JP2016050402A - 昇降装置 - Google Patents

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篤司 松岡
Atsushi Matsuoka
篤司 松岡
滋之 鈴木
Shigeyuki Suzuki
滋之 鈴木
宏和 鈴村
Hirokazu Suzumura
宏和 鈴村
貴之 上野
Takayuki Ueno
貴之 上野
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Abstract

【課題】窓ガラスの昇降の繰り返し動作によって生じ得る動作不良を抑制することができる昇降装置を提供する。
【解決手段】昇降装置は、モータユニットと、窓ガラスを昇降させるリンク機構とを備える。リンク機構は、ベースプレート80と、窓ガラスを支持する第1支持部材と、第2支持部材と、モータユニットの駆動ギアにより回転するドリブンギア61と、ドリブンギア61に設けられるリフトアーム62と、補助アームとを備える。ベースプレート80には、ドリブンギア61の移動範囲を制限する係止部88が設けられる。ドリブンギア61における回転軸63とドリブンギア61の歯との間には、係止部88に当接する当接部66が設けられる。当接部66は、リフトアーム62が窓ガラスを下死点に位置させるときベースプレート80の係止部88に当接する。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両ドアの窓ガラスを昇降させる昇降装置に関する。
車両ドアの窓ガラスを昇降させる昇降装置として、特許文献1に記載の技術が知られている。
特許文献1に記載の昇降装置は、モータと、モータにより駆動されて窓ガラスを昇降させるリンク機構とを備える。
リンク機構は、車両ドアに固定されるベースプレートと、窓ガラスの下端を支持する第1支持部材と、車両ドアに固定される第2支持部材と、基端部でベースプレートに回転可能に取り付けられるリフトアームと、第1支持部材と第2支持部材とを平行に維持する補助アームとを備える。
リフトアームの先端部及び補助アームの先端部それぞれは第1支持部材のガイドレールに摺動可能に取り付けられる。補助アームの他端部は第2支持部材のガイドレールに摺動可能に取り付けられる。
リフトアームの基端部には、モータにより回転する駆動ギアと噛み合う従動ギアが設けられている。リフトアームは、駆動ギアの回転により回転軸を中心として回転し、第1支持部材を移動させて窓ガラスを昇降させる。
従動ギアの端部(窓ガラスの下死点に対応する端部)には、駆動ギアの回転を停めるためのストッパが設けられている。駆動ギアの回転によりリフトアームが回転して、駆動ギアが従動ギアのストッパに当接すると、駆動ギアの回転が停まることによりリフトアームの回転及び窓ガラスの下降が停まる。
特開2011−7211号公報
ところで、従来のストッパは、駆動ギアのトルクに抗する力を駆動ギアに加えるものとして構成される。
図10に、従来のストッパ構造を示す。従動ギア102の端部には、従動ギア102の歯103の並びよりも径方向に突出した凸部104が設けられる。凸部104がストッパとして機能する。駆動ギア110の歯が凸部104に当接すると、駆動ギア110に加わる負荷が増大するため、駆動ギア110の回転が停止する。しかし、このような構造の場合、駆動ギア110の歯が凸部104に当接するときリフトアーム101が押されるため、リフトアーム101の回転軸105及び駆動ギア110の回転軸111には、両軸が互いに離れるような力が作用する(矢印X参照)。そして、駆動ギア110が凸部104に当接してから駆動ギア110がその回転を停めるまでの期間にわたって、大きい摩擦力が回転軸105,111の軸受部に加わり続ける。このようなことから、窓ガラスの昇降が繰り返されると軸受部が劣化し、昇降装置が円滑に動作しなくなるおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、窓ガラスの昇降の繰り返し動作によって生じ得る動作不良を抑制することができる昇降装置を提供することにある。
(1)上記課題を解決する昇降装置は、モータユニットと、前記モータユニットにより駆動されて窓ガラスを昇降させるリンク機構とを備える昇降装置であって、前記リンク機構は、車両ドアに固定されるベースプレートと、前記窓ガラスを支持する第1支持部材と、前記車両ドアに固定される第2支持部材と、前記ベースプレートに回転可能に取り付けられ前記モータユニットの駆動ギアの回転に基づいて回転する従動ギアと、先端部が前記第1支持部材に摺動可能に取り付けられて基端部が前記従動ギアの回転軸を介して回転可能に前記従動ギアに設けられるリフトアームと、前記第1支持部材と前記第2支持部材とを平行に維持する補助アームとを備え、前記ベースプレートには、前記従動ギアの移動範囲を制限するための係止部が設けられ、前記従動ギアにおける前記回転軸と前記駆動ギアの歯に噛み合う前記従動ギアの歯との間には、前記係止部に当接する当接部が設けられ、前記当接部は、前記リフトアームが前記窓ガラスを下死点に位置させるとき前記ベースプレートの前記係止部に当接する。
この構成によれば、従動ギアの当接部がベースプレートに設けられた係止部に当接することにより、リフトアームの回転が規制される。従動ギアの当接部がベースプレートの係止部に当接するとき、係止部に加わる力は、ベースプレート、従動ギアの回転軸及び駆動ギアの回転軸に分散される。このため、窓ガラスの昇降の繰り返し動作によって生じ得る、従動ギアの回転軸の軸受部及び駆動ギアの軸受部の劣化が抑制されるようになる。これによって、昇降装置の動作不良が抑制される。
(2)上記の昇降装置において、前記係止部は、前記ベースプレートにおける前記従動ギアの前記回転軸を支持する第1軸受部と、前記駆動ギアの回転軸を支持する第2軸受部とを結ぶ線上に配置される。
この構成によれば、当接部が係止部に当接するときにおける、ベースプレートに加わる力の方向と、従動ギアの回転軸に加わる力の方向と、駆動ギアの回転軸に加わる力の方向とが略一致する。このため、ベースプレートのねじれ変形が抑制される。
(3)上記の昇降装置において、前記係止部は、前記ベースプレートにおける前記従動ギアに対応する部分から突出し、前記従動ギアには前記係止部が挿通する開口部が設けられ、前記開口部の内周面に前記当接部が設けられている。
この構成によれば、従動ギアの開口部に係止部が収容されるため、従動ギアから当接部が突出しかつベースプレートから係止部が突出する構造に比べて、ベースプレートと従動ギアとの間の隙間を狭くすることができる。
(4)上記の昇降装置において、前記係止部は、前記ベースプレートの一部分の折り曲げにより形成され、前記係止部の折目の方向は、前記従動ギアの前記当接部が前記係止部に接近する方向に沿う。
この構成によれば、ベースプレートの係止部に従動ギアの当接部が当接するとき、係止部を押圧する力が係止部の折目の方向に沿って加わる。このため、係止部の折れが抑制される。
(5)上記の昇降装置において、前記ベースプレートは、前記従動ギアの前記回転軸を支持する第1軸受部と、前記駆動ギアの回転軸を支持する第2軸受部と、前記第1軸受部と前記第2軸受部との間に配置される開口部と、前記開口部において前記第1軸受部側から前記第2軸受部側に延長する第1延長部と、前記開口部において前記第2軸受部側から前記第1軸受部側に延長する第2延長部とを有し、前記係止部は、前記第1延長部の第1折曲部と前記第2延長部の第2折曲部とにより構成される。
この構成によれば、係止部が一対の折曲部により構成されるため、係止部の変形が抑制される。また、係止部に加わる力が第1延長部と第2延長部とに伝達されるため、力が一箇所に集中することが抑制される。これにより、ベースプレートの変形が抑制されるようになる。
(6)上記の昇降装置において、前記当接部は、前記従動ギアから突出し、前記ベースプレートには前記当接部が挿通する挿通部が設けられ、前記ベースプレートの前記係止部は前記挿通部に設けられている。
この構成によれば、ベースプレートの挿通部に当接部が収容されるため、従動ギアから当接部が突出しかつベースプレートから係止部が突出する構造に比べて、ベースプレートと従動ギアとの間の隙間を狭くすることができる。このため、昇降装置の厚幅を小さくすることができる。
(7)上記の昇降装置において、前記ベースプレートの前記係止部及び前記従動ギアの前記当接部の少なくとも一方の押圧面が緩衝部材により覆われる。
この構成によれば、ベースプレートの係止部に従動ギアの当接部が当接するときの衝撃が緩和される。このため、ベースプレートの係止部及び従動ギアの当接部の変形が抑制される。
上記昇降装置によれば、窓ガラスの昇降の繰り返し動作によって生じ得る動作不良を抑制することができる。
昇降装置の模式図。 昇降装置の模式図。 昇降装置の一部分の斜視図。 昇降装置の一部分の平面図。 図4のA−A線に沿う断面図。 ストッパ構造の作用を説明するための模式図。 (a)は、係止部の第1の配置における力の方向を説明する図、(b)係止部の第2の配置における力の方向を説明する図。 係止部の変形例を示す断面図。 (a)は当接部及び係止部の変形例を示す平面図、(b)は図9(a)のB−B線に沿う断面図。 昇降装置について、従来のストッパ構造を示す模式図。
図1〜図7を参照して、車両ドアに設けられる窓ガラスの昇降装置について説明する。
なお、以降の説明では、車両の天井側を「上」とし、車両のフロア側を「下」として説明する。
昇降装置10は、窓ガラス1を上死点から下死点まで移動させる。
窓ガラス1の上死点は、窓ガラス1の上端が車両ドアの窓枠の上端に当接するときの、窓ガラス1の位置を示す。
窓ガラス1の下死点は車両ドア毎に設定される。例えば、窓ガラス1の下死点は、窓ガラス1の上端が車両ドアの窓枠の下端よりも下方の所定位置に配置されるときの窓ガラス1の位置として設定される。なお、窓ガラス1の下死点は、窓ガラス1の上端が車両ドアの窓枠の下端よりも上方の所定位置に配置されるときの窓ガラス1の位置として設定される場合もある。
図1及び図2に、車内側からみた昇降装置10の模式図を示す。
図1は、窓ガラス1が上死点に位置するときの昇降装置10を示し、図2は、窓ガラス1が下死点に位置するときの昇降装置10を示す。
図1に示されるように、昇降装置10は、モータユニット20と、このモータユニット20により駆動されて窓ガラス1を昇降させるリンク機構30とを備える。
モータユニット20はモータと減速機構とを備える。減速機構の出力軸には駆動ギア21(図6参照)が取り付けられている。モータユニット20は駆動ギア21を回転させることにより、リンク機構30を駆動する。
図1及び図2に示されるようにリンク機構30は窓ガラス1を上下方向に移動させる。
リンク機構30は、車両ドアに固定されるベースプレート80と、窓ガラス1を支持する第1支持部材40と、車両ドアに固定される第2支持部材50と、ドリブンギア61(従動ギア)と、窓ガラス1を昇降させるリフトアーム62と、第1支持部材40の姿勢を第2支持部材50と平行にするための補助アーム70とを備える。
第1支持部材40は、窓ガラス1の下端に取り付けられる。
第1支持部材40は直線状に延びる。第1支持部材40には、その延長方向に延びる第1ガイドレール41が設けられている。第2支持部材50は直線状に延びる。第2支持部材50には、その延長方向に延びる第2ガイドレール51が設けられている。
リフトアーム62の基端部はドリブンギア61に接続される。例えば、ドリブンギア61とリフトアーム62の基端部とは溶接により接続される。リフトアーム62は、ドリブンギア61の回転軸63を介して回転する。
リフトアーム62の先端部62aは、第1ガイドレール41に摺動する。例えば、リフトアーム62の先端部62aには第1ガイドレール41に沿って転動するローラが設けられる。
ドリブンギア61は、回転軸63(図3参照)を介してベースプレート80に取り付けられている。ドリブンギア61とリフトアーム62は一体的に回転軸63を中心として回転する。
ドリブンギア61の端縁(リフトアーム62が配置される部分とは反対側の端縁)には、モータユニット20の駆動ギア21(図6参照)の歯に噛み合う歯64が設けられている。ドリブンギア61の各歯64は、回転軸63を中心とする円弧に沿うように配列される。
ドリブンギア61には、ベースプレート80に設けられる係止部88(図3参照)が挿通する開口部65が設けられている。
開口部65は、ドリブンギア61の歯64と回転軸63との間に設けられている。開口部65は、リフトアーム62が最大角度θmaxから最小角度θminの範囲で回転する間、係止部88を挿通させる。
なお、リフトアーム62の角度は、例えば、窓ガラス1が下死点に位置するときのリフトアーム62の配置を基準位置として、基準位置のリフトアーム62と所定位置のリフトアーム62との間のなす角度として定義される。最大角度θmaxは、窓ガラス1が上死点に位置するときのリフトアーム62と基準位置のリフトアーム62との間のなす角度として定義される。最小角度θminは、窓ガラス1が下死点に位置するときのリフトアーム62と基準位置のリフトアーム62との間のなす角度として定義される。この例の場合、最小角度θminは「0度」である。
開口部65の内周面65a(図3参照)には、係止部88に当接する当接部66が設けられている。
当接部66は、リフトアーム62が窓ガラス1を下死点に位置させるとき、すなわちリフトアーム62が最小角度θminに配置されるとき、係止部88に当接する。
また、好ましくは、当接部66の当接面は、この当接部66が係止部88に当接するときに、ドリブンギア61の回転軸63と駆動ギア21の回転軸22とを結ぶ線に対して平行に形成される。すなわち、当接部66は、当接部66が係止部88に当接するときに係止部88に加わる力がドリブンギア61の回転軸63と駆動ギア21の回転軸22とを結ぶ線に対して垂直方向(図3矢印P参照)に作用するように、構成される。
補助アーム70は、第1アーム部71と、第2アーム部72とを備える。第1アーム部71と第2アーム部72とは略同じ長さである。第1アーム部71と第2アーム部72とは、リフトアーム62の中間部に設けられた貫通孔を挿通する支軸73を介して連結される。第1アーム部71と第2アーム部72とは別部材として形成されているが、第1アーム部71と第2アーム部72とは支軸73で連結されて一体的に動作する。
補助アーム70の第1端部70a(第1アーム部71の先端部)は、第1ガイドレール41に摺動可能に取り付けられている。例えば、補助アーム70の第1端部70aには第1ガイドレール41に沿って転動するローラが設けられる。
補助アーム70の第2端部70b(第2アーム部72の先端部)は、第2ガイドレール51に摺動可能に取り付けられている。例えば、補助アーム70の第2端部70bには第2ガイドレール51に沿って転動するローラが設けられる。
図3〜図5を参照して、ベースプレート80について説明する。
図3は、車両の外側からみた昇降装置10の一部分の斜視図である。図4は、昇降装置10の一部分の平面図である。図3及び図4とも、リフトアーム62が最小角度θminまで回転したときの昇降装置10を示す。図5は、図4のA−A線に沿う断面図である。
ベースプレート80は、本体部81と、本体部81の周囲に配置される5つの締結部82とを有する。
また、ベースプレート80の本体部81は、ドリブンギア61が配置される平坦部83と、ドリブンギア61の歯64の一部を覆う被覆部84とを有する。
平坦部83には、ドリブンギア61の回転軸63を支持する第1軸受部85が設けられている。
被覆部84には、モータユニット20の駆動ギア21の回転軸22(図6参照)を支持する第2軸受部86が設けられている。
平坦部83と被覆部84との境目には、ドリブンギア61の歯64が挿通する開口部87が設けられている。
また、本体部81において第1軸受部85と第2軸受部86との間には、係止部88が設けられている。より好ましくは、係止部88は、第1軸受部85の中心と第2軸受部86の中心とを結ぶ線上に配置される。そして、係止部88は、平坦部83から突出して、ドリブンギア61の開口部65に挿通する。このような係止部88は、例えば、ベースプレート80の一部分の折り曲げにより形成される。
図3に示されているものは、折り曲げにより形成された係止部88の一例である。この例の係止部88は次のように構成される。
ベースプレート80には、第1軸受部85と第2軸受部86との間に配置される開口部90と、開口部90において第1軸受部85側から第2軸受部86側に延長する第1延長部91と、開口部90において第2軸受部86側から第1軸受部85側に延長する第2延長部92とが設けられる。第1延長部91の先端部及び第2延長部92の先端部はそれぞれ折り曲げられている(以下、それぞれの折り曲げ部を「第1折曲部93」及び「第2折曲部94」という。)。第1折曲部93及び第2折曲部94の折目95の延長方向(折目95の方向)は、ドリブンギア61の当接部66が係止部88に接近する方向に沿う。係止部88は、このような第1折曲部93と第2折曲部94との対として構成される。
また、第1折曲部93と第2折曲部94とは緩衝部材96により連結される。緩衝部材96は、係止部88における押圧面89(当接部66が当接したときに力が加えられる面)を覆う。緩衝部材96は、例えば、ゴム等により形成される。緩衝部材96は、ドリブンギア61の当接部66がベースプレート80の係止部88に当接するときの衝撃を緩和する。
係止部88は、第1軸受部85と第2軸受部86との間において、第2軸受部86寄りに配置されることが好ましい。この構成により、係止部88に加わる力が小さくなるため、係止部88の変形が抑制される。
次に、昇降装置10の動作を説明する。
モータユニット20の駆動ギア21が回転すると、駆動ギア21の歯とドリブンギア61の歯64との噛み合いによってドリブンギア61とともにリフトアーム62が回転軸63を中心として回転する。リフトアーム62の回転により先端部62aが下方に移動すると、リンク機構30の作用により第1支持部材40と第2支持部材50との平行が維持された状態で、第1支持部材40が下方に移動する。窓ガラス1は第1支持部材40と共に下降する。リフトアーム62の角度が最小角度θminになってドリブンギア61の当接部66がベースプレート80の係止部88に当接すると、リフトアーム62の回転が停まり、窓ガラス1の下降が停められる(図2参照)。
図6及び図7を参照して、昇降装置10のストッパ構造の作用を説明する。なお、図6は、昇降装置10の一部分の平面図であって、ベースプレート80の被覆部84を除去して駆動ギア21を見えるようにした図である。
昇降装置10のストッパ構造は、ドリブンギア61の当接部66とベースプレート80の係止部88とを備える。
ドリブンギア61の当接部66がベースプレート80の係止部88に当接するとき、係止部88に加わる力はベースプレート80に伝達される。一方、このときに当接部66に加わる力(反力)は、ドリブンギア61の回転軸63に加わるとともに当該ドリブンギア61を介して駆動ギア21の回転軸22に加わる。このように、ストッパ構造により窓ガラス1の移動が停められるときに昇降装置10に作用する力は、ドリブンギア61の回転軸63、駆動ギア21の回転軸22だけではなく、ベースプレート80にも分散するようになる。
従来のストッパ構造の場合(図10参照)、ストッパ構造により窓ガラス1の移動が停められるとき、ドリブンギア61(またはリフトアーム62)の回転軸63及び駆動ギア21の回転軸22に力が加わる。このため、両回転軸22,63に大きな負荷がかかる。これに対し、上述したように本実施形態に係るストッパ構造では、ストッパ構造により窓ガラス1の移動が停められるとき、ドリブンギア61の回転軸63及び駆動ギア21の回転軸22だけではなく、ベースプレート80にも力が加わるようになるため、ドリブンギア61の回転軸63及び駆動ギア21の回転軸22に加わる力が小さくなる。この結果、第1軸受部85及び第2軸受部86に加わる摩擦力が小さくなり、窓ガラス1の昇降の繰り返し動作によって生じ得る、第1軸受部85及び第2軸受部86の劣化が抑制されるようになる。
また、ドリブンギア61の回転軸63及び駆動ギア21の回転軸22に加わる力は、同方向(図6矢印Y方向)であり、この点でも、従来のストッパ構造と異なる。
従来のストッパ構造では、リフトアーム62の回転が停められるときのドリブンギア61(従動ギア)に加わる力がこのドリブンギア61を介して両回転軸22,63に伝達される。このため、駆動ギア21の回転軸22に加わる力とドリブンギア61の回転軸63に加わる力は互いに反対方向になる(図10矢印X参照)。このようなことから、これらの力により両回転軸22,63間の距離が広がって、ベースプレート80が変形するおそれがある。
この点、本実施形態に係るストッパ構造では、リフトアーム62の回転を停める際の力の一部だけが両回転軸22,63に加わり、これらの力は両回転軸22,63に対して同方向に作用するため、ベースプレート80の変形が抑制されるようになる。
次に、図7(a)及び図7(b)を参照して、窓ガラス1の移動が停められるときに昇降装置10に作用する力の方向に関して、係止部88の配置によるその力の作用方向の相違について説明する。
ベースプレート80に加わる力F1は、当接部66と係止部88とが互いに接触する部分における周方向に作用する。駆動ギア21の回転軸22に加わる力F2は、駆動ギア21の歯とドリブンギア61の歯64とが互いに噛み合う部分における接線に沿う方向に作用する。ドリブンギア61を介して回転軸63に加わる力F3は、上述の力F1と力F2のベクトル差の方向に作用する。
図7(a)に、本実施形態で説明した係止部88の配置(第1の配置)を示す。
係止部88は、第1軸受部85の中心と第2軸受部86の中心とを結ぶ線上に配置される。この場合、上述の各力F1〜F3の作用方向に基づけば、当接部66が係止部88に当接するとき、ベースプレート80に加わる力F1の方向と、駆動ギア21の回転軸22に加わる力F2の方向と、ドリブンギア61の回転軸63に加わる力F3の方向とが略一致する。このため、ベースプレート80のねじれ変形が抑制される。
図7(b)に、本実施形態に係る係止部88の配置とは異なる係止部88の配置(第2の配置)を示す。
この例では、係止部88は、第1軸受部85の中心と第2軸受部86の中心とを結ぶ線から離れたところに配置される。この場合、上述の各力F1〜F3の作用方向に基づけば、当接部66が係止部88に当接するとき、ベースプレート80に加わる力F1の方向と、駆動ギア21の回転軸22に加わる力F2の方向と、ドリブンギア61の回転軸63に加わる力F3の方向とは、それぞれ異なる。このため、ベースプレート80のねじれ変形が生じるおそれがある。
このようなことから、係止部88は、第1軸受部85の中心と第2軸受部86の中心とを結ぶ線上に配置されることが好ましい。これにより、ベースプレート80のねじれ変形が抑制される。
次に、本実施形態に係る昇降装置10の効果を説明する。
(1)本実施形態では、ベースプレート80に、ドリブンギア61(従動ギア)の移動範囲を制限するための係止部88が設けられる。ドリブンギア61における回転軸63と歯64との間には、係止部88に当接する当接部66が設けられる。当接部66は、リフトアーム62が窓ガラス1を下死点に位置させるときベースプレート80の係止部88に当接する。
この構成によれば、ドリブンギア61の当接部66がベースプレート80に設けられた係止部88に当接することにより、リフトアーム62の回転が規制される。ドリブンギア61の当接部66がベースプレート80の係止部88に当接するとき、係止部88に加わる力は、ベースプレート80、ドリブンギア61の回転軸63及び駆動ギア21の回転軸22に分散される。このため、窓ガラス1の昇降の繰り返し動作によって生じ得る、ドリブンギア61の回転軸63の第1軸受部85及び駆動ギア21の回転軸22の第2軸受部86の劣化が抑制されるようになる。これによって、昇降装置10の動作不良が抑制される。
(2)本実施形態では、係止部88は、ベースプレート80における第1軸受部85と第2軸受部86とを結ぶ線上に配置される。
この構成によれば、当接部66が係止部88に当接するときにおける、ベースプレート80に加わる力の方向と、ドリブンギア61の回転軸63に加わる力の方向と、駆動ギア21の回転軸22に加わる力の方向とが略一致する。このため、ベースプレート80のねじれ変形が抑制される。
(3)本実施形態では、係止部88は、ベースプレート80におけるドリブンギア61に対応する部分(すなわち平坦部83)から突出する。ドリブンギア61には、係止部88が挿通する開口部65が設けられ、この開口部65の内周面65aに当接部66が設けられている。
この構成によれば、ドリブンギア61の開口部65にベースプレート80の係止部88が収容されるため、ドリブンギア61から当接部66が突出しかつベースプレート80から係止部88が突出する構造に比べて、ベースプレート80とドリブンギア61との間の隙間を狭くすることができる。これにより、昇降装置10の厚幅を小さくすることができる。
(4)本実施形態において、係止部88は、ベースプレート80の一部分の折り曲げにより形成される。係止部88の折目95の方向は、ドリブンギア61の当接部66が係止部88に接近する方向に沿う。
この構成によれば、ベースプレート80の係止部88にドリブンギア61の当接部66が当接するとき、係止部88を押圧する力が係止部88の折目95の方向に沿って加わる。このため、係止部88の折れが抑制される。
(5)本実施形態では、係止部88は、ベースプレート80に設けられた第1延長部91の第1折曲部93と第2延長部92の第2折曲部94とにより構成される。
この構成によれば、係止部88が一対の折曲部により構成されるため、係止部88の変形が抑制される。また、係止部88に加わる力が第1延長部91と第2延長部92とに伝達されるため、力が一箇所に集中することが抑制される。これにより、ベースプレート80の変形が抑制されるようになる。
(6)本実施形態では、ベースプレート80の係止部88の押圧面89が緩衝部材96により覆われる。
この構成によれば、ベースプレート80の係止部88にドリブンギア61の当接部66が当接するときの衝撃が緩和される。このため、ベースプレート80の係止部88及びドリブンギア61の当接部66の変形が抑制される。
本技術に係る昇降装置10は、上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態に示される昇降装置10は次のように変更され得る。
・上記実施形態では、ベースプレート80の係止部88の押圧面89が緩衝部材96により覆われているが、次のように変更され得る。例えば、ドリブンギア61の当接部66の押圧面が緩衝部材96により覆われるように構成され得る。また、ベースプレート80の係止部88の押圧面89及びドリブンギア61の当接部66の押圧面がともに緩衝部材96により覆われるように構成され得る。
・上記実施形態では、係止部88は、ベースプレート80の第1延長部91の第1折曲部93と、ベースプレート80の第2延長部92の第2折曲部94とにより構成される。これに対し、図8に示されるように、係止部88は、ベースプレート80に設けられた一本の帯部120の中間部分をU字状に折り曲げたものとして構成され得る。例えば、係止部88は、帯部120を圧延してプレスすることにより形成される。
・上記実施形態では、係止部88の形成のために第1延長部91及び第2延長部92が設けられているが、これらの構成は省略され得る。例えば、係止部88は、ベースプレート80の平坦部83において係止部88として利用される部分を残すようにその周りを切り落として当該部分を折り曲げることによって形成される。
・また、係止部88は、ベースプレート80とは別体の部品として構成され得る。例えば、係止部88は、ベースプレート80の平坦部83に溶接で接合される突起部として構成され得る。また、係止部88は、ベースプレート80の平坦部83に形成されたねじ孔に挿通されるねじと、このねじを固定するナットとにより構成され得る。
・上記実施形態では、係止部88は、ベースプレート80の平坦部83から突出するように設けられて、当接部66は、係止部88が挿通する開口部65の一部として設けられているが、係止部88と当接部66とは図9(a)及び図9(b)に示されるように変更され得る。
図9(a)に、当接部66及び係止部88の変形例を示す。図9(b)に図9(a)のB−B線に沿う断面図を示す。なお、図9(a)は、図6の二点鎖線の間の領域Rに対応する図である。
ドリブンギア61には、ベースプレート80側に突出する当接部166が設けられる。ベースプレート80には、ドリブンギア61の当接部166が挿通する挿通部180が設けられる。この挿通部180は、例えば溝として形成される。溝構造の挿通部180は、リフトアーム62が最大角度θmaxから最小角度θminまでに回転するときの当接部166の移動を阻害しないように形成される。係止部188は挿通部180の溝側面181に設けられる。そして、リフトアーム62が最小角度θminにあるときドリブンギア61の当接部166がこの係止部188に当接する。
このような構成によっても、当接部166が係止部188に当接することにより、リフトアーム62の回転が規制される。また、ドリブンギア61の当接部166がベースプレート80の係止部188に当接するとき、係止部188に加わる力は、ベースプレート80、ドリブンギア61の回転軸63及び駆動ギア21の回転軸22に分散されるため、少なくとも上記(1)の効果が得られる。
また、ベースプレート80の挿通部180に当接部166が収容されるため、ドリブンギア61から当接部166が突出しかつベースプレート80から係止部188が突出する構造に比べて、ベースプレート80とドリブンギア61との間の隙間を狭くすることができる。このため、昇降装置10の厚幅を小さくすることができる。
・なお、図9(a)及び図9(b)で示した変形例において、更に次のように変更することもできる。すなわち、ベースプレート80に設けられた挿通部180は、溝構造を有するが、挿通部180は貫通孔として構成され得る。この場合、貫通孔の内周縁の一部に係止部188が設けられる。
1…窓ガラス、10…昇降装置、20…モータユニット、21…駆動ギア、22…回転軸、30…リンク機構、40…第1支持部材、41…第1ガイドレール、50…第2支持部材、51…第2ガイドレール、61…ドリブンギア(従動ギア)、62…リフトアーム、62a…先端部、63…回転軸、64…歯、65…開口部、65a…内周面、66…当接部、70…補助アーム、70a…第1端部、70b…第2端部、71…第1アーム部、72…第2アーム部、73…支軸、80…ベースプレート、81…本体部、82…締結部、83…平坦部、84…被覆部、85…第1軸受部、86…第2軸受部、87…開口部、88…係止部、89…押圧面、90…開口部、91…第1延長部、92…第2延長部、93…第1折曲部、94…第2折曲部、95…折目、96…緩衝部材、101…リフトアーム、102…従動ギア、103…歯、104…凸部、105…回転軸、110…駆動ギア、111…回転軸、120…帯部、166…当接部、180…挿通部、181…溝側面、188…係止部。

Claims (7)

  1. モータユニットと、前記モータユニットにより駆動されて窓ガラスを昇降させるリンク機構とを備える昇降装置であって、前記リンク機構は、車両ドアに固定されるベースプレートと、前記窓ガラスを支持する第1支持部材と、前記車両ドアに固定される第2支持部材と、前記ベースプレートに回転可能に取り付けられ前記モータユニットの駆動ギアの回転に基づいて回転する従動ギアと、先端部が前記第1支持部材に摺動可能に取り付けられて基端部が前記従動ギアの回転軸を介して回転可能に前記従動ギアに設けられるリフトアームと、前記第1支持部材と前記第2支持部材とを平行に維持する補助アームとを備え、
    前記ベースプレートには、前記従動ギアの移動範囲を制限するための係止部が設けられ、
    前記従動ギアにおける前記回転軸と前記駆動ギアの歯に噛み合う前記従動ギアの歯との間には、前記係止部に当接する当接部が設けられ、前記当接部は、前記リフトアームが前記窓ガラスを下死点に位置させるとき前記ベースプレートの前記係止部に当接する、昇降装置。
  2. 前記係止部は、前記ベースプレートにおける前記従動ギアの前記回転軸を支持する第1軸受部と、前記駆動ギアの回転軸を支持する第2軸受部とを結ぶ線上に配置される
    請求項1に記載の昇降装置。
  3. 前記係止部は、前記ベースプレートにおける前記従動ギアに対応する部分から突出し、
    前記従動ギアには前記係止部が挿通する開口部が設けられ、前記開口部の内周面に前記当接部が設けられている
    請求項1または請求項2に記載の昇降装置。
  4. 前記係止部は、前記ベースプレートの一部分の折り曲げにより形成され、
    前記係止部の折目の方向は、前記従動ギアの前記当接部が前記係止部に接近する方向に沿う
    請求項3に記載の昇降装置。
  5. 前記ベースプレートは、前記従動ギアの前記回転軸を支持する第1軸受部と、前記駆動ギアの回転軸を支持する第2軸受部と、前記第1軸受部と前記第2軸受部との間に配置される開口部と、前記開口部において前記第1軸受部側から前記第2軸受部側に延長する第1延長部と、前記開口部において前記第2軸受部側から前記第1軸受部側に延長する第2延長部とを有し、
    前記係止部は、前記第1延長部の第1折曲部と前記第2延長部の第2折曲部とにより構成される
    請求項4に記載の昇降装置。
  6. 前記当接部は、前記従動ギアから突出し、
    前記ベースプレートには前記当接部が挿通する挿通部が設けられ、前記ベースプレートの前記係止部は前記挿通部に設けられている
    請求項1または請求項2に記載の昇降装置。
  7. 前記ベースプレートの前記係止部及び前記従動ギアの前記当接部の少なくとも一方の押圧面が緩衝部材により覆われる
    請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の昇降装置。
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