JP2016056124A - ノンシアン金化合物 - Google Patents

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龍一 入波平
Ryuichi Niyuuhahei
龍一 入波平
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Abstract

【課題】無電解及び電解めっき液の金供給源として有用なシアンを含まないノンシアン金化合物の提供。
【解決手段】塩化第一金、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩および2−メルカプトベンゾチアゾール類を水溶液中に懸濁後、不活性ガスの存在下、pH7.0〜13.5、温度10〜90℃の条件にて反応させ、反応終了後、析出した結晶をベンゼンにてカラム精製する、一般式(1)で表される金イオンに2−メルカプトベンゾチアゾール類を配位させてなるノンシアン金化合物の白色粉末状結晶。

(1)(R〜RはH、ハロゲン原子、−CH、−OCH又は、−NO
【選択図】なし

Description

本発明は、電子部品等への電解めっき及び無電解めっきの原料として用いられるシアンを含まないノンシアン金化合物に関する。
従来、一般に電解めっき、無電解めっき法で用いられる金めっき用金化合物としては、NaAu(CN)(シアン化第一金ナトリウム)、NaAu(CN)(シアン化第二金ナトリウム)、KAu(CN)(シアン化第一金カリウム)、KAu(CN)(シアン化第二金カリウム)及びNH4Au(CN)(シアン化第一金アンモニウム)等のアルカリ金属のシアン化金塩やシアン化金アンモニウム塩が用いられている。
これらシアン化金化合物の中でも溶解度の関係で金めっき液用としては、シアン化第一金カリウムが多用されている。
しかし、シアン化第一金カリウム等のシアン系金化合物は毒性が強いことから作業安全、排水処理の観点から好ましくないという問題がある。また、シアン系金めっき液を使用した場合、めっき液中に存在するシアンイオンが各種金めっき反応に影響を及ぼす可能性がある。
金めっき浴中へ配合するシアン化カリウムの添加量を減らす手段として例えば、シアン化第一金カリウムを使用して金めっき液を調製する際に通常使用されるクエン酸カリウムとクエン酸の粉末を混合することによって粉末状のクエン酸酸性カリウム塩を生産し、これに水を加えた粉末状シアン化第一金カリウムと混合し、シアン化第一金カリウムとクエン酸酸性カリウムとの混合結晶とされるクエン酸金カリウムを製造し、得られたクエン酸金カリウムである金化合物を金めっき液の金化合物として使用することが知られている(例えば、特許文献1)。
また、塩化第二金溶液を80〜85℃に維持し、これにクエン酸カリウム溶液を滴下し、さらにエチレンジアミン四酢酸溶液を添加し、残りのクエン酸カリウム溶液とマロノ二トリル溶液を滴下し溶液のpHを8〜9に調製して合成反応を終了後、冷却して得られた白色沈殿をろ過、乾燥し、めっき用クエン酸金カリウムの製造方法も知られている(例えば、特許文献2)。
しかしながら、これらクエン酸金カリウムを用いた金めっき液は、金めっき特性で従来のシアン化第一金カリウムに劣っていたり、大量製造が困難であったりと満足されるものではなかった。
CN101781784 A 公報 CN101172946 B 公報
本発明は、無電解及び電解めっき液の金供給源として利用可能なシアンを含まない金化合物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するためシアンを含まないノンシアン金化合物について鋭意検討を行なった結果、塩化金酸から合成される塩化第一金、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩および2−メルカプトベンゾチアゾール類を水溶液中に懸濁後、アルゴンガス又は窒素ガス等の不活性ガスの存在下、pH7.0〜13.5、温度10℃〜90℃の条件にて反応させ、反応終了後、析出した結晶をベンゼンにてカラム精製することにより得られた白色粉末状結晶は、シアンを含まない金化合物である。この金化合物は、金めっき液の金供給源として、利用出来る可能性があり、めっき浴中にシアンイオンが全く含まれないことを知見し本発明に到達した。
すなわち、本発明は、以下の内容をその発明の要旨とするものである。
(1)塩化第一金、アルカリ金属塩化物および2−メルカプトベンゾチアゾール類を不活性ガスの存在下pH7.0〜13.5に調整した水溶液中で反応させることを特徴とする金イオンに2−メルカプトベンゾチアゾール類が配位した下記一般式(1)で表される金めっき用ノンシアン金化合物。






一般式(1)
(1)

(式中、R〜Rは、水素原子、ハロゲン原子、−CH、−OCH、−NOである)
本発明の金めっき用ノンシアン金化合物の製造方法によれば一般式(1)で表されるシアンを含まない金化合物を高収率で得ることができる。上記のノンシアン金化合物を無電解及び電解めっき法の金めっき浴の金源として使用すると、めっき浴中に全くシアンイオンを含まないので作業時の危険性が大幅に改善される。また、排液にシアンイオンを全く含まれない為、環境負荷の少ない金めっき液の作製が可能であるのでその工業的利用価値大である。
以下、本発明の金めっき用ノンシアン金化合物の製造方法について詳細に説明する。
本発明において用いられる塩化第一金を製造する方法としては、金を王水にて溶解し、加熱濃縮後、加熱したまま塩酸を添加して脱硝酸をする。その後、濃縮して塩化金酸を得る。これを高真空中の条件下で100℃に加熱し、完全に水分を除去後、160℃以上加熱して分解させる事により製造する。
上記の方法により得られた淡黄色結晶の塩化第一金を純水に添加して攪拌する。そこに、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩と2−メルカプトベンゾチアゾール類を加え攪拌して混合液とする。
上記の2−メルカプトベンゾチアゾール類としては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、5−メチル−2−メルカプトベンゾチアゾール、5−ニトロ−2−メルカプトベンゾチアゾールおよび6−エトキシ−2−メルカプトベンゾチアゾール等が挙げられる。
この混合液に窒素ガス又はアルゴンガスなどの不活性ガスをバブリングしながら水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を添加してpHを7.0〜13.5に調整する。更に不活性ガスのバブリングおよび攪拌を継続しながら反応系を10℃〜90℃好ましくは75℃〜90℃に数時間保ち反応を促進する。
結晶が析出したら反応系を30℃以下に冷却し、濾別して析出した結晶を得る。得られた結晶は120℃以下で乾燥する。次いで、結晶をベンゼンにて溶解し、カラムにて分離後、真空濃縮にて結晶を析出させることにより精製を行なう。更に精製した結晶を120℃以下で乾燥してノンシアン金化合物の結晶を得る。
本発明のノンシアン金化合物の生成反応は、下記反応式によって進行するものと考えられる。

上記の方法で2−メルカプトベンゾチアゾール類として2−メルカプトベンゾチアゾールを用いて合成して得られた白色結晶を成分分析した結果、理論値と略一致する Au:54.1%(計算値:54.23%)、C:23.0%(計算値:23.15%)、N:3.7%(計算値:3.86%)、S:17.5%(計算値:17.66%)であった。また、全シアン濃度の測定結果は0.00%であり、検出されなかった。したがって、本発明のノンシアン金化合物は、上記一般式(1)で表される結晶であることを確認した。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
塩化金酸四水和物250.0gを高真空中の条件下で100℃に加熱し、完全に水分を除去する。次いで、間接加熱にて160℃〜180℃を保ちながら結晶化するまで分解を促進して反応を進める。反応終了後、冷却して淡黄色結晶の塩化第一金118.8gを得た。
得られた塩化第一金100.0gに純水1000mlを添加して攪拌する。そこに、塩化ナトリウム30.2gと2−メルカプトベンゾチアゾール75.6gを加え、窒素ガスをバブリングする。次いで、水酸化ナトリウム溶液を添加してpH11.5に調整する。この時、窒素ガスのバブリングおよび攪拌を継続する。pH調整後の反応系を80℃にし、窒素ガスのバブリングおよび攪拌を継続したまま8時間保ち反応を促進する。
反応終了後、反応系を30℃以下に冷却する。次いで、析出した結晶を濾過、純水で洗浄した後、100℃で乾燥する。得られた結晶をベンゼンで溶解し、ベンゼンとヘキサンの混合溶媒を展開溶媒としてカラムにて分離する。分離したベンゼンとヘキサンの混合溶媒を真空濃縮した後、100℃で乾燥する事により、62.2gの白色粉末状のノンシアン金化合物結晶を得た。
得られたノンシアン金化合物結晶の分析結果は下記の如くであった。
Au:54.1%(計算値:54.23%)、C:23.0%(計算値:23.15%)、N:3.7%(計算値:3.86%)、S:17.5%(計算値:17.66%)
塩化金酸四水和物200.0gを高真空中の条件下で100℃に加熱し、完全に水分を除去する。次いで、間接加熱にて160℃〜180℃を保ちながら結晶化するまで分解を促進して反応を進める。反応終了後、冷却して淡黄色結晶の塩化第一金90.8gを得た。
得られた塩化第一金80.0gに純水800mlを添加して攪拌する。そこに、塩化カリウム30.8gと2−メルカプトベンゾチアゾール60.5gを加え、窒素ガスをバブリングする。次いで、水酸化カリウム溶液を添加してpH11.5に調整する。この時、窒素ガスのバブリングおよび攪拌を継続する。pH調整後の反応系を80℃にし、窒素ガスのバブリングおよび攪拌を継続したまま8時間保ち反応を促進する。
反応終了後、反応系を30℃以下に冷却する。次いで、析出した結晶を濾過、純水で洗浄した後、100℃で乾燥する。得られた結晶をベンゼンで溶解し、ベンゼンとヘキサンの混合溶媒を展開溶媒としてカラムにて分離する。分離したベンゼンとヘキサンの混合溶媒を真空濃縮した後、100℃で乾燥する事により、47.1gの白色粉末状のノンシアン金化合物結晶を得た。
得られたノンシアン金化合物結晶の分析結果は下記の如くであった。
Au:54.0%(計算値:54.23%)、C:23.0%(計算値:23.15%)、N:3.6%(計算値:3.86%)、S:17.5%(計算値:17.66%)
実施例1及び実施例2で得られたノンシアン金化合物を用い、金として50g/Lの水溶液を調整し、フリーシアンメーターにより水溶液中のフリ−シアン濃度を測定した。また、結晶中の全シアン濃度も併せて測定した。その結果を表1に示す。
一方、比較のため市販品のシアン化金カリウムを用い、金として50g/Lの水溶液を調整し、フリーシアンメーターにより水溶液中のフリ−シアン濃度を測定した。また、結晶中の全シアン濃度も併せて測定した。その結果を表1に示す。
結晶中の全シアン濃度を測定した結果、実施例1及び実施例2のノンシアン金化合物を用いた場合、定量下限値(0.1ppm)以下の全シアン濃度であった。シアン化金カリウムを使用した場合、全シアン濃度値は17.9%であった。
また、金水溶液中のフリ−シアン濃度を測定した結果、実施例1及び実施例2のノンシアン金化合物を用いた場合、定量下限値(0.1ppm)以下のフリ−シアン濃度であった。シアン化金カリウムを使用した場合、フリ−シアン濃度値は0.3ppmであった。本発明のノンシアン金化合物を使用した場合、シアンを全く含まないことを確認した。





Claims (2)

  1. 下記の一般式(1)
    (1)

    (式中、R〜Rは、水素原子、ハロゲン原子、−CH、−OCH、−NOである)

    で表される金イオンに2−メルカプトベンゾチアゾール類を配位させてなるノンシアン金化合物。
  2. 2−メルカプトベンゾチアゾール類が2−メルカプトベンゾチアゾールである請求項1に記載のノンシアン金化合物。









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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016098195A (ja) * 2014-11-20 2016-05-30 小島化学薬品株式会社 ノンシアン金化合物の新規製造方法

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