JP2016052228A - カバー構造及びその溶着方法 - Google Patents
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Abstract
Description
まず、図3から図6の従来構成において、図3において符号1で示されるものはレゾルバステータであり、このレゾルバステータ1の内方に突出して形成された複数の磁極2には、第1、第2輪状絶縁板3,4を介してステータ巻線5が巻回されている。
すなわち、図7において符号8で示されるものは、断面で凹状をなすカバーであり、このカバー8は、例えば、レゾルバの第1輪状巻線カバーをなす樹脂成形品で構成されている。
前記カバー8の裏面8Aには、カバー突起8aが一体に形成され、このカバー突起8aは、断面で凹状をなす第2輪状巻線カバー7の足部からなる相手方部材7aと当接するように構成されている。
すなわち、図7におけるカバー8は、図6で示されるように、薄肉で全体にバランスの悪い形状が多いため、射出成形によって樹脂成形した場合、図7のように、部分的に肉厚が薄くなった形状となるソリ部8Bが発生することになり、このソリ部8Bの状態で溶着ホーン21を当接させると、この溶着ホーン21が2ヶ所に当接して溶着部11,11が発生し、中央のソリ部8Bには溶着ホーン21が当接不可能であるため、溶着の条件範囲が狭く、カバー8にクラックが発生しやすく、歩留まりが低下していた。
すなわち、樹脂で形成されたカバーが樹脂で形成された相手方部材に対して、超音波加熱によって溶着されているカバー構造及びその溶着方法において、
前記超音波加熱としての溶着ホーンが接触する前記カバーの溶着部は、前記カバーから一体に突出する突起部よりなることにより、この1ヶ所のみの突起部を介して、かつ、溶着ホーンを介してエネルギーが集中的に入っていき、少しづつ突起部が溶融して少しずつ全体に溶着ホーンが当たり、クラックの発生を伴うことなく溶着が行われる。そのため、クラックが入りにくく、歩留まりも従来より向上できる。
また、前記突起部の第1厚さは、前記突起部の近傍における前記カバーの第2厚さより大であることにより、十分な高さの突起部を得ることができ、前述の効果を十分に得ることができる。
また、前記突起部の近傍には、前記カバーの第2厚さよりも小の第3厚さの薄肉領域が形成され、前記突起部の第1厚さは、前記カバーの第2厚さよりも大であることにより、溶着ホーンとの当接は1ヶ所のみとなり、前述と同様のクラックの起こりにくい溶着を得ることができる。
また、前記カバーは、レゾルバステータの第1輪状巻線カバーよりなり、前記相手方部材は、前記レゾルバステータの第2輪状巻線カバーの足部よりなることにより、クラックの発生を防止してレゾルバを得ることができる。
尚、従来例と同一又は同等部分には、同一符号を付して説明する。
図1において符号8で示されるものは、断面で凹状をなすカバーであり、このカバー8は、例えば、レゾルバの第1輪状巻線カバーをなす樹脂成形品で構成した場合について述べるが、レゾルバ以外の一般製品を対象とすることもできる。
尚、前述の場合、前記カバー8の表面8bにおける突起部30は、溶着を必要とする個所の数(図5のように複数)だけあり、1ヶ所の溶着個所に対して1ヶ所のみの前記突起部30が形成されている。
すなわち、図2において、前記突起部30の近傍には、前記カバー8の第2厚さT2よりも小の第3厚さT3で形成された輪状の薄肉領域40が形成されており、前記突起部30の第1厚さT1は、前記カバー8の第2厚さT2よりも大であるように構成されている。
尚、前記薄肉領域40は、前記突起部30の上方から平面として見た場合、この突起部30の周囲に輪状に形成されている。
尚、前述の構成では、レゾルバの各輪状巻線カバー7,8の溶着について述べたが、レゾルバに限ることなく、他の機器におけるカバーの溶着にも適用できるものである。
すなわち、樹脂で形成されたカバー8が樹脂で形成された相手方部材7aに対して、超音波加熱によって溶着されているカバー構造において、前記超音波加熱としての溶着ホーン21が接触する前記カバー8の溶着部11は、前記カバー8から一体に突出する突起部30よりなる構成としたことを特徴とするカバー構造及びその溶着方法であり、また、前記突起部30の第1厚さT1は、前記突起部30の近傍における前記カバー8の第2厚さT2より大であることを特徴とするカバー構造及びその溶着方法であり、また、前記突起部30の近傍には、前記カバー8の第2厚さT2よりも小の第3厚さT3の薄肉領域40が形成され、前記突起部30の第1厚さT1は、前記カバー8の第2厚さT2よりも大であることを特徴とするカバー構造及びその溶着方法であり、また、前記カバー8は、レゾルバステータ1の第1輪状巻線カバーよりなり、前記相手方部材7aは、前記レゾルバステータ1の第2輪状巻線カバーの足部よりなることを特徴とするカバー構造及びその溶着方法である。
7 第2輪状巻線カバー
7a 相手方部材(第2輪状巻線カバーの足部)
8 カバー(第1輪状巻線カバー)
8a カバー突起
8b 表面
8A 裏面
8B ソリ部
11 溶着部
20 当接部
21 溶着ホーン
21a 下面
30 突起部
40 薄肉領域
T1 第1厚さ
T2 第2厚さ
T3 第3厚さ
Claims (8)
- 樹脂で形成されたカバー(8)が樹脂で形成された相手方部材(7a)に対して、超音波加熱によって溶着されているカバー構造において、
前記超音波加熱としての溶着ホーン(21)が接触する前記カバー(8)の溶着部(11)は、前記カバー(8)から一体に突出する突起部(30)よりなる構成としたことを特徴とするカバー構造。 - 前記突起部(30)の第1厚さ(T1)は、前記突起部(30)の近傍における前記カバー(8)の第2厚さ(T2)より大であることを特徴とする請求項1記載のカバー構造。
- 前記突起部(30)の近傍には、前記カバー(8)の第2厚さ(T2)よりも小の第3厚さ(T3)の薄肉領域(40)が形成され、前記突起部(30)の第1厚さ(T1)は、前記カバー(8)の第2厚さ(T2)よりも大であることを特徴とする請求項1記載のカバー構造。
- 前記カバー(8)は、レゾルバステータ(1)の第1輪状巻線カバーよりなり、前記相手方部材(7a)は、前記レゾルバステータ(1)の第2輪状巻線カバーの足部よりなることを特徴とする請求項1ないし3の何れかの1項に記載のカバー構造。
- 樹脂で形成されたカバー(8)が樹脂で形成された相手方部材(7a)に対して、超音波加熱によって溶着されるようにしたカバー構造の溶着方法において、
前記超音波加熱としての溶着ホーン(21)が接触する前記カバー(8)の溶着部(11)は、前記カバー(8)から一体に突出する突起部(30)よりなることを特徴とするカバー構造の溶着方法。 - 前記突起部(30)の第1厚さ(T1)は、前記突起部(30)の近傍における前記カバー(8)の第2厚さ(T2)より大であることを特徴とする請求項5記載のカバー構造の溶着方法。
- 前記突起部(30)の近傍には、前記カバー(8)の第2厚さ(T2)よりも小の第3厚さ(T3)の薄肉領域(40)が形成され、前記突起部(30)の第1厚さ(T1)は、前記カバー(8)の第2厚さ(T2)よりも大であることを特徴とする請求項5記載のカバー構造の溶着方法。
- 前記カバー(8)は、レゾルバステータ(1)の第1輪状巻線カバーよりなり、前記相手方部材(7a)は、前記レゾルバステータ(1)の第2輪状巻線カバーの足部よりなることを特徴とする請求項5ないし7の何れかの1項に記載のカバー構造の溶着方法。
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003209946A (ja) * | 2002-01-10 | 2003-07-25 | Tamagawa Seiki Co Ltd | レゾルバのステータカバー構造 |
JP2007038422A (ja) * | 2005-07-29 | 2007-02-15 | Kasai Kogyo Co Ltd | 樹脂部品の超音波溶着方法 |
JP2010214817A (ja) * | 2009-03-17 | 2010-09-30 | Olympus Corp | 部材同士の固定方法 |
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