JP6455914B2 - 蓄電残量推定装置、蓄電池の蓄電残量を推定する方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents
蓄電残量推定装置、蓄電池の蓄電残量を推定する方法、及びコンピュータプログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP6455914B2 JP6455914B2 JP2014109170A JP2014109170A JP6455914B2 JP 6455914 B2 JP6455914 B2 JP 6455914B2 JP 2014109170 A JP2014109170 A JP 2014109170A JP 2014109170 A JP2014109170 A JP 2014109170A JP 6455914 B2 JP6455914 B2 JP 6455914B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- storage battery
- state
- storage
- observation
- function
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Tests Of Electric Status Of Batteries (AREA)
- Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
Description
蓄電池は、当該蓄電池が組み込まれる各種装置に対して電力を安定して供給することが求められるため、その状態を管理する必要がある。
蓄電池において管理すべき状態としては、蓄電池の温度や、蓄電残量(蓄電率)、劣化状態等が挙げられるが、これらの内、特に、蓄電率(SOC:State of Charge)は、蓄電池の状態を示す基本的パラメータであり、その推定については高い精度が要求される。
カルマンフィルタを用いたSOCの推定方法では、高精度に残量予測が可能である上に、蓄電池の初期残量が未知であったとしても、残量予測が可能であるという利点を有している。
蓄電池の蓄電残量を推定する蓄電残量推定装置であって、
前記蓄電池の状態を観測する観測部と、
前記蓄電池をモデル化した等価回路に含まれる複数の要素によって前記蓄電池の状態を表した状態ベクトルと、前記観測部の観測結果に基づいた観測値を表した観測ベクトルとに基づき、カルマンフィルタを用いて前記蓄電池の状態を更新し、前記蓄電池の蓄電残量を推定する推定部と、を備え、
前記複数の要素は、前記蓄電池の状態に応じた変数を持つ関数によって表現されるものを含み、
全ての前記関数は線形関数であることを特徴としている。
よって、上記従来例のように高い処理能力を有するコンピュータを用いずとも、例えば、演算の処理能力が高くない小型のマイコン等を用いてカルマンフィルタを用いた蓄電残量の推定が可能となる。
この結果、蓄電池の蓄電残量を高精度で推定しつつも、システム全体として小型化を実現することができる。
前記等価回路が、少なくとも1つのRC回路を備えている場合、
前記複数の要素の内、線形関数によって表現されている要素は、前記RC回路の端子間電圧であることが好ましい。
前記複数の要素の内、線形関数によって表現されている要素は、時間領域で離散化されることによって、前記変数が離散時間領域における時刻とされた線形関数によって表現することができる。
前記推定部によって前記観測ベクトルの一要素として含められる関数であって、前記蓄電池を充放電させたときの測定値によって把握される前記蓄電池の充電率と前記蓄電池の開放電圧との関係に基づいて回帰的に求められた前記充電率と前記開放電圧との関係を示す関数を記憶している記憶部をさらに備え、
前記関数は、最小2乗法によって下記式に表される多項式として求められるとともに、前記充電率に対する前記開放電圧の変化率の最大値が最小となるように、下記式中のnが設定されていることが好ましい。
この場合、上記式中のnの値が無駄に大きい値に設定されるのを抑制しつつ、蓄電残量の推定精度に影響を与える前記変化率をできるだけ小さくすることができる。
この結果、より蓄電残量の推定精度を高めつつ、演算量が増加するのを抑制することができる。
蓄電池の蓄電残量を推定する方法であって、
前記蓄電池の状態を観測する観測ステップと、
前記蓄電池をモデル化した等価回路に含まれる複数の要素によって前記蓄電池の状態を表した状態ベクトルと、前記観測ステップの観測結果に基づいた観測値を表した観測ベクトルとに基づき、カルマンフィルタを用いて前記蓄電池の状態を更新し、前記蓄電池の蓄電残量を推定するステップと、を含み、
前記複数の要素は、前記蓄電池の状態に応じた変数を持つ関数によって表現されるものを含み、
全ての前記関数は線形関数であることを特徴としている。
蓄電池の蓄電残量を推定する処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
コンピュータに、
前記蓄電池の状態を観測する観測ステップと、
前記蓄電池をモデル化した等価回路に含まれる複数の要素によって前記蓄電池の状態を表した状態ベクトルと、前記観測ステップの観測結果に基づいた観測値を表した観測ベクトルとに基づき、カルマンフィルタを用いて前記蓄電池の状態を更新し、前記蓄電池の蓄電残量を推定するステップと、を実行させるさせるためのコンピュータプログラムであり、
前記複数の要素は、前記蓄電池の状態に応じた変数を持つ関数によって表現されるものを含み、
全ての前記関数は線形関数であることを特徴としている。
〔1 システムの構成について〕
図1は、蓄電池システムのブロック図である。図中、蓄電池システム1は、蓄電池2と、蓄電池管理装置3とを備えている。
電圧センサ6は、蓄電池2が充放電する際の直流電力の電流値を計測し、計測結果を示す計測信号を制御部7に与える。
図2に示すように、制御部7は、プロセッサ等を含む処理部10と、ROMやRAM等からなる記憶部11と、入出力部12とを備えており、マイコンによって構成されている。
記憶部11には、制御部7を動作させるために必要なオペレーティングシステムの他、制御部7が有する機能を実現するための各種コンピュータプログラムが記憶されている。
入出力部12は、両センサ5,6からの計測信号を受け取る機能を有している。入出力部12が受け取った信号は、記憶部11に記憶されるとともに処理部10によって各種処理に利用される。
処理部10は、記憶部11に記憶されているコンピュータプログラムを実行することで、以下の各機能が実現される。
残量推定部15は、蓄電池2の蓄電残量を推定する処理を実行するための機能を有している。残量推定部15は、両センサ5,6からの計測信号に基づいて、蓄電池2の状態を取得し、蓄電池2の蓄電残量を示す値である蓄電率(以下、単にSOCともいう)の推定値を求める。つまり、本実施形態の蓄電池管理装置3は、蓄電池2の蓄電残量を推定する蓄電残量推定装置を構成している。
残量推定部15は、上述のように蓄電池2のSOCの推定値を求める処理を実行する。
残量推定部15は、蓄電池2をモデル化した等価回路に含まれる種々のパラメータを用いて蓄電池2の状態を推定する。
さらに、残量推定部15は、両センサ5,6からの計測信号に基づいて、蓄電池2の観測値を取得する。
次いで、残量推定部15は、推定した蓄電池2の状態と、両センサ5,6からの計測信号に基づいた蓄電池2の観測値とに基づき、カルマンフィルタを用いて再度蓄電池2の状態を推定し、推定した蓄電池2の状態を更新する。
残量推定部15は、逐次推定される蓄電池2の状態に基づいて、蓄電池2のSOCの推定値を取得する。
図3は、残量推定部15による処理において用いられる、蓄電池2の等価回路モデルを示す図である。
図中、等価回路モデル20は、電源21と、抵抗素子22と、第1RC回路23と、第2RC回路24とを有して構成されている。
電源21は、理想電源によって構成されており、無負荷状態の蓄電池2の電圧である開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage,以下、単にOCVともいう)を表現している。
第1RC回路23は、抵抗素子23aとキャパシタ23bとを並列に接続して構成されている。
第2RC回路24は、抵抗素子24aとキャパシタ24bとを並列に接続して構成されている。
第1RC回路23、及び第2RC回路24は、互いに直列に接続されており、これによって蓄電池2に生じる分極を表現している。
また、等価回路モデル20によって表現される蓄電池2の両端電圧ULは、下記式(3)のように表すことができる。
制御部7は、SOCとOCVとの関係を示す関数を記憶部11に記憶している。制御部7は、後述するSOCの推定処理を実行するために必要な情報として、前記関数を記憶している。
以下、前記関数の求め方について説明する。
図中、充電時に測定された電圧値をプロットして得た曲線L1と、放電時に測定された電圧値をプロットして得た曲線L2とは、同じSOCのときのOCVの値が僅かに乖離している。
蓄電池2を充放電させたときのSOCとOCVとの関係を示す測定値は、上述のように、充電時に測定された電圧値と、放電時に測定された電圧値との平均値で構成されている。よって、蓄電池2を充放電させたときのSOCとOCVとの関係を示す曲線L3は、上記曲線L1と、曲線L2との間に位置している。
制御部7は、SOCとOCVとの関係を示す関数である上記式(4)で回帰されたOCV(SOC)を記憶している。なお、本実施形態では、OCVは、式(4)に示すように12次の多項式によって回帰されている。
等価回路モデル20では、一定の電流iで一定時間放電させた後に当該電流iの放電を除去(停止)したときからの電圧変化には、等価回路モデル20の第1RC回路23及び第2RC回路24によって表される分極による電圧が含まれる。分極による電圧を考慮した第1RC回路23の両端電圧u1、及び第2RC回路24の両端電圧u2は、下記式(5)、(6)のように表すことができる。
τ1 = R1C1
τ2 = R2C2
よって、等価回路モデル20によって表現される蓄電池2の両端電圧ULは、上記式(4)から回帰される関数OCV(SOC)と、上記式(3)とに基づいて、下記式(7)のように表すことができる。
制御部7の残量推定部15は、蓄電池2の状態を離散時間領域におけるシステムとして表現し、これをカルマンフィルタに与えることで、蓄電池2の状態推定を実行する。
下記式(8)、(9)は、残量推定部15がSOCの推定処理を実行する上で想定される、蓄電池2の状態を表すシステムモデルを示しており、式(8)は、蓄電池2の状態を示すシステム状態方程式、式(9)は、蓄電池2の観測値に係る観測方程式を示している。これら式(8)、(9)で示されるシステムモデルは、非線形モデルである。
このように、本実施形態では、等価回路モデル20に含まれる第1RC回路23の両端電圧u1、及び、第2RC回路24の両端電圧u2は、時間領域で離散化されることによって、時刻kを変数に持つ線形関数によって表現されている。
また、状態ベクトルxkに含まれるSOC(k)も、時刻kに対して線形である。さらに、状態ベクトルxkに含まれる内部抵抗R0は定数である。
このように、状態ベクトルxkを構成している、等価回路モデル20に含まれる複数の要素である、SOC(k)、第1RC回路23の両端電圧u1、及び第2RC回路24の両端電圧u2は、蓄電池2の状態に応じた変数である時刻kを変数に持つ線形関数で表現され、蓄電池2の内部抵抗R0は、定数によって表現されている。
つまり、等価回路モデル20に含まれる複数の要素は、蓄電池2の状態に応じた変数(時刻k)を持つ関数によって表現されるものを含み、その全ての関数は線形関数である。
なお、上記式(14)中、Cは、蓄電池2の容量である。
さらにOCV(SOC)は、蓄電池2を実際に充放電させたときのSOCとOCVとの関係を示す測定値から回帰的に求めた関数である。
つまり、観測方程式は、実際に両センサ5,6等によって計測(観測)された蓄電池2の観測値が反映されており、観測ベクトルykは、観測部としての両センサ5,6の観測結果に基づいた観測値を表している。
制御部7の残量推定部15は、偏微分による線形化近似する拡張カルマンフィルタによって蓄電池2の状態推定を実行する。
よって、蓄電池2の状態方程式である上記式(14)は、xkによって偏微分される。下記式(16)は、式(14)をxkによって偏微分した結果を、Akとして示している。
なお、本明細書中において以下に示す事前推定値x^−(k)、事後推定値x^(k)、事前誤差共分散P−(k)は、図5中においては、下記のように表示されている。
なお、事前推定値x^−(k+1)、及び事後推定値x^(k+1)は、蓄電池2の状態を示す状態ベクトルである。
また、図5の予測ステップにおいて、事前誤差共分散P−(k+1)を示す式中のδwで示される項は、システムノイズに関する項である。
フィルタリングステップに進んだ残量推定部15は、カルマンフィルタを用いて、事前推定値x^−(k+1)、及び事前誤差共分散P−(k+1)を更新し、これらを更新した事後推定値x^(k+1)と、事後誤差共分散P(k+1)を求めて、再度予測ステップに戻る。
また、残量推定部15は、事前推定値x^−(k+1)を更新した事後推定値x^(k+1)を求める。残量推定部15は、図5のフィルタリングステップ中の事後推定値x^(k+1)を示している式のように、カルマンゲインg(k+1)と、実際の観測値が反映される観測方程式の誤差値とに基づいて事前推定値x^−(k+1)を修正し更新することで、事後推定値x^(k+1)を求める。
なお、カルマンゲインg(k+1)を示す式に含まれているδvで示される項は、観測ノイズに関する項である。
これにより、残量推定部15は、蓄電池2の状態を示す状態ベクトルである事後推定値x^(k)を繰り返し推定する。
残量推定部15は、事後推定値x^(k)が逐次推定更新されるごとに蓄電池2のSOCの推定値を取得する。
残量推定部15は、取得したSOCの推定値を管理処理部16に与えたり、入出力部12を介して出力部8に出力させたりする。
本実施形態の蓄電池管理装置3によれば、状態ベクトルxkを構成している複数の要素(SOC(k)、第1RC回路23の両端電圧u1、第2RC回路24の両端電圧u2、及び蓄電池2の内部抵抗R0)が、蓄電池2の状態に応じた変数である時刻kを変数に含む関数によって表現されるものを含み、全ての前記関数が線形関数であるので、上記式(14)に示した蓄電池2の状態方程式や、その後xkで偏微分された式(16)に示すAKにおいても、線形関数及び定数によって表現することができる。
このため、残量推定部15が、カルマンフィルタを用いて行う蓄電池2の状態推定処理において行う演算量を、上記従来例のように指数関数を含んだ演算を行う場合と比較して少なくすることができる。
よって、上記従来例のように高い処理能力を有するコンピュータを用いずとも、例えば、演算の処理能力が高くない小型のマイコン等を用いて上述のカルマンフィルタを用いた蓄電残量の推定が可能となる。
この結果、蓄電池2の蓄電残量を高精度で推定しつつも、システム全体として小型化を実現することができる。
次に、本発明者らが行った、蓄電池管理装置3によるSOCの推定精度についての検証試験について説明する。
試験方法としては、制御部7を小型のマイコン(例えば、ARM社製 mbed)によって構成した蓄電池システム1を用意し、蓄電池2のSOCを100%にした状態から所定のパターンで放電させ、そのときに蓄電池管理装置3にSOCの推定値を求めさせる。
蓄電池2の仕様としては、公称容量2250mAh、公称電圧3.6V、最大電圧4.2V、カットオフ電圧3Vのリチウムイオン電池を用いた。
また、推定値に対する真値としては、バッテリテスタを用いて蓄電残量を測定しこれを真値とした。
図6(a)は、第1の放電パターンを示す図、図6(b)は、第2の放電パターンを示す図である。
図6(a)の放電パターンは、三角波形放電、図6(b)の放電パターンは、模擬的なランダム波形放電に設定した。
評価方法としては、蓄電池管理装置3が推定するSOCと、バッテリテスタによる真値との間の誤差を求め、この誤差に基づいて評価を行った。
図に示すように、第1の放電パターンの場合で4%以内、第2のパターンの場合で2%以内の誤差であり、高い精度で推定できることを確認することができた。
上記実施形態において、制御部7は、SOCとOCVとの関係を示す関数であるOCV(SOC)を記憶部11に記憶している。
上記実施形態では、蓄電池2を充放電させたときのSOCとOCVとの関係を示す測定値を、例えば最小2乗法等によって、上記式(4)に示す12次の多項式に回帰させることで、OCV(SOC)を求め、これを制御部7に記憶させた。
蓄電池2におけるSOCとOCVとの関係を示す測定値の取得方法等、その他の点については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
つまり、回帰したOCV(SOC)は、SOCに対するOCVの変化率(dOCV/dSOC)の最大値が、最小となるような次数nに設定される。
次数nの最小値、及び最大値は、任意の整数に設定することができるが、最大値として12よりも大きい値に設定したとしても、SOCの変化に対するOCVの変化量に与える影響に大きな変化が見られないことから、次数nの最大値としては12が好ましい。
さらに、回帰した多項式におけるSOCの変化に対するOCVの変化量(dOCV/dSOC)の最大値を、各次数に設定された多項式それぞれについて求める。
そして、求めたSOCの変化量に対するOCVの変化量(dOCV/dSOC)の最大値が最小となる次数nを特定する。
制御部7は、上記方法によって特定された次数nに設定された多項式であるOCV(SOC)をSOCとOCVとの関係を示す関数として記憶する。
これにより、制御部7は、上記方法によって特定された次数nに設定された多項式であるOCV(SOC)を用いてSOCの推定処理を行う。
この結果、よりSOCの推定精度を高めつつ、制御部7によるSOCの推定処理に係る演算量が増加するのを抑制することができる。
以下、次数nが12の場合を条件1、次数nが7の場合を条件2ともいう。
図8に示す例では、OCV(SOC)を求める際に、次数nが7の場合と、次数nが12の場合とで、同一の測定値から回帰し、次数nが7の場合に、SOCに対するOCVの変化率の最大値が最小となった場合を示している。
これに対して、条件2では、図8(b)に示すように、図8(a)中の丸印の部分のような曲率が比較的大きい部分が現れていないことが判る。また、条件1の場合と比較して、条件2の場合の方が、OCV(SOC)を示すグラフ曲線が滑らかになっていることが判る。
なお、ここでは、SOC100%の状態の蓄電池2に所定の電流値で一定に放電させたときのSOCを推定し、得られたSOCの推定値と、バッテリテスタによる真値との間の誤差を求めた。
また、その他の部分においても誤差約−1%の付近で、約1%程度の変動が数多く見られる。
なお、図9中、経過時間が7500秒以上の範囲は、SOCが20%以下の実用領域から外れている領域である。よって、この領域における誤差は、実質的な性能に影響を与えない。
本発明は、上記各実施形態に限定されない。例えば、上記各実施形態では、蓄電池2としてリチウムイオン電池を用いた場合を示したが、他の種類の蓄電池に対しても本実施形態の蓄電池管理装置3は適用可能である。
2 蓄電池
3 蓄電池管理装置
5 電流センサ
6 電圧センサ
7 制御部
10 処理部
15 残量推定部
20 等価回路モデル
23 第1RC回路
24 第2RC回路
Claims (6)
- 蓄電池の蓄電残量を推定する蓄電残量推定装置であって、
前記蓄電池の状態を観測する観測部と、
前記蓄電池をモデル化した等価回路に含まれる複数の要素によって前記蓄電池の状態を表した状態ベクトルと、前記観測部の観測結果に基づいた観測値を表した観測ベクトルとに基づき、カルマンフィルタを用いて前記蓄電池の状態を更新し、前記蓄電池の蓄電残量を推定する推定部と、を備え、
前記複数の要素は、前記蓄電池の状態に応じた変数を持つ関数によって表現されるものを含み、
前記複数の要素のうちの関数によって表現されるものは前記等価回路の分圧電極を含み、前記等価回路の分極電圧を表現する関数を含む全ての前記関数は線形関数であることを特徴とする蓄電残量推定装置。 - 前記等価回路は、少なくとも1つのRC回路を備え、
前記複数の要素の内、線形関数によって表現されている要素は、前記RC回路の端子間電圧である請求項1に記載の蓄電残量推定装置。 - 前記複数の要素の内、線形関数によって表現されている要素は、時間領域で離散化されることによって、前記変数が離散時間領域における時刻とされた線形関数によって表現されている請求項1又は2に記載の蓄電残量推定装置。
- 前記推定部によって前記観測ベクトルの一要素として含められる関数であって、前記蓄電池を充放電させたときの測定値によって把握される前記蓄電池の充電率と前記蓄電池の開放電圧との関係に基づいて回帰的に求められた前記充電率と前記開放電圧との関係を示す関数を記憶している記憶部をさらに備え、
前記関数は、最小2乗法によって下記式に表される多項式として求められるとともに、前記充電率に対する前記開放電圧の変化率の最大値が最小となるように、下記式中のnが設定されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄電残量推定装置。
- 蓄電池の蓄電残量を推定する方法であって、
前記蓄電池の状態を観測する観測ステップと、
前記蓄電池をモデル化した等価回路に含まれる複数の要素によって前記蓄電池の状態を表した状態ベクトルと、前記観測ステップの観測結果に基づいた観測値を表した観測ベクトルとに基づき、カルマンフィルタを用いて前記蓄電池の状態を更新し、前記蓄電池の蓄電残量を推定するステップと、を含み、
前記複数の要素は、前記蓄電池の状態に応じた変数を持つ関数によって表現されるものを含み、
前記複数の要素のうちの関数によって表現されるものは前記等価回路の分圧電極を含み、前記等価回路の分極電圧を表現する関数を含む全ての前記関数は線形関数であることを特徴とする蓄電池の蓄電残量を推定する方法。 - 蓄電池の蓄電残量を推定する処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
コンピュータに、
前記蓄電池の状態を観測する観測ステップと、
前記蓄電池をモデル化した等価回路に含まれる複数の要素によって前記蓄電池の状態を表した状態ベクトルと、前記観測ステップの観測結果に基づいた観測値を表した観測ベクトルとに基づき、カルマンフィルタを用いて前記蓄電池の状態を更新し、前記蓄電池の蓄電残量を推定するステップと、を実行させるためのコンピュータプログラムであり、
前記複数の要素は、前記蓄電池の状態に応じた変数を持つ関数によって表現されるものを含み、
前記複数の要素のうちの関数によって表現されるものは前記等価回路の分圧電極を含み、前記等価回路の分極電圧を表現する関数を含む全ての前記関数は線形関数であることを特徴とするコンピュータプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014109170A JP6455914B2 (ja) | 2014-05-27 | 2014-05-27 | 蓄電残量推定装置、蓄電池の蓄電残量を推定する方法、及びコンピュータプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014109170A JP6455914B2 (ja) | 2014-05-27 | 2014-05-27 | 蓄電残量推定装置、蓄電池の蓄電残量を推定する方法、及びコンピュータプログラム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015224927A JP2015224927A (ja) | 2015-12-14 |
JP6455914B2 true JP6455914B2 (ja) | 2019-01-23 |
Family
ID=54841789
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014109170A Active JP6455914B2 (ja) | 2014-05-27 | 2014-05-27 | 蓄電残量推定装置、蓄電池の蓄電残量を推定する方法、及びコンピュータプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6455914B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101880195B1 (ko) * | 2016-02-05 | 2018-07-20 | 한국과학기술원 | 배터리의 열역학적 정보에 기반한 배터리의 최적 충전 방법 |
CN106093783A (zh) * | 2016-06-03 | 2016-11-09 | 哈尔滨工业大学 | 卡尔曼滤波与数据驱动融合的电池soc估计方法 |
JP7211420B2 (ja) | 2018-05-31 | 2023-01-24 | 住友電気工業株式会社 | パラメータ推定装置、パラメータ推定方法及びコンピュータプログラム |
CN109239604A (zh) * | 2018-10-24 | 2019-01-18 | 江苏理工学院 | 一种基于状态检测机制的无迹卡尔曼滤波车载电池soc估计方法 |
CN109459705B (zh) * | 2018-10-24 | 2021-04-27 | 江苏理工学院 | 一种抗野值鲁棒无迹卡尔曼滤波的动力电池soc估计方法 |
KR102392399B1 (ko) * | 2018-12-21 | 2022-04-28 | 주식회사 엘지에너지솔루션 | 이차 전지의 스텝 충전 제어 장치 및 방법 |
WO2024079867A1 (ja) * | 2022-10-14 | 2024-04-18 | 三菱電機株式会社 | モデルパラメータ推定装置およびモデルパラメータ推定方法 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6441586B1 (en) * | 2001-03-23 | 2002-08-27 | General Motors Corporation | State of charge prediction method and apparatus for a battery |
US7593821B2 (en) * | 2004-11-23 | 2009-09-22 | Lg Chem, Ltd. | Method and system for joint battery state and parameter estimation |
JP5058814B2 (ja) * | 2004-11-29 | 2012-10-24 | エルジー・ケム・リミテッド | バッテリーの状態及びパラメーターの推定システム及び方法 |
JP4910300B2 (ja) * | 2005-04-08 | 2012-04-04 | 日産自動車株式会社 | 二次電池の満充電容量推定装置 |
JP5329500B2 (ja) * | 2010-09-06 | 2013-10-30 | カルソニックカンセイ株式会社 | バッテリの充電率推定装置 |
WO2012098968A1 (ja) * | 2011-01-17 | 2012-07-26 | プライムアースEvエナジー株式会社 | 二次電池の充電状態推定装置 |
JP5737106B2 (ja) * | 2011-09-26 | 2015-06-17 | トヨタ自動車株式会社 | 二次電池の状態推定装置 |
JP5798067B2 (ja) * | 2012-03-13 | 2015-10-21 | プライムアースEvエナジー株式会社 | 二次電池の状態推定装置 |
-
2014
- 2014-05-27 JP JP2014109170A patent/JP6455914B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015224927A (ja) | 2015-12-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6555773B2 (ja) | 蓄電残量推定装置、蓄電池の蓄電残量を推定する方法、及びコンピュータプログラム | |
JP6455914B2 (ja) | 蓄電残量推定装置、蓄電池の蓄電残量を推定する方法、及びコンピュータプログラム | |
KR102652848B1 (ko) | 리튬 유황 배터리의 충전 상태 및 건강 상태를 결정하는 방법 및 장치 | |
KR101866073B1 (ko) | 배터리 soh 추정 방법 | |
Deng et al. | Online available capacity prediction and state of charge estimation based on advanced data-driven algorithms for lithium iron phosphate battery | |
JP7036605B2 (ja) | 組電池の状態推定装置及び組電池の状態推定方法 | |
JP6130275B2 (ja) | 推定装置及び推定方法 | |
JP6441913B2 (ja) | バッテリに蓄積された電荷のモニタリング | |
JP6711981B2 (ja) | バッテリのパラメータ推定装置 | |
JP5997081B2 (ja) | 二次電池の状態推定装置及び二次電池の状態推定方法 | |
KR101160545B1 (ko) | 이차전지 건강상태 진단장치 | |
JP6450565B2 (ja) | バッテリのパラメータ推定装置 | |
Zhang et al. | State-of-charge estimation based on microcontroller-implemented sigma-point Kalman filter in a modular cell balancing system for Lithium-Ion battery packs | |
JP5163542B2 (ja) | 二次電池の入出力可能電力推定装置 | |
Nejad et al. | On-chip implementation of extended kalman filter for adaptive battery states monitoring | |
KR20160002336A (ko) | 듀얼확장칼만필터를 이용한 배터리 상태 추정 방법, 시스템 및 이를 수행하기 위한 기록매체 | |
JP2018077199A (ja) | 推定装置 | |
Sugumaran | An extended Kalman-Bucy filter for state of charge estimation of 2-RC network modelled Li-ion battery | |
JP2019016528A (ja) | 蓄電池等価回路モデルの評価装置 | |
JP6879126B2 (ja) | 電池の充電量の推定方法および推定装置 | |
Andalibi et al. | A model-based approach for voltage and state-of-charge estimation of lithium-ion batteries | |
Kadem | Real-time state of charge estimation algorithm for electrical batteries | |
JP2021110644A (ja) | 推定装置 | |
Kapase et al. | Testing Battery Parameters and Estimate Strategies for Electrical Vehicle | |
Kim et al. | Resistive parameter identification of a li-ion battery using sliding mode observer |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170510 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20180126 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180213 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180327 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20180525 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180622 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20181204 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20181214 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6455914 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |