JP2016063078A - 可変容量素子、圧力検知素子、筆圧センサ及び位置指示器 - Google Patents

可変容量素子、圧力検知素子、筆圧センサ及び位置指示器 Download PDF

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Abstract

【課題】小さなストロークで大きな容量変化が得られ、かつ横方向の軸ぶれの少ない可変容量素子を提供する。【解決手段】対向する2つの主面を有する誘電体層と、弾性変形可能な金属板からなり、誘電体層の一方の主面に対向する第1面を有する第1電極と、誘電体層の他方の主面に対向して設けられた第2電極と、を有する可変容量素子であって、第1面は、凹形状又は凸形状であり、第1電極を押圧して変形させることにより第1面と誘電体層の一方の主面との接触面積を変化させる。【選択図】図1A

Description

本発明は、可変容量素子、圧力検知素子、筆圧センサ及び位置指示器に関する。
近年、パーソナルコンピュータ等の入力デバイスとして、例えば、特許文献1に示されているように、文字及び図等の入力を行う入力装置が用いられるようになってきている。この特許文献1の入力装置は、図10(a)に示すように、位置検出装置101と、この位置検出装置101に情報を入力する位置指示器102とから構成されている。この位置検出装置101は、ケーブル108を介してパーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistant)等の外部装置に接続される。位置検出装置101は、位置指示器102で示された位置を検出する検出部104と、筐体105とから構成されている。
また、位置指示器102は、電磁誘導方式により位置検出装置101によってその位置が検出されるものであり、位置検出装置101から送信される特定周波数の電磁波に対して共振する共振回路を有している。特許文献1の位置指示器102は、図10(b)に示すように、ペン形状のケース111の中に、芯体112と、位置指示コイル113と、可変容量コンデンサ115と、フェライトコア116と、プリント基板117とを備えている。
フェライトコア116は、例えば円筒形をなしており、その筒孔116aに芯体112の軸部112bが挿通されている。そして、フェライトコア116の軸方向の一端側から芯体112の指示部112aが突出し、フェライトコア116の外周には、共振回路を構成する位置指示コイル113が巻回して装着されている。位置指示コイル113の両端には、共振回路を構成する電子部品が接続されている。
また、指示部112aとは反対側に位置する軸部112bの他端には、筆圧検出部である可変容量コンデンサ115が取り付けられている。可変容量コンデンサ115は、加えられた圧力に対応して容量値を変化し、この容量値の変化に基づいて芯体112に加わる筆圧を検出する。特許文献1において、可変容量コンデンサ115は、図10(c)に示すように、ホルダ121と、誘電体122と、この誘電体122を付勢する端子部材123と、保持部材124と、導電部材126と、弾性部材127とを備える。特許文献1において、この導電部材126は、砲弾型形状を有し、導電性を有すると共に弾性変形可能な部材により構成されている。このような導電性を有し弾性変形可能な部材として、シリコン導電ゴムや加圧導電ゴムなどが例示されている。
以上のように構成された可変容量コンデンサ115において、芯体112の指示部112aに圧力(筆圧)がかかると、芯体112により保持部材124が押圧される。これにより、導電部材126は、誘電体122に押圧されて変形(扁平化)する。その結果、導電部材126と誘電体122の接触面積が変化して、誘電体122の容量値が変化する。この容量値の変化は、端子部材123と弾性部材127とによって検出され、容量値の変化に基づいて指示部112aにかかる圧力が検出される。
また、特許文献2には、砲弾型形状の導電部材に代えて、75μmのポリイミドフィルム上に1000オングストロームの厚さにニクロム形成した円盤状の電極を用いて構成した可変容量コンデンサ及びこれを使用した位置指示器が開示されている。
特開2010−129920号公報 特開平04−96212号公報
しかしながら、従来の位置指示器の圧力検知素子又は筆圧センサとして用いられている可変容量素子は、弾性率の大きい、導電ゴム又は樹脂をベースとした電極を用いて構成されていることから、必要な容量変化を得るために大きなストロークが必要になり、また、軸方向に直交する横方向の軸ぶれも大きいという問題があった。
その結果、従来の位置指示器は、例えば、筆圧に応じて線幅を変化させて描画するような繊細な描画を必要とする用途に用いるためには、ペン先のがたつきが大きかったり、筆圧に対する軸方向のストロークが大きすぎるという問題があり、繊細な描画ができないという問題があった。
そこで、本発明は、小さなストロークで大きな容量変化が得られ、かつ横方向の軸ぶれの少ない可変容量素子とそれを用いた圧力検知素子、筆圧センサを提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、繊細な描画が可能な位置指示器を提供することを第2の目的とする。
以上の目的を達成するために、本発明に係る可変容量素子は、
対向する2つの主面を有する誘電体層と、
弾性変形可能な金属板からなり、前記誘電体層の一方の主面に対向する第1面を有する第1電極と、
前記誘電体層の他方の主面に対向して設けられた第2電極と、
を有する可変容量素子であって、
前記第1面は、凹形状又は凸形状であり、前記第1電極を押圧して変形させることにより前記第1面と前記誘電体層の一方の主面との接触面積を変化させる。
本発明に係る可変容量素子のある形態では、前記第1面は凹形状である。
本発明に係る可変容量素子のある形態では、前記第1面は凸形状である。
本発明に係る可変容量素子のある形態では、前記第1面は、錐形状である。
本発明に係る可変容量素子のある形態では、前記第1電極は、切り欠き部を有する。
本発明に係る可変容量素子のある形態では、前記第1電極は、交差する2つのスリットを含む開口部を有する。
本発明に係る可変容量素子のある形態では、前記第1面に、前記金属板を構成する金属材料より柔らかい軟質金属からなる膜が形成されている。
本発明に係る可変容量素子のある形態では、前記第1電極の外周部の厚さを、前記第1電極の中央部より薄くしている。
本発明に係る可変容量素子のある形態では、前記第1面が粗面である。
本発明に係る可変容量素子のある形態では、前記誘電体層を含む誘電体を有し、前記第2電極が前記誘電体の内部に形成されている。
本発明に係る圧力検知素子は、前記可変容量素子を備えている。
本発明に係る筆圧センサは、前記可変容量素子を備えている。
本発明に係る位置指示器は、前記筆圧センサを備えている。
以上のように構成された本発明に係る可変容量素子、圧力検知素子及び筆圧センサによれば、小さなストロークで大きな容量変化が得られ、かつ横方向の軸ぶれの少ない可変容量素子とそれを用いた圧力検知素子、筆圧センサを提供することができる。
また、以上のように構成された本発明に係る位置指示器によれば、繊細な描画が可能な位置指示器を提供することができる。
本発明に係る実施形態1の可変容量素子の構成を示す断面図である。 図1の可変容量素子の構成を分解して示す断面図である。 本発明に係る実施形態2の可変容量素子における一部の構成を分解して示す断面図である。 実施形態2の可変容量素子において、無荷重のときの第1電極の接触状態を示す断面図である。 実施形態2の可変容量素子において、低荷重で押圧したときの第1電極の接触状態を示す断面図である。 実施形態2の可変容量素子において、中荷重で押圧したときの第1電極の接触状態を示す断面図である。 実施形態2の可変容量素子において、高荷重で押圧したときの第1電極の接触状態を示す断面図である。 本発明に係る実施形態3の可変容量素子において、第1電極が誘電体層31に接触する前の状態を示す断面図である。 実施形態3の可変容量素子において、第1電極が誘電体層31に接触し始めたときの状態を示す断面図である。 実施形態3の可変容量素子において、第1電極と誘電体層31の接触面積が増加したときの状態を示す断面図である。 実施形態3のある変形例に係る可変容量素子において、第1電極が実質的に平坦になったときの状態を示す断面図である。 図4Aの一部を拡大して示す断面図である。 図4Bの状態から荷重を増加させたときの状態を示す断面図である。 実施形態3の他の変形例に係る可変容量素子において、第1電極が誘電体層31に接触する前の状態を示す断面図である。 実施形態3の他の変形例に係る可変容量素子において、第1電極が誘電体層31に接触し始めたときの状態を示す断面図である。 実施形態3の他の変形例に係る可変容量素子において、第1電極と誘電体層31の接触面積が増加したときの状態を示す断面図である。 実施形態3のさらに異なる変形例に係る可変容量素子において、第1電極が実質的に平坦になったときの状態を示す断面図である。 実施形態3のさらに異なる変形例に係る可変容量素子において、図6Aの状態から荷重を増加させたときの状態を示す断面図である。 (a)は、実施形態1の第1電極の平面図であり、(b)は、その断面図である。 (a)は、第1変形例の第1電極の平面図であり、(b)は、その断面図である。 (a)は、第2変形例の第1電極の平面図であり、(b)は、その断面図である。 第3変形例の第1電極の平面図である。 第4変形例の第1電極の平面図である。 第5変形例の第1電極の平面図である。 本発明に係る実施形態4の可変容量素子の第1電極の断面図である。 実施形態4の可変容量素子において、第1電極が誘電体に接触する前の状態を示す断面図である。 実施形態4の可変容量素子において、第1電極が誘電体に接触し始めたときの状態を示す断面図である。 実施形態4の可変容量素子において、第1電極と誘電体の接触面積が増加したときの状態を示す断面図である。 実施形態4の変形例に係る可変容量素子において、第1電極が誘電体に接触する前の状態を示す断面図である。 実施形態4の変形例に係る可変容量素子において、第1電極と誘電体の接触面積が増加したときの状態を示す断面図である。 (a)は、特許文献1に示された入力装置の構成を示す斜視図であり、(b)は、その入力装置の位置指示器の断面図であり、(c)は、その位置指示器において、筆圧センサとして使用された可変容量コンデンサの構成を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明に係る実施形態の可変容量素子について説明する。
実施形態1.
実施形態1の可変容量素子は、図1A及び図1Bに示すように、
(a)基体部33と基体部33上に形成された誘電体層31とを含む誘電体30と、
(b)弾性変形可能な金属板からなり、誘電体層31の一方の主面に対向する第1電極11と、
(c)基体部33と誘電体層31の間に誘電体層31の他方の主面に接するように埋設された第2電極21と、
(d)バネ電極(第1電極)11を誘電体層31に押圧してバネ電極11を変形させる押圧部材13と、
(e)バネ電極11の外周部を誘電体層31との間に挟んでバネ電極11を支持しかつ押圧部材13を押圧方向に移動可能に支持する固定部材15と、
(f)誘電体30上で、バネ電極11と、押圧部材13と、固定部材15とを覆うカバー17と、
を備える。
誘電体30は、例えば、基体部33と誘電体層31とが同じ誘電体材料で構成され、基体部33を構成する誘電体材料と誘電体層31を構成する誘電体材料とが第2電極となる電極ペースト層を挟んで、一体的に積層されて同時に焼成されて一体化されてなる。以上の構成では、第2電極21は基体部33と誘電体層31の間に埋設された内部電極からなる。基体部33と誘電体層31とは異なる材料により構成されていてもよい。基体部33及び誘電体層31を構成する誘電体材料としては、例えば、CaZrO3(ジルコン酸カルシウム)などを誘電体とする低誘電率系 と、チタン酸バリウム(BaTiO3)などを誘電体とする高誘電率系.が挙げられ、発振回路などで安定した特性を得るために、好ましくは、環境温度による静電容量の変化率が小さい低誘電率系の誘電体材料を用いて、少なくとも誘電体層31を構成する。
第1電極11は、例えば、円形の金属板からなる板バネ電極であり、誘電体層31に対向する第1面11aが湾曲した凹形状となっている。以上のように構成された第1電極11は、第1面11aの反対側の面の頂部から押圧することで、少なくとも凹形状の第1面11aが平坦になるまで弾性変形する。すなわち、第1電極11は、荷重がかかっていない初期状態の形状から第1面11a全体が誘電体層31の表面に接触した時の形状に変化するまで、弾性変形可能な状態が維持されるように、第1電極を構成する金属材料の特性を考慮して初期状態の形状が設定される。また、例えば、筆圧センサとして用いる可変容量素子は、第1電極を構成する金属材料の弾性率等の弾性特性、降伏特性等を考慮して、弾性変形可能な状態が維持されかつ要求される荷重の範囲及びストロークで初期状態の形状から第1面11a全体が誘電体層31の表面に接触するまで変形するように、第1電極11の形状は設定される。このような、第1電極11を構成するために、使用される金属材料としては、例えば、ステンレス鋼、チタン合金、銅系合金であるリン青銅、黄銅、洋白、ベリリウム銅、チタン銅合金などが挙げられ、その中で、特に、電気伝導性、耐食性、加工性に優れる銅系合金であり、バネ用途に特化したバネ用リン青銅・バネ用洋白などを用いることが好ましい。
また、第1電極11は、例えば、板厚が0.05mmから0.10mm程度の薄板を、外径2.00mm、凹部の深さ(凸部全高)0.05mmになるように加工される。
押圧部材13は、円柱形状の円柱下部13aと、円柱下部13aより径が小さい円柱上部13bとを有し、円柱下部13aと円柱上部13bとは軸が一致するように例えば、一体で構成される。
固定部材15は、押圧部材13の円柱下部13aより大きい内径を有する円形筒型の外周側壁15aと円盤形状の上板15bとを有し、上板15bの中央部に円柱下部13aより径が小さく円柱上部13bより径が大きい円形の貫通孔15cが形成されている。
外周側壁15aと上板15bとは、外周側壁15aの外周と上板15bの外周とが一致するように、例えば、一体で形成される。貫通孔15cは、上板15bの軸と一致するように形成されている。
カバー17は、中央部に貫通孔17cを有し、屈曲するように形成された上カバー17bと誘電体30の外周に嵌合する側面カバー17aとを有し、全体としてバネ弾性を有している。
以上のように構成された各構成部材は、以下のように組み合わされて本実施形態1の可変容量素子が構成される。
まず、第1電極11は、湾曲した凹形状の第1面11aが誘電体層31に対向するように載置され、その上に、円柱下部13aの下面が第1電極11の上面の頂部に接するように押圧部材13が載置される。
また、固定部材15は、押圧部材13の円柱上部13bが貫通孔15c内に挿通されかつ第1電極11の外周部分に接触するように載置される。
さらに、カバー17がそのバネ弾性により所定の力で固定部材15が固定されるように側面カバー17aが誘電体30の外周に嵌合される。
以上のように構成された実施形態1の可変容量素子において、貫通孔17c及び貫通孔15cを介して押圧部材13に軸方向に荷重を加えると、第1電極11の湾曲した凹形状の第1面11aが変形して、第1面11aと誘電体層31との接触面積が変化して、第1電極11と第2電極21との間に形成される静電容量が変化する。
例えば、第1電極11を誘電体層31側に押圧するように押圧部材13に軸方向に荷重がかかると、湾曲した第1面11aの外周が拡がるように第1電極11が弾性変形する。その際、固定部材15の側壁15aの下端面と誘電体層31とで挾まれた第1電極11の外周部分は、誘電体層31と密着した状態を維持したまま拡がる。荷重が大きくなると、第1面11aと誘電体層31との接触面積は増加するとともに、固定部材15の側壁15aの内側に位置する第1面11aが誘電体層31と接触するようになる。これにより、押圧部材13の軸方向にかかる外力に応じて、第1電極11の第1面と誘電体層31との接触面積は増加する。
また、第1電極11を誘電体層31側に押圧する荷重が減少すると、湾曲した第1面11aの外周が収縮するように第1電極11がそのバネ弾性により変形する。その際、固定部材15の側壁15aの内側に位置する第1面が誘電体層31と離間するようになると同時に固定部材15の側壁15aの下端面と誘電体層31とで挾まれた第1電極11の外周部分と誘電体層31との接触面積は減少する。このように、荷重の変化に応じて第1面11aと誘電体層31との接触面積は変化する。以上のようなメカニズムで、実施形態1の可変容量素子は、荷重の変化に応じて第1電極11と第2電極21の間に構成される静電容量が変化する。
以上のように構成された実施形態1の可変容量素子は、弾性変形が可能な金属板からなる第1電極11を用いて構成しているので、小さなストロークで大きな容量変化が得られる。具体的には、例えば、板厚が0.05mmの薄板を、凹部の深さが0.05mmになるように加工した第1電極を用いて可変容量素子を構成した場合、0.1mm程度のストロークで必要な容量変化が得られる。したがって、実施形態1の可変容量素子を用いて筆圧センサを作製すると、0.1mm程度のストロークで筆圧を検出でき、従来の0.2mm〜0.6mmのストロークで筆圧を検出している従来の筆圧センサに比べて小さいストロークで筆圧を検出することが可能になる。
また、横方向にも変形する導電性弾性ゴムや導電性樹脂を用いて構成して従来の可変容量素子とは異なり、第1電極11には、横方向の変形がほとんどないので、横方向に軸ぶれの少ない可変容量素子を構成することができる。
実施形態2.
本発明に係る実施形態2の可変容量素子は、図2Aに模式的に示すように、実施形態1の第1電極11に代えて、中央部が厚く外周部の肉厚が薄くなった第1電極12を用いて構成している。実施形態2の可変容量素子は、以上の点を除いて、実施形態1と同様に構成される。
以上のように構成された実施形態2の可変容量素子は、外周部の肉厚が薄くなっているので、低荷重領域において小さい荷重の変化により第1電極12aと誘電体層31との接触面積を変化させることができる。
具体的には、図2B及び図2Cに示すように、低荷重領域においては、主として、肉厚が薄い外周部が変形して、外周部において接触面積が増加する。そして、さらに荷重が大きくなると、図2D及び図2Eに示すように、肉厚の厚い中央部が変形するようになり、当該中央部において、接触面積が増加するようになる。
以上のように構成された実施形態2の可変容量素子は、低荷重領域において、肉厚が薄い外周部の変形を利用しているのでわずかな荷重変化を検出することができる。
また、実施形態2の可変容量素子は、低荷重領域では、肉厚が薄い外周部の変形を利用して接触面積を増加させ、中荷重領域では、肉厚の厚い中央部の変形を利用して接触面積を増加させることができ、広範囲の荷重変化により接触面積を増加させることが可能になる。したがって、実施形態2の可変容量素子は、広範囲の荷重変化に対応して静電容量を変化させることができる。したがって、実施形態2の可変容量素子は、検出できる荷重領域の範囲を広くすることができる。
以上のように構成された実施形態2の可変容量素子は、実施形態1の可変容量素子と同様、弾性変形が可能な金属板からなる第1電極12を用いて構成しているので、小さなストロークで大きな容量変化が得られ、横方向に軸ぶれの少ない可変容量素子を構成することができる。
また、実施形態2の可変容量素子は、外周部の肉厚が薄くなっており、低荷重領域において小さい荷重の変化により第1電極12と誘電体層31との接触面積を変化させることができので、実施形態1の可変容量素子に比較して、より小さな荷重変化により容量変化が得られる。したがって、実施形態2の可変容量素子を用いることで、微妙な筆圧の変化が検出可能な筆圧センサを構成することができる。
実施形態3.
実施形態3の可変容量素子は、図1に示す実施形態1の可変容量素子と同様の構成を有しているが、第1電極11の第1面11aの全面を誘電体層31に密着させた後、さらに誘電体層31の表面の面粗さ及び第1電極の第1面11aの面粗さを利用して静電容量を変化させている点が実施形態1とは異なっている。図3Aには、誘電体層31の表面に第1電極の第1面11aが密着する直前の様子を示しているが、この段階では、第1面11aと誘電体層31の間隙37は、容量形成には寄与するほど狭くない。
さらに荷重を高くすると、図3Bに示すような状態で第1電極11の第1表面11aと誘電体層31とが密着する。この段階になると、第1面11aと誘電体層31との接触点が増加して接触面積が増加するとともに、第1面11aと誘電体層31の間隙37が容量形成には寄与する程度に狭くなる。すなわち、図3Bに示す状態では、第1電極と第2電極とその両者に挟まれた誘電体層31とによってそれぞれ構成された複数の容量素子(以下、分布容量素子Aという。)と、第1電極と第2電極とその両者に挟まれた誘電体層31及び間隙37によってそれぞれ構成された複数の容量素子(以下、分布容量素子Bという。)とが並列に接続された状態になっており、第1電極と第2電極間には、複数の分布容量素子Aの容量値と複数の分布容量素子Bの容量値とを合計した静電容量が形成される。
さらに荷重を大きくすると、図3Cに示すように、さらに接触面積が増大するとともにさらに間隙37が狭くなる。この段階では、接触面積の増大に伴い第1電極11と誘電体層31とが接触している部分に形成される分布容量素子Aの割合が多くなるとともに、分布容量素子Bにおける間隙37が狭くなって各分布容量素子Bの静電容量も大きくなる。したがって、実施形態3の可変容量素子では、比較的高い荷重領域において、第1電極11の第1面11aの全面を誘電体層31に密着させた後さらに誘電体層31の表面の面粗さ及び第1電極11の第1面11aの面粗さを利用して静電容量を変化させることができる。これにより、実施形態3の可変容量素子は、検出できる荷重領域の範囲を広くすることができる。
以上の実施形態3の可変容量素子では、高荷重領域において、第1面11aの面粗さに加えてさらに第1面11aのうねり成分を利用して接触面積の増加幅をさらに大きくすることができる。
具体的には、図4Bに示すように、比較的低い荷重領域においては、第1電極11の第1面11aのうねりに起因した凸部の先端が誘電体層31の表面に接触するが、うねりに起因した凹部には誘電体層31との間に凹部の深さに相当する間隔の隙間ができている。しかしながら、この段階では、第1面11aと誘電体層31の表面との接触面積は小さいので、第1電極11と誘電体層31とが接触する部分に形成される分布容量素子Aによる静電容量は小さい。また、第1表面11aのうねりに起因する凹部による間隙の比較的大きいので、分布容量素子Bによる静電容量も小さい。
この段階から徐々に荷重を増加させていくと、うねり成分が小さくなるように第1電極11の第1面11aは弾性変形し、ある荷重(以下、第1荷重値という。)で図4Cに示すように、第1面11aのうねり成分が無くなる。この状態では、誘電体層31との接触点が増加して接触面積が増加するとともに、第1面11aと誘電体層31の間隙37が容量形成には寄与する程度に狭くなる。したがって、第1電極11と第2電極とその両者に挟まれた誘電体層31とによってそれぞれ構成された複数の分布容量素子Aと、第1電極11と第2電極とその両者に挟まれた誘電体層31及び間隙37によってそれぞれ構成された複数の分布容量素子Bとが並列に接続された状態になっており、第1電極と第2電極間には、複数の分布容量素子Aの容量値と複数の分布容量素子Bの容量値とを合計した静電容量が形成される。
次に、第1荷重値よりさらに荷重を増加させていくと、凹形状の第1面11aが誘電体層31表面の面粗さ成分に起因する凹凸に沿って弾性変形し、誘電体層31との接触面積がさらに増加するとともに、さらに間隙37が狭くなり、分布容量素子Aの割合が多くなるとともに、各分布容量素子Bの静電容量も大きくなる。したがって、第1電極11と第2電極21間の静電容量も荷重の増加に伴い大きくなる。
以上のように構成された可変容量素子は、ある荷重領域においては、第1電極11の第1面のうねり成分に起因した凹凸が弾性変形することにより、誘電体層31と第1面との接触面積及び間隙37が変化して、静電容量を変化させることができる。
また、荷重が大きくなるにつれて誘電体層31の表面粗さに起因する凹凸に対応して第1電極11の第1面11aが弾性変形することにより、誘電体層31と第1面12aとの接触面積及び間隙が変化して、静電容量を変化させることができる。
したがって、広範囲の荷重変化に対応して静電容量を変化させることができる。
以上の実施形態3では、間隙37をエアギャップにより構成した。しかしながら、本発明では、図5A〜図5C、図6A及び図6Bに示すように、シリコンオイル等の液状誘電体を充填した間隙35を用いてもよい。このようにすると、第1電極11と第2電極21とその両者に挟まれた誘電体層31及び間隙35によってそれぞれ構成される分布容量素子Bの荷重に対する容量変化量を大きくでき、可変容量素子全体として荷重に対する容量変化量を大きくできる。
第1電極の変形例
実施形態1の可変容量素子は、図7Aに示す第1電極11を用いて構成した。
また、実施形態2の可変容量素子では、中心に近い中央部に比較して外周部における板厚が薄くなった第1電極12を用いて構成した。
しかしながら、本発明では、以下に示すように切り欠き又は開口部を形成して弾性変形を容易にした第1電極を用いると、低荷重領域において小さな荷重変化に対して、第1電極と誘電体3との接触面積の変化を大きくし、より検出される静電容量の変化量を大きくできる。
第1変形例
図7Bに示す第1電極14bは、中央部から外周に至る切り欠き19bを有している。この第1電極14bにおいて、切り欠き19bはほぼ均一の幅に形成されたスリットと、切り欠き19bの中央部においてスリットの幅より大きい径で円形に拡がった円形端部とからなる。
第2変形例
図7Cに示す第1電極14cは、中央部から外周に至る切り欠き19cを有している。この第1電極14cにおいて、切り欠き19cは中央部から外周に向かって徐々に幅が大きくなるように形成されたスリットと、切り欠き19bの中央部において円形に拡がった円形端部とからなる。
以上のように構成された第1変形例の第1電極14b及び第2変形例の第1電極14cはそれぞれ、中央部から外周に至る切り欠き19b、19cを有しているので、小さい荷重により変形させることが可能になる。
第3変形例
図7Dに示す第1電極14dは、中央部から外周に至る4つの切り欠き19dを有している。この第1電極14dにおいて、4つの切り欠き19dはそれぞれ、中央部の尖った先端から外周に向かって徐々に幅が広くなるようにかつ湾曲して形成されている。また、4つの切り欠き19dは、等間隔に設けられている。
以上のように構成された第3変形例の第1電極14dは、中央部から外周に至る4つ切り欠き19dを有しているので、第1変形例の第1電極14b及び第2変形例の第1電極14cに比較してより小さい荷重により変形させることが可能になる。
第4変形例
図7Eに示す第1電極14eは、2つのスリットが直交した十字型の開口部19eを有している。開口部19eは、外周側の先端がそれぞれ半円形となり、中央部が広くなっている以外はほぼ同一幅に形成されている。尚、開口部を構成するスリットの両端は第1電極の外周までは達していないことはいうまでもない。
第5変形例
図7Fに示す第1電極14fは、開口部19eは、外周側の半円形の先端部と中央部を除いた部分の幅が、外周に向かって徐々に広くなっている以外は、が広くなっている以外は第5変形例の第1電極14eと同様に形成されている。
以上のように構成された第4変形例の第1電極14eと第5変形例の第1電極14fは、外周部に比較して中央部の変形が容易になり、中央部における接触面積を容易に増加させることができる。
以上のように構成された第4変形例の第1電極14eと第5変形例の第1電極14fは、2つのスリットを直交するように設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも2つのスリットが交差するように設けられていればよい。
また、開口部を構成するスリットは、2つに限定されるものではなく、2以上のスリットを含む開口部であってもよい。
実施の形態4.
本発明に係る実施形態4の可変容量素子は、
図8Aに示すように、
(a)実施形態1の第1電極11の第1面11aに、金属板を構成する金属材料より柔らかい軟質金属からなる表面処理層16を形成して、
(b)第1電極11の第1面11aの全面を誘電体層31に密着させた後、さらに第1電極の第1面11aの面粗さ及び誘電体層31(誘電体層31)の面粗さをさらに利用して静電容量を変化させている。
実施形態4の可変容量素子は、以上の(a)及び(b)の2つの点を除いて、実施形態1と同様に構成される。
ここで、例えば、金属板を、ばね用リン青銅で構成した場合、例えば、ニッケル電解めっきを用いて表面処理層16を形成する。
以上のように構成された実施形態4の可変容量素子においては、誘電体層31の表面の凹凸に追従して変形しやすい軟質金属からなる表面処理層16を形成しているので、図8B〜図8Dに示すように、荷重による密着性を向上させることができ、低荷重によってより効果的に接触面積を増加させることができる。
したがって、実施形態4の可変容量素子は、比較的低い荷重領域において、第1電極11の第1面11aの全面を誘電体層31に密着させた後さらに第1面11aの面粗さを利用して静電容量を変化させることができる。また、実施形態4の可変容量素子は、検出できる荷重領域の範囲を広くすることができる。
以上の実施形態4では、間隙37をエアギャップにより構成した。しかしながら、本発明では、図9A〜図9Bに示すように、シリコンオイル等の液状誘電体を充填した間隙35を用いてもよい。このようにすると、第1電極11と第2電極12とその両者に挟まれた誘電体層31及び間隙35によってそれぞれ構成される分布容量素子Bの荷重に対する容量変化量を大きくでき、可変容量素子全体として荷重に対する容量変化量を大きくできる。
変形例1.
以上の実施形態1〜4では、第1電極11の誘電体層31に対向する第1面11aを凹形状にしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1面を凸形状にしてもよい。
第1面を凸形状にした場合、例えば、第1電極11を誘電体層31側に押圧するように押圧部材13に軸方向に荷重がかかりその荷重が増加すると、第1面11aの凸形状の先端部分から外周に向かって第1面と誘電体層31との接触部分が広がり、最終的には第1面全体が誘電体層に接するまで第1電極11が弾性変形する。
また、第1電極11を誘電体層31側に押圧する荷重が減少すると、第1面の外周部分から誘電体層と離間するようになり、第1電極と誘電体層31との接触面積は減少する。
このように、第1面が凸形状であっても荷重の変化に応じて第1面と誘電体層との接触面積は変化し、荷重の変化に応じて第1電極と第2電極の間に構成される静電容量が変化する。
第1面を凸形状にした変形例1の可変容量素子では、外周部に比較して中央部の変形が容易になり、中央部における接触面積を容易に増加させることができる第4変形例の第1電極14e又は第5変形例の第1電極14fを用いることが好ましい。
以上の実施形態1〜4及び変形例1では、第1電極の第1面を曲面にしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、錐形状であってもよい。
応用例
本発明に係る可変容量素子は、種々の用途に使用できる。
例えば、本発明に係る可変容量素子を用いて、圧力検知素子を構成することができる。
また、本発明に係る可変容量素子を用いて、筆圧センサを構成することができる。さらに、本発明に係る筆圧センサを用いて、位置指示器を構成することができる。
1 可変容量素子
11,12,14b,14c,14d,14e,14f 第1電極
11a,12a 第1面
13 押圧部材
15 固定部材
16 表面処理層
17 カバー
19b,19c,19d,19e,19f 切り欠き
21 第2電極
30 誘電体
31 誘電体層
33 基体部
35,37 間隙

Claims (13)

  1. 対向する2つの主面を有する誘電体層と、
    弾性変形可能な金属板からなり、前記誘電体層の一方の主面に対向する第1面を有する第1電極と、
    前記誘電体層の他方の主面に対向して設けられた第2電極と、
    を有する可変容量素子であって、
    前記第1面は、凹形状又は凸形状であり、前記第1電極を押圧して変形させることにより前記第1面と前記誘電体層の一方の主面との接触面積を変化させる可変容量素子。
  2. 前記第1面は凹形状である請求項1記載の可変容量素子。
  3. 前記第1面は凸形状である請求項2記載の可変容量素子。
  4. 前記第1面は、錐形状である請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載の可変容量素子。
  5. 前記第1電極は、切り欠き部を有する請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載の可変容量素子。
  6. 前記第1電極は、交差する2つのスリットを含む開口部を有する請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載の可変容量素子。
  7. 前記第1面に、前記金属板を構成する金属材料より柔らかい軟質金属からなる膜が形成されている1〜6のうちのいずれか1つに記載の可変容量素子。
  8. 前記第1電極の外周部の厚さを、前記第1電極の中央部より薄くした請求項1〜7のうちのいずれか1つに記載の可変容量素子。
  9. 前記第1面が粗面である請求項1〜8のうちのいずれか1つに記載の可変容量素子。
  10. 前記誘電体層を含む誘電体を有し、前記第2電極が前記誘電体の内部に形成された請求項1〜9のうちのいずれか1つに記載の可変容量素子。
  11. 請求項1〜10のいずれか1つに記載の可変容量素子を備えた圧力検知素子。
  12. 請求項1〜10のいずれか1つに記載の可変容量素子を備えた筆圧センサ。
  13. 請求項12に記載の筆圧センサを備えた位置指示器。
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