JP2016045391A - 組成物、硬化膜、近赤外線吸収フィルタ、固体撮像素子、赤外線センサ、色素 - Google Patents

組成物、硬化膜、近赤外線吸収フィルタ、固体撮像素子、赤外線センサ、色素 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性に優れた膜を形成できる組成物を提供することにある。また、硬化膜、近赤外線吸収フィルタ、固体撮像素子、赤外線センサおよび色素を提供する。【解決手段】この組成物は、色素構造を有するカチオンとテトラシアノボレートとの塩である色素を含有する。色素構造を有するカチオンは、窒素原子を含むことが好ましく、メチン色素、ジインモニウム色素、トリアリールメタン色素、および、キサンテン色素から選ばれる色素に由来するカチオンであることが更に好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、組成物、硬化膜、近赤外線吸収フィルタ、固体撮像素子、赤外線センサおよび色素に関する。
携帯電話、モバイルゲーム機、携帯情報端末(PDA)等の小型の液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)表示装置は、バックライト用光源を備えており、この光源から照射された光はカラーフィルタを通して所望の画像が表示される。
また、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、カメラ機能付き携帯電話などにはカラー画像の固体撮像素子である、電荷結合素子(CCD)や、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)などが用いられている。これら固体撮像素子は、その受光部において近赤外線に感度を有するシリコンフォトダイオードを使用しているために、視感度補正を行うことが必要であり、近赤外線吸収フィルタを用いることが多い。
カラーフィルタや、近赤外線吸収フィルタ等の形成には、カチオンとアニオンとの塩からなる色素化合物を使用する検討が行われている。カチオンとアニオンとの塩からなる色素化合物としては、メチン色素、ジインモニウム色素、トリアリールメタン色素、キサンテン色素など、多種多様な色素化合物が従来から提案されている。
例えば、特許文献1、2には、シアニン色素のカチオンと、トリス(ハロゲノアルキルスルホニル)メチドアニオンとの塩からなる色素化合物を用いて近赤外線吸収フィルタを形成することが開示されている。
特許文献3には、シアニン色素のカチオンと、ジ(ハロゲノアルキルスルホニル)イミドアニオンとの塩からなる色素化合物を用いて近赤外線吸収フィルタを形成することが開示されている。
特許文献4には、ジインモニウム色素のカチオンと、トリス(ハロゲノアルキルスルホニル)メチドアニオンとの塩からなる色素化合物を用いて近赤外線吸収フィルタを形成することが開示されている。
特許文献5には、ジインモニウム色素のカチオンと、ジ(ハロゲノアルキルスルホニル)イミドアニオンとの塩からなる色素化合物を用いて近赤外線吸収フィルタを形成することが開示されている。
特開2014−31435号公報 特開2013−227403号公報 国際公開WO2006/006573号パンフレット 特開2012−12399号公報 特開2006−143674号公報
カチオンとアニオンとの塩からなる色素は、種々のものが知られているが、耐熱性のさらなる向上が望まれている。
よって、本発明の目的は、耐熱性に優れた膜を形成できる組成物を提供することにある。また、硬化膜、近赤外線吸収フィルタ、固体撮像素子、赤外線センサおよび色素を提供することにある。
かかる状況のもと、本発明者らが鋭意検討を行った結果、アニオンとしてテトラシアノボレートを用いた色素化合物は、耐熱性に優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。よって、本発明は以下を提供する。
<1> 色素構造を有するカチオンとテトラシアノボレートとの塩である色素を含有する組成物。
<2> 色素構造を有するカチオンが、窒素原子を含む、<1>に記載の組成物。
<3> 色素構造を有するカチオンが、メチン色素、ジインモニウム色素、トリアリールメタン色素、および、キサンテン色素から選ばれる色素に由来するカチオンである、<1>または<2>に記載の組成物。
<4> 組成物が、下記一般式(1)で表される化合物を含有する、<1>〜<3>のいずれかに記載の組成物;
一般式(1)
Figure 2016045391
式(1)中、Z1およびZ2は、それぞれ独立に、縮環してもよい5員又は6員の含窒素複素環を形成する非金属原子群であり、R1およびR2は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基またはアリール基を表し、L1は、奇数個のメチンからなるメチン鎖を表し、aおよびbは、それぞれ独立に、0または1である。
<5> 一般式(1)の含窒素複素環が、ピリジン環、キノリン環、インドレニン環、ベンゾインドレニン環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イミダゾール環、または、ベンゾイミダゾール環である、<4>に記載の組成物。
<6> 一般式(1)の含窒素複素環が、インドレニン環である、<4>に記載の組成物。
<7> 組成物が、下記一般式(2)で表される化合物を含有する、<1>〜<3>のいずれかに記載の組成物;
一般式(2)
Figure 2016045391
式(2)中、R11〜R18は、それぞれ独立に、アルキル基またはアリール基を表し、
11〜V15は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはシアノ基を表し、
n1〜n5は、それぞれ独立に、0〜4の整数である。
<8> 一般式(2)において、R11〜R18は、それぞれ独立に、アルキル基であり、n1〜n4は、0である、<7>に記載の組成物。
<9> <1>〜<8>のいずれかに記載の組成物を用いてなる硬化膜。
<10> <1>〜<8>のいずれかに記載の組成物を用いてなる硬化膜を含む、近赤外線吸収フィルタ。
<11> <1>〜<8>のいずれかに記載の組成物を用いてなる硬化膜を含む、固体撮像素子。
<12> <1>〜<8>のいずれかに記載の組成物を用いてなる硬化膜を含む、赤外線センサ。
<13> 色素構造を有するカチオンとテトラシアノボレートとの塩である色素。
本発明によれば、耐熱性に優れた膜を形成できる組成物を提供することが可能になった。また、硬化膜、近赤外線吸収フィルタ、固体撮像素子、赤外線センサおよび色素を提供することが可能となった。
本発明の赤外線センサの一実施形態の構成を示す概略断面図である。 本発明の赤外線センサを適用した撮像装置の機能ブロック図である。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。
本明細書において、「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本明細書における基(原子団)の表記に於いて、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さない基(原子団)と共に置換基を有する基(原子団)をも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートを表し、「(メタ)アクリル」は、アクリルおよびメタクリルを表し、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイルおよびメタクリロイルを表す。
本明細書において、重合性化合物とは、重合性官能基を有する化合物のことをいい、モノマーであっても、ポリマーであってもよい。重合性官能基とは、重合反応に関与する基をいう。
本発明で用いられる化合物の重量平均分子量および数平均分子量の測定方法は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定でき、GPCの測定によるポリスチレン換算値として定義される。例えば、HLC−8220(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてTSKgel Super AWM―H(東ソー(株)製、6.0mmID×15.0cmを、溶離液として10mmol/L リチウムブロミドNMP(N−メチルピロリジノン)溶液を用いることによって求めることができる。
近赤外線とは、極大吸収波長領域が波長700〜2500nmの光(電磁波)をいう。
本明細書において、全固形分とは、組成物の全組成から溶剤を除いた成分の総質量をいう。
本明細書において、固形分は、25℃における固形分である。
<組成物>
<<色素(A)>>
本発明の組成物は、色素構造を有するカチオンとテトラシアノボレートとの塩である色素(以下、色素(A)ともいう)を含有する。
上記色素(A)は、テトラシアノボレートを含むことにより、優れた耐熱性が得られる。詳細な理由は不明であるが、テトラシアノボレートは、カチオンに対して強固に結合するため、優れた耐熱性が得られたと推測される。
本発明において、色素構造を有するカチオンは、窒素原子を含むものが好ましく、メチン色素、ジインモニウム色素、トリアリールメタン色素、および、キサンテン色素から選ばれる色素に由来するカチオンが一層好ましい。テトラシアノボレートは、窒素原子との結合力が特に強いため、窒素原子を含むカチオンの場合、特に優れた耐熱性が得られる。
本発明において、色素(A)は、後述する一般式(1)で表される化合物(メチン化合物)、および、後述する一般式(2)で表される化合物(ジインモニウム化合物)から選ばれる1種以上であることが好ましい。すなわち、本発明の組成物は、後述する一般式(1)で表される化合物を含有するか、あるいは、後述する一般式(2)で表される化合物を含有することが好ましい。また、一般式(1)で表される化合物と、一般式(2)で表される化合物との両方を含有してもよい。一般式(1)および/または一般式(2)で表される化合物を含む組成物は、近赤外線吸収フィルタなどの形成に好ましく用いることができる。
以下、色素(A)について、詳細に説明する。
<<<一般式(1)で表される化合物>>>
一般式(1)で表される化合物は、メチン色素に由来するカチオンと、テトラシアノボレートとの塩である色素である。この化合物は、近赤外線吸収化合物であることが好ましく、700nmよりも大きく1200nm以下の範囲に極大吸収波長を有する化合物であることがより好ましい。下限は、例えば、701nm以上が好ましく、703nm以上が一層好ましい。上限は、例えば、1150nm以下が好ましく、1100nm以下が一層好ましい。
一般式(1)
Figure 2016045391
式(1)中、Z1およびZ2は、それぞれ独立に、縮環してもよい5員又は6員の含窒素複素環を形成する非金属原子群であり、R1およびR2は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基またはアリール基を表し、L1は、奇数個のメチンからなるメチン鎖を表し、aおよびbは、それぞれ独立に、0又は1である。
一般式(1)において、Z1及びZ2は、それぞれ独立に、縮環してもよい5員又は6員の含窒素複素環を形成する非金属原子群を表す。
含窒素複素環には、他の複素環、芳香族環または脂肪族環が縮合してもよい。含窒素複素環は、5員環が好ましい。5員の含窒素複素環にベンゼン環又はナフタレン環が縮合しているのがさらに好ましい。含窒素複素環の具体例としては、オキサゾール環、イソオキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、ナフトオキサゾール環、オキサゾロカルバゾール環、オキサゾロジベンゾフラン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、ナフトチアゾール環、インドレニン環、ベンゾインドレニン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ナフトイミダゾール環、キノリン環、ピリジン環、ピロロピリジン環、フロピロール環、インドリジン環、イミダゾキノキサリン環、キノキサリン環等が挙げられ、キノリン環、ピリジン環、インドレニン環、ベンゾインドレニン環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環が好ましく、インドレニン環、ベンゾインドレニン環がさらに好ましく、インドレニン環が一層好ましい。
含窒素複素環及びそれに縮合している環は、置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、−OR10、−COR11、−COOR12、−OCOR13、−NR1415、−NHCOR16、−CONR1718、−NHCONR1920、−NHCOOR21、−SR22、−SO223、−SO2OR24、−NHSO225または−SO2NR2627が挙げられる。R10〜R27は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基または複素環基を表す。なお、−COOR12のR12が水素の場合(すなわち、カルボキシル基)および−SO2OR24のR24が水素原子の場合(すなわち、スルホ基)は、水素原子が解離しても、塩の状態であってもよい。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜12がより好ましく、1〜8が特に好ましい。アルキル基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、直鎖が特に好ましい。
アルケニル基の炭素数は、2〜20が好ましく、2〜12がより好ましく、2〜8が特に好ましい。アルケニル基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、直鎖が特に好ましい。
アルキニル基の炭素数は、2〜40が好ましく、2〜30がより好ましく、2〜25が特に好ましい。アルキニル基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、直鎖が特に好ましい。
アラルキル基の炭素数は、7〜40が好ましく、7〜30がより好ましく、7〜25が特に好ましい。
アリール基の炭素数は、6〜25が好ましく、6〜15がさらに好ましく、6〜12がより好ましい。
ヘテロアリール基は、単環であっても多環であってもよい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子の数は1〜3が好ましい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子が好ましい。ヘテロアリール基の炭素数は3〜30が好ましく、3〜18がより好ましく、3〜12がより好ましく、3〜5が特に好ましい。
一般式(1)において、R1およびR2は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基またはアリール基を表す。アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基およびアリール基は、前述したものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基およびアリール基は、置換基を有していてもよく、無置換であってもよい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、アルコキシ基、アミノ基等が挙げられる。
一般式(1)において、L1は、奇数個のメチンからなるメチン鎖を表し、3、5、7または9個のメチン基からなるメチン鎖が好ましく、5、7または9個のメチン基からなるメチン鎖がより好ましく、5個または7個のメチン基からなるメチン鎖がより好ましい。
メチン基は置換基を有していてもよい。置換基を有するメチン基は、中央の(メソ位の)メチン基であることが好ましい。置換基の具体例としては、Z1およびZ2の含窒素複素環の置換基と同様である。また、メチン鎖の二つの置換基が結合して5または6員環を形成しても良い。
一般式(1)において、aおよびbは、それぞれ独立に、0または1である。aおよびbはともに0であることが好ましい。なお、aおよびbがともに0の場合は、一般式(1)は以下のように表される。
Figure 2016045391
一般式(1)で表される化合物は、下記(1A)または(1B)で表される化合物が好ましく、下記(1A)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2016045391
式(1A)および(1B)中、R1A、R2A、R1BおよびR2Bは、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基またはアリール基を表し、
1AおよびL1Bは、それぞれ独立に奇数個のメチンからなるメチン鎖を表し、
1およびX2は、各々独立に−S−、−O−、−NRX1−または−CRX2X3−を表し、
X1、RX2およびRX3は、各々独立に水素原子またはアルキル基を表し、
1A、V2A、V1BおよびV2Bは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、−OR10、−COR11、−COOR12、−OCOR13、−NR1415、−NHCOR16、−CONR1718、−NHCONR1920、−NHCOOR21、−SR22、−SO223、−SO2OR24、−NHSO225または−SO2NR2627を表し、V1A、V2A、V1BおよびV2Bは、縮合環を形成していてもよく、
10〜R27は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基または複素環基を表し、
−COOR12のR12が水素の場合および−SO2OR24のR24が水素原子の場合は、水素原子が解離しても、塩の状態であってもよく、
m1およびm2は、それぞれ独立に0〜4を表す。
1A、R2A、R1BおよびR2Bが表す基は、一般式(1)のR1およびR2と同義であり、好ましい範囲も同様である。R1A、R2A、R1BおよびR2Bがアルキル基を表す場合は、直鎖のアルキル基であることがより好ましい。
1およびX2は、各々独立に−S−、−O−、−NRX1−または−CRX2X3−を表し、−NRX1−が好ましい。
X1、RX2およびRX3は、各々独立に水素原子またはアルキル基を表し、アルキル基が好ましい。アルキル基の炭素数は、1〜10が好ましく、1〜5がより好ましく、1〜3が特に好ましい。アルキル基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、直鎖が特に好ましい。アルキル基は、メチル基またはエチル基が特に好ましい。
1AおよびL1Bは、一般式(1)のL1と同義であり、好ましい範囲も同様である。
1A、V2A、V1BおよびV2Bが表す基は、一般式(1)で説明した範囲と同義であり、好ましい範囲も同様である。
m1およびm2は、それぞれ独立に0〜4を表し、0〜2が好ましい。
一般式(1)で表される化合物は、下記(1−1)〜(1−6)で表される化合物が好ましい。より高い耐熱性の観点からは、(1−1)、(1−3)で表される化合物がより好ましい。より長波長の光を有効に吸収するという観点からは、(1−2)、(1−5)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2016045391
式(1−1)〜(1−6)中、R1aおよびR2aは、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基またはアリール基を表し、
1およびX2は、各々独立に−S−、−O−、−NRX1−または−CRX2X3−を表し、
X1、RX2およびRX3は、各々独立に水素原子またはアルキル基を表し、
3a、R4a、V1aおよびV2aは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、−OR10、−COR11、−COOR12、−OCOR13、−NR1415、−NHCOR16、−CONR1718、−NHCONR1920、−NHCOOR21、−SR22、−SO223、−SO2OR24、−NHSO225または−SO2NR2627を表し、V1aおよびV2aは、縮合環を形成していてもよく、
10〜R27は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基または複素環基を表し、−COOR12のR12が水素の場合および−SO2OR24のR24が水素原子の場合は、水素原子が解離しても、塩の状態であってもよく、
m1およびm2は、それぞれ独立に0〜4を表す。
1aおよびR2aが表す基は、一般式(1)のR1およびR2と同義であり、好ましい範囲も同様である。R1aおよびR2aがアルキル基を表す場合は、直鎖のアルキル基であることがより好ましい。
1およびX2は、一般式(1)のX1およびX2と同義であり、好ましい範囲も同様である。
3a、R4a、V1aおよびV2aが表す基は、一般式(1)で説明した範囲と同義であり、好ましい範囲も同様である。
m1およびm2は、それぞれ独立に0〜4を表し、0〜2が好ましい。
一般式(1)で表される化合物の具体例について、以下に示す。なお、以下の表中、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、Buはブチル基を表し、Bnはベンジル基を表し、Phはフェニル基を表す。
Figure 2016045391
Figure 2016045391
Figure 2016045391
Figure 2016045391
Figure 2016045391
Figure 2016045391
Figure 2016045391
Figure 2016045391
Figure 2016045391
<<<一般式(2)で表される化合物>>>
一般式(2)で表される化合物は、ジインモニウム色素に由来するカチオンと、テトラシアノボレートとの塩である色素である。この化合物は、近赤外線吸収化合物であることが好まし、700nmよりも大きく1200nm以下の範囲に極大吸収波長を有する化合物であることがより好ましい。下限は、例えは、750nm以上が好ましく、800nm以上が一層好ましい。上限は、例えば、1180nm以下が好ましく、1150nm以下が一層好ましい。
一般式(2)
Figure 2016045391
式(2)中、R11〜R18は、それぞれ独立に、アルキル基またはアリール基を表し、
11〜V15は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはシアノ基を表し、
n1〜n5は、それぞれ独立に、0〜4である。
11〜R18は、それぞれ独立に、アルキル基またはアリール基を表す。
アルキル基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜12がより好ましく、1〜8が特に好ましい。アルキル基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、直鎖が特に好ましい。
アリール基の炭素数は、6〜25が好ましく、6〜15がさらに好ましく、6〜12がより好ましい。
アルキル基およびアリール基は、置換基を有していてもよく、無置換であってもよい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、アルコキシ基、アミノ基等が挙げられる。
11〜V15は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはシアノ基を表す。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜12がより好ましく、1〜8が特に好ましい。アルキル基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、直鎖が特に好ましい。
アリール基の炭素数は、6〜25が好ましく、6〜15がさらに好ましく、6〜12がより好ましい。
アルコキシ基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜12がより好ましく、1〜8が特に好ましい。アルコキシ基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、直鎖が特に好ましい。
n1〜n5は、それぞれ独立に、0〜4である。
n1〜n4は、0〜2が好ましく0または1がより好ましい。
n5は、0〜3が好ましく0〜2がより好ましい。
一般式(2)で表される化合物の具体例について、以下に示す。なお、以下の表中、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、Buはブチル基を表し、Phはフェニル基を表す。
Figure 2016045391
色素(A)のカチオンが、トリアリールメタン色素に由来するカチオンである化合物としては、例えば、下記一般式(3)で表される化合物が挙げられる。
一般式(3)
Figure 2016045391
式中、R21〜R28は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、V21〜V23は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはシアノ基を表し、p1〜p3は、それぞれ独立に、0〜4である。
アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基は、一般式(2)で説明したものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。
p1〜p3は、それぞれ独立に、0〜4であり、0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。
なお、一般式(3)で表される化合物は、カチオンが以下のように非局在化して存在しており、下記構造は同義であり、いずれも本発明に含まれるものとする。なお、カチオン部位は、分子中のどの位置にあってもよい。
Figure 2016045391
一般式(3)で表される化合物の具体例としては、以下が挙げられる。なお、以下の表中、Meはメチル基を表し、Prはプロピル基を表し、Buはブチル基を表し、Phはフェニル基を表す。
Figure 2016045391
色素(A)のカチオンが、キサンテン色素に由来するカチオンである化合物としては、例えば、下記一般式(4)で表される化合物が挙げられる。
一般式(4)
Figure 2016045391
式中、R31〜R34は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、V31、V32は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはシアノ基を表し、V33は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基、シアノ基または、−NR2を表し、Rは、炭素数1〜10のアルキル基を表し、q1〜3は、それぞれ独立に、0〜4である。
アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基は、一般式(2)で説明したものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。
なお、一般式(4)で表される化合物は、カチオンが以下のように非局在化して存在しており、下記構造は同義であり、いずれも本発明に含まれるものとする。なお、カチオン部位は、分子中のどの位置にあってもよい。
Figure 2016045391
一般式(4)で表される化合物の具体例としては、以下が挙げられる。なお、以下の表中、Meはメチル基を表し、Prはプロピル基を表し、Buはブチル基を表し、Phはフェニル基を表す。
Figure 2016045391
本発明の組成物において、色素(A)の含有量は、必要に応じて調節することができる。例えば、組成物中の全固形分に対して0.01〜70質量%とすることが好ましい。下限は、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましい。上限は、60質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましい。この範囲内とすることで良好な近赤外吸収能を付与することができる。本発明の組成物が、色素(A)を2種以上含む場合、その合計量が上記範囲内であることが好ましい。
本発明の組成物は、例えば、色素(A)のカチオンが、メチン色素およびジインモニウム色素から選ばれる色素に由来するカチオンである場合、好ましくは、色素(A)が、上記一般式(1)で表される化合物および上記一般式(2)で表される化合物から選ばれる1種以上である場合は、近赤外線吸収フィルタ等の形成に好ましく用いることができる。
また、色素(A)のカチオンが、トリアリールメタン色素およびキサンテン色素から選ばれる色素に由来するカチオンである場合は、カラーフィルタ等の形成に好ましく用いることができる。
以下、本発明の組成物が含有していてもよい他の成分について説明する。
<<硬化性化合物>>
本発明の組成物は、硬化性化合物を含有することができる。硬化性化合物は、重合性基を有する化合物(以下、「重合性化合物」ということがある)であってもよいし、バインダー等の非重合性化合物であってもよい。硬化性化合物は、モノマー、オリゴマー、プレポリマー、ポリマーなどの化学的形態のいずれであってもよい。硬化性化合物としては、例えば、特開2014−41318号公報の段落0070〜0191(対応する国際公開WO2014/017669号パンフレットの段落0071〜0192)、特開2014−32380号公報の段落0045〜0216等の記載を参酌でき、この内容は本願明細書に組み込まれる。
硬化性化合物は、重合性化合物が好ましい。重合性化合物としては、例えば、エチレン性不飽和結合、環状エーテル(エポキシ、オキセタン)等の重合性基を含む化合物が挙げられる。エチレン性不飽和結合としては、ビニル基、スチリル基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アリル基が好ましい。重合性化合物は、重合性基を1個有する単官能化合物であってもよいし、重合性基を2個以上有する多官能化合物であってもよいが、多官能化合物であることが好ましい。組成物が、多官能化合物を含有することにより、耐熱性をより向上させることができる。
硬化性化合物としては、単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート(好ましくは3〜6官能の(メタ)アクリレート)、多塩基酸変性アクリルオリゴマー、エポキシ樹脂、多官能のエポキシ樹脂などが挙げられる。
硬化性化合物の含有量は、組成物の全固形分に対して、1〜90質量%が好ましい。下限は、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、20質量%以上が更に好ましい。上限は、80質量%以下が好ましく、75質量%以下がより好ましい。また、硬化性化合物として、重合性基を有する繰り返し単位を含む重合体を用いる場合、硬化性化合物の含有量は、組成物の全固形分に対して10〜75質量%が好ましい。下限は20質量%以上が好まし。上限は65質量%以下が好ましく、60質量%以下がさらに好ましい。
硬化性化合物は、1種類のみでもよく、2種類以上でもよい。2種類以上の場合は、合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<<エチレン性不飽和結合を含む化合物>>>
本発明では、硬化性化合物として、エチレン性不飽和結合を含む化合物を用いることができる。エチレン性不飽和結合を含む化合物の例としては、特開2013−253224号公報の段落0033〜0034の記載を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。
エチレン性不飽和結合を含む化合物としては、エチレンオキシ変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としては、NKエステルATM−35E;新中村化学社製)、ジペンタエリスリトールトリアクリレート(市販品としては、KAYARAD D−330;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としては、KAYARAD D−320;日本化薬株式会社製)ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(市販品としては KAYARAD D−310;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(市販品としては、KAYARAD DPHA;日本化薬株式会社製、A−DPH−12E;新中村化学工業社製)、およびこれらの(メタ)アクリロイル基がエチレングリコール、プロピレングリコール残基を介している構造が好ましい。またこれらのオリゴマータイプも使用できる。
また、ジグリセリンEO(エチレンオキシド)変性(メタ)アクリレート(市販品としては M−460;東亜合成製)が好ましい。ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学製、A−TMMT)、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(日本化薬社製、KAYARAD HDDA)も好ましい。これらのオリゴマータイプも使用できる。例えば、RP−1040(日本化薬株式会社製)などが挙げられる。
エチレン性不飽和結合を含む化合物は、カルボキシル基、スルホ基、リン酸基等の酸基を有していてもよい。
酸基とエチレン性不飽和結合を含む化合物としては、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルなどが挙げられる。脂肪族ポリヒドロキシ化合物の未反応のヒドロキシル基に、非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を持たせた化合物が好ましく、特に好ましくは、このエステルにおいて、脂肪族ポリヒドロキシ化合物がペンタエリスリトールおよび/またはジペンタエリスリトールであるものである。市販品としては、例えば、東亞合成株式会社製の多塩基酸変性アクリルオリゴマーとして、アロニックスシリーズのM−305、M−510、M−520などが挙げられる。
酸基とエチレン性不飽和結合を含む化合物の酸価は、0.1〜40mgKOH/gが好ましい。下限は5mgKOH/g以上が好ましい。上限は、30mgKOH/g以下が好ましい。
<<<エポキシ基またはオキセタニル基を有する化合物>>>
本発明では、硬化性化合物として、エポキシ基またはオキセタニル基を有する化合物を用いることができる。エポキシ基またはオキセタニル基を有する化合物としては、側鎖にエポキシ基を有するポリマー、分子内に2個以上のエポキシ基を有するモノマーまたはオリゴマーなどが挙げられる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等を挙げることができる。また単官能または多官能グリシジルエーテル化合物も挙げられ、多官能脂肪族グリシジルエーテル化合物が好ましい。
重量平均分子量は、500〜5000000が好ましく、1000〜500000がより好ましい。
これらの化合物は、市販品を用いてもよいし、ポリマーの側鎖へエポキシ基を導入することによっても得られるものを用いてもよい。
市販品としては、例えば、特開2012−155288号公報段落0191等の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
また、デナコール EX−212L、EX−214L、EX−216L、EX−321L、EX−850L(以上、ナガセケムテックス(株)製)等の多官能脂肪族グリシジルエーテル化合物が挙げられる。これらは、低塩素品であるが、低塩素品ではない、EX−212、EX−214、EX−216、EX−321、EX−850なども同様に使用できる。
その他にも、ADEKA RESIN EP−4000S、同EP−4003S、同EP−4010S、同EP−4011S(以上、(株)ADEKA製)、NC−2000、NC−3000、NC−7300、XD−1000、EPPN−501、EPPN−502(以上、(株)ADEKA製)、JER1031S、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085、EHPE3150、EPOLEAD PB 3600、同PB 4700(以上、ダイセル化学工業(株)製)、サイクロマーP ACA 200M、同ACA 230AA、同ACA Z250、同ACA Z251、同ACA Z300、同ACA Z320(以上、ダイセル化学工業(株)製)等も挙げられる。
さらに、フェノールノボラック型エポキシ樹脂の市販品として、JER−157S65、JER−152、JER−154、JER−157S70(以上、三菱化学(株)製)等が挙げられる。
また、側鎖にオキセタニル基を有するポリマー、分子内に2個以上のオキセタニル基を有する重合性モノマーまたはオリゴマーの具体例としては、アロンオキセタンOXT−121、OXT−221、OX−SQ、PNOX(以上、東亞合成(株)製)を用いることができる。
エポキシ基またはオキセタニル基を含む化合物は、エポキシ基またはオキセタニル基を繰り返し単位として有する重合体を含んでいてもよい。
<<<その他の硬化性化合物>>>
本発明では、硬化性化合物として、カプロラクトン変性構造を有する重合性化合物を用いることができる。
カプロラクトン変性構造を有する重合性化合物としては、特開2013−253224号公報の段落0042〜0045の記載を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。
カプロラクトン変性構造を有する重合性化合物は、例えば、日本化薬(株)からKAYARAD DPCAシリーズとして市販されている、DPCA−20、DPCA−30、DPCA−60、DPCA−120等、サートマー社製のエチレンオキシ鎖を4個有する4官能アクリレートであるSR−494、イソブチレンオキシ鎖を3個有する3官能アクリレートであるTPA−330などが挙げられる。
<<重合開始剤>>
本発明の組成物は、重合開始剤を含有することができる。
重合開始剤の含有量は、0.01〜30質量%が好ましい。下限は、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましい。上限は、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
重合開始剤は、1種類のみでも、2種類以上でもよく、2種類以上の場合は、合計量が上記範囲となることが好ましい。
重合開始剤としては、光、熱のいずれか或いはその双方により重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
硬化性化合物を、光で重合を開始させる場合、光重合開始剤が好ましい。光重合開始剤は、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましい。
また、硬化性化合物を、熱で重合を開始させる場合には、熱重合開始剤が好ましい。熱重合開始剤は、150〜250℃で分解するものが好ましい。
重合開始剤としては、少なくとも芳香族基を有する化合物であることが好ましく、例えば、アシルホスフィン化合物、アセトフェノン系化合物、α−アミノケトン化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ケタール誘導体化合物、チオキサントン化合物、オキシム化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、トリハロメチル化合物、アゾ化合物、有機過酸化物、ジアゾニウム化合物、ヨードニウム化合物、スルホニウム化合物、アジニウム化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ケタール誘導体化合物、メタロセン化合物等のオニウム塩化合物、有機硼素塩化合物、ジスルホン化合物、チオール化合物などが挙げられる。
重合開始剤としては、特開2013−253224号公報の段落0217〜0228の記載を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。
オキシム化合物としては、市販品であるIRGACURE−OXE01(BASF社製)、IRGACURE−OXE02(BASF社製)、TR−PBG−304(常州強力電子新材料有限公司社製)、アデカアークルズNCI−831(ADEKA社製)、アデカアークルズNCI−930(ADEKA社製)等を用いることができる。
アセトフェノン系化合物としては、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、および、IRGACURE−379(商品名:いずれもBASFジャパン社製)を用いることができる。またアシルホスフィン化合物としては市販品であるIRGACURE−819やDAROCUR−TPO(商品名:いずれもBASFジャパン社製)を用いることができる。
<<溶剤>>
本発明の組成物は溶剤を含有することができる。溶剤は、特に制限はなく、本発明の組成物の各成分を均一に溶解或いは分散しうるものであれば、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、水、有機溶剤を用いることができ、有機溶剤が好ましい。
有機溶剤としては、例えば、アルコール類(例えばメタノール)、ケトン類、エステル類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、およびジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキサイド、スルホラン等が好適に挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
アルコール類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類の具体例としては、特開2012−194534号公報段落0136等に記載のものが挙げられ、この内容は本願明細書に組み込まれる。
エステル類、ケトン類、エーテル類の具体例としては、特開2012−208494号公報段落0497(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の[0609])に記載のものが挙げられ、さらに、酢酸−n−アミル、プロピオン酸エチル、フタル酸ジメチル、安息香酸エチル、硫酸メチル、アセトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどが挙げられる。
本発明において、溶剤としては、エタノール、メタノール、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、N−メチル−2−ピロリドン、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、酢酸ブチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、2−ヘプタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートから選択される1種以上が好ましい。
溶剤の含有量は、本発明の組成物の全固形分が10〜90質量%となる量が好ましい。下限は、15質量以上がより好ましく、20質量%以上が更に好ましい。上限は、80質量%以下がより好ましく、70質量%以下が更に好ましい。
溶剤は1種類のみでも、2種類以上でもよく、2種類以上の場合は、合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<樹脂>>
本発明の組成物は、樹脂を含有してもよい。樹脂としては、アルカリ可溶性樹脂などが挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂としては、線状有機高分子重合体であって、分子(好ましくは、アクリル系共重合体、スチレン系共重合体を主鎖とする分子)中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、現像性制御の観点からは、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。
アルカリ可溶性を促進する基(以下、酸基ともいう)としては、例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基、フェノール性水酸基などが挙げられるが、有機溶剤に可溶で弱アルカリ水溶液により現像可能なものが好ましく、(メタ)アクリル酸が特に好ましいものとして挙げられる。これら酸基は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。アルカリ可溶性樹脂としては、特開2012−208494号公報の段落0558〜0571(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の[0685]〜[0700])以降の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
アルカリ可溶性樹脂は、下記一般式(ED)で示される化合物を共重合成分として含む樹脂も好ましい。
Figure 2016045391
一般式(ED)中、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子または置換基を有してもよい炭素数1〜25の炭化水素基を表す。
1及びR2で表される炭素数1〜25の炭化水素基としては、特に制限はないが、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、t−アミル、ステアリル、ラウリル、2−エチルヘキシル等の直鎖状又は分岐状のアルキル基;フェニル等のアリール基;シクロヘキシル、t−ブチルシクロヘキシル、ジシクロペンタジエニル、トリシクロデカニル、イソボルニル、アダマンチル、2−メチル−2−アダマンチル等の脂環式基;1−メトキシエチル、1−エトキシエチル等のアルコキシで置換されたアルキル基;ベンジル等のアリール基で置換されたアルキル基;等が挙げられる。これらの中でも、特に、メチル、エチル、シクロヘキシル、ベンジル等のような酸や熱で脱離しにくい1級又は2級の炭化水素基が耐熱性の点で好ましい。
なお、R1及びR2は、同種の置換基であってもよいし、異なる置換基であってもよい。
一般式(ED)で表される化合物の例としては、ジメチル−2,2'−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジエチル−2,2'−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(n−プロピル)−2,2'−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(n−ブチル)−2,2'−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−ブチル)−2,2'−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソブチル)−2,2'−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、等が挙げられる。これらの中でも、特にジメチル−2,2'−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエートが好ましい。
一般式(ED)で表される化合物以外の共重合成分については特に制限はない。
例えば、溶媒への溶解性などの扱いやすさの観点から、油溶性を付与するアリール(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシ(メタ)アクリレートを共重合成分として含むことも好ましく、アリール(メタ)アクリレートまたはアルキル(メタ)アクリレートがより好ましい。
また、アルカリ現像性の観点から、酸性基を含有する(メタ)アクリル酸やイタコン酸等のカルボキシル基を有するモノマー、N−ヒドロキシフェニルマレイミド等のフェノール性水酸基を有するモノマー、無水マレイン酸や無水イタコン酸等のカルボン酸無水物基を有するモノマーを共重合成分として含むことが好ましく、(メタ)アクリル酸がより好ましい。
共重合体成分の好ましい組み合わせとしては、例えば、一般式(ED)で表される化合物と、ベンジルメタクリレートと、メタクリル酸メチル及び/又はメタクリル酸との組み合わせが挙げられる。
一般式(ED)で示される化合物を共重合成分として含む樹脂については、特開2012−198408号公報の段落番号0079〜0099の記載を参酌でき、この内容は本願明細書に組み込まれることとする。
アルカリ可溶性樹脂の酸価は、30〜200mgKOH/gが好ましい。下限は、50mgKOH/g以上が好ましく、70mgKOH/g以上がより好ましい。上限は、150mgKOH/g以下が好ましく、120mgKOH/g以下がより好ましい。
アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、2,000〜50,000が好ましい。下限は、5,000以上が好ましく、7,000以上がより好ましい。上限は、30,000以下が好ましく、20,000以下がより好ましい。
本発明の組成物が樹脂を含有する場合、樹脂の含有量は、組成物の全固形分中に対して、1〜80質量%が好ましい。下限は、5質量%以上が好ましく、7質量%以上がより好ましい。上限は、70質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましい。
本発明の組成物は、樹脂を、1種類のみを含んでいてもよいし、2種類以上含んでいてもよい。2種類以上含む場合は、合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<界面活性剤>>
本発明の組成物は、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤は、1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。界面活性剤の含有量は、本発明の組成物の全固形分に対して、0.0001〜5質量%が好ましい。下限は、0.005質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましい。上限は、2質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。
界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。本発明の組成物は、フッ素系界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤の少なくとも一方を含有することが好ましい。これによれば、被塗布面と塗布液との界面張力が低下して、被塗布面への濡れ性が改善される。このため、組成物の液特性(特に、流動性)が向上し、塗布厚の均一性や省液性がより改善する。その結果、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一厚の膜形成をより好適に行える。
フッ素系界面活性剤のフッ素含有率は、3〜40質量%が好ましい。下限は、5質量%以上が好ましく、7質量%以上が更に好ましい。上限は、30質量以下%が好ましく、25質量%以下が更に好ましい。フッ素含有率が上述した範囲内である場合は、塗布膜の厚さの均一性や省液性の点で効果的であり、溶解性も良好である。
フッ素系界面活性剤として具体的には、特開2014−41318号公報の段落0060〜0064(対応する国際公開WO2014/17669号パンフレットの段落0060〜0064)等に記載の界面活性剤が挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。フッ素系界面活性剤の市販品としては、例えば、Megafac F−171、同F−172、同F−173、同F−176、同F−177、同F−141、同F−142、同F−143、同F−144、同R30、同F−437、同F−475、同F−479、同F−482、同F−554、同F−780、同F−781F(以上、DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431、同FC171(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC1068、同SC−381、同SC−383、同S393、同KH−40(以上、旭硝子(株)製)等が挙げられる。
<<重合禁止剤>>
本発明の組成物は、製造中又は保存中において、硬化性化合物の不要な反応を阻止するために、少量の重合禁止剤を含有してもよい。
重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられ、p−メトキシフェノールが好ましい。
本発明の組成物が重合禁止剤を含有する場合、重合禁止剤の含有量は、本発明の組成物の全固形分に対して、0.01〜5質量%が好ましい。
<<紫外線吸収剤>>
本発明の組成物は、紫外線吸収剤を含有してもよい。
紫外線吸収剤としては、波長365nmにおける1g当りの吸光係数が100超であってかつ波長400nm以上における1g当りの吸光係数が10以下である化合物である。なお、吸光係数は、紫外可視分光光度計(Varian社製、Cary−5 spectrophotometer)にて、酢酸エチル溶媒を用いて0.01g/Lの濃度で測定される値である。
紫外線吸収剤は、特公昭44−29620号公報、特開53−128333号公報、特開昭61−169831号公報、特開昭63−53543号公報、特開昭63−53544号公報、特開昭63−56651号公報に記載の化合物を用いることができる。市販品としては、例えば、UV503(大東化学株式会社)などが挙げられる。
本発明の組成物は、紫外線吸収剤を含んでも含まなくてもよいが、含む場合、紫外線吸収剤の含有量は、組成物の全固形分に対して、0.01〜10質量%であることが好ましく、0.01〜5質量%であることがより好ましい。
本発明においては、紫外線吸収剤は一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
<<他の色素>>
本発明の組成物は、色素(A)以外の色素(以下、他の色素ともいう)を更に含んでもよい。他の色素は、色素(A)の種類、用途により適宜選択することが好ましい。
他の色素としては、例えば、色素構造を有するカチオンと、ハライドイオン(Cl-、Br-、I-)、PF6 -、BF4 -、ClO4 -、スルホン酸メチドアニオン、スルホン酸イミドアニオンなどのアニオンとの塩からなる色素化合物が挙げられる。色素構造を有するカチオンとしては、例えば、メチン色素、ジインモニウム色素、トリアリールメタン色素、および、キサンテン色素から選ばれる色素に由来するカチオンなどが挙げられる。
また、波長400〜700nmの範囲に極大吸収波長を有する化合物や、近赤外線領域に極大吸収波長を有する化合物をさらに含んでもよい。
例えば、色素(A)のカチオンが、メチン色素およびジインモニウム色素から選ばれる色素に由来するカチオンである場合、好ましくは、色素(A)が、上記一般式(1)で表される化合物および上記一般式(2)で表される化合物から選ばれる1種以上である場合は、近赤外線領域に極大吸収波長を有する化合物を含有することが好ましい。この態様によれば、色素(A)のみでカットできるよりも、更に広い波長領域の近赤外線領域の光を吸収可能な赤外線吸収フィルタ等を形成できる。
波長400〜700nmの範囲に極大吸収波長を有する化合物は、例えば、特開2013−064998号公報の段落番号0019〜0028に記載の着色剤を使用してもよく、この内容は本明細書に組み込まれる。
近赤外線領域に極大吸収波長を有する化合物としては、例えば、銅化合物、シアニン系化合物、フタロシアニン系化合物、インモニウム系化合物、チオール錯体系化合物、遷移金属酸化物系化合物、スクアリリウム系化合物、ナフタロシアニン系化合物、クオタリレン系化合物、ジチオール金属錯体系化合物、クロコニウム系化合物等が挙げられる。
フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン化合物、インモニウム系化合物、シアニン系化合物、スクアリウム系化合物及びクロコニウム系化合物は、特開2010−111750号公報の段落0010〜0081に記載の化合物を使用してもよく、この内容は本明細書に組み込まれる。シアニン系化合物は、例えば、「機能性色素、大河原信/松岡賢/北尾悌次郎/平嶋恒亮・著、講談社サイエンティフィック」を参酌することができ、この内容は本願明細書に組み込まれる。
また、市販品としては、Exiton製「IRA842」、山田化学製「FD−25」などを使用することもできる。
<<その他の成分>>
本発明の組成物で併用可能なその他の成分としては、例えば、増感剤、架橋剤、硬化促進剤、フィラー、熱硬化促進剤、熱重合禁止剤、可塑剤などが挙げられ、更に基材表面への密着促進剤およびその他の助剤類(例えば、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、表面張力調整剤、連鎖移動剤など)を併用してもよい。
これらの成分を適宜含有させることにより、目的とする近赤外線吸収フィルタの安定性、膜物性などの性質を調整することができる。
これらの成分は、例えば、特開2012−003225号公報の段落番号0183〜0228(対応する米国特許出願公開第2013/0034812号明細書の[0237]〜[0309])、特開2008−250074号公報の段落番号0101〜0102、段落番号0103〜0104、段落番号0107〜0109、特開2013−195480号公報の段落番号0159〜0184等の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
<組成物の調製および用途>
本発明の組成物は、上記各成分を混合して調製できる。
組成物の調製に際しては、組成物を構成する各成分を一括配合してもよいし、各成分を有機溶剤に溶解・分散した後に逐次配合してもよい。また、配合する際の投入順序や作業条件は特に制約を受けない。
本発明においては、異物の除去や欠陥の低減などの目的で、フィルタでろ過することが好ましい。フィルタとしては、従来からろ過用途等に用いられているものであれば特に限定されることなく用いることができる。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6等のポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂(高密度、超高分子量を含む)等によるフィルタが挙げられる。これら素材の中でもポリプロピレン(高密度ポリプロピレンを含む)およびナイロンが好ましい。
フィルタの孔径は、0.1〜7.0μmが好ましく、0.2〜2.5μmがより好ましく、0.2〜1.5μmが更に好ましく、0.3〜0.7μmが一層好ましいい。この範囲とすることにより、ろ過詰まりを抑えつつ、組成物に含まれる不純物や凝集物など、微細な異物を確実に除去することが可能となる。
フィルタを使用する際、異なるフィルタを組み合わせても良い。その際、第1のフィルタでのフィルタリングは、1回のみでもよいし、2回以上行ってもよい。異なるフィルタを組み合わせて2回以上フィルタリングを行う場合は1回目のフィルタリングの孔径より2回目以降の孔径が同じ、もしくは大きい方が好ましい。また、上述した範囲内で異なる孔径の第1のフィルタを組み合わせてもよい。ここでの孔径は、フィルタメーカーの公称値を参照することができる。市販のフィルタとしては、例えば、日本ポール株式会社、アドバンテック東洋株式会社、日本インテグリス株式会社(旧日本マイクロリス株式会社)又は株式会社キッツマイクロフィルタ等が提供する各種フィルタの中から選択することができる。
第2のフィルタは、上述した第1のフィルタと同様の材料等で形成されたものを使用することができる。第2のフィルタの孔径は、0.2〜10.0μmが好ましく、0.2〜7.0μmがより好ましく、0.3〜6.0μmが更に好ましい。この範囲とすることにより、組成物に含有されている成分粒子を残存させたまま、異物を除去することができる。
本発明の組成物の粘度は、例えば、塗布により近赤外線吸収フィルタを形成する場合、1〜3000mPa・sの範囲にあることが好ましい。下限は、10mPa・s以上が好ましく、100mPa・s以上がより好ましい。上限は、2000mPa・s以下が好ましく、1500mPa・s以下がより好ましい。
本発明の組成物は、固体撮像素子の受光側における近赤外線吸収フィルタ(例えば、ウエハーレベルレンズに対する近赤外線吸収フィルタなど)、固体撮像素子の裏面側(受光側とは反対側)における近赤外線吸収フィルタなどに用いることもできる。また、本発明の組成物を、イメージセンサ上に直接塗布し塗膜形成して用いてもよい。
本発明の組成物は、塗布可能な状態で供給できることから、固体撮像素子の所望の部材や位置に近赤外線吸収フィルタを容易に形成できる。
<硬化膜、近赤外線吸収フィルタ>
本発明の硬化膜および近赤外線吸収フィルタは、上述した本発明の組成物を用いてなるものである。
本発明の近赤外線吸収フィルタは、光透過率が以下の(1)〜(4)のうちの少なくとも1つの条件を満たすことが好ましく、(1)〜(4)のすべての条件を満たすことがさらに好ましい。
(1)波長400nmでの光透過率は70%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましく、95%以上が特に好ましい。
(2)波長500nmでの光透過率は70%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましく、95%以上が特に好ましい。
(3)波長600nmでの光透過率は70%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましく、95%以上が特に好ましい。
(4)波長650nmでの光透過率は70%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましく、95%以上が特に好ましい。
上記光透過率を有する近赤外線吸収フィルタは、例えば、色素(A)のカチオンが、メチン色素およびジインモニウム色素から選ばれる色素に由来するカチオンである色素、好ましくは、色素(A)が、上記一般式(1)で表される化合物および上記一般式(2)で表される化合物から選ばれる1種以上の化合物を含む組成物を用いて形成することができる。
本発明の近赤外線吸収フィルタの膜厚は、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、膜厚は、20μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましく、5μm以下がさらに好ましい。膜厚の下限は、例えば、0.1μm以上が好ましく、0.2μm以上がより好ましく、0.3μm以上が更に好ましい。
本発明の近赤外線吸収フィルタは、膜厚20μm以下で、波長400〜650nmの全ての範囲での光透過率が70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることが更に好ましい。また、波長700〜1000nmの範囲の少なくとも1点での光透過率が20%以下であることが好ましい。
本発明の近赤外線吸収フィルタは、近赤外線を吸収・カットする機能を有するレンズ(デジタルカメラや携帯電話や車載カメラ等のカメラ用レンズ、f−θレンズ、ピックアップレンズ等の光学レンズ)および半導体受光素子用の光学フィルタ、省エネルギー用に熱線を遮断する近赤外線吸収フィルムや近赤外線吸収板、太陽光の選択的な利用を目的とする農業用コーティング剤、近赤外線の吸収熱を利用する記録媒体、電子機器用や写真用近赤外線吸収フィルタ、保護めがね、サングラス、熱線遮断フィルム、光学文字読み取り記録、機密文書複写防止用、電子写真感光体、レーザー溶着、などに用いられる。またCCDカメラ用ノイズカットフィルター、CMOSイメージセンサ用フィルタとしても有用である。
<硬化膜および近赤外線吸収フィルタの製造方法>
本発明の硬化膜および近赤外線吸収フィルタは、本発明の組成物を用いて得られる。具体的には、本発明の組成物を支持体に適用することにより膜を形成する工程、膜を乾燥する工程を経て製造できる。膜厚、積層構造などについては、目的に応じて適宜選択することができる。また、更にパターンを形成する工程を行ってもよい。
膜を形成する工程は、例えば、本発明の組成物を、支持体に滴下法(ドロップキャスト)、スピンコーター、スリットスピンコーター、スリットコーター、スクリーン印刷、アプリケータ塗布等を用いることにより実施できる。
支持体は、ガラスなどからなる透明基板であってもよい。また、固体撮像素子であってもよい。また、固体撮像素子の受光側に設けられた別の基板であってもよい。また、固体撮像素子の受光側に設けられた平坦化層等の層であっても良い。
膜を乾燥する工程において、乾燥条件としては、各成分、溶剤の種類、使用割合等によっても異なるが、60℃〜150℃の温度で30秒間〜15分間程度である。
パターンを形成工程としては、例えば、本発明の組成物を支持体上に適用して膜状の組成物層を形成する工程と、組成物層をパターン状に露光する工程と、未露光部を現像除去してパターンを形成する工程とを含む方法などが挙げられる。パターンを形成工程としては、フォトリソグラフィ法でパターン形成してもよいし、ドライエッチング法でパターンを形成してもよい。
近赤外線吸収フィルタの製造方法において、その他の工程を含んでいても良い。その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、基材の表面処理工程、前加熱工程(プリベーク工程)、硬化処理工程、後加熱工程(ポストベーク工程)などが挙げられる。
<<前加熱工程・後加熱工程>>
前加熱工程および後加熱工程における加熱温度は、80〜200℃が好ましい。上限は150℃以下が好ましい。下限は90℃以上が好ましい。
前加熱工程および後加熱工程における加熱時間は、30〜240秒が好ましい。上限は180秒以下が好ましい。下限は60秒以上が好ましい。
<<硬化処理工程>>
硬化処理工程は、必要に応じ、形成された上記膜に対して硬化処理を行う工程であり、この処理を行うことにより、近赤外線吸収フィルタの機械的強度が向上する。
上記硬化処理工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、全面露光処理、全面加熱処理などが好適に挙げられる。ここで、本発明において「露光」とは、各種波長の光のみならず、電子線、X線などの放射線照射をも包含する意味で用いられる。
露光は放射線の照射により行うことが好ましく、露光に際して用いることができる放射線としては、特に、電子線、KrF、ArF、g線、h線、i線等の紫外線や可視光が好ましく用いられる。
露光方式としては、ステッパー露光や、高圧水銀灯による露光などが挙げられる。
露光量は5〜3000mJ/cm2が好ましい。上限は、2000mJ/cm2以下が好ましく、1000mJ/cm2以下がより好ましい。下限は、10mJ/cm2以上が好ましく、50mJ/cm2以上がより好ましい。
全面露光処理の方法としては、例えば、形成された上記膜の全面を露光する方法が挙げられる。本発明の組成物が重合性化合物を含有する場合、全面露光により、膜中の重合成分の硬化が促進され、膜の硬化が更に進行し、機械的強度、耐久性が改良される。
全面露光を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、超高圧水銀灯などの紫外線露光機が好適に挙げられる。
全面加熱処理の方法としては、形成された上記膜の全面を加熱する方法が挙げられる。全面加熱により、パターンの膜強度が高められる。
全面加熱における加熱温度は、100〜260℃が好ましい。下限は120℃以上が好ましく、160℃以上がより好ましい。上限は240℃以下が好ましく、220℃以下がより好ましい。加熱温度が上記範囲であれば、強度に優れた膜が得られやすい。
全面加熱における加熱時間は、1〜180分が好ましい。下限は3分以上が好ましく、5分以上がより好ましい。上限は120分以下が好ましい。
全面加熱を行う装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、IRヒーターなどが挙げられる。
また、本発明の近赤外線吸収フィルタは、以下の(1)〜(4)に示す方法により作製することもできる。
(1)本発明の色素と、樹脂とを混練し、加熱成形して近赤外線吸収フィルタを作製する方法。
(2)本発明の色素と、硬化性化合物と、重合開始剤とを含む組成物をキャスト重合して近赤外線吸収フィルタを作製する方法。
(3)本発明の色素と、樹脂と、溶剤とを含む組成物(塗料)を、透明樹脂板、透明フィルム、又は透明ガラス板にコーティングして近赤外線吸収フィルタを作製する。
(4)本発明の色素と、樹脂とを含む組成物(接着剤)を用いて、合わせ樹脂板、合わせ樹脂フィルム、又は合わせガラス板を作製し、近赤外線吸収フィルタを作製する方法。
これらの方法の詳細については、国際公開WO06/006573号パンフレットの段落番号0038〜0044(対応する米国特許出願公開第2008/0048155号明細書の[0038]〜[0044])に記載を参酌でき、この内容は本願明細書に組み込まれることとする。
<固体撮像素子、赤外線センサ>
本発明の固体撮像素子は、本発明の組成物を用いてなる硬化膜を含む。
また、本発明の赤外線センサは、本発明の組成物を用いてなる硬化膜を含む。
以下、本発明の赤外線センサの一実施形態について、図1を用いて説明する。
図1に示す赤外線センサ100において、図番110は、固体撮像素子である。
固体撮像素子110上に設けられている撮像領域は、近赤外線吸収フィルタ111とカラーフィルタ112を有する。近赤外線吸収フィルタ111は、例えば、本発明の組成物を用いて形成できる。
赤外線透過フィルタ113と固体撮像素子110との間には領域114が設けられている。領域114には、赤外線透過フィルタ113を透過した波長の光が透過可能な樹脂層(例えば、透明樹脂層など)が配置されている。図1に示す実施形態では、領域114に樹脂層が配置されているが、領域114に赤外線透過フィルタ113を形成してもよい。すなわち、固体撮像素子110上に、赤外線透過フィルタ113を形成してもよい。
カラーフィルタ112および赤外線透過フィルタ113の入射光hν側には、マイクロレンズ115が配置されている。マイクロレンズ115を覆うように平坦化層116が形成されている。
また、図1に示す実施形態では、カラーフィルタ112の膜厚と、赤外線透過フィルタ113の膜厚が同一であるが、両者の膜厚は異なっていてもよい。
また、図1に示す実施形態では、カラーフィルタ112が、近赤外線吸収フィルタ111よりも入射光hν側に設けられているが、近赤外線吸収フィルタ111と、カラーフィルタ112との順序を入れ替えて、近赤外線吸収フィルタ111を、カラーフィルタ112よりも入射光hν側に設けてもよい。
また、図1に示す実施形態では、近赤外線吸収フィルタ111とカラーフィルタ112は隣接して積層しているが、両フィルタは必ずしも隣接している必要はなく、間に他の層が設けられていても良い。
<<近赤外線吸収フィルタ111>>
近赤外線吸収フィルタ111は、後述する赤外発光ダイオード(赤外LED)の発光波長によりその特性は選択される。例えば、上述した本発明の組成物を用いて形成することができる。
<<カラーフィルタ112>>
カラーフィルタ112は、特に限定はなく、従来公知の画素形成用のカラーフィルタを用いることができ、例えば、特開2014−043556号公報の段落0214〜0263の記載を参酌することができ、この内容は本願明細書に組み込まれる。
<<赤外線透過フィルタ113>>
赤外線透過フィルタ113は、後述する赤外LEDの発光波長によりその特性は選択される。例えば、赤外LEDの発光波長が830nmであることを前提として、以下の説明は行う。
赤外線透過フィルタ113は、膜の厚み方向における光透過率の、波長400〜650nmの範囲における最大値が30%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましく、10%以下であることがさらに好ましく、0.1%以下であることが特に好ましい。この透過率は、波長400〜650nmの範囲の全域で上記の条件を満たすことが好ましい。波長400〜650nmの範囲における最大値は、通常、0.1%以上である。
赤外線透過フィルタ113は、膜の厚み方向における光透過率の、波長800nm以上(好ましくは800〜1300nm)の範囲における最小値が70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、99.9%以上であることが特に好ましい。この透過率は、波長800nm以上の範囲の一部で上記の条件を満たすことが好ましく、後述する赤外LEDの発光波長に対応する波長で上記の条件を満たすことが好ましい。波長900〜1300nmの範囲における光透過率の最小値は、通常、99.9%以下である。
膜厚は、100μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましく、5μm以下がさらに好ましく、1μm以下が特に好ましい。下限値は、0.1μmが好ましい。膜厚が上記範囲であれば、上述した分光特性を満たす膜とすることができる。
膜の分光特性、膜厚等の測定方法を以下に示す。
膜厚は、膜を有する乾燥後の基板を、触針式表面形状測定器(ULVAC社製 DEKTAK150)を用いて測定した。
膜の分光特性は、紫外可視近赤外分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製 U−4100)の分光光度計(ref.ガラス基板)を用いて、波長300〜1300nmの範囲において透過率を測定した値である。
上記光透過率の条件は、どのような手段によって達成されても良いが、例えば、組成物に着色剤を含有させるとともに、着色剤の種類および含有量を調整することにより、上記光透過率の条件を好適に達成できる。着色剤としては、例えば、波長400〜700nmの範囲に極大吸収波長を有する化合物などが挙げられる。着色剤は、顔料であってもよく、染料であってもよい。着色剤は、例えば、特開2013−064998号公報の段落番号0019〜0028に記載の着色剤を使用してもよく、この内容は本明細書に組み込まれる。
赤外線透過フィルタ113は、例えば、赤色着色剤、黄色着色剤、青色着色剤、および、紫色着色剤から選ばれる2種以上の着色剤を含有する着色剤を含む組成物(赤外線透過組成物)を用いて作製することができる。
着色剤中の顔料の含有量は、着色剤の全量に対して95〜100質量%であることが好ましい。下限は、97質量%以上がより好ましく、99質量%以上が更に好ましい。
着色剤の好ましい態様としては、赤色着色剤、黄色着色剤、青色着色剤、および、紫色着色剤から選ばれる2種以上の着色剤を含有することが好ましく、赤色着色剤、黄色着色剤、青色着色剤、および、紫色着色剤を含有することがより好ましい。好ましい具体例としては、C.I.Pigment Red 254と、C.I.Pigment Yellow 139と、C.I.Pigment Blue 15:6と、C.I.Pigment Violet 23とを含有することが好ましい。
赤外線透過組成物に含有される着色剤が、赤色着色剤と、黄色着色剤と、青色着色剤と、紫色着色剤とを組み合わせてなる場合、着色剤全量に対し、赤色着色剤の質量比が0.2〜0.5であり、黄色着色剤の質量比が0.1〜0.2であり、青色着色剤の質量比が0.25〜0.55であり、紫色着色剤の質量比が0.05〜0.15であることが好ましい。また、着色剤全量に対し、赤色着色剤の質量比が0.3〜0.4であり、黄色着色剤の質量比が0.1〜0.2であり、青色着色剤の質量比が0.3〜0.4であり、紫色着色剤の質量比が0.05〜0.15であることがより好ましい。
次に、本発明の赤外線センサを適用した例として撮像装置について説明する。赤外線センサとしては、モーションセンサ、近接センサ、ジェスチャーセンサなどが存在する。
図2は、撮像装置の機能ブロック図である。撮像装置は、レンズ光学系1と、固体撮像素子10と、信号処理部20と、信号切替部30と、制御部40と、信号蓄積部50と、発光制御部60と、赤外光を発光する発光素子の赤外LED70と、画像出力部80および81とを備える。なお、固体撮像素子10としては、上述した赤外線センサ100を用いることができる。また、固体撮像素子10とレンズ光学系1以外の構成は、そのすべてが、または、その一部が、同一の半導体基板に形成することもできる。撮像装置の各構成については、特開2011−233983号公報の段落0032〜0036を参酌することができ、この内容は本願明細書に組み込まれる。
上記撮像装置には、固体撮像素子と上述した近赤外線吸収フィルタとを有するカメラモジュールを組み込むことができる。
<色素>
次に、本発明の色素について説明する。
本発明の色素は、本発明の組成物で説明した色素(A)であり、好適な範囲も上述した範囲と同様である。
本発明の色素は、例えば、プラズマディスプレイパネルや固体撮動素子用等の近赤外線吸収フィルタ、熱線遮蔽フィルムにおける光学フィルタ、追記型光ディスク(CD−R)やフラッシュ溶融定着材料における光熱変換材料としても用いることができる。また、セキュリティインクや、不可視バーコードインクにおける情報表示材料として用いることもできる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」および「部」は質量基準である。
以下の化学式中、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、Acはアセチル基を表し、Phはフェニル基を表す。また、NMRは、核磁気共鳴の略称である。
(化合物I−11の合成)
Figure 2016045391
原料M−1 1.5gと、原料M−2 0.60gをエタノール20mlに溶解させ、酢酸ナトリウム0.30gを添加した。攪拌下、加熱還流を1時間行い、冷却後、テトラシアノボレートナトリウム 0.3gの水溶液 10mlを添加し、得られた粗結晶をろ別し、エタノールから再結晶し、目的化合物I−11を得た。収率は65%であった。
NMR (400MHz、CDCl3);δ2.02(s、12H)、2.70(t、4H)、3.42(s、6H)、3.80(t、4H)、4.45(t、4H)、6.30(d、2H)、7.50−7.55(m、4H)、7.58(t、2H)、7.90−7.95(m、4H)、8.10(d、2H)、8.51(d、2H)。
吸収スペクトル:極大吸収波長 840nm(クロロホルム)
(化合物I−3の合成)
Figure 2016045391
化合物I−11の合成と同様の操作により、化合物I−3を得た。クロロホルム中での極大吸収波長は705nmであった。
(化合物S−1〜24、I−1、2、4〜10、12の合成)
化合物I−11の合成と同様の操作により、化合物S−1〜24、I−1、2、4〜10、12を得た。
(化合物D−2の合成)
Figure 2016045391
原料M−1は、特許記載の方法に従い合成した。特開2007−169218号。原料M−1 1.4gをアセトニトリル10mlに溶解させ、オキソン(和光純薬品)0.75gの水溶液1mlを、氷冷下、添加した。室温で1時間攪拌後、ろ過を行い、ろ液にテトラシアノボレートナトリウム塩(アルドリッチ品)1.0gの水溶液2mlを添加し、得られた粗結晶をろ別し、水とメタノールで洗浄し、目的化合物D−2を得た。
吸収スペクトル:極大吸収波長 1100nm(クロロホルム)
(化合物D−1、D3〜9の合成)
化合物D−2の合成と同様の操作により、化合物D−1、D3〜9を得た。
(化合物T−8の合成)
Figure 2016045391
原料MT−8(シグマアルドリッチ社製)0.5gの水溶液に、テトラシアノボレートナトリウム塩(アルドリッチ品)1.0gの水溶液2mlを添加し、得られた粗結晶をろ別し、水とメタノールで洗浄し、目的化合物T−8を得た。
吸収スペクトル:極大吸収波長 595nm(クロロホルム)
(化合物Q−8の合成)
Figure 2016045391
原料MQ−8(ローダミン6G、シグマアルドリッチ社製)0.5gの水溶液に、テトラシアノボレートナトリウム塩(アルドリッチ品)1.0gの水溶液2mlを添加し、得られた粗結晶をろ別し、水とメタノールで洗浄し、目的化合物Q−8を得た。
吸収スペクトル:極大吸収波長 558nm(クロロホルム)
(組成物の調製)
下記の組成を混合して組成物を調製した。組成物の固形分量は、31質量%であり、組成物の全固形分に対する色素の含有量は、7.5質量%である。
<組成>
色素(下記表に示す化合物):2.3部
樹脂1(下記構造):12.9部
重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、製品名 KAYARAD DPHA):12.9部
光重合開始剤:IRGACURE OXE 01〔2−(o−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン〕、BASF社製:2.5部
UV吸収剤:UV503(大東化学株式会社):0.5部
界面活性剤:Megafac F−781F(大日本インキ化学工業製):0.04部
重合禁止剤:p−メトキシフェノール:0.006部
シクロヘキサノン:49.6部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:19.3部
樹脂1:下記構造(繰り返し単位における比はモル比である)、Mw=11500
特開2012−198408号公報の段落0247〜0249に記載の方法で合成した。
Figure 2016045391
<耐熱性の評価>
各組成物を、ガラス基板(コーニング社製1737)上に、乾燥後の膜厚が1.0μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、100℃のホットプレートを用いて120秒間加熱処理(プリベーク)を行った。
次いで、i線ステッパー露光装置FPA−3000i5+(Canon(株)製)を使用して、500mJ/cm2でベタ露光した。次いでCD−2060(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を用いて23℃で60秒間パドル現像を行い、ベタの着色層が形成されたガラス基板を純水でリンス処理し、スプレー乾燥した。さらに、200℃のホットプレートを用いて300秒間加熱処理(ポストベーク)を行い、着色層を有するガラス板(近赤外線吸収フィルタ)を得た。この基板を、分光光度計(日立ハイテク製、U−4100)を用いて、300〜1300nmの透過率を測定し、透過曲線を得た。
得られたガラス板を、ホットプレートにより260℃で30分加熱した後、色度計MCPD−1000(大塚電子製)にて、耐熱テスト前後の色差のΔEab値を測定して、下記基準に従って評価した。ΔEab値の小さい方が耐熱性が良好であることを示す。
なお、ΔEab値は、CIE1976(L*,a*,b*)空間表色系による以下の色差公式から求められる値である(日本色彩学会編 新編色彩科学ハンドブック(昭和60年)p.266)。
ΔEab={(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)21/2
5:ΔEab値<3
4:3≦ΔEab値<5
3:5≦ΔEab値<10
2:10≦ΔEab値<20
1:20≦ΔEab値
<耐光性>
上記着色膜に対し、紫外線カットフィルタの装備されたXeランプにて20万ルクス・時間の光を照射した後、耐光テスト前後の色差のΔEab値を測定した。
5:ΔEab値<3
4:3≦ΔEab値<5
3:5≦ΔEab値<10
2:10≦ΔEab値<20
1:20≦ΔEab値
Figure 2016045391
上記結果より、実施例の化合物を使用した実施例の着色層は、耐熱性に優れていた。さらには、耐光性にも優れていた。さらには、近赤外線遮蔽性および可視透過性にも優れていた。
これに対し、比較例は、耐熱性が劣るものであった。さらには、耐光性も劣っていた。
実施例1において、化合物I−1のかわりに、同量の化合物S−1〜24、I−1、2、4〜10、12を用いた場合でも、同様の効果(耐熱性、耐光性、近赤外遮蔽性、可視透過性)が得られる。
実施例3において、化合物D−2のかわりに、同量の化合物D−1、D3〜9を用いた場合でも、同様の効果(耐熱性、耐光性、近赤外遮蔽性、可視透過性)が得られる。
実施例1において、化合物I−1のかわりに、同量の化合物Q−1〜7、T−1〜7を用いた場合でも、同様の優れた耐熱性、耐光性が得られる。
実施例1〜3において、組成物の全固形分に対する化合物の含有量を1質量%、5質量%、10質量%、15質量%とした場合でも、それらと同様に優れた効果が得られる。
また、実施例1〜3において、プロピレングリコールモノメチルエーテルを等量のシクロペンタノンに代えた場合も、同様の効果が得られる。
また、実施例1〜3において、各組成物の調製後、日本ポール製DFA4201NXEY(0.45μmナイロンフィルター)を用いてろ過を行った場合も、同様の効果が得られる
なお、比較化合物は、以下の比較化合物H−1〜H−6を使用した。比較化合物H−5は、特開2006−143674号公報の記載にならって合成した。比較化合物H−6は、特開2012−12399号公報の記載にならって合成した。
Figure 2016045391
1:レンズ光学系、10:固体撮像素子、20:信号処理部、30:信号切替部、40:制御部、50:信号蓄積部、60:発光制御部、70:赤外LED、80、81:画像出力部、100:赤外線センサ、110:固体撮像素子、111:近赤外線吸収フィルタ、112:カラ−フィルタ、113:赤外線透過フィルタ、114:領域、115:マイクロレンズ、116:平坦化層、hν:入射光

Claims (13)

  1. 色素構造を有するカチオンとテトラシアノボレートとの塩である色素を含有する組成物。
  2. 前記色素構造を有するカチオンが、窒素原子を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記色素構造を有するカチオンが、メチン色素、ジインモニウム色素、トリアリールメタン色素、および、キサンテン色素から選ばれる色素に由来するカチオンである、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記組成物が、下記一般式(1)で表される化合物を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物;
    一般式(1)
    Figure 2016045391
    式(1)中、Z1およびZ2は、それぞれ独立に、縮環してもよい5員又は6員の含窒素複素環を形成する非金属原子群であり、R1およびR2は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基またはアリール基を表し、L1は、奇数個のメチンからなるメチン鎖を表し、aおよびbは、それぞれ独立に、0または1である。
  5. 前記一般式(1)の前記含窒素複素環が、ピリジン環、キノリン環、インドレニン環、ベンゾインドレニン環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イミダゾール環、または、ベンゾイミダゾール環である、請求項4に記載の組成物。
  6. 前記一般式(1)の前記含窒素複素環が、インドレニン環である、請求項4に記載の組成物。
  7. 前記組成物が、下記一般式(2)で表される化合物を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物;
    一般式(2)
    Figure 2016045391
    式(2)中、R11〜R18は、それぞれ独立に、アルキル基またはアリール基を表し、
    11〜V15は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはシアノ基を表し、
    n1〜n5は、それぞれ独立に、0〜4の整数である。
  8. 前記一般式(2)において、R11〜R18は、それぞれ独立に、アルキル基であり、n1〜n4は、0である、請求項7に記載の組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物を用いてなる硬化膜。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物を用いてなる硬化膜を含む、近赤外線吸収フィルタ。
  11. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物を用いてなる硬化膜を含む、固体撮像素子。
  12. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物を用いてなる硬化膜を含む、赤外線センサ。
  13. 色素構造を有するカチオンとテトラシアノボレートとの塩である色素。
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