JP2008058252A - エンコーダ信号の補正回路 - Google Patents

エンコーダ信号の補正回路 Download PDF

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Abstract

【課題】2相の正弦波信号の周波数が高い場合にも、容易な演算処理で位相誤差を補正でき、位置検出精度が高いエンコーダ信号の補正回路を提供する。
【解決手段】AD変換器2の出力信号であるA1信号とB1信号のピーク値を検出するピーク検出器15と、検出したピーク値を用いてオフセットおよび振幅の誤差を補正してA2信号とB2信号を生成するオフセット/振幅補正手段4と、A2信号とB2信号の交点値を検出する位相誤差検出器7と、位相誤差検出器7で検出した交点値からA2信号とB2信号の補正係数を演算する位相補正手段6と、A相とB相の正弦波信号を位置データに変換する位置データ変換手段10を有した位置検出器において、A相とB相の正弦波信号の周波数又は前記位置データから速度を検出する速度検出器21と、オフセットおよび振幅と位相の補正値の更新に対し有効か無効かを切替える補正判定手段22を設ける構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、直交する2相(A相とB相)の正弦波信号を内挿処理して高分解能を得るエンコーダにおいて、2相の正弦波信号のオフセット/振幅、位相を補正する方法に関するものである。
回転型(またはリニア型)のエンコーダの位置検出は、一般的に発光素子と受光素子と、その間に格子状のスリットを形成した回転体(または移動体)から形成され、格子状のスリット間隔によって分解能が決定される。従って分解能を上げるために、スリット間隔を小さくすることが行われてきたが、加工精度や光の回折現象が原因でこの手法で分解能を上げるのには限界があった。
そこで近年では、回転体(または移動体)のスリット間の信号と同期した90度位相差のあるA,B相の正弦波のアナログ信号を生成し、そのアナログ信号を内挿処理した信号と上記のスリットによって得られる信号を合成して分解能を上げる方法が一般的に行われている。
エンコーダの分解能を更に高くするためには、内挿処理の分解能を高くする必要があり、つまりはアナログ信号をディジタル信号に変換するADコンバータの分解能を高くすることで全体の分解能を高くすることが可能となる。このADコンバータはマイコンやLSIに内臓することも可能であるが、内蔵されたADコンバータは分解能が高くても10bitであり、また精度も悪いというのが一般的であり、更に分解能を高くしていくには単体のADコンバータICを使用する必要がある。
ADコンバータICとマイコンやLSIはパラレル方式とシリアル方式があるが、小型化やコストの面からもシリアル方式が有効である。しかし、シリアル方式はデータを送信するサンプリング周期が長くなるという課題がある。例えばADコンバータのサンプリング周期が長い場合には、2相の正弦波信号の周波数が高くなったときに1周期当たりの検出数が少なくなってしまい、内挿処理の精度を上げるために必要であるオフセット/振幅/位相補正を精度よく行うことが困難である。
これを解決する方式として特許文献1では、2相の正弦波信号の振幅を周波数が高くなるときの減衰率をあらかじめメモリに記憶させておき、減衰分を補うように振幅補正量を変化させる手法がとられている。
特開平7−218288公報
しかしながら特許文献1の手法では、2相の正弦波信号の減衰分については補正可能であるが、サンプリング周期が長くなり、2相の正弦波信号の周波数が高くなれば最大値や最小値を正確に検出できなくなり、補正値に誤差が生じてしまう。
図10は2相の正弦波信号の周波数が高い場合の最大値・最小値の検出の波形を示したものであり、図11が位相の誤差量を検出するために2相の正弦波信号の交点を検出する波形を示したものである。周波数が高くなるとAD変換手段2の変換サンプリング周期が長い影響が現れ、変換した正弦波信号は図10及び図11のように階段状になるため、正確に最大値・最小値と位相誤差を検出することが困難になる。
最大値・最小値と位相誤差を含んだ状態で2相の正弦波信号を補正した波形は図12ように歪んだ波形となってしまう。このような高い周波数の場合には振幅減衰率の補正を行ってもオフセット/振幅/位相の補正値に誤差が生じ、内挿処理の精度が悪化してしまうという課題があった。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、経年変化によって2相の正弦波信号のオフセットや振幅、位相が変動しても精度よくこれらのずれを補正することができ、かつ2相の正弦波信号の周波数が高い場合にサンプリング周期の粗さによる影響を受けることがないエンコーダ信号の補正回路を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、直交するA相とB相の正弦波信号をディジタルデータに変換してA1信号とB1信号を生成するAD変換手段と、A1信号とB1信号の最大値と最小値を検出するピーク検出器と、前記ピーク検出器で検出した最大値と最小値を用いてオフセットおよび振幅の誤差からオフセット/振幅の補正値を求めてオフセットと振幅を補正してA2信号とB2信号を生成するオフセット/振幅補正手段と、前記A2信号とB2信号の位相誤差量を検出する位相誤差検出器と、前記位相誤差検出器で検出した位相誤差量から位相の補正値を求め、90度位相差となるA3信号とB3信号を生成する位相補正手段と、前記A3信号とB3信号から位置データに変換する位置データ変換手段を有した位置検出器において、前記A相とB相の周波数又は前記位置データから速度を検出する速度検出器と、前記オフセット/振幅の補正値と前記位相の補正値の更新を有効/無効にする補正判定手段を備え、前記速度検出器ではA相とB相の検出周波数もしくは位置データの差分から速度を検出し、前記補正判定手段では前記速度が1回もしくは複数回連続で設定速度以上となった場合に高速と判定し、速度が設定速度を複数回連続でなおかつ高速と判定した回数より多い回数下回った場合に低速と判定し、さらに高速と判定している速度では前記オフセット/振幅の補正値と前記位相の補正値の更新を無効にし、低速と判定している速度では前記オフセット/振幅の補正値と前記位相の補正値の更新を有効にする構成としている。
また、前記速度検出器は、前記補正判定手段が低速と判定している速度では前期位置データを一定間隔でサンプリングしてサンプリング間の位置データ差分により速度を検出し、高速と判定している速度では前記A相とB相の検出周波数から速度を検出する構成としてもよい。
また、前記補正判定手段は、前記オフセット/振幅の補正値の更新を有効/無効とする設定速度を設定速度1とし、前記位相の補正値の更新を有効/無効とする設定速度を設定速度2とする構成としてもよい。
また、前記補正判定手段は、前記オフセット/振幅補正手段と、前記位相補正手段のいずれか一方の補正値の更新を有効/無効にする構成としてもよい。
本発明のエンコーダ信号の補正回路によれば、経年変化によって2相の正弦波信号のオフセットや振幅、位相が変動しても精度よくこれらのずれを補正することができ、かつ2相の正弦波信号の周波数が高い場合にサンプリング周期の粗さによる影響を受けることがないエンコーダ信号の補正回路を得ることができる。
直交するA相とB相の正弦波信号をディジタルデータに変換してA1信号とB1信号を
生成するAD変換手段と、A1信号とB1信号の最大値と最小値を検出するピーク検出器と、前記ピーク検出器で検出した最大値と最小値を用いてオフセットおよび振幅の誤差からオフセット/振幅の補正値を求めてオフセットと振幅を補正してA2信号とB2信号を生成するオフセット/振幅補正手段と、前記A2信号とB2信号の位相誤差量を検出する位相誤差検出器と、前記位相誤差検出器で検出した位相誤差量から位相の補正値を求め、90度位相差となるA3信号とB3信号を生成する位相補正手段と、前記A3信号とB3信号から位置データに変換する位置データ変換手段を有した位置検出器において、前記A相とB相の周波数又は前記位置データから速度を検出する速度検出器と、前記オフセット/振幅の補正値と前記位相の補正値の更新を有効/無効にする補正判定手段を備え、前記速度検出器ではA相とB相の検出周波数もしくは位置データの差分から速度を検出し、前記補正判定手段では前記速度が1回もしくは複数回連続で設定速度以上となった場合に高速と判定し、速度が設定速度を複数回連続でなおかつ高速と判定した回数より多い回数下回った場合に低速と判定し、さらに高速と判定している速度では前記オフセット/振幅の補正値と前記位相の補正値の更新を無効にし、低速と判定している速度では前記オフセット/振幅の補正値と前記位相の補正値の更新を有効にし、さらに前記速度検出器は、前記補正判定手段が低速と判定している速度では前期位置データを一定間隔でサンプリングしてサンプリング間の位置データ差分により速度を検出し、高速と判定している速度では前記A相とB相の検出周波数から速度を検出し、さらに前記補正判定手段は、前記オフセット/振幅の補正値の更新を有効/無効とする設定速度を設定速度1とし、前記位相の補正値の更新を有効/無効とする設定速度を設定速度2とし、さらに前記補正判定手段は、前記オフセット/振幅補正手段と、前記位相補正手段のいずれか一方の補正値の更新を有効/無効にするエンコーダ信号の補正回路である。
本発明によるエンコーダ信号の位相補正回路について、図1から図5を用いて説明する。図1はオフセット/振幅補正、位相補正を含むエンコーダ信号処理回路のブロック図、図2はピーク値検出器の動作波形、図3は位相誤差検出器の動作波形を表している。
図1において、エンコーダから出力される原信号でアナログのA0信号とB0信号は、90度位相差のあるA相とB相の正弦波信号である。一般的に発光素子と受光素子とスリット板から構成される。
発光素子はLEDやレーザー光、受光素子はフォトダイオードやフォトトランジスタが用いられる。スリット板は、光を透過するガラスや樹脂材でできており、スリット板上に光を遮断する格子状のマスクを設けている。発光素子からの光は、スリット板を介して受光素子が透過した光を受けるように配置し、スリット板はエンコーダの回転体に設置されているため、回転すると正弦波の波形が受光素子から出力するようにスリット板の格子状の形が形成されている。
AD変換手段としてのAD変換器2は、エンコーダから出力されるアナログ信号のA0信号、B0信号をディジタル信号に変換する。エンコーダから出力されるアナログ信号の振幅は数100mVであるため、増幅器などを用いて十数倍に増幅して、AD変換器2の入力レンジに合わせた電圧に変換して利用すれば、ディジタル信号の精度を高くすることができる。
ピーク検出器15は、AD変換器2の出力信号であるA1信号、B1信号の最大値・最小値を検出する。図2はピーク検出器15の動作波形を表しており、この図を用いて最大値・最小値の検出方法について説明する。
図2において、|A1|信号と|B1|信号はA1信号とB1信号をそれぞれ絶対値変
換したものである。|A1|信号と|B1|信号の交点を検出して、交点信号18a、18b、18c、18dを生成する。この交点信号は図2に示すように1周期内を領域I〜領域IVまで分割し、領域IではA1信号の最大値を、領域IIではB1信号の最小値を、領域IIIではA1信号の最小値を、領域IVではB1信号の最大値をそれぞれ検出する領域とする。
領域Iの動作を説明すると、まず、交点信号18aを検出するとA1信号の前回値と今回値を比較し、今回値の方が大きい場合はラッチデータ16a(max)を更新し、今回値の方が小さい場合はラッチデータ16a(max)は更新しない。この動作を領域Iの区間繰り返し、交点信号18bを検出したときにA1信号の最大値としてラッチデータ16a(max)を確定する。領域II、領域III、領域IVの動作は領域Iと同じなので省略する。このようにして、A1信号、B1信号の最大値・最小値を検出することができる。
オフセット/振幅補正手段4は、ピーク検出器15で検出した最大値・最小値信号16を用いてA1信号、B1信号のオフセット除去と振幅の正規化を行う。
A1信号とB1信号のオフセット(OS_DETa、OS_DETb)は、最大値・最小値信号16を用いて、式1から求めることができる。また、補正するオフセット値をOS_LEVEL、オフセット除去後の信号をA1’信号とB1’信号とすると、式2からオフセットを除去することができる。
Figure 2008058252
Figure 2008058252
A1信号とB1信号の振幅値(PP_DETa、PP_DETb)についても最大値・最小値信号16を用いて、式3で求めることができる。また、振幅の正規化する大きさをKとすると、式4からオフセットと振幅の誤差を補正したA2信号とB2信号を求めることができる。
Figure 2008058252
Figure 2008058252
位相補正回路9は、位相補正手段6と、位相誤差検出器7とで構成されており、オフセット/振幅補正されたA2信号、B2信号の位相誤差を位相誤差検出器7で検出し、位相誤差検出器7で検出した誤差量に基づき位相補正手段6でA2信号、B2信号の位相誤差を補正するA補正信号、B補正信号を用いて、90度の位相差をもったA3信号、B3信号を出力する役割を行う。
この動作の詳細を図3を用いて説明する。図3は位相誤差のない場合のA2信号、B2信号を表している。オフセット/振幅補正手段4で振幅は大きさKに正規化したので、A2信号、B2信号の振幅はKとなる。
位相誤差検出器7は、交点信号18a、18b、18c、18dを検出したときのA2信号、B2信号の交点の大きさを検出して、その交点値から位相補正量を演算処理して導出する。図3は、A2信号を基準にしてB2信号の位相のみがαラジアン進んだB2’信号となっている例である。A2信号、B2’信号は式5のように表すことができる。このときのA2信号、B2’信号との交点は(π/4−α/2)ラジアン、(5π/4−α/2)ラジアンで交わり、その交点の大きさは、Ksin(π/4−α/2)、Ksin(5π/4−α/2)となる。
お互いの大きさは等しいので、C45=Ksin(π/4−α/2)、C225=Ksin(5π/4−α/2)とすると、位相誤差α/2は式6で求めることができる。また、式6はA2信号を基準にしてB補正信号を求めたため、sin−1の式によって計算されるが、B2’信号を基準にしてcos−1の式によって求めることができるのは明らかである。
Figure 2008058252
Figure 2008058252
また、位相補正手段6は式7、式8に基づいて位相誤差を補正することができる。ここでKp1、Kp2は、A補正信号、B補正信号を得るための位相補正ゲインであり、A3信号とB3信号の位相差が90度になるように位相補正ゲインを設定する。
Figure 2008058252
Figure 2008058252
次にKp1およびKp2の求め方について説明する。式7において、θ=−α/2のときにA3信号が0となるようにすればよいので、Kp1は式9から求めることができる。
Figure 2008058252
また、同様にして式8において、θ=π/2−α/2のときに11bが0となるようにすればよいので、Kp2は式10から求めることができる。
Figure 2008058252
式9および式10で求めたKp1およびKp2は、同じ式で表すことができるため、計算処理の負荷は半分となる。A2信号、B2信号(B2’信号)は式6でα/2を求めて、式9または式10で位相補正ゲインを求め、式7および式8を用いることで位相のずれを補正したA3信号、B3信号を得ることができる。
次に、位相を補正したA3信号、B3信号の大きさについて説明する。式7と式8の振幅の最大値は、それぞれθ=π/2−α/2、θ=−α/2の点であるため、これを式7および式8に代入するとA3信号、B3信号は式11および式12となり、同じ大きさで補正を行うことができる。2相信号の1周期内では交点が2つ存在するので、それぞれの交点で求めたKpを平均処理して使用してもよい。
Figure 2008058252
Figure 2008058252
次に、位置データ変換手段10について説明する。90度位相差のあるA3信号、B3信号を用いて式13を用いれば位置データ(内挿の角度データ)θIP(14)に容易に変換可能である。
Figure 2008058252
次に、本発明の補正値更新回路23について説明する。補正値更新回路23は速度検出
器21と補正判定手段22から構成されている。速度検出器21は2相の正弦波信号の周波数から検出速度19を出力する。入力された正弦波信号A0信号またはB0信号をそれぞれの中心値と比較して矩形波に変換し、矩形波のエッジ間隔の時間をカウンタにて測定することで周期を検出し、検出値から周波数を演算することができる。さらに演算された周波数から速度を演算・出力することができる。
他の方法として、位置データ14を一定周期でサンプリングし、周期毎に前回更新時のデータとの差分をとることにより速度を検出することもできる。補正判定手段22は、まず速度検出器21から出力される検出速度19を受けて、ある設定速度と比較して検出速度が連続2回以上上回った場合高速と判定し、設定速度より検出速度が連続4回以上下回った場合に低速と判定する。
ここで高速と判定する回数Aと低速と判定する回数Bは異なる回数とし、回数Aは1回以上の回数を設定し、回数Bは回数Aより大きい回数を設定する。こうすることで設定速度付近での高速/低速の頻繁な切替わりを防ぎ安定した判定動作となる。
ここで設定する速度にヒステリシス特性を持たせて、低速から高速に切替わる速度より高速から低速に切替わる速度を低く設定してもよく、こうすることでさらに安定した判定動作となる。
次に、速度19を高速と判定している場合にはオフセットと振幅と位相の補正値の更新を行わないようにするために、補正値更新信号20(例えば、補正値の更新を無効とする場合はLの信号)をピーク検出器15と位相誤差検出器7に出力する。
また、低速と判定している場合にはオフセットと振幅と位相の補正値の更新を行うために、補正値更新信号20(例えば、補正値の更新を有効とする場合はHの信号)をピーク検出器15と位相誤差検出器7に出力する。補正値更新信号を切替える速度(速度を高速/低速と判定する速度)の設定は、正しく補正値を検出できる値に設定する。
設定の目安として、2相の正弦波信号の1周期間で72分割(5度刻みでサンプリング)以上検出できるように速度を設定すれば補正値の誤差を小さく抑えることができる。2相の正弦波信号が温度や電源電圧、ノイズの影響によって変動しやすい場合は、エンコーダの位置検出精度が悪化するが分割数を小さく設定(例えば10度刻みでサンプリング)してもよい。
図4及び図5は2相の正弦波信号を内挿処理した結果を示しており、共に高周波動作の状態で正弦波の一周期間でAD変換手段2のサンプリングが14回の場合である。
図4は従来手法で補正判定手段がない場合であり、図5は本発明の補正判定手段を設け、補正値の更新を無効にした場合の波形である。従来手法では補正値の検出が正常に行われないので、サンプリング間の差にばらつきがあるのに対し、本発明の手法ではほぼ一定とすることができる。
以上のように実施例1の回路構成と演算処理によって、経年変化によって2相の正弦波信号のオフセットや振幅、位相が変動しても精度よくこれらのずれを補正することができ、かつ2相の正弦波信号の周波数が高い場合にサンプリング周期の粗さによる影響を受けることがない高分解能のエンコーダを得ることができる。
図6から図8を用いて本発明の実施例2について説明する。実施例1と異なるのは低速
時と高速時で速度の検出方法を切替える点であり、これについて詳細に説明する。
図6は実施例2の構成図であり、補正値判定手段22は、速度判定により高速(たとえばHレベル信号)・低速(例えばLレベル信号)状態を示す速度判定信号30を速度検出部21に出力する。
図7は速度検出部で検出方法を切替える方法を示した図であり、速度判定信号30は検出速度が速度更新周期の2回以上連続で設定速度Vc以上となった場合にHレベル(高速)、4回連続でVc未満となった場合にLレベル(低速)となる。
速度検出部は、速度判定信号がLの間は位置データ14を一定周期でサンプリングしてサンプリング間の差分から速度を検出する検出方法1を使用し、Hの間はA0信号とB0信号とそれぞれの中心値から生成される矩形波のエッジ間隔の時間から速度を検出する検出方法2を使用する。
これは、検出方法2はA0信号とB0信号のエッジ間隔の時間を検出することで速度を検出するため周波数によって速度の更新周期が変化し、速度が小さくなるにつれて更新周期が長くなり速度判定信号の応答性が悪くなるが、検出方法1では更新周期を任意に決めることが可能であり、速度に依存せず更新周期は一定の周期となるためであり、低速側で検出方法1を使用することで低速時の速度判定信号の応答性を損なわずに安定した出力を得ることができる。
さらに、検出方法1と検出方法2の更新周期が同じになる速度を設定速度Vcとなるように検出方法1の更新周期を設定することで、低速から高速に切替わる時の応答性と高速から低速に切替わる時の応答性が同じになり、より安定したし速度判定信号の出力を得ることができる。
図8を用いて検出方法1の更新周期の設定方法を説明する。図8の曲線A−A’は検出方法2の更新周期Tu2[s]であり、速度をV[r/min]、1回転中のA0信号とB0信号のエッジ数をPとすると式14から求められる。
Figure 2008058252
直線B−B’は検出方法1の更新周期であり更新周期はTu1[s]である。曲線A−A’と直線B−B’の交点Cの速度が設定速度VcとなるようにTu1を式15に従い設定することで、Vcにおける検出方法1と検出方法2の更新周期は同じ周期となる。
Figure 2008058252
以上のように実施例2の速度検出部21の速度検出方法を低速時と高速時で切替える構成とすることによって、安定した速度判定信号を得ることができ、より正確で安定した補正値の有効/無効の切替が可能となるため、経年変化に強く、かつ2相の正弦波信号の周波数が高い場合にサンプリング周期の粗さによる影響を受けることがない高分解能のエンコーダを得ることができる。
図9を用いて本発明の実施例3について説明する。実施例2と異なるのは補正判定手段22で判定するための設定速度を2種類備えている点であり、これについて詳細に説明する。
補正判定手段22は、オフセットと振幅の補正値と位相の補正値の更新を有効にするか、無効にするかの信号をそれぞれ独自に設定することを可能にしている。速度が高くなると、2相の正弦波信号A0信号とB0信号の周波数が高くなり、AD変換手段2のサンプリング周期が長いために、検出間隔が粗くなってしまう。
ピーク値検出器15で検出する2相の正弦波信号のA1信号、B1信号については、ピーク値周辺の値は大きさの変化が小さいため、サンプリング周期の粗さの影響を受けにくい。そのため補正判定手段22でオフセットと振幅の補正値の更新を決定する設定速度1を高く設定することができる。
例えば、ピーク値は±8度のずれが発生しても1%しか減衰しない。1%の変動が許容できるシステムでは、2相の正弦波信号の1周期当たりのサンプリング数を22.5(360/16)となる周波数まで許容可能となる。位相の補正値は2相の正弦波信号のA2信号とB2信号の交点を検出しており、この交点値が1%変動する場合、角度の範囲は±0.6度となる。そのため補正判定手段22で位相の補正値の更新を決定する設定速度2は設定周波数1に比べて低く設定する。
以上のように実施例3の補正判定手段22での設定速度をオフセットと振幅補正値用と位相補正値用の2種類独自に設定する構成とすることによって、2相の正弦波信号A0信号、B0信号の振幅変動を小さくすることができるために、経年変化に強く、かつ2相の正弦波信号の周波数が高い場合にサンプリング周期の粗さによる影響を受けることがない高分解能のエンコーダを得ることができる。
本発明の実施例4について説明する。実施例1から実施例3と異なるのは補正判定手段22が、オフセットと振幅の補正値、あるいは位相の補正値のどちらか一方の補正値の更新を有効か無効かの判定を行うように構成した点であり、これについて詳細に説明する。
2相の正弦波信号のA0信号とB0信号の周波数が低いシステムでは、前述したように振幅の変動を無視することが可能であるため、オフセットと振幅の補正値の更新は常に有効にしても問題ない。この場合は位相補正の補正値のみ更新を有効にするか無効にするかの検出を行えばよい。
また、リニアスケール等で位相のずれが格子状のスリット板の精度で決まる場合があり、この場合は位相補正手段6で位相補正処理を行わずに、オフセットと振幅補正のみを行うだけでよい。補正判定手段22はオフセットと振幅の補正値の更新の有効と無効を判定すればよい。
以上のように補正判定手段22はオフセットと振幅の補正値の更新の有効/無効か、位相補正値の更新の有効/無効かの、どちらか一方の更新の有効/無効を判定する構成とすることも可能となり、回路規模が小さく抑えられるためにコストを低減でき、経年変化に強く、かつ2相の正弦波信号の周波数が高い場合にサンプリング周期の粗さによる影響を受けることがない高分解能のエンコーダを得ることができる。
なお、実施例1から実施例4まで2相信号は正弦波として説明したが、波形に歪のある擬似正弦波、三角波についても同様の構成で位相の補正を行うことができる。
本発明のエンコーダ信号の位相補正回路は、サーボモータ制御装置に限らず、高分解能の位置情報を得るためにエンコーダを搭載した装置に有用である。
本発明の実施例1におけるエンコーダ回路のブロック図 実施例1のピーク値検出器の動作波形の説明図 実施例1の位相誤差検出器の動作波形の説明図 補正判定手段がない場合の正弦波信号内挿処理結果の説明図 実施例1における正弦波信号内挿処理結果の説明図 実施例2におけるエンコーダ回路のブロック図 実施例2の速度検出部で検出方法を切替える方法の説明図 実施例2の検出方法1における更新周期設定方法の説明図 実施例3におけるエンコーダ回路のブロック図 従来例における周波数が高い場合の最大値・最小値検出の説明図 従来例における周波数が高い場合の位相誤差検出の説明図 従来例における誤差を含んだ状態で補正した正弦波信号波形の説明図
符号の説明
2 AD変換手段(AD変換器)
4 オフセット/振幅補正手段
6 位相補正手段
7 位相誤差検出器
9 位相補正回路
10 位置データ変換手段
13 位相誤差補正量
14 位置データ(内挿の角度データθIP)
15 ピーク検出器
16、16a、16b、16c、16d 最大値・最小値信号
18a、18b、18c、18d 最大値・最小値検出トリガ信号
19 検出速度
20、20a、20b 補正値更新信号
21 速度検出器
22 補正判定手段
23 補正値更新回路
30 速度判定信号
A0,B0 A相、B相のアナログ原信号
A1,B1 ディジタル変換後のA相、B相信号
A2,B2 オフセット/振幅補正後のA相、B相信号
A3,B3 位相補正後のA相、B相信号

Claims (4)

  1. 直交するA相とB相の正弦波信号をディジタルデータに変換してA1信号とB1信号を生成するAD変換手段と、A1信号とB1信号の最大値と最小値を検出するピーク検出器と、前記ピーク検出器で検出した最大値と最小値を用いてオフセットおよび振幅の誤差からオフセット/振幅の補正値を求めてオフセットと振幅を補正してA2信号とB2信号を生成するオフセット/振幅補正手段と、前記A2信号とB2信号の位相誤差量を検出する位相誤差検出器と、前記位相誤差検出器で検出した位相誤差量から位相の補正値を求め、90度位相差となるA3信号とB3信号を生成する位相補正手段と、前記A3信号とB3信号から位置データに変換する位置データ変換手段を有した位置検出器において、前記A相とB相の周波数又は前記位置データから速度を検出する速度検出器と、前記オフセット/振幅の補正値と前記位相の補正値の更新を有効/無効にする補正判定手段を備え、前記速度検出器ではA相とB相の検出周波数もしくは位置データの差分から速度を検出し、前記補正判定手段では前記速度が1回もしくは複数回連続で設定速度以上となった場合に高速と判定し、速度が設定速度を複数回連続でなおかつ高速と判定した回数より多い回数下回った場合に低速と判定し、さらに高速と判定している速度では前記オフセット/振幅の補正値と前記位相の補正値の更新を無効にし、低速と判定している速度では前記オフセット/振幅の補正値と前記位相の補正値の更新を有効にすることを特徴とするエンコーダ信号の補正回路。
  2. 前記速度検出器は、前記補正判定手段が低速と判定している速度では前期位置データを一定間隔でサンプリングしてサンプリング間の位置データ差分により速度を検出し、高速と判定している速度では前記A相とB相の検出周波数から速度を検出することを特徴とする請求項1に記載のエンコーダ信号の補正回路。
  3. 前記補正判定手段は、前記オフセット/振幅の補正値の更新を有効/無効とする設定速度を設定速度1とし、前記位相の補正値の更新を有効/無効とする設定速度を設定速度2とする請求項1または請求項2に記載のエンコーダ信号の補正回路。
  4. 前記補正判定手段は、前記オフセット/振幅補正手段と、前記位相補正手段のいずれか一方の補正値の更新を有効/無効にする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエンコーダ信号の補正回路。
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