JP2006298707A - 二酸化炭素の分離回収方法および二酸化炭素の分離回収装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】二酸化炭素を効率よく分離して、高純度の二酸化炭素を回収することが可能な二酸化炭素の分離回収方法および二酸化炭素の分離回収装置、さらには、高温で二酸化炭素を吸収することが可能で、高純度の二酸化炭素を効率よく回収することが可能な二酸化炭素の分離回収方法および二酸化炭素の分離回収装置を提供する。
【解決手段】二酸化炭素吸収材に二酸化炭素を吸収させた後、二酸化炭素吸収材を加熱して二酸化炭素を放出させて、二酸化炭素吸収材を再生し、二酸化炭素の吸収と放出を繰り返して行うことにより、二酸化炭素を分離回収する場合において、二酸化炭素を放出させる工程で、二酸化炭素を吸収させた二酸化炭素吸収材を、過熱水蒸気を供給しつつ加熱して二酸化炭素を放出させる。
二酸化炭素の吸収材として、Ba2TiO4系複合酸化物を主たる成分とするものを用いるとともに、二酸化炭素の放出工程における加熱温度を800〜1000℃とする
【選択図】図1
【解決手段】二酸化炭素吸収材に二酸化炭素を吸収させた後、二酸化炭素吸収材を加熱して二酸化炭素を放出させて、二酸化炭素吸収材を再生し、二酸化炭素の吸収と放出を繰り返して行うことにより、二酸化炭素を分離回収する場合において、二酸化炭素を放出させる工程で、二酸化炭素を吸収させた二酸化炭素吸収材を、過熱水蒸気を供給しつつ加熱して二酸化炭素を放出させる。
二酸化炭素の吸収材として、Ba2TiO4系複合酸化物を主たる成分とするものを用いるとともに、二酸化炭素の放出工程における加熱温度を800〜1000℃とする
【選択図】図1
Description
本願発明は、二酸化炭素の分離回収方法および二酸化炭素の分離回収装置に関し、詳しくは、二酸化炭素を吸収し、所定の条件下で吸収した二酸化炭素を放出する二酸化炭素吸収材を用いて二酸化炭素を分離回収する方法および該方法を実施するための二酸化炭素の分離回収装置に関する。
排気ガスから二酸化炭素を回収する技術は、大別して、
(1)排ガス直接回収(酸素/二酸化炭素燃焼)法、
(2)排ガス分離・回収法、
(3)燃焼前分離・回収(水素燃焼)法
の3つに分類することができる(非特許文献1参照)。
(1)排ガス直接回収(酸素/二酸化炭素燃焼)法、
(2)排ガス分離・回収法、
(3)燃焼前分離・回収(水素燃焼)法
の3つに分類することができる(非特許文献1参照)。
上記(1)の排ガス直接回収(酸素/二酸化炭素燃焼)法は、空気中に含まれる窒素を空気から分離して、酸素により含炭素燃料を燃焼させる方法である。燃焼排気ガスは、窒素を含まず、二酸化炭素と水蒸気が主成分となるので、排気ガスを100℃以下に冷却することにより水蒸気が凝縮し、容易に二酸化炭素を分離することが可能であり、また、分離された二酸化炭素の一部を燃焼部分に戻すことにより、燃焼温度を調節することができるとされている。なお、空気から窒素を分離する分離技術としては、深冷分離法、膜分離法、吸着分離法などが適用できるが、分離エネルギーが大きくなるという問題点を有している。
また、上記(2)の排ガス分離・回収法は、最も一般的に用いられる二酸化炭素分離技術であり、化学吸収法、物理吸収法、膜分離法、吸着分離法に分類できる。大型設備においては、アミン吸収材や炭酸カリウム吸収材などを使用する化学吸収法、水やポリエチレングリコールなどを使用する物理吸収法が用いられている。また、中型から小型設備においては、ポリイミド膜などを使用した膜分離法、活性炭を使用した吸着分離法が実用化されている。
また、上記(3)の燃焼前分離・回収(水素燃焼)法は、含炭素燃料の水蒸気改質後の高温状態で二酸化炭素を回収する技術であり、燃焼ガスからの二酸化炭素分離法に比較して、処理するガス量を少なくできる特徴を有している。
このような状況下において、高温の排気ガスから二酸化炭素を分離する方法として、リチウムシリケートを二酸化炭素の吸収材として用い、500℃以上の温度で排気ガスから二酸化炭素を分離する方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、その他にも、リチウムシリケートを二酸化炭素の吸収材として用い、含炭素燃料の水蒸気改質後の二酸化炭素を含むガスを400℃〜700℃の温度で吸収材と接触させ、二酸化炭素と吸収材を反応させることにより二酸化炭素を吸収させた後、二酸化炭素を吸収した吸収材を700〜900℃の温度で再生させる方法が提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、上記特許文献1および2の方法においては、700℃以上の高温状態では二酸化炭素と吸収材の反応が生じにくく、二酸化炭素を効率よく吸収させることが困難であるという問題点がある。
また、吸収材の再生(すなわち、二酸化炭素の放出)に多大なエネルギーを必要とするという問題点がある。
化学工学会監修、黒田千秋、宝田恭之編、「CREATIVE CHEMICAL ENGINEERING COURSE 地球環境問題に挑戦する」、73、培風館、1996年6月15日、p.71〜107 特開2000−262890号公報
特開2003−054927号公報
化学工学会監修、黒田千秋、宝田恭之編、「CREATIVE CHEMICAL ENGINEERING COURSE 地球環境問題に挑戦する」、73、培風館、1996年6月15日、p.71〜107
本願発明は、上述のような従来の技術の課題を解決するものであり、二酸化炭素を効率よく分離して、高純度の二酸化炭素を回収することが可能な二酸化炭素の分離回収方法および二酸化炭素の分離回収装置、さらには、高温で二酸化炭素を吸収することが可能で、高純度の二酸化炭素を効率よく回収することが可能な二酸化炭素の分離回収方法および二酸化炭素の分離回収装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明(請求項1)の二酸化炭素の分離回収方法は、
(a)二酸化炭素吸収材に二酸化炭素を吸収させる吸収工程と、
(b)二酸化炭素を吸収させた二酸化炭素吸収材から二酸化炭素を放出させる放出工程と
を備えた二酸化炭素の分離回収方法であって、
前記(b)の放出工程において、二酸化炭素を吸収させた前記二酸化炭素吸収材を、過熱水蒸気を供給しつつ加熱することにより二酸化炭素を放出させること
を特徴としている。
(a)二酸化炭素吸収材に二酸化炭素を吸収させる吸収工程と、
(b)二酸化炭素を吸収させた二酸化炭素吸収材から二酸化炭素を放出させる放出工程と
を備えた二酸化炭素の分離回収方法であって、
前記(b)の放出工程において、二酸化炭素を吸収させた前記二酸化炭素吸収材を、過熱水蒸気を供給しつつ加熱することにより二酸化炭素を放出させること
を特徴としている。
また、請求項2の二酸化炭素の分離回収方法は、請求項1の発明の構成において、前記二酸化炭素吸収材として、Ba2TiO4系複合酸化物を主たる成分とするものを用いるとともに、前記(b)の放出工程における加熱温度を800〜1000℃とすることを特徴としている。
また、本願発明(請求項3)の二酸化炭素の分離回収装置は、
二酸化炭素を含む気流を二酸化炭素吸収材に接触させることにより、二酸化炭素を二酸化炭素吸収材に吸収させる二酸化炭素吸収機構部と、
二酸化炭素を含む気流と接触して二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収材を、過熱水蒸気を供給しつつ加熱することにより二酸化炭素を放出させる二酸化炭素放出機構部と
を具備することを特徴としている。
二酸化炭素を含む気流を二酸化炭素吸収材に接触させることにより、二酸化炭素を二酸化炭素吸収材に吸収させる二酸化炭素吸収機構部と、
二酸化炭素を含む気流と接触して二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収材を、過熱水蒸気を供給しつつ加熱することにより二酸化炭素を放出させる二酸化炭素放出機構部と
を具備することを特徴としている。
また、請求項4の二酸化炭素の分離回収装置は、請求項3の発明の構成において、前記二酸化炭素吸収材として、Ba2TiO4系複合酸化物を主たる成分とするものが用いられているとともに、前記二酸化炭素放出機構部が、二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収材を、過熱水蒸気を供給しつつ800〜1000℃に加熱することができるように構成されていることを特徴としている。
本願発明(請求項1)の二酸化炭素の分離回収方法は、二酸化炭素吸収材に二酸化炭素を吸収させる吸収工程と、二酸化炭素吸収材から二酸化炭素を放出させる放出工程とを備えた二酸化炭素の分離回収方法において、放出工程において、二酸化炭素を吸収させた二酸化炭素吸収材を、過熱水蒸気を供給しつつ加熱することにより二酸化炭素を放出させるようにしているので、二酸化炭素の放出(二酸化炭素吸収材の再生)を効率よく行うことが可能になるとともに、高純度の二酸化炭素を回収することが可能になる。
すなわち、二酸化炭素を放出させる放出工程において、補助ガスとして過熱水蒸気を供給しながら加熱を行うことにより、二酸化炭素の分圧を低くすることが可能になり、比較的低温で二酸化炭素を効率よく放出させることが可能になる。
一方、放出工程で高純度の二酸化炭素を回収するためには、通常、放出温度を高くしたり、減圧下で放出操作を行ったりすることが必要になり、二酸化炭素を回収するために要するエネルギーが増大するが、本願発明(請求項1)の二酸化炭素の分離回収方法においては、過熱水蒸気を補助ガスとして用いるようにしているので、放出された二酸化炭素を含む水蒸気を冷却して水分を凝縮させることにより、大きなエネルギーを必要とすることなく、高純度の二酸化炭素を効率よく回収することが可能になる。
なお、二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収材から二酸化炭素を効率よく放出させるには、通常、
(1)操作圧力を下げる、
(2)操作温度を上げる、
(3)窒素などの補助ガスを流す
などの方法が考えられるが、上記(1)の操作圧力を下げる方法の場合には、減圧用ポンプなどの動力が必要になるという問題点があり、また、上記(2)の操作温度を上げる方法の場合には、昇温のために要するエネルギーが大きいという問題点があり、さらに、上記(3)の補助ガスを流す方法の場合には、二酸化炭素濃度が低下するという問題点がある。
(1)操作圧力を下げる、
(2)操作温度を上げる、
(3)窒素などの補助ガスを流す
などの方法が考えられるが、上記(1)の操作圧力を下げる方法の場合には、減圧用ポンプなどの動力が必要になるという問題点があり、また、上記(2)の操作温度を上げる方法の場合には、昇温のために要するエネルギーが大きいという問題点があり、さらに、上記(3)の補助ガスを流す方法の場合には、二酸化炭素濃度が低下するという問題点がある。
これに対し、本願発明(請求項1)のように、過熱水蒸気を補助ガスとして用いた場合には、上記(1)〜(3)の方法の場合に生じるような問題を生じることなく、放出された二酸化炭素を含む水蒸気を冷却して水分を凝縮させることにより、高純度の二酸化炭素を効率よく回収することが可能になる。
なお、本願発明において水蒸気として、過熱水蒸気を用いるようにしているのは、二酸化炭素吸収材に接したときに露点温度以下になって二酸化炭素吸収材が結露した水に濡れてしまうことがないようにするためである。ただし、二酸化炭素吸収材に接するまでに過熱水蒸気になっていればよいので、供給段階では飽和水蒸気であっても、また、露点以下の条件の水蒸気であってもよい。
また、本願発明(請求項1)の二酸化炭素の分離回収方法において用いられる二酸化炭素吸収材としては、例えば、一般式:Ba2TiO4で示される複合酸化物や、一般式:Sr2TiO4で示される複合酸化物を主成分とする物質などが挙げられる。
なお、二酸化炭素吸収材は、不純物としてMg、Si、Mn、Na、Niなどの不純物を含んでいてもよく、さらに、Dyなどの希土類を不純物として含んでいてもよい。
なお、二酸化炭素吸収材は、不純物としてMg、Si、Mn、Na、Niなどの不純物を含んでいてもよく、さらに、Dyなどの希土類を不純物として含んでいてもよい。
また、Ba2TiO4は、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO3)を、炭酸バリウム(BaCO3)の存在下に焼成し、下記の化学式(1)で示される反応を生起させることにより得ることができる。
BaTiO3+BaCO3 → Ba2TiO4+CO2↑ (1)
そして、このBa2TiO4で示される物質は、所定の条件下で、下記の化学式(2)の反応により二酸化炭素を吸収してBaTiO3になる。
Ba2TiO4+CO2 → BaTiO3+BaCO3 (2)
また、二酸化炭素を吸収することにより生じたBaTiO3は、所定の温度以上に加熱することにより、下記の化学式(3)の反応により二酸化炭素を放出して、Ba2TiO4に戻る。
BaTiO3+BaCO3 → Ba2TiO4 +CO2↑ (3)
BaTiO3+BaCO3 → Ba2TiO4+CO2↑ (1)
そして、このBa2TiO4で示される物質は、所定の条件下で、下記の化学式(2)の反応により二酸化炭素を吸収してBaTiO3になる。
Ba2TiO4+CO2 → BaTiO3+BaCO3 (2)
また、二酸化炭素を吸収することにより生じたBaTiO3は、所定の温度以上に加熱することにより、下記の化学式(3)の反応により二酸化炭素を放出して、Ba2TiO4に戻る。
BaTiO3+BaCO3 → Ba2TiO4 +CO2↑ (3)
なお、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)を原料として用いる場合にも、上記のチタン酸バリウム(BaTiO3)の場合に準じる反応により、二酸化炭素吸収材と有効な一般式:Sr2TiO4で表される複合酸化物を得ることができる。
本願発明においては、さらにその他の二酸化炭素吸収材を用いることも可能である。
本願発明においては、さらにその他の二酸化炭素吸収材を用いることも可能である。
また、請求項2の二酸化炭素の分離回収方法のように、請求項1の発明の構成において、Ba2TiO4系複合酸化物を主たる成分とする二酸化炭素吸収材を用いることにより、例えば、温度:500〜900℃の高温条件下でも二酸化炭素を効率よく吸収することが可能になるとともに、800〜1000℃に加熱することにより、二酸化炭素を効率よく放出させることが可能になり、本願発明をより実効あらしめることができる。
なお、Ba2TiO4系複合酸化物を主たる成分とする二酸化炭素吸収材を用いる場合において、二酸化炭素を吸収させた二酸化炭素吸収材から二酸化炭素を放出させる工程における加熱温度を800〜1000℃の範囲にしたのは、加熱温度が800℃未満になると、二酸化炭素を効率よく放出させることができなくなり、また、加熱温度を1000℃を超える温度にしても二酸化炭素の放出効果に顕著な向上はなく、いたずらに熱エネルギーの増大を招くことによる。
また、本願発明(請求項3)の二酸化炭素の分離回収装置は、二酸化炭素を含む気流を二酸化炭素吸収材に接触させることにより、二酸化炭素を二酸化炭素吸収材に吸収させる二酸化炭素吸収機構部と、二酸化炭素を含む気流と接触して二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収材を、過熱水蒸気を供給しつつ加熱することにより二酸化炭素を放出させる二酸化炭素放出機構部とを具備しているので、二酸化炭素吸収機構部において二酸化炭素を効率よく吸収することが可能になるとともに、二酸化炭素吸収機構部において、吸収した二酸化炭素の放出(二酸化炭素吸収材の再生)を確実に行うことが可能になる。
また、放出された二酸化炭素を含む水蒸気を凝縮させることにより、高純度の二酸化炭素を効率よく回収することが可能になる。
したがって、本願発明の二酸化炭素の分離回収装置を用いることにより、二酸化炭素の分離および高純度の二酸化炭素の回収を経済的に、しかも効率よく行うことが可能になる。
したがって、本願発明の二酸化炭素の分離回収装置を用いることにより、二酸化炭素の分離および高純度の二酸化炭素の回収を経済的に、しかも効率よく行うことが可能になる。
また、請求項4の二酸化炭素の分離回収装置のように、請求項3の発明の構成において、Ba2TiO4系複合酸化物を主たる成分とする二酸化炭素吸収材を用いることにより、例えば、温度:500〜900℃の高温条件下でも二酸化炭素を効率よく吸収することが可能になるとともに、800〜1000℃に加熱することにより、二酸化炭素を効率よく放出させることが可能になり、本願発明をより実効あらしめることができる。
以下に本願発明の実施例を示して、本願発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
[二酸化炭素の吸収工程]
図1に模式的に示すような試験装置を用いて、二酸化炭素吸収材に二酸化炭素を吸収させた後、二酸化炭素の放出試験を行い、二酸化炭素を吸収した後の二酸化炭素吸収材の放出挙動を調べた。
(1)図1に示すように、外側に電熱ヒーター2が配設された内径22mm、長さ300mmのステンレス製の容器1に、平均粒子径2mmの二酸化炭素吸収材(Ba2TiO4系複合酸化物を主成分とする物質)3を22g(約10ml)充填し、18Nl/hの速度で窒素ガスを流通させ、電熱ヒーター2により窒素ガス入口温度を700℃に制御した。
(2)そして、流通させた窒素の温度が安定した後に、二酸化炭素濃度が10mol%となるように、二酸化炭素を2Nl/hの速度で流通させ、二酸化炭素の吸収を開始した。
(3)二酸化炭素吸収材を通過したガスの二酸化炭素濃度を、二酸化炭素分析計(株式会社堀場製作所製 非分散型赤外線吸収装置)により測定して、二酸化炭素濃度の経時変化を調べ、二酸化炭素吸収材を通過したガスの二酸化炭素濃度が入口濃度と等しくなった時点で二酸化炭素の吸収操作を終了した。
図1に模式的に示すような試験装置を用いて、二酸化炭素吸収材に二酸化炭素を吸収させた後、二酸化炭素の放出試験を行い、二酸化炭素を吸収した後の二酸化炭素吸収材の放出挙動を調べた。
(1)図1に示すように、外側に電熱ヒーター2が配設された内径22mm、長さ300mmのステンレス製の容器1に、平均粒子径2mmの二酸化炭素吸収材(Ba2TiO4系複合酸化物を主成分とする物質)3を22g(約10ml)充填し、18Nl/hの速度で窒素ガスを流通させ、電熱ヒーター2により窒素ガス入口温度を700℃に制御した。
(2)そして、流通させた窒素の温度が安定した後に、二酸化炭素濃度が10mol%となるように、二酸化炭素を2Nl/hの速度で流通させ、二酸化炭素の吸収を開始した。
(3)二酸化炭素吸収材を通過したガスの二酸化炭素濃度を、二酸化炭素分析計(株式会社堀場製作所製 非分散型赤外線吸収装置)により測定して、二酸化炭素濃度の経時変化を調べ、二酸化炭素吸収材を通過したガスの二酸化炭素濃度が入口濃度と等しくなった時点で二酸化炭素の吸収操作を終了した。
二酸化炭素の全吸収率は、二酸化炭素吸収装置出口の二酸化濃度の積分値および二酸化炭素吸収材の重量増加より測定した。そして、両者の測定結果がほぼ一致したことから、重量増加を測定することにより、二酸化炭素の吸収量(CO2全吸収量)を算出した。なお、このときのCO2全吸収量は、二酸化炭素吸収材100gに対して、二酸化炭素10.94gであった。
なお、二酸化炭素吸収材が不純物を含まないBa2TiO4の場合、二酸化炭素吸収材100gに対するCO2全吸収量の理論量は11.4gとなる。
なお、二酸化炭素吸収材が不純物を含まないBa2TiO4の場合、二酸化炭素吸収材100gに対するCO2全吸収量の理論量は11.4gとなる。
[二酸化炭素の放出工程]
上述のようにして二酸化炭素を吸収させた二酸化炭素吸収材を、ステンレス製の容器に装備された電熱ヒーターを用いて加熱し、二酸化炭素吸収材の温度を900℃に制御しつつ、過熱水蒸気を10Nl/hの流通量で流通させ、二酸化炭素吸収材に吸収された二酸化炭素を放出させた。
上述のようにして二酸化炭素を吸収させた二酸化炭素吸収材を、ステンレス製の容器に装備された電熱ヒーターを用いて加熱し、二酸化炭素吸収材の温度を900℃に制御しつつ、過熱水蒸気を10Nl/hの流通量で流通させ、二酸化炭素吸収材に吸収された二酸化炭素を放出させた。
放出操作を2時間継続し、二酸化炭素吸収材(Ba2TiO4)の重量の減少値より、二酸化炭素の放出量(CO2全放出量)を調べ、二酸化炭素の放出率(放出された二酸化炭素の全量(CO2全放出量)の二酸化炭素吸収材に吸収されていた二酸化炭素の全量(CO2全吸収量)に対する重量基準の100分率)を以下の式により求めた。
放出率(%)=(CO2全放出量/CO2全吸収量)×100
その結果、二酸化炭素吸収材からの二酸化炭素の放出率は97%であった。
放出率(%)=(CO2全放出量/CO2全吸収量)×100
その結果、二酸化炭素吸収材からの二酸化炭素の放出率は97%であった。
二酸化炭素の放出工程における二酸化炭素吸収材の加熱温度を1000℃に制御した以外は、実施例1の場合と同じ条件で、二酸化炭素吸収材に吸収された二酸化炭素の放出操作を行った。その結果、二酸化炭素吸収材からの二酸化炭素の放出率は99%であった。
また、放出された二酸化炭素を含む水蒸気を冷却して水分を凝縮させることにより、純度がほぼ100%の高純度の二酸化炭素を回収することができた。
また、放出された二酸化炭素を含む水蒸気を冷却して水分を凝縮させることにより、純度がほぼ100%の高純度の二酸化炭素を回収することができた。
二酸化炭素の放出工程における二酸化炭素吸収材の加熱温度を800℃に制御した以外は、実施例1の場合と同じ条件で、二酸化炭素吸収材に吸収された二酸化炭素の放出操作を行った。その結果、二酸化炭素吸収材からの二酸化炭素の放出率は57%であった。
また、放出された二酸化炭素を含む水蒸気を冷却して水分を凝縮させることにより、純度がほぼ100%の高純度の二酸化炭素を回収することができた。
また、放出された二酸化炭素を含む水蒸気を冷却して水分を凝縮させることにより、純度がほぼ100%の高純度の二酸化炭素を回収することができた。
過熱水蒸気を20Nl/hの割合で流通させた以外は、実施例3の場合と同じ条件で、二酸化炭素吸収材に吸収された二酸化炭素の放出操作を行った。その結果、二酸化炭素吸収材からの二酸化炭素の放出率は78%であった。
また、放出された二酸化炭素を含む水蒸気を冷却して水分を凝縮させることにより、純度がほぼ100%の高純度の二酸化炭素を回収することができた。
また、放出された二酸化炭素を含む水蒸気を冷却して水分を凝縮させることにより、純度がほぼ100%の高純度の二酸化炭素を回収することができた。
[比較例1]
過熱水蒸気の代わりに窒素ガスを10Nl/hの流通量で流通させた以外は、実施例1の場合と同じ条件で、二酸化炭素吸収材に吸収された二酸化炭素の放出操作を行った。その結果、二酸化炭素吸収材からの二酸化炭素の放出率は98%であった。
しかし、この比較例の場合、放出された二酸化炭素が窒素ガスとの混合物になっているため、高純度の二酸化炭素を回収するためには、再度分離操作を行うことが必要となる。
過熱水蒸気の代わりに窒素ガスを10Nl/hの流通量で流通させた以外は、実施例1の場合と同じ条件で、二酸化炭素吸収材に吸収された二酸化炭素の放出操作を行った。その結果、二酸化炭素吸収材からの二酸化炭素の放出率は98%であった。
しかし、この比較例の場合、放出された二酸化炭素が窒素ガスとの混合物になっているため、高純度の二酸化炭素を回収するためには、再度分離操作を行うことが必要となる。
[比較例2]
二酸化炭素吸収材の加熱温度を700℃に制御して、二酸化炭素の放出工程を実施したこと以外は、実施例4の場合と同じ条件で、二酸化炭素吸収材に吸収された二酸化炭素の放出操作を行った。その結果、二酸化炭素吸収材からの二酸化炭素の放出率は1%以下と低く、実用性を備えていないことが確認された。
二酸化炭素吸収材の加熱温度を700℃に制御して、二酸化炭素の放出工程を実施したこと以外は、実施例4の場合と同じ条件で、二酸化炭素吸収材に吸収された二酸化炭素の放出操作を行った。その結果、二酸化炭素吸収材からの二酸化炭素の放出率は1%以下と低く、実用性を備えていないことが確認された。
[実施例1〜4と比較例1,2の対比]
実施例1〜4および比較例1,2の条件と二酸化炭素の吸収特性および放出特性をまとめて表1に示す。
実施例1〜4および比較例1,2の条件と二酸化炭素の吸収特性および放出特性をまとめて表1に示す。
上記の各実施例1〜4と、比較例1,2を対比すると、実施例1と比較例1より、二酸化炭素吸収材を900℃に制御して放出工程を実施することにより、二酸化炭素を効率よく放出させることが可能であることがわかる。
しかしながら、比較例1では、放出工程で補助ガスとして窒素ガスを使用しているので、放出させた二酸化炭素を窒素ガスと分離しなければ高純度の二酸化炭素を得ることはできず、二酸化炭素と窒素ガスとを分離しようとすると分離工程や分離設備が必要になり、コストの大幅な増大を招く結果となる。
これに対し、実施例1の場合には、放出された二酸化炭素と水蒸気を含む排出ガスを冷却し、水分を凝縮させて除去することにより、コストの大幅な増大を招くことなく、純度がほぼ100%の二酸化炭素を回収することができる。
また、実施例2および実施例3に示すように、過熱水蒸気を補助ガスに用い、二酸化炭素吸収材を800〜1000℃に制御して放出工程を実施することにより、二酸化炭素を効率よく放出させることが可能であることがわかる。
なお、二酸化炭素吸収材の加熱温度を800℃とした実施例3の場合には、放出の効率が悪くなる傾向が見られるが、補助ガスの流量を増やすことにより、放出に要する時間を短縮することは可能である。
なお、二酸化炭素吸収材の加熱温度を800℃とした実施例3の場合には、放出の効率が悪くなる傾向が見られるが、補助ガスの流量を増やすことにより、放出に要する時間を短縮することは可能である。
しかしながら、比較例2からわかるように、二酸化炭素吸収材を700℃に制御して放出工程を実施した場合、過熱水蒸気を補助ガスとして20Nl/hの割合で供給しても、二酸化炭素吸収材に吸収された二酸化炭素をほとんど放出させることができなかった。
したがって、Ba2TiO4系複合酸化物を主成分とする二酸化炭素吸収材を用いる場合、放出工程における二酸化炭素吸収材の加熱温度を800℃以上の温度とすることが好ましい。また、二酸化炭素吸収材の加熱温度を1000℃を超える温度(例えば1100℃)にしても二酸化炭素の放出効果に顕著な向上はなく、いたずらに熱エネルギーの増大を招くことになる。したがって、Ba2TiO4系複合酸化物を主成分とする二酸化炭素吸収材を用いる場合、二酸化炭素を放出させる工程における二酸化炭素吸収材の加熱温度は800〜1000℃の範囲とすることが望ましい。
なお、上記実施例および比較例では、二酸化炭素吸収材として、Ba2TiO4系複合酸化物を主成分とする物質を用いる場合を例にとって説明したが、本願発明においては、二酸化炭素吸収材の種類に特別の制約はなく、Ba2TiO4系複合酸化物以外を主成分とする物質以外にも、一般式:Sr2TiO4で示される複合酸化物を主成分とする物質など、種々の物質を二酸化炭素吸収材として用いる場合に広く適用することが可能である。
図2は本願発明の一実施例にかかる二酸化炭素の分離回収装置の概略構成を示す図である。
この二酸化炭素の分離回収装置は、燃焼排ガス(二酸化炭素含有ガス)中の二酸化炭素を、Ba2TiO4系複合酸化物を主成分とする二酸化炭素吸収材により吸収、分離した後、二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収材から二酸化炭素を放出させて回収するために用いられる二酸化炭素の分離回収装置である。
この二酸化炭素の分離回収装置は、燃焼排ガス(二酸化炭素含有ガス)中の二酸化炭素を、Ba2TiO4系複合酸化物を主成分とする二酸化炭素吸収材により吸収、分離した後、二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収材から二酸化炭素を放出させて回収するために用いられる二酸化炭素の分離回収装置である。
そして、この二酸化炭素の分離回収装置は、二酸化炭素吸収機構部および二酸化炭素放出機構部として機能する二つの機構部A,Bを備えている。
そして、各機構部AおよびBはいずれも、容器11と、ヒーター12と、容器11の内部に充填された本願発明にかかる二酸化炭素吸収材3とを備えている。
そして、各機構部AおよびBはいずれも、容器11と、ヒーター12と、容器11の内部に充填された本願発明にかかる二酸化炭素吸収材3とを備えている。
また、この二酸化炭素の分離回収装置は、燃焼排ガスを二つの機構部A,Bに供給するための燃焼排ガス供給ライン10を備えており、燃焼排ガス供給ライン10には燃焼排ガスの流れを切り替える切替弁10aが配設されている。
さらに、この二酸化炭素の分離回収装置は、二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収材からの二酸化炭素の放出を促進するための補助ガスとして過熱水蒸気を供給する過熱水蒸気供給ライン20と、過熱水蒸気の流れを切り替える切替弁20aとを備えている。
なお、図2においては、切替弁10aにより、左側の機構部Aに二酸化炭素含有ガス(原料ガス)が供給されるように設定された状態を示しており、左側の機構部Aが二酸化炭素吸収機構部として機能し、右側の機構部Bが二酸化炭素を放出させる二酸化炭素放出機構部として機能する状態を示している。
そして、図2に示すように、左側の機構部Aに燃焼排ガスが供給されるように切替弁10aを切り替えた状態で、燃焼排ガス(この実施例5では、圧力:常圧、温度:約700℃、二酸化炭素(CO2)含有率:20vol%の燃焼排ガス)を供給することにより、機構部(二酸化炭素吸収機構部)Aで二酸化炭素の吸収が行なわれる。
一方、機構部(二酸化炭素放出機構部)Bでは、ヒーター12により、容器11内の二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収材3を、過熱水蒸気供給ライン20から過熱水蒸気を供給しつつ850℃に加熱することにより、二酸化炭素吸収材3から二酸化炭素を放出させて、二酸化炭素吸収材3を再生させる。
また、放出された二酸化炭素と水蒸気を含む排ガスは、特に図示しない凝縮器に導かれ、補助ガスである水蒸気が凝縮することにより、不凝縮ガスである二酸化炭素が高濃度で回収される。
また、放出された二酸化炭素と水蒸気を含む排ガスは、特に図示しない凝縮器に導かれ、補助ガスである水蒸気が凝縮することにより、不凝縮ガスである二酸化炭素が高濃度で回収される。
そして、機構部(二酸化炭素吸収機構部)Aに充填された二酸化炭素吸収材3の二酸化炭素吸収性能が低下すると、右側の機構部Bに燃焼排ガスが供給されるように切替弁10aを切り替え、燃焼排ガスを機構部Bに供給し、機構部(二酸化炭素吸収機構部)Bに充填された二酸化炭素吸収材3により二酸化炭素の吸収を行う。
一方、機構部Aでは、ヒーター12により容器11内の、二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収材3を、過熱水蒸気供給ライン20から過熱水蒸気を機構部Aに供給しつつ850℃に加熱して、二酸化炭素吸収材3から二酸化炭素を放出させて、二酸化炭素吸収材3を再生させる。なお、機構部Aへの過熱水蒸気の供給は過熱水蒸気供給ライン20に配設された切替弁20aを切り替えて行う。
また、機構部Aで放出された二酸化炭素と水蒸気を含む排ガスは、特に図示しない凝縮器に導かれ、補助ガスである水蒸気が凝縮することにより、不凝縮ガスである二酸化炭素が高濃度で回収される。
また、機構部Aで放出された二酸化炭素と水蒸気を含む排ガスは、特に図示しない凝縮器に導かれ、補助ガスである水蒸気が凝縮することにより、不凝縮ガスである二酸化炭素が高濃度で回収される。
そして、この切り替えを繰り返すことにより、長期間にわたって、安定して二酸化炭素の分離、回収を行うことが可能になる。
なお、機構部Aと機構部Bを交互に二酸化炭素吸収機構部と二酸化炭素放出機構部に切り替える際の、各機構部A、Bから排出されるガスの流路の切り替え、および、過熱水蒸気の流路の切り替えは、上述のように、燃焼排ガス供給ライン10および過熱水蒸気供給ライン20に切替弁10a,20aを設けることにより容易に行うことが可能である。
なお、機構部Aと機構部Bを交互に二酸化炭素吸収機構部と二酸化炭素放出機構部に切り替える際の、各機構部A、Bから排出されるガスの流路の切り替え、および、過熱水蒸気の流路の切り替えは、上述のように、燃焼排ガス供給ライン10および過熱水蒸気供給ライン20に切替弁10a,20aを設けることにより容易に行うことが可能である。
上述のように、この実施例5の二酸化炭素の分離回収装置によれば、Ba2TiO4系複合酸化物を主成分とする二酸化炭素吸収材を、燃焼排ガスと接触させて二酸化炭素を二酸化炭素吸収材に吸収させるとともに、二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収材を、過熱水蒸気を供給しつつ所定の温度に加熱して、二酸化炭素を放出させるようにしているので、二酸化炭素吸収機構部において、高温下で二酸化炭素を確実に吸収することが可能になるとともに、二酸化炭素放出機構部において、吸収した二酸化炭素を効率よく放出させる(二酸化炭素吸収材を再生させる)ことが可能になり、高温下における二酸化炭素の分離、回収を経済的に、かつ、安定して効率よく行うことができるようになる。
また、この実施例5では、機構部Aと機構部Bを並列に設置し、切替弁10aにより燃焼排ガスの流れを切り替えるとともに、切替弁20aにより過熱水蒸気の流れを切り替えて、機構部Aと機構部Bが交互に二酸化炭素吸収機構部としての機能と、二酸化炭素放出機構部としての機能を果たすようにしているが、二酸化炭素吸収機構部と二酸化炭素放出機構部とを異なる構造を備えた専用の機構部として構成し、二酸化炭素吸収機構部は二酸化炭素の吸収のみ、二酸化炭素放出機構部は二酸化炭素の放出のみを行うように構成することも可能である。なお、その場合には、適宜、二酸化炭素吸収材の詰め替えなどを行うことが必要になる。
なお、本願発明は、上記の各実施例に限定されるものではなく、二酸化炭素吸収材の種類、二酸化炭素の吸収条件および放出条件、二酸化炭素の分離回収装置を構成する二酸化炭素吸収機構部や二酸化炭素放出機構部の具体的な構成などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
本願発明は、二酸化炭素吸収材に二酸化炭素を吸収させた後、二酸化炭素吸収材を加熱して二酸化炭素を放出させることにより、二酸化炭素吸収材を再生して、二酸化炭素の吸収と放出を繰り返して行うことにより、二酸化炭素を分離回収する二酸化炭素の分離回収方法および分離回収装置において、二酸化炭素を放出させる工程で、二酸化炭素を吸収させた二酸化炭素吸収材を、過熱水蒸気を供給しつつ加熱することにより二酸化炭素を放出させるようにしているので、二酸化炭素の放出(二酸化炭素吸収材の再生)を効率よく行うことが可能になるとともに、高純度の二酸化炭素を回収することが可能になる。
したがって、本願発明は、自動車エンジンからの排ガス中の二酸化炭素の分離や、工場において発生する燃焼排ガス中の二酸化炭素の分離回収など、種々の分野で発生する二酸化炭素を含むガスからの二酸化炭素の分離や回収に広く適用することが可能である。
したがって、本願発明は、自動車エンジンからの排ガス中の二酸化炭素の分離や、工場において発生する燃焼排ガス中の二酸化炭素の分離回収など、種々の分野で発生する二酸化炭素を含むガスからの二酸化炭素の分離や回収に広く適用することが可能である。
1 容器
2 電熱ヒーター
3 二酸化炭素吸収材
10 燃焼排ガス供給ライン
10a 燃焼排ガス供給ラインの切替弁
11 容器
12 ヒーター
20 過熱水蒸気供給ライン
20a 過熱水蒸気供給ラインの切替弁
A,B 機構部
2 電熱ヒーター
3 二酸化炭素吸収材
10 燃焼排ガス供給ライン
10a 燃焼排ガス供給ラインの切替弁
11 容器
12 ヒーター
20 過熱水蒸気供給ライン
20a 過熱水蒸気供給ラインの切替弁
A,B 機構部
Claims (4)
- (a)二酸化炭素吸収材に二酸化炭素を吸収させる吸収工程と、
(b)二酸化炭素を吸収させた二酸化炭素吸収材から二酸化炭素を放出させる放出工程と
を備えた二酸化炭素の分離回収方法であって、
前記(b)の放出工程において、二酸化炭素を吸収させた前記二酸化炭素吸収材を、過熱水蒸気を供給しつつ加熱することにより二酸化炭素を放出させること
を特徴とする、二酸化炭素の分離回収方法。 - 前記二酸化炭素吸収材として、Ba2TiO4系複合酸化物を主たる成分とするものを用いるとともに、前記(b)の放出工程における加熱温度を800〜1000℃とすることを特徴とする、請求項1に記載の二酸化炭素の分離回収方法。
- 二酸化炭素を含む気流を二酸化炭素吸収材に接触させることにより、二酸化炭素を二酸化炭素吸収材に吸収させる二酸化炭素吸収機構部と、
二酸化炭素を含む気流と接触して二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収材を、過熱水蒸気を供給しつつ加熱することにより二酸化炭素を放出させる二酸化炭素放出機構部と
を具備することを特徴とする、二酸化炭素の分離回収装置。 - 前記二酸化炭素吸収材として、Ba2TiO4系複合酸化物を主たる成分とするものが用いられているとともに、前記二酸化炭素放出機構部が、二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収材を、過熱水蒸気を供給しつつ800〜1000℃に加熱することができるように構成されていることを特徴とする、請求項3に記載の二酸化炭素の分離回収装置。
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- 2005-04-21 JP JP2005124117A patent/JP2006298707A/ja not_active Withdrawn
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