JP2016045065A - トランジスタ型重金属イオンセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】カドミウム等の重金属イオン類を簡便に検出することができ、かつ、装置を容易に作製することができるトランジスタ型重金属イオンセンサを提供する。【解決手段】検出部位に配位結合が用いられ、前記検出部位は、ピリジン誘導体がスルフィド基で延長ゲート金属表面に固定された構成を有し、該ピリジン誘導体に、重金属イオン類が結合して生じるしきい値電圧又はドレイン電流値の変化を計測することにより、前記重金属イオンを検出するトランジスタ型重金属イオンセンサを構成する。【選択図】なし

Description

本発明は、配位結合を利用して重金属イオンを検出するセンサであり、特に、環境保全・環境計測分野に好適に適用することができるトランジスタ型重金属イオンセンサに関する。
重金属イオンがもたらす健康被害については、我が国の高度成長期において生じた公害問題もあったため、一般にも周知されており、そのモニタリング法の開発の重要性は明白である。現在においても、海外で生産された食糧の中にカドミウムが含まれているものがある。カドミウムは、イタイイタイ病を引き起こしたことでも知られている。
重金属イオンを検出する手法として、従来、原子吸光光度計あるいは誘導結合プラズマ発光分光分析が用いられている(非特許文献1)。また、トランジスタを用いた重金属イオンセンサも報告されている(特許文献1)。
特開2008−122136号公報
Lars-Goran Danielsson et al., Anal. Chim. Acta 1978, 98, pp.47-57.
しかしながら、上記のような原子吸光光度計あるいは誘導結合プラズマ発光分光分析の従来の重金属イオンの検出方法は、高価な測定機器が必要であり、また、サンプルについて複雑な前処理を必要とするため、簡便に定量することができる方法であるとは言い難い。例えば、原子吸光光度計を用いた場合、ナトリウムイオンが多量に含まれている海水等では、ナトリウムイオンと他の金属イオン吸収が重なってしまうため、補正が必要である。
また、前記トランジスタを用いた重金属イオンセンサは、検出感度が著しく低い(約1mM)。
したがって、重金属イオンのモニタリング等を簡便に行うために、大型の分析装置によらずに、また、前処理も要することなく、容易かつ高感度に検出することができる手段が求められている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、カドミウム等の重金属イオンを簡便に電気的に検出することができ、かつ、装置を容易に作製することができるトランジスタ型センサを提供することを目的とするものである。
本発明に係るトランジスタ型センサは、ピリジン誘導体を電極上に修飾していることを特徴とする。ピリジン誘導体とカドミウムイオン等の重金属イオンとの間で生じる配位結合により重金属イオン類を捕捉し、それに伴うトランジスタ特性の変化から、カドミウムイオン等の様々な重金属イオンを検出することができる。
前記トランジスタ型センサの検出部位は、下記(化1)で表されるジピコリルアミン誘導体がスルフィド基で延長ゲート金属表面に固定された構成を有していることが好ましい。
Figure 2016045065
(化1)において、mは1以上の整数、nは0又は1以上の整数である。
あるいはまた、前記検出部位は、下記(化2)で表されるジピコリルアミン誘導体がスルフィド基で延長ゲート金属表面に固定された構成を有していることが好ましい。
Figure 2016045065
(化2)において、m、nは1以上の整数である。
あるいはまた、前記検出部位は、下記(化3)で表されるターピリジン誘導体がスルフィド基で延長ゲート金属表面に固定された構成を有していることが好ましい。
Figure 2016045065
(化3)において、mは1以上の整数、nは0又は1以上の整数である。
あるいはまた、前記検出部位は、下記(化4)で表されるターピリジン誘導体がスルフィド基で延長ゲート金属表面に固定された構成を有していることが好ましい。
Figure 2016045065
(化4)において、m、nは1以上の整数である。
上記のようなジピコリルアミン誘導体又はターピリジン誘導体は、カドミウムイオン等の重金属イオン類と配位結合を構成する上で好適な化合物である。
また、前記トランジスタ型センサは、前記ジピコリルアミン誘導体又はターピリジン誘導体に、重金属イオン類が結合して生じるしきい値電圧又はドレイン電流値の変化を計測することにより、前記重金属イオンを検出するものであることが好ましい。
このようなセンサによれば、安定的かつ簡便に検出対象物質のモニタリングを行うことができる。
前記トランジスタ型センサにおいては、銀/塩化銀電極、自己組織化単分子膜処理(SAM処理)した金電極、又は、高分子で被覆された金属を参照電極とすることが好ましい。ここで、自己組織化単分子膜とは、分子間力に基づいて自律的に秩序を持って均一に形成された薄膜のことを示す。
このような参照電極を設定することにより、検出対象物質の絶対評価が可能となる。
本発明によれば、標的物質である重金属イオンを簡便に検出することができるトランジスタ型センサが提供される。
したがって、本発明に係るトランジスタ型重金属イオンセンサは、環境中の有害成分のモニタリングにも好適に適用することができ、特に、環境保全・環境計測分野等において有用である。
本発明に係るトランジスタ型センサの一例の概略断面図である。 図1のトランジスタ型センサの検出部位(延長ゲート)の概略を示した模式図である。 実施例1のカドミウムイオン添加におけるゲート電圧とドレイン電流の絶対値との関係、及び、ゲート電圧とドレイン電流の絶対値の平方根との関係を示したグラフである。縦軸左は実線のグラフ、縦軸右は破線のグラフに対応する。 実施例1におけるしきい値電圧の変化量とカドミウムイオン又はマグネシウムイオンモル濃度の関係を示したグラフである。 実施例2のニッケルイオン添加におけるゲート電圧とドレイン電流の絶対値との関係、及び、ゲート電圧とドレイン電流の絶対値の平方根との関係を示したグラフである。縦軸左は実線のグラフ、縦軸右は破線のグラフに対応する。 実施例2におけるしきい値電圧の変化量とニッケルイオンモル濃度の関係を示したグラフである。 実施例3の亜鉛イオン添加におけるゲート電圧とドレイン電流の絶対値との関係、及び、ゲート電圧とドレイン電流の絶対値の平方根との関係を示したグラフである。縦軸左は実線のグラフ、縦軸右は破線のグラフに対応する。 実施例3におけるしきい値電圧の変化量と亜鉛イオンモル濃度の関係を示したグラフである。 実施例4の銅イオン添加におけるゲート電圧とドレイン電流の絶対値との関係、及び、ゲート電圧とドレイン電流の絶対値の平方根との関係を示したグラフである。縦軸左は実線のグラフ、縦軸右は破線のグラフに対応する。 実施例4におけるしきい値電圧の変化量と銅イオンモル濃度の関係を示したグラフである。
以下、本発明について、図面を参照して、より詳細に説明する。
本発明に係るトランジスタ型センサは、検出部位にジピコリルアミン又はターピリジンによる配位結合が用いられていることを特徴とするものである。
具体的には、前記トランジスタ型センサの検出部位は、上記(化1)〜(化4)で表されるピリジン誘導体が、スルフィド基で延長ゲート金属表面に固定されている構成からなるものを好適に用いることができる。
すなわち、本発明に係るセンサは、トランジスタのゲート電極に連結された検出部位である延長ゲートの金属表面に所定のピリジン誘導体が固定されているものである。
前記ピリジン誘導体は、このように、スルフィド基を介して、延長ゲート金属表面に化学吸着により固定された状態となっている。例えば、延長ゲート金属表面をチオール化させたピリジン誘導体を用いてSAM処理することにより、延長ゲート金属表面にピリジン誘導体を固定させた状態とすることができる。
このようなピリジン誘導体は、カドミウムイオン等の重金属イオン類と結合しやすい。また、延長ゲート金属表面に固定されたピリジン誘導体は、化学的に安定である。
したがって、前記センサは、前記ピリジン誘導体に、重金属イオン類が結合して生じるしきい値電圧又はドレイン電流値の変化を計測することにより、カドミウム等を検出するのに好適に用いることができる。
すなわち、本発明に係るトランジスタ型センサは、トランジスタの延長ゲート上に集積させた前記ピリジン誘導体とカドミウムイオン等の検出対象物質との配位結合に基づいて、重金属イオン類等の検出を行うデバイスである。
このようなセンサによれば、トランジスタの特性変化によって安定的かつ簡便に検出対象物質のモニタリングを行うことができる。
前記ピリジン誘導体と好適な配位結合を構築する検出対象物質としては、重金属イオン類が挙げられ、具体的には、カドミウムイオン、ニッケルイオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオン、銅イオン、鉛イオン、水銀イオン等の検出を好適に行うことができる。
一方で、前記ピリジン誘導体は、アルカリ金属イオン類又はアルカリ土類金属イオン類とは結合しない。このため、本発明に係るセンサは、例えば、海水に含まれる重金属イオン類の検出に好適に適用することができる。
なお、前記トランジスタ型センサにおいては、必ずしも、特定の参照電極を設ける必要はなく、この場合には、複数の計測値や経時的な計測値等から、検出対象物質の相対的な変化量(差分)を把握することが可能である。
また、参照電極を設ける場合には、例えば、銀/塩化銀電極、自己組織化単分子膜処理(SAM処理)した金電極又は高分子で被覆された金属等を用いることが好ましい。このような参照電極を設定すれば、検出対象物質の絶対評価が可能となる。
本発明に係るトランジスタ型センサのトランジスタ部位は、公知のトランジスタ構造により構成することができ、無機トランジスタでも、有機トランジスタであってもよい。
中でも、小型で簡易的に用いることができる薄膜トランジスタ(TFT)が好ましく、この場合、基板としては、ガラス、セラミックス、金属等の無機材料の他、樹脂、紙等の有機材料等を適用することにより、フレキシブルな形態のセンサを構成することができる。
有機TFTの場合は、基板としては、例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリイミド、ポリパラキシリレン(パリレン(登録商標))等の樹脂、紙等を用いることができる。
ゲート電極材料としては、例えば、アルミニウム、銀、金、銅、チタン、ITO、PEDOT:PSS等が、ソース・ドレイン電極材料としては、金、銀、銅、白金、アルミニウム、PEDOT:PSS等の導電性高分子が挙げられる。
ゲート絶縁膜の構成材料としては、例えば、シリカ、アルミナ、自己組織化単分子膜(SAM)、ポリスチレン、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、ポリジメチルシロキサン、ポリシルセスキオキサン、イオン液体、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標)AF、サイトップ(登録商標))等が挙げられる。
有機半導体の構成材料としては、P型の場合は、ペンタセン、ジナフトチエノチオフェン、ベンゾチエノベンゾチオフェン(Cn−BTBT)、TIPSペンタセン、TES−ADT、ルブレン、P3HT、PBTTT等を用いることができ、N型の場合は、フラーレン等を用いることができる。
封止膜(保護膜)の構成材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標)AF、サイトップ(登録商標))、ポリパラキシリレン(パリレン(登録商標))等が挙げられる。
また、TFTの作製方法は、蒸着法、スパッタリング法等のドライプロセスでも、スピンコート、バーコート、スプレーコート等による塗布、スクリーン印刷、グラビアオフセット印刷、凸版反転印刷、インクジェット印刷等の各種印刷機による印刷でもよい。印刷によれば、より効率的に低コストで作製することができる。
また、トランジスタ部位と検出部位である延長ゲートが別個に作製され、使用時にこれらを連結する構成とすることにより、試料と直接接触する延長ゲートのみを寿命に応じて容易に交換して取り付けることができる。これにより、トランジスタ部位は安定した状態での計測が可能である。また、センサ全体を交換する必要がなく、しかも、検出部位は洗浄操作を行うことにより繰り返し利用可能であるため、経済的であるという利点も有している。
図1に、本発明に係るトランジスタ型センサの具体的な構成例を示す。図1に示すトランジスタ型センサは、重金属イオンの検出を行うためのセンサの代表例として示したものである。本発明は該構成例に限定されるものではない。
図1に示すトランジスタ型センサは、トランジスタ部位1と検出部位2である延長ゲートとから構成されている。トランジスタ部位1は、例えば、以下のような工程で作製することができる。
まず、ガラス基板11上にゲート電極12(Al、30nm)を形成し、その表面に、反応性イオンエッチング(RIE)処理によりAlOx膜を形成する。この基板をテトラデシルホスホン酸溶液に浸漬させ、ゲート絶縁膜13を形成する。次に、ソース・ドレイン電極14,15(Au、30nm)をパターニング形成する。その後、ディスペンサ装置を用いて撥液性バンク16(テフロン(登録商標)AF1600)を形成し、高分子半導体層17(pBTTT−C16)をドロップキャスト法で形成する。基板上に、封止膜18(サイトップ(登録商標)CTL−809M)をスピンコート法により形成し、トランジスタ部位1を作製する。
図2に、図1のトランジスタ型センサの検出部位2である延長ゲートの構成及び機構を示す。具体的には、水素化ホウ素ナトリウムの存在下、ガラス基板21上の金薄膜を2,2’−ジスルファンジイルビス(N,N−ビス(ピリジン−2−イルメチル)エタン−1−アミン)を用いてSAM処理し、これをトランジスタ部位1と連結する。なお、Ag/AgCl電極を参照電極22とする。
この延長ゲート上に、重金属イオン類を含む液体試料3を滴下すると、重金属イオンとピリジン誘導体とにより配位結合が構築される。
したがって、このような配位結合に伴って変化するトランジスタのしきい値電圧又はドレイン電流値の変化を計測することによって、液体試料中の重金属イオン濃度をモニタリングすることができる。
以下、本発明を実施例に基づきさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例により制限されるものではない。
[実施例1]カドミウムイオン検出試験
上述した図1,2に示すような構成からなるトランジスタ型センサを用いて、カドミウムイオン検出試験を行った。液体試料には、pH7.4のMES緩衝食塩水中にカドミウムイオン(0−15μM)を添加したものを用いた。
図3に、カドミウムイオンの添加に伴うゲート電圧(VGS)とドレイン電流の絶対値(|IDS|)との関係(実線;縦軸左に対応)、及び、ゲート電圧(VGS)とドレイン電流の絶対値の平方根(|IDS|1/2)との関係(破線;縦軸右に対応)のグラフを示す。
図3に示したグラフから、カドミウムイオン添加に伴うしきい値電圧の変化を確認することができ、カドミウムイオン検出を行うことができることが認められた。
図4に、しきい値電圧の変化量とカドミウムイオン又はマグネシウムイオンモル濃度の関係を示したグラフを示す。
図4に示したグラフから、カドミウムイオン濃度変化に伴うしきい値電圧の変化を確認することができ、カドミウムイオン濃度変化の検出を行うことができることが認められた。一方、アルカリ土類金属イオン類であるマグネシウムイオンには応答しないことが認められ、選択的に重金属イオン検出を行うことができることが認められた。また、応答は5分程度で飽和に達し、その後の応答は安定していることが確認された。
[実施例2]ニッケルイオン検出試験
上述した図1,2に示すような構成からなるトランジスタ型センサを用いて、ニッケルイオン検出試験を行った。液体試料には、pH7.4のMES緩衝食塩水中にニッケルイオン(0−15μM)を添加したものを用いた。
図5に、ニッケルイオンの添加に伴うゲート電圧(VGS)とドレイン電流の絶対値(|IDS|)との関係(実線;縦軸左に対応)、及び、ゲート電圧(VGS)とドレイン電流の絶対値の平方根(|IDS|1/2)との関係(破線;縦軸右に対応)のグラフを示す。
図5に示したグラフから、ニッケルイオン添加に伴うしきい値電圧の変化を確認することができ、ニッケルイオン検出を行うことができることが認められた。また、応答は5分程度で飽和に達し、その後の応答は安定していることが確認された。
図6に、しきい値電圧の変化量とニッケルイオンモル濃度の関係を示したグラフを示す。
図6に示したグラフから、ニッケルイオン濃度変化に伴うしきい値電圧の変化を確認することができ、ニッケルイオン濃度変化の検出を行うことができることが認められた。
[実施例3]亜鉛イオン検出試験
上述した図1,2に示すような構成からなるトランジスタ型センサを用いて、亜鉛イオン検出試験を行った。液体試料には、pH7.4のMES緩衝食塩水中に亜鉛イオン(0−15μM)を添加したものを用いた。
図7に、亜鉛イオンの添加に伴うゲート電圧(VGS)とドレイン電流の絶対値(|IDS|)との関係(実線;縦軸左に対応)、及び、ゲート電圧(VGS)とドレイン電流の絶対値の平方根(|IDS|1/2)との関係(破線;縦軸右に対応)のグラフを示す。
図7に示したグラフから、亜鉛イオン添加に伴うしきい値電圧の変化を確認することができ、亜鉛イオン検出を行うことができることが認められた。また、応答は5分程度で飽和に達し、その後の応答は安定していることが確認された。
図8に、しきい値電圧の変化量と亜鉛イオンモル濃度の関係を示したグラフを示す。
図8に示したグラフから、亜鉛イオン濃度変化に伴うしきい値電圧の変化を確認することができ、亜鉛イオン濃度変化の検出を行うことができることが認められた。
[実施例4]銅イオン検出試験
上述した図1、2に示すような構成からなるトランジスタ型センサを用いて、銅イオン検出試験を行った。液体試料には、pH7.4のMES緩衝食塩水中に銅イオン(0−15μM)を添加したものを用いた。
図9に、銅イオンの添加に伴うゲート電圧(VGS)とドレイン電流の絶対値(|IDS|)との関係(実線;縦軸左に対応)、及び、ゲート電圧(VGS)とドレイン電流の絶対値の平方根(|IDS|1/2)との関係(破線;縦軸右に対応)のグラフを示す。
図9に示したグラフから、銅イオン添加に伴うしきい値電圧の変化を確認することができ、銅イオン検出を行うことができることが認められた。また、応答は5分程度で飽和に達し、その後の応答は安定していることが確認された。
図10に、しきい値電圧の変化量と銅イオンモル濃度の関係を示したグラフを示す。
図10に示したグラフから、銅イオン濃度変化に伴うしきい値電圧の変化を確認することができ、銅イオン濃度変化の検出を行うことができることが認められた。
1 トランジスタ部位
2 検出部位
3 試料液滴
11,21 ガラス基板
12 ゲート電極
13 ゲート絶縁膜
14 ソース電極
15 ドレイン電極
16 撥液性バンク
17 高分子半導体層
18 封止膜
22 参照電極

Claims (6)

  1. 検出部位に配位結合を用いて、重金属イオン類を捕捉し、前記重金属イオンが結合することによって生じるしきい値電圧又はドレイン電流値の変化を計測することにより、前記重金属イオンを検出することを特徴とするトランジスタ型重金属イオンセンサ。
  2. 前記検出部位は、下記(化1)で表されるジピコリルアミン誘導体がスルフィド基で延長ゲート金属表面に固定された構成を有していることを特徴とする請求項1記載のトランジスタ型重金属イオンセンサ。
    Figure 2016045065
    (式中、mは1以上の整数、nは0又は1以上の整数である。)
  3. 前記検出部位は、下記(化2)で表されるジピコリルアミン誘導体がスルフィド基で延長ゲート金属表面に固定された構成を有していることを特徴とする請求項1記載のトランジスタ型重金属イオンセンサ。
    Figure 2016045065
    (式中、m、nは1以上の整数である。)
  4. 前記検出部位は、下記(化3)で表されるターピリジン誘導体がスルフィド基で延長ゲート金属表面に固定された構成を有していることを特徴とする請求項1記載のトランジスタ型重金属イオンセンサ。
    Figure 2016045065
    (式中、mは1以上の整数、nは0又は1以上の整数である。)
  5. 前記検出部位は、下記(化4)で表されるターピリジン誘導体がスルフィド基で延長ゲート金属表面に固定された構成を有していることを特徴とする請求項1記載のトランジスタ型重金属イオンセンサ。
    Figure 2016045065
    (式中、m、nは1以上の整数である。)
  6. 銀/塩化銀電極、自己組織化単分子膜処理した金電極、又は、高分子で被覆された金属を参照電極とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のトランジスタ型重金属イオンセンサ。
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