JP2016059917A - 二酸化炭素回収材、二酸化炭素回収材の生産方法及び二酸化炭素の回収方法 - Google Patents

二酸化炭素回収材、二酸化炭素回収材の生産方法及び二酸化炭素の回収方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016059917A
JP2016059917A JP2014212336A JP2014212336A JP2016059917A JP 2016059917 A JP2016059917 A JP 2016059917A JP 2014212336 A JP2014212336 A JP 2014212336A JP 2014212336 A JP2014212336 A JP 2014212336A JP 2016059917 A JP2016059917 A JP 2016059917A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon dioxide
dioxide recovery
pores
recovery material
porous material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014212336A
Other languages
English (en)
Inventor
加納 博文
Hirobumi Kano
博文 加納
光 楊
Ko Yo
光 楊
ナシマ トルソン
Tolson Nassima
ナシマ トルソン
紅超 駱
Hongchao Luo
紅超 駱
シュテファン テュルマー
Thuermer Stephan
シュテファン テュルマー
友則 大場
Tomonori Oba
友則 大場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chiba University NUC
Original Assignee
Chiba University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chiba University NUC filed Critical Chiba University NUC
Publication of JP2016059917A publication Critical patent/JP2016059917A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02CCAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
    • Y02C20/00Capture or disposal of greenhouse gases
    • Y02C20/40Capture or disposal of greenhouse gases of CO2
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/151Reduction of greenhouse gas [GHG] emissions, e.g. CO2

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Gas Separation By Absorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

【課題】従来の方法は、K2CO3+CO2+H2O→2KHCO3という化学反応式に基づいてCO2を回収した後、二酸化炭素吸収材を再利用するために150℃以上の温度として上記化学反応式の逆反応を進ませる必要があるが、このような高温に加熱するには多くのエネルギーが必要となるため、環境負荷が大きくなる。【解決手段】平均細孔径が5nmから50nmの細孔を有する多孔質材料をNaHCO3又はKHCO3の水溶液に含浸する工程と、多孔質材料を加熱して乾燥させる工程とを経て二酸化炭素回収材を生産する。【選択図】図2

Description

本発明は、二酸化炭素回収材、二酸化炭素回収材の生産方法及び二酸化炭素の回収方法に関するものである。
例えば、火力発電所等の大規模燃焼設備から放出される排気ガス中には、燃焼設備の燃料が石炭か石油天然ガスかにもよるが、通常9%〜15%の二酸化炭素と12〜17%の水分が含まれている。
特許文献1に記載された二酸化炭素吸着剤及びそれを用いた二酸化炭素回収方法では、活性炭に2KCO・3HOを担持し、これに水蒸気と二酸化炭素を含むガスを通過させることにより二酸化炭素を回収する方法と、そのための吸着剤が記載されている。
特許第3853398号
特許文献1に記載の方法は、KCO+CO+HO→2KHCOという化学反応式に基づいてCOを回収した後、二酸化炭素吸収材を再利用するために150℃以上の温度として上記化学反応式の逆反応を進ませる必要があるが、このような高温に加熱するには多くのエネルギーが必要となるため、環境負荷が大きくなるという課題がある。
上記の課題を解決するために、本発明の一つの観点によれば、二酸化炭素回収材を、平均細孔径が5nm〜50nmの細孔を有する多孔質材料を備え、細孔内に炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムを有するものとする。
また、本発明の他の観点によれば、二酸化炭素回収材を、平均細孔径が5nm〜50nmの細孔を有する多孔質材料を備え、前記細孔内にNaCO又はKCOを有するものとする。
さらに、細孔の平均細孔径が7nm〜18nmとすると望ましい。さらに、多孔質材料を、カーボンアエロジェル、シリカ系材料又はゼオライトとすると望ましい。
また、本発明の他の観点によれば、二酸化炭素回収材の生産方法を、平均細孔径が5nm〜50nmの細孔を有する多孔質材料をNaHCO又はKHCOの水溶液に含浸する工程と、多孔質材料を加熱して乾燥させる工程とを有するものとする。
また、本発明の他の観点によれば、二酸化炭素回収方法を、二酸化炭素及び水蒸気が含まれる気体を平均細孔径が5nm〜50nmの細孔を有する多孔質材料を備え、細孔内に炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムを有する二酸化炭素回収材に通過させる工程と、二酸化炭素炭素回収材を加熱する工程を有するものとする。
また、本発明の他の観点によれば、二酸化炭素の回収方法を、二酸化炭素及び水蒸気が含まれる気体を、多孔質材料を備え、かつ、前記細孔内に炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムを有する二酸化炭素回収材に通過させて二酸化炭素を吸収する工程と、二酸化炭素回収材を120℃以下の温度で加熱して二酸化炭素回収材から二酸化炭素を分離する工程を有するものとした。
また、本発明の他の観点によれば、二酸化炭素回収材を、KCO及びK 2-nCO(n=0〜1。AはK以外のアルカリ金属原子。)が付着した多孔質材料を備えるものとする。さらに、A原子はK原子よりも大きいものとすると望ましい。さらに、AはCsとする事が望ましい。さらに、K原子とA原子のモル比率を、0.5:0.5〜0.9:0.1とすると望ましい。
また、本発明の別の観点によれば、二酸化炭素回収材を、NaCO及びNa 2-nCO(n=0〜1。AはNa以外のアルカリ金属原子。)が付着した多孔質材料を備えるものとすることが望ましい。
さらに、A原子はNa原子よりも大きいものとすることが望ましい。さらに、AはCsとすることが望ましい。さらに、Na原子とA原子のモル比率を、0.5:0.5〜0.9:0.1とすると望ましい。
また、本発明の他の観点によれば、二酸化炭素回収材の生産方法を、細孔を有する多孔質材料をNaHCO又はKHCO及びAHCO(AはNa、K以外のアルカリ金属原子。)の水溶液に含浸する工程と、前記多孔質材料を加熱して乾燥させる工程とを有するものとする。さらに、水溶液におけるNa又はKとAのモル比率を0.5:0.5〜0.9:0.1とすると望ましい。
また、本発明の他の観点によれば、二酸化炭素の回収方法を、二酸化炭素が含まれる気体を、細孔を有する多孔質材料を備え、かつ、細孔内にKCO及びK 2-nCO(n=0〜1。)を有する二酸化炭素回収材に通過させる工程と、二酸化炭素回収材を加熱する工程を有するものとする。
また、本発明の他の観点によれば、二酸化炭素が含まれる気体を、細孔を有する多孔質材料を備え、細孔内にNaCO及びNa 2-nCO(n=0〜1。AはNa以外のアルカリ金属原子。)を有する二酸化炭素回収材に通過させる工程と、二酸化炭素回収材を加熱する工程を有するものとする。
本発明によれば、二酸化炭素回収材の再生温度を従来技術よりも下げることができ、工場排熱や太陽光を利用した未利用排熱を用いて二酸化炭素吸収材を再生することができ、環境負荷を低減させることができる。
本発明の実施例1に係る二酸化炭素回収材を示す図である。 本発明の実施例1の二酸化炭素回収材の生産方法の概略を示す図である。 実施例1により得られた二酸化炭素回収材の温度と熱重量変化の関係を示す図である。 本発明の実施例2の概念を示す図である。 実施例2により得られた二酸化炭素回収材の熱重量変化と温度との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。本発明は以下の実施形態に限られず、種々の実施形態で実施することができる。
本発明の実施形態では、基本的には下記式(1)に示す化学反応式又は下記式(2)に示す化学反応式に従って二酸化炭素が二酸化炭素吸収材に吸収される。

CO+HO+CO→2KHCO ・・・式(1)
NaCO+HO+CO→2NaHCO ・・・式(2)
また、二酸化炭素が吸収された二酸化炭素吸収材を加熱することにより、下記式(3)に示す化学反応式又は下記式(4)に示す化学反応式に従って二酸化炭素が二酸化炭素回収材から分離され、回収される。

2KHCO→KCO+HO+CO ・・・式(3)
2NaHCO→NaCO+HO+CO ・・・式(4)
本実施形態では、二酸化炭素回収材を、平均細孔径が5nm〜50nmの細孔を有する多孔質材料を備え、細孔内に炭酸ナトリウム(NaCO)又は炭酸カリウム(KCO)を有するものとする。ここで、多孔質材料の平均細孔径は、例えばガス吸着法等を使って測定することができる。
また、二酸化炭素回収材を、平均細孔径が5nm〜50nmの細孔を有する多孔質材料を備え、細孔内にNaCO又はKCOを有するものとする。さらに、細孔の平均細孔径が7nm〜18nmとするとより二酸化炭素吸収材の再生温度を低くすることができる。多孔質材料は、例えばカーボンアエロジェル、シリカ系材料又はゼオライトとすることができる。
また、二酸化炭素回収材の生産方法を、平均細孔径が5nm〜50nmの細孔を有する多孔質材料をNaHCO又はKHCOの水溶液に含浸する工程と、多孔質材料を加熱して乾燥させる工程とを有するものとする。
また、二酸化炭素回収方法を、二酸化炭素及び水蒸気が含まれる気体を平均細孔径が5nm〜50nmの細孔を有する多孔質材料を備え、細孔内に炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムを有する二酸化炭素回収材に通過させる工程と、二酸化炭素回収材を加熱する工程を有するものとする。
また、二酸化炭素の回収方法を、二酸化炭素及び水蒸気が含まれる気体を、多孔質材料を備え、かつ、細孔内に炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムを有する二酸化炭素回収材に通過させて二酸化炭素を吸収する工程と、二酸化炭素回収材を120℃以下の温度で加熱して二酸化炭素回収材から二酸化炭素を分離する工程を有するものとする。
また、本発明の別の実施形態では、二酸化炭素回収材を、KCO及びK 2-nCO(n=0〜1。またはN=0又は1。AはK以外のアルカリ金属原子。)が付着した多孔質材料を備えるものとする。A原子はK原子よりも大きいものとすると望ましい。具体的には、AをCsとすることが考えられる。さらに、K原子とA原子のモル比率を、0.5:0.5〜0.9:0.1とすると二酸化炭素回収材の再生温度を低くすることができる。
また、本発明の別の実施形態では、二酸化炭素回収材を、NaCO及びNa 2-nCO(AはNa以外のアルカリ金属原子。)が付着した多孔質材料を備えるものとする。A原子はNa原子よりも大きいものとすると二酸化炭素回収材の再生温度を低くすることができる。Aは、例えばCsとすることが考えられる。二酸化炭素回収材に含まれるNa原子とA原子のモル比率は、0.5:0.5〜0.9:0.1とすると再生温度を低下させることができる。
また、二酸化炭素回収材を、細孔を有する多孔質材料をNaHCO又はKHCO及びAHCO(AはNa、K以外のアルカリ金属原子。)の水溶液に含浸する工程と、多孔質材料を加熱して乾燥させる工程とを経て生産する。ここで、水溶液におけるNa又はKとAのモル比率を、0.5:0.5〜0.9:0.1とすると再生温度が低い二酸化炭素吸収材を生産することができる。
また、二酸化炭素が含まれる気体を、細孔を有する多孔質材料を備え、かつ、細孔内にKCO及びK 2-nCO(n=0〜1。)を有する二酸化炭素回収材に通過させる工程と、二酸化炭素炭素回収材を加熱する工程を経て二酸化炭素を回収する。
また、本発明の別の実施形態によれば、二酸化炭素が含まれる気体を、細孔を有する多孔質材料を備え、細孔内にNaCO及びNa 2-nCO(n=0〜1。AはNa以外のアルカリ金属原子。)を有する二酸化炭素回収材に通過させる工程と、二酸化炭素回収材を加熱する工程を有するものとする。
以下、本発明の実施例に係る二酸化炭素の回収方法を図1に基づいて説明する。二酸化炭素の二酸化炭素吸着材への吸着は、KCO+CO+HO→2KHCOという化学反応式に基づいて行われる。その後、二酸化炭素が吸着した二酸化炭素吸着材からの二酸化炭素の分解・分離は、二酸化炭素吸着材を加熱し、上記化学式を逆向きに反応させる必要がある。本実施例の二酸化炭素の回収方法は、二酸化炭素及び水蒸気を排出する燃焼設備の排気ガス通路1に適用され、後述する二酸化炭素回収材を配置した固定床吸着塔2a、2bを配設し、この二酸化炭素回収材に水蒸気と二酸化炭素とを含むガスを通過させ、二酸化炭素回収材に二酸化炭素を捕集させるものである。また、二酸化炭素を回収した二酸化炭素回収材に加熱した空気又はスチームを通気させて捕集された二酸化炭素を濃縮して回収するものである。
図1は、本実施例の二酸化炭素の回収装置の概略構成を示した模式図であり、この二酸化炭素回収装置は、二酸化炭素及び水蒸気を含むガスを導入するガス導入経路3と、このガス導入経路3に接続されると共に二酸化炭素回収材を充填した固定床吸着塔2と、この固定床吸着塔2に接続されると共に固定床吸着塔2から二酸化炭素捕集済みのガスを排出するガス排出経路4と、固定床吸着塔2に接続されると共に固定床吸着塔2に加熱した空気又はスチームを導入するスチーム導入経路5と、固定床吸着塔2に接続されると共に固定床吸着塔2に捕集した二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収通路6と、ガス導入経路3とガス排出経路4とを開閉する1組の第1バルブ手段7a、8a(7b、8b)と、この第1バルブ手段の開閉状態と反対になるように開閉されてスチーム導入経路5と二酸化炭素回収通路とを開閉する1組の第2バルブ手段9a、10a(9b、10b)とを備えている。
すなわち、この二酸化炭素回収装置は、例えば火力発電所の燃焼設備やエンジン型発電機の燃焼設備の排気経路1に接続される排ガス導入経路3を有し、この排ガス導入経路3にブロア11が備えられている。ブロア11の排気口には下流側が二股に分岐する排ガス導入経路12が接続され、排ガス導入経路12の下流側の端部の各々に二酸化炭素回収材を充填した固定床吸着塔2a、2bが接続されている。排ガス導入経路12の下流側分岐部にはバルブ7a、7bが設けられ、バルブ7a、7bと固定床吸着塔2a、2bの間にバルブ9a、9bを介して加熱した空気又はスチームを導入するスチーム導入経路5がそれぞれ接続されている。固定床吸着塔2a、2bには後述する二酸化炭素回収材が充填されている。固定床吸着塔2a、2bには、バルブ8a、8bを介して排気経路4に二酸化炭素回収済みのガスを排出する排ガス排出経路4と、バルブ10a、10bを介して二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収経路6が接続され、二酸化炭素回収経路6には冷却塔13が設けられている。
固定床吸着塔2a、2bが並列に設けられているのは、例えば一方の固定床吸着塔2aに排ガスを送るときに、他方の固定床吸着塔2bに温度の高い加熱した空気又はスチームを送り、一方の固定床吸着塔2aに加熱した空気又はスチームを送るときに、他方の固定床吸着塔2bに排気ガスを送る動作を交互に行うためである。
したがって、バルブ7aとバルブ8aは同時に開閉され、バルブ9aとバルブ9bとは同時に開閉される。また、バルブ7bとバルブ8bは同時に開閉され、バルブ9bとバルブ10bは同時に開閉される。固定床吸着塔2aに排ガスを導入し、固定床吸着塔2bに加熱した空気又はスチームを通気するとき、バルブ6a、11aがあけられてブロア3が固定床吸着塔8a側に排ガスを送り、バルブ7a、12aは閉じられ、バルブ6b、11bは閉じられ、バルブ7b、12bは開けられる。固定床吸着塔8aに加熱した空気又はスチームを通気させ、固定床吸着塔8bに排ガスを導入するとき、バルブ6a、11aは閉じ、バルブ7a、12aは開き、バルブ6b、11bは開き、バルブ7b、12bは閉じる。なお、バルブ6a、6b、7a、7b、11a、11b、12a、12bの開閉動作は手動操作によって行ってもよいが、ソレノイドバルブ及び制御回路により通電制御してもよい。
図2に本実施例の二酸化炭素回収材の生産方法の概略図を示す。まず、孔の大きさの平均(平均細孔径)が5〜30nmのナノ細孔を有するカーボンアエロジェルを用意した。カーボンアエロジェルの材料は、炭素である。このカーボンアエロジェルに対して加熱真空処理をした後に、NaHCO又はKHCOの水溶液に含浸した。その後乾燥させ、加熱処理すると、NaCOやKCOが付着したカーボンナノコンポジット(二酸化炭素回収材)が得られた。
図3は、得られた二酸化炭素回収材の温度と熱重量変化の関係を示す図である。バルクの活性炭を使用したKHCOは、433K(150℃)付近で熱重量の減少が開始し、二酸化炭素の分解・分離が開始しているが、18CA-KHCO(平均細孔径が18nmのカーボンアエロジェルを使用)の場合、423K(140℃)付近で熱重量の減少が開始し、二酸化炭素の分解が開始している。さらに、16CA-KHCO(平均細孔径が16nm)及び7CA-KHCO(平均細孔径が7nm)の場合、393K(120℃)付近で熱重量の減少が開始し、二酸化炭素の分解が開始していることが分かる。120℃で二酸化炭素の分解が可能となれば、工場廃熱や太陽光等の未利用廃熱を利用して二酸化炭素の分離を行うことが可能となり、環境負荷をかけずに二酸化炭素回収材の再生を行うことができる。
図4は、本発明の実施例2の概念を示す図である。再生温度が低い二酸化炭素回収材を得るためには、結晶構造を不安定化させることが考えられる。そこで、本実施例では、二酸化炭素回収材に付着するKCOの一部のK原子を、K原子よりも少し大きいアルカリ金属(A)、具体的にはCs原子に置換するために、Cs/Kモル比が異なる混合比で、Cs-KHCO溶液を調整し、これを乾燥させることで、K原子位置をCs原子で置換した二酸化炭素回収材を得た。
図5は、得られた二酸化炭素回収材の熱重量変化と温度との関係を示す図である。KHCOの場合、433K(150℃)付近で二酸化炭素の分解が開始している。これに対して、K0.5Cs0.5HCO(二酸化炭素吸着時のK原子とCs原子のモル比率が0.5:0.5)の場合、413K(140℃)で二酸化炭素の分解が開始している。さらに、K0.8Cs0.2HCO(K原子とCs原子のモル比率が0.8:0.2)及びK0.9Cs0.1HCO(K原子とCs原子のモル比率が0.9:0.1)の場合、373K(100℃)付近で二酸化炭素の分解が開始している。100℃で二酸化炭素の分解が可能となれば、工場廃熱や太陽光等の未利用廃熱を利用して二酸化炭素の分解・分離が可能となり、環境負荷をかけずに二酸化炭素回収材の再生を行うことができる。
本発明は、二酸化炭素回収材、二酸化炭素回収材の生産方法及び二酸化炭素の回収方法として産業上利用できる。
1 排気経路
2 固定床吸着塔
3 ガス導入経路
4 ガス排出経路
5 スチーム導入経路
6 二酸化炭素回収通路
7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a、10b
11 ブロア
13 冷却塔

Claims (19)

  1. 平均細孔径が5nm〜50nmの細孔を有する多孔質材料を備え、前記細孔内に炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムを有することを特徴とする二酸化炭素回収材。
  2. 平均細孔径が5nm〜50nmの細孔を有する多孔質材料を備え、前記細孔内にNaCO又はKCOを有することを特徴とする二酸化炭素回収材。
  3. 請求項1又は2において、前記細孔の平均細孔径が7nm〜18nmであることを特徴とする二酸化炭素回収材。
  4. 請求項1又は2において、前記多孔質材料は、カーボンアエロジェル、シリカ系材料又はゼオライトであることを特徴とする二酸化炭素回収材。
  5. 平均細孔径が5nm〜50nmの細孔を有する多孔質材料をNaHCO又はKHCOの水溶液に含浸する工程と、前記多孔質材料を加熱して乾燥させる工程とを有する二酸化炭素回収材の生産方法。
  6. 二酸化炭素及び水蒸気が含まれる気体を平均細孔径が5nm〜50nmの細孔を有する多孔質材料を備え、前記細孔内に炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムを有する二酸化炭素回収材に通過させる工程と、前記二酸化炭素回収材を加熱する工程を有することを特徴とする二酸化炭素の回収方法。
  7. 二酸化炭素及び水蒸気が含まれる気体を、多孔質材料を備え、かつ、前記細孔内に炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムを有する二酸化炭素回収材に通過させて二酸化炭素を吸収する工程と、前記二酸化炭素回収材を120℃以下の温度で加熱して前記二酸化炭素回収材から二酸化炭素を分離する工程を有することを特徴とする二酸化炭素の回収方法。
  8. CO及びK 2-nCO(n=0〜1。AはK以外のアルカリ金属原子。)が付着した多孔質材料を備えることを特徴とする二酸化炭素回収材。
  9. 請求項8において、A原子はK原子よりも大きいことを特徴とする二酸化炭素回収材。
  10. 請求項8において、AはCsであることを特徴とする二酸化炭素回収材。
  11. 請求項8において、K原子とA原子のモル比率が、0.5:0.5〜0.9:0.1であることを特徴とする二酸化炭素回収材。
  12. NaCO及びNa 2-nCO(AはNa以外のアルカリ金属原子。)が付着した多孔質材料を備えることを特徴とする二酸化炭素回収材。
  13. 請求項12において、A原子はNa原子よりも大きいことを特徴とする二酸化炭素回収材。
  14. 請求項12において、AはCsであることを特徴とする二酸化炭素回収材。
  15. 請求項12において、Na原子とA原子のモル比率が、0.5:0.5〜0.9:0.1であることを特徴とする二酸化炭素回収材。
  16. 細孔を有する多孔質材料をNaHCO又はKHCO及びAHCO(AはNa、K以外のアルカリ金属原子。)の水溶液に含浸する工程と、前記多孔質材料を加熱して乾燥させる工程とを有する二酸化炭素回収材の生産方法。
  17. 請求項16において、前記水溶液におけるNa又はKとAのモル比率が0.5:0.5〜0.9:0.1であることを特徴とする二酸化炭素回収材の生産方法。
  18. 二酸化炭素が含まれる気体を、細孔を有する多孔質材料を備え、かつ、前記細孔内にKCO及びK 2-nCO(n=0〜1。AはK以外のアルカリ金属原子。)を有する二酸化炭素回収材に通過させる工程と、前記二酸化炭素回収材を加熱する工程を有することを特徴とする二酸化炭素の回収方法。
  19. 二酸化炭素が含まれる気体を、細孔を有する多孔質材料を備え、前記細孔内にNaCO及びNa 2-nCO(n=0〜1。AはNa以外のアルカリ金属原子。)を有する二酸化炭素回収材に通過させる工程と、前記二酸化炭素回収材を加熱する工程を有することを特徴とする二酸化炭素の回収方法。


JP2014212336A 2014-09-14 2014-10-17 二酸化炭素回収材、二酸化炭素回収材の生産方法及び二酸化炭素の回収方法 Pending JP2016059917A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014187144 2014-09-14
JP2014187144 2014-09-14

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016059917A true JP2016059917A (ja) 2016-04-25

Family

ID=55796608

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014212336A Pending JP2016059917A (ja) 2014-09-14 2014-10-17 二酸化炭素回収材、二酸化炭素回収材の生産方法及び二酸化炭素の回収方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016059917A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107684818A (zh) * 2017-09-11 2018-02-13 中国科学技术大学 一种改性负载型碳酸钾吸收剂及其在杂质气氛下脱除二氧化碳的应用
WO2022145217A1 (ja) 2020-12-28 2022-07-07 住友化学株式会社 居住空間の二酸化炭素の低減方法、並びに、二酸化炭素吸着材およびその製造方法
JP2023152676A (ja) * 2022-03-30 2023-10-17 地方独立行政法人山口県産業技術センター 二酸化炭素固定分離材料と、それを用いて合成される二酸化炭素固定分離材と、その二酸化炭素固定分離材の製造方法と、その二酸化炭素固定分離材を用いた装置と、その二酸化炭素固定分離材を用いた二酸化炭素固定分離方法
WO2024080190A1 (ja) * 2022-10-13 2024-04-18 国立大学法人広島大学 二酸化炭素吸着剤、二酸化炭素吸着剤の使用、二酸化炭素分離方法、二酸化炭素回収・貯留プラント、及び二酸化炭素回収・貯留方法
WO2024204110A1 (ja) * 2023-03-30 2024-10-03 日本碍子株式会社 Co2吸着材担持ハニカム構造体及びその製造方法、並びにco2の回収方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107684818A (zh) * 2017-09-11 2018-02-13 中国科学技术大学 一种改性负载型碳酸钾吸收剂及其在杂质气氛下脱除二氧化碳的应用
WO2022145217A1 (ja) 2020-12-28 2022-07-07 住友化学株式会社 居住空間の二酸化炭素の低減方法、並びに、二酸化炭素吸着材およびその製造方法
KR20230128278A (ko) 2020-12-28 2023-09-04 스미또모 가가꾸 가부시끼가이샤 거주 공간의 이산화탄소의 저감 방법, 그리고, 이산화탄소 흡착재 및 그 제조 방법
JP2023152676A (ja) * 2022-03-30 2023-10-17 地方独立行政法人山口県産業技術センター 二酸化炭素固定分離材料と、それを用いて合成される二酸化炭素固定分離材と、その二酸化炭素固定分離材の製造方法と、その二酸化炭素固定分離材を用いた装置と、その二酸化炭素固定分離材を用いた二酸化炭素固定分離方法
JP7438582B2 (ja) 2022-03-30 2024-02-27 地方独立行政法人山口県産業技術センター 二酸化炭素固定分離材と、その二酸化炭素固定分離材の製造方法と、その二酸化炭素固定分離材を用いた装置と、その二酸化炭素固定分離材を用いた二酸化炭素固定分離方法
WO2024080190A1 (ja) * 2022-10-13 2024-04-18 国立大学法人広島大学 二酸化炭素吸着剤、二酸化炭素吸着剤の使用、二酸化炭素分離方法、二酸化炭素回収・貯留プラント、及び二酸化炭素回収・貯留方法
WO2024204110A1 (ja) * 2023-03-30 2024-10-03 日本碍子株式会社 Co2吸着材担持ハニカム構造体及びその製造方法、並びにco2の回収方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2016059917A (ja) 二酸化炭素回収材、二酸化炭素回収材の生産方法及び二酸化炭素の回収方法
Seggiani et al. CO2 sorption/desorption performance study on K2CO3-doped Li4SiO4-based pellets
JP5732451B2 (ja) 天然ガス処理における、rho構造を備えるゼオライト特性の微孔性結晶性材料の使用
JP5713694B2 (ja) メタン回収方法およびメタン回収装置
JP5906074B2 (ja) 水素製造システム
KR101709867B1 (ko) 이산화탄소 포집장치
WO2014124035A1 (en) Methods of separating molecules
JP2006298707A (ja) 二酸化炭素の分離回収方法および二酸化炭素の分離回収装置
CN103635248A (zh) Co2的沸石膜分离回收系统
JP6671204B2 (ja) ガス分離装置
JP2009179842A (ja) 水素生成システム
JP2013505131A5 (ja)
KR20200092360A (ko) 촉매 클로스 반응기 없이 산 가스 스트림으로부터 황 회수를 위한 공정
JP2021074657A (ja) 二酸化炭素回収装置、炭化水素生成装置、炭素循環システム、および、二酸化炭素回収方法
JP2017087108A (ja) 水素ガス精製システムおよび水素ガス精製方法
JP4180991B2 (ja) 二酸化炭素の吸着方法
Sun et al. Clean production of porous MgO by thermal decomposition of Mg (OH) 2 using fluidized bed: Optimization for CO2 adsorption
CN104785196A (zh) 一种用于脱硫脱硝的改性介孔氧化铝吸附剂的制备方法
JP2007308600A (ja) ガス精製装置およびメタンの製造方法
JP2011173769A (ja) アルゴンガスの精製方法および精製装置
JP6549969B2 (ja) 空気精製装置および空気精製方法
JP7452231B2 (ja) 二酸化炭素吸着材、二酸化炭素回収装置、および、炭化水素生成システム
CN103506096A (zh) 一种手套箱净化材料再生装置
JP2012071290A (ja) 二酸化炭素回収方法及び二酸化炭素回収装置
CN110227337A (zh) 一种对水泥窑尾烟气中co2的捕集提浓与利用系统

Legal Events

Date Code Title Description
RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20170913