JP2016045638A - 位置制御装置、位置制御方法及び位置制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】温度情報や駆動速度によらず、少ないサンプリング値から正確な振幅を算出し、振幅変化による補正値の更新が可能なこと。
【解決手段】対象の駆動部に対して目標速度を指示する駆動指示部と、目標速度に基づいて駆動部が一定速度で変位しているか否かを判定する速度判定部と、駆動部の変位量に対応して周期的に変化する位置検出信号を出力する位置検出部と、対象が一定速度で変位していると判定されると、上記位置検出信号を所定のサンプリング周期毎にサンプリングされた各検出値に基づいて位置検出信号の振幅値を算出する振幅取得部と、振幅値に基づいて位置検出信号に対する振幅補正値を算出して位置検出信号を補正する補正部と、補正された位置検出信号に基づいて駆動部の変位位置を算出する位置算出部とを具備する位置制御装置である。
【選択図】図1
【解決手段】対象の駆動部に対して目標速度を指示する駆動指示部と、目標速度に基づいて駆動部が一定速度で変位しているか否かを判定する速度判定部と、駆動部の変位量に対応して周期的に変化する位置検出信号を出力する位置検出部と、対象が一定速度で変位していると判定されると、上記位置検出信号を所定のサンプリング周期毎にサンプリングされた各検出値に基づいて位置検出信号の振幅値を算出する振幅取得部と、振幅値に基づいて位置検出信号に対する振幅補正値を算出して位置検出信号を補正する補正部と、補正された位置検出信号に基づいて駆動部の変位位置を算出する位置算出部とを具備する位置制御装置である。
【選択図】図1
Description
本発明は、対象の変位に対応する互いに直交する2相(A相とB相)の正弦波信号を内挿処理して高分解能を得るエンコーダを用いた位置制御に係り、上記2相の正弦波信号のオフセット及び振幅を補正する位置制御装置、位置制御方法及び位置制御プログラムに関する。
リニア(回転)エンコーダは、エンコーダスケールと、当該エンコーダスケールと対になるGMR(巨大磁気抵抗効果)センサ等の位置検出器とを有する。このリニアエンコーダを用いた位置検出の技術では、GMRセンサ等の位置検出器から出力される2相の正弦波信号に対する極座標の角度(位相角)とエンコーダピッチとから対象の位置を算出している。なお、2相の正弦波信号は、互いに変位又は変位角に対して90度位相が異なる。
GMRセンサ又は磁性体を用いたエンコーダの場合、当該エンコーダに用いられる磁性体の磁束密度は、温度により変化することが一般的に知られている。このため、センサ出力信号の振幅は、温度変化によって異なった値を示す。従って、センサ出力信号の振幅から正確な位置を算出するためには、センサ出力信号の振幅変化率を補正する必要がある。
このような振幅変化率を補正する技術としては、例えば2相の正弦波信号のピーク値と周辺温度とを検出して振幅変化率を算出して補正する技術が提案されている。例えば、特許文献1は、2相の正弦波信号の周波数を検出し、閾値以下の周波数の場合、正弦波信号の最大値と最小値とを取得し、その振幅から補正値を算出し、閾値以上の周波数の場合、センサ周辺に備えた温度検出器から検出した温度と予め求めた温度係数の値から補正値を算出することを開示する。
しかしながら、特許文献1では、正弦波信号のピーク値から振幅変化率を求めるため、サンプリング周期に対して十分に遅い速度(周波数)でしか正確な補正量を算出することができない。
又、1相の正弦波信号の最大値と最小値とを検出するために、最短でも1/2周期、2相の場合は3/4周期駆動する必要があり、振幅検出に時間が掛かる。このため、動的に補正量が検出できるとは言えない。
さらに高速で対象を駆動をしている場合、ピーク値の検出ができず、温度変化率から求めた補正量を適応せざるを得ないため、温度検出器が必要不可欠となる。
又、1相の正弦波信号の最大値と最小値とを検出するために、最短でも1/2周期、2相の場合は3/4周期駆動する必要があり、振幅検出に時間が掛かる。このため、動的に補正量が検出できるとは言えない。
さらに高速で対象を駆動をしている場合、ピーク値の検出ができず、温度変化率から求めた補正量を適応せざるを得ないため、温度検出器が必要不可欠となる。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、温度情報や駆動速度によらず、少ないサンプリング値から正確な振幅を算出し、振幅変化による補正値の更新が可能な位置制御装置、位置制御方法及び位置制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明の主要な局面に係る位置制御装置は、変位駆動される駆動部に対して目標速度を指示する駆動指示部と、前記目標速度に基づいて前記駆動部が一定速度で変位しているか否かを判定する第1の速度判定部と、前記駆動部の変位量を検出し、当該変位量に対応して周期的に変化する位置検出信号を出力する位置検出部と、前記第1の速度判定部により前記駆動部が一定速度で変位していると判定されると、前記位置検出部から出力される前記位置検出信号を所定のサンプリング周期毎にサンプリングしてそのサンプリング値に基づいて前記位置検出信号の振幅値を算出する振幅取得部と、前記振幅取得部によって算出された前記振幅値に基づいて前記位置検出信号に対する振幅補正値を算出し、当該振幅補正値に基づいて前記位置検出信号を補正する補正部と、前記補正部によって補正された前記位置検出信号に基づいて前記駆動部の変位位置を算出する位置算出部と、を具備する。
本発明の主要な局面に係る位置制御方法は、変位駆動される駆動部に対して駆動指示部から目標速度を指示し、前記目標速度に基づいて前記駆動部が一定速度で変位しているか否かを第1の速度判定部により判定し、前記駆動部の変位量を位置検出部により検出し、当該変位量に対応して周期的に変化する位置検出信号を出力し、前記駆動部が一定速度で変位していると判定されると、振幅取得部により前記位置検出部から出力される前記位置検出信号を所定のサンプリング周期毎にサンプリングしてそのサンプリング値に基づいて前記位置検出信号の振幅値を算出し、前記算出された前記振幅値に基づいて補正部により前記位置検出信号に対する振幅補正値を算出し、当該振幅補正値に基づいて前記位置検出信号を補正し、前記補正された前記位置検出信号に基づいて位置算出部により前記駆動部の変位位置を算出する。
本発明の主要な局面に係る位置制御プログラムは、駆動部に対して目標速度を指示させ、当該目標速度に基づいて前記駆動部が一定速度で移動駆動させているか否かを判定させ、かつ前記駆動部の変位量を前記位置検出部により検出させ、当該変位量に対応して周期的に変化する位置検出信号を出力させる位置制御装置のコンピュータに、前記駆動部が一定速度で変位していると判定されると、前記位置検出部から出力される前記位置検出信号を所定のサンプリング周期毎にサンプリングさせ、そのサンプリング値に基づいて前記位置検出信号の振幅値を算出させる振幅取得機能と、前記振幅取得機能によって算出された前記振幅値に基づいて前記位置検出信号に対する振幅補正値を算出させ、当該振幅補正値に基づいて前記位置検出信号を補正させる補正機能と、前記補正機能によって補正された前記位置検出信号に基づいて前記駆動部の変位位置を算出させる位置算出機能とを実現させる。
本発明によれば、温度情報や駆動速度によらず、少ないサンプリング値から正確な振幅を算出し、振幅変化による補正値の更新が可能な位置制御装置、位置制御方法及び位置制御プログラムを提供できる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は位置制御装置1のブロック構成図を示す。この位置制御装置1は、制御対象となる駆動部2を、駆動指示部3から指示される目標指示値N(駆動速度)に従って駆動制御するもので、駆動指示部3と、速度判定部4と、位置検出部5と、AD変換部6と、補正部7と、振幅取得部20と、補正値演算部10と、格納部11と、位置算出部12と、タイミング生成部13とを有する。
この位置制御装置1は、コンピュータから成り、かつプログラムメモリを有する主制御部21を搭載する。この位置制御装置1は、主制御部21から発せられる指示によって駆動指示部3と、速度判定部4と、位置検出部5と、AD変換部6と、補正部7と、振幅取得部20と、補正値演算部10と、格納部11と、位置算出部12と、タイミング生成部13とが動作制御される。上記プログラムメモリには、主制御部21によって、駆動部2に対して目標速度を指示させ、当該目標速度に基づいて駆動部2が一定速度で移動駆動させているか否かを判定させ、かつ駆動部2の変位量を位置検出部5により検出させ、当該変位量に対応して周期的に変化する位置検出信号、例えば、駆動部2の移動量に応じた互いに90度位相の異なるA相とB相の2つの正弦波信号を出力させるための位置制御プログラムが格納されている。
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は位置制御装置1のブロック構成図を示す。この位置制御装置1は、制御対象となる駆動部2を、駆動指示部3から指示される目標指示値N(駆動速度)に従って駆動制御するもので、駆動指示部3と、速度判定部4と、位置検出部5と、AD変換部6と、補正部7と、振幅取得部20と、補正値演算部10と、格納部11と、位置算出部12と、タイミング生成部13とを有する。
この位置制御装置1は、コンピュータから成り、かつプログラムメモリを有する主制御部21を搭載する。この位置制御装置1は、主制御部21から発せられる指示によって駆動指示部3と、速度判定部4と、位置検出部5と、AD変換部6と、補正部7と、振幅取得部20と、補正値演算部10と、格納部11と、位置算出部12と、タイミング生成部13とが動作制御される。上記プログラムメモリには、主制御部21によって、駆動部2に対して目標速度を指示させ、当該目標速度に基づいて駆動部2が一定速度で移動駆動させているか否かを判定させ、かつ駆動部2の変位量を位置検出部5により検出させ、当該変位量に対応して周期的に変化する位置検出信号、例えば、駆動部2の移動量に応じた互いに90度位相の異なるA相とB相の2つの正弦波信号を出力させるための位置制御プログラムが格納されている。
この位置制御プログラムは、駆動部2が一定速度で変位していると判定されると、位置検出部5から出力される2つの正弦波信号を所定のサンプリング周期T毎にサンプリングさせ、そのサンプリング値に基づいて2つの正弦波信号の振幅量を算出させる振幅取得機能と、この振幅取得機能によって算出された振幅量に基づいて2つの正弦波信号に対する振幅補正値を算出させ、当該振幅補正値に基づいて2つの正弦波信号を補正させる補正機能と、この補正機能によって補正された2つの正弦波信号に基づいて駆動部2の変位位置を算出させる位置算出機能とを実現させる。
駆動指示部3は、制御対象となる駆動部2に対して目標指示値N(駆動速度)を指示する。この駆動指示部3から指示される目標指示値Nは、速度判定部4にも送られる。
速度判定部4は、駆動指示部3から指示された目標指示値Nを入力して現在の指示速度、例えば加速期間、定速期間、又は減速期間のいずれであるのかを判定する。
位置検出部5は、駆動部2の移動量(変位量)に応じた互いに90度位相の異なるA相とB相の2つの正弦波信号を出力する。この位置検出部5は、例えば、2相磁気エンコーダ又は光学式のエンコーダが用いられる。2相磁気エンコーダは、所定幅ピッチで磁極が着磁され、駆動部2の移動駆動と連動する磁気スケールと、この磁気スケールに隣接し、かつそれぞれ所定幅に固定配置された2組の磁気抵抗素子(MR素子)とから成る。光学式のエンコーダは、光の反射又は透過率を所定の幅毎に可変する光スケールを有し、この光スケールに対して投射光を反射又は透過させた成分の光の強度を検出する。
速度判定部4は、駆動指示部3から指示された目標指示値Nを入力して現在の指示速度、例えば加速期間、定速期間、又は減速期間のいずれであるのかを判定する。
位置検出部5は、駆動部2の移動量(変位量)に応じた互いに90度位相の異なるA相とB相の2つの正弦波信号を出力する。この位置検出部5は、例えば、2相磁気エンコーダ又は光学式のエンコーダが用いられる。2相磁気エンコーダは、所定幅ピッチで磁極が着磁され、駆動部2の移動駆動と連動する磁気スケールと、この磁気スケールに隣接し、かつそれぞれ所定幅に固定配置された2組の磁気抵抗素子(MR素子)とから成る。光学式のエンコーダは、光の反射又は透過率を所定の幅毎に可変する光スケールを有し、この光スケールに対して投射光を反射又は透過させた成分の光の強度を検出する。
AD変換部6は、位置検出部5から出力されるA相とB相との2つの正弦波信号を入力し、A相の正弦波信号を所定のサンプリング周期T毎にデジタル変換してそのデジタルA1信号を出力し、かつB相の正弦波信号を所定のサンプリング周期T毎にデジタル変換してそのデジタルB1信号を出力する。
なお、このAD変換部6には、タイミング生成部13が接続されている。このタイミング生成部13は、所定のサンプリング周期T毎に例えばハイレベルに変化するパルス状のタイミング信号を出力する。従って、AD変換部6は、タイミング生成部13から出力されるパルス状のタイミング信号が例えばハイレベルへの変化時に位置検出部5からの正弦波信号をデジタルデータに変換する。
補正部7は、AD変換部6から出力されたデジタルA1信号を入力し、このデジタルA1信号のオフセットと振幅とを補正し、任意の値に正規化したデジタルA2信号を出力し、かつAD変換部6から出力されたデジタルB1信号を入力し、このデジタルB1信号のオフセットと振幅とを補正し、任意の値に正規化したデジタルB2信号を出力する。
この補正部7は、後述する補正値演算部10により算出されるA相の正弦波信号に対する第1の振幅補正値によりデジタルA1信号を補正し、かつ同補正値演算部10により算出されるB相の正弦波信号の最大振幅量に基づいてB相の正弦波信号に対する第2の振幅補正値によりデジタルB1信号を補正する。
この補正部7は、後述する補正値演算部10により算出されるA相の正弦波信号に対する第1の振幅補正値によりデジタルA1信号を補正し、かつ同補正値演算部10により算出されるB相の正弦波信号の最大振幅量に基づいてB相の正弦波信号に対する第2の振幅補正値によりデジタルB1信号を補正する。
この補正部7には、第1の保持部8Aを介してA相出力振幅演算部9Aが接続されると共に、A相出力振幅演算部9Aが直接接続されている。第1の保持部8Aは、補正部7により補正されたデジタルA2信号を1サンプリング周期Tの期間保持してA相出力振幅演算部9Aに送る。これにより、A相出力振幅演算部9Aには、現時点において補正部7により補正されたA2信号と、1サンプリング周期T前において補正部7により補正されたA2信号とがA相出力振幅演算部9Aに送られる。
又、補正部7には、第2の保持部8Bを介してB相出力振幅演算部9Bが接続されると共に、B相出力振幅演算部9Bが直接接続されている。第2の保持部8Bは、補正部7により補正されたデジタルB2信号を1サンプリング周期保持してB相出力振幅演算部9Bに送る。これにより、B相出力振幅演算部9Bには、現時点において補正部7により補正されたデジタルB2信号と、1サンプリング周期前において補正部7により補正されたデジタルB2信号とが送られる。
振幅取得部20は、補正部7により補正されたデジタルA2信号とデジタルB2信号とを入力し、速度判定部4から駆動部2が一定速度で移動(変位)しているとの判定結果を受けると、位置検出部5から出力されるA相とB相の2つの正弦波信号、ここでは位置検出部5から出力され、AD変換部6によりAD変換され、補正部7によりオフセットと振幅との補正が行われたデジタルA2信号とデジタルB2信号とをそれぞれ所定のサンプリング周期T毎にサンプリングし、これらサンプリングされた各サンプリング値に基づいてA相とB相の2つの正弦波信号の振幅量を算出する。
具体的に振幅取得部20は、A相及びB相の2つの正弦波信号のそれぞれに対して、所定のサンプリング周期T毎に順次サンプリングをする。そして、振幅取得部20は、A相又はB相の2つの正弦波信号に対して、それぞれ時系列に連続して取得される2つのサンプリング値の比と、当該各サンプリング値の比の理論値とを比較し、これら各サンプリング値の比と理論値とが等しくなったときに、A相とB相の2つの正弦波信号の最大振幅量を算出する。この振幅取得部20は、第1の保持部8Aと、第2の保持部8Bと、A相出力振幅演算部9Aと、B相出力振幅演算部9Bとを有する。
A相出力振幅演算部9Aは、補正部7から出力される現時点でのサンプリング値A2と、第1の保持部8Aに保持されている1サンプリング周期T前のサンプリング値a2と、速度判定部4により判定された現在の指示速度とを入力し、これらサンプリング値A2、サンプリング値a2と、現在の指示速度とからA相の正弦波信号の最大振幅量(ピーク値)を算出する。
B相出力振幅演算部9Bは、補正部7から出力される現時点でのサンプリング値B2と、第2の保持部8Bに保持されている1サンプリング周期T前のサンプリング値b2と、速度判定部4により判定された現在の指示速度とを入力し、これらサンプリング値B2、サンプリング値b2と、現在の指示速度とからB相の正弦波信号の最大振幅量(ピーク値)を算出する。
補正値演算部10は、A相出力振幅演算部9Aにより算出されたA相の正弦波信号の最大振幅量と、B相出力振幅演算部9Bにより算出されたB相の正弦波信号の最大振幅量とを入力し、このうちA相の正弦波信号の最大振幅量に基づいて当該A相の正弦波信号に対する第1の振幅補正値を算出し、B相の正弦波信号の最大振幅量に基づいて当該B相の正弦波信号に対する第2の振幅補正値を算出する。
具体的に補正値演算部10は、A相出力振幅演算部9Aにより算出されたA相の正弦波信号の最大振幅量と振幅正規化値との比から第1の振幅補正値を算出し、かつB相出力振幅演算部9Bにより算出されたB相の正弦波信号の最大振幅量と振幅正規化値との比から第2の振幅補正値を算出する。
格納部11には、補正値演算部10により算出された第1の振幅補正値と、第2の振幅補正値とが格納される。
位置算出部12は、駆動部2の移動量に応じた互いに90度位相の異なるA相とB相との2相の正弦波信号の各サンプリング値、すなわち位置検出部5から出力され、AD変換部6によりAD変換され、補正部7によりオフセットと振幅との補正が行われたデジタルA2信号とデジタルB2信号とを所定のサンプリング周期T毎にサンプリングした各サンプリング値に基づいて駆動部2の駆動位置を算出する。この位置算出部12は、A相とB相との2相の正弦波信号の各サンプリング値の比率を算出するものとなり、A相とB相との2相の正弦波信号の取り得るベクトル軌跡の位相角を算出することによって駆動部2の駆動位置を算出する。
なお、上記第1の実施の形態は、A相とB相との2相の正弦波信号に基づいて駆動部2の駆動位置を算出しているが、これに限らず、A相又はB相のうちいずれか一方の正弦波信号の検出値に基づいて当該一方の正弦波信号の取り得るベクトル軌跡の位相角を算出し、この位相角から駆動部2の駆動位置を算出するようにしてもよい。
位置算出部12は、駆動部2の移動量に応じた互いに90度位相の異なるA相とB相との2相の正弦波信号の各サンプリング値、すなわち位置検出部5から出力され、AD変換部6によりAD変換され、補正部7によりオフセットと振幅との補正が行われたデジタルA2信号とデジタルB2信号とを所定のサンプリング周期T毎にサンプリングした各サンプリング値に基づいて駆動部2の駆動位置を算出する。この位置算出部12は、A相とB相との2相の正弦波信号の各サンプリング値の比率を算出するものとなり、A相とB相との2相の正弦波信号の取り得るベクトル軌跡の位相角を算出することによって駆動部2の駆動位置を算出する。
なお、上記第1の実施の形態は、A相とB相との2相の正弦波信号に基づいて駆動部2の駆動位置を算出しているが、これに限らず、A相又はB相のうちいずれか一方の正弦波信号の検出値に基づいて当該一方の正弦波信号の取り得るベクトル軌跡の位相角を算出し、この位相角から駆動部2の駆動位置を算出するようにしてもよい。
次に、本装置1における補正値演算部10による第1と第2の振幅補正値の算出方法について図2及び図3を参照して説明する。
図2は駆動部2を移動制御するときの駆動速度の一例(下側)と、同駆動部2を移動制御するときの位置検出部5から出力されるA相又はB相のいずれか一方の正弦波信号(上側)の時間変化を示す。
図2は駆動部2を移動制御するときの駆動速度の一例(下側)と、同駆動部2を移動制御するときの位置検出部5から出力されるA相又はB相のいずれか一方の正弦波信号(上側)の時間変化を示す。
駆動部2は、駆動指示部3から指示される目標指示値Nに基づいて目標駆動速度、目標駆動方向及び目標位置(以下、駆動速度、駆動方向及び目標位置と称する)に従って駆動される。駆動指示部3から指示される目標指示値Nに従った駆動速度は、一般的な速度変化を示すもので、例えば図2下部に示すように加速期間と定速期間と減速期間とから成る台形の速度変化を示す。
同図2上部には、駆動部2が台形速度駆動に追従している場合の位置検出部5から出力される正弦波信号の時間変化を示す。定速期間中の駆動速度をV、エンコーダのピッチ(正弦波1周期分の距離)をPとすると、繰り返し角周波数ωは次式(1)により表される。
ω=(V/P)・2π …(1)
次に、基準となる環境温度条件である環境温度TK0において位置検出部5から出力されるA相とB相との2相の正弦波信号について説明する。
定速期間中において、位置検出部5から出力されるA相の正弦波信号は、次式(2)により表される。
A1TK0=α0・sin(ωt)+β0 …(2)
β0はオフセット電圧
環境温度TK0で予め調整した初期補正量と、所用の振幅の正規化値α0’を用いると、補正部7から出力されるデジタルA2信号は、次式(3)により表される。
A2TK0=α0’・sin(ωt) …(3)
ここで、初期補正量とは、A相、B相の各々の振幅中心値及びA相、B相の振幅が所用の振幅の正規化値α0’となるようなゲイン値である。
同図2上部には、駆動部2が台形速度駆動に追従している場合の位置検出部5から出力される正弦波信号の時間変化を示す。定速期間中の駆動速度をV、エンコーダのピッチ(正弦波1周期分の距離)をPとすると、繰り返し角周波数ωは次式(1)により表される。
ω=(V/P)・2π …(1)
次に、基準となる環境温度条件である環境温度TK0において位置検出部5から出力されるA相とB相との2相の正弦波信号について説明する。
定速期間中において、位置検出部5から出力されるA相の正弦波信号は、次式(2)により表される。
A1TK0=α0・sin(ωt)+β0 …(2)
β0はオフセット電圧
環境温度TK0で予め調整した初期補正量と、所用の振幅の正規化値α0’を用いると、補正部7から出力されるデジタルA2信号は、次式(3)により表される。
A2TK0=α0’・sin(ωt) …(3)
ここで、初期補正量とは、A相、B相の各々の振幅中心値及びA相、B相の振幅が所用の振幅の正規化値α0’となるようなゲイン値である。
補正部7は、AD変換部6から出力されるデジタルA1信号に対して第1の振幅補正値を適用し、かつデジタルB1信号に対して第2の振幅補正値を適用することにより振幅±α0’の符号を持つ値を得る。
位置検出部12として温度変化に対するオフセットレベルの変動が小さいセンサ、例えばGMRセンサなどの場合、上記式(2)の第2項は、初期補正量を適用できるので、任意の環境温度TKにおけるデジタルA2信号は、次式(4)のように表される。
A2TK=α’・sin(ωt) …(4)
次に、補正部7による振幅補正量の算出作用について図3を参照して具体的に説明する。
図3は位置検出部5から出力されるA相又はB相との2相の正弦波信号のどちらか1つをAD変換部6によって所定のサンプリング周期Tでデジタル化した値を取得する作用を示す。同図においてt1、t2、・・・、tm(m=自然数)をサンプリング時刻とし、例えばT(=t1−t2)をサンプリング周期Tとする。なお、サンプリング周期Tは、任意に設定可能である。
位置検出部12として温度変化に対するオフセットレベルの変動が小さいセンサ、例えばGMRセンサなどの場合、上記式(2)の第2項は、初期補正量を適用できるので、任意の環境温度TKにおけるデジタルA2信号は、次式(4)のように表される。
A2TK=α’・sin(ωt) …(4)
次に、補正部7による振幅補正量の算出作用について図3を参照して具体的に説明する。
図3は位置検出部5から出力されるA相又はB相との2相の正弦波信号のどちらか1つをAD変換部6によって所定のサンプリング周期Tでデジタル化した値を取得する作用を示す。同図においてt1、t2、・・・、tm(m=自然数)をサンプリング時刻とし、例えばT(=t1−t2)をサンプリング周期Tとする。なお、サンプリング周期Tは、任意に設定可能である。
環境温度TKにおいて、サンプリング周期Tの2周期に亘る各サンプリング時t1、t2において連続的に取得した各デジタルA2信号のサンプリング値をそれぞれX(t1),Y(t2)とする。サンプリング周期T(=t1−t2)の逆数は、サンプリング周波数F(=1/T)Hzとなる。
ここで、各サンプリング時t1、t2の各サンプリング値X(t1)、Y(t2)をそれぞれサンプリング時間t1、t2に関係なくX、Yとして表し、第1の比X/Yを求めると、次式(5)に示すように、
X/Y=sin(ω・t1)/sin(ω・t2) …(5)
となり、振幅成分が相殺される。
ωは、上記式(1)に示すように既知の値の繰り返し角周波数となる。
X/Y=sin(ω・t1)/sin(ω・t2) …(5)
となり、振幅成分が相殺される。
ωは、上記式(1)に示すように既知の値の繰り返し角周波数となる。
そこで、サンプリング周波数Fの逆数となるサンプリング周期1/F(=T)よりも十分に早い周期間隔t'の整数k倍となる補間期間t’・kを用いて次式(6)に示す第2の比、すなわち、
x'/y' = sin(ωt'・k)/sin[ω(t'・k+1/F)] …(6)
t’<(t2−t1)
なお、k=0,1,2,3,・・・,n(整数)
の関係が成り立つ補間値kを求めると、
t'・k=t1 …(7)
となり定速期間中のsin(ω・t1)の値が算出できる。
x'/y' = sin(ωt'・k)/sin[ω(t'・k+1/F)] …(6)
t’<(t2−t1)
なお、k=0,1,2,3,・・・,n(整数)
の関係が成り立つ補間値kを求めると、
t'・k=t1 …(7)
となり定速期間中のsin(ω・t1)の値が算出できる。
上記式(5)に示す第1の比X/Yは、実際に取得された値(実測値)の比、すなわち位置検出部5から出力されたA相又はB相の正弦波信号をAD変換部6によってAD変換(デジタル化)し、所定のサンプリング周期T毎(t=t1、t=t2)で取得した値XとYとの比である。
上記式(6)に示す第2の比x'/y'は、補間期間t=t’・kに対して既知の正弦波関数であるx’=sin(ωt'・k)、及びy’=sin[ω(t'・k+1/F)]でそれぞれ算出される理論算出値である。この式(6)は、駆動部2が等速移動している場合、上記式(1)により決まる角周波数ωの正弦波信号で変化する理論的な値を示す。
そして、補正部7の振幅補正量を算出するのには、上記式(5)に示す第1の比X/Yと上記式(6)に示す第2の比x'/y'の各値が比較される。すなわち、第1の比X/Yと任意のkの値となる第2の比x'/y'の値との比較が行われ、この比較判定の結果、次式(7)に示すように両者が等しくなるkの値が算出される。
x'/y'=X/Y …(8)
この比較判定によって上記式(7)に示すように上記式(5)と上記式(6)とが等しくなる条件では、補間期間t=t’・kは、
t’・k=t1
t’・k+(1/F)=t2 …(9)
となる。すなわち、t’・k=t1(サンプリング時)からサンプリング周期T(=1/F)が経過すると、サンプリング時t2になる補間値kを求める。
x'/y'=X/Y …(8)
この比較判定によって上記式(7)に示すように上記式(5)と上記式(6)とが等しくなる条件では、補間期間t=t’・kは、
t’・k=t1
t’・k+(1/F)=t2 …(9)
となる。すなわち、t’・k=t1(サンプリング時)からサンプリング周期T(=1/F)が経過すると、サンプリング時t2になる補間値kを求める。
従って、実測値から得た上記式(5)に示す第1の比X/Yの値と、理論算出値である上記式(6)に示す第2の比x'/y'の値とが等しくなる場合、位置検出部5から出力される正弦波信号に対して繰り返し角周波数ωと位相とが確定できる。
よって、任意の環境温度TKにおける位置検出部5から出力される正弦波信号の振幅(最大振幅値α’は、上記式(6)に示すsin(ω・t1)及びサンプリング時間t1のときのA2信号の値Xとを用いると、次式(10)によって算出される。
α’=X/sin(ω・t1) …(10)
この式(10)により算出された最大振幅値α’と、任意の振幅の正規化値α0’との比から任意の環境温度TKにおける振幅変化に伴う補正係数γは、次式(11)により算出される。
γ=α0’/α’ …(11)
このように図2に示す台形速度制御では、定速期間中に、上記式(6)から上記式(11)の演算により位置検出部5から出力されるA相とB相との正弦波信号に対する振幅補正値、すなわちA1信号に対する第1の振幅補正値と、B1信号に対する第2の振幅補正値とを算出し、第1の振幅補正値によってA1信号を補正し、第2の振幅補正値によってB1信号を補正する。
よって、任意の環境温度TKにおける位置検出部5から出力される正弦波信号の振幅(最大振幅値α’は、上記式(6)に示すsin(ω・t1)及びサンプリング時間t1のときのA2信号の値Xとを用いると、次式(10)によって算出される。
α’=X/sin(ω・t1) …(10)
この式(10)により算出された最大振幅値α’と、任意の振幅の正規化値α0’との比から任意の環境温度TKにおける振幅変化に伴う補正係数γは、次式(11)により算出される。
γ=α0’/α’ …(11)
このように図2に示す台形速度制御では、定速期間中に、上記式(6)から上記式(11)の演算により位置検出部5から出力されるA相とB相との正弦波信号に対する振幅補正値、すなわちA1信号に対する第1の振幅補正値と、B1信号に対する第2の振幅補正値とを算出し、第1の振幅補正値によってA1信号を補正し、第2の振幅補正値によってB1信号を補正する。
なお、任意の時間周期(t’)は、現在のサンプリング時(t=t2)から1つ前のサンプリング時(t=t1)との時間差(t2−t1)から算出されるサンプリング周波数F((=1/(t1-t2))に対して次式(12)が成り立つ条件である。
t’<(1/F)<π/ω …(12)
図4はA相出力振幅演算部9Aの機能ブロック図を示す。なお、B相出力振幅演算部9Bの機能ブロック図は、A相出力振幅演算部9Aの機能ブロック図と同一なので、その説明は省略する。このA相出力振幅演算部9Aの機能ブロック図は、上記式(1)乃至(12)に示す処理を機能ブロックとして示す。
t’<(1/F)<π/ω …(12)
図4はA相出力振幅演算部9Aの機能ブロック図を示す。なお、B相出力振幅演算部9Bの機能ブロック図は、A相出力振幅演算部9Aの機能ブロック図と同一なので、その説明は省略する。このA相出力振幅演算部9Aの機能ブロック図は、上記式(1)乃至(12)に示す処理を機能ブロックとして示す。
このA相出力振幅演算部9Aは、実際に取得された値(実測値)のXとYとの第1の比比X/Yを算出し、理論算出値である第2の比x'/y'を算出し、これらX/Yの値と理論算出値であるx'/y'の値とを比較し、これら値が等しくなる場合から任意の環境温度TKにおける位置検出部5から出力される正弦波信号の振幅(最大振幅値α’)を算出するもので、第1の比算出部100と、第2の比算出部101と、最大振幅演算部102とを有する。
第1の比算出部100は、例えば図3に示す各サンプリング時t1、t2のうち現在のサンプリング時(t=t2)のサンプリング値を第2の検出値Yとし、当該第2の検出値Yと保持部8A又は8Bに保持されている1サンプリング周期前のサンプリング値を第1の検出値Xとし、これら第2の検出値Yと第1の検出値Xとの第1の比X/Yを算出する。なお、この第1の比算出部100は、検出値比率算出部100とも称して説明する。
この検出値比率算出部100は、上記式(5)に基づいて位置検出部5から出力されるA相又はB相の正弦波信号に対して所定のサンプリング周期T(=t2−t1)で取得したA2信号とa2信号のそれぞれでの検出値(X値とY値)の比率である上記第1の比X/Yを算出する。
この検出値比率算出部100は、上記式(5)に基づいて位置検出部5から出力されるA相又はB相の正弦波信号に対して所定のサンプリング周期T(=t2−t1)で取得したA2信号とa2信号のそれぞれでの検出値(X値とY値)の比率である上記第1の比X/Yを算出する。
第2の比算出部101は、第1の比X/Yに対応する理論算出値を第2の比x'/y'として算出するもので、角速度検出部92と、基準関数算出部93と、比較参照値算出部94とを有する。
角周波数検出部92は、速度判定部4により判定した指示速度が定速状態であるのか否かの判定結果と、定速状態であると判定されたときの駆動速度vの値とを入力し、当該駆動速度vから上記式(1)に基づいて繰り返し角周波数ωを算出する。
基準関数算出部93は、角速度検出部92により算出された繰り返し角速度ωに対応する繰り返し周期である基準関数を設定し、2つの任意のサンプリング時(t’・k、t’・k+1/F)のそれぞれの基準関数の演算値(x’、y’)を算出する。
基準関数は、上記式(6)に基づき、正弦波関数としてそれぞれの演算値(x’、y’)を算出する。
x' = sin(ωt'・k) …(13)
y' = sin[ω(t'・k+1/F)] …(14)
t’<(t2-t1)
なお、k=0,1,2,3,・・・,n(整数)
比較参照値算出部94は、基準関数算出部93により設定されたサンプリング時t’・kに対する基準関数のそれぞれの演算値(x’、y’)の第2の比x’/y’を第2算出値として上記式(6)に基づいて算出する。
基準関数は、上記式(6)に基づき、正弦波関数としてそれぞれの演算値(x’、y’)を算出する。
x' = sin(ωt'・k) …(13)
y' = sin[ω(t'・k+1/F)] …(14)
t’<(t2-t1)
なお、k=0,1,2,3,・・・,n(整数)
比較参照値算出部94は、基準関数算出部93により設定されたサンプリング時t’・kに対する基準関数のそれぞれの演算値(x’、y’)の第2の比x’/y’を第2算出値として上記式(6)に基づいて算出する。
最大振幅演算部102は、第1の比X/Yと第2の比x'/y'とを比較し、当該第1の比X/Yと第2の比x'/y'とが等しくなった場合、例えば、サンプリング時t1における位置検出部5から出力されるA相又はB相の正弦波信号の位相値と、同A相又はB相の正弦波信号の繰り返し角周波数ωと、保持部8A又は8Bに保持されている1サンプリング周期T前のサンプリング値Xとに基づいて位置検出部5から出力される正弦波信号の振幅(最大振幅値α’)を演算し求めるもので、位相値特定部95と、最大振幅値算出部96とを有する。
位相値特定部95は、検出値比率算出部100により算出された第1の比X/Yと、比較参照値算出部94によって算出されたサンプリング時t’・kでの第2の比x'/y'とを比較する。
この比較の結果、第1の比X/Yと第2の比x'/y'とが等しくなければ、基準関数算出部93は、再度、補間期間t’・kの値である整数kの値を変えて角速度検出部92により算出された繰り返し角速度ωに対応する繰り返し周期である基準関数を設定し、2つの任意のサンプリング時(t’・k、t’・k+1/F)のそれぞれの基準関数の演算値(x’、y’)を算出する。
一方、第1の比X/Yと第2の比x'/y'とが上記式(8)に示すように等しくなれば、位相値特定部95は、上記式(9)に示すように補間期間t’・kからデジタルA2信号のX値のサンプリング時t1を推定する。
この比較の結果、第1の比X/Yと第2の比x'/y'とが等しくなければ、基準関数算出部93は、再度、補間期間t’・kの値である整数kの値を変えて角速度検出部92により算出された繰り返し角速度ωに対応する繰り返し周期である基準関数を設定し、2つの任意のサンプリング時(t’・k、t’・k+1/F)のそれぞれの基準関数の演算値(x’、y’)を算出する。
一方、第1の比X/Yと第2の比x'/y'とが上記式(8)に示すように等しくなれば、位相値特定部95は、上記式(9)に示すように補間期間t’・kからデジタルA2信号のX値のサンプリング時t1を推定する。
最大振幅値算出部96は、位相値特定部95によって上記式(9)に示すように推定された補間期間t’・kと、角周波数検出部92によって算出された繰り返し角周波数ωと、サンプリング時t=t1のときの位置検出部5から出力されるA相とB相との2相の正弦波信号のサンプリング値Xにより上記式(10)に基づいて最大振幅値α’を算出する。
次に、上記補正係数γの算出を可否する判断について説明する。
図5は駆動部2を移動制御させるための駆動指示部3から指示される目標指示値Nの時間変化すなわち移動速度プロファイルの各種類を示す。同図は最高速度V1が定速期間となる台形速度プロファイルF1と、定速期間をもたない加速減速速度プロファイルF2と、これらプロファイルF1、F2に対して移動方向が反対でかつ最高速度V2が定速期間となる台形速度プロファイルF3との一例を示す。
図5は駆動部2を移動制御させるための駆動指示部3から指示される目標指示値Nの時間変化すなわち移動速度プロファイルの各種類を示す。同図は最高速度V1が定速期間となる台形速度プロファイルF1と、定速期間をもたない加速減速速度プロファイルF2と、これらプロファイルF1、F2に対して移動方向が反対でかつ最高速度V2が定速期間となる台形速度プロファイルF3との一例を示す。
駆動部2は、上記図5に示す各移動速度プロファイルの目標指示値Nに従って駆動方向と駆動速度とが変更されながら駆動される。このように駆動部2を移動速度プロファイルの目標指示値Nに従って制御しているとき、速度判定部4は、駆動指示部3から指示されている現在の目標指示値Nを入力し、この目標指示値Nから現在速度が加速期間、定速期間、又は減速期間のいずれかであるのかを判定する。
この判定の結果、定速期間であれば、補正値演算部10は、上記式(6)乃至式(7)から補正係数γを算出し、当該補正係数γを基に補正値、すなわちA1信号に対する第1の振幅補正値と、B1信号に対する第2の振幅補正値とを更新する。
一方、速度判定部4の判定の結果、駆動部2が加速期間又は減速期間であれば、補正値演算部10は、1サンプリング周期T前のサンプリング時のA1信号に対する第1の振幅補正値と、B1信号に対する第2の振幅補正値とを維持し、これら第1と第2の振幅補正値の更新を行わない。
一方、速度判定部4の判定の結果、駆動部2が加速期間又は減速期間であれば、補正値演算部10は、1サンプリング周期T前のサンプリング時のA1信号に対する第1の振幅補正値と、B1信号に対する第2の振幅補正値とを維持し、これら第1と第2の振幅補正値の更新を行わない。
次に、上記の如く構成された装置1の動作について図6に示す全体の補正処理フローチャートについて説明する。
駆動指示部3は、ステップS1において、駆動部2に対して目標指示値Nを指示する。この目標指示値Nは、速度判定部4にも送られる。
速度判定部4は、ステップS2において、駆動指示部3から指示された目標指示値Nを入力して現在の指示速度が例えば加速期間、定速期間、又は減速期間のいずれであるのかを判定する。
この判定の結果、定速期間であれば、速度判定部4は、ステップS3において、駆動指示部3から指示された目標指示値Nから第1の振幅補正値と第2の振幅補正値とを算出する上で必要な駆動速度Vを設定する。
補正値演算部10は、ステップS4において、A相出力振幅演算部9Aにより算出されたA相の正弦波信号の最大振幅量と振幅正規化値との比から第1の振幅補正値を算出し、かつB相出力振幅演算部9Bにより算出されたB相の正弦波信号の最大振幅量と振幅正規化値との比から第2の振幅補正値を算出する。
補正値演算部10は、ステップS5において、第1の振幅補正値と第2の振幅補正値に更新する。
駆動指示部3は、ステップS1において、駆動部2に対して目標指示値Nを指示する。この目標指示値Nは、速度判定部4にも送られる。
速度判定部4は、ステップS2において、駆動指示部3から指示された目標指示値Nを入力して現在の指示速度が例えば加速期間、定速期間、又は減速期間のいずれであるのかを判定する。
この判定の結果、定速期間であれば、速度判定部4は、ステップS3において、駆動指示部3から指示された目標指示値Nから第1の振幅補正値と第2の振幅補正値とを算出する上で必要な駆動速度Vを設定する。
補正値演算部10は、ステップS4において、A相出力振幅演算部9Aにより算出されたA相の正弦波信号の最大振幅量と振幅正規化値との比から第1の振幅補正値を算出し、かつB相出力振幅演算部9Bにより算出されたB相の正弦波信号の最大振幅量と振幅正規化値との比から第2の振幅補正値を算出する。
補正値演算部10は、ステップS5において、第1の振幅補正値と第2の振幅補正値に更新する。
位置算出部12は、ステップS6において、駆動部2の移動量に応じた互いに90度位相の異なるA相とB相との2相の正弦波信号の各検出値、すなわち位置検出部5から出力され、AD変換部6によりAD変換され、補正部7によりオフセットと振幅との補正が行われたデジタルA2信号とデジタルB2信号とを所定のサンプリング周期T毎にサンプリングした各サンプリング値に基づいて駆動部2の移動位置を算出する。
なお、上記ステップS2での判定の結果、定速期間以外であれば、速度判定部4は、ステップS7に移り、予め設定されていた更新前の第1の振幅補正値と第2の振幅補正値とを維持して終了する。
なお、上記ステップS2での判定の結果、定速期間以外であれば、速度判定部4は、ステップS7に移り、予め設定されていた更新前の第1の振幅補正値と第2の振幅補正値とを維持して終了する。
次に、上記補正値算出(ステップS4)について図7に示す補正値算出フロートチャートに従って説明する。
位置検出部5は、駆動部2の移動量に応じた互いに90度位相の異なるA相とB相の2つの正弦波信号を出力する。
AD変換部6は、位置検出部5から出力されるA相とB相との2つの正弦波信号を入力し、これら正弦波信号をサンプリング周期T毎にデジタルのA1信号とB1信号とに変換する。
位置検出部5は、駆動部2の移動量に応じた互いに90度位相の異なるA相とB相の2つの正弦波信号を出力する。
AD変換部6は、位置検出部5から出力されるA相とB相との2つの正弦波信号を入力し、これら正弦波信号をサンプリング周期T毎にデジタルのA1信号とB1信号とに変換する。
補正部7は、ステップS11において、サンプリング周期T(=1/F)毎のサンプリング時、例えばサンプリング時t1、t2等になったか否かを判定する。この判定の結果、サンプリング周期Tでなければ、補正部7は、ステップS11を繰り返し、サンプリング周期T毎のサンプリング時、例えばサンプリング時t1、t2等になるまで待つ。
この判定の結果、サンプリング周期T毎のサンプリング時、例えばサンプリング時t1、t2等になると、補正部7は、ステップS12に移り、AD変換部6から出力されるデジタルA1信号及びデジタルB1信号を入力する。例えば、補正部7は、図3に示すようにサンプリング時t(=t1、t2、・・・、tm)毎にデジタルA1信号及びデジタルB1信号を入力する。なお、このときのA相の正弦波信号は、上記式(2)と同様に、
A1TK=α’・sin(ωt)+β
により表される。なお、同式(2)では基準となる環境温度条件である温度T(=TK0)を含まない。
この判定の結果、サンプリング周期T毎のサンプリング時、例えばサンプリング時t1、t2等になると、補正部7は、ステップS12に移り、AD変換部6から出力されるデジタルA1信号及びデジタルB1信号を入力する。例えば、補正部7は、図3に示すようにサンプリング時t(=t1、t2、・・・、tm)毎にデジタルA1信号及びデジタルB1信号を入力する。なお、このときのA相の正弦波信号は、上記式(2)と同様に、
A1TK=α’・sin(ωt)+β
により表される。なお、同式(2)では基準となる環境温度条件である温度T(=TK0)を含まない。
補正部7は、ステップS13において、AD変換部6により生成されたデジタルA1信号とデジタルB1信号とを入力し、これらデジタルA1信号とデジタルB1信号とのオフセットと振幅とを補正し、任意の値に正規化したデジタルA2信号とデジタルB2信号とを出力する。例えば、補正部7は、デジタルA1信号を補正し、正規化することにより上記式(4)のように表されるデジタルA2信号を出力する。なお、下記の式は、環境温度TKにおけるA2TK信号を示す。
A2TK=α’・sin(ωt)
補正部7は、ステップS14において、サンプリング周期T毎にサンプリングするデジタルA1信号とデジタルB1信号とを補正値算出に用いるために、例えば図3に示すように現サンプリング時刻t2においてA1信号を補正して取得したA2TK信号をX(t2)として第1の保持部8Aに保持し、1サンプリング周期T前のサンプリング時刻t1において保持したA2TK信号をY(t1)としてA相出力振幅演算部9Aに送る。
なお、サンプリング時刻t3においては、現サンプリング時刻t3においてA1信号を補正して取得したA2TK信号をX(t3)として第1の保持部8Aに保持し、1サンプリング周期T前のサンプリング時刻t2において保持したA2TK信号をY(t2)としてA相出力振幅演算部9Aに送る。
A2TK=α’・sin(ωt)
補正部7は、ステップS14において、サンプリング周期T毎にサンプリングするデジタルA1信号とデジタルB1信号とを補正値算出に用いるために、例えば図3に示すように現サンプリング時刻t2においてA1信号を補正して取得したA2TK信号をX(t2)として第1の保持部8Aに保持し、1サンプリング周期T前のサンプリング時刻t1において保持したA2TK信号をY(t1)としてA相出力振幅演算部9Aに送る。
なお、サンプリング時刻t3においては、現サンプリング時刻t3においてA1信号を補正して取得したA2TK信号をX(t3)として第1の保持部8Aに保持し、1サンプリング周期T前のサンプリング時刻t2において保持したA2TK信号をY(t2)としてA相出力振幅演算部9Aに送る。
A相出力振幅演算部9Aは、ステップS15において、サンプリング周期T毎にサンプリングしたA1信号により連続的にA2TK信号を取得したか否かを判定する。この判定の結果、連続的にA2TK信号を取得していれば、A相出力振幅演算部9Aの角速度検出部92は、ステップS16に移行して上記式(1)に示す繰り返し角周波数ω、
ω=(V/P)・2π
を算出する。
なお、上記判定の結果、連続的にA2TK信号を取得していなければ、上記ステップS11に戻り、サンプリング周期T(=1/F)毎のサンプリング時になったか否かの判定が行われる。
ω=(V/P)・2π
を算出する。
なお、上記判定の結果、連続的にA2TK信号を取得していなければ、上記ステップS11に戻り、サンプリング周期T(=1/F)毎のサンプリング時になったか否かの判定が行われる。
このA相出力振幅演算部9Aの第1の比算出部100は、ステップS17において、各サンプリング時に取得されたサンプリング値X、Yを用いて上記式(5)に示す第1の比X/Yを求める。
X/Y=sin(ωt1)/sin(ωt2)
第1の比X/Yは、実際に各サンプリング時において取得された実測値の比である。
X/Y=sin(ωt1)/sin(ωt2)
第1の比X/Yは、実際に各サンプリング時において取得された実測値の比である。
基準関数算出部93は、ステップS18において、補間期間t’・kを設定する。
この基準関数算出部93は、角速度検出部92により算出された繰り返し角速度ωに対応する繰り返し周期である基準関数を設定し、2つの任意のサンプリング時(t’・k、t’・k+1/F)のそれぞれの基準関数の演算値(x’、y’)を算出する。この基準関数は、正弦波関数としてそれぞれの演算値(x’、y’)を算出する。
x'=sin(ωt'・k)
y' =sin[ω(t'・k+1/F)]
比較参照値算出部94は、ステップS19において、基準関数算出部93により設定された補間期間t’・kに対する基準関数のそれぞれの演算値(x’、y’)の第2の比x’/y’を第2算出値として上記式(6)に基づいて算出する。
x'/y' = sin(ωt'・k)/sin[ω(t'・k+1/F)]
位相値特定部95は、ステップS20において、検出値比率算出部100により算出された第1の比X/Yと、比較参照値算出部94によって算出された補間期間t’・kでの第2の比x'/y'とを比較し、上記式(8)に示すように第1の比X/Yと第2の比x'/y'とが一致するか否かを判定する。
X/Y=x'/y'
この判定の結果、第1の比X/Yと第2の比x'/y'とが一致しなければ、基準関数算出部93は、ステップS21において、再度、補間期間t‘×kの値であるkの値を変えて角速度検出部92により算出された角速度ωに対応する繰り返し時間周期である基準関数を設定し、t’・k を t’・(k+1)としてステップS19に戻り、再び、第2の比x'/y'を算出する。
この基準関数算出部93は、角速度検出部92により算出された繰り返し角速度ωに対応する繰り返し周期である基準関数を設定し、2つの任意のサンプリング時(t’・k、t’・k+1/F)のそれぞれの基準関数の演算値(x’、y’)を算出する。この基準関数は、正弦波関数としてそれぞれの演算値(x’、y’)を算出する。
x'=sin(ωt'・k)
y' =sin[ω(t'・k+1/F)]
比較参照値算出部94は、ステップS19において、基準関数算出部93により設定された補間期間t’・kに対する基準関数のそれぞれの演算値(x’、y’)の第2の比x’/y’を第2算出値として上記式(6)に基づいて算出する。
x'/y' = sin(ωt'・k)/sin[ω(t'・k+1/F)]
位相値特定部95は、ステップS20において、検出値比率算出部100により算出された第1の比X/Yと、比較参照値算出部94によって算出された補間期間t’・kでの第2の比x'/y'とを比較し、上記式(8)に示すように第1の比X/Yと第2の比x'/y'とが一致するか否かを判定する。
X/Y=x'/y'
この判定の結果、第1の比X/Yと第2の比x'/y'とが一致しなければ、基準関数算出部93は、ステップS21において、再度、補間期間t‘×kの値であるkの値を変えて角速度検出部92により算出された角速度ωに対応する繰り返し時間周期である基準関数を設定し、t’・k を t’・(k+1)としてステップS19に戻り、再び、第2の比x'/y'を算出する。
一方、上記判定の結果、第1の比X/Yと第2の比x'/y'とが等しければ、位相値特定部95は、上記式(9)に示すように、このときの補間期間t’・kからA2信号のX値のサンプリング時t1を推定する。
最大振幅値算出部96は、ステップS22において、位相値特定部95によって上記式(9)に示すように推定された補間期間t’・kと、角周波数検出部92によって算出された繰り返し角周波数ωと、サンプリング時t=t1のときの位置検出部5から出力されるA相とB相との2相の正弦波信号のサンプリング値Xにより上記式(10)に基づいて最大振幅値α’を算出する。
α’=X/sin(ωt1)
補正値演算部10は、ステップS23において、上記式(11)を用いて補正係数γを算出する。
γ=α0’/α’
この補正値演算部10は、当該補正係数γを基に補正値、すなわちA1信号に対する第1の振幅補正値と、B1信号に対する第2の振幅補正値とを更新する。
なお、速度判定部4の判定の結果、駆動部2が加速期間又は減速期間であれば、補正値演算部10は、1サンプリング周期T前のサンプリング時のA1信号に対する第1の振幅補正値と、B1信号に対する第2の振幅補正値とを維持し、これら第1と第2の振幅補正値の更新を行わない。
α’=X/sin(ωt1)
補正値演算部10は、ステップS23において、上記式(11)を用いて補正係数γを算出する。
γ=α0’/α’
この補正値演算部10は、当該補正係数γを基に補正値、すなわちA1信号に対する第1の振幅補正値と、B1信号に対する第2の振幅補正値とを更新する。
なお、速度判定部4の判定の結果、駆動部2が加速期間又は減速期間であれば、補正値演算部10は、1サンプリング周期T前のサンプリング時のA1信号に対する第1の振幅補正値と、B1信号に対する第2の振幅補正値とを維持し、これら第1と第2の振幅補正値の更新を行わない。
補正値演算部10は、A相出力振幅演算部9Aにより算出されたA相の正弦波信号の最大振幅量と振幅正規化値との比から第1の振幅補正値を算出し、かつB相出力振幅演算部9Bにより算出されたB相の正弦波信号の最大振幅量と振幅正規化値との比から第2の振幅補正値を算出する。
格納部11には、補正値演算部10により算出された第1の振幅補正値と、第2の振幅補正値とが格納される。
補正部7は、補正値演算部10により算出される第1の振幅補正値によりA1信号とB1信号と補正する。なお、この補正部7は、補正値演算部10により算出されるA相の正弦波信号に対する第1の振幅補正値によりA1信号を補正し、かつ同補正値演算部10により算出されるB相の正弦波信号の最大振幅量に基づいて当該B相の正弦波信号に対する第2の振幅補正値によりB1信号を補正する。
補正部7は、補正値演算部10により算出される第1の振幅補正値によりA1信号とB1信号と補正する。なお、この補正部7は、補正値演算部10により算出されるA相の正弦波信号に対する第1の振幅補正値によりA1信号を補正し、かつ同補正値演算部10により算出されるB相の正弦波信号の最大振幅量に基づいて当該B相の正弦波信号に対する第2の振幅補正値によりB1信号を補正する。
このように上記第1の実施の形態によれば、目標指示値Nに基づいて駆動部2が一定速度で変位しているか否かを判定し、この駆動部2の変位量を検出して当該変位量に対応して周期的に変化する互いに90度位相の異なるA相とB相の2つの正弦波信号を出力し、駆動部2が一定速度で変位していると判定されると、2つの正弦波信号を所定のサンプリング周期T毎にサンプリングし、当該サンプリングされたA1信号及びB1信号に基づいて2つの正弦波信号の振幅量を算出し、当該振幅量に基づいて2つの正弦波信号に対する振幅補正値を算出して補正し、この補正された2つの正弦波信号に基づいて駆動部2の変位位置を算出するので、周囲の温度情報又は駆動部2の駆動速度の少なくとも一方又は両方によらず、又は位置検出部5から出力されるA相とB相の2つの正弦波信号の周波数(速度)によらず、A相とB相の2つの正弦波信号の少ないサンプリング数のA1信号及びB1信号から正確な振幅を算出し、この振幅変化による補正値、すなわちA1信号に対する第1の振幅補正値と、B1信号に対する第2の振幅補正値の更新ができる。
これにより、駆動部2を常時駆動制御するような制御装置に本装置1を適用する場合においても、温度情報や駆動速度によらず、少ないサンプリング数から正確な振幅を算出し、振幅変化による補正値の更新ができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
図8は位置制御装置1のブロック構成図を示す。本装置1の第2の実施の形態と相違するところは、位置保持部30と、速度判定部31とを備えている点である。
主制御部21のプログラムメモリには、上記第1の実施の形態と同様の位置制御プログラムが格納されている。この位置制御プログラムは、駆動部2が一定速度で変位していると判定されると、位置検出部5から出力される2つの正弦波信号を所定のサンプリング周期毎にサンプリングさせ、そのサンプリング値に基づいて2つの正弦波信号の振幅量を算出させる振幅取得機能と、この振幅取得機能によって算出された振幅量に基づいて2つの正弦波信号に対する振幅補正値を算出させ、当該振幅補正値に基づいて2つの正弦波信号を補正させる補正機能と、この補正機能によって補正された2つの正弦波信号に基づいて駆動部2の変位位置を算出させる位置算出機能と、を実現させ、さらに、位置算出機能により算出された駆動部2の変位位置に基づいて駆動部2の駆動速度を判定させる速度判定機能を有し、速度判定機能は、移動速度検出機能により検出された駆動速度と、駆動指示部3により指示された目標速度とに基づいて駆動部2が一定速度で変位しているか否かを判定させ、振幅取得機能は、速度判定機能により駆動部2が一定速度で変位していると判定されると、位置検出機能から出力される2つの正弦波信号を所定のサンプリング周期毎にサンプリングさせ、そのサンプリング値に基づいて2つの正弦波信号の振幅量を算出させることを実現させる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
図8は位置制御装置1のブロック構成図を示す。本装置1の第2の実施の形態と相違するところは、位置保持部30と、速度判定部31とを備えている点である。
主制御部21のプログラムメモリには、上記第1の実施の形態と同様の位置制御プログラムが格納されている。この位置制御プログラムは、駆動部2が一定速度で変位していると判定されると、位置検出部5から出力される2つの正弦波信号を所定のサンプリング周期毎にサンプリングさせ、そのサンプリング値に基づいて2つの正弦波信号の振幅量を算出させる振幅取得機能と、この振幅取得機能によって算出された振幅量に基づいて2つの正弦波信号に対する振幅補正値を算出させ、当該振幅補正値に基づいて2つの正弦波信号を補正させる補正機能と、この補正機能によって補正された2つの正弦波信号に基づいて駆動部2の変位位置を算出させる位置算出機能と、を実現させ、さらに、位置算出機能により算出された駆動部2の変位位置に基づいて駆動部2の駆動速度を判定させる速度判定機能を有し、速度判定機能は、移動速度検出機能により検出された駆動速度と、駆動指示部3により指示された目標速度とに基づいて駆動部2が一定速度で変位しているか否かを判定させ、振幅取得機能は、速度判定機能により駆動部2が一定速度で変位していると判定されると、位置検出機能から出力される2つの正弦波信号を所定のサンプリング周期毎にサンプリングさせ、そのサンプリング値に基づいて2つの正弦波信号の振幅量を算出させることを実現させる。
位置保持部30は、位置算出部12に接続され、この位置算出部12により算出された駆動部2の駆動位置を保持する。
速度判定部31は、位置保持部25に保持された駆動部2の駆動位置と、駆動指示部23から指示される目標指示値Nとに基づいて駆動部2の速度判定を行う。
速度判定部31は、位置保持部25に保持された駆動部2の駆動位置と、駆動指示部23から指示される目標指示値Nとに基づいて駆動部2の速度判定を行う。
上記第1の実施の形態では、駆動部2が等速で駆動しているか否かの判定を駆動指示部3から指示される目標指示値Nのみで行っている。
これに対して本実施の形態では、速度判定部31が実際に位置検出部12により検出した駆動部2の駆動位置により判定している。
これに対して本実施の形態では、速度判定部31が実際に位置検出部12により検出した駆動部2の駆動位置により判定している。
このような構成にするのは、駆動部2は、必ずしも正確に駆動指示部3から指示される目標指示値Nに追従しているとは限らない。
従って、本実施の形態では、図8に示す構成のように位置算出部12の後段に、位置保持部30と、速度判定部31とを設け、位置算出部12により連続的に算出される駆動部2の駆動位置と、サンプリング周波数Fとから駆動部2の現在の速度を算出する。
従って、本実施の形態では、図8に示す構成のように位置算出部12の後段に、位置保持部30と、速度判定部31とを設け、位置算出部12により連続的に算出される駆動部2の駆動位置と、サンプリング周波数Fとから駆動部2の現在の速度を算出する。
速度判定部31は、位置算出部12に基づいて算出された現在速度と、駆動指示部23から指示される目標指示値Nに対する閾値とを比較し、現在速度が目標指示値Nに対する閾値以内、例えば指示速度±5%以内であるか否かを判定する。
この判定の結果、現在速度が目標指示値Nに対する閾値以内、例えば指示速度±5%以内であれば、速度判定部31は、駆動部2が定速中であると判定する。
駆動部2が定速中であれば、速度判定部31は、A相出力振幅演算部9Aと、B相出力振幅演算部9Bとに対して補正係数の算出許可の信号を出力する。
この判定の結果、現在速度が目標指示値Nに対する閾値以内、例えば指示速度±5%以内であれば、速度判定部31は、駆動部2が定速中であると判定する。
駆動部2が定速中であれば、速度判定部31は、A相出力振幅演算部9Aと、B相出力振幅演算部9Bとに対して補正係数の算出許可の信号を出力する。
次に、上記の如く構成された装置1の動作について図9に示す位置算出部12から出力されるA相とB相との正弦波信号に対する全体の補正処理フローチャートについて説明する。
本実施の形態の上記第1の実施の形態と相違するステップは、ステップS30における速度の判定と、ステップS31における駆動部2の速度の検出と、ステップS32における定速期間であるか否かの判定と、ステップS33における駆動部2の駆動位置の判定と、ステップS34における駆動位置の保持とである。
本実施の形態の上記第1の実施の形態と相違するステップは、ステップS30における速度の判定と、ステップS31における駆動部2の速度の検出と、ステップS32における定速期間であるか否かの判定と、ステップS33における駆動部2の駆動位置の判定と、ステップS34における駆動位置の保持とである。
駆動部2の速度の判定(ステップS30)では、速度判定部31は、位置保持部25に保持された駆動部2の駆動位置と、駆動指示部23から指示される目標指示値Nとに基づいて駆動部2の速度判定を行う。
駆動部2の速度の検出(ステップS31)では、上記ステップS6において位置算出部12により算出された駆動部2の位置を現在位置(P0)として保持する。すなわち、位置算出部12は、ステップS6において、駆動部2の移動量に応じた互いに90度位相の異なるA相とB相との2相の正弦波信号をサンプリング周期T毎にサンプリングしたA1信号とB1信号とに基づいて駆動部2の現在位置(Po)を算出する。
なお、駆動部2の現在位置(Po)は、サンプリング周期T毎に算出されるので、現時点のサンプリング時刻で算出された駆動部2の現在位置をPo1とし、1サンプリング周期前のサンプリング時刻で算出された駆動部2の現在位置をPo0とする。
なお、駆動部2の現在位置(Po)は、サンプリング周期T毎に算出されるので、現時点のサンプリング時刻で算出された駆動部2の現在位置をPo1とし、1サンプリング周期前のサンプリング時刻で算出された駆動部2の現在位置をPo0とする。
速度判定部31は、現時点のサンプリング時刻で算出された駆動部2の現在位置Po1と、1サンプリング周期前のサンプリング時刻で算出された駆動部2の現在位置Po0と、サンプリング周波数Fとに基づいて次式(15)から駆動部2の現在の速度を算出する。
現在速度=(Po0−Po1)×F …(15)
定速期間であるか否かの判定(ステップS32)では、速度判定部31は、位置算出部12に基づいて算出された現在速度と、駆動指示部23から指示される目標指示値Nに対する閾値とを比較し、現在速度が目標指示値Nに対する閾値以内、例えば指示速度±5%以内であるか否かを判定する。
現在速度=(Po0−Po1)×F …(15)
定速期間であるか否かの判定(ステップS32)では、速度判定部31は、位置算出部12に基づいて算出された現在速度と、駆動指示部23から指示される目標指示値Nに対する閾値とを比較し、現在速度が目標指示値Nに対する閾値以内、例えば指示速度±5%以内であるか否かを判定する。
この判定の結果、現在速度が目標指示値Nに対する閾値以内、例えば指示速度±5%以内であれば、速度判定部31は、駆動部2が定速中であると判定する。
駆動部2の駆動位置の判定(ステップS33)では、位置算出部12は、上記同様に、駆動部2の移動量に応じた互いに90度位相の異なるA相とB相との2相の正弦波信号をサンプリング周期T毎にサンプリングしたA1信号とB1信号とに基づいて駆動部2の現在位置(Po)を算出する。
駆動部2の駆動位置の保持(ステップS34)では、現時点のサンプリング時刻で算出された駆動部2の現在位置をPo1とし、1サンプリング周期前のサンプリング時刻で算出された駆動部2の現在位置をPo0として保持する。
このように上記第2の実施の形態によれば、位置算出部12の後段に、位置保持部30と、速度判定部31とを設け、位置算出部12により連続的に算出される駆動部2の駆動位置と、サンプリング周波数Fとから駆動部2の現在の速度を算出するので、かかる構成であっても、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1:位置制御装置、2:駆動部、3:駆動指示部、4:速度判定部、5:位置検出部、6:AD変換部、7:補正部、8A:第1の保持部、9A:A相出力振幅演算部、8B:第2の保持部、9B:B相出力振幅演算部、10:補正値演算部、11:格納部、12:位置算出部、13:タイミング生成部、20:振幅取得部、21:主制御部、30:位置保持部、31:速度判定部、92:角速度検出部、93:基準関数算出部、94:比較参照値算出部、95:位相値特定部、96:最大振幅値算出部、100:第1の比算出部、101:第2の比算出部、102:最大振幅演算部。
Claims (14)
- 変位駆動される駆動部に対して目標速度を指示する駆動指示部と、
前記目標速度に基づいて前記駆動部が一定速度で変位しているか否かを判定する第1の速度判定部と、
前記駆動部の変位量を検出し、当該変位量に対応して周期的に変化する2相の位置検出信号を出力する位置検出部と、
前記第1の速度判定部により前記駆動部が一定速度で変位していると判定されると、前記位置検出部から出力される前記位置検出信号を所定のサンプリング周期毎にサンプリングしてそのサンプリング値に基づいて前記位置検出信号の振幅値を算出する振幅取得部と、
前記振幅取得部によって算出された前記振幅値に基づいて前記位置検出信号に対する振幅補正値を算出し、当該振幅補正値に基づいて前記位置検出信号を補正する補正部と、
前記補正部によって補正された前記位置検出信号に基づいて前記駆動部の変位位置を算出する位置算出部と、
を具備する位置制御装置。 - 前記位置算出部により算出された前記駆動部の前記変位位置と、前記駆動指示部により指示された前記目標速度とに基づいて前記駆動部が一定速度で変位しているか否かを判定する第2の速度判定部を備え、
前記振幅取得部は、前記第2の速度判定部により前記駆動部が一定速度で変位していると判定すると、前記位置検出部から出力される前記位置検出信号を前記所定のサンプリング周期毎にサンプリングしてそのサンプリング値に基づいて前記位置検出信号の前記振幅量を算出する、
請求項1記載の位置制御装置。 - 前記振幅取得部は、前記所定のサンプリング周期毎の前記各サンプリング値の比と、当該各サンプリング値の比の理論値とを比較し、これら比が等しくなったときに前記位置検出信号の最大振幅値を算出する請求項1又は2に記載の位置制御装置。
- 前記位置検出部は、前記2相の位置検出信号として正弦波信号を出力し、
前記振幅取得部は、前記サンプリング周期毎にサンプリングされる前記各サンプリング値をそれぞれ1サンプリング周期保持する保持部と、
前記保持部に保持されている前記1サンプリング周期前の前記サンプリング値と、前記サンプリング周期毎にサンプリングされる前記サンプリング値との第1の比を求める第1の比算出部と、
前記第1の比に対応する前記理論値を第2の比として算出する第2の比算出部と、
前記第1の比と前記第2の比とを比較し、当該第1の比と第2の比とが等しいと、前記サンプリング周期毎のサンプリング時における前記正弦波信号の位相値と、前記正弦波信号の繰り返し角周波数と、前記保持部に保持されている前記サンプリング値とに基づいて前記位置検出信号の前記最大振幅値を演算する最大振幅演算部と、
を有する請求項3に記載の位置制御装置。 - 前記第2の比算出部は、前記駆動指示部によって指示される前記目標速度に基づいて前記位置検出信号の繰り返し角周波数を特定する角周波数検出部と、
前記角周波数検出部により特定された前記繰り返し角周波数に基づいて周期変化する基準関数を特定する基準関数算出部と、
前記基準関数算出部により特定された前記基準関数に対して所用の周期に基づいて設定される前記サンプリング周期毎のサンプリング時に対応する第1の基準関数値と、前記サンプリング周期毎のサンプリング時と前記所定のサンプリング周期との和であるサンプリング時に対応する第2の基準関数値との第2の比を算出する比較参照値算出部と、
を含み、
前記最大振幅演算部は、前記第1の比と前記第2の比とを比較し、当該第1の比と第2の比とが等しいときの前記サンプリング時を算出し、当該サンプリング時に対応する前記正弦波信号の位相値を算出する位相値特定部と、
前記位相値特定部によって算出された前記正弦波信号の位相値と、前記角周波数検出部によって特定された前記繰り返し角周波数と、前記所定のサンプリング周期毎のサンプリング値とに基づいて前記位置検出部により検出される前記正弦波信号の前記最大振幅値を算出する最大振幅量算出部と、
を含む、
請求項4に記載の位置制御装置。 - 前記基準関数算出部は、前記基準関数として前記繰り返し角周波数による正弦波関数を特定する請求項5に記載の位置制御装置。
- 前記比較参照値算出部は、前記サンプリング周期をT、前記サンプリング周期T毎のサンプリング時をt1、当該サンプリング時t1よりも1サンプリング周期T後のサンプリング時をt2、任意の時間周期をt’、繰り返し角速度をω、サンプリング周波数をF(=1/T)とすると、
t’<(1/F)<π/ω
が成立する請求項5に記載の位置制御装置。 - 前記サンプリング周期毎のサンプリング時をt1とし、当該サンプリング時t1から1サンプリング周期後のサンプリング時をt2とし、前記正弦波信号の繰り返し角周波数をωとし、前記サンプリング周期をTとし、当該サンプリング周期Tよりも短い任意の周期をt’とし、前記サンプリングの周波数をf(=1/T)とし、前記サンプリング時t1にサンプリングされた前記サンプリング値をX=sin(ω・t1)とし、前記サンプリング時t2にサンプリングされた前記サンプリング値をY=sin(ω・t2)とすると、
前記第1の比算出部は、前記サンプリング時t1の前記サンプリング値X=sin(ω・t1)と、前記サンプリング時t2の前記サンプリング値Y=sin(ω・t2)との比、
X/Y=sin(ω・t1)/sin(ω・t2)
を前記第1の比として求め、
前記第2の比算出部は、所用の補間期間t=t’・kに対して既知の正弦波関数x’とy’との比x'/y'、
x’=sin(ωt'・k)
y’=sin[ω(t'・k+1/f)]
x'/y'=sin(ωt'・k)/sin[ω(t'・k+1/f)]
但し t’ < (t2−t1)、k=0,1,2,・・・・,n(整数)
を前記理論値として算出し、
前記最大振幅量算出部は、前記第1の比X/Yと前記第2の比x'/y'とを比較し、当該第1の比X/Yと第2の比x'/y'とが等しいと、前記位置検出部から出力される前記正弦波信号の最大振幅値α’、
α’=X/sin(ω+t1)
を算出し、
前記補正部は、前記最大振幅量算出部により算出された前記最大振幅値α’と、所用の正規化値α0’との比から補正係数γ、
γ=α0’/α’
を算出し、当該補正係数γに基づいて前記振幅補正値を算出し、当該振幅補正値に基づいて前記位置検出信号を補正する、
請求項4に記載の位置制御装置。 - 前記角周波数検出部は、前記駆動指示部から指示される前記目標速度と、前記第1の速度判定部により前記駆動部が一定速度で変位しているか否かの判定結果とに基づいて前記正弦波信号の前記繰り返し角周波数を特定する請求項5に記載の位置制御装置。
- 前記位置検出部は、前記2相の位置検出信号として、前記駆動部の変位量に応じてそれぞれ周期的に変化し、かつ互いに90度の位相差を有する第1の正弦波信号と第2の正弦波信号とを出力し、
前記振幅取得部は、前記位置検出部から出力される前記第1の正弦波信号を所定のサンプリング周期毎にサンプリングし、そのサンプリング値に基づいて前記第1の正弦波信号の第1の振幅値を算出する第1の振幅取得部と、前記位置検出部から出力される前記第2の正弦波信号を所定のサンプリング周期毎にサンプリングし、そのサンプリング値に基づいて前記第2の正弦波信号の第2の振幅値を算出する第2の振幅取得部とを有し、
前記補正部は、前記第1の振幅取得部によって算出された前記第1の振幅値に基づいて前記第1の正弦波信号に対する第1の振幅補正値を算出し、当該第1の振幅補正値に基づいて前記第1の正弦波信号の振幅値を補正する第1の補正部と、前記第2の振幅取得部によって算出された前記第2の振幅値に基づいて前記第2の正弦波信号に対する第2の振幅補正値を算出し、当該第2の振幅補正値に基づいて前記第2の正弦波信号の振幅値を補正する第2の補正部とを有し、
前記位置算出部は、前記第1の補正部により補正された前記第1の正弦波信号と前記第2の補正部により補正された前記第2の正弦波信号とから得られる位相角を算出して前記駆動部の変位位置を算出する、
請求項1に記載の位置制御装置。 - 変位駆動される駆動部に対して駆動指示部から目標速度を指示し、
前記目標速度に基づいて前記駆動部が一定速度で変位しているか否かを第1の速度判定部により判定し、
前記駆動部の変位量を位置検出部により検出し、当該変位量に対応して周期的に変化する位置検出信号を出力し、
前記駆動部が一定速度で変位していると判定されると、振幅取得部により前記位置検出部から出力される前記位置検出信号を所定のサンプリング周期毎にサンプリングしてそのサンプリング値に基づいて前記位置検出信号の振幅値を算出し、
前記算出された前記振幅値に基づいて補正部により前記位置検出信号に対する振幅補正値を算出し、当該振幅補正値に基づいて前記位置検出信号を補正し、
前記補正された前記位置検出信号に基づいて位置算出部により前記駆動部の変位位置を算出する、
位置制御方法。 - 前記位置算出部により算出された前記駆動部の前記変位位置と、前記駆動指示部により指示された前記目標速度とに基づいて前記駆動部が一定速度で変位しているか否かを第2の速度判定部により判定し、
駆動部が一定速度で変位していると判定すると、前記振幅取得部によって前記位置検出部から出力される前記位置検出信号を前記所定のサンプリング周期毎にサンプリングしてそのサンプリング値に基づいて前記位置検出信号の前記振幅値を算出する、
請求項11記載の位置制御方法。 - 駆動部に対して目標速度を指示させ、当該目標速度に基づいて前記駆動部が一定速度で移動駆動させているか否かを判定させ、かつ前記駆動部の変位量を前記位置検出部により検出させ、当該変位量に対応して周期的に変化する位置検出信号を出力させる位置制御装置のコンピュータに、
前記駆動部が一定速度で変位していると判定されると、前記位置検出部から出力される前記位置検出信号を所定のサンプリング周期毎にサンプリングさせ、そのサンプリング値に基づいて前記位置検出信号の振幅値を算出させる振幅取得機能と、
前記振幅取得機能によって算出された前記振幅値に基づいて前記位置検出信号に対する振幅補正値を算出させ、当該振幅補正値に基づいて前記位置検出信号を補正させる補正機能と、
前記補正機能によって補正された前記位置検出信号に基づいて前記駆動部の変位位置を算出させる位置算出機能と、
を実現させるための位置制御プログラム。 - 前記位置算出機能により算出された前記駆動部の前記変位位置に基づいて前記駆動部の駆動速度を判定させる速度判定機能を有し、
前記速度判定機能は、前記移動速度検出機能により検出された前記駆動速度と、前記駆動指示部により指示された前記目標速度とに基づいて前記駆動部が一定速度で変位しているか否かを判定させ、
前記振幅取得機能は、前記速度判定機能により前記駆動部が一定速度で変位していると判定されると、前記位置検出機能から出力される前記位置検出信号を前記所定のサンプリング周期毎にサンプリングさせ、そのサンプリング値に基づいて前記位置検出信号の前記振幅値を算出させる、
を実現させるための請求項13記載の位置制御プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014168511A JP2016045638A (ja) | 2014-08-21 | 2014-08-21 | 位置制御装置、位置制御方法及び位置制御プログラム |
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JP2016045638A true JP2016045638A (ja) | 2016-04-04 |
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Family Applications (1)
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-
2014
- 2014-08-21 JP JP2014168511A patent/JP2016045638A/ja active Pending
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