JP2016045102A - 高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材 - Google Patents

高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材 Download PDF

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Abstract

【課題】試料を傷つけることなく、且つ、汚染することなくサンプリングできる、高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材を提供する。
【解決手段】基材100と繊維状柱状構造体10とを含み、該繊維状柱状構造体が、繊維状柱状物2を複数備える繊維状柱状構造体であり、該繊維状柱状物は、該基材に対して略垂直方向に配向しているサンプリング材1000。
【選択図】図1

Description

本発明は、高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材に関する。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)は、液体の移動層をポンプなどによって加圧してカラムを通過させ、分析種を固定相および移動相との相互作用(吸着、分配、イオン交換、サイズ排除など)の差を利用して高性能に分離して検出する分析方法である。
高速液体クロマトグラフィーによって分析する試料としては、様々なものを採用し得る。例えば、化粧品開発の過程などにおいて、人体の皮膚などの薄膜状試料に含まれる成分を分離分析するために、高速液体クロマトグラフィーは非常に有用である(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、薄膜状試料を、高速液体クロマトグラフィーによる分析を行うためにサンプリングする際にはいくつかの問題がある。例えば、スパチュラなどの硬いサンプリング材を用いてサンプリングすると、薄膜状試料を傷つけてしまうという問題がある。また、例えば、粘着テープをサンプリング材として用いてサンプリングすると、薄膜状試料は傷つきにくいものの、薄膜状試料が粘着テープに含まれる有機成分等によって汚染されてしまうという問題がある。
国際公開第2007/136067号
本発明の課題は、試料を傷つけることなく、且つ、汚染することなくサンプリングできる、高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材を提供することにある。
本発明の高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、
高速液体クロマトグラフィーの試料をサンプリングするためのサンプリング材であって、
基材と繊維状柱状構造体とを含み、
該繊維状柱状構造体が、繊維状柱状物を複数備える繊維状柱状構造体であり、
該繊維状柱状物は、該基材に対して略垂直方向に配向している。
好ましい実施形態においては、上記繊維状柱状構造体が、複数のカーボンナノチューブを備えるカーボンナノチューブ集合体である。
好ましい実施形態においては、上記カーボンナノチューブが複数層を有し、該カーボンナノチューブの層数分布の分布幅が10層以上であり、該層数分布の最頻値の相対頻度が25%以下である。
好ましい実施形態においては、上記カーボンナノチューブの長さが300μm以上である。
好ましい実施形態においては、上記カーボンナノチューブが複数層を有し、該カーボンナノチューブの層数分布の最頻値が層数10層以下に存在し、該最頻値の相対頻度が30%以上である。
好ましい実施形態においては、上記カーボンナノチューブの長さが300μm以上である。
好ましい実施形態においては、上記基材の材料が、非極性樹脂または金属である。
好ましい実施形態においては、上記試料が薄膜状試料である。
本発明によれば、試料を傷つけることなく、且つ、汚染することなくサンプリングできる、高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材を提供することができる。
本発明の好ましい実施形態における高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材の一例の概略断面図である。 本発明の好ましい実施形態におけるカーボンナノチューブ集合体の製造装置の概略断面図である。
本発明の高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、高速液体クロマトグラフィーの試料をサンプリングするためのサンプリング材である。具体的には、本発明の高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、試料に接触させることによって高速液体クロマトグラフィーを測定するために必要なサンプルを採取するサンプリング材である。
本発明の高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材でサンプリングできる試料としては、高速液体クロマトグラフィーで分析を行う必要のある任意の適切な試料を採用し得る。本発明の効果が十分に発現し得る点で、本発明の高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材でサンプリングできる試料としては、好ましくは、薄膜状試料である。このような薄膜状試料とは、例えば、人体の皮膚、製造工程中のロール状の異物や樹脂上のブリード物等の種々の油膜、粉体、液体などが挙げられる。このような薄膜状試料の厚みとしては、好ましくは0.1μm〜100μmであり、より好ましくは0.3μm〜50μmであり、さらに好ましくは0.5μm〜30μmであり、特に好ましくは0.7μm〜20μmであり、最も好ましくは1μm〜10μmである。
本発明の高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、基材と繊維状柱状構造体とを含む。本発明の高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材が、基材と後述するような特定の繊維状柱状構造体とを含むことにより、試料を傷つけることなく、且つ、汚染することなくサンプリングできる、高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材を提供することができる。
本発明の高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、基材と繊維状柱状構造体とを含んでいれば、本発明の効果を損なわない範囲で任意の適切な他の部材を有していても良い。
基材は、本発明の効果を損なわない範囲で任意の適切な基材を採用し得る。このような基材としては、好ましくは、その材料が、非極性樹脂または金属である基材である。
非極性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、あるいはこれらのフッ化物、あるいはそれらのブレンドが挙げられる。非極性樹脂としては、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは、プロピレン系樹脂であり、より好ましくは、ポリプロピレンである。
金属としては、例えば、アルミ、銅、金、ニッケルが挙げられる。金属としては、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは、アルミである。
基材の厚みは、目的に応じて、任意の適切な値に設定され得る。このような基材の厚みとしては、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくは1μm〜1000μmであり、より好ましくは5μm〜700μmであり、さらに好ましくは10μm〜500μmであり、特に好ましくは20μm〜300μmであり、最も好ましくは10μm〜100μmである。
基材の表面は、密着性,保持性などを高めるために、慣用の表面処理、例えば、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理などの化学的または物理的処理、下塗剤(例えば、上記粘着性物質)によるコーティング処理が施されていてもよい。
上記基材は単層であっても良いし、多層体であっても良い。
繊維状柱状構造体は、繊維状柱状物を複数備える繊維状柱状構造体である。
繊維状柱状構造体の大きさは、試料に接触させることによって高速液体クロマトグラフィーを測定するために必要なサンプルを採取でき、高速液体クロマトグラフィーを測定することができる大きさであれば、任意の適切な大きさを採用し得る。このような大きさとしては、上面(繊維状柱状構造体の基材と反対の側の表面側)から見たときのサイズが、好ましくは1mm〜1000mmであり、より好ましくは10mm〜700mmであり、さらに好ましくは20mm〜500mmであり、特に好ましくは30mm〜300mmであり、最も好ましくは50mm〜100mmである。上記サイズが上記範囲内に収まることによって、本発明の高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、試料に接触させることによって高速液体クロマトグラフィーを測定するために必要なサンプルを効果的に採取でき、高速液体クロマトグラフィーを容易に測定することができる。
繊維状柱状物の長さは、好ましくは50μm〜3000μmであり、より好ましくは200μm〜2000μmであり、さらに好ましくは300μm〜1500μmであり、特に好ましくは400μm〜1000μmであり、最も好ましくは500μm〜1000μmである。繊維状柱状物の長さが上記範囲内に収まることにより、試料を傷つけることなく、且つ、汚染することなくサンプリングできる、高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材をより効果的に提供することができる。
図1に、本発明の好ましい実施形態における高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材の一例の概略断面図を示す。
図1において、高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材1000は、基材100と繊維状柱状構造体10を有する。
図1において、繊維状柱状構造体10は、複数の繊維状柱状物2を備える。繊維状柱状物2の片端は、基材100に固定されている。繊維状柱状物2は、長さLの方向に配向している。繊維状柱状物2は、基材100に対して略垂直方向に配向している。ここで、「略垂直方向」とは、基材100の面に対する角度が、好ましくは90°±20°であり、より好ましくは90°±15°であり、さらに好ましくは90°±10°であり、特に好ましくは90°±5°である。
繊維状柱状物の材料としては、任意の適切な材料を採用し得る。例えば、アルミ、鉄などの金属;シリコンなどの無機材料;カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ(CNT)などのカーボン材料;エンジニアリングプラスチック、スーパーエンジニアリングプラスチックなどの高モジュラスの樹脂;などが挙げられる。樹脂の具体例としては、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、アセチルセルロース、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドなどが挙げられる。樹脂の分子量などの諸物性は、本発明の目的を達成しうる範囲において、任意の適切な物性を採用し得る。
繊維状柱状物の直径は、好ましくは0.3nm〜2000nmであり、より好ましくは1nm〜1000nmであり、さらに好ましくは2nm〜500nmであり、特に好ましくは2nm〜200nmであり、最も好ましくは2nm〜100nmである。繊維状柱状物の直径が上記範囲内に収まることにより、試料を傷つけることなく、且つ、汚染することなくサンプリングできる、高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材をより効果的に提供することができる。
繊維状柱状構造体は、好ましくは、複数のカーボンナノチューブを備えるカーボンナノチューブ集合体である。この場合、繊維状柱状物は、好ましくは、カーボンナノチューブである。
繊維状柱状構造体が、複数のカーボンナノチューブを備えるカーボンナノチューブ集合体であることにより、試料を傷つけることなく、且つ、汚染することなくサンプリングできる、高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材をより効果的に提供することができる。
カーボンナノチューブ集合体としては、本発明の効果がより効果的に発現する点で、好ましくは、2つの好ましい実施形態を採り得る。
カーボンナノチューブ集合体の好ましい実施形態の1つ(以下、第1の好ましい実施形態と称することがある)は、複数のカーボンナノチューブを備え、該カーボンナノチューブが複数層を有し、該カーボンナノチューブの層数分布の分布幅が10層以上であり、該層数分布の最頻値の相対頻度が25%以下である。カーボンナノチューブ集合体がこのような構成を採ることにより、試料を傷つけることなく、且つ、汚染することなくサンプリングできる、高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材をより効果的に提供することができる。
第1の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの層数分布の分布幅は、好ましくは10層以上であり、より好ましくは10層〜30層であり、さらに好ましくは10層〜25層であり、特に好ましくは10層〜20層である。カーボンナノチューブの層数分布の分布幅をこのような範囲内に調整することにより、試料を傷つけることなく、且つ、汚染することなくサンプリングできる、高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材をより効果的に提供することができる。
第1の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの層数分布の「分布幅」とは、カーボンナノチューブの層数の最大層数と最小層数との差をいう。カーボンナノチューブの層数分布の分布幅を上記範囲内に調整することにより、該カーボンナノチューブは優れた機械的特性および高い比表面積を兼ね備えることができ、さらには、該カーボンナノチューブは優れた粘着特性を示すカーボンナノチューブ集合体となり得る。したがって、このようなカーボンナノチューブ集合体を有する高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、十分に試料を傷つけることなく、且つ、十分に汚染することなくサンプリングできる。
第1の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの層数、層数分布は、任意の適切な装置によって測定すれば良い。好ましくは、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過電子顕微鏡(TEM)によって測定される。例えば、カーボンナノチューブ集合体から少なくとも10本、好ましくは20本以上のカーボンナノチューブを取り出してSEMあるいはTEMによって測定し、層数および層数分布を評価すれば良い。
第1の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの層数の最大層数は、好ましくは5層〜30層であり、より好ましくは10層〜30層であり、さらに好ましくは15層〜30層であり、特に好ましくは15層〜25層である。カーボンナノチューブの層数の最大層数をこのような範囲内に調整することにより、試料を傷つけることなく、且つ、汚染することなくサンプリングできる、高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材をより効果的に提供することができる。
第1の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの層数の最小層数は、好ましくは1層〜10層であり、より好ましくは1層〜5層である。カーボンナノチューブの層数の最小層数をこのような範囲内に調整することにより、試料を傷つけることなく、且つ、汚染することなくサンプリングできる、高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材をより効果的に提供することができる。
第1の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの層数の最大層数と最小層数を上記範囲内に調整することにより、該カーボンナノチューブは優れた機械的特性および高い比表面積を兼ね備えることができ、さらには、該カーボンナノチューブは優れた粘着特性を示すカーボンナノチューブ集合体となり得る。したがって、このようなカーボンナノチューブ集合体を有する高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、十分に試料を傷つけることなく、且つ、十分に汚染することなくサンプリングできる。
第1の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの層数分布の最頻値の相対頻度は、好ましくは25%以下であり、より好ましくは1%〜25%であり、さらに好ましくは5%〜25%であり、特に好ましくは10%〜25%であり、最も好ましくは15%〜25%である。カーボンナノチューブの層数分布の最頻値の相対頻度を上記範囲内に調整することにより、該カーボンナノチューブは優れた機械的特性および高い比表面積を兼ね備えることができ、さらには、該カーボンナノチューブは優れた粘着特性を示すカーボンナノチューブ集合体となり得る。したがって、このようなカーボンナノチューブ集合体を有する高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、十分に試料を傷つけることなく、且つ、十分に汚染することなくサンプリングできる。
第1の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの層数分布の最頻値は、好ましくは層数2層から層数10層に存在し、さらに好ましくは層数3層から層数10層に存在する。カーボンナノチューブの層数分布の最頻値を上記範囲内に調整することにより、該カーボンナノチューブは優れた機械的特性および高い比表面積を兼ね備えることができ、さらには、該カーボンナノチューブは優れた粘着特性を示すカーボンナノチューブ集合体となり得る。したがって、このようなカーボンナノチューブ集合体を有する高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、十分に試料を傷つけることなく、且つ、十分に汚染することなくサンプリングできる。
第1の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの形状としては、その横断面が任意の適切な形状を有していれば良い。例えば、その横断面が、略円形、楕円形、n角形(nは3以上の整数)等が挙げられる。
第1の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの長さは、好ましくは50μm以上であり、より好ましくは100μm〜3000μmであり、さらに好ましくは300μm〜1500μmであり、さらに好ましくは400μm〜1000μmであり、特に好ましくは500μm〜1000μmである。カーボンナノチューブの長さを上記範囲内に調整することにより、該カーボンナノチューブは優れた機械的特性および高い比表面積を兼ね備えることができ、さらには、該カーボンナノチューブは優れた粘着特性を示すカーボンナノチューブ集合体となり得る。したがって、このようなカーボンナノチューブ集合体を有する高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、十分に試料を傷つけることなく、且つ、十分に汚染することなくサンプリングできる。
第1の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの直径は、好ましくは0.3nm〜2000nmであり、より好ましくは1nm〜1000nmであり、さらに好ましくは2nm〜500nmである。カーボンナノチューブの直径を上記範囲内に調整することにより、該カーボンナノチューブは優れた機械的特性および高い比表面積を兼ね備えることができ、さらには、該カーボンナノチューブは優れた粘着特性を示すカーボンナノチューブ集合体となり得る。したがって、このようなカーボンナノチューブ集合体を有する高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、十分に試料を傷つけることなく、且つ、十分に汚染することなくサンプリングできる。
第1の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの比表面積、密度は、任意の適切な値に設定され得る。
カーボンナノチューブ集合体の好ましい実施形態の別の1つ(以下、第2の好ましい実施形態と称することがある)は、複数のカーボンナノチューブを備え、該カーボンナノチューブが複数層を有し、該カーボンナノチューブの層数分布の最頻値が層数10層以下に存在し、該最頻値の相対頻度が30%以上である。カーボンナノチューブ集合体がこのような構成を採ることにより、試料を傷つけることなく、且つ、汚染することなくサンプリングできる、高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材をより効果的に提供することができる。
第2の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの層数分布の分布幅は、好ましくは9層以下であり、より好ましくは1層〜9層であり、さらに好ましくは2層〜8層であり、特に好ましくは3層〜8層である。カーボンナノチューブの層数分布の分布幅をこのような範囲内に調整することにより、試料を傷つけることなく、且つ、汚染することなくサンプリングできる、高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材をより効果的に提供することができる。
第2の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの層数分布の「分布幅」とは、カーボンナノチューブの層数の最大層数と最小層数との差をいう。カーボンナノチューブの層数分布の分布幅が上記範囲内に調整することにより、該カーボンナノチューブは優れた機械的特性および高い比表面積を兼ね備えることができ、さらには、該カーボンナノチューブは優れた粘着特性を示すカーボンナノチューブ集合体となり得る。したがって、このようなカーボンナノチューブ集合体を有する高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、十分に試料を傷つけることなく、且つ、十分に汚染することなくサンプリングできる。
第2の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの層数、層数分布は、任意の適切な装置によって測定すれば良い。好ましくは、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過電子顕微鏡(TEM)によって測定される。例えば、カーボンナノチューブ集合体から少なくとも10本、好ましくは20本以上のカーボンナノチューブを取り出してSEMあるいはTEMによって測定し、層数および層数分布を評価すれば良い。
第2の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの層数の最大層数は、好ましくは1層〜20層であり、より好ましくは2層〜15層であり、さらに好ましくは3層〜10層である。カーボンナノチューブの層数の最大層数をこのような範囲内に調整することにより、試料を傷つけることなく、且つ、汚染することなくサンプリングできる、高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材をより効果的に提供することができる。
第2の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの層数の最小層数は、好ましくは1層〜10層であり、より好ましくは1層〜5層である。カーボンナノチューブの層数の最小層数をこのような範囲内に調整することにより、試料を傷つけることなく、且つ、汚染することなくサンプリングできる、高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材をより効果的に提供することができる。
第2の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの層数の最大層数と最小層数を上記範囲内に調整することにより、該カーボンナノチューブは優れた機械的特性および高い比表面積を兼ね備えることができ、さらには、該カーボンナノチューブは優れた粘着特性を示すカーボンナノチューブ集合体となり得る。したがって、このようなカーボンナノチューブ集合体を有する高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、十分に試料を傷つけることなく、且つ、十分に汚染することなくサンプリングできる。
第2の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの層数分布の最頻値の相対頻度は、好ましくは30%以上であり、より好ましくは30%〜100%であり、さらに好ましくは30%〜90%であり、特に好ましくは30%〜80%であり、最も好ましくは30%〜70%である。カーボンナノチューブの層数分布の最頻値の相対頻度を上記範囲内に調整することにより、該カーボンナノチューブは優れた機械的特性および高い比表面積を兼ね備えることができ、さらには、該カーボンナノチューブは優れた粘着特性を示すカーボンナノチューブ集合体となり得る。したがって、このようなカーボンナノチューブ集合体を有する高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、十分に試料を傷つけることなく、且つ、十分に汚染することなくサンプリングできる。
第2の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの層数分布の最頻値は、好ましくは層数10層以下に存在し、より好ましくは層数1層から層数10層に存在し、さらに好ましくは層数2層から層数8層に存在し、特に好ましくは層数2層から層数6層に存在する。カーボンナノチューブの層数分布の最頻値を上記範囲内に調整することにより、該カーボンナノチューブは優れた機械的特性および高い比表面積を兼ね備えることができ、さらには、該カーボンナノチューブは優れた粘着特性を示すカーボンナノチューブ集合体となり得る。したがって、このようなカーボンナノチューブ集合体を有する高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、十分に試料を傷つけることなく、且つ、十分に汚染することなくサンプリングできる。
第2の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの形状としては、その横断面が任意の適切な形状を有していれば良い。例えば、その横断面が、略円形、楕円形、n角形(nは3以上の整数)等が挙げられる。
第2の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの長さは、好ましくは50μm以上であり、より好ましくは100μm〜3000μmであり、さらに好ましくは300μm〜1500μmであり、さらに好ましくは400μm〜1000μmであり、特に好ましくは500μm〜1000μmである。カーボンナノチューブの長さを上記範囲内に調整することにより、該カーボンナノチューブは優れた機械的特性および高い比表面積を兼ね備えることができ、さらには、該カーボンナノチューブは優れた粘着特性を示すカーボンナノチューブ集合体となり得る。したがって、このようなカーボンナノチューブ集合体を有する高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、十分に試料を傷つけることなく、且つ、十分に汚染することなくサンプリングできる。
第2の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの直径は、好ましくは0.3nm〜2000nmであり、より好ましくは1nm〜1000nmであり、さらに好ましくは2nm〜500nmである。カーボンナノチューブの直径を上記範囲内に調整することにより、該カーボンナノチューブは優れた機械的特性および高い比表面積を兼ね備えることができ、さらには、該カーボンナノチューブは優れた粘着特性を示すカーボンナノチューブ集合体となり得る。したがって、このようなカーボンナノチューブ集合体を有する高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、十分に試料を傷つけることなく、且つ、十分に汚染することなくサンプリングできる。
第2の好ましい実施形態において、カーボンナノチューブの比表面積、密度は、任意の適切な値に設定され得る。
カーボンナノチューブ集合体の製造方法としては、任意の適切な方法を採用し得る。
カーボンナノチューブ集合体の製造方法としては、例えば、平滑な基板の上に触媒層を構成し、熱、プラズマなどにより触媒を活性化させた状態で炭素源を充填し、カーボンナノチューブを成長させる、化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition:CVD法)によって、基板からほぼ垂直に配向したカーボンナノチューブ集合体を製造する方法が挙げられる。この場合、例えば、基板を取り除けば、長さ方向に配向しているカーボンナノチューブ集合体が得られる。
カーボンナノチューブ集合体の製造方法で用い得る基板としては、任意の適切な基板を採用し得る。例えば、平滑性を有し、カーボンナノチューブの製造に耐え得る高温耐熱性を有する材料が挙げられる。このような材料としては、例えば、石英ガラス、シリコン(シリコンウェハなど)、アルミニウムなどの金属板などが挙げられる。
カーボンナノチューブ集合体を製造するための装置としては、任意の適切な装置を採用し得る。例えば、熱CVD装置としては、図2に示すような、筒型の反応容器を抵抗加熱式の電気管状炉で囲んで構成されたホットウォール型などが挙げられる。その場合、反応容器としては、例えば、耐熱性の石英管などが好ましく用いられる。
カーボンナノチューブ集合体の製造に用い得る触媒(触媒層の材料)としては、任意の適切な触媒を用い得る。例えば、鉄、コバルト、ニッケル、金、白金、銀、銅などの金属触媒が挙げられる。
カーボンナノチューブ集合体を製造する際、必要に応じて、基板と触媒層の中間にアルミナ/親水性膜を設けても良い。
アルミナ/親水性膜の作製方法としては、任意の適切な方法を採用し得る。例えば、基板の上にSiO膜を作製し、Alを蒸着後、450℃まで昇温して酸化させることにより得られる。このような作製方法によれば、Alが親水性のSiO膜と相互作用し、Alを直接蒸着したものよりも粒子径の異なるAl面が形成される。基板の上に、親水性膜を作製することを行わずに、Alを蒸着後に450℃まで昇温して酸化させても、粒子径の異なるAl面が形成され難いおそれがある。また、基板の上に、親水性膜を作製し、Alを直接蒸着しても、粒子径の異なるAl面が形成され難いおそれがある。
カーボンナノチューブ集合体の製造に用い得る触媒層の厚みは、微粒子を形成させるため、好ましくは0.01nm〜20nmであり、より好ましくは0.1nm〜10nmである。カーボンナノチューブ集合体の製造に用い得る触媒層の厚みを上記範囲内に調整することにより、形成するカーボンナノチューブは優れた機械的特性および高い比表面積を兼ね備えることができ、さらには、該カーボンナノチューブは優れた粘着特性を示すカーボンナノチューブ集合体となり得る。したがって、このようなカーボンナノチューブ集合体を有する高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、十分に試料を傷つけることなく、且つ、十分に汚染することなくサンプリングできる。
触媒層の形成方法は、任意の適切な方法を採用し得る。例えば、金属触媒をEB(電子ビーム)、スパッタなどにより蒸着する方法、金属触媒微粒子の懸濁液を基板上に塗布する方法などが挙げられる。
カーボンナノチューブ集合体の製造に用い得る炭素源としては、任意の適切な炭素源を用い得る。例えば、メタン、エチレン、アセチレン、ベンゼンなどの炭化水素;メタノール、エタノールなどのアルコール;などが挙げられる。
カーボンナノチューブ集合体の製造における製造温度としては、任意の適切な温度を採用し得る。たとえば、本発明の効果を十分に発現し得る触媒粒子を形成させるため、好ましくは400℃〜1000℃であり、より好ましくは500℃〜900℃であり、さらに好ましくは600℃〜800℃である。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、各種評価や測定は、以下の方法により行った。
<繊維状柱状物の長さLの測定>
繊維状柱状物の長さLは、走査型電子顕微鏡(SEM)によって測定した。
<カーボンナノチューブ集合体におけるカーボンナノチューブの層数・層数分布の評価>
カーボンナノチューブ集合体におけるカーボンナノチューブの層数および層数分布は、走査型電子顕微鏡(SEM)および/または透過電子顕微鏡(TEM)によって測定した。得られたカーボンナノチューブ集合体の中から少なくとも10本以上、好ましくは20本以上のカーボンナノチューブをSEMおよび/またはTEMにより観察し、各カーボンナノチューブの層数を調べ、層数分布を作成した。
<高速液体クロマトグラフィーの試料のサンプリング方法>
目的とする皮膚表面にカーボンナノチューブ柱状構造体を圧着したのち、180°ピールにて剥離することで、カーボンナノチューブ柱状構造体上に角質細胞を剥離採取した。
<高速液体クロマトグラフィーの測定方法>
カーボンナノチューブ柱状構造体上に剥離採取した角質細胞を、塩化メチレンを移動層として使い、HPLC(LC−2000Plus、日本分光製)を用いて、角質細胞の成分を分離して検出した。
<高速液体クロマトグラフィーの測定結果に基づく評価>
スパチュラ、トリミングナイフで皮膚表面を剥ぎ取り、塩化メチレンを移動層として使い、HPLC(LC−2000Plus、日本分光製)を用いて、角質細胞の成分を分離して検出した。本結果を、実施例・比較例で得られた分離・検出結果と比べ、汚染の少なさ、分離の程度の違いを評価した。
<試料の傷付きの評価>
皮膚表面の角質細胞の剥離に際し、剥離採取した後に皮膚の傷、出血の有無により傷付きを評価した。
〔実施例1〕
基板としてのシリコンウェハ(シリコンテクノロジー製)上に、スパッタ装置(ULVAC製、RFS−200)により、Al薄膜(厚み10nm)を形成した。このAl薄膜上に、さらにスパッタ装置(ULVAC製、RFS−200)にてFe薄膜(厚み1nm)を蒸着した。
その後、この基板を30mmφの石英管内に載置し、水分600ppmに保ったヘリウム/水素(90/50sccm)混合ガスを石英管内に30分間流して、管内を置換した。その後、電気管状炉を用いて管内を765℃まで昇温させ、765℃にて安定させた。765℃にて温度を保持したまま、ヘリウム/水素/エチレン(85/50/5sccm、水分率600ppm)混合ガスを管内に充填させ、5分間放置してカーボンナノチューブを基板上に成長させ、カーボンナノチューブが長さ方向に配向しているカーボンナノチューブ集合体(1)を得た。
カーボンナノチューブ集合体(1)が備えるカーボンナノチューブの長さは100μmであった。
カーボンナノチューブ集合体(1)が備えるカーボンナノチューブの層数分布において、最頻値は2層に存在し、相対頻度は75%であった。
基板上に形成されたカーボンナノチューブ集合体(1)を、ポリプロピレン基材(30μm厚)を200℃に熱した後、カーボンナノチューブの基板側の端面を圧着、放冷することにより、ポリプロピレンを材料とする厚み30μmの基材上に縦10mm×横10mm×長さ100μmのカーボンナノチューブ集合体が載置された高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材(1)を得た。
評価結果を表1に示した。
〔実施例2〕
実施例1において、Fe薄膜の厚みを2nmに、放置時間を15分に変えた以外は、実施例1と同様に行い、カーボンナノチューブが長さ方向に配向しているカーボンナノチューブ集合体(2)を得た。
カーボンナノチューブ集合体(2)が備えるカーボンナノチューブの長さは300μmであった。
カーボンナノチューブ集合体(2)が備えるカーボンナノチューブの層数分布において、最頻値は3層に存在し、相対頻度は72%であった。
基板上に形成されたカーボンナノチューブ集合体(2)を、ポリプロピレン基材(30μm厚)を200℃に熱した後、カーボンナノチューブの基板側の端面を圧着、放冷することにより、ポリプロピレンを材料とする厚み30μmの基材上に縦10mm×横10mm、長さ300μmのカーボンナノチューブ集合体が載置された高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材(2)を得た。
評価結果を表1に示した。
〔実施例3〕
実施例1において、放置時間を25分に変えた以外は、実施例1と同様に行い、カーボンナノチューブが長さ方向に配向しているカーボンナノチューブ集合体(3)を得た。
カーボンナノチューブ集合体(3)が備えるカーボンナノチューブの長さは500μmであった。
カーボンナノチューブ集合体(3)が備えるカーボンナノチューブの層数分布において、最頻値は2層に存在し、相対頻度は75%であった。
基板上に形成されたカーボンナノチューブ集合体(3)を、ポリプロピレン基材(30μm厚)を200℃に熱した後、カーボンナノチューブの基板側の端面を圧着、放冷することにより、ポリプロピレンを材料とする厚み30μmの基材上に縦10mm×横10mm×長さ500μmのカーボンナノチューブ集合体が載置された高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材(3)を得た。
評価結果を表1に示した。
〔実施例4〕
シリコン基板(KST製、熱酸化膜付ウェハ、厚み1000μm)上に、真空蒸着装置(JEOL製、JEE−4X Vacuum Evaporator)により、Al薄膜(厚み10nm)を形成した後、450℃で1時間酸化処理を施した。このようにして、シリコン基板上にAl膜を形成した。このAl膜上に、さらにスパッタ装置(ULVAC製、RFS−200)にてFe薄膜(厚み2nm)を蒸着させて触媒層を形成した。
次に、得られた触媒層付シリコン基板をカットして、30mmφの石英管内に載置し、水分350ppmに保ったヘリウム/水素(120/80sccm)混合ガスを石英管内に30分間流して、管内を置換した。その後、電気管状炉を用いて管内を765℃まで35分間で段階的に昇温させ、765℃にて安定させた。765℃にて温度を保持したまま、ヘリウム/水素/エチレン(105/80/15sccm、水分率350ppm)混合ガスを管内に充填させ、5分間放置してカーボンナノチューブを基板上に成長させ、カーボンナノチューブが長さ方向に配向しているカーボンナノチューブ集合体(4)を得た。
カーボンナノチューブ集合体(4)が備えるカーボンナノチューブの長さは100μmであった。
カーボンナノチューブ集合体(4)が備えるカーボンナノチューブの層数分布において、層数分布の分布幅は17層(4層〜20層)であり、最頻値は4層と8層に存在し、相対頻度はそれぞれ20%と20%であった。
基板上に形成されたカーボンナノチューブ集合体(4)を、ポリプロピレン基材(30μm厚)を200℃に熱した後、カーボンナノチューブの基板側の端面を圧着、放冷することにより、ポリプロピレンを材料とする厚み30μmの基材上に縦10mm×横10mm×長さ100μmのカーボンナノチューブ集合体が載置された高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材(4)を得た。
評価結果を表1に示した。
〔実施例5〕
実施例4において、放置時間を15分に変えた以外は、実施例4と同様に行い、カーボンナノチューブが長さ方向に配向しているカーボンナノチューブ集合体(5)を得た。
カーボンナノチューブ集合体(5)が備えるカーボンナノチューブの長さは300μmであった。
カーボンナノチューブ集合体(5)が備えるカーボンナノチューブの層数分布において、層数分布の分布幅は17層(4層〜20層)であり、最頻値は4層と8層に存在し、相対頻度はそれぞれ20%と20%であった。
基板上に形成されたカーボンナノチューブ集合体(5)を、ポリプロピレン基材(30μm厚)を200℃に熱した後、カーボンナノチューブの基板側の端面を圧着、放冷することにより、ポリプロピレンを材料とする厚み30μmの基材上に縦10mm×横10mm×長さ300μmのカーボンナノチューブ集合体が載置された高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材(5)を得た。
評価結果を表1に示した。
〔実施例6〕
実施例4において、放置時間を25分に変えた以外は、実施例4と同様に行い、カーボンナノチューブが長さ方向に配向しているカーボンナノチューブ集合体(6)を得た。
カーボンナノチューブ集合体(6)が備えるカーボンナノチューブの長さは500μmであった。
カーボンナノチューブ集合体(6)が備えるカーボンナノチューブの層数分布において、層数分布の分布幅は17層(4層〜20層)であり、最頻値は4層と8層に存在し、相対頻度はそれぞれ20%と20%であった。
基板上に形成されたカーボンナノチューブ集合体(6)を、ポリプロピレン基材(30μm厚)を200℃に熱した後、カーボンナノチューブの基板側の端面を圧着、放冷することにより、ポリプロピレンを材料とする厚み30μmの基材上に縦10mm×横10mm×長さ500μmのカーボンナノチューブ集合体が載置された高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材(6)を得た。
評価結果を表1に示した。
〔比較例1〕
セロハンテープ(型番:500−3−18−10P、住友スリーエム製)を、高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材(C1)とした。
評価結果を表1に示した。
Figure 2016045102
本発明の高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材は、高速液体クロマトグラフィーによる分析に利用可能である。
1000 高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材
100 基材
10 繊維状柱状構造体
2 繊維状柱状物

Claims (8)

  1. 高速液体クロマトグラフィーの試料をサンプリングするためのサンプリング材であって、
    基材と繊維状柱状構造体とを含み、
    該繊維状柱状構造体が、繊維状柱状物を複数備える繊維状柱状構造体であり、
    該繊維状柱状物は、該基材に対して略垂直方向に配向している、
    高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材。
  2. 前記繊維状柱状構造体が、複数のカーボンナノチューブを備えるカーボンナノチューブ集合体である、請求項1に記載の高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材。
  3. 前記カーボンナノチューブが複数層を有し、該カーボンナノチューブの層数分布の分布幅が10層以上であり、該層数分布の最頻値の相対頻度が25%以下である、請求項2に記載の高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材。
  4. 前記カーボンナノチューブの長さが300μm以上である、請求項3に記載の高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材。
  5. 前記カーボンナノチューブが複数層を有し、該カーボンナノチューブの層数分布の最頻値が層数10層以下に存在し、該最頻値の相対頻度が30%以上である、請求項2に記載の高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材。
  6. 前記カーボンナノチューブの長さが300μm以上である、請求項5に記載の高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材。
  7. 前記基材の材料が、非極性樹脂または金属である、請求項1から6までのいずれかに記載の高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材。
  8. 前記試料が薄膜状試料である、請求項1から7までのいずれかに記載の高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材。
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