JP2016044842A - 製氷能力検査ライン - Google Patents

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Abstract

【課題】製氷能力の検査をできるだけ効率的な電力消費で行える検査ラインを提供する。【解決手段】被検査品90を搬入する搬入口10iと、被検査品を搬出する搬出口10oと、前記搬入口と前記搬出口の間に設けられ前記被検査品を搬送する検査搬送路10mを有する被検査品搬送路10と、前記被検査品と接続される計測ユニット20を前記被検査品搬送路と並走させる計測ユニット搬送路12を有し、前記計測ユニット搬送路は、前記計測ユニットを前記検査搬送路と並走させる下段計測ユニット搬送路12dと、前記計測ユニットを前記搬出口側から前記搬入口側まで移送する上段計測ユニット搬送路12uとを有し、前記上段計測ユニット搬送路と前記下段計測ユニット搬送路は、前記計測ユニットを前記検査搬送路分の距離分だけ搬送する時間が異なる製氷能力検査ライン1。【選択図】図1

Description

本発明は、主として製氷機の検査ラインに関するものであり、出荷前の製氷機の製氷能力が予定通りになっているかを確認する製氷能力検査ラインに関するものである。
食品業界では、直接飲食に使用する以外に、食材の保存といった目的で、氷は日常的に利用するものである。したがって、氷を専門に製造する製氷機がある。製氷機には、オーガ式、流下式といった複数の方式の製氷機が存在する。しかし、製氷能力という観点では、いずれの方式も1日あたりに製造できる氷の量で、製氷能力(kg)を規定する。製氷機は氷を製造するための装置であるから、予定通りの製氷能力が発揮されるか否かは、出荷前に測定しておく必要がある。
通常これらの製氷能力の確認は、実際に氷を製造させてみて、決められた時間内に製造できた氷の重量を測定することで行われていた。この検査を簡便に行うために、検査モードを有する製氷機が提案されている(特許文献1参照)。ここでは、オーガ式製氷機(特許文献2参照)を例として、外部から製氷機へ指令を送り、出荷前に試験的に製氷させ、製氷能力を検査できる製氷機が開示されている。
特許文献1のような検査モードが搭載された製氷機では、出荷前の製氷検査は、比較的簡単にできる。しかし、実際に氷を作成するには、最初に水を供給する必要がある。また検査の間ずっと電力供給が必要である。したがって、数多くの製氷機の製氷能力の検査を行うことは手間がかかっていた。
被検査品に電力を供給しながら流れ作業的に検査を行う検査ラインとしては、冷蔵庫の完成品検査システムがある(特許文献3参照)。ここでは、冷蔵庫を搬送する搬送装置と、搬送装置で搬送される冷蔵庫に計測用コンテナを併走させるために走行レーンを有する検査システムが開示されている。走行レーンは、搬送装置より上方に配置されており、ループ状に形成されている。計測用コンテナは、この走行レーンに懸架された状態で搬送装置と並走する。
走行レーンに懸架された計測用コンテナは一定間隔で複数個設けられている。搬送装置の検査開始点で、次々に流れてくる冷蔵庫に接続端子や電力供給線が連結される。そして、搬送装置が冷蔵庫を搬送し終えるまでに検査を終了させる。検査が終わったら、計測用コンテナは、結線を外され、そのまま走行レーンを再び検査開始点まで移動する。ここでは、通電された冷蔵庫内の温度変化を計測し、その結果を制御部に通信する。
特開2012−247160号公報 特開2005−030719号公報 特開2005−321110号公報
製品に通電しながら検査を行う場合、電力供給と、評価項目を検査する測定装置を製品と共に移動させる必要がある。その観点からは特許文献3は、製氷機の検査にも好適に利用できそうである。
しかし、冷蔵庫が行う冷蔵能力の検査は温度変化だけでよいのに対して、製氷能力の検査では実際に水を供給しつつ氷を製造する必要があり、検査時間は数十分以上かかる。つまり、製品はゆっくり若しくは、停止と搬送を繰り返しながら検査ラインを進むことになる。
また、電力供給装置や計測装置は、出力や精度の安定性を維持するために、常に通電状態にしておくのが望ましい。すると、特許文献3のように、製品に接続されるのを待っている待機状態の計測装置が多いと無駄な電力が必要になるという課題が生じる。
本発明は上記の課題に鑑み想到されたもので、製氷能力の検査をできるだけ効率的な電力消費で行える検査ラインを提供するものである。
より具体的に本発明の製氷能力検査ラインは、
被検査品を搬入する搬入口と、被検査品を搬出する搬出口と、前記搬入口と前記搬出口の間に設けられ前記被検査品を搬送する検査搬送路を有する被検査品搬送路と、
前記被検査品と接続される計測ユニットを前記被検査品搬送路と並走させる計測ユニット搬送路を有し、
前記計測ユニット搬送路は、
前記計測ユニットを前記検査搬送路と並走させる下段計測ユニット搬送路と、
前記計測ユニットを前記搬出口側から前記搬入口側まで移送する上段計測ユニット搬送路とを有し、
前記上段計測ユニット搬送路と前記下段計測ユニット搬送路は、前記計測ユニットを前記検査搬送路分の距離分だけ搬送する時間が異なることを特徴とする。
本発明に係る製氷能力検査ラインは、製氷機と並走して計測ユニットを搬送させる下段計測ユニット搬送路と、下段計測ユニット搬送路と平行で逆方向に計測ユニットを搬送させる上段計測ユニット搬送路を設けたので、下段計測ユニット搬送路と上段計測ユニット搬送路を別々の搬送速度で計測ユニットを移送させることができる。したがって、製氷機に接続されずに待ち状態にいる計測ユニットをゼロ台とすることができる。したがって、無駄に電力を消費する計測ユニットの数を少なくすることができるという効果を奏する。
本発明に係る製氷能力検査ラインの全体構成を示す図である。 リフタの部分の拡大図である。 上段計測ユニット搬送路と、下段計測ユニット搬送路と出口リフタの関係を示す図である。 上段計測ユニット搬送路と、下段計測ユニット搬送路と入口リフタの関係を示す図である。 計測ユニットの詳細を説明する図である。 製氷能力検査ラインの動作を説明するフローである。 製氷能力検査ラインの動作を説明する図である。 製氷能力検査ラインの動作を説明する図である。 製氷能力検査ラインの動作を説明する図である。 製氷能力検査ラインの動作を説明する図である。 製氷能力検査ラインの動作を説明する図である。
以下に図面を参照しながら本発明に係る製氷能力検査ラインについて説明する。なお、以下の説明は本発明の実施形態の例示を行うものであり、以下の実施の形態は、本発明の主旨を超えない限りにおいて改変することができる。
図1に本発明に係る製氷能力検査ラインの全体構成を示す。製氷能力検査ライン1は、被検査品90と計測ユニット20を並走させながら検査を行う。そして検査終了後は、被検査品90は次の工程に搬送し、計測ユニット20は被検査品90が投入される地点まで戻る。なお、被検査品90は、完成品の製氷機や製氷能力を有する冷蔵庫であってもよいし、完成品になる前の製氷部だけであってもよい。ここでは、被検査品90を製氷機90として説明を続ける。
製氷能力検査ライン1は、製氷機90を搬送する被検査品搬送路10と、計測ユニット20を搬送する計測ユニット搬送路12を有する。被検査品搬送路10は、搬入口10iと検査搬送路10mと搬出口10oを有する。被検査品搬送路10は、モーターローラー付コンベアが好適に用いられる。検査は検査搬送路10mを製氷機90が移動する間に行われる。なお、検査は搬入口10iから始まっていてもよい。したがって、検査に必要な時間だけ製氷機90が被検査品搬送路10上にいるように、検査搬送路10mの長さと送り速度が設定される。
また、途中にストッパー10sを設け、ストッパー10sの位置で停止させ、所定時間経過後若しくは外部からの指示(例えば操作者からの指示信号)で搬送を再開する構成であってもよい。
搬入口10iは、製氷機90を計測ユニット20と接続するための場所である。製氷機90と計測ユニット20との接続は手動で行う。搬入口10iから検査搬送路10mへの送出しは、後述するように制御装置30が行う。なお、第1操作パネル80でも行うことができる。また、搬入口10iにもモーターローラー付コンベアが備えられている。
なお、搬入口10iと製氷機90を被検査品搬送路10まで運ぶ移送路92とが連続的に繋がっていない場合は、移送路92と搬入口10iの間にロータリーテーブル94を設けてもよい。ロータリーテーブル94は、移送路92からの製氷機90を受け取り、搬入口10iへ移送方向を変える装置である。
検査搬送路10mは、モーターローラー付コンベアで設けられた移送路である。製氷機90は、搬送パレット90pに載置され、モーターローラー付コンベアで移動される。検査搬送路10mの終端付近には、検査搬送路10mに隣接して排水ピット11が設けられる。製氷した氷や製氷機90に残った製氷水を破棄するためである。
また、検査搬送路10mには、所定の箇所に上下可動のストッパー10sが設けられている。ストッパー10sは、検査搬送路10m上で製氷機90の搬送を一時的に停止させるためのものである。製氷機90を通過させる場合は、モーターローラー付コンベアのローラより低い位置に爪が下がる。また製氷機90を停止させる場合は、ローラーより高い位置まで突出する。なお、ストッパー10sには、タッチセンサが設けてあってもよい。タッチセンサからの検知信号は後述する制御装置30に送られる。
検査搬送路10mの終端には、搬出口10oが設けられている。搬出口10oにもモーターローラー付コンベアが設けられている。搬出口10oに対する移送命令および移送方向については、制御装置30が行う。しかし、第2操作パネル81で指示されてもよい。また、搬出口10oと下流方向への移送路93との間が連続的に連結されていない場合は、搬入口10i同様にロータリーテーブル95が設けられていてもよい。
計測ユニット搬送路12は、互いに平行な、上段計測ユニット搬送路12uと下段計測ユニット搬送路12dの2段に形成されている。同一平面内にループ状に形成するよりも、床面積が少なくなる。これらの搬送路は搬送方向が互いに逆向きになっている。下段計測ユニット搬送路12dは、被検査品搬送路10に隣接して並設されている。計測ユニット20を製氷機90に隣接させながら、同一の移送速度で並走させるためである。
下段計測ユニット搬送路12dには、被検査品搬送路10の搬入口10iに隣接する部分に、入口リフタ13iが設けられる。また被検査品搬送路10の搬出口10oに隣接する部分に出口リフタ13oが設けられる。
入口リフタ13iおよび出口リフタ13oは、上段計測ユニット搬送路12uと、下段計測ユニット搬送路12dとの間を上下する。入口リフタ13iおよび出口リフタ13oは、計測ユニット20を上段計測ユニット搬送路12uと下段計測ユニット搬送路12dの相互に乗り移らせる。また、入口リフタ13iおよび出口リフタ13oには、計測ユニット20を計測ユニット搬送路12と直角な方向に移動させることができるトランスバーサ14が配置されている。
図2には、リフタ13を示す。図2(a)は平面図、図2(b)、(c)は側面図である。図2(a)を参照して、リフタ13には、モーターローラー13mと共に、トランスバーサ14が設けられている。符号12uLは、上段計測ユニット搬送路12uの走行センターであり、符号12dLは下段計測ユニット搬送路12dの走行センターである。モーターローラー13mはリフタ13上の計測ユニット20を走行センター方向に移送する。一方トランスバーサ14は、走行センター方向と直角方向に計測ユニットを移動させる。
図2(b)、(c)を参照して、通常は、トランスバーサ14は、モーターローラー13mより低い位置に配置されている(図2(b))。一方、計測ユニット20を走行センターと直角方向に移動させる場合は、モーターローラー13mより高い位置に突出する(図2(c))。トランスバーサ14の上下動作は、図示しないリフト機構によって行われる。
上段計測ユニット搬送路12uは下段計測ユニット搬送路12dと平行であって被検査品搬送路10から見て、下段計測ユニット搬送路12dより遠くに配置されている。図3には、出口リフタ13o付近の平面図を示す。図3(a)は、上段計測ユニット搬送路12uと出口リフタ13oを示し、図3(b)は、下段計測ユニット搬送路12dと出口リフタ13oを示す。
図3(b)を参照して、計測ユニット20は、下段計測ユニット搬送路12dを紙面右から左に移送され、出口リフタ13oまで移送される。図3(a)を参照して、計測ユニット20は、トランスバーサ14で、計測ユニット搬送路12と直角方向に移送される。出口リフタ13oは、上段計測ユニット搬送路12uまで上昇する。この状態で、計測ユニット20は、上段計測ユニット搬送路12uの走行センター12uLに沿って配置される。
図2(a)に示したように、上段計測ユニット搬送路12uと下段計測ユニット搬送路12dは、搬送方向の走行センター(軸)(符号12uLと12dL)がずれている。すなわち、このズレの分だけ上段計測ユニット搬送路12uは、被検査品搬送路10から見て遠くに位置する。このように上段計測ユニット搬送路12uと下段計測ユニット搬送路12dをずらして配置させておくことで、計測ユニット20と製氷機90の配線および配管の脱着を行う際に、上段計測ユニット搬送路12uが邪魔にならない。
なお、後述するように、出口リフタ13oには、リフタトロリー線13otが配置されている。また上段計測ユニット搬送路12uと下段計測ユニット搬送路12dには、トロリー線16が配置されている。計測ユニット20は、これらのトロリー線16から集電子13eを介して電力を受ける。集電子13eは計測ユニット20と共に移動する。リフタトロリー線13tとトロリー線16との間には、隙間16gapが設けられている。
上段計測ユニット搬送路12uと下段計測ユニット搬送路12dの背面には、トロリー線16が配置してある。上段計測ユニット搬送路12uのトロリー線16を上段トロリー線16u、下段計測ユニット搬送路12dのトロリー線16を下段トロリー線16dとする。トロリー線16は、計測ユニット20および計測ユニット20を介して製氷機90に電力を供給する。
図4には、搬入口10iに隣接している入口リフタ13iの平面図(図4(a))、正面図(図4(b))と側面図(図4(c))を示す。上段トロリー線16uと下段トロリー線16dは、地面に対して同一の垂直な面(16v)に設けてある。上段トロリー線16uと下段トロリー線16dは、ホット側と接地側が一対になったものが設けられている。
また、100V用と200V用のトロリー線16が配置される。製氷機90には100V電源を使用するものと、200V電源を使用するものがあるからである。したがって、他の規格の電源を用いる場合は、トロリー線16の数が増えてもよい。
リフタ13には上段トロリー線16u、下段トロリー線16dとは独立してリフタトロリー線13tが設けられている。入口リフタ13iのリフタトロリー線13tを符号13itとし、出口リフタ13oのリフタトロリー線13tを符号13otとする(図3参照)。また、リフタトロリー線13tと上段トロリー線16uは、それぞれ導電線15iで連結されている。もちろん、上段トロリー線16uと下段トロリー線16dも接続されており、各電圧のホット側および接地側は同電位である。
上段トロリー線16uと下段トロリー線16dは、同一の垂直面(16v)内に設けられている。また、入口リフタトロリー線13itもこれらと同じ同一垂直面内に設けられている(図4(c)参照)。これによって、計測ユニット20は上段トロリー線16uから入口リフタトロリー線13itに移動した後、入口リフタ13iで下段計測ユニット搬送路12dに移動し、入口リフタトロリー線13itから下段トロリー線16dにスムーズに移動することができる。出口リフタ13oにおいては、逆に下段トロリー線16dから上段トロリー線16uにスムーズに乗り移ることができる。
なお、上段計測ユニット搬送路12uの入口リフタ13iの手前の位置の上方には、製氷水供給パイプ18pが接続された製氷水供給口18が設けられている。後述するように計測ユニット20は、給水部24にタンク24tを有している(図5参照。)計測ユニット20はこの位置で待機状態になると、タンク24tに給水される。
再び図1を参照して、搬入口10iおよび搬出口10oの上流側および下流側に隣接して設けられるロータリーテーブル94、95には、上流側移送延長路92aと下流側移送延長路93aが設けられる。上流側移送延長路92aは、上流側移送路92で送られてくる製氷機90を製氷能力検査ライン1から抜き出す若しくは、上流側移送路92で送られてくる製氷機90の間に、新たな製氷機90を割り込ませるための短い搬送路である。
下流側移送延長路93aは、搬出口10oから搬出される製氷機90を下流側移送路93に流す前に抜き出す若しくは、他の製氷機90を下流側移送路93に流すための短い搬送路である。このように、上流側移送延長路92aと下流側移送延長路93aを設けることで、製氷機90を被検査品搬送路10に投入する前に、抜き出したり、他の製氷機90を被検査品搬送路10に割り込ませることができる。
また、被検査品搬送路10から下流側移送路93に流す前に抜き出したり、他の製氷機90を下流側移送路93に割り込ませることができる。このような構成にしたので、製氷能力検査ライン1で検査できない製氷機90が混じっていても、その製氷機90だけ別の検査装置で検査を行うことができ、多品種少量品の製氷能力検査を行うことができる。
図5に計測ユニット20を示す。計測ユニット20はパレット20p上に電気部22と給水部24が配置されている。電気部22には、ソケット22s、22tと、通信線22Lと、状態表示ランプ22dが配置されている。ソケット22sは、100V用であり、ソケット22tは200V用である。それぞれ製氷機90のプラグが差し込まれ、製氷機90に電力を供給する端子である。通信線22Lは、製氷機90に設けられたコネクタに差し込まれ、製氷機90から、温度、使用電力、経過時間といったデータを受信する。また、製氷機90に運転開始の信号を送信してもよい。
電気部22には通信機22cも配置されている。なお、図5では通信機22cのアンテナを示している。通信機22cは製氷能力検査ライン1を制御する制御装置30と通信する。なお、複数ある計測ユニット20の個々には、特定のアドレス若しくはIDが付与されており、通信機22cによって制御装置30との間で独立して通信を行うことができる。
電気部22の上面には、状態表示ランプ22dが備えられている。状態表示ランプ22dは、現在の計測ユニット20の状態を示す。例えば、状態表示ランプ22dが青色であれば、現在検査中であることを示し、黄色であれば、待機状態であり、赤色になると緊急状態を示す。
また、状態表示ランプ22dが黄色である状態には、計測ユニット20に電源が供給されている状態を含めてもよい。また、状態表示ランプ22dが赤色である状態には、計測ユニット20の電源投入後のエージングが終了していない状態を含めてもよい。
電気部22には、トロリー線16から電気を受けるための集電子22eが接続される。集電子22eは、100V側に2個(22ea、22eb)、200V側に2個(22ec、22ed)、それぞれ一定の距離を開けて配置される。それぞれの集電子22eは、ホット側および接地側の対の接点を有している。なお、集電子22ec、22edはそれぞれ接続されているように示したが、分かれていてもよい。本発明に係る製氷能力検査ライン1では、トロリー線16は上段トロリー線16u、下段トロリー線16d、リフタトロリー線13tと分割されている。
分割されたトロリー線16でも連続的な通電状態を保つために、集電子22eをそれぞれのトロリー線16の隙間16gap(図3参照)より長い距離だけ間をあけておく。隙間16gapで給電状態が断線されないためである。このような構成によって、電気部22は必ずいずれかのトロリー線16(もしくはリフタトロリー線13t)と接続状態を維持することができる。すなわち、集電子22ea、22eb、22ec、22edはそれぞれ単体で、下段トロリー線16dからの電力を得ることができる。
また、電気部22の背面には、ガイドロッド22ga、22gbが設けられている。ガイドロッド22gaは、集電子22eaと集電子22ecのガイドリンク22eal(図示せず)と22ecl(図5(c)参照)に貫通している。またガイドロッド22gbは、集電子22ebと集電子22edのガイドリンク22eblと22edl(図示せず)に貫通している。つまり、計測ユニット20が移動すれば、ガイドロッド22ga、22gbが移動し、ガイドロッド22ga、22gbに引かれて、各集電子は計測ユニット20と共に移動する。
図5(c)には、集電子22ecとそのガイドリンク22eclにガイドロッド22gaが貫通している様子をガイドロッド22gaの先端側から見た図を示す。なお、配線22etは、集電子22edとの接続線である。
給水部24は、タンク24tと送水パイプ24fと送液ポンプ24pを有する。給水部24は、送水パイプ24fを製氷機90に連結することで、製氷機90に製氷水を供給する。タンク24tは、上段計測ユニット搬送路12uで待機状態になる位置(入口リフタ13iの手前)で製氷水供給口18から製氷水を供給される。
再び図1を参照して、制御装置30は、通信機30cと共に設置される。通信機30cは、被検査品搬送路10および入口リフタ13i、出口リフタ13o、計測ユニット搬送路12と接続されており、これらの動きを制御する。また、各計測ユニット20と通信し、各計測ユニット20の現在の状態と、計測した温度、消費電力、製氷に要した時間等のデータの受信などを行う。なお、制御装置30は、製氷能力検査ライン1全体の動きを制御するが、第1操作パネル80および第2操作パネル81による操作で割込みがかけられてもよい。
以上の構成を有する製氷能力検査ライン1の動作について図6のフローと、図7を用いて説明する。図7(a)は、製氷能力検査ライン1の初期状態の一例を示す。被検査品搬送路10の検査搬送路10mには、ストッパー10sで区切られたブロック10bがN区画設けられる。製氷機90はこのブロック10b毎に移動・停止を繰り返す。上段計測ユニット搬送路12uの計測ユニットU2の位置には上方に製氷水供給口18が設けてあり、待機中の計測ユニット20は、ここで給水される。以下の図には製氷水供給口18は省略する。
なお、以後、被検査品搬送路10と、下段計測ユニット搬送路12dと、上段計測ユニット搬送路12uを並べて記載する。また、説明を簡単にするために、ここでは、ブロック10bは2か所B1、B2が設けてあるとする。それぞれブロックB1、ブロックB2とする。
また、図6で示した処理フローを行うのは制御装置30である。しかし、第1操作パネル80および第2操作パネル81でも、操作は可能である。
計測ユニット20は、ブロック10bの数+2個若しくは、ブロック10bの数+3個が用意される。ここでは、4つの計測ユニットがあるとする。それぞれ計測ユニットU1〜計測ユニットU4があるとする。また、投入される製氷機90は、製氷機N1、製氷機N2、・・・と表す。
図6を参照して、製氷能力検査ライン1がスタートすると(ステップS100)、初期設定が行われる(ステップS102)。初期設定は、各計測ユニット20のエージングを含む。また、各計測ユニット20の状態確認をおこなってもよい。
次に終了判定を行う(ステップS104)。終了判定は停止スイッチが押されることによって行われるほか、各種安全センサからの割込みによって、いかなる状態であっても、その時直ちに停止するようにしてもよい。終了と判断されたら(ステップS104のY分岐)、装置を停止させる(ステップS120)。
次に制御装置30は、搬入口10iの計測ユニット20(ここでは計測ユニットU1)が検査開始状態になるか否かを調べる(ステップS106)。すでに説明したように、計測ユニット20が検査開始状態になるとは、計測ユニット20が搬入口10iで製氷機90に接続されることで検知される。
搬入口10iの計測ユニット20(計測ユニットU1)が検査開始状態でない場合(ステップS106のN分岐)は、搬出口10oの計測ユニット20が検査終了状態か否かを判断する(ステップS122)。ここでは、搬出口10oに計測ユニット20は無いので、ステップS104の前に戻る(ステップS122のN分岐)。このようにして、搬入口10iにある計測ユニット20が検査開始状態になるまで待ち状態となる。
この間、作業員は被検査品である製氷機N1を搬入口10iに配置させ、計測ユニットU1と接続作業を行う。計測ユニットU1と製氷機N1の結線が終了し、製氷機N1の起動スイッチが入れられると、計測ユニットU1は、検査開始状態に移行する。計測ユニットU1はその旨を制御装置30に通知し、さらに状態表示ランプ22dを青色にする(図7(b)参照)。
図6を参照して、搬入口10iの計測ユニットU1が検査開始状態になったので、制御装置30は、ステップ106のY分岐に進み、空き領域の有無を確認する(ステップS108)。空き領域とは被検査品90が載置されていないブロック10b(ここではブロックB1、B2)または搬出口10oをいう。
図7(b)を参照して、今の場合は、ブロックB1が空き領域となっているので、図6のフローでは、処理は、ステップS108のY分岐に進む。制御装置30は、「ブロックを進める」(ステップS110)。ここで、「ブロックを進める」とは、搬入口10iの製氷機N1を搬出口10o側に1ブロック分だけ進めることをいう。製氷機N1はブロックB1のストッパー10sで停止するまで進む。もちろん、下段計測ユニット搬送路12dも計測ユニットU1を同じ距離だけ進める(図8(a)参照)。
「ブロックを進め」たら(ステップS110)、次に搬入口10iに新たな計測ユニット(次は計測ユニットU2)をセットする(ステップS112)。この処理では、入口リフタ13iが上段計測ユニット搬送路12uまで上昇し、計測ユニットU2を入口リフタ13iに載せ、再び下段計測ユニット搬送路12dの高さまで降下する(図8(b)参照)。そして、さらに、下段計測ユニット搬送路12uの走行センター12dL(図2または図3参照)まで、移動する。こうして、再び処理はステップS104の前に戻される。
このようにして、搬入口10iに運び込まれる製氷機90に計測ユニット20が次々に接続され、検査搬送路10m上に送られる。
図9(a)は、ブロックB1、B2および搬入口10iに製氷機N1、N2、N3が並んでいる状態を示す。これらの製氷機に接続された計測ユニットU1、U2、U3も、下段計測ユニット搬送路12d上に存在する。まだ、製氷機N3と計測ユニットU3は連結されていない。なお、製氷機N3と計測ユニットU3は連結されていてもよい。
製氷機90は、製氷能力検査ライン1の検査搬送路10m上を移動するうちに、内部で氷が作られ、自らの貯氷庫に排出する。この状態は、計測ユニット20を通じ、制御装置30に通知される。制御装置30は、作業者にこれを伝えるように、画面表示若しくは音を発信するなどの通知行為をしてもよい。
尤も、製氷機90を殆ど製氷部だけの露出状態のままで製氷能力検査ライン1に載せれば、貯氷庫に氷が落下した時点で、音がするので作業員は分かる。作業者は、完成した氷の状態を目視で確認する。さらに、製氷までにかかった時間や消費電力、できた氷の形状などで、合格か否かが判断される。
その後、ブロックB2の前に設けられた排水ピットで、作製された氷や製氷機90内に残った水が作業員によって排出される。また、圧縮エアで内部の水滴を吹き飛ばすことで、製氷機90を乾燥させてもよい。
この間でも、搬入口10iでは、製氷機N3と計測ユニットU3の連結作業が行われていてもよい。製氷機N3を計測ユニットU3に連結すると、図6のフローではステップS106のY分岐に処理が移る(ステップS108)。つまり、空き領域をさがす。
今は搬出口10oが空き領域なので、製氷機N1、計測ユニットU1は、搬出口10oに送られる。もちろん計測ユニットU1は出口リフタ13oに進む。製氷機N2と計測ユニットU2も順次搬出口10o側に進む。また、新たな計測ユニット20(ここでは計測ユニットU4)がセットされる。
つまり、図6のステップS110、ステップS112が繰り返される。結果、図9(b)に示すように、搬入口10i、検査搬送路10m、搬出口10oに製氷機N1〜N4、計測ユニットU1〜U4が並んだ状態になる。
この状態になると、制御装置30は搬出口10oに計測ユニット20(ここでは計測ユニットU1)が存在することを知る。4つある空き領域が全て使用されたからである。図6を参照して、この状態では、処理は、搬出口10oの製氷機N1が搬出されるまで、ステップS106と、ステップS122の間を移行するだけである。
図10(a)を参照して、搬出口10oから検査を終えた製氷機N1が搬出される際に、製氷機N1と計測ユニットU1との接続は切断される。計測ユニットU1は、切断された旨を制御装置30に通知する。これは、搬出口10oにある計測ユニット20が検査終了状態になったことを意味する。計測ユニットU1の状態表示ランプ22dは黄色に戻る。
図6を参照して、処理のフローは、ステップS122のY分岐を進む。搬出口10oでは、製氷機N1と計測ユニットU1が切断されているので、製氷機N1はロータリーテーブル95に送りだされている。制御装置30は、出口リフタ13oで計測ユニットU1を上段計測ユニット搬送路12uまで持ち上げ、計測ユニットU1を搬入口10iの方向に移送する(ステップS122:図10(b)参照)。
計測ユニットU1は、入口リフタ13iの手前まで搬送される。出口リフタ13oは、計測ユニットU1を上段計測ユニット搬送路12uに送り出したら、下段計測ユニット搬送路12dまで下降する。そして、空き領域が生まれた旨の信号を制御装置30に通知する(ステップS124)。そして、処理はステップS106の前に戻る。これで、搬出口10oと出口リフタ13oの部分に空き領域ができたことになる。
図11(a)を参照して、現在搬入口10iに載置されているのは、製氷機N4である。入口リフタ13iには計測ユニットU4が載置されている。これらは、製氷機N1がロータリーテーブル95に送りだされる前後に送水パイプ24fや通信線22Lが接続され、検査開始状態になる。つまり、計測ユニットU4の状態表示ランプ22dは青になる。
図6のフロー図では、ステップS106の搬入口10iの計測ユニット20(ここでは計測ユニットU4)が、検査開始状態になったので、ステップS106のY分岐に進む。先ほど搬出口10oと出口リフタ13oに空き領域ができたので、製氷機N2と計測ユニットU2は、搬出口10oと出口リフタ13oにそれぞれ進む(ステップS110)。そして、再びステップS112に処理が移り、上段計測ユニット搬送路12uで待機している計測ユニットU1を下段計測ユニット搬送路12dまで下す(ステップS112)。そして、製氷機N5が搬入口10iに配置されるのを待つ(図11(b)参照)。
このように、ブロック10bの数+2個の計測ユニット20があれば、検査が定常状態になると、上段計測ユニット搬送路12u上で待機しているだけの計測ユニット20はなくなる。したがって、無駄な電力を消費することなく、検査を進めることができる。
なお、ステップS124で行う処理で、出口リフタ13oから上段計測ユニット搬送路12uに持ち上げられた計測ユニット20が入口リフタ13iまで帰ってくる時間が、ステップS110で行う処理のブロックを進める時間より長い場合は、計測ユニット20の数をさらに増やす必要がある。新たな製氷機90が搬入口10iに運び込まれた時に、計測ユニット20がまだ上段計測ユニット搬送路12uを移動している最中である場合があり、全体の処理が遅れるおそれがあるからである。
本発明は製氷機の製氷性能を検査する検査ラインとして利用できるほか、検査に比較的時間がかかり、検査対象に電力等を供給する必要がある製品の検査ラインとして好適に利用することができる。
1 製氷能力検査ライン
10 被検査品搬送路
10b ブロック
10i 搬入口
10m 検査搬送路
10o 搬出口
10s ストッパー
11 排水ピット
12 計測ユニット搬送路
12u 上段計測ユニット搬送路
12d 下段計測ユニット搬送路
12dL、12uL 走行センター
13 リフタ
13e 集電子
13i 入口リフタ
13it 入口リフタトロリー線
13o 出口リフタ
13m モーターローラー
13t リフタトロリー線
13ot リフタトロリー線
14 トランスバーサ
15i 導電線
16 トロリー線
16u 上段トロリー線
16d 下段トロリー線
16v トロリー線の配置面
18p 製氷水供給パイプ
18 製氷水供給口
20 計測ユニット
20p パレット
22 電気部
22c 通信機
22d 状態表示ランプ
22s、22t ソケット
22e 集電子
22ga、22gb ガイドロッド
22eal、22ecl ガイドリンク
22L 通信線
24 給水部
24t タンク
24f 送水パイプ
30 制御装置
30c 通信機
80 第1操作パネル
81 第2操作パネル
90 被検査品(製氷機)
92 (上流側)移送路
92a 上流側移送延長路
93 (下流側)移送路
93a 下流側移送延長路
90p 搬送パレット
94、95 ロータリーテーブル

Claims (7)

  1. 被検査品を搬入する搬入口と、被検査品を搬出する搬出口と、前記搬入口と前記搬出口の間に設けられ前記被検査品を搬送する検査搬送路を有する被検査品搬送路と、
    前記被検査品と接続される計測ユニットを前記被検査品搬送路と並走させる計測ユニット搬送路を有し、
    前記計測ユニット搬送路は、
    前記計測ユニットを前記検査搬送路と並走させる下段計測ユニット搬送路と、
    前記計測ユニットを前記搬出口側から前記搬入口側まで移送する上段計測ユニット搬送路とを有し、
    前記上段計測ユニット搬送路と前記下段計測ユニット搬送路は、前記計測ユニットを前記検査搬送路分の距離分だけ搬送する時間が異なることを特徴とする製氷能力検査ライン。
  2. 前記上段計測ユニット搬送路は、前記下段計測ユニット搬送路より前記被検査品搬送路から遠い位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載された製氷能力検査ライン。
  3. 前記下段計測ユニット搬送路の両端には、前記上段計測ユニット搬送路まで持ち上がるリフタが備えられていることを特徴とする請求項1または2の何れかの請求項に記載された製氷能力検査ライン。
  4. 前記上下2段の計測ユニット搬送路と前記リフタには、それぞれトロリー線が設けられていることを特徴とする請求項1に記載された製氷能力検査ライン。
  5. 前記計測ユニットは、前記被検査品に少なくとも電力を供給する電気部と、製氷水を供給する給水部を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1の請求項に記載された製氷能力検査ライン。
  6. 前記計測ユニットは、前記トロリー線に対して2か所の集電子を備えたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかの請求項に記載された製氷能力検査ライン。
  7. 前記リフタには、前記計測ユニット搬送路と直角方向に前記計測ユニットを移送させるトランスバーサが備えられていることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1の請求項に記載された製氷能力検査ライン。
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