JP2016048617A - 情報処理装置、状態推定方法、及び、プログラム - Google Patents

情報処理装置、状態推定方法、及び、プログラム Download PDF

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祐一 今村
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真吾 高橋
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Abstract

【課題】 推定対象装置の状態値を、計算コストを削減し、かつ、精度良く推定する【解決手段】 本発明の情報処理装置は、推定対象装置の物理量の計測値のデータと推定に用いるモデルの情報とを基に、推定対象装置の状態値の推定に用いるモデルを選択するモデル選択手段と、計測値のデータとモデルの情報とを基に推定に用いるデータを抽出するデータ抽出手段と、選択されたモデルと抽出されたデータとを基に推定対象装置の状態値を推定する推定値計算手段とを含む。【選択図】 図1

Description

本発明は、装置の状態の推定に関し、特に、計測値を基に装置内部の状態を推定する情報処理装置、状態推定方法及びプログラムに関する。
携帯機器の高機能化、又は、災害対応のため、蓄電池の需要が、増大している。蓄電池の運用において、蓄電池の充電状態(SOC:State Of Charge)の把握は、重要である(例えば、特許文献1及び特許文献2を参照)。
特に、蓄電池の劣化状態(SOH:State Of Health)の把握は、蓄電池を効率的に運用する上で欠かせない状態値である。ここで、SOHとは、蓄電池の初期の満充電容量と、現時点での満充電容量との比である。なお、一般的に、SOHは、容量比の百分率を用いて表されることが多い。
SOHの直接的な計測、特に、蓄電池の満充電容量の計測は、蓄電池を完全に放電してから充電する等、多くの時間を必要とする。そのため、SOHの計測は、実際の蓄電池での実施が難しい。
そこで、蓄電池を管理又は監視する情報処理装置は、蓄電池を管理するため、SOHと相関性が高い物理量を基に、SOHを算出(推定)する。例えば、SOHは、蓄電池の内部インピーダンスとの相関性が高い。そのため、情報処理装置は、蓄電池の内部インピーダンスからSOHを算出(推定)できる。しかし、蓄電池の内部インピーダンスの直接的な計測も、蓄電池の運用中での実施が困難である。そこで、運用中の計測できる物理量を基に内部インピーダンスを推定する手法が、検討されている(例えば、特許文献1及び特許文献2を参照)。
特許文献1に記載の状態推定装置は、充放電データログの電圧を基に、充電池の内部インピーダンスを推定する。
また、特許文献2に記載の状態推定装置は、登録されている蓄電池の全ての等価回路モデルに計測したデータログを適用し、内部インピーダンスを推定する。そして、特許文献2に記載の状態推定装置は、最適合モデルとして、推定した全てのモデルの中で最も整合性の高いモデルを採用する。
特開2013−190274号公報 特開2011−64471号公報
一般的に、蓄電池は、長時間、運用される。そのため、蓄電池のデータログは、とても多くのデータを含む。蓄電池を管理する情報処理装置は、インピーダンスの推定のために、データログに登録された全てのデータを用いると、データ処理に多くの時間(又は計算コスト)が必要となる。そのため、情報処理装置は、全てのデータを用いて推定しようとすると、実際の運用において適切なタイミングで推定の結果を算出できない。
そこで、特許文献1に記載の技術は、大量のデータログを処理する計算コストを抑えるため、一部のデータを抽出し、抽出したデータを基に内部インピーダンスを推定する。特に、特許文献1に記載の技術は、電流の変化率の大きなデータ、つまり、隣接する計測データに規定値以上の変化がある部分のデータを抽出する。しかし、電流の変化率が大きなデータは、データログ全体のデータに対し、限られた特徴的なデータである。つまり、電流の変化率が大きなデータは、データログ全体のデータの特徴を表しているとは限らず、必ずしも内部インピーダンスの推定に適切な代表データの選択とはならない場合もある。そのため、特許文献1に記載の技術は、内部インピーダンスの推定の精度が低いという問題点があった。
特許文献2に記載の技術は、全てのモデルに対して内部インピーダンスを算出する。しかし、実施の推定に用いられるモデルは、一部のモデルである。そのため、特許文献2に記載の技術は、推定に必要ではないモデルにおける推定処理を実行する。このように、特許文献2に記載の技術は、不必要な推定処理が発生し、計算コストが増大するという問題点があった。
本発明の目的は、上記問題を解決し、推定対象装置の状態値の推定において、計算コストを削減し、かつ、推定の精度を向上させる情報処理装置、状態推定方法、及び、プログラムを提供することにある。
本発明の一形態のおける情報処理装置は、推定対象装置の物理量の計測値のデータと推定に用いるモデルの情報とを基に、前記推定対象装置の状態値の推定に用いるモデルを選択するモデル選択手段と、前記計測値のデータと前記モデルの情報とを基に推定に用いるデータを抽出するデータ抽出手段と、前記選択されたモデルと前記抽出されたデータとを基に前記推定対象装置の状態値を推定する推定値計算手段とを含む。
本発明の一形態のおける状態推定方法は、推定対象装置の物理量の計測値のデータと推定に用いるモデルの情報とを基に、前記推定対象装置の状態値の推定に用いるモデルを選択し、前記計測値のデータと前記モデルの情報とを基に推定に用いるデータを抽出し、前記選択されたモデルと前記抽出されたデータとを基に前記推定対象装置の状態値を推定する。
本発明の一形態のおけるプログラムは、推定対象装置の物理量の計測値のデータと推定に用いるモデルの情報とを基に、前記推定対象装置の状態値の推定に用いるモデルを選択する処理と、前記計測値のデータと前記モデルの情報とを基に推定に用いるデータを抽出する処理と、前記選択されたモデルと前記抽出されたデータとを基に前記推定対象装置の状態値を推定する処理とをコンピュータに実行させる。
本発明に基づけば、推定対象装置の状態値の推定において、計算コストを削減し、かつ、推定の精度を向上させるとの効果を提供できる。
図1は、本発明における第1の実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、第1の実施形態に係るデータ取得部の構成の一例を示すブロック図である。 図3は、第1の実施形態に係る状態推定部の構成の一例を示すブロック図である。 図4は、第1の実施形態に係るデータ取得部の動作の一例を示すフローチャートである。 図5は、第1の実施形態に係る状態推定部の動作の一例を示すフローチャートである。 図6は、第1の実施形態に係るデータの抽出範囲の関係を示す図である。 図7は、内部インピーダンスとSOHとの関係の一例を示す図である。 図8は、第1の実施形態の変形例の情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。 図9は、第2の実施形態に係る第1のモデルの一例を示す図である。 図10は、第2の実施形態に係る第2のモデルの一例を示す図である。 図11は、第2の実施形態に係る第3のモデルの一例を示す図である。 図12は、第2の実施形態に係るSOCの変化の一例を示す図である。 図13は、第2の実施形態に係る第1のモデルの適合条件の一例を示す図である。 図14は、第2の実施形態に係る第2のモデルの適合条件の一例を示す図である。 図15は、第2の実施形態に係る第3のモデルの適合条件の一例を示す図である。 図16は、第3の実施形態に係るモデル選択部の動作の一例を示すフローチャートである。 図17は、第4の実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
なお、各図面は、本発明の実施形態を説明するものである。ただし、本発明は、各図面の記載に限られるわけではない。また、各図面の同様の構成には、同じ番号を付し、その繰り返しの説明を、省略する場合がある。
また、以下の説明に用いる図面において、本発明の説明に関係しない部分の構成については、記載を省略し、図示しない場合もある。
なお、以下の説明において、本発明の実施形態の情報処理装置は、蓄電装置(以下、単に「蓄電池」とも呼ぶ)の電流値(以下、単に「電流」とも呼ぶ)及び電圧値(以下、単に「電圧」とも呼ぶ)を基に、蓄電池の内部インピーダンスを推定する。
ただし、これは、本実施形態の推定の対象の装置を、蓄電池に限定するものではない。本実施形態の推定対象装置は、計測可能な物理量を基に推定可能な状態値を備えた装置あれば、特に制限はない。例えば、情報処理装置は、蓄電装置に含まれる蓄電池以外の回路部品の状態値を推定してもよい。
また、これは、推定対象装置の状態値を内部インピーダンスに限定するものではない。例えば、本実施形態の情報処理装置は、状態値として、蓄電池のSOHを推定してもよい。あるいは、情報処理装置は、状態値として、蓄電池の交換までの残り時間(寿命)、又は、蓄電池の次の保守作業までの時間を推定してもよい。
このように、本実施形態の「状態値」とは、推定対象装置の内部の状態を直接的に表す値、又は、直接的な値ではなくても推定対象の内部の状態から間接的に決まる値である。
また、これは、本実施形態の計測対象装置の物理量を、電流及び電圧に限定するものではない。計測対象装置の物理量は、本実施形態の情報処理装置が計測できる値であれば、特に制限はない。例えば、本実施形態の情報処理装置は、電流又は電圧のいずれかを計測してもよい。あるいは、情報処理装置は、温度(例えば、蓄電池の発熱量及び外気温)又は充電状態(充電及び放電の回数又は継続時間)を計測してもよい。
また、本実施形態の情報処理装置は、推定対象装置の数に特に制限はない。情報処理装置は、複数の推定対象装置の状態値を推定してもよい。ただし、以下の説明では、説明を明確にするため、推定対象装置(蓄電池)を1つとして説明する。複数の推定対象装置を推定する場合、情報処理装置は、以下の説明の動作を複数回実行すればよい。
<第1の実施形態>
[構成の説明]
まず、本発明のおける第1の実施形態に係る情報処理装置10の構成について、図面を参照して説明する。
情報処理装置10は、推定対象装置の物理量を計測又は受信し、推定対象装置の状態を推定し、推定した状態値(推定状態値)を出力する。
既に説明しているが、以下の本実施形態の説明では、一例として、情報処理装置10は、推定対象装置の物理量として、蓄電池の電流値及び電圧値を計測する。そして、情報処理装置10は、推定状態値として、電流値及び電圧値を基に、蓄電池の内部インピーダンスを推定する。
図1は、第1の実施形態に係る情報処理装置10の構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置10は、データ取得部100と、状態推定部200とを含む。
データ取得部100は、推定対象装置の物理量(電流値及び電圧値)を計測又は受信し、状態推定部200が推定するために必要なデータを算出し、計測又は受信したデータと算出したデータとを記憶する。そして、データ取得部100は、所定のタイミング(例えば、定期的なタイミング)で、記憶したデータを状態推定部200に送信する。なお、データ取得部100は、状態推定部200又は図示しない他の装置からの要求を基にデータ(例えば、所定の時間範囲のデータ)を状態推定部200に送信してもよい。あるいは、データ取得部100は、取得したデータが予め保持する条件(例えば、データ数又は変化率)を満足した時に、データを状態推定部200に送信してもよい。
状態推定部200は、データ取得部100から受信したデータを用いて、推定に用いるモデルを選択し、推定に用いるデータを抽出し、推定状態値(内部インピーダンス)を推定する。
状態推定部200は、推定後、推定状態値を図示しない装置(例えば、蓄電池の管理者の装置)に送信してもよい。あるいは、状態推定部200は、推定状態を表示してもよい。
続いて、データ取得部100の構成について図面を参照して説明する。
図2は、本実施形態に係るデータ取得部100の構成の一例を示すブロック図である。データ取得部100は、データ計測部110と、モデル変数計算部120と、データ出力部130と、データ記憶部140とを含む。
データ計測部110は、所定の周期で、推定対象装置(蓄電池)の物理量(電流値及び電圧値)を計測する。さらに、データ計測部110は、計測した時刻を取得する。例えば、データ計測部110は、図示しない計時部から時刻を取得してもよい。
なお、データ計測部110は、図示しない計測器(センサなど)を含み、直接的に物理量を計測してもよい。あるいは、データ計測部110は、図示しない他の装置(センサなど)から、その装置が計測した計測値を受信してもよい。この場合、データ計測部110は、計測値とともに、計測時刻を受信してもよい。あるいは、データ計測部110は、計測値を受信した時刻を計測時刻としてもよい。
データ計測部110は、計測値と計測時刻とを、モデル変数計算部120及びデータ出力部130に出力(送信)する。
モデル変数計算部120は、計測値を受信する。そして、モデル変数計算部120は、後ほど説明するデータ記憶部140に記憶されているデータと計測値とを用いて、後ほど説明する状態推定部200がモデルの演算に用いるモデルの変数値を計算する。モデル変数計算部120は、計算したモデルの変数値を、データ出力部130に出力する。例えば、モデル変数計算部120は、受信したデータとデータ記憶部140に記憶されている過去のデータとを統計処理して、モデルの変数値を算出してもよい。
データ出力部130は、データ計測部110から受信したデータ(計測値と計測時刻)とモデル変数計算部120から受信したデータ(変数値)とを関連付けて、データ記憶部140に保存する。例えば、データ出力部130は、計測値と計測時刻と変数値とを含むデータセットを生成し、生成したデータセットをデータ記憶部140に記憶してもよい。この場合、データセットは、一般的なデータ構造体のデータ形式又はデータベース形式を備えていてもよい。
なお、データ計測部110は、所定の周期でデータを計測するため、データ出力部130は、所定の周期でデータをデータ記憶部140に記憶する。
さらに、データ出力部130は、所定の時間間隔で、データ記憶部140に記憶されたデータ(計測値と計測時間と変数値)を、状態推定部200に出力(送信)する。データ出力部130は、前回のデータ送信した時刻から、出力時刻までのデータを送信する。つまり、データ出力部130は、所定の時間間隔(区間)のデータを、定期的にまとめて状態推定部200に出力する。ただし、データ出力部130は、出力時刻から所定時間前までのデータを送信してもよい。
データ記憶部140は、データ出力部130からデータを受信し、受信したデータを記憶する。データ記憶部140は、受信したデータを、ログ形式で記憶してもよい。例えば、データ記憶部140は、計測時刻を基に、受信したデータを時系列的に記憶してもよい。
次に、状態推定部200の構成について図面を参照して説明する。
図3は、本実施形態に係る状態推定部200の構成の一例を示すブロック図である。状態推定部200は、モデル記憶部210と、モデル選択部220と、データ抽出部230と、推定値計算部240とを含む。
モデル記憶部210は、推定に用いるモデルのデータを記憶する。ここで、「モデル」とは、例えば、推定対象装置の計測値と推定対象の物理量の状態値との関係を表す等価回路である。モデル記憶部210が記憶するモデルのデータ形式の特に制限はない。モデル記憶部210は、モデル内の各要素を表すデータ(例えば、変数又はパラメータ)と要素の接続(リンク)を表すデータとを含むモデルのデータを記憶してもよい。あるいは、モデル記憶部210は、各モデルを表す数式を記憶してもよい。モデルの一例については、第2の実施形態で説明し、ここでは省略する。
さらに、モデル記憶部210は、後ほど説明するモデル選択部220がデータを適用するモデルを選択するための条件、つまり、データがモデルに適合するか否かを判断する条件(適合条件)を記憶する。
なお、適合条件は、1つモデルを選択するための条件に限る必要はない。適合条件は、複数のモデルを選択するための共通的に用いられる条件でもよい。また、適合条件は、他の適合条件と組み合わされて用いられる条件でもよい。
モデル選択部220は、データ記憶部140が記憶するデータを受信する。ただし、既に説明したとおり、データ取得部100は、所定の時間間隔で、所定範囲のデータを送信する。そのため、モデル選択部220は、所定の時間間隔で所定範囲のデータを受信する。そして、モデル選択部220は、モデル記憶部210が記憶する適合条件の中で、受信したデータが満足する適合条件があるか否かを判定する。データが満足する適合条件がある場合、モデル選択部220は、その適合条件に対応するモデルを推定対象のモデル(採用モデル)として選択(採用)する。
なお、モデル選択部220は、適合条件を全て満足するモデルを選択する必要はない。例えば、モデル選択部220は、適合条件の所定の範囲(例えば80%)を満足するモデルを選択してもよい。
また、モデル選択部220は、適合条件の判定処理において、モデルの変数値を参照してもよい。
そして、モデル選択部220は、採用モデルに関する情報を、データ抽出部230に出力する。ここで、モデル選択部220の出力形式は、特に制限はない。例えば、モデル記憶部210が、記憶するモデルの識別番号(ID:Identifier)を記憶する場合、モデル選択部220は、採用モデルの識別番号をデータ抽出部230に出力してもよい。この場合、データ抽出部230は、モデルのIDを用いてモデル記憶部210からモデルのデータを取り出し、後ほど説明する動作を実行すればよい。
あるいは、モデル選択部220は、モデル記憶部210が記憶するモデルのデータをデータ抽出部230に送信してもよい。この場合、データ抽出部230は、受信したモデルのデータを用いて、後ほど説明する動作を実行すればよい。
データ抽出部230は、モデル選択部220から採用モデルに関する情報を受信する。そして、データ抽出部230は、採用モデルと、必要に応じてモデル記憶部210が記憶するモデルの情報とを基に、採用モデルの算出に用いることができるデータ数を算出する。
なお、データ抽出部230は、データ数の算出において、必要に応じて、モデル変数計算部120が計算したモデルの変数値を用いてもよい。また、例えば、データ抽出部230は、後ほど説明する推定値計算部240の計算能力(例えば、処理回路(CPU:Central Processing Unit)の性能)と採用モデルの計算量とを基に、処理可能なデータ量(データ数)を算出する。
そして、データ抽出部230は、算出したデータ数となるように、データ取得部100から受信したデータの中から推定に用いるデータを抽出する。例えば、データ抽出部230は、所定の抽出範囲のデータから、時間間隔が均等となるように、データを抽出してもよい。あるいは、データ抽出部230は、所定の抽出範囲のデータから、ランダムにデータを抽出してもよい。あるいは、データ抽出部230は、後ほど説明する基準を満たすようにデータを抽出してもよい。
データ抽出部230は、採用モデルに関する情報(例えば、モデルのID)と抽出したデータ(抽出データ)とを推定値計算部240に出力する。
なお、データ取得部100と状態推定部200とのデータの送信及び受信の窓口を一本化するため、状態推定部200は、データ取得部100からデータを取得する構成を1つとしてもよい。例えば、モデル選択部220が、データを取得し、データ抽出部230にデータを渡してもよい。
推定値計算部240は、受信した抽出データを用いて採用モデルを基に推定対象装置の状態値(例えば、蓄電池の内部インピーダンス)を推定する。なお、本実施形態の推定値計算部240は、採用モデルを用いて直接的に状態値を推定してもよい。あるいは、推定値計算部240は、採用モデルを用いて、状態値を推定するための物理量の値を推定し、その値を用いて状態値を推定してもよい。つまり、推定値計算部240は、採用モデルを用いて、間接的に状態値を推定してもよい。
間接的な推定の一例を説明する。
例えば、情報処理装置10は、採用モデルとして、VCCとIとを基にVOCを推定するモデルを保持する。そして、情報処理装置10は、VOCとIと内部インピーダンスとの対応関係を示すデータ(以下、「VIZマッピング・テーブル」と呼ぶ)を保持する。この場合、推定値計算部240は、計測値としてVCCを採用モデルに適用してVOCを推定する。そして、推定値計算部240は、推定したVOCとVIZマッピング・テーブルとを用いて内部インピーダンスを推定する。
推定値計算部240は、推定において、モデル変数計算部120が計算したモデルの変数値を用いてもよい。
なお、情報処理装置10は、図示しない記憶装置に含み、その記憶装置を用いてデータ記憶部140を実現してもよい。この場合、状態推定部200は、所定の時間間隔で、データ記憶部140からデータを取得してもよい。
あるいは、情報処理装置10は、図示しない記憶装置を用いてモデル記憶部210を実現してもよい。
[動作の説明]
次に、情報処理装置10の動作について、図面を参照して説明する。
まず、データ取得部100の動作について説明する。
図4は、本実施形態に係るデータ取得部100の動作の一例を示すフローチャートである。
データ計測部110は、所定の計測時間が経過したか否かを判定する(ステップS101)。
計測時間が経過していない場合(ステップS101でNo)、データ計測部110は、計測時間の経過を待つ。
所定の計測時間を経過した場合(ステップS101でyes)、データ計測部110は、計測対象の物理量の計測値(例えば、蓄電池の電流値と電圧値)を計測又は受信する(ステップS102)。そして、データ計測部110は、計測時刻を取得する。
モデル変数計算部120は、計測値及びデータ記憶部140が記憶するデータを用いて、モデルの変数値を計算する(ステップS103)。
データ出力部130は、計測値と、計測時刻と、モデルの変数値とを関連付けて、データ記憶部140に記憶する(ステップS104)。なお、データ記憶部140は、データをログとして保存している場合、データのログを更新する。
さらに、データ出力部130は、所定の時間間隔の出力時間が経過したか否かを判定する(ステップS105)。
出力時間が経過した場合(ステップS105でYes)、データ出力部130は、データ記憶部140に記憶されたデータの所定の範囲を、状態推定部200に出力(送信)する(ステップS106)。
出力時間が経過していない場合(ステップS105でNo)、及び、状態推定部200にデータを出力後、情報処理装置10は、ステップS101に戻る。
次に、状態推定部200の動作について説明する。
図5は、本実施形態に係る状態推定部200の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、状態推定部200の動作の概要を説明する。
モデル選択部220は、モデル記憶部210に記憶されているモデルから、データ取得部100から受信したデータに適したモデルを選択する(ステップS201)。より具体的には、モデル選択部220は、データ取得部100から取得したデータが、モデル記憶部210に記憶されているモデルに適用するための条件を満たすか否かを判定して、モデルを選択する。この動作については、後ほど詳細に説明する。
次に、データ抽出部230は、採用モデルを基にデータ取得部100から受信したデータから推定の用いるために抽出するデータ数を算出する(ステップS202)。より具体的には、データ抽出部230は、ステップS201で選択されたモデルを所定の時間内で処理できるデータ数を算出する。この動作についても、後ほど詳細に説明する。
次に、データ抽出部230は、算出したデータ数のデータを抽出する(ステップS203)。ただし、データ抽出部230は、選択されたモデルでの推定の精度がより高くなるように、データを選択する。例えば、データ抽出部230は、選択したデータ(計測値)とそれらに対する計算して求めた値(理論値)との差を求める関数の値が最小となるように、データを選択する。この動作についても、後ほど詳細に説明する。
そして、推定値計算部240は、データ抽出部230が抽出したデータを基に、推定対象の状態(例えば、内部インピーダンス)を推定する(ステップS204)。より具体的には、まず、推定値計算部240は、データ取得部100が算出したモデル変数を選択したモデルに適用する。そして、推定値計算部240は、そのモデルを基に、選択したデータ(物理量の計測値)と、推定した物理量の値との差分が最適となるように、モデルを調整又は修正する。例えば、推定値計算部240は、モデルの変数を変更する。そして、推定値計算部240は、最適となったモデルを基に、推定対象の状態を推定する。この動作についても、後ほど詳細に説明する。
次に、状態推定部200の動作の詳細について説明する。
モデル選択部220は、モデル記憶部210に記憶されているモデルから、データ取得部100から受信したデータが適合条件を満足するモデルを選択する(ステップS201)。つまり、モデル選択部220は、採用モデルを選択する。
データ抽出部230は、採用モデルを基にデータ取得部100から受信したデータから推定の用いるために抽出するデータ数を算出する(ステップS202)。ここで、データ抽出部230の動作をさらに詳細に説明する。
まず、以下の説明に用いる変数を説明する。
「i」は、採用モデルの識別番号(ID)である。
「Nmod」は、採用モデルの総数である。「Nmod」は、ステップS201の結果として求められる値である。
「Tlim(i)」は、IDが「i」の採用モデル(ID=i、以下、単に「i」とする)の推定に用いることができる演算時間である。「Tlim(i)」は、後ほど説明するとおり、「Tto_lim」を満たすように各モデルに設定される。
「Tto_lim」は、全ての採用モデルの推定演算の合計値(合計演算時間)である。合計演算時間(Tto_lim)は、各モデルの演算時間(Tlim(i))の制限である。「Tto_lim」は、予め情報処理装置10に設定されている値である。
「Text(i)」は、採用モデル(i)におけるデータの抽出時間である。「Text(i)」は、予め設定されている1データの抽出時間とNpick(i)とを基に算出される時間である。しかし、後ほど説明するように、Npick(i)の値は、Text(i)を参照して算出される。そのため、データ抽出部230は、Npick(i)又はText(i)のどちらかの値を、先に決定する必要がある。したがって、例えば、データ抽出部230は、まずは、演算余裕を加えて想定される最大Npick(i)を基にText(i)を算出する。
「Tstep(i)」は、各採用モデル(i)の1データ当たりの演算時間である。「Tstep(i)」は、推定値計算部240を実行する構成の仕様と各採用モデル(i)とを基に、予め規定された値である。
「Npick(i)」は、採用モデル(i)に対する抽出するデータ数である。
次に、データ抽出部230の具体的な動作について説明する。
データ抽出部230は、次に示す数式1を満足するように、Npick(i)を算出する。すなわち、データ抽出部230は、モデルの演算時間(Tlim(i))からデータ抽出時間(Text(i))を引いた値を、データ当たりの演算時間(Tstep(i))を割って、データ数(Npick(i))を算出する。
[数式1]
Figure 2016048617
ただし、データ抽出部230は、採用モデル(i)の演算時間(Tlim(i))の合計が合計演算時間(Ttot_lim)を超えない範囲で、各モデルに演算時間(Tlim(i))を設定する。例えば、モデル記憶部210は、各モデルの初期値として演算時間(Tlim(i))を記憶する。そして、データ抽出部230は、採用モデルの演算時間(Tlim(i))の合計と合計演算時間(Tto_lim)とを比較する。合計演算時間(Tto_lim)が、演算時間(Tlim(i))の合計より小さい場合、データ抽出部230は、合計演算時間(Tto_lim)を満足するように、モデルに割り振られて演算時間(Tlim(i))を削減する。例えば、データ抽出部230は、予め設定されている推定に用いるモデルの優先順位を基に、優先順位が低いモデルに割り振られている演算時間(Tlim(i))を削減する。
ここで、推定の精度を確保するためには、ある程度の演算時間が必要である。そのため、データ抽出部230は、演算時間(Tlim(i))が所定の値より短くなったモデルを推定に用いる採用モデルから外してもよい。
また、推定の精度を確保するためには、モデルに適用するデータは、ある程度の数が必要である。そのため、データ抽出部230は、データ数(Npick(i))が所定の閾値より小さくなったモデルを、推定に用いる採用モデルから外してもよい。
いずれかのモデルを採用モデルから外した場合、データ抽出部230は、残った採用モデルにおいて、データ数(Npick(i))を算出する。
次に、データ抽出部230は、算出したデータ数のデータを抽出する(ステップS203)。
データ抽出部230におけるデータの抽出動作の一例を説明する。
まず、説明に用いる変数について説明する。
「VCC」は、閉電圧(close circuit voltage)である。例えば、VCCは、蓄電池を回路などに接続した状態での端子電圧である。一般的に、VCCは、計測可能な物理量である。
「VOC」は、開放電圧(open circuit voltage)である。例えば、VOCは、蓄電池の端子を開放して、平衡状態となった場合の端子電圧である。VOCは、内部インピーダンスの推定に用いることできるが、運用中には直接的に計測できない物理量である。
「k」は、採用モデル用に選択されたデータにおけるデータの番号である。
「VCC_mea(i,k)」は、採用モデル(i)用に抽出された閉電圧(VCC)のデータの中のk番目のデータ(電圧値)である。
「Δt(i,k)」は、採用モデル(i)用に抽出されたk番目のデータとk+1番目のデータとの時間差である。
「VCC_ana(i,t)」は、データ抽出部230が算出した採用モデル(i)の時刻tにおける物理量(電圧値)の理論値(分析結果の電圧値)である。
「t」は、抽出対象のデータの開始時刻である。「T」は抽出対象のデータが含まれる区間(時間範囲)である。つまり、「t+T」は、終了時間である。図6は、データ全体に対する抽出範囲(t及びT)の関係を示す図である。
次に、データ抽出部230の動作の詳細を説明する。
データ抽出部230は、次に示す数式2の関数「Fpick(i)」が最小となるように計測物理量(今の場合、電圧VCC_mea(i,k))を含むデータを抽出する。すなわち、データ抽出部230は、物理量の理論値(VCC_ana(i,t))の対象区間の積分値と、物理量の計測値(VCC_mea(i,k))の積算値との差分の絶対値が、最小となるようにデータを抽出する。
[数式2]
Figure 2016048617
データ抽出部230は、上記の理論値の算出において、モデル変数計算部120が計算したモデルの変数値を用いてもよい。
推定値計算部240は、データ抽出部230が抽出したデータを基に、推定対象の状態(例えば、内部インピーダンス)を推定する(ステップS204)。
推定値計算部240の推定について詳細に説明する。以下の説明において、情報処理装置10は、VOCとIとSOCとの関係を表すVISOCマッピング・テーブルを保持するとする。また、採用モデルは、VOCを基にVCCを算出するモデルとする。そのため、推定値計算部240は、まず、VCCを推定する。なお、以下の説明において「VCC_est(i,k)」は、推定値計算部240が推定する電圧である。
推定値計算部240は、次に示す数式3のFest(i)が最小となるように「VCC_est(i,k)」を推定する。すなわち、推定値計算部240は、状態値(例えば、内部インピーダンス)を最適化する変数を推定する。より具体的には、推定値計算部240は、物理量の推定値(VCC_est(i,k))と物理量の計測値(VCC_mea(i,k))との差分(誤差)の自乗和が最小となるように、物理量の推定値(VCC_est(i,k))を推定する。ここで、推定値計算部240は、状態値の代わりに、モデル変数値の中におけるモデルの係数にかかわる変数値を、最適化する変数としてもよい。
[数式3]
Figure 2016048617
そして、推定値計算部240は、物理量の推定値(VCC_est(i,k))を基にVOCを算出し、算出したVOC、係数値及びモデル変数値を基に、推定対象装置の変数値又は最適化していない状態値を推定する。ここで、推定値計算部240は、各採用モデルの変数値として、モデル変数計算部120が計算したモデルの変数値を用いてもよい。
なお、情報処理装置10は、物理量の計測値から状態値を推定するだけではなく、推定した状態値を基に、さらに別の状態値を推定してもよい。例えば、情報処理装置10は、推定した内部インピーダンスを基に、SOHを推定してもよい。この場合、情報処理装置10は、予め、SOHと内部インピーダンスの対応関係を示すマッピング・テーブル(以下、「ZSマッピング・テーブル」と呼ぶ)を保持すれば、ZSマッピング・テーブルを基に推定した内部インピーダンスからSOHを推定できる。
ここで、ZSマッピング・テーブルについて説明する。
一般的に、蓄電池は、劣化すると、内部インピーダンスが大きくなる。
図7は、内部インピーダンスとSOHとの関係の一例を示す図である。蓄電池は、図7に示すように、内部インピーダンスの増加に伴ってSOHが小さくなる。ここで、図7に示す内部インピーダンスとSOHとの相関を示す線は、蓄電池の種類及び製造過程に基づいて決まる。そこで、情報処理装置10は、蓄電池の出荷前に、予めサンプル試験を実施し、サンプル試験においてSOHと内部インピーダンスとの対応関係を計測する。そして、情報処理装置10は、計測結果を基にSOHと内部インピーダンスのZSマッピング・テーブルを作成し、保存すればよい。
[効果の説明]
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態の情報処理装置10は、計算コストを削減するとの効果を得ることができる。
その理由は、データ抽出部230が、データ取得部100が取得したデータの中から、推定に適した数のデータを抽出するためである。つまり、情報処理装置10は、データ取得部100が取得した全てのデータを推定に用いるのではなく、データ抽出部230が抽出したデータを基に推定値計算部240がデータを推定するためである。
さらに、モデル選択部220が、データ取得部100が取得したデータの適したモデルを推定に用いるモデルとして選択する。そのため、推定値計算部240は、全てのモデルに対するデータを推定するのではなく、適切な採用モデルにおいて状態を推定するためである。
さらに、本実施形態の情報処理装置10は、推定の精度の劣化を抑えるとの効果を得ることができる。
その理由は、データ抽出部230が、物理量の理論値(分析値)と計測値との差異が最小となるように物理量のデータを抽出するためである。
(変形例)
以上のように説明した情報処理装置10は、次のように構成される。
例えば、情報処理装置10の各構成部は、ハードウェア回路で構成されてもよい。
また、情報処理装置10は、情報処理装置10の各構成部をネットワーク又はバスを介して接続した複数の情報処理装置を用いて構成されてもよい。
また、情報処理装置10は、複数の構成部を1つのハードウェアで構成されてもよい。
また、情報処理装置10は、CPUと、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)とを含むコンピュータ装置として実現されもよい。さらに、情報処理装置10は、上記構成に加え、入出力接続回路(IOC:Input / Output Circuit)と、ネットワークインターフェース回路(NIC:Network Interface Circuit)とを含むコンピュータ装置として実現されてもよい。さらに、情報処理装置10は、上記構成に加え、記憶装置を含むコンピュータ装置として実現されてもよい。
図8は、本実施形態の変形例の情報処理装置60の構成の一例を示すブロック図である。
情報処理装置60は、CPU610と、ROM620と、RAM630と、内部記憶装置640と、IOC650と、NIC680とを含み、コンピュータを構成している。
CPU610は、ROM620からプログラムを読み込む。そして、CPU610は、読み込んだプログラムに基づいて、RAM630と、内部記憶装置640と、IOC650と、NIC680とを制御する。そして、CPU610を含むコンピュータは、これらの構成を制御し、図1に示す、データ取得部100と、状態推定部200としての各機能を実現する。
CPU610は、各機能を実現する際に、RAM630又は内部記憶装置640を、プログラムの一時記憶として使用してもよい。
また、CPU610は、コンピュータで読み取り可能にプログラムを記憶した記憶媒体700が含むプログラムを、図示しない記憶媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。あるいは、CPU610は、NIC680を介して、図示しない外部の装置からプログラムを受け取り、RAM630に保存して、保存したプログラムを基に動作してもよい。
ROM620は、CPU610が実行するプログラム及び固定的なデータを記憶する。ROM620は、例えば、P−ROM(Programable-ROM)又はフラッシュROMである。
RAM630は、CPU610が実行するプログラム及びデータを一時的に記憶する。RAM630は、例えば、D−RAM(Dynamic-RAM)である。
内部記憶装置640は、情報処理装置60が長期的に保存するデータ及びプログラムを記憶する。また、内部記憶装置640は、CPU610の一時記憶装置として動作してもよい。内部記憶装置640は、例えば、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD(Solid State Drive)又はディスクアレイ装置である。
ここで、ROM620と内部記憶装置640は、不揮発性の記憶媒体である。一方、RAM630は、揮発性の記憶媒体である。そして、CPU610は、ROM620、内部記憶装置640、又は、RAM630に記憶されているプログラムを基に動作可能である。つまり、CPU610は、不揮発性記憶媒体又は揮発性記憶媒体を用いて動作可能である。
IOC650は、CPU610と、入力機器660及び表示機器670とのデータを仲介する。IOC650は、例えば、IOインターフェースカード又はUSB(Universal Serial Bus)カードである。
入力機器660は、情報処理装置60の操作者からの入力指示を受け取る機器である。入力機器660は、例えば、キーボード、マウス又はタッチパネルである。
表示機器670は、情報処理装置60の操作者に情報を表示する機器である。表示機器670は、例えば、液晶ディスプレイである。
NIC680は、ネットワークを介して図示しない外部の装置とのデータのやり取りを中継する。情報処理装置60は、NIC680を介して、推定対象装置の物理量を受信してもよい。NIC680は、例えば、LAN(Local Area Network)カードである。
このように構成された情報処理装置60は、情報処理装置10と同様の効果を得ることができる。
その理由は、情報処理装置60のCPU610が、プログラムに基づいて情報処理装置10と同様の機能を実現できるためである。
<第2の実施形態>
次に、具体的なモデルを用いた場合について、第2の実施形態として説明する。
第2の実施形態の情報処理装置10は、第1の実施形態の情報処理装置10と同様の構成を含む。さらに、第2の実施形態の情報処理装置10は、第1の実施形態の情報処理装置10と同様に動作する。ただし、本実施形態の情報処理装置10は、以下で説明する各モデルに対応する動作を実行する。そのため、第1の実施形態と同様の構成及び動作の説明を省略し、以下、各モデルと各モデルに関連する動作とを説明する。
[モデルの説明]
本実施形態の情報処理装置10は、3種のモデルを用いる。つまり、モデル記憶部210は、次に示す3種のモデルを記憶する。
なお、各モデルは、モデルに含まれる変数において、どの変数をデータ取得部100で算出するモデル変数とし、状態推定部200が推定する推定値とするかは、特に制限はない。そのため、以下の説明における、データ取得部100が算出するモデル変数及び状態推定部200が推定する推定値は、それぞれ、一例である。
図9は、本実施形態に係る第1のモデル(以下、登録モデル1)の回路構成を示す図である。図9に示す登録モデル1は、抵抗(R)を1つ含む。そのため、以下、登録モデル1と同様のモデルを、「R回路」モデルと呼ぶ。
「R回路」モデルの挙動は、充電時の電流方向を正、放電時の電流方向を負とした場合、状態方程式である次に示す数式4となる。
数式4において上付き添え字「#」を付した変数は、状態推定部200が、データ取得部100が算出したモデル変数値を適用して推定可能な変数である。また、上付き添え字「*」を付した変数は、状態推定部200が推定する推定状態値である。
なお、以下のその他のモデルの説明でも、電流の方向、添え字「#」及び添え字「*」は、同様に用いるものとする。
[数式4]
Figure 2016048617
つまり、情報処理装置10のデータ取得部100は、電流値(I)及び閉電圧値(VCC)を計測する。そして、データ取得部100は、既に説明した動作を基に、モデル変数として、例えば、「R回路」モデルの開放電圧値(VOC)を計算する。ただし、データ取得部100は、モデル変数として、「R回路」の抵抗値(R)を算出してもよい。
そして、データ取得部100は、計測値(IとVCC)とモデル変数値(VOC)を記憶する。そして、データ取得部100は、記憶したデータを状態推定部200に出力する。
状態推定部200は、まず、推定に用いるモデルを選択する。ここでは、状態推定部200は、「R回路」モデルを選択する。次に、状態推定部200は、推定に用いるデータを選択する。そして、状態推定部200は、選択されたモデルとデータとを用いて、抵抗値(R)を推定する。そして、状態推定部200は、推定した抵抗値(R)を用いて、開放電圧値(VOC)を推定する。ここで推定された開放電圧値(VOC)が、内部インピーダンスを推定するために用いる値となる。そして、状態推定部200は、開放電圧値(VOC)とVZマッピング・テーブルを基に、蓄電池の内部インピーダンスを推定する。
図10は、本実施形態に係る第2のモデル(以下、登録モデル2)の回路構成を示す図である。図10に示す登録モデル2は、第1の抵抗(R)と、並列に接続された第2の抵抗(R)及びコンデンサ(C)を含む。そのため、以下、登録モデル2と同様のモデルを、「R−RC回路」モデルと呼ぶ。
「R−RC回路」モデルの挙動は、次に示す数式5となる。数式5における「VRC」は並行に接続している抵抗(R)と容量(C)との両端間にかかる電圧である。
[数式5]
Figure 2016048617
つまり、情報処理装置10のデータ取得部100は、電流値(I)及び閉電圧値(VCC)を計測する。
そして、データ取得部100は、「R−RC回路」モデルのモデル変数(例えば、開放電圧値(VOC)、抵抗値(R)、抵抗値(R)、コンデンサ(C)又は電圧VRCの1つ又はいずれかの組合せ)を計算する。
そして、状態推定部200は、「R−RC回路」モデルを用いて、開放電圧値(VOC)を推定する。そして、状態推定部200は、例えば、開放電圧値(VOC)とVZマッピング・テーブルを基に、内部インピーダンスを推定する。
図11は、本実施形態係る第3のモデル(以下、登録モデル3)の回路構成を示す図である。図11に示す登録モデル3は、登録モデル2の第2の抵抗と直列的にワールブルグ・インピーダンス(Warburg Impedance、以下、「Z」とする)を含む。そのため、以下、登録モデル3と同様のモデルを「R−(R+Z)C回路」モデルと呼ぶ。なお、「ワールブルグ・インピーダンス」とは、物質の拡散過程に基づくインピーダンスである。
「R−(R+Z)C回路」モデルの挙動は、次に示す数式6となる。数式6における「j」は、複素数である。「ω」は、交流の角周波数である。「σ」は、蓄電池の周波数応答特性試験結果を基に定められる定数である。また、「Z」は、「R−(R+Z)C回路」モデル全体のインピーダンスである。
[数式6]
Figure 2016048617
つまり、情報処理装置10のデータ取得部100は、電流値(I)及び閉電圧値(VCC)を計測する。そして、データ取得部100は、モデル変数を計算する。例えば、データ取得部100は、予め求められた「σ」と、電流値(I)及び閉電圧値(VCC)とを用いてインピーダンス(Z)を計算する。
そして、状態推定部200は、「R−(R+Z)C回路」モデルを用いて、開放電圧(VOC)を推定する。そして、状態推定部200は、例えば、開放電圧値(VOC)とVZマッピング・テーブルを基に、内部インピーダンスを推定する。
[動作の説明]
データ計測部110は、推定対象装置(蓄電池)の物理量(端子間の電圧(VCC)と電流(I))を計測又は取得する(ステップS102)。同時に、データ計測部110は、計測時刻(t)を計測又は取得する。
次に、モデル変数計算部120が、各モデルの変数値(パラメータ値)を計算する(ステップS103)。
モデル変数計算部120の計算の具体的な一例について説明する。
一般的に、SOCとVOCは、関連している。そこで、モデル変数計算部120は、予め、SOCとVOCとの関連を表すマッピング・テーブル(以下、「SVマッピング・テーブル」と呼ぶ)を保持する。そして、モデル変数計算部120は、所定の期間のSOCを計測する。
図12は、所定の期間のSOCの変化の一例を示す図である。
より具体的には、モデル変数計算部120は、例えば、次のように動作する。すなわち、モデル変数計算部120は、計測可能な物理量(例えば、電流の計測値)の積算値を基にSOCを求める。例えば、モデル変数計算部120は、電流積算法を用いてSOCを算出できる。そして、モデル変数計算部120は、算出したSOCを基に、SVマッピング・テーブルを用いてVOCを算出する。そして、モデル変数計算部120は、計測値(閉電圧(VCC)と電流(I))と算出値(VOC)を基に、各モデルの変数値(例えば、抵抗(R)及びコンデンサ(C)の値)を求める。
次に、データ出力部130は、データをデータ記憶部140に格納する(ステップS104)。なお、本実施形態では、データ出力部130は、計測値(閉電圧(VCC)と電流(I))と、計測時刻(t)と、上記のモデルの変数値とをデータ記憶部140に格納する。
なお、データ記憶部140が、データをログ形式で保存する場合、データ記憶部140は、所定の長さデータを保存し、その長さのデータを保存後は、ログを更新してもよい。つまり、データ記憶部140は、データ出力部130からデータを受信した場合、最も古いデータを削除し、最新のデータ(受信したデータ)を追加してもよい。
データ取得部100は、所定の時間経過後、データを状態推定部200に出力する。
状態推定部200のモデル選択部220は、モデル記憶部210が記憶する登録モデルの中から、推定値計算部240が推定に用いる採用モデルとして、受信したデータが適合条件を満足するモデルを選択する(ステップS201)。
本実施形態の各モデルの適合条件は、例えば、次に示す条件である。なお、以下の説明は、一例として、物理量として電流値(I)の適合条件を説明する。
図13は、登録モデル1(「R回路」モデル)の適合条件の一例を示す図である。
図13に示す適合条件は、計測電流値(I)が、所定の値より大きく、かつ、一定であることである。これは、登録モデル1(R回路モデル)が、周波数応答を考慮しないモデルのためである。つまり、登録モデル1(R回路モデル)に適用するデータは、周波数成分を含まないデータが望ましいためである。
具体的には、この適合条件は、計測値(電流値I)が、少なくとも判定時間(T1J)の間、次に示す条件を満足することである。
(1)電流値(I)の値(平均値又は最低値)が、電流値の閾値(Th1Av)より大きい。
(2)電流値(I)の変動(分散、又は、最大値と最小値との差(以下、この差を「範囲」と呼ぶ))が、分散の閾値(Th1Va)未満である。
モデル選択部220は、判定のため、判定時間(T1J)において計測した電流値(I)を基に判定に用いる値(例えば、平均値)を算出し、算出した値と閾値とを比較する。
なお、電流(I)の最小値(I1MIN)と電流値の閾値(Th1Av)との差は、充電池の登録モデル1における余裕(マージン(Ma))である。
図14は、登録モデル2(「R−RC回路」モデル)の適合条件の一例を示す図である。
図14に示す適合条件は、計測電流値が、所定の値より大きく、かつ、ある一定の電流値(I21)から別の一定の電流値(I22)にステップ状に変化することである。これは、登録モデル2(「R−RC回路」モデル)が、RC並列部分において、RとCの積を時定数とする過渡応答が生じるためである。つまり、登録モデル2(「R−RC回路」モデル)に適用するデータは、過渡応答を観測しやすいデータが望ましいためである。
具体的には、この適合条件は、計測値(電流値I21及び電流値I22)が、少なくとも、第1の判定時間(T2J1)及び第2の判定時間(T2J2)において、次に示す条件を満足することである。
(1)第1の判定時間(T2J1)の条件
(1−1)第1の電流値(I21)の値(平均値又は最低値)が、電流値の閾値(Th2Av1)より大きい。
(1−2)第1の電流値(I21)の変動(分散又は範囲)が、第1の分散の閾値(Th2Va1)未満である。
(2)第2の判定時間(T2J2)の条件
(2−1)第2の電流値(I22)の値(平均値又は最低値)が、電流値の閾値(Th2Av1)より大きい。
(2−2)第1の電流値(I21)と第2の電流値(I22)との差(I2Di)の絶対値が、差の閾値(Th2Av2)より大きい。
(2−3)第2の電流値(I22)の変動(分散又は範囲)が、第2の分散の閾値(Th2Va2)未満である。なお、第2の分散の閾値(Th2Va2)は、第1の分散(Th2Va1)と同じ値でもよい。
(2−4)第1の電流値(I21)から第2の電流値(I22)に遷移するときの電流値の変化状態(例えば、「差(I2Di)/遷移時間(T2Tr)の絶対値」、以下、「微分値」と呼ぶ)が、微分の閾値(Th2Di)より大きい。
モデル選択部220は、判定のため、第1の判定時間(T2J1)において計測した第1の電流値(I21)及び第2の判定時間(T2J2)において計測した第2の電流値(I22)を基に、判定に用いる値(例えば、平均値)を算出する。そして、モデル選択部220は、算出した値と閾値とを比較する。
なお、図14は、電流値が大きくなる場合を示している。しかし、第2の電流値(I22)は、第1の電流値(I21)より小さくてもよい。上記の説明のとおり、情報処理装置10は、差(I2Di)及び微分値(I2Di/T2Tr)の絶対値を用いるため、同じ判定処理を用いることができる。
第1の電流(I21)の最小値(I2MIN1)と電流値の閾値(Th2Av1)との差は、充電池の登録モデル2における第1の余裕(マージン(Ma21))である。同様に、第2の電流値(I22)の最小値(I2MIN2)と電流値の閾値(Th2Av1)との差は、充電池の登録モデル2における第2の余裕(マージン(Ma22))である。また、第1の電流(I21)と第2の電流値(I22)との差(I2Di)と差の閾値(Th2Av2)との差は、充電池の登録モデル2における第3の余裕(マージン(Ma23))である。
図15は、登録モデル3(「R−(R+Z)C回路」モデル)の適合条件の一例を示す図である。
図15に示す適合条件は、計測電流値の平均値が所定の値より小さく、電流値の周波数が所定の範囲であり、かつ、電流値の振幅が所定の値より大きいことである。これは、登録モデル3(「R−(R+Z)C回路」モデル)が、所定の周波数範囲における拡散現象のインピーダンス(ワールブルグ・インピーダンス)を考慮するモデルのためである。なお、適合条件は、周波数の安定性(所定の時間範囲における周波数の変動幅)の条件を含んでもよい。あるいは、適合条件は、振幅の上限の条件を含んでもよい。
具体的には、この適合条件は、計測値(電流値(I))が、少なくとも所定の判定時間(T3J)において、次の条件を満足することである。
(1)電流値(I)の平均値(IAv3)が、平均の閾値(Th3Av)より小さい。
(2)電流値(I)の振幅(Am)(又は最大値(I3MAX)と最小値(I3MIN)との差(I3Ra))が、振幅の閾値(Th3Am)より大きい。
(3)電流値(I)の周波数(Fr)が、周波数の第1の閾値(Th3Fr1)より大きく第2の周波数(Th3Fr2)の閾値より小さい。なお、モデル選択部220は、適合条件として、周波数(Fr)の逆数である電流値(I)の周期(Pr)を用いてもよい。
モデル選択部220は、判定のため、判定時間(T3J1)において計測した電流値(I)を基に判定に用いる値(例えば、平均値)を算出する。そして、モデル選択部220は、算出した値と閾値とを比較する。
電流(I)の平均値(IAv3)と平均の閾値(Th3Av)との差は、充電池の登録モデル3における第1の余裕(マージン(Ma31))である。また、電流(I)の振幅(Am)と振幅の閾値(Th3Am)との差は、第2の余裕(マージン(Ma32))である。さらに、電流値(I)の周波数(Fr)と周波数の第1の閾値(Th3Fr1)との差、及び、電流値(I)の周波数(Fr)と第2の閾値(Th3Fr2)との差の小さい方は、第3の余裕(マージン(Ma33))である。なお、周波数の第1の閾値(Th3Fr1)と第2の閾値(Th3Fr2)との差は、許容範囲(Th3T)である。
次に、データ抽出部230は、抽出するデータ数を算出する(ステップS202)。
そして、データ抽出部230は、そのデータ数のデータを抽出する(ステップS203)。
より具体的には、データ抽出部230は、例えば、数式2を用いて、Fpickを最小にするようにデータを抽出する。ただし、データ抽出部230は、各モデルに対応して、データの抽出手法を変更してもよい。つまり、データ抽出部230は、全てのモデルにおいて数式2のFpickを最小にするようにデータを抽出するのではなく、別の手法でデータを抽出してもよい。
例えば、登録モデル1(「R回路」モデル)の場合、数式2を用いると抽出データとなるための解が、無数に存在してしまう。そのため、登録モデル1(「R回路」モデル)の場合、データ抽出部230は、抽出対象のデータ区間から所定の手法(例えば、等間隔又はランダム)を用いてデータを抽出してもよい。
そして、推定値計算部240は、状態(例えば、内部インピーダンス)を推定する(ステップS204)。より具体的には、推定値計算部240は、例えば、数式3を用いて、電圧値を推定し、推定した電圧値を基に内部インピーダンスを推定する。
本実施形態の効果を説明する。
第2の実施形態は、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
その理由は、次のとおりである。
第2の実施形態のデータ取得部100は、第1の実施形態の同様にデータを取得する。そして、状態推定部200は、第1の実施形態と同様に推定状態を推定するためである。すなわち、モデル選択部220が、上記で説明した登録モデルの中からデータに適したモデルを選択する。さらに、データ抽出部230が、選択されたモデルに適したデータ量(データ数)のデータを抽出する。そして、推定値計算部240は、抽出されたデータを選択された採用モデルに適用して、推定対象の状態を推定するためである。
<第3の実施形態>
第2の実施形態の情報処理装置10は、全ての登録モデルに対して適合を判定し、適合する全てのモデルを採用し、状態値を推定する。つまり、第2の実施形態の情報処理装置10は、複数の採用モデルを用いて推定する。そのため、例えば、第2の実施形態は、推定結果の比較を基に推定精度を向上できる。
一方、情報処理装置10が、モデルに適用するデータの数を増加させることでも精度を向上させることができる。つまり、情報処理装置10は、選択するモデル数を制限し、モデルに適用するデータ数を増加させても、推定の精度を向上できる。
また、情報処理装置10は、モデルに適用するデータの数を増やさずに選択するモデルの数を削減すると、計算コストをさらに削減できる。
そこで、いずれか1つのモデルを採用する実施形態を、第3の実施形態として説明する。なお、情報処理装置10は、1つではなく、1つより多い所定の数のモデルを選択してもよい。例えば、情報処理装置10は、利用者の装置から、予め、選択するモデルの数を受け取ってもよい。
本実施形態の情報処理装置10の構成は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様である。また、本実施形態の情報処理装置10の動作は、モデル選択部220を除き同様である。そのため、同様の構成及び動作の説明を省略し、モデル選択部220の動作について説明する。
図16は、本実施形態に係るモデル選択部220の動作の一例を示すフローチャートである。
図16に示す動作は、図5のステップS201の動作である。図16に示すように、本実施形態のモデル選択部220は、最初の適合条件を満足した登録モデルを採用する。
すなわち、モデル選択部220は、データがモデル1の適合条件を満足するか否かを判定する(ステップS301)。満足する場合(ステップS301でYes)、モデル選択部220は、モデル1を採用モデルとして選択する(ステップS311)。そして、状態推定部200は、図5のステップS202に進む。
満足しない場合(ステップS301でNo)、モデル選択部220は、データがモデル2の適合条件を満足するか否かを判定する(ステップS302)。満足する場合(ステップS302でYes)、モデル選択部220は、モデル2を採用モデルとして選択する(ステップS312)。そして、状態推定部200は、図5のステップS202に進む。
満足しない場合(ステップS302でNo)、モデル選択部220は、データが適合条件を満足するモデルが見つかるまで、データが適合条件を満足するか否かを判定する(ステップS30n)。満足する場合(例えば、ステップS30nでYes)、モデル選択部220は、そのモデルを採用モデルとして選択する(ステップS31n)。そして、状態推定部200は、図5のステップS202に進む。
データが適合条件を満足するモデルがない場合(ステップS30nでNo)、状態推定部200は、データに適合するモデルがない(ステップS321)として処理を終了する。
なお、モデルの判定の順番は、特に制限はない。例えば、情報処理装置10は、推定の処理の負荷が低いモデルから判定してもよい。この場合、情報処理装置10は、推定に用いるデータを最も多く抽出できる。そのため、情報処理装置10は、推定の精度を向上できる。あるいは、情報処理装置10は、データ数を固定とした場合、計算コストを削減できる。
また、情報処理装置10は、過去の知見を基に、推定対象の装置の構造に近いモデルから判定してもよい。この場合、情報処理装置10は、対象装置に近いモデルを基に推定を実施できる。そのため、情報処理装置10は、推定の精度を向上できる。
ここで、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態の効果を説明する。
第3の実施形態は、第1及び第2の実施形態の効果に加え、計算コストを低減するとの効果を得ることができる。
その理由は、次のとおりである。
本実施形態のモデル選択部220が、1つの又は所定の数のモデルを選択する。そのため、推定値計算部240における計算対象となるモデルの数が、少なくなるためである。
また、本実施形態の情報処理装置10は、選択したモデルにおける推定の精度を向上するとの効果を得ることができる。
その理由は、モデル選択部220が、1つ又は所定の数のモデルを選択する。そして、データ抽出部230が、数が少ないモデルに対するデータを抽出するため、抽出する各モデル用のデータの数が、多くなるためである。
<第4の実施形態>
既に説明したとおり、情報処理装置10は、データ取得部100と状態推定部200とを別の装置として構成してもよい。例えば、データ取得部100を含むデータ取得装置は、利用会社のシステムに組み込まれてデータを取得する。そして、データ取得装置は、ネットワークを介して、定期的に、管理会社の状態推定部200を含むデータ処理装置にデータを送信してもよい。
そこで、本発明の第4の実施形態として、最小構成の情報処理装置20について、図面を参照して説明する。
図17は、第4の実施形態に係る情報処理装置20の構成に一例を示すブロック図である。
図7に示すように、情報処理装置20は、モデル選択部220と、データ抽出部230と、推定値計算部240とを含む。そして、本実施形態のモデル選択部220及びデータ抽出部230は、図示しない他の装置から、データを受信する。さらに、モデル選択部220及びデータ抽出部230は、図示しない他の記憶装置からモデルの情報を受信する。そして、モデル選択部220及びデータ抽出部230は、第1の実施形態と同様に動作する。また、推定値計算部240は、第1の実施形態と同様に動作し、推定対象装置の状態値を推定する。
このように、本実施形態は、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
その理由は、次のとおりである。
本実施形態の情報処理装置20が、第1の実施形態の状態推定部200のモデル選択部220と、データ抽出部230と、推定値計算部240とを含み、第1の実施形態の状態推定部200と同様のデータを基に動作し、状態値を推定できるためである。
なお、情報処理装置20は、第1の実施形態の情報処理装置10と同様に、図8に示すコンピュータを基に構成されてもよい。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
10 情報処理装置
20 情報処理装置
60 情報処理装置
100 データ取得部
110 データ計測部
120 モデル変数計算部
130 データ出力部
140 データ記憶部
200 状態推定部
210 モデル記憶部
220 モデル選択部
230 データ抽出部
240 推定値計算部
610 CPU
620 ROM
630 RAM
640 内部記憶装置
650 IOC
660 入力機器
670 表示機器
680 NIC
700 記憶媒体

Claims (10)

  1. 推定対象装置の物理量の計測値のデータと推定に用いるモデルの情報とを基に、前記推定対象装置の状態値の推定に用いるモデルを選択するモデル選択手段と、
    前記計測値のデータと前記モデルの情報とを基に推定に用いるデータを抽出するデータ抽出手段と、
    前記選択されたモデルと前記抽出されたデータとを基に前記推定対象装置の状態値を推定する推定値計算手段と
    を含む情報処理装置。
  2. 前記推定対象装置の物理量を計測するデータ計測手段と、
    前記物理量を基に推定に用いるモデルの変数値を計算するモデル変数計算手段と、
    前記データと前記モデルの変数値とを関連づけて記憶し、前記モデル選択手段及び前記データ抽出手段に出力するデータ出力手段と
    を含み、
    前記モデル選択手段、前記データ抽出手段、又は、前記推定値計算手段の少なくとも1つが前記モデルの変数値を用いる
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記モデル変数計算手段が、
    所定の期間の物理量の積算値を基に前記モデルの変数値を計算する
    請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記モデル選択手段が、
    前記計測値のデータを前記モデルに適合可能か否かを判定するための適合条件を基に、前記モデルを選択する
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記データ抽出手段が、
    前記計測値のデータと前記モデルに関する情報と前記推定値計算手段の性能とを基に抽出するデータの数を算出し、
    前記計測値のデータを用いて分析した物理量の理論値と前記抽出された物理量のデータとの差分の絶対値が最も小さくなるように前記データ数のデータを抽出する
    請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記推定値計算手段が、
    前記抽出されたデータを前記選択されたモデルに適用した場合の物理量の推定値と前記抽出された物理量のデータとの差異の自乗和が最小となるように物理量の推定値を推定し、推定した物理量の推定値を基に前記状態値を推定する
    請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記モデル選択手段が、
    前記適合条件を満足するモデルとして、1つ又は所定の数のモデルを選択する
    請求項1ないし6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. 前記物理量が、電圧及び電流を含み、前記状態値が蓄電池の内部インピーダンスである請求項1ないし7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  9. 推定対象装置の物理量の計測値のデータと推定に用いるモデルの情報とを基に、前記推定対象装置の状態値の推定に用いるモデルを選択し、
    前記計測値のデータと前記モデルの情報とを基に推定に用いるデータを抽出し、
    前記選択されたモデルと前記抽出されたデータとを基に前記推定対象装置の状態値を推定する
    状態推定方法。
  10. 推定対象装置の物理量の計測値のデータと推定に用いるモデルの情報とを基に、前記推定対象装置の状態値の推定に用いるモデルを選択する処理と、
    前記計測値のデータと前記モデルの情報とを基に推定に用いるデータを抽出する処理と、
    前記選択されたモデルと前記抽出されたデータとを基に前記推定対象装置の状態値を推定する処理と
    をコンピュータに実行させるプログラム
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