JP2016064124A - 動作支援システム、動作支援システムの制御方法、ロボット、及び、プログラム - Google Patents

動作支援システム、動作支援システムの制御方法、ロボット、及び、プログラム Download PDF

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志方 宣之
Noriyuki Shikata
宣之 志方
寺島 正之
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正之 寺島
岡崎 安直
Yasunao Okazaki
安直 岡崎
津坂 優子
Yuko Tsusaka
優子 津坂
勇大 札場
Yudai Fudaba
勇大 札場
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Abstract

【課題】被介護者が発する力を生かしながら被介護者の動作を支援する。【解決手段】動作支援システム1は、被介護者を保持する介護ベルト3と、介護ベルト3を支持するアーム4と、被介護者を保持した状態の介護ベルト3を支持しているアーム4の状態に基づいて、被介護者による起立又は着座の動作が行われることを推定し、推定された動作を支援するように、介護ベルト3又はアーム4の少なくとも一方を動作させる制御部とを備える。例えば、アーム4は、被介護者を保持している介護ベルト3から受ける力を検出する力検出部と、アーム4の位置を検出する位置検出部とを有し、制御部は、力検出部が検出した力と、位置検出部が検出した位置とを含むアーム4の状態に基づいて、被介護者の身体が所定の軌道を描くようにアーム4を動作させる。【選択図】図1A

Description

本発明は、動作支援システム、動作支援システムの制御方法、ロボット、及び、プログラムに関する。
自力で歩行することが困難な被介護者を移動させるために移乗装置が用いられている。移乗装置は、アームにより被介護者を持ち上げた状態で、被介護者を移動させることができる。
また、被介護者の起立動作を支援する際に、起立動作の始点または終点を遵守することが可能な起立動作支援ロボットがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−158386号公報
被介護者の移動の際に移乗装置を用いることが多いと、被介護者の筋力が低下し、より高度の介護が将来必要となるという問題がある。
本発明は、被介護者が発する力を生かしながら被介護者の動作を支援する動作支援システム(motion assist system)等を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る動作支援システムは、被介護者を保持する保持部と、前記保持部を支持するアームと、前記被介護者を保持した状態の前記保持部を支持している前記アームの状態に基づいて、前記被介護者による起立又は着座の動作が行われることを推定し、推定された前記動作を支援するように、前記保持部又は前記アームの少なくとも一方を動作させる制御部とを備える。
本発明により、動作支援システムは、被介護者が発する力を生かしながら被介護者の動作を支援することができる。
実施の形態1に係る動作支援システムの第一の外観斜視図である。 実施の形態1に係る動作支援システムの第二の外観斜視図である。 実施の形態1に係る動作支援システムの構成と、座位姿勢の被介護者とを模式的に示す側面図である。 実施の形態1に係る動作支援システムの構成と、座位姿勢の被介護者とを模式的に示す正面図である。 実施の形態1に係る動作支援システムの構成と、起立姿勢の被介護者とを模式的に示す正面図である。 実施の形態1に係る動作支援システムの介護ベルトと被介護者の体の位置との対応関係を示す説明図である。 実施の形態1に係る動作支援システムの詳細構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る動作支援システムの動作の概要を示す第一の説明図である。 実施の形態1に係る動作支援システムの動作の概要を示す第二の説明図である。 実施の形態1に係る動作支援システムの動作の概要を示す第三の説明図である。 実施の形態1に係る動作支援システムのホールド機構を装着した被介護者の正面図である。 実施の形態1に係る動作支援システムのホールド機構を装着した被介護者の側面図である。 実施の形態1に係る動作支援システムのホールド機構を装着した被介護者の背面図である。 実施の形態1に係るホールド機構の連結機構の詳細な構成を示す外観斜視図である。 実施の形態1に係るホールド機構の連結機構の具体的な構成を示す概観斜視図である。 実施の形態1に係るホールド機構の連結機構の具体的な構成を示す平面図である。 実施の形態1に係るホールド機構の連結機構の具体的な構成を示す側面図である。 実施の形態1に係るホールド機構の連結機構による連結方法を示す側面図である。 実施の形態1における動作情報データベースを示す説明図である。 実施の形態1における動作支援システムの動作を示す第一の説明図である。 実施の形態1における動作支援システムの動作を示す第二の説明図である。 実施の形態1における動作支援システムの動作を示す第三の説明図である。 実施の形態1における動作支援システムの動作を示す第四の説明図である。 実施の形態1における動作支援システムの動作を示す第五の説明図である。 実施の形態1における制御部のフローチャートである。 実施の形態2における動作支援システムの構成の概要を示す説明図である。 実施の形態2における動作支援システムの詳細構成を示すブロック図である。 実施の形態2における動作情報データベースの詳細を示す説明図である。 実施の形態2における動作情報の第一の説明図である。 実施の形態2における動作情報の第二の説明図である。 実施の形態2における連結部の軌道の説明図である。 実施の形態2における制御部のフローチャートである。 実施の形態3における動作支援システムの構成の概要を示す説明図である。 実施の形態3における脱着部を閉じた状態での介護ベルトの詳細な構成を示す側面図である。 実施の形態3における脱着部を閉じた状態での介護ベルトの詳細な構成を示す平面図である。 実施の形態3における脱着部を開いた状態での介護ベルトの詳細な構成を示す平面図である。 実施の形態3における動作支援システムの詳細構成を示すブロック図である。 実施の形態3における顎乗せ台及びハンドルの構成を示す斜視図である。 実施の形態3における肘置き台及びハンドルの構成を示す斜視図である。 実施の形態3における肘置き台の可動範囲を示す第一の説明図である。 実施の形態3における肘置き台の可動範囲を示す第二の説明図である。 実施の形態3における第1駆動部及び第1駆動部に関連する構成を示す模式図である。 実施の形態3における第2駆動部及び第2駆動部に関連する構成を示す模式図である。 実施の形態3における歩行機構の車輪の向きの第一の説明図である。 実施の形態3における歩行機構の車輪の向きの第二の説明図である。 実施の形態3における動作支援システムの重心の説明図である。 実施の形態4に係る動作支援システムの連結部の外観を示す第一の外観図である。 実施の形態4に係る動作支援システムの連結部の外観を示す第二の外観図である。 実施の形態4に係る動作支援システムの連結部を介護ベルトに接続する方法を示す説明図である。 実施の形態4に係る動作支援システムの連結部を接続した介護ベルトを被介護者が装着している状態を示す説明図である。 実施の形態4に係る動作支援システムの連結部に接続されていない介護ベルトを被介護者が装着している状態を示す説明図である。 成人健常者の座位姿勢から起立姿勢に移る動作を示す第一の説明図である。 成人健常者の座位姿勢から起立姿勢に移る動作を示す第二の説明図である。 成人健常者の座位姿勢から起立姿勢に移る動作を示す第三の説明図である。 成人健常者の座位姿勢から起立姿勢に移る動作を示す第四の説明図である。 成人健常者の座位姿勢から起立姿勢に移る動作を示す第五の説明図である。 成人健常者の座位姿勢から起立姿勢に移る動作を示す第六の説明図である。 被介護者の座位姿勢から起立姿勢に移る動作を示す第一の説明図である。 被介護者の座位姿勢から起立姿勢に移る動作を示す第二の説明図である。 被介護者の座位姿勢から起立姿勢に移る動作を示す第三の説明図である。
以下では、本発明の実施の形態に係る動作支援システムについて、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
(実施の形態1)
本実施の形態において、被介護者が発する力を生かしながら被介護者の動作を支援する動作支援システム等について説明する。
まず、成人健常者と被介護者とのそれぞれの、座位姿勢から起立姿勢に移る動作における姿勢の変化について説明する。
図28A〜図28Fのそれぞれは、成人健常者19の座位姿勢から起立姿勢に移る動作を示す説明図である。具体的には、図28A〜図28Fは、腰掛部5に座っている成人健常者19が座位姿勢(図28A)から起立姿勢(図28F)に移る動作を示す。
図28Aから図28Bに示すように、成人健常者19は、座位姿勢から、上半身を前傾することで重心を前方へ移動する。次いで、図28Cに示すように、成人健常者19は、臀部を腰掛部5から離床させる。成人健常者19は、臀部離床後に、図28D〜図28Fに示すように、前方へ移動した重心を後方へ戻しながら、膝を伸ばして起立動作に移行する。
図29A〜図29Cのそれぞれは、被介護者7の座位姿勢から起立姿勢に移る動作を示す説明図である。
被介護者の多くは筋力低下のため動作速度が遅い。そのため、被介護者7は、起立動作初期時(着座姿勢の状態から臀部を離床させるとき)には、図29B及び図29Cに示すように、深い前傾姿勢をとって、重心を前方へ移動させる必要がある。
そのため、特許文献1の手動モード時に、被介護者7の動きに合わせて、支持部の移動速度を変更させて、速度を遅めに設定した場合には、前傾姿勢が浅い軌道であると臀部の離床が困難になる。
前傾姿勢が深い軌道となる場合、臀部の離床は可能だが、起立までの距離が長く、特に臀部を離床させた中腰の状態が長く続くため、被介護者7の下半身の負担が大きい。さらに、前傾姿勢が深い場合は、視線が地面に向いていることが多いため、起立動作時に視線が正面に移動するなど視線移動が起こり、被介護者7にめまい又はふらつきが起こりやすい。
そこで、成人健常者の動作に近い動作を被介護者にさせるように、移乗装置により支援することが望まれる。具体的には、動作初期時に被介護者の前傾姿勢をできるだけ浅くし、成人健常者の動作に近付けるよう支援することが望まれる。
一方、被介護者の移動の際に移乗装置を用いることが多いと、被介護者の筋力が低下し、より高度の介護が将来必要となるという問題がある。
本発明は、被介護者が発する力を生かしながら被介護者の動作を支援する動作支援システム等を提供することを目的とする。
図1A及び図1Bは、本実施の形態に係る動作支援システム1の外観斜視図である。なお、図1A及び図1Bに記載したx0軸、y0軸及びz0軸の座標軸は、他の図面においても共通に用いられる。
図1A及び図1Bに示されるように、動作支援システム1は、介護ベルト3と、アーム機構4と、歩行機構14と、本体カバー40とを備える。
介護ベルト3は、被介護者の上半身を保持するためのベルトである。なお、介護ベルト3のことを、「保持部」ともいう。
アーム機構4は、介護ベルト3を介して被介護者を支持し、また、被介護者の動作を支援するためのロボットアームである。アーム機構4の一端は被介護者に装着され、アーム機構4の他端は、本体カバー40内において矩形台などに固定される。アーム機構4は、モータなどを用いて関節部を回動させることで駆動し、被介護者の動作を支援する。
歩行機構14は、被介護者による歩行動作にあわせて動作支援システム1を移動させるための移動機構である。なお、アーム機構4のことを、単に「アーム」ともいう。
本体カバー40は、内部に動作支援システム1の構成要素の一部が収められるカバー部材である。本体カバー40の内部には、例えば、アーム機構4の一部、矩形台、モータ及びエンコーダなどが収められる。
なお、動作支援システム1は、ロボットとして実現されてもよい。
以降において、動作支援システム1の構成を詳細に説明する。
図2A及び図2Bは、本実施の形態にかかる動作支援システム1が、被介護者7が座位姿勢から起立姿勢に移る際の動作を支援する様子を示す側面図及び正面図である。図2Cは、被介護者7が起立姿勢の状態に至ったときの動作支援システム1の正面図である。図3は、本実施の形態における動作支援システム1の詳細構成を示すブロック図である。図4A〜図4Cは、本実施の形態における動作支援システム1の動作の概要を示す図である。
図2Aにおいて、被介護者7は、床面13上の腰掛部5に座ることにより、座位姿勢をとっている。
図2A〜図3に示される動作支援システム1は、被介護者7の起立動作を支援する。動作支援システム1は、図3に示すように、動作支援システム1の外部に動作情報データベース8を備えるが、動作情報データベース8は、具体的に図示していないが、動作支援システム1内に備えるようにしてもよい。
動作支援システム1は、床面13上に置かれており、本体機構2と、制御装置11と、入力インターフェース(入力IF)6とを備える。
本体機構2は、アーム機構4と、介護ベルト3と、歩行機構14とを備える。アーム機構4は、例えば、ロボットアームを有する。
《介護ベルト3》
介護ベルト3は、図2A〜図2Cに示すように、ホールド機構3gと連結部3cとを備えて、被介護者7に装着可能である。ホールド機構3gは、少なくとも、被介護者7の首部7a又は背中部7bである第1領域R1を保持可能な第1保持部3aと、被介護者7の腰部7cである第2領域R2を保持可能な第2保持部3bとを有している。一例として、ホールド機構3gは、図2Dに示すように、被介護者7の首部7a又は背中部7bの第1領域R1から胸部7dを保持可能な第1保持部3aと、被介護者7の胸部7dから脇部を除き胴部の両側部7fを経て腰部7cの第2領域R2を保持可能な第2保持部3bとを有する。連結部3cは、ホールド機構3gを装着したときに被介護者7の胸部7d付近に位置可能であり、かつ、ホールド機構3gに連結されており、後述するアーム機構4の一端(後端)に着脱可能に連結可能とする。なお、連結部3cは、接続部に相当する。
ホールド機構3gのより具体的な一例を図5A〜図5Cに示す。
図5A〜図5Cのホールド機構3gの第1保持部3aは、被介護者7の正面側から見て逆U字状の密閉された筒状部材で構成される。すなわち、第1保持部3aは、被介護者7の身体後方から前方へ向かって、首部7aを含む背中部7bの第1領域R1から両肩及びその前部及び胸部7dを通って下方に胴部の両側部7fの前部まで延在して、少なくとも第1領域R1を保持可能なように配置される。言い換えれば、被介護者7を前方に牽引するときに被介護者7の上半身の後屈を促しやすくするため、第1保持部3aを首部7a又は背中部7bの第1領域R1に巻き付けて第1保持部3aで被介護者7の上半身を保持させる必要がある。このため、第1保持部3aである逆U字状の密閉された筒状部材を首部7aの後側を含む第1領域R1に巻き付けたのち、それぞれの端部が、両肩の前部及び胸部7dを通って、下方に、胴部の両側部7fの前部まで延在するように配置する。
一方、第2保持部3bは、被介護者7の上方側から見て被介護者7の前部両側から後方に突出したU字状の密閉された筒状部材で構成される。すなわち、第2保持部3bは、被介護者7の胴部の両側部7fで第1保持部3aのそれぞれの一端に、第2保持部3bのU字状の密閉された筒状部材の端部がそれぞれ連結されて、胴部の両側部7fから腰部7c付近の第2領域R2に巻き付けるように配置される。言い換えれば、被介護者7を前方に牽引するときに被介護者7の骨盤が前傾しやすくするために、第2保持部3bを腰部7c付近の第2領域R2に巻き付けて第2保持部3bで被介護者7の腰付近を保持させる必要がある。このため、第2保持部3bであるU字状の密閉された筒状部材を、胴部の両側部7fから腰部7c付近の第2領域R2に巻き付けて腰部7c付近の第2領域R2を覆うように配置する。第1保持部3aと第2保持部3bとは、互いに連通しかつ密閉空間の筒状部材を構成する。
なお、図2B〜図2C及び図5A〜図5Cなどに示すように、第2保持部3bの被介護者7の両脇7gの部分において、両脇7gを保持可能な密閉された筒状の第3保持部3hを一体的に備えるようにしてもよい。このようにすることにより、被介護者7の牽引動作時に、第3保持部3hで両脇7gをより確実に保持可能として、被介護者7の上方への牽引時に被介護者7の上方への移動を、より確実にアシスト可能としている。しかしながら、第1保持部3aと第2保持部3bとで被介護者7の身体を保持して、前方への牽引及び上方への牽引などの起立動作支援が十分に行える場合には、第3保持部3hを省略することも可能である。なお、図2Aは、第3保持部3hを省略した例を図示している。
第1保持部3aと第2保持部3bと第3保持部3hとは一例として、それぞれ、外装は塩化ビニール又はナイロンなどを使用し、密閉された筒状部材の内部には空気を充填して構成する。さらに、第1保持部3aと第2保持部3bとには、それぞれ、空気をそれぞれ供給して充填するためのバルブ3fを備える。
なお、この例では、第1保持部3aと第2保持部3bと第3保持部3hとのそれぞれの内部に空気を充填する。また、空気を充填する代わりに、ウレタン素材などの柔軟素材をそれぞれの内部に備える構造でも良い。その場合は、空気を充填するためのバルブ3fは不要である。
連結部3cは、一例として図2A〜図2Cに示すようにアーム機構4の一端に連結され、被介護者7の胸部7dの中央付近で且つ第1保持部3aと第2保持部3bとの中間付近に、第1保持部3aと第2保持部3bとのそれぞれの端部が連結される付近に架け渡されるように備えられる。連結部3cとアーム機構4の一端(後端)とは、一例としてネジを使って固定して連結しているが、アーム機構4の一端(後端)と連結部3cとが連結できる方法であれば、任意の方法でも良い。例えば、図6Aに示すようなバックル3iとバックル受け部3jとを利用して、アーム機構4の一端(後端)にあるバックル3iと連結部3cにあるバックル受け部3jとが容易に着脱可能に連結されるようにしてもよい。
具体的には、アーム機構4の一端(後端)と連結部3cとのいずれか一方にバックル3iを設け、いずれか他方に、バックル3iと対向する位置に、バックル受け部3jを設けるようにしている。
図6A〜図6Dに示すように、各バックル3iは、円柱状の軸部101の一端に操作部100が固定され、円板状の軸固定部102に対して回転自在に貫通し、軸部101の他端近傍に、軸部101の直径方向沿いに留め具103が両側に突出して固定されて構成されている。軸固定部102は、アーム機構4の一端(後端)に固定される。
各バックル受け部3jは、軸部101と留め具103とが貫通する貫通穴104を有する円板状の受け固定部105で構成されている。受け固定部105は、連結部3cに固定される。
よって、各バックル3iの操作部100を回転させると、軸部101が軸固定部102に対して回転し、軸部101と一緒に留め具103が回転する。このため、バックル3iの軸部101と留め具103との位相を、バックル受け部3jの貫通穴104の位相と一致させたのち、バックル3iの軸部101と留め具103とをバックル受け部3jの貫通穴104内に貫通させた、その後、操作部100を例えば90度回転させると、留め具103が受け固定部105と係合して貫通穴104から抜けず、バックル3iがバックル受け部3jに係止される(図6E)。一方、操作部100を例えばさらに90度回転させて、バックル3iの軸部101と留め具103との位相を、バックル受け部3jの貫通穴104の位相と一致させたのち、バックル3iの軸部101と留め具103とをバックル受け部3jの貫通穴104から抜き去ることにより、バックル3iがバックル受け部3jから係止解除されることになる。
このようにして、アーム機構4の一端(後端)にあるバックル3iと連結部3cにあるバックル受け部3jとが容易に着脱可能に連結されることになる。
これらの構造により、被介護者7が緊急にトイレへ移動したい場合などに、被介護者7に介護ベルト3をあらかじめ装着しておき、トイレへの移乗、移動時にバックル3iとバックル受け部3jのみを使って動作支援システム1に対して短時間で容易に着脱することができる。
なお、連結部3cを介してアーム機構4からの力が左右均等にホールド機構3gに作用させるため、ホールド機構3gの第1保持部3aは、正面から見て左右対称の形状となっており、かつ、第2保持部3bは上から見て左右対称の形状となっている。
また、第1保持部3aと第2保持部3bとは、それぞれ、任意の箇所で分離できるようにして、被介護者7がホールド機構3gを装着しやすいようにしてもよい。例えば、図5Cに示す第1脱着部3d、第2脱着部3eなどとして示すように、例えば面ファスナなどの脱着部を第1保持部3aと第2保持部3bとに設けて、第1保持部3aと第2保持部3bとが第1脱着部3d及び第2脱着部3eで分離されることにより、被介護者7の体に対してホールド機構3gを容易に脱着できるようにしても良い。また、図5Cは被介護者7の背中で脱着しているが、第1脱着部3d又は第2脱着部3eを長くして、いずれか一方の脇で脱着するようにしても良い。これにより、被介護者7が背中に手が回りにくい場合にでも、脇で脱着が可能となる。
なお、介護ベルト3は、被介護者7の胸部に装着される代わりに、臀部などに装着されてもよい。その場合、介護ベルト3は、被介護者の臀部を保持するのに適切な形状を有する。
《歩行機構14》
歩行機構14は、矩形台14eと、一対の前輪14aと、一対の後輪14bと、前輪ブレーキ14cと、後輪ブレーキ14dとを備え、床面13上に置かれる。一対の前輪14aは、矩形台14eの前端の一対の角部に回転自在に配置される。一対の後輪14bは、矩形台14eの後端の一対の角部に回転自在に配置される。前輪ブレーキ14cは、前輪14aにブレーキをかける。後輪ブレーキ14dは、後輪14bにブレーキをかける。歩行機構14の上部にはアーム機構4が備えられる。すなわち、矩形台14eの前部の中央部には、アーム機構4が起立支持される。一例として一対の前輪14aと一対の後輪14bとは、図4Cに示す状態で、被介護者7が前方方向(図4Cの左方向)に力を加えることで回転し、歩行器として被介護者7の歩行を支援することができる。なお、矩形台14eは、本体部に相当する。
なお、この例では、一対の前輪14aと一対の後輪14bとは被介護者7が押すことで回転するようにしたが、例えばモータをそれぞれ又はいずれかに備えて、被介護者7の押す力をアシストすることで、楽に移動できるような構成としても良い。
さらに、前輪ブレーキ14cと後輪ブレーキ14dとは一例として電磁ブレーキで構成し、入力IF6により前輪14a又は後輪14bのブレーキON/OFFを行うことができるようにする。前輪ブレーキ14c又は後輪ブレーキ14dをONにすることで、前輪14a又は後輪14bにブレーキをかけることができ、前輪ブレーキ14c又は後輪ブレーキ14dをOFFにすることで、前輪14a又は後輪14bのブレーキを解除することができる。なお、一例として電磁ブレーキとしたが、手動ブレーキとしても良い。
なお、矩形台14eの代わりに任意の形状を有する板状の部材を用いてもよい。
《アーム機構4》
アーム機構4は、歩行機構14の上部に備えられるとともに、先端が連結部3cを介してホールド機構3gに連結される。アーム機構4は、一例として、第1モータ41と、第1モータ41の回転軸の回転数(回転角度)を検出する第1エンコーダ43と、第2モータ42と、第2モータ42の回転軸の回転数(回転角度)を検出する第2エンコーダ44とを備える2自由度のロボットアームである。第1エンコーダ43と第2エンコーダ44とからの回転角度情報をアーム機構4の位置情報に変換した位置情報を基に第1モータ41と第2モータ42とを制御装置11で制御する。なお、第1エンコーダ43及び第2エンコーダ44のことを位置検出部(不図示)ともいう。
この制御により、一例として、図4A〜図4Cに示すように、動作支援システム1を駆動して、座位姿勢にある被介護者7の臀部7eが腰掛部5からの離床を支援するため、ホールド機構3gの第1保持部3aと第2保持部3bとを、同時に、被介護者7の正面方向の前方に向けて牽引動作可能で、かつ、その後、上方に向けて牽引動作可能となっている。
より詳しくは、アーム機構4は、第1アーム4cと、第2アーム4dと、第3アーム4eと、第4アーム4fと、第1駆動部4aと、第2駆動部4bとを備えるロボットアームで構成される。第1アーム4cは、矩形台14eの前部の中央において、矩形台14eから上方に向けて起立するように、下端が固定される。第1アーム4cの上端には、第1駆動部4aを内蔵する第1関節部を介して、第2アーム4dの前端が、x0z0面内で回動可能に連結される。第2アーム4dの後端は、第2駆動部4bを内蔵する第2関節部を介して、第3アーム4eの下端に回動可能に連結される。第3アーム4eの上端は、第4アーム4fの前端に、第3アーム4eと第4アーム4fとのそれぞれの軸方向が互いに直交してL字状に屈曲するように固定される。第4アーム4fの後端は、介護ベルト3の連結部3cに着脱可能に連結される。なお、第2アーム4dのことを第1リンクともいう。また、第3アーム4eのことを第2リンクともいう。上記において、第2アーム4dの前端は、具体的には、第2アーム4dがx0z0面内で回動可能なように第1アーム4cの上端に連結される。また、第2アーム4dの後端は、第2関節部を介して第3アーム4eがx0z0面内で回動可能なように第3アーム4eの下端に連結される。
第1駆動部4aは、第1アーム4cと第2アーム4dとの間の関節部に配置され、例えば、第1アーム4cに対して第2アーム4dを回転させる第1モータ41と、その回転角度情報を検出する第1エンコーダ43とで構成される。よって、後述する制御部12での制御の下に、第1アーム4cに対して第2アーム4dを所定角度だけ回動させるように駆動することができる。第2駆動部4bは、第2アーム4dと第3アーム4eとの間の関節部に配置され、例えば、第2アーム4dに対して第3アーム4eを回転させる第2モータ42と、その回転角度情報を検出する第2エンコーダ44とで構成される。なお、第1モータ41及び第2モータ42が配置される位置は、関節部でなくてもよい。つまり、第1モータ41及び第2モータ42が発生させる回動力が適切に関節部に伝達され、上記のようにアーム機構を動作させることができるのであれば、第1モータ41及び第2モータ42は、どこに配置されてもよい。
第1エンコーダ43及び第2エンコーダ44からのそれぞれの回転角度情報は、アーム機構4の位置情報に変換されて、位置情報として制御部12で使用される。よって、後述する制御部12での制御の下に、第2アーム4dに対して第3アーム4eを所定角度だけ回動させて所望の位置に移動するように駆動することができる。
第4アーム4fの前部には、ボタンなどが配置された操作盤などの入力インターフェース(入力IF)6が下向きに突出して設けられる。このように入力IF6を配置すれば、座位姿勢での被介護者7に対して、アーム機構4の側面から、入力IF6が操作可能に配置されることになる。よって、被介護者7が入力IF6を使って種々の指令を入力することで(例えばボタンを押下するなどで)、動作支援システム1の車輪(前輪及び後輪)のブレーキON又はOFF、動作支援システム1の電源のON又はOFF、及び、立ち上がり開始ボタンのON又はOFFなどを入力することができる。さらに、第3アーム4eの中間部から後ろ向きに(被介護者側に向けて)、持ち手15が突出して備えられており、被介護者7が、座位又は起立時に両手で握って持つことができる。
なお、動作支援システム1は、さらに、第1リンクと第2リンクとによる物体の挟み込みを検出する挟み込みセンサ(不図示)を備えてもよい。そして、動作支援システム1は、挟み込みセンサが物体の挟み込みを検出した場合に、アーム機構4の動作を停止するようにしてもよい。
なお、持ち手15は、被介護者7の肘を置くことができる長さで設置しても良い。これにより、立ち上がり時には持ち手として機能し、歩行時には肘を置くことで、より安定して歩行することが可能となる。さらに、第4アーム4fは、上部にウレタンなどの緩衝材を備える構成としても良い。これにより、被介護者7が前方へ転倒するなどして顔又は上半身が第4アーム4fに接触した場合の衝撃を、緩和することができる。
また、上記緩衝材には、被介護者7との接触を検出する接触センサが設けられてもよい。そして、動作支援システム1は、接触センサが接触を検出した場合に、アーム機構4の動作を停止するようにしてもよい。
制御装置11は、データベース入出力部9と、タイマー16と、制御部12とを備える。制御装置11は、アーム機構4の第1駆動部4aと第2駆動部4bとをそれぞれ独立して駆動制御し、少なくとも、座位姿勢にある被介護者7の臀部7eが腰掛部5から離床するように、ホールド機構3gの第1保持部3aと第2保持部3bとを、同時に、被介護者7の正面方向の前方に向けて牽引動作するとともに、その後、被介護者7が起立姿勢となるまで、介護ベルト3を、被介護者7の上方に向けて牽引動作するように制御して、被介護者7の起立動作を支援する。
より詳しくは、制御装置11の制御動作により、図4Aに矢印で示すように、ホールド機構3gの第1保持部3aと第2保持部3bとを、同時に、アーム機構4で牽引するように制御装置11で制御して、被介護者7をその座位姿勢から前方に牽引する。このように、第1保持部3aと第2保持部3bとを、同時に、アーム機構4で牽引するとき、まず、被介護者7の首部7a又は背中部7bの第1領域R1を前方に牽引することにより、被介護者7は、背筋が反って伸びることで立ち上がりやすくなる。また、この牽引と同時に、被介護者7の腰部7cの第2領域R2を前方に牽引することにより、被介護者7は、骨盤が前方方向に移動して離床しやすくなる。よって、例えば、腰部7cの第2領域R2のみを前方に牽引する場合と比較して、第1領域R1と第2領域R2との両方を同時に前方に牽引するほうが、被介護者7にとって、臀部7eを腰掛部5から確実に離床させやすくなる。次いで、図4Bに矢印で示すように上方に牽引して被介護者7の臀部7eを腰掛部5から離床させ、図4Cの起立姿勢に至るまで、一連の動作を支援する。ここで、制御動作を開始してから被介護者7の臀部7eを腰掛部5から離床させるまでが、第1の状態である。この第1の状態以降で被介護者7が起立姿勢に至るまでが、第2の状態である。
なお、アーム機構4は、被介護者7が着座した状態において、被介護者7の上半身が前傾姿勢になるよう動作してもよい。被介護者がトイレの便座に座った場合などには、上半身が前傾姿勢となることで、被介護者がより楽に排便が行えるようになる。
《タイマー16》
タイマー16は、ある一定時間(例えば、1msec毎)の経過後に、データベース入出力部9及び制御部12を実行させるための指令を、データベース入出力部9及び制御部12に出力する。
《入力IF6》
また、入力IF6は、例えばアーム機構4に配置され、動作支援システム1の電源の開始及び終了、前輪ブレーキ14c及び後輪ブレーキ14dのON/OFF、及び、立ち上がり開始及び終了を指示するための操作インターフェースで、例えばボタンなどで構成される。
《動作情報データベース8》
タイマー16からの指令に基づいて制御部12が実行され、アーム機構4の位置情報(第1エンコーダ43及び第2エンコーダ44からのそれぞれの回転角度情報をアーム機構4の位置情報に変換した位置情報)が、タイマー16からの実行指令を利用してデータベース入出力部9及び制御部12を実行させて、ある一定時間毎(例えば、1msec毎)に生成される。これらの生成された位置情報が、時刻と共に、本実施の形態では動作情報としてデータベース入出力部9を介して動作情報データベース8に出力されて、動作情報として動作情報データベース8に記憶される。なお、本実施の形態では、動作情報は、入力IF6などにより、予め生成されて記憶される。
図7は、動作情報データベース8の情報内容の一例を示す。
(1)「時刻」の欄は、アーム機構4が動作している際の時刻に関する情報を示す。本実施の形態では、時刻についてはミリ秒(msec)単位系で示す。
(2)「位置」の欄は、アーム機構4の第1エンコーダ43及び第2エンコーダ44などで検出される角度情報を変換したアーム機構4の位置情報を示す。具体的には、動作支援システム1の進行方向(前後方向)x軸と上下方向z軸との2軸の位置である。なお、本実施の形態では、位置についてはメートル(m)単位系で示す。
《データベース入出力部9》
データベース入出力部9は、動作情報データベース8と、制御部12との間で、データ(情報)の入出力を行う。
《制御部12》
制御部12は、データベース入出力部9から入力された動作情報に追従するように、アーム機構4の第1モータ41と第2モータ42とをそれぞれ独立して動かす。加えて、入力IF6により入力された前輪ブレーキ14c及び後輪ブレーキ14dのON/OFFの指令に基づいて、前輪ブレーキ14c及び後輪ブレーキ14dのブレーキを制御する。
以下、制御部12で制御される動作支援システム1の動作について説明する。
図8A〜図8Eに動作支援システム1のアーム機構4の動作手順を示す。また、アーム機構4の動作に伴う被介護者7の動作を、図9のフローチャートを用いて説明する。
まず、図8Aに示すように、被介護者7は、床面13上に配置された、ベッド、椅子、又は、トイレの便座などの腰掛部5に座る。次に、介護者などにより、動作支援システム1が、腰掛部5に座った被介護者7の正面に配置される。
次に、図9のステップS101で、被介護者7が、入力IF6により動作支援システム1の電源をONにする。
次に、ステップS102で、被介護者7が、入力IF6により前輪ブレーキ14c及び後輪ブレーキ14dをONにすることで、制御部12Bにより、歩行機構14の前輪14aと後輪14bとがそれぞれ回転しないようにブレーキがかけられる。このようにすることにより、アーム機構4で連結部3cを介してホールド機構3gを牽引するとき、歩行機構14が移動せず、アーム機構4からの力が、連結部3cを介してホールド機構3gに確実に伝達されるようにしている。
次に、被介護者7は、アーム機構4に連結された介護ベルト3のホールド機構3gを体に装着し、持ち手15を両手で把持する。
次に、ステップS103で、被介護者7が、入力IF6の立ち上がり開始ボタンを押下することで、動作支援システム1が動作を開始する。この例では、立ち上がり開始ボタンを押した状態でのみ動作し、立ち上がり開始ボタンを離すと、動作支援システム1が動作を停止する。これ以降のステップS104〜ステップS106では、動作支援システム1の制御装置11により、アーム機構4の第1駆動部4aと第2駆動部4bとをそれぞれ独立して駆動制御し、図4Aの被介護者7の座位姿勢から図4Bの被介護者7の臀部7eを腰掛部5から離床させるように、図4Cの起立動作を支援する。
次に、ステップS104で、制御部12は、データベース入出力部9から動作情報を取得する。
次に、ステップS105で、制御部12は、データベース入出力部9から取得した動作情報に追従するようにアーム機構4を駆動するため、第1モータ41と第2モータ42とをそれぞれ独立して駆動制御する。一例として、制御部12の制御の下で、図8Aから図8Bに示すように、前方方向(図8Aの左方向)に移動するようにアーム機構4を制御部12で制御する。すると、図8Bに示すように、ホールド機構3gの第1保持部3aと第2保持部3bとが同時に前方方向へアーム機構4により牽引される。このとき、アーム機構4により連結部3cを介して第1保持部3aを前方へ牽引することで、図8Bに点線で時計回りの矢印Aで示すように被介護者7の上半身の後屈を促し、さらに、連結部3cを介して第2保持部3bを前方へ牽引することで、図8Bに点線で反時計回りの矢印Bで示すように被介護者7の骨盤の前傾を促すことが可能となる。このように被介護者7の前傾をアーム機構4でアシストすることで、被介護者7の臀部7eの腰掛部5からの離床を促し、同時に被介護者7の上半身の後屈を促すことで、被介護者7が腰掛部5から立ち上がり易くなる。また、被介護者7の上半身の後屈を促すことで、被介護者7は、前傾姿勢を深く取ることなく、座位姿勢から立位姿勢へスムーズに移行することが可能となる。
なお、アーム機構4により連結部3cを介して第1保持部3aを前方へ牽引するとき(言い換えれば、牽引動作を開始してから被介護者7の臀部7eを腰掛部5から離床させるまでの第1の状態において)、制御部12の制御によるアーム機構4の第1モータ41と第2モータ42との駆動により、前方に対して牽引速度が徐々に加速するように牽引することもできる。このようにすれば、被介護者7の上半身の後屈と骨盤の前傾とを、より一層促すことができて、被介護者7の起立動作をより円滑に支援することができる。
次に、図8Cに示すように被介護者7の臀部7eの腰掛部5からの離床の段階(第1の状態の終了時点)で、図8Dに上向きの矢印で示すように、アーム機構4を上方へ移動するように制御部12でアーム機構4を駆動制御する。すると、アーム機構4の上向きの移動により被介護者7は上方にアシストされ、図8Eにて被介護者7は立ち上がりを完了する。この時点で、被介護者7は立位姿勢の状態となっている。
次に、ステップS106で、被介護者7は、押下している入力IF6を戻す(離す)ことで、制御部12による立ち上がり動作の制御動作及びアーム機構4の駆動は停止する。なお、ステップS106以前においても、被介護者7は、押下している入力IF6を戻す(離す)ことで、制御部12による立ち上がり動作の制御動作及びアーム機構4の駆動は、途中で停止することができる。
次に、ステップS107で、被介護者7は、入力IF6により、前輪ブレーキ14c及び後輪ブレーキ14dをOFFにする。
さらに、ステップS108で、被介護者7は、入力IF6により電源をOFFにする。被介護者7は、図8Eに示すように立位姿勢の状態となった後、被介護者7が前方へ力を加えることで、被介護者7の力で前輪14aと後輪14bとがそれぞれ自在に回転し、歩行機構14は、歩行器として被介護者7の歩行を支援することができる。
《実施の形態1の効果》
アーム機構4に第1保持部3aと第2保持部3bとで構成されるホールド機構3gと連結部3cとを介護ベルト3として備えて、制御部12の制御の下にアーム機構4で牽引動作するように介護ベルト3を前方に移動させることができる。この結果、起立動作初期時に(着座姿勢の状態から臀部7eを離床させる第1の状態において)、被介護者7の前傾姿勢をできるだけ浅くし、成人健常者の動作に近づけることができるよう動作を支援することが可能となる。
(実施の形態2)
本実施の形態において、データベース入出力部から動作情報を取得する代わりに、力検出部で検出した力と位置情報とを基に動作情報を生成して取得する動作支援システムについて説明する。
図10は、本実施の形態にかかる動作支援システム1Bが、被介護者7が座位姿勢から起立姿勢へ変わる際の動作を支援する様子を示す。図11は、本実施の形態における動作支援システム1Bの詳細構成を示すブロック図である。
動作支援システム1Bでは、データベース入出力部9から動作情報を取得する代わりに、力検出部17で検出した力と位置情報とを基に動作情報生成部10で動作情報を生成して取得するものであり、力検出部17と動作情報生成部10とを備えることが、実施の形態1と大きく異なる。
実施の形態1の図2A〜図3と同様に、動作支援システム1Bは、床面13上に置かれている。動作支援システム1Bは、本体機構2と、制御装置11Bと、入力IF6と、力検出部17とを備える。
本体機構2は、実施の形態1におけるものと同様に、アーム機構4と、介護ベルト3と、歩行機構14とを備える。
制御装置11Bは、データベース入出力部9と、タイマー16と、制御部12Bと、動作情報生成部10とを備える。
歩行機構14と介護ベルト3とタイマー16と入力IF6とは、実施の形態1におけるものと同様であるため、これらの説明を省略する。
被介護者7は、実施の形態1と同様に、介護ベルト3のホールド機構3gにより保持されていて、座位姿勢時に腰掛部5(例えば、ベッド、椅子、又は、トイレの便座など)に座っている。アーム機構4の側面には、ボタンなどが配置された操作盤などの入力IF6を実施の形態1と同様に配置する。
実施の形態1と異なる点について、以下、詳細に説明する。
《力検出部17》
まず、アーム機構4に力検出部17を備えて、被介護者7がアーム機構4に加える力を力検出部17により検出する。力検出部17は、被介護者7が、入力IF6から動作支援システム1Bの動作開始情報を入力することで(例えばボタンを押下するなど)、動作支援システム1Bの制御装置11Bの制御動作を開始させたのち、検出を開始する。力検出部17により、被介護者7がアーム機構4に加える力を検出し、力検出部17で検出した力とアーム機構4の位置とに基づいて、動作情報生成部10で動作を生成し、制御部12Bによりアーム機構4の動作を制御する。
具体的には、図10に示すように、力検出部17は、アーム機構4の第3アーム4eの上端と第4アーム4fの前端との連結部分付近に備えられる。アーム機構4に外部(例えば、被介護者7)から加えられた力情報を力検出部17で検出する。力検出部17で検出した情報は、データベース入出力部9を介して、時刻とともに動作情報データベース8に記憶される。一例として、力検出部17は、動作支援システム1Bの上下方向の力と前後方向の力が計測可能な2軸の力センサ、又は、手前方向の回転も含めた3軸力センサなどで構成される。
《アーム機構4》
アーム機構4は、実施の形態1と同様に、歩行機構14の上部に備えられ、一例として、第1モータ41と第1エンコーダ43とを第1関節部に有するとともに第2モータ42と第2エンコーダ44とを第2関節部に有する2自由度アームである。実施の形態1と同様に、第1エンコーダ43と第2エンコーダ44とからの情報を基に第1モータ41と第2モータ42とを制御装置11Bで制御することで、一例として、図4A〜図4Cに示すように動作支援システム1Bを駆動することができる。さらに、持ち手15が実施の形態1と同様に備えられており、被介護者7が座位又は起立時に手で握って持つことができる。
《動作情報データベース8》
実施の形態1と同様に、タイマー16からの指令に基づいて制御部12が実行され、アーム機構4の位置情報(第1エンコーダ43及び第2エンコーダ44からのそれぞれの回転角度情報をアーム機構4の位置情報に変換した位置情報)が、タイマー16からの実行指令を利用して、データベース入出力部9及び制御部12を実行させて、ある一定時間毎(例えば、1msec毎)に生成される。これらの生成された位置情報が、時刻と共に、データベース入出力部9を介して動作情報データベース8に出力されて、動作情報データベース8に記憶される。本実施の形態では、後述するように、動作情報データベース8に記憶された力検出部17で検出された力の情報と位置情報と時刻の情報を基にして、動作情報生成部10で動作情報が生成されて動作情報データベース8に記憶される。
図12は、動作情報データベース8の情報内容の一例を示す。
(1)「時刻」の欄は、アーム機構4が動作している際の時刻に関する情報を示す。本実施の形態では、時刻についてはミリ秒(msec)単位系で示す。
(2)「位置」の欄は、アーム機構4の第1エンコーダ43及び第2エンコーダ44などで検出される角度情報を変換したアーム機構4の位置情報を示す。具体的には、図10に示すように、アーム機構4の一端を原点Oとし、動作支援システム1Bの進行方向逆向きを正としたx軸と上向きを正としたz軸との2軸の位置とし、原点からの相対座標として示す。なお、本実施の形態では、位置についてはメートル(m)単位系で示す。
(3)「力」の欄は、アーム機構4に備えられた力検出部17で検出される、アーム機構4にかかる力を示す。具体的には、動作支援システム1Bの進行方向逆向きを正としたx軸と上向きを正としたz軸との2軸のそれぞれにかかる力の情報である。本実施の形態では、力についてはニュートン(N)単位系で示す。
《データベース入出力部9》
データベース入出力部9は、動作情報データベース8と、制御部12と、力検出部17と、動作情報生成部10との間で、データ(情報)の入出力を行う。
《動作情報生成部10》
動作情報生成部10は、動作情報データベース8に記憶された時刻と位置と力との情報を、データベース入出力部9より取得して、これらの位置と力との情報に基づいて、アーム機構4の動作情報を生成して、動作情報データベース8に記憶する。
この動作情報の生成について、図13Aを利用しながら説明する。図13Aは、動作情報生成部10で生成した動作情報のグラフを示す。図13Aは、横軸に時間を示し、縦軸にx軸の位置の情報とz軸の位置の情報とを示し、加えて、x軸の力の情報とz軸の力の情報とを示す。
まず、図8Aに示すように、被介護者7は、腰掛部5に座った座位姿勢からの立ち上がり動作を開始する(具体的には、後述する、実施の形態1のステップS101からステップS103と同様なステップS201からステップS203を参照)。次に、図8Bに左向きの矢印で示すように、進行方向(x軸負方向)にアーム機構4を移動させる(後述するステップS205参照)ように、制御部12Bで第1モータ41と第2モータ42とをそれぞれ独立して駆動制御するための動作情報を動作情報生成部10で生成する。
このステップS205の動作は、図13Aでは、時刻0から時刻t1までの区間として示される。この時刻t1でx軸方向の力とz軸方向の力とが大きく変化する。これは、時刻t1が、進行方向に引く動作により臀部7eが離床を始めるタイミングであることを意味し、臀部7eが離床することで、x軸方向の力が減少し、さらにz軸方向の力が減少する。
動作情報生成部10は、このt1の時刻を自動的に検出する。具体的には、動作情報生成部10は、時刻t1と時刻t0とのそれぞれの時刻のx軸方向の力とz軸方向の力とを検出し、x軸方向の力とz軸方向の力とのそれぞれの差分を検出する。次いで、時刻t2と時刻t1とでも同様に、x軸方向の力とz軸方向の力とのそれぞれの差分を検出する。以後同様に、隣接する時刻間での差分を検出し続ける。
次いで、差分の符号が逆転した時点を動作情報生成部10で検出する。差分の符号が逆転した時点(この例では、時刻t2)の直前の時刻t1が、力が大きく変化する変化点である。この変化点を、動作情報生成部10で検出したタイミングで、z軸の位置を上方に移動させる(具体的には、図13Aの時刻t1以降のz軸の位置を上方に移動させる)ように動作情報生成部10で動作情報を生成する。これにより、図8Cに示すように、アーム機構4を、前方へ移動しつつ上方へ移動する動作を、動作情報生成部10で動作情報として生成することが可能となる。また、ホールド機構3gの第1保持部3aで被介護者7の上半身を保持しているために、被介護者7の上半身の後屈が有効に働き、立ち上がりやすくなっている。なおこの例では、x軸方向の力とz軸方向の力との変化点を検出しているが、x軸方向のみの力だけで検出するなど、どちらか一方向の力を使うようにしても良い。
次に、図8Dに示すように、被介護者7を上方へ持ち上げる際の速度を、z軸の力の情報で動作情報生成部10で決定する。
具体的には、図13Aの時刻t1以降に示すようにz軸の力が下方向に加わっている場合は、アーム機構4により所定の速度szで被介護者7を上方に持ち上げる。しかしながら、図13Bに示すように、t1時刻以降のz軸方向の力がz軸上方向に加わっている場合は、その力が0となる位置まで、アーム機構4によりz軸方向の上方への持ち上げ速度を加速するよう動作情報を動作情報生成部10で生成する。これにより、下半身の筋力が十分有り自らの筋力で上方に立ち上がることができる場合には、その動きに追従するよう持ち上げ速度を加速することで、スムーズに立ち上がることができる。
なお、この例では、力が0となる位置まで加速するように動作情報を動作情報生成部10で生成しているが、例えば、アーム機構4によりz軸方向の上方向の力になるように減速するように動作情報を動作情報生成部10で生成することで、被介護者7の下半身に負荷を与えられるため、被介護者7のリハビリ目的にも利用できる。図8Eの終了地点の位置は、被介護者7の身長で予め決められた所定の位置で停止する。t1時刻以降のz軸方向の力がz軸下方向に加わっている場合は、z軸方向の力が上方向の力になる位置まで、z軸方向の上方への持ち上げ速度を加速する。z軸方向の力が上方向の力になった時点で、z軸方向の上方への持ち上げ速度を加速せず、一定速度で上方に移動させる。これにより、下半身の筋力が低下し、自らの筋力で上方に立ち上がることができない場合には、上方向に加速することで、楽に立ち上がることができるようになる。さらに上方向の力になった時点で加速しないようにすることで、必要以上のアシストをしないようにできる。これにより、被介護者の下半身の筋力を使いながら、足りない力のみアシストすることができるようになる。
つまり、動作支援システム1Bは、被介護者7を保持した状態の介護ベルト3を支持しているアーム機構4の状態に基づいて、被介護者7による起立又は着座の動作が行われることを推定し、推定された動作を支援するように、介護ベルト3及びアーム機構4の少なくとも一方を動作させる。
上記のアーム機構4の状態とは、力検出部が検出した力と、位置検出部が検出した位置とを含む。そして、動作支援システム1Bは、アーム機構4の状態に基づいて、被介護者7の身体が所定の軌道を描くようにアーム機構を動作させる。
なお、動作支援システム1Bは、被介護者7による起立動作又は着座動作を支援するための動作の途中で動作を停止することも可能である。このように動作を停止すると、被介護者7は、起立姿勢と着座状態との間の姿勢(中腰姿勢ともいう)をとることができる。例えば、トイレの前後において、中腰姿勢において被介護者7の着衣の着脱を行うことができ、有用である。
以上の動作情報を動作情報生成部10で生成し、データベース入出力部9を介して、動作情報生成部10で動作情報データベース8に記憶する。
なお、力検出部17の値を、例えばアーム機構4に設置されたモニタなどに提示することで、どれぐらいアーム機構4に力を加えているかを確認できるようにしても良い。その場合は、多くの力をかけているほど、被介護者7自身の下半身などの身体を使えていないということなので、例えば、リハビリ装置の進捗を被介護者7自身で確認することができるようになる。さらに、記憶された過去の力情報と比較することで、以前からどれぐらいリハビリの効果があるのかを確認することができる。
《制御部12B》
制御部12Bは、データベース入出力部9から入力された動作情報の位置情報と力情報に追従するようにアーム機構4の第1モータ41と第2モータ42とを動かす。加えて、制御部12Bは、入力IF6により入力された前輪ブレーキ14c及び後輪ブレーキ14dのON/OFFの指令に基づいて、前輪ブレーキ14c及び後輪ブレーキ14dのブレーキを制御する。
以下、動作情報生成部10で生成された動作情報を制御部12Bで制御される動作支援システム1Bの動作について説明する。
図8A〜図8Eに動作支援システム1Bのアーム機構4の動作手順とそれに伴う被介護者の動作とを図14のフローチャートを用いて説明する。
図8Aに示すように、被介護者7は、床面13上に配置された、ベッドなどの腰掛部5に座る。次に、介護者などにより、動作支援システム1Bが、腰掛部5に座った被介護者7の正面に配置される。
次に、図14のステップS201で、被介護者7が、入力IF6により動作支援システム1Bの電源をONにする。
次に、ステップS202で、被介護者7が、入力IF6により前輪ブレーキ14c及び後輪ブレーキ14dをONにすることで、制御部12Bにより、歩行機構14の前輪14aと後輪14bとがそれぞれ回転しないようにブレーキがかけられる。
次に、被介護者7は、アーム機構4に連結された介護ベルト3のホールド機構3gを体に装着し、持ち手15を両手で把持する。
次に、ステップS203で、被介護者7が、入力IF6の立ち上がり開始ボタンを押下することで、動作支援システム1Bが動作を開始する。この例では、立ち上がり開始ボタンを押した状態でのみ動作し、立ち上がり開始ボタンを離すと、動作支援システム1Bが動作を停止する。これ以降のステップS204〜ステップS206では、動作支援システム1Bの制御装置11Bにより、アーム機構4の第1駆動部4aと第2駆動部4bとをそれぞれ独立して駆動制御し、図4Aの被介護者7の座位姿勢から図4Bの被介護者7の臀部7eを腰掛部5から離床させるように、図4Cの起立動作を支援する。
次に、ステップS204で、力検出部17で、被介護者7がアーム機構4に加える力を検出する。
次に、ステップS205で、動作情報生成部10は、力検出部17で検出した力とアーム機構4の位置情報とに基づいて、動作情報を生成し、データベース入出力部9を介して動作情報データベース8に記憶する。
次に、ステップS206で、制御部12Bはデータベース入出力部9から動作情報を取得し、制御部12Bは、アーム機構4がデータベース入出力部9から取得した動作情報に追従するようにアーム機構4を駆動するため、第1モータ41と第2モータ42とをそれぞれ独立して駆動して制御する。
一例として、制御部12の制御の下で、図8Aから図8Bに示すように、前方方向(図8Aの左方向)に移動するようにアーム機構4を制御部12Bで制御する。すると、図8Bに示すように、ホールド機構3gの第1保持部3aと第2保持部3bとが同時に前方方向へアーム機構4により牽引される。このとき、アーム機構4により連結部3cを介して第1保持部3aを前方へ牽引することで、図8Bに点線で時計回りの矢印Aで示すように被介護者7の上半身の後屈を促し、さらに、連結部3cを介して第2保持部3bを前方へ牽引することで、図8Bに点線で反時計回りの矢印Bで示すように被介護者7の骨盤の前傾を促すことが可能となる。
このように被介護者7の前傾をアーム機構4でアシストすることで、被介護者7の臀部7eの腰掛部5からの離床を促し、同時に被介護者7の上半身の後屈を促すことで、被介護者7が腰掛部5から立ち上がり易くなる。また、被介護者7の上半身の後屈を促すことで、被介護者7は、前傾姿勢を深く取ることなく、座位姿勢から立位姿勢へスムーズに移行することが可能となる。
次に、図8Cに示すように被介護者7の臀部7eの腰掛部5からの離床の段階(第1の状態の終了時点)で、図8Dに上向きの矢印で示すように、アーム機構4を上方へ移動するように制御部12Bでアーム機構4を駆動制御する。
本実施の形態では、力検出部17で検出した力とアーム機構4の位置情報とに基づいて、動作情報を動作情報生成部10で生成するため、例えば被介護者7の背の違い又は前傾速度の違いなどに応じて、臨機応変に動作情報を動作情報生成部10で生成することができる。
一例として、図13Cに、被介護者7の背の違いにより、アーム機構4と連結される連結部3cの軌道が違うことを説明する。図13Cの縦軸は動作支援システム1Bの上下方向z軸を示し、横軸は動作支援システム1Bの進行方向(前後方向)x軸を示す。図13Cの軌道Aは、身長180cmの被介護者7の連結部3cの軌道である。図13Cの軌道Bは、身長167cmの被介護者7の連結部3cの軌道である。図13Cの軌道Cは、身長155cmの被介護者7の連結部3cの軌道である。身長が高い人ほど軌道が高く、逆に、身長が低い人ほど軌道が低くなっている。
上記のように、アーム機構4の上向きの移動により、被介護者7は上方にアシストされ、図8Eにて被介護者7は立ち上がりを完了する。この時点で、被介護者7は立位姿勢の状態となっている。
次に、ステップS207にて、被介護者7は、押下している入力IF6を戻す(離す)ことで、制御部12Bによる立ち上がり動作の制御動作及びアーム機構4の駆動は停止する。なお、ステップS207以前においても、被介護者7は、押下している入力IF6を戻す(離す)ことで、制御部12Bによる立ち上がり動作の制御動作及びアーム機構4の駆動は、途中で停止する。
次に、ステップS208で、被介護者7は、入力IF6により、前輪ブレーキ14c及び後輪ブレーキ14dをOFFにする。
さらに、ステップS209で、被介護者7は、入力IF6により電源をOFFにする。被介護者7は、図8Eに示すように立位姿勢の状態となった後、被介護者7が前方へ力を加えることで、被介護者7の力で前輪14aと後輪14bとがそれぞれ自在に回転し、歩行機構14は、歩行器として被介護者7の歩行を支援することができる。
《実施の形態2の効果》
動作情報データベース8に記憶された位置情報と力検出部17で検出し動作情報データベース8に記憶された力とに基づいて、動作情報生成部10でアーム機構4の動作情報を生成するため、例えば背の違い又は前傾速度の違いなどに応じて、臨機応変に動作情報を動作情報生成部10で生成することができる。この結果、起立動作初期時に(着座姿勢の状態から臀部7eを離床させる第1の状態において)、被介護者7の前傾姿勢をできるだけ浅くし、成人健常者の動作に近づけることができるように動作を支援することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態において、被介護者が発する力を生かしながら被介護者の動作を支援する動作支援システムにおいて、より適切に動作を支援する構成について説明する。具体的には、本実施の形態において、動作支援システムがより適切に動作の支援するための、アーム機構の構成、介護ベルトの構成、ハンドル機構の構成、第1駆動部及び第2駆動部の構成、歩行機構の構成、及び、動作支援システムの重心位置について説明する。
なお、実施の形態1又は2と同様の構成要素については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
《アーム機構》
まず、アーム機構の構成について説明する。
図15は、本実施の形態における動作支援システム1Cの構成の概要を示す説明図である。
動作支援システム1Cが、実施の形態1における動作支援システム1に対して異なる点は、本体機構2Cを備える点、及び、本体機構2Cがアーム機構4’及び持ち手15’を有する点である。
アーム機構4’は、実施の形態1における第2アーム4dと第3アーム4eと第4アーム4fとの代わりに、それぞれ、第2アーム4d’と第3アーム4e’と第4アーム4f’とを備える。これらは、実施の形態1におけるものと長さが異なる。
持ち手15’は、実施の形態1における持ち手15と同様に、第3アーム4e’の中間部から後ろ向きに設けられる。
動作支援システム1Cは、上記のような構成を備えることで、被介護者7の足がアーム機構4’に接触又は衝突することを回避することができる。具体的には、第2アーム4d’が第2アーム4dより短いので、被介護者7の足とアーム機構4’との離間距離が大きくなる。また、第2アーム4d’を短くした分を補うように、第3アーム4e’と第4アーム4f’との長さが調整されている。これにより、動作支援システム1Cは、実施の形態1における動作支援システム1と同様に、被介護者7への動作支援を行うことができる。
《介護ベルト》
次に、介護ベルトの構成について説明する。具体的には、空気が充填された筒状部材であるエアバッグを用いて構成される介護ベルトについて説明する。
図16Aは、本実施の形態における脱着部を閉じた状態での介護ベルトの詳細な構成を示す側面図である。図16Bは、本実施の形態における脱着部を閉じた状態での介護ベルトの詳細な構成を示す平面図である。図16Cは、本実施の形態における脱着部を開いた状態での介護ベルトの詳細な構成を示す平面図である。
介護ベルト3は、図16A〜図16Cに示すように、ホールド機構3gと連結部3cとを備えて、被介護者7に装着可能である。ホールド機構3gは、少なくとも、ベルト状でかつ密閉された筒状部材の保持部30aとを備えて構成されている。
保持部30aは、被介護者7の背中部7bから両脇部7gの領域を保持可能である。より具体的な一例として、保持部30aは、被介護者7の背中部7bから両脇部7gを経て鳩尾7kの領域を保持可能な例を図示している。連結部3cは、ホールド機構3gを装着したときに被介護者7の胸部7d付近に位置可能であり、かつ、ホールド機構3gに連結されており、後述するアーム機構4の一端(後端)に着脱可能に連結可能とする。
ホールド機構3gは、回転力付与機構30が組み込まれており、ベルト状でかつ密閉された筒状部材の保持部30aと、保持部30aを支持する矩形枠状の保持部支持体30bと、保持部支持体30bと回転力付与機構30の後屈用モータ45とを支持するアーム支持部30eと、被介護者7がホールド機構3gを脱着する際に、保持部支持体30bを図16Cに示すように後方部分を開くための脱着部3dとを備える。
保持部30aは一例として、外装は塩化ビニール又はナイロンなどを使用したエアバッグで構成されており、密閉された筒状部材の内部には、気体、例えば空気を充填する。さらに、空気を充填するためのバルブ3fを備える。
保持部支持体30bは、ベルト状でかつ密閉された筒状部材の保持部30aの外面を囲みかつその内面に保持部30aを固定して支持する剛体の矩形枠部材である。被介護者7の両脇部で回転力を被介護者7に付与するため、保持部支持体30bの上下方向の幅は、脇部の下から鳩尾までを覆うように、例えば少なくとも10〜20cmとしている。
アーム支持部30eは、平面的に見てC字形状の枠部材である。アーム支持部30eの両端間には、回転力付与機構30を介して、保持部支持体30bを介在させている。回転力付与機構30は、保持部支持体30bとアーム支持部30eとの間に配置されて、アーム支持部30eに対して、保持部支持体30bを回転させるように回転力を保持部支持体30bに付与する機構である。アーム支持部30eの前部中央部には、連結部3cが固定されている。
脱着部3dは、被介護者7がホールド機構3gを脱着する際に、保持部支持体30bの背中部側の部分で、図16Cに示すように開くための開閉部である。例えば、脱着部3dは、例えば面ファスナーなどで構成して、保持部支持体30bが脱着部3dで分離されることにより、被介護者7の体に対してホールド機構3gを容易に脱着できるようにしても良い。また、図16Cは被介護者7の背中部で脱着しているが、第1脱着部3dを長くして、いずれか一方の脇部で脱着するようにしても良い。これにより、被介護者7が背中部7bに手が回りにくい場合にでも、脇部で脱着が可能となる。
連結部3cは、一例として、図16A及び図16Bに示すように、アーム支持部30eに固定され、アーム機構4と連結可能として、被介護者7の胸部付近に備えられる。連結部3cとアーム機構4の一端(後端)とは、一例としてネジを使って固定して連結する。アーム機構4の一端(後端)と連結部3cとが連結できる方法であれば、任意の方法でも良い。例えば、バックルなどを利用して、アーム機構4の一端(後端)と連結部3cとが着脱可能に連結されるようにしてもよい。
連結部3cを介してアーム機構4からの力が左右均等にホールド機構3gに作用させるため、ホールド機構3gの保持部30aと保持部支持体30bとアーム支持部30eとは、正面から見て左右対称の形状となっている。
図16Dは、本実施の形態における動作支援システム1Cの詳細構成を示すブロック図である。
図16Dに示される動作支援システム1Cの介護ベルト3は、制御部12Cによりエアバッグの内圧を制御される点で、実施の形態2における動作支援システム1Bと異なる。
制御部12Cは、実施の形態2における制御部12Bが備える機能に加えて、エアバッグの内圧を制御する機能を有する。具体的には、制御部12Cは、圧力センサなどによりエアバッグの内圧を検知する。そして、エアバッグの内圧が所定の圧力範囲内に収まるようにエアバッグに空気を送り込み、又は、エアバッグ内の空気を抜く。このようにすることで、動作支援システム1Cは、適切な保持力によって被介護者7を保持することができる。
また、制御部12Cは、アーム機構4などから得た情報に基づいてエアバッグの内圧を
制御するようにしてもよい。さらに、制御部12Cは、エアバッグの内圧に基づいてアーム機構4を駆動するように制御するようにしてもよい。
例えば、アーム機構4の第1エンコーダ43又は第2エンコーダ44から得られる第1関節部又は第2間接部の回転角度に基づいて、被介護者7が転倒しそうになっていることが判断される場合に、アーム機構4の第1モータ41及び第2モータ42の少なくとも一方を駆動するとともに、エアバッグの内圧を上昇させ、被介護者をより強く保持するようにしてもよい。このようにすることで、被介護者7が転倒することを回避し、また、動作支援システム1Cは、被介護者7が体勢を立て直すことを支援することができる。
例えば、第1関節部又は第2間接部の回転角度に基づいて、被介護者7が歩行していることが判断される場合に、第1モータ41及び第2モータ42の少なくとも一方を駆動することで歩行の際の被介護者7の身体の上下動を支援するとともに、エアバッグの内圧を調整するようにしてもよい。
このようにすることで、動作支援システム1Cは、被介護者による動作を、確実かつ安全に支援することができる。
《ハンドル機構》
次に、ハンドル機構の構成の第一例について説明する。
図17Aは、本実施の形態における顎乗せ台4k及びハンドル4mの構成を示す斜視図である。
図17Aに示されるように、アーム機構4は、顎乗せ台4k及びハンドル4mを備える。
顎乗せ台4kは、アーム機構4に固定される剛性部材であり、被介護者7の顎が乗せられるための台である。例えば、顎乗せ台4kは、第4アーム4fに固定される。アーム機構4が第1モータ41及び第2モータ42等により動作するとき、又は、動作支援システム1Cを装着した被介護者7が歩行する際に、第4アーム4f等が被介護者7の顔などに衝突する危険がある。そこで、比較的面積が大きい顎乗せ台4kを動作支援システム1Cが備えることにより、例えば被介護者7の顔が衝突した場合であっても、被介護者7への衝撃を和らげることができる。
なお、顎乗せ台4kの表面にクッション材などが貼り付けられていれば、被介護者7の顎が顎乗せ台4kに接触していることによる違和感又は痛みをさらに和らげることができる。
ハンドル4mは、歩行の際に被介護者7が把持する持ち手である。ハンドル4mは、被介護者7が動作支援システム1Cを装着して歩行する際に把持しやすい形状を有する。これにより、被介護者は、動作支援システム1Cを装着し、動作支援システム1Cにより支援されながら、より安定した歩行を行うことができる。
次に、ハンドル機構の構成の第二例について説明する。
図17Bは、本実施の形態における肘掛け部4p及びハンドル4rの構成を示す斜視図である。
肘掛け部4pは、アーム機構4に固定される剛性部材であり、被介護者7の肘が乗せられるための台である。例えば、肘掛け部4pは、第3アーム4eに固定される。被介護者7は、歩行の際に肘掛け部4pに肘を乗せることで、より楽に歩行を行うことができる。
肘掛け部4pは、被介護者7の歩行の際には有用であるが、起立動作又は着座動作の際には動作の妨げになるおそれがある。そのため、肘掛け部4pは、上記動作の妨げにならないよう位置が変更されるように構成されてもよい。肘掛け部4pの位置については、後で詳しく説明する。
ハンドル4rは、歩行の際に被介護者7が把持する持ち手である。ハンドル4rは、被介護者7が肘掛け部4pに肘を置いた状態で歩行する際に把持しやすい形状を有する。これにより、被介護者は、動作支援システム1Cにより支援されながら、より安定した歩行を行うことができる。
以降において、肘掛け部4pが位置し得る範囲、つまり、可動範囲について説明する。
図18は、本実施の形態における肘掛け部4pの可動範囲を示す第一の説明図である。
図18に示されるように、被介護者7の歩行を支援する時には、肘掛け部4pは、第3アーム4eから見て、x0軸正方向に向いて延びて配置される。肘掛け部4pは、z0軸に平行な回動軸4s回りに回動し、y0軸に平行になる位置4paに移動可能である。なお、肘掛け部4pは、さらに、回動軸4s回りに回動し、x0軸の負方向に向く位置に移動されてもよい。
図19は、本実施の形態における肘置き台の可動範囲を示す第二の説明図である。
図19に示されるように、被介護者7の歩行を支援する時には、肘掛け部4pは、第3アーム4eから見て、x0軸正方向に向いて延びて配置される。肘掛け部4pは、y0軸に平行な回動軸4t回りに回動し、第3アーム4eに平行になる位置4pbに配置され得る。なお、肘掛け部4pは、さらに、回動軸4t回りに回動し、x0軸の負方向に向く位置に配置されてもよい。
このように、肘掛け部4pは、起立動作又は着座動作の妨げにならないよう位置が変更されるように構成される。これにより、動作支援システム1Cは、被介護者7による歩行動作を適切に支援しながら、起立動作又は着座動作の妨げになることを回避することができる。
《第1駆動部及び第2駆動部》
次に、第1駆動部4a及び第2駆動部4bの構成について説明する。
図20Aは、本実施の形態における第1駆動部4a及び第1駆動部4aに関連する構成を示す模式図である。
図20Aに示されるように、アーム機構4は、第1モータ41と、伝達機構41aとを備える。
第1モータ41は、第1アーム4cに対して第2アーム4dを回動させる回動力を発生させるモータである。第1モータ41は、矩形台14e上に配置されており、伝達機構41aを通じて第1駆動部4aを駆動させることで、第1アーム4cに対して第2アーム4dを回動させる。例えば、第2アーム4dは、回動されることで位置4d’に変位可能である。
伝達機構41aは、第1モータ41が発生させた回動力を第1駆動部4aに伝達する伝達機構である。伝達機構41aは、チェーン又はベルト等により実現される。
図20Bは、本実施の形態における第2駆動部4b及び第2駆動部4bに関連する構成を示す模式図である。
図20Bに示されるように、アーム機構4は、第2モータ42と、伝達機構42a及び42bとを備える。
第2モータ42は、第2アーム4dに対して第3アーム4eを回動させる回動力を発生させるモータである。第2モータ42は、矩形台14e上に配置されており、伝達機構42a及び42bを通じて第2駆動部4bを駆動させることで、第2アーム4dに対して第3アーム4eを回動させる。例えば、第3アーム4eは、回動されることで位置4e’に変位可能である。
伝達機構42aは、第2モータ42が発生させた回動力を伝達機構42bに伝達する伝達機構である。また、伝達機構42bは、伝達機構42bから伝達される回動力を第2駆動部4bに伝達する伝達機構である。伝達機構42a及び42bは、チェーン又はベルト等により実現される。
このように、第1モータ41及び第2モータ42を、アーム機構上ではなく、矩形台14e上に配置することで、動作支援システム1Cの重心を矩形台14eの中央に近付けることができる。動作支援システム1Cの重心を矩形台14eの中央に近付けることで、動作支援システム1Cは、より安定的に被介護者7の動作を支援することができる。また、動作支援システム1Cは、重心が矩形台14eの中央から外れることで転倒する危険を回避することができる。よって、動作支援システム1Cは、より安定かつ安全に被介護者7の動作を支援することができる。
《歩行機構》
次に、歩行機構の構成について説明する。
実施の形態1で説明したように、動作支援システム1は、一対の前輪14aと、一対の後輪14bとを備える。前輪14a及び後輪14bのことを単に車輪ともいう。
動作支援システム1の車輪のそれぞれを転向自在にすると、動作支援システム1は、被介護者7が力を及ぼす方向へ移動される。この場合、被介護者7が所望する方向へ進行することができる半面、被介護者7が力を及ぼす方向が安定しない場合には、進行方向が安定せず、まっすぐに進行することができない事態となる。そこで、動作支援システム1のそれぞれの車輪の向きと、その場合の動作支援システム1の動作について説明する。
図21Aは、本実施の形態における歩行機構の車輪の向きの第一の説明図である。
図21Aに示されるように、歩行機構14において、前輪14aは、転向自在に矩形台14eに取り付けられている。また、後輪14bは、x0軸に平行な方向に向くように固定されて矩形台14eに取り付けられている。
このようにすると、前輪14aが転向自在であることにより、被介護者7が力を及ぼす方向へ、動作支援システム1の進行方向を変更することができると同時に、進行方向及びその反対方向を除く方向へ動作支援システム1が移動することを抑制することができる。
その結果、動作支援システム1は、被介護者7が所望する方向へ安定的に進行することができる。
図21Bは、本実施の形態における歩行機構の車輪の向きの第二の説明図である。
図21Bに示される歩行機構14’は、一対の前輪14a及び一対の後輪14bの他に、一対の中輪14gを備える。そして、前輪14a及び後輪14bは、転向自在に矩形台14eに取り付けられている。また、中輪14gは、x0軸に平行な方向に向くように固定されて矩形台14eに取り付けられている。
このようにすると、動作支援システム1は、被介護者7にとって後退する方向(x0軸プラス方向)へ移動する際にも、被介護者7が所望する方向へ安定的に進行することができる。
なお、y0方向における矩形台14eの長さW(以降、幅ともいう)は、60cm又は65cm以内であることが望ましい。一般に、Wが大きいほど動作支援システム1が安定する一方、Wが大きいほど動作支援システム1により移動できる場所の制限が大きくなる。一般的な住宅において、トイレのドアの寸法が60cm又は65cmになっていることが多い。よって、動作支援システム1を用いて被介護者7がトイレに行くには、トイレのドアを通過するために、Wが上記の長さ以内であることが望ましい。
《動作支援システムの重心位置》
次に、動作支援システムの重心位置について説明する。
動作支援システム1は、被介護者7の体重を支え、かつ、被介護者7の動作を支援するために力を発生させる。そのため、動作支援システム1の重心が安定的であることが望ましい。動作支援システム1の重心が安定しない場合、被介護者7の動作の支援を行っている最中に転倒する可能性があり大変危険である。
図22は、本実施の形態における動作支援システムの重心の説明図である。図22は、歩行機構14を上面視した場合の模式図である。
図22に示されるように、動作支援システム1の重心は、矩形台14eの接地点を頂点とする多角形である領域14hの内部にあることが望ましい。さらに、動作支援システム1が被介護者7の動作を支援しているときには、被介護者7の動作を支援している状態の動作支援システム1の重心が領域14hの内部にあることが望ましい。被介護者7の体重の一部を動作支援システム1が支持する必要があるからである。
また、動作支援システム1の構成要素のうち重量が比較的大きいものは、矩形台14eの中央部分14iにあることが望ましい。重量が比較的大きいものとは、例えば、モータ(第1モータ41及び第2モータ42)、及び、モータに電力を供給するための電源装置(例えば、蓄電池)を備える電源部(不図示)がある。
なお、図20A及び図20Bで示した第1モータ41及び第2モータ42は、矩形台14eの中央部分14iに配置されることが望ましい。このようにすることで、動作支援システム1は、より安定的に、特に転倒する危険を回避しながら、被介護者7の動作を支援することができる。
《実施の形態3の効果》
以上のように、本実施の形態に係る動作支援システムは、より適切に動作を支援することができる。具体的には、本実施の形態で説明したアーム機構の構成、介護ベルトの構成、ハンドル機構の構成、第1駆動部及び第2駆動部の構成、歩行機構の構成、及び、動作支援システムの重心位置により、実施の形態1及び2と比較して、動作支援システムがより適切に動作の支援することができる。
《実施の形態1〜3のまとめ》
以上のように、上記実施の形態に係る動作支援システム1は、被介護者を保持する保持部(介護ベルト3)と、保持部を支持するアーム(アーム機構4)と、被介護者を保持した状態の保持部を支持しているアームの状態に基づいて、被介護者による起立又は着座の動作が行われることを推定し、推定された動作を支援するように、保持部又はアームの少なくとも一方を動作させる制御部12とを備える。
これによれば、動作支援システム1は、動作支援システム1を装着した被介護者が行おうとする動作を推定し、その動作を被介護者が行うのに必要な力の一部を負担するようにアーム(アーム機構4)、又は、保持部(介護ベルト3)を動作させる。よって、動作支援システム1は、被介護者が発する力を生かしながら、適切な大きさ、方向及びタイミングの力を被介護者に及ぼすことにより、被介護者の動作を支援することができる。
また、アームは、被介護者を保持している保持部から受ける力を検出する力検出部17と、アームの位置を検出する位置検出部(第1エンコーダ43及び第2エンコーダ44)とを有し、制御部12は、力検出部17が検出した力と、位置検出部が検出した位置とを含むアームの状態に基づいて、被介護者の身体が所定の軌道を描くようにアームを動作させてもよい。
これによれば、動作支援システム1は、被介護者が動作支援システム1に及ぼす力と、被介護者が動くことによるアームの変位とにより被介護者が行おうとする動作を推定し、その動作を行う際の所定の軌道に沿って被介護者の身体を変位させるようにアームを動作させる。よって、動作支援システムは、被介護者が行おうとする動作をより具体的に推定し、その動作に必要な身体の動きをするように、被介護者の動作を支援することができる。
また、保持部は、内部に空気が充填され、空気による押圧力により被介護者の上半身を保持するエアバッグを有し、制御部は、被介護者が歩行する際に、被介護者の上半身が倒れないようにエアバッグ内の空気の圧力を制御することで、保持部を動作させるとしてもよい。
これによれば、動作支援システム1は、エアバッグの内圧を制御することにより被介護者を保持する。これにより、被介護者の身体が想定される軌道から外れた場合などに、強めに被介護者を保持し、より安全に被介護者の身体を所定の軌道に乗せることができる。
また、制御部12は、被介護者が着座した状態において、被介護者の上半身が前傾姿勢になるようにアームを動作させてもよい。
これによれば、被介護者は、座位姿勢において上半身が前傾する。被介護者がトイレの便座に座った場合などには、上半身が前傾姿勢となることで、被介護者がより楽に排便が行えるようになる。
また、アームは、さらに、被介護者の肘が乗せられるための肘掛け部を備えてもよい。
これによれば、被介護者は、肘掛け部に肘を乗せることができるので、比較的楽な姿勢をとったり、作業を行いやすい姿勢をとったりすることができる。このように、肘掛け部により、被介護者の姿勢の自由度が向上する。
また、動作支援システム1は、さらに、被介護者の歩行の動作に伴い動作支援システム1を移動させる歩行機構14を備えてもよい。
これによれば、動作支援システム1は、被介護者による歩行の際に、被介護者が所望する方向へ比較的容易に移動することができる。よって、被介護者は、より安全に動作支援システムを用いて歩行を行うことができる。
また、動作支援システム1は、さらに、床面に接地され、アームの一端が接続される本体部(矩形台14e)と、アームの他端が接続される接続部(連結部3c)であって、保持部に接続される接続部とを備え、アームは、一端が接続部と接続される第1リンク(第2アーム4d)と、一端が第1リンクと回動可能に接続され、他端が本体部と回動可能に接続される第2リンク(第3アーム4e)とを有し、動作支援システム1は、さらに、第2リンクに対して第1リンクを回動させる第1駆動部4aと、本体部に対して第2リンクを回動させる第2駆動部とを備え、制御部12は、第1駆動部又は第2駆動部の少なくとも一方による回動により、アームを動作させてもよい。
これによれば、第1及び第2リンクを有するアームが、第1及び第2駆動部により駆動されることで、保持部及び被介護者を支持することができる。
また、第2リンクは、第2リンクの上記一端の近傍に設けられ、被介護者の足との接触による衝撃を和らげるための緩衝材を有してもよい。
これによれば、被介護者の身体(例えば、足)がアームに接触した場合に被介護者が感じる不快感を軽減することができる。よって、動作支援システムは、より適切に被介護者の動作を支援することができる。
また、緩衝材には、被介護者との接触を検出する接触センサが設けられ、第1駆動部及び第2駆動部は、接触センサが接触を検出した場合に、回動を停止してもよい。
これによれば、被介護者の身体(例えば、足)がアームに接触した場合に、動作支援システムが動作を停止する。よって、動作支援システム1は、より安全に被介護者の動作を支援することができる。
また、アームは、さらに、第1リンクと第2リンクとによる物体の挟み込みを検出する挟み込みセンサを備え、第1駆動部及び第2駆動部は、挟み込みセンサが挟み込みを検出した場合に、回動を停止してもよい。
これによれば、動作支援システム1において、アームが何らかの物体を挟んだ場合に、アームの動作を停止させることができる。よって、動作支援システムは、より安全に被介護者の動作を支援することができる。
また、動作支援システム1の重心位置は、上面視において、本体部の接地点を頂点とする多角形の内部に位置するとしてもよい。
これによれば、動作支援システム1の重心が安定し、動作支援システム1が転倒することを回避することができる。よって、動作支援システム1は、より安全に被介護者の動作を支援することができる。
また、動作支援システム1は、さらに、第1駆動部及び第2駆動部を駆動するための電源部であって、上面視において、本体部の接地点を頂点とする多角形の内部に配置される電源部を備えるとしてもよい。
これによれば、動作支援システム1を構成するもののうち比較的重量が大きい電源部を、上面視において動作支援システム1の中央部に位置させる。これにより、動作支援システム1の重心が安定し、動作支援システム1が転倒することを回避することができる。よって、動作支援システム1は、より安全に被介護者の動作を支援することができる。
また、第1駆動部を駆動させる第1モータ41、及び、第2駆動部を駆動させる第2モータ42は、上面視において、本体部の接地点を頂点とする多角形の内部に位置するとしてもよい。
これによれば、動作支援システム1を構成するもののうち比較的重量が大きいモータを、上面視において動作支援システム1の中央部に位置させる。これにより、動作支援システム1の重心が安定し、動作支援システムが転倒することを回避することができる。よって、動作支援システム1は、より安全に被介護者の動作を支援することができる。
以上のように、上記実施の形態に係るロボットは、上記の動作支援システムを備えるロボットである。
これにより、上記と同様の効果を奏する。
以上のように、上記実施の形態に係る動作支援システム1の制御方法は、被介護者を保持する保持部と、保持部を支持するアームとを備える動作支援システム1の制御方法であって、被介護者を保持した状態の保持部を支持しているアームの状態に基づいて、被介護者による起立又は着座の動作が行われることを推定する推定ステップと、推定された動作を支援するように、保持部又はアームの少なくとも一方を動作させる制御ステップとを含む。
これにより、上記と同様の効果を奏する。
以上のように、上記実施の形態に係るプログラムは、上記の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
これにより、上記と同様の効果を奏する。
(実施の形態4)
《動作支援システムの構成》
図23〜図27を参照しながら、実施の形態7に係る動作支援システムの連結部について説明する。具体的には、本実施の形態に係る動作支援システムの連結部は、アーム機構と介護ベルトとを容易に取り外しできるようにするとともに、これらが取り外されているときに被介護者の動作の邪魔にならないように構成されたものである。
図23は、本実施の形態に係る動作支援システムの連結部300の外観を示す第一の外観図である。図24は、本実施の形態に係る動作支援システムの連結部300の外観を示す第二の外観図である。この連結部300は、後述する図24の介護ベルト308に接続されるものである。
図23及び図24に示されるように、連結部300は、留め具302a及び302bと、連結ベルト304a及び304bと、板部材306(板部材306a及び306b)とを備える。
留め具302aは、介護ベルト308が有する留め具(後述する図24の留め具316a)に接続され、介護ベルト308とアーム4とを接続する取り付け具である。留め具302aは、例えば差込バックル(より具体的には差込バックルのオス側)であり、以降ではこの場合を例として説明するが、留め具302aは、他にも、面ファスナ、紐などでもよい。留め具302aとしての差込バックルは、オス側及びメス側の差込バックルが互いに嵌め合わされることで接続される。
留め具302bは、留め具302bと同様の取り付け具であるが、板部材306a及び306bを挟んで留め具302aとは反対側に位置している。留め具302aと留め具302bとのそれぞれが、介護ベルト308の留め具と接続されることで、アーム機構4と介護ベルト308とが互いに固定される。留め具302bは、さらに、留め具302aとも接続される。留め具302aが差込バックルのオス側である場合、留め具302bは、差込バックルのメス側である。
連結ベルト304aは、一端が板部材306a及び306bに固定され、他端が留め具302aに連結された柔軟性の帯状部材である。
連結ベルト304bは、一端が板部材306a及び306bに固定され、他端が留め具302bに連結された柔軟性の帯状部材である。連結ベルト304bは、板部材306a及び306bを挟んで連結ベルト304aとは反対側に位置している。
板部材306a及び306bは、アーム機構4の一端に固定され、連結ベルト304a及び304bを挟み込むことで固定する板状部材である。板部材306a及び306bを介してアーム機構4と介護ベルト308とが固定されることで、アーム機構4の動作が被介護者に適切に伝達される。
なお、連結ベルト304a及び304bは、両端に留め具302a及び302bが連結された1本の連結ベルトにより実現されてもよい。上記1本の連結ベルトの中央部を板部材306a及び306bにより挟み込むことで上記構成が実現される。
図24は、本実施の形態に係る動作支援システムの連結部300を介護ベルト308に接続する方法を示す説明図である。図26は、本実施の形態に係る動作支援システムの連結部300を接続した介護ベルト308を被介護者212が装着している状態を示す説明図である。
図24に示されるように、介護ベルト308は、被介護者212の上半身に装着される装着具である。介護ベルト308には、留め具316a及び316bと、連結ベルト312a及び312bとが取り付けられている。
留め具316aは、アーム機構4が有する留め具302aと接続される取り付け具である。留め具316aは、留め具302aに取り付け可能な機構のものであることを要する。例えば、留め具302aが差込バックルのオス側である場合、留め具316aは、差込バックルのメス側である。
留め具316bは、アーム機構4が有する留め具302bと接続される取り付け具である。留め具316bは、留め具302bに取り付け可能な機構のものであることを要する。例えば、留め具302bが差込バックルのメス側である場合、留め具316bは、差込バックルのオス側である。
連結ベルト312aは、介護ベルト308の本体部分、言い換えれば、介護ベルト308のうち被介護者212の身体に接する部分、より具体的には介護ベルト308を装着した被介護者212の右脇の下の付近に取り付けられ、一端に留め具316aに連結された柔軟性の帯状部材である。連結ベルト312aは、介護ベルト308の本体部分からの長さを調整可能である。連結ベルト312aのうち、留め具316aより先の部分(連結ベルト314a)は調整代としての役割を有する。
連結ベルト312bは、連結ベルト312aと同様の柔軟性の帯状部材である。連結ベルト312bが取り付けられている位置は、介護ベルト308を装着した被介護者212の左脇の下の付近である。
連結部300を介護ベルト308に取り付けるには、連結部300の留め具302a及び302bを、それぞれ、介護ベルト308の留め具316a及び316bに接続する。
さらに、連結ベルト312a及び312bの、介護ベルト308の本体部分からの長さを短くなるように調整すると、連結ベルト312a及び312bと、介護ベルト308の本体部分とにより被介護者212の胴回りを締め付ける力が働く。また、この調整により、連結部300と介護ベルト308との間隔が狭まることにより、アーム機構4の動作が被介護者により適切に伝達されるようになる(図26)。
図27は、本実施の形態に係る動作支援システムの連結部300に接続されていない介護ベルト308を被介護者が装着している状態を示す説明図である。
介護ベルト308が連結部300に連結していない場合、介護ベルト308が有する留め具316a及び316bは、どこにも固定されていなければ、被介護者212が体勢を変えるたびに自由に位置を変える。これにより、被介護者212は、不快に感じることもあると考えられる。
そこで、介護ベルト308が有する留め具316a及び316bを互いに接続し、かつ、連結ベルト312a及び312bの長さを適切に調整することで、留め具316a及び316b並びに連結ベルト312a及び312bと、介護ベルト308との隙間を小さくし、留め具316a及び316bが上記のように自由に位置を変えることを抑止することができる。また、連結ベルト312a(312b)のうち留め具316a(316b)より先の部分である連結ベルト314a(314b)を通し部318a(318b)に通すことで、連結ベルト314a(314b)が被介護者212の身体の前方に位置することを回避することができ、不快感をより小さくすることができる。
なお、上記では留め具302aが差込バックルのオス側であり、留め具302bが差込バックルのメス側である場合を一例として示したが、この構成に限定されない。例えば、留め具302aを差込バックルのメス側とし、留め具302bを差込バックルのオス側としてもよい。この場合、介護ベルト308の留め具316aを差込バックルのオス側にし、留め具316bを差込バックルのメス側にすればよい。
また、留め具302a及び302bの両方が差込バックルのオス側であってもよい。この場合、介護ベルト308の留め具316a及び316bの両方を差込バックルのメス側にすればよい。なお、この場合、留め具316a及び316bとしての差込バックルのメス側同士が互いに嵌め合わされることによる接続(図27)はなされないが、留め具316a及び316bがさらに面ファスナ又は紐などを有することにすれば、当該面ファスナなどにより留め具316a及び316bが互いに接続され得る。
また、留め具302a及び302bの両方が差込バックルのメス側であってもよい。この場合、介護ベルト308の留め具316a及び316bの両方を差込バックルのオス側にすればよい。留め具316a及び316bの互いの接続については上記と同様である。
以上のように、上記実施の形態に係る動作支援システム1は、被介護者を保持する保持部(介護ベルト3)と、保持部を支持するアーム(アーム機構4)と、被介護者を保持した状態の保持部を支持しているアームの状態に基づいて、被介護者による起立又は着座の動作が行われることを推定し、推定された動作を支援するように、保持部又はアームの少なくとも一方を動作させる制御部12とを備える。
さらに、アームと保持部とは着脱自在であり、アームは、保持部が取り付けられる一端に一対の第一の留め具を備え、保持部は、アームが取り付けられる一端に、一対の第一の留め具のそれぞれに取り付け可能である一対の第二の留め具を備え、アームと保持部とが接続されるときには、一対の第一の留め具と一対の第二の留め具とが接続され、アームと保持部とが接続されないときには、一対の第二の留め具が互いに接続される。
このように、動作支援システム1は、アームと保持部とを容易に取り外しできるようにするとともに、これらが取り外されているときに被介護者の動作の邪魔にならないように構成されたものである。
(その他)
以上、本発明に係る動作支援システムについて、上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
なお、上記実施の形態に係る包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又は記録媒体の任意の組み合わせで実現されてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
1、1B、1C 動作支援システム
3、308 介護ベルト(保持部)
4、4’ アーム機構(アーム)
4a 第1駆動部
4b 第2駆動部
4p 肘掛け部
12、12B、12C 制御部
14 歩行機構
17 力検出部
103、302a、302b、316a、316b 留め具

Claims (17)

  1. 被介護者を保持する保持部と、
    前記保持部を支持するアームと、
    前記被介護者を保持した状態の前記保持部を支持している前記アームの状態に基づいて、前記被介護者による起立又は着座の動作が行われることを推定し、推定された前記動作を支援するように、前記保持部又は前記アームの少なくとも一方を動作させる制御部とを備える
    動作支援システム。
  2. 前記アームは、
    前記被介護者を保持している前記保持部から受ける力を検出する力検出部と、
    前記アームの位置を検出する位置検出部とを有し、
    前記制御部は、
    前記力検出部が検出した前記力と、前記位置検出部が検出した前記位置とを含む前記アームの状態に基づいて、前記被介護者の身体が所定の軌道を描くように前記アームを動作させる
    請求項1に記載の動作支援システム。
  3. 前記保持部は、
    内部に空気が充填され、前記空気による押圧力により前記被介護者の上半身を保持するエアバッグを有し、
    前記制御部は、
    前記被介護者が歩行する際に、前記被介護者の上半身が倒れないように前記エアバッグ内の空気の圧力を制御することで、前記保持部を動作させる
    請求項1又は2に記載の動作支援システム。
  4. 前記制御部は、前記被介護者が着座した状態において、前記被介護者の上半身が前傾姿勢になるように前記アームを動作させる
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の動作支援システム。
  5. 前記アームは、さらに、前記被介護者の肘が乗せられるための肘掛け部を備える
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の動作支援システム。
  6. 前記動作支援システムは、さらに、
    前記被介護者の歩行の動作に伴い前記動作支援システムを移動させる歩行機構を備える
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の動作支援システム。
  7. 前記動作支援システムは、さらに、
    床面に接地され、前記アームの一端が接続される本体部と、
    前記アームの他端が接続される接続部であって、前記保持部に接続される接続部とを備え、
    前記アームは、
    一端が前記接続部と接続される第1リンクと、
    一端が前記第1リンクと回動可能に接続され、他端が前記本体部と回動可能に接続される第2リンクとを有し、
    前記動作支援システムは、さらに、
    前記第2リンクに対して前記第1リンクを回動させる第1駆動部と、
    前記本体部に対して前記第2リンクを回動させる第2駆動部とを備え、
    前記制御部は、
    前記第1駆動部又は前記第2駆動部の少なくとも一方による回動により、前記アームを動作させる
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の動作支援システム。
  8. 前記第2リンクは、前記第2リンクの前記一端の近傍に設けられ、前記被介護者の足との接触による衝撃を和らげるための緩衝材を有する
    請求項7に記載の動作支援システム。
  9. 前記緩衝材には、前記被介護者との接触を検出する接触センサが設けられ、
    前記第1駆動部及び前記第2駆動部は、前記接触センサが前記接触を検出した場合に、回動を停止する
    請求項8に記載の動作支援システム。
  10. 前記アームは、さらに、
    前記第1リンクと前記第2リンクとによる物体の挟み込みを検出する挟み込みセンサを備え、
    前記第1駆動部及び前記第2駆動部は、前記挟み込みセンサが前記挟み込みを検出した場合に、回動を停止する
    請求項7〜9のいずれか1項に記載の動作支援システム。
  11. 前記動作支援システムの重心位置は、上面視において、前記本体部の接地点を頂点とする多角形の内部に位置する
    請求項7〜10のいずれか1項に記載の動作支援システム。
  12. 前記動作支援システムは、さらに、前記第1駆動部及び前記第2駆動部を駆動するための電源部であって、上面視において、前記本体部の接地点を頂点とする多角形の内部に配置される電源部を備える
    請求項7〜11のいずれか1項に記載の動作支援システム。
  13. 前記第1駆動部及び前記第2駆動部は、上面視において、前記本体部の接地点を頂点とする多角形の内部に位置する
    請求項7〜12のいずれか1項に記載の動作支援システム。
  14. 前記アームと前記保持部とは着脱自在であり、
    前記アームは、前記保持部が取り付けられる一端に一対の第一の留め具を備え、
    前記保持部は、前記アームが取り付けられる一端に、前記一対の第一の留め具のそれぞれに取り付け可能である一対の第二の留め具を備え、
    前記アームと前記保持部とが接続されるときには、前記一対の第一の留め具と前記一対の第二の留め具とが接続され、
    前記アームと前記保持部とが接続されないときには、前記一対の第二の留め具が互いに接続される
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の動作支援システム。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の動作支援システムを備えるロボット。
  16. 被介護者を保持する保持部と、前記保持部を支持するアームとを備える動作支援システムの制御方法であって、
    前記被介護者を保持した状態の前記保持部を支持している前記アームの状態に基づいて、前記被介護者による起立又は着座の動作が行われることを推定する推定ステップと、
    推定された前記動作を支援するように、前記保持部又は前記アームの少なくとも一方を動作させる制御ステップとを含む
    制御方法。
  17. 請求項16に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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