JP4985032B2 - 農業用トラクタの変速制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、農業用トラクタの変速制御装置に関し、特に、煩わしい操作なしに路上走行における自動変速を可能とするものである。
農業用トラクタの変速制御装置において、路上走行用に複数段を自動変速し、いわゆるノークラッチ運転を可能とするように構成したものが、たとえば、特許文献1に記載のように、知られている。この変速制御装置は、サブシフトレバーによりH,M,Lの3段の手動切り換えが可能な副変速機構、4段の自動切り換えが可能な第2主変速機構、スイッチ操作による増減切り換えが可能な第1主変速機構等の組み合わせにより、作業用から路上走行用まで幅広い範囲の伝動ギヤ比の選択が可能である。
特開2002−13561号公報
しかしながら、上記変速制御装置は、誤操作や異常操作をした時は急発進や急制動の事態を招き、路上において走行が不安定となることがあった。また、路上走行の条件下においても、状況によっては手動変速による対応を要する場合がある。また、自動変速制御中においてクラッチを切って惰性で走っている場合、低速範囲内の状態が所定時間続いたときのみにシフトダウンすることで、クラッチを再接続したときのショックを少なくする。
この発明は、路上走行において煩わしい操作なしに自動変速を可能としつつ、安定して幅広い対応が可能な農業用トラクタの路上走行変速制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明は、走行系伝動機構として主変速装置(4,7)と副変速装置(9)を備え、副変速装置(9)の変速位置を作業走行時より路上走行時を高速位置とし、
前記主変速装置(4,7)の変速位置をエンジン回転数に応じて自動切替制御する変速調節手段(20)を備える農業用トラクタの変速制御装置であって、
自動変速制御中において実車速の低速範囲内状態が所定時間(Td)続くと1速シフトダウンを行う構成とし、さらに、シフトダウンする車速のしきい値をシフト位置により変えるように構成し
前記変速調節手段(20)には、車両の走行状態及び停車状態を検出する車速センサ(31)と、前記副変速装置(9)の変速位置を検出する副変速センサ(21)を設け、
この副変速センサ(21)により副変速装置(9)の変速位置が路上走行用の高速位置に設定されていることが検出され、且つ車速センサ(31)により車両の走行状態を検出しているときに前記エンジン回転数に応じた主変速位置(4,7)の変速位置の切替制御を行う一方、
前記副変速センサ(21)により副変速装置(9)の変速位置が路上走行用の高速位置に設定されていることが検出され、且つ車速センサ(31)により車両の停車状態を検出しているときには、変速調節手段(20)の切替制御におけるエンジン回転数に応じたシフトアップ方向の切り替えを抑制して伝動ギヤ比を保持することを特徴とする農業用トラクタの変速制御装置とする。
この発明によると、自動変速制御中においてクラッチを切って惰性で走っている場合、低速範囲内の状態が所定時間続いたときのみにしかシフトダウンさせないようにすることで、クラッチを再接続したときのショックを防止する。また、シフトダウンする車速のしきい値をシフト位置により変えることで、低速シフト位置にスムーズに移行することができる。
また、車両が走行状態にあり、かつ副変速装置が路上走行を想定した高速位置に設定されているときにはエンジン回転数に応じた主変速装置の切替制御がなされるが、該車両が停止状態にあるときはエンジン回転数が増加してもシフトアップが抑制されるため、路上走行時の停車状態においては不測の急発進を防止して安定した走行が可能となる。
上記技術思想に基づき具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ本発明に係る農業用トラクタの路上走行変速制御装置について説明する。
本発明に係る路上走行変速制御装置の適用対象となる農業用トラクタの走行伝動機構の伝動系統展開図を図1に示す。図1において、農業用トラクタの走行伝動機構は、エンジン1からの回転動力を断続するべくクラッチハウジング内に設けられた主クラッチ3から、ミッションケース内の第一主変速装置4、前後進切替装置6、第二主変速装置7、副変速装置9、差動減速部11等を介して左右の後輪13,13に変速伝動する。
第一主変速装置4は、副軸4aを介して「高」「低」の2段を油圧動作のシンクロ機構付きシフターリング4bで選択噛合するシンクロメッシュギヤ式変速装置である。その切替指令は、「U」「D」等の増減信号を指令する後述の増減スイッチ27による。前後進切替装置6は、カウンタギヤ6aを付帯した前後進用の2つのクラッチからなり、正転逆転を切り換える。第二主変速装置7は、副軸7aを介して「4速」から「1速」までの4段を油圧動作のシンクロ機構付きシフターリング7b、7bで選択噛合するシンクロメッシュギヤ式変速装置である。その選択指令は、「4速」と「3速」および「2速」と「1速」をそれぞれ選択する2つのアクチュエータ7c、7cの進退動作と対応する図示せぬ切替制御弁のソレノイド信号による。副変速装置9は、後述の手動操作用のサブシフトレバー51によって副軸9aとの間で「H」「M」「L」の3段変速するコンスタントメッシュギヤ式変速装置である。
上記構成の伝動機は、その変速ギヤの全組み合わせについて速度順に並べた図2の例のように、3段の副変速の各段について8速、すなわち、全24段の変速を行うことができる。その中の第21段位置から第24段位置までを路上走行に特定し、路上走行のための自動変速制御を適用する。
つぎに、路上走行用の自動変速制御について説明する。路上走行用の自動変速制御のための演算処理部入出力系統図を図3に示す。図3において、変速調節手段としてのコントローラ20は、入力信号を受けるための各種のスイッチ、センサ等と接続し、また、制御指令等によって制御動作する走行系の制御機器等と接続する。
詳細には、入力側信号として、副変速センサ21による副変速のレバー位置(H、M、L)、自動変速「入」スイッチ23による路上走行時の自動変速機能の選択の有無、リバーサ「F」「R」スイッチ24による前後進の方向選択、主クラッチペダルスイッチ26によるペダル踏操作の有無、「UP」「DN」変速スイッチ27による第一主変速の増減切替選択、路上走行−作業スイッチ29によるモード区分、車速センサ31による走行速度、エンジン回転センサ33によるエンジン回転数、スロットル開度センサ34によるスロットル開度、主変速1〜4速位置感知センサ36a、36b、36c、36dによる主変速1〜4速位置の選択状態、変速モードスイッチ37によるノーマル、パワー、エコノミの選択、その他の入力信号を受ける。また、出力側指令として、警告ランプ41への警告信号、ランプへ43の表示信号、前進・後進用ソレノイド44a,44bへの励磁信号、主変速1〜4速ソレノイド46a,46b,46c,46dへの励磁信号、チェッカ接続用カプラ47への入出力指令、その他の制御機器への制御信号を出力する。
つぎに、路上走行用の自動変速制御の具体例(1)を説明する。路上走行用の自動変速制御は、4WD切換等が「走行」に選択され、副変速装置9のサブシフトレバーが「H」速、エンジン1が所定の基準回転数以上である場合に1速シフトアップするべく自動変速処理することを前提とする。本発明においては、この自動変速制御に加えて、さらに、車速センサ31により停車のときはシフトアップを抑制するべく調節処理部を構成する。エンジンの基準回転数は走行に適合する範囲の下限値(例えば、2500rpm)である。なお、停車は、車速センサによる速度0の信号として、走行停止および不感帯(約0.5km/h以下の微速)の範囲内と対応する。
この場合の制御処理は、図4の路上走行用の自動変速制御のフローチャート(1)に示すように、ステップ1(S1と表示する。以下同様)で各センサ、スイッチ類を読み込み、これをS2、S3の逐次判定により自動変速制御においてエンジンが基準回転数以上になるまで繰り返す。自動変速制御においてエンジンが基準回転数以上になると、S4で車速をチェックする。速度0の場合はS5で現在のシフト位置を継続し、速度0でない場合、すなわち、微速を越える走行中の場合はS6で1速シフトアップする。
このように調節処理することにより、路上走行中は、自動変速によりエンジン1の回転数と対応して所定のギヤ比を選択し、その伝動ギヤ比の変速指令を出力することによって自動進段制御し、また、停車時においては、車速センサ31の車速信号によって停車状態を検出してその検出信号により変速指令を抑制して伝動ギヤ比を保持する。したがって、路上走行変速制御装置は、路上走行時の自動変速制御に際し、停車状態においては、エンジン回転数が増加しても変速指令が抑制されて伝動ギヤ比が保持されるので、不測の急発進を防止して安定した走行が可能となる。
つぎに、路上走行用の自動変速制御の具体例(2)を説明する。ここに説明する路上走行用の自動変速制御は、前記自動変速を前提として、さらに、クラッチ「切」および速度0のときは路上走行のための最低変速位置である1速にシフトするべく構成する。
この場合の制御処理は、図5の路上走行用の自動変速制御のフローチャート(2)に示すように、S1で各センサ、スイッチ類を読み込み、これをS2からS4の逐次判定により自動変速制御においてクラッチ「切」かつ車速0になるまで繰り返す。この条件が満たされると、S5で1速にギヤシフトを指令する。
このように調節処理することにより、クラッチ操作がなされ、かつ、機体が停車すると、最も低速のギヤ比の変速指令が出力されるので、停止後の次の発進時のためのギヤ比を準備する一方で、走行中のクラッチ操作による不適合なギヤシフトを回避することができる。
つぎに、路上走行用の自動変速制御の具体例(3)を説明する。ここに説明する路上走行用の自動変速制御は、前記自動変速を前提として、さらに、所定時間Td(例えば1秒)にわたりエンジンのアイドリングを僅かに超える程度の低速の所定回転数(例えば1000rpm)以下のときは1速シフトダウンするように構成する。
この場合の具体的な制御処理は、図6の路上走行用の自動変速制御のフローチャート(3)に示すように、S1で各センサ、スイッチ類を読み込み、これをS2からS4の逐次判定により自動変速制御においてエンジンがアイドリング近辺の所定回転数以下および略1秒以下の所定時間Tdが経過するまで繰り返す。この条件が満たされると、S5で1速シフトダウンする。
このように調節処理することにより、自動シフトアップによって主変速が高いシフト位置になり、アイドリングまでアクセルを緩めてもオペレータが思っているよりも速い速度になるという事態を回避して安定した運転が可能となる。また、時間の経過でシフトダウンさせることにより、次回アクセルを踏み込んだ際に素早く加速することができる。
その他、必要により、S4で所定時間Tdが経過していない場合は、S6でアクセル操作をチェックし、「開」操作した場合に限り、S7で所定時間Tdのカウントをリセットするように構成することが効果的である。この場合は、アクセルを踏み込むことにより、シフトダウンすることなく素早く車速を上げることができる。したがって、負荷が大きい場合において、アクセルを踏み込んでもエンジン回転が上がらずに1000回転を切った状態が所定時間Td以上継続して自動シフトダウンするという事態を回避することができる。
さらに、S3のエンジン回転数のチェックに代えて車速についてのチェックとし、例えば、実車速1km/h以下の低速範囲内の状態が所定時間継続した時に1速シフトダウンするように構成することが効果的である。このように実車速に基づいて制御処理することにより、クラッチを切って惰性で走っている場合に車速が十分に落ちない間はシフトダウンしないので、惰性でかなり速い速度で走行している途中でクラッチを再接続しても、エンジンブレーキは軽くて済み、ショックの少ない安定した走行が可能となる。
この場合において、自動シフトダウンの基準となる車速を主変速の変速位置により変更、すなわち、シフトダウンする車速のしきい値をシフト位置により変えるように構成することにより、低速シフト位置にスムーズに移行することができる。たとえば、主変速が4段構成の場合では、シフトダウンの条件車速をシフト位置により、2.0km/h(4速→3速)、1.5km/h(3速→2速)、1.0km/h(2速→1速)とする。
そして、図7の所定条件でシフトダウン処理をするギヤ線図(1)のように、上記所定条件で所定時間Tdが経過するごとに繰り返してシフトダウン処理をするように構成すれば、1速シフトダウンしただけでは車速がまだ十分に遅くない場合にも対応することができる。この場合、十分安全な変速位置まで自動変速されるので、安全性が向上するとともに、次回の加速時に十分な加速(トルク)を得ることができる。
また、アクセルを緩めている時間が長い時は車速を落としたい時であることから、図8の所定条件でシフトダウン処理をするギヤ線図(2)のように、シフトダウンの都度、次第に経過時間を短くするように構成することが効果的である。このように構成することにより、アクセルを緩めている時間が延びるほど、より低速のシフト位置に素早くシフトダウンすることができる。
具体的には、1回目のシフトダウン時は、Td1=1(sec)、2回目のシフトダウン時は、Td2=0.5(sec)、3回目のシフトダウン時は、Td3=0.25(sec)のように、時間を逐次半減させるように処理する。
つぎに、路上走行用の自動変速制御におけるアクセル開度センサの故障対応処理を説明する。アクセル開度センサの故障時に自動変速制御を継続した場合には、アクセル開度に応じた理想の制御が行われなくなるので、十分な性能が発揮できなくなり、使い勝手(フィーリング等)が悪くなる可能性がある。このような事態を回避するために、アクセル開度センサの故障(断線、5Vショート)時は、自動変速を禁止すると同時に、モニタランプ等によってオペレータに報知するように構成することが効果的である。
具体的には、図9のアクセル開度センサの故障対応処理のフローチャートに示すように、S1で各センサ、スイッチ類を読み込み、これをS2、S3の逐次判定により、自動変速制御においてアクセル開度センサの故障が検出されるまで繰り返す。この条件が満たされると、S4で自動変速出力禁止および警告モニタランプ出力オンを処理する。
このように調節処理することにより、安全性を大前提とする走行関係の制御において、十分な機能が発揮できないときは、即制御を中止し、放置することで安全を確保することができる。
つぎに、路上走行用の自動変速制御の他の具体例として走行負荷が大きい場合の制御処理について説明する。走行負荷が大きい場合の制御処理のフローチャートを図10に示す。図10において、S1で各センサ、スイッチ類を読み込み、これをS2からS6の逐次判定により、自動変速制御において主変速が4速(最高速)で、アクセルを全開操作した時に、エンジンが所定回転数(たとえば1500rpm)以下でその状態が規定時間Tkd継続するまで繰り返す。この条件が満たされると、S7で1速シフトダウンする。
上記のようにS3において4速(最高速)に限定するのは、トラクタのギヤ比では4速ぐらいでしか必要ないと思われるからである。このように構成することにより、アクセルを踏み込んでも思うような加速が得られない場合、例えば、上り坂の場合に自動的にシフトダウンされるので便利である。
また、別の処理構成として、主変速が4速(最高速)でアクセルを全開に操作した時に、エンジン回転の変化率(上昇)が一定の変化率以下の時に、主変速を1速シフトダウンするように構成する場合、および、主変速が4速(最高速)でアクセルを全開に操作した時に、車速センサの検出値により検出される加速度が一定の加速度以下の時に主変速を1速シフトダウンするように構成する場合についても、上記同様の効果を得ることができる。
つぎに、自動変速制御におけるシフトアップの制御について説明する。従来の自動シフト条件は、エンジン回転数が一定値(例えば、2500回転)になったときであったため、シフトアップ後のエンジン回転が変速前後のギヤ比関係によりバラバラであった。この問題を解消するべく、シフトアップ制御を車速対応とすることが効果的である。
具体的には、自動変速制御におけるシフトアップ制御の変速特性図(1)を図11に示す。このシフトアップ処理は、車速センサから得られる検出車速により、現在シフト位置での車速が、1速以上のシフト位置でエンジン回転数が1300回転の理論車速以上とすることを条件とする。
詳細には、エンジンが1300回転の時の車両走行速度を、ギヤ比別に、V2(2速の場合)、V3(3速の場合)、V4(4速の場合)とすると、各車速と対応して、1速→2速(V2の時)、2速→3速(V3の時)、3速→4速(V4の時)にシフトアップする。
このように構成することにより、次のシフトアップ位置でのエンジン回転が一定(1300回転付近)となるので、シフトアップ時の速度の急変を抑えて安定して走行することができる。
つぎに、シフトアップするべきエンジン回転数をアクセル開度に応じて変更して自動変速制御する例について説明する。この自動変速制御におけるシフトアップ制御の変速特性図(2)を図12に示す。たとえば、アクセル開度に応じてエンジン回転数を、1700回転(100%の時)、1300回転(80%の時)とする。たとえば、上記回転数と対応する2速における速度をV2a(1700回転の時)、V2b(1300回転の時)とすると、アクセル開度に応じてV2a(100%の時)、V2b(80%の時)の車速において1速→2速のシフトアップを行う。
このように構成することにより、アクセルの開度に応じてシフトアップのタイミングが調整されるので、オペレータの意図に沿った走行フィーリングを得ることができる。たとえば、アクセルを一杯に踏み込んだときは、そのままのシフト位置で踏み込みの浅い場合より高回転域まで引っ張って素早く加速するようにすることができる。
この場合においては、上述のシフトアップ制御を含め、マイコンチェッカ等を用いてシフトアップ制御の基準となる基準回転数を変更できるように構成することが効果的である。すなわち、変速タイミングをもっと遅く、或いはもっと早くというように、マイコンチェッカを用いてオペレータに合わせた変更調節が可能となる。
つぎに、基準となるエンジン回転数の変更を切替スイッチにより選択して自動変速制御する例について説明する。この自動変速制御におけるシフトアップ制御の変速特性図(3)を図13に示す。たとえば、ノーマル、パワー、エコノミー等の複数モードから任意に選択しうるモード選択スイッチ37を準備し、このモード選択スイッチ37の切替によって変速タイミングをスライドさせることができる。
具体的には、モード選択スイッチ37の選択ポジションと対応して3種類のエンジン基準回転、すなわち、1300〜1700(ノーマル)、1500〜1900(パワー)、1299〜1600(エコノミー)を設定しておくことにより、この中からモード選択スイッチのポジション選択によって好みの加速モードの変速が可能となる。
つぎに、自動変速の適用の有無を選択する方法について説明する。サブシフトレバーのグリップ部の斜視図を図14に示す。図14において、副変速のギヤ比を選択するサブシフトレバー51のグリップ部には、主変速増減スイッチ27a,27bと自動変速スイッチ23を取り付ける。主変速増減スイッチ27a,27bは、第一主変速4の増減の選択を入力するための主変速切替スイッチである。自動変速スイッチ23は自動変速の適用の有無を入力するための選択スイッチである。自動変速機能は、路上走行のための高速領域で車速に応じて第二主変速7のギヤ比を切替制御する。
自動変速スイッチ23の操作により自動変速のオンまたはオフが指令されると、自動変速または手動変速により伝動機が変速制御される。この自動変速のオンとオフの選択は、サブシフトレバー51の操作とともに迅速に操作できるので、自動変速走行中でもアユミでH速を使用する時は一時的に手動変速を使用する例のように、状況に対応した走行制御を木目細かく選択することができる。
つぎに、自動変速の適用の有無を選択するための別の方法について説明する。自動変速ポジションを設けたサブシフトレバーのシフトパターンを図15に示す。図15において、サブシフトレバー51をガイドするシフトパターン56には略h字状に3つのポジション「L」,「M」,「H」を配置する。路上走行のための「H」ポジションについては、近接して分岐する2つのシフトポジション57a,57bを形成し、自動変速制御を適用するポジション57aと適用しないポジション57bとを形成する。両ポジションは、いずれも「H」速のギヤ比であるが、自動変速制御を適用するポジション57aには、サブシフトレバー51の投入を検出すると自動変速信号を出力するスイッチ23を設ける。
このようにシフトパターンを構成することにより、サブシフトレバー51の投入ポジション57a,57bに応じて自動変速制御の適用が決定されるので、サブシフトレバーをシフト操作することにより、自動変速制御の適用を選択することができる。
本発明に係る路上走行変速制御装置の適用対象となる農業用トラクタの走行伝動機構の伝動系統展開図 図1の伝動機の変速ギヤの全組み合わせについて速度順に並べた例 路上走行用の自動変速制御のための演算処理部入出力系統図 路上走行用の自動変速制御のフローチャート(1) 路上走行用の自動変速制御のフローチャート(2) 路上走行用の自動変速制御のフローチャート(3) 所定条件によりシフトダウン処理する場合のギヤ線図(1) 所定条件によりシフトダウン処理する場合のギヤ線図(2) アクセル開度センサの故障対応処理のフローチャート 走行負荷が大きい場合の制御処理のフローチャート 自動変速制御におけるシフトアップ制御の変速特性図(1) 自動変速制御におけるシフトアップ制御の変速特性図(2) 自動変速制御におけるシフトアップ制御の変速特性図(3) サブシフトレバーのグリップ部の斜視図 自動変速ポジションを設けたサブシフトレバーのシフトパターン図
Td 所定時間
3 主クラッチ
4 第一主変速装置
7 第二主変速装置
9 副変速装置
20 コントローラ(変速制御手段)
21 副変速センサ
23 自動変速スイッチ
26 主クラッチペダルスイッチ
27a,27b 主変速増減スイッチ
27 変速スイッチ
31 車速センサ
33 エンジン回転センサ
34 スロットル開度センサ
37 変速モードスイッチ
51 サブシフトレバー
56 シフトパターン

Claims (1)

  1. 走行系伝動機構として主変速装置(4,7)と副変速装置(9)を備え、副変速装置(9)の変速位置を作業走行時より路上走行時を高速位置とし、
    前記主変速装置(4,7)の変速位置をエンジン回転数に応じて自動切替制御する変速調節手段(20)を備える農業用トラクタの変速制御装置であって、
    自動変速制御中において実車速の低速範囲内状態が所定時間(Td)続くと1速シフトダウンを行う構成とし、さらに、シフトダウンする車速のしきい値をシフト位置により変えるように構成し
    前記変速調節手段(20)には、車両の走行状態及び停車状態を検出する車速センサ(31)と、前記副変速装置(9)の変速位置を検出する副変速センサ(21)を設け、
    この副変速センサ(21)により副変速装置(9)の変速位置が路上走行用の高速位置に設定されていることが検出され、且つ車速センサ(31)により車両の走行状態を検出しているときに前記エンジン回転数に応じた主変速位置(4,7)の変速位置の切替制御を行う一方、
    前記副変速センサ(21)により副変速装置(9)の変速位置が路上走行用の高速位置に設定されていることが検出され、且つ車速センサ(31)により車両の停車状態を検出しているときには、変速調節手段(20)の切替制御におけるエンジン回転数に応じたシフトアップ方向の切り替えを抑制して伝動ギヤ比を保持することを特徴とする農業用トラクタの変速制御装置。
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