JP2016063614A - 電圧共振型インバータ装置及びその制御方法と表面改質装置 - Google Patents

電圧共振型インバータ装置及びその制御方法と表面改質装置 Download PDF

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Abstract

【課題】スイッチング素子をONにできない期間を大幅に減少させ、出力電圧の制御範囲を広げる。
【解決手段】入力電圧を、第1のスイッチング素子Q1によってスイッチングして、昇圧トランス3の励磁巻線Np1,Np2を励磁し、その間に蓄積された励磁エネルギーによって、励磁電流が遮断された期間に昇圧トランス3の2次側が電圧共振状態となり、出力巻線Ns1,Ns2に交番する出力電圧を発生する。励磁電流が遮断されたとき、昇圧トランス3の1次側の第2の共振回路が共振状態になる。そこに含まれる第2のスイッチング素子Q2がONになった後、出力電圧が負の領域で入力側に戻るエネルギーを第2のダイオードD2を通して転流させ、入力電圧に吸収させる。第2のスイッチング素子Q2を、第2の共振回路4が共振状態の間はOFFに保ち、その共振状態が完了するとONにし、第1のスイッチング素子Q1がONになった後にOFFにする。
【選択図】図4

Description

この発明は、電圧共振型インバータ装置及びその制御方法と表面改質装置に関する。
大型プラズマディスプレー用放電管、プラズマ発生装置など、種々の装置に高電圧を供給するためにインバータ装置が用いられている。
一般には、出力電力値が数W程度のものが多く使用されているが、プラズマ発生装置などには、出力電圧が数kVで電力値が数十W以上の交流の出力を持つインバータ装置が使用される。
このような装置に高電圧を供給するための電源装置として、例えば、特許文献1に記載の高電圧インバータ装置がある。それは、図18に示すように、別個のコアを持つ同じ特性の複数のトランスT1,T2によって昇圧トランスTを構成している。
そして、制御回路によってオン・オフ制御されるスイッチング素子Qによって入力電圧Vinをスイッチングして、各トランスT1,T2の並列に接続した励磁巻線Np1,Np2に同時に励磁電流を流して励磁する。
その各トランスT1,T2の出力巻線Ns1,Ns2を互いに直列に接続して、その各出力巻線Ns1,Ns2に誘起される電圧波形が重畳された交流高電圧の出力電圧Voutを負荷に出力する。その負荷として、例えば、プラズマ発生装置の電極等の負荷容量Coを有するものが接続される。
また、このような出力が交流でその波高値電圧が十数kVになるようなインバータ装置において、その波高値電圧が一定になるように、スイッチング信号をパルス幅変調(PWM)制御することも、例えば特許文献2に開示されている。
しかしながら、このような交流の高電圧を出力するインバータ装置は、昇圧トランスの2次側で、出力巻線によるインダクタンスと、巻線間の浮遊容量又は寄生容量と負荷容量との合成容量とによって電圧共振が発生する電圧共振型インバータ装置である。
その電圧共振によって、スイッチング周期内で基本波に続いて高次数の減衰波形の電圧が現れるため、スイッチング素子をONにできない期間(阻害条件の時間)が生じる。それによって、PWM制御を行える期間が制約され、出力電圧の波高値を一定にする制御を充分に行えなくなるという問題があった。
この発明はこのような背景に鑑みてなされたものであり、上述のような電圧共振型インバータ装置において、スイッチング素子をONにできない期間(阻害条件の時間)を大幅に減少させ、出力電圧の波高値を一定にするための制御範囲を広げることを目的とする。
この発明は上記の目的を達成するため、励磁巻線と出力巻線を有する昇圧トランスと、入力電圧をスイッチングして上記励磁巻線に断続的に励磁電流を流す第1のスイッチング素子とを備え、上記励磁電流が流れた期間に上記昇圧トランスに蓄積された励磁エネルギーによって、その励磁電流が遮断された期間に上記昇圧トランスの2次側が電圧共振状態となって、上記出力巻線に交番する出力電圧を発生する電圧共振型インバータ装置であって、
上記昇圧トランスの1次側に、上記励磁電流が遮断されたときに、上記励磁巻線と上記第1のスイッチング素子との接続点に発生する電圧によって共振状態になる、第2のスイッチング素子を含む第2の共振回路を設けると共に、
フレームグラウンドと上記第2の共振回路との間に、上記第2のスイッチング素子がONになった後、上記出力電圧が負の領域で入力側に戻るエネルギーによる電流を転流させて、上記入力電圧に吸収させる第2のダイオードを設け、
さらに、上記第2のスイッチング素子を、上記第2の共振回路が共振状態の間はOFFに保ち、その共振状態が完了するとONにし、上記第1のスイッチング素子がONになった後OFFになるまでの間にOFFにする第2のスイッチング素子制御回路を設けたことを特徴とする。
この発明による電圧共振型インバータ装置は、スイッチング素子をONにできない期間(阻害条件の時間)を大幅に減少させ、出力電圧の波高値を一定にするための制御範囲を広げることができる。
電圧共振型インバータ装置の出力電圧と、出力電流及び昇圧トランスの励磁電流を相対的値で、スイッチング素子のON/OFF状態及びBHループと共に例示した線図である。 図1において正の出力電圧が出ている領域C又はEでスイッチング素子をONにした場合の、出力電力と出力電圧及び励磁電流の変化を観察した結果を示すタイミングチャート兼波形図である。 おなじくその0V付近におけるスイッチング素子のドレイン・ソース間電圧(Vds)と励磁電流の変化を観察した結果を示すタイミングチャート兼波形図である。 この発明による電圧共振型インバータ装置の第1の実施形態の構成を示す回路図である。 この発明による電圧共振型インバータ装置の第2の実施形態の構成を示す回路図である。 この発明による電圧共振型インバータ装置の第3の実施形態の構成を示す回路図である。 この発明による電圧共振型インバータ装置の第4の実施形態の構成を示す回路図である。 各実施形態におけるフィードバック信号生成回路と第2のスイッチング素子制御回路の具体例を示す回路図である。 この発明による電圧共振型インバータ装置の他の実施形態の構成を示す回路図である。 この発明による電圧共振型インバータ装置のさらに他の実施形態の構成を示す回路図である。 第2の実施形態において、第1のスイッチング素子のON期間(Ton)が最大の時の動作状態を観測した結果を示すタイミングチャート兼波形図である。 制御できない阻害期間Ta1が短くなった例を示す同様なタイミングチャート兼波形図である。 第2の共振回路が共振状態にないときの観察結果を示す同様なタイミングチャート兼波形図である。 図1における領域C、Eが消えた状態の例1を示す同様なタイミングチャート兼波形図である。 図1における領域C、Eが消えた状態の例2を示す同様なタイミングチャート兼波形図である。 第1、第2のスイッチング素子のON状態が重なる期間があることによって第1のスイッチング素子のターンON時のサージ電流が軽減される例を示す同様なタイミングチャート兼波形図である。 第1のスイッチング素子の電流が流れる経路上に若干のインダクタを入れることによってサージ電流を抑えた例を示す同様なタイミングチャート兼波形図である。 従来の電圧共振型インバータ装置の一例を示す要部の回路図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、この発明の対象とする電圧共振型インバータ装置について説明する。
図18に示したような電圧共振型インバータ装置は、高電圧で交番される出力電圧Voutを、昇圧トランスTの出力巻線Ns1,Ns2のインダクタンス(Ls)と、その巻線間に分布もしくは寄生する静電容量(Cs)と負荷容量Coとの合成容量とによる電圧共振で発生する。
大気圧プラズマは、一般的に常圧6kV以上で発生するといわれている。誘電体バリヤ放電、無声放電とも言われる。その2電極間の負荷は、パッシブ素子の負荷容量Coを有し、上記電圧共振回路の共振定数は上記Ls、Cs、Coである。
電気経路上に強磁場がかかり、共振定数が温度や線間長のずれなどによって変動する。そのため、出力電圧Voutは完全な基本波のみとならず歪の入った出力波形となり、フーリエ展開すると高次数に交番され、減衰されていく電圧に分解される。
ここで共振定数Ls、Csは、磁路が分離された複数個でなす、トランスT1,T2の合成特性である。個々のトランスの出力インダクタンスは、トランスの数が2個の場合ほぼ(1/2)Ls、静電容量Cs(負荷容量Coを除く)は略2・Csとなる。
出力電圧は、交番された電圧であり、その値は、数kVないし数十kV、
平均出力電力は、数Wないし数十kWの範囲にある。
そして、その出力電圧は、Vout(t)=√2Vout sin(ωt)でなる基本波の場合は、正弦波でなる関数上にある。ここでVoutは、出力電圧値の実効値である。
交番された電圧の波高値を制御するには、その波高値を時間のずれなく制御するのが望ましい。
そこで、特許文献2に開示されたインバータ装置では、スイッチング素子の端子間又は昇圧トランスの励磁巻線の両端間に発生する電圧をモニタ電圧として、その波高値の変動に応じて一定周波数のスイッチングパルスをPWM制御している。それによって、スイッチング素子をオンにする期間の割合(デユーティ比)を制御することによって、出力電圧の波高値電圧が略一定になるように制御する。
しかしながら、電圧共振型インバータ装置の出力電圧は、上述したように、基本波のみではなく、高次数の交番された減衰されていく電圧波形になる。そのため、その減衰波形の電圧によって、スイッチング周期内でスイッチング素子をONにできない期間(阻害条件の時間)が生じる。それによって、PWM制御を行える期間が制約される。
この問題について、以下に説明する。
トランスを励磁する電流Ipは、Vin(t)=Lp・i(t)/dt(Lpは励磁インダクタンス)より、ごく短い時間においてはその微分係数となるから、
Ip∝ Vin となる(Vinは入力電圧)。
この関係から、トランスに蓄えられる励磁エネルギーは、使用するトランスの数を例えば2個とした場合、2個のトランス(1個のトランスの励磁インダクタンスLp)に蓄積される励磁エレルギーεは、トランス2個の励磁電流の最終値Id(Q)で決まる。
ε=(1/2)・(Lp/2)・Id(Q) ・・・・・(1)
また、スイッチング素子QがONし始めてからOFFするまでの時間をTon時間とすると、ごく小さい時間軸では微分となり、励磁巻線の励磁電流の最終値Id(Q)は,
Id(Q)=(Vin/Lp)・Ton ・・・・・・・・・(2)
となる。従って、式(1)に式(2)を代入すると
ε=(1/4)・Lp・(Vin・Ton/Lp)
=(Vin・Ton)/4Lp ・・・・・・・・・・(3)
となる。これは、1周期における2個のトランスに印加するエネルギー量になる。
故に、昇圧トランスをn個のトランスで構成した場合は、
ε=(Vin・Ton)/(2n・Lp) ・・・・・・(4)
となる。
したがって、出力電力は、式(4)上にあるトランスに、如何にエネルギーを溜め込むかにかかっており、Tonが一定であれば、直角三角形の斜辺の傾きは、式(2)からVin/Lpとなる。
この励磁インダクタンスLpは、直流重畳特性NI(N:巻数、I:電流の積)のリニアな部分のみに依存される。また、入力電圧Vinが、ACになれば、交流の時間ごとの電圧変化にも依存し、DCであれば、電圧偏差に依存される。このように出力電力及び電圧を決定しているのは、励磁電流Ipである。
入力電圧Vin及び負荷が固定であれば、励磁電流Ipは、VinとTonの積に応じた変化が強いられる。
図1は、図18に示したようなインバータ装置の出力電圧(Vout)と、負荷に流れる出力電流及び昇圧トランスの励磁電流(Ip)を相対的値で、スイッチング素子QのON/OFF状態及びBHループ(磁気ヒステリシス曲線)と共に例示した線図である。
ファラデーの法則から、磁束密度Bは印加電圧
V(t)の積分値に比例することから
φ=B・S=(1/N)V(t)dt
φ:磁束 B:磁束密度
S:鉄心断面積 N:励磁巻線の巻数
であるから、磁束密度Bと磁場の強さHによるBHループは、相対的に図1の(d)のようになる。
昇圧トランスの出力側の出力電圧を(a)に、負荷に流れる出力電流と昇圧トランスに励磁エネルギーを印加する励磁電流を(b)に、スイッチング素子のON/OFF状態を(c)に示す。
まず、図1の時点t0で(c)に示すようにスイッチング素子をONにすると、入力電圧に応じて式(2)に従って励磁電流がリニアに増加する。
時点t1で、決められたOn Duty(ON時間比率)もしくは、Ton(ON時間)に達すると、スイッチング素子がOFFになる、Toff(OFF時間)の領域に入る。
入力側から見て、電流が0Aになり、電流が不連続になっているように思われるが、実際は、すぐに時点t2で出力電流が流れ、時点t3で出力電圧が頂点まで達すると、出力電流が0Aになる。
共振状態は継続され、出力電流は負の領域となり、時点t4に達する。出力電圧が0Vになると、出力電流が一旦0Aになるが、出力電圧が共振状態のため、減衰された電圧が継続される。
この減衰分は、負荷による消費電力の抵抗成分の量だけになる。その減衰された出力の過渡電圧は、出力電圧が負の領域Bになって、Toffの間継続され、入力側に戻り、時点t5からt6、t0までの部分で励磁電流が負の領域となる。
この出力電圧が負の領域Bでスイッチング素子をONにしても、励磁電流の向き(正から0)と共振電流の向き(負から0)が逆向きのため相殺され、トランスに励磁エネルギーは印加されない。これは、BHループの第三象限になり、この電流が時点t0に戻るまでの逆方向の励磁電流は、トランスに与える励磁エネルギーとして意味を成さない。
したがって、前述した式(4)はこの期間は成り立たず、出力電圧は負の領域Bとなる。
さらにToffが継続すると その過渡電圧は継続され出力電圧が正の領域Cとなる。
その領域Cでスイッチング素子をONにすると、トランスの励磁電流は、出力電圧がある状態で短絡することを意味するため、過剰な電流が流れ過ぎ、その量によりトランス飽和して、前述した式(2)上から外れる。
出力電圧が正の領域C又はE内でスイッチング素子をONにすると、その電圧が短絡となり、図2に示すように励磁電流が過剰な電流となって、リンギング状の電流が繰り返されるためトランスに印加する励磁エネルギーをリニアにできない。
図3は、図2の0V近辺を電圧レンジを小さくして、励磁電流と出力電圧に代えてスイッチング素子のドレイン・ソース間電圧Vdsで示している。この図の破線で囲んだ部分に明示されているように、励磁電流がリンギング状になって繰り返されている。これは、出力電圧(図3ではVds)が第2波印加中にスイッチング素子をONにしたためである。
したがって、出力電圧が図1における領域C、Eで正電圧が発生している期間は、スイッチング素子をONにできない期間であり、出力電圧が負の領域B、D、Fでは、スイッチング素子をONにしても、トランスに励磁エネルギーを貯められない領域となる。
特に、図1における時点t5,t6,t0の領域Bは、出力電圧を制御する面での阻害条件(この部分は使用できない)となっている。
理想状態の共振では、入出力間でエネルギーの無損失なやり取りの往復が収束することなく繰り返されるからである。その理想状態の場合の出力電圧波形を図1に2点鎖線で示している。
しかし、実際は放電等による負荷の誘電体損失などによって、熱、光、プラズマ、音などによる損失になって、出力電圧は徐々に減衰された波となる。
次に 総合的にみると、出力電流と励磁電流も不連続の様にみえて実際は、図1に示したように相対的には一点鎖線と太い破線で示すように連続したほぼ三角波の連続電流である。このように、共振状態ではトランスの入出力間でエネルギーのやり取りが発生する。
このような状態での有効なTonは、時点t0から時点t1までの部分のみであり、時点t5からt6,t0までの領域Bは、共振から必然的に発生したもので、Tonを制御する面では不要なものとなる。エネルギーが領域Aで100%
消費されれば、領域Bは発生しない。
また、スイッチング素子のONにより、トランスに励磁するエネルギーの部分は、図1の時点t0からt1までの直角三角形の斜辺部のみになり、これは、BHループの第一象限上にある。
1周期後には、そのBHループの軌跡が、始点(時点t0)すなわちB=0、H=0に戻る必要がある。何故なら、B=Br(残留磁束)があると、スイッチング素子がONになった時に、ファラデーの法則上では電圧が残っていることを意味しており、急峻な電流が流れてしまう。
よって、共振によりBHループの第二象限、第三象限を経て完了し、次の周期に移行する。トランスを励磁する時の傾きは、式(2)上にあるが、BHループ上は電圧が共振なので、磁束密度Bの正弦波変化で円の軌跡上を動くが、矩形波であれは、飽和を除く領域で、透磁率μ=ΔB/ΔH上を動くことになる。図1の(d)に示す一点鎖線がそれにあたる。
この発明は分析の結果に基いてなされたものであり、図1における共振のエネルギーのやり取りの入力への戻り部分(時点t5からt6,t0の部分)を小さくする。それによって、領域C、Eの正の戻りを少なくするとともに、その領域の出力電圧を0電位に近付けて、PWMの制御できる範囲を広げる。そうすることによって、出力電圧の波高値(ピーク電圧)を所望の値に制御することが容易に可能な状態にする。
具体的には、後述する実施形態で詳述するように、昇圧トランスの1次側に第2の更新回路を設け、図1の領域C、Eの出力電圧を略0Vにする。また、出力電圧が負の領域で入力側に戻るエネルギーを入力電圧に吸収させる。
それによって制御できない阻害期間を限りなく小さくし、スイッチング素子を図1の領域C、D、E、Fを含むどの時点でONにしても、昇圧トランスに励磁エネルギーが印加されるようにする。かつ、励磁電流が過剰のリンギング電流として流れないようにして、トランスの飽和を回避する。それは式(3)上にあり、広範囲にPWM制御もしくはPFM制御可能な状態にする。
〔実施形態の説明〕
以下に、この発明による電圧共振型インバータ装置の各実施形態の構成及び作用について、具体的に説明する。
〔第1の実施形態〕
図4は、この発明による電圧共振型インバータ装置の第1の実施形態の構成を示す回路図である。
この電圧共振型インバータ装置も、前述した従来例と同様に、別個のコアを持つ同じ特性の複数のトランスT1,T2によって昇圧トランス3を構成している。その各トランスT1,T2は、それぞれ1次側に励磁巻線Np1,Np2を、2次側に出力巻線Ns1,Ns2を有する。
その各励磁巻線Np1,Np2は互いに並列に接続して、第1のスイッチング素子Q1と直列に、入力端子1aと1bに間に、フレームグラウンドGNDと電源線VLを通して接続している。第1のスイッチング素子Q1として、この例ではNチャネルFETを使用している。
各出力巻線Ns1,Ns2は直列に接続して、その両端を、それぞれ出力線を通して出力端子2aと2bに接続している。出力端子2aはフレームグラウンドGNDに接続されている。
第1のスイッチング素子Q1は、PWM制御回路6からのスイッチング信号Spによってオン・オフ制御される。その第1のスイッチング素子Q1のON/OFFによって、入力端子1aと1bから供給される入力電圧Vinをスイッチングして、トランスT1,T2の励磁巻線Np1,Np2に同時に断続的に励磁電流を流す。
励磁巻線Np1,Np2に励磁電流が流れた期間に昇圧トランス3の各トランスT1,T2に励磁エネルギーが蓄積される。そして、その励磁電流が遮断された期間に昇圧トランス3の2次側が電圧共振状態となって、トランスT1,T2の直列接続された出力巻線Ns1,Ns2に交番する出力電圧Voutを発生し、それを出力端子2a,2bから負荷10に印加する。
その電圧共振は、昇圧トランス3の2次側の出力巻線Ns1,Ns2のインダクタンス(Ls)と、その巻線間の浮遊容量又は寄生容量(Cs)とプラズマ発生装置のような負荷10の電極間等の負荷容量Coとの合成容量(静電容量)とによって発生する。
各トランスT1,T2の出力巻線Ns1,Ns2に誘起される電圧波形は時間軸が同期しており、それが重畳された約2倍の波高値の出力電圧Voutが得られる。
この電圧共振型インバータ装置はさらに、昇圧トランス3の1次側に、第2のスイッチング素子Q2を含む第2の共振回路4を設けている。その第2のスイッチング素子Q2としても、NチャネルFETを使用している。
この第2の共振回路4は、トランスT1,T2の励磁電流が遮断されたときに、その並列接続された励磁巻線Np1,Np2と第1のスイッチング素子Q1のドレイン端子との接続点aに発生する電圧が、ダイオードD1を通して印加されることによって共振状態になる。
また、フレームグラウンドGNDと第2の共振回路4との間に、第2のスイッチング素子Q2がONになった後、出力電圧Voutが負の領域で入力側に戻るエネルギーによる電流を転流させて、入力電圧Vinに吸収させる第2のダイオードD2を設けている。
さらに、第2のスイッチング素子Q2を、第2の共振回路4が共振状態の間はOFFに保ち、その共振状態が完了するとONにし、第1のスイッチング素子Q1がONになった後OFFになるまでの間にOFFにする、第2のスイッチング素子制御回路7を設けている。
また、出力電圧Voutの波高値を検出してフィードバック信号Vfを生成するフィードバック信号生成回路5と、そのフィードバック信号に応じて、第1のスイッチング素子Q1を所定の周期でON・OFFするスイッチング信号Spのデューティ比を制御するPWM(パルス幅変調)制御回路6とを有する。
フィードバック信号生成回路5は、励磁巻線Np1,Np2と第1のスイッチング素子Q1のドレイン端子との接続点aに発生する電圧Vnpを監視して、出力電圧Voutの波高値を検出する。
第2のスイッチング素子制御回路7とフィードバック信号生成回路5の具体例については後述する。
この第1の実施形態では、励磁巻線Np1,Np2の一端と第1のスイッチング素子Q1との接続点aにアノードを接続した第1のダイオードD1を設けている。
そして、励磁巻線Np1,Np2の他端に入力電圧Vinを供給する電源線VLと第1のダイオードD1のカソードとの間にコンデンサC1を接続している。そのコンデンサC1と、第1のダイオードD1のカソードに一端を接続したインダクタL1と、そのインダクタL1の他端と電源線VLとの間に接続した第2のスイッチング素子Q2とによって、第2の共振回路4を構成している。
また、第2のダイオードD2は、アノードを前記フレームグラウンドGNDに接続し、カソードをコンデンサC1とインダクタL1の一端との接続点bに接続している。
この実施形態によれば、第1のスイッチング素子Q1がON状態からOFFになって、トランスT1,T2の励磁電流が遮断された出力電圧発生期間に、第2のスイッチング素子Q2の出力容量と、コンデンサC1とインダクタL1による第2の共振回路4が電圧・電流共振状態になる。それによって、昇圧トランス3の2次側での高次波電圧の発生を抑制する。その共振状態の間は、第2のスイッチング素子Q2はOFF状態に保たれる。
出力電圧Voutの図1における領域Aが完了すると、接続点の電圧が0Vになり、第1のダイオードD1が非導通になる。それによって、第2の共振回路4に流れる電流と回路間電圧がなくなり、共振が終了する。共振が継続しようとしたときに、第2のスイッチング素子制御回路7が第2の共振回路4の共振状態が終了したことを検知して、第2のスイッチング素子Q2をONにする。
それによって、図1における領域Bで入力側に戻ってきたエネルギーの一部を、第2のダイオードD2を通して矢印線Gで示すように、入力電圧Vinで吸収(回生)してその電圧でクランプさせる。
したがって、第2のダイオードD2のカソードの電位が、入力電圧Vinと略同電位となるように、第2のスイッチング素子Q2がONしている間中継続されるので、出力電圧の入力側へ戻るエネルギー量の大部分は、入力電圧Vinに吸収(回生)される。
したがって、第2のスイッチング素子Q2のONは、出力電圧期間が継続して過渡電圧が発生する期間の間ONするのがよい。第2のスイッチング素子Q2のOFFは、第1のスイッチング素子Q1がONになった後、OFFになるまでの間であればよいが、第1のスイッチング素子Q1のOFFと同時にOFFにしてもよい。
しかし、少なくとも第1のスイッチング素子Q1がターンONし、励磁電流がリニアに伸びていく状態においては、第2のスイッチング素子Q2のON状態は不要である。また、励磁電流のリンギングをなくすためにも、第1のスイッチング素子Q1がターンONした後、少しの期間経過後までが第2のスイッチング素子Q2の最小ON時間となる。
〔第2〜第4の実施形態〕
図5は、この発明による電圧共振型インバータ装置の第2の実施形態の回路図である。
この図5において、図4の第1の実施形態の各部と同じか対応する部分には同一の符号を付してあり、それらの説明は省略する。以後の各実施形態の図6、図7、図9及び図10に関しても同様である。
図5に示す第2の実施形態が、図4に示した第1の実施形態と相違するのは、第2の共振回路4を構成するコンデンサC1と、そのコンデンサC1とインダクタL1の一端との接続点bとの間に、コンデンサC1と直列に抵抗R1を介挿した点だけである。
この抵抗R1は、第2のスイッチングング素子Q2のON時に発生する突入電流を抑制するために設けたものである。
図6は、この発明による電圧共振型インバータ装置の第3の実施形態の回路図である。
この第3の実施形態が、図5に示した第2の実施形態と相違するのは、第2のダイオードD2のカソードを、インダクタL1と第2のスイッチング素子Q2のドレイン端子との接続点cに接続した点だけである。
この実施形態では、第2のスイッチング素子Q2がONになった後、入力側に戻ってきたエネルギーの一部を、第2のダイオードD2を通して矢印線Gで示すように、インダクタL1を介さずに、入力電圧Vinで吸収(回生)してその電圧でクランプさせる。
図7は、この発明による電圧共振型インバータ装置の第4の実施形態の回路図である。
この第4の実施形態が、図6に示した第3の実施形態と相違するのは、第2の共振回路4におけるコンデンサC1に直列に、抵抗R1に代えて第2のインダクタL2を設けた点だけである。インダクタL1と第2のインダクタL2は、コアを共通にしている。
この実施形態では、コンデンサC1に充電する際に、第2のインダクタL2によってコンデンサC1側のインピーダンスを上げて、投入電流を抑制する。
〔第2のスイッチング素子制御回路とフィードバック信号生成回路の具体例〕
ここで、上述した各実施形態における第2のスイッチング素子制御回路7とフィードバック信号生成回路5の具体例を図8によって説明する。
図8に示す第2のスイッチング素子制御回路7は、第1のダイオードD1に並列に発光素子LEDを接続したフォトカプラPCを設けている。
そのフォトカプラPCの受光素子PTは、そのコレクタに直流電圧VAAを印加し、エミッタを抵抗R5とR6の直列回路を通してフレームグラウンドに接続している。その抵抗R5とR6の接続点dの電圧Vdを比較回路(コンパレータ)9の反転入力端子に入力させる。その比較回路9の正転入力端子には、直流電源E2による比較電圧Vr2が入力されている。
比較回路9の出力は、抵抗R7を介してPNP型のスイッチングトランジスタTR1のベースに印加される。そのスイッチングトランジスタTR1のエミッタには直流電圧VAAが抵抗R8とR9の直列回路を介して印加され、コレクタはフレームグラウンドに接続されている。
スイッチングトランジスタTR1のエミッタ・コレクタ間には、NPN型のスイッチングトランジスタTR2が接続され、そのベースには、図4〜図7に示したPWM制御回路6からの常時はローレベルの信号Soffが印加されている。そのため、スイッチングトランジスタTR2は常時はOFFになっている。
このスイッチング素子制御回路7は、次のように動作する。
第2の共振回路4が共振状態にある間は、第1のダイオードD1が順バイアスされて導通しており、フォトカプラPCの発光素子LEDにも電流が流れて発光している。その光をフォトカプラPCの受光素子PTが受光して導電状態になっている。そのため、直流電圧VAAを抵抗R5とR6で分圧した接続点dの電圧Vdを比較回路9の反転入力端子に入力する。この電圧Vdは比較電圧Vr2より高くなるようにしている。
そのため、比較回路9の出力はローレベルになっており、スイッチングトランジスタTR1はONになっており、抵抗R8とR9の接続点eの電位はローレベルになっている。それが制御信号Scとして、図4〜図7に示した第2のスイッチング素子Q2のゲート端子に印加されるが、ローレベルであるため第2のスイッチング素子Q2はOFF状態を保つ。
第2の共振回路4の共振状態が終了すると、第1のダイオードD1が逆バイアスになって非導通になる。そのため、フォトカプラPCの発光素子LEDに電流が流れなくなって発光が停止する。それによって、フォトカプラPCの受光素子PTが非導電状態になり、直流電圧VAAが遮断される。そのため、抵抗R5とR6の接続点dの電圧Vdはグラウンドレベルになるから、比較電圧Vr2より低くなる。
したがって、比較回路9の出力はハイレベルになり、スイッチングトランジスタTR1をOFFにする。それによって、抵抗R8とR9の接続点eの電位は直流電圧VAAによりハイレベルになる。それが制御信号Scとして、図4〜図7に示した第2のスイッチング素子Q2のゲート端子に印加されるため、第2のスイッチング素子Q2はONになる。
その後、図4〜図7に示したPWM制御回路6が、第1のスイッチング素子Q1のゲート端子に印加するスイッチング信号Spによって、第1のスイッチング素子Q1をONにしてからOFFにするまでの間に、信号Soffをハイレベルにする。
それによって、スイッチングトランジスタTR2がONになり、抵抗R8とR9の接続点eの電位がローレベルになる。したがって、信号Scがローレベルになるため、第2のスイッチング素子Q2はOFFになる。
なお、第2のスイッチング素子制御回路7はこれに限るものではなく、種々に変更できるものである。
図8に示したフィードバック信号生成回路5は、図4〜図7に示したトランスT1,T2の並列に接続した励磁巻線Np1,Np2の一端と第1のスイッチング素子Q1のドレイン端子との接続点aの電圧Vnpを監視する。この電圧Vnpは、昇圧トランス3の2次側の出力電圧Voutと周波数が同じで波形が近似し、波高値が1/100から1/1000以下の電圧(例えば10Vから数10Vオーダ)の擬似出力電圧が得られる。
この電圧VnpをダイオードD3で半波整流し、コンデンサC3と抵抗R3,R4によって、ある程度の充放電時定数を持たせて平滑し、出力電圧Voutの波高値に対応する電圧Vpを生成する。その電圧Vpと直流電源E1による比較電圧Vr1とを差動アンプ8によって比較し、その差(大小関係の極性を含むVp−Vr1)に相当するフィードバック信号Vfを生成して、PWM制御回路6へ入力させる。
それによって、PWM制御回路6は、フィードバック信号Vfを0(ゼロ)にするように、スイッチング信号Spのデューティ比を変更して、第1のスイッチング素子Q1のON期間の割合を制御する。
比較電圧Vr1を可変できるようにすれば、出力電圧の種々の波高値レベルに対応させることができる。
フィードバック信号生成回路5もこれに限るものではなく種々に変更できる。例えば特許文献2に開示されている出力電圧制御回路と同様な構成にしてもよい。
また、昇圧トランスに第3次巻線又は補助巻線を設けて、その巻線に誘起される電圧を擬似出力電圧として監視するようにしてもよい。
〔他の実施形態〕
前述した第1〜第4の実施形態の電圧共振型インバータ装置は、いずれも昇圧トランスを個別の2個のトランスT1,T2によって構成したが、これに限るものではなく、必要な出力電圧に応じて、昇圧トランスを構成するトランスの数を任意に変更できる。
いずれの場合も、その各トランスの励磁巻線は互いに並列に接続し、出力巻線は直列に接続して使用するのが望ましい。
また、昇圧トランスを1個のトランスで構成してもよい。図9はその実施形態を示す回路図である。この実施形態は、昇圧トランス3′を励磁巻線Npと出力巻線Nsを有する1個のトランスにした以外は、図5に示した第2の実施形態と同じである。しかし、第1〜第4の実施形態の何れと同じ構成にしてもよい。
また、前述した各実施形態における第1のダイオードD1を省略して、前述した接続点aとbを直結してもよい。図10はその実施形態を示す回路図である。
この実施形態も、第1のダイオードD1を省略して、接続点aとbを導通状態にした点以外は、図5に示した第2の実施形態と同じである。しかし、第1〜第4の実施形態の何れと同じ構成にしてもよい。
但し、この場合の第2のスイッチング素子制御回路7′は、第2の共振回路4の共振状態終了を、第1のダイオードD1の電位差の変化によって検出することはできないので、接続点a(接続点bも同じ)の電位の変化によって検出する。
また、第2のスイッチング素子Q2を、第1のスイッチング素子Q1がONになると同時にOFFにするように制御する。
したがって、第1のスイッチング素子のON期間と第2のスイッチング素子Q2のON期間を重複させることはできない。
〔タイミングチャート兼波形図による説明〕
次に、主に前述した第1〜第4の実施形態の電圧共振型インバータ装置の動作について、図11〜図17のタイミングチャート兼波形図を用いて説明する。
前述した各実施形態の電圧共振型インバータ装置は、第1のスイッチング素子Q1がOFFになった出力電圧発生期間に、接続点aに出力電圧Voutに応じた共振電圧が発生する。その電圧が、第1のダイオードD1を通して第2の共振回路4に印加され、第2の共振回路4が共振状態になる。
同時に、昇圧トランス3の2次側に励起されたエネルギーは、負荷容量Coを有する負荷10に付与される。
その際、第2の共振回路4のコンデンサC1の電荷は空っぽ(正負均等な電荷量で電位差なし)のため、第1のダイオードD1のカソード側を正極にして、出力電圧の上昇に伴ってコンデンサC1に流れる電流が増大し、その電極間電圧が上昇する。
その第2の共振回路4の共振状態では、第2のスイッチング素子Q2はOFFのままであり、その出力間容量Cossも加わって、並列共振と直列共振が組み合わさった共振となる。
図11は、第1のスイッチング素子Q1のON期間(Ton)が最大の時の動作状態を観測した結果を示すタイミングチャート兼波形図である。
この図11には、昇圧トランス3の励磁電流、出力電力、第2の共振電圧(第1のダイオードD1のカソード側を正極)、及び第2のスイッチング素子Q2に流れる電流(第2共振電流)を示している。このとき、電圧と電流が共に直並列共振状態にあり、出力電圧の変化量に応じて、コンデンサC1の端子間電圧も充放電があり、出力電圧がなくなる少し前に共振(半周期)を完了させる。
そうすると、出力電圧の共振状態に影響を与えない状態で、コンデンサC1が元の電荷が空っぽ(正負均等な電荷量で電位差なし)の状態に戻る。
この第2の共振回路4が共振状態の場合は図12に示すようになる。出力電圧が、図1の時点t0に戻っても(出力電圧が0V)コンデンサC1の電荷は、一方向に充電されていて、それ以上の電圧が印加されてもコンデンサC1の電圧は上昇しない。この状態の時には、出力電圧の共振状態は、励磁時間Tonに比べ、阻害条件の時間(制御できない時間)Ta1の時間短縮には至らない。また。この状態では、第1のスイッチング素子Q1をONにする開始が、図1の領域Cの時には過剰な励磁電流となる。
次に、図1の領域B(出力電圧が正の部分が完了後)になると、そのタイミングで第2のスイッチング素子Q2がONする。図11は、入力電圧Vin=70V(DC)の状態で観測したものである。
この第2の共振回路4のエネルギーは、第2のダイオードD2により、矢印線Gで示すように入力電圧Vinに回生される。したがって、コンデンサC1の端子間電圧は、入力電圧Vinにクランプされる。
この作用により、絶対的なコンデンサC1の端子間電位(電極間は0電位)と同時に、第1のダイオードD1のカソードと第2のスイッチング素子Q2のソース間の電位が下がる。このことにより、励磁エネルギーが出力電圧を発生させて共振の入力に戻る不要なエネルギーの一部が入力側に戻り、その結果、図1の領域B(時点t5からt6、t0)の時点t0に達するまでの時間が短くなる(傾きは同じ)。
この第2の共振回路4が共振状態にあるときの第1のダイオードD1のカソードと第2のスイッチング素子Q2のソース間(もしくは、SG)の電圧は、出力電圧の共振の影響がおきる。
図11の波高値の部分で歪が出ているのは、出力電圧の共振の影響、すなわち第1のスイッチング素子Q1の電圧と第2の共振回路4とが絡み合っていることが原因である。しかし、多少歪があっても、この部分は共振が完了している状態であればよい。
図12は、制御できない阻害期間Talが短くなった例の観察結果を示す同様なタイミングチャート兼波形図である。図中のpの期間だけ阻害期間Talが短くなっている。
図13は、第2の共振回路4が共振状態にないときの観察結果を示す同様なタイミングチャート兼波形図である。図中の第2共振電圧の上部が平坦になっている部分が、共振していないことを示している。
次に、第1のスイッチング素子Q1と第2のスイッチング素子Q2の動作タイミングについて説明する。
第2のスイッチング素子Q2は、すでに説明したように
図1における出力電圧が、正の領域Aが終了して負の領域Bに入った時点t5までの期間でONするのが望ましい。
出力電圧で見ると、負の領域Bに入った電圧は、入力電圧の巻数比の電圧でクランプされる。
また、第2のスイッチング素子Q2のOFFは、第1のスイッチング素子Q1がターンONしてからターンOFFするまでの間で行なえばよいが、少なくとも図1における出力電圧が2次以降で正の領域Cにオーバラップするのが望ましい。ここで「オーバラップする」とは、第1、第2のスイッチング素子Q1,Q2が共にON状態の期間があることである。
第1のスイッチング素子Q1は、図1における出力電圧の領域BでONしても、昇圧トランス3の励磁エネルギーは殆ど増えない。したがって、領域C、D、E、FでONすることが可能となった。
また、第1のスイッチング素子Q1のOFFは、PWM(パルス幅変調)制御、もしくは、PFM(パルス周波数変調)制御上、出力電圧を監視して、過剰であればON比率又はON時間を狭め、不足であればON比率又はON時間を拡げるようにする。
図1の領域C、Eの正の電圧がほぼ0Vで、若干正の電圧になっていることについては、次のようになる。
図14は、 図1の領域C、Eが消えた状態の例1を示す図であり、デューティ比が、5.54/20
=27.77%の場合である。図中に破線の円で示す部分の電圧波形が消えている。
図15は、図1の領域C、Eが消えた状態の例2を示す図であり、デューティ比が、
3.54/20=17.7%の場合である。
図11は、デューティ比が、8.44/20=42.2%で、第1のスイッチング素子Q1のON期間が最も長い場合である。それ以上では励磁エネルギーの変化は微小である。
このように、PWM制御のデューティ比、すなわち第1のスイッチング素子Q1のON期間比率を、広範囲に変化させることができる。
図11のデューティ比(ON比率)以上で励磁エネルギーを貯めるということは、微小な変化になるためPWM制御には適さないが、実使用状態では、図1の領域C、Eに入らないため、励磁電流が安定したものとなる。
また、デューティ比によって出力電圧が変化し、励磁エネルギーの時間幅Tonに応じて、期間pが広くなり、阻害時間Ta1がその分だけ同時に狭くなることが分かる。
したがって、出力電圧のピーク電圧(波高値)を常時監視することによって、阻害時間を省いた範囲まで制御ができる。
先に述べたように、阻害時間Ta1でONしても、その弊害は、トランスに励磁エネルギーが蓄えられないということ以外にはないため、阻害時間Ta1である図1の領域Bで第1のスイッチング素子Q1をONにしても問題にはならない。
問題になるのは、励磁時間が足りない時で、その時は、スイッチング周波数を低くするか、トランスの出力インダクタンスLsを低くすることによるか、または、実質的な励磁電流の流れる時間のみを長くする。
励磁時間が過剰な時は、第1のスイッチング素子Q1のON期間を短くするような制御とすれば、出力電圧の波高値(ピーク電圧値)は一定に制御可能になる。
ただし、PWM制御した場合は、従来のようなリンギング状の電流にはならないものの、デューティ比を小さくしていくと、ターンONのスレッシュ時に、安定した式(2)からはずれたサージ電流が流れる。
その原因は、図1に示した領域C、Eは、完全に0電位になっていないことから生じる。さらに、出力電圧及び電力の負荷10への投入電流による影響により発生する。また、それは第1のスイッチング素子Q1の出力間容量Cossによる反応の遅れや、トランスの浮遊容量なども加味されてくるために発生する。
しかし。第1のスイッチング素子Q1と第2のスイッチング素子Q2が共にON状態のときには、図16に示すようにサージ電流が軽減される。
また、第1のスイッチング素子Q1の電流が流れる経路上に、若干のインダクタ(ここでは1u H)を入れるだけで、図17に示すようにサージ電流が抑えられる。これは、第1のスイッチング素子Q1がONするまでに、出力間容量Cossにまず電流が流れることによる動作遅れのためにサージ電流が発生するが、若干のインダクタにより、出力間容量Cossに流れる時間を遅らせることができるためである。
そのため、図1に示した領域Cの部分で期間p(図15参照)が発生したら、次の周期には、期間pがなくなるようにCPUなどでPFM制御することで、図15のサージ電流を削除できる。
つまり、図11の状態にするのが最もよい。
これらの各実施形態によれば、出力電圧が発生している期間は、第2の共振回路を共振状態にすることによって、第1のダイオードD1のカソードの電位が入力電圧間で0となり、その状態で第1のスイッチング素子Q1をONしても、過渡的な電圧及び電流が発生しないようになる。
次に、出力電圧が継続した時に、入力側に戻るエネルギー部分を第2のスイッチング素子Q2によって略すべて入力電圧Vinに戻し、その後の出力の入出力間で繰り返されるエネルギーのやり取りを消滅させる。それによって、必要な出力電圧のみを取り出し、制御可能な時間を拡げることを可能にし、出力の波高値電圧を一定に制御可能にすることができる。
また、第1、第2のスイッチング素子Q1,Q2のON期間がオーバラップする部分を設け、その期間を長くすることによって、第1のスイッチング素子Q1のON時に発生するリンギング状の過渡電流を軽減させることができる。
図10によって説明した実施形態の場合は、第2のダイオードD2がないので、第1、第2のスイッチング素子のQ1,Q2のON期間がオーバラップする部分は作れない。
そのため、第1のスイッチング素子Q1がON時の電流は大きくなる。しかし、第1のスイッチング素子Q1がONのときには、第2のダイオードD2の代わりに直結した位置の電位が入力間電圧まで下がり、第1の共振回路のコンデンサC1の充放電の作用がなされる。また、第1のスイッチング素子Q1がOFFのときは、過剰な電圧が戻る時に、入出力間で繰り返されるエネルギーのやり取りを消滅させる。それによって、必要な出力電圧のみを取り出し、制御可能な時間を拡げることを可能にし、出力のピーク電圧を一定に制御可能にすることができる。
〔制御方法と表面加改出力装置等の発明〕
この発明による制御方法の実施形態は、上述した電圧共振型インバータ装置の制御方法である。
そのため、昇圧トランス3の励磁電流が遮断されたときに、励磁巻線と第1のスイッチング素子Q1との接続点aに発生する電圧によって、昇圧トランス3の1次側に設けた第2の共振回路4を共振状態にする。
その第2の共振回路に設けられた第2のスイッチング素子Q2を、第2の共振回路4が共振状態の間はOFFに保ち、その共振状態が完了するとONにする。
そして、第2のスイッチング素子Q1がONになった後、出力電圧Voutが負の領域で入力側に戻るエネルギーによる電流を第2のダイオードD2によって転流させて、入力電圧Vinに吸収させる。
その第2のスイッチング素子Q2を、第1のスイッチング素子Q1がONになった後OFFになるまでの間にOFFにする。
この制御方法による効果は、前述した各インバータ装置の実施形態で述べたとおりである。
この発明による改質装置実施形態は、上述した各実施形態の電圧共振型インバータ装置のいずれかと、その電圧共振型インバー装置の出力電圧が印加されるプラズマ発生装置とを備えている。そのプラズマ発生装置は、前述した各実施形態の負荷10に相当する。
表面改質装置は、様々な工業製品に応用されており、樹脂等の接着や印刷、コーティング等を施す場合に、大気圧プラズマにより表面改質の前処理を行うと、濡れ性を向上させることが可能になる。
例えば、電子写真方式による画像形成装置により樹脂トナーが印刷された印刷物に、紫外線硬化型のニスをコーティングしようとすると、樹脂トナーに含まれるワックス成分により、樹脂トナー印刷部分のニスを弾いてしまう場合がある。
しかし、表面改質装置によって大気圧プラズマによる表面処理を行うと、濡れ性が向上するため、ニスコーティングが可能になり、印刷物の付加価値が向上する。その大気圧プラズマを発生させるためには高電圧が必要となり、上述した電圧共振型インバータ装置によって効率よく高電圧をかけ、ラジカル種を安定に発生することができる。
この発明による電圧共振型インバータ装置は、プラズマ発生装置の電源の他にも、半導体ウエハー接着装置、画像処理機器、塗装装置、蛍光ランブ等の照明機器、空気清浄機、放電機器、液晶TVのバックライト、除菌装置など、種々の装置に高電圧を供給する高電圧電源装置として用いることができる。
以上、この発明の各実施形態について説明してきたが、その実施形態の各部の具体的な構成や動作の内容等は、そこに記載したものに限るものではない。
また、この発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に記載された技術的特徴を有する以外は、何ら限定されるものではないことは言うまでもない。
さらに、以上説明してきた各実施形態の回路例、動作例及び変形例等は、適宜変更又は追加し、あるいは一部を削除してもよく、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施することも可能であることは勿論である。
1a,1b:入力端子 2a,2b:出力端子 3,3′:昇圧トランス
4:第2の共振回路 5:フィードバック信号生成回路
6:PWM制御回路 7,7′:第2のスイッチング素子制御回路
8:差動アンプ 9:比較回路
T1,T2:トランス Np,Np1,Np2:励磁巻線
Ns,Ns1,Ns2:出力巻線
Q1:第1のスイッチング素子 Q2:第2のスイッチング素子
D1:第1のダイオード D2:第2のダイオード D3:ダイオード
C1:コンデンサ L1:インダクタ L2:第2のインダクタ
R1,R3〜R9:抵抗 PC:フォトカプラ
TR1,TR2:スイッチングトランジスタ E1,E2:直流電源
VL:電源線 GND:フレームグラウンド
特開2012−186984号公報 特開2013−31338号公報

Claims (13)

  1. 励磁巻線と出力巻線を有する昇圧トランスと、入力電圧をスイッチングして前記励磁巻線に断続的に励磁電流を流す第1のスイッチング素子とを備え、前記励磁電流が流れた期間に前記昇圧トランスに蓄積された励磁エネルギーによって、該励磁電流が遮断された期間に前記昇圧トランスの2次側が電圧共振状態となって、前記出力巻線に交番する出力電圧を発生する電圧共振型インバータ装置であって、
    前記昇圧トランスの1次側に、前記励磁電流が遮断されたときに、前記励磁巻線と前記第1のスイッチング素子との接続点に発生する電圧によって共振状態になる、第2のスイッチング素子を含む第2の共振回路を設けると共に、
    フレームグラウンドと前記第2の共振回路との間に、前記第2のスイッチング素子がONになった後、前記出力電圧が負の領域で入力側に戻るエネルギーによる電流を転流させて、前記入力電圧に吸収させる第2のダイオードを設け、
    さらに、前記第2のスイッチング素子を、前記第2の共振回路が共振状態の間はOFFに保ち、該共振状態が完了するとONにし、前記第1のスイッチング素子がONになった後OFFになるまでの間にOFFにする、第2のスイッチング素子制御回路を設けたことを特徴とする電圧共振型インバータ装置。
  2. 請求項1に記載の電圧共振型インバータ装置において、
    前記励磁巻線の一端と前記第1のスイッチング素子との接続点にアノードを接続した第1のダイオードを設け、
    前記第2の共振回路を、前記励磁巻線の他端に前記入力電圧を供給する電源線と前記第1のダイオードのカソードとの間に接続したコンデンサと、前記第1のダイオードのカソードに一端を接続したインダクタと、該インダクタの他端と前記電源線との間に接続した前記第2のスイッチング素子とによって構成したことを特徴とする電圧共振型インバータ装置。
  3. 前記第2のスイッチング素子制御回路は、前記第2のスイッチング素子を、前記第1のスイッチング素子がOFFになると同時にOFFにすることを特徴とする請求項2に記載の電圧共振型インバータ装置。
  4. 請求項1に記載の電圧共振型インバータ装置において、
    前記励磁巻線の一端と前記第1のスイッチング素子との接続点と、前記励磁巻線の他端に前記入力電圧を供給する電源線との間に接続したコンデンサと、該コンデンサと前記励磁巻線の一端との接続点に一端を接続したインダクタと、該インダクタの他端と前記電源線との間に接続した前記第2のスイッチング素子とによって、前記第2の共振回路を構成し、
    前記第2のスイッチング素子制御回路は、前記第2のスイッチング素子を、前記第1のスイッチング素子がONになると同時にOFFにすることを特徴とする電圧共振型インバータ装置。
  5. 前記第2の共振回路は、前記コンデンサと、該コンデンサと前記インダクタの一端との接続点との間に、前記コンデンサと直列に抵抗を介挿したことを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の電圧共振型インバータ装置。
  6. 前記第2の共振回路は、前記コンデンサと、該コンデンサと前記インダクタの一端との接続点との間に、前記コンデンサに直列に第2のインダクタを介挿したことを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の電圧共振型インバータ装置。
  7. 前記第2のダイオードは、アノードを前記フレームグラウンドに接続し、カソードを前記コンデンサと前記インダクタの一端との接続点に接続したことを特徴とする請求項2から6のいずれか一項に記載の電圧共振型インバータ装置。
  8. 前記第2のダイオードは、アノードを前記フレームグラウンドに接続し、カソードを前記インダクタの他端と前記第2のスイッチング素子との接続点に接続したことを特徴とする請求項2から6のいずれか一項に記載の電圧共振型インバータ装置。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の電圧共振型インバータ装置において、
    前記出力電圧の波高値を検出してフィードバック信号を生成する回路と、該回路によって生成されたフィードバック信号に応じて、前記第1のスイッチング素子を所定の周期でON・OFFするスイッチング信号のデューティ比を制御するパルス幅変調制御回路とを有することを特徴とする電圧共振型インバータ装置。
  10. 前記昇圧トランスを、同一の特性を持つ個別の複数のトランスによって構成し、該複数のトランスの各励磁巻線を並列に接続して同時に励磁させるようにし、該複数のトランスの各出力巻線を互いに直列に接続したことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の電圧共振型インバータ装置。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の電圧共振型インバータ装置と、該電圧共振型インバータ装置の出力電圧が印加されるプラズマ発生装置とを備えたことを特徴とする表面改質装置。
  12. 励磁巻線と出力巻線を有する昇圧トランスと、入力電圧をスイッチングして前記励磁巻線に断続的に励磁電流を流す第1のスイッチング素子とを備え、前記励磁電流が流れた期間に前記昇圧トランスに蓄積された励磁エネルギーによって、該励磁電流が遮断された期間に前記昇圧トランスの2次側が電圧共振状態となって、前記出力巻線に交番する出力電圧を発生する電圧共振型インバータ装置の制御方法であって、
    前記励磁電流が遮断されたときに、前記励磁巻線と前記第1のスイッチング素子との接続点に発生する電圧によって、前記昇圧トランスの1次側に設けた第2の共振回路を共振状態にし、
    該第2の共振回路に設けられた第2のスイッチング素子を、該第2の共振回路が共振状態の間はOFFに保ち、該共振状態が完了するとONにし、
    前記第2のスイッチング素子がONになった後、前記出力電圧が負の領域で入力側に戻るエネルギーによる電流を第2のダイオードによって転流させて、前記入力電圧に吸収させ、
    前記第2のスイッチング素子を、前記第1のスイッチング素子がONになった後OFFになるまでの間にOFFにすることを特徴とする電圧共振型インバータ装置の制御方法。
  13. 請求項12に記載の電圧共振型インバータ装置の制御方法において、
    前記出力電圧の波高値を検出してフィードバック信号を生成し、該フィードバック信号に応じて、前記第1のスイッチング素子を所定の周期でON・OFFするスイッチング信号のデューティ比を制御することを特徴とする電圧共振型インバータ装置の制御方法。
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