JP2016049923A - エネルギー吸収ステアリングコラム、及び該ステアリングコラムを備えたステアリング装置 - Google Patents

エネルギー吸収ステアリングコラム、及び該ステアリングコラムを備えたステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】インナチューブ及びアウタチューブの軸方向相対移動時のエネルギーを簡単な手段で吸収し得るエネルギー吸収ステアリングコラム、及びこれを備えると共にテレスコピック機構を備えたステアリング装置を提供する。【解決手段】インナチューブ10が、軸方向の所定距離に亘って形成された溝部(スリット12)を有し、その幅より大径の先端部がインナチューブ内に挿入され基端部がアウタチューブ20に固定される固定部材(ボルト30)を備える。インナチューブのアウタチューブに対する相対的な移動時には、固定部材が溝部を拡幅しながら軸方向移動し、エネルギーが吸収される。上記の固定部材は、テレスコピック機構のアタッチメント42の固定にも供し得る。【選択図】図3

Description

本発明は、車両のステアリングシャフトに印加されるエネルギーを吸収するエネルギー吸収ステアリングコラム、及び該ステアリングコラムを備えると共にテレスコピック機構を備えたステアリング装置に係る。
車両に搭載されるエネルギー吸収ステアリングコラムは、ステアリングコラムに対しエネルギーを吸収する特性を付与しておき、ステアリングホイールに対する衝撃を緩和する手段として広く知られており、種々の構造のものが採用されている。例えば、下記の特許文献1には、「エネルギー吸収ステアリングコラムにおいて、これを構成する第1筒状部材と第2筒状部材との間の軸方向相対移動に関し、移動開始荷重を容易且つ適切に設定することができるエネルギー吸収ステアリングコラムを提供すること」を課題とし、「第1筒状部材の第1の圧入部と第2筒状部材の第1の保持部との間に介装し径方向に弾性力を付与する金属製弾性ブッシュを備え、金属製弾性ブッシュが第1の圧入部及び第1の保持部に対し径方向に付勢して、第2筒状部材に対する第1筒状部材の軸方向相対移動を阻止した状態でステアリングシャフトを保持すること」とし、更に、「第1筒状部材が、第2の圧入部を含み車両前方開口端近傍が軸方向に所定範囲切除された切欠部を有し、第2筒状部材の第1の保持部に対し径方向に付勢して、第2筒状部材に対する第1筒状部材の軸方向相対移動を阻止した状態でステアリングシャフトを保持する」ことが提案されている(特許文献1の段落〔0008〕及び〔0014〕に記載)。
また、下記の特許文献2には、エネルギー吸収ステアリングコラムに関し、「第2筒状部材が、車両後方開口端から軸方向に所定距離離隔した位置の内面に形成された第1の保持部を有すると共に、第1筒状部材が、車両前方開口端近傍が拡径された第1の拡径部を有し、且つ、第2筒状部材が、車両後方開口端近傍の内面に形成された第2の保持部を有すると共に、第1筒状部材が、車両前方開口端から軸方向に所定距離離隔した部分が拡径された第2の拡径部を有し、第1の拡径部と第1の保持部との間に介装し径方向に弾性力を付与する弾性ブッシュと、平面部に固定し車両後方開口端方向に延出する板状部材と、板状部材に装着し相対的な移動時には摩擦力を付与しながら案内する摩擦係合部を有するエネルギー吸収ブロックを備える」ことが提案されている(特許文献2の段落〔0009〕に記載)。
一方、ステアリングホイールの車体前後方向の操作位置を調整し得るテレスコピック機構に関し、下記の特許文献3には、「メインチューブとテレスコピックチューブの相互の関係を考慮した適切なテレスコピック機構を構成し、部品点数が少なく安価で高剛性のステアリング装置を提供すること」を目的とし、「前記メインチューブが、軸方向に延在する閉じた開口部を有する筒体であって、前記開口部内を軸方向に移動可能に配置し前記テレスコピックチューブに固着する連結部材と、該連結部材に連結する駆動部材と、該駆動部材を介して前記連結部材を軸方向に駆動する駆動源とを」備えたステアリング装置が提案され、更に、「前記連結部材を、前記テレスコピックチューブの側面に底部を固着する有底筒体とし、該有底筒体内に前記駆動部材を保持するように構成」することが提案されている(特許文献3の段落〔0006〕乃至〔0008〕に記載)。
特開2007−168569号公報 特開2010−188901号公報 特開2012−218455号公報
上記の特許文献1及び2における第1筒状部材は各実施形態のインナチューブに対応し、第2筒状部材は各実施形態のアウタチューブに対応しており、特許文献3におけるアッパチューブは上記のインナチューブに対応し、テレスコピックチューブは上記のアウタチューブに対応しているので、本願においてはインナチューブ及びアウタチューブを用いることとする。
上記特許文献1及び特許文献2においては、板状部材のエネルギー吸収プレートが必要とされている。また、何れにおいても、エネルギー吸収プレートがインナチューブの平面部に固定(例えば溶接)された後に、アウタチューブに組付けられるように構成されているので、アウタチューブに対するインナチューブの組み付け方向は一方向に限定される。しかも、インナチューブとアウタチューブは両端で圧入されるように構成されているので、インナチューブの一部を膨出形成する必要があり、例えばハイドロフォーミングといった高価な加工が必要とされる。
一方、上記特許文献3に記載のステアリング装置においては、テレスコピック機構が設けられ、これに装着される上記の連結部材として有底筒体のアタッチメントがテレスコピックチューブ(アウタチューブ)に溶接されているが、エネルギー吸収ステアリングコラムにおけるアウタチューブとの関連性は考慮されていない。
そこで、本発明は、インナチューブ及びアウタチューブに対する加工を極力抑え、組み付け方向を任意とし得ると共に、両者の軸方向相対移動時のエネルギーを簡単な手段で吸収し得るエネルギー吸収ステアリングコラムを提供することを課題とする。
また、本発明は、上記のエネルギー吸収ステアリングコラムを備えると共に、テレスコピック機構を備え、その構成部材たるアタッチメントのアウタチューブへの装着を効率的に行い得るステアリング装置を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するため、本発明は、車両のステアリングシャフトを収容し軸を中心に回転可能に支持するインナチューブと、該インナチューブに対して車両前方側に配置され、当該インナチューブを収容し常時は当該インナチューブを所定位置に保持するアウタチューブを備え、前記ステアリングシャフトに対し所定値以上の荷重が印加されたときには前記アウタチューブに対する前記インナチューブの軸方向相対移動を許容するように構成されたエネルギー吸収ステアリングコラムにおいて、前記インナチューブが、軸方向の所定距離に亘って形成された溝部を有し、該溝部の幅より大径の先端部が前記インナチューブ内に挿入され基端部が前記アウタチューブに固定される固定部材を備え、前記インナチューブの前記アウタチューブに対する相対的な移動時には、前記固定部材が前記溝部を拡幅しながら軸方向移動するように構成したものである。
また、本発明は、車両のステアリングシャフトを収容し軸を中心に回転可能に支持するインナチューブと、該インナチューブに対して車両前方側に配置され、当該インナチューブを収容し常時は当該インナチューブを所定位置に保持するアウタチューブを備え、前記ステアリングシャフトに対し所定値以上の荷重が印加されたときには前記アウタチューブに対する前記インナチューブの軸方向相対移動を許容するように構成されるエネルギー吸収ステアリングコラムを備えると共に、前記アウタチューブを軸方向移動可能に支持し前記車両に支持されるメインチューブを備え、ステアリングホイールの車両前後方向の操作位置を調整し得るステアリング装置において、前記インナチューブが、軸方向の所定距離に亘って形成された溝部を有し、該溝部の幅より大径の先端部が前記インナチューブ内に挿入され基端部が前記アウタチューブに固定される固定部材と、前記メインチューブに支持される電動モータと、該電動モータの出力軸に連結される螺子軸と、該螺子軸に螺合するナットと、該ナットを収容し前記固定部材によって前記アウタチューブの側壁に底部が固着される有底筒体のアタッチメントとを備え、前記電動モータによる前記螺子軸の回転駆動に応じて、前記ナットが前記螺子軸の軸方向に移動し、前記ナット及び前記アタッチメントと共に前記アウタチューブが車体前後方向に移動するように構成されると共に、前記インナチューブの前記アウタチューブに対する相対的な移動時には、前記固定部材が前記溝部を拡幅しながら軸方向移動するように構成したものである。
上記のエネルギー吸収ステアリングコラム及びステアリング装置において、前記インナチューブは、車両後方の開口端から所定距離離隔した位置の側壁に開口部を有し、該開口部から車両後方に向かって軸方向の所定距離に亘って当該開口部の幅より小の幅に前記溝部が形成されており、前記固定部材の前記先端部が、前記溝部の幅より大径で前記開口部の幅より小径の断面を有し、前記開口部に挿入されるように構成するとよい。前記固定部材は、前記インナチューブ内に前記先端部が突出するように、前記基端部が前記アウタチューブに螺合されるボルトで構成するとよい。また、前記溝部は、前記インナチューブの前記開口部から車両後方に向かって軸方向の所定距離に亘って前記開口部の幅より小の幅で開口するスリットで構成するとよい。
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、本発明のエネルギー吸収ステアリングコラムにおいては、インナチューブが、軸方向の所定距離に亘って形成された溝部を有し、この溝部の幅より大径の先端部がインナチューブ内に挿入され基端部がアウタチューブに固定される固定部材を備え、インナチューブのアウタチューブに対する相対的な移動時には、固定部材が溝部を拡幅しながら軸方向移動するように構成されているので、インナチューブには溝部を形成し、アウタチューブには固定部材を固定し得る孔等を形成するだけでよく、両者の組み付け方向を任意とすることができる。しかも、これらに加え、固定部材を設けるだけで、両者の軸方向相対移動時のエネルギーを適切に吸収することができる。そして、溝部の軸方向長さに応じてエネルギー吸収ストロークを調整することができ、溝部の幅に応じてエネルギー吸収荷重を調整することができるので、車種等に応じて容易に適切なエネルギー吸収特性を設定することができる。更には、溝部の形状に応じて種々のエネルギー吸収特性を設定することができる。何れの場合も、アウタチューブは同一形状のものを用いることができる。
また、本発明のステアリング装置においては、インナチューブが、軸方向の所定距離に亘って形成された溝部を有し、この溝部の幅より大径の先端部がインナチューブ内に挿入され基端部がアウタチューブに固定される固定部材と、メインチューブに支持される電動モータと、電動モータの出力軸に連結される螺子軸と、この螺子軸に螺合するナットと、このナットを収容し固定部材によってアウタチューブの側壁に底部が固着される有底筒体のアタッチメントとを備え、電動モータによる螺子軸の回転駆動に応じて、ナットが螺子軸の軸方向に移動し、ナット及びアタッチメントと共にアウタチューブが車体前後方向に移動するように構成されると共に、インナチューブのアウタチューブに対する相対的な移動時には、固定部材が溝部を拡幅しながら軸方向移動するように構成されており、前述のエネルギー吸収に供される固定部材が、テレスコピック機構の構成部材であるアタッチメントをアウタチューブに固定する固定手段としても機能するので、従前のように別途アタッチメントをアウタチューブに固定しておく必要はなく、アタッチメントの装着を効率的に行うことができる。
上記のエネルギー吸収ステアリングコラム及びステアリング装置において、インナチューブは、車両後方の開口端から所定距離離隔した位置の側壁に開口部を有するものとし、この開口部から車両後方に向かって軸方向の所定距離に亘って当該開口部の幅より小の幅に溝部が形成され、固定部材の先端部が、溝部の幅より大径で開口部の幅より小径の断面を有し、開口部に挿入されるように構成すれば、インナチューブに対し所定の位置で、固定部材をアウタチューブに固定することができると共に、固定部材に対し、溝部の拡幅に抗する安定した力を付与することができる。そして、上記の固定部材をボルトで構成すれば、螺合によって簡単に固定することができる。尚、これに代えて、リベットを用いることとしてもよい。また、上記の溝部をスリットで構成すれば、容易に形成することができる。
本発明の一実施形態に係るステアリング装置の一部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るステアリング装置に供するインナチューブ、アウタチューブ及びアタッチメントの組付け状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るエネルギー吸収ステアリングコラムの通常時の状態を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係るエネルギー吸収ステアリングコラムに供する固定部材の通常時の装着状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るエネルギー吸収ステアリングコラムの衝撃吸収後の状態を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係るエネルギー吸収ステアリングコラムに供する固定部材の衝撃吸収後の装着状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るエネルギー吸収ステアリングコラムに供するインナチューブの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るエネルギー吸収ステアリングコラムに供するインナチューブの平面図である。 本発明の一実施形態に係るエネルギー吸収ステアリングコラムに供する固定部材の別の態様の通常時の装着状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るエネルギー吸収ステアリングコラムに供するインナチューブの別の態様の断面図である。 本発明の他の実施形態に係るステアリング装置に供するインナチューブ、アウタチューブ及びアタッチメントの組付け状態を示す平面図である。 本発明の他の実施形態に係るステアリング装置に供するインナチューブの斜視図である。 本発明の他の実施形態に係るステアリング装置に供するインナチューブの平面図である。
以下、本発明の望ましい実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係るステアリング装置の一部を示すもので、これに供されるインナチューブ、アウタチューブ及びアタッチメントの組付け状態を図2に示し、そのエネルギー吸収ステアリングコラムの構成を図3乃至図6に示す。先ず、本実施形態のステアリング装置の構成について説明すると、図1において、ステアリングシャフト1は、後端部(図1の右下方)にステアリングホイール(図示せず)が接続される筒状のアッパシャフト1aと、このアッパシャフト1aの内筒面とスプライン結合されるロアシャフト(図示せず)から成る。即ち、アッパシャフト1aとロアシャフト(図示せず)がスプライン結合されて軸方向に相対移動可能で相対回転不能に連結されており、ロアシャフトの前端部(図1の左上方)が操舵機構(図示せず)に接続されている。
上記のステアリングシャフト1は金属製のインナチューブ10内に収容され、軸を中心に回転可能に支持されている。即ち、インナチューブ10内に収容されたアッパシャフト1aが、インナチューブ10の後端部に回転可能に支持されている。但し、アッパシャフト1aとインナチューブ10との間の軸方向相対移動は規制されており、アッパシャフト1aとインナチューブ10は一体となって軸方向移動し得るように構成されている。
更に、インナチューブ10を収容し常時はこれを所定位置に保持する金属製のアウタチューブ20が設けられ、コラムハウジングを構成するメインチューブ2内に摺動自在に保持され、軸方向移動可能に支持されている。そして、ステアリングシャフト1に対し所定値以上の荷重が印加されたときには、アウタチューブ20に対するインナチューブ10の軸方向相対移動(ひいてはアッパシャフト1aの軸方向移動)を許容するように構成され、エネルギー吸収ステアリングコラム3が構成されており、この詳細については図3乃至図6を参照して後述する。尚、本実施形態のアウタチューブ20は、その車両後方の開口端近傍の内面に環状凸部21(図4)が形成されており、インナチューブ10の外周面を圧接するように構成されているが、インナチューブ10の車両前方の開口端近傍に、径方向外側に膨出した拡径部(図示せず)を形成し、アウタチューブ20の内周面を圧接する構成としてもよい。
上記のメインチューブ2(及び、これに収容される部材)は、固定ブラケット6を構成する一対の保持部6aの間に保持され、固定ブラケット6は図1の上方で車体に固定されている。更に、保持部6aとメインチューブ2との間に夫々押圧機構(図示せず)が介装され、これらによってメインチューブ2が摺動自在に押圧支持されている。本実施形態のメインチューブ2は、軸方向に延在する長穴形状の閉じた開口部2aを有する金属製の筒体で構成され、その開口部2a内を軸方向に移動可能にアタッチメント42が配置され、アウタチューブ20に固着されている。このアタッチメント42は金属製の有底筒体で、メインチューブ2の開口部2aの前端及び後端で係止するように配置され、(本実施形態では)その底部がアウタチューブ20の側面に溶接されている。尚、図2に示すように、アタッチメント42の対向壁面にはU字状の切欠42cが形成されており、これを介して後述の螺子軸41が挿通するように配設されている。
本実施形態においては、メインチューブ2に対し、アウタチューブ20、インナチューブ10、アッパシャフト1a及びステアリングホイール(図示せず)が一体となって軸方向に移動可能とされ、テレスコピック機構4が構成されている。本実施形態のテレスコピック機構4は、メインチューブ2に支持された電動モータ(図示せず)の出力軸に減速機構(図示せず)を介して連結される螺子軸41と、この螺子軸41に螺合しスライダとして機能するナット(図1及び図2に示すアタッチメント42内に収容)を備えた電動テレスコピック機構である。即ち、電動モータによる螺子軸41の回転駆動に応じて、ナット(ひいては、アタッチメント42)が螺子軸41の軸方向に移動し、アタッチメント42と共にアウタチューブ20(並びに、インナチューブ10、アッパシャフト1a及びステアリングホイール)が車体前後方向に移動するように構成されている。而して、ステアリングホイール(図示せず)を所望の操作位置(車体前後方向位置)に調整することができる。
また、上記のメインチューブ2(及び、これに収容される部材)は、車体(図示せず)に対し揺動可能に支持されており、チルト機構5が構成されている。本実施形態のチルト機構5は、図1に示すように、メインチューブ2に支持された電動モータ51と、これに連結され、固定ブラケット6の下方に揺動自在に支持されたリンク機構52を備えた電動チルト機構である。即ち、電動モータ51による螺子軸(図示せず)の回転駆動に応じて、螺子軸に螺合されたスライダ(図示せず)が軸方向に前後移動し、これに連結されたリンク機構52が作動し、メインチューブ2(及び、これに収容される部材)が車体(図示せず)に対し揺動するように構成されている。而して、ステアリングホイール(図示せず)を所望の操作位置(車体上下方向位置)に調整することができる。
次に、上記ステアリング装置におけるエネルギー吸収ステアリングコラム3について、図3乃至図8を参照して後述する。本実施形態において、アウタチューブ20に対するインナチューブ10の軸方向相対移動時のエネルギーを吸収するエネルギー吸収機構は、インナチューブ10に形成される開口部11及び溝部(スリット12)と、先端部が開口部11に挿入され基端部がアウタチューブ12に固定される固定部材(ボルト30)によって構成されている。
図3及び図4並びに図7及び図8に示すように、インナチューブ10は、車両後方の開口端10eから所定距離離隔した位置(中間部)の側壁に開口部11を有し、この開口部11から車両後方に向かって、軸方向の所定距離に亘って開口部11の幅より小の幅にスリット12が形成されている。そして、ボルト30は、その先端部がスリット12の幅より大径で開口部11の幅より小径の断面を有しており、当該先端部がインナチューブ10内に突出するように、ボルト30の基端部がアウタチューブ20の雌螺子孔22aに螺合されている。尚、アウタチューブ20の側面には、軸方向に延在する平面部22が形成されており、この平面部22に雌螺子孔22aが形成されている。
上記の通常時の状態で、インナチューブ10に衝撃が加わると、アウタチューブ20に対し(相対的に)インナチューブ10が車両前方(図3の左方)に移動し、これに伴い、ボルト30がスリット12を拡幅しながら軸方向移動する。これによって衝撃時のエネルギーが吸収され、図5及び図6に示す衝撃吸収後の状態となる。この場合において、インナチューブ10に形成されたスリット12は、図8に示すように軸方向長さLと幅Wを有するので、スリット12の軸方向長さLに応じてエネルギー吸収ストロークを調整することができ、幅Wに応じてエネルギー吸収荷重を調整することができる。更には、スリット12の形状に応じて種々のエネルギー吸収特性を設定することができる。何れの場合も、アウタチューブ20は同一形状のものを用いることができる。
而して、上記の実施形態においては、インナチューブ10にはスリット12が形成され、アウタチューブ20にはボルト30固定用の雌螺子孔22aが形成されているだけであるので、インナチューブ10及びアウタチューブ20の何れも安価なプレス加工によって製造することができ、従前のような組み付け方向の規制はなく、両者の組み付け方向を任意とすることができる。しかも、上記に加え、ボルト30を設けるだけで、両者の軸方向相対移動時のエネルギーを適切に吸収することができる。
本実施形態の固定部材は、アウタチューブ20に螺着されるボルト30で構成されているが、図9に示すようにリベット30xを用い、これによってインナチューブ10とアウタチューブ20を挟持するように構成してもよい。ボルト30を用いる場合には、アウタチューブ20に固定する孔に対し雌螺子加工を行う必要があるが、リベット30xを用いる場合には、その加工は必要ない。また、リベット30xによって締結されたインナチューブ10とアウタチューブ20との間に生じ得る摺動抵抗を、エネルギー吸収荷重に付加することができるので、大きなエネルギー吸収荷重を設定することができる。尚、インナチューブ10に形成される溝部としては、スリット12に代えて、図10に示すように、インナチューブ10xに形成される有底の凹部12xとしてもよい。即ち、スリット12のようにインナチューブ10を径方向に貫通することなく、例えばプレス加工によって袋状に形成し、凹部12xとしてもよい。
図11乃至図13は本発明の他の実施形態のステアリング装置に係るもので、図11はインナチューブ10y、アウタチューブ20及びアタッチメント42の組付け状態を示し、図12及び図13はインナチューブ10yの外形を示す。図1に示すステアリング装置においては、図2に示すように、アタッチメント42の底部がアウタチューブ20の側面に溶接固定されているが、本実施形態においては、前述のボルト30に対応する(一対の)ボルト30yによってアタッチメント42の底部がアウタチューブ20の側面に螺着されると共に、このボルト30yによって前述の固定部材が構成されている。尚、前述のインナチューブ10のスリット12に対応するスリット12yは、インナチューブ10yの先端で開口しており、穴形状の開口部11は形成されていないが、インナチューブ10yを前述のインナチューブ10と同様、開口部11を有する形状としてもよい。
而して、インナチューブ10yに衝撃が加わると、アウタチューブ20に対し(相対的に)インナチューブ10が車両前方(図11の左方)に移動し、これに伴い、アタッチメント42を固定しているボルト30yがスリット12yを拡幅しながら軸方向移動する。これによって衝撃時のエネルギーが吸収される。以上のように、本実施形態においては、ボルト30yが、アタッチメント42をアウタチューブ20に固定する固定手段として機能すると共に、前述の固定部材(ボルト30)として機能するので、別途アタッチメント42をアウタチューブ20に溶接しておく必要はなく、加工・組付けが容易となる。
1 ステアリングコラム
2 メインチューブ
3 エネルギー吸収ステアリングコラム
4 テレスコピック機構
5 チルト機構
10,10x,10y インナチューブ
12,12y スリット
20 アウタチューブ
30,30y ボルト(固定部材)
42 アタッチメント

Claims (8)

  1. 車両のステアリングシャフトを収容し軸を中心に回転可能に支持するインナチューブと、該インナチューブに対して車両前方側に配置され、当該インナチューブを収容し常時は当該インナチューブを所定位置に保持するアウタチューブを備え、前記ステアリングシャフトに対し所定値以上の荷重が印加されたときには前記アウタチューブに対する前記インナチューブの軸方向相対移動を許容するように構成されたエネルギー吸収ステアリングコラムにおいて、前記インナチューブが、軸方向の所定距離に亘って形成された溝部を有し、該溝部の幅より大径の先端部が前記インナチューブ内に挿入され基端部が前記アウタチューブに固定される固定部材を備え、前記インナチューブの前記アウタチューブに対する相対的な移動時には、前記固定部材が前記溝部を拡幅しながら軸方向移動するように構成されていることを特徴とするエネルギー吸収ステアリングコラム。
  2. 前記インナチューブは、車両後方の開口端から所定距離離隔した位置の側壁に開口部を有し、該開口部から車両後方に向かって軸方向の所定距離に亘って当該開口部の幅より小の幅に前記溝部が形成されており、前記固定部材の前記先端部が、前記溝部の幅より大径で前記開口部の幅より小径の断面を有し、前記開口部に挿入されることを特徴とする請求項1記載のエネルギー吸収ステアリングコラム。
  3. 前記固定部材は、前記インナチューブ内に前記先端部が突出するように、前記基端部が前記アウタチューブに螺合されるボルトであることを特徴とする請求項1又は2記載のエネルギー吸収ステアリングコラム。
  4. 前記溝部は、前記インナチューブの前記開口部から車両後方に向かって軸方向の所定距離に亘って前記開口部の幅より小の幅で開口するスリットであることを特徴とする請求項2又は3記載のエネルギー吸収ステアリングコラム。
  5. 車両のステアリングシャフトを収容し軸を中心に回転可能に支持するインナチューブと、該インナチューブに対して車両前方側に配置され、当該インナチューブを収容し常時は当該インナチューブを所定位置に保持するアウタチューブを備え、前記ステアリングシャフトに対し所定値以上の荷重が印加されたときには前記アウタチューブに対する前記インナチューブの軸方向相対移動を許容するように構成されるエネルギー吸収ステアリングコラムを備えると共に、前記アウタチューブを軸方向移動可能に支持し前記車両に支持されるメインチューブを備え、ステアリングホイールの車両前後方向の操作位置を調整し得るステアリング装置において、前記インナチューブが、軸方向の所定距離に亘って形成された溝部を有し、該溝部の幅より大径の先端部が前記インナチューブ内に挿入され基端部が前記アウタチューブに固定される固定部材と、前記メインチューブに支持される電動モータと、該電動モータの出力軸に連結される螺子軸と、該螺子軸に螺合するナットと、該ナットを収容し前記固定部材によって前記アウタチューブの側壁に底部が固着される有底筒体のアタッチメントとを備え、前記電動モータによる前記螺子軸の回転駆動に応じて、前記ナットが前記螺子軸の軸方向に移動し、前記ナット及び前記アタッチメントと共に前記アウタチューブが車体前後方向に移動するように構成されると共に、前記インナチューブの前記アウタチューブに対する相対的な移動時には、前記固定部材が前記溝部を拡幅しながら軸方向移動するように構成されていることを特徴とするステアリング装置。
  6. 前記インナチューブは、車両後方の開口端から所定距離離隔した位置の側壁に開口部を有し、該開口部から車両後方に向かって軸方向の所定距離に亘って当該開口部の幅より小の幅に前記溝部が形成されており、前記固定部材の前記先端部が、前記溝部の幅より大径で前記開口部の幅より小径の断面を有し、前記開口部に挿入されることを特徴とする請求項5記載のステアリング装置。
  7. 前記固定部材は、前記インナチューブ内に前記先端部が突出するように、前記基端部が前記アウタチューブに螺合されるボルトであることを特徴とする請求項5又は6記載のステアリング装置。
  8. 前記溝部は、前記インナチューブの前記開口部から車両後方に向かって軸方向の所定距離に亘って前記開口部の幅より小の幅で開口するスリットであることを特徴とする請求項6又は7記載のステアリング装置。
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