JP3083805U - 口内粘膜採取用具 - Google Patents

口内粘膜採取用具

Info

Publication number
JP3083805U
JP3083805U JP2001002945U JP2001002945U JP3083805U JP 3083805 U JP3083805 U JP 3083805U JP 2001002945 U JP2001002945 U JP 2001002945U JP 2001002945 U JP2001002945 U JP 2001002945U JP 3083805 U JP3083805 U JP 3083805U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
handle
brush
mucous membrane
tool
oral mucosa
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001002945U
Other languages
English (en)
Inventor
正次 石原
実 鈴村
美沙登 市岡
利昌 河合
Original Assignee
セキセー株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by セキセー株式会社 filed Critical セキセー株式会社
Priority to JP2001002945U priority Critical patent/JP3083805U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3083805U publication Critical patent/JP3083805U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来口内粘膜採取に際して操作容易な口内粘膜
採取用具がなく,採取を簡便化する手立てがなかった。 【解決法】口内粘膜を採取する用具として,柄付きブラ
シを用いて採取し,採取容器内の蒸留水などの溶液に洗
い落とすようにして粘膜を保管する。特に先端の植毛部
が頬内面にフィットする形状の略S字形もしくはクラン
ク形状の柄として採取操作をしやすくしたブラシで頬内
面をこすることによって口内粘膜採取を容易にする。ま
た密閉式の採取容器に予め粘膜を移して保管する溶液を
入れておき,ブラシと共にパックし配布すれば,場所を
選ばず採取できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【考案の属する分野】この考案は医療的検査やDNA抽出用などのために口内粘 膜を採取する用具に関する。
【従来の技術】
【0001】主として医療的検査やDNA抽出のために口内粘膜を採取するには ,生きている人の場合は手頃な大きさの匙(スプーン)もしくはへら状器具で口 内の頬内側を擦ると,唾液とともに白濁状の粘膜が匙等に付着してくるので,そ れを採取容器に滴下して採取格納している。
【0002】また遺体のDNA検出のために遺体から口内粘膜を採取する場合は ,実際上あまり実施されていないとみられるが,スポンジが先端に着いた棒を水 を含ませて遺体口腔内に差し込んで擦って取ることが行われている。
【0003】医療現場では,内臓粘膜を採取するために内視鏡に併設して内視鏡 先端部からブラシを出し入れさせて,内視鏡で確認しながら内臓等の目標部位の 粘膜(細胞)を擦り取ることが行われている。これはもっぱら医療検査行為とし ての採取である。
【考案が解決しようとする課題】
【0004】一般的に口内粘膜の検体サンプルを被験者自身もしくは現場で採取 者が採取するにあたって,生きている人の場合は,匙・へらによる採取方法が手 軽で何処でも誰でもできるが,この場合,もともと粘膜の粘性が高く, 匙・へらから容器に移す際には唾液が十分に混じった状態でようやく滴下させる ことができる。唾液成分が少ないと粘性のためなかなか滴下してくれず,また唾 液自体も粘りけがあるために納豆のように糸をひく感じで匙等との切れが悪く, 採取容器に格納する際の作業性がよくない。
【0005】粘膜に唾液が混じることは検査上問題とはならないため,生きてい る人の場合では努力して唾液を混ぜるようにすれば採取・格納は比較的容易とな るが,目的の粘膜採取量よりも唾液が多くなり,それだけの唾液を出すにも時間 がかかり,それでも容器に滴下する際の粘性は残されたままである。
【0006】さらに遺体の口内粘膜採取の場合は口腔内が乾燥状態にあり,唾液 はもはや得られない。なおかつもともと遺体は口を閉じた状態で安置されること から,死後硬直で簡単に開口することは困難であり,前述のスポンジ棒を用いる ケースでは口腔内に差し込むことが困難で,代わりに唇の裏側の部分の粘膜を採 取するなど容易には実施されにくい(なおこのスポンジ棒のケースでは,粘膜を わずかでも採取すればよいという目的で使用されている)。
【0007】また汎用的に採取しようとするには,内視鏡のような高価な本格的 医療器具を持ち出すことも適切ではない。
【0008】そのようなことから,遺体から口内粘膜を効率よく十分に採取する 汎用的手立てが従来では見あたらなかった。
【課題を解決するための手段】
【0009】以上の点に鑑み,本考案の口内粘膜採取用具は,柄付きブラシを用 いることでコンパクトで持ち運びに便利な採取キットとすることができ,採取場 所を問わず誰でも容易に口内粘膜採取を可能とし,またさらに採取された粘膜が ブラシに付着し,その付着した粘膜を専用の容器内で水などの溶液にて濯いで溶 液内で粘膜が保存できるので,格納容易な採取保存を可能とする。
【考案の実施の形態】
【0010】口内粘膜採取時は,柄付きブラシ1を口から頬内面部に差し込んで ,頬内面部にブラシの植毛部11を押し当てて擦り,頬内面表面の粘膜を植毛部 11に付着させる。
【0011】粘膜が付着した柄付きブラシ1を口から引き出して,密閉蓋付き容 器2内の溶液3にブラシの植毛部11を突っ込んで植毛部11を洗浄するように 撹拌する。
【0012】撹拌によりブラシに付着していた粘膜は溶液3内に浮遊する状態と なり,この操作を数回繰り返し,必要量の口内粘膜を採取できる。
【0013】遺体の口腔内の場合は乾燥しているので,予め溶液3を含ませた柄 付きブラシ1を口の隙間から頬内に向けて滑り込ませ,なるべく広範囲に擦って 粘膜がブラシ植毛部11に付着するように操作し,付着量が少ない場合は,何度 も溶液3を含ませて採取を繰り返す。
【0014】採取保管後は,しかるべき検査部門等に持ち運ばれ,検査・分析等 に使われる。
【実施例】
【0015】図1は本考案の口内粘膜採取用具の一例で,柄付きブラシ1と,採 取した粘膜を保管する溶液である蒸留水3の入った採取容器2,および採取者が 採取時に装着する採取用衛生用具である使い捨てポリエチレン手袋4,取扱説明 書5とが無菌状態でチャック付きビニル袋(パック)6にパックされたものであ る。
【0016】これはまた,単独またはまとめて配布用封筒等のパッケージ(図示 しない)に入れられて採取者の利用に供される。採取用具はパックされた単位で 扱えるので,取扱いにも利点を有する。
【0017】採取容器2内の蒸留水3は,口内粘膜を採取する際に,口腔内が乾 燥状態では粘膜が採取しにくいために柄付きブラシの植毛部11を湿潤させると 共に,植毛部11に付着した粘膜を採取容器3内ですすいで蒸留水3中に移して 保管するために用いる。
【0018】また蒸留水3は予め,柄付きブラシの植毛部11の全体が完全に浸 かる程度の量を入れて置く。従って採取容器2の大きさも,少なくとも,植毛部 11が容易に差し込める程度の管径を有し,植毛部11をすすぐ時でも中の蒸留 水3がこぼれない程度の深さを有するものが必要である。
【0019】採取容器の蓋22(図3)は密閉式としておくのでパック6で用具 を配布する際に中の蒸留水3がこぼれる心配はきわめて少ない。万一液漏れした としても無害な蒸留水3であり,一般的に薬局等で入手容易であるので容易に補 充できるので問題とならない。
【0020】ポリエチレン手袋は,採取者が不用意に自らの皮膚などのDNAが 混入するのを防ぐ効果もあり,装着して採取することが望ましく,またポリエチ レンは焼却処理でも有害物質を出しにくい材質であるため,市販されている使い 捨てタイプの物を添付してると便利である。
【0021】チャック付きビニル袋6による保管は,予め滅菌処理された柄付き ブラシ1及び採取容器2等を,無菌処理でビニル袋6に詰めてチャックされるの で,採取者が採取現場で開封するまで無菌状態が保たれ,採取に際して汚染の心 配がない。
【0022】図2は,遺体から口内粘膜を採取する場合を想定した模式図である 。採取者は柄付きブラシ1を口から差し込んで頬内の粘膜を擦り取る。柄の形状 が略S字形状(もしくはクランク形状)であるので採取者は取っ手部を掴みやす く,粘膜採取のためにブラシを動かす操作が行いやすい。
【0023】採取者はブラシの柄の取っ手部13をつまんで,まず植毛部11を 採取容器内の蒸留水3に浸して水を含ませてから,その先端を口の開口部から歯 茎と頬の間に滑り込ませるように差し込む。
【0024】なお遺体から採取する場合は,故人がどのような疾患で亡くなった にせよ,衛生上の観点から,粘膜採取者はポリエチレン手袋4をはめて作業する ことが望ましく(装着状態の図示はしていない),用具パックであるビニル袋6 内にポリエチレン手袋4が添付されていると採取者に有用である。
【0025】遺体の死後硬直により,口唇や歯茎と頬の間が狭くて広がらない場 合は,上下唇と歯茎との間に植毛部11を差し込む。植毛部11は細長く構成さ れており,ブラシの毛は弾力性があり,植毛部11の軸自体も弾力性があるので 僅かな隙間があれば差し込むことができる。
【0026】頬内面にブラシの先端部12が差し込まれた状態で,柄の取っ手部 13は採取者が掴みやすい配置状態になるので,採取者がブラシ1をこする操作 が容易である。
【0027】遺体の場合は苦痛を感じることがないため,採取者は多少の引っか かり等を気にせず採取実施できる。
【0028】また粘膜だけでなく皮膚細胞が付着したとしても検査目的に支障な ければ同時に含まれても構わない。ただし,あまり強くブラシを擦り過ぎると口 内皮膚を破き出血させる恐れがあるため,ブラシは丁寧にゆっくり動かす方が望 ましい。
【0029】なお,生きている人の場合は,自身の手で操作してもらえるので無 理なく採取が行える。
【0030】植毛部11に粘膜が付着したら,植毛部11を採取容器2内の蒸留 水3に浸してすすぎ,粘膜を蒸留水に移す(図3)。これは植毛部11を洗浄す る要領で実施する。
【0031】この際に柄付きブラシが非直線形状であるから,柄を回転させるな ど振動させることにより植毛部11が非直線的に動き,容易にすすぐことができ る。
【0032】図4は,柄付きブラシ1bがクランク形状である場合に,採取容器 2内で植毛部11bをすすいで粘膜を蒸留水3に移す様子の模式図である。 柄の取っ手部13b自体は直線形状であるが,柄先端部12bと段違いになって いるため,植毛部を蒸留水に浸けた後,取っ手部13bを手で回動させると,柄 先端部は回転中心軸をずれた位置で円周上を動き,結果として植毛部11bが蒸 留水3中をかき混ぜる動きをし,容易に粘膜を洗い落とすことになる。
【0033】なお,一つのパックに二つ以上の採取容器を入れて,サンプルを多 く採取してもらう用具としてもよい。これは容器内の蒸留水3の量が限られ,粘 膜のついた植毛部11をすすぐ回数が増えると,粘膜が蒸留水中に多く存在する ので植毛部11から離れにくく,つまり付着した粘膜が蒸留水3に移りにくくな るからである。
【0034】また,採取時に雑菌等が紛れ込むため,採取後は時間を置かずに検 査等の処置をした方が望ましいが,採取容器2は密閉式でコンパクトであるので 郵送等にも支障をきたさない利点がある。
【考案の効果】
【0035】口内粘膜採取がブラシによって容易に採取でき,ブラシを洗浄する 要領で粘膜を溶液中に移して保管するので容易に格納できる。このような用具を コンパクトに提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】口内粘膜採取用具の一例を示す模式図
【図2】採取状況を説明する模式図
【図3】採取した粘膜を容器に格納する際の模式図
【図4】クランク形状の柄の場合で粘膜を容器に格納す
る際の模式図
【符号の説明】
1,1b……柄付きブラシ 11,11b…植毛部 12,12b…柄の先端部 13,13b…柄の取っ手部 2……採取容器 21…採取容器本体 22…採取容器蓋 3……蒸留水(保存溶液) 4……ポリエチレン手袋 5……口内粘膜採取キット取扱説明書 6……チャック付きビニル袋(パック)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 河合 利昌 愛知県名古屋市千種区高見1−3−1 セ キセー株式会社内

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】口腔内粘膜を採取する用具であって,口か
    ら差し込んで粘膜を付着させる少なくとも一つ以上の柄
    付きブラシと,採取された粘膜を含めて保存する溶液が
    入った少なくとも一つ以上の密閉容器とからなる口内粘
    膜採取用具。
  2. 【請求項2】請求項1記載の柄付きブラシは,密に植毛
    された植毛部を有し,植毛部が柄先端部の延長線上に直
    線的に細長く装着され,柄先端部は口腔内にフィットす
    るよう湾曲され,かつ採取操作者が持つ柄の取っ手部は
    柄先端部と逆側に湾曲され,全体として略S字形状にな
    っていることを特徴とする口内粘膜採取用具。
  3. 【請求項3】請求項1記載の柄付きブラシは,密に植毛
    された植毛部を有し,植毛部が柄先端部の延長線上に直
    線的に細長く配置され,柄先端部は,採取操作者が持つ
    柄の取っ手部と段差を有し,全体として柄がクランク形
    状を有することを特徴とする口内粘膜採取用具。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載の用具
    は,採取用衛生用具と共に予め無菌化されて,まとめて
    無菌パックされていることを特徴とする口内粘膜採取用
    具。
JP2001002945U 2001-04-04 2001-04-04 口内粘膜採取用具 Expired - Fee Related JP3083805U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001002945U JP3083805U (ja) 2001-04-04 2001-04-04 口内粘膜採取用具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001002945U JP3083805U (ja) 2001-04-04 2001-04-04 口内粘膜採取用具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3083805U true JP3083805U (ja) 2002-02-15

Family

ID=43235305

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001002945U Expired - Fee Related JP3083805U (ja) 2001-04-04 2001-04-04 口内粘膜採取用具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3083805U (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004038382A1 (ja) * 2002-10-09 2004-05-06 Sunstar Inc. 唾液採取具
JP2013079859A (ja) * 2011-10-04 2013-05-02 Shiga Prefecture 生体試料採取キット
WO2016031616A1 (ja) * 2014-08-25 2016-03-03 日東電工株式会社 高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004038382A1 (ja) * 2002-10-09 2004-05-06 Sunstar Inc. 唾液採取具
JP2013079859A (ja) * 2011-10-04 2013-05-02 Shiga Prefecture 生体試料採取キット
WO2016031616A1 (ja) * 2014-08-25 2016-03-03 日東電工株式会社 高速液体クロマトグラフィー用試料サンプリング材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5312197A (en) Inter-digital surgical scrub brush for reducing skin trauma
US6257888B1 (en) Dental practitioner's accessory
US4114605A (en) Intraoral cup for collecting saliva and method of using the same
US20040238391A1 (en) Package construction for fluid applicator device
KR100892323B1 (ko) 골무형 핑거브러쉬를 내장한 립케이스
US5647371A (en) Skin testing device loading method
US6095988A (en) Autoloader and skin testing system
US5704088A (en) Apparatus for cleaning of sharp medical and dental instruments
JP7178460B2 (ja) ねじ付きコネクタポートのクリーニングシステム、方法、及び装置
US20060166170A1 (en) Method and apparatus for disinfecting dental tools during an examination procedure
JP3083805U (ja) 口内粘膜採取用具
US20160135934A1 (en) Mouth cleaner
Hope et al. In vitro assessment of the plaque‐removing ability of hydrodynamic shear forces produced beyond the bristles by 2 electric toothbrushes
US20200289098A1 (en) Dna collection device
RU180687U1 (ru) Инструмент для забора содержимого из пародонтального кармана
JP6382855B2 (ja) 医療機器の清浄度試験装置と方法
US20230413976A1 (en) Sanitizing And Cleaning System For Fingers
JPH0535316Y2 (ja)
US3643650A (en) Method and apparatus for obtaining bacteriological information
Livo Methods for obtaining Batrachochytrium dendrobatidis (Bd) samples for PCR testing
JP2001519693A (ja) 歯科治療材料用ホルダー及び方法
US3066346A (en) Surgical scrub brush
CN210185705U (zh) 一种检验科采血用便携箱
NL2012699B1 (nl) Een indicatorvloeistofhouder voor de tandheelkundige praktijk.
RU2694374C1 (ru) Способ взятия смыва с головки зубной щетки и оценки ее микробной обсемененности

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees