JP2016055654A - 収納ボックス付き車体前部構造 - Google Patents
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また、車体前部の格納空間には、収納ボックスの下方にバッテリが取り付けられている
(例えば、特許文献1参照。)。
このため、ボックス本体の内部に収納物を収納する作業や、ボックス本体の内部から収納物を取り出す作業に手間がかかることが考えられる。
よって、従来技術の収納ボックスのように、ボックス本体からリッドを開ける際に、リッドをボックス本体から完全に外して作業エリアに置く必要がない。これにより、リッドを手間をかけないで開閉できるので、ボックス本体への収納作業や、ボックス本体からの取出作業を容易におこなうことができる。
ここで、フロントサイドフレームやホイールハウスは車体前部の一部を構成する剛性の高い部材である。剛性の高いフロントサイドフレームの上部や、ホイールハウスの取付部に収納ボックスを固定することにより、収納ボックスを安定させた状態に支持することができる。
ここで、格納部において、収納ボックスの下方にバッテリが設けられることが考えられる。このため、バッテリを保守・点検(メンテナンス)する際に、収納ボックスを格納部から取り出す必要がある。
そこで、請求項4において、ボックス本体の座部を同一面状に配置するようにした。よって、収納ボックスを格納部から取り出した後、複数の座部を作業エリアに置くだけで収納ボックスを安定させた状態に保つことができる。これにより、バッテリの保守・点検(メンテナンス)を手間をかけないで容易におこなうことができる。
収納した幌をベルトで固定することにより、車両の走行中の振動で収納した幌が破損することを防ぐことができる。
これにより、収納ボックスの収納性(収納能力)を高めることができる。
これにより、取手部に手をかけてリッドを開閉する際に、取手部に作用する力でリッドが変形することを防止でき、リッドを安定させた状態で円滑に開閉できる。
これにより、フードに上方から荷重が入力した場合に、フードを好適に変形させて荷重を良好に吸収できる。
図1に示すように、車体前部構造10は、車室13の車体前方に格納部15を備えた車体前部12と、車体前部12の格納部15に格納された収納ボックス20と、収納ボックス20を格納部15に固定する締結手段30(図6参照)とを含む。
この車体前部構造10でオープンカー(車両)Veの前部が構成されている。オープンカーVeは、ルーフに着脱可能な幌(以下、ソフトトップという)18(図11(a)参照)を備えている。なお、図11(a)のソフトトップ18は折り畳まれた状態を示す。
フード56の左後端部56aが左アッパメンバ48の後端部48aに左側のフードヒンジ57を介して回動自在に連結されている。同様に、フード56の右後端部56bが右アッパメンバ49の後端部49aに右側のフードヒンジ57を介して回動自在に連結されている。
よって、フード56が開かれた状態において、フード56の前端部56cが、フロントグリル45の上部45aやバルクヘッド43のクロスメンバ44より上方に持ち上げられた位置に配置される。
すなわち、格納部15はバルクヘッド43および車室13(具体的には、ダッシュボード55)間に形成されている。
格納空間17の右側部側下方にバッテリ19(図1参照)が格納され、格納空間17の略全域に収納ボックス20が格納されている。
左壁部63の上端部および右壁部64の上端部にそれぞれバックル67が設けられている。
一方、左側のバックル67がリッド22の左端部22aから外され、右側のバックル67がリッド22の右端部22bから外されることにより、リッド22の保持が解除される。よって、リッド22が複数のリッドヒンジ23を介して開けられる。
左右のバックル67は、通常使用されているバックルである。
左壁部63は、左ホイールハウス51の取付部51aに載置可能な傾斜部63aを有する。左ホイールハウス51の取付部51aは、左フロントサイドフレーム41の上部41aより上方に配置されている。
受け部37は、弾性変形可能な板材から形成され、ベース38に係止される一対の脚部76と、一対の脚部76に連結されたねじ部77とを有する。ねじ部77のねじ孔77aは、ベース38の差込孔38aの下方に配置されている。
これにより、左フロントサイドフレーム41の上部41a(詳しくは、ベース38)に底部65の左端部65aが第1クランプ部材31で取り付けられる。
左ホイールハウス51の取付部51a(詳しくは、ベース38)に左壁部63の傾斜部63aが第2クランプ部材32で取り付けられる。
また、右フロントサイドフレーム42の上部42a(詳しくは、ベース38)に底部65の右端部65bが第3クランプ部材33で取り付けられる。
さらに、右フロントサイドフレーム42の上部42a(詳しくは、ベース38)に底部65の右端部65bが第4クランプ部材34で取り付けられる。
一方、第1クランプ部材31〜第4クランプ部材34のリング75(図6参照)を手で逆方向に回すだけで、左フロントサイドフレーム41の上部41a、左ホイールハウス51の取付部51a、および右フロントサイドフレーム42の上部42aから収納ボックス20を外すことができる。
このように、収納ボックス20をスパナなどの取付工具を用いることなく、収納ボックス20を簡単に着脱することができる。
よって、左フロントサイドフレーム41の上部41a、左ホイールハウス51の取付部51a、および右フロントサイドフレーム42の上部42aに収納ボックス20が固定されることにより、収納ボックス20が安定した状態に支持される。
これにより、部品点数を減らすことができ、構成の簡素化を図ることができる。
このため、バッテリ19を保守・点検(メンテナンス)する際に、収納ボックス20を格納部15から取り出す必要がある。
そこで、ボックス本体21の底部65に複数の座部82(図8参照)を設け、複数の座部82を同一面(面一)となるように下方へ向けて突出させた。
下膨出部81の内部に、内部空間27の下内部空間29が形成されている。
これにより、バッテリ19(図1参照)の保守・点検(メンテナンス)を手間をかけないで容易におこなうことができる。
この状態で、載せ部83に中蓋24が載せられ、中蓋24で下内部空間29から上内部空間28が仕切られる。中蓋24に幌製のソフトトップ18(図11参照)が折り畳まれた状態で載せられることにより、上内部空間28にソフトトップ18が収納される。
前ストライカ25は、中蓋24の上方に突出されている。また、前ストライカ25と同様に、後載せ部83bの車幅方向中央に後ストライカ25がナット104・カラー105(図示せず)で固定されている。後ストライカ25は、中蓋24の上方に突出されている。
これにより、オープンカーVe(図1参照)の走行中の振動で、上内部空間28に収納されたソフトトップ18が破損することを締結ベルト26で防ぐことができる。
このように、内部空間27を中蓋24で上内部空間28および下内部空間29に仕切ることにより、内部空間27を効率よく利用することができ、収納ボックス20の収納性(収納能力)が高められる。
以下、中央61cのリッドヒンジ23を代表例として、リッドヒンジ23の構成を図12、図13に基づいて説明する。
この状態で、リッド22は複数のリッドヒンジ23を軸にして移動することにより、ボックス本体21から車体前方側に開かれる。ボックス本体21から開かれたリッド22は、バルクヘッド43のクロスメンバ44(図1参照)にフロントグリル45の上部45aを介して載せられる。
リッド22がクロスメンバ44に載せられることにより、リッド22がクロスメンバ44で略水平状態に保たれる。
このリッド22は、車体後方側が下方へ向けて凹まされたリッド後部94と、複数のリッドヒンジ23の反対側(すなわち、リッド22の後端部)22eの表面に形成された取手部95と、複数のリッドヒンジ23側の裏面に形成された補強用のリブ96と、取手部95からリッドヒンジ23側に延びる剛性部97とを有する。
取手部95に手をかけることにより、リッド22を複数のリッドヒンジ23を軸にして開閉させることができる。
取扱い方法の説明としては、例えば、ボックス本体21の上内部空間28に幌製のソフトトップ18(図11(a)参照)を折り畳んだ状態で収納し、収納したソフトトップ18を締結ベルト26(図11(a)参照)で固定するなどの内容が示される。
左剛性部97aおよび右剛性部97bは、取手部95から左右端61b,61dのリッドヒンジ23に向けて徐々に広がるように略V字状に形成されている。
剛性部97が略V字状に形成されることにより、取手部95および左端61bのリッドヒンジ23間が左剛性部97aで補強され、かつ、取手部95および右端61dのリッドヒンジ23間が右剛性部97bで補強される。
さらに、リッド22の取手部95側の部位22gに、説明ラベルの貼付面を確保することができる。
これにより、フード56に上方から荷重F1が入力した場合に、フード56を好適に変形させて荷重F1を良好に吸収できる。
例えば、前記実施例では、収納ボックス20に複数のリッドヒンジ23として3個のリッドヒンジ23を備えた例について説明したが、これに限らないで、2個あるいは3個以上のリッドヒンジ23を備えることも可能である。
この場合、ボックス本体21から開かれたリッド22をクロスメンバ44に直接載せることができる。
10 車体前部構造(収納ボックス付き車体前部構造)
13 車室
15 格納部
18 ソフトトップ(幌)
20 収納ボックス
21 ボックス本体
22 リッド
23 リッドヒンジ
24 中蓋
26 締結ベルト(ベルト)
27 内部空間
28 上内部空間
29 下内部空間
31〜34 第1〜第4のクランプ部材(クランプ部材)
41,42 左右のフロントサイドフレーム(フロントサイドフレーム)
41a,42a 左右のフロントサイドフレームの上部
43 バルクヘッド
44 クロスメンバ(バルクヘッドの上部)
51 左ホイールハウス(ホイールハウス)
51a 左ホイールハウスの取付部
56 フード
61 ボックス本体の前壁部
61a 前壁部の上端部(ボックス本体のうち車体前方側の部位)
65 ボックス本体の底部
82 座部
94 リッド後部
95 取手部
97 剛性部
S1 クリアランス
Claims (8)
- 車室の車体前方にバルクヘッドが設けられ、該バルクヘッドおよび前記車室間に格納部が形成され、該格納部を覆うフードが前記車室側に開閉自在に連結され、前記格納部に収納ボックスが格納される収納ボックス付き車体前部構造において、
収納ボックスは、
前記格納部で、かつ、前記フードの下方に格納されるボックス本体と、
該ボックス本体のうち車体前方側の部位にリッドヒンジを介して開閉自在に連結されるリッドと、を備え、
前記ボックス本体から開かれたリッドが、前記バルクヘッドの上部に載せられることにより略水平状態に保たれることを特徴とする収納ボックス付き車体前部構造。 - 前記収納ボックスは、
前記ボックス本体のうち車体前方側の部位に、前記リッドヒンジが車幅方向に間隔をおいて複数設けられることを特徴とする請求項1記載の収納ボックス付き車体前部構造。 - 前記格納部にフロントサイドフレームおよびホイールハウスを備え、
前記収納ボックスは、
前記フロントサイドフレームの上部と、該フロントサイドフレームの上部より上方の前記ホイールハウスの取付部とにクランプ部材により固定されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の収納ボックス付き車体前部構造。 - 前記収納ボックスは、
前記ボックス本体の底部に、車体前後方向および車幅方向に複数の座部を有し、
該複数の座部が同一面状に配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の収納ボックス付き車体前部構造。 - 前記収納ボックスは、
前記ボックス本体の内部に、オープンカー用の着脱可能な幌が折り畳まれた状態で収納される内部空間が形成され、
該内部空間に収納された前記幌を固定するベルトを備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の収納ボックス付き車体前部構造。 - 前記収納ボックスは、
前記ボックス本体の前記内部空間を上下方向に仕切ることにより、上空間および下空間を形成する中蓋を備え、
前記下空間にジャッキ、パンク修理キットなどが収納され、
前記上空間に前記幌が収納されることを特徴とする請求項5記載の収納ボックス付き車体前部構造。 - 前記リッドは、
前記リッドヒンジの反対側に設けられ、前記リッドを開閉する際に手をかける取手部と、
該取手部から前記リッドヒンジに向けて徐々に広がるように略V字状に形成される剛性部と、
を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の収納ボックス付き車体前部構造。 - 前記リッドは、
車体後方側が下方へ向けて凹まされるリッド後部を有し、
前記フードが閉じられた状態において、該フードおよび前記リッド後部間にクリアランスが形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の収納ボックス付き車体前部構造。
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