JP2016060271A - 車体の前上部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常の使用やフードパネルを開閉する際の入力に好適に対応可能なフロントパネルの剛性を確保しつつ、フロントパネルおよびフードパネルに人体が当たる場合にはフロントパネルがフードパネルとともに容易に変形できるようにする。【解決手段】車体2の前上部構造は、車体2の前部において車体幅方向へ延在する上クロスフレーム17に立設され、少なくともクロスフレーム17より前側における車体2の前上面を形成するフロントパネル27を支えるためにクロスフレーム17から上方へ延びる立設パネル26と、立設パネル26の後側に設けられる構造体35と、を有する。そして、構造体35は、立設パネル26からフードパネル28の下側まで延在し、閉じられているフードパネル28とともに押し下げられ、立設パネル26をその上下方向中央部分において後側から折り曲げる。【選択図】図5

Description

本発明は、自動車などの車体の前上部構造に関する。
自動車では、車体の前部にエンジン等が配置されるため、車体の前上面には、開閉可能なフードパネルが用いられる。フードパネルは、一般的には、その前縁が上下動可能となるようにして車体に取り付けられる。フードパネルを上へ開くことで、車体の前部に配置されたエンジン等の保守点検ができる。
また、車体において、フードパネルの前側にはフロントパネルが設けられ、フードパネルの左右幅方向の両側にはフェンダパネルが設けられる。
ところで、自動車などの車両では、車体に対してたとえば人がぶつかり、ぶつかった人の頭部などの上体部分が車体の上に乗り上げることがある。この際、人体は、たとえばフードパネルに当たる。そして、人体によりフードパネルが押し下げられるように変形することで衝撃を吸収でき、その結果として人体の障害値を下げることができる可能性がある。
また、特許文献1または特許文献2では、フェンダパネルについて、その上端である内縁と車体のサイドフレームとを、車体の幅方向の中心側へ傾けた傾斜パネルで連結している。そして、フェンダパネルに人体が当たった場合、内側へ傾斜して設けられている傾斜パネルが内下へ座屈し、フェンダパネルが押し下げられる。よって、たとえばフェンダパネルおよびフードパネルに人体が当たった場合に、フェンダパネルをフードパネルとともに変形させることができ、衝撃を吸収できる。
特開2005−335500号公報 特開2008−105548号公報
そして、特許文献1または特許文献2の技術を、フードパネルの前側に設けられるフロントパネルに対して適用することが考えられる。
しかしながら、フードパネルの前側では、フードパネルの左右に設けられるフェンダパネルと異なり、たとえばフードパネルを閉じた状態に保持できる剛性が求められる。
また、フードパネルの前側では、フードパネルの左右に設けられるフェンダパネルと異なり、たとえば閉じたフードパネルの前端を係止するための係止部材が設けられる。係止部材は、たとえば、車体の幅方向へ延在するクロスフレーム、クロスフレームとフロントパネルとの間のパネル、またはフロントパネルに設けられる。その結果、ユーザは、フードパネルを閉じる際に、フードパネルの前端やフロントパネルを上から強く押さえることがある。
その結果、仮にたとえば特許文献1または特許文献2の技術を利用して、車体の幅方向へ延在するクロスフレームとフロントパネルとを、車体の後側へ傾いた傾斜パネルで連結させた場合には、剛性不足や開閉時の入力により傾斜パネルが変形してしまう可能性がある。
特に、フードパネルの前端を係止部材に係止させるために、ユーザはフロントパネルを少し上げた位置から落下させつつフードパネルの前端やフロントパネルを下へ押さえることがあり、このような場合には傾斜パネルが変形してしまう可能性が高くなる。
このように自動車などの車体では、通常の使用やフードパネルを開閉する際の入力に好適に対応可能なフロントパネルの剛性を確保しつつ、フロントパネルおよびフードパネルに人体が当たる場合にはフロントパネルがフードパネルとともに容易に変形できるようにすることが求められている。
本発明に係る車体の前上部構造は、車体の前部において車体幅方向へ延在するクロスフレームと、少なくとも前記クロスフレームより前側における前記車体の前上面を形成するフロントパネルを支えるために前記クロスフレームに立設され、前記クロスフレームから上方へ延びる立設パネルと、前縁が上下動可能となるように前記車体に開閉可能に取り付けられ、閉じた状態で前記フロントパネルとともに前記車体の上面を形成するフードパネルと、前記立設パネルの後側に設けられる構造体と、を有し、前記構造体は、前記立設パネルから前記フードパネルの下側まで延在し、閉じた前記フードパネルが押し下げられる場合に前記フードパネルとともに押し下げられ、前記クロスフレームから上方へ延びている前記立設パネルをその上下方向中央部分において後側から折り曲げる。
好適には、前記構造体は、前記立設パネルの上端から後へ延びて前記フードパネルの下側まで延在するフランジと、前記フランジの後端と前記立設パネルの上下方向中央部分とを連結する連結部材と、を有する、とよい。
好適には、前記連結部材は、車体幅方向において互いに離間して配列される複数の連結アームを有し、前記フランジの後端と前記立設パネルの上下方向中央部分とは、前記複数の連結アームにより車体幅方向において離散的に連結される、とよい。
好適には、前記立設パネルは、前記フードパネルが押し下げられる際に前記複数の連結アームを通じて力が入力される高さ部位において、前記複数の連結アームが内側となるように曲げ加工されている、とよい。
好適には、前記クロスフレーム、前記立設パネルまたは前記フロントパネルに取り付けられ、閉じた前記フードパネルの前端を係止する係止部材を有し、前記立設パネルは、前記クロスフレームから前上方へ延びる下パネル部と、前記下パネル部の上縁から上方へ延びる上パネル部とを有する、とよい。
本発明では、フロントパネルとクロスフレームとの間は、クロスフレームに立設されてクロスフレームから上方へ延びる立設パネルにより連結される。立設パネルがクロスフレームから上方へ延びているので、立設パネルの剛性を確保できる。たとえばフードパネルを閉じる際にフードパネルの前端が上から強く押さえられたとしても、その上下方向の入力により立設パネルが変形し難い。よって、立設パネルにより支えられるフロントパネルの剛性として、通常の使用やフードパネルを開閉する際の入力に好適に対応可能なものを得ることができる。
しかも、立設パネルの後側には、フードパネルの下側に位置するように構造体が設けられる。そして、この構造体は、立設パネルからフードパネルの下側まで延在し、閉じたフードパネルが押し下げられる場合にフードパネルとともに押し下げられ、クロスフレームから上方へ延びている立設パネルをその上下方向中央部分において後側から折り曲げる。よって、フロントパネルおよびフードパネルに人体が当たる場合、フロントパネルはフードパネルとともに容易に下へ変形できる。所望の衝撃吸収性能が得られる可能性がある。
図1は、本発明の実施形態に係る自動車の車体の骨格構造を示す概略斜視図である。 図2は、図1の車体の前上部構造の説明図である。 図3は、立設パネルおよびその後側に形成される構造体の説明図である。 図4は、たとえば通常の使用中やフードパネルを開閉する際のフードパネルの剛性を説明するための図である。 図5は、フードパネルおよびフロントパネルに対して人体が当たる際の入力および変形の説明図である。 図6は、フードパネルおよびフロントパネルに対して当たった人に作用する荷重の一例の説明図である。 図7は、立設パネル、フランジ部および連結アームの変形例の説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る自動車1の車体2の骨格構造を示す概略斜視図である。
図1の自動車1の車体2は、エンジン24等が配置される前室3、乗員が乗車する乗員室4、荷物等を入れる後室5による3ボックス構造を有する。
図1の車体2において、前室3と乗員室4とを仕切るトーボードパネル11の下側から、一対のフロントサイドメンバ12が前へ向かって延びる。フロントサイドメンバ12の前には、トルクボックス13が連結される。一対のトルクボックス13の前側には、一対のトルクボックス13の間を連結するフロントバンパ14が連結される。また、一対のフロントサイドメンバ12の間には、後述する図2のエンジン24や、図示外のフロントクロスメンバが固定される。フロントクロスメンバには車軸が設けられる。車軸は、車体2の幅方向に延在し、その両端に一対の前輪が取り付けられる。
また、トーボードパネル11の左右上部両側から、一対のフロントアッパメンバ15が前へ向かって延びる。なお、フロントアッパメンバ15は、Aピラー16に連結される。
そして、一対のトルクボックス13の前端の間と、一対のフロントアッパメンバ15の先端の間とには、後述する図2のラジエタモジュール21を取り付けるための一対のクロスフレーム17,18が連結される。一対のクロスフレーム17,18は、上下に並び、それらの間にラジエタモジュール21が取り付けられる。以下、上側のクロスフレームを、車体2の前部において車体幅方向へ延在する上クロスフレーム17とよぶ。
図2は、図1の車体2の前上部構造の説明図である。図2は、たとえば車体2の左右幅方向の中心において、車体2を縦に切断した概略断面図である。
図2に示すように、上クロスフレーム17の下には、ラジエタモジュール21が位置する。ラジエタモジュール21の前側には、フロントグリル22が配置される。フロントグリル22は、フロントバンパ14の上方に位置する。ラジエタモジュール21の後側には、冷却ファン23、エンジン24が位置する。また、フロントグリル22の上端と上クロスフレーム17との間には、ラジエタパネル25が架け渡される。ラジエタパネル25を設けることにより、ラジエタモジュール21の上側へ逃げる空気を減らすことができる。
また、上クロスフレーム17の上面には、立設パネル26が配置される。立設パネル26は、上クロスフレーム17に立設され、上クロスフレーム17から上方へ延びる。フロントグリル22の上面と立設パネル26の上端との間には、フロントパネル27が取り連れられる。フロントパネル27の後縁は、立設パネル26の上端に重ねて取り付けられる。フロントパネル27の後側には、フードパネル28が上下に開閉可能に配置される。フードパネル28は、たとえば乗員室4の直前の位置で軸固定される。この場合、フードパネル28は、その後端を中心として上下に回動可能となる。フードパネル28は、フードパネル28の前縁は、図2の位置から上へ移動可能である。
そして、図2に示すように閉じたフードパネル28とフロントパネル27とにより、車体2の上面が形成される。フロントパネル27は、上クロスフレーム17より前側における車体2の前上面を形成する。
また、上クロスフレーム17から上方へ延びる立設パネル26には、閉じたフードパネル28の前端を係止する係止部材29が設けられる。なお、係止部材29は、閉じたフードパネル28の前端を係止するものであればよく、立設パネル26以外のたとえば上クロスフレーム17またはフロントパネル27に取り付けられてもよい。閉じたフードパネル28の前端が係止部材29と係止することにより、フードパネル28を閉じた状態に保持できる。
なお、自動車1においてフードパネル28の前端と係止される係止部材29は、たとえば乗員室4に設けられた図示外の操作レバーの操作により半解除され、その後に係止部材29を解除方向へ押しながらフードパネル28の前端を持ち上げることにより解除される。このような係止部材29では、フードパネル28を少し持ち上げた位置から落下させながらフードパネル28を上から押さえ込むことにより、フードパネル28の前端を係止部材29でロックすることができる。たとえば走行中の振動によりロックが解除されないように、フードパネル28をしっかりとロックすることができる。
そして、このような自動車1では、フードパネル28を上へ開くことで、車体2の前室3に配置されたエンジン24等について保守点検作業が可能になる。
ところで、自動車1などの車両では、たとえば通常の走行中にフードパネル28が開くことがないように、フードパネル28を閉じた状態に保持できる剛性が求められる。
この他にもたとえば、自動車1などの車両では、車体2に対してたとえば人がぶつかり、ぶつかった人の頭部などの上体部分が車体2の上に乗り上げることがある。
この際、人体は、たとえばフードパネル28に当たる。そして、人体によりフードパネル28が押し下げられるように変形できるようにすることで衝撃を吸収でき、その結果として人体の障害値を下げることができる可能性がある。入力によりフードパネル28がたとえば図2の閉じた位置から下へ下がることができるように構成することで、衝撃を吸収できる。
しかしながら、人体がフードパネル28ではなく、フードパネル28およびフロントパネル27に当たる可能性もある。特に、たとえばフロントグリル22を縦長に設計したり、身長が低い人であったりする場合、人体がフードパネル28ではなく、フードパネル28およびフロントパネル27に当たる可能性が生じる。
そして、上述したようにフロントパネル27の下側には、上クロスフレーム17との間に立設パネル26が設けられる。そして、この立設パネル26には、係止部材29が設けられる。このため、係止部材29を車体2に対してしっかりと固定するために、立設パネル26の上から下方向への入力があった場合、この入力に耐えられる剛性に立設パネル26を形成する必要がある。特に、フードパネル28を閉じる際にユーザがフードパネル28の前端を上から強く押さえたとしても、係止部材29が設けられる立設パネル26が変形しないようにする必要がある。
その結果、フロントパネル27の後端および立設パネル26により構成される部分の剛性は、基本的に高く設計されることになる。そして、人体がフードパネル28およびフロントパネル27に当たる場合、フードパネル28のみに当たる場合と比べて大きな衝撃が人体に入力されてしまう可能性が生じる。
このように自動車1などの車体2では、通常の使用やフードパネル28を開閉する際の入力に好適に対応可能なフロントパネル27の剛性を確保しつつ、フロントパネル27およびフードパネル28に人体が当たる場合にはフロントパネル27がフードパネル28とともに容易に変形できるようにすることが求められている。
以下、本実施形態での対策について説明する。
図3は、立設パネル26およびその後側に形成される構造体35の説明図である。
立設パネル26は、図3および図2に示すように、下パネル部31と、上パネル部30と、を有する。下パネル部31および上パネル部30は、一枚の板金をプレス加工により曲げて、スカート部32とともに一体的に形成される。スカート部32は、上クロスフレーム17の上面に載置される部分である。
下パネル部31は、上クロスフレーム17に沿って左右幅方向へ延びる板状部分である。下パネル部31は、上クロスフレーム17の上面に取り付けられ、上クロスフレーム17から上前方へ延びる。
上パネル部30は、下パネル部31の上縁に沿って形成される板状部分である。上パネル部30は、下パネル部31の上縁に沿って左右幅方向に延在し、左右幅方向の中央部より両端が後方へ微妙に湾曲した形状に形成される。そして、上パネル部30は、下パネル部31の上縁から上方へ延びる。
上パネル部30の上縁には、フランジ部33が形成される。フランジ部33は、プレス加工により立設パネル26と一体的に形成される。フランジ部33は、立設パネル26の上端から後へ延びる。図2に示すように、フランジ部33の後端は、フードパネル28の下側となる位置まで延在する。
フランジ部33の後端と、立設パネル26の上下方向中央部分との間には、複数の連結アーム34が取り付けられる。連結アーム34は、たとえば剛性を有する金属で形成すればよい。複数の連結アーム34は、図3に示すように、左右幅方向において互いに離間して配列される。フランジ部33の後端と立設パネル26の上下方向中央部分とは、複数の連結アーム34により車体幅方向において離散的に連結される。
連結アーム34の下端は、具体的には、下パネル部31と上パネル部30とによる立設パネル26の屈曲部分に取り付けられる。これにより、立設パネル26は、複数の連結アーム34を通じて力が入力される高さ部位において、複数の連結アーム34が内側となるように曲げ加工されることになる。
このように、本実施形態では、立設パネル26の上パネル部30の上縁から後側へ延在するフランジ部33と、フランジ部33の後端と立設パネル26の屈曲部分との間に取り付けられた複数の連結アーム34とにより、立設パネル26の後側に構造体35が形成される。
立設パネル26の後側には、立設パネル26に沿って上下方向に高さを有する構造体35が形成される。また、構造体35は、立設パネル26からフードパネル28の下側まで延在する。
次に、図2および図3に示す構造体35の機能について説明する。
図4は、たとえば通常の使用中やフードパネル28を開閉する際のフードパネル28の剛性を説明するための図である。
図4の矢線Aに示すように、たとえば通常の走行中に、閉じたフードパネル28が上下動し、フランジ部33の上に当たることがある。しかしながら、この場合において、フランジ部33の先端は、係止部材29でロックされているため、フードパネル28の前端が大きく上下動し難い。また、立設パネル26の上パネル部30は、下パネル部31の上縁から上方へ延びている。よって、フランジ部33を通じて立設パネル26に上下方向の力が入力されたとしても、構造体35においては上パネル部30に大きな力が作用し、立設パネル26が変形し難い。立設パネル26は、上下方向に延びる上パネル部30の剛性により、通常の走行中の入力により変形し難い。フードパネル28を閉じた状態に保持できる剛性が得られる。
また、図4の矢線Bに示すように、ユーザがたとえばフードパネル28を少し持ち上げた位置から落下させた後に、フードパネル28およびフロントパネル27を上から押さえ込む場合、閉じたフードパネル28がフランジ部33に当たることがある。また、フロントパネル27から立設パネル26へ入力が伝達されることがある。しかしながら、立設パネル26の上パネル部30は、下パネル部31の上縁から上方へ延びている。よって、フランジ部33またはフロントパネル27を通じて立設パネル26に上下方向の力が入力されたとしても、構造体35においては上パネル部30に大きな力が作用し、立設パネル26が変形し難い。立設パネル26は、上下方向に延びる上パネル部30の剛性により、フードパネル28を閉じる際の入力により変形し難い。
図5は、フードパネル28およびフロントパネル27に対して人体が当たる際の入力および変形の説明図である。
図5(A)に示すように、人体がフードパネル28およびフロントパネル27に対して当たる場合、フードパネル28は、図5(B)に示すように、閉じた位置から下へ押し込まれるように下がる。押し下げられたフードパネル28は、構造体35のフランジ部33に当たる。その結果、構造体35は、下へ押し込まれるフードパネル28とともに押し下げられる。
そして、構造体35において、フランジ部33の後端と、立設パネル26の上下方向中央の屈曲部分との間には、連結アーム34が取り付けられる。よって、押し下げられる構造体35は、図5(C)に示すように、連結アーム34の下端で、立設パネル26の上下方向中央の屈曲部分を後ろから押し、立設パネル26をその上下方向中央の屈曲部分において後側から折り曲げる。そして、立設パネル26が後側から折り曲げると、立設パネル26の上端に取り付けられたフロントパネル27は、下へ下がる。
このように、本実施形態では、フードパネル28が下へ押し下げられることにより、フロントパネル27を下へ押し下げることができる。フードパネル28とともに、フロントパネル27を下へ押し下げることができる。
また、さらにフードパネル28が下へ押し下げられると、図5(D)に示すように、構造体35の後側でフードパネル28の先端が変形する。また、立設パネル26が折れ曲がっているので、フロントパネル27も更に下へ押し下げられる。
このように車体の前上部のフードパネル28およびフロントパネル27が下へ沈み込むように変形することで、人体Mは、図5(A)から(D)に示すように、下へ変形するフードパネル28およびフロントパネル27の上で沈み込むことができる。フードパネル28およびフロントパネル27に対して当たる人体に対して作用する荷重を減らすことができる。
図6は、フードパネル28およびフロントパネル27に対して当たった人に作用する荷重の一例の説明図である。横軸は、衝突後の経過時間である。縦軸は、人に作用する荷重である。
図6において、実線は、本実施形態での荷重特性曲線である。破線は、構造体35を設けない場合の荷重特性曲線である。
図6に実線で示すように、本実施形態の場合、人体Mに作用する荷重は、衝突直後にピークを迎えた後、直ちに小さくなり、小さな値を維持する。
これに対し、図6に破線で示すように、構造体35を設けない場合、フロントパネル27がフードパネル28とともに下へ沈み込まないので、人体Mに作用する荷重は、衝突直後にピークを迎えた後、そのピークと同等のレベルの値を長期にわたって維持する。
本実施形態のように構造体35を用いてフードパネル28とともにフロントパネル27が下へ押し下がるようにすることで、フードパネル28およびフロントパネル27に対して人が当たった場合において人に作用する荷重の総量を下げることができる。特性曲線の下側の面積が小さくなることにより、人体Mに入力される荷重を減らし、人体Mの障害値を下げることを期待できる。
以上のように、本実施形態においてフロントパネル27と上クロスフレーム17との間は、上クロスフレーム17に立設されて上クロスフレーム17から上方へ延びる立設パネル26により連結される。立設パネル26がクロスフレームから上方へ延びているので、立設パネル26の剛性を確保でき、たとえばフードパネル28を閉じる際にフードパネル28の前端が上から強く押さえられたとしても、その上下方向の入力により立設パネル26は変形し難い。よって、フロントパネル27の剛性として、通常の使用やフードパネル28を開閉する際の入力に好適に対応可能なものを得ることができる。
しかも、立設パネル26の後側には、フードパネル28の下側まで延在するように構造体35が設けられる。そして、この構造体35は、閉じたフードパネル28が押し下げられる場合にフードパネル28とともに押し下げられ、クロスフレームから上方へ延びている立設パネル26をその上下方向中央部分において後側から折り曲げる。よって、フロントパネル27およびフードパネル28に人体が当たる場合、フロントパネル27はフードパネル28とともに容易に下へ変形できる。人体がフロントパネル27およびフードパネル28に当たる場合において、人体がフロントパネル27のみに当たる場合と同等の高い衝撃吸収性能が得られる。
また、本実施形態では、立設パネル26の後側の構造体35は、立設パネル26の上端から後へ延びてフードパネル28の下側まで延在するフランジ部33と、フランジ部33の後端と立設パネル26の上下方向中央部分とを連結する連結部材とに形成されている。このため、たとえば上クロスフレーム17、フロントパネル27および立設パネル26による基本的な構造を変更することなく、立設パネル26の後側に所望の構造体35を容易に形成できる。
また、本実施形態では、フランジ部33の後端と立設パネル26の上下方向中央部分とは、車体幅方向において互いに離間して配列される複数の連結アーム34により、車体幅方向において離散的に連結される。
よって、フロントパネル27およびフードパネル28に人体が当たる場合、その当たった部分の近くにある連結アーム34により立設パネル26を部分的に折り曲げることができる。車体2の左右幅方向において、人体が当たった部分を変形し易くし、それ以外の部分を変形し難くできる。
その結果、仮にたとえばフランジ部33の後端と立設パネル26の上下方向中央部分とが幅方向に延在する幅広のパネルで連結されている場合と比べて、人体が当たった部分において立設パネル26を大きく変形させることができ、衝撃吸収性能を高めることができる。
また、本実施形態では、立設パネル26は、上パネル部30と下パネル部31とが連結されている高さ部位において、連結アーム34が内側となるように曲げ加工されている。
よって、立設パネル26の幅方向において連結アーム34が離散的に設けられていて、その結果として連結アーム34が連結された部分でしか力が伝達されないとしても、該連結アーム34の周囲の部分において立設パネル26を座屈させることができる。
また、立設パネル26の座屈の仕方を、立設パネル26が該高さ部位において折り畳まれるように導くことができる。
よって、車体2の左右幅方向において、人体が当たった部分の立設パネル26が部分的に大きく座屈し易くなり、衝撃吸収性能を高めることができる。
また、本実施形態では、立設パネル26は、上クロスフレーム17から前上方へ延びる下パネル部31と、その上縁から上方へ延びる上パネル部30とを有する。その結果、立設パネル26は、上下方向の入力に対して高い剛性を備える。
よって、フードパネル28の前端を係止する係止部材29が、上クロスフレーム17、立設パネル26またはフロントパネル27に取り付けられており、たとえばフードパネル28を閉じる際にユーザがフードパネル28の前端およびフロントパネル27を上から強く押さえることがあったとしても、その上下方向の入力により立設パネル26が変形し難い。
特に、たとえばフードパネル28の前端を係止部材29に係止させるために、ユーザがフロントパネル27を少し上げた位置から落下させた後に、フードパネル28およびフロントパネル27を下へ押さえたとしても、立設パネル26は変形し難い。
このように、立設パネル26は、通常の使用中だけでなく、フードパネル28を開閉する際の強い入力に対しても、通常の使用においても、変形し難くなる。
以上の実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明はこれに限定されるものではなく発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
たとえば、上記実施形態では、立設パネル26が下パネル部31および上パネル部30により構成されている。また、フランジ部33は、上パネル部30の上縁から後方へ延在し、連結アーム34は、フランジ部33の後端と下パネル部31と上パネル部30との間の屈曲部分との間を連結している。構造体35は、略三角形の断面形状に形成される。
立設パネル26、フランジ部33および連結アーム34は、これ以外の構成でもよい。
図7は、立設パネル26、フランジ部33および連結アーム34の変形例の説明図である。
図7(A)において、立設パネル26は、その全体が上下方向に延在している。連結アーム34の下端は、立設パネル26の上下方向中央部に取り付けられている。この場合、フードパネル28が押し下げられると、連結アーム34の下端で、立設された立設パネル26の中央部分を前へ押す。その結果、立設パネル26は、連結アーム34が連結された高さ位置において屈曲し得る。
図7(B)において、連結アーム34は、略L字断面形状に形成される。構造体35は、略四角形の形状に形成される。この場合、フードパネル28が押し下げられると、略L字断面形状の連結アーム34の前端で、立設された立設パネル26の中央部分、すなわち上パネル部30と下パネル部31との連結部分を前へ押す。その結果、立設パネル26は、連結アーム34が連結された高さ位置において屈曲し得る。
図7(C)において、連結アーム34は、略L字断面形状に形成される。また、連結アーム34の両端は、フランジ部33の前端と後端とに連結される。この場合、フードパネル28が押し下げられると、まず、フランジ部33および略L字断面形状の連結アーム34による構造体35は、立設パネル26の上端を中心に回転し始める。次に、構造体35は、略L字断面形状の連結アーム34により、立設パネル26の上部に当たる。その後、更にフードパネル28が押し下げられると、構造体35は、連結アーム34により、立設パネル26の中央部分を前へ押す。その結果、立設パネル26は、連結アーム34が当たる下端の高さ位置において屈曲し得る。
このように、これらの変形例の場合であっても、上下方向に延在する立設パネル26により上下方向の入力に対する剛性を確保しつつ、フードパネル28およびフロントパネル27に対して人が当たった場合には、構造体35により立設パネル26を屈曲させて、フードパネル28およびフロントパネル27を共に下げることができる。
1 自動車、2 車体、17 上クロスフレーム(クロスフレーム)、26 立設パネル、27 フロントパネル、28 フードパネル、29 係止部材、30 上パネル部、31 下パネル部、33 フランジ部(フランジ)、34 連結アーム(連結部材)、35 構造体

Claims (5)

  1. 車体の前部において車体幅方向へ延在するクロスフレームと、
    少なくとも前記クロスフレームより前側における前記車体の前上面を形成するフロントパネルを支えるために前記クロスフレームに立設され、前記クロスフレームから上方へ延びる立設パネルと、
    前縁が上下動可能となるように前記車体に開閉可能に取り付けられ、閉じた状態で前記フロントパネルとともに前記車体の上面を形成するフードパネルと、
    前記立設パネルの後側に設けられる構造体と、
    を有し、
    前記構造体は、前記立設パネルから前記フードパネルの下側まで延在し、閉じた前記フードパネルが押し下げられる場合に前記フードパネルとともに押し下げられ、前記クロスフレームから上方へ延びている前記立設パネルをその上下方向中央部分において後側から折り曲げる、
    車体の前上部構造。
  2. 前記構造体は、
    前記立設パネルの上端から後へ延びて前記フードパネルの下側まで延在するフランジと、
    前記フランジの後端と前記立設パネルの上下方向中央部分とを連結する連結部材と、
    を有する、
    請求項1記載の車体の前上部構造。
  3. 前記連結部材は、車体幅方向において互いに離間して配列される複数の連結アームを有し、
    前記フランジの後端と前記立設パネルの上下方向中央部分とは、前記複数の連結アームにより車体幅方向において離散的に連結される、
    請求項2記載の車体の前上部構造。
  4. 前記立設パネルは、
    前記フードパネルが押し下げられる際に前記複数の連結アームを通じて力が入力される高さ部位において、前記複数の連結アームが内側となるように曲げ加工されている、
    請求項3記載の車体の前上部構造。
  5. 前記クロスフレーム、前記立設パネルまたは前記フロントパネルに取り付けられ、閉じた前記フードパネルの前端を係止する係止部材を有し、
    前記立設パネルは、前記クロスフレームから前上方へ延びる下パネル部と、前記下パネル部の上縁から上方へ延びる上パネル部とを有する、
    請求項1から4のいずれか一項記載の車体の前上部構造。
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