JP2016056835A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

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正 江藤
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Abstract

【課題】車両の減速中に運転者のダウンシフト指令を即座に実行できない場合に、運転者の違和感を解消する。
【解決手段】減速度検出手段M1が車両の減速度を検出し、減速度が所定値以上となる減速走行時にダウンシフト検出手段M2が運転者のダウンシフト操作を検出すると、目標変速段判定手段M3がダウンシフト操作の目標変速段を判定し、過回転判定手段M4が目標変速段にダウンシフトしたときにエンジンEが過回転するか否かを判断する。その結果、エンジンEが過回転すると判定された場合に、エンジン回転数上昇手段M5およびエンジン回転数維持手段M6がクラッチC1,C2を係合解除してエンジン回転数を上限回転数未満の所定回転数まで上昇させて維持し、その後にエンジンEが過回転しなくなったと判定されたときに、ダウンシフト許可手段M7がダウンシフトを実行する。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンの駆動力がクラッチを介して入力される入力軸と、駆動輪に接続される出力軸と、前記入力軸と前記出力軸との間を選択的に連結する複数のギヤ列とを備え、運転者の操作に基づく手動変速が可能な自動変速機の変速制御装置に関する。
ステアリングホイールに設けたマニュアルシフトレバー(パドルスイッチ)を操作することで、あるいはセレクトレバーを「M」レンジ(手動変速レンジ)に移動させて操作することで、自動変速機を手動操作で変速可能にしたものが、下記特許文献1により公知である。
特開平8−210497号公報
ところで、かかる手動変速が可能な自動変速機では、車両の減速中に運転者が手動でダウンシフトを行うと、駆動輪から逆伝達される駆動力でエンジン回転数が上限回転数(レブリミット)を超えて上昇し、エンジンが過回転状態になる可能性がある。そこで、ダウンシフトによりエンジン回転数が上限回転数を超える可能性がある場合に、運転者のダウンシフト指令を無視して現変速段を維持し、やがて車速が低下してダウンシフトによりエンジン回転数が上限回転数を超える可能性がなくなったときに、次変速段へのダウンシフトを許可する変速制御が行われている。しかしながら、運転者がダウンシフトを指令したときに即座にダウンシフトが実行されないと、運転者は指令が無視されたと感じて違和感を覚える問題がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、車両の減速中に運転者のダウンシフト指令を即座に実行できない場合に、運転者の違和感を解消することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、エンジンの駆動力がクラッチを介して入力される入力軸と、駆動輪に接続される出力軸と、前記入力軸と前記出力軸との間を選択的に連結する複数のギヤ列とを備え、運転者の操作に基づく手動変速が可能な自動変速機の変速制御装置であって、車両の減速度を検出する減速度検出手段と、前記減速度検出手段により検出された減速度が所定値以上となる減速走行時に運転者のダウンシフト操作を検出するダウンシフト検出手段と、前記ダウンシフト検出手段により検出されたダウンシフト操作の目標変速段を判定する目標変速段判定手段と、前記目標変速段にダウンシフトしたときに前記エンジンが過回転するか否かを判断する過回転判定手段と、前記過回転判定手段により前記エンジンが過回転すると判定された場合に、前記クラッチを係合解除してエンジン回転数を上限回転数未満の所定回転数まで上昇させるエンジン回転数上昇手段と、前記エンジン回転数上昇手段によりエンジン回転数が前記所定回転数まで上昇したとき、前記過回転判定手段により前記エンジンが過回転すると判定された場合に、エンジン回転数を前記所定回転数に維持するエンジン回転数維持手段と、前記エンジン回転数維持手段によりエンジン回転数が前記所定回転数に維持されているとき、前記過回転判定手段により前記エンジンが過回転しないと判定された場合に、ダウンシフトを許可するダウンシフト許可手段とを備えることを特徴とする自動変速機の変速制御装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記クラッチは一対のクラッチからなり、前記入力軸は一対の入力軸からなり、一方のクラッチの係合により一方の入力軸がエンジンに接続されて他方のクラッチの係合により他方の入力軸がエンジンに接続され、前記一方のクラッチを係合して前記一方の入力軸と前記出力軸との間に現変速段を確立した状態で、前記他方のクラッチを係合解除して前記他方の入力軸と前記出力軸との間に前記目標変速段をプリシフトしておき、前記一方のクラッチを係合解除して前記他方のクラッチを係合することで現変速段から前記目標変速段に変速することを特徴とする、請求項1に記載の自動変速機の変速制御装置が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記エンジン回転数上昇手段は、前記目標変速段が高いときほど高い減速度閾値を設定し、前記減速度検出手段で検出した減速度が前記減速度閾値を超える場合にのみエンジン回転数の上昇を実行することを特徴とする自動変速機の変速制御装置が提案される。
尚、実施の形態の第1入力軸11および第2入力軸12は本発明の入力軸に対応し、実施の形態の第1出力軸13は本発明の出力軸に対応し、実施の形態の第1クラッチC1および第2クラッチC2は本発明のクラッチに対応する。
請求項1の構成によれば、減速度検出手段が車両の減速度を検出し、減速度が所定値以上となる減速走行時にダウンシフト検出手段が運転者のダウンシフト操作を検出すると、目標変速段判定手段がダウンシフト操作の目標変速段を判定し、過回転判定手段が目標変速段にダウンシフトしたときにエンジンが過回転するか否かを判断する。その結果、エンジンが過回転すると判定された場合に、エンジン回転数上昇手段がクラッチを係合解除してエンジン回転数を上限回転数未満の所定回転数まで上昇させる。これにより、運転者のダウンシフト操作に応じてエンジン回転数が速やかに増加することで、運転者はダウンシフト指令が即座に受け入れられたと感じて違和感を覚えることがない。しかもエンジン回転数の上昇に先立ってクラッチを係合解除するので、エンジン回転数が上昇しても車両が加速することはない。そしてエンジン回転数が所定回転数まで上昇したとき、ダウンシフトを実行するとエンジンが過回転すると判定された場合に、エンジン回転数維持手段がエンジン回転数を所定回転数に維持し、エンジンが過回転しないと判定された場合に、ダウンシフト許可手段がダウンシフトを許可するので、エンジンの過回転の恐れがなくなると同時にダウンシフトが実行され、最小のタイムラグでダウンシフトを完了することができる。
また請求項2の構成によれば、クラッチは一対のクラッチからなり、入力軸は一対の入力軸からなり、一方のクラッチの係合により一方の入力軸がエンジンに接続されて他方のクラッチの係合により他方の入力軸がエンジンに接続され、一方のクラッチを係合して一方の入力軸と出力軸との間に現変速段を確立した状態で、他方のクラッチを係合解除して他方の入力軸と出力軸との間に目標変速段をプリシフトしておき、一方のクラッチを係合解除して他方のクラッチを係合することで現変速段から目標変速段に変速するので、いわゆるツインクラッチ式変速機の特徴であるトルク抜けが発生しないダイレクト感のある変速が可能になる。かかる変速機においてダウンシフト指令が無視されて変速応答性が低下すると商品性が著しく損なわれるが、本制御により運転者はダウンシフト指令が即座に受け入れられたと感じるために商品性の低下が回避される。
また請求項3の構成によれば、高速変速段での減速中にダウンシフトを行うべく一対のクラッチを共に係合解除したとき、目標変速段のクラッチが係合可能になるまでの時間が長いため、エンジンブレーキが効かない時間が長くなって運転者に違和感を与える可能性があり、特に高速変速段での減速中にはエンジン回転数がゆっくりと低下するためにエンジンブレーキが効かない時間が長くなる。しかしながら、エンジン回転数上昇手段は、目標変速段が高いときほど高い減速度閾値を設定し、減速度検出手段で検出した減速度が減速度閾値を超える場合にのみエンジン回転数の上昇を実行するので、つまり高速変速段での減速中には、減速度が大きいためにエンジン回転数が速やかに低下する場合に限って一対のクラッチを共に係合解除するので、エンジンブレーキが長い時間効かない事態を回避して運転者の違和感を解消することができる。
ツインクラッチ式変速機のスケルトン図。 変速制御系のブロック図。 電子制御ユニットの回路構成を示すブロック図。 セレクトレバーの斜視図。 パドルスイッチの斜視図。 作用を説明するフローチャート。 減速度テーブルを示す図。 作用を説明するタイムチャート。
以下、図1〜図8に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すように、前進9速、後進1速のツインクラッチ式の変速機Tは、相互に平行に配置された第1入力軸11、第2入力軸12、第1出力軸13、第2出力軸14およびアイドル軸15を備える。エンジンEにフライホイール16を介して接続された主入力軸17は、第1クラッチC1を介して第1入力軸11に接続されるとともに、第2クラッチC2を介して第1入力軸1に相対回転自在に支持したドライブギヤ18に接続される。ドライブギヤ18はアイドル軸15に固設したアイドルギヤ19に噛合し、アイドルギヤ19は第2入力軸12に固設したドリブンギヤ20に噛合する。従って、第1クラッチC1を係合すると、エンジンEの駆動力はフライホイール16→主入力軸17→第1クラッチC1の経路で第1入力軸11に伝達され、第2クラッチC2を係合すると、エンジンEの駆動力はフライホイール16→主入力軸17→第2クラッチC2→ドライブギヤ18→アイドルギヤ19→ドリブンギヤ20の経路で第2入力軸12に伝達される。
第1入力軸11に固設した1速入力ギヤ21が第1出力軸13にワンウェイクラッチ22を介して支持した1速出力ギヤ23に噛合する。第1入力軸11には3速入力ギヤ24および5速入力ギヤ25が相対回転自在に支持されており、これら3速入力ギヤ24および5速入力ギヤ25は3速−5速シンクロ装置S1を介して第1入力軸11に選択的に結合可能である。また第1入力軸11には7速入力ギヤ26および9速入力ギヤ27が相対回転自在に支持されており、これら7速入力ギヤ26および9速入力ギヤ27は7速−9速シンクロ装置S2を介して第1入力軸11に選択的に結合可能である。
第2入力軸12には2速入力ギヤ28および4速入力ギヤ29が相対回転自在に支持されており、これら2速入力ギヤ28および4速入力ギヤ29は2速−4速シンクロ装置S3を介して第2入力軸12に選択的に結合可能である。また第2入力軸12には6速入力ギヤ30および8速入力ギヤ31が相対回転自在に支持されており、これら6速入力ギヤ30および8速入力ギヤ31は6速−8速シンクロ装置S4を介して第2入力軸12に選択的に結合可能である。
第1出力軸13には、3速入力ギヤ24に噛合する3速−リバース出力ギヤ32が固設されるとともに、2速入力ギヤ28に噛合する2速出力ギヤ33が固設される。アイドル軸15に相対回転自在に支持されてリバースシンクロ装置S5により該アイドル軸15に結合可能なリバースアイドルギヤ34が3速−リバース出力ギヤ32に噛合する。
5速入力ギヤ25および4速入力ギヤ29は共通の4速−5速出力ギヤ35に噛合し、7速入力ギヤ26および6速入力ギヤ30は共通の6速−7速出力ギヤ36に噛合し、9速入力ギヤ27および8速入力ギヤ31は共通の8速−9速出力ギヤ37に噛合する。
3速−リバース出力ギヤ32は第2出力軸14に固設したファイナルギヤ38に噛合し、第2出力軸14に固設した第1ベベルギヤ39がディファレンシャルギヤDに設けた第2ベベルギヤ40に噛合し、ディファレンシャルギヤDから延びるドライブシャフト41,41に左右の駆動輪W,Wが接続される。
従って、3速−5速シンクロ装置S1〜リバースシンクロ装置S5を全て係合解除するとワンウェイクラッチ22が係合して1速変速段が確立する。また2速−4速シンクロ装置S3で2速入力ギヤ28を第2入力軸12に結合すると2速変速段が確立し、3速−5速シンクロ装置S1で3速入力ギヤ24を第1入力軸11に結合すると3速変速段が確立し、2速−4速シンクロ装置S3で4速入力ギヤ29を第2入力軸12に結合すると4速変速段が確立し、3速−5速シンクロ装置S1で5速入力ギヤ25を第1入力軸11に結合すると5速変速段が確立し、6速−8速シンクロ装置S4で6速入力ギヤ30を第2入力軸12に結合すると6速変速段が確立し、7速−9速シンクロ装置S2で7速入力ギヤ26を第1入力軸11に結合すると7速変速段が確立し、6速−8速シンクロ装置S4で8速入力ギヤ31を第2入力軸12に結合すると8速変速段が確立し、7速−9速シンクロ装置S2で9速入力ギヤ27を第1入力軸11に結合すると9速変速段が確立する。そしてリバースシンクロ装置S5でリバースアイドルギヤ34をアイドル軸15に結合するとリバース変速段が確立する。
そして1速変速段〜9速変速段のうち、奇数変速段である1速変速段、3速変速段、5速変速段、7速変速段および9速変速段の確立時には第1クラッチC1が係合し、偶数変速段である2速変速段、4速変速段、6速変速段および8速変速段の確立時には第2クラッチC2が係合する。
例えばアップシフトの一例として2速変速段から3速変速段への順次変速の手順を説明すると、2速−4速シンクロ装置S3で2速入力ギヤ28を第2入力軸12に結合し、第2クラッチC2が係合して2速変速段が確立した状態において、予め3速−5速シンクロ装置S1で3速入力ギヤ24を第1入力軸11に結合するプリシフトを行っておき、この状態から第2クラッチC2を係合解除しながら第1クラッチC1を係合することで、トルク伝達を途切れさせることなく2速変速段から3速変速段へアップシフトすることができる。
また、例えばダウンシフトの一例として5速変速段から4速変速段への順次変速の手順を説明すると、3速−5速シンクロ装置S1で5速入力ギヤ25を第1入力軸11に結合し、第1クラッチC1が係合して5速変速段が確立した状態において、予め2速−4速シンクロ装置S3で4速入力ギヤ29を第2入力軸12に結合するプリシフトを行っておき、この状態から第1クラッチC1を係合解除しながら第2クラッチC2を係合することで、トルク伝達を途切れさせることなく5速変速段から4速変速段へダウンシフトすることができる。
以上のように、本実施の形態のいわゆるツインクラッチ式の変速機Tは、上記プリシフト操作によりトルク抜けのないクラッチtoクラッチ変速が可能になり、スポーティな走行に適したダイレクト感のある変速が可能になる。
図2に示すように、変速機Tの変速を制御する電子制御ユニットUには、運転者により操作されるアップシフトスイッチSaおよびダウンシフトスイッチSbと、変速機Tの現変速段を検出する変速位置センサScと、車速を検出する車速センサSdと、エンジンEのスロットルバルブを操作してエンジン回転数を制御するスロットルアクチュエータAaと、変速機Tの各シンクロ装置S1〜S5を操作して変速を行う変速アクチュエータAbと、第1クラッチC1および第2クラッチC2を係合および係合解除するクラッチアクチュエータAcとが接続される。
図4に示すように、セレクトレバー42により選択されるレンジは、通常の「P」レンジ、「R」レンジ、「N」レンジ、「D」レンジ、「2」レンジおよび「1」レンジに加えて、「M」レンジ(レンジ手動変速レンジ)を備える。セレクトレバー42を案内する溝43は略H形に形成されており、セレクトレバーを「D」レンジから右に倒した位置が「M」レンジになり、そこでセレクトレバー42は前後に傾倒可能である。「M」レンジにおいて、セレクトレバー42を前方(+方向)に倒すと図2のアップシフトスイッチSaが作動してアップシフト指令が出力され、セレクトレバー42を後方(−方向)に倒すと図2のダウンシフトスイッチSbが作動してダウンシフト指令が出力される。
図5は、ステアリングホイール44を支持するステアリングコラム45の側面に上下揺動自在なマニュアルシフトレバー46(パドルスイッチ)を設けたもので、マニュアルシフトレバー46を上方(+方向)に倒すと図2のアップシフトスイッチSaが作動してアップシフト指令が出力され、マニュアルシフトレバー46を下方(−方向)に倒すと図2のダウンシフトスイッチSbが作動してダウンシフト指令が出力される。
尚、運転者の手動操作によりアップシフト指令およびダウンシフト指令を出力する手段として、図4の「M」レンジ付きのセレクトレバー42および図5のマニュアルシフトレバー46の何れか一方が設けられる。
図3に示すように、電子制御ユニットUは、減速度検出手段M1、ダウンシフト検出手段M2、目標変速段判定手段M3、過回転判定手段M4、エンジン回転数上昇手段M5、エンジン回転数維持手段M6およびダウンシフト許可手段M7を備えており、車速センサSdは減速度検出手段M1および過回転判定手段M4に接続され、ダウンシフトスイッチSbはダウンシフト検出手段M2に接続され、変速位置センサScは目標変速段判定手段M3に接続され、変速アクチュエータAbはダウンシフト許可手段M7に接続され、クラッチアクチュエータAcはエンジン回転数上昇手段M5およびダウンシフト許可手段M7に接続され、スロットルアクチュエータAaはエンジン回転数上昇手段M5およびエンジン回転数維持手段M6に接続される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
図3において、減速度検出手段M1は、車速センサSdで検出した車速を時間微分することで車両の減速度を検出する。ダウンシフト検出手段M2は、車両が減速状態にあり、かつ運転者が「M」レンジ付きのセレクトレバー42あるいはマニュアルシフトレバー46を操作してダウンシフトスイッチSbがオンしたときに、運転者が手動操作によりダウンシフト指令を行ったことを検出する。車両の減速状態とは、車両が登坂するとき、制動を行うとき、高摩擦係数の路面を走行するとき、ハイブリッド車両のモータ・ジェネレータで回生制動を行うとき、コーナリングを行うとき等である。
目標変速段判定手段M3は、運転者が手動操作によりダウンシフト指令を行ったとき、変速位置センサScで検出した現変速段に基づいて目標変速段を判定する。例えば3速変速段が確立する状態でダウンシフト指令が検出されたとき、目標変速段は2速変速段となる。
過回転判定手段M4は、車速センサSdで検出した車速と目標変速段とに基づき、目標変速段にダウンシフトしたときにエンジンEがオーバーレブしてレッドゾーンに入るか否かを判定する。即ち、ダウンシフトにより駆動輪W,Wから逆伝達される駆動力でエンジン回転数は変速段に応じた所定の比率で上昇するが、現車速に対応する現エンジン回転数に前記比率を乗算した値が上限回転数を超えるか否かで、エンジンEがオーバーレブするか否かを判定することができる。
エンジン回転数上昇手段M5は、ダウンシフトによりエンジンEがオーバーレブする場合に、現在係合中の第1クラッチC1あるいは第2クラッチC2を係合解除し、第1クラッチC1および第2クラッチC2の両方が係合解除した状態において、スロットルアクチュエータAaを介してエンジン回転数を上限回転数未満の許可回転数まで上昇させる。
エンジン回転数維持手段M6は、車速の低下に伴ってダウンシフトによりエンジンEがオーバーレブしなくなったと過回転判定手段M4が判定するまで、エンジン回転数を上限回転数未満の許可回転数に維持する。そしてダウンシフト許可手段M7は、車速の低下に伴ってダウンシフトによりエンジンEがオーバーレブしなくなったと過回転判定手段M4が判定したときに、変速アクチュエータAbおよびクラッチアクチュエータAcを介して目標変速段へのダウンシフトを実行する。
次に、上述した変速制御の更に具体的な作用と、それに伴う作用効果とを、図6のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS1で車両の減速中に運転者が「M」レンジ付きのセレクトレバー42あるいはマニュアルシフトレバー46を操作してダウンシフトを要求すればステップS2に移行し、要求しなければステップS8に移行して現変速段を維持する。
前記ステップS1で運転者がダウンシフトを要求したとき、ステップS2でダウンシフトが可能であるか否かを判断する。即ち、現変速段と現車速とに基づいて、現変速段から目標変速段へのダウンシフトによりエンジン回転数が上限回転数を越えて過回転するか否かを判断する。前記ステップS2でエンジン回転数が上限回転数を越えて過回転する恐れがない場合には、ステップS7に移行してダウンシフトを実行する。
前記ステップS2でエンジン回転数が上限回転数を越えて過回転する恐れがある場合には、ステップS3で図7に示す減速度テーブルを検索する。減速度テーブルの減速度閾値はダウンシフトの変速段毎に設定されるもので、高速変速段側のダウンシフトほど減速度閾値が高くなるように設定される。そして、その時点での車両の減速度が減速度閾値を越えない場合には前記ステップS8に移行して現変速段を維持する。その理由は、後から詳述する。
前記ステップS3で車両の減速度が減速度閾値を越える場合には、ステップS4で第1、第2クラッチC1,C2のうち現在係合しているクラッチを係合解除し、エンジンEを駆動輪W,Wから切り離すとともに、エンジン回転数を上限回転数よりも僅かに低い許可回転数まで上昇させ、ステップS5で許可回転数を維持する。
その間に車速が次第に低下するため、ステップS6でダウンシフトを実行してもエンジン回転数が上限回転数を越えて過回転する恐れがなくなると、前記ステップS7に移行してダウンシフトを実行する。
仮に、車両の減速時にダウンシフトを実行するとエンジン回転数が上限回転数を越える場合に、車速が低下してダウンシフトを実行してもエンジン回転数が上限回転数を越えなくなるのを待ってダウンシフトを実行した場合、運転者がダウンシフトを指令してからダウンシフトが実行されるまでにタイムラグがあり、その間運転者はダウンシフトの指令が無視されたように感じて違和感を覚える可能性がある。
しかしながら、本実施の形態によれば、車両の減速時にダウンシフトを実行するとエンジン回転数が上限回転数を越える場合に、直ちにエンジン回転数を上限回転数よりも僅かに低い許可回転数まで上昇させるので、実際にダウンシフトは実行されないがエンジン回転数が上昇することで、運転者はダウンシフトの指令が受け入れられたように感じて違和感が解消される。このとき、エンジン回転数を上昇させる前に、係合中の第1クラッチC1あるいは第2クラッチC2を係合解除するため、エンジンEと駆動輪W,Wとが切り離され、エンジン回転数が上昇しても車両が加速してしまう問題はない。
尚、第1クラッチC1および第2クラッチC2を共に係合解除してエンジン回転数を上昇させている間、エンジンブレーキが作動しないために車速が低下し難くなるが、エンジン回転数の上昇により運転者はエンジンブレーキが作動しているように感じるため、全体として運転者の違和感は小さくなる。
ところで、車両が所定の減速度で減速する場合、変速比が小さい高速変速段ほどエンジン回転数が緩慢に低下し、変速比が大きい低速変速段ほどエンジン回転数が急激に低下する。従って、高速変速段での減速時に本制御を実行すると、エンジン回転数が緩慢に低下するために、運転者がダウンシフトを指令してからダウンシフトが可能になるまでのタイムラグが長くなり、エンジンブレーキが効かない時間が長くなって運転者が違和感を覚える可能性がある。
しかしながら、本実施の形態によれば、図7に示す減速度テーブルから検索される減速度閾値は、高速変速段側のダウンシフトほど高くなるように設定されるため、高速変速段側での減速時には車両の減速度が大きいときに限り本制御が実行される。そして、車両の減速度が大きいときには車速が速やかに低下するため、高速変速段であっても早期にダウンシフトが可能になり、エンジンブレーキが効かない時間が短くなって運転者の違和感が解消される。
図8のタイムチャートは、上記変速制御の一例を示すもので、車両の減速中の時刻t1に運転者が3速変速段から2速変速段へのダウンシフト指令したとき、即座に3速変速段にダウンシフトするとエンジン回転数が上限回転数を超えて過回転になるため、3速変速段において係合中の第1クラッチC1を係合解除して第1クラッチC1および第2クラッチC2の両方を係合解除状態にした上で、エンジン回転数を上昇させる。
時刻t2にエンジン回転数が上限回転数未満の許可回転数に達すると、その許可回転数を維持することで、運転者にエンジン回転数の上昇を体感させてダウンシフトが即座に実行されない違和感を解消する。そして車速の低下に伴って、時刻t3にダウンシフトを実行してもオーバーレブが発生しない状態になると、プリシフトを完了した状態から第2クラッチC2を係合して2速変速段を確立し、3速変速段→2速変速段のダウンシフトを完了する。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、本発明の変速機の骨格は実施の形態に限定されるものではない。
また図7の減速度テーブルに示す減速度閾値は一例であり、適宜設定可能である。
11 第1入力軸(入力軸)
12 第2入力軸(入力軸)
13 第1出力軸(出力軸)
C1 第1クラッチ(クラッチ)
C2 第2クラッチ(クラッチ)
E エンジン
M1 減速度検出手段
M2 ダウンシフト検出手段
M3 目標変速段判定手段
M4 過回転判定手段
M5 エンジン回転数上昇手段
M6 エンジン回転数維持手段
M7 ダウンシフト許可手段

Claims (3)

  1. エンジン(E)の駆動力がクラッチ(C1,C2)を介して入力される入力軸(11,12)と、駆動輪(W)に接続される出力軸(13)と、前記入力軸(11,12)と前記出力軸(13)との間を選択的に連結する複数のギヤ列とを備え、運転者の操作に基づく手動変速が可能な自動変速機の変速制御装置であって、
    車両の減速度を検出する減速度検出手段(M1)と、
    前記減速度検出手段(M1)により検出された減速度が所定値以上となる減速走行時に運転者のダウンシフト操作を検出するダウンシフト検出手段(M2)と、
    前記ダウンシフト検出手段(M2)により検出されたダウンシフト操作の目標変速段を判定する目標変速段判定手段(M3)と、
    前記目標変速段にダウンシフトしたときに前記エンジン(E)が過回転するか否かを判断する過回転判定手段(M4)と、
    前記過回転判定手段(M4)により前記エンジン(E)が過回転すると判定された場合に、前記クラッチ(C1,C2)を係合解除してエンジン回転数を上限回転数未満の所定回転数まで上昇させるエンジン回転数上昇手段(M5)と、
    前記エンジン回転数上昇手段(M5)によりエンジン回転数が前記所定回転数まで上昇したとき、前記過回転判定手段(M4)により前記エンジン(E)が過回転すると判定された場合に、エンジン回転数を前記所定回転数に維持するエンジン回転数維持手段(M6)と、
    前記エンジン回転数維持手段(M6)によりエンジン回転数が前記所定回転数に維持されているとき、前記過回転判定手段(M4)により前記エンジン(E)が過回転しないと判定された場合に、ダウンシフトを許可するダウンシフト許可手段(M7)と、
    を備えることを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 前記クラッチ(C1,C2)は一対のクラッチ(C1,C2)からなり、前記入力軸(11,12)は一対の入力軸(11,12)からなり、一方のクラッチ(C1,C2)の係合により一方の入力軸(11,12)がエンジン(E)に接続されて他方のクラッチ(C1,C2)の係合により他方の入力軸(11,12)がエンジン(E)に接続され、
    前記一方のクラッチ(C1,C2)を係合して前記一方の入力軸(11,12)と前記出力軸(13)との間に現変速段を確立した状態で、前記他方のクラッチ(C1,C2)を係合解除して前記他方の入力軸(11,12)と前記出力軸(13)との間に前記目標変速段をプリシフトしておき、前記一方のクラッチ(C1,C2)を係合解除して前記他方のクラッチ(C1,C2)を係合することで現変速段から前記目標変速段に変速することを特徴とする、請求項1に記載の自動変速機の変速制御装置。
  3. 前記エンジン回転数上昇手段(M5)は、前記目標変速段が高いときほど高い減速度閾値を設定し、前記減速度検出手段(M1)で検出した減速度が前記減速度閾値を超える場合にのみエンジン回転数の上昇を実行することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の自動変速機の変速制御装置。
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