JP2016049633A - 印刷装置 - Google Patents

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直人 田島
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Abstract

【課題】後処理装置を備えていなくても仕分けのために合紙を使用することや、複数の給紙トレイや排紙トレイを使用して装置を大型化・高コスト化することなく、ユーザに組毎の印刷物を確実に後処理させることができる。
【解決手段】印刷装置1は、印刷ジョブおよび後処理情報を受け付ける受付手段11aと、排紙トレイ17に載置された用紙を検知する用紙検知手段17aと、複数枚を一組として印刷する印刷ジョブを受信すると共に、後処理情報によってその印刷ジョブに基づくその印刷ジョブに基づく各組の印刷後にユーザが後処理を行うことを示されている場合、一組の印刷が終了するたびに印刷動作を停止し、その後所定時間αを経過した場合には、用紙検知手段により用紙が検知されなくなるまで報知を継続するよう制御する制御手段11bとを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷後に後処理を行う後処理装置を用いずに、印刷機単体で部やグループ、組(以下、組で略す。)毎に仕分けしながら印刷できる印刷装置に関する。
印刷装置にステープル処理やパンチ処理等の後処理装置(排紙オプション装置)を接続すると、印刷後に自動でそれらの後処理を行うことができる。
しかしながら、このような後処理の頻度が少ない場合には、後処理装置を用いることなく、印刷装置において印刷された用紙に対して、ステープルやパンチなどの後処理をユーザ自らが手動で行う場合もある。その際、ステープルやパンチなどの後処理の単位を考慮せず、印刷装置が連続して印刷した用紙を出力すると、ユーザは印刷された用紙のどの位置からどの位置までをまとめて後処理する1組とすればよいのか把握できなくなってしまう。
そこで、後処理する複数枚の用紙を1組として例えば、仕分け間に合紙を挿入したり(例えば、特許文献1参照。)、複数の給紙トレイを使い分けて同一サイズのセット向きを90度変えたり(例えば、特許文献2参照。)、複数の排紙トレイ(ビン)を用いる装置(例えば、特許文献3参照。)等が提案されている。
特開2010―111078号公報 特開平2―138074号公報 特開2009―298584号公報
しかしながら、上述の特許文献1に記載の印刷装置では、仕分けのために合紙を無駄に消費するという問題がある。
また、上述の特許文献2に記載の印刷装置では、複数の給紙トレイが必要となる上、仕分け処理のためだけに同一用紙で複数の給紙トレイを占有してしまうという問題がある。また、排紙時に適切な位置にフェンスを設定できないため、排紙揃えが上手くできないという問題もある。
また、上述の特許文献3の印刷装置では、印刷機本体の大型化・高コスト化になるという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、後処理装置を備えていなくても仕分けのために合紙を使用することや、複数の給紙トレイや排紙トレイを使用して装置を大型化・高コスト化することなく、ユーザに組毎の印刷物を確実に後処理させることができる印刷装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る印刷装置の第1の特徴は、ユーザから複数枚を一組として印刷する印刷ジョブおよびその印刷ジョブに基づく各組の印刷後にユーザが後処理を行うことを示す後処理情報を受け付ける受付手段と、前記印刷ジョブに基づいて印刷され、排紙トレイに載置された用紙を検知する用紙検知手段と、ユーザに前記一組の印刷が終了したことを報知する報知手段と、前記受付手段により前記印刷ジョブを受信すると共に前記後処理情報によってその印刷ジョブについて後処理を行うことが示されている場合、前記一組の印刷が終了するたびに印刷動作を停止し、その後所定時間を経過した場合には、前記用紙検知手段により用紙が検知されなくなるまで前記報知手段に前記一組の印刷が終了した旨の報知を継続させるよう制御する制御手段と、を備えたことにある。
また、本発明に係る印刷装置の第2の特徴は、前記制御手段は、各組の最後のページの印刷を終了し、かつ、最後の組の印刷終了でない場合、印刷動作を一時停止させ、次の組の印刷時間を算出すると共に、ユーザが印刷後に行う後処理の内容に応じた後処理時間を決定し、前記印刷時間が前記後処理時間よりも大きいか否かを判定し、前記印刷時間が前記後処理時間よりも大きい場合には、印刷物の取出しに最低限必要な時間を前記所定時間に設定する一方、前記後処理時間が前記印刷時間以上の場合、前記取出し最低限必要時間に前記後処理時間と前記印刷時間との差分を加算した時間を前記所定時間に設定して、印刷動作を一時停止後、前記所定時間が経過するまでの間に、印刷物が排紙トレイから除去されるか否かを判定し、印刷動作を一時停止後、前記所定時間が経過するまでの間に、印刷物が排紙トレイから除去されない場合、前記報知手段によって報知することにある。
また、本発明に係る印刷装置の第3の特徴は、前記制御手段は、さらに、印刷動作を一時停止後、前記所定時間に固定値を加算した時間が経過するまでの間に、印刷物が排紙トレイから除去されない場合、印刷ジョブの分離処理を実行して、印刷済み分は印刷済みジョブとして処理する一方、未印刷分を未印刷ジョブとして保留して終了することにある。
本発明に係る印刷装置の第1の特徴によれば、受付手段により印刷ジョブを受信すると共に後処理情報によってその印刷ジョブについてユーザによる後処理の実行が示されている場合、一組の印刷が終了するたびに印刷動作を停止し、その後所定時間を経過した場合には、用紙検知手段により用紙が検知されなくなるまで報知手段に一組の印刷が終了した旨の報知を継続される。
そのため、後処理装置を備えていなくても仕分けのために合紙を使用することや、複数の給紙トレイや排紙トレイを使用して装置を大型化・高コスト化することなく、ユーザに組毎の印刷物を確実に後処理させることができる。
本発明に係る印刷装置の第2の特徴によれば、最後の組の印刷終了でない場合、印刷動作を一時停止させ、次の組の印刷時間を算出する共に、ユーザが印刷後に行う後処理の内容に応じた後処理時間を決定して、印刷時間が後処理時間よりも大きいか否かを判定し、印刷時間が後処理時間よりも大きい場合には、印刷物の取出しに最低限必要な時間を所定時間に設定する一方、後処理時間が印刷時間以上の場合には、取出し最低限必要時間に後処理時間と印刷時間との差分を加算した時間を所定時間に設定して報知する。そのため、印刷時間や後処理の内容に応じて効率良く報知して、ユーザに組毎の印刷物を確実に後処理させることができる。
本発明に係る印刷装置の第3の特徴によれば、印刷時間や後処理の内容に応じた所定時間に固定値を追加した所定時間を経過した場合、印刷ジョブの分離処理を実行して、印刷済み分は印刷済みジョブとして処理する一方、未印刷分を未印刷ジョブとして保留して終了するので、排紙トレイから印刷物を除去せずに報知しても気付かないユーザがいる場合、印刷ジョブの分離を実行して、効率良くユーザに組毎の印刷物を確実に後処理させることができる。
本発明に係る実施例1の印刷装置の構成および接続を示す図である。 本発明に係る実施例1の印刷装置の印刷動作を示すフローチャートである。 印刷動作の一時停止から報知開始までの時間を示しており、(a)は印刷時間が後処理時間よりも大きい場合、(b)は後処理時間が印刷時間以上の場合を示す図である。 本発明に係る実施例2の印刷装置の印刷動作の前半部分を示すフローチャートである。 本発明に係る実施例2の印刷装置の印刷動作の後半部分を示すフローチャートである。 一組の印刷枚数が多く、後処理にオフセットを選択した場合で、印刷時間が後処理時間よりも大きい図3(a)に示す場合のタイミングチャートである。 一組の印刷枚数が数枚だが、後処理がステープル処理等の時間がかかり、後処理時間が印刷時間以上となる図3(b)に示す場合に、所定時間を取出し最低限必要時間として報知した場合のタイミングチャートである。 一組の印刷枚数が数枚だが、後処理がステープル処理等の時間がかかり、後処理時間が印刷時間以上となる図3(b)に示す場合に、後処理種別に応じた無報知期間を設定した場合のタイミングチャートである。
以下、図面を参照して、本発明に係る実施例の印刷装置について説明する。
(実施例1)
図1は、本発明に係る実施例1の印刷装置の構成と接続を示す図である。
図1に示すように、実施例1の印刷装置1は、ネットワーク2を介してパソコン等の端末装置3と接続されており、CPU11と、メモリ12と、プログラム記憶部13と、ネットワークI/F部14と、給紙部15と、印刷部16と、排紙トレイ17と、ユーザI/F部18等を備える。
CPU11は、本装置1の各部全体の動作を制御すると共に、後述するように本発明の受付手段11aおよび制御手段11bとして機能する。
メモリ12は、CPU11が各種演算を実行する際にデータを保存や展開すると共に、CPU11が端末装置3から受付けた複数枚を一組として印刷する印刷ジョブおよびその印刷ジョブに基づく各組の印刷後にユーザが後処理を行うことを示す後処理情報を保存する。
プログラム記憶部13は、CPU11が本装置1の各部全体の動作を制御すると共に、後述するように本発明の受付手段11aおよび制御手段11bとして機能するためのプログラム等が記憶されている。
ネットワークI/F部14は、印刷装置1と複数の端末装置3とを結ぶネットワーク2に接続する。
給紙部15は、印刷部16に対し各種サイズの用紙を供給する。
印刷部16は、例えば、インクジェット方式、すなわちブラック、シアン、マゼンダ、イエロー等の各色のインクヘッドからインクを吐出して画像を形成するもので、端末装置3からネットワーク2を介して受信した印刷ジョブに基づいて印刷を行う。なお、印刷部15は、インクジェット式に限らず、孔版印刷や、レーザー印刷方式でも良い。
排紙トレイ17は、印刷部16で印刷された印刷用紙を排出するもので、排紙トレイに17には載置された印刷用紙を光の照射や用紙の重量等によって検知する排紙センサ17aが用紙検知手段として設けられている。
ユーザI/F部18は、本装置1の電源ボタン等の各種操作ボタンや、印刷状態、エラーメッセージ等の本装置1の動作状態を表示する液晶モニタやタッチパネル、音声出力機能を備えており、ユーザが操作したり、ユーザに各種情報や状態を表示する。そのため、本発明の報知手段としても機能して、後述するように一組の印刷が終了するたびに所定時間経過後、排紙トレイ17で用紙が検知されなくなるまで音声や表示によりユーザに報知する。
次に、以上のように構成された印刷装置1の動作について、フローチャートを参照しながら説明する。
図2は、実施例1の印刷装置1の印刷動作を示すフローチャートである。
図2に示すように、実施例1の印刷装置1では、電源オンにより動作を開始すると、まず、CPU11が受付手段11aとして機能して、ネットワーク2を介し端末装置3により送信された印刷ジョブを受信すると共に(ステップS103)、受信した印刷ジョブが複数枚を一組として印刷する印刷ジョブであって、その印刷ジョブに基づく各組の印刷後にユーザが後処理を行うことを示す後処理情報が付属されているか否かを判定する(ステップS105)。なお、後処理情報は、印刷ジョブに付属されている場合だけでなく、印刷ジョブとは別に受信しても良い。
そして、印刷ジョブを受信しても(ステップS103“Yes”)、その印刷ジョブが複数枚を一組として印刷する印刷ジョブであって、各組の印刷後にユーザが後処理を行うことを示す後処理情報が付属されていない場合は(ステップS105“No”)、CPU11は、後処理を考慮せずに通常通り、受信した印刷ジョブに基づいて印刷部16に印刷を実行させる(ステップS107)。つまり、印刷部16は、CPU11の制御の下、給紙部15から用紙を一枚ずつ給紙させ、印刷ジョブの内容に基づいて一枚ずつ印刷を行って、排紙トレイ17へ排出する。
これに対し、受信した印刷ジョブが複数枚を一組として印刷する印刷ジョブであって、各組の印刷後にユーザが後処理を行うことを示す後処理情報が付属されている場合は(ステップS105“Yes”)、CPU11は、制御手段11bとして機能し、印刷ジョブに基づいて印刷部16に一枚ずつ印刷を実行させ、排紙トレイ17へ排出すると共に(ステップS109)、各組の最後のページの印刷を終了したか否かを判定する(ステップS111)。なお、ここでは、印刷ジョブには、所定の枚数である組毎にステープルやパンチ、仕分け等の後処理情報が付属されているものとする。
そして、CPU11は、ステップS111において各組の最後のページの印刷を終了していないと判定した場合、(“No”)、ステップS109の処理に戻ってさらに印刷を続ける。
これに対し、各組の最後のページの印刷を終了した場合(“Yes”)、続いて最後の組の印刷終了であるか否かを判定し(ステップS113)、最後の組の印刷終了である場合(ステップS113“Yes”)、印刷を終了する。
その一方、最後の組の印刷終了でない場合(ステップS113“No”)、途中の組の印刷が終了した場合であるため、CPU11は制御手段11bとして機能して、図示しない印刷エンジンを停止することにより印刷動作を一時停止させ(ステップS115)、印刷動作の停止後の経過時間をタイマー等に基づいてカウントする(ステップS117)。
ここで、CPU11は印刷動作の一時停止後、所定時間αが経過するまでの間に印刷動作を一時停止したことをユーザI/F部18等により報知したか否かを判定し(ステップS119)、未報知の場合のみ(ステップS119“Yes”)、組間の印刷動作一時停止をユーザI/F部18等により報知して(ステップS121)、その組間の印刷物は排紙トレイ17から除去されたか否かを排紙センサ17aからのセンサ出力に基づいて判定する(ステップS123)。
ここで、所定時間αは、5秒や10秒。15秒等のユーザが適当に設定した時間でも良いが、ここでは、例えば、印刷枚数や後処理の内容(後処理に要する時間)等を考慮して、図3に示すようにして決めても良い。
図3は、印刷動作の一時停止から報知開始までの所定時間αを示しており、(a)は次の組の印刷時間α1が後処理時間α2よりも長い場合、(b)は後処理時間α2が次の組の印刷時間α1以上の場合を示している。
つまり、次の組の印刷枚数が多くその印刷時間α1がパンチ等の後処理に要する後処理時間α2よりも長い場合、図3(a)に示すように印刷動作の一時停止から報知開始までの所定時間αを、排紙トレイ17に排出された印刷物の取出しに最低限必要となる取出し最低限必要時間Xとして設定する。
これに対し、次の組の印刷枚数が少なく後処理時間α2がその印刷時間α1以上の場合、図3(b)に示すように印刷動作の一時停止から報知開始までの所定時間αを、後処理時間α2と次の組の印刷時間α1との差分(α2−α1)を後処理種別に応じた無報知期間とし、この差分(α2−α1)に取出し最低限必要時間Xを加算した(α2−α1)+Xに設定する。
ここで、後処理時間α2は、後処理の内容によって決まるもので、パンチや仕分け処理等の時間のかからない後処理であれば、例えば5秒、ステープル処理等の時間のかかる後処理であれば例えば10秒等の時間を設定する。また、取出し最低限必要時間Xは、排紙トレイ17に載置された印刷用紙に取出しに最低限必要な時間であり、例えば3秒等を設定する。
また、印刷時間α1や後処理時間α2は予め決めずに、後述する実施例2の印刷装置1のように印刷動作の一連の処理の中で算出することもできる。
図2に戻り、印刷動作の一時停止後、所定時間αを経過しても、組間の印刷物が排紙トレイ17から除去されていない場合(ステップS119“YES”およびステップS123“NO”)、CPU11はステップS121の処理によってユーザI/F部18等による報知を継続して、印刷動作を一時停止したことをユーザに報知する。
その一方、印刷動作の一時停止後、所定時間αが経過する前に組間の印刷物が排紙トレイ17から除去された場合(ステップS123“Yes”)、CPU11は印刷部16に対し印刷動作を再開させ(ステップS125)、ステップS109の処理に戻って次の組について一枚印刷を実行する。なお、ステップS125の処理で印刷動作を再開させる際、ステップS121の処理によって組間の印刷動作一時停止をユーザI/F部18等により報知している場合には、その報知を中止させる。
従って、実施例1の印刷装置によれば、複数枚を一組として印刷する印刷ジョブに対しその印刷ジョブに基づく各組の印刷後にユーザが後処理を行うことを示す後処理情報が設定されていた場合、一組の印刷が終了するたびに印刷動作を停止し、その後所定時間αを経過した場合には、排紙トレイ17から用紙が検知されなくなるまでユーザI/F部18等により報知を継続するため、仕分けのために合紙を使用することなく、かつ、複数の給紙部16や排紙トレイ17を使用して装置を大型化・高コスト化することなく、ユーザに組毎の印刷物を確実に後処理させることができる。
(実施例2)
次に、本発明に係る実施例2の印刷装置1について説明する。
上記実施例1の印刷装置1では、各組の最後のページの印刷を終了し、かつ、最後の組の印刷終了でない場合に印刷動作の一時停止後、所定時間αを経過した場合に報知を開始するように説明したが、これに限らない。
本発明に係る実施例2の印刷装置1では、各組の最後のページの印刷を終了し、かつ、最後の組の印刷終了でない場合に印刷動作を一時停止させる際、印刷部16の印刷エンジン(図示せず。)は停止させずに、所定時間αを経過した後に印刷部16の印刷エンジン(図示せず。)を停止すると共に、さらに後処理種別に応じた無報知期間を考慮した所定時間β経過後に報知を開始するようにしたものである。なお、実施例2の印刷装置1の構成は、図1に示す実施例1の印刷装置1と同じで、CPU11の動作が異なるだけであるので、図1に示す実施例1の印刷装置1の構成を参照して説明する。
図4および図5は、実施例2の印刷装置1の印刷動作を示すフローチャートである。なお、図2に示す実施例1の印刷装置1の印刷動作と同じ処理には、同一のステップ番号を付して説明は省略する。
まず、実施例2の印刷装置1では、図4に示すように、各組の最後のページの印刷を終了し(ステップS111“Yes”)、かつ、最後の組の印刷終了でない場合(ステップS113“No”)、最後の組でない途中の組の印刷が終了した場合であるため、印刷動作を一時停止する(ステップS201)。ただし、図2に示すステップ115の場合とは異なり、印刷部16の印刷エンジン(図示せず。)を動作状態のまま印刷動作を一時停止する。つまり、図2に示すステップ115では、印刷部16の印刷エンジン(図示せず。)は動作を停止している。
次に、CPU11は、制御手段11bとして機能して、次の組の印刷時間α1を算出すると共に(ステップS203)、後処理の内容に応じた後処理時間α2を決定して(ステップS205)、次の組の印刷時間α1が後処理時間α2よりも大きいか否かを判定する(ステップS207)。
ここで、図3(a)に示すように次の組の印刷時間α1が後処理時間α2よりも大きい場合(ステップS207“Yes”)、CPU11は、印刷物の取出しに最低限必要な取出し最低限必要時間Xを所定時間αに設定する一方(ステップS209)、図3(b)に示すように後処理時間α2が次の組の印刷時間α1以上の場合(ステップS207“No”)、後処理時間α2と次の組の印刷時間α1との差分(α2−α1)を後処理種別に応じた無報知期間とし、この差分(α2−α1)に取出し最低限必要時間Xを加算した(α2−α1)+Xを所定時間αに設定して(ステップS211)、経過時間のカウントを開始する(ステップS213)。なお、図2に示すステップS117の場合と同様に、ステップS201で印刷動作を一時停止後に経過時間のカウントを開始しても良い。
次に、図5に示すように、CPU11は、図3のステップS209またはステップS211で設定した所定時間αが経過するまでの間に(ステップS217“No”)、排紙センサ17aからのセンサ出力に基づいて印刷物が排紙トレイ17から除去されたか否かを判定する(ステップS215)。
ここで、経過時間のカウント後、所定時間αが経過するまでの間に(ステップS217“No”)、印刷物が排紙トレイ17から除去された場合(ステップS215“Yes”)、CPU11は、印刷動作を再開して(ステップS219)、ステップS109の処理に戻る。
そのため、実施例2の印刷装置1では、組の最後のページの印刷を終了し(ステップS111“Yes”)、かつ、最後の組の印刷終了でない場合(ステップS113“No”)、ステップS201の処理で印刷部6は印刷動作を一時停止するものの動作状態にあるため、ステップS219の処理で印刷動作を再開して、ステップS109の処理に戻った際、実施例1の印刷装置1の場合よりも早く印刷動作を実行することができる。なお、ステップS219の処理で印刷動作を再開させる際、後述するステップS225の処理によって組間の印刷動作一時停止をユーザI/F部18等により報知している場合には、その報知を中止させる。
その一方、印刷物が排紙トレイ17から除去されずに(ステップS215“No”)、印刷動作を一時停止後、所定時間αが経過した場合(ステップS217“Yes”)、CPU11は、印刷部16の印刷エンジン(図示せず。)を停止させて(ステップS221)、未報知であるか否かを判定する(ステップS223)。なお、ステップS221における印刷部16の停止は、図2に示す実施例1のステップS115と同様に、印刷部16の印刷エンジン(図示せず。)の停止(スリープ)状態であり、直ぐに印刷動作を再開できない状態にあるのに対し、ステップS201における印刷動作の一時停止は、印刷エンジン(図示せず。)は停止せず、すぐに印刷動作を再開できる状態である。
そして、未報知の場合のみ(ステップS223“Yes”)、CPU11は、組間の印刷動作一時停止を報知し(ステップS225)、さらに経過時間のカウント後、所定時間βが経過したか否かを判定する(ステップS227)。
ここで、所定時間βは、印刷時間や後処理の内容に応じた所定時間αに所定の固定値を加算した値である。固定値は後処理の内容にかかわらず決めて良く、後述する印刷ジョブの分離処理を行うか否かを判定するための時間で、例えば、30秒や、60秒等、ユーザが適宜設定できる。
そして、ステップS227の判定処理で、経過時間のカウント後、所定時間βを経過していない場合(“No”)、CPU11は、ステップS215の処理に戻り、上述の処理を行う一方、所定時間βを経過した場合(“Yes”)、印刷ジョブの分離処理を実行して(ステップS229)、終了する。つまり、CPU11は、印刷ジョブを印刷済み分と、未印刷分とに分離した上で、印刷済み分は印刷済みジョブとして処理する一方、未印刷分を未印刷ジョブとして保留して終了する。これにより、排紙トレイから印刷物を除去せずに報知しても気付かないユーザがいる場合、印刷ジョブの分離を実行して、効率良くユーザに組毎の印刷物を確実に後処理させることができる。
次に、後処理の内容に応じた報知時間制御の具体例を、図6〜図8を参照して説明する。ただし、以下の説明では、印刷ジョブの分離処理は説明しない。
図6は、一組の印刷枚数が多く、後処理にオフセット等の時間がかからない場合で、次の組の印刷時間α1が後処理時間α2よりも長い図3(a)に示す場合である。
オフセットは、印刷物を組毎にずらして積み上げるだけであるので、ユーザの作業は次の組の印刷完了までに終了できるからである。
この場合は、図6に示すように、印刷期間が終了後、ユーザは印刷物を取り出し、積み上げるだけであるので、ユーザの作業は次の組の印刷完了までに終了する。そのため、例えば、ユーザがこの印刷装置1から離れる等して、印刷期間終了後、所定時間αを経過しても排紙トレイ17から印刷物が除去されていない場合、所定時間αを経過後、排紙トレイ17から印刷物の取り出しが完了されるまでユーザI/F部18等によって報知されることになる。図6では、4組目の印刷物の印刷期間が終了後に所定時間α(=取出し最低限必要時間X)経過後、排紙トレイ17から印刷物の取り出しが完了されるまでユーザI/F部18等によって報知される。
図7は、一組の印刷枚数が数枚だが、後処理がステープル処理等の時間がかかり、後処理時間α2が次の組の印刷時間α1以上となる図3(b)に示す場合に、所定時間αを取出し最低限必要時間Xとして報知した場合を示している。
ステープル処理は、印刷物を綴じ積み上げる処理であるので、印刷時間α1よりも後処理時間α2の方が長くなる場合が多い。そのため、図7に示すように、後処理がステープル処理等の時間がかかる場合、そのステープル処理に時間をとられるため、所定時間αを取出し最低限必要時間Xとして、所定時間α(=X)経過後に報知する場合、4組目の印刷物のようにユーザが印刷装置から離れていた場合だけでなく、印刷装置から離れていない2組目および3組目の印刷物の場合でも、印刷後に報知されることになり煩わしい。
そのため、実施例2の印刷装置1では、図3(b)に示すように次の組の印刷時間α1よりも後処理時間α2の方が長い場合には、図4に示すステップS211の処理で所定時間αを、(α2−α1)+Xに設定して、経過時間をカウントする。
図8は、一組の印刷枚数が数枚だが、後処理がステープル処理等の時間がかかり、後処理時間α2が次の組の印刷時間α1以上となる図3(b)に示す場合に、後処理種別に応じた無報知期間を設定したものである。
つまり、次の組の印刷時間α1よりも印刷後にユーザが行う後処理時間α2の方が長いステープル処理等を選択した場合、図4に示すステップS211の処理で説明したように、後処理時間α2と次の組の印刷時間α1との差分(α2−α1)を後処理種別に応じた無報知期間とし、この差分(α2−α1)に取出し最低限必要時間Xを加算した(α2−α1)+Xを所定時間αとして設定する。
ただし、図8における4組目の印刷物のように、後処理種別に応じた無報知期間を経過しても印刷物の取出しを確認できない場合は、印刷装置1からユーザが離れているものと判定して報知して印刷物の取出しを報知する。
従って、実施例2の印刷装置1によれば、印刷物が排紙トレイ17から除去されず、印刷動作を一時停止後、印刷時間や後処理の内容に応じた所定時間αが経過した場合、印刷部16が印刷動作を停止すると共に、ユーザI/F部18による報知を行い、さらにその所定時間αに固定値を追加した所定時間βを経過した場合、印刷ジョブの分離処理を実行して、印刷済み分は印刷済みジョブとして処理する一方、未印刷分を未印刷ジョブとして保留して終了する。
そのため、実施例2の印刷装置1では、印刷部16が印刷動作の一時停止から印刷時間や後処理の内容に応じた所定時間αを経過するまでは、印刷部16が動作状態にあるので、その間に排紙トレイ17から印刷物が除去された場合、迅速に次の組を印刷できると共に、その所定時間αを経過しても排紙トレイ17から印刷物が除去されない場合に初めて印刷部16が停止して、ユーザI/F部18による報知を行うので、実施例1の場合よりも、印刷時間や後処理の内容に応じて効率良くユーザに組毎の印刷物を確実に後処理させることができる。
特に、実施例2の印刷装置1では、印刷時間や後処理の内容に応じた所定時間αに固定値を追加した所定時間βを経過した場合、印刷ジョブの分離処理を実行して、印刷済み分は印刷済みジョブとして処理する一方、未印刷分を未印刷ジョブとして保留して終了するので、排紙トレイ17から印刷物を除去せずに報知しても気付かないユーザがいる場合、印刷ジョブの分離を実行して、効率良くユーザに組毎の印刷物を確実に後処理させることができる。
1…印刷装置
11・・・CPU
11a・・・受付手段
11b・・・制御手段
12・・・メモリ
13・・・プログラム記憶部
14・・・ネットワークI/F部
15・・・給紙部
16・・・印刷部
17・・・排紙トレイ
17a・・・排紙センサ
18・・・ユーザI/F部(報知手段)
2…ネットワーク
3…PC

Claims (3)

  1. ユーザから複数枚を一組として印刷する印刷ジョブおよびその印刷ジョブに基づく各組の印刷後にユーザが後処理を行うことを示す後処理情報を受け付ける受付手段と、
    前記印刷ジョブに基づいて印刷され、排紙トレイに載置された用紙を検知する用紙検知手段と、
    ユーザに前記一組の印刷が終了したことを報知する報知手段と、
    前記受付手段により前記印刷ジョブを受信すると共に前記後処理情報によってその印刷ジョブについて後処理を行うことが示されている場合、前記一組の印刷が終了するたびに印刷動作を停止し、その後所定時間を経過した場合には、前記用紙検知手段により用紙が検知されなくなるまで前記報知手段に前記一組の印刷が終了した旨の報知を継続させるよう制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記制御手段は、
    各組の最後のページの印刷を終了し、かつ、最後の組の印刷終了でない場合、印刷動作を一時停止させ、次の組の印刷時間を算出すると共に、ユーザが印刷後に行う後処理の内容に応じた後処理時間を決定し、前記印刷時間が前記後処理時間よりも大きいか否かを判定し、
    前記印刷時間が前記後処理時間よりも大きい場合には、印刷物の取出しに最低限必要な時間を前記所定時間に設定する一方、前記後処理時間が前記印刷時間以上の場合、前記取出し最低限必要時間に前記後処理時間と前記印刷時間との差分を加算した時間を前記所定時間に設定して、印刷動作を一時停止後、前記所定時間が経過するまでの間に、印刷物が排紙トレイから除去されるか否かを判定し、
    印刷動作を一時停止後、前記所定時間が経過するまでの間に、印刷物が排紙トレイから除去されない場合、前記報知手段によって報知する
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記制御手段は、
    さらに、印刷動作を一時停止後、前記所定時間に固定値を加算した時間が経過するまでの間に、印刷物が排紙トレイから除去されない場合、印刷ジョブの分離処理を実行して、印刷済み分は印刷済みジョブとして処理する一方、未印刷分を未印刷ジョブとして保留して終了する
    ことを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
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