JP2016064839A - 再封可能な密封容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】未開封時はもとより、再封時にも優れたバリア性を維持することができる再封可能な密封容器を提供する。
【解決手段】再封可能な密封容器1Aは、内面に熱封緘性樹脂層212を有する金属ラミネートフィルム成形体21とその外面を被覆する樹脂成形体22とを一体化してなり開口部にフランジ部23が形成されている容器本体2と、下面に熱封緘性樹脂層303を有する金属ラミネートフィルム30よりなり容器本体のフランジ部上面に剥離可能に熱封緘されている内蓋3と、金属ラミネートフィルム成形体41とその上面を被覆する樹脂成形体42とを一体化してなる外蓋4を備えている。外蓋の周縁部および容器本体のフランジ部に、内蓋を剥離開封した状態で、互いに着脱自在に結合して金属ラミネートフィルム成形体どうしを密着させうる嵌合部4b,232が設けられている。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えばバター・ジャム・味噌といった食品や調味料等を内容物とする再封可能な密封容器に関する。
例えばバター、マーガリンや味噌等を収容するための容器として、真空圧空成形または射出成形による樹脂成形品よりなるものや、紙とプラスチックとを組み合わせた複合材の成形品よりなるものが、一般に用いられてきた。しかしながら、これらの容器は、樹脂が主体となるため、金属製容器のような高いバリア性を発現させることは困難であり、内容物や賞味期限に一定の制限がある。
また、バリア性に優れた容器としては、ガラス製や陶器製のものがあるが、いずれも重量が大きく、リサイクル処理が煩雑であるという問題がある。
さらに、金属缶等の金属製容器の場合、蓋の開封後は、バリア性および密封性が損なわれるため、時間をあけて比較的少量ずつ消費する食品等を収容保存する用途には適していない。
下記の特許文献1および特許文献2には、バリア性を有する再封可能な容器として、アルミニウム箔等のバリア層を有する積層フィルムを成形してなりかつ開口部にフランジ部が形成されている容器本体と、アルミニウム箔等のバリア層を有する積層フィルムよりなりかつ容器本体のフランジ部上面に剥離可能に熱封緘されている内蓋(シール材)と、樹脂成形品よりなりかつ容器本体のフランジ部に嵌め被せられる外蓋(オーバーキャップ)とを備えたものが開示されている。
上記の容器によれば、内蓋を開封する前は、容器本体および内蓋のバリア層ならびに熱封緘部によって優れたバリア性および密封性が得られ、内蓋を剥離して開封した後は、容器本体のフランジ部に外蓋を嵌め被せて再封することができる。
特開平10−152157号公報 特開2014−122064号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2に示す容器では、外蓋が樹脂成形品であるため、樹脂として比較的バリア性に優れたポリプロピレン等を使用したとしても、再封後のバリア性は十分とはいえなかった。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、未開封時に加えて、再封時にも高いバリア性が得られる再封可能な密封容器を提供することを目的とする。
この発明は、上記の目的を達成するために、以下の態様からなる。
1)内面に熱封緘性樹脂層を有する金属ラミネートフィルム成形体と同成形体の外面を被覆する樹脂成形体とを一体化してなりかつ開口部にフランジ部が形成されている容器本体と、下面に熱封緘性樹脂層を有する金属ラミネートフィルムよりなりかつ容器本体のフランジ部上面に剥離可能に熱封緘されている内蓋と、金属ラミネートフィルム成形体と同成形体の上面を被覆する樹脂成形体とを一体化してなる外蓋とを備えており、外蓋の周縁部および容器本体のフランジ部に、内蓋を剥離開封した状態で、互いに着脱自在に結合して金属ラミネートフィルム成形体どうしを密着させうる再封用結合手段が設けられている、再封可能な密封容器。
2)再封用結合手段が、外蓋の周縁部および容器本体のフランジ部に形成された嵌合部である、上記1)の再封可能な密封容器。
3)外蓋がヒンジを介して容器本体に開閉可能に連結されている、上記1)または2)の再封可能な密封容器。
4)内面に熱封緘性樹脂層を有する金属ラミネートフィルム成形体と同成形体の外面を被覆する樹脂成形体とを一体化してなりかつ開口部にフランジ部が形成されている容器本体と、下面に熱封緘性樹脂層を有する金属ラミネートフィルム成形体と同成形体の上面を被覆する樹脂成形体とを一体化してなりかつ容器本体のフランジ部上面に剥離可能に熱封緘されている蓋とを備えており、蓋の周縁部および容器本体のフランジ部に、蓋を剥離開封した状態で、互いに着脱自在に結合して金属ラミネートフィルム成形体どうしを密着させうる再封用結合手段が設けられている、再封可能な密封容器。
5)再封用結合手段が、蓋の周縁部および容器本体のフランジ部に形成された嵌合部である、上記4)の再封可能な密封容器。
6)蓋がヒンジを介して容器本体に開閉可能に連結されている、上記4)または5)の再封可能な密封容器。
上記1)の再封可能な密封容器によれば、未開封時には、容器本体および内蓋の金属層ならびに熱封緘部によって高いバリア性が得られ、また、外蓋による再封時にも、再封用結合手段により、外蓋の周縁部および容器本体のフランジ部において、金属ラミネートフィルム成形体どうしを密着させることができるので、バリア性が維持される。
さらに、上記1)の再封可能な密封容器によれば、容器本体および外蓋が、それぞれ金属ラミネートフィルム成形体と樹脂成形体とを一体化したものであるので、保形性の面でも優れている。
上記2)の再封可能な密封容器によれば、再封用結合手段が嵌合部であるので、外蓋の脱着を比較的容易に行うことができ、また、容器本体および外蓋の構造が複雑なものとならず、コストが抑えられる。
上記3)の再封可能な密封容器によれば、外蓋がヒンジを介して容器本体に連結されているので、外蓋の開閉操作を容易に行うことができ、また、外蓋の紛失を回避することができる。
上記4)の再封可能な密封容器によれば、未開封時には、容器本体および蓋の金属層ならびに熱封緘部によって高いバリア性が得られ、また、蓋による再封時にも、再封用結合手段により、蓋の周縁部および容器本体のフランジ部において、金属ラミネートフィルム成形体どうしを密着させることができるので、バリア性が維持される。
さらに、上記4)の再封可能な密封容器によれば、容器本体および蓋が、それぞれ金属ラミネートフィルム成形体と樹脂成形体とを一体化したものであるので、保形性の面でも優れており、また、内蓋を必要としないので、コストが抑えられる。
上記5)の再封可能な密封容器によれば、再封用結合手段が嵌合部であるので、蓋の脱着を比較的容易に行うことができ、また、容器本体および蓋の構造が複雑なものとならず、コストが抑えられる。
上記6)の再封可能な密封容器によれば、蓋がヒンジを介して容器本体に連結されているので、蓋の開閉操作を容易に行うことができ、また、蓋の紛失を回避することができる。
この発明の第1の実施形態に係る再封可能な密封容器の未開封時の状態を示す垂直断面図である。 同密封容器の再封時の状態を示す垂直断面図である。 同密封容器を構成している容器本体、内蓋および外蓋の積層構造を示す部分拡大断面図である。 同密封容器の容器本体の成形工程を順次示した図である。 同密封容器の外蓋の成形工程を順次示した図である。 この発明の第2の実施形態に係る再封可能な密封容器の未開封時の状態を示す垂直断面図である。 同密封容器の再封時の状態を示す垂直断面図である。 この発明の第3の実施形態に係る再封可能な密封容器の未開封時の状態を示すものであって、(a)は垂直断面図、(b)は部分拡大側面図である。 同密封容器の再封時の状態を示す垂直断面図である。 同密封容器を構成している蓋の積層構造を示す部分拡大断面図である。
以下、この発明の実施形態を、図1〜図10を参照して説明する。
図1〜図5は、この発明の第1の実施形態を示すものである。
図1に示すように、第1の実施形態に係る再封可能な密封容器(1A)は、容器本体(2)と、内蓋(3)と、外蓋(4)とで構成されている。なお、容器(1A)に収容された内容物については、図示を省略している(以下同様)。
容器本体(2)は、略有底円筒状のものであって、内面に熱封緘性樹脂層(212)を有する金属ラミネートフィルム成形体(21)の外面を、樹脂成形体(22)で被覆してなる。容器本体(2)の開口部には、半径方向外方にのびた環状のフランジ部(23)が形成されている。フランジ部(23)は、その中間に段差(231)が形成されるように略クランク状に折れ曲がった断面を有している。
内蓋(3)は、下面に熱封緘性樹脂層(303)を有する金属ラミネートフィルム(30)よりなり、その下面周縁部が容器本体(2)のフランジ部(23)上面に剥離可能に熱封緘されている。熱封緘部(H)は、フランジ部(23)上面の端縁から段差(231)を少し越えた部分にかけて形成されている。内蓋(3)の周縁の一部には、フランジ部(23)の端縁から半径方向外方に張り出した開封用摘み部(31)が一体に形成されている。この摘み部(31)を2本の指で摘んで上方に引き上げることにより、内蓋(3)が容器本体(2)のフランジ部(23)上面から剥離して開封されるようになっている。
外蓋(4)は、金属ラミネートフィルム成形体(41)と同成形体(41)の上面を被覆する樹脂成形体(42)とを一体化してなり、頂壁部(4a)と、頂壁部(4a)の周縁から下方に短くのびた垂下縁部(4b)とを備えている。頂壁部(4a)は、金属ラミネートフィルム成形体(41)と樹脂成形体(42)の2層構造であるが、垂下縁部(4b)は、樹脂成形体(42)のみで構成されている。
外蓋(4)の頂壁部(4a)の周縁部分には、容器本体(2)のフランジ部(23)に形成された段差(231)に対応する段差(43)が形成されており、同部分の断面が略クランク状となされている。
なお、外蓋(4)は、図1では容器本体(2)と分離して示されているが、内蓋(3)の上から容器本体(2)の開口部を覆うようにフランジ部(23)に嵌め被せられるようになっている。
図2は、内蓋(3)を剥離開封した後、外蓋(4)によって容器本体(2)の開口部を再封した状態を示すものである。すなわち、外蓋(4)の垂下縁部(4b)(嵌合部)が、容器本体(2)のフランジ部(23)の先端部分(232)(嵌合部)に上方から嵌め合せられており、それによって、外蓋(4)の金属ラミネートフィルム成形体(41)と容器本体(2)の金属ラミネートフィルム成形体(21)の対向する面どうしが、ぴったりと密着させられている。
また、この実施形態では、外蓋(4)および容器本体(2)のフランジ部(23)に段差(231)(43)が形成されているため、金属ラミネートフィルム成形体(41)(21)どうしの接触面積が増大されており、密着性が高められている。但し、段差(231)(43)を設けなくても十分な密着性が得られる場合には、容器本体(2)のフランジ部(23)およびこれと向かい合う外蓋(4)部分をフラットなものとしてもよい。
なお、この実施形態では、外蓋(4)と容器本体(2)との再封用結合手段が、嵌合部(4b)(232)によって構成されているが、これに限定されるものではない。例えば、外蓋の周縁部および容器本体のフランジ部に、ねじ部(雄ねじ部と雌ねじ部)やスナップ係合部(係合爪と係止部)を形成して、これらを再封用結合手段としてもよい。また、再封用結合手段を上記スナップ係合部によって構成する場合、外蓋(4)の段差(43)の外径を容器本体(2)の段差(231)の内径より0.05〜0.2mm程度大きくしておくのが好ましい。このような寸法構成とすれば、再封時に外蓋(4)を容器本体(2)のフランジ部(23)に向けて押し込むと、段差(43)(231)どうしが圧接して、フランジ部(23)が外側に広がるように弾性変形するので、係合爪と係止部との嵌合性がより確実になり、密封性がさらに向上する。
図3(a)に示すように、容器本体(2)の金属ラミネートフィルム成形体(21)は、金属箔(211)の両面に接着剤(213)を介して熱可塑性樹脂フィルム(212)を貼り合せた金属ラミネートフィルム(210)から形成されている。この金属ラミネートフィルム(210)の成形加工は、深絞り成形や張出成形によって行われる。
樹脂成形体(22)は、金属ラミネートフィルム成形体(21)に対して、樹脂を射出成形、真空成形または圧空成形して、金属ラミネートフィルム成形体(21)と一体化させることにより形成される。より具体的には、例えば、予め深絞り成形された金属ラミネートフィルム成形体(21)を射出成形機の金型内にセットし、金属ラミネートフィルム成形体(21)の凹部外面側から熱可塑性樹脂を溶融射出することにより、樹脂成形体(22)を成形しながら金属ラミネートフィルム成形体(21)と一体化させる方法や、予めプレス成形された金属ラミネートフィルム成形体(21)の凹部外面側に、加熱した樹脂シートを真空成形または圧空成形によって押し付けることにより、樹脂成形体(22)を成形しながら金属ラミネートフィルム成形体(21)と密着一体化させる方法等を採用することができる。
熱封緘性樹脂層は、樹脂成形体(22)から遠い側の熱可塑性樹脂フィルム(212)によって構成される。
金属ラミネートフィルム(210)の基部となる金属箔(211)の材質は、特に限定されないが、例えばアルミニウム箔(アルミニウム合金箔を含む)、ステンレス箔、銅箔、鉄箔、ニッケル箔、チタン箔が用いられる。但し、加工性や汎用性を考えると、軟質のアルミニウム箔が好適に用いられる。また、金属箔(211)の厚みは、通常7〜150μmとするが、成形時の加工性やピンホール発生率を考慮すると15〜100μmとするのが好ましい。
接着剤(213)には、例えば2液硬化型のポリエステルポリウレタン系接着剤や、ポリエーテルポリウレタン系接着剤が用いられ、これらを膜厚1〜5μmの範囲で塗布する。
熱可塑性樹脂フィルム(212)としては、汎用性の高いポリプロピレンフィルムやポリエチレンフィルムの他、ポリエチレンの酸変性品、アイオノマー、酸変性ポリプロピレン等を用いることができる。熱可塑性樹脂フィルム(212)の厚みは、通常20〜150μmとするが、シール性やコストを考慮すると20〜80μmとするのが好ましい。
樹脂成形体(22)に使用される樹脂としては、例えば、ランダムコポリマー型のポリプロピレン等が挙げられる。樹脂成形体(22)の厚みは、0.15mm〜3mmとするのが好ましい。すなわち、樹脂成形体(22)の厚みが0.15mm未満では、フランジ部(23)に外蓋(4)を嵌合した時の変形や密封性の低下のおそれがあり、また、厚みが3mmを超える場合には、成形の難易度が上がり、コストが高く、重量も大きくなるため、好ましくない。
図3(b)に示すように、内蓋(3)を構成する金属ラミネートフィルム(30)は、金属箔(301)の片面に接着剤(304)を介して耐熱性フィルム(302)を貼り合せるとともに、同他面に接着剤(304)を介して易開封性フィルム(303)を貼り合せてなる。熱封緘性樹脂層は、易開封性フィルム(303)により構成されている。
金属箔(301)は、特に限定されないが、例えば、アルミニウム箔(アルミ合金箔を含む)、ステンレス箔、銅箔、鉄箔、ニッケル箔、チタン箔が用いられる。但し、加工性や汎用性を考えると、軟質のアルミニウム箔が好適である。また、金属箔(301)の厚みは、通常7〜100μmとするが、成形時の加工性やピンホール発生率を考慮すると、15〜50μmにするのが好ましい。
接着剤(304)には、例えば、2液硬化型のポリエステルポリウレタン系の接着剤や、ポリエーテルポリウレタン系の接着剤が用いられ、これらが膜厚1〜5μmの範囲で塗布される。
耐熱性フィルム(302)としては、延伸したポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムを用いる他、耐熱性のあるポリカーボネートフィルムやポリイミドフィルム等の無延伸のフィルムを用いることができるが、汎用性があり、加工性の高いポリエステルフィルムやポリアミドフィルムが好ましい。
易開封性フィルム(303)については、易開封性機能を持たせるために、容器本体(2)の内面を構成しているフィルム、すなわち金属ラミネートフィルム成形体(21)の熱封緘性樹脂層を形成する熱可塑性樹脂フィルム(212)の材質に合せたフィルムを用いる。例えば、容器本体(2)内面を構成するフィルム(212)がポリプロピレン系樹脂フィルムであれば、プロピレンとエチレンの共重合ポリマーのフィルムや酸変性ポリプロピレンフィルム等を用い、また、前者がポリエチレン系樹脂フィルムであれば、酸変性したポリエチレンフィルムやアイオノマーフィルム等を用いる。
図3(c)に示すように、外蓋(4)の金属ラミネートフィルム成形体(41)は、金属箔(411)の両面に接着剤(413)を介して熱可塑性樹脂フィルム(412)を貼り合せた金属ラミネートフィルム(410)から形成されている。この金属ラミネートフィルム(410)の成形加工は、深絞り成形や張出成形によって行われる。但し、外蓋(4)の頂壁部(4a)を段差のないフラットなものとする場合には、金属ラミネートフィルム(410)を所定形状にカットするだけでもよく、このようなものも金属ラミネートフィルム成形体に含まれるものとする。
樹脂成形体(42)は、金属ラミネートフィルム成形体(41)に対して、樹脂を射出成形、真空成形または圧空成形して、金属ラミネートフィルム成形体(41)と一体化させることにより形成される。より具体的には、例えば、予め深絞り成形された金属ラミネートフィルム成形体(41)を射出成形機の金型内にセットし、金属ラミネートフィルム成形体(41)の底部内側から熱可塑性樹脂を溶融射出することにより、樹脂成形体(42)を成形しながら金属ラミネートフィルム成形体(41)と一体化させる方法や、予めプレス成形された金属ラミネートフィルム成形体(41)の凹部内面側に、加熱した樹脂シートを真空成形または圧空成形によって押し付けることにより、樹脂成形体(42)を成形しながら金属ラミネートフィルム成形体(41)と密着一体化させる方法等を採用することができる。
金属ラミネートフィルム(410)の基部となる金属箔(411)の材質は、特に限定されないが、例えばアルミニウム箔(アルミニウム合金箔を含む)、ステンレス箔、銅箔、鉄箔、ニッケル箔、チタン箔が用いられる。但し、加工性や汎用性を考えると、軟質のアルミニウム箔が最適である。金属箔(411)の厚みは、通常7〜150μmとするが、成形時の加工性やピンホール発生率を考慮すると15〜100μmとするのが好ましい。
接着剤(413)には、例えば2液硬化型のポリエステルポリウレタン系接着剤や、ポリエーテルポリウレタン系接着剤が用いられ、これらを膜厚1〜5μmの範囲で塗布する。
熱可塑性樹脂フィルム(412)としては、汎用性の高いポリプロピレンフィルムやポリエチレンフィルムの他、ポリエチレンの酸変性品、アイオノマー、酸変性ポリプロピレン等を用いることができる。熱可塑性樹脂フィルム(412)の厚みは、通常20〜150μmとするが、シール性やコストを考慮すると20〜80μmとするのが好ましい。
樹脂成形体(42)に使用される樹脂としては、例えば、ランダムコポリマー型のポリプロピレン等が挙げられる。樹脂成形体(42)の厚みは、0.15mm〜3mmとするのが好ましい。すなわち、樹脂成形体(42)の厚みが0.15mm未満では、容器本体(2)のフランジ部(23)に嵌合した時の変形や密封性の低下のおそれがあり、また、厚みが3mmを超えると、成形の難易度が上がり、コストが高く、重量も大きくなるため、好ましくない。
図4は、容器本体(2)の成形方法の一例を示したものである。
まず、図4(a)に示すように、両面に潤滑用のシリコーン油をごく薄く塗布した金属ラミネートフィルム(210)を、所定径の円形にトリミングする。そして、トリミングした金属ラミネートフィルム(210)を、雄型(71)、雌型(72)およびしわ押え型(73)からなる深絞り用金型(7A)にセットし(図4(b)参照)、同金型(7A)によって円形深絞り加工を行う((図4(c)参照)。これにより、図4(d)に示す金属ラミネートフィルム成形体(21)が得られる。
次に、得られた金属ラミネートフィルム成形体(21)を射出成形金型(8A)の凸部金型(81)に装着しておいてから(図4(e)参照)、射出成形金型(8A)を閉じ(図4(f)参照)、この状態で凹部金型(82)の中央部分より金属ラミネートフィルム成形体(21)の底部に向かって加熱溶融した樹脂を射出し(図4(g)参照)、樹脂冷却後に射出成形型(8A)を開ける。これによって、図4(h)に示すように、金属ラミネートフィルム成形体(21)と樹脂成形体(22)とが一体化されてなる容器本体(2)が得られる。
図5は、外蓋(4)の成形方法の一例を示したものである。
まず、図5(a)に示すように、両面に潤滑用のシリコーン油をごく薄く塗布した金属ラミネートフィルム(410)を、所定径の円形にトリミングする。そして、トリミングした金属ラミネートフィルム(410)を、雄型(71)、雌型(72)およびしわ押え型(73)からなる深絞り金型(7B)にセットし(図5(b)参照)、同金型(7B)によって円形深絞り加工を行う((図5(c)参照)。これにより、図5(d)に示す金属ラミネートフィルム成形体(41)が得られる。
次に、得られた金属ラミネートフィルム成形体(41)を射出成形金型(8B)の凹部金型(82)に装着しておいてから(図5(e)参照)、射出成形金型(8B)を閉じ(図5(f)参照)、この状態で凸部金型(81)の中央部分より金属ラミネートフィルム成形体(41)の底部に向かって加熱溶融した樹脂を射出し(図5(g)参照)、樹脂冷却後に射出成形型(8B)を開ける。これによって、図5(h)に示すように、金属ラミネートフィルム成形体(41)と樹脂成形体(42)とが一体化されてなる外蓋(4)が得られる。
図6および図7は、この発明の第2の実施形態を示すものである。
この実施形態の再封可能な密封容器(1B)は、以下の点を除いて、図1〜図5に示す第1の実施形態の密封容器(1A)と実質的に同一である。
すなわち、図6および図7に示す密封容器(1B)では、外蓋(4)がヒンジ(5)を介して容器本体(2)に開閉可能に連結されている。
ヒンジ(5)は、外蓋(4)の垂下縁部(4b)下端における周方向の一部と一体をなすように舌片状に成形された可撓性を有するヒンジ部(44)の先端部分が、容器本体(2)のフランジ部(23)下面に熱融着されることにより形成されている。
なお、ヒンジの構成は上記に限らず、その他、例えば外蓋および容器本体のうちいずれか一方にこれと一体に成形されたヒンジ部の先端部分を、同他方に形成された差込部に差し込んだものとしてもよい。また、可撓性を有するシート片よりなるヒンジ部材を用意して、同ヒンジ部材の一端部を外蓋に熱融着等により接合し、同他端部を容器本体に熱融着等により接合することによって、ヒンジを構成することも可能である。
この実施形態の密封容器(1B)によれば、ヒンジ(5)によって、外蓋(4)の開閉操作が容易となり、また、外蓋(4)を紛失するリスクを回避することができる。
図8〜図10は、この発明の第3の実施形態を示すものである。
これらの図に示すように、第3の実施形態に係る再封可能な密封容器(1C)は、容器本体(2)と、蓋(6)とで構成されている。
容器本体(2)の構成は、第1の実施形態と実質的に同一であるので、説明を省略する。
蓋(6)は、下面に熱封緘性樹脂層(613)を有する金属ラミネートフィルム成形体(61)の上面を樹脂成形体(42)で被覆してなる。
そして、図8に示すように、蓋(6)の金属ラミネートフィルム成形体(61)の下面周縁部が、容器本体(2)のフランジ部(23)上面に剥離可能に熱封緘されている。
この実施形態の蓋(6)は、第1の実施形態の外蓋(4)とほぼ同じ形状であって、頂壁部(6a)と、頂壁部(6a)の周縁から下方に短くのびた垂下縁部(6b)とを備えている。頂壁部(6a)は、金属ラミネートフィルム成形体(61)と樹脂成形体(62)の2層構造であるが、垂下縁部(6b)は、樹脂成形体(62)のみで構成されている。
頂壁部(6a)の周縁部分には、容器本体(2)のフランジ部(23)に形成された段差(231)に対応する段差(63)が形成されており、同部分の断面が略クランク状となされている。熱封緘部(H)は、フランジ部(23)上面の端縁から段差(231)を少し越えた部分にかけて形成されている。
垂下縁部(6b)には、その周方向の一部に、下方に開口した略U形の切欠部(65)が形成されている。
また、頂壁部(6a)下面を構成している金属ラミネートフィルム成形体(61)には、その周縁の一部に、フランジ部(23)の端縁から切欠部(65)を通じて半径方向外方に張り出した開封用摘み部(64)が一体に形成されている。この摘み部(64)を2本の指で摘んで上方に引き上げることにより、蓋(6)が容器本体(2)のフランジ部(23)上面から剥離して開封されるようになっている。
図9は、蓋(6)を剥離開封した後、その蓋(6)によって容器本体(2)の開口部を再封した状態の容器(1C)を示すものである。すなわち、蓋(6)の垂下縁部(6b)(嵌合部)が、容器本体(2)のフランジ部(23)の先端部分(232)(嵌合部)に上方から嵌め合せられており、それによって、蓋(6)の金属ラミネートフィルム成形体(61)と容器本体(2)の金属ラミネートフィルム成形体(21)の対向する面どうしが、ぴったりと密着させられている。
また、この実施形態でも、蓋(6)および容器本体(2)のフランジ部(23)に段差(231)(63)が形成されているため、それによって金属ラミネートフィルム成形体(61)(21)どうしの接触面積が増大されており、密着性が高められている。但し、容器本体(2)のフランジ部(23)およびこれと向かい合う蓋(6)部分をフラットなものとすることも可能である。
なお、図示は省略したが、この実施形態の密封容器(1C)においても、図6,7に示す第2の実施形態の密封容器(1B)と同様に、蓋(6)がヒンジを介して容器本体(2)に開閉可能に連結されていてもよい。
図10は、蓋(6)の積層構造を示すものである。
蓋(6)の金属ラミネートフィルム成形体(61)は、金属箔(611)の片面に接着剤(614)を介して熱可塑性樹脂フィルム(612)を貼り合せるとともに、同他面に接着剤(614)を介して易開封性フィルム(613)を貼り合せた金属ラミネートフィルム(610)から形成されている。熱封緘性樹脂層は、易開封性フィルム(613)により構成されている。この金属ラミネートフィルム(610)の成形加工は、深絞り成形や張出成形によって行われる。但し、蓋(6)の頂壁部(6a)を段差のないフラットなものとする場合には、金属ラミネートフィルム(610)を所定形状にカットするだけでもよく、このようなものも金属ラミネートフィルム成形体に含まれるものとする。
樹脂成形体(62)は、金属ラミネートフィルム成形体(61)に対して、樹脂を射出成形、真空成形または圧空成形して、金属ラミネートフィルム成形体(61)と一体化させることにより形成される。
金属ラミネートフィルム(610)の基部となる金属箔(611)の材質および厚み、接着剤(614)の種類および塗布量、熱可塑性樹脂フィルム(612)の材質および厚みについては、第1の実施形態の外蓋(4)の場合と同じである。易開封性フィルム(613)については、易開封性機能を持たせるために、容器本体(2)の内面を構成しているフィルム、すなわち金属ラミネートフィルム成形体(21)の熱封緘性樹脂層を形成する熱可塑性樹脂フィルム(212)の材質に合せたフィルムを用いる。例えば、容器本体(2)内面を構成するフィルム(212)がポリプロピレン系樹脂フィルムであれば、プロピレンとエチレンの共重合ポリマーのフィルムや酸変性ポリプロピレンフィルム等を用い、また、前者がポリエチレン系樹脂フィルムであれば、ポリエチレンフィルム、酸変性したポリエチレンフィルム、アイオノマーフィルム等を用いる。
樹脂成形体(62)に使用される樹脂の材質および厚みについても、前述した第1の実施形態の外蓋(4)の場合と同じである。
次に、この発明の具体的実施例について説明するが、この発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
第1の実施形態に係る再封可能な密封容器(1A)を構成する容器本体(2)、内蓋(3)および外蓋(4)(図1〜5参照)を、以下の要領にて作製した。
まず、厚さ40μmのJIS H4060で分類されるA8079の焼鈍済みアルミニウム合金箔の両面に、塗布量3g/mの二液硬化型ポリエステルポリウレタン系接着剤を介して、厚さ30μmのポリプロピレンフィルムを貼り合せ、40℃下で3日間養生し、深絞り成形用のアルミラミネートフィルムを得た。そして、図5に示すように、アルミラミネートフィルム(410)の両面に、潤滑用のシリコーン油をごく薄く塗布し、雄型(71)、雌型(72)、しわ押え型(73)からなる深絞り用金型(7B)において、口径198mmφ、フランジ部幅2mm、深さ4mmの円形深絞り成形品、すなわちアルミラミネートフィルム成形体(41)を作成した後、これを射出成形金型(8B)の凹部金型(82)に装着し、射出成形金型(8B)を閉じて、凸部金型(81)の中央部分よりアルミラミネートフィルム成形体(41)の底部内側に向けて230℃で加熱溶融したMFR4のランダムコポリマー型ポリプロピレン樹脂を平均厚さが0.5mmとなるように射出し、樹脂冷却後に射出成形金型(8B)を開けて成形品を取り出した。以上の工程により、アルミラミネートフィルム成形体(41)とポリプロピレン樹脂成形体(42)とが一体化されてなる外蓋(4)を作製した。外蓋(4)は、容器本体(2)との嵌合が可能になるように、頂壁部(4a)における段差(43)よりも外側部分の幅を容器本体(2)のフランジ部(23)の幅と同じ4mmとし、また、垂下縁部(4b)の高さを0.5mmとした。
容器本体(2)は、図4に基づいて説明した前記工程に従い、外蓋(4)とほぼ同様の方法によって作製した。ここで、アルミラミネートフィルム成形体(21)は、口径198mm、底径84mmφ、フランジ部の幅2mm、深さ40mm、容量220mlとした。そして、このアルミラミネートフィルム成形体(21)を、射出成形金型(8A)の凸部金型(81)に装着して、射出成形金型(8A)を閉じ、アルミラミネートフィルム成形体(21)の底部外側に向かって230℃で加熱溶融したMFR4のランダムコポリマー型ポリプロピレン樹脂を平均厚さが0.5mmとなるように射出し、樹脂冷却後に金型(8A)を開いて成形品を取り出すことにより、アルミラミネートフィルム成形体(21)とポリプロピレン樹脂成形体(22)とが一体化されてなる容器本体(2)を得た。容器本体(2)のフランジ部(23)の幅は4mmとした。
容器本体(2)のフランジ部(23)上面に熱封緘する内蓋(3)の材料としては、JIS H4060 A1N30の厚さ20μmの軟質アルミニウム箔の片面に、2液硬化型ポリエステルポリウレタン接着剤を介して、厚さ12μmのポリエステルフィルムを貼り合せるとともに、同他面に、2液硬化型ポリエステルポリウレタン接着剤を介して、厚さ50μmのポリプロピレンとポリエチレンからなるイージーピールシーラントフィルム(オカモト株式会社製「アロマーTP6」)を貼り合せて、40℃で3日間の養生を行って接着剤を硬化させることにより得られたアルミラミネートフィルム(30)を使用し、同フィルム(30)を所定形状にトリミングして内蓋(3)を作製した。
<実施例2>
密封容器(1A)を構成する以下の容器本体(2)、内蓋(3)および外蓋(4)を作製した。
すなわち、まず、実施例1と同一の要領にて、口径198mmφ、フランジ部の幅2mm、深さ4mmの円形深絞り成形品よりなるアルミラミネートフィルム成形体(41)を作製した後、これをプラグアシスト型の真空成形金型のプラグ部分に取り付けて、厚さ0.2mmのホモポリプロピレンシートを真空成形によりアルミラミネートフィルム成形体(41)の底部内側に押し付けることにより、アルミラミネートフィルム成形体(41)とホモポリプロピレンシート成形体(42)とが一体化されてなる外蓋(4)を作製した。
また、実施例1と同一の要領にて、口径198mm、底径84mmφ、フランジ部の幅2mm、深さ40mm、容量220mlのアルミラミネートフィルム成形体(21)を作製し、これを真空成形金型のプラグに取り付けて、厚さ0.2mmのホモポリプロピレンシートを真空成形によりアルミラミネートフィルム成形体(21)の底部内側に押し付けることにより、アルミラミネートフィルム成形体(21)とホモポリプロピレンシート成形体(22)とが一体化されてなる容器本体(2)を作製した。
また、内蓋(3)については、実施例1と同様のものとした。
<実施例3>
第2の実施形態に係る再封可能な密封容器(1B)と実質的に同一の容器を構成する容器本体(2)、内蓋(3)および外蓋(4)(図6,7参照)を、以下の要領で作製した。
まず、実施例1と同様の容器本体(2)、内蓋(3)および外蓋(4)を用意した。
そして、一軸延伸した厚さ0.2mm、幅5mm、長さ10mmのホモポリプロピレン製シート片よりなるヒンジ部材を用意し、このヒンジ部材の一端部を外蓋(4)の垂下縁部(4b)の下端面もしくは外側面に熱融着するとともに、同他端部を容器本体(2)のフランジ部(23)下面に熱融着することにより、外蓋(4)を容器本体(2)に開閉可能に連結するヒンジを形成した。
<比較例1>
実施例1の外蓋(4)と同一の外形を有する外蓋を、ランダムコポリマー型ポリプロピレン樹脂のインジェクション成形によって作製した。それ以外は、実施例1と同様とした。
<比較例2>
実施例1の外蓋(4)と同一の外形を有する外蓋を、ランダムコポリマー型ポリプロピレン樹脂のインジェクション成形によって作製した。また、実施例1の容器本体(2)と同一の外形を有する容器本体を、ランダムコポリマー型ポリプロピレン樹脂のインジェクション成形によって作製した。それ以外は、実施例1と同様とした。
<密封容器の水分バリア性評価>
実施例1〜3および比較例1,2の各密封容器の容器本体に200ccの蒸留水を充填した後、容器本体の開口部を内蓋で覆い、200℃に加熱した熱板で容器本体のフランジ部を0.2MPaの圧力をかけて3秒間加熱することにより、熱シールを行った。次いで、容器本体のフランジ部に外蓋を嵌合させることにより未開封状態の密封容器を形成し、これを80℃の恒温槽に入れ、半年間の重量変化量を経時で測定し、各密封容器の水分バリア性を比較した。
また、これと同様の試験を、内蓋なしで容器本体と外蓋とを嵌合しただけの状態でも実施し、再封後の水分バリア性の比較を行った。
結果を表1に示す。
Figure 2016064839
表1に示す通り、実施例1〜3の密封容器では、内蓋があってもなくても、80℃の恒温槽での半年間の保存において、重量変化はほとんど認められなかった。比較例1では、外蓋にバリア層がないため、容器本体と外蓋だけの組合せでは重量変化が認められた。また、容器本体にもバリア層がない比較例2では、より重量減少が大きくなった。
<密封容器のガスバリア性評価>
続いて、実施例1〜3および比較例1,2の各密封容器に、市販の100%濃縮還元グレープジュースを200cc充填した後、容器本体の開口部を内蓋で覆い、200℃に加熱した熱板で容器本体のフランジ部を0.2MPaの圧力をかけて3秒間加熱することにより、熱シールを行った。次いで、容器本体のフランジ部に外蓋を嵌合させることにより未開封状態の密封容器を形成し、これを40℃の恒温槽に入れて、半年間保存した後、外蓋を外して内蓋を剥離開封し、グレープジュースの色素変化(アントシアニンの変色)を観察した。
また、これと同様に、内蓋なしで容器本体と外蓋とを嵌合しただけの状態で、40℃の恒温槽で半年保存した後、外蓋を外してグレープジュースの色素変化を観察した。
結果を表2に示す。
Figure 2016064839
表2に示す通り、実施例1〜3では、内蓋があってもなくても、色素変化は認められなかった。比較例1では、外蓋にバリア層がないため、容器本体と外蓋の嵌合だけの組合せでは、明らかな色素変化(酸化による退色)が認められた。また、容器本体にもバリア層のない比較例2では、内蓋があってもなくても、明らかな色素変化(酸化による退色)が認められた。
この発明による再封可能な密封容器は、加熱加圧殺菌が可能であって、未開封時および再封時において酸素や水蒸気等の優れたバリア性を維持することが可能であるので、例えば、バター・ジャム・味噌などの長期保存が必要な食品や調味料、佃煮・オイルサーディン・フルーツ等の缶詰食品、カレー・シチュー・グラタン等の調理済み食品、プリン・ゼリー等のような、一度に消費することなく時間をあけて複数回に分けて消費する食品・調味料等の内容物を収容保存するための容器として好適に用いることができる。
(1A)(1B)(1C):密封容器
(2):容器本体
(21):金属ラミネートフィルム成形体
(212):熱封緘性樹脂層
(22):樹脂成形体
(23):フランジ部
(3):内蓋
(30):金属ラミネートフィルム
(303):熱封緘性樹脂層
(4):外蓋
(41):金属ラミネートフィルム成形体
(42):樹脂成形体
(5):ヒンジ
(6):蓋
(61):金属ラミネートフィルム成形体
(613):熱封緘性樹脂層
(62):樹脂成形体

Claims (6)

  1. 内面に熱封緘性樹脂層を有する金属ラミネートフィルム成形体とその外面を被覆する樹脂成形体とを一体化してなりかつ開口部にフランジ部が形成されている容器本体と、
    下面に熱封緘性樹脂層を有する金属ラミネートフィルムよりなりかつ容器本体のフランジ部上面に剥離可能に熱封緘されている内蓋と、
    金属ラミネートフィルム成形体とその上面を被覆する樹脂成形体とを一体化してなる外蓋とを備えており、
    外蓋の周縁部および容器本体のフランジ部に、内蓋を剥離開封した状態で、互いに着脱自在に結合して金属ラミネートフィルム成形体どうしを密着させうる再封用結合手段が設けられている、再封可能な密封容器。
  2. 再封用結合
    手段が、外蓋の周縁部および容器本体のフランジ部に形成された嵌合部である、請求項1記載の再封可能な密封容器。
  3. 外蓋がヒンジを介して容器本体に開閉可能に連結されている、請求項1または2記載の再封可能な密封容器。
  4. 内面に熱封緘性樹脂層を有する金属ラミネートフィルム成形体とその外面を被覆する樹脂成形体とを一体化してなりかつ開口部にフランジ部が形成されている容器本体と、
    下面に熱封緘性樹脂層を有する金属ラミネートフィルム成形体とその上面を被覆する樹脂成形体とを一体化してなりかつ容器本体のフランジ部上面に剥離可能に熱封緘されている蓋とを備えており、
    蓋の周縁部および容器本体のフランジ部に、蓋を剥離開封した状態で、互いに着脱自在に結合して金属ラミネートフィルム成形体どうしを密着させうる再封用結合手段が設けられている、再封可能な密封容器。
  5. 再封用結合手段が、蓋の周縁部および容器本体のフランジ部に形成された嵌合部である、請求項4記載の再封可能な密封容器。
  6. 蓋がヒンジを介して容器本体に開閉可能に連結されている、請求項4または5記載の再封可能な密封容器。
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