JP2016060279A - インホイールモータ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ユニットハウジング11の冷却効果を高めて、ユニットハウジング11内の潤滑油の温度上昇を低減することを課題とする。
【解決手段】 電動モータを収納するユニットハウジング11の内部の潤滑油を循環させ、潤滑油によって電動モータを冷却するインホイールモータ駆動装置Aにおいて、高温部から低温部への熱移動を起こす伝熱体(ヒートパイプ70)を、走行中の空気流量が少ないユニットハウジングの後面と、走行中の空気流量が多いユニットハウジングの前面、上面、下面、又は側面の少なくとも一つの部位との間に設け、高温部の熱を低温部に伝達して冷却するようにした。
【選択図】 図2

Description

この発明は、冷却性能を向上させたインホイールモータ駆動装置に関するものである。
インホイールモータ駆動装置は、自動車のホイール内の空間部分に車輪駆動装置を設置したものであり、車体に取り付けられるユニットハウジングの内部に駆動力を発生させる電動モータと電動モータの回転を減速して車輪ハブに伝達する減速機とを備える。
ホイール内に設置したインホイールモータ駆動装置を高負荷状態又は高速回転状態で運転した場合、ユニットハウジング内部の温度の上昇により、電動モータの効率の低下と共に、潤滑油の粘度低下に伴う内部部品の損傷という懸念がある。
このため、走行中に加熱したホイール内側のインホイールモータ駆動装置は、効率的に冷却する必要がある。
インホイールモータ駆動装置の冷却は、外部から水を循環させて冷却する水冷方式では効率的に冷却できるが、インホイールモータ駆動装置が大型化することから、一般的には走行によって生じる空気の流れによって冷却を行う空冷方式を採用している。
そして、電動モータと減速機を収納するユニットハウジングの内部の潤滑油を循環させて、潤滑油によって電動モータと減速機を冷却している。
また、空冷方式における潤滑油による冷却を効果的に行うために、潤滑油の油路に伝熱体であるヒートパイプと放熱板からなる冷却装置を設置することが、特許文献1と特許文献2に開示されている。
特開2009−291002号公報 特開平4−185262号公報
ところが、特許文献1や特許文献2の従来例のように、ユニットハウジングの内側の油路に冷却装置を配置する場合、ユニットハウジングの内部やホイール内は、スペースが限られているため、大きな冷却装置を配置できないという問題がある。
また、図14は、ホイール4内に設置されたインホイールモータ駆動装置Aを車両のインボード側から見た側面図であるが、この図14に示すように、インホイールモータ駆動装置Aのユニットハウジング11は、走行風によって外面が冷却される。
走行風による冷却は、特に、車両の進行方向に対してユニットハウジング11の前面、上面、下面及び側面は、空気aが速やかに流れるため、ユニットハウジング11の前面、上面、下面及び側面の外表面からの放熱は、スムーズに行われる。
しかしながら、車両の進行方向の後方にあるユニットハウジング11の後面は、圧力の低下によって空気aの渦が発生し、この渦発生領域(死水域)では空気aが滞留するため、この死水域に面するユニットハウジング11の後面の外表面は、他の表面よりも熱伝達率が極端に小さくなり、ユニットハウジング11の後面が他の面よりも高温になる。
ユニットハウジング11の後面が高温になると、後面からの熱伝達により、ユニットハウジング11内の潤滑油の温度が上昇す、潤滑油による冷却能力が不足するという問題があった。
そこで、この発明は、ユニットハウジングの冷却効果を高めて、ユニットハウジング内の潤滑油の温度上昇を低減しようとするものである。
なお、この明細書において、ユニットハウジング11の外面における「前方」、「後方」、「前面」、「下面」、「上面」、「側面」、「後面」という用語は、ホイール4内に設置されたインホイールモータ駆動装置Aを車両のインボード側から見た図14に示すように、「前方」とは、ユニットハウジング11の円周を2分割して、車軸を中心として走行方向に対して前側であり、「後方」とは、ユニットハウジング11の円周を2分割して、車軸を中心として走行方向に対して後ろ側をいい、また、ユニットハウジング11の円周を4分割して、水平軸を挟んで前方の略90度の範囲を「前面」、後方の略90度の範囲を「後面」、同様に、ユニットハウジング11の円周を4分割して、垂直軸を挟んで上方の略90度の範囲を「上面」、下方の略90度の範囲を「下面」、インホイールモータ駆動装置Aの車輪ハブと反対側のユニットハウジング11の面を「側面」という。
前記の課題を解決するために、この発明は、駆動力を発生させる電動モータと、電動モータの回転を駆動輪に伝える車輪ハブ軸受部とを備え、電動モータを収納するユニットハウジングの内部の潤滑油を循環させ、潤滑油によって電動モータを冷却するインホイールモータ駆動装置において、高温部から低温部への熱移動を起こす伝熱体を、走行中の空気流量が少ない前記ユニットハウジングの後面と、走行中の空気流量が多いユニットハウジングの前面、上面、下面、又は側面の少なくとも一つの部位との間に設けたことを特徴とする。
前記伝熱体は、高温部が吸熱部となり、低温部が放熱部となる。
前記伝熱体は、ヒートパイプによって構成することができる。ヒートパイプは、材質が銅からなり、作動液に代替フロンを封入している。
前記伝熱体の放熱部には、放熱板を設けることが好ましい。
また、前記伝熱体の放熱部に、冷却水噴霧装置を備えるようにしてもよい。
前記伝熱体は、ユニットハウジングの壁面内に埋め込んで設置することができる。
前記伝熱体は、吸熱部をユニットハウジングの内部に設け、放熱部をユニットハウジングの外部に設けることにより、ユニットハウジングの内部の潤滑油の熱をユニットハウジングの外部に放熱することができる。
以上のように、この発明によれば、高温部から低温部への熱移動を起こす伝熱体を、走行中の空気流量が少ないユニットハウジングの後面と、走行中の空気流量が多いユニットハウジングの前面、上面、下面、又は側面の少なくとも一つの部位との間に設けることにより、走行風が当たり難く、高温になるユニットハウジングの後面の熱を、伝熱体を通じて、走行風が当たり易いユニットハウジングの前面、上面、下面、又は側面の少なくとも一つの部位に伝熱させることができるので、ユニットハウジングの冷却効果が高められ、ユニットハウジングの内部を循環する潤滑油の温度上昇を抑制することができる。
インホイールモータ駆動装置を搭載した電気自動車の概略平面図である。 ホイールハウス内にこの発明のインホイールモータ駆動装置を設置した状態を車両の後方から見た概略図である。 図2のインホイールモータ駆動装置をインボード側から見た概略図である。 図3のIV-IV方向から見たインホイールモータ駆動装置の断面図である。 ホイールハウス内にこの発明の第2の実施形態のインホイールモータ駆動装置を設置した状態を車両の後方から見た概略図である。 図5のインホイールモータ駆動装置をインボード側から見た概略図である。 図6のVII-VII方向から見たインホイールモータ駆動装置の断面図である。 ホイールハウス内にこの発明の第3の実施形態のインホイールモータ駆動装置を設置した状態を車両の後方から見た概略図である。 図8のインホイールモータ駆動装置をインボード側から見た概略図である。 図9のX-X方向から見たインホイールモータ駆動装置の断面図である。 回転ポンプを軸方向から見た図である。 インホイールモータ駆動装置の減速機の拡大図である。 図12のXIII−XIII線に沿った断面図である。 ホイール内に設置したインホイールモータ駆動装置を車両のインボード側から見たときの走行風の流れを示す図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
この発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置を備えた電気自動車1は、図1に示すように、シャーシ2と、操舵輪としての前輪3と、駆動輪4(後輪)と、左右の駆動輪4それぞれに駆動力を伝達するインホイールモータ駆動装置Aとを備える。駆動輪4は、図2に示すように、シャーシ2のホイールハウス2aの内部に収容され、懸架装置(サスペンション)5を介してシャーシ2に支持されている。インホイールモータ駆動装置Aの搭載形態としては、図1に示す後輪駆動方式の他に、前輪駆動方式でも四輪駆動方式のいずれでも構わない。
懸架装置5は、路面の凹凸に対する追従性を向上し、駆動輪4の駆動力を効率良く路面に伝達するために、左右の車輪を独立して上下させることができる独立懸架式とするのが望ましい。
この電気自動車1は、ホイールハウス2a内部に、左右の駆動輪4のそれぞれを駆動するインホイールモータ駆動装置Aを収容することによって、シャーシ2上にモータ、ドライブシャフト、およびデファレンシャルギヤ機構等を設ける必要がなくなるので、客室スペースを広く確保でき、かつ、左右の駆動輪の回転をそれぞれ制御することができるという利点を備えている。
図3は、この発明の第1の実施形態のインホイールモータ駆動装置Aをインボード側から見た図であり、図4は図3のIV-IV線の方向から見たインホイールモータ駆動装置Aの断面図である。
インホイールモータ駆動装置Aは、図4に示すように、駆動力を発生させる電動モータ10と、電動モータ10の回転を減速して出力する減速機20と、減速機20からの出力を駆動輪4(図2参照)に伝える車輪ハブ軸受部30とを備える。
上記電動モータ10および減速機20は、ユニットハウジング11内に収容されている。ユニットハウジング11は、電動モータ10側のハウジング11aと、減速機20側のハウジング11bとからなり、ハウジング11aとハウジング11bとは、ボルト21によって軸方向に接続されている。また、電動モータ10側のハウジング11aには、減速機20側と反対側の面にリアカバー11cが取り付けられている。
この第1の実施形態では、減速機20側のハウジング11bの内面、電動モータ10側のハウジング11aの内面、及び電動モータ10側のハウジング11aの壁面の内部に、伝熱体としてヒートパイプ70を設けている。
ヒートパイプ70は、内部に作動液として代替フロンを封入し、両端に温度差を与えると、ヒートパイプ70内で作動液が循環し、高温の吸熱部70aから低温の放熱部70bへ熱移動を生じさせるものである。
図2〜図4に示す第1の実施形態では、ヒートパイプ70の放熱部70bを、走行風による空気の流れが良好なユニットハウジング11の上面の外面に配置し、吸熱部70aをユニットハウジング11の前面と後面の壁面内に埋め込んでいる。また、ユニットハウジング11の内部にも吸熱部70aを配置している。
特に、ユニットハウジング11の後面は、走行風が当たらず高温になるため、この高温の吸熱部70aからユニットハウジング11の上面の放熱部70bに向かってヒートパイプ70の作動液が循環するため、高温のユニットハウジング11の後面の冷却効果が高い。
ユニットハウジング11の上面のヒートパイプ70の放熱部70bには、放熱効果を高めるために、放熱板71を設置している。また、ヒートパイプ70の放熱部70bの放熱効果をさらに高めるために、図2に示すように、ユニットハウジング11の上面のヒートパイプ70の放熱部70bに向かって冷却水を噴射する冷却水噴射装置72をホイールハウス2a内に設けてもよい。
ユニットハウジング11内を循環する潤滑油の熱は、ユニットハウジング11の壁面と、ユニットハウジング11の内部に配置されたヒートパイプ70の吸熱部70aから吸熱され、ユニットハウジング11の上面のヒートパイプ70の放熱部70bから外部に効果的に放熱されるため、ユニットハウジング11内の潤滑油の温度上昇が低減される。
次に、図5〜図7に示すこの発明の第2の実施形態は、ヒートパイプ70の吸熱部70aを、走行風が当たり難く、高温になるユニットハウジング11の後面の内側に配置し、ヒートパイプ70の放熱部70bを走行風が当たるユニットハウジング11の側面の外方に引き出すように設けた例である。
図5は、この発明の第2の実施形態に係るインホイールモータ駆動装置Aをホイールハウス2a内に設置した状態を車両の後方から見た図であり、図6は、この発明の第2の実施形態のインホイールモータ駆動装置Aをインボード側から見た図であり、図7は図6のVII-VII線の方向から見たインホイールモータ駆動装置Aの断面図である。
次に、図8〜図10に示すこの発明の第3の実施形態は、ヒートパイプ70の吸熱部70aを、走行風が当たり難く、高温になるユニットハウジング11の後面の内側に配置し、ヒートパイプ70の放熱部70bを走行風が当たるユニットハウジング11の側面の外方に引き出すように設けた例である。
この第3の実施形態では、ユニットハウジング11の側面のヒートパイプ70の放熱部70bに、走行風を導くダクトカバー73をユニットハウジング11の外面に設けている(図9参照)。
図8は、この発明の第3の実施形態に係るインホイールモータ駆動装置Aをホイールハウス2a内に設置した状態を車両の後方から見た図であり、図9は、この発明の第3の実施形態のインホイールモータ駆動装置Aをインボード側から見た図であり、図10は図9のX-X線の方向から見たインホイールモータ駆動装置Aの断面図である。
以上の実施形態のヒートパイプ70は、高温の部位に設置されたヒートパイプ70の吸熱部70aで、ヒートパイプ70の作動液が熱を吸収して蒸発し、作動液の蒸気がヒートパイプ70空洞を通って、低温の部位に設置された放熱部70bで冷却されて作動液の蒸気が凝集して液体に戻り、ヒートパイプ70の内部の毛細管構造の芯に吸収されて、高温の部位に戻る。このように、ヒートパイプ70の両端に温度差を与えることにより、ヒートパイプ70内で作動液が循環し、高温部から低温部への熱移動が起こり、高温部が冷却される。
したがって、この発明では、走行風が当たり難く、高温になるユニットハウジング11の後面の熱が、ヒートパイプ70によって走行風が当たり易いユニットハウジング11の面に移動して、放熱される。このため、ユニットハウジング11の全面が効果的に冷却され、ユニットハウジング11の壁面から内部の潤滑油の熱が外気に放散され、潤滑油の油温の上昇を抑制することができる。
ヒートパイプ70の材質としては、熱伝導性の高い材質、例えば、銅や黄銅等を選定することができる。
インホイールモータ駆動装置Aの電動モータ10は、図4、図7又は図10に示すように、例えば、ハウジング11aの内周面にステータ12を設け、このステータ12の内周に間隔をおいてロータ13を設けたラジアルギャップタイプのものを使用している。
ロータ13は、モータ軸14を中心部に有し、そのモータ軸14は減速機20の入力軸22と接続して減速機20のハウジング11b内に挿入され、軸受15によってユニットハウジング11に対して回転自在に支持されている。
減速機20のハウジング11bには、下部に潤滑油のオイルタンク(図示省略)が設けられ、オイルタンク内の潤滑油をオイルポンプ61によって吸い込み、電動モータ10と減速機20に潤滑油を供給し、潤滑と冷却を行っている。
潤滑油は、電動モータ10の回転により駆動されるオイルポンプ61の吐出口66からハウジング11aの内側に沿って後方に延びる給油通路(図示省略)と、モータ軸14の後端部からその内部通路44と、減速機20の入力軸22の内部通路45を経て減速機20の内部に供給される。
潤滑油の帰還通路(図示省略)は、減速機20のハウジング11bの底部に設けられた排出口(図示省略)、オイルタンク(図示省略)を経てオイルポンプ61の吸入口に至る通路により構成される。
ここで、オイルポンプ61は、図11に示すように、電動モータ10のモータ軸14によって駆動された減速機20の出力回転を利用して回転するインナーロータ62と、インナーロータ62の回転に伴って従動回転するアウターロータ63と、ポンプ室64と、帰還通路(図示省略)に連通する吸入口65と、給油通路(図示省略)に連通する吐出口66とを備えるサイクロイドポンプである。
インナーロータ62は、外径面にサイクロイド曲線で構成される歯形を有する。具体的には、歯先部分62aの形状がエピサイクロイド曲線、歯溝部分62bの形状がハイポサイクロイド曲線となっている。このインナーロータ62は、出力軸26と一体回転する(図4、図7又は図10参照)。
アウターロータ63は、内径面にサイクロイド曲線で構成される歯形を有する。具体的には、歯先部分63aの形状がハイポサイクロイド曲線、歯溝部分63bの形状がエピサイクロイド曲線となっている。このアウターロータ63は、ポンプケース67に回転自在に支持されている。
インナーロータ62は、回転中心c1を中心として回転する。一方、アウターロータ63は、インナーロータの回転中心c1と異なる回転中心c2を中心として回転する。また、インナーロータ62の歯数をnとすると、アウターロータ63の歯数は(n+1)となる。なお、この実施形態においては、n=5としている。
インナーロータ62とアウターロータ63との間の空間には、複数のポンプ室64が設けられている。そして、インナーロータ62が減速機20の出力軸26の回転を利用して回転すると、アウターロータ63は従動回転する。このとき、インナーロータ62およびアウターロータ63はそれぞれ異なる回転中心c1、c2を中心として回転するので、ポンプ室64の容積は連続的に変化する。これにより、吸入口65から流入した潤滑油が吐出口66から給油通路(図示省略)に圧送される。
減速機20は、図12に示す拡大図及び図13の断面図に示すように、サイクロイド式を採用している。この減速機20は、入力軸22の2箇所に設けられた偏心軸部23によって2枚の曲線板24を回転自在に支持し、その曲線板24の外周に形成された波形歯形24aを減速機20のハウジング11bの内側に配設された外ピン25に噛合し、上記入力軸22の回転により曲線板24を偏心揺動運動させ、その曲線板24の自転を入力軸22と同軸上に配置された出力軸26から出力し、車輪ハブ31を回転させている(図4、図7又は図10参照)。
減速機20のハウジング11bの内側に配設された外ピン25の数は、曲線板24の外周の波形歯形24aより多い。
外ピン25は、減速機20のハウジング11bの内径面に隙間を介してフローティング状態に支持された外ピンハウジング50に設けられている。
入力軸22は、その一端部がスプライン嵌合により電動モータ10のモータ軸14に接続されて電動モータ10により回転駆動されるようになっており(図4、図7又は図10参照)、その他端部の2箇所に偏心軸部23が設けられている。
2箇所の偏心軸部23は、それぞれ入力軸22の軸方向に一対設けられている。その一対の偏心軸部23は、円筒状外径面の中心が周方向に180°位相がずれるようにして設けられ、その一対の偏心軸部23のそれぞれの外径面に転がり軸受28が嵌合されている。
一対の偏心軸部23を設けた入力軸22には、一対の偏心軸部23を挟むように一対のカウンタウェイト55を、周方向に180°位相をずらして設けている。
曲線板24は、転がり軸受28によって入力軸22に回転自在に支持され、その外周に形成された波形歯形24aはトロコイド曲線歯形とされている。図13に示すように、曲線板24には、回転軸心を中心とする一つの円上に複数のピン孔24bが等間隔に形成され、軸方向に並ぶ一対のピン孔24bのそれぞれに内ピン29が余裕をもって挿入され、その内ピン29に回転自在に支持された針状ころ軸受29aの外周一部がピン孔24bの内周一部に接触している。
減速機20は、図12及び図13に示すように、一対の偏心軸部23に回転自在に保持される公転部材としての一対の曲線板24と、曲線板24の外周部の波形歯形24aに係合する複数の外ピン25と、曲線板24の自転運動を出力する出力軸26と、一対の曲線板24の隙間に取り付けられてこれら曲線板24の端面に当接して曲線板の傾きを防止するセンターカラー24cとを備える。
出力軸26は、フランジ部26aと軸部26bとを有する。フランジ部26aには、出力軸26の回転軸線Oを中心とする円周上に、内ピン29が等間隔に固定されている。軸部26bの外径面には、車輪ハブ31が固定されている(図4、図7又は図10参照)。
外ピン25は、図13に示すように、入力軸22の回転軸線Oの円周軌道上に等間隔に設けられる。そして、曲線板24が公転運動すると、外周の波形歯形24aと外ピン25とが係合して、曲線板24に自転運動を生じさせる。
ハウジング11bに配設された外ピン25は、ハウジング11bに直接保持されているわけではなく、図12に示すように、ハウジング11bの内壁に対してフローティング状態に支持された外ピンハウジング50に保持されている。より具体的には、外ピン25は、軸方向両端部が外ピンハウジング50に対して針状ころ軸受51によって回転自在に支持されている。このように、外ピン25を外ピンハウジング50に対して回転自在にすることにより、曲線板24との係合による接触抵抗を低減することができる。
出力軸26のフランジ部26aの内径面と入力軸22の外径面とは、軸受53を介して相対的に回転可能に支持されている。
曲線板24は、出力軸26の対向するフランジ部26a間に組み込まれている。また、出力軸26の対向するフランジ部26aには、組み込まれた曲線板24のピン孔24bを貫通する内ピン29の両端が支持されている。
出力軸26の対向するフランジ部26aに支持された複数の内ピン29は、入力軸22の回転軸線Oを中心とする円周軌道上に等間隔に設けられ、曲線板24との摩擦抵抗を低減するために、曲線板24のピン孔24bの内壁面に当接する位置に針状ころ軸受29aが設けられている。ピン孔24bの内径寸法は、内ピン29の外径寸法(「針状ころ軸受29aを含む最大外径」を指す。以下同じ。)より所定分大きく設定されている。
外ピンハウジング50の外周部には、厚み方向に貫通する複数の外ピン保持孔50cが設けられている。外ピン保持孔50cは、それぞれ入力軸22の回転軸線Oと平行な方向に延びて、針状ころ軸受51の外輪51aを保持している。また、外ピン25の両端を支持する一対の外ピン保持孔50cは、周方向の同位置に設けられて互いに対面している。即ち、一対の外ピン保持孔50cの中心軸線は一致し、外ピンハウジング50をハウジング11bに取り付けると、この外ピン保持孔50cの中心軸線は、入力軸22の回転軸線Oと平行になる。
これにより、外ピン25を入力軸22の回転軸線Oと平行に保持することができる。なお、外ピン保持孔50cは同時加工で同時に形成することができるので、対向する外ピン保持孔50cの中心軸線を比較的簡単に一致させることができる。
また、インホイールモータ駆動装置Aの軽量化の観点から、ハウジング11a、11bは、アルミ合金やマグネシウム合金等の軽金属で形成する。一方、高い強度が求められる外ピンハウジング50は、炭素鋼で形成するのが望ましい。
図12に示すように、外ピンハウジング50の側面には、外ピン25の軸方向の抜け出しを防止するために、外ピンスラストプレート50dが固定されている。
図4、図7又は図10に示すように、車輪ハブ軸受部30は、出力軸26の軸部26bの外径面に固定連結された内輪部材32と、内輪部材32をハウジング11bに対して回転自在に保持する外輪部材33とを備える。内輪部材32と外輪部材33とは複列アンギュラ玉軸受を構成し、内輪部材32と外輪部材33の間に複列の転動体34を設置している。内輪部材32には、フランジ部35が一体に設けられ、フランジ部35にはボルト36によって駆動輪4が固定連結される(図2参照)。
また、前記の実施形態では、電動モータ10に電力を供給して電動モータ10を駆動させ、電動モータ10からの動力を駆動輪に伝達させるが、これとは逆に、車両が減速したり坂を下ったりするようなときは、駆動輪側からの動力を減速機20で高回転低トルクの回転に変換して電動モータ10に伝達し、電動モータ10で発電しても良い。さらに、ここで発電した電力は、バッテリーに蓄電しておき、後で電動モータ10を駆動させたり、車両に備えられた他の電動機器等の作動に用いてもよい。
また、前記の実施形態においては、電動モータ10にハウジング11aに固定されるステータ12と、ステータ12の内側に径方向の隙間を空けて対面する位置に配置されるロータ13とを備えるラジアルギャップモータを採用した例を示したが、これに限ることなく、任意の構成のモータを適用可能である。例えばステータとロータとが軸方向に開いた隙間を介して対向配置されるアキシアルギャップモータであってもよい。
さらに、この発明に係るインホイールモータ駆動装置Aにおいては、サイクロイド式の減速機を採用した例を示したが、これに限ることなく、遊星減速機、2軸並行減速機、その他の減速機を適用可能であり、また、減速機を採用しない、所謂ダイレクトモータタイプであってもよい。なお、本明細書中で「電気自動車」とは、電力から駆動力を得る全ての自動車を含む概念であり、例えば、インホイールモータ駆動装置Aと内燃機関とを併用したハイブリッドカー等をも含むものとして理解すべきである。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
1 :電気自動車
2 :シャーシ
2a :ホイールハウス
3 :前輪
4 :駆動輪
5 :懸架装置
10 :電動モータ
11 :ユニットハウジング
11a :ハウジング
11b :ハウジング
11c :リアカバー
12 :ステータ
13 :ロータ
14 :モータ軸
15 :軸受
20 :減速機
21 :ボルト
22 :入力軸
23 :偏心軸部
24 :曲線板
24a :波形歯形
24b :ピン孔
24c :センターカラー
25 :外ピン
26 :出力軸
26a :フランジ部
26b :軸部
28 :転がり軸受
29 :内ピン
29a :軸受
30 :車輪ハブ軸受部
31 :車輪ハブ
32 :内輪部材
33 :外輪部材
34 :転動体
35 :フランジ部
36 :ボルト
44 :内部通路
45 :内部通路
50 :外ピンハウジング
50c :外ピン保持孔
50d :外ピンスラストプレート
51 :軸受
51a :外輪
53 :軸受
55 :カウンタウェイト
61 :オイルポンプ
62 :インナーロータ
62a :歯先部分
62b :歯溝部分
63 :アウターロータ
63a :歯先部分
63b :歯溝部分
64 :ポンプ室
65 :吸入口
66 :吐出口
67 :ポンプケース
70 :ヒートパイプ
70a :吸熱部
70b :放熱部
71 :放熱板
72 :冷却水噴射装置
73 :ダクトカバー
A :インホイールモータ駆動装置

Claims (9)

  1. 駆動力を発生させる電動モータと、電動モータの回転を駆動輪に伝える車輪ハブ軸受部とを備え、電動モータを収納するユニットハウジングの内部の潤滑油を循環させ、潤滑油によって電動モータを冷却するインホイールモータ駆動装置において、高温部から低温部への熱移動を起こす伝熱体を、走行中の空気流量が少ない前記ユニットハウジングの後面と、走行中の空気流量が多いユニットハウジングの前面、上面、下面、又は側面の少なくとも一つの部位との間に設けたことを特徴とするインホイールモータ駆動装置。
  2. 前記伝熱体は、高温部が吸熱部であり、低温部が放熱部であることを特徴とする請求項1記載のインホイールモータ駆動装置。
  3. 前記伝熱体が、ヒートパイプからなることを特徴とする請求項1又は2に記載のインホイールモータ駆動装置。
  4. 前記伝熱体の放熱部に、放熱板を備えることを特徴とする請求項2又は3に記載のインホイールモータ駆動装置。
  5. 前記伝熱体の放熱部に、冷却水噴霧装置を備えることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
  6. 前記伝熱体が、ユニットハウジングの壁面内に埋め込まれている請求項1〜5のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
  7. 前記伝熱体の吸熱部を、ユニットハウジングの内部に設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
  8. 前記伝熱体の放熱部を、ユニットハウジングの外部に設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
  9. 前記ヒートパイプは、材質が銅からなり、作動液に代替フロンを封入していることを特徴とする請求項3に記載のインホイールモータ駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019194052A (ja) * 2018-05-02 2019-11-07 マツダ株式会社 インホイールモータ駆動装置
JP2019194054A (ja) * 2018-05-02 2019-11-07 マツダ株式会社 インホイールモータ駆動装置
JP7391563B2 (ja) 2019-08-05 2023-12-05 住友重機械工業株式会社 ショベル及びショベルの保守方法

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