囲気で処理することが好ましい。
本発明によれば、スクリーン印刷等により3μm以下の略均質な厚みの絶縁性の樹脂の薄膜パターンを形成できる。
碁盤目剥離試験の判定方法の説明図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)を説明する。
実施形態にかかる薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物は、絶縁性樹脂及び溶媒を含む。上記溶媒は橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物を5〜100質量%含有する。また、薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物は、前記絶縁性樹脂を3〜30質量%含有し、25℃における粘度が1000〜200000mPa・sであることを特徴とする。
薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物中の絶縁性樹脂の濃度が低くても、スクリーン印刷が可能であるほど粘度が高く、加熱処理及び/又は光照射により溶媒は除去されるために、印刷、加熱処理後の膜厚を薄くすることが可能となった。
この薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物(以下、薄膜用インクということがある。)を使用すれば、スクリーン印刷による絶縁性の樹脂の薄膜形成、特に絶縁性の樹脂の薄膜パターンの形成を良好に行うことができる。本明細書において「薄膜」とは、厚みが3μm以下の膜を意味する。
本実施形態にかかる薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物に使用される絶縁性樹脂は、薄膜印刷パターンが基板と良好な密着性を発現するためのバインダー機能および導電パターンを保護する機能を有する成分であって、基板の使用条件においてこれらの機能を有する、後述の溶媒に溶解する絶縁性樹脂であれば特に制限はなく、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれでも使用できる。但し、薄膜印刷をする上では粘度が低い方が適しており、光照射前または加熱前には三次元架橋していない硬化性樹脂プレポリマーで光照射または加熱により三次元架橋構造となる樹脂を用いることが好ましい。このような硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂又はエポキシ樹脂と硬化剤との混合物、ブロックイソシアネート系ウレタン樹脂プレポリマー(例えばオキシム化によりブロックしたブロックイソシアネート等加熱することでイソシアネートを遊離する性質を有するイソシアネート誘導体を使用したもの)、エポキシアクリレート樹脂、アクリル樹脂(多官能アクリレート)、ウレタンアクリレート樹脂、アリル系樹脂(DAP(ジアリルフタレート)、アリルエステル)、不飽和アルキッド樹脂等が挙げられる。絶縁性樹脂として硬化性樹脂を硬化剤と併用する場合、樹脂濃度は樹脂組成物中の硬化性樹脂と硬化剤との総和の含有率を意味する。
上記エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノール−A−型エポキシ樹脂、ビスフェノール−F−型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族多価エポキシ樹脂、脂環族グリシジル型多価エポキシ樹脂等が挙げられる。また、上記エポキシ樹脂にアクリル酸を付加したエポキシアクリレート樹脂を使用してもよい。
ここで、上記エポキシ樹脂用の硬化剤としては、フェノール樹脂、イミダゾール化合物、ジシアンジアミド、酸無水物、ポリアミン化合物のいずれかであるのが好適であり、更にインクの可使時間を考えると、例えばカプセル化されたイミダゾール化合物が好適であり、具体的には旭化成イーマテリアルズ株式会社製のノバキュア(登録商標)等が挙げられる。また、硬化剤として、酸無水物、フェノール樹脂(ノボラック)、ジシアンジアミド、ポリアミンを使用してもよい。
また、上記エポキシ樹脂として、アリルエーテルを過酸化水素によりエポキシ化したハロゲンフリーエポキシ樹脂を使用してもよい。ここで、上記アリルエーテルとしては、例えばビスフェノール−Aジアリルエーテル、ビスフェノール−Fジアリルエーテル、2,6,2’,6’−テトラメチルビスフェノール−Aジアリルエーテル、 2,2’−ジアリルビスフェノール−Aジアリルエーテル、2,2’−ジ−t−ブチルビスフェノール−Aジアリルエーテル、3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル−4,4’−ジアリルエーテル、2,2’−ジイソプロピルビフェノールジアリルエーテル、4,4’−エチリデンビスフェノールジアリルエーテ ル、4,4’−シクロヘキシリデンビスフェノールジアリルエーテル、4,4’−(1−α−メチルベンジリデン)ビスフェノールジアリルエーテル、 4,4’−(3,3,5−トリメチルシクロヘキシリデン)ビスフェノールジアリルエーテル、4,4’−(1−メチル−ベンジリデン)ビスフェノールジアリルエーテルなどが挙げられる。
また、上記エポキシアクリレート樹脂は、前記エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を付加したものであり、この場合の硬化剤(開始剤)は、通常の熱または光ラジカル重合開始剤を使用することが出来る。硬化性樹脂としてアクリル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、アリル系樹脂、不飽和アルキッド樹脂を用いる場合も、熱または光ラジカル硬化剤(開始剤)を用いることが好適である。熱または光ラジカル硬化剤(開始剤)については、後述する。
また、上記ブロックイソシアネート系ウレタン樹脂プレポリマーは、一般的には水酸基とイソシアネート基を有する化合物の反応生成物であり、好ましい水酸基を有する化合物の例としては数平均分子量が500〜2000、より好ましくは800〜1500のポリエーテルポリオール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等)、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオールから選択される少なくとも一種のポリオール、あるいはペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、グリセリンから選択される少なくとも一種のポリオールまたはパラトルエンスルホン酸の、エチレンオキサイド及び/またはプロピレンオキサイド付加物等が挙げられ、好ましいイソシアネート基を有する化合物の例としてはジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、トリレンジイソシアネートから選択される少なくとも一種のジイソシアネートが挙げられる。本実施形態では、上述したように、これらのイソシアネート基がオキシム化等によりブロックされている。このようなブロックイソシアネートは加熱によってブロック剤が脱離してイソシアネートが生成してくるので、ポリオールを含む(存在させる)ことにより、硬化させることが出来る。
本実施形態にかかる薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物(薄膜用インク)に使用される溶媒としては、粘度調整用の溶媒として橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物が使用される。橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物としては、例えばイソボルニルシクロヘキサノール、トリシクロデカンジメタノールまたはヒドロキシジシクロペンタジエンを含む。これらは、橋かけ環骨格を有する炭化水素基が有する複雑な立体構造に加えて水酸基の水素結合により薄膜用インクに適度な粘着性を与える。また、イソボルニル基と水酸基を有する化合物は、揮発温度がそれほど高くないにも拘わらず、高い粘性を有するため、薄膜用インクの高粘度化が実現できる。また、インク溶媒として適当な沸点を示すため、印刷、乾燥終了後、適切な加熱処理及び/又は光照射等により、残渣を低減することができる。
溶媒中の橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物(イソボルニルシクロヘキサノール、トリシクロデカンジメタノールまたはヒドロキシジシクロペンタジエン等)の含有率は、必要に応じて併用する他の溶媒(希釈溶媒)にもよるが、5〜100質量%の範囲であり、より好ましくは20〜100質量%、更に好ましくは50〜100質量%である。上記有機化合物の含有率が5質量%未満であると、薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物(薄膜用インク)が適度な粘度を有することができなくなり印刷したパターンの形状を保持することが出来ない。
溶媒は、イソボルニルシクロヘキサノール、トリシクロデカンジメタノールまたはヒドロキシジシクロペンタジエン等の上記有機化合物と適宜な他の溶媒(希釈溶媒)とを混合して所望の粘度に調整してもよい。
他の溶媒の例としては、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、脂肪族系炭化水素系溶剤および芳香族系炭化水素溶剤が挙げられる。薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物(薄膜用インク)中の各成分を良好に分散する観点から、エタノール、イソプロピルアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール(PGME)、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコール、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、ジヒドロテルピニルモノアセテート、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、エチルラクテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジブチルエーテル、オクタン、トルエンが好ましく、テルピネオール、ジヒドロテルピネオールが特に好ましい。これらの溶媒は単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
本実施形態にかかる薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物には、その特性を阻害しない範囲内で必要に応じて各種添加剤を使用することができる。使用される添加剤としては、印刷性を改良するためのチクソ剤や、樹脂組成物調製時の発泡発生抑制及び調製後の消泡をするための消泡剤等がある。チクソ剤としてはBYK(登録商標)−405、BYK(登録商標)−410(ビックケミー・ジャパン(株)製)、アエロジル(登録商標)200、380、R106(日本アエロジル(株)製)、消泡剤としてはBYK(登録商標)−051、BYK(登録商標)−054(ビックケミー・ジャパン(株)製)等が挙げられる。
以上に述べた絶縁性樹脂は、薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物中に3〜30質量%含有され、溶媒は70質量%以上含有され、添加剤は5質量%以下含有される。
本実施形態にかかる薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物(薄膜用インク)は、上述した成分を、公知の方法で攪拌、混合、加熱、冷却、溶解、分散等を適宜選択して行うことによって製造できる。
本実施形態にかかる薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物(薄膜用インク)の粘度は、スクリーン印刷の場合には、25℃における粘度が1000〜200000mPa・sであり、より好ましくは3000〜100000mPa・sである。
本実施形態にかかる絶縁性の薄膜パターン形成方法は、上記のようにして調製した薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物(薄膜用インク)を使用して、基板上に任意の形状のパターンをスクリーン印刷する工程と、前記パターンに300℃以下の加熱処理及び/又は光を照射する工程と、を有することを特徴とする。
印刷はスクリーン印刷により行う。なお、本明細書における「パターン」としては、基板の全面に塗布したベタパターンも含む。また、用いるスクリーンメッシュは、透過容積の小さいほうが有利なことは言うまでもなく、25cm/cm以下、より好ましくは20cm/cm以下である。25cm/cmよりも大きいと膜厚が厚くなる。また、スクリーンの目があまりに細かいと、線径を細くする必要があるのでスクリーンの強度が不足するし、薄膜用インク中に無機フィラー等が配合されたチクソ剤等の添加剤を含む場合には目詰まりしやすくなる。また、あまりに粗いとパターン印刷が出来ない。そのためにメッシュカウント(1インチにあるメッシュを構成する線(ワイヤ)の数)としては、100から800、より望ましくは200から700である。線径はメッシュカウントにも依存するが、あまりに太いと透過容積が小さくなるし、あまりに細いと強度が低くなり破れやすくなる。そこで、メッシュカウントが500の場合には10から30μm、より好ましくは15から25μmの線径が好ましい。
また、スクリーン版の材質はステンレスが印刷精度の点で好ましく、必要によりカレンダー加工等を行うことも出来る。
またスクリーン版にパターンを形成するための乳剤厚については薄いほうが薄膜印刷を行う上で良いが、あまりに薄いとスクリーンの跡が転写されてしまうので、好ましくは1〜30μm、より好ましくは2〜20μmである。
パターン印刷を行う基板としては、堅くてもよく(剛性)、曲がり易くてもよい(可撓性)。また、着色されていてもよい。基板としては、たとえばガラス基板、アルミナ基板、ガラスエポキシ基板、紙フェノール基板、絶縁樹脂コート金属基板のようなリジット基板や、ポリイミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、アクリルフィルム、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)フィルム、ポリオレフィンフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム、シクロオレフィンコポリマーフィルムのようなフレキシブル基板等の材料が挙げられる。これらは、不透明のものでも良いが、高い光線透過率と低いヘイズ値を有するものであると広い用途に適用が可能でありより好ましい。基板には、更に、回路パターンが形成されていてもよく、この場合には、本実施形態にかかる薄膜用インクにより回路パターンと略同じ形状のパターンで回路パターンを覆うように樹脂薄膜を形成することができるし、全体を覆うようにベタ膜として印刷することも出来る。また基板は多数積層されていてもよい。
薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物(薄膜用インク)の基板への塗布量は、用途により求められる樹脂薄膜の膜厚を勘案して決定される。膜厚は、用途に基づいて選択される。所望の膜厚は、薄膜用インクの塗布量および塗布方法の条件を調整することにより得られる。膜厚は、保護層の強度の観点からは厚いほど良く、部材厚を薄くするためには薄いほど良いことから、これらを総合的に勘案すると、0.05μm以上3μm以下の膜厚が好ましく、0.1μm以上1μm以下の膜厚がより好ましく、0.2μm以上0.8μm以下の膜厚がさらに好ましい。0.05μm未満になると絶縁性を確保することが出来なくなる。
印刷(塗布)した薄膜用インク層は、必要に応じて加熱処理して乾燥させることができる。本明細書において「乾燥」とは溶媒を蒸発・除去することを意味する。乾燥するための加熱温度は、使用する溶媒によっても異なるが、乾燥温度が高すぎると溶媒が蒸発する際に発泡が起こり空孔が生成してしまうために好ましくない。そのため、乾燥温度は120℃以下、より好ましくは100℃以下である。特に最初の乾燥温度は重要であるので、40〜80℃程度から乾燥を開始し必要に応じて段階的に120℃を超えない範囲で昇温することが特に好ましい。粘稠な液体である、橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物(イソボルニルシクロヘキサノール、トリシクロデカンジメタノールまたはヒドロキシジシクロペンタジエン等)は沸点が高く、上記有機化合物よりも低沸点の希釈溶媒が共存する場合、低沸点の希釈溶媒が優先的に蒸発・除去されることになる。そのため乾燥により分散媒の粘度は上昇する方向となり、乾燥時の導電パターンの崩れが抑制される。
上記薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物(薄膜用インク)により樹脂薄膜のパターンを形成するには、上記薄膜用インクを使用してスクリーン印刷等により基板上に任意の形状でパターンを印刷し、パターンを300℃以下の加熱処理及び/又はパターンに光を照射する。
加熱処理は80℃から300℃の範囲での加熱処理が好ましく、より好ましくは100℃から200℃である。80℃よりも低いと、橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物を蒸発・除去するのにあまりに長時間を要すようになる。300℃より高いと使用できる基板に制約を受け、また部材等へのダメージを受ける場合があるし、より低い温度のほうが、使用基板、部材の自由度やエネルギー的に好ましいことは言うまでもない。時間についても処理温度によって必要な時間が異なってくるが、より短いほうが部材等へのダメージやエネルギー的に有利なことは言うまでもない。
また、特にラジカル重合により硬化する硬化性樹脂系の場合には酸素により阻害を受けるので、窒素ガス、アルゴンガスのような不活性雰囲気で処理することが望ましい。
熱硬化性樹脂を使用する場合には熱重合開始剤を併用する。熱重合開始剤としては通常の熱ラジカル重合開始剤が好ましく使用できる。熱重合開始剤の具体例としては特に制限されず、公知のものを広く使用することができる。具体例としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系、ベンゾイルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−へキシルパーオキシイソプロピルモノカ−ボネート、ジラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカ−ボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカ−ボネートおよび2,2−ジ(4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキシル)プロパン、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等の過酸化物系が挙げられる。これらを単独で又は混合して使用することができる。重合開始剤は、揮発性や昇華性の低いものが好ましく、モノマーの総モル数に対して0.1モル%〜30モル%の範囲で配合されることが望ましい。
加熱装置についてはホットプレート、熱風循環恒温槽、IR炉等を使用することができ、雰囲気も空気から必要に応じて不活性ガス雰囲気、還元性ガス雰囲気で実施することができる。なお、前述の乾燥工程と加熱工程とを区別することなく同時に、または連続して温度プロファイルを制御し実施することもできる。
また上記加熱処理の代わりに、エポキシアクリレート樹脂、アクリル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、アリル系樹脂、不飽和アルキッド樹脂の場合に、電子線や光重合開始剤を用いて光照射により硬化することも出来る。光重合開始剤は一般にはUV光から可視光によりラジカルを発生する光重合開始剤を選択することが出来る。光重合開始剤の具体例としては特に制限されず、公知のものを広く使用することができる。好ましい具体例としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2'−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オンなどの重合開始剤、ヘキサアリールビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物、アミノアセトフェノン系化合物、増感色素と有機ホウ素塩系化合物の組み合わせ、キノン系化合物、チタノセン系化合物、オキサジアゾール系化合物、グリオキシエステル系化合物、ビスアシルホスフィンオキサイド系化合物などが挙げられる。これらを単独で又は混合して使用することができる。重合開始剤の混合割合は、樹脂成分(樹脂と硬化剤との総和)100質量部に対して、0.2〜10質量部であり、更に好ましくは0.5〜7質量部であり、特に好ましくは1〜5質量部である。割合が0.2質量部より少ないと硬化性が低くなる傾向があり、10質量部を超えると硬化物の物性が低下する傾向がある。
照射するUV光または可視光としては使用する開始剤によっても異なるが、一般に250〜450nm、より好ましくは300nm〜400nm、強度は10〜2000mJ/cm、より好ましくは30〜1000mJ/cmの範囲から選択することが望ましい。
以上のようにして得られた樹脂薄膜は、JIS K5600−5−4に従ってガラス基板上に1±0.5μmの厚さで硬化後の鉛筆硬度がHまたはそれより硬くなるのが好適である。また、旧JIS K5400に従ってガラス基板上に形成後の碁盤目剥離試験により測定した密着性は図に示した判定法で8点以上であることが好ましく、9点以上であることがより好ましく、10点であることがさらに好ましい。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。なお、以下の実施例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
<参考例>
・ビスフェノール−A−グリシジルエーテルの合成
2000mlのナス型フラスコに、ビスフェノール−A(三井化学株式会社製)148.4g(0.650mol)、50%含水5%−Pd/C−STDタイプ(エヌ・イーケムキャット株式会社製)1.38g(0.650mmol)、トリフェニルホスフィン(北興化学株式会社製)1.639g(6.50mmol)、炭酸カリウム(日本曹達株式会社製)189g(1.37mol)、酢酸アリル(昭和電工株式会社製)143g(1.43mol)、及びイソプロパノール64.1gを入れ、窒素ガス雰囲気中、85℃で8時間反応させた。反応後、一部サンプリングし、酢酸エチルで希釈後、ガスクロマトグラフィーによる分析で、ビスフェノール−A−ジアリルエーテル対モノアリルエーテルの比率が98:2までになっていることを確認した。
この後、反応液にトルエン200gを加え、Pd/Cと析出した固体を濾過により除き、エバポレーターにより、イソプロパノールとトルエンを留去した。この反応、後処理操作を4回繰り返した後、分子蒸留装置(大科工業株式会社製)により、留出物493g(単離収率61.7%、ジアリルエーテル98.1%、残りはモノアリルエーテル)、非留出物245g(ジアリルエーテル96.5%)を得た。
1L4径ナス型フラスコに上記操作により得られたビスフェノール−A−ジアリルエーテル(50.05g、162.3mmol)、アセトニトリル(26.63g、648.7mmol)、エタノール(265.1g、5754.2mmol)を量りとった(アセトニトリル濃度9.9mol%、pH=8.2)。pH=9を下回らないように飽和水酸化カリウム水溶液(KOH/HO=110mg/100mL)を加えながら45%過酸化水素水(53.92g、713.5mmol)を100mL滴下漏斗により2時間かけて滴下した。反応温度が30℃を超えないよう飽和水酸化カリウム水溶液を滴下しpHを2時間かけて(過酸化水素水滴下終了時点から2時間)10.5に到達させ、pHを10.5に制御しながらさらに2時間攪拌した。50mL滴下漏斗にアセトニトリル(13.31g、324.2mmol)を量りとり、2時間かけて滴下した。これと同時に、45%過酸化水素水(53.92g、713.5 mmol)を100mL滴下漏斗により4時間かけて滴下(この間の4時間は反応温度が30℃を超えないようにpHを10〜10.5に保持)し、さらにpHを10.5に制御しながら4時間攪拌した。反応液に、純水(100g)を加え希釈し、減圧下、溶媒留去した。残渣を酢酸エチル(100g)により抽出後、再び純水(100g)を加え、分液操作を行った。得られた溶液をガスクロマトグラフィーにて測定したところ、原料であるビスフェノールA型ジアリルエーテルの転化率は100%であり、ジエポキシモノマーであるビスフェノールA型ジグリシジルエーテルが87.7%、モノグリシジルエーテルが5.1%であることを確認した。
エバポレーターにより酢酸エチルを留去し、目的とするエポキシ化生成物を得た。このものの塩素原子濃度は6質量ppm、全臭素原子濃度は1質量ppm未満で、エポキシ当量は178g/eq.あった。
<実施例1>
表1に示すように、参考例1で合成したビスフェノール−A−グリシジルエーテル5.80g、溶媒としてテルソルブ MTPH(日本テルペン化学(株)製、イソボルニルシクロヘキサノール)44.0g、アエロジル380(日本アエロジル(株)製)1.03g、ノバキュア(登録商標)HX−3722(エポキシ樹脂硬化剤 旭化成イーマテリアル(株)製)1.93gを加え、遊星型真空攪拌装置(ARV−310、シンキー社製)にて最大攪拌速度2000rpmで30分程度混合して、樹脂濃度(表1中の樹脂と硬化剤の総和の樹脂組成物全体に対する割合)が約15質量%の絶縁性樹脂組成物サンプルを調製した。
<比較例1>
表1に示すように、参考例1で合成したビスフェノール−A−グリシジルエーテル25.60g、溶媒としてジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート10.3g、アエロジル380(日本アエロジル(株)製)1.33g、ノバキュア(登録商標)HX−3722(エポキシ樹脂硬化剤 旭化成イーマテリアル(株)製)8.53gを加え、実施例1と同様にして混合して絶縁性樹脂組成物サンプルを調製した。
<実施例2,3>
表1に示すように、配合組成を変更した以外は実施例1同様に樹脂濃度(表1中の樹脂と硬化剤の総和の樹脂組成物全体に対する割合)が約20質量%(実施例2)および約10質量%(実施例3)の絶縁性樹脂組成物サンプルを各々調製した。
<比較例2>
表1に示すように、配合組成を変更した以外は実施例1同様に樹脂濃度(表1中の樹脂と硬化剤の総和の樹脂組成物全体に対する割合)が約2質量%の絶縁性樹脂組成物サンプルを調製した。
<実施例4>
表1に示すように、エポキシ樹脂(ビスフェノール−A−グリシジルエーテル及びノバキュア(登録商標)HX−3722)の代わりにエポキシアクリレート樹脂であるリポキシ(登録商標)SP−1509(昭和電工(株)製)を使用し、樹脂濃度(表1中の樹脂と硬化剤の総和の樹脂組成物全体に対する割合)が約15質量%の絶縁性樹脂組成物サンプルを調製した。
<実施例5,6>
表1に示すように、溶媒組成を変更した以外は実施例3同様に樹脂濃度(表1中の樹脂と硬化剤の総和の樹脂組成物全体に対する割合)が約10質量%の絶縁性樹脂組成物サンプルを各々調製した。
<粘度測定>
ブルックフィールド社製B型粘度計DV−II+Proを用いて絶縁性樹脂組成物(インク)の粘度を25℃にて測定した。なお、粘度が10000mPa・sを超える場合はロータ番号52を、10000mPa・s以下の場合はロータ番号40を、各々用いて測定した。結果を表2に示す。
<絶縁性樹脂組成物(インク)の印刷>
スクリーン版としてメッシュカウント640で線径15μmΦ カレンダー加工品のメッシュを用いて、乳剤IC−10000(ムラカミ社製)を用いて膜厚5μmで硬膜処理して作製した2cm角のパターンを有するスクリーン版を用いて印刷した。なお、基材は15cm角のガラス板を用いた。上記の通り調製した絶縁性組成物(インク)を上記スクリーン版を用いて2cm角のパターンを基材表面に印刷した後、予備乾燥をせずに、140℃で60分間熱風乾燥オーブンにて加熱処理して薄膜絶縁パターンを形成した。
<薄膜絶縁パターンの膜厚測定>
日立ハイテク株式会社製 FE−SEM S−5200により3点測定し、その平均値を求めた。結果を表2に示す。
<碁盤目剥離試験>
ガラス基板上に1±0.5μmの厚さで形成した上記実施例1〜6の薄膜絶縁パターンの硬化後の碁盤目剥離試験を行った。新しい刃を付けたカッターナイフを用いて1mm間隔で切込みを上記薄膜絶縁パターンに11本入れた後、90°向きを変えてさらに11本引いて100個の1mm角のマス目を形成した。カットした印刷面に付着するようにセロハン粘着テープをはりつけ、セロハン粘着テープ上を消しゴムでこすって塗膜にテープを付着させた。テープを付着させてから1〜2分後にテープの端を持って印刷面に直角に保ち、瞬間的にひきはがして、旧JIS K5400に従って図1に示す基準で判定した。結果を表2に示す。比較例1は厚さが1±0.5μmの薄膜を形成することができなかったので、厚み12μmでの試験結果を参考値として示した。
<鉛筆硬度>
JIS K5600−5−4に従ってガラス基板上に1±0.5μmの厚さで形成した上記実施例1〜6の薄膜絶縁パターンの硬化後の鉛筆硬度を測定した。結果を表2に示す。比較例1は厚さが1±0.5μmの薄膜を形成することができなかったので、厚み12μmでの測定結果を参考値として示した。
表2に示されるように、実施例1〜6では、いずれも絶縁性樹脂組成物の粘度が本発明の範囲(1000〜200000mPa・s)に入っており、薄膜絶縁パターンの膜厚が0.6〜1.3μm(3μm以下)とすることができた。また、碁盤目剥離試験の結果が10点となっている。また、鉛筆硬度は、Hまたはそれより硬かった(2H)。
これに対して、比較例1では、溶媒としてジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートを使用したために、一例としてスクリーン印刷に適した粘度にする(4600mPa・s)ために樹脂濃度を約75質量%とした。この結果、碁盤目剥離試験の結果は10点、鉛筆硬度は2Hとなったが、薄膜絶縁パターンの膜厚が12μmとなり、薄膜の形成が困難となった。
また、比較例2では、樹脂濃度が約2質量%となり、本発明の下限値である3質量%未満となったため、印刷後の薄膜絶縁パターンの一部にかすれが発生し、良好な印刷が困難であった。

Claims (10)

  1. 絶縁性樹脂及び溶媒を含み、前記溶媒中の、橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物の含有率が5〜100質量%であり、前記絶縁性樹脂を3〜30質量%含有し、25℃における粘度が1000〜200000mPa・sであることを特徴とする薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物。
  2. 前記橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物が、イソボルニルシクロヘキサノール、トリシクロデカンジメタノールまたはヒドロキシジシクロペンタジエンのいずれかである請求項1に記載の薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物。
  3. ガラス基板上に1±0.5μmの厚さで形成後の薄膜の鉛筆硬度がHまたはそれより硬く、ガラス基板上に1±0.5μmの厚さで薄膜形成後の碁盤目剥離試験の結果、密着性が碁盤目剥離試験で8点以上である、請求項1又は2に記載の薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物。
  4. 前記絶縁性樹脂が、エポキシ樹脂又はエポキシ樹脂と硬化剤との混合物、ブロックイソシアネート系ウレタン樹脂プレポリマー、エポキシアクリレート樹脂、アクリル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、アリル系樹脂、不飽和アルキッド樹脂のいずれかである請求項1から3のいずれか一項に記載の薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物。
  5. 前記エポキシ樹脂の硬化剤がフェノール樹脂、イミダゾール化合物、ジシアンジアミド、酸無水物、ポリアミン化合物のいずれかである請求項4に記載の薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物。
  6. 前記イミダゾール化合物が、カプセル化されたイミダゾール化合物である請求項5に記載の薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物。
  7. 前記エポキシアクリレート樹脂、アクリル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、アリル系樹脂、不飽和アルキッド樹脂が、熱または光ラジカル硬化剤を含む請求項4に記載の薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物。
  8. 前記ブロックイソシアネート系ウレタン樹脂プレポリマーがポリオールを含む請求項4に記載の薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物。
  9. 前記絶縁性樹脂が、アリルエーテルを過酸化水素によりエポキシ化したハロゲンフリーエポキシ樹脂である請求項1から3のいずれか一項に記載の薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の薄膜印刷用絶縁性樹脂組成物により、基板上に任意の形状のパターンをスクリーン印刷する工程と、
    前記パターンに300℃以下の加熱処理及び/又はパターンに光を照射する工程と、
    を有することを特徴とする薄膜パターンの製造方法。
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