JP2016052760A - 多色成形品及びその成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金型内の第1の合成樹脂材料よりなる一次成形体の少なくとも一部に第2の合成樹脂材料を射出して二次成形体を成形し、一次成形体と一体化させた多色成形品及びその成形方法において、二次成形体の成形収縮に起因して一次成形体のゲート付近にディンプル状微小凹部が生じることを防止する。【解決手段】第1の板面及びそれと反対側の第2の板面を有した第1の成形体1と、該第1の成形体の第2の板面の少なくとも一部に射出成形により該第1の成形体と一体に形成された第2の成形体2とを有する多色成形品において、該第2の成形体の構成材料である熱可塑性樹脂を、面進行係数70cm3/s・cm以下、かつ流動停止後加圧量280MPa・s以上の条件で射出成形することにより製造された多色成形品。【選択図】図1

Description

本発明は、多色成形品及びその成形方法に係り、特に自動車等の車両のルーフや窓の透明パネル状部材として用いるのに好適な多色成形品及びその成形方法に関する。この多色成形品としては、意匠面側に高い意匠性が求められるパネル状成形体が挙げられ、特に自動車のパノラマルーフの窓、サンルーフの窓、クォータウインド、リアウインド等の透明パネル状部材として用いるのに好適な樹脂製のパネル状成形体が挙げられる。また、本発明は、この多色成形品よりなるパネルを備えた車輌に関する。
自動車の樹脂製窓プレートとして、透明な樹脂パネルの周縁に不透明な樹脂で縁取りを形成した二色成形品よりなるものが特許文献1(特開2008−94087)、特許文献2(特開2011−121305)、特許文献3(特開2006−110992)に記載されている。
特許文献1〜3には、パネル本体の周縁部に枠状部を設けた二色成形品よりなるパネルを成形する方法として、板状のパネル本体(一次成形品)を射出成形し、次いでパネル本体の一方の面(後面)の周縁部に枠状部(二次成形品)を射出成形する方法が記載されている。即ち、金型内に1次材を射出して一次成形品(パネル本体)を成形した後、コア側に一次成形品が付着したままとなるように型開きし、次いで二次成形品成形用金型を型閉めし、2次材を射出して二次成形品(枠状部)を成形し、その後、脱型してパネル状成形体を取り出す成形方法について記載されている。
特許文献3の0023段落及び図5には、金型内の透明プラスチック材料(1)よりなるパネル本体の後面の周縁部に不透明周縁部(2)を射出して枠状部を成形する際のインジェクタを、パネル本体の周縁に沿って配置することが記載されている。
特開2008−94087 特開2011−121305 特開2006−110992
特許文献1〜3に記載のパネル状成形品を成形する際に、特許文献3に記載のように、枠状部を成形する際のゲートをパネル本体の周縁に沿ってパネル本体に対峙するように配置し、枠状部を構成する第2の成形材料をパネル本体の表面に直接射出充填する場合、枠状部(二次成形品)を射出成形するためのゲート付近において、パネル本体のゲート部と対峙している面の反対面側(パネル本体の意匠面側)に深さ1〜20μm程度のえくぼ(ディンプル)状の微小凹部が発生するという問題があることがわかった。さらに本発明者が研究を重ねた結果、このディンプル状微小凹部の発生は、ゲート付近の2次材(二次成形品を構成する第2の合成樹脂材料)が冷却固化する際に、その周囲部に比べて大きな収縮力が生じるためであること、特に、収縮量の大きい結晶性成分が2次材中に存在すると微小凹部が顕在化しやすいことなどが認められた。また、成形直後には微小凹部が視認されなくても、1日後など、固化に伴う収縮がさらに進行した時点で微小凹部が現れてくることもあることがわかった。
さらに、二次成形品を成形するためのゲートにホットランナを利用した場合、ホットランナの温調の影響を受けて二次成形品ゲート部周囲のキャビティ表面温度が高くなるため、冷却固化が遅れ、パネル本体が長時間にわたり2次材収縮の影響を受けるために、微小凹部が顕在化しやすくなることも判明した。
加えて、多色成形品を成形するに際し、一次成形品の後面に二次成形品を射出成形する場合、ゲートから二次成形品成形用キャビティに射出された2次材が一次成形品の後面のゲート対峙部に当たり、ゲート付近の一次成形品が侵食されてその厚さが小さくなることがある。このように一次成形品の厚さが小さい部分に対し二次成形品の収縮力が作用すると、一次成形品の前面側が凹陥してディンプル状微小凹部が生じ易くなることも判明した。
本発明は、金型内の第1の合成樹脂材料よりなる一次成形体の少なくとも一部に第2の合成樹脂材料をゲートから射出して二次成形体を成形し、一次成形体と一体化させた多色成形品及びその成形方法において、第2の成形体の成形収縮に起因して該ゲート付近の一次成形体にディンプル状微小凹部が生じることを防止(抑制を含む。以下、同様。)することを目的とする。
本発明の多色成形品は、第1の板面及びそれと反対側の第2の板面を有した第1の成形体と、該第2の板面の少なくとも一部に射出成形により該第1の成形体と一体に形成された第2の成形体とを有する多色成形品において、該第2の成形体の構成材料である熱可塑性樹脂を、以下に定義される面進行係数70cm/s・cm以下、かつ、以下に定義される流動停止後加圧量280MPa・s以上の条件で射出成形してなることを特徴とするものである。
面進行係数:射出成形機の吐出ノズルから金型キャビティに射出される単位時間当りの
熱可塑性樹脂容量(射出率)を、熱可塑性樹脂が射出される金型キャビテ
ィの厚みで除した値
流動停止後加圧量:金型キャビティ中の熱可塑性樹脂が流動を停止した後に加えられる
圧力に、加圧保持時間を乗じた値
この射出率は3〜35cm/s・cmであることが好ましい。
本発明の一態様では、該第1の成形体の第2の板面には、該第2の成形体のゲート痕付近に対峙する位置に、第2の成形体が入り込んだ凹所が存在しており、該凹所の深さが1mm以上である。この場合、凹所の深さdと、第1の成形体の厚さtとの比d/tが0.2より大きくてもよい。
本発明の一態様では、第2の成形体の構成材料が結晶性樹脂を含む。
本発明の一態様では、第2の成形体の構成材料の曲げ弾性率は、第1の成形体の構成材料の曲げ弾性率以上であることが好ましい。
本発明の一態様では、前記第1の成形体の構成材料が非強化系樹脂組成物であり、前記第2の成形体の構成材料が強化系樹脂組成物である。
本発明の一態様では、前記第1の成形体の構成材料が透光性であり、第2の成形体の構成材料が不透光性である。
本発明の一態様では、前記第1の成形体の構成材料がポリカーボネート樹脂を含むものであり、前記第2の成形体の構成材料がポリカーボネート樹脂及びポリエステル樹脂を含む。
本発明の一態様では、前記第2の成形体が前記第1の成形体の周縁部に設けられている。
本発明の車輌は、かかる本発明の多色成形品よりなるパネルを備える。
本発明の多色成形品の成形方法は、本発明の多色成形品を成形する方法であって、前記第1の成形体を保持した可動型を、前記第2の成形体を成形するためのキャビティを有した固定型に型締めし、ホットランナを介して該固定型のゲートから該キャビティに合成樹脂材料を射出して第2の成形体を成形する工程を有しており、該第2の成形体の構成材料である熱可塑性樹脂を、面進行係数70cm/s・cm以下、かつ流動停止後加圧量280MPa・s以上の条件で射出成形することを特徴とする。
本発明の成形方法では、第2の成形体の構成材料である熱可塑性樹脂を、複数のゲートから射出する場合、上記の面進行係数、流動停止後加圧量を満たすことができれば、各ゲートから同時に射出してもよいし、各ゲートでタイミングをずらして射出してもよい。
本発明の多色成形品及びその成形方法にあっては、面進行係数70cm/s・cm以下にて第2の成形体を成形するので、第2の成形体の成形時に第1の成形体に与えられる熱履歴がやや長くなり、第1の成形体のゲート付近における第2の板面に生じる凹所の深さが若干大きくなる。しかしながら、本発明では、流動停止後加圧量280MPa・s以上としているので、保圧効果が大きい。これにより、第2の成形体の冷却固化時に該ゲート付近に生じる収縮が抑制され、第1の成形体の表面(第1の板面)にディンプル状微小凹部が生じることが防止される。
本発明では、該第1の成形体の第2の板面にて生じる凹所の深さが大きくても、第1の成形体の第1の板面にディンプル状微小凹部が生じることが十分に防止されやすい。
実施の形態に係る多色成形品の構成図である。 実施の形態に係る多色成形品の成形装置を示す断面図である。 実施例の説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は具体的な実施形態のみに限定されない。
図1(a)は実施の形態に係る多色成形品としてのパネルの全体断面図、図1(b)はその一部の拡大図、図1(c)はこのパネルの平面図である。なお、図1(a)は図1(c)のA−A線断面図である。
このパネル4は、車輌の樹脂製窓ガラスである。このパネル4は、後述の図2に示す二色成形装置によって二色成形されたものであり、第1の成形体(一次成形体)としての透明板状のパネル本体1と、該パネル本体1の後面の全周縁部を周回するように設けられた第2の成形体(二次成形体)としての枠状部2とを備えている。なお、枠状部2は不透明であり、枠状部2よりも内周側すなわち枠状部2が重なっていないパネル板央部は透明領域3となっている。
このパネル4は、パネル本体1を先に射出成形し、次いで枠状部2を射出成形する多色成形により成形されたものである。枠状部2を成形するための合成樹脂材料を射出成形する際の面進行係数は70cm/s・cm以下である。パネル本体1の後面には、ゲート痕G(図1(b))付近に対峙する位置に、枠状部2の合成樹脂材料が入り込んだ凹所1aが存在していることが好ましい。ゲート痕Gの直径は、枠状部(二次成形品)2を射出成形するためのゲート14(図2)の口径に合致する。
パネル本体1の厚みtは1〜10mm、特に2〜8mmとりわけ2〜5mmであることが好ましい。パネル本体1の厚さtが1mmよりも小さいと、枠状部2を成形する際のパネル本体1の剛性強度が不足し、枠状部2の収縮の影響を顕著に受け、枠状部2の収縮による引き込み力に対して抵抗がなくなるため、パネル本体(一次成形品)1に微小凹部が生じるおそれがある。パネル本体1の厚さtが10mm超である場合、パネル本体1の肉厚中心部の冷却固化が遅いため、枠状部2の収縮の影響を顕著に受けパネル本体1の前面に微小凹部が生じるおそれがある。
枠状部2の凹所1aへの入り込み部分以外の厚みtは大きいほど、2次材射出成形時の充填圧力や温度影響が緩くなるため、枠状部の合成樹脂材料がパネル本体1へ入り込み過ぎず、ディンプル状微小凹部の発生防止に対しては有利である。
枠状部2の厚みtは好ましくは1.5mm〜10mm、さらに好ましくは1.5mm〜8mm、特に好ましくは2mm〜5mmである。枠状部2の厚みが10mmより大きいと、2次材を射出成形する際の充填圧力や温度の影響は緩くなるものの、厚みが大きすぎるために収縮の影響が大きくなり、ディンプル状微小凹部発生のおそれがある。一方、枠状部2の厚みが1.5mmより小さいと、2次材を射出成形する際の充填圧力や温度の影響が顕著になり、凹所深さdが大きくなり、薄肉にもかかわらず周囲に対する入り込み領域の収縮が大きな差として出るため、ディンプル状微小凹部発生のおそれがある。
パネル本体1の厚さtと枠状部2の厚さtとの比t/tは0.75〜5.0特に1.25〜4.0とりわけ1.5〜3.0程度が好ましい。
パネル4を正面視した状態における凹所1aの形状は円形であってもよく、略楕円形であってもよい。図1のパネル4では、ゲートから射出された2次材は、パネル4の辺方向に流れるので、凹所1aは円形ではなく略楕円形になることが多い。
凹所1aはゲート痕Gに対峙する中央付近が最も深く、周囲に向かって深さが徐減していくことが好ましい。凹所深さが周囲に向かって徐減していく事で、枠状部2の収縮の連続性が出るため、ディンプル状微小凹部の発生も抑制されやすくなる。深さが周囲に向かって徐減しないと、枠状部2に局地的に大きい収縮が生じ、ディンプル状微小凹部が発生しやすくなる。
凹所1aの深さ(最深部の深さ)dとパネル本体1の厚みtとの比d/tは0.2より大きくてもよい。d/tは1未満であり、好ましくは0.8以下、さらに好ましくは0.5以下である。
凹所1aの深さdは、1mm以上、特に1.5mm以上と大きくなってもよい。dが大きいと、枠状部2の収縮量が大きくなり、ディンプル状微小凹部が顕在化しやすくなる。ディンプル状微小凹部を小さくするためには、dは小さいほど好ましいが、dが大きい場合であっても、枠状部2の構成材料(2次材)を成形する際の流動停止後加圧量を280MPa・s以上と大きくし、実質的な保圧量を大きくすることにより、ディンプル状微小凹部の発生が防止される。従って、本発明によると、凹所1aの深さdを小さくするような射出成形条件の制約がなく、枠状部の成形が容易である。
凹所1aのうち、深さdの1%以上の深さの凹所領域を以下「実質凹所」ということがある。この実質凹所の最大幅(実質凹所が楕円形の場合は楕円の長径)は、好ましくはゲート径(直径)の20倍以下、さらに好ましくは0.5〜15倍、特に好ましくは0.5〜10倍である。この実質凹所の幅がゲート径の20倍よりも大きいと、広い範囲のなだらかなディンプル状微小凹部が発生するおそれがある。
実質凹所の幅がゲート径の0.5倍未満であると、凹所深さdが大きくなり、ディンプル状微小凹部が発生し易くなる。これは、2次材の熱量が狭いポイントに集中するためである。しかしながら、本発明では、凹所深さdが大きくなっても、枠状部2の構成材料(2次材)を成形する際の流動停止後加圧量を280MPa・s以上と大きくし、実質的な保圧量を大きくすることにより、ディンプル状微小凹部の発生が防止される。
実質凹所の最大断面積(実質凹所が楕円形の場合は楕円の長径に該当する断面の面積)は、好ましくは0.01mm以上55mm以下、さらに好ましくは1mm以上50mm以下、特に好ましくは10mm以上45mm以下である。
実質凹所の面積が55mmより大きいと、流動停止後加圧量を大きくしてもその効果が顕著に現れずディンプル状微小凹部が発生するおそれがある。また、凹所1aの領域が広くなりすぎて、広い範囲のなだらかなディンプル状微小凹部が発生するおそれがある。
実質凹所の面積が0.01mmより小さいと、凹所1aの領域が狭すぎて、凹所1aが一カ所に集中するため、周囲との収縮差が大きくなり、ディンプル状微小凹部が発生するおそれがある。
なお、凹所1aの深さd、実質凹所の最大幅及び最大面積は、ディンプル状微小凹部の最深部を含む成形体断面を切削により切り出し、その断面を顕微鏡等で観察し、画像解析ソフト等を用いて測定することによって、求めることができる。なお、実質凹所の最大幅、最大面積とは、得られる断面の中で、凹所1aの幅及び面積が最大となる断面について行った測定値をいう。
このパネル4は、パネル本体1の前面(枠状部2と反対側の面)側が凸となるように湾曲している。このパネル4は略長方形状であるが、正方形状など他の形状であってもよい。パネル4の寸法には特に制限はなく、その用途に応じて適宜選択して決定すればよい。通常、自動車の窓材用途としては、パネル本体1の面積として0.1〜2.5m2、その透明領域3の面積として400cm〜2m程度、枠状部2の幅は20〜200mm程度である。中でも、パネル本体1の面積として0.2〜2m2、透明領域3の面積として800cm〜1m、枠状部2の幅は30〜150mmであることが好ましい。
このパネル4は二色成形により成形されたものである。以下に、図2(a),(b)を参照してパネル4の成形装置及びそれを用いた成形方法について説明する。なお、図2(b)は図2(a)の一部の拡大図である。
可動型11にパネル本体1を成形するためのキャビティ11aが設けられている。この可動型11を、図示しない第1の固定型に型締めし、第1の合成樹脂材料(1次材)を射出してパネル本体1を成形する。第1の固定型から可動型11を型開きした後、この可動型11を第2の固定型12に型締めし、枠状部成形用のキャビティ12aにホットランナ13のゲート14から第2の合成樹脂材料(2次材)を射出し、枠状部2を成形する。
ゲート14を開閉するためにバルブピン16が設けられている。バルブピン16は、シリンダ装置等の駆動装置20によってその軸心線方向に進退動される。バルブピン16の先端部外周縁のテーパ面が、ゲート14の内周面に設けられたテーパ面よりなるバルブシートに対し離反又は当接することにより、ゲート14が開又は閉となる。
ゲート14の直径(キャビティ12a内面における開口径)は、1mm以上例えば1〜20mm特に2〜16mmとりわけ3〜12mmであることが好ましい。ゲート14の直径が1mm未満であると、ゲートシール時間が早まり、充填密度が下がって、ディンプル状微小凹部が発現しやすくなる危険性がある。さらに、2次材(枠状部2を成形するための第2の合成樹脂材料)の射出成形時の樹脂の充填圧力が高くなりすぎ、第1の成形体であるパネル本体1の後面に2次材が強く当り、凹所1aが深くなる。また、充填不足(充填不良)を生じるおそれもある。
バルブピン16の直径は2〜24mm特に3〜16mmとりわけ4〜12mm程度が好ましい。バルブピン16の直径が2mmよりも小さいと、軸径が細く、ゲートが小さくなる影響でゲートシール時間が早まり、充填密度が下がって、ディンプル状微小凹部が発現しやすくなる危険性がある。さらに、2次材の射出成形時の樹脂の充填圧力が高くなりすぎ、第1の成形体であるパネル本体1の後面に2次材が強く当り、凹所1aが深くなる。また、充填不足(充填不良)が生じる場合がある。バルブピン16の直径が24mmよりも大きいと、ホットランナ先端温度の影響を大きく受け、ゲート部付近における2次材(枠状部2)の冷却速度が小さくなり、収縮力が大きくなってディンプル状微小凹部が生じるおそれがある。
ホットランナ13はマニホールド17、ノズル19等を加熱するためのヒータ(図示略)を内蔵している。射出成形機のノズルがノズルタッチ部18に接続され、射出成形機(図示略)からの第2の合成樹脂材料(2次材)がノズルタッチ部18、マニホールド17、ノズル19及びゲート14を介してキャビティ12a内に射出され、次いで保圧される。
キャビティ12a内に射出された第2の合成樹脂材料が冷却固化した後、型開きし、パネル4を脱型する。このパネル4の枠状部2には、ゲート14の痕がバリ状又は円形微小突起もしくは凹みとして残り、ゲート痕Gが生じる。この実施の形態では、ゲート14を4ヶ所に設けているが、これに限定されない。
上記のように金型から脱型したパネル4を好ましくは100〜130℃特に120〜130℃に1〜5Hr、特に1〜2Hr保持するアニール処理を施し、除歪することもできる。
また、このパネル4のパネル本体1の前面の全体と、パネル本体1の後面のうち透明領域3とにハードコート原液を塗布した後、UV照射又は加熱により硬化処理し、硬質被膜(ハードコート層)を形成してもよい。ただし、パネル本体1を構成する合成樹脂材料の組成によっては、硬質被膜の形成は不要である。
この硬質被膜を形成する場合には、硬質被膜形成時のパネル本体の温度上昇によって、例えば熱硬化性硬質被膜形成の熱硬化処理によってアニール処理を兼用させてもよい。
本発明のパネルにあっては、枠状部2を成形する際の二次材の面進行係数を70cm/s・cm以下としているので、パネル本体1の後面に生じる凹所1aが比較的深いものとなる。しかしながら、本発明では、流動停止後加圧量を280MPa・s以上とすることにより、ゲート痕G付近における枠状部2の冷却固化時の収縮を抑制している。これにより、パネル本体1の前面にディンプル状微小凹部が生じることが防止される。
本発明においては、図2のように第2の合成樹脂材料(2次材)をキャビティ12aに射出する場合、ゲート14から射出された第2の合成樹脂材料がパネル本体の後面のうちゲート14と対峙するゲート対峙部付近を侵食することにより凹所1aが生じ、ゲート対峙部付近におけるパネル本体1の肉厚が小さくなることが好ましい。このようなゲート対峙部付近の侵食(入り込み)によって生じる凹所1aは、2次材がパネル本体1に与える熱履歴が大きいほど深くなる。
[射出速度及び充填時間と凹所1aの深さとの関係]
2次材を成形する際の射出速度が小さいと、2次材が第1の成形体に与える熱履歴が長くなるため、凹所深さdは大きくなる。逆に、射出速度が大きいと、2次材が第1の成形体に与える熱履歴が短くなるため、凹所深さdは小さくなる。また、充填時間が長いと、2次材が第1の成形体に与える熱履歴が長くなるため、凹所深さdは大きくなり、充填時間が短いと、2次材が第1の成形体に与える熱履歴が短くなるため、凹所深さdは小さくなる。
本発明において、射出速度の範囲は、好ましくは5〜200mm/s、より好ましくは8〜150mm/s、特に好ましくは10〜130mm/sである。
射出速度が5mm/sより小さいと、凹所深さが大きくなりすぎ、流動停止後加圧量を大きくしてもその効果が顕著に現れなくなり、ディンプル状微小凹部発生のおそれがあることに加え、射出速度が遅すぎて未充填となる可能性が大きくなるおそれがある。射出速度が200mm/sより大きいと、ゲート近傍で剪断発熱が発生することで樹脂温度が高くなってしまい、凹所深さが大きくなりすぎ、流動停止後加圧量を大きくしてもその効果が顕著に現れず、ディンプル状微小凹部発生のおそれがある。
また、充填時間の範囲は、好ましくは1〜30秒、より好ましくは3〜25秒、特に好ましくは5〜20秒である。なお、この充填時間は、成形品の大きさに左右される。充填時間が30秒を超えると、凹所深さが大きくなりすぎ、流動停止後加圧量を大きくしてもその効果が顕著に現れなくなり、ディンプル状微小凹部発生のおそれがあることに加え、射出速度が遅すぎて未充填となる可能性が大きくなる。一方、充填時間が1秒を下回ると、ゲート近傍で剪断発熱が発生することで樹脂温度が高くなってしまい、凹所深さが大きくなりすぎ、流動停止後加圧量を大きくしてもその効果が顕著に現れず、ディンプル状微小凹部発生のおそれがある。
[2次材の射出率]
一般的には射出速度を規定することが多いが、実成形品内の射出速度は、平板や短冊などの定形形状を除き、形状や厚みの影響をうけるために正確には測定しにくい。このため、シリンダの移動速度(成形機の射出速度)で規定されていることが多いが、成形機のシリンダ径によって充填される容量が変わり、成形品内の樹脂進行速度も異なる。これらの影響を除くために樹脂の充填速度は射出率で表すことが多い。射出率は、射出成形機の吐出ノズルから金型キャビティに射出される単位時間当りの熱可塑性樹脂容量である。
本発明では、射出率は、好ましくは3〜35cm/s、さらに好ましくは4〜30cm/s、特に好ましくは5〜25cm/sである。
射出率が3cm/sより小さいと、充填時間が長くなり、第1の成形体への熱履歴が長くなるため、凹所深さが大きくなりすぎ、流動停止後加圧量を大きくしてもその効果が顕著に現れず、ディンプル状微小凹部発生につながるおそれがある。また、成形品内の樹脂進行速度が遅すぎて未充填となる可能性が大きくなる。一方、射出率が35cm/sより大きいと、ゲート近傍で剪断発熱が発生することで樹脂温度が高くなってしまい、凹所深さが大きくなりすぎ、流動停止後加圧量を大きくしてもその効果が顕著に現れず、ディンプル状微小凹部発生のおそれがある。
[2次材の面進行係数]
同じ射出率(キャビティ内の充填速度)であっても、第2の成形体の厚みによって、その侵食影響度が異なってくるために、その形状因子を勘案した面進行係数(射出率を成形品肉厚で除した値)を規定することが好ましい。
本発明では、面進行係数は、70cm/sec・cm以下、好ましくは1〜70cm/sec・cm、さらに好ましくは5〜65cm/sec・cm、特に好ましくは10〜60cm/sec・cmである。
面進行係数が70cm/sec・cmより大きい場合、凹所深さが浅くなるために、ディンプル状微小凹部の発生に対する流動停止後加圧量の効果が少なくなる。一方、面進行係数が1cm/sec・cmより小さい場合、充填時間が長くなり、第1の成形体への熱履歴が長くなるため、凹所深さが大きくなりすぎ、流動停止後加圧量を大きくしてもその効果が顕著に現れず、ディンプル状微小凹部発生につながるおそれがある。また、面進行係数が小すぎて未充填となる可能性が大きくなる。
[2次材の流動停止後加圧量]
保圧は最終段階の充填と流動停止後の収縮を補う目的で利用する成形条件である。
枠状部2を成形するために、複数のゲートから合成樹脂材料を同時に射出した場合、第1のゲートからキャビティ内に射出された合成樹脂材料が隣接する第2のゲートからの合成樹脂材料とのウエルドラインにまで到達し、該第1のゲートからの合成樹脂材料はそれ以上キャビティ内を流動しないが、第2もしくは第3以降のゲートから射出された合成樹脂材料はまだキャビティ内を流動していることがある。
この場合、第1のゲートから射出され、既に流動を停止している合成樹脂材料に対して、保圧工程開始前の段階においても、射出圧が作用し、実質的に保圧がかかった状態となっている。そこで、本発明では、本来の保圧工程の保圧量だけではなく、キャビティ内に射出され流動が既に停止しているが、他のゲートへの射出が継続しており、これに伴って流動停止状態の合成樹脂材料に対して作用している射出圧についても保圧と同様の作用を奏するものと扱う。即ち、キャビティ内の合成樹脂材料が流動を停止した後に加えられる圧力に、加圧保持時間を乗じた値である流動停止後加圧量を実質的な保圧量(圧力×時間量)として扱う。
具体的には、あるゲートから射出圧力Pにて射出された合成樹脂材料が流動停止した時点から保圧工程が開始するまでの時間をTとし、保圧圧力をP、保圧時間をTとした場合、そのゲートから射出された合成樹脂材料の流動停止後加圧量は(P・T+P・T)として定義される。
別のゲートから射出された合成樹脂材料が、流動停止後、直ちに保圧工程が開始した場合には、そのゲートから射出された合成樹脂材料の流動停止後加圧量は、T=0であるから、P・Tである。
本発明では、この流動停止後加圧量を280MPa・s以上とすることにより、凹所1a内に充填された2次材を十分に保圧してその収縮を抑制し、パネル本体1の前面にディンプル状微小凹部が生じることを防止する。
この流動停止後加圧量は、好ましくは290〜1700MPa・s、さらに好ましくは300〜1500MPa・s、最も好ましくは320〜1000MPa・sである。
[2次材の樹脂温度]
2次材成形時の樹脂温度が高いと、第1の成形体(パネル本体)の第2の板面を溶かしやすくなるため、凹所深さは大きくなる。また、2次材の樹脂温度が低いと、第1の成形体の第2の板面を溶かしにくくなるため凹所深さは小さくなる。従って、第1の成形体の構成材料(1次材)のガラス転移温度をTgとすると、2次材を成形する際の樹脂温度は、好ましくはTg+90℃〜150℃、さらに好ましくはTg+100℃〜130℃、特に好ましくはTg+100℃〜120℃である。
2次材成形時の樹脂温度がTg+90℃より低いと、凹所深さdの減少には効果があるが、2次材の熱で第1の成形体の第2の板面を溶かすことができなくなるために、多色成形品の第1の成形体と第2の成形体界面の密着性が劣るようになる。一方、Tg+150℃より高いと、2次材の熱量が多すぎて凹所1aが大きく、深くなる傾向にあり、ディンプル状微小凹部の発生につながる。
[一次成形体の冷却時間]
一次成形体(パネル本体1)の冷却時間を長めに設定し、十分に固化を進行させることが微小凹部防止に効果的である。二色成形における一次成形体の冷却時間は、樹脂温度や金型温度によっても変わるが、通常10〜90秒、好ましくは20〜85秒、さらに好ましくは30〜80秒である。また、インサート成形方式とすることもディンプル状微小凹部防止に対しては効果的である。なお、インサート成形方式で二色成形を行う場合、1次成形体は2次材を射出成形する金型温度に予熱しておくことが、収縮バランスの差により発生する意匠面の歪みを抑制しやすい傾向にあり好ましい。
本発明方法によって成形されるパネルでは、枠状部2を成形した際、特に枠状部2の内周付近における収縮力の影響を低減するため、枠状部2のパネル中心側(透明領域3側)の縁部をパネル中心側ほど肉厚が連続的または段階的に薄くなるようにしてもよい。
本発明は二色成形に限定されるものではなく、二色以上の多色成形に適用できる。また、多色成形の成形方法にも限定されるものでなく、対向反転式やプラテン回転式などの多色成形機を利用する場合や、インサート式の多色成形共に適用できる。特に多色成形機を用いた多色成形の場合、一次成形体の冷却時間を必要以上に長くすることが難しいため、一次成形体の温度が比較的高い状態で二次成形材が成形される場合が多く、本発明の効果をより有効に発揮することができる。
<パネルの構成材料>
次に、本発明方法によって自動車用窓ガラス等を成形する場合に好適な材料について説明する。
パネル本体1の構成材料は、透光性の樹脂であれば、従来公知の任意のものから適宜選択することが出来る。ここで、透光性とは、JIS K7105に準拠して測定された表面の平滑な厚み3mmの板状成形品における全光線透過率として、通常10%以上、好ましくは15%以上、更に好ましくは20%以上であり、Haze値が通常10%以下、好ましくは5%以下、更に好ましくは3%以下であることを意味する。染料または顔料を含有する透光性の樹脂においては、斯かる染料または顔料の使用割合は、樹脂100重量部に対し、通常0.001〜2重量部、好ましくは0.005〜1重量部、更に好ましくは0.005〜0.5重量部である。
パネル本体1の構成材料としては、例えば、ポリスチレン樹脂、ハイインパクトポリスチレン樹脂、水添ポリスチレン樹脂、ポリアクリルスチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、SMA樹脂、ポリアルキルメタクリレート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリフェニルエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、非晶性ポリアルキレンテレフタレート樹脂、ポリエステル樹脂、非晶性ポリアミド樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1、環状ポリオレフィン樹脂、非晶性ポリアリレート樹脂、ポリエーテルサルフォン、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマーが挙られる。これらの中では、ポリカーボネート樹脂やポリメチルメタクリレート樹脂等の透光性の樹脂が好ましく、耐衝撃性や耐熱性の面から、ポリカーボネート樹脂(PC)、中でも、芳香族ポリカーボネート樹脂を主構成樹脂とするものが好ましい。なお、主構成樹脂とするとは、全樹脂成分中の芳香族ポリカーボネート樹脂の割合が通常50重量%以上、好ましくは60重量%以上、更に好ましくは70重量%以上であることを意味する。
PCを主構成樹脂とする場合に併用する樹脂は、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリメタクリルメタクリレート樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられ、その形態は、透明性を維持する形態であればアロイでも共重合体でもよい。
本発明で使用するPCは、例えば、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体とを、または、これらに併せて少量のポリヒドロキシ化合物などを反応させて得られる、直鎖または分岐の熱可塑性の重合体または共重合体である。PCは公知の方法によって製造することが出来、製造方法としては、界面重合法、溶融エステル交換法、ピリジン法、環状カーボネート化合物の開環重合法、プレポリマ−の固相エステル交換法などが挙げられる。
原料として使用される芳香族ジヒドロキシ化合物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:ビスフェノールA)、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:テトラブロモビスフェノールA)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1−トリクロロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサクロロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン等のビス(ヒドロキシアリ−ル)アルカン類;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のビス(ヒドロキシアリ−ル)シクロアルカン類;9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン等のカルド構造含有ビスフェノール類;4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルエーテル等のジヒドロキシジアリ−ルエーテル類;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド等のジヒドロキシジアリ−ルスルフィド類;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシド等のジヒドロキシジアリ−ルスルホキシド類;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホン等のジヒドロキシジアリ−ルスルホン類;ハイドロキノン、レゾルシン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル等が挙げられる。
上記の中では、好ましくはビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン類であり、耐衝撃性の点から特に好ましくは2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:ビスフェノールA)である。これらの芳香族ジヒドロキシ化合物は、2種類以上を併用してもよい。
芳香族ジヒドロキシ化合物と反応させるカーボネート前駆体としては、カルボニルハライド、カーボネートエステル、ハロホルメ−ト等が使用され、具体的には、ホスゲン;ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート等のジアリ−ルカーボネート類;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート類;二価フェノールのジハロホルメ−ト等が挙げられる。これらのカーボネート前駆体は2種類以上を併用してもよい。
また、本発明において、PCは、三官能以上の多官能性芳香族化合物を共重合した、分岐した芳香族ポリカーボネート樹脂であってもよい。三官能以上の多官能性芳香族化合物としては、フロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−3、1,3,5−トリ(4−ヒドロキシフェニル)べンゼン、1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン等のポリヒドロキシ化合物類の他、3,3−ビス(4−ヒドロキシアリ−ル)オキシインド−ル(別名:イサチンビスフェノール)、5−クロロイサチン、5,7−ジクロロイサチン、5−ブロムイサチン等が挙げられ、これらの中では、1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタンが好ましい。多官能性芳香族化合物は、前記の芳香族ジヒドロキシ化合物の一部を置換して使用され、その使用量は、芳香族ジヒドロキシ化合物に対し、通常0.01〜10モル%、好ましくは0.1〜2モル%である。
本発明に使用するPCの分子量は、任意であるが、溶液粘度から換算した粘度平均分子量[Mv]として、通常10,000〜35,000である。粘度平均分子量を10,000以上とすることにより、機械的強度が向上して機械的強度の要求の高い用途に好適なものとなる。一方、粘度平均分子量を35,000以下とすることにより、流動性が低下して成形加工が容易なものとなる。なお、後工程でハードコートなどの硬化被膜を形成する場合、粘度平均分子量は、好ましくは18,000〜35,000であり、更に好ましくは20,000〜30,000である。粘度平均分子量を18,000以上とすることにより表面に硬化被膜を形成した際の衝撃強度の低下を抑制することが可能となる。また、粘度平均分子量の異なる2種類以上のPCを混合してもよい。
ここで、粘度平均分子量[Mv]とは、溶媒としてメチレンクロライドを使用し、ウベローデ粘度計で温度20℃での極限粘度[η](単位dl/g)を求め、Schnellの粘度式(η=1.23×10−40.83)から算出される値を意味する。
本発明で使用するPCの末端水酸基濃度は、通常2,000ppm以下、好ましくは1,500ppm以下、更に好ましくは1,000ppm以下である。また、その下限は、特にエステル交換法で製造するPCでは、通常10ppm、好ましくは30ppm、更に好ましくは40ppmである。
末端水酸基濃度を10ppm以上とすることにより、分子量の低下が抑制でき、樹脂組成物の機械的特性がより向上する傾向にある。また、末端基水酸基濃度を2,000ppm以下にすることにより、樹脂組成物の滞留熱安定性や色調がより向上する傾向にある。ハードコートなどの硬化被膜を形成する場合、末端水酸基濃度を100〜2,000ppm、好ましくは200〜1,000ppm、更に好ましくは300〜1,000ppmと末端水酸基濃度の高いものを適用することで、その密着性や耐久性が向上する。なお、末端水酸基濃度の単位は、PC重量に対する、末端水酸基の重量をppmで表示したものであり、測定方法は、四塩化チタン/酢酸法による比色定量(Macromol.Chem.88 215(1965)に記載の方法)である。
また、成形品外観の向上や流動性の向上を図るため、本発明で使用するPCは、芳香族ポリカーボネートオリゴマーを含有していてもよい。この芳香族ポリカーボネートオリゴマーの粘度平均分子量[Mv]は、通常1,500〜9,500、好ましくは2,000〜9,000である。芳香族ポリカーボネートオリゴマーの使用量は、PCに対し、通常30重量%以下である。
更に、本発明で使用するPCは、バージンPCだけでなく、使用済みの製品から再生されたPC、所謂マテリアルリサイクルされたPCを含有してもよい。使用済みの製品としては、光学ディスク等の光記録媒体、導光板、自動車窓ガラス・自動車ヘッドランプレンズ・風防などの車輌透明部材、水ボトル等の容器、メガネレンズ、防音壁・ガラス窓・波板等の建築部材などが挙げられる。また、製品の不適合品、スプルー、ランナ等から得られた粉砕品またはそれらを溶融して得たペレット等も使用可能である。再生されたPCの使用割合は、バージンPCに対し、通常80重量%以下、好ましくは50重量%以下である。
パネル本体の構成材料には、前述の染料または顔料以外に、従来公知の任意の助剤を添加することが出来、その例としては、離型剤、熱安定剤、酸化防止剤、耐候性改良剤、熱線吸収剤、熱線反射剤、アルカリ石鹸、金属石鹸、可塑剤、流動性改良剤、造核剤、難燃剤、ドリッピング防止剤などが挙げられる。これらの助剤の使用量は公知の範囲から適宜選択される。
枠状部の構成材料としては、特に制限されず、各種公知の任意の熱可塑性樹脂が使用できる。具体的には、例えば、ポリカーボネート樹脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート樹脂などの熱可塑性ポリエステル樹脂;ポリスチレン樹脂、高衝撃ポリスチレン樹脂(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−アクリルゴム共重合体(ASA樹脂)、アクリロニトリル−エチレンプロピレン系ゴム−スチレン共重合体(AES樹脂)等のスチレン系樹脂;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂;ポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂;ポリエーテル樹脂;ポリウレタン樹脂;ポリフェニレンエーテル樹脂;ポリフェニレンサルファイド樹脂;ポリスルホン樹脂;ポリメタクリレート樹脂などが挙げられ、これらは2種以上を併用してもよい。これらの中では、熱安定性、剛性、パネル本体との密着性の点から、PCや熱可塑性ポリエステル樹脂が好ましい。特に、枠状部の構成材料が結晶性樹脂を含む場合に、枠状部の収縮による微小凹部が形成されやすいことから、本発明の微小凹部改善効果が顕著となり好ましい。また、成形後の後工程において熱処理を行う場合も、枠状部の2次収縮によって、パネル本体4の前面にディンプル状微小凹部が発現したり、その深さが大きくなったりする場合があるため、このような場合においても本発明の効果がより顕著に発揮される。中でも、PCを主材としたもの、特にPCと熱可塑性ポリエステル樹脂との併用が好ましい。
本発明においては、パネル本体1の構成樹脂材料が透光性であり、枠状部2の構成材料が不透光性であることが、微小凹部の改善効果が顕著となり好ましい。また、パネル本体1と枠状部2の構成樹脂材料のうち10重量%以上配合される主成分は、両者の結合性を高めるために同一であることが望ましい。
枠状部2の構成材料として、PCと熱可塑性ポリエステル樹脂とから成るポリマーアロイを使用する場合、両成分の合計量に対するPCの割合は通常50〜95重量%である。
上記の熱可塑性ポリエステル樹脂は、ジカルボン酸類またはその反応性誘導体から成るジカルボン酸成分と、ジオール類またはそのエステル誘導体から成るジオール成分とを縮合反応して得られる重合体または共重合体を示す。
上記の熱可塑性ポリエステル樹脂の製造は、一般的には、チタン、ゲルマニウム、アンチモン等を含有する重縮合触媒の存在下、ジカルボン酸成分とジオール成分とを反応させ、副生する水または低級アルコールを系外に排出することにより行われる。なお、縮合反応は、バッチ式または連続式の何れの形式でもよく、固相重合により重合度を上げてもよい。
ジカルボン酸類としては、芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸の何れでもよいが、耐熱性、寸法安定性などの点から、芳香族ジカルボン酸が好ましい。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルメタンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルスルホンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルイソプロピリデンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、2,5−アントラセンジカルボン酸、2,6−アントラセンジカルボン酸、4,4’−p−タ−フェニレンジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸などが挙げられる。また、5−メチルイソフタル酸などのアルキル基置換体;テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル等のアルキルエステル誘導体などの反応性誘導体も使用することが出来る。
上記の中では、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸およびそれらのアルキルエステル誘導体が好ましく、テレフタル酸およびそのアルキルエステル誘導体が更に好ましい。これらの芳香族ジカルボン酸は2種以上を併用してもよく、また、芳香族ジカルボン酸と共に、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸を併用することも可能である。
また、ジオール類としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール等の脂肪族ジオール類;1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、トランス−またはシス−2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール等の脂環族ジオール類;p−キシレンジオール、ビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2−ヒドロキシエチルエーテル)等の芳香族ジオール類が挙げられる。また、これらの置換体も使用することが出来る。
上記の中では、熱安定性、耐衝撃性、剛性等の点から、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールが好ましく、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオールが更に好ましく、エチレングリコールが特に好ましい。これらは2種以上を併用してもよい。また、ジオール成分として、分子量400〜6,000の長鎖ジオール類、すなわち、ポリエチレングリコール、ポリ−1,3−プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等の1種以上を上記のジオール類と併用して共重合させてもよい。
また、本発明で使用する熱可塑性ポリエステル樹脂は、少量の分岐剤を導入することにより分岐させることも出来る。分岐剤としては、トリメシン酸、トリメリチン酸、トリメチロ−ルエタン、トリメチロ−ルプロパン、ペンタエリスリト−ル等が挙げられる。
枠状部で使用する熱可塑性ポリエステル樹脂の好適な具体例としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリプロピレンテレフタレート樹脂(PPT)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT),ポリへキシレンテレフタレート樹脂、ポリエチレン−ナフタレート樹脂(PEN)、ポリブチレンナフタレート樹脂(PBN)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)樹脂(PCT)、ポリシクロヘキシルシクロヘキシレート(PCC)等が挙げられる。これらの中では、流動性と耐衝撃性の点から、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリプロピレンテレフタレート樹脂(PPT)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)が好ましい。
上記のポリエチレンテレフタレート樹脂は、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を主成分とし、且つ、ジオール成分としてエチレングリコールを主成分とし、これらの縮合反応によって得られる飽和ポリエステル重合体または共重合体である。繰り返し単位としてのエチレンテレフタレート単位の割合は、通常70モル%以上、好ましくは80モル%以上である。また、ポリエチレンテレフタレート樹脂中には、重合時の副反応生成物であるジエチレングリコールが共重合成分として含まれることがあるが、このジエチレングリコールの量は、重合反応に使用するジオール成分の全量に対し、通常0.5〜6モル%、好ましくは0.5〜5モル%である。
他の熱可塑性ポリエステル樹脂の具体例としては、例えば、ラクトンの開環重合によるポリピバロラクトン樹脂、ポリ(ε−カプロラクトン)樹脂、溶融状態で液晶を形成する液晶ポリマ−(Thermotropic Liquid Crystal Polymer;TLCP)等が挙げられる。具体的には、市販の液晶ポリエステル樹脂としては、イ−ストマンコダック社製「X7G」、ダ−トコ社製「Xyday(ザイダ−)」、住友化学社製「エコノール」、セラニ−ズ社製「ベクトラ」等が挙げられる。
本発明で使用する熱可塑性ポリエステル樹脂の固有粘度は、通常0.4〜1.5dl/g、好ましくは0.5〜1.3dl/gである。ここで、固有粘度は、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の溶媒中30℃で測定した値を意味する。固有粘度が0.4未満の場合は耐衝撃性が低下し易く、1.5を超える場合は流動性が低下し易い。また、熱可塑性ポリエステル樹脂の末端カルボキシル基量は、通常5〜50μeq/g、好ましくは10〜30μeq/gである。末端カルボキシル基量が5μeq/g未満の場合は耐衝撃性が低下し易く、50μeq/gを超える場合は、耐湿熱性、熱安定性が不十分となり易い。
更に、本発明で使用する熱可塑性ポリエステル樹脂としては、バ−ジン原料だけでなく、使用済みの製品から再生された熱可塑性ポリエステル樹脂、所謂マテリアルリサイクルされた熱可塑性ポリエステル樹脂の使用も可能である。使用済みの製品としては、容器、フィルム、シ−ト、繊維などが主として挙げられ、好ましくはPETボトル等の容器である。また、再生熱可塑性ポリエステル樹脂としては、製品の不適合品、スプルー、ランナ等から得られた粉砕品またはそれらを溶融して得たペレット等も使用可能である。
また、枠状部の構成材料には、剛性、寸法安定性、耐熱性を向上させる目的でフィラーを配合することが好ましい。斯かるフィラーとしては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、炭酸カルシウム、酸化鉄、アルミナ、チタン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、亜硫酸カルシウム、珪酸マグネシウム(タルク)、珪酸アルミニウム(マイカ)、珪酸カルシウム(ウォラストナイト)、クレー、ガラスビーズ、ガラスパウダー、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、生分解繊維、けい砂、けい石、石英粉、シラス、けいそう土、ホワイトカーボン、鉄粉、アルミニウム粉などが挙げられる。これらの中では、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、生分解繊維、珪酸マグネシウム(タルク)、珪酸アルミニウム(マイカ)、珪酸カルシウム(ウォラストナイト)が好ましい。フィラーは2種類以上を併用することも出来る。
上記のフィラーの形状は、球状、立方形状、粒状、針状、板状、繊維状などの何れの形状であってもよいが、最終的に得られる熱可塑性樹脂組成物の寸法安定性を向上させ、剛性を高く、外観を良好にすると言う観点から、板状または針状が好ましく、レーザー回折粒度(D50)が10μm以下のフィラーが好ましい。
フィラーの使用量は、枠状部の全構成材料100重量部に対し、通常2〜50重量部、好ましくは5〜40重量部である。フィラーの配合量が2重量部未満の場合は、剛性、寸法安定性、耐熱性の改良効果が小さく、50重量部を超える場合は耐衝撃性が低下する場合がある。
上記のフィラーは、無処理のままであってもよいが、樹脂成分との親和性または界面結合力を高める目的で、表面処理剤、高級脂肪酸またはそのエステル、塩などの誘導体、カップリング剤などで処理するのが好ましい。表面処理の際は、非イオン、陽イオン、陰イオン型などの各種の界面活性剤、各種の樹脂などの分散剤による処理を併せて行うならば、機械的強度および混練性が向上して好ましい。
枠状部の構成材料には、帯電防止性や静電塗装が可能な導電性を付与する目的で導電性カーボンブラック及び/又は中空ナノカーボン繊維を配合することが出来る。導電性カーボンブラックとしては、アセチレンガスを熱分解して得られるアセチレンブラック、原油を原料としファーネス式不完全燃焼によって製造されるケッテェンブラック等が挙げられる。中空ナノカーボン繊維は、規則的に配列した炭素原子の本質的に連続的な多数層から成る外側領域と、内部中空領域とを有し、各層と中空領域とが実質的に同心に配置されている本質的に円柱状のフィブリルである。更に、上記の外側領域の規則的に配列した炭素原子が黒鉛状である。上記の中空領域の直径は通常2〜20nmである。この様な中空ナノカーボン繊維は、ハイペリオン・カタルシス社により、「グラファイト・フィブリル」と言う商品名で販売しており、容易に入手できる。
また、本発明においては、枠状部の構成材料の曲げ弾性率がパネル本体の構成材料の曲げ強度弾性率以上であることが、パネルの剛性や強度の確保、構造部品への取付などの点から好ましい。さらに、枠状部の構成材料の曲げ弾性率がパネル本体の構成材料の曲げ弾性率以上である場合は、枠状部の収縮による微小凹部が形成されやすいことから、本発明の微小凹部改善効果が顕著となる。
さらに、本発明においては、パネル本体は非強化系樹脂組成物で構成されるのに対し、枠状部はパネルの剛性や強度の確保、構造部品への取付などの点から強化系樹脂組成物で構成されるのが好ましい。すなわち、枠状部の樹脂材料には強化用フィラーを配合するのが好ましい。強化用フィラーとしては、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)、生分解繊維等の強化用繊維、タルク、マイカ、ウォラストナイトの群から選ばれる1種以上のものを使用できる。さらに、枠状部に熱伝導性機能を持たせるために、熱伝導性を有する強化フィラーを含有することもできる。熱伝導性を有するフィラーとしては、炭素繊維、黒鉛、窒化硼素、珪酸マグネシウム塩などが挙げられる。
強化用フィラーとしてガラス繊維等の強化用繊維を使用する場合は、強化用繊維の重量平均繊維長は、強度および分散性観点から、通常1.5〜10mm、好ましくは1.8〜5mmである。また、機械的強度、寸法精度、耐熱性を向上させるため、枠状部中の繊維の重量平均繊維長は通常0.1〜5mm、好ましくは0.2〜4mm、更に好ましくは0.3〜3mmである。枠状部中の繊維の重量平均繊維長を高く保つためには、射出成形機の射出シリンダーの構成が肝要で、特にスクリューの圧縮比を緩圧縮に、クリアランスを広く、チェックリングのクリアランスを広く取ることが効果的である。また、射出成形時の条件としては、樹脂温度の設定を高く、計量時の背圧を低く、射出速度を低く成形することが効果的である。
パネル本体などの1次材側が非強化樹脂組成物で構成され、枠状部などの2次材側が強化系樹脂組成物の場合、1次材と2次材の金型側表面に生じる剛性差により2次材の収縮が1次材の前面を引きこみやすくなる。そのため、このような樹脂材料の組み合わせの場合に本発明を適用する効果が顕著となる。さらに、二次成形体は構造部品との接合部にもなるため、その接合部分が意匠面側から視認できない様に不透明性であることが好ましい。一次成形体が透明性を有し、二次成形体が有色の場合、一次成形体側から見る際の色目に奥深さが出るため、パネル本体等の一次成形体前面の微小凹部が視認しやすくなる。このような組み合わせの場合も本発明の効果が顕著となる。
前述の通り、本発明においては、パネル本体1の傷つきや劣化を主に防止するため、保護膜としてのハードコート(硬質被膜)が設けられてもよい。斯かる硬質被膜は枠状部2と反対側の前面にのみ設けられてもよい。硬質被膜の厚さはパネル本体1の厚さの1/100以下が好ましく、通常は1〜50μm特に5〜20μmが好ましい。
上記の硬質被膜は、単層でもよいが、保護機能を高めるため、耐候性を高めるために2層以上の多層構造としてもよい。当該多層構造においては、最外層の硬度を最大に設定するのが好ましい。多層構造を有する硬質被膜としては、例えば、熱線遮蔽、紫外線吸収、サーモクロミック、フォトクロミック、エレクトロクロミックの各機能性層やプライマー層、着色加飾層などのうち、少なくとも一つ以上の機能を備えているのが好ましい。
硬質被膜の構成材料は透明樹脂が好適である。斯かる透明樹脂としては、ハードコート剤として知られている公知の材料を適宜使用することが出来、例えば、シリコーン系、アクリル系、シラザン系、ウレタン系などの種々のハードコート剤を使用することが出来る。これらの中では、接着性や耐候性を向上させるために、ハードコート剤を塗布する前にプライマー層を設ける2コートタイプのハードコートが好ましい。コーティング方法としては、スプレーコート、ディップコート、フローコート、スピンコート、バーコート等が挙げられる。また、フィルムインサートによる方法、転写フィルムに好適な薬剤を塗布して転写する方法なども採用し得る。
上記の硬質被膜を最外層として、その内層側に、各種機能(熱線遮蔽、紫外線吸収、サーモクロミック、フォトクロミック、エレクトロクロミックの各機能)の薄膜が形成されてもよい。また、車内側を構成する面には、防曇性を有する機能性層や熱伝導性を有する層、デフォッギングのための熱線などを配設してもよい。この際、防曇性を有する機能性層は再外層であることが好ましい。
パネル本体1の表面と上記の硬質被膜との間に透明樹脂層が設けられてもよい。
本発明では、パネル本体1の後面と枠状部2との境界部に凹凸部を形成し、パネル本体1と枠状部2との結合強度を大きくしてもよい。本発明では、枠状部に、他部品を取り付けるための取付片を突設してもよい。
本発明は広く工業的用途に有用であり、意匠面側の意匠性を求められる多層成形体に好適である。本発明は、特に、自動車用途に幅広く応用が可能であり、特に、バックドアウインドウ、サンルーフ、リアクォーターウインドなどの自動車用グレージング部材や、バックドアパネル、サイドドアパネル、ルーフ、フェンダー、ボンネットなどの外装パネル、など自動車用の外装パネル部品に好適である。また、本発明は、自動車用外装パネル部品以外にも、建設機械のキャノピーや、照灯用レンズ、ミラー、バイクの風防、銘板、太陽電池カバーまたは太陽電池基材、ディスプレー装置用カバーなどの幅広い用途に使用可能である。
[射出成形例1(実施例1、比較例1)]
自動車のパノラマルーフを模擬した図3(a)〜(c)に示す2色成形品を成形し、凹所及びディンプル状微小凹部深さの評価を行った。図3(a),(c)はパネルの裏面図、図3(b)は図3(a)のIIIb−IIIb断面図である。
図3(a)〜(c)において、51は試験用サンプルのパネルであり、パネル本体52とその周縁部に設けられた枠部材53とを備える。パネル本体52の外寸は750mm×465mmで、肉厚5mmであり、枠部材53の短辺側幅は97mm、長辺側の一方の幅は75mm、もう一方の幅は90mmである。枠部材53は、パネル本体52の外縁から3mm内側の位置(即ち、図3(b)におけるL=3mm)に設けられている。
なお、パネル本体52は、枠部材53の形成面と反対側の面(前面)が、この前面側に凸となるように湾曲しており、長手方向(長辺側)が10,000R、短手方向(短辺側)が5,000Rの湾曲面となっている。図3(a),(c)において、G〜Gはゲート部を示し、破線のW〜Wはウエルドラインを示す。
枠部材53の長辺部(コーナー部C〜C間及びコーナー部C〜C間)の厚みは、図3(c)の通り、3.5mmである。枠部材53の短辺部における厚みは、辺方向の中間部C,Cにおいて4.5mmであり、この中間部C,Cからコーナー部C,C,C,Cにかけて徐々に小さくなっており、コーナー部C,C,C,Cにおいて厚みが3.5mmとなっている。
パネル本体52の成形材料として三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製ノバレックス7022U−G(粘度平均分子量:21,000)を用いた。枠部材53の成形材料としては、下記記載の各成分を下記に示す組成で配合混合し、二軸押出機(東芝機械社製「TEM75BS」)により、バレル温度320℃で溶融混練して得られたものを用いた。なお、MEPは三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社、MCCは三菱化学株式会社を表す。
PC(MEP製ユーピロンS−3000FN) 32重量部
PC(MEP製ユーピロンE−2000FN) 47重量部
PET(MCC製ノバペックスGG500) 21重量部
GF(日本電気硝子製T531DE) 5.3重量部
エラストマー(アイカ工業社製スタフィロイドMG1011) 3.2重量部
安定剤(ADEKA製アデカスタブ2112) 0.03重量部
カーボンブラック(越谷化成工業社製ロイヤルブラック904G:カーボンブラック:40重量%、ポリスチレン:60重量%のマスターバッチ) 1.0重量部
上記材料を用い、以下の方法で試験用サンプルのパネルを成形した。
まず、120℃で5時間の予備乾燥されたパネル本体用材料を金型温度90℃で温調されている固定型と第1の可動型との間に形成されるキャビティへ射出成形(射出温度300℃)してパネル本体を成形した。射出速度は50mm/secの単一速度とし、射出保圧切り替え位置は2mmとした。成形はバルブゲート型のホットランナーで行った。射出圧縮成形を行い、射出前に金型を2mm開き、射出保圧切り替え位置で700tの再型締めを行った。このときの再型締めの保持時間は15秒とした。
次いでパネル本体を60秒冷却後、第1の可動型を型開きし、パネル本体を第一の可動型に保持した状態で、金型温度90℃に温調されている第2の可動型を型合わせし、第2の可動型とパネル本体との間に形成されるキャビティに、120℃で5時間の予備乾燥された枠部材用の成形材料を充填(射出樹脂温度270℃)した。射出速度は計量値の10%充填時に表1に示す速度となるように比例的に初速を上げた。計量値は210mm、射出保圧切り替え位置は28mmとした。
充填時間は17.3sec、射出ピーク圧は29MPaであった。充填後、25MPaの保圧を10秒間かけ、枠部材を形成した。成形はバルブゲート型のホットランナーで行った。バルブゲートのゲート点数は図3(a),(c)に示すG〜Gの6点であり、ゲート径は5mm、バルブピン径は8mmである。全ゲートを同時に開放し、同時に樹脂の充填を開始させた。60秒の冷却時間後、第2の可動型を型開きし、成形されたパネル本体と枠部材が一体化されたパネルを脱型した。
射出速度、充填時間、ピーク圧力、保圧力、保圧時間、図3(c)のG又はGで示すゲートの射出率、面進行係数、実流動時間、流動停止時間、流動停止後加圧量、パネル本体のディンプル状微小凹部深さ、パネル本体の枠状部側のゲート痕付近に対峙する位置の凹所深さd及び実質凹所面積の測定結果を表1に示す。
ゲートG,Gから射出された合成樹脂材料がコーナー部のウエルドラインW,W,W,Wに到達した時点において、ゲートG,G,G,Gから射出された合成樹脂材料は、まだ充填途中であり、流動を継続しており、その後、ゲートG,G,G,Gから射出された合成樹脂材料がウエルドラインW,Wに到達して流動が停止する。
この実験例では、ゲートG〜Gから射出された合成樹脂材料がコーナー部のウエルドラインW,W,W,Wに到達し、これによりゲートG,Gから射出された合成樹脂材料の流動が停止するまでの時間(実流動時間)は13.0secであった。また、その他のゲートG,G,G,Gから射出された合成樹脂材料がウエルドラインW,Wに到達して流動が停止するまでの時間(充填時間)は17.3secであった。
従って、ゲートG,Gから射出された合成樹脂材料の実流動時間は13.0秒であり、その後、保圧工程開始までの経過時間(流動停止時間T)は17.3−13.0=4.3秒であり、このT=4.3秒間の射出圧力Pは29MPaである。保圧力Pは25MPa、保圧時間Tは10secである。
このため、ゲートG,Gから射出された合成樹脂材料の流動停止後加圧量は、T=4.3秒であるから、
・T+P・T=29・4.3+25・10
≒375MPa・s
である。表1では、ゲートGから射出された合成樹脂材料のデータを実施例1として記載している。
一方、ゲートG,G,G,Gから射出された合成樹脂材料の流動停止後加圧量は、T=0であるから、
・T+P・T=29・0+25・10
=250MPa・s
である。表1では、ゲートGから射出された合成樹脂材料のデータを比較例1として記載している。
なお、ディンプル状微小凹部深さ、凹所深さd、実質凹所面積は、以下の手法により測定した。
[ディンプル状微小凹部深さ]
上記の方法で得られたパネルのディンプル状微小凹部を中心に含む大きさ100mm×100mmの平板を切り出し、東洋精密社製表面粗さ計「サーフコム3000A」にて、ディンプル状微小凹部を中心に大きさ30mm×30mmのエリアを、操作速度6mm/sec、測定長さ30mmの条件で、1mmピッチにて表面測定した。得られた表面測定結果から、ディンプル状微小凹部の二次元データを抽出し、微小凹部の最大深さを、ディンプル状微小凹部深さとして求めた。
[凹所深さd、実質凹所面積]
ディンプル状微小凹部の最深部を含む断面を切削により切り出し、キーエンス社製「デジタルマイクロスコープVHX−1000」で断面観察した。得られた断面写真について、Media Cybernetics社製画像解析ソフト「Image−Pro Plus(ver6.2J)」を用いて、凹所深さd及び実質凹所面積を測定した。なお、実質凹所面積は、得られる断面の中で、最大の面積を有する断面について行った測定値である。
[射出成形例2(実施例2、比較例2)]
射出速度を計量値の10%充填時に表1に示す速度となるように比例的に初速を上げたこと以外は射出成形例1と同様にしてパネルを成形した。充填時間は7.0sec、射出ピーク圧は41MPaであった。さらに、得られたパネルについて、射出成形例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
この場合、ゲートG,Gから射出された合成樹脂材料の流動停止後加圧量は、
・T+P・T=41・1.8+25・10
≒324MPa・s
である。これを実施例2として表1に記載した。
ゲートG,G,G,Gから射出された合成樹脂材料の流動停止後加圧量は、
・T+P・T=41・0+25・10
=250MPa・s
である。これを比較例2として表1に記載した。
Figure 2016052760
実施例1と比較例1とは、同一の射出成形であり、評価対象となるゲートが異なるだけである。すなわち、実施例1では、ゲートG付近でのディンプル状微小凹部を評価し、比較例1では実施例1と同一の射出成形実験で成形されたパネルのゲートG付近でのディンプル状微小凹部を評価している。
同様に、実施例2と比較例2も、同一の射出成形であり、評価対象となるゲートが異なるだけである。実施例2では、ゲートG付近でのディンプル状微小凹部を評価し、比較例2では実施例2と同一の射出成形実験で成形されたパネルのゲートG付近でのディンプル状微小凹部を評価している。
表1の通り、本発明例によると、パネル本体前面にディンプル状微小凹部は全く発生しなかった。ゲートG(実施例1,2)では、ゲートG(比較例1,2)に比べて実流動時間が短く、流動停止時間が長い。そのため、実施例1,2では、流動停止後加圧量が375又は324MPa・sであり、ディンプル状微小凹部の発生が防止されているのに対し、比較例1,2では、流動停止後加圧量が250MPa・sと低く、ディンプル状微小凹部が発生している。この実験より、流動停止後加圧量を280MPa・s以上とすることにより、ディンプル状微小凹部の発生が防止されることが認められる。
1 パネル本体
1a 凹所
2 枠状部
3 透明領域
4 パネル
11 可動型
11a,12a キャビティ
12 第2の固定型
13 ホットランナ
14 ゲート
16 バルブピン
17 マニホールド
18 ノズルタッチ部
19 ノズル
20 駆動装置

Claims (13)

  1. 第1の板面及びそれと反対側の第2の板面を有した第1の成形体と、
    該第2の板面の少なくとも一部に射出成形により該第1の成形体と一体に形成された第2の成形体とを有する多色成形品において、
    該第2の成形体の構成材料である熱可塑性樹脂を、以下に定義される面進行係数70cm/s・cm以下、かつ、以下に定義される流動停止後加圧量280MPa・s以上の条件で射出成形してなることを特徴とする多色成形品。
    面進行係数:射出成形機の吐出ノズルから金型キャビティに射出される単位時間当りの
    熱可塑性樹脂容量(射出率)を、熱可塑性樹脂が射出される金型キャビテ
    ィの厚みで除した値
    流動停止後加圧量:金型キャビティ中の熱可塑性樹脂が流動を停止した後に加えられる
    圧力に、加圧保持時間を乗じた値
  2. 前記第2の成形体を、射出率3〜35cm/sの条件で射出成形してなることを特徴とする請求項1に記載の多色成形品。
  3. 前記第1の成形体の第2の板面には、前記第2の成形体のゲート痕付近に対峙する位置に、第2の成形体が入り込んだ凹所が存在しており、
    該凹所の深さが1mm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の多色成形品。
  4. 前記凹所の深さdと、第1の成形体の厚さtとの比d/tが0.2より大きいことを特徴とする請求項3に記載の多色成形品。
  5. 前記第2の成形体の構成材料が結晶性樹脂を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の多色成形品。
  6. 前記第2の成形体の構成材料の曲げ弾性率が、第1の成形体の構成材料の曲げ弾性率以上であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の多色成形品。
  7. 前記第1の成形体の構成材料が非強化系樹脂組成物であり、前記第2の成形体の構成材料が強化系樹脂組成物であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の多色成形品。
  8. 前記第1の成形体の構成材料が透光性であり、第2の成形体の構成材料が不透光性であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の多色成形品
  9. 前記第1の成形体の構成材料がポリカーボネート樹脂を含むものであり、前記第2の成形体の構成材料がポリカーボネート樹脂及びポリエステル樹脂を含むものであることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の多色成形品。
  10. 前記第2の成形体が前記第1の成形体の周縁部に設けられていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の多色成形品。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の多色成形品よりなるパネルを備えた車輌。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の多色成形品を成形する方法であって、
    前記第1の成形体を保持した可動型を、前記第2の成形体を成形するためのキャビティを有した固定型に型締めし、
    ホットランナを介して該固定型のゲートから該キャビティに合成樹脂材料を射出して第2の成形体を成形する工程を有しており、
    該第2の成形体の構成材料である熱可塑性樹脂を、面進行係数70cm/s・cm以下、かつ流動停止後加圧量280MPa・s以上の条件で射出成形することを特徴とする多色成形品の成形方法。
  13. 請求項12において、前記第2の成形体の構成材料である熱可塑性樹脂を、複数のゲートから射出することを特徴とする多色成形品の成形方法。
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