JP2015187593A - ストレス計測用トランジスタ型センサ及びこれを用いたストレス計測方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ストレス応答の客観的評価を行うことを可能とするストレス計測用トランジスタ型センサ及びこれを用いたストレス計測方法を提供する。【解決手段】下記化学式で表されるビピリジニウム誘導体が、官能基Yで延長ゲート金属表面に固定されているストレス計測用トランジスタ型センサを用いて、体液中の硝酸イオンと硝酸レダクターゼとが反応して生じるしきい値電圧又はドレイン電流値の変化を計測することによりストレスモニタリングを行う。(式中、m,nは1以上の整数、lは0又は1以上の整数、Xはハロゲン化物イオン、Yはチオール、アミン及びカルボン酸のうちのいずれかである。)【選択図】なし
Description
本発明は、ストレス状態をモニタリングするヘルスケア分野に適用されるストレス計測用トランジスタ型センサ及びこれを用いたストレス計測方法に関する。
現在、ストレス応答を評価する方法としては、例えば、非特許文献1に記載されているような問診による主観評価法が用いられており、客観的な評価を下すことが困難な状況である。
また、ストレスマーカーとしては、血液中のカテコールアミンやニューロペプチドY(が知られているが(非特許文献2,3参照)、採血は医療行為という制限を伴い、また、採血自体が被検者にとって強いストレス刺激となり、ストレスを正しく評価できない可能性がある。
岡安孝弘 他,早稲田大学人間科学研究,6, p.125-134 (1993)
C.A.Morgan et al., Biological Psychiatry, 52, p.136-142 (2002)
S.Seedat etal., Psychoneuroendocrino, 28, p.796-808 (2003)
したがって、主観によらずに、ストレス応答を客観的に評価することができる方法が求められている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ストレス応答の客観的評価を行うことを可能とするストレス計測用トランジスタ型センサ及びこれを用いたストレス計測方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係るストレス計測用トランジスタ型センサは、下記(化1)で表されるビピリジニウム誘導体が、官能基Yで延長ゲート金属表面に固定されていることを特徴とする。
(化1)において、m,nは1以上の整数、lは0又は1以上の整数、Xはハロゲン化物イオン、Yはチオール、アミン及びカルボン酸のうちのいずれかである。
このようなビピリジニウム誘導体は、酵素である硝酸レダクターゼと結合し、硝酸イオンの検出を行う上で好適な化合物である。
前記トランジスタ型センサは、硝酸レダクターゼが前記ビピリジニウム誘導体に結合していることが好ましい。
このような酵素を利用することにより、基質特異性を有する反応による硝酸イオンの検出を行うことができる。
このような酵素を利用することにより、基質特異性を有する反応による硝酸イオンの検出を行うことができる。
また、本発明に係るストレス計測方法は、上記トランジスタ型センサを用いたストレス計測方法であって、体液中の硝酸イオンと前記硝酸レダクターゼとが反応して生じるしきい値電圧又はドレイン電流値の変化を計測することによりストレスモニタリングを行うことを特徴とする。
このような方法によれば、ストレス応答の客観的評価が可能となる。
このような方法によれば、ストレス応答の客観的評価が可能となる。
前記ストレス計測方法においては、体液は唾液であることが好ましい。
唾液を検体として用いることにより、被検者にストレス刺激を与えることがなく、より正確に評価することができる。
唾液を検体として用いることにより、被検者にストレス刺激を与えることがなく、より正確に評価することができる。
また、前記ストレス計測方法においては、銀/塩化銀電極、自己組織化単分子膜処理(SAM処理)した金電極、又は、高分子で被覆された金属を参照電極とすることが好ましい。
このような参照電極を設定することにより、ストレス量の絶対評価が可能となる。
このような参照電極を設定することにより、ストレス量の絶対評価が可能となる。
本発明に係るトランジスタ型センサによれば、トランジスタの特性変化によりストレス計測を行うことができるため、主観によらずに、ストレス応答を客観的に簡便に評価することが可能となる。特に、唾液中に含まれる代謝物を検出して評価することが可能であり、心理的・物理的ストレスを与えることなく、ストレス計測を行うことができる。
したがって、本発明によれば、トランジスタ型バイオセンサを用いて、非侵襲型ストレスモニタリングが可能となる。
したがって、本発明によれば、トランジスタ型バイオセンサを用いて、非侵襲型ストレスモニタリングが可能となる。
以下、本発明について、図面を参照して、より詳細に説明する。
本発明に係るストレス計測用トランジスタ型センサは、上記(化1)で表されるビピリジニウム誘導体が、官能基Yで延長ゲート金属表面に固定されていることを特徴とする。
すなわち、本発明に係るセンサは、トランジスタのゲート電極に連結された延長ゲートの金属表面に所定のビピリジニウム誘導体が固定されているものである。
このようなトランジスタ型センサによれば、主観によらずに、トランジスタの特性変化でストレス応答を客観的に評価することが可能となる。
本発明に係るストレス計測用トランジスタ型センサは、上記(化1)で表されるビピリジニウム誘導体が、官能基Yで延長ゲート金属表面に固定されていることを特徴とする。
すなわち、本発明に係るセンサは、トランジスタのゲート電極に連結された延長ゲートの金属表面に所定のビピリジニウム誘導体が固定されているものである。
このようなトランジスタ型センサによれば、主観によらずに、トランジスタの特性変化でストレス応答を客観的に評価することが可能となる。
上記(化1)において、m,nは1以上の整数、lは0又は1以上の整数、Xはハロゲン化物イオン、Yはチオール、アミン及びカルボン酸のうちのいずれかである。
ビピリジニウム誘導体は、このように、スルフィド、アミン又はカルボン酸(カルボシキル基)を介して、延長ゲート金属表面に化学吸着又は物理吸着により固定された状態となっている。例えば、延長ゲート金属表面をチオール化させたビピリジニウム誘導体を用いてSAM処理することにより、延長ゲート金属表面にビピリジニウム誘導体を固定させた状態とすることができる。
このようなビピリジニウム誘導体は、硝酸イオンに対する還元作用を示す硝酸レダクターゼと呼ばれる酵素と結合しやすい。
したがって、硝酸レダクターゼが前記ビピリジニウム誘導体に結合していることにより、硝酸イオンの検出が可能となる。
ビピリジニウム誘導体は、このように、スルフィド、アミン又はカルボン酸(カルボシキル基)を介して、延長ゲート金属表面に化学吸着又は物理吸着により固定された状態となっている。例えば、延長ゲート金属表面をチオール化させたビピリジニウム誘導体を用いてSAM処理することにより、延長ゲート金属表面にビピリジニウム誘導体を固定させた状態とすることができる。
このようなビピリジニウム誘導体は、硝酸イオンに対する還元作用を示す硝酸レダクターゼと呼ばれる酵素と結合しやすい。
したがって、硝酸レダクターゼが前記ビピリジニウム誘導体に結合していることにより、硝酸イオンの検出が可能となる。
そして、本発明に係るストレス計測方法においては、上記のようなトランジスタ型センサを用いて、体液中の硝酸イオンと前記硝酸レダクターゼとが反応して生じるしきい値電圧又はドレイン電流値の変化を計測することによりストレスモニタリングを行う。
このような方法によれば、上述したように、トランジスタの特性変化によってストレス応答の評価を行うことができるため、客観的評価が可能となる。
このような方法によれば、上述したように、トランジスタの特性変化によってストレス応答の評価を行うことができるため、客観的評価が可能となる。
前記ストレス計測方法におけるストレスマーカーは、ストレスを感じた際に体液中に分泌されるNO代謝物であり、これは速やかに酸化されて硝酸イオンとなる。このようなNO代謝物は、特に、唾液中に多く分泌されるため、唾液を検体として適用することが好ましい。
唾液を検体とすることにより、被検者に心理的・物理的ストレスを与えることなく、ストレス計測を行うことができるため、より正確な評価が可能となる。
唾液を検体とすることにより、被検者に心理的・物理的ストレスを与えることなく、ストレス計測を行うことができるため、より正確な評価が可能となる。
すなわち、本発明に係るストレス計測方法は、前記NO代謝物から生じた硝酸イオンを、酵素である硝酸レダクターゼと延長ゲート型トランジスタを組み合わせたバイオセンサにより検出するものである。
図1に、本発明に係るトランジスタ型センサの具体的な構成例を示す。ただし、本発明は該構成例に限定されるものではない。
図1に示すトランジスタ型センサは、トランジスタ部位1と延長ゲート2とから構成されている。トランジスタ部位1は、例えば、以下のような工程で作製することができる。
まず、ガラス基板11上にゲート電極12(Al、30nm)を形成し、その表面に、反応性イオンエッチング(RIE)処理によりAlOx膜を形成する。この基板をテトラデシルホスホン酸溶液に浸漬させ、ゲート絶縁膜13を形成する。次に、ソース・ドレイン電極14,15(Au、30nm)をパターニング形成する。その後、ディスペンサ装置を用いて撥液性バンク16(テフロン(登録商標)AF1600)を形成し、高分子半導体層17(pBTTT−C16)をドロップキャスト法で形成する。基板上に、封止膜18(サイトップ(登録商標)CTL−809M)をスピンコート法により形成し、トランジスタ部位1を作製する。
図1に示すトランジスタ型センサは、トランジスタ部位1と延長ゲート2とから構成されている。トランジスタ部位1は、例えば、以下のような工程で作製することができる。
まず、ガラス基板11上にゲート電極12(Al、30nm)を形成し、その表面に、反応性イオンエッチング(RIE)処理によりAlOx膜を形成する。この基板をテトラデシルホスホン酸溶液に浸漬させ、ゲート絶縁膜13を形成する。次に、ソース・ドレイン電極14,15(Au、30nm)をパターニング形成する。その後、ディスペンサ装置を用いて撥液性バンク16(テフロン(登録商標)AF1600)を形成し、高分子半導体層17(pBTTT−C16)をドロップキャスト法で形成する。基板上に、封止膜18(サイトップ(登録商標)CTL−809M)をスピンコート法により形成し、トランジスタ部位1を作製する。
図2に、図1のトランジスタ型センサの延長ゲート2の構成及び機構を示す。具体的には、ガラス基板21上の金薄膜をチオール化させたビピリジニウム誘導体V2+を用いてSAM処理し、硝酸レダクターゼと結合させる。これをトランジスタ部位1と連結する。なお、Ag/AgCl電極を参照電極22とする。
この延長ゲート2上に、検体である体液試料を滴下することにより、該体液試料中の硝酸イオン(NO3 -)が硝酸レダクターゼによって亜硝酸イオン(NO2 -)に還元される。
前記体液試料には、電子を供給する物質として亜ジチオン酸ナトリウムを添加し、V2+を介して、硝酸レダクターゼに電子が供給される。
したがって、このような酸化還元反応の機構に伴って変化するトランジスタのしきい値電圧又はドレイン電流値の変化を計測することによって、体液試料中の硝酸イオンを検出することが可能である。
このように、本発明に係るトランジスタ型センサは、基質特異的な反応である酵素反応を用いたバイオセンサであり、これにより非侵襲型ストレスモニタリングが可能となる。
この延長ゲート2上に、検体である体液試料を滴下することにより、該体液試料中の硝酸イオン(NO3 -)が硝酸レダクターゼによって亜硝酸イオン(NO2 -)に還元される。
前記体液試料には、電子を供給する物質として亜ジチオン酸ナトリウムを添加し、V2+を介して、硝酸レダクターゼに電子が供給される。
したがって、このような酸化還元反応の機構に伴って変化するトランジスタのしきい値電圧又はドレイン電流値の変化を計測することによって、体液試料中の硝酸イオンを検出することが可能である。
このように、本発明に係るトランジスタ型センサは、基質特異的な反応である酵素反応を用いたバイオセンサであり、これにより非侵襲型ストレスモニタリングが可能となる。
なお、前記トランジスタ型センサにおいては、必ずしも、特定の参照電極を設ける必要はなく、この場合には、複数の計測値や経時的な計測値等から、ストレスの相対的な変化量(差分)を把握することが可能である。
また、参照電極を設ける場合には、例えば、銀/塩化銀電極、自己組織化単分子膜処理(SAM処理)した金電極又は高分子で被覆された金属等を用いることが好ましい。このような参照電極を設定すれば、ストレス量の絶対評価が可能となる。
また、参照電極を設ける場合には、例えば、銀/塩化銀電極、自己組織化単分子膜処理(SAM処理)した金電極又は高分子で被覆された金属等を用いることが好ましい。このような参照電極を設定すれば、ストレス量の絶対評価が可能となる。
本発明に係るトランジスタ型センサのトランジスタ部位は、公知のトランジスタ構造により構成することができ、無機トランジスタでも、有機トランジスタであってもよい。
中でも、小型で簡易的に用いることができる薄膜トランジスタ(TFT)が好ましく、この場合、基板としては、ガラス、セラミックス、金属等の無機材料の他、樹脂、紙等の有機材料等を適用することにより、フレキシブルな形態のセンサを構成することができる。
中でも、小型で簡易的に用いることができる薄膜トランジスタ(TFT)が好ましく、この場合、基板としては、ガラス、セラミックス、金属等の無機材料の他、樹脂、紙等の有機材料等を適用することにより、フレキシブルな形態のセンサを構成することができる。
有機TFTの場合は、基板としては、例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリイミド、ポリパラキシリレン(パリレン(登録商標))等の樹脂、紙等を用いることができる。
ゲート電極材料としては、例えば、アルミニウム、銀、金、銅、チタン、ITO、PEDOT:PSS等が、ソース・ドレイン電極材料としては、金、銀、銅、白金、アルミニウム、PEDOT:PSS等の導電性高分子が挙げられる。
ゲート絶縁膜の構成材料としては、例えば、シリカ、アルミナ、自己組織化単分子膜(SAM)、ポリスチレン、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、ポリジメチルシロキサン、ポリシルセスキオキサン、イオン液体、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標)AF、サイトップ(登録商標))等が挙げられる。
有機半導体の構成材料としては、P型の場合は、ペンタセン、ジナフトチエノチオフェン、ベンゾチエノベンゾチオフェン(Cn−BTBT)、TIPSペンタセン、TES−ADT、ルブレン、P3HT、PBTTT等を用いることができ、N型の場合は、フラーレン等を用いることができる。
封止膜(保護膜)の構成材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標)AF、サイトップ(登録商標))、ポリパラキシリレン(パリレン(登録商標))等が挙げられる。
ゲート電極材料としては、例えば、アルミニウム、銀、金、銅、チタン、ITO、PEDOT:PSS等が、ソース・ドレイン電極材料としては、金、銀、銅、白金、アルミニウム、PEDOT:PSS等の導電性高分子が挙げられる。
ゲート絶縁膜の構成材料としては、例えば、シリカ、アルミナ、自己組織化単分子膜(SAM)、ポリスチレン、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、ポリジメチルシロキサン、ポリシルセスキオキサン、イオン液体、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標)AF、サイトップ(登録商標))等が挙げられる。
有機半導体の構成材料としては、P型の場合は、ペンタセン、ジナフトチエノチオフェン、ベンゾチエノベンゾチオフェン(Cn−BTBT)、TIPSペンタセン、TES−ADT、ルブレン、P3HT、PBTTT等を用いることができ、N型の場合は、フラーレン等を用いることができる。
封止膜(保護膜)の構成材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標)AF、サイトップ(登録商標))、ポリパラキシリレン(パリレン(登録商標))等が挙げられる。
また、TFTの作製方法は、蒸着法、スパッタリング法等のドライプロセスでも、スピンコート、バーコート、スプレーコート等による塗布、スクリーン印刷、グラビアオフセット印刷、凸版反転印刷、インクジェット印刷等の各種印刷機による印刷でもよい。印刷によれば、より効率的に低コストで作製することができる。
また、図1に示したように、トランジスタ部位1と延長ゲート2が別個に作製され、使用時にこれらを連結する構成とすることにより、検体と直接接触する延長ゲートのみを寿命に応じて容易に交換して取り付けることができる。これにより、トランジスタ部位は安定した状態での計測が可能である。また、センサ全体を交換する必要がないため、経済的であるという利点も有している。
以下、本発明を実施例に基づきさらに具体的に説明するが、本発明は下記実施例により制限されるものではない。
[実施例1]水溶液中の硝酸イオンの検出
上述した図1,2に示すような構成からなるトランジスタ型センサを用いて、HEPES緩衝液中、亜ジチオン酸ナトリウム存在下で硝酸イオンの検出試験を行った。
図3に、硝酸イオンの添加に伴うゲート電圧(VGS)とドレイン電流の絶対値(|IDS|)との関係(実線;縦軸左に対応)、及び、ゲート電圧(VGS)とドレイン電流の絶対値の平方根(|IDS|1/2)との関係(破線;縦軸右に対応)のグラフを示す。
また、図4に、縦軸をしきい値電圧の変化量、横軸を硝酸イオン濃度としてプロットしたグラフを示す。再現性の確認のため、各プロットについて5回の繰り返し測定を行った。なお、比較参照のため、硝酸イオンの代わりに塩化物イオンを添加した場合(横軸:塩化物イオン濃度)についてのプロットも併せて示す。
上述した図1,2に示すような構成からなるトランジスタ型センサを用いて、HEPES緩衝液中、亜ジチオン酸ナトリウム存在下で硝酸イオンの検出試験を行った。
図3に、硝酸イオンの添加に伴うゲート電圧(VGS)とドレイン電流の絶対値(|IDS|)との関係(実線;縦軸左に対応)、及び、ゲート電圧(VGS)とドレイン電流の絶対値の平方根(|IDS|1/2)との関係(破線;縦軸右に対応)のグラフを示す。
また、図4に、縦軸をしきい値電圧の変化量、横軸を硝酸イオン濃度としてプロットしたグラフを示す。再現性の確認のため、各プロットについて5回の繰り返し測定を行った。なお、比較参照のため、硝酸イオンの代わりに塩化物イオンを添加した場合(横軸:塩化物イオン濃度)についてのプロットも併せて示す。
図3,4に示したグラフから、硝酸イオン添加に伴うしきい値電圧の変化を確認することができ、水溶液中の硝酸イオン検出を行うことができることが認められた。また、図3に示したグラフから、その検出限界は0.15ppmであることが確認された。
また、図4のグラフに示したように、塩化物イオンを添加した場合には応答が見られなかったことから、当該センサは硝酸イオンに対して選択的に応答するものであると言える。また、応答は5分程度で飽和に達し、その後の応答は安定していることが確認された。
また、図4のグラフに示したように、塩化物イオンを添加した場合には応答が見られなかったことから、当該センサは硝酸イオンに対して選択的に応答するものであると言える。また、応答は5分程度で飽和に達し、その後の応答は安定していることが確認された。
[実施例2]人工唾液中の硝酸イオンの検出
上述した図1,2に示すような構成からなるトランジスタ型センサを用いて、人工唾液(サリベート;帝人ファーマ株式会社)中、亜ジチオン酸ナトリウム存在下で硝酸イオンの検出試験を行った。
図5に、硝酸イオンの添加に伴うゲート電圧(VGS)とドレイン電流の絶対値(|IDS|)との関係(実線;縦軸左に対応)、及び、ゲート電圧(VGS)とドレイン電流の絶対値の平方根(|IDS|1/2)との関係(破線;縦軸右に対応)のグラフを示す。
また、図6に、縦軸をしきい値電圧の変化量、横軸を硝酸イオン濃度としてプロットしたグラフを示す。再現性の確認のため、各プロットについて5回の繰り返し測定を行った。
上述した図1,2に示すような構成からなるトランジスタ型センサを用いて、人工唾液(サリベート;帝人ファーマ株式会社)中、亜ジチオン酸ナトリウム存在下で硝酸イオンの検出試験を行った。
図5に、硝酸イオンの添加に伴うゲート電圧(VGS)とドレイン電流の絶対値(|IDS|)との関係(実線;縦軸左に対応)、及び、ゲート電圧(VGS)とドレイン電流の絶対値の平方根(|IDS|1/2)との関係(破線;縦軸右に対応)のグラフを示す。
また、図6に、縦軸をしきい値電圧の変化量、横軸を硝酸イオン濃度としてプロットしたグラフを示す。再現性の確認のため、各プロットについて5回の繰り返し測定を行った。
図5,6に示したグラフから、硝酸イオン添加に伴うしきい値電圧の変化を確認することができ、人工唾液中においても硝酸イオン検出を行うことができることが認められた。また、応答は5分程度で飽和に達し、その後の応答は安定していることが確認された。
1 トランジスタ部位
2 延長ゲート
11,21 ガラス基板
12 ゲート電極
13 ゲート絶縁膜
14 ソース電極
15 ドレイン電極
16 撥液性バンク
17 高分子半導体層
18 封止膜
22 参照電極
2 延長ゲート
11,21 ガラス基板
12 ゲート電極
13 ゲート絶縁膜
14 ソース電極
15 ドレイン電極
16 撥液性バンク
17 高分子半導体層
18 封止膜
22 参照電極
Claims (5)
- 硝酸レダクターゼが前記ビピリジニウム誘導体に結合していることを特徴とする請求項1記載のストレス計測用トランジスタ型センサ。
- 請求項2に記載のトランジスタ型センサを用いたストレス計測方法であって、体液中の硝酸イオンと前記硝酸レダクターゼとが反応して生じるしきい値電圧又はドレイン電流値の変化を計測することによりストレスモニタリングを行うことを特徴とするストレス計測方法。
- 前記体液が唾液であることを特徴とする請求項3記載のストレス計測方法。
- 銀/塩化銀電極、自己組織化単分子膜処理した金電極、又は、高分子で被覆された金属を参照電極とすることを特徴とする請求項3又は4に記載のストレス計測方法。
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