JP2016064851A - プリフォームの殺菌方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】過酸化水素によるプリフォームの殺菌効果を高める。
【解決手段】ポリエチレンテレフタレートを主体とする材料からなるプリフォームの開口部を通過可能な電極に、コロナ放電が発生する電圧を印加する電圧印加ステップと、上記電圧が印加された電極を上記開口部から上記プリフォーム内に挿入する挿入ステップと、上記電極からのコロナ放電の態様が変化するまで、上記電極を上記プリフォームの底部に近づけて底部内面を処理する底部処理ステップとを含むコロナ放電処理を上記プリフォームの内面に対して行った後、過酸化水素水のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を上記プリフォームに吹き付ける過酸化水素供給ステップを含む殺菌処理を上記プリフォームに対して行う。
【選択図】図1
【解決手段】ポリエチレンテレフタレートを主体とする材料からなるプリフォームの開口部を通過可能な電極に、コロナ放電が発生する電圧を印加する電圧印加ステップと、上記電圧が印加された電極を上記開口部から上記プリフォーム内に挿入する挿入ステップと、上記電極からのコロナ放電の態様が変化するまで、上記電極を上記プリフォームの底部に近づけて底部内面を処理する底部処理ステップとを含むコロナ放電処理を上記プリフォームの内面に対して行った後、過酸化水素水のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を上記プリフォームに吹き付ける過酸化水素供給ステップを含む殺菌処理を上記プリフォームに対して行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、プリフォームを殺菌する方法に関する。
従来、PET(ポリエチレンテレフタレート)製のプリフォームに過酸化水素等の殺菌剤をプリフォームに吹き付けて殺菌処理し、しかる後、プリフォームを成形温度まで加熱したうえで、このプリフォームをブロー成形機によってボトルに成形し、次に、このボトルに飲料を充填し、キャッピングして無菌包装体としている(例えば、特許文献1、2参照。)。
しかしながら、従来の殺菌方法によれば、殺菌剤がプリフォームの表面にむらなく万遍に付着しない場合が生じている。殺菌剤がプリフォームの表面に均一な被膜となって付着しない場合は、プリフォームひいてはこのプリフォームから作られるボトル等の容器の表面に殺菌不良を生じるおそれがある。また、成形後のボトルに白化などの不良が発生するおそれがある。
殺菌剤のミスト等の流量を増やせば、殺菌剤がプリフォームの表面にむらなく付着し、殺菌効果が向上するが、それでは殺菌剤の使用量が増大し、殺菌剤の除去にエネルギーと時間を要し、これらが不足するとプリフォームひいてはこのプリフォームから作られるボトル等の容器に殺菌剤が残留するという問題を生じる。また、結果として殺菌処理のための時間が長くなるという問題を生じる。
したがって、本発明はこのような問題点を解決することをその目的とする。
本発明は、上記問題点を解決するため、次のような構成を採用する。
すなわち、請求項1に係る発明は、ポリエチレンテレフタレート(PET)を主体とする材料からなるプリフォームの開口部を通過可能な電極に、コロナ放電が発生する電圧を印加する電圧印加ステップと、上記電圧が印加された電極を上記開口部から上記プリフォーム内に挿入する挿入ステップと、上記電極からのコロナ放電の態様が変化するまで、上記電極を上記プリフォームの底部に近づけて底部内面を処理する底部処理ステップとを含むコロナ放電処理を上記プリフォームの内面に対して行った後、過酸化水素水のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を上記プリフォームに吹き付ける過酸化水素供給ステップを含む殺菌処理を上記プリフォームに対して行うプリフォームの殺菌方法を採用する。
請求項2に記載されるように、請求項1に記載のプリフォームの殺菌方法において、プリフォームの外部の少なくとも一部に、接地された導電体を設けてコロナ放電処理を行うようにすることも可能である。
請求項3に記載されるように、請求項2に記載のプリフォームの殺菌方法において、プリフォームと導電体との間に絶縁体を設けてコロナ放電処理を行うようにすることも可能である。
請求項4に記載されるように、請求項3に記載のプリフォームの殺菌方法において、絶縁体をプリフォームの開口部方向に導電体より突出させてコロナ放電処理を行うようにすることも可能である。
請求項5に記載されるように、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のプリフォームの殺菌方法において、プリフォームの開口部方向の中心軸の回りで電極とプリフォームとを相対的に回転させながら、電極をプリフォームの底部内面に近づけてコロナ放電処理を行うようにすることも可能である。
請求項6に記載されるように、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のプリフォームの殺菌方法において、プリフォームの表面の水に対する接触角が75度以下になるようにコロナ放電処理を行うことも可能である。
請求項7に記載されるように、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のプリフォームの殺菌方法において、プリフォーム内に熱風を吹き込むとともに、プリフォームの厚肉部分にプリフォーム外から熱風を吹き付けることによりプリフォームを予備加熱したうえで、過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を上記プリフォームに吹き付けることも可能である。
請求項8に記載されるように、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のプリフォームの殺菌方法において、過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物は、過酸化水素水と無菌エアとを二流体ノズルから気化器内に噴射することにより生成することも可能である。
請求項1に係る発明によれば、ポリエチレンテレフタレート(PET)を主体とする材料からなるプリフォームの開口部を通過可能な電極に、コロナ放電が発生する電圧を印加する電圧印加ステップと、上記電圧が印加された電極を上記開口部から上記プリフォーム内に挿入する挿入ステップと、上記電極からのコロナ放電の態様が変化するまで、上記電極を上記プリフォームの底部に近づけて底部内面を処理する底部処理ステップとを含むコロナ放電処理を上記プリフォームの内面に対して行った後、過酸化水素水のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を上記プリフォームに吹き付ける過酸化水素供給ステップを含む殺菌処理を上記プリフォームに対して行うプリフォームの殺菌方法であるから、プリフォームの開口部を通過させた電極を、プリフォームの内面の底部まで近づけて、コロナ放電の態様を変化させて、プリフォームの底部までプリフォーム内部全体を効率良く改質できる。さらに、アルゴンのような特別な気体を供給する必要が無く、コストの軽減を図ることができる。また、プリフォームの内面の底部に沿った放電が生じるまで、電極を、前記プリフォームの内面の底部に更に近づけるので、プリフォームの底部の内面全体が改質され易くなる。また、底部がより短時間で改質される。
請求項2に記載されるように、請求項1に記載のプリフォームの殺菌方法において、プリフォームの外部の少なくとも一部に、接地された導電体を設けてコロナ放電処理を行うようにした場合は、電極から、プリフォームに向かう放電の指向性が向上して、プリフォームの内面を効率的に改質させることができる。
なお、電気的特性及び電極形状の変更により、導電接地体を有しない状態でも、コロナ処理を行うことは可能である。
請求項3に記載されるように、請求項2に記載のプリフォームの殺菌方法において、プリフォームと導電体との間に絶縁体を設けてコロナ放電処理を行うようにした場合は、電極からの放電が安定し、均質な改質がし易くなる。
請求項4に記載されるように、請求項3に記載の容器の殺菌方法において、絶縁体をプリフォームの開口部方向に導電体より突出させてコロナ放電処理を行うようにした場合は、プリフォームの開口部の最上部からプリフォームの内面のすべてについて、電極の安定放電が確保されることになる。
請求項5に記載されるように、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のプリフォームの殺菌方法において、プリフォームの開口部方向の中心軸の回りで電極とプリフォームとを相対的に回転させながら、電極をプリフォームの底部内面に近づけてコロナ放電処理を行うようにした場合は、均一に表面処理を行うことができる。
請求項6に記載されるように、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のプリフォームの殺菌方法において、プリフォームの表面の水に対する接触角が75度以下になるようにコロナ放電処理を行うようにした場合は、プリフォームの内表面の濡れ性が向上し、これにより内表面の殺菌効果を一層高めることができる。
請求項7に記載されるように、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のプリフォームの殺菌方法において、プリフォーム内に熱風を吹き込むとともに、プリフォームの厚肉部分にプリフォーム外から熱風を吹き付けることによりプリフォームを予備加熱したうえで、過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を上記プリフォームに吹き付けるようにした場合は、プリフォームの全体を均一に熱したうえで過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を上記プリフォームに吹き付けるので、プリフォームを効果的に殺菌することができる。
請求項8に記載されるように、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のプリフォームの殺菌方法において、過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物は、過酸化水素水と無菌エアとを二流体ノズルから気化器内に噴射することにより生成するようにした場合は、過酸化水素の微細なミストが生成され、このミストがコロナ放電処理により改質されたプリフォームの表面に付着することから、プリフォームの表面に薄い均質な過酸化水素水の被膜が形成される。従って、殺菌効果が向上する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<実施の形態1>
まず、ボトルに成形する前のプリフォームに対してコロナ放電処理を行うための装置の構成および概要機能について、図1から図3を用いて説明する。
まず、ボトルに成形する前のプリフォームに対してコロナ放電処理を行うための装置の構成および概要機能について、図1から図3を用いて説明する。
ここで、プリフォームとは、容器であるボトルに成形する前の予備成形体である。
図1に示すように、コロナ放電処理装置10は、プリフォームの開口部を通過可能な電極11と、接地されたアース部12と、電極11にコロナ放電が発生する電圧を印加する電源部13と、電極11をプリフォームPの内部に挿入させる駆動部14と、プリフォームPにアース部12を被せる駆動部15と、駆動部14および駆動部15の動きを制御する制御部16と、を備えている。
コロナ放電処理装置10は、プリフォームPの内面をコロナ放電により改質させる。例えば、コロナ放電により電極11から放出された電子は、電界中で加速され大気中の電子や分子と衝突することにより、励起や解離・イオン化を起こす。そして、イオン化された原子や分子からも電子が放出される。電子が、樹脂の表面層に達し、高分子結合の主鎖や側鎖を切り離す。このように切断された高分子表層は、化学的にラジカルな状態となる。そして、気相中の酸素ラジカルやオゾン等が、主鎖や側鎖と再結合することにより、水酸基、カルボニル基等の極性官能基が導入され、樹脂の表面層に親水性が付与されて、濡れ性が向上する。すなわち、樹脂の表面が改質される。
プリフォームPは、保持部17により、コロナ放電処理装置10の所定位置に保持される。
ここで、プリフォームPは、図2に示すように、試験管の形状を呈し、胴部p1と、胴部p1の底を閉じる底部p2と、底部p2に対向する側に設けられた少なくとも1つの開口部p3とを有する。
プリフォームPの胴部p1の形状は、例えば、略円筒形である。プリフォームPの胴部p1の形状として、例えば、角筒形等その他の形状であってもよい。
管状の開口部p3には、外側に雄ネジが形成される。図9(J)に示すように、開口部p3の雌ネジにはキャップCの雌ネジが螺合可能である。雌雄ネジの螺合によって、プリフォームPから作られるボトルBが塞がれる。また、開口部p3の外側には、サポートリングp4がフランジ状に形成される。このサポートリングp4に上記保持部17が掛けられることにより、プリフォームP又はボトルBが保持部17によって吊下げられる。
プリフォームPの材質としては、ポリエチレンテレフタレートを主体とするものであり、この樹脂単層で形成される。または、ポリアミドやポリグリーコール酸とポリエチレンテレフタレートとの混合物又はこれらの多層構成であってもかまわない。このプリフォームPにより形成されるボトルBの大きさは、例えば500mL容量とすることができる。
電極11は、図3に示すように、電極放電部11aと、電極支柱11bとを有する。
電極11は、ステンレス等の金属製の導電体である。電極11は、プリフォームPの開口部を通過可能な形状および大きさで、かつ、プリフォームPの内面の底部まで近接できる長さを有する。例えば、電極放電部11aが、プリフォームPの開口部p3の内径より小さい円板形状で、電極支柱11bが、プリフォームPの内面の底部p2まで近接できる長さを有する。
アース部12(接地された導電体の一例)は、ステンレス等の金属製の導電体である導電部12aと、樹脂等の絶縁部12bと、を有する。また、導電体の一例として、ステンレス、鉄、銅、真鍮、アルミニウム、金メッキを施した金属、カーボン、導電性ポリマ等が挙げられる。
導電部12a(ボトルの外部の少なくとも一部に、接地された導電体の一例)は、底部を有し、プリフォームPの底部p2および胴部p1を覆う形状である。例えば、プリフォームPの胴部p1が円筒形である場合、導電部12aは、プリフォームPより大きい円筒形である。また、導電部12aは、接地されている。
絶縁部12b(ボトルと導電体との間の絶縁体の一例)は、樹脂製で所定の厚みを有し、プリフォームPと導電部12aとの間に存在し、スペーサの機能を有する。例えば、絶縁部12bは、底部を有し、絶縁部12bの内側が、プリフォームPを挿入できる形状で、かつ、外側が導電部12aに収まる形状である。絶縁部12bは、その外周面の一部と底部とにおいて導電部12aと接している。
絶縁部12bの材質の一例として、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。
また、絶縁部12bは、プリフォームPの開口方向に導電部12aより突出している。すなわち、絶縁部12b長手方向の長さ(深さ)が、プリフォームPの高さより長い。
また、導電部12aの長手方向の長さ(深さ)は、絶縁部12bが存在する状態で、プリフォームPの開口部p3の高さと同じぐらいになることが好ましい。
電源部13は、定電圧、定電流、または、定電力で、高電圧を発生させる電源である。電源部13は、商用電源の周波数を上げる周波数変換を行うコンバータ、コロナ放電が発生する電圧まで昇圧する高電圧トランス等を有する。電源部13は、電極11にコロナ放電が発生する高電圧を印加する。
駆動部14(駆動手段の一例)は、サーボモータ等のモータを有する。駆動部14は、電極11に連結されている。図2に示すように、駆動部14は、電極11を、プリフォームPの開口部を通過させてプリフォームP内に挿入する駆動を行う。そして、駆動部14は、プリフォームPの内面の底部に近づけ、プリフォームPから抜く駆動を行う。なお、駆動部14は、電極11の長軸方向(プリフォームPの開口方向)を軸として電極11を回転させながら、挿入または抜く動作を行ってもよい。
駆動部15(駆動手段の一例)は、サーボモータ等のモータを有する。駆動部15は、アース部12の底部に連結されている。図2に示すように、駆動部15は、プリフォームPをその底部から覆うように、アース部12を駆動する。放電処理後に、駆動部15は、プリフォームPからアース部12を外すように、アース部12を駆動する。なお、駆動部15は、プリフォームPがセットされたアース部12を、プリフォームPと共に、電極11の長軸方向(プリフォームPの開口方向)を軸として回転させてもよい。
制御部16は、CPU(Central Processing Unit)とメモリとを有する。CPUは、メモリに記憶されたプログラムに基づき、電源部13のオンオフおよび電圧等を制御し、駆動部14および駆動部15の駆動を制御する。また、制御部16は、保持部17の動作を制御してもよい。
次に、コロナ放電処理装置10のプリフォームPの表面処理の動作について、図4から図5Eを用いて説明する。
図4に示すように、プリフォームPがコロナ放電処理装置10にセットされる(ステップS1)。具体的には、プリフォームPの搬送装置(図示せず)が、プリフォームPをコロナ放電処理装置10に搬送する。
図2に示すように、コロナ放電処理装置10の所定位置に、保持部17により保持されたプリフォームPがセットされる。コロナ放電処理装置10は、プリフォームPが所定位置にセットされたか、図示しないセンサ等により確認する。
そして、コロナ放電処理装置10の制御部16の制御により、駆動部15が、プリフォームPの底部p2からプリフォームPをアース部12に収納するように、プリフォームPの開口方向にアース部12を駆動させる。そして、図5Aに示すように、プリフォームPが、アース部12に収納される。この時プリフォームPは保持部17に保持されているが、図示を省略する。
次に、コロナ放電処理装置10は、電極11に電圧を印加する(ステップS2)。
具体的には、コロナ放電処理装置10の制御部16の制御により、電源部13が、電極11の電極放電部11aから空気中にコロナ放電が発生するように、電極11に電圧を印加する。図5Aに示すように、電極放電部11aの円板の円周部分から、コロナ放電C1が発生する。電極放電部11aが、アース部12の導電部12aから離れているため、コロナ放電C1は、指向性が弱いコロナ放電の放電態様である。
次に、コロナ放電処理装置10は、電極11の挿入動作を開始する(ステップS3)。
具体的には、制御部16の制御により、電極11の駆動部14は、コロナ放電を発生している電極11の挿入動作を開始する。なお、駆動部14は、電極11を回転させながら挿入してもよい。または、駆動部15が、プリフォームPと共にアース部12を回転させて、プリフォームPと電極11とを相対的に回転させるようにしてもよい。
次に、電極放電部11aが導電部12aに近づくと、導電部12aの方向へ指向性が増加したコロナ放電に、放電態様が変化する。そして、図5Bに示すように、電極放電部11aが、プリフォームPの開口部p3に入ると、電極放電部11aの円周部分から、指向性が強いコロナ放電C2が発生する。コロナ放電C2は、指向性が強いコロナ放電の放電態様である。そして、電極放電部11aが、プリフォームPの開口部p3の細い内径部分を通過して行くにつれて、開口部p3の内径部分の表面が、コロナ放電C2により改質されて行く。
なお、プリフォームPの開口部p3の内径部分の表面と、電極放電部11aの円周部分との距離が近いので、駆動部14は、電極放電部11aを早めに通過させてもよい。
図5Cに示すように、駆動部14が電極11をプリフォームPの内部にさらに挿入する。電極11がプリフォームPの底方向へと挿入されるにつれて、プリフォームPの胴部p1の内面が、コロナ放電C2により順に改質されて行く。
次に、コロナ放電処理装置10は、電極11をプリフォームPの底面まで近づけ、プリフォームPの底部p2の内面を処理する(ステップS4)。
具体的には、制御部16の制御により、電極11の駆動部14は、電極放電部11aをプリフォームPの内面の底部p2に近づける。
図5Dに示すように、電極放電部11aが、プリフォームPの内面の底部p2に近づくと、電極放電部11aの円面部分(導電部12aの底面に対向した面)から、面放電のコロナ放電C3が発生する。電極放電部11aの円周部分とアース部12の導電部12aとのインピーダンスより、電極放電部11aの面部分とアース部12の導電部12aとのインピーダンスが低くなるため、電極放電部11aの面部分から、面放電のコロナ放電C3(プリフォームPの内面の底部p2の処理用の放電の一例)が発生する。すなわち、コロナ放電C2からコロナ放電C3にコロナ放電の態様が変化する。
面放電のコロナ放電C3により、プリフォームPの内面の底部p2が改質され始める。
なお、駆動部14または駆動部15は、プリフォームPの開口方向を軸として、電極11とプリフォームPとを相対的に回転させながら、電極11をプリフォームPの内面の底部p2に近づけてもよい。
さらに、電極放電部11aをプリフォームPの内面の底部p2に近づけると、図5Eに示すように、コロナ放電C3から放電C4(プリフォームPの内面の底部p2の処理用の放電の一例)にコロナ放電の態様が変化する。放電C4は、底部p2の内面に沿った沿面放電である。電極放電部11aの面部分から放出したコロナ放電が、プリフォームPの内面の底部p2に沿って、底部p2の内面全体に広がるような放電が発生する。放電C4により、底部p2の内面全体が改質され易くなる。
次に、コロナ放電処理装置10は、電極11を抜く動作を開始する(ステップS5)。具体的には、制御部16の制御により、電極11の駆動部14は、コロナ放電を発生している電極11を抜く動作を開始する。電極11を抜くにつれて、放電の態様が、放電C4からコロナ放電C3に代わり、さらに、コロナ放電C2に変化する。電極11を抜く動作においても、プリフォームPの内面が改質されて行く。なお、駆動部14は、電極11を回転させながら、電極11を抜いてもよい。また、電圧の印加を止めて、電極11を抜く動作が行われてもよい。
次に、コロナ放電処理装置10は、電圧の印加を止める(ステップS6)。
具体的には、電極11の位置が、図5Aに示すような位置に来たとき、制御部16の制御により、電源部13が、電極11への電圧の印加を止め、コロナ放電の発生を止める。
なお、プリフォームPの開口部p3の内径部分は、電極放電部11aの円周部分との距離が近く、改質され易いので、電極11の位置が、図5Bに示すような位置に来たとき、電源部13が、電極11への電圧の印加を止めてもよい。
次に、コロナ放電処理装置10は、プリフォームPを外す(ステップS7)。
制御部16の制御により、駆動部14が、アース部12に収納されているプリフォームPを外すように、アース部12を駆動する。コロナ放電処理装置10の定位置から、保持部17により保持されたプリフォームPが外され、搬送装置が、プリフォームPを次の工程の位置まで搬送する。
以上、本実施形態によれば、プリフォームPの開口部p3を通過させた電極11を、プリフォームPの内面の底部p2まで近づけて、コロナ放電の態様を変化させて、プリフォームPの底部p2まで効率良く処理しているので、効率良くプリフォームPの内部全体を改質できる。さらに、アルゴンのような特別な気体を供給する必要が無く、通常の大気中のコロナ放電であるので、コストの軽減を図ることができる。
また、プリフォームPの内面の底部p2に沿った放電C4が生じるまで、電極11を、プリフォームPの内面の底部p2に更に近づける場合、底部p2の内面全体が改質され易くなる。また、底部p2がより短時間で、改質される。
また、プリフォームPの外部の少なくとも一部に、接地された導電部12a(導電体の一例)を有する場合、電極放電部11aから、プリフォームPに向かう放電の指向性が向上して、プリフォームPの内面を効率的に改質させることができる。
また、プリフォームPと導電部12aとの間に絶縁部12b(絶縁体の一例)を有する場合、電極放電部11aからの放電が安定し、均質な改質がし易くなる。
また、絶縁部12b(絶縁体の一例)が、プリフォームPの開口方向に導電部12a(導電体の一例)より突出している場合は、プリフォームPの開口部p3の最上部からプリフォームPの内面すべてに、電極11からの安定した放電が確保されるので、適正な表面処理を行うことができる。
また、プリフォームPの開口方向を軸として、電極11とプリフォームPとを相対的に回転させながら、電極11をプリフォームPの内面の底部p2に近づける場合、均一性がより向上した表面処理を行うことができる。
以上のようなコロナ放電処理が施されることにより、プリフォームPの内面はその濡れ性が向上するように改質される。具体的には、例えばコロナ放電処理前は水に対する接触角が大体80度であったものが、大体75度以下になるように改質される。
上記の如くコロナ放電処理により内面が改質処理されたプリフォームPは、同様に改質処理成形された他の多数のプリフォームPとともにコンテナ等に収納され保管された後、あるいは、直ちに次に述べるような殺菌処理に付される。
すなわち、図7(A)に示すように、プリフォームPが対プリフォーム予備加熱ステップに供され、ノズル21からホットエアHを供給されることによって予備殺菌温度まで予熱される。
次いで、プリフォームPは、図7(B)に示すように、対プリフォーム過酸化水素供給ステップに供され、ノズル22から過酸化水素水のミストM若しくはガスG又はこれらの混合物を吹き付けられることにより殺菌が行われる。
過酸化水素水のミストM若しくはガスG又はこれらの混合物は、例えば図10に示す生成装置46により作られる。過酸化水素水は過酸化水素を20〜60重量%含む水溶液であり、安定剤等の添加物を含む。過酸化水素の濃度は35重量%が好適に用いられる。
この生成装置46は、殺菌剤である過酸化水素の水溶液を霧状にして供給する二流体スプレーとしての過酸化水素水供給部47と、この過酸化水素水供給部47から供給された過酸化水素水の噴霧をその沸点以上、非分解温度以下に加熱して気化させる気化部48とを備える。過酸化水素水供給部47は、過酸化水素水供給路47a及び圧縮空気供給路47bからそれぞれ過酸化水素水と圧縮空気を導入して過酸化水素水を気化部48内に噴霧するようになっている。気化部48は内外壁間にヒータ48aを挟み込んだパイプであり、パイプ内に吹き込まれた過酸化水素水の噴霧を加熱し気化させる。気化した過酸化水素水のガスGはノズル45から、プリフォームPの開口部p3の開口に向かってミストM若しくはガスG又はこれらの混合物の状態で噴出する。
ノズル22から噴出したミストM若しくはガスG又はこれらの混合物は、図7(B)に示すように、プリフォームP内に開口部p3から入るとともにプリフォームPの外部を伝って流れ落ちる。
これにより、プリフォームPの表面に付着した微生物は開口部p3の内表面に付着したものを除いてほとんどの微生物が殺菌される。
殺菌されたプリフォームPは、図7(C)に示すように、対プリフォーム加熱ステップに供され、ヒータ23によって成形温度まで加熱される。この加熱により、プリフォームPに付着した過酸化水素は上記予備加熱と相まってさらに活性化され、殺菌効果がさらに向上する。加熱ステップに供される前に常温又は加熱エアを過酸化水素水付着部に吹き付けて、付着した過酸化水素水を除去したり、殺菌効果を高めたりすることもできる。
所定温度まで加熱されたプリフォームPは、図8(D)に示すように、金型24内でボトルB(図8(E)参照)にブロー成形される。図8(D)中、符号9は延伸ロッドを示す。プリフォームPの開口部p3及びサポートリングp4はボトル2においてもそのままの形状で引き継がれるが、プリフォームPの胴部p1及び底部p2は、ブロー成形に伴いボトルBの胴部b1及び底部b2へと薄肉状に展延する。
このブロー成形の後、ボトル2が金型24外に取り出され、同様に成形された他の多数のボトル2とともにコンテナ等に収納され保管され、あるいは、直ちに殺菌処理の工程に付される。又は、殺菌処理をせずに成形機に連結した充填装置により無菌状態を維持したまま殺菌された内容物を充填し、殺菌されたキャップにより密封することもできる。
なお、ボトルBの開口部とサポートリングはプリフォームPの開口部p3とサポートリングp4と形状等に違いがないので、同じ符号を用いて示す。
ブロー成形されたボトルBは、その後、図8(E)に示すように、対容器予備加熱ステップに供され、ボトルBの開口部p3からボトルBの内部へノズル43が挿入される。このノズル43から熱風がボトルBの内部へ送り込まれる。
ボトルBがブロー成形された直後に次の殺菌工程に送られる場合は、ボトルBにプリフォームPの加熱時の熱が残っているので、対容器予備加熱ステップは省略可能である。
この予備加熱では、ボトルBの開口部p3の外側面に正対するようにノズル44,44が設置され、それらのノズル44,44から熱風が開口部p3に吹き付けられて開口部p3がさらに加熱される。これは、開口部p3がサポートリングp4を含め比較的厚肉であり、ノズル43からの熱風のみでは開口部p3やサポートリングp4が十分に加熱されないおそれがあるためである。
ノズル43をボトルB内に挿入するのは、熱風をボトルB内に確実に送り込むためである。ノズル43の挿入量は熱風の流量、開口部p3の口径等に応じて適宜変更してよいが、図8(A)に示すようにボトルBの開口部p3と胴部b1との間に設けられたボトル径の遷移領域にノズル43の先端を位置させるとよい。遷移領域は、開口部p3の下端からボトル径が最大径の例えば70%まで拡大する範囲として定義できる。予備加熱は、ボトルBの内面が40°C以上となるように行うことが望ましい。
なお、上記対容器予備加熱は必要に応じて行われるものであって、省略することも可能である。
予備加熱されたボトルBは、対容器過酸化水素供給ステップへと搬送される。
過酸化水素供給ステップでは、図8(F)に示すように、過酸化水素水のミストM若しくはガスG又はこれらの混合物がノズル45からボトルBの内部へと供給される。
過酸化水素水のミストM若しくはガスG又はこれらの混合物は上述した生成装置46と同様な装置によって生成される。
ノズル45から噴出したミストM若しくはガスG又はこれらの混合物は、図8(F)に示すように、開口部p3からボトルBの中に入るとともにボトルBの外面を伝って流れて行く。
これにより、微細な過酸化水素水のミストMがボトルBの内外面に付着する。上述したように、ボトルBの内面はプリフォームPの段階でコロナ放電処理により改質されていることから、殊にミストMがボトルBの内面に付着したときは、ボトルBの内面の全面にわたり過酸化水素水が薄い均一な被膜となって広がる。これにより、殺菌ムラが防止され、殺菌効果が向上する。
ボトルBが上記予備加熱によって加熱されている場合は、ボトルBの内面はもちろんのこと外面も過酸化水素によって効果的に殺菌される。
なお、容量500mLのボトル1本に対する過酸化水素水ミストの付着量は、35重量%過酸化水素溶液に換算して5μL〜100μLの範囲が好ましい。すなわち、過酸化水素を35重量%含んだ過酸化水素溶液を5μL〜100μLの範囲でボトル内に供給したときと同等の過酸化水素がボトルB内に付着するようにミストMの量を設定することが好ましい。ミストMの吹き込み時間はボトル1本に対して0.1秒〜1秒の範囲が好ましい。
なお、図8(B)に示すように、必要に応じてノズル45の下方にはボトルBを通過させるトンネル49が設けられる。過酸化水素水のミストMがトンネル49内に充満することから、ボトルBの外面に過酸化水素水のミストMが付着しやすくなり、それだけボトルBの外面の殺菌効果が向上する。
次に、ボトルBは、図8(G1)に示すように、エアリンスステップに付される。
エアリンスステップでは、無菌エアNがノズル50からボトルB内に吹き込まれることによって行われ、この無菌エアNの流れによってボトルB内から過酸化水素、異物等が除去される。
無菌エアNは加熱したホットエアであるのが望ましいが、常温であってもよい。ホットエアが送り込まれる場合は、ボトルBが内面から加熱され、過酸化水素水のミストMによる殺菌効果が高められるとともに、過酸化水素のボトルBへの浸透が抑制されて過酸化水素がボトルBの内面に浮かび易くなる。さらに、ボトルBの内部に漂っているミストがホットエアによりボトルB外へ排出される。この時点では、ボトルBの内面に付着した過酸化水素水のミストMにより既に殺菌が十分に行われているので、ボトルBの内部空間に漂っているミストMを排出しても殺菌効果は損なわれず、むしろ余分なミストMを早期に排出することにより、ボトルBの内面への過酸化水素の過剰な浸透を抑えることができる。
ボトルBは、エアリンスステップに移行する前に、その内部に過酸化水素水のミストMが導入された状態で所定時間保持されるのが殺菌効果を高めるうえで望ましい。しかし、上述したようにボトルBの内面はコロナ放電処理により改質され、過酸化水素水の被膜が速やかにムラなく均一に付着する。そのため、過酸化水素の導入後に速やかにエアリンスステップに移行することができる。従って、殺菌処理の迅速化が達成可能である。また、エアの温度を低めにしてボトルBの熱による変形を回避することが可能である。
なお、図8(C1)のボトルBを正立状態にして行うエアリンス方法に代えて、図9(G2)のごときボトルBを倒立状態にして行うエアリンス方法を採用してもよい。図9(G2)の方法を採用し、ボトルBを倒立状態にして下向きになった開口部p3から無菌エアNをボトルB内に吹き込むようにすることで、ボトルB内の異物等を開口部p3からボトルB外に落下させやすくすることができる。あるいは、図8(G1)のエアリンス工程に続いて図9(G2)の工程を、無菌エアNを吹き込むことなく行うようにしてもよい。
また、エアリンスステップでは、ノズル50がボトルBの外に配置された状態で吹き込まれているが、ボトルBの内部にノズル50を挿入して無菌エアNをボトルB内に吹き込むようにしてもよい。ノズル50は予備加熱ステップと同じくボトル径の遷移領域まで挿入することが望ましい。
エアリンス後、図9(H)に示すように、ボトルBは水リンスステップへと送られる。
水リンスステップでは、ボトルBは反転状態にされ、ボトルBの内部にノズル51が挿入され、このノズル51から加熱された無菌の温水Wが洗浄液として送り込まれる。この無菌水は常温であってもよい。温水WがボトルB内に吹き込まれることにより、ボトルBの内面に付着した過酸化水素がボトルBの外に洗い流される。また、異物も除去される。ノズル51は予備加熱ステップやエアリンスステップと同様にボトルBの内部の遷移領域と重なる位置まで挿入することが望ましい。
なお、上述したように、ボトルBの内面はプリフォームPの段階でコロナ放電処理されている結果、少量の過酸化水素水がムラのない薄い被膜となってボトルBの内面に付着している。そのため、上記エアリンスステップのみで残留過酸化水素の除去は十分可能である。このような場合は、上記水リンスステップは省略することができる。
また、プリフォームPの段階で殺菌処理されていることから、図8(E)から図9(H)に至るステップは省略することも可能である。
上記所定の殺菌処理が施された後、図9(I)に示すように、ノズル52から飲料aがボトルBの内部に充填される。飲料aは予め殺菌処理されている。
飲料aが充填されたボトルBは、図9(J)に示すように、キャップCがボトルBの開口部p3にねじ込まれることにより密封される。キャップCは予め殺菌処理されている。
なお、図示しないが、プリフォームPが上記対プリフォーム予備加熱ステップ(図7(A))からボトルBの成形を経て上記密封ステップ(図9(J))に至る経路にはプリフォームPやボトルBを搬送するためのホイール列等からなる搬送手段が設けられる。また、少なくとも上記のプリフォームPに対する過酸化水素水供給ステップ(図7(B))からボトルBの密封ステップ(図9(J))に至る経路は無菌チャンバーで覆われている。これにより、内容物の充填が無菌的に、かつ、自動的に行われる。
<実施の形態2>
この実施の形態2では、実施の形態1における導電体とは異なる構造の導電体がコロナ放電処理に用いられる。
この実施の形態2では、実施の形態1における導電体とは異なる構造の導電体がコロナ放電処理に用いられる。
図6に示すように、アース部42(接地された導電体の一例)は、絶縁部が無くて、アースされた導電体のみにより構成される。
この場合、プリフォームPが導電体のアース部42に接触しないように、プリフォームPがセットされる。また、プリフォームPの開口部p3が、アース部42の開口部から、多少突出している。
本発明は、以上のように構成されるが、上記各実施形態に限定されるものではない。上記各実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
10:コロナ放電処理装置
11:電極
11a:電極放電部
12、42:アース部(接地された導電体の一例)
12a:導電部(接地された導電体の一例)
12b:絶縁部
13:電源部
14、15:駆動部(駆動手段)
16:制御部
B:ボトル
C1、C2、C3:コロナ放電
C4:放電
P:プリフォーム
p1:胴部
p2:底部
p3:開口部
p4:サポートリング
11:電極
11a:電極放電部
12、42:アース部(接地された導電体の一例)
12a:導電部(接地された導電体の一例)
12b:絶縁部
13:電源部
14、15:駆動部(駆動手段)
16:制御部
B:ボトル
C1、C2、C3:コロナ放電
C4:放電
P:プリフォーム
p1:胴部
p2:底部
p3:開口部
p4:サポートリング
Claims (8)
- ポリエチレンテレフタレートを主体とする材料からなるプリフォームの開口部を通過可能な電極に、コロナ放電が発生する電圧を印加する電圧印加ステップと、上記電圧が印加された電極を上記開口部から上記プリフォーム内に挿入する挿入ステップと、上記電極からのコロナ放電の態様が変化するまで、上記電極を上記プリフォームの底部に近づけて底部内面を処理する底部処理ステップとを含むコロナ放電処理を上記プリフォームの内面に対して行った後、過酸化水素水のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を上記プリフォームに吹き付ける過酸化水素供給ステップを含む殺菌処理を上記プリフォームに対して行うことを特徴とするプリフォームの殺菌方法。
- 請求項1に記載のプリフォームの殺菌方法において、プリフォームの外部の少なくとも一部に、接地された導電体を設けてコロナ放電処理を行うようにしたことを特徴とするプリフォームの殺菌方法。
- 請求項2に記載のプリフォームの殺菌方法において、プリフォームと導電体との間に絶縁体を設けてコロナ放電処理を行うようにしたことを特徴とするプリフォームの殺菌方法。
- 請求項3に記載のプリフォームの殺菌方法において、絶縁体をプリフォームの開口部方向に導電体より突出させてコロナ放電処理を行うようにしたことを特徴とするプリフォームの殺菌方法。
- 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のプリフォームの殺菌方法において、プリフォームの開口部方向の中心軸の回りで電極とプリフォームとを相対的に回転させながら、電極をプリフォームの底部内面に近づけてコロナ放電処理を行うようにしたことを特徴とするプリフォームの殺菌方法。
- 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のプリフォームの殺菌方法において、プリフォームの表面の水に対する接触角が75度以下になるようにコロナ放電処理を行うことを特徴とするプリフォームの殺菌方法。
- 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のプリフォームの殺菌方法において、プリフォーム内に熱風を吹き込むとともに、プリフォームの厚肉部分にプリフォーム外から熱風を吹き付けることによりプリフォームを予備加熱したうえで、過酸化水素水のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を上記プリフォームに吹き付けることを特徴とするプリフォームの殺菌方法。
- 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のプリフォームの殺菌方法において、過酸化水素水のミスト若しくはガス又はこれらの混合物は、過酸化水素水と無菌エアとを二流体ノズルから気化器内に噴射することにより生成することを特徴とするプリフォームの殺菌方法。
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JP2013035562A (ja) * | 2011-08-05 | 2013-02-21 | Dainippon Printing Co Ltd | 飲料充填方法及び装置 |
JP2014084121A (ja) * | 2012-10-22 | 2014-05-12 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 無菌チャンバ |
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- 2014-09-25 JP JP2014194670A patent/JP6409445B2/ja active Active
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